JP2000325087A - Tsa2306遺伝子 - Google Patents
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Abstract
性を有する新規な蛋白質をコードする遺伝子などを提
供。 【解決手段】例えば配列番号:1で示されるアミノ酸配
列のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む
遺伝子またはその断片、上記遺伝子を有する組換え体発
現ベクター、該ベクターを有する宿主細胞、該遺伝子に
対するポリヌクレオチド、これ又はこれを保有するベク
ターを有効成分とする遺伝子治療剤、ポリヌクレオチド
・プローブ、ポリペプチド、医薬組成物、特に血管新生
抑制剤または抗腫瘍剤および抗体。
Description
詳しくは、肝臓、腎臓に特異的に発現しており、その発
現産物が血管新生を抑制することが知られているアンギ
オポエチン2(angiopoietin 2: Science, Jul.4, 277,
55-60 (1997))および血管新生を促進することが知られ
ているアンギオポエチン1(angiopoietin 1: Cell, De
c. 27, 87 (7), 1161-1169 (1996))と、それぞれ33%の
相同性を有し、血管新生抑制因子または抗腫瘍因子とし
て働くと考えられる、新規な肝臓・腎臓特異的遺伝子に
関する。
ードされる新規なポリペプチド(組換え蛋白質乃至発現
産物)およびその特異抗体、本発明遺伝子の断片(プロ
ーブ、プライマーなどとしてのポリヌクレオチド断
片)、本発明遺伝子発現ベクターおよび該ベクターを保
有する形質転換体にも関している。
片を有効成分とする医薬組成物(遺伝子治療剤)及び本
発明遺伝子の発現産物(上記ポリペプチド)を有効成分
とする医薬組成物、特に血管新生抑制剤および抗腫瘍剤
にも関している。
いは組合せを中心として行われてきたが、これらは必ず
しも満足できる成果を上げていない。近年、一部の癌種
に対しては、インターフェロン(IFN)、インターロ
イキン(IL)−2などのサイトカインがその治療に利
用されている。さらに、近年、癌化学療法剤による副作
用の軽減と、標的組織に対する薬剤の薬効向上を実現さ
せるものとして、ドラッグ・デリバリー・システム(DD
S)が開発され、その利用による標的臓器選択性を高めた
癌治療法が試みられている。該DDSは、癌細胞やその
周辺組織に高発現する蛋白などの細胞表面マーカーに結
合する抗体やその他のリガンドにて薬剤を修飾して、正
常組織に有害な影響を与えず、癌組織に積極的且つ選択
的に薬剤を送達できるように設計された製剤を用いるも
のである。
新生が注目されてきている。血管新生とは、癌が成長す
る過程において、癌組織内部の血管が癌の成長に伴って
同時に発達することを意味する。癌細胞の活発な増殖
や、癌組織の成長や、癌転移が起こるためには、癌組織
への栄養分や酸素の供給、代謝老廃物の排泄を行う器官
である血管が新たに構築されることが必須であり、この
点で、癌組織の成長は血管新生に大きく依存することと
なる。従って、この血管新生を抑制すれば、癌組織の成
長、癌転移などを抑制できると考えられ、該血管新生を
標的とした癌の新たな治療法の開発、或いはかかる治療
法と従来の癌治療法との併用療法の開発が当業界で研究
されつつある。
記血管新生を抑制するアンギオポエチン2と相同性を有
する新規な蛋白質をコードする遺伝子を提供することを
目的とする。
組織由来の遺伝子について検索を重ねた結果、目的に合
致する新しい肝臓・腎臓特異的遺伝子の単離、同定に成
功し、ここに本発明を完成するに至った。
以下の(a)または(b)のポリヌクレオチドを含む遺
伝子、特にヒト遺伝子である当該遺伝子が提供される。 (a)配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプ
チドをコードするポリヌクレオチドまたはそれらの相補
鎖、(b)配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して少なく
とも95%の相同性を持つポリヌクレオチドまたはそれ
らの相補鎖。
は(b)のポリペプチドをコードする遺伝子が提供され
る。 (a)配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプ
チド、(b)上記(a)のアミノ酸配列において1もし
くは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミ
ノ酸配列からなり且つ血管新生抑制活性または抗腫瘍活
性を有するポリペプチド。
は(b)のポリヌクレオチドからなる遺伝子が提供され
る。 (a)配列番号:2で示される塩基配列、(b)上記
(a)の塩基配列のポリヌクレオチドとストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド。
配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプチドを
コードするポリヌクレオチド、即ち配列番号:2で示さ
れる塩基配列のポリヌクレオチドが包含される。
発現ベクター、宿主細胞、ポリヌクレオチド、遺伝子治
療剤、ポリヌクレオチド・プローブ、ポリペプチド(遺
伝子発現産物)、医薬組成物および抗体が提供される。 (1) 前記遺伝子のいずれかを有する組換え体発現ベクタ
ー。 (2) 上記組換え体発現ベクターを有する宿主細胞。 (3) 配列番号:2で示される塩基配列中の少なくとも1
0の、より好ましくは少なくとも30の、連続するヌク
レオチド配列を含むポリヌクレオチド。 (4) 上記ポリヌクレオチドまたはこれを保有するベクタ
ーを有効成分として含有する遺伝子治療剤。 (5) 配列番号:2で示される塩基配列からなるポリヌク
レオチド・プローブ。 (6) 配列番号:2で示される塩基配列中の少なくとも1
0の、より好ましくは少なくとも30の、連続するヌク
レオチド配列を含むポリヌクレオチド・プローブ。 (7) 以下の(a)または(b)のポリペプチド。 (a)配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプ
チド、(b)上記(a)のアミノ酸配列において1もし
くは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミ
ノ酸配列からなり且つ血管新生抑制活性または抗腫瘍活
性を有するポリペプチド。 (8) 本発明遺伝子を発現させてなる遺伝子発現産物。 (9)上記ポリペプチド(上記遺伝子発現産物)を有効成
分として含有する医薬組成物、特に血管新生抑制剤及び
抗腫瘍剤。 (10)上記ポリペプチド(上記遺伝子発現産物)に特異結
合性を有する抗体またはその断片。
ば本発明遺伝子の検出用特異的プローブとして有用であ
る。
チド、塩基配列、核酸などの略号による表示は、IUP
AC−IUBの規定〔IUPAC-IUB Communication on Bio
logical Nomenclature, Eur. J. Biochem., 138: 9 (19
84)〕、「塩基配列又はアミノ酸配列を含む明細書等の
作成のためのガイドライン」(特許庁編)および当該分
野における慣用記号に従うものとする。
る実施例に示される「TSA2306」と名付けられたPCR
産物のDNA配列から演繹されるものを挙げることがで
きる。その塩基配列は、配列番号:3に示されるとおり
である。該遺伝子は、配列番号:1に示される460ア
ミノ酸配列の新規な肝臓・腎臓特異的蛋白質(TSA2306
蛋白質という)をコードする配列番号:2で示される1
380塩基長のポリヌクレオチド配列をオープン・リー
ディング・フレームとして含むヒトcDNAであり、全
長1461塩基からなっている。
蛋白質は、FASTAプログラム(Person W. R., et a
l., Proc. Natl. Acad. Sci., USA., 85, 2444-2448 (1
988))を利用したGenBank/EMBLデーターベース検索の結
果、血管新生に影響を与えるヒトのアンギオポエチン2
およびアンギオポエチン1(前記文献参照)と相同性を
有することが確認された。
は、血管新生を抑制することが知られている(前記文献
参照)ことから、該ヒトアンギオポエチン2と相同性を
有する本発明遺伝子の発現産物は、血管新生の抑制因子
として機能し、癌の進展に抑制的に働くことが予期でき
る。このことは、後記実施例における癌細胞株と癌組織
における転写物の発現試験の結果からも明らかである。
生)は、増殖を支持する新しい血管の連続形成が起こる
ことにより特徴づけられ、この点において、一般的な組
織学的血管形成とは区別されている(Folkman, Nat. Me
d.,1, 27-31 (1995)。従って、血管新生に特異的に影響
を与える因子は、正常で健全な器官または組織に対して
は、有害な作用効果を及ぼす可能性は低いと考えられ
る。このように、血管新生は多くの癌細胞の悪性化に必
須であることが知られており、癌の進展には、血管新生
の抑制、促進因子の発現量の変化が大きく関与すること
が示唆されている(J. Natl. Cancer Inst., Sep.61(3)
639-643 (1978))。また、血管新生に特異的に影響を与
える因子は、炎症組織、再生または傷害組織に存在する
ような他のタイプの血管新生系を対象とすることもでき
る。さらに、子宮組織においても血管新生形成が行われ
ているので、血管新生に特異的に影響を与える因子は、
かかる子宮組織にも影響を与え、例えば子宮筋腫などの
疾患の治療効果が期待できる。
異的に発現し、悪性度の高い肝臓癌や腎臓癌においては
その発現が見られないことから、上記血管の新生に抑制
的に関与する機能を有するものと考えられる。
の発現産物や、該発現産物に結合する抗体を製造するこ
とができ、かくして得られる抗体は、例えば癌の診断な
どに利用できる。
センス断片、これらの発現産物を合成、利用することに
よって、上記血管新生の抑制や癌の進展の抑制を行うこ
とができる。
片をプローブとして利用することができ、かくして癌の
診断を行い得る。本発明はかかる癌診断用キットをも提
供するものである。
は、2本鎖DNAのみならず、それを構成するセンス鎖
およびアンチセンス鎖といった各1本鎖DNAを包含す
る趣旨で用いられている。その長さは何ら制限されるも
のではない。従って、本発明遺伝子(DNA)には、特に言
及しない限り、ヒトゲノムDNAを含む2本鎖DNAお
よびcDNAを含む1本鎖DNA(センス鎖)並びに該
センス鎖と相補的な配列を有する1本鎖DNA(アンチ
センス鎖)およびそれらの断片のいずれもが含まれる。
コード領域、エキソン、イントロンを含むことができ
る。ポリヌクレオチドには、RNAおよびDNAが包含
される。該DNAには、cDNA、ゲノムDNA、合成
DNAが含まれる。ポリペプチドには、その断片、同族
体(ホモログ)、誘導体、変異体が包含される。上記変
異体には、天然に存在するアレル変異体、天然に存在し
ない変異体、欠失、置換、付加および挿入によって改変
されたアミノ酸配列を有する変異体、同じ機能を有する
改変されたアミノ酸配列を有する変異体が包含される。
ど)は、天然において、例えば突然変異や翻訳後の修飾
などにより生じることもあるが、天然由来の遺伝子(例
えば本発明の具体例遺伝子)を利用して人為的にこれを
行うこともできる。
と、少なくとも70%、好ましくは80%、より好ましくは
95%、さらにより好ましくは97%相同なものであること
ができる。また、上記ポリペプチドは、変異体、ホモロ
グなどを含めて、いずれも共通に保存する構造的な特徴
があり、本発明遺伝子発現産物の生物活性、例えば血管
新生抑制活性または腫瘍の進展抑制活性(抗腫瘍活性)を
有しているものであることができる。なお、ポリペプチ
ドの相同性は、配列分析ソフトウェア、例えばFAST
Aプログラムを使用した方法(Clustal,V., Methods Mo
l.Biol.,25, 307-318 (1994))或いはSWISSPLO
TSで解析することができる。
酸置換についてサイレントまたは保存されている。即
ち、塩基配列によってコードされるアミノ酸残基は変ら
ない。
ミノ酸残基を他のアミノ酸残基に置換しても、元のアミ
ノ酸残基を有するポリペプチドの活性が保存されている
であろう置換可能なアミノ酸残基は、各アミノ酸残基
(元のアミノ酸残基)に対して以下に示されるとおりで
ある: 元のアミノ酸残基 保存的な置換アミノ酸残基 Ala Ser Arg Lys Asn Gln, His Asp Glu Cys Ser Gln Asn Glu Asp Gly Pro His Asn またはGln Ile Leu またはVal Leu Ile またはVal Lys Arg, Aln, または Glu Met Leu またはIle Phe Met, LeuまたはTyr Ser Thr Thr Ser Trp Tyr Tyr Trp またはPhe Val Ile またはLeu また、システィン残基(Cys)は、これを他のアミノ酸
残基、例えばセリン残基(Ser)、アラニン残基(Al
a)、バリン残基(Val)などに置換することが可能であ
る。
与えると一般的に考えられる置換は、例えば以下のもの
である。 a)親水性残基、例えばSerまたはThrの、疎水性残基、例
えばLeu、Ile、Phe、ValまたはAlaへの置換、 b) CysまたはProの、他の各種アミノ酸への置換、 c)電気的陽性側鎖を有しているアミノ酸残基、例えばLy
s、Arg、Hisの、電気的陰性残基、例えばValまたはAsp
への置換、 d)大きな側鎖を有する残基、例えばPheの、Glyのような
側鎖を有しないアミノ酸残基への置換。
は、肝臓癌、腎臓癌などの各種癌の解明、把握、診断、
予防および治療に極めて有用な情報乃至手段を与える。
また、本発明遺伝子は、上記各種癌の処置に利用される
本発明遺伝子の発現を誘導する新規薬剤の開発の上でも
好適に利用できる。更に、個体或は組織における本発明
遺伝子の発現またはその発現産物の検出や、該遺伝子の
変異(欠失や点変異)乃至発現異常の検出は、上記各種
の癌の解明や診断において好適に利用できる。
で示されるアミノ酸配列をコードする配列番号:2の塩
基配列を含む遺伝子、例えば配列番号:3で示される塩
基配列を有する遺伝子(TSA2306遺伝子)、または該配
列番号:2で示される塩基配列またはその相補鎖を含む
ポリヌクレオチドからなる遺伝子として示されるが、特
にこれらに限定されない。例えば、本発明遺伝子は、上
記特定のアミノ酸配列において一定の改変を有するアミ
ノ酸配列をコードする遺伝子や、上記特定のアミノ酸配
列と一定の相同性を有するアミノ酸配列をコードする遺
伝子や、之等遺伝子の塩基配列と一定の相同性を有する
塩基配列の遺伝子であることができる。
て、一定の相同性とは、例えば、少なくとも70%以上、
好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、更に好
ましくは97%以上の相同性であることができる。本発明
はかかる相同性を有する相同物(遺伝子相同物及び蛋白
相同物)を包含する。
示されるアミノ酸配列において1もしくは複数のアミノ
酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列(改変さ
れたアミノ酸配列)からなるポリペプチドをコードする
遺伝子」も包含される。ここで、「アミノ酸の欠失、置
換または付加」の程度およびそれらの位置などは、改変
されたアミノ酸配列のポリペプチドが、配列番号:1で
示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド(TSA2306
蛋白質)と同様の生物学的機能を有する同効物であれ
ば、特に制限されない。ここで「同様の機能」として
は、例えば血管新生抑制活性または腫瘍進展抑制活性
(抗腫瘍活性)を例示できる。また、上記改変されたアミ
ノ酸配列からなるポリペプチドをコードする遺伝子は、
その利用によって、改変前のアミノ酸配列のポリペプチ
ドをコードする本発明TSA2306遺伝子が検出できるもの
であってもよい。
該遺伝子産物の相同物)とは、本発明TSA2306遺伝子
(またはその遺伝子産物)と配列相同性を有し、構造的
特徴、遺伝子発現パターンにおける共通性、上記したよ
うな生物学的機能の類似性などにより、ひとつの遺伝子
ファミリーと認識される一連の関連遺伝子(およびその
発現産物)を意味する。これには本発明TSA2306遺伝子
のアレル体(対立遺伝子)も当然含まれる。
人為的手段としては、例えばサイトスペシフィック・ミ
ュータゲネシス〔Methods in Enzymology,154, 350, 36
7-382 (1987);同 100, 468 (1983);Nucleic Acids Re
s., 12, 9441 (1984);続生化学実験講座1「遺伝子研
究法II」、日本生化学会編, p105 (1986)〕などの遺伝
子工学的手法、リン酸トリエステル法やリン酸アミダイ
ト法などの化学合成手段〔J. Am. Chem. Soc.,89, 4801
(1967);同91, 3350 (1969);Science,150, 178 (196
8);Tetrahedron Lett.,22, 1859 (1981);同24, 245
(1983)〕およびそれらの組合せ方法などが例示できる。
より具体的には、DNAの合成は、ホスホルアミダイト
法またはトリエステル法による化学合成によることもで
き、市販されている自動オリゴヌクレオチド合成装置上
で行うこともできる。二本鎖断片は、相補鎖を合成し、
適当な条件下で該鎖を共にアニーリングさせるかまたは
適当なプライマー配列と共にDNAポリメラーゼを用い
て相補鎖を付加するかによって、化学合成した一本鎖生
成物から得ることもできる。
番号:3に示される塩基配列を有する遺伝子を例示でき
る。この塩基配列中のコーディング領域(配列番号:2
に示す配列)は、配列番号:1に示されるアミノ酸配列
の各アミノ酸残基を示すコドンの一つの組合せ例を示し
ている。本発明の遺伝子は、かかる特定の塩基配列を有
する遺伝子に限らず、各アミノ酸残基に対して任意のコ
ドンを組合せ、選択した塩基配列を有することも可能で
ある。コドンの選択は、常法に従うことができ、例えば
利用する宿主のコドン使用頻度などを考慮することがで
きる〔Ncleic Acids Res.,9, 43 (1981)〕。
配列番号:2に示される塩基配列と一定の相同性を有す
る塩基配列からなるものも包含される。
基配列と少なくとも70%の同一性、好ましくは少なく
とも90%の同一性、より好ましくは少なくとも95%
の同一性を有するポリヌクレオチドおよびその相補鎖ポ
リヌクレオチドを言う。
えば、0.1%SDSを含む0.2×SSC中50℃ま
たは0.1%SDSを含む1×SSC中60℃のストリ
ンジェントな条件下で配列番号:2に示される塩基配列
のDNAとハイブリダイズする塩基配列を有する遺伝子
を例示することもできる。
本発明遺伝子の具体例についての配列情報に基づいて、
一般的遺伝子工学的手法により容易に製造・取得するこ
とができる〔Molecular Cloning 2d Ed, Cold Spring H
arbor Lab. Press (1989);続生化学実験講座「遺伝子
研究法I、II、III」、日本生化学会編(1986)など参
照〕。
当な起源より、常法に従ってcDNAライブラリーを調
製し、該ライブラリーから、本発明遺伝子に特有の適当
なプローブや抗体を用いて所望クローンを選択すること
により実施できる〔Proc. Natl. Acad. Sci., USA., 7
8, 6613 (1981);Science,222, 778 (1983)など〕。
本発明の遺伝子を発現する各種の細胞、組織やこれらに
由来する培養細胞などが例示される。また、これらから
の全RNAの分離、mRNAの分離や精製、cDNAの
取得とそのクローニングなどはいずれも常法に従って実
施することができる。また、cDNAライブラリーは市
販されてもおり、本発明においてはそれらcDNAライ
ブラリー、例えばクローンテック社(Clontech Lab.In
c.)などより市販されている各種cDNAライブラリー
などを用いることもできる。
らスクリーニングする方法も、特に制限されず、通常の
方法に従うことができる。
される蛋白質に対して、該蛋白質の特異抗体を使用した
免疫的スクリーニングにより対応するcDNAクローン
を選択する方法、目的のDNA配列に選択的に結合する
プローブを用いたプラークハイブリダイゼーション、コ
ロニーハイブリダイゼーションなどやこれらの組合せな
どを例示できる。
明の遺伝子の塩基配列に関する情報をもとにして化学合
成されたDNAなどが一般的に使用できるが、既に取得
された本発明遺伝子やその断片も良好に利用できる。ま
た、本発明遺伝子の塩基配列情報に基づき設定したセン
ス・プライマー、アンチセンス・プライマーをスクリー
ニング用プローブとして用いることもできる。
ド配列は、配列番号:2に対応する部分ヌクレオチド配
列であって、少なくとも10個の連続した塩基、好まし
くは20個の連続した塩基、より好ましくは30個の連
続した塩基、最も好ましくは50個の連続した塩基を有
するものであることができる。また、配列番号:2で示
されるオリゴヌクレオチド配列を有する陽性クローンそ
れ自体をプローブとして用いることもできる。
〔Science,230, 1350 (1985)〕によるDNA/RNA増
幅法が好適に利用できる。殊に、ライブラリーから全長
のcDNAが得られ難いような場合には、RACE法
〔Rapid amplification of cDNA ends;実験医学、12
(6), 35 (1994)〕、特に5'-RACE法〔M.A. Frohma
n,etal., Proc. Natl. Acad. Sci., USA.,8, 8998 (198
8)〕などの採用が好適である。
プライマーは、本発明によって明らかにされた本発明の
遺伝子の配列情報に基づいて適宜設定でき、これは常法
に従って合成できる。尚、増幅させたDNA/RNA断
片の単離精製は、前記の通り常法に従うことができ、例
えばゲル電気泳動法などによればよい。
各種DNA断片は、常法、例えばジデオキシ法〔Proc.
Natl. Acad. Sci., USA., 74, 5463 (1977)〕やマキサ
ム−ギルバート法〔Methods in Enzymology,65, 499 (1
980)〕などに従って、また簡便には市販のシークエンス
キットなどを用いて、その塩基配列を決定することがで
きる。
よれば、例えば該遺伝子の一部または全部の塩基配列を
利用することにより、個体もしくは各種組織における本
発明遺伝子の発現の有無を特異的に検出することができ
る。
き、例えばRT−PCR〔Reverse transcribed-Polyme
rase chain reaction; E.S. Kawasaki, et al., Amplif
ication of RNA. In PCR Protocol, A Guide to method
s and applications, AcademicPress,Inc.,SanDiego, 2
1-27 (1991)〕によるRNA増幅やノーザンブロッティ
ング解析〔Molecular Cloning, Cold Spring Harbor La
b. (1989)〕、in situRT−PCR〔Nucl. Acids Re
s., 21, 3159-3166 (1993)〕や in situハイブリダイゼ
ーションなどを利用した細胞レベルでの測定、NASB
A法〔Nucleic acid sequence-based amplification, N
ature,350, 91-92 (1991)〕およびその他の各種方法を
挙げることができる。好適には、RT−PCRによる検
出法を挙げることができる。
られるプライマーとしては、本発明遺伝子のみを特異的
に増幅できる該遺伝子特有のものである限り、特に制限
はなく、本発明遺伝子の配列情報に基いて適宜設定する
ことができる。通常プライマーとして10〜35程度の
ヌクレオチド、好ましくは15〜30ヌクレオチド程度
の長さを有する本発明遺伝子の部分配列を有するものを
挙げることができる。
かかるTSA2306遺伝子を検出するための特異プライマー
および/または特異プローブとして使用されるDNA断
片もまた包含される。
る塩基配列のポリヌクレオチドとストリンジェントな条
件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドとして規定
することできる。ここで、ストリンジェントな条件とし
ては、プライマーまたはプローブとして用いられる通常
の条件を挙げることができ、特に制限はされないが、例
えば、前述するような0.1%SDSを含む0.2×S
SC中50℃の条件または0.1%SDSを含む1×S
SC中60℃の条件を例示することができる。
手法に利用することにより、該遺伝子の発現産物(ポリ
ペプチド)またはこれを含む蛋白質を容易に大量に、安
定して製造することができる。
るアミノ酸配列のポリペプチド(本発明遺伝子の発現産
物)をも提供するものであり、また該ポリペプチドの製
造のための、例えば本発明遺伝子を含有するベクター、
該ベクターによって形質転換された宿主細胞、該宿主細
胞を培養して本発明ポリペプチドを製造する方法などを
も提供するものである。
は、配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプチ
ド(TSA2306蛋白質)を挙げることができるが、本発明
ポリペプチドには、該TSA2306蛋白質のみならず、その
相同物も包含される。該相同物としては、上記配列番
号:1で示されるアミノ酸配列において、1もしくは複
数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配
列からなり且つTSA2306蛋白質と同様の機能を有するポ
リペプチドを挙げることができる。具体的には、前記TS
A2306遺伝子の相同物(アレル体を含むTSA2306同等遺伝
子)の遺伝子産物を挙げることができる。
は、配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプチ
ドと同一活性を有する、哺乳動物、例えばウマ、ヒツ
ジ、ウシ、イヌ、サル、ネコ、クマ、ラット、マウス、
ウサギなどのげっ歯類動物の蛋白質も包含される。
される遺伝子の配列情報に基づいて、常法の遺伝子組換
え技術〔例えば、Science,224, 1431 (1984) ; Bioche
m. Biophys. Res. Comm., 130, 692 (1985);Proc. Nat
l. Acad. Sci., USA., 80, 5990 (1983)など参照〕に従
って調製することができる。
所望の蛋白をコードする遺伝子が宿主細胞中で発現でき
る組換えDNA(発現ベクター)を作成し、これを宿主
細胞に導入して形質転換し、該形質転換体を培養し、次
いで得られる培養物から回収することにより行われる。
核生物のいずれも用いることができ、例えば原核生物の
宿主としては、大腸菌や枯草菌といった一般的に用いら
れるものが広く挙げられ、好適には大腸菌、とりわけエ
シェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12株に含ま
れるものを例示できる。また、真核生物の宿主細胞に
は、脊椎動物、酵母などの細胞が含まれ、前者として
は、例えばサルの細胞であるCOS細胞〔Cell, 23: 17
5 (1981)〕やチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞および
そのジヒドロ葉酸レダクターゼ欠損株〔Proc. Natl. Ac
ad. Sci., USA., 77: 4216 (1980)〕などが、後者とし
ては、サッカロミセス属酵母細胞などが好適に用いられ
る。勿論、これらに限定される訳ではない。
細胞中で複製可能なベクターを用いて、このベクター中
に本発明遺伝子が発現できるように該遺伝子の上流にプ
ロモーターおよびSD(シャイン・アンド・ダルガー
ノ)塩基配列、更に蛋白合成開始に必要な開始コドン
(例えばATG)を付与した発現プラスミドを好適に利
用できる。上記ベクターとしては、一般に大腸菌由来の
プラスミド、例えばpBR322、pBR325、pU
C12、pUC13などがよく用いられるが、これらに
限定されず既知の各種のベクターを利用することができ
る。大腸菌を利用した発現系に利用される上記ベクター
の市販品としては、例えばpGEX−4T(Amersham P
harmacia Biotech社)、pMAL−C2,pMAl−P
2(New England Biolabs社)、pET21,pET2
1/lacq(Invitrogen社)、pBAD/His(In
vitrogen社)などを例示できる。
ターとしては、通常、発現しようとする本発明遺伝子の
上流に位置するプロモーター、RNAのスプライス部
位、ポリアデニル化部位および転写終了配列を保有する
ものが挙げられ、これは更に必要により複製起点を有し
ていてもよい。該発現ベクターの例としては、具体的に
は、例えばSV40の初期プロモーターを保有するpS
V2dhfr〔Mol. Cell. Biol., 1: 854 (1981)〕などが
例示できる。上記以外にも既知の各種の市販ベクターを
用いることができる。動物細胞を利用した発現系に利用
されるかかるベクターの市販品としては、例えばpEG
FP−N,pEGFP−C(Clontrech社)、pIND
(Invitrogen社)、pcDNA3.1/His(Invitr
ogen社)などの動物細胞用ベクターや、pFastBa
cHT(GibciBRL社)、pAcGHLT(Phar
Mingen社)、pAc5/V5−His,pMT/V5−
His,pMT/Bip/V5−his(以上Invitrog
en社)などの昆虫細胞用ベクターなどが挙げられる。
クターの具体例としては、例えば酸性ホスフアターゼ遺
伝子に対するプロモーターを有するpAM82〔Proc.
Natl. Acad. Sci., USA., 80: 1 (1983)〕などが例示で
きる。市販の酵母細胞用発現ベクターには、例えばpP
ICZ(Invitrogen社)、pPICZα(Invitrogen
社)なとが包含される。
シェリヒア属菌を宿主とする場合は、例えばトリプトフ
ァン(trp)プロモーター、lppプロモーター、lacプロモ
ーター、recAプロモーター、PL/PRプロモーターなどを
好ましく利用できる。宿主がバチルス属菌である場合
は、SP01プロモーター、SP02プロモーター、penPプロモ
ーターなどが好ましい。酵母を宿主とする場合のプロモ
ーターとしては、例えばpH05プロモーター、PGKプロモ
ーター、GAPプロモーター、ADHプロモーターなどを好適
に利用できる。また、動物細胞を宿主とする場合の好ま
しいプロモーターとしては、SV40由来のプロモータ
ー、レトロウイルスのプロモーター、メタロチオネイン
プロモーター、ヒートショックプロモーター、サイトメ
ガロウイルスプロモーター、SRαプロモーターなどを
例示できる。
は、通常の融合蛋白発現ベクターも好ましく利用でき
る。該ベクターの具体例としては、グルタチオン−S−
トランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白として発現
させるためのpGEX(Promega社)などを例示でき
る。
主細胞からのポリペプチドの発現、分泌を助けるポリヌ
クレオチド配列としては、分泌配列、リーダ配列が例示
でき、細菌宿主に対して融合成熟ポリペプチドの精製に
使用されるマーカー配列(ヘキサヒスチジン・タグ、ヒス
チジン・タグ)、哺乳動物細胞の場合はヘマグルチニン(H
A)・タグを例示できる。
主細胞への導入法およびこれによる形質転換法として
は、特に限定されず、一般的な各種方法を採用すること
ができる。
養でき、該培養により所望のように設計した遺伝子によ
りコードされる本発明の目的蛋白質が、形質転換体の細
胞内、細胞外または細胞膜上に発現、生産(蓄積、分
泌)される。
た宿主細胞に応じて慣用される各種のものを適宜選択利
用でき、培養も宿主細胞の生育に適した条件下で実施で
きる。
は、所望により、その物理的性質、化学的性質などを利
用した各種の分離操作〔「生化学データーブックII」、
1175-1259 頁、第1版第1刷、1980年 6月23日株式会社
東京化学同人発行;Biochemistry, 25(25), 8274 (198
6); Eur. J. Biochem.,163, 313 (1987)など参照〕によ
り分離、精製できる。
成処理、蛋白沈澱剤による処理(塩析法)、遠心分離、
浸透圧ショック法、超音波破砕、限外濾過、分子篩クロ
マトグラフィー(ゲル濾過)、吸着クロマトグラフィ
ー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロ
マトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)などの各種液体クロマトグラフィー、透析法、これ
らの組合せが例示でき、特に好ましい方法としては、本
発明蛋白質に対する特異的な抗体を結合させたカラムを
利用したアフィニティクロマトグラフィーなどを例示す
ることができる。
の遺伝子の設計に際しては、配列番号:2に示されるTS
A2306遺伝子の塩基配列を良好に利用することができ
る。該遺伝子は、所望により、各アミノ酸残基を示すコ
ドンを適宜選択変更して利用することも可能である。ま
た、TSA2306遺伝子でコードされるアミノ酸配列におい
て、その一部のアミノ酸残基ないしはアミノ酸配列を置
換、欠失、付加などにより改変する場合には、例えばサ
イトスペシフィック・ミュータゲネシスなどの前記した
各種方法により行うことができる。
1に示すアミノ酸配列に従って、一般的な化学合成法に
より製造することができる。該方法には、通常の液相法
および固相法によるペプチド合成法が包含される。
アミノ酸配列情報に基づいて、各アミノ酸を1個ずつ逐
次結合させて鎖を延長させていく所謂ステップワイズエ
ロンゲーション法と、アミノ酸数個からなるフラグメン
トを予め合成し、次いで各フラグメントをカップリング
反応させるフラグメント・コンデンセーション法とを包
含し、本発明蛋白質の合成は、そのいずれによってもよ
い。
常法に従うことができ、例えば、アジド法、混合酸無水
物法、DCC法、活性エステル法、酸化還元法、DPP
A(ジフェニルホスホリルアジド)法、DCC+添加物
(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシ
サクシンアミド、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボキシイミドなど)法、ウッドワード法
などを例示できる。
ペプチド縮合反応に使用されることのよく知られている
一般的なものから適宜選択することができる。その例と
しては、例えばジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ
チルスルホキシド(DMSO)、ヘキサホスホロアミ
ド、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸
エチルなどおよびこれらの混合溶媒などを挙げることが
できる。
に関与しないアミノ酸乃至ペプチドにおけるカルボキシ
ル基は、一般にはエステル化により、例えばメチルエス
テル、エチルエステル、第3級ブチルエステルなどの低
級アルキルエステル、例えばベンジルエステル、p−メ
トキシベンジルエステル、p−ニトロベンジルエステル
などのアラルキルエステルなどとして保護することがで
きる。
えばチロシン残基の水酸基は、アセチル基、ベンジル
基、ベンジルオキシカルボニル基、第3級ブチル基など
で保護されてもよいが、必ずしもかかる保護を行う必要
はない。更に、例えばアルギニン残基のグアニジノ基
は、ニトロ基、トシル基、p−メトキシベンゼンスルホ
ニル基、メチレン−2−スルホニル基、ベンジルオキシ
カルボニル基、イソボルニルオキシカルボニル基、アダ
マンチルオキシカルボニル基などの適当な保護基により
保護することができる。
よび最終的に得られる本発明蛋白質におけるこれら保護
基の脱保護反応もまた、慣用される方法、例えば接触還
元法や、液体アンモニア/ナトリウム、フッ化水素、臭
化水素、塩化水素、トリフルオロ酢酸、酢酸、蟻酸、メ
タンスルホン酸などを用いる方法などに従って実施する
ことができる。
前記した各種の方法、例えばイオン交換樹脂、分配クロ
マトグラフィー、ゲルクロマトグラフィー、向流分配法
などのペプチド化学の分野で汎用される方法に従って、
適宜精製を行うことができる。
成するための免疫抗原としても好適に利用でき、この抗
原を利用することにより、所望の抗血清(ポリクローナ
ル抗体)およびモノクローナル抗体を取得することがで
きる。
されているところであり、本発明においてもこれら常法
に従うことができる〔例えば、続生化学実験講座「免疫
生化学研究法」、日本生化学会編(1986)など参照〕。
蛋白質の精製およびその免疫学的手法による測定ないし
は識別などに有利に利用することができる。より具体的
には、本発明遺伝子の増幅および発現亢進が癌細胞にお
いて確認されていることから、該抗体を用いて癌の診断
または癌の悪性度の判定に利用することができる。
する医薬品として医薬分野において有用である。従っ
て、本発明は本発明ポリペプチドを有効成分とする医薬
組成物をも提供するものである。
ての有用性は、前記したようにその肝臓・腎臓特異的ポ
リペプチドが有する肝臓・腎臓の癌組織周囲の血管新生
抑制活性または腫瘍の進展抑制活性(抗腫瘍活性)にあ
る。これらの活性を確認する方法としては、例えば以下
の各方法を挙げることができる。 (1) インビトロ血管内皮細胞の血管管空形成を抑制する
活性の測定法 コラーゲン上で血管内皮細胞を培養し、血管新生因子
(basic fibroblast growth factor; bFGF, Vascular e
ndothelial growth factor; VEGFなど)を培地中に添加
することや、癌細胞を共培養(co-culture)することに
よりゲル内に毛細管様の管空を形成する。血管新生抑制
効果を測定したい物質(本発明ポリペプチド、例えばTS
A2306蛋白質;大腸菌を利用した発現系;pET21ベ
クター(Invitrogen社)により得られる)を培地内に添加
することにより管空形成が、コントロールと比較して抑
制されるかどうかを顕微鏡下で観察する(Sato Y., et
al.,Expt. Cell Res., 204, 223-229(1993))、 (2) インビボ測定法 例えばヌードマウスの皮下に、発現ベクター(pET2
1など)のみを導入したヒト癌細胞および血管新生抑制
候補蛋白質をステーブル発現する癌細胞(血管新生抑制
候補遺伝子を発現ベクターに組み込み、癌細胞で強制発
現させたもの)をそれぞれ投与し、腫瘍の進行度をコン
トロールと比較するか或いは腫瘍新生血管数をコントロ
ールと比較する(Folkman, J., et al., J. Exp. Med.,
133, 275-288(1971))。
治療)させるためには、アデノウイルスベクターなど
(Straus, E. S., Plenum Press New York, 451-496(19
84), Setoguchi, Y., et al., Blood,84, 2953-2964(19
94))を用いる。即ち、アデノウイルスベクターに本発
明遺伝子を組み込み、腫瘍部に直接投与して、腫瘍が退
縮するかどうかを判定することなどが考えられる。
るポリペプチドには、その医薬的に許容される塩もまた
包含される。かかる塩には、当業界で周知の方法により
調製される、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、
カルシウム、マグネシウム、バリウム、アンモニウムな
どの無毒性アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アン
モニウム塩などが包含される。更に上記塩には、有効成
分としての本発明ポリペプチドと適当な有機酸ないし無
機酸との反応によって得られる無毒性酸付加塩も包含さ
れる。代表的無毒性酸付加塩としては、例えば塩酸塩、
塩化水素酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、酢酸
塩、蓚酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、ラウリン酸塩、
硼酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、p−トルエン
スルホン酸塩(トシレート)、クエン酸塩、マレイン酸
塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、スルホン酸
塩、グリコール酸塩、マレイン酸塩、アスコルビン酸
塩、ベンゼンスルホン酸塩およびナプシレートなどが例
示される。
ドを有効成分として、その薬学的有効量を、適当な無毒
性医薬製剤担体ないし希釈剤と共に含有するものが含ま
れる。
医薬製剤担体としては、製剤の使用形態に応じて通常使
用される、充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、
表面活性剤、滑沢剤などの希釈剤或は賦形剤などを例示
でき、これらは得られる製剤の投与単位形態に応じて適
宜選択使用できる。
白製剤などに使用され得る各種の添加剤成分、例えば安
定化剤、殺菌剤、緩衝剤、等張化剤、キレート剤、pH
調整剤、界面活性剤などを適宜使用して調製され得る。
ルブミンや通常のL−アミノ酸、糖類、セルロース誘導
体などを例示できる。これらは必要に応じて、単独でま
たは界面活性剤などと組合せて使用することができる。
界面活性剤などとの組合せによれば、特に有効成分の安
定性をより向上させ得る場合がある。
く、例えばグリシン、システィン、グルタミン酸などの
いずれでもよい。
ルコース、マンノース、ガラクトース、果糖などの単糖
類、マンニトール、イノシトール、キシリトールなどの
糖アルコール類、ショ糖、マルトース、乳糖などの二糖
類、デキストラン、ヒドロキシプロピルスターチ、コン
ドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などの多糖類などおよび
それらの誘導体を使用できる。
イオン性および非イオン性界面活性剤のいずれも使用で
きる。具体例としては、例えばポリオキシエチレングリ
コールソルビタンアルキルエステル系、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル系、ソルビタンモノアシルエステ
ル系、脂肪酸グリセリド系などを使用できる。
く、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースナトリウムなどを使用できる。
常之等の添加剤が使用される場合のそれらを参考にして
適宜決定できる。一般に、糖類は有効成分1μg当り
0.0001mg程度以上、好ましくは0.01〜10
mg程度の範囲内から選ばれるのが適当である。界面活
性剤は、通常有効成分1μg当り0.00001mg程
度以上、好ましくは0.0001〜0.01mg程度の
範囲から選択されるのが適当である。安定化剤としての
ヒト血清アルブミンは、有効成分1μg当り0.000
1mg程度以上、好ましくは0.001〜0.1mg程
度の範囲内から選ばれるのが適当である。安定化剤とし
てのアミノ酸は、有効成分1μg当り0.001〜10
mg程度の範囲から選ばれるのが適当である。また、セ
ルロース誘導体の添加量は、有効成分1μg当り0.0
0001mg程度以上、好ましくは0.001〜0.1
mg程度の範囲から選ばれるのが適当である。
は、広範囲から適宜選択されるが、通常約0.0000
1〜70重量%、好ましくは0.0001〜5重量%程
度の範囲内とするのが適当である。
剤、等張化剤、キレート剤なども添加することができ
る。ここで緩衝剤としては、ホウ酸、リン酸、酢酸、ク
エン酸、ε−アミノカプロン酸、グルタミン酸および/
またはそれらに対応する塩(例えばそれらのナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの
アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩)などを例示でき
る。等張化剤としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、糖類、グリセリンなどを例示できる。またキレ
ート剤としては、例えばエデト酸ナトリウム、クエン酸
などを例示できる。之等の添加量は、通常用いられるそ
れらの添加量と同様のものとすることができる。
用できる他、これを凍結乾燥化して保存できる状態とす
ることもできる。かかる凍結乾燥品は、用時水、生埋的
食塩水などを含む緩衝液などで溶解して適当な濃度に調
製した後に使用することができる。
各種の形態が治療目的に応じて選択できる。その代表的
なものには、錠剤、丸剤、散剤、粉末剤、顆粒剤、カプ
セル剤などの固体投与形態や、溶液、懸濁剤、乳剤、シ
ロップ、エリキシルなどの液剤投与形態が含まれる。こ
れら各種形態は、投与経路に応じて経口剤、非経口剤、
経鼻剤、経膣剤、坐剤、舌下剤、軟膏剤などに分類され
る。上記各形態は、それぞれ、通常の方法に従い、調
合、成形乃至調製することができる。
は、前記医薬製剤担体として例えば乳糖、白糖、塩化ナ
トリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウ
ム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸、リン酸カリウ
ムなどの賦形剤;水、エタノール、プロパノール、単シ
ロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどの結
合剤;カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボ
キシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロース、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリ
ウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カルシウムなどの崩壊剤;ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ステアリン酸モノグリセリドなどの界面活性剤;白
糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油などの崩壊
抑制剤;第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリ
ウムなどの吸収促進剤;グリセリン、デンプンなどの保
湿剤;デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロ
イド状ケイ酸などの吸着剤;精製タルク、ステアリン酸
塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコールなどの滑沢剤な
どを使用することができる。
錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィ
ルムコーティング錠とすることができ、また二重錠ない
しは多層錠とすることもできる。
剤担体として例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ
脂、硬化植物油、カオリン、タルクなどの賦形剤;アラ
ビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノールなど
の結合剤;ラミナラン、カンテンなどの崩壊剤などを使
用できる。
成分を上記で例示した各種の医薬製剤担体と混合して、
硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセルなどに充填して調
製できる。
活性希釈剤、例えば水、を含む医薬的に許容される溶
液、エマルジョン、懸濁液、シロップ、エリキシルなど
を包含し、更に湿潤剤、乳剤、懸濁剤などの助剤を含ま
せることができる。これらは常法に従い調製できる。
水性乃至非水性溶液、エマルジョン、懸濁液などへの調
製に際しては、希釈剤として例えば水、エチルアルコー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イ
ソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステルおよびオリーブ油などの植物油などを
使用できる。また注入可能な有機エステル類、例えばオ
レイン酸エチルなどを配合することもできる。更に通常
の溶解補助剤、緩衝剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、保存
剤、分散剤などを添加することもできる。
処理される。該滅菌処理は、例えばバクテリア保留フィ
ルターを通過させる濾過操作、殺菌剤の配合、照射処理
および加熱処理などにより実施できる。また、これらは
使用直前に滅菌水や適当な滅菌可能媒体に溶解すること
のできる滅菌固体組成物形態に調製することもできる。
しては、医薬製剤担体として、例えばポリエチレングリ
コール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールの
エステル類、ゼラチンおよび半合成グリセライドなどを
使用できる。
形態に成形するに際しては、希釈剤として、例えば白色
ワセリン、パラフイン、グリセリン、セルロース誘導
体、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
シリコン、ベントナイトおよびオリーブ油などの植物油
などを使用できる。
準賦形剤を用いて、常法に従い調製することができる。
着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤などや他の医薬
品などを含有させることもできる。
く、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾
患の程度などに応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、
液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル剤は経口投
与され、注射剤は単独でまたはブドウ糖やアミノ酸など
の通常の補液と混合して静脈内投与され、更に必要に応
じ単独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与され、
坐剤は直腸内投与され、経膣剤は膣内投与され、経鼻剤
は鼻腔内投与され、舌下剤は口腔内投与され、軟膏剤は
経皮的に局所投与される。
ず、所望の治療効果、投与法、治療期間、患者の年齢、
性別その他の条件などに応じて広範囲より適宜選択され
る。一般的には、通常、1日当り患者体重1kg当り、
有効成分量が0.01μg〜10mg程度、好ましくは
約0.1μg〜1mg程度となる量とするのがよい。該
製剤は1日に1回投与することもでき、また2回以上、
数回に分けて投与することもできる。
えばTSA2306蛋白質は、それ自体血管新生抑制作用を有
しており血管新生抑制剤として有用である他、例えば癌
化学療法剤としての抗癌剤のような薬物としての、物理
的、化学的または生物学的な物質と結合されるリガンド
としても有用である。
は、これらを制癌剤や抗癌活性を有するサイトカインな
どの活性薬物と結合させるかまたはこれらで上記活性薬
物を修飾させてDDS製剤を作成することができる。該
DDS製剤の利用によって、癌組織に対する癌組織選択
的治療を行うことが可能である。
有するサイトカインなどの蛋白質または核酸のような分
子と結合または合体される場合は、遺伝子組換え技術に
よって融合蛋白質として発現させた発現物が医薬として
提供できる。該融合蛋白質の製造乃至発現は、この分野
で周知慣用の技術となっている。即ち、融合蛋白質は、
通常の遺伝子組換え技術(例えば、Science,224,1431 (1
984); Biochem. Biophys. Res. Comm.,130, 692(1985);
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80, 5990 (1983))に従
って調製することができる。また、大野らの「タンパク
実験プロトコール1機能解析編、細胞工学別冊、実験プ
ロトコールシリーズ、1997年、秀潤社」を参考にして製
造することもできる。
により、その物理的性質、化学的性質などを利用した各
種の分離操作〔「生化学データーブックII」、1175-125
9 頁、第1版第1刷、1980年 6月23日株式会社東京化学
同人発行;Biochemistry, 25(25), 8274-8277 (1986);
Eur. J. Biochem., 163, 313-321 (1987)など参照〕に
より分離、精製できる。該方法としては、具体的には例
えば通常の再構成処理、蛋白沈澱剤による処理(塩析
法)、遠心分離、浸透圧ショック法、超音波破砕、限外
濾過、分子篩クロマトグラフィー(ゲル濾過)、吸着ク
ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ア
フィニティクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラ
フィー(HPLC)などの各種液体クロマトグラフィ
ー、透析法、之等の組合せなどを例示できる。特に好ま
しい上記方法としては、所望の蛋白質を結合させたカラ
ムを利用したアフィニティクロマトグラフィーを例示で
きる。
たは癌治療剤としての本発明医薬組成物が患者に投与さ
れる場合、例えば有効成分としての前記融合蛋白質また
はその部分ペプチド、肝臓・腎臓特異的ポリペプチドま
たはその部分ペプチドと他の抗癌剤との複合体は、これ
を薬学的に許容される担体と共に含有する薬学的組成物
の形態で投与される。ここで薬学的に許容される担体と
しては、当該分野において周知のもの、例えば、水溶液
(水または生理学的緩衝液)或いは他の溶媒または材料
(例えば、グリコール、グリセロール、オリーブ油のよ
うな注入可能な有機エステル)を使用できる。また該担
体としては、例えば上記複合体の吸収を安定化または増
加させるように作用する適当な化合物も使用することが
できる。該適当な化合物としては、例えばグルコース、
スクロース、デキストランのような炭水化物;アスコル
ビン酸、グルタチオンのような抗酸化剤;キレート剤;
低分子蛋白質;アルブミンのような安定化剤などを挙げ
ることができる。
者に投与される場合、有効成分の投与量は、併用される
他の抗癌剤、例えばサイトカインや癌化学療法剤などの
量にも依存する。かかる疾患治療のための、サイトカイ
ンなどの癌化学療法剤と本発明ポリペプチドとの複合体
の有効量は、当業者に周知の方法により適宜決定するこ
とができる。例えば癌化学療法剤は、この種臨床使用に
際して、例えば5−FU(5-フルオロウラシル )の場合
は、通常1日当たり0.1 mg/kg〜50mg/kg程度が投与され
る量から選択される。これと結合される本発明ポリペプ
チド(またはその部分ペプチド)の有効投与量は、当業
者に容易に決定できる。本発明の医薬組成物、癌の新生
血管特異的に帰巣する作用を有する特徴を考慮すれば、
癌化学療法剤の投与量は、従来使用の臨床用量より、よ
り少なくとも有効に奏効するであろうことが予測され
る。
に、本発明遺伝子は、肝臓癌や腎臓癌の組織においてそ
の発現が消失していることから、本発明遺伝子の全部ま
たは一部を含有する任意の遺伝子発現ベクターを作成し
て、該発現ベクターを癌組織に導入して、該組織内で本
発明遺伝子を強制的に発現させれば、癌組織における血
管新生が抑制され、結果として癌の進展、癌転移などが
抑制されるこことなる。従って、本発明はかかる抗腫瘍
活性を有する遺伝子治療用組成物(遺伝子治療剤)をも
提供するものである。
クターないしは遺伝子治療用ベクター、該ベクターによ
り本発明遺伝子を導入した細胞、これらを有効成分とす
る医薬組成物(遺伝子治療剤)も提供される。
は、例えば本発明遺伝子の導入、発現用ベクターおよび
該ベクターにより本発明遺伝子を導入した細胞から選ば
れる少なくとも1種を、癌患者の癌細胞または癌組織部
位に、投与することによって実施される。かくして、こ
れら組織における血管新生を抑制し、癌細胞の増殖抑制
または癌転移を抑制することができる。即ち、肝臓およ
び腎臓の腫瘍形成、腫瘍進展および腫瘍転移を抑制する
ことができる。
尚、以下の遺伝子治療の実施においては、特記しないか
ぎり、化学、分子生物学、微生物学、組換えDNA、遺
伝学および免疫学の慣用的な方法を用いることができ
る。これらは、例えばマニアティス(Maniatis,T., et a
l., Molecular cloning: A laboratory manual (Cold S
pring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New Y
ork (1982))、サムブルック(Sambrook,J., et al.,Mole
cular cloning: A laboratory manual, 2nd Ed.(Cold S
pring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New Y
ork (1981))、アウスベル(Ausbel,F.M., et al., Curre
nt Protocols in Molecular Biology,John Wiley and S
ons, New York, New York,(1992))、グローバー(Glove
r,D., DNA Cloning,I and II(Oxford Press)(1985))、
アナンド(Anand,Techniques for the Analysis of Comp
lex Genomes,(Academic Press(1992))、グスリー(Guthr
ie,G., et al., Guide to Yeast Genetics and Molecul
ar Biology, (Academic Press)(1991))およびフィンク
(Fink,et al., Hum. Gene Ther.,3, 11-19(1992)に記載
されている。
一部を含有する遺伝子治療用導入用ベクターまたは該ベ
クターにより本発明遺伝子を導入された細胞を用いて実
施できる。該遺伝子治療は、例えばTSA2306遺伝子の発
現が認められない細胞に、該遺伝子乃至その機能を供給
する方法である。かかる遺伝子治療によって、受容細胞
/標的細胞周囲の血管新生が抑制される。
該遺伝子を染色体外に維持するようなベクターを用いて
細胞に導入することができる。この場合において当該遺
伝子は、染色体外の位置から細胞により発現できる。ま
た、TSA2306遺伝子の発現が認められない肝臓または腎
臓の癌細胞およびその周辺組織細胞に遺伝子部分を導入
して発現させる場合、当該遺伝子部分は細胞の非腫瘍的
増殖に必要なTSA2306蛋白質の一部分をコードしてもよ
い。
ように当該分野において既に知られている各種のベクタ
ーに本発明遺伝子を導入したものであることができる。
は、当該分野において既に知られている各種の細胞にD
NAを導入する方法、例えばエレクトロポレーション、
リン酸カルシウム共沈、ウイルス形質導入などに従い容
易に実施できる。ここで本発明遺伝子を導入して形質転
換した細胞は、血管新生の抑制または癌転移抑制のため
の医薬や治療研究のためのモデル系として利用できる。
ば、導入された本発明遺伝子やその断片は、癌細胞組織
またはその周囲組織において該遺伝子の発現産物の量を
増加させ、かくして遺伝子発現組織における血管新生を
抑制できる。かかる遺伝子治療は、正常細胞に比して、
TSA2306遺伝子の発現またはTSA2306蛋白質がなくなって
いるか、またはそのレベルが減少している癌性および前
癌性の細胞組織の双方において好適に用いられる。
して実施される。即ちまず、例えば、患者の腫瘍組織か
らの細胞におけるTSA2306遺伝子発現の有無を確認す
る。この確認は、例えばまずPCR法の如き方法によっ
てTSA2306遺伝子配列の一部を用いてプローブを作成
し、DNAを増幅させてスクリーニングすることにより
実施できる。
型遺伝子に対する遺伝子の挿入・欠失および点突然変異
のごとき変異、を確認する。上記変異の確認は、種々の
方法、例えば直接的DNA配列決定、PCR−SSCP
(PCR-single-strand conformation polymorphism: Pro
c. Natl. Acad. Sci., 86, 2766-2770(1989))、ドット
ブロット分析、パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)分
析、サザンブロット分析、蛍光インサイチュハイブリダ
イゼーション(FISH; Takahashi, E., et al., Hum. Gen
e., 86, 14-16 (1990))、一本鎖コンホメーション(SSC
A; Orita, et al.,Proc. Natl. Acad. Sci., 86, 276-2
770(1989): Orita, et al.,Genomics, 5,874-879(198
9))、RNase保護アッセイ(Finkelstein,J., et a
l., Genomics,7, 167-172(1990))、対立遺伝子特異的オ
リゴヌクレオチド(ASO; Conner,B.J.,et al., Proc. Na
tl. Acad. Sci.,80, 278-282(1983))、対立遺伝子特異
的PCR(Rano,& Kidd, Nucl. Acids Res., 17, 8392(1
989))などにより行うことができる。これらの確認、診
断では、ヒトおよび動物のいかなる組織から得たDNA
をも調べることができる。好適な方法としては、血液を
取り、血液細胞からDNAを抽出するか、標的とする組
織細胞から直接得られた細胞からDNAを抽出する方法
を挙げることができる。
た蛋白質についてのスクリーニングによっても行うこと
ができる。該方法は、例えば対象とする蛋白質と免疫反
応性を有するモノクローナル抗体を用いて、組織をスク
リーニングすることにより実施できる。同種抗原の欠如
は、遺伝子の発現の欠失と変異を示すかもしれない。な
お、かかる免疫学的なアッセイには、ウェスタンブロッ
ト、免疫組織学的アッセイ、ELISAアッセイなどの
当該分野で知られた方法が好適に利用できる。
は、後述する遺伝子治療において所望の遺伝子導入効果
を調べる標的細胞または対象組織における遺伝子の発現
検出に応用できる。
瘍および腫瘍周辺組織からの細胞に発現制御エレメント
に連結したTSA2306遺伝子のコピーを含み、かつ該腫瘍
細胞および腫瘍周辺組織内で複製できるウイルスまたは
プラスミドベクターを作成する。ここで適当なベクター
としては、米国特許第5,252,479号およびPC
T国際公開WO93/07282号に開示されたベクタ
ーを使用できる。作成されたTSA2306遺伝子またはその
断片を含むベクターを腫瘍部位または腫瘍周囲組織内に
局所かまたは(他の部位に転移し得るいずれの腫瘍細胞
にも到達させるためには)全身的に患者に注射投与す
る。形質転換された遺伝子が各種標的化腫瘍細胞の染色
体に恒久的に取り込まれない場合には、該処理を定期的
に繰り返すことができる。遺伝子治療法は、遺伝子導入
用の材料を直接体内に投与するin vivo法と患者の体内
より一旦標的とする細胞を取り出して体外で遺伝子を導
入して、その後該細胞を体内に戻すex vivo法の両者の
方法を適宜選択できる。
の製造においては、導入される遺伝子の全部または一部
は、その遺伝子の塩基配列情報に基づいて、一般的遺伝
子工学的手法により容易に製造・取得することができる
〔Molecular Cloning 2d Ed,Cold Spring Harbor Lab.
Press (1989);続生化学実験講座「遺伝子研究法I、I
I、III」、日本生化学会編(1986)など参照〕。その方
法としては、前記アミノ酸の人為的改変方法の項におい
て詳述した方法をいずれも準用することができる。
源より、常法に従ってcDNAライブラリーを調製し、
該ライブラリーから、目的とする遺伝子に特有の適当な
プローブや抗体を用いて所望クローンを選択することに
よっても、遺伝子の全部または一部を製造することがで
きる〔Proc. Natl. Acad. Sci., USA., 78, 6613 (198
1);Science, 222, 778 (1983)など〕。
き、詳述する。
るべく標的細胞において、細胞内のTSA2306mRNAを
作り出し、翻訳を促し、TSA2306遺伝子の発現を促進さ
せるための、センス医薬の提供による、血管新生抑制作
用による癌の遺伝子治療が提供される。
発現がない癌細胞組織およびその周辺組織においてTSA2
306mRNAの転写或いは翻訳を促進させることによっ
て、標的とする遺伝子の発現を促進する方法である。そ
のためには遺伝子のmRNAと相補的なセンス・オリゴ
ヌクレオチドを製造し、該センス・オリゴヌクレオチド
を標的細胞に供給する方法が好ましく採用できる。上記
遺伝子治療によって、TSA2306遺伝子の発現機能を促進
する作用を細胞に供給して、受容細胞/標的細胞におけ
る血管新生を抑制することができる。
癌遺伝子治療によれば、レトロウイルス、アデノウイル
ス、AAV由来のベクターに該アンチセンス・オリゴヌ
クレオチドを組込み、これを癌細胞に感染させてセンス
・オリゴヌクレオチドを発現させることにより、所望の
血管新生抑制効果およびその結果としての抗腫瘍効果を
得ることができる。
辺組織に、本発明遺伝子のセンス・オリゴヌクレオチド
を導入してTSA2306蛋白質の発現を抑制させる場合、当
該センス・オリゴヌクレオチドは、例えばTSA2306遺伝
子の全長とする必要はなく、該TSA2306遺伝子の発現を
促進する機能と実質的に同質な機能を保持する限りにお
いて、前記した改変体であってもよく、また該機能を保
持した一部配列からなる遺伝子であってもよい。
ための所望遺伝子の導入のためのベクターは、当該分野
において既に知られており、本発明ではかかる既知のベ
クターのいずれも使用できる。例えば、発現制御エレメ
ントに連結したTSA2306遺伝子のセンス・オリゴヌクレ
オチドのコピーを含み、かつ目的の細胞内で当該センス
・オリゴヌクレオチド産物を発現できるウイルスベクタ
ーまたはプラスミドベクターを挙げることができる。か
かるベクターとして、通常、前述する発現用ベクターを
利用することもできるが、好適には、例えば起源ベクタ
ーとして、米国特許第5252479号明細書およびP
CT国際公開WO93/07282号明細書に開示され
たベクター(具体的にはpWP−7A、pwP−19、
pWU−1、pWP−8A、pWP−21および/また
はpRSVLなど)またはpRC/CMV(Invitrogen
社製)などを用いて調製されたベクターを挙げることが
できる。より好ましくは、後述する各種ウイルス・ベク
ターを挙げることができる。
ベクターに使用されるプロモーターとしては、各種疾患
の治療対象となる患部組織に固有のものを好適に利用す
ることができる。その具体例としては、例えば、肝臓に
対しては、アルブミン、α−フェトプロティン、α1−
アンチトリプシン、トランスフェリン、トランススチレ
ンなどを例示できる。結腸に対しては、カルボン酸アン
ヒドラーゼI、カルシノエンブロゲンの抗原などを例示
できる。子宮および胎盤に対しては、エストロゲン、ア
ロマターゼサイトクロームP450、コレステロール側
鎖切断P450、17アルファーヒドロキシラーゼP4
50などを例示できる。
−フォックス遺伝子、前立腺特異的カリクレインなどを
例示できる。乳房に対しては、erb−B2、erb−
B3、β−カゼイン、β−ラクトグロビン、乳漿蛋白質
などを例示できる。肺に対しては、活性剤蛋白質Cウロ
グロブリンなどを例示できる。皮膚に対しては、K−1
4−ケラチン、ヒトケラチン1または6、ロイクリンな
どを例示できる。脳に対しては、神経膠繊維質酸性蛋白
質、成熟アストロサイト特異蛋白質、ミエリン、チロシ
ンヒドロキシラーゼ膵臓ヴィリン、グルカゴン、ランゲ
ルハンス島アミロイドポリペプチドなどを例示できる。
甲状腺に対しては、チログロブリン、カルシトニンなど
を例示できる。骨に対しては、α1コラーゲン、オステ
オカルシン、骨シアログリコプロティンなどを例示でき
る。腎臓に対してはレニン、肝臓/骨/腎臓アルカリ性
ホスフォターゼ、エリスロポエチンなどを、膵臓に対し
ては、アミラーゼ、PAP1などを例示できる。
ベクターの製造において、導入されるセンス・オリゴヌ
クレオチド(本発明遺伝子の配列に相応する全部または
一部の配列を有するもの)は、本発明遺伝子の塩基配列
情報に基づいて、前記の如く、一般的遺伝子工学的手法
により容易に製造・取得することができる。
ベクターの細胞への導入は、例えばエレクトロポレーシ
ョン、リン酸カルシウム共沈法、ウイルス形質導入など
を始めとする、細胞にDNAを導入する当該分野におい
て既に知られている各種の方法に従って行うことができ
る。なお、上記センス・オリゴヌクレオチドで形質転換
された細胞は、それ自体、単離された状態で血管新生抑
制作用を有し、結果として癌の抑制ないしは癌転移の抑
制のための医薬や、治療研究のためのモデル系として利
用することも可能である。
ヌクレオチド導入用ベクターは、患者の腫瘍部位または
腫瘍周辺部位に局所的にまたは全身的に注射投与するこ
とができる。この投与により患者の腫瘍細胞内に導入す
ることができる。その際全身的投与によれば、他の部位
に転移し得るいずれの腫瘍細胞にも到達させることがで
きる。形質導入された遺伝子が各標的腫瘍細胞の染色体
内に恒久的に取り込まれない場合には、該投与を定期的
に繰り返すことができる。
オリゴヌクレオチド導入用の材料(センス・オリゴヌク
レオチド導入用ベクター)を直接体内に投与するインビ
ボ(in vivo)法と、患者の体内より一旦標的とする細
胞を取り出して体外で遺伝子を導入して、その後、該細
胞を体内に戻すエクスビボ(ex vivo)法の両方の方法
を包含する。また、センス・オリゴヌクレオチドを直接
細胞内に導入による遺伝子治療も可能である。
オチドを含有する遺伝子導入用ベクターおよび該ベクタ
ーによりセンス・オリゴヌクレオチドが導入された細胞
を有効成分とする遺伝子治療剤は、特に血管新生が促進
される癌をその利用対象とするものであるが、癌以外に
も増殖性組織疾患、例えば子宮筋腫のような疾患の治療
に利用することもでき、また遺伝子標識を目的とする処
置にも利用することができる。
レオチドを導入する標的細胞は、遺伝子治療(処置)の
対象により適宜選択することができる。例えば、該標的
細胞としては、癌細胞や腫瘍組織以外に、リンパ球、線
維芽細胞、肝細胞、造血幹細胞、如き細胞などを挙げる
ことができる。
クレオチド導入方法には、ウイルス的導入方法および非
ウイルス的導入方法が含まれる。
入されるセンス・オリゴヌクレオチドが、特に正常肝臓
および腎臓の細胞に発現する外来の物質であることに鑑
みて、ベクターとしてレトロウイルスベクターを用いる
方法を挙げることができる。その他のウイルスベクター
としては、アデノウイルスベクター、HIV(humanimm
unodeficiency virus)ベクター、アデノ随伴ウイルス
ベクター(AAV,adeno-associated virus)、ヘルペ
スウイルスベクター、単純ヘルペスウイルス(HSV)
ベクター、エプスタイン−バーウイルス(EBV,Epst
ein-Barr virus)ベクターなどがあげられる。
リン酸カルシウム共沈法;DNAを封入したリポソーム
と予め紫外線で遺伝子を破壊した不活性化センダイウイ
ルスを融合させて膜融合リポソームを作成し、細胞膜と
直接融合させてDNAを細胞内に導入する膜融合リポソ
ーム法〔Kato,K., et al., J. Biol. Chem., 266, 220
71-22074 (1991)〕;プラスミドDNAを金でコートし
て高圧放電によって物理的に細胞内にDNAを導入する
方法〔Yang,N.S. et al., Proc. Natl. Acad.Sci.,87,
9568-9572 (1990)〕;プラスミドDNAを直接インビ
ボで臓器や腫瘍に注入するネイキッド(naked)DNA
法〔Wolff,J.A.,et al., Science, 247,1465-1467 (199
0)〕;多重膜正電荷リポソームに包埋した遺伝子を細胞
に導入するカチオニック・リポソーム法〔八木国夫, 医
学のあゆみ, Vol.175, No.9,635-637 (1995)〕;特定細
胞のみに遺伝子を導入し、他の細胞に入らないようにす
るために、目的とする細胞に発現するレセプターに結合
するリガンドをDNAと結合させてそれを投与するリガ
ンド−DNA複合体法〔Frindeis,et al.,Trends Biote
chnol., 11, 202 (1993); Miller,et al., FASEB J.,9,
190 (1995)〕などを使用することができる。
ば肝細胞が発現するアシアロ糖蛋白レセプターをターゲ
ットとしてアシアロ糖蛋白をリガンドとして用いる方法
〔Wu, et al., J. Biol. Chem.,266, 14338 (1991); F
erkol, et al., ASEB J., 7, 1081-1091 (1993)〕や、
腫瘍細胞が強く発現しているトランスフェリン・レセプ
ターを標的としてトランスフェリンをリガンドとして用
いる方法〔Wagner etal., Proc. Natl. Acad. ci., US
A., 87, 3410 (1990)〕などが含まれる。
生物学的および物理学的な遺伝子導入法を適宜組合せた
ものであってもよい。該組合せによる方法としては、例
えばあるサイズのプラスミドDNAをアデノウイルス・
ヘキソン蛋白質に特異的なポリリジン抱合抗体と組合わ
せる方法を例示できる。該方法によれば、得られる複合
体がアデノウイルスベクターに結合し、かくして得られ
る三分子複合体を細胞に感染させることにより、所望遺
伝子の導入を行い得る。この方法では、アデノアイルス
ベクターにカップリングしたDNAが損傷される前に、
効率的な結合、内在化およびエンドソーム分解が可能と
なる。また、前記リポソーム/DNA複合体は、直接イ
ンビボにて遺伝子導入を媒介できる。
ド導入用ウイルスベクターの作成法並びに標的細胞また
は標的組織へのセンス・オリゴヌクレオチド導入法につ
いて述べる。
イルスベクターとヘルパー細胞(パッケージング細胞)
からなっている。ここでヘルパー細胞は、レトロウイル
スの構造蛋白質gag(ウイルス粒子内の構造蛋白
質)、pol(逆転写酵素)、env(外被蛋白質)な
どの遺伝子を予め発現しているが、ウイルス粒子を生成
していない細胞を言う。一方、ウイルスベクターは、パ
ッケージングシグナルやLTR(long terminal repeat
s)を有しているが、ウイルス複製に必要なgag、po
l、envなどの構造遺伝子を持っていない。パッケー
ジングシグナルはウイルス粒子のアセンブリーの際にタ
グとなる配列で、選択遺伝子(neo,hyg)とクロ
ーニングサイトに組込まれた所望の導入用センス・オリ
ゴヌクレオチドがウイルス遺伝子の代りに挿入される。
ここで高力価のウイルス粒子を得るにはインサートを可
能な限り短くし、パッケージングシグナルをgag遺伝
子の一部を含め広くとることと、gag遺伝子のATG
を残さぬようにすることが重要である。
んだベクターDNAをヘルパー細胞に移入することによ
って、ヘルパー細胞が作っているウイルス構造蛋白質に
よりベクターゲノムRNAがパッケージされてウイルス
粒子が形成され、分泌される。組換えウイルスとしての
ウイルス粒子は、標的細胞に感染した後、ウイルスゲノ
ムRNAから逆転写されたDNAが細胞核に組み込ま
れ、ベクター内に挿入されたセンス遺伝子が発現する。
として、フイブロネクチンの細胞接着ドメインとヘパリ
ン結合部位と接合セグメントとを含む断片を用いる方法
〔Hanenberg,H.,et al.,Exp.Hemat., 23, 747 (1995)〕
を採用することもできる。
おいて用いられるベクターとしては、例えばマウスの白
血病ウイルスを起源とするレトロウイルス〔McLachlin,
J.R., et al., Proc. Natl. Acad. Res. Molec. Bio
l., 38, 91-135 (1990)〕を例示することができる。
つき詳述すれば、該アデノウイルスベクターの作成は、
バークネル〔Berkner,K.L.,Curr.Topics Microbiol.Imm
unol.,158, 39-66 (1992)〕、瀬戸口康弘ら〔Setoguch
i, Y.,et al., Blood,84, 2946-2953 (1994)〕、鐘カ江
裕美ら〔実験医学, 12, 28-34 (1994)〕およびケナー
ら〔Ketner, G., et al., Proc. Natl. Acad. Sci., US
A., 91, 6186-6190 (1994)〕の方法に準じて行うことが
できる。
を作成するには、まずアデノウイルスの初期遺伝子のE
1および/またはE3遺伝子領域を除去する。次に、目
的とする所望の外来遺伝子発現単位(目的とする導入用
センス・オリゴヌクレオチド、該センス・オリゴヌクレ
オチドを転写するためのプロモーター、転写された遺伝
子の安定性を賦与するポリAから構成)およびアデノウ
イルスゲノムDNAの一部を含むプラスミドベクター
と、アデノウイルスゲノムを含むプラスミドとを、例え
ば293細胞に同時にトランスフェクションする。この
2者間で相同性組換えを起こさせて、遺伝子発現単位と
E1とを置換することにより、所望のセンス・オリゴヌ
クレオチドを包含するベクターである非増殖性アデノウ
イルスベクターを作成することができる。また、コスミ
ドベクターにアデノウイルスゲノムDNAを組み込ん
で、末端蛋白質を付加した3’側アデノウイルスベクタ
ーを作成することもできる。更に組換えアデノウイルス
ベクターの作成には、YACベクターも利用可能であ
る。
製造につき概略すると、AAVはアデノウイルスの培養
系に混入してくる小型のウイルスとして発見された。こ
れには、ウイルス複製にヘルパーウイルスを必要とせず
宿主細胞内で自律的に増殖するパルボウイルス属と、ヘ
ルパーウイルスを必要とするディペンドウイルス属の存
在が確認されている。該AAVは宿主域が広く、種々の
細胞に感染するありふれたウイルスであり、ウイルスゲ
ノムは大きさが4680塩基の線状一本鎖DNAからな
り、その両端の145塩基がITR(inverted terminal
repeat)と呼ばれる特徴的な配列を持って存在してい
る。このITRの部分が複製開始点となり、プライマー
の役割をなす。更にウイルス粒子へのパッケージングや
宿主細胞の染色体DNAへの組込みにも、該ITRが必
須となる。また、ウイルス蛋白質に関しては、ゲノムの
左半分が非構造蛋白質、即ち複製や転写をつかさどる調
節蛋白質のRepをコードしている。
NAに組み込まれる性質を利用して行うことができ、か
くして所望の遺伝子導入用ベクターが作成できる。この
方法は、より詳しくは、まず野生型AAVの5'と3'の
両端のITRを残し、その間に所望の導入用センス・オ
リゴヌクレオチドを挿入したプラスミド(AAVベクタ
ープラスミド)を作成する。一方、ウイルス複製やウイ
ルス粒子の形成に必要とされるウイルス蛋白質は、別の
ヘルパープラスミドにより供給させる。この両者の間に
は共通の塩基配列が存在しないようにし、遺伝子組換え
による野生型ウイルスが出現しないようにする必要があ
る。その後、両者のプラスミドを例えば293細胞への
トランスフェクションにより導入し、さらにヘルパーウ
イルスとしてアデノウイルス(293細胞を用いる場合
は非増殖型のものでもよい)を感染させると、非増殖性
の所望の組換えAAVが産生される。続いて、この組換
えAAVは核内に存在するので、細胞を凍結融解して回
収し、混入するアデノウイルスを56℃加熱により失活
させる。更に必要に応じて塩化セシウムを用いる超遠心
法により組換えAAVを分離濃縮する。上記のようにし
て所望の遺伝子導入用の組換えAAVを得ることができ
る。
方法に準じて行うことができる〔清水則夫、高田尽蔵、
細胞工学, 14(3), 280-287 (1995)〕。
ドの導入用EBVベクターの製造につき概略すると、E
Bウイルス(Epstein-Barr virus: EBV)は、1964年に
エプスタイン(Epstein)らによりバーキット(Burkitt)
リンパ腫由来の培養細胞より分離されたヘルペス科に属
するウイルスである〔Kieff, E. and Liebowitz, D.:Vi
rology, 2nd ed. Raven Press, New York, 1990, pp.18
89-1920〕。該EBVには細胞をトランスフォームする
活性があるので、遺伝子導入用ベクターとするために
は、このトランスフォーム活性を欠いたウイルスを調製
しなければならない。これは次の如くして実施できる。
標的DNA近傍のEBVゲノムをクローニングする。そ
こに外来遺伝子のDNA断片と薬剤耐性遺伝子を組込
み、組換えウイルス作製用ベクターとする。次いで適当
な制限酵素により切り出された組換えウイルス作製用ベ
クターをEBV陽性Akata細胞にトランスフェクト
する。相同組換えにより生じた組換えウイルスは抗表面
免疫グロブリン処理によるウイルス産生刺激により野生
型AkataEBVとともに回収できる。これをEBV
陰性Akata細胞に感染し、薬剤存在下で耐性株を選
択することにより、野生型EBVが共存しない所望の組
換えウイルスのみが感染したAkata細胞を得ること
ができる。さらに組換えウイルス感染Akata細胞に
ウイルス活性を誘導することにより、目的とする大量の
組換えウイルスベクターを産生することができる。
所望のセンス・オリゴヌクレオチドを標的細胞に導入す
る、非ウイルスベクターの製造は、例えば膜融合リポソ
ームによる遺伝子導入法により実施することができる。
これは膜リポソーム(脂質二重膜からなる小胞)に細胞
膜への融合活性をもたせることにより、リポソームの内
容物を直接細胞内に導入する方法である。
ゴヌクレオチドの導入は、例えば中西らの方法によって
行うことができる〔Nakanishi,M.,et al.,Exp.Cell Re
s.,159, 399-499 (1985); Nakanishi,M.,et al.,Gene i
ntroduction into animal tissues.In Trends and Futu
re Perspectives in Peptide and Protein Drug Delive
ry (ed. by Lee, V.H. et al.)., Harwood Academic Pu
blishers Gmbh. Amsterdam, 1995, pp.337-349〕。
オリゴヌクレオチドの導入法につき概略する。即ち、紫
外線で遺伝子を不活性化したセンダイウイルスと所望の
センス・オリゴヌクレオチドや発現蛋白質などの高分子
物質を封入したリポソームを37℃で融合させる。この
膜融合リポソームは、内側にリポソーム由来の空洞を、
外側にウイルス・エンベロープと同じスパイクがある疑
似ウイルスともよばれる構造を有している。更にショ糖
密度勾配遠心法で精製後、標的とする培養細胞または組
織細胞に対して膜融合リポソームを4℃で吸着させる。
次いで37℃にするとリポソームの内容物が細胞に導入
され、所望のセンス・オリゴヌクレオチドを標的細胞に
導入できる。ここでリポソームとして用いられる脂質と
しては、50%(モル比)コレステロールとレシチンお
よび陰電荷をもつ合成リン脂質で、直径300nmの1
枚膜リポソームを作製して使用するのが好ましい。
リゴヌクレオチドを標的細胞に導入する方法としては、
カチオニック・リポソームによるセンス・オリゴヌクレ
オチド導入法を挙げることができる。該方法は、八木ら
の方法に準じて実施できる〔Yagi,K.,et al., B.B.R.
C.,196,1042-1048 (1993)〕。この方法は、プラスミド
も細胞も負に荷電していることに着目して、リポソーム
膜の内外両面に正の電荷を与え、静電気によりプラスミ
ドの取り込みを増加させ、細胞との相互作用を高めよう
とするものである。ここで用いられるリポソームは正荷
電を有する多重膜の大きなリポソーム(multilamellar
large vesicles: MLV)が有用であるが、大きな1枚
膜リポソーム(large unilamellar vesicles: LUV)
や小さな1枚膜リポソーム(small unilamellar vesicl
es: SUV)を使用してプラスミドとの複合体を作製
し、所望のセンス・オリゴヌクレオチドを導入すること
も可能である。
法について概略すると、これはまず脂質TMAG(N-
(α-trimethylammonioacetyl)-didodecyl-D-glutamate
chloride)、DLPC(dilauroyl phosphatidylcholin
e)およびDOPE(dioleoylphosphatidylethanolamin
e)をモル比が1:2:2となる割合で含むクロロホル
ム溶液(脂質濃度として1mM)を調製する。次いで総
量1μmolの脂質をスピッツ型試験管に入れ、ロータリ
ーエバポレーターでクロロホルムを減圧除去して脂質薄
膜を調製する。更に減圧下にクロロホルムを完全に除去
し、乾燥させる。次いで20μgの遺伝子導入用プラス
ミドを含む0.5mlのダルベッコのリン酸緩衝生理食
塩液−Mg,Ca含有を添加し、窒素ガス置換後、2分
間ボルテックスミキサーにより攪袢して、所望のセンス
・オリゴヌクレオチドを含有するプラスミド包埋カチオ
ニックMLV懸濁液を得ることができる。
クMLVを遺伝子治療剤として使用する一例としては、
例えば発現目的センス・オリゴヌクレオチドを組込んだ
発現プラスミドを上記カチオニックMLVにDNA量と
して0.6μg、リポソーム脂質量として30nmolにな
るように包埋し、これを2μlのリン酸緩衝生理食塩液
に懸濁させて患者より抽出した標的細胞または患者組織
に対して隔日投与する方法が例示できる。
目的として、遺伝子または遺伝子を導入した細胞をヒト
の体内に投与すること」と厚生省ガイドラインに定義さ
れている。しかしながら、本発明における遺伝子治療と
は、該ガイドラインの定義に加えて、前記した標的細胞
にセンス・オリゴヌクレオチドのDNAを導入すること
によって血管新生抑制作用により、癌を始めとする各種
疾患の治療のみならず、更に標識となる遺伝子または標
識となる遺伝子を導入した細胞をヒト体内に導入するこ
とも含むものとする。
標的細胞または標的組織への導入方法には、代表的には
以下の2種類の方法が含まれる。
的細胞を採取した後、該細胞を体外で、例えばインター
ロイキン−2(IL−2)などの添加の下で培養し、レト
ロウイルスベクターに含まれる目的とするセンス・オリ
ゴヌクレオチドを導入した後、得られる細胞を再移植す
る手法(ex vivo法)である。該方法は例えば欠陥遺伝子
によって発生する遺伝子病や癌などの治療に好適であ
る。
ドを直接患者の体内や腫瘍組織などの標的部位に注入す
る遺伝子直接導入法(直接法)である。
は、例えば次のようにして実施される。即ち、患者から
採取した単核細胞を血液分離装置を用いて単球から分取
し、分取細胞をIL−2の存在下にAIM−V培地など
の適当な培地で72時間程度培養し、導入すべきセンス
・オリゴヌクレオチドを含有するベクターを加える。セ
ンス・オリゴヌクレオチドの導入効率をあげるために、
プロタミン存在下に32℃で1時間、2500回転にて遠心
分離した後、37℃で10%炭酸ガス条件下で24時間
培養してもよい。この操作を数回繰り返した後、更にI
L−2存在下にAIM−V培地などで48時間培養し、
細胞を生理食塩水で洗浄し、生細胞数を算定し、センス
・オリゴヌクレオチド導入効率を前記in situ PCR
や、例えば所望の対象が酵素活性であればその活性の程
度を測定することにより、目的センス・オリゴヌクレオ
チド導入効果を確認する。
コプラズマの感染の有無、エンドトキシンの検索などの
安全度のチェックを行い、安全性を確認した後、予測さ
れる効果用量のセンス・オリゴヌクレオチドが導入され
た培養細胞を患者に点滴静注により戻す。かかる方法を
例えば数週間から数カ月間隔で繰り返することにより遺
伝子治療が施される。
する標的細胞により適宜選択される。通常、ウイルス価
として、例えば標的細胞1×108細胞に対して1×1
03cfuから1×108cfuの範囲となる投与量を採
用することが好ましい。
リゴヌクレオチドを含有するレトロウイルスベクターを
含有するウイルス産生細胞と例えば患者の細胞とを共培
養して、目的とする細胞へセンス・オリゴヌクレオチド
を導入する方法を採用することもできる。
たっては、特に体外における予備実験によって、遺伝子
導入法によって、実際に目的センス・オリゴヌクレオチ
ドが導入されるか否かを、予めベクター遺伝子cDNA
のPCR法による検索やin situPCR法によって確認
するか、或いは目的センス・オリゴヌクレオチドの導入
に基づく所望の治療効果である特異的活性の上昇や標的
細胞の増殖増加や増殖抑制などを確認することが望まし
い。また、ウイルスベクターを用いる場合は、増殖性レ
トロウイルスなどの検索をPCR法で行うか、逆転写酵
素活性を測定するか、或は膜蛋白(env)遺伝子をPCR
法でモニターするなどにより、遺伝子治療に際してセン
ス・オリゴヌクレオチド導入による安全性を確認するこ
とが重要であることはいうまでもない。
性腫瘍を対象とする場合は、患者から癌細胞または癌周
囲細胞を採取後、酵素処理などを施して培養細胞を樹立
した後、例えばレトロウイルスにて所望のセンス・オリ
ゴヌクレオチドを標的とする癌細胞に導入し、G418
細胞にてスクリーニングした後、IL−12などの発現
量を測定(in vivo)測定し、次いで放射線処理を施行
し、患者腫瘍内または傍腫瘍に接種する癌治療法を一例
として挙げることができる。
レオチド導入用ベクターまたは目的センス・オリゴヌク
レオチドが導入された細胞を活性成分とし、それを薬学
的有効量、適当な無毒性医薬担体ないしは希釈剤と共に
含有する医薬組成物または医薬製剤(遺伝子治療剤)を
も提供する。
きる医薬担体としては、製剤の使用形態に応じて通常使
用される、充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、
表面活性剤、滑沢剤などの希釈剤ないし賦形剤などを例
示でき、これらは得られる製剤の投与単位形態に応じて
適宜選択使用できる。
前記した本発明ポリペプチド製剤について詳述したもの
と同様のものを挙げることができ、治療目的に応じて各
種の形態から適宜選択することができる。
チド導入用ベクターを含む医薬製剤は、該ベクターをリ
ポソームに包埋された形態あるいは所望のセンス・オリ
ゴヌクレオチドが包含されるレトロウイルスベクターを
含むウイルスによって感染された培養細胞の形態に調製
される。
7.4)、リンゲル液、細胞内組成液用注射剤中に配合
した形態などに調製することもでき、またプロタミンな
どの遺伝子導入効率を高める物質と共に投与されるよう
な形態に調製することもできる。
く、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾
患の程度などに応じて決定される。
の量およびその投与量は、特に限定されず、所望の治療
効果、投与法、治療期間、患者の年齢、性別その他の条
件などに応じて広範囲より適宜選択される。
・オリゴヌクレオチドを含有するレトロウイルスベクタ
ーの投与量は、1日当り体重1kg当り、例えばレトロ
ウイルスの力価として約1×103pfuから1×10
15pfu程度とするのがよい。
チドが導入された細胞の場合は、1×104細胞/body
から1×1015細胞/body程度の範囲から選ばれるのが
適当である。
与することもでき、1から数週間間隔で間欠的に投与す
ることもできる。尚、好ましくは、プロタミンなど遺伝
子導入効率を高める物質またはこれを含む製剤と併用投
与することができる。
する場合は、前記した種々の遺伝子治療を適宜組合わせ
て行う(結合遺伝子治療)こともでき、前記した遺伝子
治療に、従来の癌化学療法、放射線療法、免疫療法など
を組合わせて行うこともできる。さらに本発明遺伝子治
療は、その安全性を含めて、NIHのガイドラインを参
考にして実施することができる〔Recombinant DNA Advi
sory Committee, Human Gene Therapy, 4, 365-389 (19
93)〕。
在を検出するために、血液または血清のごとき生物学的
試料を調製し、所望により核酸を抽出し、TSA2306遺伝
子が存在する否かについて分析することが可能である。
NA断片を作成し、TSA2306遺伝子のスクリーニングお
よび/またはその増幅に用いられるように設計する。よ
り具体的には、例えばプラークハイブリダイゼーショ
ン、コロニーハイブリダイゼーション、サザンブロット
法、ノーザンブロット法などにおけるプローブとしての
性質を有するもの、核酸配列をポリメラーゼで増幅する
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、増幅した本発
明遺伝子の全部または一部のDNA断片を得ることがで
きるためのプローブとしての性質を有するものを作成で
きる。そのためにはまずTSA2306遺伝子と同じ配列を持
つプライマーを作成し、これをスクリーニング用プロー
ブとして用い、生物学的試料(核酸試料)と反応させる
ことにより、当該TSA2306遺伝子の配列の存在を確認す
ることができる。該核酸試料は、標的配列の検出を容易
にする種々の方法、例えば変性、制限消化、電気泳動ま
たはドットブロッティングで調製してもよい。
CR法を用いるのが感度の点から好ましく、該方法は、
本発明遺伝子の断片をプライマーとして用いる方法であ
ればとくに制限されず、従来公知の方法(Science, 230,
1350-1354 (1985))や新たに開発された、或いは将来使
用されるPCR変法(榊佳之、ほか編、羊土社、実験医
学、増刊, 8(9) (1990); 蛋白質・核酸・酵素、臨時増
刊、共立出版(株),35(17) (1990))のいずれも利用するこ
とが可能である。
は、化学合成したオリゴDNAであり、これらオリゴD
NAの合成は自動DNA合成装置など、例えばDNA合
成装置(PharmaciaLKB Gene Assembler Plus:ファルマシ
ア社製)を使用して合成することができる。合成される
プライマー(センスプライマーまたはアンチセンスプラ
イマー)の長さは、約10〜30ヌクレオチド程度が好
ましく例示できる。上記スクリーニングに用いられるプ
ローブは、通常は標識したプローブを用いるが、非標識
であってもよく、直接的または間接的に標識したリガン
ドとの特異的結合によって検出してもよい。適当な標
識、並びにプローブおよびリガンドを標識する方法は、
本発明の従来技術として知られており、例えばニック・
トランスレーション、ランダム・プライミングム、キナ
ーゼ処理のような既知の方法によって取り込ませること
ができる放射性標識、ビオチン、蛍光性基、化学発光
基、酵素、抗体などがこれらの技術に包含される。
えばRT−PCR法が例示されるが、当該分野で用いら
れる種々の変法を適応することができる。
遺伝子の検出のための試薬キットを利用することによっ
て、簡便に実施することができる。
を含有するTSA2306遺伝子の検出用試薬キットをも提供
する。
に示される塩基配列もしくはその相補的塩基配列の一部
または全てにハイブリダイズするDNA断片を必須構成
成分として含んでいれば、他の成分として、標識剤、P
CR法に必須な試薬(例えば、TaqDNAポリメラー
ゼ、デオキシヌクレオチド三リン酸、プライマーなど)
が含まれていてもよい。
光物質などの化学修飾物質などが挙げられるが、DNA
断片自身が予め該標識剤でコンジュゲートされていても
よい。更に当該試薬キットには、測定の実施の便益のた
めに適当な反応希釈液、標準抗体、緩衝液、洗浄剤、反
応停止液などが含まれていてもよい。
診断方法および該方法に用いる診断剤並びに診断用キッ
トをも提供するものである。
試料中から得られたTSA2306遺伝子の配列を直接的若し
くは間接的に配列決定することにより、野生型TSA2306
遺伝子と相同性の高い相同物である新たなTSA2306遺伝
子に関連する関連遺伝子を見出すことができる。
のTSA2306遺伝子の配列決定により、被検試料中のヒトT
SA2306遺伝子に関連する関連遺伝子のスクリーニング方
法をも提供するものである。
ードされる蛋白質(配列番号:1で示されるアミノ酸配
列のポリペプチド)または該配列番号:1において1も
しくは数個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたア
ミノ酸配列のポリペプチド或いはこれらの断片を利用
し、またこれら各蛋白質に対する抗体を利用すれば、野
生型TSA2306および/または変異TSA2306の測定が可能と
なる。
/または変異TSA2306の抗体測定法または抗原測定法を
提供するものである。該測定法によって新生物状態の障
害の程度或いは悪性腫瘍の悪性度を野生型TSA2306(ポ
リペプチド)の変化に基づいて検出することも可能であ
る。かかる変化は、この分野における前記慣用技術によ
るTSA2306の配列の分析によっても検出でき、更に好ま
しくは、抗体(ポリクローナルまたはモノクローナル抗
体)を用いて、TSA2306ポリペプチド中の相違またはTSA2
306ポリペプチドの有無を検出することによって検出で
きる。
測定の具体的な例を次に述べる。即ち、TSA2306抗体
は、血液・血清などのヒトより採取した生体材料試料含
有溶液からTSA2306ポリペプチドを免疫沈降し、かつポ
リアクリルアミドゲルのウェスタン・ブロットまたはイ
ムノブロット上でTSA2306ポリペプチドと反応すること
ができる。また、TSA2306抗体は、免疫組織化学的技術
を用いてパラフィンまたは凍結組織切片中のTSA2306ポ
リペプチドを検出することができる。抗体産生技術およ
び精製する技術は当該分野においてよく知られているの
で、これらの技術を適宜選択することができる。
出する方法に関連するより好ましい具体例には、モノク
ローナル抗体および/またはポリクローナル抗体を用い
るサンドイッチ法を含む、酵素結合イムノソルベントア
ッセイ(ELISA)、放射線免疫検定法(RIA)、免疫
放射線検定法(IRMA)および免疫酵素法(IEMA)が
含まれる。
対する結合活性を有する細胞膜画分または細胞表面上に
存在するTSA2306レセプターをも提供することが可能で
ある。該TSA2306レセプターの取得は、細胞膜画分を含
む生体材料試料中において標識したTSA2306ポリペプチ
ドをコンジュゲートさせ、結合反応物を抽出・単離、精
製し、単離物のアミノ酸配列を特定することによって達
成される。該TSA2306レセプターポリペプチドの取得並
びに配列決定は、この分野の当業者にとり自明である。
応物またはその結合断片を種々の薬剤のいずれかをスク
リーニングする技術に用いることによって、化合物(TSA
2306レセプター反応物:化合物は低分子化合物、高分子
化合物、蛋白質、蛋白質部分断片、抗原、または抗体な
ど言う)をスクリーニングすることができる。好ましく
は、TSA2306レセプターを利用する。かかるスクリーニ
ング試験に用いるTSA2306レセプターポリペプチドまた
はその断片は、固体支持体に付着させるかまたは細胞表
面に運ばれている溶液中の遊離物であってもよい。
ば、TSA2306ポリペプチドまたはその断片を発現する組
換え蛋白質で安定して形質転換した原核生物または真核
生物の宿主細胞を、好ましくは競合的結合アッセイにお
いて利用することができる。また遊離のまたは固定した
形態のかかる細胞を標準結合アッセイに用いることもで
きる。より具体的には、TSA2306レセプターポリペプチ
ドまたはその断片と、試験する物質との間の複合体の形
成を測定し、TSA2306レセプターポリペプチドまたはそ
の断片とTSA2306ポリペプチドまたはその断片との間の
複合体の形成が試験する物質によって阻害される程度を
検出することによって化合物をスクリーニングすること
が可能である。
法によって、かかる物質とTSA2306レセプターポリペプ
チドまたはその断片とを接触させ、次いで、該物質とTS
A2306レセプターポリペプチドまたはその断片との間の
複合体の存在、またはTSA2306レセプターポリペプチド
またはその断片とリガンドとの間の複合体の存在につい
て測定する、薬剤のスクリーニング方法を提供すること
ができる。さらに、TSA2306レセプター活性を測定し
て、かかる物質がTSA2306レセプターを阻害でき、かく
して上記定義されたTSA2306の活性、例えば細胞の成長
を調節できるかどうか或いは蛋白−蛋白相互結合の調節
または複合体形成能の調節ができるかどうかを判断でき
る。かかる競合結合アッセイにおいては、より具体的に
は、TSA2306レセプターポリペプチドまたはその断片を
標識する。遊離のTSA2306レセプターポリペプチドまた
はその断片を、蛋白質:蛋白質複合体で存在するものか
ら分離し、遊離(複合体未形成)標識の量は、各々、試
験される因子のTSA2306レセプターに対する結合またはT
SA2306レセプター:TSA2306ポリペプチド結合の阻害の
尺度となる。TSA2306ポリペプチドの小さなペプチド(ペ
プチド疑似体)をこのように分析し、TSA2306レセプター
阻害活性を有するものを測定できる。
めの他の方法は、TSA2306レセプターポリペプチドに対
して適当な結合親和性を有する化合物についてのスクリ
ーニング法であって、該略すると、多数の異なるペプチ
ド試験化合物をプラスチックのピンまたは他の物質の表
面のごとき固体支持体上で合成し、次いでペプチド試験
化合物をTSA2306レセプターポリペプチドと反応させ、
洗浄し、次いで既知の方法を用いて反応結合TSA2306レ
セプターポリペプチドを検出する方法を例示できる(P
CT特許公開番号:WO84−03564号)。精製さ
れたTSA2306レセプターは、直接、前記の薬剤スクリー
ニング技術で使用するプレート上に被覆することができ
る。ポリペプチドに対する非−中和抗体を用いて抗体を
補足し、TSA2306レセプターポリペプチドを固相上に固
定することができる。
アッセイの使用をも目的とする。これによれば、TSA230
6レセプターポリペプチドまたはその断片に対する結合
性につき、TSA2306レセプターポリペプチドに特異的に
結合できる中和抗体と試験化合物とを競合させる。抗体
による該競合によって、TSA2306レセプターポリペプチ
ドの1またはそれ以上の抗原決定部位を有するいずれの
ペプチドの存在をも検出することが可能である。
方法としては、非機能性TSA2306遺伝子を含有する宿主
真核細胞系または細胞の使用が挙げられる。宿主細胞系
または細胞を薬剤化合物の存在下において一定期間増殖
させた後、該宿主細胞の増殖速度を測定して、該化合物
が例えば細胞の成長を調節できるかどうか或いは蛋白−
蛋白相互結合の調節または複合体形成能の調節できるか
どうかを確認する。増殖速度を測定する1手段として、
TSA2306レセプターの生物活性を測定することも可能で
ある。
した形態のTSA2306ポリペプチド誘導体または例えばイ
ン・ビボ(in vivo)でTSA2306ポリペプチドの機能を高め
るかもしくは妨害する薬剤を開発するために、それらが
相互作用する目的の生物学的に活性なポリペプチドまた
はその構造的アナログ、例えばTSA2306アゴニスト、TSA
2306アンタゴニスト、TSA2306インヒビターなどを作製
することが可能である。前記構造的アナログは、例えば
TSA2306ポリペプチドと他の蛋白質の複合体の三次元構
造をX線結晶学、コンピューター・モデリングまたはこ
れらを組合わせた方法によって決定することができる。
また、構造的アナログの構造に関する情報は、相同性蛋
白質の構造に基づくポリペプチドのモデリングによって
も得ることが可能である。
306ポリペプチド誘導体を得る方法としては、例えばア
ラニン・スキャンによって分析することが可能である。
該方法はアミノ酸残基をAlaで置換し、ペプチドの活性
に対するその影響を測定する方法でペプチドの各アミノ
酸残基をこのように分析し、当該ペプチドの活性や安定
性に重要な領域を決定する方法である。該方法によっ
て、より活性な、または安定なTSA2306ポリペプチド誘
導体を設計することができる。
−特異的抗体を単離し、次いでその結晶構造を解析する
ことも可能である。原則として、このアプローチによ
り、続く薬剤の設計の基本となるファーマコア(pharmac
ore)を得る。機能性の薬理学的に活性な抗体に対する抗
−イディオタイプ抗体を生成させることによって、化学
的または生物学的に生成したペプチドのバンクよりペプ
チドを同定したり単離したりすることが可能である。故
に選択されたペプチドもファーマコアとして作用できる
と予測される。
は安定性またはTSA2306活性のインヒビター、アゴニス
ト、アンタゴニストなどとしての作用を有する薬剤を設
計・開発することができる。
ノックアウト・マウス(変異マウス)を作成することによ
ってTSA2306遺伝子配列のどの部位が生体内で上記した
ような多様なTSA2306活性に影響を与えるのか、即ちTSA
2306遺伝子産物、並びに改変TSA2306遺伝子産物が生体
内でどのような機能を有するのかを確認することができ
る。
て、生物の遺伝情報を意図的に修飾する技術であり、マ
ウスの胚性幹細胞(ES細胞)を用いた方法を例示できる
(Capeccchi, M. R., Science,244, 1288-1292 (198
9))。
の当業者にとって既に通常の技術であり、この改変技術
(野田哲生編、実験医学,増刊, 14 (20) (1996)、羊土
社)に、ヒト野性型TSA2306遺伝子および変異TSA2306遺
伝子を適応して容易に変異マウスを作製し得る。従って
前記技術の適応により、改善されたTSA2306活性もしく
は安定性またはTSA2306活性のインヒビター、アゴニス
ト、アンタゴニストなどとしての作用を有する薬剤を設
計・開発することができる。
する新規なTSA2306遺伝子が提供される。本発明遺伝子
は、アンギオポエチン2と類似性を有し、肝臓および腎
臓に特異的に発現し且つ肝臓および腎臓の癌組織におい
てその発現が認められないことより、これら組織および
周辺組織における血管新生を抑制する作用や、これら組
織の癌への進展及癌転移を抑制する作用を有すると考え
られる。更に本発明遺伝子は遺伝子治療法に、また遺伝
子治療剤として有用である。
コードするポリペプチドを遺伝子工学的に大量に製造す
ることができ、該ポリペプチドの提供によれば、TSA230
6活性やTSA2306ポリペプチドの結合活性などの機能を調
べることもできる。
子およびその発現産物が関与する疾患(例えば肝臓や腎
臓における血管新生に関連する疾患や癌、特に癌)の病
態解明や診断、治療などに有用である。
ンス・オリゴヌクレオチド(ポリヌクレオチド)、これ
を含有する遺伝子治療のための遺伝子導入用ベクター、
該センス・オリゴヌクレオチドを導入された細胞および
該ベクターまたは細胞を有効成分とする遺伝子治療剤、
並びにその利用による遺伝子治療法が提供される。
癌の進展および転移抑制作用を有し、該作用によるこれ
らの癌の疾患および病態の処置などに使用されるセンス
・オリゴヌクレオチドを有効成分とする医薬も提供でき
る。
施例を挙げる。
方法 組織特異的な手法において発現したヒト遺伝子を確認す
るために〔γ-33P〕ATPで標識した表出方法を用い
た。該方法の手順は本質的に以下に示すリアングの方法
(Liang P., et al., Science, 257, 967-971 (1992))に
よった。
肺、肝臓、胃、膵臓、脾臓、乳腺、前立腺、胎盤、精
巣、腎臓および心臓:クローンテック社製)の各々から
単離したポリARNA0.2μgを、ジエチルピロカー
ボネート処理された水8μl中で、3’-アンカード・オ
リゴdTプライマーG(T)15MA(MはG、Aおよ
びCの混合液である)の25pmolと混合し、65℃で5
分間加熱した。この溶液に4μlの5×ファースト・ス
トランド緩衝液(BRL社製)、2μlの0.1MDT
T(BRL社製)、1μlの250mMdNTPs(B
RL社製)、1μlのリボヌクレアーゼ・インヒビター
(40単位;TOYOBO社製)および1μlのスーパ
ースクリプトII逆転写酵素(200単位;BRL社製)
を加えた。各反応液の最終容量は20μlとした。各溶
液を37℃で1時間培養した後、30μlの蒸留した水
の付加により2.5倍までに希釈し、使用時まで−20
℃で貯蔵した。
た(アマシャム社製)3’−アンカード・プライマーの
存在下でのPCRにより増幅させた。このcDNAのP
CR増幅は、以下のとおり実施された。
lのRT反応混合液、2μlの10×PCR緩衝液(タ
カラ社製)、4μlの2.5mMdNTPs、0.25
μlのEx TaqDNAポリメラーゼ(5単位/ml:
タカラ社製)、〔γ-33P〕ATPで標識した25pmol
の3’−アンカード・オリゴ−dTプライマーおよび2
5pmolの5’−プライマー(配列番号:4に示す配列の
10-merデオキシオリゴヌクレオチド・プライマー)を
含んでいた。また、PCR反応は以下の条件で行った。
即ち、95℃で3分間、40℃で5分間および72℃で
5分間を1サイクルとして行い、それから95℃で0.
5分間、40℃で2分間および72℃で1分間を40サ
イクル行い、最後に72℃で5分間反応させた。
し、ホルムアミド・シークエンシング染料中に再懸濁し
て、6%アクリルアミド7.5Mウレア・シークエンシ
ング・ゲル上で反応させた。ゲルは固定することなしに
乾燥させ、一晩オートラジオグラフィーを実施した。 (1-2) 増幅されたcDNA断片のサブ・クローニング 予め乾燥ゲルを載せた3MM濾紙上にラジオアクティブ
インクで印を付けておき、これとオートラジオグラムを
あわせることにより、目的のcDNAを含むバンドが含
まれるゲルを、3MM濾紙ごと切り出した後、300μ
lのdH2Oにて1時間攪袢した。ポリアクリルアミド
・ゲルと濾紙を取り除いた後、cDNAを担体として1
μlの10mg/mlグリコーゲンと0.3MNaOA
cの存在下に、エタノール沈澱によって再回収し、10
μlのdH2Oに再溶解した。再増幅のために、5μl
のこの溶液が用いられた。PCRの条件とプライマーは
最初のPCRに対してと同じとした。適当な大きさの再
増幅産物を第一のPCR産物として再回収し、それから
そのPCR産物をpUC118ベクター(タカラ社製)の
Hinc II部位にクローンニングした。核酸配列はABI
377自動シークエンサー(アプライド・バイオ・シス
テムズ社製)によって決定した。
たmRNAを用いて異なる表出パターンを比較した結
果、肺に特異的に発現した一つのPCR産物を確認し
た。これをTSA2306DDと命名した。
っていた。FASTAプログラム(Person W. R., et a
l., Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 85, 2444-2448 (19
88))を使用するGenBanck/EMBLデータ・ベ
ース中のDNA配列とこのヌクレオチドのデータとの比
較より、このPCR産物が他の如何なる公知のDNA配
列とも相同性を有しないことが明らかとなった。 (1-3) cDNAのスクリーニング ヒト正常肝cDNAライブラリーは、オリゴ(dT)+ラ
ンダムヘキサマー−プライムド・ヒト正常肝cDNAと
Uni-ZAPTMXR(ストラタジーン社製)を用いて
構築した。1×106個のクローンの全体を上記方法に
よって単離し、〔γ-33P〕−dCTPにて標識された
cDNA断片を用いてそのスクリーニングを行った。陽
性クローンを選択し、それらの挿入cDNA部をpBlues
cript IISK(-)中のイン・ビボに切り出した。
00のプラークを確認した。この結果より、全RNA間
の転写量は、およそ0.01%であると計算された。TS
A2306DDに相同する集合したcDNA配列(TSA2306)
は、計算された分子量53637Daを有する460ア
ミノ酸の蛋白をコードする1380ヌクレオチドのオー
プン・リーディング・フレームを含む1461ヌクレオ
チドを含んでいた。
蛋白質)は、N末端にはシグナルペプチド様の配列があ
り、分泌蛋白であることが明らかとなった。
1.3−p32.1であった。
を抑制することが知られているアンギオポエチン2およ
び血管新生を促進することが知られているアンギオポエ
チン1とそれぞれ約33%のホモロジーを有していた。 (2) 組織における発現 組織におけるTSA2306の発現プロファイルを調べるた
め、各種のヒト組織を用いたノーザンブロット分析を行
った。
(Multiple-Tissue Northern)ブロットIとII(クロー
ンテック社製)を使用した。cDNA断片は、T3とT
7プロモーター配列のプライマー・セットを用い、PC
Rによって〔γ-33P〕−dCTPで標識した。増幅産
物を含むメンブランをプレハイブリダイズ(条件は製品
のプロトコールに従った)し、それから製品のプロトコ
ールに従い、ハイブリダイゼーションを行った。
−80℃で24時間オートラジオグラフに露光した。そ
の結果は図1に示すとおりである。
(Heart)、脳(brain)、胎盤(Placenta)、肺(Lun
g)、肝臓(Liver)、骨格筋(S. muscle)、腎臓(Kid
ney)、膵臓(Pancreas)、脾臓(Spleen)、胸腺(Thy
mus)、前立腺(Prostate)、精巣(Testis)、卵巣(O
vary)、小腸(Small intestine)、結腸(Colon)およ
び末梢血白血球(Peripheral blood leukocyte; P.B.
L.)である。
臓(liver)および腎臓(kidney)において特異的に観察さ
れた。 (3) FISH 染色体の整列のためのFISHは、公知の方法(Takahas
hi E., et al., Hum.Genet., 86, 14-16 (1990))に従っ
て、各コスミドDNAの0.5μgをプローブとして使
用して実施した。FISHはプロビア100フィルム
(フジ社製、ISO100)またはCCDカメラ・シス
テム(アプライド・イメージング、サイトビジョン社
製)によって捕えられた。
(前)分裂中期の細胞を試験したシグナルは、第1染色体
のバンドp31.3−p32.1に局在していた。従っ
て、TSA2306の染色体の局在部位は、1p31.3−p
32.1と同定できた。 (4) RT−PCR分析による癌細胞株と癌組織における
転写物の発現 TSA2306遺伝子の発現がヒト癌細胞株と癌組織において
変化しているかどうかを調べるために、7つの細胞株
(肝癌細胞株; HuH 6 Clone5 (Life Sciences,43, 123
3-1240 (1988)),HuH 7(Cancer Res.,42, 3858-3863
(1982)),HLE (Gann, 66, 385-392 (1975))およびP
LC(Sa Medical Journal, 50, 509-515 (1976))と腎細
胞癌株; Caki 1 (J. Natl. Cancer Int.,58, 209-214
(1977), VMRC-RCW (カタログ番号JCRB0813, ヒューマン
サイエンス振興財団、大阪), G402 (ATCC寄託番号; CR
L-1440)でのRT−PCR分析を行った。
製)を使用して細胞株と癌組織から単離した10μlの
全RNAを10単位のRNaseフリーDNaseI
(ベーリンガー・マインハイム社製)で15分間処理
し、フェノール−クロロフォルムで2回抽出し、エタノ
ールで沈澱させた。一本鎖cDNAをオリゴd(T)と
ランダムプライマーを使用してSuperscript ITMRN
aseH-逆転写酵素(ライフ・テクノロジー社製)に
よって合成した。2μlの各産物をPCR増幅のために
用いた。
す塩基配列のプライマーP1およびP2を、25サイク
ルのPCR増幅のために使用した。
μM各プライマー、2.5mMdNTPおよび0.25
UのExtaqDNAポリメラーゼ(タカラ社製)を含
む20μl溶液中で行った。PCR産物は、エチジウム
・ブロマイト染色した1.5%アガロースゲル中に溶解
させた。
と7種の細胞株(cell lines; レーン1=正常肝臓組
織、レーン2=HuH 6 Clone 5、レーン3=HuH 7、レー
ン4=HLE、レーン5=PLC、レーン6=正常腎臓組織、
レーン7=Caki 1、レーン8=VMRC−RCW、レー
ン9=G402)をRT−PCR分析した結果は、図2に示
す通りである。
いては、悪性度の高いことの知られているHLEおよびPLC
において、また調査した腎細胞癌の全例においてその発
現が消失していることが確認された(レーン4およびレ
ーン5とレーン7からレーン9)。 (5) 各種の癌におけるTSA2306遺伝子の発現(ノーザン
ブロット解析) TSA2306遺伝子の発現を、下記に示す同一個体肝臓癌組
織(T)および正常肝臓組織(N)より抽出したRNAそれぞ
れ4例(インビトロゲン社製)を用いたノーザンブロット
解析の結果を図3に示す。該図より、TSA2306遺伝子の
発現が肝臓癌組織の2例において消失していることが確
認された。
は癌の進展に抑制的に働く可能性があり、血管新生の抑
制因子として機能することが予期できる。
現プロファイルを調べるために行った各種ヒト組織を用
いたノーザンブロット分析結果を示す図面代用写真であ
る。
癌細胞株と癌組織における転写物の発現を調べるために
行ったRT−PCR分析結果を示す図面代用写真であ
る。
遺伝子の発現をノーザンブロット解析した結果を示す図
面代用写真である。
Claims (19)
- 【請求項1】以下の(a)または(b)のポリヌクレオ
チドを含む遺伝子: (a)配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプ
チドをコードするポリヌクレオチドまたはそれらの相補
鎖、(b)配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して少なく
とも95%の相同性を持つポリヌクレオチドまたはそれ
らの相補鎖。 - 【請求項2】以下の(a)または(b)のポリペプチド
をコードする遺伝子: (a)配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプ
チド、(b)上記(a)のアミノ酸配列において1もし
くは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミ
ノ酸配列からなり且つ血管新生抑制活性または抗腫瘍活
性を有するポリペプチド。 - 【請求項3】以下の(a)または(b)のポリヌクレオ
チドからなる遺伝子: (a)配列番号:2で示される塩基配列、(b)上記
(a)の塩基配列のポリヌクレオチドとストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド。 - 【請求項4】配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポ
リペプチドをコードするポリヌクレオチドである請求項
1に記載の遺伝子。 - 【請求項5】配列番号:2で示される塩基配列のポリヌ
クレオチドである請求項3に記載の遺伝子。 - 【請求項6】請求項1〜3のいずれかに記載の遺伝子を
有する組換え体発現ベクター。 - 【請求項7】請求項6に記載の組換え体発現ベクターを
有する宿主細胞。 - 【請求項8】配列番号:2で示される塩基配列中の少な
くとも10の連続するヌクレオチド配列を含むポリヌク
レオチド。 - 【請求項9】配列番号:2で示される塩基配列中の少な
くとも30の連続するヌクレオチド配列を含む請求項8
に記載のポリヌクレオチド。 - 【請求項10】請求項8又は9に記載のポリヌクレオチ
ド又はこれを保有するベクターを有効成分として含有す
る遺伝子治療剤。 - 【請求項11】配列番号:2で示される塩基配列からな
るポリヌクレオチド・プローブ。 - 【請求項12】配列番号:2で示される塩基配列中の少
なくとも10の連続するヌクレオチド配列を含むポリヌ
クレオチド・プローブ。 - 【請求項13】配列番号:2で示される塩基配列中の少
なくとも30の連続するヌクレオチド配列を含む請求項
12に記載のポリヌクレオチド・プローブ。 - 【請求項14】以下の(a)または(b)のポリペプチ
ド: (a)配列番号:1で示されるアミノ酸配列のポリペプ
チド、(b)上記(a)のアミノ酸配列において1もし
くは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミ
ノ酸配列からなり且つ血管新生抑制活性または抗腫瘍活
性を有するポリペプチド。 - 【請求項15】請求項2に記載の遺伝子を発現させてな
る遺伝子発現産物。 - 【請求項16】請求項14に記載のポリペプチドを有効
成分として含有する医薬組成物。 - 【請求項17】血管新生抑制剤である請求項16に記載
の医薬組成物。 - 【請求項18】抗腫瘍剤である請求項16に記載の医薬
組成物。 - 【請求項19】請求項14に記載のポリペプチドに特異
結合性を有する抗体またはその断片。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11141299A JP2000325087A (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | Tsa2306遺伝子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11141299A JP2000325087A (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | Tsa2306遺伝子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000325087A true JP2000325087A (ja) | 2000-11-28 |
Family
ID=15288663
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11141299A Pending JP2000325087A (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | Tsa2306遺伝子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000325087A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001042499A1 (en) * | 1999-12-09 | 2001-06-14 | Sankyo Company, Limited | Method of testing remedy or preventive for hyperlipemia |
| JP2003505350A (ja) * | 1999-07-20 | 2003-02-12 | ジェネンテック・インコーポレーテッド | 免疫関連疾患の治療のための組成物と方法 |
| WO2003028445A1 (en) * | 2001-08-31 | 2003-04-10 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Tsa2306 knockout non-human animal |
-
1999
- 1999-05-21 JP JP11141299A patent/JP2000325087A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003505350A (ja) * | 1999-07-20 | 2003-02-12 | ジェネンテック・インコーポレーテッド | 免疫関連疾患の治療のための組成物と方法 |
| WO2001042499A1 (en) * | 1999-12-09 | 2001-06-14 | Sankyo Company, Limited | Method of testing remedy or preventive for hyperlipemia |
| WO2003028445A1 (en) * | 2001-08-31 | 2003-04-10 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Tsa2306 knockout non-human animal |
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