JP2000326236A - 縦軸研削用砥石 - Google Patents

縦軸研削用砥石

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JP2000326236A
JP2000326236A JP11136436A JP13643699A JP2000326236A JP 2000326236 A JP2000326236 A JP 2000326236A JP 11136436 A JP11136436 A JP 11136436A JP 13643699 A JP13643699 A JP 13643699A JP 2000326236 A JP2000326236 A JP 2000326236A
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grinding
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Tetsuji Yamashita
哲二 山下
Haruo Murata
春雄 村田
Shigeru Kudo
工藤  茂
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Nippon Koshuha Steel Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Nippon Koshuha Steel Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研削時における被削材のエッジのだれを抑制
する。 【解決手段】 略円環状の砥石フランジ20の周方向に
砥石ホルダー27を所定間隔で取り付ける。砥石ホルダ
ー27の円板状のフランジ部29に円弧状の複数の超砥
粒砥石36…をリング状に分離配置する。超砥粒砥石3
6はメタルボンド砥石であって超砥粒が金属結合相に分
散された砥粒層38を有し先端加工面38aの角部の面
取りRを形成する。砥粒層38の金属結合相はその組織
中に金属間化合物からなる析出物粒子を分散してミクロ
ン単位で崩壊可能にして自生発刃作用を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば金型用鋼等
の各種被削材を研削するのに用いられる縦軸研削用砥石
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、横軸平面研削盤で例えば金型用鋼
等を被削材として平面研削を行う場合、例えば図6に示
すようにして行われる。即ち円環状の砥石1はその中心
線Oと同軸をなす回転軸(図示せず)が被削材2の研削
面2aと平行になるように配置され、回転軸回りに回転
する砥石1の外周面1aで矢印E方向に送られる被削材
2の研削面2aを平面研削加工する。横軸平面研削の場
合には、砥石1の外周面1aが被削材2の送り方向に略
直交する方向に線接触するために研削面2aに生じる研
削時のキズが一方向に生じることになって加工面2aの
研削精度が良好であり、研削時の振動も少ないという利
点がある。しかしながら、横軸平面研削では砥石1と被
削材2とが線接触するために研削面積が小さく大量の研
削加工を効率的にできないという欠点がある。
【0003】これに対して、縦軸平面研削にあっては、
図7に示すように略円筒状の砥石3を支持する基台4に
設けられた縦軸平面研削盤の回転軸5が被削材2の研削
面2aに略直交する方向に位置しており、回転軸5の回
転に沿って砥石3の円環状の先端面3aが回転しつつ被
削材2の研削面2aを研削加工することになる。縦軸平
面研削の場合、砥石3の先端面3aが被削材2の研削面
2aと面接触するために、横軸平面研削と比較して単位
時間当たりの加工量が大きく被削材2の大量加工処理が
できるが、研削抵抗が大きくなるために研削加工時の振
動や発熱量が大きく、砥粒が脱落し易くて砥石3の損傷
が大きいために砥石3の寿命が著しく短いという欠点が
ある。しかも研削時には研削面2aに網状のキズが生
じ、加工面の見た目が悪いという欠点がある。
【0004】このような縦軸平面研削用の砥石を用いて
行う例えば金型用鋼の研削加工の一例を次に説明する。
金型用鋼の縦軸平面研削には通常、一般砥粒砥石(以
下、一般砥石という)が用いられている。例えば図8に
示すように被削材支持用の円板形状のステージ7の表面
7aにはその周面に沿って複数の凹部が形成され、各凹
部内に金型用鋼8がそれぞれ装着されてリング状に配列
されている。このステージ7上の金型用鋼8を研削加工
するための砥石フランジ10の台金9は例えば略円板形
状とされ、その外周面9aは図9に示すように所定間隔
で断面略四角形状に中央方向に切り欠かれて収納凹部1
1…を形成する。各収納凹部11は外周側に開口部を有
する略四角柱形状に形成されている。そして各収納凹部
11には図10に示すような略四角柱形状の四角柱砥石
12が嵌合させられ、台金9の外周面9a上にベルト1
3が装着されて、隣接する二つの収納凹部11,11の
間に位置する凸部14にベルト13の孔を通してボルト
15が螺合されることによって各四角柱砥石12が収納
凹部11内にそれぞれ固定されている。
【0005】このような砥石フランジ10を用いてステ
ージ7上の金型用鋼8を平面研削加工する場合、図8に
示すようにステージ7をその中心を回転軸として例えば
矢印F方向に回転させた状態で、ステージ7に対して偏
心した位置に砥石フランジ10を配置させて矢印G方向
に回転させることで、砥石フランジ10の表面から突出
する四角柱砥石12の先端面12aで金型用鋼8の表面
を研削加工することになる。この場合、四角柱砥石12
の先端面12aと金型用鋼8の表面とが面接触するため
に効率的に且つ大量に金型用鋼8の研削加工が行える。
また同種の砥石フランジ16として図11に示すものが
ある。この砥石フランジ16は四角柱状の収納凹部11
に代えて、断面略三角形の略三角柱形状を有する収納凹
部17を形成したものであり、この収納凹部17内に略
三角柱形状の三角柱砥石18を装着してベルト13とボ
ルト15で固定した構成を備えている。
【0006】ところで、このような縦軸研削に用いる砥
石フランジ10,16の四角柱砥石12や三角柱砥石1
8では、Al23やSiCやGC等の一般砥粒が用いら
れ、結合相として通常ビトリファイドボンドと呼ばれる
ガラス性のボンドが用いられている。このビトリファイ
ドボンド砥石は砥粒とのぬれ性は良好であるが、衝撃に
弱く研削の進行に伴って砥石の摩耗が大きいという欠点
がある。そのため、自生発刃作用を促すために砥石に衝
撃を与えつつ研削していた。横軸研削の場合、砥石1と
被削材2とは線接触であるために研削時に生じる応力は
図6に示すように砥石1と被削材2との接触点から砥石
1の径方向即ち被削材2の表面2aに直交する方向S1
のみであるが、縦軸研削の場合には図7に示すように被
削材2の表面2aに垂直な方向S1と平行な方向S2と
に発生するために砥石12,18の砥粒にかかる力が横
軸研削の場合の約2倍になる。
【0007】この場合、砥粒として研削力の大きいダイ
ヤモンド、CBN等の超砥粒を用いると生成される切屑
の量が一層大きくなるためにボンドの摩耗や砥粒の脱落
が激しくなり、砥石の寿命が更に短くなるという欠点が
あった。その点、一般砥粒は超砥粒と比較して研削量が
小さいために、砥石の耐久性を確保するために縦軸研削
用の砥石には一般砥石を用いるのが通常であった。尚、
縦軸研削用の砥石として、ビトリファイドボンド砥石に
代えてメタルボンド砥石を用いれば、砥粒として一般砥
粒に代えて超砥粒を用いても、金属結合相の耐摩耗性と
剛性が高いために研削量が増大して切屑の量が増大して
も金属結合相の摩耗は抑制できるが、例えば被削材が金
型用鋼8など硬脆材料の場合には、金属結合相が硬いた
めに砥粒の摩耗につれて金属結合相が後退して砥粒の突
出量を一定以上に維持するいわゆる自生発刃作用に乏し
く、比較的早期に切れ味が悪くなり研削精度が悪化する
という欠点がある。そのため、縦軸研削には砥粒として
超砥粒を用いることはできず、メタルボンド砥石を用い
ることもできないために、上述したように砥石の寿命が
短いという欠点を改善できなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した砥
石フランジ10,16に用いる四角柱砥石12や三角柱
砥石18に一般砥粒を分散したビトリファイドボンド砥
石を用いて金型用鋼8を研削加工した場合、砥石12,
18の先端加工面の角部が例えば90°をなすピン角に
設定されているために、金型用鋼8のエッジに入り込む
ときの接触面積が大きいために衝撃が大きくて切れ味が
悪く金型用鋼8のエッジ8aが大きく削れてだれてしま
うという欠点があった。そのため、金型に樹脂等を注入
する際にエッジ8aのだれの部分にも樹脂注入がなされ
て成形精度が悪いという問題があった。しかも研削時に
被削材である金型用鋼8のエッジ8aに対して砥石1
2,18の先端面が入り込む時や出る時に広い接触面積
を以て研削開始および研削終了となるために、これによ
ってもエッジ8aがだれてしまい、研削加工精度が低下
するという現象が起こる。またこれらの砥石12,18
は短期間で摩耗してしまうために、縦軸用研削盤のそば
に作業員がはりついていて頻繁に摩耗した砥石12,1
8の突出量を調整したり砥石交換したりしなければなら
ず、極めて煩雑であり生産性が悪かった。本発明は、こ
のような実情に鑑みて、被削材のエッジ加工精度を確保
できる縦軸研削用砥石を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る縦軸研削用
砥石は、砥石が取り付けられた複数の砥石ホルダーがそ
れぞれ砥石フランジに着脱可能に装着され、砥石ホルダ
ーに配設された砥石の先端加工面の角部に面取りが施さ
れていることを特徴とする。金型などの被削材を研削加
工する際、研削開始時と研削終了時に砥石の先端加工面
の面取り部で研削開始されるために、砥石に対する衝撃
と研削抵抗が小さくて被削材のエッジのだれを大幅に抑
制できる。尚、砥石は円弧状に形成され、複数の砥石が
相互に分離して砥石ホルダーにリング状に配設されてい
てもよい。この場合には、各砥石の凸曲部から被削材の
エッジを研削加工し始め且つ各砥石が相互に分離してい
るためにエッジに対する砥石の研削抵抗が少ない上に接
触面積が小さく、研削によるエッジのだれを一層抑制で
きる。
【0010】また砥石は、金属結合相に超砥粒が分散配
置されてなり、この金属結合相の組織中に金属間化合物
からなる析出物粒子が分散されていてもよい。析出物粒
子が金属結合相中に分散して生成されることにより、金
属結合相の全体としての耐摩耗性および剛性は高く維持
され、砥石の無駄な摩耗および形状変形は少なく抑えら
れる。それにもかかわらず、金属結合相の表面では析出
物粒子を単位としたミクロ的な崩壊が生じやすくなり、
砥粒の摩耗にともなって適当な速度で金属結合相が崩壊
していくようになり砥粒の自生発刃作用が向上するか
ら、従来のメタルボンド砥石と比較して長期に亙って良
好な切れ味を得ることが可能であり、高い研削精度が得
られる。また従来のメタルボンド砥石よりは耐久性が短
いもののビトリファイドボンド砥石と比較して耐久性が
高くなる。さらに、研削時に切屑が砥石研削面に溶着し
にくくなるので溶着による目詰まりを低減することがで
き、この点からも良好な切れ味を持続させる効果が得ら
れる。
【0011】尚、本発明による砥石は、金属結合相中に
ダイヤモンドまたはCBN等の超砥粒を分散してなるメ
タルボンド砥石であって、金属結合相は、Sn,Zn,
Alから選択される1種または2種以上の低融点金属A
を合計で20〜25wt%、SiまたはGeから選択さ
れる1種または2種のIVb族元素Bを合計で1〜6w
t%、Agを0〜15wt%、並びにCu,W,Fe,
Ni,Coから選択される1種または2種以上の高融点
金属Cを残部それぞれ含有し、かつその組織中には高融
点金属Cおよび低融点金属Aを主要構成元素とする金属
間化合物からなる析出物粒子が分散されて構成されてい
てもよい。また本発明による超砥粒砥石の別の構成は、
金属結合相中にダイヤモンドまたはCBN等の超砥粒を
分散してなるメタルボンド砥石であって、金属結合相は
Snを20〜25wt%、Geを1〜6wt%、Agを
0〜15wt%、並びにCuを残部それぞれ含有し、か
つその組織中にはCuおよびSnを主要構成元素とする
金属間化合物からなる析出物粒子が分散されていてもよ
い。
【0012】尚、金属間化合物は、Cu4Snであって
もよい。また金属結合相のAg含有量(wt%)は、G
e含有量(wt%)の3〜5倍であってもよい。金属結
合相中の析出物粒子の含有量は、砥粒層の切断面におけ
る析出物粒子の面積比が5〜15%になることが好まし
い。5%より少ないとその効果が得られず、15%より
多いと、金属結合相が硬くなり過ぎて自生発刃作用が低
下する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面により説明する。図1は実施の形態による砥石フラ
ンジの平面図、図2は図1で示す砥石フランジの中央縦
断面図、図3は図2に示す砥石フランジの砥石ホルダー
装着部分の拡大図、図4は砥石ホルダーの平面図、図5
は砥石ホルダーを示すもので(a)は側面図、(b)は
砥粒層の先端角部を示す縦断面図、(c)は砥粒層の先
端角部の変形例を示す縦断面図である。図1乃至図3に
示す砥石フランジ20は図示しない縦軸平面研削盤に装
着され、砥石フランジ20の本体21は縦断面視略四角
形で円環状に形成されており、その周方向には所定間隔
に略円柱状の凹溝22が複数個(図1では12個)形成
されている。円環形状をなす本体21の中心線Oは、上
述した縦軸平面研削盤の回転軸と一致して中心線O回り
に回転研削され得るようになっている。そして、本体2
1の凹溝22は上面21aに開口すると共に、上面21
aに対向する下面21bには凹溝22の底面22aと連
通するねじ穴23が形成されていて、ねじ穴23には例
えば無頭の調整ねじ24が位置調整部材として進退可能
に螺合されている。また凹溝22の側面には本体21の
外周面21cと連通する固定用ねじ穴25が凹溝22の
深さ方向に沿って複数本(図では2本)穿孔されている
が、1本でもよい。
【0014】また本体21の各凹溝22には図4及び図
5に示す砥石ホルダー27が着脱可能に装着されてい
る。尚、図2では一方の砥石ホルダー27が省略されて
いる。砥石ホルダー27は凹溝22内に嵌挿される軸部
28と、軸部28に対して拡径されていて上面21aに
着座する円板状のフランジ部29とを備えていて、軸部
28には周方向に1または複数条(図では2条)の凹環
溝30が全周に亘って形成され、複数条の凹環溝30は
軸部28の長さ方向にずれて配列されている。砥石ホル
ダー27の軸部28が凹溝22内に嵌挿された状態で、
凹環溝30はそれぞれ固定用ねじ穴25、25に対向す
るように位置する(図3参照)。砥石ホルダー27のフ
ランジ部29にはその中央に挿通孔31が穿孔され、軸
部28の上端に穿孔されたねじ穴32と同軸で連通して
おり、フランジ部29の下面中央の凹陥部29aに軸部
28が嵌合された状態で締結ボルト33を挿通孔31を
介して軸部28のねじ穴32と螺合させることによって
軸部28とフランジ部29が結合されているが、両者を
一体に形成してもよい。
【0015】砥石ホルダー27の軸部28が本体21の
凹溝22に嵌挿された状態で、本体21の外周面21c
から固定用ねじ穴25に無頭の押しねじ26を固定部材
として螺合して先端部で軸部28の凹環溝30を押圧す
ることで、砥石ホルダー27は本体21に堅固に固定さ
れる。尚、押しねじ26の先端部の外径は凹環溝30の
幅より小さく設定されており、軸部28がその長さ方向
に位置調整させられても押しねじ26による凹環溝30
の押圧固定が確実に行われる。尚、押しねじ26の先端
部に微細な凹凸を形成すれば軸部28の固定が一層確実
になる。次に、図4に示すフランジ部29の上面には中
央の挿通孔31の回りに同心状に複数(図では6個)の
略円弧状の凹嵌溝35a…が互いに分離して円形に配設
されたリング型凹部35が形成されており、この凹部3
5内にはそれぞれ略円弧状の超砥粒砥石36が装着され
ている。各超砥粒砥石36はメタルボンド砥石をなして
いて、図3に示すように略同一平面形状をなす薄板状の
台金37とその上面に接合された砥粒層38とが二層構
造で構成されている。
【0016】砥粒層38は図5(a)に示すように縦断
面が略長方形または正方形をなし、その先端加工面38
aのH部で示す先端角部には図5(b)で示すように、
断面Rの面取りが全周に亘ってなされている。或いはこ
れに代えて同図(c)に示すように平面状の面取りJが
なされていてもよい。このような面取りR,Jを形成す
ることで研削時に被削材のエッジがダレず、砥粒層38
のチッピングを防止できるために被削材加工面の面粗度
の向上と寸法精度の向上をはかることができる。尚、本
体21における固定用ねじ穴25及び押しねじ26の配
設位置は、砥石フランジ20による回転研削加工時に旋
回する本体21で超砥粒砥石36が被削材に食い付く方
向に対して、その切削抵抗を受ける側に形成することが
好ましい。
【0017】超砥粒砥石36の砥粒層38はダイヤモン
ドやCBN等の超砥粒が金属結合相中に分散されて構成
されており、金属結合相は次のような組成を有してい
る。即ち、金属結合相は、Sn,Zn,Alから選択さ
れる1種または2種以上の低融点金属Aを合計で20〜
25wt%、SiまたはGeから選択される1種または
2種のIVb族元素Bを合計で1〜6wt%、Agを0
〜15wt%、並びにCu,W,Fe,Ni,Coから
選択される1種または2種以上の高融点金属Cを残部そ
れぞれ含有し、かつその組織中には、高融点金属Cおよ
び低融点金属Aを主要構成元素とする金属間化合物から
なる析出物粒子が分散されている。
【0018】低融点金属Aは、金属結合相の焼結性を高
めるため、および金属間化合物を生成させるために添加
されるもので、その含有率が20wt%未満であると金
属間化合物を十分に生成させることができなくなり、そ
の効果が得られ難くなる。逆に含有率が25wt%より
多いと金属結合相が軟質になりすぎ耐摩耗性および剛性
を十分に高めることができず、やはり耐久性の向上とい
う所期の効果を得ることができない。低融点金属Aの種
類としては、上記のうちいずれの元素またはいずれの元
素の組み合わせでもその効果を得ることが可能である
が、特にSnを主組成物としていることがコストの点か
ら好ましい。Geに代表されるIVb族元素Bの効果
は、その添加量が多くなると金属間化合物が増加して粘
性が少なくなるので切屑が溶着しにくくなり、砥石の目
詰まりや研削抵抗の増大を防いで切れ味を向上する効果
が得られる。また、明らかではないが、金属間化合物の
組成元素の一部となるか、金属間化合物を生成させる際
の触媒的な作用もするものと考えられる。その反面、添
加量が多すぎると金属結合相が脆化しすぎて十分な強度
が得られず、焼結時に砥石が割れやすくなる傾向が生じ
るため、1〜6wt%が好適である。
【0019】IVb族元素Bの種類としては、上記のう
ちいずれの元素、またはいずれの元素の組み合わせでも
上述した効果を得ることが可能であるが、特にGeを主
組成物としていることがその効果の点から好ましい。A
gは、Ge等のIVb族元素Bを添加したことによる金
属結合相の脆化や焼結時の砥石の割れを防ぐ効果を奏す
る。焼結条件等の設定により砥石の割れなどを防止する
ことができれば必ずしも添加する必要はないが、IVb
族元素Bの含有量が比較的多い場合には15wt%以下
の範囲で添加した方がよい。Ag添加量が15wt%を
越えると、金属結合相の強度は増すものの研削抵抗が増
し、砥石の切れ味が低下する。
【0020】高融点金属Cは金属結合相のベースとなる
機械的特性を規定するもので、その含有率が54wt%
未満であると金属結合相の耐摩耗性および剛性を十分に
高めることができず所期の効果を得ることができない。
また、高融点金属Cの含有率が80wt%より多いと自
生発刃作用を促進することができなくなる。高融点金属
Cの種類としては、上記のうちいずれの元素またはいず
れの元素の組み合わせでもその効果を得ることが可能で
あるが、特にCuを主組成物としていることが好まし
い。
【0021】析出物粒子を構成する金属間化合物の組成
は現在のところ明確ではないが、特にCu4Snを主組
成物とする析出物粒子が本発明の効果に貢献していると
推測される。金属結合相中の析出物粒子の含有量は、砥
粒層の切断面における析出物粒子の面積比が5〜15%
になることが好ましい。5%より少ないとその効果が得
られず、15%より多いと金属結合相が硬くなり過ぎて
自生発刃作用が低下する。
【0022】上記のような析出物粒子が金属結合相中に
分散して生成することにより、金属結合相の全体として
の耐摩耗性および剛性は高く維持され、砥石の無駄な摩
耗および形状変形は少なく抑えられて、従来のビトリフ
ァイドボンド砥石に比して高い研削精度と耐久性が得ら
れる。それにもかかわらず、金属結合相の表面では析出
物粒子を単位としたミクロ的な崩壊が生じやすくなり、
砥粒の摩耗にともなって適当な速度で金属結合相が崩壊
していくようになり、砥粒の自生発刃作用が向上するか
ら、従来のメタルボンド砥石に比して長期に亙って良好
な切れ味を得ることが可能である。また、金属結合相が
ミクロ的に崩壊する傾向を有するため、ドレッサーを使
用したドレッシング(目立て)が容易になるという利点
もある。さらに、研削時に被削材が砥石研削面に溶着し
にくくなるので、溶着による目詰まりを低減することが
でき、この点からも、良好な切れ味を持続させる効果が
得られる。なお、金属結合相には若干の不可避不純物が
含まれていてもよいし、あるいは、この種のメタルボン
ド砥石の分野において周知の添加元素や各種フィラー等
を加えてもよい。
【0023】このような構成を備えた各砥石ホルダー2
7は、その軸部28が凹溝22内に嵌合されて調節ねじ
24の上端に載置され、押しねじ26で砥石フランジ2
0の本体21に固定される。各砥石ホルダー27には複
数の超砥粒砥石36…がリング型凹部35の各凹嵌溝3
5a…に嵌合して接着等で固定されている(図1,4参
照)。これによって複数の略円弧状の超砥粒砥石36
が、全体で円周形状をなすように相互に分離して所定間
隔で配列された構成になる。
【0024】本実施の形態による縦軸平面研削用砥石は
上述のように構成されているから、縦軸平面研削に先立
って砥石フランジ20の本体21の上面21aに対する
超砥粒砥石36の突出量を設定する。そのために、先
ず、砥石ホルダー27の軸部28を凹溝22内に装着し
た際、軸部28を押しねじ26で固定する前に、下面2
1bに装着された調整ねじ24を進退させることによっ
て砥石ホルダー27を中心線O方向に連動させ、本体2
1に対する砥石ホルダー27の突出量を調整する。その
後、本体21の外周面21cから固定用ねじ穴25に押
しねじ26を締め込むことで、押しねじ26の先端で軸
部28の凹環溝30を押圧固定して、砥石ホルダー27
が本体21に位置決めされて固定される。このように超
砥粒砥石36の突出量が調整された砥石フランジ20を
図示しない縦軸平面研削盤に装着し、本体21の上面2
1aを図8に示す金型用鋼8が配列された基台7の表面
7aに対向させて、基台7に対して砥石フランジ20を
偏心させた状態で両者を例えば互いに反対方向に回転さ
せつつ平面研削する。
【0025】この時、超砥粒砥石36には超砥粒が配設
されているために研削時に超砥粒にかかる応力が金型用
鋼8の上面に平行な方向と垂直な方向とに生じ、超砥粒
にかかる応力が横軸平面研削の場合と比較して略2倍に
なり、研削量が多く、生成される切屑も略2倍程度に増
大する。しかしながら、超砥粒砥石36はメタルボンド
砥石であるためにビトリファイドボンド砥石と比較して
砥粒保持力と耐摩耗性と剛性が高く、切屑によって金属
結合相がえぐられることが抑制され、砥石の耐久性が増
大する。この超砥粒砥石36の金属結合相には上述した
ような析出物粒子が分散して生成されていることによ
り、金属結合相の全体としての耐摩耗性および剛性は高
く維持され、超砥粒砥石36の無駄な摩耗および形状変
化は少なく抑えられる。しかも金属結合相の表面では析
出物粒子を単位としたミクロ的な崩壊が生じ易くなり、
砥粒の摩耗に伴って適当な速度で金属結合相が崩壊して
ゆくようになり、砥粒の自生発刃作用が向上するから、
従来のメタルボンド砥石に比して良好な切れ味を長期に
亘って得ることが可能である。
【0026】しかも金型用鋼8の研削加工を行う場合、
金型用鋼8に対して旋回する砥石フランジ20の複数の
超砥粒砥石36…は略リング状に互いに分離して配設さ
れていていずれかが金型用鋼8のエッジ8aに接触して
研削領域が増大するが、超砥粒砥石36の幅を通過すれ
ば或いは長さ方向の一端部を通過すればエッジ8aから
超砥粒砥石36が離れ、研削が行われなくなる。また超
砥粒砥石36が金型用鋼8のエッジ8aから離れて研削
を終了する場合にも、同様に超砥粒砥石36の幅または
長さ方向の一端部を通過することでエッジ8aから超砥
粒砥石36が離れ、研削が行われなくなる。特に超砥粒
砥石36の砥粒層38の先端加工面38a全周に亘る先
端角部には面取りRが形成されているために、研削時に
金型用鋼8のエッジ8aに衝突した際の衝撃が小さく面
取りRで順次エッジ8aを研削加工するためにエッジ8
aのダレを抑制して精密なエッジ加工が行え、砥粒層3
8のチッピングを防止できるためにワーク加工面の面粗
度と寸法精度の向上を図ることができる。従って、研削
の際に金型用鋼8のエッジ8aへの超砥粒砥石36の入
り込みによる研削開始時とエッジ8aから超砥粒砥石3
6が外れる研削終了時において、超砥粒砥石36による
研削領域が小さいためにエッジ8aのだれを大幅に抑制
できる。しかも超砥粒砥石36が略円弧状とされている
ために金型用鋼8の加工面にキズが付きにくく研削抵抗
が小さい。
【0027】また砥石ホルダー27によって行う荒研削
や仕上げ研削等の用途や目的に応じて、超砥粒砥石36
の砥粒粒度、コンセントレーション(集中度)、結合剤
等を異ならせる必要が生じる。この場合にも押しねじ2
6を緩めれば砥石ホルダー27を凹溝22から取り外し
ことができ、砥石ホルダー27を交換して装着すれば、
必要に応じた適宜の砥粒粒度、コンセントレーション
(集中度)、結合剤等を備えた超砥粒砥石36を有する
砥石ホルダー27を装着できる。
【0028】上述のように本実施の形態による縦軸平面
研削用砥石によれば、互いに分離する略円弧状の超砥粒
砥石36でエッジ8aを研削加工し始め、しかも砥粒層
38の先端加工面38aの角部に面取りRが設けられて
いるために、エッジ8aに対する超砥粒砥石36の接触
面積が小さく研削時の衝撃と研削抵抗を抑制でき、エッ
ジ8aのだれを抑制できて砥粒層38のチッピングを防
止でき、研削面の面粗度と寸法精度の向上を図ることが
できる。また超砥粒砥石36が凸円弧であるために研削
キズが生成されることが抑えられ、加工面精度を向上で
きる。その際、超砥粒砥石36は砥石フランジ20の外
周面20cに沿って全周に亘って同心に配列されている
から、エッジ8aへの超砥粒砥石36の接触位置に関わ
らずだれを抑制できる。
【0029】しかも超砥粒砥石36の砥粒層38とし
て、超砥粒を分散配置したメタルボンド砥石を採用し且
つ金属結合相の組織中に金属間化合物からなる析出物粒
子が分散されているから、砥粒の自生発刃作用が向上し
て従来のメタルボンド砥石と比較して良好な切れ味を長
期間に亘って得ることができる。また、ドレッサーを使
用したドレッシング(目立て)が容易になるという利点
もある。更に、研削時に切屑が溶着しにくくなるので溶
着による目詰まりを低減することができ、この点からも
良好な切れ味を持続させる効果が得られる。また耐摩耗
性および剛性はビトリファイドボンド砥石と比較して高
く維持され、従来のメタルボンド砥石よりは金属結合相
が崩壊しやすく耐久性に劣るもののビトリファイドボン
ド砥石と比較して耐久性が高いという利点がある。
【0030】尚、砥石ホルダー27について、その軸部
28の形状を三角柱または四角柱に形成すれば、図9,
図11に示すような砥石フランジ10,16の収納凹部
11,17にバンド13等で装着することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る縦軸研
削用砥石は、砥石が取り付けられた複数の砥石ホルダー
がそれぞれ砥石フランジに着脱可能に装着され、砥石ホ
ルダーに配設された砥石の先端加工面の角部に面取りが
施されているから、金型などの被削材を研削加工する
際、研削開始時と研削終了時に砥石の先端加工面の面取
り部で研削開始されるために、面取り部で徐々に研削す
るために被削材のエッジに対する衝撃が小さく研削抵抗
も小さくて被削材のエッジのだれを大幅に抑制できて高
精度な研削加工ができる。
【0032】また砥石は、金属結合相に超砥粒が分散配
置されてなり、この金属結合相の組織中に金属間化合物
からなる析出物粒子が分散されているから、金属結合相
の全体としての耐摩耗性および剛性は高く維持され、砥
石の無駄な摩耗および形状変形は少なく抑えられる。そ
れにもかかわらず、金属結合相の表面では析出物粒子を
単位としたミクロ的な崩壊が生じやすくなり、砥粒の摩
耗にともなって適当な速度で金属結合相が崩壊していく
ようになり砥粒の自生発刃作用が向上するから、従来の
メタルボンド砥石と比較して長期に亙って良好な切れ味
を得ることが可能であり、高い研削精度が得られる。ま
た従来のメタルボンド砥石よりは耐久性が短いもののビ
トリファイドボンド砥石と比較して耐久性が高くなる。
さらに、研削時に切屑が砥石研削面に溶着しにくくなる
ので、溶着による目詰まりを低減することができ、この
点からも、良好な切れ味を持続させる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による縦軸平面研削用砥
石における砥石フランジの平面図である。
【図2】 図1に示す砥石フランジの略中央縦断面図で
ある。
【図3】 図2に示す砥石フランジ本体の砥石ホルダー
部分を示す拡大断面図である。
【図4】 砥石ホルダーの平面図である。
【図5】 砥石ホルダーを示すもので(a)は側面図、
(b)は砥粒層の先端角部を示す縦断面図、(c)は砥
粒層の先端角部の変形例を示す縦断面図である。
【図6】 一般的な横軸平面研削用砥石の概略説明図で
ある。
【図7】 一般的な縦軸平面研削用砥石の概略説明図で
ある。
【図8】 縦軸平面研削用砥石による金型用鋼の研削状
態を示す平面図である。
【図9】 図8に示す縦軸平面研削用砥石の台金外周面
に一般砥石を装着した状態を示す部分斜視図である。
【図10】 図9に示す縦軸平面研削用砥石に装着され
る一般砥石の斜視図である。
【図11】 図9とは異なる形状の一般砥石を装着した
縦軸平面研削用砥石を示す部分斜視図である。
【図12】 図11に示す縦軸平面研削用砥石に装着さ
れる一般砥石の斜視図である。
【符号の説明】
10,16,20 砥石フランジ 27 砥石ホルダー 36 超砥粒砥石 38 砥粒層 38a 先端加工面 R、J 面取り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 春雄 千葉県市川市東浜1−1 日本高周波鋼業 株式会社市川工場内 (72)発明者 工藤 茂 千葉県市川市東浜1−1 日本高周波鋼業 株式会社市川工場内 Fターム(参考) 3C063 AA02 AB05 BA04 BA12 BB02 BC02 BD01 BH11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥石が取り付けられた複数の砥石ホルダ
    ーがそれぞれ砥石フランジに着脱可能に装着され、前記
    砥石ホルダーに配設された砥石の先端加工面の角部に面
    取りが施されていることを特徴とする縦軸研削用砥石。
  2. 【請求項2】 前記砥石は、金属結合相に超砥粒が分散
    配置されてなり、この金属結合相の組織中に金属間化合
    物からなる析出物粒子が分散されていることを特徴とす
    る請求項1記載の縦軸研削用砥石。
JP11136436A 1999-05-17 1999-05-17 縦軸研削用砥石 Withdrawn JP2000326236A (ja)

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