JP2000328223A - 積層構造体及びその原料粉、及び、圧電アクチュエータ - Google Patents

積層構造体及びその原料粉、及び、圧電アクチュエータ

Info

Publication number
JP2000328223A
JP2000328223A JP11144337A JP14433799A JP2000328223A JP 2000328223 A JP2000328223 A JP 2000328223A JP 11144337 A JP11144337 A JP 11144337A JP 14433799 A JP14433799 A JP 14433799A JP 2000328223 A JP2000328223 A JP 2000328223A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
lead
substrate
piezoelectric
intermediate layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11144337A
Other languages
English (en)
Inventor
Zenichi Akiyama
善一 秋山
Jun Aketo
純 明渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology, Ricoh Co Ltd filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP11144337A priority Critical patent/JP2000328223A/ja
Publication of JP2000328223A publication Critical patent/JP2000328223A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアロゾルガスジェットデポジション法によ
り、基体上に難焼結性微粒子の厚膜を形成することによ
り、良好な圧電特性を有する厚膜を提供する。 【解決手段】 Si基体11と、該Si基体11の上に
鉛原子に対する反応阻止機能を有する中間層12と、該
中間層12の上に鉛を含む圧電セラミックス13とで積
層構造体を構成する。圧電セラミックス13の膜は、超
微粒子材料をノズルを通して前記Si基体11上に噴
射,堆積させて微細形状物を形成する、エアロゾルガス
ジェットデポジション法により形成されている。特に、
Si基体を用い、エアロゾルガスジェットデポジション
法にて鉛系圧電材料13の厚膜を形成する際の鉛元素の
反応を阻止する中間層12を配置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電セラミックス
の膜形成技術、より詳細には、圧電アクチュエータ,イ
ンクジェットプリンター等に用いるインクジェットヘッ
ド,プリンターヘッドを製作するための積層構造体,そ
のための中間層,原料粉,原料粉焼結助剤,鉛系圧電セ
ラミックス堆積膜組成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、厚膜アクチュエータの応用として
インクジェットプリンターに使用されるプリンターヘッ
ドのアクチュエータとして加圧室壁に設けた圧電膜の変
位によって、その加圧室の体積を変化させるようにした
ものが知られている。
【0003】特開平6−40035号公報には、加圧液
室をグリーンシートにて積層形成し、一体焼成すること
により、接着剤を使用せずに加圧液室を作製し、その
後、スクリーン印刷などの手法により圧電素子を配置さ
せることにより、生産性に優れた圧電/電歪アクチュエ
ータが実現されることが提示されている。この関連発明
として、特開平7−148921号公報には、ノズルピ
ッチが36dpi(dotper inch)相当のヘッドが示さ
れている。今後は更に高画質,印字速度の高速化の要請
により、ヘッドの集積度(ノズルピッチ)の高いものが
実現されていくものと予想される。
【0004】しかし、セラミックス基体を用いた場合に
は、加工法の制約により微細化は困難である。例えば、
前記特開平7−148921号公報に記載の発明では、
3種のセラミックスグリーンシートを用いてインク液室
を構成している。すなわち、第1のシートにはノズル,
流体抵抗部連結用の孔加工を施したシートが、第2のシ
ートには液室用の長孔加工を施したシートが、第3のシ
ートには振動板に相当する10μm程度の薄いシートが
用いられ、これらを熱圧着、焼成することにより形成し
ている。セラミックスグリーンシートの開孔加工は、打
ち抜き法などの手法で行われ、この方法による最小加工
寸法は直径100μm程度であると認識されている。ま
た、第3のシートは圧電体の撓み振動が板厚の3乗に反
比例することにより、薄いことが要求されるが、グリー
ンシートの機械的強度,ハンドリング性から10μm乃
至は9μmが限界であり、高効率な撓み振動を得るため
の振動板の薄層化の要請には応えられない。更に、グリ
ーンシートは焼成により一体形成されるものの、セラミ
ックスの焼成収縮による総長さの寸法再現性は、現状で
は0.5%以下に抑えることができず、総合的に、この
技術の限界を判断すると、90dpiが限界であると見
込まれる。
【0005】一方、Si基体を用いれば異方性エッチン
グなどの手法により、加工法の制約も軽減され、結果と
して高集積化が可能である。例えば、特開平8−256
31号公報に示されるように、結晶方位(110)のS
i単結晶基板を用いることで180dpi相当の加工が
なされている。Siは結晶方位により溶解速度に異方性
を有することから、この種の加工が可能であり、また、
振動板の厚さ制御はエッチング処理時間の制御、また
は、異種材料の堆積膜厚さ制御により10μm以下の加
工が容易にできうる。更に、セラミックスにおける焼成
収縮を伴わないため、総長さ寸法の寸法再現性はホトフ
ァブリケーションに対応し、これらは半導体製造装置な
どの加工例からも容易に分かるが、6インチ長さに対し
±1μmの範囲で加工でき、従って、Si基板を用いる
ことは飛躍的な加工精度の向上をもたらす。
【0006】上述のような素子の実現にあたっては、S
i基体上に圧電膜厚膜作製が必要になる。現在報告され
ているものは、メッキ,スクリーン印刷等の手法である
が、いずれの場合も1000℃程度の加熱処理を必要と
し、圧電セラミックス成分である鉛原子が反応し、良好
な圧電膜は得られていない。鉛原子と、Siの反応は4
00℃程の焼結温度と比較して、十分低い低温であって
も、反応は進行する。一般に、大気中での熱処理におい
ては、鉛原子の酸化,酸素原子のSiへの反応により、
500℃にて融点を持つ鉛ガラスの形成が行われる。こ
の状態で更に焼結温度まで昇温させた場合、生成した鉛
ガラスの溶解はもとより、蒸発が生じ、Si基体の空洞
化が発生する。また、鉛系圧電体は、ガラス化が進行
し、圧電性を有する結晶構造の形成が行われず、結果と
して、圧電性は示さなくなる。
【0007】上述のような状況の中で、エアロゾルガス
ジェットデポジション法が、比較的低温で厚膜作製でき
うる候補として検討されてきた。エアロゾルガスジェッ
トデポジション法は、機能を保持した微粒子をガス中に
混合してエアロゾル状にし、そのエアロゾルをノズルか
ら噴射して基体上に堆積して厚膜を得る方法であり、特
開平2−16379号公報,特開平6−57413号公
報や、応用物理,54(1985)687などに記載さ
れている。機能性粒子とは磁性体粉,金属粉,チタニ
ア,アルミナ等の単純酸化物や、チタン酸バリウム,ジ
ルコン酸チタン酸鉛等の複合酸化物であり、その用途
は、磁気記録媒体,印刷回路基板の配線,光触媒,紫外
線吸収膜,誘電体,圧電体応用が挙げられる。この方式
の利点は、比較的容易にパターン化された厚膜を形成す
ることができ、従来の写真製版やエッチング等の工程を
必要としないことにある。
【0008】このエアゾルガスジェットデポジション法
による膜形成は亜音速にまで加速された粒子が基板に衝
突することで、運動エネルギーが熱エネルギーに変換さ
れ、この熱エネルギーにより粒子同士が一体化する原理
に基づいている。このエアロゾルガスジェットデポジシ
ョン法は一般に、ノズルから粒子を噴射しているため、
基体をx,y軸に移動させることで直接描画が可能であ
る。また、ノズルと基体の間に金属製のスリット(単に
メタルマスクと呼ぶ)を配置させることにより、更なる
微細形状の加工もなされる。これらの技術は、例えば、
特開平6−128728号公報,特開平10−2021
71号公報にガスデポジション装置として知られてい
る。
【0009】前述の粒子の一体化は変換された熱エネル
ギーにより実行されるので、融点の比較的低いAlやC
u等の単純金属は、厚膜形成され基板配線などに容易に
供されている。また、磁性体粉のFe−Coでは磁性特
性が合金化度,均一性等に依存するため、若干の困難さ
はあったものの、原料粉の超微粒子化や均質化により、
記録媒体として良い特性が得られつつある。
【0010】セラミックス材料においてはその融点が高
温のため、粒子の一体化は困難である。チタニア光触媒
のように、表面反応により性能が決定される場合には、
微粒子が基体上に均一に付着している方が比表面積が稼
げるため好ましく、また、紫外線吸収を目的とした場合
も、同様に、セラミックス膜の緻密化、または、一体化
は要求されず、現状の仕様を満たしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、誘電特性,圧
電特性は、機能を有する微粒子材(組成など)の他に、
組織構造が特性を大きく変化させてしまう。これらセラ
ミックスを作製する場合、一般には、粒子の焼結により
一体化され、その温度はチタン酸バリウム誘電体材料で
は1300℃、ジルコン酸チタン酸鉛では1100〜1
250℃にて焼結がなされている。従って、処理温度は
前述のAl,Cu金属材料の持つ融点より遙かに高く、
粒子の一体化は困難である。
【0012】一体化が不十分な場合、すなわち、粒子−
粒子間が空隙をもって堆積されている状態(連続性に劣
る)の問題点は、誘電体においては誘電率の低下をもた
らす。また、圧電体では、同様に誘電率の減少,弾性コ
ンプライアンスの増加,電気機械結合係数の低下にな
り、これらは圧電定数の関数として示され、特に、アク
チュエータとして応用する際の圧電定数の減少を招き、
早急に解決が望まれる課題である。
【0013】この解決の試みとして、Jpn.J.Ap
pl.Phys.36(1997)1159では、水熱
合成法により作製した超微粒子を用い、更に噴射時の基
板温度を700℃に加熱した状態で、ジルコン酸チタン
酸鉛厚膜を作製している。しかし、誘電率,圧電特性は
バルクセラミックスの半分にしか達していない。
【0014】本発明の第1の目的は、エアロゾルガスジ
ェットデポジション法により、基体上に難焼結性微粒子
の厚膜を形成することにあり、特に、請求項1の発明
は、良好な圧電特性を有する厚膜を提供することを目的
とするものである。
【0015】また、この構造体の応用としてアクチュエ
ータが挙げられる。近年、厚膜アクチュエータの応用と
してインクジェットプリンタに使用されるプリンターヘ
ッドのアクチュエータとして加圧室壁に設けた圧電膜の
変位によって、その加圧室の体積を変化させるようにし
たものが知られている。
【0016】特開平6−40035号公報には、加圧液
室をグリーンシートにて積層形成して一体焼成すること
により、接着剤を使用せずに加圧液室を作製し、その
後、スクリーン印刷などの手法により圧電素子を配置さ
せることにより、生産性に優れた圧電/電歪アクチュエ
ータが実現されることが提示されている。この関連発明
として、特開平7−148921号公報には、ノズルピ
ッチが36dpi相当のヘッドが示されている。今後
は、更に高画質,印字速度の高速化の要請により、ヘッ
ドの集積度(ノズルピッチ)の高いものが実現されてい
くものと予想される。しかし、セラミックス基体を用い
た場合には、加工法の制約により微細化は困難である。
一方、Si基体は異方性エッチングなどの手法により、
加工法の制約も軽減され、結果として高集積化が可能で
ある。
【0017】特開平8−230181号公報、特開平8
−267763号公報には、ガスジェットデポジション
法により形成された圧電ユニットをインク室を形成する
ところのキャビティ板または振動板に、この圧電ユニッ
トを接着して構成されるインクジェットヘッドが提示さ
れている。しかし、このような構成においては以下の不
具合を生じる。圧電ユニモルフ構造の撓み振動変位量
(u)は、キャビティ板ピッチで決定される振動板の幅
を(L)、振動板の厚さを(t)とした時、u∝L4
3の関係で示される。インク吐出効率を高めるには振
動板部位を薄くすることが原理上必須であり、このこと
は他の特許公報ならびに本発明者等の実験により10μ
m以下の厚さが妥当であった。すなわち、圧電ユニット
を形成する基板には10μm相当の極薄板が要求され
る。このような形状においては機械的強度が低減し、そ
の後の接着工程などにおける歩留りの低減が懸念され
る。
【0018】一方、本発明の圧電アクチュエータ、なら
びにそのインクジェットヘッド構成においては、機械的
強度の十分確保された、厚さ約300μmのSi基体上
に、圧電膜を形成し、その後のエッチングによりキャビ
ティ板相当部位を加工するため、接着の工程が発生せ
ず、歩留りの低減は生じない。
【0019】従って、本発明の第2の目的は、微細加工
の可能なSi基体上に圧電厚膜を形成することにあり、
特に、請求項2乃至9の発明は、その構造、ならびに、
手法を提供するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、Si
基体と、該Si基体の上に鉛原子に対する反応阻止機能
を有する中間層と、該中間層の上に鉛を含む圧電セラミ
ックスとからなる積層構造体で、前記圧電セラミックス
の膜は、超微粒子材料をノズルを通して前記Si基体上
に噴射,堆積させて微細形状物を形成する、エアロゾル
ガスジェットデポジション法により形成されていること
を特徴とし、特に、Si基体を用い、エアロゾルガスジ
ェットデポジション法にて鉛系圧電材料の厚膜を形成す
る際の鉛元素の反応を阻止する中間層を配置させる構造
を提供するものである。
【0021】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記反応阻止機能を有する中間層が金属材料もしく
は/または酸化物材料からなり、単層または複数層から
構成されていることを特徴とし、特に、中間層が酸化物
もしくは/または金属からなり、また、必要に応じて多
数層の積層形態をもつことにより、良好に鉛反応を防止
する中間層を提供するものである。
【0022】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明において、前記中間層を構成する少なくとも1つの膜
が誘電性酸化物や白金と白金族元素からなる合金膜群か
ら選ばれることを特徴とし、特に、アクチュエータの駆
動用電極機能を兼ね備え、かつ、鉛反応を防ぐ最良の適
正化を提供するものである。
【0023】請求項4の発明は、エアロゾルガスジェッ
トデポジションにより形成される鉛系圧電セラミックス
の原料粉が1μm以下の微粒子からなり、かつ、焼結助
剤を担持していることを特徴とし、エアロゾルガスジェ
ットデポジション法にて要求される粒子の最適化を行っ
たものである。
【0024】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記微粒子は、水熱合成法から作製された粉体であ
り、かつ焼結助剤として構成される担持元素のうち、少
なくとも1つまたは複数は液相法により形成され、その
担持量が鉛系圧電セラミックス粉に対し重量比で4wt
%以下で担持されていることを特徴とし、微粒子の作製
法、及び、焼結助剤の添加の範囲を規定させ、好ましい
原料粉を提供するものである。
【0025】請求項6の発明は、請求項4の発明におい
て、前記焼結助剤として、Ge,Si,Li,Bi,
B,Pbの元素の中から少なくとも1種以上の元素が用
いられることを特徴とし、焼結助剤として最適な元素を
提供するものである。
【0026】請求項7の発明は、鉛系圧電セラミックス
堆積膜の組成は、主たる化学組成がPbZrO3,Pb
TiO3の2元系固溶体からなるもの、もしくは/また
は第3成分としてPb(Mg1/3 Nb2/3)O3,Pb
(Ni1/3 Nb2/3)O3,Pb(Zn1/3 Nb2/3
3の中から少なくとも1つ以上を含む3元系以上の成
分を含み、かつ膜中に請求項6記載の助剤元素を含むこ
とを特徴とし、圧電応用を想定し、圧電定数の高い鉛系
セラミックス材料を限定したものである。
【0027】請求項8の発明は、請求項1乃至7のいず
れかの発明において、鉛系圧電セラミックスの膜からな
る積層体において、該積層体がSi基体を加工すること
により形成されることを特徴とし、上述のようにして作
製した厚膜積層体をアクチュエータに応用するものであ
る。
【0028】請求項9の発明は、請求項8の発明におけ
る、アクチュエータに、液滴を噴射するノズルと、供給
タンクから前記ノズルまで液体を導く流路とからなる部
位を付加し、前記ノズルから電気信号に応じて液滴を噴
射させることを特徴とし、インクジェットアクチュエー
タとして有効であることを示したものである。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による積層構造体
の一例を説明するための要部構成図で、図中、11は基
体、12は中間層、13は圧電セラミックス層で、基体
11は製造工程中の最高温度に対して耐えうる材質のも
のであれば特に制約はないものの、シリコンウェハを用
いた場合にはアルカリ性溶液にてエッチング加工をする
ことで、掘り形状の加工が施せることから、このような
単結晶基体が望ましい。また、アクチュエータとしての
圧電セラミックス層13はチタン酸バリウム,ビスマス
層状構造の強誘電体材料群等もあるが、投入電界強度に
対して効率の良い、鉛系圧電セラミックスが好ましい。
電界印加により弾性的な変形を発生させる、所謂、電気
−機械変換材料としては、前述のセラミックス材料があ
り、物理学上の分類としては圧電体,電歪材料,相転移
材料等があるものの、ここでは簡略して圧電材料と称す
る。
【0030】鉛系圧電材料は、特に、鉛元素の基体への
反応を防止しなければならない。特に、シリコンウェハ
を用いた場合、鉛は容易に反応し、鉛ガラスと称する5
00℃以下に融点を持つガラス体を形成してしまう。こ
のガラス体の形成は基体11の形状を変形させる他、圧
電体特性の甚だしい劣化を招く。従って、中間層(反応
防止層)12としてはプロセス温度に耐え、かつ、その
温度下においても基体、及び、鉛と反応しない材料が要
求される。
【0031】図4は、エアロゾルガスジェットデポジシ
ョン装置の一例を説明するための要部構成図で、図中、
1はエアロゾル形成室(微粒子浮遊槽)、2は該エアロ
ゾル形成室1内に収容された微粒子、3は該エアロゾル
形成室1にキャリアガスを導入するガス導入管で、該ガ
ス導入管3の図示しない端部はガス供給源に連結され、
該ガス供給源から供給されたキャリアガスは、該ガス導
管3の先端部に設けられた孔3aから噴出され、該エア
ロゾル形成室1内の微粒子2を浮遊させる。
【0032】エアロゾルガスジェットデポジション法
は、上述のごとくして、微粒子をガス中に混合してエア
ロゾル状にし、そのエアロゾルを成膜室(真空室)に導
き、該成膜室において、該エアロゾルをノズルから噴出
して基板上に堆積して厚膜を形成するものである。
【0033】図4において、4は、上述のごとくして形
成されたエアロゾルを、エアロゾル形成室1から成膜室
6に導くためのエアロゾル搬送管(微粒子をキャリアガ
スと共に搬送する搬送管)、5は該エアロゾル搬送管4
の先端に設けられたノズル、6は成膜室(真空室)、7
は基板11を載置するためのステージ(基板保持装
置)、8は成膜室(真空室)6を真空にするための真空
ポンプで、図4に示す装置により、まず、浮遊槽1内に
鉛系圧電セラミックス微粒子2を供給し、該浮遊槽1内
にガス供給源よりキャリアガスとしてアルゴンガスをガ
ス導入管3より導入し、孔3aより噴射させて微粒子2
をエアロゾル状にせしめ、該微粒子2をキャリアガスと
ともに浮遊槽1内より搬送管4を介して真空ポンプ8で
高真空に排気されている膜形成室6に搬送し、搬送管4
の先端のノズル5より基板保持装置7に保持されている
基板11上に噴射して、圧電セラミックス膜13を形成
する。
【0034】また、パターン化された厚膜を得るため
に、ノズル5と基板11との間にメタルマスクを配置さ
せることで、エッジ端部の形状を他の厚膜作製法より微
細化に好ましい形状に形成することができる。例えば、
圧電セラミックスペーストを用い、スクリーン印刷法に
て転写・焼成形成した場合、印刷パターンの端部形状は
曲率を持ったなだらかな形状をもたらす。これは基板と
ペーストの接触角、及び、ペーストの持つ表面張力の関
数として示され、なだらかな形状は高密度化には不向き
である。
【0035】一方、ノズルから噴射される微粒子流は流
体の相似形として扱うことができ、中心部に最も流速の
早い放物線的な分布を示し、流速の遅い部分をメタルマ
スクで遮光することにより、原理的には垂直の端部を有
するプロファイルが形成できる。また、その具体的な例
として特開平10−202171号公報や、Jpn.
J.Appl.Phys.36(1997),1159
に、基板面に対し45°以上の高角にて形成されてい
る。
【0036】前述の反応阻止層(中間層)12の材料と
しては、イットリア部分安定化ジルコニウム,アルミ
ナ,マグネシア等の誘電体セラミックスや、導電性酸化
物でも良い。特に、圧電体を上部,下部のサンドイッチ
状の電極にて電界印加を行う場合、導電性材料は好まし
い。この材料例としては、ストロンチウムルテニウム酸
化物,バリウムフェライト,ランタンストロンチウムコ
バルタイト、及び、この同族複合酸化物である、コバル
トの代わりに、マンガンを用いたものも有効である。ま
た、高温酸化物超電導体も好ましい。
【0037】更に、白金と白金族からなる合金膜でも良
い。白金は鉛反応に対して高温下での阻止能力は低い
が、例えば、白金−ロジウム合金は高温下での酸化ロジ
ウムの形成と、この形成層が鉛反応防止に寄与するので
好適である。また、この機能を果たす材料としてはイリ
ジウム,ルテニウムらとの白金合金も存在する。ただ
し、イリジウム酸化物は蒸気圧が高いため、熱履歴中で
の昇華が考えられ、プロセス温度に対応した材料群の選
定が必要である。
【0038】白金−ロジウム中間層はスパッタリング法
による膜形成が容易である。シリコンウェハ上に形成す
る場合は、シリコン酸化膜を表面に形成させ、その上に
中間膜を配置させる。シリコン酸化膜は基体とアクチュ
エータ部の電気的絶縁を確保する他に、反応性に富むシ
リコン原子の反応防止効果も得られるので好ましい。こ
のような基体上に白金系材料の薄膜を形成した場合、シ
リコン酸化膜が存在する場合も、存在しないシリコンウ
ェハ上でも、これら材料は密着強度が十分でない。従っ
て、クロム,チタン,タンタルや窒化チタン,窒化タン
タル,窒化タンタルアルミニウム等の膜を密着層として
形成するのが好ましい。また、前述の導電性酸化物と、
白金合金膜の多層に配置することも有効である。従っ
て、本発明における中間層12とは密着膜も含め各種鉛
反応防止膜の複数からなる、基体11と圧電膜13の中
間に配置される層を意味している。
【0039】次に、エアロゾルガスジェットデポジショ
ン法に用いられる鉛系圧電セラミックス微粒子に要求さ
れる事項について説明する。粒子の持つ反応性、すなわ
ち、表面エネルギーは粒子径に反比例すること、また、
最蜜充填したときの空隙率も粒径に反比例することによ
り、エアロゾルガスジェットデポジション法に用いられ
る粒子は、粒径の小さいことが望ましい。具体的には、
粉体の評価物性値として、一般に、比表面積値が用いら
れるが、本手法での好ましい比表面積は10m 2/g以
上である。また、セラミックスの粒径に換算すると1μ
m以下、好ましくは、0.2μm程、また、それ以下が
好適である。
【0040】降り積もる微粒子を連続膜状に形成させる
には、セラミックス粒子間の焼結を促進させることが必
要である。これには、予め基体の予備加熱はもとより、
粒子に焼結の容易性を付与することが要求される。この
機能の付与は一般のセラミックス焼成においては、焼結
助剤の添加として一般に用いられる。このときの焼結助
剤としては、セラミックスの焼成温度以下において、焼
結助剤の液相を形成し、液相による原子移動頻度を増加
させることで焼結できるものであり、その要求される特
性には、セラミックス本来の性質を劣化させてはならな
い。また、圧電セラミックス組成により最適な液相焼結
助剤が存在する。また、このときの添加量にも適正値が
存在し、後述するジルコン酸チタン酸鉛2成分系圧電セ
ラミックスにおいては、微量の鉛−ホウ素−シリカ系ガ
ラスや、ゲルマン酸鉛等が好ましく、また、マグネシウ
ムニオブ酸鉛,ニッケルニオブ酸鉛,亜鉛ニオブ酸鉛な
どを第3の成分として含む、3成分系またはそれ以上の
多元系圧電セラミックスには酸化リチウム,酸化ビスマ
スの等量混合助剤が最適である。
【0041】圧電セラミックスの微粒子は一般には組成
に対応する酸化物や炭酸塩原材料を化学理論比に従い秤
量,混合し、固相反応にて複合酸化物結晶体に形成し、
これを粉砕することでセラミックス粉(これを仮焼粉と
呼ぶ)を得ている。しかし、粉砕法による微粒子化には
限界があり前述の1μm以下の粒径を有するものは一般
に得にくい。または、粒径が広い範囲にわたって分布
し、所望する粒径のみを得るには効率が悪い。
【0042】セラミックス仮焼粉を得る技術として前述
の粉砕によるブレークダウン法と、液相から化学反応に
て合成するブルドアップ法がある。後者の方法として水
熱合成法,蓚酸塩法,sol−gel法等がある。
【0043】水熱合成法とは、圧電セラミックスの組成
に対応した各種塩化物を水酸化カリウム等の強アルカリ
性水溶液に溶解させ、温度・圧力を加え、水熱反応にて
粉体を合成する方法である。また、蓚酸塩法とは、共沈
法とも呼ばれ、各種の鉛,チタン,ジルコニウムのイオ
ンをアルカリ添加により同時沈殿させるものである。こ
のときの沈殿物は原子レベルで均一に混合されているた
め、その後の比較的低温にて固相反応が進行し、超微粉
が得られるものである。また、sol−gel法とは、
金属アルコキシド化合物の加水分解と、仮焼より粉体を
得るものであり、ジルコニウム,チタン,鉛の複合アル
コキシド化合物を合成し、加水分解/析出させることで
先の蓚酸塩法と同様に原子レベルでの均一な粒子が得ら
れるものである。その外に多価アルコールを用いたペッ
チーニ法なども良い。
【0044】この中で、特に、水熱合成粉は出発材料が
低コストであることや、400℃以下の合成温度にてJ
pn.J.Appl.Phys.329B(199
3),4272に示されるように結晶粒端部での、結晶
の不完全さが全く存在しないという特徴を有し、本発明
において好ましい。
【0045】このような液相法による微粒子に、更に、
前述の焼結助剤を添加した粉体を原料分として供する。
この場合の焼結助剤添加には、各種の担持法があるが、
好ましい形態は仮焼粉表面に均一に担持されていること
である。担持法として広く用いられるものに含浸法があ
る。これは担持金属をイオンとして含む溶液に仮焼粉を
加え、その後、溶液を乾燥させるものであり、簡便な手
法であるものの、担持金属の形態は不均一になる。従っ
て、仮焼粉表面でのみ選択的に析出させる方法が好まし
い。この方法として、仮焼粉表面に存在する吸着水に着
目し、この吸着水により反応を開始させるsol−ge
l反応が好適である。
【0046】例えば、ジルコン酸鉛,チタン酸鉛の2元
系固溶体のセラミックス粉にゲルマン酸鉛を担持する場
合、担持体の比表面積に対応させた水を添加させ、ゲル
マン酸鉛前駆体を添加する。この前駆体の合成は硝酸鉛
をエチレングリコールに80℃にて溶解させ、鉛グリコ
ラートを合成し、また、ゲルマニウムイソプロポキシド
を加え、還流により鉛−ゲルマニウム複合体を合成す
る。これを前述の水吸着処理したセラミックス粉のトル
エン分散溶液中に添加、酸性溶液を添加、その後、加熱
処理による粉体表面での選択的加水分解反応により、表
面担持させる。その後、限外濾過または減圧蒸留にて表
面装飾粉を得る。
【0047】また、第3の成分として、ニッケルニオブ
酸鉛を含むジルコン酸チタン酸鉛セラミックス粉では、
同様に水吸着処理後、リチウムビスマス酸化物前駆体を
添加する。この前駆体は硝酸ビスマス水和物とリチウム
イソプロポキシドを同様にエチレングリコールに溶解
し、同様の処理を行っても良い。
【0048】鉛系圧電セラミックスは主たる組成がジル
コン酸鉛,チタン酸鉛の2元系固溶体や、第3の成分と
してマグネシウムニオブ酸鉛,ニッケルニオブ酸鉛系,
亜鉛ニオブ酸鉛等を少なくとも1種以上含むものや、ジ
ルコン酸チタン酸ランタン鉛が好適である。また、ジル
コン酸チタン酸鉛に0.5wt%以下のニオブ酸化物を
添加したものや、他に、バリウム,ストロンチウム,ア
ンチモン,スズ,マンガン等の酸化物を添加物とした材
料が好ましい。
【0049】図2は、本発明による圧電アクチュエータ
の形態の一例を示す図で、図中、21はSi基板、22
はSi酸化膜、23は鉛反応阻止剤、24はPZT系圧
電膜を示し、このような形態のアクチュエータはバルク
体の接合や、薄膜作製により従来報告されていたが、前
者では100μmオーダーのもの、また、後者では1μ
m以下の場合がほとんどであり、その中間的な膜厚から
なる構造体は実現されていなかった。従って、本発明に
よる構造体はバルク体では実現の困難な領域でのアクチ
ュエータとして有効である他に、圧力や加速度のセンサ
ーとしても有効である。
【0050】また、図3は、上記アクチュエータを用
い、液滴を噴出するノズルと、共通タンクからノズルま
で流体を導く流路からなる部位を付加させたインクジェ
ット機構例を示す図で、図中、31はSi基体、32は
Pt−Rh/TaN層、33はPZT圧電厚膜、34は
層間絶縁膜、35は上部電極、36はインクジェット構
成部で、周知のように、PZT圧電厚膜33を駆動して
液室37内のインクを加圧してノズル38からインクを
吐出するものである。
【0051】(実施例1)図2は、本発明の第2の形態
であるSi基体を用いた例を示す図で、前述のように、
図中、21はSiウェハ、22は熱酸化膜、23は鉛反
応阻止層、24はPZT圧電厚膜である。Siウェハ2
1は100,110ウェハのどちらでも良く、素子加工
の形状により選別される。熱酸化膜22はKOHアルカ
リ溶液による異方性エッチングに対してマスク層として
作用する。また、必要に応じてマスク材として窒化珪素
膜等も好適である。熱酸化膜22はRCA洗浄を施した
Siウェハを水蒸気酸化雰囲気中950℃にて10時間
の処理を行い1μmの膜厚に成長させた。鉛反応阻止層
23として、本実施例ではイットリウムで部分安定化さ
せたジルコニア膜をスパッタリング法により堆積した。
イットリウムの割合は3mol%添加してある酸化物タ
ーゲットを用い、アルゴンと酸素(酸素割合は5%)の
混合ガスにてスパッタ製膜をした。基板温度500℃、
スパッタ放電の投入パワーは約1.5W/cm2、2時間
の製膜で膜厚0.5μmを堆積した。次に、通常のガス
ジェットデポジションを行った。
【0052】図4に示した、エアロゾルガスジェットデ
ポジション装置中、浮遊容器1に後述する微粒子2を設
置し、ガス導入管3に配設されたガス導入バルブ3bを
開放してガス供給源よりキャリアガス(ここではHeガ
スとした)を所定流速で浮遊容器1内に導入し、孔3a
からガスを噴出させ、そのガス圧で容器1内の微粒子を
舞い上がらせて微粒子とキャリアガスをエアロゾル状に
混合させる。続いて、ガス搬送管4に接続されているバ
ルブ(図示せず)を開放し、容器1のガス圧を2atm
に維持すると、容器1と膜形成室6との差圧により容器
1内の微粒子2はキャリアガスとともに搬送管4を通し
て膜形成室6に搬送される。膜形成室の圧力は300P
aとした。
【0053】使用したPZT仮焼粉は堺化学社製のPZ
T−LQ材でBET法による比表面積は2m2/g、ま
た、粒径分布測定による平均粒径は0.2μmであっ
た。前述の基板11を装置6中700℃に加熱し、ノズ
ル5の開孔面積は0.6×2mm、ノズル−基板間距離
を5mm、その中間の位置に遮蔽用のメタルマスクを配
置し、噴射堆積を行った。堆積は一軸のみを走査させる
ことにより、島状の厚膜を得た。堆積処理時間10分で
23μmに至った。比較例としてジルコニウム中間層を
配置していない基板にて作製を行った。走査型電子顕微
鏡にて膜の断面を観察したところ、中間膜のない試料で
は膜/基板界面が鉛反応に起因して、明瞭でなく、反応
の形跡が電子像コントラストとして確認された。これは
堆積中の基板温度700℃においても鉛反応が進行し、
鉛ガラスの生成が生じたためである。一方、中間膜あり
の試料では、界面が明瞭であり反応は阻止されていた。
【0054】(実施例2)ストロンチウムルテニウム酸
化膜を中間層として、実施例1と同様の実験を行った。
膜はストロンチウムルテニウムセラミックターゲットを
用い、アルゴンと酸素(酸素割合は5%)の混合ガスに
てスパッタ製膜をした。基板温度500℃、スパッタ放
電の投入パワーは約1.5W/cm2、2時間の製膜で膜
圧0.3μmを堆積した。この試料においては下部電極
としてストロンチウムルテニウム酸化膜が使用できるの
で、ジェットデポジションしたPZT膜上に電極を配置
させることにより、誘電体膜としての特性が測定でき
る。
【0055】上部電極を製膜し、静電容量の測定を行い
比誘電率を算出した。この粉体を通常法で焼成した場
合、比誘電率は1200の値を示す。この試料の比誘電
率は900になっていた。堆積膜の構造を観察したとこ
ろ部分的に空孔が存在し、この空隙による誘電率の低下
が考えられる。しかし、界面には鉛反応層の形成はなか
った。
【0056】(実施例3)白金−ロジウム合金膜を中間
層として採用し、実施例2と同様の実験を行った。比較
のためにロジウムを含まない白金膜試料も作製した。こ
れら金属系膜は、スパッタリング製膜の時間を大幅に短
くできる利点を有する。熱酸化膜を成長させた基板に密
着層として窒化タンタル膜を500Å堆積し、その後、
白金膜,白金−ロジウム膜を0.3μm製膜する。製膜
はスパッタリングにより周知の条件にて実施した。白金
−ロジウム膜は製膜後、酸素雰囲気中、500℃にて加
熱処理を施した。これら下地にPZTの製膜を行った。
【0057】得られた膜の比誘電率は白金−ロジウム/
窒化タンタル中間層の試料で930、白金/窒化タンタ
ル中間層の試料は630であった。後者の試料では中間
層/基板界面に鉛ガラスの形成が若干認められた。両者
の比誘電率の違いは、反応が進行した白金/窒化タンタ
ルの方はPZT/中間層界面での低誘電率層の形成に起
因していた。また、ロジウムの濃度としては5〜30w
t%の範囲で鉛反応阻止能力が確認された。
【0058】(実施例4)実施例3にて良好な結果をも
たらした白金−ロジウムを含む中間層を配置した基板を
用いて、エアロゾルガスジェットデポジション法にふさ
わしい、セラミックス粉の検討を行った。実施例3に示
した試料の空隙率は35%程であり、PZT粒子と空隙
の複合体として扱った場合、空隙とPZT粒子の結合形
態が6割の並列接続と、3割の直列接続からなる複合体
であると仮定すると、比誘電率が930程になることが
判明した。従って、空隙を如何に減少させるかが重要に
なる。
【0059】市販のPZT粉は光学的粒径測定による粒
度分布は0.2μmから8μm程の粒子が存在してお
り、この粒子を分級して、0.2μm以下,0.5μm以
下,1μm以下,3μm以下,3μm以上と粉体を揃え
製膜した。また、助剤として本実施例では比表面積30
2/gのシリカガラスを4wt%添加している。PZ
T堆積時の基板温度は750℃である。走査型電子顕微
鏡にて膜の断面観察を行い空隙率を測定した。その結果
を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】助剤添加により飛躍的な緻密性が確保され
た。特に、この助剤を用いれば1.0μm以下からなる
粒子を用いても、助剤無添加0.2μm以下粒子を用い
たものより緻密になっている。シリカの働きは基板温度
に衝突のエネルギーが付加され、容易に液相を発生させ
る。この液相がPZT粒子中の原子の移動、すなわち、
粒界部の接触面積を増加させることと、反応による原子
移動のエネルギーを低下させる相乗効果により易焼結性
を実現させるものである。従って、この助剤の寄与でき
うるある程度のPZT粒子間の凝縮性が乏しい3μm相
当のPZT実験系では極端に焼結性が減少してしまう。
また、本実施例では基板温度を750℃にしたが、それ
以上の温度、または、堆積後のポストアニール処理によ
り、PZT膜の緻密性が向上することはいうまでもな
い。
【0062】(実施例5)通常の固相反応と粉砕による
仮焼粉は広い粒度分布を持ち、その中から限られた粒径
以下のものに分級することは、作業の煩雑さ以外に収率
の低下を招く。従って、液相法によるPZT粉体の合成
が好ましい。水熱合成による粉体作製は古くから窯業の
分野においてはなされており、本実施例でも、この作製
を試みた。硝酸鉛,塩化ジルコニル八水和物,四塩化チ
タン,塩化ニオブ化合物の水溶液を所望する割合にて作
製する。ここで各組成はPZT(52/48)になるよ
うに、またニオブは0.5wt%とした。その後、水酸
化カリウムを加え水熱反応を実施した。その後、フィル
ターによる捕獲をし、カリウムイオンを100ppm以
下になるまで水洗を行った。このようにして得られたP
ZT粉体の比表面積は14m2/gに至った。その平均
粒径は0.2μmであった。
【0063】前述の実施例4では焼結助剤にシリカ微粒
子を用いて空隙率の減少を示したが、シリカガラス体は
強誘電性の低下を招くため、助剤としては特性劣化を招
くことなく、液相焼結を進行させる必要がある。助剤の
適正化は後述の実施例6にて示すが、その添加方法も問
題であった。すなわち、全体的には4wt%の添加量で
あっても、シリカ粒子近傍では4wt%以上であること
は容易に類推され、換言すれば、このような添加法は微
視的に見れば不均一になっている。従って、助剤はPZ
T微粒子の表面にのみ均一に担持されなければならな
い。
【0064】その方法としてシリカを以下のように担持
させた。PZT粉末に対し表面に50Åの吸着水層が形
成されたと仮定し、比表面積から算出される水を添加
し、その後、テトラエトキシシランのメトキシエタノー
ル溶液を加える。テトラエトキシシラン1モルからシリ
カ1モルが形成されるという比例に基づき、適正量を添
加した。混合溶液を80℃に加熱攪拌し、粉体が溶液中
に均一に分散してきた後、pH=3.5の塩酸水溶液を
添加し加水分解を終了させた。次に、限外濾過により粉
体を取り出し、乾燥させ担持処理を終了させた。この粉
体を透過型電子顕微鏡で観察したところ、PZT粒子の
表面に、アモルファス状のシリカ層が確認でき、このよ
うなアルコキシド化合物を用いた表面修飾が可能である
ことを確認した。
【0065】(実施例6)強誘電性劣化を招くことな
く、低温にて液相を形成する助剤の最適化をバルク体試
料にて確認した。助剤がPb5Ge311の場合、硝酸
鉛,ゲルマニウムイソプロポキシドをエチレングルコー
ルに80℃にて溶解し、前駆体溶液を得る。また、同族
の助剤であるPb5Ge2.6Si0.411の場合にはテロ
ラエトキシシランを加える。また、多元系になった場合
はメトキシエタノールを共通溶媒として用いても良い。
また、Pb2SiO4も同様の出発材料が類推される。L
i/Bi酸化物の場合はリチウムイソプロポキシド,硝
酸ビスマス水和物等を利用した。水添加粉体はトルエン
溶液に加え、その後、助剤前駆体溶液を徐々に添加し、
粉体表面での加水分解反応を進行させる。そのために、
溶液を80℃に加熱し、反応の終点にてpH=3.5の
塩酸水溶液を加えた。これら化学装飾したトルエン溶液
中のPZTセラミックス粉は減圧蒸留により溶媒成分を
除去し、最終的には180℃にて乾燥を行った。
【0066】助剤の添加濃度を最大4wt%とし各種セ
ラミックス材料と助剤の組み合わせ実験を実施した。バ
ルク試料で相対密度95%を得る焼結温度を表2に示
す。また、同様な組み合わせで比誘電率の結果を表3に
示す。
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】表2より全ての助剤に対し焼成温度の低温
化が認められた。また、PZTセラミックス組成に対し
有効な助剤が存在し、添加量の増加に伴い焼結温度は更
に減少する傾向にある。一方、表3より、助剤添加量の
増加は材料本来の持つ比誘電率の減少を示し、この観点
より、添加量は4wt%以下、好ましくは、2wt%以
下が好ましい。
【0070】図5に、PGO1wt%添加PZT粉の9
50℃焼成品における、焼結助剤の分布を測定したもの
を示す。EPMA分析によるGe元素の分布を示してい
る。このように助剤は焼結後、特に、粒界部に偏析して
いる。また、このことは、本発明による圧電セラミック
ス厚膜には、その助剤が焼結後も膜に分布していること
を示すものである(図6(A),図6(B)にセラミッ
クス組織の例を示す)。
【0071】(実施例7)前述のセラミックス組成で、
特に、好ましい領域は、PMN−PZTでは、0.37
5Pb(Mg1/3 Nb2/3)O3−0.625Pb(Zr
0.4 Ti0.6)O3近傍組成や、0.125Pb(Mg
1/3 Nb2/3)O3−0.875Pb(Zr0.54 Ti
0.46)O3近傍組成、または、Pb元素をBaまたはS
rで最大20%置換した組成が、PNN−PZTでは、
0.5Pb(Ni1/3 Nb2/3)O3−0.5Pb(Zr
0.3 Ti0.7)O3近傍組成が、PZN−PNN−PZ
Tでは、0.25PZN−0.10PNN−0.65Pb
(Zr0.6 Ti0.4)O3近傍組成が、圧電定数が高か
った。
【0072】PNN−PZTの仮焼粉は以下のように作
製した。NNO,ZTOは水熱合成反応により平均粒径
0.1μmのものを得た。次に、蓚酸塩法にて酸化鉛前
駆体を含む溶液に前述の各酸化物を分散させ、アルカリ
を加えることにより沈殿させ、その後、650℃にて固
相反応を進行させた。その後、エタノール溶液中にてボ
ールミル粉砕を行った。粉砕後の乾燥工程にて1次粒子
の凝集が発生する。これを防ぐために微量のタールを添
加した。
【0073】次に、実施例6に示した方法でLi/Bi
焼結助剤の担持を行った。白金−ロジウム/窒化タンタ
ル中間層を配置した熱酸化膜付きSiウェハに製膜し
た。このときの基板温度は750℃である。所望する膜
厚を堆積した後、大気中850℃、1時間の熱処理を行
った。得られた膜の空隙率は15%程であり、また、比
誘電率は4300に至った。この膜を分極処理(室温に
て電界強度30kV/cm、60分)し、圧電特性をイ
ンピーダンスの共振−反共振測定より実施した。膜厚は
40μmであり、厚み縦振動による共振周波数は45M
Hzに測定された。バルク体のそれが50MHzに存在
するので、空隙による弾性コンプライアンスの増加が、
この差を発生させているものの、従来にない特性を示す
に至った。
【0074】(実施例8)実施例7にて圧電性を示すP
NN−PZT厚膜を以下のように加工した。予め島状に
堆積したPNN−PZT厚膜25μmの裏面からSiウ
ェハのエッチングを行う。Siウェハの膜厚は400μ
mに研磨したものを用い、熱酸化膜は2μm成長してあ
る。KOH25wt%、80℃にて異方性エッチングを
行う。このときのマスク材としてKOHの熱酸化膜とS
iに対する溶解速度の差より、熱酸化膜厚が決定され
る。積層構造体の裏面にフォトリソグラフィによりレジ
ストパターンを開孔させ、フッ酸,弗化アンモニウム緩
衝溶液にて、熱酸化膜を溶解し、エッチングにて掘り加
工を施したいSi面を露出させる。フォトレジストを除
去した後、前述の異方性エッチング条件にてエッチング
処理を行う。掘り深さは、本実施例では浸漬時間の管理
のみで行い、約150分処理を行った。このとき、圧電
膜を堆積してある基板表側は、O−リング等の治具を用
い、KOHに浸らないように工夫してある。この条件に
て得られたSiの梁部分の厚さは10μmであった。
【0075】今回作製した厚膜の形状は縦横1.8mm
の島状厚膜であり、Siエッチングにより形成した梁面
積は3.6mmの正方形である。圧電特性として同様に
共振−反共振法にて測定したところ長さ方向の振幅によ
る共振点は400kHzに観測され、アクチュエータと
しての機能を有することがいえる。
【0076】(実施例9)図3は、インクジェットの構
成例を示す図で、工程は大きく2つに分けられ、1つは
Si基体の掘り加工、もう1つは圧電体素子の形成であ
る。熱酸化膜を2μm成長させたSi基体上に、rfマ
グネトロンスパッタ法により、基板温度250℃にて窒
化タンタル膜を堆積する。製膜時のスパッタ圧力:0.
1Pa,スパッタガス:Ar+5%N2,投入パワー密
度:3.1W/cm2、にて膜厚500Åを堆積させた。
次に、白金−ロジウム合金(ロジウム濃度30wt%)
を同様にスパッタ製膜する。その後、ロジウム酸化物形
成処理としてのアニールを大気中にて実施した。ガスジ
ェットデポジションによりPNN−PZT,1wt%L
i/Bi助剤添加粉を使用し、基板温度750℃にて1
5分の製膜を行い、25μmの堆積膜を得る。次に、膜
緻密性をあげるための熱処理を850℃、1時間行っ
た。層間絶縁膜は感光性ポリイミドを用い、所望する箇
所に開孔させ、その後、上部電極を堆積させる。このと
きの形成法にはステンレス薄板にパターン開孔したいわ
ゆるメタルマスクを基板と整合させ、マグネトロンスパ
ッタ法にてCrを100nm、続いてAuを600nm
堆積した。次に、Si掘り加工(この掘りに閉塞板を接
合することで吐出させるべきインク液体が設置されるの
で、単に液室加工とも呼ぶ)を実施した。板厚400μ
mの(110)Siウェハに耐エッチング層として2μ
m熱酸化膜を形成したことは前述の通り、所望する箇所
をホトリソグラフィ・エッチングにより開孔させた後、
梁厚さ相当のSiエッチングを行う。熱酸化膜のエッチ
ングはフッ酸と弗化アンモニウムの水溶液からなるバッ
ファードフッ酸にて処理を行った。
【0077】本実施例においては梁厚さを10μmと
し、従って、10μmのエッチングをKOH水溶液、濃
度25wt%、にて実施し、次に、素子形成用の第2の
リソグラフィ・エッチングを行い、開孔部390μm、
をエッチングする。エッチングの終点は先に10μm掘
っていた箇所が貫通することで判断できる。このように
加工したアクチュエータ部に閉塞板,ノズル板,共通液
室などの加工を施すことでインクジェットアクチュエー
タができあがる。
【0078】アクチュエータ特性は電界を印加したとき
の梁構造体の変形量を変位計にて測定することで評価し
た。短辺長200μm、奥行き1600μmの梁上に、
PNN−PZT厚膜は短辺長150μm、奥行き120
0μmの寸法で積層されている。分極処理後0−25V
のパルス状電圧を印加させたとき、梁中央部の変位は
0.21μmの撓み変形を示した。また、この撓み変形
の周波数依存性は40kHzまで一定であった。このこ
とは90dpiのヘッド集積度のインクジェットアクチ
ュエータとしての仕様を十分満足していることがいえ
る。
【0079】
【発明の効果】請求項1の発明は、Si基体と、該Si
基体の上に鉛原子に対する反応阻止機能を有する中間層
と、該中間層の上に鉛を含む圧電セラミックスとからな
る積層構造体で、前記圧電セラミックスの膜は、超微粒
子材料をノズルを通して前記Si基体上に噴射し堆積さ
せて微細形状物を形成する、エアロゾルガスジェットデ
ポジション法により形成されているので、エアロゾルガ
スジェットデポジション法により鉛系圧電セラミックス
厚膜を得るときに、Si基体との中間に鉛反応防止層を
設けることにより、良好な圧電特性を示す厚膜の作製が
可能になった。
【0080】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記反応阻止機能を有する中間層が金属材料もしく
は/または酸化物材料からなり、該中間層が単層または
複数層から構成されているので、中間層の機能として導
電性かつ鉛阻止能を有する材料を用いることで、電極形
成工程を省略でき、また、良好な圧電特性を示す厚膜の
作製が可能になった。
【0081】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明において、前記中間層を構成する少なくとも1つの膜
が誘電性酸化物や白金と白金族元素からなる合金膜群か
ら選ばれるので、特に、金属系材料を反応防止層にする
ことで製膜におけるスループットの向上に至り、また、
良好な圧電特性を示す厚膜の作製が可能になった。
【0082】請求項4の発明は、エアロゾルガスジェッ
トデポジションにより形成される鉛系圧電セラミックス
の原料粉が1μm以下の微粒子からなり、かつ、焼結助
剤を担持しているので、エアロゾルガスジェットデポジ
ション法に最も適する粉体を提供することができた。
【0083】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記微粒子は水熱合成法から作製された粉体であ
り、かつ焼結助剤として構成される担持元素のうち、少
なくとも1つまたは複数は液相法により形成され、その
担持量が鉛系圧電セラミックス粉に対し重量比で4wt
%以下で担持されているので、その粉体を安定して供給
する作製法、ならびに、助剤の添加量の適正化を行い、
工程の安定性、再現性の改良に至った。
【0084】請求項6の発明は、請求項4の発明におい
て、前記焼結助剤として、Ge,Si,Li,Bi,
B,Pbの元素の中から少なくとも1種以上の元素が用
いられるので、各種圧電性の異なる典型的な圧電セラミ
ックスにおいて、助剤の整合を行い、良好な圧電特性を
示す厚膜の作製が可能になった。
【0085】請求項7の発明は、鉛系圧電セラミックス
堆積膜の組成は、主たる化学組成がPbZrO3,Pb
TiO3の2元系固溶体からなるもの、もしくは/また
は第3成分としてPb(Mg1/3 Nb2/3)O3,Pb
(Ni1/3 Nb2/3)O3,Pb(Zn1/3 Nb2/3
3の中から少なくとも1つ以上を含む3元系以上の成
分を含み、かつ膜中に請求項6の記載の助剤元素を含む
ことを特徴としたので、圧電セラミックスの組成に関し
て適正化を行い、また、良好な圧電特性を示す厚膜の作
製が可能になった。
【0086】請求項8の発明は、請求項1乃至7のいず
れかの発明において、鉛系圧電セラミックスの膜からな
る積層体において、該積層体がSi基体を加工すること
により形成されるので、このような構造体を今までにな
い膜厚領域でのアクチュエータの展開を示した。
【0087】請求項9の発明は、請求項8の発明におけ
る、アクチュエータに、液滴を噴射するノズルと、供給
タンクから前記ノズルまで液体を導く流路とからなる部
位を付加し、前記ノズルから電気信号に応じて液滴を噴
射させるようにしたので、アクチュエータの展開の1つ
としてインクジェットプリンターヘッドに特に有効であ
ることを示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による積層構造体の一例を説明するた
めの要部構成図である。
【図2】 本発明による圧電アクチュエータの形態の一
例を示す図である。
【図3】 図2に示したアクチュエータを用いた、イン
クジェット機構の例を示す図である。
【図4】 エアロゾルガジェットデポジション装置の一
例を説明するための要部構成図である。
【図5】 PGO1wt%添加PZT粉の950℃焼成
品における、焼結助剤の分布を測定したものを示すであ
る。
【図6】 セラミックス組織における焼結助剤の分布例
を示す図である。
【符号の説明】
1…エアロゾル形成室、2…微粒子、3…ガス導入管、
4…エアロゾル搬送管、5…ノズル、6…成膜室、7…
基板保持装置、8…真空ポンプ、11…基体、12…中
間層、13…圧電セラミックス層、21…Si基板、2
2…Si酸化膜、23…鉛反応阻止剤、24…PZT系
圧電膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 35/49 C23C 28/04 C23C 4/10 14/08 K 28/04 B41J 3/04 103A H01L 41/08 H01L 41/08 D 41/187 41/18 101D // C23C 14/08 101F (72)発明者 明渡 純 茨城県つくば市並木1丁目2番地 工業技 術院機械技術研究所内 Fターム(参考) 2C057 AF93 AG44 AP14 AP53 BA03 BA14 4G031 AA03 AA11 AA12 AA23 AA26 AA27 AA32 AA39 BA10 CA03 CA08 GA02 GA03 GA04 GA05 GA18 4K029 AA06 AA26 BA50 BB02 BC00 BD03 CA00 FA01 HA02 JA06 4K031 AA06 AB02 AB03 CB01 CB12 CB14 CB16 CB42 DA08 FA01 4K044 AA11 AB10 BA08 BA12 BB01 BB03 BC14 CA23 CA29 CA53 CA62

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si基体と、該Si基体の上に鉛原子に
    対する反応阻止機能を有する中間層と、該中間層の上に
    鉛を含む圧電セラミックスとからなる積層構造体で、前
    記圧電セラミックスの膜は、超微粒子材料をノズルを通
    して前記Si基体上に噴射、堆積させて微細形状物を形
    成する、エアロゾルガスジェットデポジション法により
    形成されていることを特徴とする積層構造体。
  2. 【請求項2】 前記反応阻止機能を有する中間層が金属
    材料もしくは/または酸化物材料からなり、単層または
    複数層から構成されていることを特徴とする請求項1記
    載の積層構造体。
  3. 【請求項3】 前記中間層を構成する少なくとも1つの
    膜が誘電性酸化物や白金と白金族元素からなる合金膜群
    から選ばれることを特徴とする請求項1または2記載の
    積層構造体。
  4. 【請求項4】 エアロゾルガスジェットデポジションに
    より形成される鉛系圧電セラミックスの原料粉が1μm
    以下の微粒子からなり、かつ、焼結助剤を担持している
    ことを特徴とするエアロゾルガスジェットデポジション
    用原料粉。
  5. 【請求項5】 前記微粒子は水熱合成法から作製された
    粉体であり、かつ焼結助剤として構成される担持元素の
    うち、少なくとも1つまたは複数は液相法により形成さ
    れ、その担持量が鉛系圧電セラミックス粉に対し重量比
    で4wt%以下で担持されていることを特徴とする請求
    項4記載のエアロゾルガスジェットデポジション原料
    粉。
  6. 【請求項6】 前記焼結助剤として、Ge,Si,L
    i,Bi,B,Pbの元素の中から少なくとも1種以上
    の元素が用いられることを特徴とする請求項4記載の原
    料粉。
  7. 【請求項7】 鉛系圧電セラミックス堆積膜の組成は、
    主たる化学組成がPbZrO3,PbTiO3の2元系固
    溶体からなるもの、もしくは/または第3成分としてP
    b(Mg1/3 Nb2/3)O3,Pb(Ni1/3
    2/3)O3,Pb(Zn1/3 Nb2/3)O3の中から少
    なくとも1つ以上を含む3元系以上の成分を含み、かつ
    膜中に請求項6記載の助剤元素を含むことを特徴とする
    鉛系圧電セラミックス堆積膜組成。
  8. 【請求項8】 鉛系圧電セラミックスの膜からなる積層
    体において、該積層体はSi基体を加工することにより
    形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    に記載の圧電アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のアクチュエータに、液
    滴を噴射するノズルと、供給タンクから前記ノズルまで
    液体を導く流路とからなる部位を付加し、前記ノズルか
    ら電気信号に応じて液滴を噴射させることを特徴とする
    インクジェットプリンターヘッド。
JP11144337A 1999-05-25 1999-05-25 積層構造体及びその原料粉、及び、圧電アクチュエータ Pending JP2000328223A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11144337A JP2000328223A (ja) 1999-05-25 1999-05-25 積層構造体及びその原料粉、及び、圧電アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11144337A JP2000328223A (ja) 1999-05-25 1999-05-25 積層構造体及びその原料粉、及び、圧電アクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000328223A true JP2000328223A (ja) 2000-11-28

Family

ID=15359773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11144337A Pending JP2000328223A (ja) 1999-05-25 1999-05-25 積層構造体及びその原料粉、及び、圧電アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000328223A (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004168637A (ja) * 2002-10-09 2004-06-17 Agency For Science Technology & Research 基材上に圧電性厚膜を製造する方法
JP2005042147A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 蒸着用マスクの製造方法および蒸着用マスク
JP2005123310A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Seiko Epson Corp 強誘電体膜、強誘電体膜の製造方法、および強誘電体キャパシタ、ならびに強誘電体メモリ
JP2005142438A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Ricoh Co Ltd 圧電発電素子
JP2006049806A (ja) * 2004-03-18 2006-02-16 Nec Tokin Corp 積層圧電セラミックス構造体及びその製造方法
JP2006193351A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Ngk Insulators Ltd 圧電/電歪磁器組成物、圧電/電歪素子、及び圧電/電歪素子の製造方法
JP2006216578A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Ricoh Co Ltd 圧電発電素子
JP2006269982A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Tdk Corp 圧電素子の製造方法及び圧電素子
JP2006298747A (ja) * 2005-03-22 2006-11-02 Fuji Photo Film Co Ltd 配向膜の製造方法、及び、液体吐出ヘッドの製造方法
JP2008100887A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Fujifilm Corp 成膜用原料粉、膜構造体及びそれらの製造方法、並びに、圧電素子
JP2008517159A (ja) * 2004-10-21 2008-05-22 コミツサリア タ レネルジー アトミーク ナノ構造コーティング及びコーティング方法
US7506441B2 (en) 2004-03-30 2009-03-24 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method for manufacturing a piezoelectric film on a substrate
JP2009107925A (ja) * 2001-06-13 2009-05-21 Seiko Epson Corp セラミックス、ならびに誘電体キャパシタ、アクチュエータ、光変調器、及び超音波センサ
US7579251B2 (en) 2003-05-15 2009-08-25 Fujitsu Limited Aerosol deposition process
JP2009272642A (ja) * 2009-07-24 2009-11-19 Seiko Epson Corp アクチュエータ装置及び液体噴射ヘッド並びに液体噴射装置
US7732997B2 (en) 2006-04-03 2010-06-08 Canon Kabushiki Kaisha Piezoelectric element and manufacturing method thereof, electronic device, ink jet device
US7816847B2 (en) * 2004-07-15 2010-10-19 Ngk Insulators, Ltd. Dielectric electron emitter comprising a polycrystalline substance
US20130153813A1 (en) * 2010-07-27 2013-06-20 Youtec Co. Ltd. Poling treatment method, plasma poling device, piezoelectric substance, and manfacturing method therefor
US10263175B2 (en) 2015-09-29 2019-04-16 Seiko Epson Corporation Piezoelectric element and piezoelectric element-applied device
KR102322086B1 (ko) * 2021-04-05 2021-11-04 (주)퀸테스 가역반응이 가능한 고체상의 압전 전구체 폴리머 제조 방법 및 이를 이용한 압전 박막 제조 방법
US12429786B2 (en) 2019-09-26 2025-09-30 Ricoh Company, Ltd. Electronic device and method for producing the same, image forming method, and image forming apparatus

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009107925A (ja) * 2001-06-13 2009-05-21 Seiko Epson Corp セラミックス、ならびに誘電体キャパシタ、アクチュエータ、光変調器、及び超音波センサ
JP2004168637A (ja) * 2002-10-09 2004-06-17 Agency For Science Technology & Research 基材上に圧電性厚膜を製造する方法
US7579251B2 (en) 2003-05-15 2009-08-25 Fujitsu Limited Aerosol deposition process
JP2005042147A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 蒸着用マスクの製造方法および蒸着用マスク
JP2005123310A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Seiko Epson Corp 強誘電体膜、強誘電体膜の製造方法、および強誘電体キャパシタ、ならびに強誘電体メモリ
JP2005142438A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Ricoh Co Ltd 圧電発電素子
JP2006049806A (ja) * 2004-03-18 2006-02-16 Nec Tokin Corp 積層圧電セラミックス構造体及びその製造方法
US7506441B2 (en) 2004-03-30 2009-03-24 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method for manufacturing a piezoelectric film on a substrate
US7816847B2 (en) * 2004-07-15 2010-10-19 Ngk Insulators, Ltd. Dielectric electron emitter comprising a polycrystalline substance
JP2008517159A (ja) * 2004-10-21 2008-05-22 コミツサリア タ レネルジー アトミーク ナノ構造コーティング及びコーティング方法
JP2006193351A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Ngk Insulators Ltd 圧電/電歪磁器組成物、圧電/電歪素子、及び圧電/電歪素子の製造方法
US7901729B2 (en) 2005-01-11 2011-03-08 Ngk Insulators, Ltd. Method of manufacturing a piezoelectric/electrostrictive device
JP2006216578A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Ricoh Co Ltd 圧電発電素子
JP2006298747A (ja) * 2005-03-22 2006-11-02 Fuji Photo Film Co Ltd 配向膜の製造方法、及び、液体吐出ヘッドの製造方法
JP2006269982A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Tdk Corp 圧電素子の製造方法及び圧電素子
US7732997B2 (en) 2006-04-03 2010-06-08 Canon Kabushiki Kaisha Piezoelectric element and manufacturing method thereof, electronic device, ink jet device
US8387220B2 (en) 2006-04-03 2013-03-05 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing a piezoelectric element
JP2008100887A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Fujifilm Corp 成膜用原料粉、膜構造体及びそれらの製造方法、並びに、圧電素子
JP2009272642A (ja) * 2009-07-24 2009-11-19 Seiko Epson Corp アクチュエータ装置及び液体噴射ヘッド並びに液体噴射装置
US20130153813A1 (en) * 2010-07-27 2013-06-20 Youtec Co. Ltd. Poling treatment method, plasma poling device, piezoelectric substance, and manfacturing method therefor
US10263175B2 (en) 2015-09-29 2019-04-16 Seiko Epson Corporation Piezoelectric element and piezoelectric element-applied device
US12429786B2 (en) 2019-09-26 2025-09-30 Ricoh Company, Ltd. Electronic device and method for producing the same, image forming method, and image forming apparatus
KR102322086B1 (ko) * 2021-04-05 2021-11-04 (주)퀸테스 가역반응이 가능한 고체상의 압전 전구체 폴리머 제조 방법 및 이를 이용한 압전 박막 제조 방법
WO2022215761A1 (ko) * 2021-04-05 2022-10-13 (주)퀸테스 가역반응이 가능한 고체상의 압전 전구체 폴리머 제조 방법 및 이를 이용한 압전 박막 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000328223A (ja) 積層構造体及びその原料粉、及び、圧電アクチュエータ
EP0928034B1 (en) Thin piezoelectric film element, process for the preparation thereof and ink jet recording head using thin piezoelectric film element
CN111435699B (zh) 压电薄膜、压电薄膜元件、压电致动器和压电传感器
JP5407094B2 (ja) 圧電体薄膜、これを用いた圧電体素子、圧電アクチュエータ、インクジェット記録ヘッド
JP5811728B2 (ja) 電気−機械変換素子、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置及び画像形成装置
US20020053859A1 (en) Piezoelectric element, process for producing the same and ink jet recording head
JP4189504B2 (ja) 圧電体薄膜の製造方法
US8142678B2 (en) Perovskite type oxide material, piezoelectric element, liquid discharge head and liquid discharge apparatus using the same, and method of producing perovskite type oxide material
JP2001152360A (ja) セラミックス誘電体膜の形成方法、セラミックス誘電体膜/基板の積層構造体、及び電気−機械変換素子
US7521845B2 (en) Piezoelectric substance, piezoelectric element, liquid discharge head using piezoelectric element, and liquid discharge apparatus
WO2008010583A1 (en) Piezoelectric substance, piezoelectric element, and liquid discharge head and liquid discharge apparatus using piezoelectric element
JP2015079928A (ja) 電気機械変換素子とその製造方法、及び電気機械変換素子を有する液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置
JP5370346B2 (ja) 圧電体素子およびインクジェット式記録ヘッド
JP2013065670A (ja) 電気−機械変換素子とその製造方法、電気−機械変換素子を備えた液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP3592053B2 (ja) インクジェットプリンタヘッド及びその製造方法
JP5010132B2 (ja) 圧電体膜及びその製造方法
JP2007112069A (ja) 液体吐出ヘッド
JP5834675B2 (ja) 電気−機械変換素子、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置及び画像形成装置
JP2004235553A (ja) 圧電体膜成膜用支持基板、圧電体素子、インクジェット記録ヘッド
JP2003188431A (ja) 圧電素子、インクジェットヘッドおよびそれらの製造方法、並びにインクジェット式記録装置
JP2020140976A (ja) 圧電薄膜、圧電薄膜素子、圧電アクチュエータ、圧電センサ、ヘッドアセンブリ、ヘッドスタックアセンブリ、ハードディスクドライブ、プリンタヘッド、及びインクジェットプリンタ装置
US20250048934A1 (en) Piezoelectric thin film, piezoelectric thin film element, and piezoelectric transducer
JP6131653B2 (ja) 電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド、および画像記録装置
JPH11188867A (ja) インクジェットプリンタヘッド
JP4362868B2 (ja) 圧電体、圧電体素子、インクジェット式記録ヘッド及びプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061109

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070313