JP2000330119A - 液晶素子 - Google Patents
液晶素子Info
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- JP2000330119A JP2000330119A JP11143845A JP14384599A JP2000330119A JP 2000330119 A JP2000330119 A JP 2000330119A JP 11143845 A JP11143845 A JP 11143845A JP 14384599 A JP14384599 A JP 14384599A JP 2000330119 A JP2000330119 A JP 2000330119A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 特にプレチルトが高い場合でも、コントラス
トが高く、電界解除時に高速応答可能な液晶素子を提供
する。 【解決手段】 液晶を水平配向させる水平配向膜成分と
液晶を垂直配向させる垂直配向膜成分にて高プレチルト
の配向膜14,15を形成する。さらに、この高プレチ
ルトの配向膜14,15を有する一対の基板11,23
により、スプレイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が
5.0(pN)以下である液晶層26を挟持する。
トが高く、電界解除時に高速応答可能な液晶素子を提供
する。 【解決手段】 液晶を水平配向させる水平配向膜成分と
液晶を垂直配向させる垂直配向膜成分にて高プレチルト
の配向膜14,15を形成する。さらに、この高プレチ
ルトの配向膜14,15を有する一対の基板11,23
により、スプレイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が
5.0(pN)以下である液晶層26を挟持する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶素子に関し、
特にベンド配向をとる液晶を用いるものに関する。
特にベンド配向をとる液晶を用いるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶素子においては、例えばネマ
ティック液晶を挟む上下基板のラビング方向を90度回
転させたTN(Twisted Nematic)配向
素子が一般的であるが、同一方向にラビング処理を行っ
た上下二枚の電極基板間にネマティック液晶を挟む配向
方式(スプレイ配向)の液晶素子も昔から知られてい
る。
ティック液晶を挟む上下基板のラビング方向を90度回
転させたTN(Twisted Nematic)配向
素子が一般的であるが、同一方向にラビング処理を行っ
た上下二枚の電極基板間にネマティック液晶を挟む配向
方式(スプレイ配向)の液晶素子も昔から知られてい
る。
【0003】また、このようなスプレイ配向に電圧を印
加してベンド配向に配向変化させることで応答スピード
を改善した液晶素子(πセル)が1983年にBosら
によって発表され、更にこのようなベンド配向セルに位
相補償を行うことで視野角特性を改善した液晶素子(O
CBセル)の研究が1992年に内田等によって発表さ
れている。
加してベンド配向に配向変化させることで応答スピード
を改善した液晶素子(πセル)が1983年にBosら
によって発表され、更にこのようなベンド配向セルに位
相補償を行うことで視野角特性を改善した液晶素子(O
CBセル)の研究が1992年に内田等によって発表さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ベンド配向型のネマティック液晶を用いた液晶素子は、
液晶の応答におけるバックフロー現象を抑制することに
よって応答性を改善、高速化したものであるが、実用化
に際し、さまざまな問題点があった。
ベンド配向型のネマティック液晶を用いた液晶素子は、
液晶の応答におけるバックフロー現象を抑制することに
よって応答性を改善、高速化したものであるが、実用化
に際し、さまざまな問題点があった。
【0005】その一つは、スプレイ配向状態をベンド配
向状態に転移させるための電界処理が必要であるという
問題点であった。
向状態に転移させるための電界処理が必要であるという
問題点であった。
【0006】ここで、このような電界処理が必要なの
は、図10の(a)に示すスプレイ配向と、(c)に示
すベンド配向間の配向転移は連続的ではなく、その二つ
の配向状態間にはディスクリネーションラインが存在す
るため、(b)に示す核発生(nucleation)
及びその成長(growth)というプロセスが必要で
あるが、このようなプロセスはすべての領域で核発生さ
せることが困難であると同時に核発生閾値の制御が難し
いことから、高い電圧をかける必要があるからである。
は、図10の(a)に示すスプレイ配向と、(c)に示
すベンド配向間の配向転移は連続的ではなく、その二つ
の配向状態間にはディスクリネーションラインが存在す
るため、(b)に示す核発生(nucleation)
及びその成長(growth)というプロセスが必要で
あるが、このようなプロセスはすべての領域で核発生さ
せることが困難であると同時に核発生閾値の制御が難し
いことから、高い電圧をかける必要があるからである。
【0007】また、上記液晶素子においては、核発生に
よって形成されたベンド領域が成長する速度も印加電圧
が高い程速いが、低電圧では数秒から数分かかり、さら
に実際のマトリクス構造セルでは画素電極間を経由する
ためベンド領域が成長しにくいという問題点があった。
なお、ベンド領域を成長させるため、TFTセルにおけ
る電圧の印加法に関してもいくつかの検討がなされてい
る(IBM,IDW1996,p133”Initia
lization of OpticallyComp
ensated Bend−mode LCDs、特開
平9−185032号公報)。
よって形成されたベンド領域が成長する速度も印加電圧
が高い程速いが、低電圧では数秒から数分かかり、さら
に実際のマトリクス構造セルでは画素電極間を経由する
ためベンド領域が成長しにくいという問題点があった。
なお、ベンド領域を成長させるため、TFTセルにおけ
る電圧の印加法に関してもいくつかの検討がなされてい
る(IBM,IDW1996,p133”Initia
lization of OpticallyComp
ensated Bend−mode LCDs、特開
平9−185032号公報)。
【0008】また、上記液晶素子においては、液晶セル
への液晶注入後、一度は電圧処理が必要であるという問
題点や、一度電圧を切るとベンド配向もスプレイ配向に
復帰してしまうため使用時には再度ベンド化処理が必要
であるという問題点があった。
への液晶注入後、一度は電圧処理が必要であるという問
題点や、一度電圧を切るとベンド配向もスプレイ配向に
復帰してしまうため使用時には再度ベンド化処理が必要
であるという問題点があった。
【0009】ところで、使用時のベンド化処理不用の例
としては1998年のSIDにおいてP.J.Bos等
がプレチルト50〜51°のπ−セルを発表しており、
プレチルトの大きいセル形成初期からのベンド配向セル
は1979年の日本第五回液晶討論会の工学院大学の発
表においてもなされている(予稿集166頁以下)。ま
た、特開昭55−142316にも報告されている。し
かしながら、このような高いプレチルトを得ることは斜
方蒸着を除き非常に不安定であることから実現はされな
かった。
としては1998年のSIDにおいてP.J.Bos等
がプレチルト50〜51°のπ−セルを発表しており、
プレチルトの大きいセル形成初期からのベンド配向セル
は1979年の日本第五回液晶討論会の工学院大学の発
表においてもなされている(予稿集166頁以下)。ま
た、特開昭55−142316にも報告されている。し
かしながら、このような高いプレチルトを得ることは斜
方蒸着を除き非常に不安定であることから実現はされな
かった。
【0010】一方、このようにプレチルトを高くした場
合には、パネル内のプレチルト分布によりパネル内の応
答速度の分布が生じ易くなるため、均一な表示状態を取
ることが難しく、また電界解除方向の応答速度が遅くな
るという問題点があった。なお、この現象は電界によっ
て生じた弾性変形量がプレチルトが高いほど少ないと考
えられることから説明することができる。
合には、パネル内のプレチルト分布によりパネル内の応
答速度の分布が生じ易くなるため、均一な表示状態を取
ることが難しく、また電界解除方向の応答速度が遅くな
るという問題点があった。なお、この現象は電界によっ
て生じた弾性変形量がプレチルトが高いほど少ないと考
えられることから説明することができる。
【0011】そこで、本発明は、このような問題点を解
決するためになされたものであり、特にプレチルトが高
い場合でも、コントラストが高く、電界解除時に高速応
答可能な液晶素子を提供することを目的とするものであ
る。
決するためになされたものであり、特にプレチルトが高
い場合でも、コントラストが高く、電界解除時に高速応
答可能な液晶素子を提供することを目的とするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベンド配向及
びスプレイ配向の2つの配向をとることができる液晶
と、前記液晶を挟持する一方、前記液晶に電圧を印加す
る画素電極及び該液晶との界面に配向膜を有する一対の
基板とを備えた液晶素子であって、前記配向膜は前記液
晶を水平配向させる水平配向膜成分と前記液晶を垂直配
向させる垂直配向膜成分を有するものであり、且つ前記
液晶はスプレイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が
5.0(pN)以下のものであることを特徴とするもの
である。
びスプレイ配向の2つの配向をとることができる液晶
と、前記液晶を挟持する一方、前記液晶に電圧を印加す
る画素電極及び該液晶との界面に配向膜を有する一対の
基板とを備えた液晶素子であって、前記配向膜は前記液
晶を水平配向させる水平配向膜成分と前記液晶を垂直配
向させる垂直配向膜成分を有するものであり、且つ前記
液晶はスプレイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が
5.0(pN)以下のものであることを特徴とするもの
である。
【0013】また本発明は、前記液晶と前記基板とのプ
レチルト角が20度以上であることを特徴とするもので
ある。
レチルト角が20度以上であることを特徴とするもので
ある。
【0014】また本発明は、前記液晶を垂直配向させる
垂直配向膜成分がフルオロアルキル鎖をもつ分子構造を
有していることを特徴とするものである。
垂直配向膜成分がフルオロアルキル鎖をもつ分子構造を
有していることを特徴とするものである。
【0015】また本発明は、前記液晶は、ベンドの弾性
定数とスプレイの弾性定数の比が1.8以下のネマティ
ック液晶であることを特徴とするものである。
定数とスプレイの弾性定数の比が1.8以下のネマティ
ック液晶であることを特徴とするものである。
【0016】また本発明は、前記配向膜中の垂直配向膜
成分の水平配向膜成分に対する比が2:98以上である
ことを特徴とするものである。
成分の水平配向膜成分に対する比が2:98以上である
ことを特徴とするものである。
【0017】また本発明は、前記ベンド配向の前記画素
電極に対する電圧解除時の応答速度は、前記液晶のスプ
レイの弾性定数とベンドの弾性定数の比に比例して決定
されることを特徴とするものである。
電極に対する電圧解除時の応答速度は、前記液晶のスプ
レイの弾性定数とベンドの弾性定数の比に比例して決定
されることを特徴とするものである。
【0018】また本発明のように、液晶を水平配向させ
る水平配向膜成分と液晶を垂直配向させる垂直配向膜成
分にて高プレチルトの配向膜を形成する。さらに、この
高プレチルトの配向膜を有する一対の基板により、スプ
レイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が5.0(p
N)以下である液晶を挟持する。
る水平配向膜成分と液晶を垂直配向させる垂直配向膜成
分にて高プレチルトの配向膜を形成する。さらに、この
高プレチルトの配向膜を有する一対の基板により、スプ
レイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が5.0(p
N)以下である液晶を挟持する。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係
る液晶素子を備えた液晶装置の構成を示す図であり、同
図において、1、2は偏光板、3はアクティブ素子とし
てTFTを用いた液晶素子、4はレタデーションが正の
位相差フィルムにより構成される位相補償板であり、液
晶素子中を通過する光のレタデーションを補償するもの
である。5はレタデーションが負の位相差フィルムによ
り構成される位相補償板であり、コントラストをとると
共に後述する図2に示す液晶層中の、基板に垂直な方向
と水平な方向とのレタデーション差を補正し、視野角特
性を改善するために導入したものである。
る液晶素子を備えた液晶装置の構成を示す図であり、同
図において、1、2は偏光板、3はアクティブ素子とし
てTFTを用いた液晶素子、4はレタデーションが正の
位相差フィルムにより構成される位相補償板であり、液
晶素子中を通過する光のレタデーションを補償するもの
である。5はレタデーションが負の位相差フィルムによ
り構成される位相補償板であり、コントラストをとると
共に後述する図2に示す液晶層中の、基板に垂直な方向
と水平な方向とのレタデーション差を補正し、視野角特
性を改善するために導入したものである。
【0020】なお、本実施の形態においては、液晶層と
レタデーションが正の位相差フィルム4を通過した光の
屈折率楕円体を考えると、後述する図2に示す基板に垂
直な方向の屈折率をNz、それに直交する方向の屈折率
をNx(Nxと直交方向の屈折率はNyでNx=Nyと
設定されている)とすると、負のレタデーションフィル
ム5の屈折率楕円体はフィルム面に垂直な方向の屈折率
Nz’をNx、それに直交する方向の屈折率Nx’をN
z(Nx’と直交方向の屈折率はNy’でNx’=N
y’と設定されている)となるように設定する。
レタデーションが正の位相差フィルム4を通過した光の
屈折率楕円体を考えると、後述する図2に示す基板に垂
直な方向の屈折率をNz、それに直交する方向の屈折率
をNx(Nxと直交方向の屈折率はNyでNx=Nyと
設定されている)とすると、負のレタデーションフィル
ム5の屈折率楕円体はフィルム面に垂直な方向の屈折率
Nz’をNx、それに直交する方向の屈折率Nx’をN
z(Nx’と直交方向の屈折率はNy’でNx’=N
y’と設定されている)となるように設定する。
【0021】一方、図2は液晶素子3の構成を示す断面
図であり、同図において、11、23は一対のガラス基
板、12は透明導電膜であるITO電極、13は絶縁膜
Ta2 O5 、14、15は配向膜、16はパッシベーシ
ョン膜、17はソース電極、18はn+a−Si層、1
9はa−Si膜、20はゲート絶縁膜、21は絶縁膜、
22はゲート電極、24は信号蓄積容量電極、25は透
明導電膜(ITO)、26は液晶層である。
図であり、同図において、11、23は一対のガラス基
板、12は透明導電膜であるITO電極、13は絶縁膜
Ta2 O5 、14、15は配向膜、16はパッシベーシ
ョン膜、17はソース電極、18はn+a−Si層、1
9はa−Si膜、20はゲート絶縁膜、21は絶縁膜、
22はゲート電極、24は信号蓄積容量電極、25は透
明導電膜(ITO)、26は液晶層である。
【0022】ここで、a−Si膜19は水素希釈のモノ
シラン(SiH4 )をグロー放電分解法(プラズマCV
D)で、約300℃のガラス基板上に約200nmの厚
みで堆積させ、ゲート絶縁膜20は窒化シリコン(Si
Nx)等をグロー放電分解法(プラズマCVD)で形成
した。また、オーミック接触のための、n+a−Si層
18はリンのドーピングにより形成した。さらに、保持
容量電極24による保持容量は約9pfに設定した。な
お、半導体層にはポリシリコン層を用いても良い。
シラン(SiH4 )をグロー放電分解法(プラズマCV
D)で、約300℃のガラス基板上に約200nmの厚
みで堆積させ、ゲート絶縁膜20は窒化シリコン(Si
Nx)等をグロー放電分解法(プラズマCVD)で形成
した。また、オーミック接触のための、n+a−Si層
18はリンのドーピングにより形成した。さらに、保持
容量電極24による保持容量は約9pfに設定した。な
お、半導体層にはポリシリコン層を用いても良い。
【0023】また、図3は本実施の形態の駆動波形を示
すものであり、同図において、G1,G2,・・・Gn
はゲート信号線の波形を示し、またV+gはゲート選択
電圧で10v、V−gはゲート非選択電圧で−10v、
ゲート選択時間は16μs、ソース電圧は−7vから+
7vまでに設定し、その中間電位Vcは画素への印加電
圧が対称になるような値に設定した。なお、0vにゲー
トOFF時の変動量を味している。
すものであり、同図において、G1,G2,・・・Gn
はゲート信号線の波形を示し、またV+gはゲート選択
電圧で10v、V−gはゲート非選択電圧で−10v、
ゲート選択時間は16μs、ソース電圧は−7vから+
7vまでに設定し、その中間電位Vcは画素への印加電
圧が対称になるような値に設定した。なお、0vにゲー
トOFF時の変動量を味している。
【0024】ところで、液晶層26を形成する液晶とし
ては、ベント配向をとるネマティック液晶が用いられて
いるが、このネマティック液晶の配向はプレチルト7度
以下のプレーナー配向とプレチルト90度近傍のホメオ
トロピック配向が一般的でその中間のプレチルトを取ら
せることはできなかった。
ては、ベント配向をとるネマティック液晶が用いられて
いるが、このネマティック液晶の配向はプレチルト7度
以下のプレーナー配向とプレチルト90度近傍のホメオ
トロピック配向が一般的でその中間のプレチルトを取ら
せることはできなかった。
【0025】なお、例えば一酸化珪素の斜方蒸着法によ
ると一酸化珪素の柱状カラムが傾斜角度として40度位
の傾斜で基板面に形成されるので液晶分子が30度〜4
0度の角度で配向する例があることは報告されている
が、大面積を効果的に処理できる有機膜による配向手法
では液晶分子を実質的に高プレチルトにして配向させる
ことができなかった。
ると一酸化珪素の柱状カラムが傾斜角度として40度位
の傾斜で基板面に形成されるので液晶分子が30度〜4
0度の角度で配向する例があることは報告されている
が、大面積を効果的に処理できる有機膜による配向手法
では液晶分子を実質的に高プレチルトにして配向させる
ことができなかった。
【0026】また、ベンド配向の安定性は液晶自身の性
質にもよるが、プレチルト角を高くすることでスプレイ
配向よりもベンド配向の弾性エネルギを下げることがで
きると考えられるが、その実現の手段がなかった。さら
に、プレチルト以外のパラメーターを制御する手段でベ
ンド配向を安定化する手段がなかった。
質にもよるが、プレチルト角を高くすることでスプレイ
配向よりもベンド配向の弾性エネルギを下げることがで
きると考えられるが、その実現の手段がなかった。さら
に、プレチルト以外のパラメーターを制御する手段でベ
ンド配向を安定化する手段がなかった。
【0027】そこで、本発明の第1の実施の形態とし
て、ネマティック液晶を垂直配向させる配向膜成分と、
略水平配向させる配向膜成分を混合することによってプ
レチルト角を水平配向膜のプレチルト角と垂直配向膜の
プレチルトの中間の値に制御する一方、液晶分子の基板
界面でのプレチルト角を4、5度以上にしたときにスプ
レイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が5.0(p
N)以下である液晶を用いることにより、高プレチルト
時のパネル内の応答速度分布を改善するようにした。
て、ネマティック液晶を垂直配向させる配向膜成分と、
略水平配向させる配向膜成分を混合することによってプ
レチルト角を水平配向膜のプレチルト角と垂直配向膜の
プレチルトの中間の値に制御する一方、液晶分子の基板
界面でのプレチルト角を4、5度以上にしたときにスプ
レイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が5.0(p
N)以下である液晶を用いることにより、高プレチルト
時のパネル内の応答速度分布を改善するようにした。
【0028】また、このような配向膜を用いることによ
り、スプレイ及びベンドの弾性定数が14(pN)以上
の大きい液晶をベンド配向させることが可能になり、且
つ、プレチルトの変動により応答速度が変動し、表示品
位を劣化させる現象を改善することができる。
り、スプレイ及びベンドの弾性定数が14(pN)以上
の大きい液晶をベンド配向させることが可能になり、且
つ、プレチルトの変動により応答速度が変動し、表示品
位を劣化させる現象を改善することができる。
【0029】ここで、プレチルト角と応答速度の関係を
下記の表に示す。なお、同表において、応答速度は、プ
レチルト4度の時の応答時間を1として各プレチルト時
の応答速度はその比率で表している。また、この応答速
度はセル厚6μmの平行ラビングセルにおいてベンド配
向しているセルに、6vの電庄を印加しておき、次にベ
ンド配向を維持できる最下限電圧まで電圧を降下させた
ときの光学応答の90%完了時間で定義した。
下記の表に示す。なお、同表において、応答速度は、プ
レチルト4度の時の応答時間を1として各プレチルト時
の応答速度はその比率で表している。また、この応答速
度はセル厚6μmの平行ラビングセルにおいてベンド配
向しているセルに、6vの電庄を印加しておき、次にベ
ンド配向を維持できる最下限電圧まで電圧を降下させた
ときの光学応答の90%完了時間で定義した。
【0030】
【表1】 ここで、プレチルト角が4度の時と、約35度の時の応
答速度を調べるとスプレイの弾性定数K11とベンドの
弾性定数K33との差(ΔK)が大きいほど、プレチル
ト角が高い場合に応答速度が変動している。また、この
表からΔKの値が5(pN)を超えると、プレチルトの
変動が応答速度の変動に影響する率が大きく、実素子の
構成としては好ましくないことがわかる。
答速度を調べるとスプレイの弾性定数K11とベンドの
弾性定数K33との差(ΔK)が大きいほど、プレチル
ト角が高い場合に応答速度が変動している。また、この
表からΔKの値が5(pN)を超えると、プレチルトの
変動が応答速度の変動に影響する率が大きく、実素子の
構成としては好ましくないことがわかる。
【0031】このように、液晶分子の基板上でのプレチ
ルト角を4、5度以上に大きくした場合において、液晶
のスプレイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が5.0
(pN)以下である液晶を用ることによって、高プレチ
ルト時のパネル内の応答速度分布を改善することができ
る。
ルト角を4、5度以上に大きくした場合において、液晶
のスプレイの弾性定数とベンドの弾性定数の差が5.0
(pN)以下である液晶を用ることによって、高プレチ
ルト時のパネル内の応答速度分布を改善することができ
る。
【0032】一方、既述したようにプレチルト角が20
度を超えるプレチルトの制御は面内での垂直配向膜成分
と水平配向膜成分の分布を造ることで安定な高プレチル
ト膜を実現しているが、塗布プロセスの温度ムラや膜厚
ムラから±5度程度の分布をもつことがある。
度を超えるプレチルトの制御は面内での垂直配向膜成分
と水平配向膜成分の分布を造ることで安定な高プレチル
ト膜を実現しているが、塗布プロセスの温度ムラや膜厚
ムラから±5度程度の分布をもつことがある。
【0033】そして、この場合に応答速度の分布を±5
%以内に抑える必要があり、この為にはΔKを5(p
N)以下にする必要がある。なお、このようにΔKが大
きいとプレチルト角依存性が大きくなる理由は、ベンド
配向における弾性歪みエネルギーがスプレイの弾性定数
とベンドの弾性定数の差に依存するためと思われる。
%以内に抑える必要があり、この為にはΔKを5(p
N)以下にする必要がある。なお、このようにΔKが大
きいとプレチルト角依存性が大きくなる理由は、ベンド
配向における弾性歪みエネルギーがスプレイの弾性定数
とベンドの弾性定数の差に依存するためと思われる。
【0034】また、本実施の形態において、既述したよ
うに二種の配向膜を混合して用いる場合に垂直配向させ
る配向膜がフルオロアルキル鎖もしくはアルキル鎖をも
つ分子構造を有しているものを用いるようにしてもよ
い。
うに二種の配向膜を混合して用いる場合に垂直配向させ
る配向膜がフルオロアルキル鎖もしくはアルキル鎖をも
つ分子構造を有しているものを用いるようにしてもよ
い。
【0035】また、本発明の第2の実施の形態として、
フッ素系ネマティック液晶を垂直配向させる配向膜と、
略水平配向させる配向膜を混合することにより、配向特
性の異なる微少領域を形成し、これによりベンド配向を
安定化させるようにしている。なお、このフッ素系液晶
とは液晶分子の一部にフッ素原子を含むものを言い、ネ
マチック液晶の極性基としてコアもしくはテイル部分に
フッ素原子を有するものおよびこれらの液晶分子を一部
含み、液晶材料の比抵抗が3x1013Ωcm以上の液晶
組成物をいう。
フッ素系ネマティック液晶を垂直配向させる配向膜と、
略水平配向させる配向膜を混合することにより、配向特
性の異なる微少領域を形成し、これによりベンド配向を
安定化させるようにしている。なお、このフッ素系液晶
とは液晶分子の一部にフッ素原子を含むものを言い、ネ
マチック液晶の極性基としてコアもしくはテイル部分に
フッ素原子を有するものおよびこれらの液晶分子を一部
含み、液晶材料の比抵抗が3x1013Ωcm以上の液晶
組成物をいう。
【0036】ここで、配向膜上で液晶分子がハイプレチ
ルト配向を形成する場合には液晶の配向が一様性を失っ
てくる(配向揺らぎを持ちやすい)傾向が見られるが、
ネマティック液晶を垂直配向させる配向膜成分と、略水
平配向させる配向膜成分を混合することによりプレチル
ト角を水平配向膜のプレチルト角と垂直配向膜のプレチ
ルトの中間の値に制御した場合には、その傾向が大きく
なってくる。
ルト配向を形成する場合には液晶の配向が一様性を失っ
てくる(配向揺らぎを持ちやすい)傾向が見られるが、
ネマティック液晶を垂直配向させる配向膜成分と、略水
平配向させる配向膜成分を混合することによりプレチル
ト角を水平配向膜のプレチルト角と垂直配向膜のプレチ
ルトの中間の値に制御した場合には、その傾向が大きく
なってくる。
【0037】そして、これにより後述する第1の実施例
において形成された配向膜は微小にプレチルトの異なる
領域が混在すると考えられ、全体としては平均的なプレ
チルトとして測定されている。このような微少領域は光
学顕微鏡下で5μm2 以下のドメインに分かれ、多くは
1μm2 以下の領域で構成されている。
において形成された配向膜は微小にプレチルトの異なる
領域が混在すると考えられ、全体としては平均的なプレ
チルトとして測定されている。このような微少領域は光
学顕微鏡下で5μm2 以下のドメインに分かれ、多くは
1μm2 以下の領域で構成されている。
【0038】そして、このように水平配向膜成分と垂直
配向膜成分からなる配向膜を使用して微少な液晶配向の
ランダム性を造り込むことにより、液晶の応答速度をス
プレイ変形の弾性定数に強く依存させるようにする。
配向膜成分からなる配向膜を使用して微少な液晶配向の
ランダム性を造り込むことにより、液晶の応答速度をス
プレイ変形の弾性定数に強く依存させるようにする。
【0039】ところで、本発明では高いプレチルト角を
誘起するため、下記の繰り返し単位構造を有する垂直配
向膜を使用する。なお、下記繰り返し単位構造中にはフ
ッ素もしくは弗化アルキレン及びアルキレンを含む。ま
た、使用する垂直配向膜中には下記繰り返し単位構造が
存在すればよく、したがって垂直配向膜は下記一般式以
外の繰り返し単位構造を有する共重合高分子化合物であ
ってもよい。 (Xは高分子鎖の1繰り返し単位を表し、Yは(CH
2 )M −CN F2N+1と高分子鎖との結合ユニットを表
し、Mは0から20の整数を表し、Nは0から50の整
数を表す。) (Xは高分子鎖の1繰り返し単位を表し、Yは(CH
2 )M −CN H2N+1と高分子鎖との結合ユニットを表
し、Mは0から20の整数を表し、Nは0から50の整
数を表す。) よりのぞましくは(Xは、ポリアルキレン鎖、ポリアク
リル酸鎖、ポリメタクリル酸鎖、ポリハロゲノアクリル
酸鎖、ポリアルキルアクリル酸鎖、ポリオキシアルキレ
ン鎖、ポリイミド鎖、ポリアミド鎖、ポリエステル鎖、
ポリ弗化アルキル鎖、ポリカーボネート鎖のいずれかの
1繰り返し単位を表し、Yはどちらの向きでもよい、単
結合、−O−、−COO−、−OCOO−、−CON
(R1 )−、−(O)n −R1 (NR2 )m −(SO
2 )p −(O)q −(R1 ,R2 は異なっていてもよい
アルキル基または水素、m、n、p、qはそれぞれ異な
っていてもよい0か1)を表し、Mは0から20の整数
を表し、Nは0から30の整数を表す。) 以下に上記一般式の繰り返し単位構造の好ましい具体例
をあげるが、本発明は以下の例に限定されるものではな
い。
誘起するため、下記の繰り返し単位構造を有する垂直配
向膜を使用する。なお、下記繰り返し単位構造中にはフ
ッ素もしくは弗化アルキレン及びアルキレンを含む。ま
た、使用する垂直配向膜中には下記繰り返し単位構造が
存在すればよく、したがって垂直配向膜は下記一般式以
外の繰り返し単位構造を有する共重合高分子化合物であ
ってもよい。 (Xは高分子鎖の1繰り返し単位を表し、Yは(CH
2 )M −CN F2N+1と高分子鎖との結合ユニットを表
し、Mは0から20の整数を表し、Nは0から50の整
数を表す。) (Xは高分子鎖の1繰り返し単位を表し、Yは(CH
2 )M −CN H2N+1と高分子鎖との結合ユニットを表
し、Mは0から20の整数を表し、Nは0から50の整
数を表す。) よりのぞましくは(Xは、ポリアルキレン鎖、ポリアク
リル酸鎖、ポリメタクリル酸鎖、ポリハロゲノアクリル
酸鎖、ポリアルキルアクリル酸鎖、ポリオキシアルキレ
ン鎖、ポリイミド鎖、ポリアミド鎖、ポリエステル鎖、
ポリ弗化アルキル鎖、ポリカーボネート鎖のいずれかの
1繰り返し単位を表し、Yはどちらの向きでもよい、単
結合、−O−、−COO−、−OCOO−、−CON
(R1 )−、−(O)n −R1 (NR2 )m −(SO
2 )p −(O)q −(R1 ,R2 は異なっていてもよい
アルキル基または水素、m、n、p、qはそれぞれ異な
っていてもよい0か1)を表し、Mは0から20の整数
を表し、Nは0から30の整数を表す。) 以下に上記一般式の繰り返し単位構造の好ましい具体例
をあげるが、本発明は以下の例に限定されるものではな
い。
【0040】
【化1】 上記高分子化合物は大きいプレチルトを誘起するために
用いられるが、プレチルトの異なる他の高分子化合物と
のブレンドして用いることによってプレチルトを調整で
きる。本発明では上記構造の垂直配向膜と他の水平配向
膜をブレンドして用いた。
用いられるが、プレチルトの異なる他の高分子化合物と
のブレンドして用いることによってプレチルトを調整で
きる。本発明では上記構造の垂直配向膜と他の水平配向
膜をブレンドして用いた。
【0041】次に、本実施の形態の実施例について説明
する。
する。
【0042】まず、第1の実施例について説明する。
【0043】本実施例では、図4に示すパーフルオロア
ルキル基のついた樹脂Aと、図5に示すポリイミド系ポ
リマー樹脂Bとの混合物により形成された配向膜14,
15(図2参照)をラビングすることにより、フッ素系
ネマティック液晶の初期ベンド配向を実現している。な
お、樹脂Aのみでは液晶分子を垂直配向させることがで
きる。また、樹脂Bは一般的なポリイミド配向膜であ
り、フッ素系ネマティック液晶を平行配向させることが
でき、樹脂Bのプレチルト角は5度以下になる。
ルキル基のついた樹脂Aと、図5に示すポリイミド系ポ
リマー樹脂Bとの混合物により形成された配向膜14,
15(図2参照)をラビングすることにより、フッ素系
ネマティック液晶の初期ベンド配向を実現している。な
お、樹脂Aのみでは液晶分子を垂直配向させることがで
きる。また、樹脂Bは一般的なポリイミド配向膜であ
り、フッ素系ネマティック液晶を平行配向させることが
でき、樹脂Bのプレチルト角は5度以下になる。
【0044】そして、本実施例では、樹脂B中に樹脂A
を2%混入させ、上下基板を同一方向にラビングするこ
とで、配向膜表面の実質的な液晶のプレチルト角を増加
させ(約30°:反平行セルでのレタデーション測定値
からの見積値)、スプレイ配向に対して等しく安定化さ
せる平衡電圧Veの低い(約1.6v)ベンド配向を実
現した。なお、1%以下の混入では液晶は全面的に平行
配向し、8%以上の混入では全面が垂直配向してしま
う。
を2%混入させ、上下基板を同一方向にラビングするこ
とで、配向膜表面の実質的な液晶のプレチルト角を増加
させ(約30°:反平行セルでのレタデーション測定値
からの見積値)、スプレイ配向に対して等しく安定化さ
せる平衡電圧Veの低い(約1.6v)ベンド配向を実
現した。なお、1%以下の混入では液晶は全面的に平行
配向し、8%以上の混入では全面が垂直配向してしま
う。
【0045】また、樹脂Bの混合、焼成前の溶液の主溶
媒としてNMPを用い、樹脂Aの混合、焼成前の溶液の
主溶媒としてIPAを用いた。さらに、樹脂A及び樹脂
Bの混合性が良くないので塗布に際してはよく撹拌した
後、塗布基板を約100度に加熱し、この後、塗布し
た。なお、この焼成は200℃で60分行った。
媒としてNMPを用い、樹脂Aの混合、焼成前の溶液の
主溶媒としてIPAを用いた。さらに、樹脂A及び樹脂
Bの混合性が良くないので塗布に際してはよく撹拌した
後、塗布基板を約100度に加熱し、この後、塗布し
た。なお、この焼成は200℃で60分行った。
【0046】一方、このようにして形成した配向膜を上
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφで、ローラ回転数1000r
pm、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφで、ローラ回転数1000r
pm、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
【0047】そして、この後、このようにして処理した
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、チッソ社製の液晶
KN−5031(ΔK=5.0、K33/K11=1.
43)を注入することによって液晶素子を作製した。
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、チッソ社製の液晶
KN−5031(ΔK=5.0、K33/K11=1.
43)を注入することによって液晶素子を作製した。
【0048】ここで、このようにして作製した液晶素子
は、液晶セル30ヘの液晶の注入過程においては、液晶
の流れの存在の影響で図6(a)に示すように液晶セル
30の注入口側でスプレイ配向を取るが、注入口31に
対して奥側の注入終了部分及び注入口側注入終了部分か
らは(b)に示すようにベンド配向が部分的に生成して
拡大する。
は、液晶セル30ヘの液晶の注入過程においては、液晶
の流れの存在の影響で図6(a)に示すように液晶セル
30の注入口側でスプレイ配向を取るが、注入口31に
対して奥側の注入終了部分及び注入口側注入終了部分か
らは(b)に示すようにベンド配向が部分的に生成して
拡大する。
【0049】なお、セル内のプレチルトのむらなどで電
圧無印加状態でベンド配向転移が全面におよばない場合
でも下記の駆動電圧の印加によって、ベンド化を行うこ
とができるので従来のような長時間のベンド化処理は必
要としない。なお、図7にベンド配向のラビング方向と
の関係を、図8にスプレイ配向のラビング方向との関係
をそれぞれ示す。
圧無印加状態でベンド配向転移が全面におよばない場合
でも下記の駆動電圧の印加によって、ベンド化を行うこ
とができるので従来のような長時間のベンド化処理は必
要としない。なお、図7にベンド配向のラビング方向と
の関係を、図8にスプレイ配向のラビング方向との関係
をそれぞれ示す。
【0050】そして、本実施例のように垂直配向性を有
するパーフルオロアルキルを含有する樹脂Aと、平行配
向性を有するポリイミド樹脂Bを混合させることによ
り、プレチルトを約30度に設定することができるよう
にすると共に、スプレイの弾性定数とベンドの弾性定数
の差が5.0(pN)以下である液晶を用い、上下基板
間で液晶分子をベンド配向させた液晶素子を用いること
で、ハイプレチルト界面を有するベンド配向の光学応答
時間のプレチルト角依存性を減少することができる。
するパーフルオロアルキルを含有する樹脂Aと、平行配
向性を有するポリイミド樹脂Bを混合させることによ
り、プレチルトを約30度に設定することができるよう
にすると共に、スプレイの弾性定数とベンドの弾性定数
の差が5.0(pN)以下である液晶を用い、上下基板
間で液晶分子をベンド配向させた液晶素子を用いること
で、ハイプレチルト界面を有するベンド配向の光学応答
時間のプレチルト角依存性を減少することができる。
【0051】また、フッ素系ネマティック液晶を配向さ
せることにより、配向特性の異なる微少領域を形成し、
ベンド配向を安定化させることができる。なお、本実施
例において形成された配向膜は微小にプレチルトの異な
る領域が混在すると考えられ、全体としては平均的なプ
レチルトとして測定されている。
せることにより、配向特性の異なる微少領域を形成し、
ベンド配向を安定化させることができる。なお、本実施
例において形成された配向膜は微小にプレチルトの異な
る領域が混在すると考えられ、全体としては平均的なプ
レチルトとして測定されている。
【0052】ここで、このような微少領域は光学顕微鏡
下で5μm2 以下のドメインに分かれ、多くは1μm2
以下のドメインで構成されており、このような微小ドメ
インの存在が、よりベンド配向を安定化していると考え
られる。
下で5μm2 以下のドメインに分かれ、多くは1μm2
以下のドメインで構成されており、このような微小ドメ
インの存在が、よりベンド配向を安定化していると考え
られる。
【0053】なお、例えば低温で塗布するなど配向膜の
分散性が悪い場合には、このような微小ドメインが大き
く形成され、無電界状態で配向の一様性が乱れる事があ
る。このため、本実施例では高温で塗布焼成した分散性
の良い一様なベンド配向をした膜を作成している。
分散性が悪い場合には、このような微小ドメインが大き
く形成され、無電界状態で配向の一様性が乱れる事があ
る。このため、本実施例では高温で塗布焼成した分散性
の良い一様なベンド配向をした膜を作成している。
【0054】一方、本実施例においては、液晶素子の駆
動電圧は1.0vと6.0vを用いると共に、従来のよ
うなベンド化処理はおこなわず、通常の駆動電圧の印加
でベンド化処理を行った。さらに、1.0vと6.0v
でノーマリーホワイト表示を行い、6.0vで黒表示を
するために34nmの位相補償板(図1参照)を用いて
光学補償を行った。
動電圧は1.0vと6.0vを用いると共に、従来のよ
うなベンド化処理はおこなわず、通常の駆動電圧の印加
でベンド化処理を行った。さらに、1.0vと6.0v
でノーマリーホワイト表示を行い、6.0vで黒表示を
するために34nmの位相補償板(図1参照)を用いて
光学補償を行った。
【0055】また、TFTの駆動電圧はゲート選択電庄
を10v、オフ電圧を−10vに設定し、ソース電圧は
画像表示時に1.0vから6.0vを用いた。さらに対
向電極基板は基準電圧に設定した。そして、このときの
液晶素子の応答スピードは、τon(電圧印加時)で
0.8ms、τoff(電圧オフ時)では5.8msで
あった。
を10v、オフ電圧を−10vに設定し、ソース電圧は
画像表示時に1.0vから6.0vを用いた。さらに対
向電極基板は基準電圧に設定した。そして、このときの
液晶素子の応答スピードは、τon(電圧印加時)で
0.8ms、τoff(電圧オフ時)では5.8msで
あった。
【0056】なお、液晶装置においては、図1に示す2
つの偏光板1,2を直交ニコルスの状態にしてその間に
ラビング軸を両偏光板1,2から45度傾いた方位にな
るように液晶素子3を配置した。さらに、第1の位相補
償板4をレタデーションが34nmの位相フィルムにて
形成した。
つの偏光板1,2を直交ニコルスの状態にしてその間に
ラビング軸を両偏光板1,2から45度傾いた方位にな
るように液晶素子3を配置した。さらに、第1の位相補
償板4をレタデーションが34nmの位相フィルムにて
形成した。
【0057】そして、このような構成をとることにより
ベンド化電圧の容易な配向を実現し、パネル面内のプレ
チルト分布によらず応答速度分布の無い配向を実現する
ことができた。
ベンド化電圧の容易な配向を実現し、パネル面内のプレ
チルト分布によらず応答速度分布の無い配向を実現する
ことができた。
【0058】次に、第2の実施例について説明する。
【0059】なお、本実施例においては、ネマティック
液晶を垂直配向させる第1の配向膜と、略水平配向させ
る第2の配向膜とを混合することによってプレチルト角
を水平配向膜のプレチルト角と垂直配向膜のプレチルト
の中間の値に制御したことを特徴とする液晶素子の例を
示す。なお、この液晶素子のセル構成は第1の実施例と
同様にTFT基板を用いると共に、上下基板とも同一方
向にラビング処理を行っている。
液晶を垂直配向させる第1の配向膜と、略水平配向させ
る第2の配向膜とを混合することによってプレチルト角
を水平配向膜のプレチルト角と垂直配向膜のプレチルト
の中間の値に制御したことを特徴とする液晶素子の例を
示す。なお、この液晶素子のセル構成は第1の実施例と
同様にTFT基板を用いると共に、上下基板とも同一方
向にラビング処理を行っている。
【0060】そして、本実施例において、第1の配向膜
としては日産化学社のSE−1211を用い、第2の配
向膜としては日本合成ゴム社のAL−0656を用いる
と共に混合配向膜中の第1の配向膜の割合を4%に設定
した。
としては日産化学社のSE−1211を用い、第2の配
向膜としては日本合成ゴム社のAL−0656を用いる
と共に混合配向膜中の第1の配向膜の割合を4%に設定
した。
【0061】これにより、ベンド化処理の容易なベンド
配向が得られる。また、セル内のプレチルトのむらなど
で電圧無印加状態でベンド配向転移が全面におよばない
場合でも後述する駆動電圧の印加によって、ベンド化が
行うことができるので従来のような長時間のベンド化処
理は必要としない。
配向が得られる。また、セル内のプレチルトのむらなど
で電圧無印加状態でベンド配向転移が全面におよばない
場合でも後述する駆動電圧の印加によって、ベンド化が
行うことができるので従来のような長時間のベンド化処
理は必要としない。
【0062】ここで、適正配合比の割合は、図9に示す
ように配向膜厚により異なり、配向膜厚が30nmでは
2.5%〜7.5%であり、80nmでは1%〜5%で
あった。なお、本実施例において用いた配向膜厚は30
nmで4%の混合比にとった。この場合、液晶のプレチ
ルト角度は約30°〜35°であった。
ように配向膜厚により異なり、配向膜厚が30nmでは
2.5%〜7.5%であり、80nmでは1%〜5%で
あった。なお、本実施例において用いた配向膜厚は30
nmで4%の混合比にとった。この場合、液晶のプレチ
ルト角度は約30°〜35°であった。
【0063】また、第1の配向膜の焼成前溶液の主溶媒
はnBCもしくはNMPであり、第2の配向膜の焼成前
溶液の主溶媒はNMPであった。さらに、混合配向膜の
焼成は焼成温度200℃で、1時間行った。
はnBCもしくはNMPであり、第2の配向膜の焼成前
溶液の主溶媒はNMPであった。さらに、混合配向膜の
焼成は焼成温度200℃で、1時間行った。
【0064】一方、このようにして形成した混合配向膜
を上下基板でラビング方向が同じになるようにラビング
処理を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布で
ラビングローラ径が80mmφで、ローラ回転数100
0rpm、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3m
mとし、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して
行った。
を上下基板でラビング方向が同じになるようにラビング
処理を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布で
ラビングローラ径が80mmφで、ローラ回転数100
0rpm、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3m
mとし、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して
行った。
【0065】この後、このようにして処理した二枚の電
極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合わせるこ
とにより液晶セルを作製し、コレステリックを含有しな
いフッ素系ネマティック液晶であるチッソ社製の液晶K
N−5028(ΔK=3.1、K33/K11=1.3
2)を注入することによって液晶素子を作製した。
極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合わせるこ
とにより液晶セルを作製し、コレステリックを含有しな
いフッ素系ネマティック液晶であるチッソ社製の液晶K
N−5028(ΔK=3.1、K33/K11=1.3
2)を注入することによって液晶素子を作製した。
【0066】そして、本実施例において、液晶素子の駆
動電圧は0.7vと6.0vを用いると共に、従来のよ
うなベンド化処理は行わなかった。また、0.7vと
6.0vでノーマリーホワイト表示を行い、6.0vで
黒表示をするために140nmの位相補償板を用いて光
学補償を行った。さらに、TFTの駆動電圧はゲート選
択電圧を10v、オフ電圧を−10vに設定し、ソース
電圧は画像表示時に0.7vから6.0vを用いた。ま
た、対向電極基板は基準電圧に設定した。
動電圧は0.7vと6.0vを用いると共に、従来のよ
うなベンド化処理は行わなかった。また、0.7vと
6.0vでノーマリーホワイト表示を行い、6.0vで
黒表示をするために140nmの位相補償板を用いて光
学補償を行った。さらに、TFTの駆動電圧はゲート選
択電圧を10v、オフ電圧を−10vに設定し、ソース
電圧は画像表示時に0.7vから6.0vを用いた。ま
た、対向電極基板は基準電圧に設定した。
【0067】そして、このときの液晶素子の応答スピー
ドはτon(電圧印加時)で0.8ms、τoff(電
圧オフ時)では5.5msであり、10インチのパネル
内に応答速度の分布は見られなかった。
ドはτon(電圧印加時)で0.8ms、τoff(電
圧オフ時)では5.5msであり、10インチのパネル
内に応答速度の分布は見られなかった。
【0068】このように、第1配向膜と、第2の配向膜
を混合することにより、20度を超えるプレチルトを水
平配向成分及び垂直配向成分をもつ混合配向膜で実現し
た場合、プレチルト分布による応答速度分布をなくすこ
とができた。
を混合することにより、20度を超えるプレチルトを水
平配向成分及び垂直配向成分をもつ混合配向膜で実現し
た場合、プレチルト分布による応答速度分布をなくすこ
とができた。
【0069】なお、次に比較例として、従来構成のベン
ドセルの応答時間を示す。
ドセルの応答時間を示す。
【0070】比較例ではプレチルト約36°のポリイミ
ド系ブレンド配向膜(JSR社AL−0656+日産化
学SE−1211,4%)を用いて上下基板を同一方向
にコットン布でラビングしたものを用いた。また、セル
厚は6μmに設定し、液晶材料はチッソ社の材料KN−
5030(ΔK=6.1、K33/Kll=1.8)を
用いた。
ド系ブレンド配向膜(JSR社AL−0656+日産化
学SE−1211,4%)を用いて上下基板を同一方向
にコットン布でラビングしたものを用いた。また、セル
厚は6μmに設定し、液晶材料はチッソ社の材料KN−
5030(ΔK=6.1、K33/Kll=1.8)を
用いた。
【0071】なお、この液晶は、注入後の初期配向はス
プレイ配向状態をとり、7.0vの間欠交流電圧の印加
でベンド配向化処理を行った。この場合、TFTの駆動
電圧はゲート選択電圧を10v、オフ電圧を−10vに
設定し、ソース電圧は画像表示時に0.9vから6.0
vを用いた。また、対向電極基板は基準電圧に設定し
た。
プレイ配向状態をとり、7.0vの間欠交流電圧の印加
でベンド配向化処理を行った。この場合、TFTの駆動
電圧はゲート選択電圧を10v、オフ電圧を−10vに
設定し、ソース電圧は画像表示時に0.9vから6.0
vを用いた。また、対向電極基板は基準電圧に設定し
た。
【0072】このとき、液晶素子の応答スピードはτo
ff(電圧オフ時)では10インチのパネルで9msか
ら11msの分布であった。
ff(電圧オフ時)では10インチのパネルで9msか
ら11msの分布であった。
【0073】一方、本実施例の場合は、既述したように
5.5msであり、ほとんどプレチルトムラによる応答
速度分布がなく、応答速度分布が大幅に改善されている
ことがわかる(いずれも室温データ)。
5.5msであり、ほとんどプレチルトムラによる応答
速度分布がなく、応答速度分布が大幅に改善されている
ことがわかる(いずれも室温データ)。
【0074】なお、本実施例においては、第1の偏光板
1と第2の偏光板2を直交ニコルスの状態にしてその間
にラビング軸を両偏光板1,2から45度傾いた方位に
なるようにセルを配置した。さらに、第1の位相補償板
4をレタデーションが50nmの位相フィルムにて形成
した。
1と第2の偏光板2を直交ニコルスの状態にしてその間
にラビング軸を両偏光板1,2から45度傾いた方位に
なるようにセルを配置した。さらに、第1の位相補償板
4をレタデーションが50nmの位相フィルムにて形成
した。
【0075】本発明の液晶素子におけるベンド配向は弱
電界時(約1v以下)でラビング方向に偏光板1,2の
軸を合わせた場合においても若干の光り漏れを生じるツ
イスト状態の混じったベンド配向を用いる場合も含む。
このような配向を用いる場合にはベンド配向状態とツイ
スト状態の混じったベンド配向状態を表示状態として用
いることになる。
電界時(約1v以下)でラビング方向に偏光板1,2の
軸を合わせた場合においても若干の光り漏れを生じるツ
イスト状態の混じったベンド配向を用いる場合も含む。
このような配向を用いる場合にはベンド配向状態とツイ
スト状態の混じったベンド配向状態を表示状態として用
いることになる。
【0076】次に、第3の実施例について説明する。
【0077】本実施例においては、第1の配向膜として
は日産化学社のSE−1211を用い、第2の配向膜と
しては日本合成ゴム社のAL−0656を用いた。な
お、このようにポリイミド系の配向膜を組み合わせた混
合配向膜上のラビング前の表面エネルギーは35dyn
e/cmから42dyne/cmの間に入ってる必要が
あり、より望ましくは37.4〜40.1dyne/c
mの間に入っていることが望ましい。
は日産化学社のSE−1211を用い、第2の配向膜と
しては日本合成ゴム社のAL−0656を用いた。な
お、このようにポリイミド系の配向膜を組み合わせた混
合配向膜上のラビング前の表面エネルギーは35dyn
e/cmから42dyne/cmの間に入ってる必要が
あり、より望ましくは37.4〜40.1dyne/c
mの間に入っていることが望ましい。
【0078】また、配向膜厚を80nmに設定し、混合
配向膜中の第1の配向膜の割合を、2.5%に設定し、
プレチルト角度を約26°〜35°に設定した。さら
に、第1の配向膜の焼成前溶液の主溶媒としてnBCを
用い、第2の配向膜の焼成前溶液の主溶媒としてNMP
を用いた。また、混合配向膜の焼成は焼成温度200℃
で30分ホットプレート上で行った。
配向膜中の第1の配向膜の割合を、2.5%に設定し、
プレチルト角度を約26°〜35°に設定した。さら
に、第1の配向膜の焼成前溶液の主溶媒としてnBCを
用い、第2の配向膜の焼成前溶液の主溶媒としてNMP
を用いた。また、混合配向膜の焼成は焼成温度200℃
で30分ホットプレート上で行った。
【0079】一方、このようにして形成した配向膜を上
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。ラなお、ビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφでローラ回転数1000rp
m、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。ラなお、ビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφでローラ回転数1000rp
m、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
【0080】そして、この後、このようにして処理した
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、ロディック社製の
液晶RDP−30864(ΔK=4.7、K33/K1
1=1.3)を注入することによって液晶素子を作製し
た。
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、ロディック社製の
液晶RDP−30864(ΔK=4.7、K33/K1
1=1.3)を注入することによって液晶素子を作製し
た。
【0081】ここで、この液晶素子のベンド保持最低電
圧は2.12vであり、6vから2.12vヘの応答速
度は4.5msであり、10インチパネルでの応答速度
分布は観察されなかった(室温)。
圧は2.12vであり、6vから2.12vヘの応答速
度は4.5msであり、10インチパネルでの応答速度
分布は観察されなかった(室温)。
【0082】したがって、本実施例のようにフッ素系非
カイラルネマティック液晶を垂直配向させる第1の配向
膜と、該液晶を略水平配向させる第2の配向膜を混合す
ることにより、従来ベンド配向状態を保持するために必
要であったバイアス電圧を著しく低電圧化させることが
でき、20度を超えるプレチルトを水平配向成分及び垂
直配向成分をもつ混合配向膜で実現した場合にプレチル
ト分布による応答速度分布をなくすことができた。
カイラルネマティック液晶を垂直配向させる第1の配向
膜と、該液晶を略水平配向させる第2の配向膜を混合す
ることにより、従来ベンド配向状態を保持するために必
要であったバイアス電圧を著しく低電圧化させることが
でき、20度を超えるプレチルトを水平配向成分及び垂
直配向成分をもつ混合配向膜で実現した場合にプレチル
ト分布による応答速度分布をなくすことができた。
【0083】次に、第4の実施例について説明する。
【0084】本実施例において、第1の配向膜としては
日産化学社のSE−1211を用い、第2の配向膜とし
ては日本合成ゴム社のAL−0656を用いた。なお、
このようにポリイミド系の配向膜を組み合わせた混合配
向膜上のラビング前の表面エネルギーは35dyne/
cmから42dyne/cmの間に入ってる必要があ
り、より望ましくは37.4〜40.1dyne/cm
の間に入っていることが望ましい。
日産化学社のSE−1211を用い、第2の配向膜とし
ては日本合成ゴム社のAL−0656を用いた。なお、
このようにポリイミド系の配向膜を組み合わせた混合配
向膜上のラビング前の表面エネルギーは35dyne/
cmから42dyne/cmの間に入ってる必要があ
り、より望ましくは37.4〜40.1dyne/cm
の間に入っていることが望ましい。
【0085】また、配向膜厚を30nmに設定し、混合
配向膜中の第1の配向膜の割合を、4%に設定し、プレ
チルト角度を約35°〜45°に設定した。さらに、第
1の配向膜の焼成前溶液の主溶媒としてnBCを用い、
第2の配向膜の焼成前溶液の主溶媒としてNMPを用い
た。そして、混合配向膜の焼成は焼成温度は200℃で
30分ホットプレート上で行った。
配向膜中の第1の配向膜の割合を、4%に設定し、プレ
チルト角度を約35°〜45°に設定した。さらに、第
1の配向膜の焼成前溶液の主溶媒としてnBCを用い、
第2の配向膜の焼成前溶液の主溶媒としてNMPを用い
た。そして、混合配向膜の焼成は焼成温度は200℃で
30分ホットプレート上で行った。
【0086】一方、このようにして形成した配向膜を上
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφで、ローラ回転数1000r
pm、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφで、ローラ回転数1000r
pm、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
【0087】そして、この後、このようにして処理した
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、ロディック社製の
液晶RDP−30864(ΔK=4.7、K33/K1
1=1.3)を注入することによって液晶素子を作製し
た。
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、ロディック社製の
液晶RDP−30864(ΔK=4.7、K33/K1
1=1.3)を注入することによって液晶素子を作製し
た。
【0088】ここで、この液晶素子のベンド保持最低電
圧は2.12vであり、6vから2.12vヘの応答速
度は4.5msであり、10インチパネルでの応答速度
分布は観察されなかった(室温)。
圧は2.12vであり、6vから2.12vヘの応答速
度は4.5msであり、10インチパネルでの応答速度
分布は観察されなかった(室温)。
【0089】なお、本実施例で用いたようなブレンド配
向膜においてはベンド配向の応答速度はスプレイの弾性
定数とベンドの弾性定数の比が小さいほど高速に応答す
ることがわかった。この関係を次表に示す。
向膜においてはベンド配向の応答速度はスプレイの弾性
定数とベンドの弾性定数の比が小さいほど高速に応答す
ることがわかった。この関係を次表に示す。
【0090】
【表2】 ここでの弾性定数比は各液晶の粘性で規格化してあるも
のである(弾性定数比/粘性(cp))。なお、同表に
おいて、Veはベンド配向を保持するために必要な最低
電圧であり、ベンド配向が0vでも安定な場合には0v
となる。また、応答時間は90%に輝度変化をする時間
である。
のである(弾性定数比/粘性(cp))。なお、同表に
おいて、Veはベンド配向を保持するために必要な最低
電圧であり、ベンド配向が0vでも安定な場合には0v
となる。また、応答時間は90%に輝度変化をする時間
である。
【0091】そして、この表から、本実施例のようにセ
ル厚が6μm、プレチルトが約35度〜45度の場合、
K22/K11に関して応答時間は比例していることが
分かる。なお、液晶ディスプレイをフリッカなく駆動す
るためには60Hz以上のフレーム周波数が必要であ
り、この場合1フレームが16.7msになることか
ら、1フレーム以内に応答が決定されるためには、配向
のばらつきなどを考えるとK22/K11は1.8以下
が望ましい。
ル厚が6μm、プレチルトが約35度〜45度の場合、
K22/K11に関して応答時間は比例していることが
分かる。なお、液晶ディスプレイをフリッカなく駆動す
るためには60Hz以上のフレーム周波数が必要であ
り、この場合1フレームが16.7msになることか
ら、1フレーム以内に応答が決定されるためには、配向
のばらつきなどを考えるとK22/K11は1.8以下
が望ましい。
【0092】さらに背面光源を赤、緑、青にきり変える
シーケンシャルバックライトモードでは応答速度は4m
s以下が望ましいため、K22/K11は1.2以下が
望ましい。
シーケンシャルバックライトモードでは応答速度は4m
s以下が望ましいため、K22/K11は1.2以下が
望ましい。
【0093】このように、K22/K11は上8以下に
することによってプレチルトに関わらず高速応答を実現
できるベント配向素子を構成することができた。
することによってプレチルトに関わらず高速応答を実現
できるベント配向素子を構成することができた。
【0094】ここで、このような値はセル厚及びプレチ
ルト及び温度によって変わるが、プレチルト角が20度
以上であればスプレイの弾性定数とベンドの弾性定数の
差を5(pN)以下に取ることによってこの関係は変わ
らない。さらに、温度の効果は粘性の変化が主であり、
またセル厚に関しては応答速度はセル厚の約1.4乗に
比例するのでいずれも設計可能であるが、上記の関係が
なり立っているのでセル厚と温度を設定することにより
1フレーム以内の高速応答を実現することが可能とな
る。
ルト及び温度によって変わるが、プレチルト角が20度
以上であればスプレイの弾性定数とベンドの弾性定数の
差を5(pN)以下に取ることによってこの関係は変わ
らない。さらに、温度の効果は粘性の変化が主であり、
またセル厚に関しては応答速度はセル厚の約1.4乗に
比例するのでいずれも設計可能であるが、上記の関係が
なり立っているのでセル厚と温度を設定することにより
1フレーム以内の高速応答を実現することが可能とな
る。
【0095】セル厚が薄い方が応答時間としては短くな
るがΔnの0.2以下の液晶では透過率が低くなってし
まうので、液晶としては C5H11−Ph−CF=CF−Ph−F Δn=0.228、K33/K11=1.3、粘性=
5.2cst C3H7−Ph−CF=CF−Ph−F Δn=0.0.23、K33/K11=1.43、粘性
=3.7cst C2H5−Ph−CF=CF−Ph−F Δn=0.238、K33/K11=1.36、粘性=
28cst などの、Δnが大きく粘性の低い液晶がのぞましい。
るがΔnの0.2以下の液晶では透過率が低くなってし
まうので、液晶としては C5H11−Ph−CF=CF−Ph−F Δn=0.228、K33/K11=1.3、粘性=
5.2cst C3H7−Ph−CF=CF−Ph−F Δn=0.0.23、K33/K11=1.43、粘性
=3.7cst C2H5−Ph−CF=CF−Ph−F Δn=0.238、K33/K11=1.36、粘性=
28cst などの、Δnが大きく粘性の低い液晶がのぞましい。
【0096】したがって、本実施例のようにフッ素系非
カイラルネマティック液晶を垂直配向させる第1の配向
膜と、該液晶を略水平配向させる第2の配向膜を混合す
ることにより、従来ベンド配向状態を保持するために必
要であったバイアス電圧を著しく低電圧化させることが
でき、20度を超えるプレチルトを水平配向成分及び垂
直配向成分洗つ混合配向膜で実現した場合にプレチルト
分布による応答速度分布をなくすことができる。更に、
K22/K11は1.8以下にすることによってプレチ
ルトに関わらず高速応答を実現できるベンド配向素子を
構成することができた。
カイラルネマティック液晶を垂直配向させる第1の配向
膜と、該液晶を略水平配向させる第2の配向膜を混合す
ることにより、従来ベンド配向状態を保持するために必
要であったバイアス電圧を著しく低電圧化させることが
でき、20度を超えるプレチルトを水平配向成分及び垂
直配向成分洗つ混合配向膜で実現した場合にプレチルト
分布による応答速度分布をなくすことができる。更に、
K22/K11は1.8以下にすることによってプレチ
ルトに関わらず高速応答を実現できるベンド配向素子を
構成することができた。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明のように、液
晶を水平配向させる水平配向膜成分と液晶を垂直配向さ
せる垂直配向膜成分にて形成された高プレチルトの配向
膜を有する一対の基板によってスプレイの弾性定数とベ
ンドの弾性定数の差が5.0(pN)以下である液晶を
挟持することにより、応答速度のパネル面内での分布を
大きく改善することができる。これにより、特にプレチ
ルトが高い場合でも、コントラストが高く、電界解除時
に高速応答可能な液晶素子を提供することができる。
晶を水平配向させる水平配向膜成分と液晶を垂直配向さ
せる垂直配向膜成分にて形成された高プレチルトの配向
膜を有する一対の基板によってスプレイの弾性定数とベ
ンドの弾性定数の差が5.0(pN)以下である液晶を
挟持することにより、応答速度のパネル面内での分布を
大きく改善することができる。これにより、特にプレチ
ルトが高い場合でも、コントラストが高く、電界解除時
に高速応答可能な液晶素子を提供することができる。
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶素子を備えた液
晶装置の構成を示す図。
晶装置の構成を示す図。
【図2】上記液晶素子の構成を示す図。
【図3】上記液晶素子を駆動する駆動波形を示す図。
【図4】上記液晶素子の基板に形成される配向膜を構成
するパーフルオロアルキル基のついた樹脂を説明する
図。
するパーフルオロアルキル基のついた樹脂を説明する
図。
【図5】上記配向膜を構成するポリイミド系ポリマー樹
脂を説明する図。
脂を説明する図。
【図6】液晶注入時及び液晶注入後のベンド配向部分及
びスプレイ配向部分の分布を示す図。
びスプレイ配向部分の分布を示す図。
【図7】上記ベンド配向のラビング方向との関係を示す
図。
図。
【図8】上記スプレイ配向のラビング方向との関係を示
す図。
す図。
【図9】上記配向膜の膜厚による最適条件の差を説明す
る図。
る図。
【図10】従来の液晶素子の配向変化を説明する図。
3 液晶素子 4,5 位相補償板 11,23 ガラス基板 14,15 配向膜 26 液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棟方 博英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H090 HB07Y MA01 MA11 MB01 4H027 BA01 BD08 BD20 BE02 4J100 AL08P BA02P BA15P BB18P CA01 JA39
Claims (6)
- 【請求項1】 ベンド配向及びスプレイ配向の2つの配
向をとることができる液晶と、前記液晶を挟持する一
方、前記液晶に電圧を印加する画素電極及び該液晶との
界面に配向膜を有する一対の基板とを備えた液晶素子で
あって、 前記配向膜は前記液晶を水平配向させる水平配向膜成分
と前記液晶を垂直配向させる垂直配向膜成分を有するも
のであり、且つ前記液晶はスプレイの弾性定数とベンド
の弾性定数の差が5.0(pN)以下のものであること
を特徴とする液晶素子。 - 【請求項2】 前記液晶と前記基板とのプレチルト角が
20度以上であることを特徴とする請求項1記載の液晶
素子。 - 【請求項3】 前記液晶を垂直配向させる垂直配向膜成
分がフルオロアルキル鎖をもつ分子構造を有しているこ
とを特徴とする請求項1記載の液晶素子。 - 【請求項4】 前記液晶は、ベンドの弾性定数とスプレ
イの弾性定数の比が1.8以下のネマティック液晶であ
ることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。 - 【請求項5】 前記配向膜中の垂直配向膜成分の水平配
向膜成分に対する比が2:98以上であることを特徴と
する請求項1記載の液晶素子。 - 【請求項6】 前記ベンド配向の前記画素電極に対する
電圧解除時の応答速度は、前記液晶のスプレイの弾性定
数とベンドの弾性定数の比に比例して決定されることを
特徴とする請求項1記載の液晶素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11143845A JP2000330119A (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 液晶素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11143845A JP2000330119A (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 液晶素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000330119A true JP2000330119A (ja) | 2000-11-30 |
Family
ID=15348298
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11143845A Pending JP2000330119A (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 液晶素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000330119A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008287066A (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Dic Corp | 光学異方体の製造方法 |
| JP2012523589A (ja) * | 2009-04-14 | 2012-10-04 | コミトブ,ラヒェザー | Lcd配向層のための組成物 |
| JP2015062073A (ja) * | 2014-11-04 | 2015-04-02 | コミトブ,ラヒェザー | Lcd配向層のための組成物 |
| JP2016118683A (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド | Ffsモード液晶表示装置及びその製造方法 |
| JP2016118706A (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド | Ffsモード液晶表示装置及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-05-24 JP JP11143845A patent/JP2000330119A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008287066A (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Dic Corp | 光学異方体の製造方法 |
| JP2012523589A (ja) * | 2009-04-14 | 2012-10-04 | コミトブ,ラヒェザー | Lcd配向層のための組成物 |
| JP2015062073A (ja) * | 2014-11-04 | 2015-04-02 | コミトブ,ラヒェザー | Lcd配向層のための組成物 |
| JP2016118683A (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド | Ffsモード液晶表示装置及びその製造方法 |
| JP2016118706A (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド | Ffsモード液晶表示装置及びその製造方法 |
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