JP2000326043A - クランク軸の冷間鍛造方法 - Google Patents
クランク軸の冷間鍛造方法Info
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Abstract
上させ、切削加工を不要にする。 【解決手段】 ビレットBを押出して本体部hに連なる
多段軸部jを形成する第1工程と、据込み絞りによって
本体部hの径を広げると同時に多段軸部jの一部を絞る
第2工程と、据込み絞りによって本体部hを非対称形状
に荒地加工すると同時に多段軸部jの一部を絞る第3工
程と、非対称境界部を加圧して本体部hを仕上加工する
と同時に軸中心にセンタ穴cを形成する第4工程と、本
体部にピン穴pを打抜くと同時に本体部hの周囲を打抜
く第5工程からなる連続した冷間鍛造によりクランク軸
1aを成形する。
Description
等のエンジンの分割型クランク軸の成形技術に関する。
クランクシャフトは、左右の軸付き円盤状の分割型クラ
ンク軸を成形した後、それぞれの円盤状のウェイト部に
形成されるピン穴にピンを嵌合させて連結するようにし
ており、左右の分割型クランク軸は熱間鍛造で成形する
のが一般的である。
よる成形は、成形後にスケールが発生する等の表面性状
が劣化するため、後工程でスケールを除去するための切
削加工や、精度確保のための機械加工等を必要とし、加
工効率が必ずしも良くなく、また歩留りも悪かった。ま
た、熱間鍛造では多大な熱エネルギーを必要とし、高コ
スト化を招きやすいという問題もあった。
な機械加工の手間を廃止するとともに歩留りを向上さ
せ、大幅はコストダウンを可能にするクランク軸の成形
技術を目的とする。
本発明は、連続した冷間鍛造によりビレットからクラン
ク軸を成形するようにし、ビレットを押出して、本体部
に連なる少なくとも2段以上の多段軸部を成形する第1
の工程と、この成形品を据込み絞りして本体部の径を広
げると同時に多段軸部の少なくとも一部の径を絞る第2
の工程と、この成形品を据込み絞りして本体部を非対称
形状に荒地加工すると同時に多段軸部の少なくとも一部
の径を絞る第3の工程と、この成形品の本体部の非対称
境界部を加圧して本体部を仕上加工すると同時に軸中心
にセンタ穴を成形する第4の工程と、この成形品の本体
部の所定箇所にピン穴を打抜くと同時に本体部の外周を
整形のため打抜く第5の工程を経て製造するようにし
た。
多段軸部については徐々に軸径を絞り、ウェイト部とな
る本体部は徐々に非対称形状に据え込んでゆくが、この
際、変形速度の大きい加工によって素材が発熱して伸び
率が高まり、また割れの起点となる炭化物がフェライト
中に多く固溶している段階では初期変形能力が維持され
ることに着目して連続成形すれば、例えば最大据込み率
を92%程度まで加工することが出来る。そして連続し
た冷間鍛造により右または左のクランク軸を成形するよ
うにすれば、後加工でスケールを除去したり、精度を確
保するための機械加工を廃止出来、歩留りを向上させる
ことが出来る。
して、例えばJIS S48Cの成分組成を基本にし
て、これから材料割れの原因になりやすい元素であるS
i(珪素)やP(リン)やS(硫黄)の含有量を減らし
た成分組成の炭素鋼等が好適であり、また、このような
材料に対して球状化焼鈍しを行った後引抜き加工し、更
に球状化焼鈍しすれば、冷間鍛造性が良くなって一層好
適である。
軸部の端部にスプライン成形を同時に行うようにした。
うにすれば、スプライン成形のための機械加工も廃止出
来る。
した図面に基づき説明する。ここで図1は自動二輪車等
のクランクシャフトの組立図、図2はクランクシャフト
の左側のクランク軸の斜視図、図3乃至図7は本発明に
係るクランク軸の冷間鍛造方法の工程図である。
型クランク軸の製造方法の改良に関し、従来では熱間鍛
造で成形していたものを、連続した冷間鍛造で行うこと
が出来るようにして、後工程での駄肉除去のための機械
加工や表面仕上を廃止するようにしたものであり、図1
に示すようなクランクシャフト1のうち、一方側(実施
形態では左側)の軸付き円盤状のクランク軸1aの製造
に適用されている。
円盤状の左右の分割型クランク軸1a、1bと、これら
クランク軸1a、1bのウェイト部のピン穴pに結合さ
れる結合ピン1cを備えており、本発明に係る冷間鍛造
方法は、左右のクランク軸1a、1bのいずれでも可能
であるが、説明上、軸部にスプラインが形成される左の
クランク軸1aを代表例として説明する。
に、肉厚が非対称で表面側に複雑な凹凸面が形成される
ウェイト部wと、径が異なる2段以上の異径部を有する
多段軸部jを備えており、この多段軸部jの一部にはス
プラインsが形成されており、このクランク軸1aは、
図3の右方に示す円柱状のビレットBから連続冷間鍛造
法により成形されているが、まずこのビレットBの組成
成分とビレットBの製造方法について簡単に説明する。
素)が0.46〜0.49WT%、Si(珪素)が0.1
4WT%以下、Mn(マンガン)が0.55〜0.65WT
%、P(リン)が0.015WT%以下、S(硫黄)が
0.015WT%以下、Cu(銅)が0.15WT%以下、
Ni(ニッケル)が0.15WT%以下、Cr(クロム)
が0.10〜0.20WT%含まれる鋼材(以下、S48
BCという。)としている。これは熱間鍛造素材である
JIS S48C(以下、S48Cという。)の成分組
成を基本にし、焼入れ性確保のためCとMn量を同等に
するとともに、材料割れの要因になりやすいSiとPと
Sの量を削減した成分組成にしたものである。
棒材からビレットBを製造する方法は、酸洗を行った
後、第1回目の球状化焼鈍しを行い、セメンタイトを球
状化して素材全体の加工性を向上させ、内部まで歪みを
与えることが出来るようにするとともに、パーライトの
微細化を図り、次に、酸洗、ボンデ処理を行って引抜き
加工を行い、限界据込み率の向上を図り、次いで、この
棒材を所望の寸法に切断し、これを酸洗した後、2回目
の球状化焼鈍しを行い、炭化物の分散を図るとともに球
状化率を高めるようにしている。そして2回目の球状化
焼鈍しが終えると、ショットブラスト、ボンデ処理を行
って表面調整を行い、冷間鍛造用ビレットを得るように
している。
鍛造方法について説明する。図3に示すように、前記要
領で製造したビレットBを準備すると、これを第1工程
ではビレットBを下方に押圧して、ビレットBの径と略
同径の本体部hに連なる異径の多段軸部jを拘束絞りす
る。
積A1の中径部と断面積A2の小径部からなる2段とし、
本体部hの断面積(ビレットBの元の断面積とほぼ一
緒)をA0とした場合に、自由端部側の絞り率(A0−A
2)/A0×100=75〜85%程度になるようにし、
後工程で自由端部側の一部の径を絞るため据え込む際に
座屈や破損等が生じないようにしている。
据込み絞りによって本体部hの径を広げるとともに、多
段軸部jの自由端部側の径を絞る。ここで、本体部h
は、最終的に左右の厚みを異ならせた非対称体積(例え
ば1:2)に仕上なければならないため、この段階で
は、体積の配分に応じて厚みを若干変化させて据え込む
とともに、厚みが変化する方向に対して図4(c)に示
すように、下面の傾斜角を異ならせるようにしており、
厚みを薄くする方の下面eの傾斜角を、厚くする方の下
面fの傾斜角より深くしている。そしてこの傾斜角によ
って、後工程の据込み時に材料の流れを調整するように
し、薄肉部側に向けて材料が流れるのを阻止し、厚肉部
側に向けて材料が流れやすくなるようにしている。
fの傾斜角は、図4(a)に示すように、傾斜面とフラ
ット面の接合ライン(破線で示す)を多段軸部jの中心
から右側の約半周に亘ってほぼ同距離にして、この範囲
を例えば10〜12度程度の略同一の傾斜角とし、角度
が深い左側の下面eの傾斜角を、両側から中央部に向け
て徐々に角度が深くなるようにして、中央部の最大傾斜
角を20〜23度程度としている。また、この角度が深
い側の傾斜面eの外側には、余肉部yが設けられるとと
もに、この余肉部yから90度位相が異なる両側下面に
も余肉部xが設けられている。因みに、これら余肉部
y、xは、後工程で表面側の非対称境界部の段差部に欠
肉部が生じるのを防止するためであり、下面側でなく表
面側に設けるようにしても良い。
高さをB0とし、図4に示す第2工程後の本体部hの薄
肉側の厚みをB1とした場合、(B0−B1)/B0×10
0=75〜85%程度になるようにし、また第2工程後
の多段軸部jの自由端部側の断面積をA3とした場合、
(A0−A3)/A0=82〜88%程度になるようにし
ている。
本体部hを据え込んで図2のウェイト部wの形状に近づ
けるような荒地成形を行うとともに、多段軸部jの段差
コーナ部を鋭角に絞り、また自由端部の径を絞る。この
際、本体部hを据込むと、下面の傾斜角の違いにより、
傾斜角が深い方向へは材料が流れにくく、逆に傾斜角が
浅い方向に材料が流れやすくなって、傾斜角の深い方向
が薄肉にされ、傾斜角の浅い方向が厚肉にされる。そし
て実施形態では、厚肉側の体積と薄肉側の体積比が、概
ね2/3:1/3になるようにしている
みをB2とした場合に、(B0−B2)/B0×100=9
0〜92%程度にし、また第3工程後の多段軸部jの自
由端部の断面積をA4とした場合に、(A0−A4)/A0
×100=88〜92%程度になるようにしている。
体部hの非対称境界部を加圧して段差部のアールを減ら
し、ウェイト部wの形状に仕上成形する。また、本体部
hの表面側中心部と多段軸部jの自由端面側中心部にセ
ンタ穴cを成形すると同時に、多段軸部jの一部にスプ
ラインsを成形する。
うに、本体部hにピン穴pを打抜くと同時に、本体部h
の周縁に発生するバリ等(不図示)を打抜く。そしてこ
のピン穴pを打抜いた際、上下面のピン穴p周縁のコー
ナ部が面取り形状になるようにしている。図2に示すよ
うな形状のクランク軸1aは以上のような成形方法によ
り成形されるが、図1に示す他方側のクランク軸1bも
ほぼ同様な要領で成形され、両方のピン穴pに結合ピン
1cが嵌入されて一体化される。
工程間の時間間隔が6分程度以内なら、割れの起点にな
る炭化物がフェライト中に多く固溶し、また加工時の発
熱によって伸び率も向上するため、中間焼鈍しを行うこ
となく、連続して成形することが出来る。
造されたクランク軸1aと、従来のような熱間鍛造法で
製造されたクランク軸の素材歩留りの程度を比較する
と、図8の通りである。
に示すように、完成重量887gのクランク軸を製造す
るため1530gの仕込重量、1245gの素材重量を
必要とし、素材重量からの切削重量が358gで、完成
歩留り58%、素材歩留り81%であったが、本発明に
係る連続冷間鍛造の場合は、図8(a)に示すように、
完成重量887gのクランク軸を製造するため1112
gの仕込重量、1035gの素材重量で済み、切削重量
が148gで、完成歩留り80%、素材歩留り93%が
確保されるようになった。
されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載し
た事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を
奏するものは本発明の技術的範囲に属する。例えば他方
側のクランク軸1bを成形する際は、スプラインs加工
を行わないこともある。また、各工程の軸径の絞り率等
は例示である。
冷間鍛造方法は、第1の工程から第5の工程を経て、連
続して冷間鍛造を行うことによってクランク軸を成形す
るようにしたため、従来の熱間鍛造法のように、後加工
でスケールを除去したり、精度確保のための機械加工を
廃止出来、歩留りを向上させることが出来る。また第4
の工程で、多段軸部の端部にスプライン成形を同時に行
うようにすれば、スプライン成形のための機械加工も廃
止出来、一層好適である。
説明図で(a)はビレット、(b)は第1工程終了後の
形状
の説明図で(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は
側面図
の説明図で(a)は平面図、(b)は側面図
の説明図で(a)は平面図、(b)は側面図
の説明図で(a)は平面図、(b)は側面図
間鍛造法、(b)は従来の熱間鍛造法
9)
高さをB0とし、図4に示す第2工程後の本体部hの薄
肉側の厚みをB1とした場合、(B0−B1)/B0×10
0=75〜85%程度になるようにし、また第2工程後
の多段軸部jの自由端部側の断面積をA3とした場合、
(A0−A3)/A0 ×100=82〜88%程度になる
ようにしている。
Claims (2)
- 【請求項1】 連続した冷間鍛造によりビレットからク
ランク軸を成形する方法であって、前記ビレットを押出
して、本体部に連なる少なくとも2段以上の多段軸部を
成形する第1の工程と、この成形品を据込み絞りして本
体部の径を広げると同時に多段軸部の少なくとも一部の
径を絞る第2の工程と、この成形品を据込み絞りして本
体部を非対称形状に荒地加工すると同時に前記多段軸部
の少なくとも一部の径を絞る第3の工程と、この成形品
の本体部の非対称境界部を加圧して本体部を仕上加工す
ると同時に軸中心にセンタ穴を成形する第4の工程と、
この成形品の本体部の所定箇所にピン穴を打抜くと同時
に本体部の外周を整形のため打抜く第5の工程からなる
ことを特徴とするクランク軸の冷間鍛造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のクランク軸の冷間鍛造
方法において、前記第4の工程では、前記多段軸部の端
部にスプライン成形を同時に行うことを特徴とするクラ
ンク軸の冷間鍛造方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13956899A JP3583310B2 (ja) | 1999-05-20 | 1999-05-20 | クランク軸の冷間鍛造方法 |
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Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
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