JP2000329266A - 積層燃料系ホース - Google Patents
積層燃料系ホースInfo
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Abstract
ホースを提供する。 【解決手段】 内層部と外層部とからなる燃料系ホース
であり、内層部は、熱可塑性の燃料低透過性樹脂の単層
又はこの燃料低透過性樹脂を熱可塑性の樹脂で被覆した
複層によって肉厚0.3mm以上で構成され、外層部
は、熱可塑性エラストマーで構成され、内層部と外層部
とが常態で0.6kgf/cm以下の接着力で積層され
ていることを特徴とする積層燃料系ホース。
Description
れる積層燃料系ホースに関するものである。
料が蒸散するのはオゾン層破壊等につながって好ましく
ない。このため、この蒸散を規制する方向にあり、既
に、米国では、自動車に対して2g/24hrの蒸散規
制が敷かれている。ところが、2004年車からは、こ
れを一挙に4倍厳しくすることが提起されている。自動
車における燃料の蒸散は、主として燃料系ホースから起
こることから、従来の燃料系ホースは、内層に燃料低透
過性の樹脂系素材を用いた多層ホースによっているが、
この厳しい規制に対応するためには、その素材や構成に
より一層の工夫が求められる。
ばれている。前記した燃料系ホースは、このホースに一
方で要求される柔軟性、耐候性、耐炎性等を達成するた
めに、通常、外層にゴムが使われている。しかし、ゴム
のリサイクルは非常に難しくてコストの高いものになる
上、従来のホースにおいては、樹脂類の内層とゴムの外
層とを強固に接着又は溶着していることから、このよう
なものでは、本来、リサイクルが簡単な樹脂類のリサイ
クルをも困難なものとする。
開平6−221481号公報や特開平7−205327
号公報に見られるが、これらは、大きく分けて以下の構
成をとっている。 (A)FKM(フッ素ゴム)用いた多層ゴムホースによ
るもの (B)ナイロン系樹脂ホースの外周をゴムホースでカバ
ーしたもの (C)ゴムホースの内周にナイロン系樹脂を融着したも
の
KMは、本来はゴムであるから、耐透過性において劣
り、これで新規制に対応するためには、肉厚を相当厚く
しなければならず、そうすると、大幅なコストアップや
重量増大を来す。又、リサイクルも難しい。これに対し
て(B)は、ナイロン系樹脂では、基本的にアルコール
に対応できないし、又、ブロー成形でナイロン系樹脂を
成形する場合、ドローダウンが激しくて肉厚コントロー
ルが難しい。但し、内層と外層とは接着されていないか
ら、内層のナイロン系樹脂だけは、リサイクルが可能で
あるものの、外層のゴムはリサイクルが困難である。更
に(C)は、ナイロン系樹脂が使用されている点で上記
(B)と同じであるのに加え、この場合のナイロン系樹
脂は、ゴムホースに融着されているから、ゴム共々リサ
イクルを非常に困難なものにする。
であり、新しい蒸散規制をクリアできるとともに、リサ
イクルを容易に可能にし、併せて軽量化も果たす積層ホ
ースを提供するものである。
は、内層部と外層部とからなる燃料系ホースであり、内
層部は、熱可塑性の燃料低透過性樹脂の単層又はこの燃
料低透過性樹脂を熱可塑性の樹脂で被覆した複層によっ
て肉厚0.3mm以上で構成され、外層部は、熱可塑性
エラストマーで構成され、内層部と外層部とが常態で
0.6kgf/cm以下の接着力で積層されていること
を特徴とする積層燃料系ホースを提供したものである。
は、燃料低透過性樹脂の単層をしているか或いはこの燃
料低透過性樹脂を熱可塑性の樹脂で被覆した複層を構成
していることにより、少なくとも、最内層には、燃料低
透過性樹脂が採用されているから、新規制にも対応でき
るものとなる。又、いずれの内層部であっても、その肉
厚は0.3mm以上に設定されるので、形状保持のため
の強度、剛性において不足のないものとなる。一方、外
層部は、ゴムライクな熱可塑性エラストマーで構成され
ているから、この種のホースに要求される柔軟性や耐衝
撃性及び耐候性を充たすものとなる。
で0.6kgf/cm以下の接着力で積層されているか
ら、内層部と外層部が剥離できるものとなり、それぞれ
にリサイクルが可能である。尚、ここでいう接着力と
は、JIS K6330−6に基づく剥離強さのことで
あり、この値が0.6kgf/cm以下とは、積極的な
接着処理を施さないことは勿論、内層部と外層部とを同
時成形するとき等に発生する熱による自然の接着力であ
り、手で剥がすと容易に剥離する程度の接着力である。
を参照して説明する。図1は本発明に係る積層燃料系ホ
ースの一例を示す一部断面側面図であるが、製品となっ
た燃料系ホース(以下、ホースという)は、直筒状の両
端部10の間に中央部12を有するものである。両端部
10を直筒状としたのは、この種のホースは相手パイプ
に外挿されて使用されるのが通常であるから、これを確
実にするためである。
もあるが、一般的には、衝突時における可撓性や振動吸
収性を考慮して蛇腹状に形成される。本発明のように、
全てが樹脂類を使用するホースでは、硬くて可撓性に欠
けることから、この蛇腹形状は必要である。尚、蛇腹形
状も、同一形状の山と谷が規則的に配置される通常のも
のよりもこのように鎧戸(鋸刃)形状にするのが、燃料
の流通に(図1で矢印方向に流通させた場合)抵抗が少
なくて好ましい。更に、ホースは、真っ直ぐなものだけ
ではなく、最初から曲げてあるものもある。
問わない。両成形方法とも、異なる素材からなる複層の
ものを同時に成形できるが、ブロー成形は、複雑な製品
形状をとれて肉厚コントロールも容易にできるから、こ
のホースには、このブロー成形が適する。一般に、厚肉
の樹脂をブロー成形する場合、ドローダウンを起してそ
の肉厚を正確にコントロールできないといったことがあ
るが、本発明のように、熱可塑性樹脂系素材の周囲を熱
時の粘性低下の少ない熱可塑性エラストマーで被覆して
同時ブローすることにより、樹脂系素材のドローダウン
が防止できて肉厚を高精度にコントロールできるといっ
た利点もある。
部16とが積層されている。このうち、内層部14は、
燃料の耐透過性を確保するとともに、形状保持を図るた
めのものであり、本発明では、これを単層又は複層で構
成している。単層の場合は、すべてを燃料低透過性樹脂
で構成しており、これで燃料の耐透過性と形状保持を図
っている。この燃料低透過性樹脂としては、フッ素系樹
脂が最も優れており、中でも、TFE(テトラフルオロ
エチレン)、HFP(ヘキサフルオロプロピレン)、V
DF(ビニリデンフロライド)の3元共重合体のもの
(ダイネオン社より商品名THVとして市販されてい
る)が好ましい。THVは、軟らかくて加工が容易であ
り、勿論、優れた耐透過性を有している。
族ポリケトン樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合
体樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂等であってもよ
い。これらであっても、新規制に対応する燃料の耐透過
性を有している。
樹脂を他の樹脂で被覆して構成しており、形状保持の部
分を他の樹脂で担わせている。他の樹脂としては、フッ
素系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエチレン系樹脂といっ
たものが考えられる。これによると、コストを安くでき
る利点がある。尚、この場合も、高価なフッ素系樹脂が
含まれているが、このフッ素系樹脂はリサイクルしたも
のでもよく、その場合のコストは安く抑えられる。尚、
複層にしても、内層を構成する燃料低透過性樹脂は、十
分な燃料耐透過性を有する肉厚に設定されることは勿論
である。
以上に設定する。これだけの肉厚があれば、形状保持に
必要な強度、剛性が確保できる。尚、上限については制
限はないが、あまり厚くすると、硬くなりすぎ、又、材
料も無駄になるので、3mm以下が一般的である。加え
て、以上の内層部14の最内層には、導電粒子を添加す
る等して静電対応をさせたものが好ましい。燃料流通時
における引火による爆発を防止できるからである。
のものであり、柔軟性、耐衝撃性、耐候性、難燃性等が
求められる。本発明では、この外層部16に熱可塑性エ
ラストマーを用いている。ここでいう熱可塑性エラスト
マーとは、熱可塑性樹脂に完全加硫或いは半加硫したゴ
ムを配合したもので、非常にゴムライクな性質を有する
ものである。熱可塑性エラストマーの具体的例として
は、TPO(熱可塑性オレフィン)、熱可塑性NBR
(ニトリルブタジエンゴム)系アロイ、熱可塑性塩素化
ポリエチレン系アロイ等がある。以上の外層部16の厚
みは、2〜3mm程度に設定される。
14と外層部16が同時成形できること、ブロー成形で
は肉厚コントロールが容易にできることは前述したが、
このとき、両端部10の肉厚を中央部12の肉厚よりも
薄くすることが好ましい。具体的には、両端部10の厚
みを中央部12のそれよりも20〜90%薄くするのが
適する。
されており、且つ、両端部10の内層部14は、相手パ
イプに外挿されて接続されるから、その挿入部である両
端部10の肉厚を厚くすると、この挿入がうまく行かな
い場合があるからである。挿入が不良であると、接続性
に劣るのは勿論、この部分から燃料が蒸散するおそれが
ある。加えて、本発明の場合、燃料耐透過性を有する内
層部14は、この挿入部に亘って設けられているから、
燃料がここから蒸散するのを防ぐ。これに対して前記し
た従来ホースの中には、この挿入部をゴムだけで構成し
ているものがあり、それによると、燃料は、このゴム部
に浸透してその端から蒸散して行くのが避けられないも
のとなる。
10の内層部14の内周に端部シール部材18を挿入す
ることが考えられる。図2はその例を示すホースの一部
断面側面図であるが、ゴム等の弾力性のある部材で製作
した端部シール部材18を内層部14の端から挿入して
おくのである。このときの端部シール材18も、リサイ
クルを考えると、内層部14に接着等をするのは好まし
くなく、挿入して固定するのが適する。その代わり、端
部シール部材18には、内層部14に係止して軸方向の
移動が規制される適当な係止構造20を設けておくのが
好ましい。尚、この係止構造20は、両端部10で同じ
構造とし、端部シール部材18を共用できるようにして
おくのが好ましい。
径を両端部10内径よりも若干大きめにしておけば、シ
ール性をより確実なものにすることができる。この他、
各界面にシーラントを入れると、この効果は更に確実な
ものとなる。更に、端部シール部材18の内表面の適所
に潤滑剤を塗布しておくと、相手パイプへの挿入が容易
になる。この塗布は、焼き付け塗布が剥離が少なくて好
ましい。
な強度、剛性が確保されており、外層部16はこの内層
部14を保護するプロテクターの役割を果たせば十分で
あることは前述したが、大きな外力が付与されて内層部
14と外層部16相互にずれを起こすと、外観の美観を
損なうことがある。このため、内層部14と外層部16
の相互に係合構造を施しておくのが適する。図3はこれ
を示す要部の断面図であるが、成形用の型の表面に凹み
を設けておけば、外層部16、内層部14共にこの凹み
に入り込み、相互に凹凸嵌合する係合構造22を形成で
きる。尚、これら係合構造22の形状は、図示したもの
に限らないのは勿論、これを施す部位は、両端部10、
中央部12のどこであってもよいし、更に、その数も問
わない。
のような効果が期待できる。 1.内層部の内表面には、燃料低透過性の樹脂が使用さ
れているから、厳しい蒸散規制もクリアできる。又、外
層部は、熱可塑性エラストマーで構成されているから、
柔軟性、耐衝撃性及び耐候性等を有するものとなる。 2.内層部、外層部共に樹脂系素材であるから(ゴムを
使用していない)、リサイクルが可能であるし、各層は
強固に接着されていないから、個別にリサイクルでき
る。特に、高価なフッ素系樹脂がリサイクルできないと
すれば、コストに大きく反映するが、本発明では、これ
を再生できる。 3.ゴムは、使用されていないか或いは端部シール部材
としてきわめて少量に使用されているのみであるから、
軽量化が可能である。 4.内層部と外層部とは、接着を必要としないものであ
るから、その素材の選択の余地が拡がり、種々の組合せ
が可能になる。
面図である。
面図である。
面図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 内層部と外層部とからなる燃料系ホース
であり、内層部は、熱可塑性の燃料低透過性樹脂の単層
又はこの燃料低透過性樹脂を熱可塑性の樹脂で被覆した
複層によって肉厚0.3mm以上で構成され、外層部
は、熱可塑性エラストマーで構成され、内層部と外層部
とが常態で0.6kgf/cm以下の接着力で積層され
ていることを特徴とする積層燃料系ホース。 - 【請求項2】 内層部の最内層が静電対応されたもので
ある請求項1に記載の積層燃料系ホース。 - 【請求項3】 燃料低透過性樹脂が、フッ素系樹脂であ
る請求項1〜2いずれかに記載の積層燃料系ホース。 - 【請求項4】 フッ素系樹脂が、TFE、HFP及びV
DFの3元共重合体である請求項3に記載の積層燃料系
ホース。 - 【請求項5】 燃料低透過性樹脂が、脂肪族ポリケトン
樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリ
フェニレンスルフィド樹脂のいずれかである請求項1〜
2いずれかに記載の積層燃料系ホース。 - 【請求項6】 燃料低透過性樹脂を被覆する樹脂が、フ
ッ素系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエチレン系樹脂のい
ずれかである請求項1〜5いずれかに記載の積層燃料系
ホース。 - 【請求項7】 外層部が、TPO、熱可塑性NBR系ア
ロイ、熱可塑性塩素化ポリエチレン系アロイのいずれか
で構成される請求項1〜6いずれかに記載の積層燃料系
ホース。 - 【請求項8】 ブロー成形によって内層部と外層部とが
同時成形される請求項1〜7いずれかに記載の積層燃料
系ホース。 - 【請求項9】 両端部の肉厚が、中央部の肉厚よりも2
0〜90%の範囲で薄く形成されている請求項1〜8い
ずれかに記載の積層燃料系ホース。 - 【請求項10】 中央部が蛇腹状に形成されるものであ
り、この蛇腹形状が一定の方向に向かって鎧戸(鋸刃)
状に形成される請求項1〜9いずれかに記載の積層燃料
系ホース。 - 【請求項11】 内層部と外層部との間に相互に嵌合し
てずれを防ぐ係合構造が施される請求項1〜10いずれ
かに記載の積層燃料系ホース。 - 【請求項12】 端部の内層部の内周に端部シール部材
が嵌合されるものであり、この端部シール部材に内層部
に係止して抜けを防ぐ係止構造が施される請求項1〜1
1いずれかに記載の積層燃料系ホース。 - 【請求項13】 端部シール部材の内周の適所に潤滑剤
が焼き付け塗布される請求項12に記載の積層燃料系ホ
ース。
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