JP2000329268A - 低温流体用バイヨネット継ぎ手 - Google Patents

低温流体用バイヨネット継ぎ手

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取付けフランジ31により真空容器8な
どに取り付けられている場合に、シール部およびグリー
ス19の凍結を防止し、第1の断熱パイプ2および第2
の断熱パイプ3の可動性を保障することができる低温流
体用バイヨネット継ぎ手を提供すること。 【解決手段】 少なくとも取付けフランジ31を銅やア
ルミニウムなどの高熱伝導材料により構成することに着
目したもので、第1の断熱パイプ2およびこの第1の断
熱パイプ2に対して嵌合した第2の断熱パイプ3と、第
1の断熱パイプ2および第2の断熱パイプ3のいずれか
一方を真空容器8の取付け孔9に取り付けるための取付
けフランジ31と、第1の断熱パイプ2および第2の断
熱パイプ3の間をシールするシール部材4と、を有する
とともに、取付けフランジ31は、これを高熱伝導材料
で製作してあることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低温流体用バイヨネ
ット継ぎ手にかかるもので、とくに半導体の製造にあた
ってシリコンウェハーなどに各種のイオンを注入するイ
オン注入装置におけるシリコンウェハーの冷却操作、あ
るいはプラズマ表面処理装置などにおけるコーティング
時の冷却操作などにあたって液体窒素や液体ヘリウムな
どの低温流体移送用として用いられる冷却媒体移送用配
管、さらに、その他の配管において低温流体の移送用と
して応用することができる低温流体用バイヨネット継ぎ
手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のバイヨネット継ぎ手は、一対のパ
イプを互いに差し込んで構成するというその構造上、外
部からの侵入熱を低く押さえることができるため、たと
えば液体窒素や液体ヘリウムなどの低温流体を移送する
配管継ぎ手としてよく使われている。しかしながら、従
来の低温流体用バイヨネット継ぎ手は、固定式の配管で
あり、低温流体移送用としてこれを接続しても、相対的
に運動することはほとんどできない。しかも、バイヨネ
ット継ぎ手を組み込んだリンク配管は、長期間にわたっ
て使用され、耐久性が要求されている。
【0003】低温流体を冷却媒体として採用し、被冷却
物にこれを移送して冷却する冷却媒体移送用配管などに
おいては、一対のパイプがそれぞれの軸心のまわりに互
いに回転可能であるなど可動式のバイヨネット継ぎ手が
要請されており、少しでも動かすことができる低温流体
用バイヨネット継ぎ手として提案されているもの、また
これを低温装置の真空容器に取り付ける構成としてある
ものを図3にもとづき概説する。
【0004】図3は、提案されている低温流体用バイヨ
ネット継ぎ手1の断面図であって、低温流体用バイヨネ
ット継ぎ手1は、第1の断熱パイプ2および第2の断熱
パイプ3を組み合わせたもので、さらにOリング4(シ
ール部材)および袋ナット5を有する。また、第1の断
熱パイプ2の外壁面全周に突出して形成した取付けフラ
ンジ6の部分において、取付けボルト7により真空容器
8の外壁面側にこの低温流体用バイヨネット継ぎ手1を
固定している。すなわち低温流体用バイヨネット継ぎ手
1は、真空容器8の取付け孔9を貫通して常温常圧室1
0から真空室11へ至って、任意の低温流体応用装置
(図示せず)に低温流体を供給可能となっている。
【0005】第1の断熱パイプ2は、二重管構造であっ
て、その内部を第1の断熱真空部12としてある。第2
の断熱パイプ3も、二重管構造であって、その内部を第
2の断熱真空部13としてある。第1の断熱パイプ2の
端部は、これを凹部として、この内部に第2の断熱パイ
プ3の凸部とした端部を所定長さ(差込み部14)にわ
たって挿入し、回転継ぎ手部15とするとともに、この
嵌合部分のわずかな間隙部を付属断熱部16としてあ
る。
【0006】この付属断熱部16の最奥部(室温側)
に、Oリング4と、差込み部14が抜けてしまうことを
防止可能な脱落防止用ストッパー17および脱落防止用
フランジ18と、上記袋ナット5と、を設けてある。し
たがって、第1の断熱パイプ2および第2の断熱パイプ
3は、軸方向には一体で相対的に移動することはなく、
わずかな隙間(付属断熱部16)があるため回転継ぎ手
部15(差込み部14)において相対的に回転可能とな
っている。
【0007】Oリング4部分、さらに脱落防止用ストッ
パー17および脱落防止用フランジ18部分にはグリー
ス19を塗布することにより、第1の断熱パイプ2およ
び第2の断熱パイプ3の回転を保障するように潤滑を行
う。なお、第1の断熱パイプ2あるいは第2の断熱パイ
プ3の回転操作を行う場合には、袋ナット5をゆるめれ
ばよい。また、真空室11内部の低温配管(図示せず)
への接続に使用される低温流体用バイヨネット継ぎ手1
の場合には、Oリング4によるシール部は、真空容器8
より内方側(真空室11側)に少し入った状態でこれを
配置する場合が多い。
【0008】第1の断熱パイプ2および第2の断熱パイ
プ3により低温流体流路20を形成し、低温流体流路2
0内を低温流体たとえば液体窒素LNを一方向に供給可
能であるとともに、たとえば被冷却物(図示せず)を冷
却可能で、被冷却物との熱的接触によりガス化した窒素
ガスGNと混相状態で供給帰還させることができる。も
ちろん、この低温流体流路20内中央部に流体供給管
(図示せず)を配置することにより、この流体供給管内
を供給通路とし、流体供給管と第1の断熱パイプ2およ
び第2の断熱パイプ3との間を帰還通路とすることもで
きる。
【0009】なお、付属断熱部16の部分から窒素ガス
GNが外方に漏れ出る可能性はあるが、Oリング4によ
りシールしてあるとともに、付属断熱部16はわずかな
隙間しかないので、この間に進入した窒素ガスGNは多
少の温度差があっても対流することはほとんどできず、
低温の窒素ガスGNの存在により、断熱作用を呈するこ
とができる。また、Oリング4部分は、室温程度となっ
ているので、Oリング4が凍ることはないし、上述のよ
うにグリース19などで潤滑することができる。さら
に、第1の断熱パイプ2および第2の断熱パイプ3は、
薄肉のステンレス鋼材料によりこれを構成すれば、この
部分を伝わって低温部に入る侵入熱はこれを非常に少な
くすることができる。
【0010】液体窒素LNあるいは窒素ガスGNに圧力
がかかっている場合であっても、脱落防止用ストッパー
17および脱落防止用フランジ18が互いに係合してい
るとともに袋ナット5で固定しているため、この圧力の
ために差込み部14が飛び出たり、抜け出ることは防止
されている。
【0011】こうした低温流体用バイヨネット継ぎ手1
を利用することにより、たとえば直線状にこれを設ける
場合はもちろん、第1の断熱パイプ2あるいは第2の断
熱パイプ3のいずれか一方を途中から任意の角度(たと
えば直角)に折り曲げ、さらに多数本の低温流体用バイ
ヨネット継ぎ手1を組み合わせて多節リンクとすれば、
三次元内での低温流体(冷却媒体)の移送配管の構築が
可能である。すなわち、回転継ぎ手部15における回転
が可能であるため、任意の範囲にわたって、被冷却物の
動きに追随して冷却媒体を移送可能である。
【0012】しかして、第1の断熱パイプ2および第2
の断熱パイプ3は、既述のように、薄肉のステンレス鋼
材料を用いて、たとえば溶接により組み立てられている
とともに、Oリング4によるシール部は取付けフランジ
6の近くではあるが真空室11内にあって断熱された状
態になっているため、内部の低温流体流路20に液体窒
素LNや液体ヘリウムなどの極低温流体を流すと、管壁
を介した熱伝導作用により、Oリング4のシール部は次
第に冷やされ、ついにはOリング4およびグリース19
がともに凍ってしまう。
【0013】凍ったOリング4は、シール性能が低下し
て漏れを発生させ、また凍ったグリース19は、常に回
転や揺動状態にある第1の断熱パイプ2および第2の断
熱パイプ3を傷つけたり、甚だしい場合には、第1の断
熱パイプ2および第2の断熱パイプ3のふたつの管を固
着させてしまうという問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、取付けフランジによ
り真空容器などに取り付けられた低温流体用バイヨネッ
ト継ぎ手におけるシール部の凍結を防止可能とした低温
流体用バイヨネット継ぎ手を提供することを課題とす
る。
【0015】また本発明は、グリースの凍結による可動
性の低下を防止可能な低温流体用バイヨネット継ぎ手を
提供することを課題とする。
【0016】また本発明は、Oリングなどのシール部材
によるシール部分を設けた低温装置において、シール部
材の潤滑を保障可能な低温流体用バイヨネット継ぎ手を
提供することを課題とする。
【0017】また本発明は、第1の断熱パイプおよび第
2の断熱パイプの可動性を保障することができる低温流
体用バイヨネット継ぎ手を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、少な
くとも取付けフランジを銅やアルミニウムなどの高熱伝
導材料により構成することに着目したもので、真空容器
に取り付けるとともに、低温流体を移送するための低温
流体用バイヨネット継ぎ手であって、上記低温流体を移
送可能である、第1の断熱パイプおよびこの第1の断熱
パイプに対して嵌合した第2の断熱パイプと、これら第
1の断熱パイプおよび第2の断熱パイプのいずれか一方
を上記真空容器の取付け孔に取り付けるための取付けフ
ランジと、これら第1の断熱パイプおよび第2の断熱パ
イプの間をシールするシール部材と、を有するととも
に、上記取付けフランジは、これを高熱伝導材料で製作
してあることを特徴とする低温流体用バイヨネット継ぎ
手である。
【0019】上記シール部材を収容するシール部材収容
部は、上記取付けフランジと同一の材料でこれを構成す
ることができる。
【0020】上記シール部材を収容するシール部材収容
部は、上記第1の断熱パイプあるいは上記第2の断熱パ
イプのいずれか一方と同一の材料でこれを構成すること
ができる。
【0021】上記取付けフランジは、上記真空容器の外
壁に熱接触していることが望ましい。
【0022】上記高熱伝導材料としては、たとえば銅、
アルミニウム、あるいはこれらと他の金属などとの合金
などが好適である。
【0023】本発明による低温流体用バイヨネット継ぎ
手においては、取付けフランジを銅やアルミニウムなど
の高熱伝導材料により構成することとしたので、真空容
器の壁部や外気からの熱がシール部材収容部に伝わり、
真空室中にあるシール部材のシール部を常温に保持する
ことができる。したがって、シール部材およびグリース
の凍結を防止し、シール性能および潤滑性能を維持する
とともに、低温流体用バイヨネット継ぎ手の可動性を保
障することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の第1の実施の形態
による低温流体用バイヨネット継ぎ手30を図1にもと
づき説明する。ただし、図3と同様の部分には同一符号
を付し、その詳述はこれを省略する。図1は、低温流体
用バイヨネット継ぎ手30の断面図であって、低温流体
用バイヨネット継ぎ手30においては、取付けフランジ
31と、Oリング4を収容するように第1の断熱パイプ
2の先端部に形成したOリング収容部32(シール部材
収容部)とをともに、一体の高熱伝導材料から構成して
いる。高熱伝導材料としては、たとえば銅、アルミニウ
ム、あるいはこれらと他の金属(たとえばクロムなど)
との合金を採用する。
【0025】なお、第1の断熱パイプ2におけるステン
レス材料による他の部分と取付けフランジ31およびO
リング収容部32との接合は、銀ろう付け33などによ
り行う。
【0026】なお、図1に示した例は、低温流体用バイ
ヨネット継ぎ手30の外部(真空容器8の内部の真空室
11)が低真空(0.1Pa以上の圧力)になっている
場合を示している。すなわち、低真空においては、低温
流体が流れている内部配管(第1の断熱パイプ2および
第2の断熱パイプ3)への断熱性能を維持するために、
大気圧中で使用する場合と同じように、外部に高真空の
ジャケット(第1の断熱真空部12および第2の断熱真
空部13)を設ける必要がある。低温流体用バイヨネッ
ト継ぎ手30を使用する雰囲気が高真空(0.01Pa
以下の圧力)の場合には、使用雰囲気がそのまま高性能
の断熱真空となるので、真空のジャケットは不要とな
る。
【0027】こうした構成の低温流体用バイヨネット継
ぎ手30において、取付けフランジ31およびOリング
収容部32を銅やアルミニウムなどの高熱伝導材料によ
り構成するとともに、取付けフランジ31が真空容器8
の外壁面に熱接触しているので、真空容器8の壁部や外
気から熱が、取付けフランジ31を介してOリング収容
部32に速やかに伝わり、真空室11中にあるOリング
4のシール部を常温に保持することができる。したがっ
て、Oリング4およびグリース19の凍結を防止し、シ
ール性能および潤滑性能を維持するとともに低温流体用
バイヨネット継ぎ手30の可動性を保障することができ
る。
【0028】つぎに図2は、本発明の第2の実施の形態
による低温流体用バイヨネット継ぎ手40の断面図であ
って、低温流体用バイヨネット継ぎ手40においては、
取付けフランジ41を高熱伝導材料から構成し、一方O
リング収容部42(シール部材収容部)を第1の断熱パ
イプ2と一体の低熱伝導材料であるステンレス材料から
構成している。取付けフランジ41とOリング収容部4
2との間、取付けフランジ41と第1の断熱パイプ2と
の間については、図1の低温流体用バイヨネット継ぎ手
30と同様に銀ろう付け33により接合する。
【0029】こうした構成の低温流体用バイヨネット継
ぎ手40において、Oリング4を収容しているOリング
収容部42は、大きさないし容量としては取付けフラン
ジ41より小さいため、ステンレスによりこれを構成し
てこのシール部の機械的強度を維持するようにしても、
より容量が大きな取付けフランジ41からの侵入熱によ
り所定の温度にこれを保温することが可能であり、低温
流体用バイヨネット継ぎ手30と同様に、Oリング4お
よびグリース19の凍結を防止することができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高熱伝導
材料による取付けフランジからの熱伝導により、真空室
中にあるシール部を常温に保持することが可能になり、
シール部材およびグリースは凍結することなく、真空中
にある低温流体用バイヨネット継ぎ手を正常に機能させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による低温流体用バ
イヨネット継ぎ手30の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による低温流体用バ
イヨネット継ぎ手40の断面図である。
【図3】提案されている低温流体用バイヨネット継ぎ手
1の断面図である。
【符号の説明】
1 低温流体用バイヨネット継ぎ手(図3) 2 第1の断熱パイプ 3 第2の断熱パイプ 4 Oリング(シール部材) 5 袋ナット 6 取付けフランジ 7 取付けボルト 8 真空容器 9 取付け孔 10 常温常圧室 11 真空容器8内の真空室 12 第1の断熱パイプ2の第1の断熱真空部 13 第2の断熱パイプ3の第2の断熱真空部 14 差込み部 15 回転継ぎ手部 16 付属断熱部 17 脱落防止用ストッパー 18 脱落防止用フランジ 19 グリース 20 低温流体流路 30 低温流体用バイヨネット継ぎ手(第1の実施の形
態、図1) 31 取付けフランジ 32 Oリング収容部(シール部材収容部) 33 銀ろう付け 40 低温流体用バイヨネット継ぎ手(第2の実施の形
態、図2)) 41 取付けフランジ 42 Oリング収容部(シール部材収容部) LN 液体窒素 GN 窒素ガス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器に取り付けるとともに、低温
    流体を移送するための低温流体用バイヨネット継ぎ手で
    あって、 前記低温流体を移送可能である、第1の断熱パイプおよ
    びこの第1の断熱パイプに対して嵌合した第2の断熱パ
    イプと、 これら第1の断熱パイプおよび第2の断熱パイプのいず
    れか一方を前記真空容器の取付け孔に取り付けるための
    取付けフランジと、 これら第1の断熱パイプおよび第2の断熱パイプの間を
    シールするシール部材と、を有するとともに、 前記取付けフランジは、これを高熱伝導材料で製作して
    あることを特徴とする低温流体用バイヨネット継ぎ手。
  2. 【請求項2】 前記シール部材を収容するシール部材
    収容部は、前記取付けフランジと同一の材料でこれを構
    成したことを特徴とする請求項1記載の低温流体用バイ
    ヨネット継ぎ手。
  3. 【請求項3】 前記シール部材を収容するシール部材
    収容部は、前記第1の断熱パイプあるいは前記第2の断
    熱パイプのいずれか一方と同一の材料でこれを構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の低温流体用バイヨネッ
    ト継ぎ手。
  4. 【請求項4】 前記取付けフランジは、前記真空容器
    の外壁に熱接触していることを特徴とする請求項1記載
    の低温流体用バイヨネット継ぎ手。
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