JP2000324702A - バッテリの放電容量検出方法及びその装置並びに車両用バッテリ制御装置 - Google Patents

バッテリの放電容量検出方法及びその装置並びに車両用バッテリ制御装置

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JP2000324702A JP11128403A JP12840399A JP2000324702A JP 2000324702 A JP2000324702 A JP 2000324702A JP 11128403 A JP11128403 A JP 11128403A JP 12840399 A JP12840399 A JP 12840399A JP 2000324702 A JP2000324702 A JP 2000324702A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉛−酸電池における充電分極や経時変化の影
響を低減し、放電容量の検出精度を向上する。 【解決手段】 所定のサンプリング周期Δtにて、電池
電圧(Vbat )、電流値(I)、レギュレータ電圧(V
reg )、電池温度(T)のサンプリングを行ない(S
1)、電流積算により現在の放電容量Cd(t)を計算
する(S4,S5)。この際、充電中であれば、前回に
検出された放電容量Cd及び電池温度Tに基づく充電効
率ηを用いる(S2,S3)。定電圧充電中には、充電
電流値Iの時間変化率(dI/dt)が所定値k以下と
なったかどうかを判断し(S5,S6)、dI/dtが
所定値k以下のときには、電流値I及び温度Tから、メ
モリに記憶されているデータに基づいて放電容量Cdres
を求め(S8)、放電容量Cdの値をCdresに補正する
(S9)。検出された放電容量Cdに基づいて、オルタ
ネータ/レギュレータ3の出力制御を行なう(S10〜
S13)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷の駆動電源と
なると共に、充電手段により定電圧充電可能な鉛−酸電
池からなるバッテリの、満充電からの放電容量を検出す
るためのバッテリの放電容量検出方法及びその装置並び
に車両用バッテリ制御装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】鉛−酸電池等の二次電
池の残存容量を検出するための方法として、例えば特開
平5−87896号公報に示されるように、充電及び放
電電流を検出して時間積算する方法が知られている。と
ころが、このような電流積算により、鉛−酸電池(鉛蓄
電池)の残存容量を求めるものでは、次のような要因に
より、残存容量の検出精度に劣る不具合がある。即ち、
第1に、電流検出誤差が累積してしまうこと、第2に、
充電電流の一部が電荷として蓄えられず電解液の電気分
解に消費されるため実際の充電効率が100%を下回っ
てしまうこと、第3に、自己放電により電流がバッテリ
内部で消費されてしまうこと、があげられる。
【0003】これに対し、特開平5−172915号公
報に示された技術は、上記不具合を解消すべく、電流積
算の際に充電容量と充電効率の積を用いて実際に電荷と
して蓄えられた容量を計算している。さらには、充放電
電流が所定値の時のバッテリの電圧と残存容量との関係
のデータを予め調べておき、バッテリの電圧検出に基づ
いて前記データから残存容量を求め、その残存容量によ
って電流積算による残存容量を補正し、検出誤差の低減
を図ろうとしている。
【0004】しかしながら、この方法でも、鉛−酸電池
に適用した場合、その特有の事情により、次のような改
善の余地が残されていた。即ち、鉛−酸電池において
は、充電時に極板付近に濃い(比重の大きい)硫酸が発
生し、その濃い硫酸が電解液のの下部に滞留し濃度が不
均一になるため、起電力が残存容量から求められる理論
値よりも見掛上大きくなるいわゆる充電分極が発生す
る。このため、電圧検出に基づいて残存容量を補正する
場合に、充電分極の影響により、実際の残存容量よりも
多く見積もってしまい、正確な補正が行なわれなくなる
ことがある。また、鉛−酸電池は、経時変化により、添
加物質であるアンチモンの影響で電位が低下するため、
電池電圧と残存容量との関係が変化してしまい、正確な
補正ができなくなる事情もある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、鉛−酸電池における充電分極や経時変
化の影響を低減し、放電容量の検出精度を向上させるこ
とができるバッテリの放電容量検出方法及びその装置並
びに車両用バッテリ制御装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】鉛−酸電池からなるバッ
テリの起電力のうち充電分極に起因する電圧は、定電圧
充電開始から時間の経過と共に次第に増加するのである
が、ある程度時間が経過して満充電に近い状態となる
と、その電圧が安定する。そして、定電圧充電中は、バ
ッテリの起電力が次第に増加し、電流値が次第に低下し
ていくのであるが、上記充電分極に起因する電圧が安定
した状態では、充電電流値の時間変化率も小さいものと
なる。
【0007】本発明者は、満充電からの放電容量を検出
するにあたり、上記した特性に着目し、電流積算により
算出される放電容量を適宜補正する場合に、上記のよう
な充電電流値の時間変化率が所定値以下となった条件下
での充電電流値を用いれば、充電分極が同程度であって
そのばらつきの影響を排除した高精度の補正を行なうこ
とができることを知見した。しかも、このように充電分
極が安定した状態つまり電流変化率が所定値以下となっ
た状態では、電流値と放電容量との関係は、バッテリの
経時変化による満充電容量の変化(低下)の影響がさほ
どなく、ほぼ一定の関係にあることを確認し、これらの
特性を利用することにより、本発明を成し遂げたのであ
る。
【0008】即ち、本発明の請求項1のバッテリの放電
容量検出方法は、バッテリに流れる電流値を電流検出手
段により検出するステップと、前回に検出された放電容
量に基づいて充電効率を求めるステップと、その充電効
率を用いた電流積算値に基づいて放電容量を算出するス
テップと、定電圧充電中に電流検出手段により検出され
る電流値の時間変化率が所定値以下となったかどうかを
判断するステップと、電流値の時間変化率が所定値以下
となったことを条件に、データ記憶手段に記憶された同
条件下における電流値と放電容量との関係のデータに基
づいて放電容量を補正するステップとを含むところに特
徴を有する。
【0009】これによれば、定電圧充電中で且つ電流値
の時間変化率が所定値以下となる以外の状態では、基本
的に電流値の積算によりバッテリの満充電からの放電容
量が算出されるのであるが、このとき、充電効率を用い
た電流積算値に基づいて放電容量が算出されるので、実
際の充電効率が100%を下回る事情に対処することが
でき、放電容量の算出の精度を高めることができる。
【0010】そして、定電圧充電中に電流値の時間変化
率が所定値以下となったことを条件に、データ記憶手段
に記憶された同条件下における電流値と放電容量との関
係のデータに基づいて放電容量が補正されるので、上述
のように充電分極が同等の状態で補正を行なうことがで
き、分極のばらつきの影響を排除した放電容量の補正を
行なうことができると共に、バッテリの経時変化の影響
もほとんどない補正を行なうことができる。この結果、
鉛−酸電池における充電分極や経時変化の影響を低減
し、放電容量の検出精度を向上させることができるとい
う優れた効果を奏するものである。
【0011】この場合、バッテリの放電電流値と放電容
量との関係は、温度の影響を受ける事情もあるので、バ
ッテリの温度を温度検出手段により検出するステップを
設けると共に、データ記憶手段には温度条件に応じた複
数のデータを記憶させておき、放電容量を補正するステ
ップにおいて、検出温度に応じたデータに基づいて放電
容量を補正するように構成すれば(請求項2の発明)、
放電容量の補正をより一層正確に行なうことができるよ
うになる。
【0012】また、バッテリの充電効率も温度により影
響を受けるので、バッテリの温度を温度検出手段により
検出するステップを設け、充電効率を求めるステップに
おいて、温度検出手段により検出された温度条件を加味
して充電効率を求めるようにすれば(請求項3の発
明)、充電効率をより正確に求めることができ、ひいて
は電流積算による放電容量の算出の精度を高めることが
できる。
【0013】そして、本発明の請求項4のバッテリの放
電容量検出装置は、バッテリの電圧を検出する電圧検出
手段と、バッテリに流れる電流値を検出する電流検出手
段と、前回に検出された放電容量に基づいて充電効率を
求める充電効率検出手段と、充電効率を用いた電流積算
値に基づいて放電容量を算出する放電容量算出手段と、
定電圧充電中に電流検出手段により検出される電流値の
時間変化率が所定値以下となったかどうかを判断する判
断手段と、電流値の時間変化率が所定値以下のときの電
流値と放電容量との関係を記憶するデータ記憶手段と、
判断手段が電流値の時間変化率が所定値以下となったこ
とを判断したときにデータ記憶手段に記憶されたデータ
に基づいて放電容量を補正する放電容量補正手段とを具
備するところに特徴を有する。
【0014】これによれば、実際の充電効率が100%
を下回る事情に対処して放電容量を算出することができ
ると共に、充電分極が同等の状態でそのばらつきの影響
を排除した放電容量の補正を行なうことができ、バッテ
リの経時変化の影響もほとんどない補正を行なうことが
できる。この結果、鉛−酸電池における充電分極や経時
変化の影響を低減し、放電容量の検出精度を向上させる
ことができるという優れた効果を奏するものである。
【0015】この場合、バッテリの温度を検出する温度
検出手段を設けると共に、データ記憶手段に、温度条件
に応じた複数のデータを記憶させるようにし、放電容量
補正手段を、検出温度に応じたデータに基づいて放電容
量を補正するように構成することができ(請求項5の発
明)、これにより、放電容量の補正をより一層正確に行
なうことができるようになる。
【0016】また、バッテリの温度を検出する温度検出
手段を設け、充電効率検出手段を、温度検出手段により
検出された温度条件を加味して充電効率を求めるように
構成することもできる(請求項6の発明)。これによれ
ば、充電効率をより正確に求めることができ、ひいては
電流積算による放電容量の算出の精度を高めることがで
きる。
【0017】さらに、検出された放電容量に基づいて、
充電手段による充電出力を変更する充電制御手段を設け
る構成としても良い(請求項7の発明)。これによれ
ば、充電制御手段により、放電容量の検出に応じた適切
な充電制御を行なわせることができるようになる。
【0018】ところで、上記したバッテリの放電容量検
出装置は、一般のエンジン車、エンジン自動停止始動装
置付き自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等
の車両に適用することができる。そのうちエンジン自動
停止始動装置付き自動車は、エンジン停止条件が満足さ
れるとエンジンを自動停止しその後エンジン始動条件が
満足されるとエンジンを再始動するエンジン自動停止始
動装置を備え、鉛−酸電池からなるバッテリが、エンジ
ン始動装置の電源となると共に該エンジンの駆動により
充電可能とされる。この場合、放電容量検出装置の検出
したバッテリの満充電からの放電容量に基づいて、バッ
テリの制御を行なうことができる。
【0019】本発明の請求項8の車両用バッテリ制御装
置は、バッテリの満充電からの放電容量を検出する請求
項4ないし7のいずれかに記載のバッテリの放電容量検
出装置と、この放電容量検出装置により検出された放電
容量が所定値よりも大きいときにエンジン自動停止始動
装置によるエンジンの自動停止を禁止する手段とを備え
るところに特徴を有する。
【0020】これによれば、放電容量検出装置によりバ
ッテリの満充電からの放電容量を高精度で検出すること
ができる。そして、検出された放電容量が所定値よりも
大きいときには、エンジン自動停止始動装置によるエン
ジンの自動停止が禁止されるので、常にエンジンの再始
動に必要なバッテリの容量を維持することができ、エン
ジンの再始動が不可能な状態で自動停止をしてしまうと
いう不具合を未然に防止することができる。
【0021】このとき、それに加えて、エンジンの自動
停止中に、放電容量検出装置により検出された放電容量
が所定値を上回ったときに、エンジン自動停止始動装置
によるエンジンの再始動を強制的に実行させる手段を設
けるようにしても良く(請求項9の発明)、これによ
り、エンジンの自動停止中に、エンジンの再始動が不可
能な状態となってしまうことを未然に防止することがで
きる。
【0022】また、エンジン始動装置による始動中にバ
ッテリの電圧及び放電電流値をサンプリングする手段
と、そのサンプリング値からバッテリの電圧と放電電流
値との関係を統計的に求める手段と、その関係からエン
ジン始動時に必要な放電電流値におけるバッテリの電圧
を予測する手段と、予測された電圧が所定値を下回った
ことが所定以上の頻度で発生したときにエンジン自動停
止始動装置によるエンジンの自動停止を禁止する手段を
設けることもできる(請求項10の発明)。
【0023】ここで、バッテリの経時変化(劣化)によ
って、その満充電容量が低下し、バッテリの電圧と放電
電流値との関係が変動するのであるが、上記構成によれ
ば、エンジンの始動中のサンプリングに基づいて、現在
のバッテリ状態における、エンジン始動装置によるエン
ジンの始動に必要な放電電流値に対応した電圧を予測す
ることができる。これにて、その電圧が所定値を下回っ
たときにバッテリの劣化が大きくなったと判断すること
ができ、エンジン自動停止始動装置によるエンジンの自
動停止を禁止することにより、エンジンの自動停止中に
再始動が不可能となる不具合を未然に防止することがで
きるようになる。
【0024】さらには、予測された電圧が所定値を下回
ったことが所定以上の頻度で発生したときに、バッテリ
が劣化状態にある旨を報知する報知手段を設けるように
しても良く(請求項11の発明)、これにより、使用者
にバッテリの劣化が大きくなったことを知らせ、速やか
に適切な対処を行なうことを促すことができるようにな
る。
【0025】
【発明の実施の形態】<第1の実施例>以下、本発明を
自動車(エンジン車)のバッテリの制御に適用した第1
の実施例(請求項1〜7に対応)について、図1ないし
図5を参照しながら説明する。まず、図2は、本実施例
に係る放電容量検出装置1及び関連部分の電気的構成を
概略的に示している。ここで、鉛−酸電池からなるバッ
テリ2、オルタネータ/レギュレータ3、並びに、ヘッ
ドランプ,ワイパ,コンピュータ等を含む自動車の負荷
4は、電気的に並列に接続されている。
【0026】前記オルタネータ/レギュレータ3は、自
動車のエンジン5によって、ベルトやプーリを介して駆
動されて発電を行ない、前記バッテリ2及び負荷4に電
力を供給するようになっている。従って、エンジン5及
びオルタネータ/レギュレータ3から、前記バッテリ2
を定電圧充電する充電手段が構成されている。また、こ
の場合、バッテリ2は、自動車の走行中はほとんど常に
充電され、エンジン始動時やアイドリング時等のオルタ
ネータ/レギュレータ3の出力が不足しているときに、
負荷4の電源となるようになっている。
【0027】そして、前記放電容量検出装置1は、前記
バッテリ2に流れる電流値(I)を検出する電流検出手
段たる電流センサ6及び電池電流検出部7、バッテリ2
の電圧(Vbat )を検出する電圧検出手段たる電池電圧
検出部8、バッテリ2の温度(T)を検出する温度検出
手段たる温度センサ(サーミスタ)9及び電池温度検出
部10、前記オルタネータ/レギュレータ3の電圧(V
reg )を検出するオルタネータ/レギュレータ電圧検出
部11、放電容量検出部12、発電制御部13を備えて
構成されている。
【0028】前記放電容量検出部12は、前記バッテリ
2の満充電からの放電容量Cdを検出(算出)するもの
で、マイコンを主体として構成されている。このとき、
放電容量検出部12には、前記電池電流検出部7からの
電流値(I)、電池電圧検出部8からの電池電圧(Vba
t )、電池温度検出部10からの電池温度(T)、オル
タネータ/レギュレータ電圧検出部11からのレギュレ
ータ電圧(Vreg )が入力されるようになっている。
【0029】また、図示はしないが、この放電容量検出
部12は、データ記憶手段として機能するメモリを内蔵
している。このメモリには、予め実験的,経験的(ある
いは理論的)に求められた、満充電からの放電容量Cd
と充電効率ηとの関係を示すマップデータ(図3参照)
が記憶されていると共に、例えばdI/dtが−0.1
(A/s)における、充電電流Iと満充電からの放電容
量Cdresとの関係を示すマップデータ(図5参照)が記
憶されている。本実施例では、それらマップデータは、
夫々複数の温度に対応した複数のデータが記憶されてい
る。
【0030】さて、詳しくは後のフローチャート説明に
て述べるように、前記放電容量検出部12は、そのソフ
トウエア的構成により、前回に検出された放電容量Cd
に基づいて温度条件Tを加味して充電効率ηを求める充
電効率検出手段、充電効率ηを用いた電流積算値に基づ
いて放電容量Cdを算出する放電容量算出手段、定電圧
充電中に検出電流値Iの時間変化率の絶対値|dI/d
t|が所定値(この場合0.1)以下となったかどうか
を判断する判断手段、時間変化率|dI/dt|が所定
値以下となったときにメモリに記憶されたデータ(検出
温度Tに応じたデータ)に基づいて放電容量Cdを補正
する放電容量補正手段として機能し、本実施例に係る放
電容量検出方法を実行するようになっている。
【0031】さらに、これも後述するように、放電容量
検出部12は、検出された放電容量Cdに基づいて、前
記発電制御部13を介して、前記オルタネータ/レギュ
レータ3による充電出力(発電量)を制御するようにな
っている。従って、これら放電容量検出部12及び発電
制御部13が、充電制御手段として機能するようになっ
ているのである。
【0032】次に、上記構成の作用について、図1,図
3〜図5も参照して述べる。図1のフローチャートは、
イグニッションキーのオン時に、放電容量検出装置1
(放電容量検出部12)が実行するバッテリ2の放電容
量Cdの検出の手順を示している。まず、ステップS1
では、電池電圧(Vbat )、電流値(I)、レギュレー
タ電圧(Vreg )、電池温度(T)のサンプリング(読
込み)が行なわれる。このサンプリングは、一定周期Δ
t(s)で行なわれ、Δtは4ms以上例えば100m
sとされる。
【0033】次のステップS2では、バッテリ2の充電
中か放電中かが判断され、充電中であれば(Yes)、
まず、ステップS3にて、前回に検出された放電容量C
d及び電池温度Tに基づいて充電効率ηが求められる。
この充電効率ηとは、充電電流のうち何%がバッテリ2
に電荷として蓄えられるかの効率を示すものであり、充
電電流の一部が電解液の電気分解に消費されるため10
0%を下回った値となる。
【0034】この充電効率ηは、バッテリ2の満充電か
らの放電容量Cdと電池温度Tとの関数で与えられ、図
3にT=0℃のとき及びT=20℃のときを例示するよ
うに、放電容量Cdが大きいときには100%となり、
放電容量Cdが小さくなるにつれて次第に低下する特性
を呈し、また、電池温度Tが高い程、低下度合が大きく
なる。前記メモリには、このような放電容量Cd及び電
池温度Tと充電効率ηとの関係を示すマップデータが記
憶されており、このデータに基づいて現在の充電効率η
が求められるようになっている。
【0035】充電効率ηが求められると、引続きステッ
プS4にて、電流積算により、現在の放電容量Cd
(t)が演算により求められる。この放電容量Cd
(t)は、前回の放電容量Cd(t−Δt)に、電流値
Iに充電効率ηを乗じた値と時間Δt/3600との積を加
えることにより求められ、この場合、充電中には電流値
Iの符号はマイナスとなる。
【0036】一方、バッテリ2が放電中であった場合に
は(ステップS2にてNo)、ステップS5にて、やは
り、電流積算により現在の放電容量Cd(t)が演算に
より求められる。この場合、放電時には電流として流れ
る分だけバッテリ2の電荷が減少するので、いわば10
0%の効率となり、充電時のような効率を考慮する必要
はない。放電中の放電容量Cd(t)は、前回の放電容
量Cd(t−Δt)に、電流値Iと時間Δt/3600との
積を加えることにより求められる。尚、この放電中には
電流値Iの符号はプラスとなる。
【0037】次のステップS6〜ステップS9では、所
定の条件が成立したときに、上記電流積算を用いて算出
した放電容量Cdを補正する処理が行なわれる。この所
定の条件とは、定電圧充電中で且つ電流値Iの時間変化
率(dI/dt)が所定値以下となる、言換えればバッ
テリ2が満充電に近くなるという条件であり、これによ
り、バッテリ2の充電分極に起因する電圧が安定し、そ
のばらつきの影響を排除した高精度の補正を行なうこと
ができると共に、電流値Iと放電容量Cdとの関係が、
バッテリ2の経時変化による満充電容量の変化(低下)
の影響なく、ほぼ一定の関係となるのである。
【0038】即ち、定電圧充電中における充電電流値
(I)は、バッテリ2の起電力をEo、内部抵抗をR、
オルタネータ/レギュレータ3の電圧をVreg (温度に
よって決まる一定値)とすると、次の(1)式で表され
る。 I=(Vreg −Eo )/R …(1)
【0039】また、例えば電解液比重がSOC100%
において1.28、SOC0%において1.08である
バッテリ2については、起電力Eo は次の(2)式で表
すことができる。 Eo =(12.74 −11.64 )×(Cbat −Cd)/Cd+11.64 +Ep …(2) ここで、Cbat はバッテリ2の満充電容量、Cdは満充
電からの放電容量、Ep は分極に起因する電圧である。
【0040】バッテリ2の充放電後に長い時間が経過し
て分極が解消されていれば、Ep =0(v)となるもの
の、車両に搭載されるバッテリ2は、充放電が頻繁に繰
返されるためEp が変化し、放電容量Cdが同じ値であ
っても、起電力Eo が変化して充電電流値Iが異なった
値となる。このとき、バッテリ2の起電力Eo のうち充
電分極に起因する電圧Ep は、定電圧充電開始から時間
の経過と共に次第に増加し、これに伴い充電電流値Iが
減少していくのであるが、ある程度時間が経過して満充
電に近い状態となると、その電圧Ep が安定し、充電電
流値Iの時間変化率(dI/dt)も小さいものとな
る。
【0041】図4は、定電圧充電開始からの経過時間
と、充電電流値Iとの関係を、充電開始時のバッテリ2
の放電容量Cdが、2Ah、3Ah、5Ahの3つの場
合について実測した結果を示している。この場合、充電
電流値Iの時間変化率(dI/dt)が−0.1(A/
sec )となった時に充電分極状態(電圧Ep )が安定し
たと判断することができ、放電容量Cdが2Ahの場合
は、時間t1 における電流値I1 にて安定し、放電容量
Cdが3Ahの場合は、時間t2 における電流値I2 に
て安定し、放電容量Cdが5Ahの場合は、時間t3 に
おける電流値I3にて安定することになる。尚、満充電
に近い(放電容量Cdが小さい)ほど、起電力Eo が大
きいので、電流値Iは小さくなる。
【0042】そして、このような充電電流値Iの時間変
化率(dI/dt)が所定値以下となった状態では、上
述のように、その電流値Iと放電容量Cdとの関係は、
バッテリ2の経時変化による満充電容量の変化(低下)
の影響をさほど受けることなくなく、ほぼ一定の関係と
なる。図5は、バッテリ2の温度が0℃における、電流
値Iの時間変化率(dI/dt)が−0.1(A/sec
)のときの、満充電容量の異なる3種類のバッテリ2
(cell1 〜cell3 )について充電電流値Iと放電容量C
dとの関係を測定した結果を示している。
【0043】これら3種類のバッテリ2(cell1 〜cell
3 )は、全て定格容量が64Ahであるが、劣化により
夫々満充電容量が53Ah、38Ah、16Ahに低下
したものである。充電電流値Iと放電容量Cdとの関係
を、直線Lで示すことができる。今、仮に、dI/dt
が−0.1となった時点の充電電流値Iが17Aである
とすると、直線Lから放電容量Cdは3Ahであると判
断することができ、このときの誤差は、±0.6Ahと
なり、バッテリ2の経時変化による満充電容量の低下が
あっても、高精度で放電容量Cdの検出が可能となるの
である。尚、バッテリ2の内部抵抗Rは温度が高くなる
ほど小さくなるので、上記図4及び図5で示した関係
は、バッテリ2の温度によって変動する。
【0044】図1のフローチャートに戻って、ステップ
S6では、定電圧充電中かどうかが判断される。この判
断は、例えばオルタネータ/レギュレータ3の電圧Vre
g が14.4V(常温の場合)に達したかどうかの判定
により行なわれる。定電圧充電中であれば(ステップ6
にてYes)、ステップS7にて、電流値Iの時間変化
率dI/dtが所定値k以下、この場合、時間変化率の
絶対値|dI/dt|が0.1以下かどうかが判断され
る。定電圧充電中でないとき(ステップS6にてN
o)、あるいは電流値Iの時間変化率dI/dtが所定
値kよりも大きいとき(ステップS7にてNo)には、
放電容量Cdの補正は行なわれず、そのままステップS
10に進む。
【0045】そして、電流値Iの時間変化率dI/dt
が所定値k以下であるときには(ステップS7にてYe
s)、次のステップS8にて、電流値I及び温度Tか
ら、メモリに記憶されている電流値Iと放電容量Cdres
との関係を示すデータに基づいて、放電容量Cdresが求
められる。この電流値Iと放電容量Cdresとの関係を示
すデータは、図5の直線Lの如きデータが温度T毎に設
けられている。ステップS9では、上記ステップS4に
て求められた放電容量Cdの値が、上記ステップS8に
て求められた放電容量Cdresの値に補正される。
【0046】この後、ステップS10〜ステップS13
では、バッテリ2の放電容量Cdに基づいて、前記発電
制御部13によるオルタネータ/レギュレータ3の出力
の制御が行なわれる。この場合、オルタネータ/レギュ
レータ3の出力は、例えば大小の2段階に制御されるよ
うになっており、放電容量Cdが、所定値Cfull以下と
なった場合には(ステップS10にてYes)、オルタ
ネータ/レギュレータ3の出力が下げられる(ステップ
S11)。このときの所定値Cfullは、例えばSOC9
0%相当の値に設定され、十分な充電が行なわれている
場合には、エンジン5の負荷が低減されるようになるの
である。
【0047】また、放電容量Cdが、所定値Cemp を越
えた場合には(ステップS12にてYes)、オルタネ
ータ/レギュレータ3の出力が上げられる(ステップS
13)。このときの所定値Cemp は、例えばSOC60
%相当の値に設定され、充電量が少ない場合に発電能力
が高められて、バッテリ2の充電量を早期に高められる
ようになるのである。以上のような制御は、イグニッシ
ョンキーのオン時に関しては、所定のサンプリング周期
ΔTにて繰返し行なわれ(ステップS14)、電流積算
による放電容量Cdの算出が常時行なわれると共に、そ
の放電容量Cdの適宜の補正が行なわれながらバッテリ
2の制御が行なわれるのである。
【0048】このような本実施例によれば、充電分極が
発生すると共に経時劣化の生ずる事情がある鉛−酸電池
からなるバッテリ2の満充電からの残存容量Cdを検出
するにあたり、所定の条件とならない通常時には、基本
的には電流値Iの積算によりバッテリ2の放電容量Cd
が算出されるのであるが、このとき、充電効率ηを用い
た電流積算値に基づいて放電容量Cdが算出されるの
で、実際の充電効率ηが100%を下回る事情に対処す
ることができ、電流積算による放電容量Cdの算出の精
度を高めることができる。
【0049】そして、充電分極が安定した状態では、電
流値Iの時間変化率dI/dtが小さくなると共に、バ
ッテリ2の経時劣化による満充電容量の低下の有無に関
わりなく電流値Iと放電容量Cdとの関係がほぼ一定と
なるとの知見に基づき、定電圧充電中に電流値の時間変
化率dI/dtが所定値以下となったことを条件に、同
条件下における電流値Iと放電容量Cdとの関係のデー
タに基づいて放電容量Cdを補正するようにしたので、
充電分極のばらつきの影響を排除し、バッテリ2の経時
変化の影響もほとんどない状態で、放電容量Cdの補正
を行なうことができる。
【0050】この結果、本実施例によれば、バッテリ2
の充電分極や経時変化の影響を低減し、満充電からの放
電容量Cdの検出精度を向上させることができるという
優れた効果を得ることができるものである。また、特に
本実施例では、充電効率ηを求める際及び放電容量Cd
を補正する際に、バッテリ2の温度Tを考慮するように
したので、放電容量Cdの検出をより一層緻密で正確に
行なうことができる。さらに、本実施例では、放電容量
Cdの検出に応じた適切なオルタネータ/レギュレータ
3の充電制御を行なわせることができるといったメリッ
トも得ることができるものである。
【0051】<第2の実施例>次に、図6ないし図9を
参照して、本発明の第2の実施例(請求項8〜11に対
応)について説明する。尚、この実施例は、本発明をエ
ンジン自動停止始動装置(いわゆるアイドル・ストップ
装置)付きの車両(自動車)に適用したものであり、放
電容量検出装置の構成などの上記第1の実施例と共通す
る部分については、符号を共通して使用すると共に、詳
しい説明を省略し、以下、異なる点を中心に述べること
とする。
【0052】図6は、本実施例に係るバッテリ制御装置
の構成を概略的に示しており、ここで、エンジン5は、
エンジン始動装置たるスタータ21が駆動されることに
より始動されるようになっており、このスタータ21
は、スタータスイッチ22のオン,オフにより駆動,停
止されるようになっている。これらスタータ21とスタ
ータスイッチ22との直列接続回路は、バッテリ2、負
荷4、オルタネータ/レギュレータ3に対し並列に接続
されており、バッテリ2がスタータ21の電源となるよ
うになっている。
【0053】前記スタータスイッチ22は、エンジン自
動停止始動制御部23により制御され、もって、エンジ
ン自動停止始動装置が構成されるようになっている。詳
しい説明は省略するが、エンジン自動停止始動装置は、
例えば市街地走行時等において、エンジン停止条件(例
えばブレーキが踏まれ且つ車速が0で且つシフトレバー
がニュートラルとされたとき)が満足されるとエンジン
5を自動停止し、その後エンジン始動条件(例えばシフ
トレバーがドライブに切換えられたとき)が満足される
とエンジン5を再始動するものであり、これにて燃料の
節約、排気ガスや騒音の減少が図られるようになってい
る。
【0054】さて、後のフローチャート説明にて述べる
ように、放電容量検出装置24(放電容量検出部25)
は、上記第1の実施例と同様に、バッテリ2の満充電か
らの放電容量Cdを検出するのであるが、このとき、放
電容量検出部25は、検出された放電容量Cdを所定値
Cstopと比較し、放電容量Cdが所定値Cstopを下回っ
ているときには、前記エンジン自動停止始動制御部23
に対してエンジン自動停止始動装置によるエンジン5の
自動停止,再始動が可能である旨の信号を与え、放電容
量Cdが所定値Cstop以上であるときには、エンジン5
の自動停止,再始動が不可能である旨の信号を前記エン
ジン自動停止始動制御部23に対して出力するようにな
っている。
【0055】そして、前記エンジン自動停止始動制御部
23は、放電容量検出部25からの信号を受け、エンジ
ン5の自動停止,再始動が不可能であるときには、エン
ジン5の自動停止を禁止する、つまりエンジン停止条件
が満足してもエンジン5の停止を実行しないようになっ
ている。また、エンジン自動停止始動制御部23は、エ
ンジン5の自動停止中に、前記放電容量検出部25から
エンジン5の自動停止,再始動が不可能である旨の信号
を受けたときには、エンジン始動条件に至らなくとも、
エンジン5の再始動(スタータスイッチ22のオン)を
強制的に実行するようになっている。
【0056】さらに、本実施例では、これも後のフロー
チャート説明にて述べるように、前記放電容量検出装置
24(放電容量検出部25)は、そのソフトウエア構成
により、エンジン5の始動中(スタータ21の通電中)
における電池電圧(Vbat )、電池電流(I)、電池温
度(T)をサンプリングして記憶する。この場合の電池
電圧(Vbat )は、スタータ21の駆動による電圧降下
を含んだ値となる。次いで、その記憶データに基づい
て、統計的手法により、電池電圧(Vbat )と電池電流
(I)との関係(回帰直線)を求め、エンジン5の始動
に必要な最大電流値(Istart )からそのときのバッテ
リ2の電圧(Vstart )を予測し、その予測電圧Vstar
t が所定値(Vmin )を下回ったときに、バッテリ2の
劣化度合が大きい(交換時期に至っている)と判断する
ようになっている。
【0057】そして、バッテリ2の劣化度合が大きいと
判断されたときには、前記エンジン自動停止始動制御部
23に対しその旨の信号を出力し、エンジン5の自動停
止,再始動を禁止させるようになっている。また、これ
と共に、例えばアラームやランプ表示等の報知手段(図
示せず)により、使用者(運転者)にバッテリ2が劣化
状態にある旨を報知する(バッテリ2の交換を促す)よ
うになっている。
【0058】次に、上記構成の作用について述べる。図
7のフローチャートは、イグニッションキーのオン時
に、放電容量検出装置24(放電容量検出部25)が実
行するバッテリ2の放電容量Cdの検出の手順を示して
いる。ここで、詳しい説明は省略するが、ステップS1
〜ステップS9では、上記第1の実施例と同等の処理が
行なわれて放電容量Cdが検出され、また、第1の実施
例と同様に、ステップS10〜ステップS13にて、オ
ルタネータ/レギュレータ3の充電制御がなされる。
【0059】次のステップS21では、検出された放電
容量Cdが所定値Cstopと比較される。この所定値Cst
opは、エンジン2の自動停止後の再始動に最低限必要と
なるバッテリ2の容量に相当する値に設定され、例えば
SOC80%相当の値とされる。そして、放電容量Cd
が所定値Cstopを下回っているときには(ステップS2
1にてYes)、エンジン5の自動停止,再始動が可能
である旨の信号を出力し(ステップS22)、一方、放
電容量Cdが所定値Cstop以上であるときには(ステッ
プS21にてNo)、エンジン5の自動停止,再始動が
不可能である旨の信号を出力するようになっている(ス
テップS23)。これにて、上述のように、エンジン自
動停止始動制御部23は、放電容量検出部25からの信
号に基づいた制御を行なうのである。
【0060】さて、図8のフローチャートは、放電容量
検出部25が実行する、バッテリ2の劣化状態判断の処
理手順を示している。即ち、ステップS31では、電池
電圧(Vbat )、電流値(I)、電池温度(T)のサン
プリング(読込み)が、所定のサンプリング周期Δt
(例えば100ms)で行なわれる。ステップS32で
は、エンジン5の始動中かどうかが判断され、始動中で
あったときには(Yes)、ステップS33にて、それ
ら電池電圧(Vbat )、電流値(I)、電池温度(T)
のデータがメモリに記憶される。尚、この場合の電池電
圧(Vbat )は、スタータ21の駆動による電圧降下分
を含んだものとなる。
【0061】このようなサンプリングデータのメモリへ
の記憶は、エンジン5の始動が終了するまで行なわれる
(ステップS34)。このとき、エンジン5の始動に
は、約1秒程度の時間を要するため、その間には10回
程度のサンプリングが行なわれ10個程度のデータがメ
モリに記憶されることになる。そして、エンジン5の始
動が終了すると(ステップS34にてYes)、次のス
テップS35にて、メモリに記憶されたサンプリングデ
ータから、統計的手法により、電池電圧(Vbat)と電
流値(I)との関係(回帰直線)が求められる。
【0062】このとき、電池電圧(Vbat )と電流値
(I)との関係は、図9に示す直線L1,L2のよう
に、 Vbat =a×I+b(a,bは定数) …(3) で示されるほぼ直線関係にあり、このステップS35で
は、その定数a,bを求める処理が行なわれることにな
る。またここで、(3)式の傾きaは、バッテリ5の容
量に応じて変動し、バッテリ5の劣化が進むと、直線L
1からL2に変化するというように、傾きaが負側に大
きくなる特性を呈する。
【0063】次のステップS36では、上記(3)式
に、I=Istart を代入し、Vstartが求められる。こ
のIstart の値は、例えばエンジン5の始動(スタータ
21の駆動)に必要な最大電流値であり、例えば500
〜600Aである。また、そのときのVstart は、始動
時に電圧降下で低下する電池電圧の最低値に相当し、エ
ンジン5始動時に必要な放電電流値における、予測され
るバッテリ2の電圧値となる。
【0064】次いで、ステップS37にて、ステップS
36にて求められたVstart が、バッテリ5の劣化度合
の判定基準値となる所定値Vmin と比較される。この場
合、所定値Vmin は、電池温度Tに応じた値に予め設定
され(温度Tが低い程抵抗が大きくなるため低い値とさ
れる)、例えば常温で7〜8(V)とされる。
【0065】そして、Vstart の値が、所定値Vmin を
下回ったときには(ステップS37にてYes)、バッ
テリ2が劣化状態にあると判断でき、次のステップS3
8にて、バッテリ2が劣化状態にあることが、アラーム
や表示によって報知される。これと共に、ステップS3
9にて、エンジン5の自動停止,再始動が不可能である
旨の信号が前記エンジン自動停止始動制御部23に対し
て出力され、エンジン5の自動停止,再始動が禁止され
るのである。尚、Vstart の値が所定値Vmin以上であ
るときには(ステップS37にてNo)、そのままステ
ップS40に進み、イグニッションキーのオン状態で
は、上記ステップS31からの処理が繰返されるのであ
る。
【0066】このような実施例によれば、上記第1の実
施例と同様に、放電容量検出装置24によりバッテリ2
の満充電からの放電容量Cdを高精度で検出することが
できる。そして、エンジン自動停止始動装置を備えるも
のにあって、検出された放電容量Cdに基づいて、エン
ジン5の自動停止,再始動が可能であるかどうかを判断
し、エンジン5の自動停止を禁止したり、エンジン5の
再始動を強制的に実行するようにしたので、常にエンジ
ン5の再始動に必要なバッテリの容量を維持することが
でき、エンジン5の再始動が不可能な状態で自動停止を
してしまったり、エンジン5の自動停止中に、エンジン
5の再始動が不可能な状態となってしまうことを未然に
防止することができる。
【0067】また、本実施例では、エンジン5始動時の
電池電圧Vbat と電流値Iとの検出に基づいて、バッテ
リ2の劣化度合を判断し、劣化度合が大きい(交換時期
に至っている)ときには、エンジン自動停止始動装置に
よるエンジン5の自動停止を禁止するようにしたので、
エンジン5の自動停止中に再始動が不可能となる不具合
を未然に防止することができる。さらに、バッテリ5が
劣化状態にある旨を使用者に報知するようにしたので、
使用者に速やかに適切な対処を行なうことを促すことが
できるようになる。
【0068】尚、図8のフローチャートに示した処理に
おいては、Vstart の値が所定値Vmin を下回った時点
で、バッテリ5が劣化状態にあると判断するようにした
が、最近の所定回数Nの始動時における、Vstart の値
が所定値Vmin を下回った回数Mをカウントし、その頻
度つまりM/Nが所定値(例えば50%)を越えたとき
に初めてバッテリ5が劣化状態にあると判断するように
しても良い。これにより、誤判定の虞を排除してより正
確な判断を行なうことができる。
【0069】その他、本発明は上記した各実施例に限定
されるものではなく、例えば上記実施例では温度条件に
応じて放電容量の補正や充電効率の決定を行なうように
したが、バッテリがほぼ一定の温度条件で使用される場
合には、そのような温度条件を加味することが不要とな
り、このとき、温度センサや温度検出部を省略すること
ができる。また、図3及び図5に示したデータをマップ
データとしてメモリに記憶するようにしたが、マップデ
ータではなく計算式として記憶しておくこともできる。
さらには、車両用のバッテリに限らず、鉛−酸電池から
なるバッテリを備える装置全般に適用することができる
等、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実
施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、放電容量
検出の処理手順を示すフローチャート
【図2】放電容量検出装置及びその周辺部分の電気的構
成を概略的に示す図
【図3】バッテリの満充電からの放電容量と充電効率と
の関係を示す図
【図4】充電時の時間経過に伴う電流値の変化の様子を
示す図
【図5】充電電流値と放電容量との関係を示す図
【図6】本発明の第2の実施例を示す図2相当図
【図7】図1相当図
【図8】バッテリの劣化状態の判断の処理手順を示すフ
ローチャート
【図9】バッテリの電流値と電圧との関係を示す図
【符号の説明】
図面中、1,24は放電容量検出装置、2はバッテリ
(鉛−酸電池)、3はオルタネータ/レギュレータ(充
電手段)、4は負荷、5はエンジン、6は電流センサ、
7は電池電流検出部(電流検出手段)、8は電池電圧検
出部(電圧検出手段)、9は温度センサ、10は電池温
度検出部(温度検出手段)、12,25は放電容量検出
部(放電容量算出手段,判断手段,データ記憶手段,放
電容量補正手段)、13は発電制御部(受電制御手
段)、21はスタータ(エンジン始動装置)、22はス
タータスイッチ、23はエンジン自動停止始動制御部を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01R 31/36 G01R 31/36 G H01M 10/42 H01M 10/42 A 10/44 10/44 P Z 10/46 10/46 10/48 10/48 P H02J 7/34 H02J 7/34 D F H02P 9/04 H02P 9/04 M Fターム(参考) 2G016 CA03 CB01 CB13 CB22 CB32 CC01 CC03 CC04 CC06 CC07 CC13 CC23 CC27 CC28 CE07 5G003 AA07 BA01 CA05 CA11 CA20 CB01 DA06 DA18 EA05 FA06 GC05 5H030 AA03 AA04 AS08 BB02 BB21 BB27 DD12 DD20 FF22 FF41 FF42 5H115 PA08 PC06 PG04 PI16 PI24 PI29 PO02 PO06 PU01 PU24 PU26 QE01 QE02 QN03 QN24 RE01 SE02 SE05 SE06 TI02 TI05 TI06 TO05 TU16 TU17 TZ07 UB05 5H590 AA02 AA08 CA07 CA23 CB10 CC01 CE05 DD64 EA01 EA05 EB02 EB29 FA01 GA02 GB05 HA01 HA02 HA04 HA18 JA02 JA14 JB02 JB16 KK01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷の駆動電源となると共に、充電手段
    により定電圧充電可能な鉛−酸電池からなるバッテリ
    の、満充電からの放電容量を検出するための方法であっ
    て、 前記バッテリに流れる電流値を電流検出手段により検出
    するステップと、 前回に検出された放電容量に基づいて充電効率を求める
    ステップと、 前記充電効率を用いた電流積算値に基づいて放電容量を
    算出するステップと、 定電圧充電中に前記電流検出手段により検出される電流
    値の時間変化率が所定値以下となったかどうかを判断す
    るステップと、 前記電流値の時間変化率が所定値以下となったことを条
    件に、データ記憶手段に記憶された同条件下における電
    流値と放電容量との関係のデータに基づいて放電容量を
    補正するステップとを含むことを特徴とするバッテリの
    放電容量検出方法。
  2. 【請求項2】 前記バッテリの温度を温度検出手段によ
    り検出するステップを備えると共に、前記データ記憶手
    段には温度条件に応じた複数のデータが記憶され、前記
    放電容量を補正するステップでは、検出温度に応じたデ
    ータに基づいて放電容量が補正されることを特徴とする
    請求項1記載のバッテリの放電容量検出方法。
  3. 【請求項3】 前記バッテリの温度を温度検出手段によ
    り検出するステップを備え、前記充電効率を求めるステ
    ップでは、前記温度検出手段により検出された温度条件
    を加味して充電効率が求められることを特徴とする請求
    項1又は2記載のバッテリの放電容量検出方法。
  4. 【請求項4】 負荷の駆動電源となると共に、充電手段
    により定電圧充電可能な鉛−酸電池からなるバッテリ
    の、満充電からの放電容量を検出するための装置であっ
    て、 前記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、 前記バッテリに流れる電流値を検出する電流検出手段
    と、 前回に検出された放電容量に基づいて充電効率を求める
    充電効率検出手段と、 前記充電効率を用いた電流積算値に基づいて放電容量を
    算出する放電容量算出手段と、 定電圧充電中に前記電流検出手段により検出される電流
    値の時間変化率が所定値以下となったかどうかを判断す
    る判断手段と、 電流値の時間変化率が所定値以下のときの電流値と放電
    容量との関係を記憶するデータ記憶手段と、 前記判断手段が電流値の時間変化率が所定値以下となっ
    たことを判断したときに前記データ記憶手段に記憶され
    たデータに基づいて前記放電容量を補正する放電容量補
    正手段とを具備することを特徴とするバッテリの放電容
    量検出装置。
  5. 【請求項5】 前記バッテリの温度を検出する温度検出
    手段を備えると共に、前記データ記憶手段には、温度条
    件に応じた複数のデータが記憶されており、前記放電容
    量補正手段は、前記検出温度に応じたデータに基づいて
    前記放電容量を補正することを特徴とする請求項4記載
    のバッテリの放電容量検出装置。
  6. 【請求項6】 前記バッテリの温度を検出する温度検出
    手段を備え、前記充電効率検出手段は、前記温度検出手
    段により検出された温度条件を加味して充電効率を求め
    るように構成されていることを特徴とする請求項4又は
    5記載のバッテリの放電容量検出装置。
  7. 【請求項7】 検出された放電容量に基づいて、前記充
    電手段による充電出力を変更する充電制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の
    バッテリの放電容量検出装置。
  8. 【請求項8】 エンジン停止条件が満足されるとエンジ
    ンを自動停止しその後エンジン始動条件が満足されると
    エンジンを再始動するエンジン自動停止始動装置を備え
    る車両における、鉛−酸電池からなりエンジン始動装置
    の電源となると共に該エンジンの駆動により充電可能な
    バッテリを制御する装置であって、 前記バッテリの満充電からの放電容量を検出する請求項
    4ないし7のいずれかに記載のバッテリの放電容量検出
    装置と、 この放電容量検出装置により検出された放電容量が所定
    値よりも大きいときに前記エンジン自動停止始動装置に
    よるエンジンの自動停止を禁止する手段とを備えること
    を特徴とする車両用バッテリ制御装置。
  9. 【請求項9】 エンジンの自動停止中に、前記放電容量
    検出装置により検出された放電容量が所定値を上回った
    ときに、前記エンジン自動停止始動装置による前記エン
    ジンの再始動を強制的に実行させる手段を備えることを
    特徴とする請求項8記載の車両用バッテリ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記エンジン始動装置による始動中に
    前記バッテリの電圧及び放電電流値をサンプリングする
    手段と、 サンプリング値から前記バッテリの電圧と放電電流値と
    の関係を統計的に求める手段と、 前記関係からエンジン始動時に必要な放電電流値におけ
    る前記バッテリの電圧を予測する手段と、 予測された電圧が所定値を下回ったことが所定以上の頻
    度で発生したときに前記エンジン自動停止始動装置によ
    るエンジンの自動停止を禁止する手段を備えることを特
    徴とする請求項8又は9記載の車両用バッテリ制御装
    置。
  11. 【請求項11】 予測された電圧が所定値を下回ったこ
    とが所定以上の頻度で発生したときに、バッテリが劣化
    状態にある旨を報知する報知手段を備えることを特徴と
    する請求項10記載の車両用バッテリ制御装置。
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