JP2000330235A - フォトサーモグラフィック要素におけるプリント安定化剤としての1−スルホニル−1h−ベンゾトリアゾール化合物 - Google Patents

フォトサーモグラフィック要素におけるプリント安定化剤としての1−スルホニル−1h−ベンゾトリアゾール化合物

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JP2000330235A JP2000134326A JP2000134326A JP2000330235A JP 2000330235 A JP2000330235 A JP 2000330235A JP 2000134326 A JP2000134326 A JP 2000134326A JP 2000134326 A JP2000134326 A JP 2000134326A JP 2000330235 A JP2000330235 A JP 2000330235A
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エイチ.コン スティーブン
Kumars Sakizadeh
サキザデー クーマーズ
Gary E Labelle
イー.ラベレ ゲーリー
Emmalee J Spahl
ジェイ.スパール エマリー
Paul G Skoug
ジー.スコウ ポール
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カブリの形成が最低限に抑えられたプリント
安定性に優れたフォトサーモグラフィック要素を提供す
ること。 【解決手段】 (a)感光性ハロゲン化銀;(b)非感光性の
還元性銀源;(c)銀イオンのための還元剤システム及び
(d)バインダーを含む画像形成被覆でコーティングされ
た支持体を含むフォトサーモグラフィック要素であっ
て、一般構造式(I): 【化1】 (式中、Rは、20個以下の炭素原子を有するアルキル
又はアルケニル基;20個以下の炭素原子を含むアリー
ル、アルカリール又はアラルキル基;6個以下の環原子
を含む脂肪族又は芳香族複素環基;及び6個以下の炭素
原子を含む炭素環基を表す)により表されるベンゾトリ
アゾール化合物をさらに含むことを特徴とするフォトサ
ーモグラフィック要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトサーモグラ
フィック要素においてカブリ防止剤及びプリント安定化
剤化合物として有用なスルホニル−1H−ベンゾトリア
ゾール化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】液体現像液を使用せずに熱により現像さ
れるハロゲン化銀含有フォトサーモグラフィック画像形
成材料(すなわち熱現像可能な写真要素)は当該技術分
野において古くから知られている。これらの材料は「ド
ライシルバー」組成物又は乳剤としても知られており、
一般的に、(a)照射された場合に銀原子を生成する感
光性化合物と;(b)比較的又は完全に非感光性の還元
性銀源と;(c)銀イオンのため、例えば前記非感光性
の還元性銀源中の銀イオンのための還元剤(すなわち現
像剤)と;(d)バインダー、でコーティングされた支
持体を含む。
【0003】フォトサーモグラフィック要素において、
感光性化合物は概して、非感光性の還元性銀源に対して
触媒的近傍(catalytic proximity)に存在しなくてはな
らない写真用ハロゲン化銀である。触媒的近傍は、写真
用ハロゲン化銀の照射又は露光により銀原子(銀微粒
子、クラスター又は核としても知られている)が生成す
る場合にそれらの核が銀微粒子の周りの影響が及ぶ触媒
球(catalytic sphere)内に存在する還元性銀源の還元
を触媒できるように、これらの2種の材料の密接な物理
的会合を必要とする。銀原子(Ag0 )が、銀イオン還
元用の触媒であること、及び種々の態様で感光性ハロゲ
ン化銀を非感光性の還元性銀源の触媒的近傍に存在させ
ることができることは古くから知られている(例えばRe
search Disclosure(1978年6月)第17029 項参照)。
【0004】例えば還元性銀源にハロゲン含有源を添加
して部分複分解を行うことにより銀石鹸全体にわたって
ハロゲン化銀(AgX)粒子のin situ 形成をもたらす
ことによりハロゲン化銀をin situ 調製できる(例えば
米国特許第3,457,075号参照)。
【0005】ハロゲン化銀(AgX)粒子を水性溶剤又
は有機溶剤中で調製及び成長させるex situ 法によりハ
ロゲン化銀を予備形成及び調製してもよい。ハロゲン化
銀がex situ で調製される場合に、粒度、粒度分布、ド
ーパントレベル及び組成をかなり正確に制御できるた
め、in situ 法を用いる場合よりもかなりむらなくフォ
トサーモグラフィック要素に特殊な性質を付与できる旨
従来技術に記載されている。
【0006】次に、ex-situ 調製されたハロゲン化銀粒
子を還元性銀塩に加えて還元性銀塩と物理的に混合す
る。ex-situ 調製された粒子の存在下で還元性銀塩を調
製することがより好ましい方法である。この方法におい
て、予備形成された粒子は、銀石鹸の形成に先立って導
入され、銀石鹸の形成の間存在する。ハロゲン化銀と還
元性銀源の共沈は、それらの2種の材料のより均質な混
合物を提供する(例えば、M. J. Simonsの米国特許第
3,839,049号参照)。
【0007】非感光性の還元性銀源は銀イオンを含む材
料である。典型的には、好ましい非感光性の還元性銀源
は、10〜30個の炭素原子を有する長鎖脂肪族カルボ
ン酸の銀塩である。ベヘン酸の銀塩又は同様な分子量を
有する酸の混合物の銀塩が概して使用される。他の有機
酸の塩又は他の有機化合物、例えば銀イミダゾレート類
も提案されている。米国特許第4,260,677号
は、非感光性の還元性銀源としての無機又は有機銀塩の
錯体の使用を開示している。
【0008】写真乳剤及びフォトサーモグラフィック乳
剤の両方の場合において、写真用ハロゲン化銀の露光に
よって、銀原子(Ag0 )の小さなクラスターが生成す
る。これらのクラスターの像様分布は当該技術分野で潜
像として知られている。この潜像は通常の手段では一般
的に見えない。従って、可視画像が生じるように感光性
乳剤をさらに現像しなくてはならない。これは、銀原子
のクラスター(すなわち潜像)を支持するハロゲン化銀
粒子に対して触媒的近傍に存在する銀イオンの還元によ
り達成される。これによって、白黒画像が生じる。写真
要素において、このハロゲン化銀は、還元されると、従
来の白黒ネガティブ画像形成法で白黒ネガティブ像を形
成する。フォトサーモグラフィック要素において、非感
光性銀源は、還元されると、可視白黒ネガティブ像を形
成するが、ハロゲン化銀の大部分はハロゲン化銀のまま
残って還元されない。
【0009】フォトサーモグラフィック要素において、
しばしば「現像剤」と呼ばれる非感光性銀塩の銀イオン
用の還元剤は銀イオンを金属銀に還元できる任意の化合
物、好ましくは任意の有機化合物であってよく、この還
元剤は好ましくは100℃よりも高い温度に加熱される
までは比較的活性が低いものである。高温では、潜像の
存在下で、非感光性の還元性銀源(例えば銀カルボキシ
レート)の銀イオンは、銀イオン用の還元剤により還元
される。これによって、元素状銀のネガティブ白黒画像
が形成される。
【0010】没食子酸メチル、ヒドロキノン、置換ヒド
ロキノン類、カテコール、ピロガロール、アスコルビン
酸及びアスコルビン酸誘導体等の従来の写真現像剤は有
用であるが、それらは非常に反応性の高いフォトサーモ
グラフィック配合物並びにフォトサーモグラフィック要
素の調製及びコーティングの間のカブリをもたらす傾向
がある。その結果、ヒンダードフェノール現像剤(すな
わち還元剤)が従来好まれていた。
【0011】フォトサーモグラフィーと写真の違い 画像形成分野では、フォトサーモグラフィーの属する分
野が写真の属する分野とはっきりと異なると長い間理解
されてきた。フォトサーモグラフィック要素は、湿式現
像処理を必要とする従来のハロゲン化銀写真要素とは著
しく異なる。
【0012】フォトサーモグラフィック画像形成要素に
おいて、可視画像は、要素内に含められた現像剤の反応
により生じた熱によって生成する。現像に熱が不可欠で
ある。100℃を超える温度が通常必要とされる。対照
的に、従来の湿式現像処理型写真画像形成要素は、可視
画像を得るには水性現像処理浴(例えば、現像浴及び定
着浴)中での現像処理を必要とする。現像は、通常、よ
り穏やかな温度(例えば30℃〜50℃)で行われる。
【0013】フォトサーモグラフィー要素において、光
を捕捉するのにほんのわずかな量のハロゲン化銀が使用
され、熱により画像を生成させるために銀の種々の形態
物(例えば銀カルボキシレート)が使用される。すなわ
ち、非感光性の還元性銀源の物理的現像に対してハロゲ
ン化銀触媒としての作用を果たす。対照的に、従来の湿
式現像処理にかけられる白黒写真要素はただ1つの形態
の銀(例えばハロゲン化銀)を使用し、この銀は、化学
的現像の場合にはそれ自体が銀像に変換され、また物理
的現像の場合にはさらなる外的銀源の添加を必要とす
る。さらに、フォトサーモグラフィック要素は、単位面
積当たりある所定量のハロゲン化銀を必要とし、この量
は、従来の湿式現像処理ハロゲン化銀に使用される量の
100分の1程度の少量である。
【0014】フォトサーモグラフィックシステムは、銀
カルボキシレートのような非感光性銀塩を使用し、この
非感光性銀塩は潜像を現像する際に現像剤と協働する。
対照的に、化学的に現像される写真システムは、画像形
成プロセスに非感光性銀塩を直接使用することはない。
その結果、フォトサーモグラフィック要素の画像が、非
感光性銀源(銀カルボキシレート)の還元により主に生
じるが、写真白黒要素において画像はハロゲン化銀によ
って主に生じる。
【0015】フォトサーモグラフィック要素において、
システムの「成分」の全てが要素自体に含まれる。例え
ば、フォトサーモグラフィック要素はその要素内に現像
剤(すなわち、非感光性の還元性銀源のための現像剤)
を含むが、従来の写真要素は含まない。いわゆるインス
タント写真においても、現像剤の成分は、現像が望まれ
るまで感光性ハロゲン化銀から物理的に分離される。フ
ォトサーモグラフィック要素への現像剤の導入は、種々
のタイプの「カブリ」の形成の増大をもたらしうる。コ
ーティング、貯蔵及び現像処理後エージングの際のカブ
リの形成が最低限に抑えられるように、フォトサーモグ
ラフィック要素の調製及び生産に多大な努力が費やされ
ている。
【0016】同様に、フォトサーモグラフィック要素に
おいて、露光されなかったハロゲン化銀は現像後に本質
的に残留し、要素はさらなる現像に対して安定化されて
いなくてはならない。対照的に、ハロゲン化銀は現像後
に写真要素から除去され、さらなる画像形成を妨げる
(すなわち、定着)。
【0017】フォトサーモグラフィック要素において、
バインダーは種々の態様をとることができ、多くのバイ
ンダーがこれらの要素を調製するのに有用である。対照
的に、写真要素におけるバインダーはゼラチンのような
親水性コロイドシリカにほとんど専ら限られている。
【0018】フォトサーモグラフィック要素は熱現像処
理を必要とするため、生産及び使用の観点で種々の考慮
すべき事柄があり、はっきりと異なる問題がある。さら
に、画像形成プロセスに対して直接的作用を及ぼすこと
を意図した添加剤(例えば、安定化剤、カブリ防止剤、
感度増強剤、増感剤、超色増感剤等)の効果は、それら
の添加剤がフォトサーモグラフィック要素に含められた
かどうか又は写真要素に含められたかどうかに非常に依
存する場合がある。
【0019】これら及び他の違いのために、従来のハロ
ゲン化銀写真においてある効果を有する添加剤は、基本
的な化学作用がかなり複雑であるフォトサーモグラフィ
ック要素においては、全く違うように作用しうる。例え
ば、カブリ防止剤に関し、フォトサーモグラフィック要
素に導入された場合にハロゲン化銀システム用のカブリ
防止剤が種々のタイプのカブリを生じることが知られて
いないわけではない。
【0020】フォトサーモグラフィック要素と写真要素
の違いは、J. Sturge 等編集のImaging Processes and
Materials (Neblette's Eighth Edition, Van Nostrand
Reinhold, New York, 1989)のChapter 9 に、E. Brinc
kman等編集のUnconventionalImaging Processes (The F
ocal Press, London and New York, 1978), pp.74-75;
に、並びにC-f Zou, M. R. V. Shayun, B. Levy 及びN.
Serpone, J. ImagingSci. Technol. (1996) 40, 94-10
3に記載されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】フォトサーモグラフィ
ック要素におけるカブリ より感光性の高いフォトサーモグラフィック要素を生み
出すための努力において、非常に低いレベルに保つため
の最も困難なパラメーターの1つは種々のタイプのカブ
リ又はDmin である。カブリは、現像後の要素の非画像
形成領域に現れる正しくない画像濃度であり、往々にし
てDmin として感度測定値で記される。写真乳剤及び他
の感光性システムにおけるようにフォトサーモグラフィ
ック乳剤がカブリの影響を受ける傾向がある。
【0022】従来、フォトサーモグラフィック要素は、
コーティングの際にカブリの影響を受けた。調製された
ばかりのフォトサーモグラフィック要素のカブリ度を本
明細書において初期カブリ又は初期Dmin と呼ぶことに
する。
【0023】さらに、フォトサーモグラフィック要素の
カブリ度は、要素が保存されるか又は「老化」すると、
往々にして増加する。この種のカブリを、本明細書にお
いて保存老化カブリと呼ぶことにする。保存老化の際の
カブリ制御の困難性に加えて、フォトサーモグラフィッ
ク要素に現像剤を導入することに関する困難性がある。
これは、たいていのハロゲン化銀写真システムに該当し
ない。フォトサーモグラフィック要素の保存寿命特性を
改良することに多大な労力が費やされている。
【0024】フォトサーモグラフィックシステムにおけ
る第3のタイプのカブリは、現像処理後の画像及び/又
は背景のプリント不安定性に帰因する。現像された画像
に依然として存在する光活性なハロゲン化銀は、例えば
グラフィックアート用コンタクトフレーム(contact fr
ame)内におけるような室内光下での取り扱い又は現像処
理後露光の間に金属銀の形成を触媒し続ける場合があ
る。これは、「プリント不安定性」、「現像処理後カブ
リ」又は「銀焼出し」として知られている。
【0025】カラーフォトサーモグラフィック要素にお
いて、往々にして、未反応の色素形成又は色素放出性化
合物は、徐々に酸化して露光されなかった領域に着色領
域を形成する。これらの要素において、「ロイコ色素背
景」を減少させるために、安定化剤が添加される。
【0026】米国特許第5,686,228号には、白
黒フォトサーモグラフィック要素及び写真要素用のカブ
リ防止剤としてのプロペンニトリル化合物の使用が記載
されている。米国特許第5,460,938号には、フ
ォトサーモグラフィック要素におけるカブリ防止剤とし
ての2−(トリブロモメチルスルホニル)キノリンの使
用が記載されている。2−(4−クロロベンゾイル)安
息香酸、ベンゾトリアゾール及びテトラクロロフタル酸
もフォトサーモグラフィック要素におけるカブリ防止剤
として使用されている。
【0027】あらゆるタイプのカブリを抑制するととも
にフォトサーモグラフィック要素に対して悪影響を及ぼ
さない改良された安定化剤化合物が依然として必要とさ
れている。
【0028】
【課題を解決するための手段】我々は、1−スルホニル
−1H−ベンゾトリアゾール化合物がフォトサーモグラ
フィック要素において、好ましくは白黒フォトサーモグ
ラフィック要素においてカブリ防止剤及びプリント安定
化剤化合物として有用であることを発見した。これらの
化合物は、現像処理後カブリを減少させること及び高い
プリント安定性を提供することにおいて有用である。
【0029】本発明は、支持体上にコーティングされる
フォトサーモグラフィック要素であって、 (a)感光性ハロゲン化銀; (b)非感光性の還元性銀源; (c)前記非感光性の還元性銀源のための還元剤;及び (d)バインダー;を含み、一般構造式(I):
【0030】
【化6】
【0031】(式中、Rは、20個以下の炭素原子を有
するアルキル又はアルケニル基、好ましくは10個以下
の炭素原子を有するアルキル又はアルケニル基、より好
ましくは5個以下の炭素原子を有するアルキル又はアル
ケニル基;20個以下の炭素原子を含むアリール、アル
カリール又はアラルキル基、好ましくは10個以下の炭
素原子を含むアリール、アルカリール又はアラルキル
基、より好ましくは6個以下の炭素原子を含むアリー
ル、アルカリール又はアラルキル基;6個以下の環原子
を含む脂肪族又は芳香族複素環基;及び6個以下の炭素
原子を含む炭素環基を表す)により表されるベンゾトリ
アゾール化合物をさらに含むことを特徴とするフォトサ
ーモグラフィック要素を提供する。
【0032】本発明は、高写真感度、高解像度及び良好
な鮮鋭度を有する安定な高濃度画像、並びに良好な保存
性を提供することのできる熱現像可能なフォトサーモグ
ラフィック要素を提供する。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明のフォトサーモグラフィッ
ク要素を、例えば、従来の白黒フォトサーモグラフィー
に、電気的に生成する白黒ハードコピー記録に、グラフ
ィック技術分野(例えばイメージセッティング及びフォ
トタイプセッティング)に、デジタルプルーフィング
に、及びデジタル放射線写真画像形成に使用できる。さ
らに、350ナノメートル(nm)〜450ナノメート
ル(nm)の間のこれらのフォトサーモグラフィック要
素の吸収(0.50未満)は、密着焼付け、プルーフィ
ング及び複製(デューピング)等のグラフィック技術分
野でそれらを使用できるほど十分に低い。
【0034】本発明のフォトサーモグラフィック要素に
おいて、画像形成被覆の構成要素は、1層以上の層状形
態をとることができる。感光性ハロゲン化銀及び非感光
性の還元性銀源を含む層を本明細書において乳剤層と呼
ぶ。ハロゲン化銀と非感光性の還元性銀源とは触媒的近
傍に存在し、好ましくは同一の乳剤層中に存在する。本
発明によると、一般構造式(I)により表されるベンゾ
トリアゾール化合物を、乳剤層に添加しても乳剤層に隣
接する1層以上の層に添加してもよい。乳剤層に隣接す
る層は、例えば保護トップコート層、プライマー層、中
間層、不透明化層、帯電防止層、ハレーション防止層、
バリヤー層、補助層等であってよい。一般構造式(I)
により表されるベンゾトリアゾール化合物がフォトサー
モグラフィック乳剤層又はトップコート層中に存在する
ことが好ましい。
【0035】本発明は、本発明のフォトサーモグラフィ
ック要素をまず電磁波に暴露し、その後に加熱すること
による可視画像の形成方法も提供する。本発明は、ある
態様において、 (a)紫外線又は短波長可視光に対して透明な支持体上
の本発明のフォトサーモグラフィック要素を、この要素
の感光性ハロゲン化銀が感じる電磁波に暴露して潜像を
生成させ; (b)暴露された要素を加熱して潜像を可視画像に現像
し; (c)可視画像を有する要素を紫外線又は短波長可視光
エネルギー源と紫外線又は短波長可視光に感光性の画像
形成可能な媒体との間に配置し; (d)その後、前記要素上の可視画像を通して前記紫外
線又は短波長可視光に感光性の画像形成可能な媒体を紫
外線又は短波長可視光に暴露することによって、可視画
像が存在する前記要素の領域において紫外線又は短波長
可視光を吸収させるとともに前記要素上の可視画像が存
在しない領域において紫外線又は短波長可視光を透過さ
せること;を含む方法を提供する。
【0036】本発明において使用されるフォトサーモグ
ラフィック要素が、実質的に水が存在しない条件で、像
様露光後又は像様露光と同時に、好ましくは80℃〜2
50℃(176°F〜482°F)の温度で、1秒間〜
2分間を要して熱現像される場合に、白黒銀画像が得ら
れる。フォトサーモグラフィック要素は、工程(a)に
おいて、可視光、赤外線、又は例えば赤外レーザー及び
赤外レーザーダイオードからのレーザー放射線に暴露さ
れてもよい。
【0037】本発明のフォトサーモグラフィック要素に
関する記述において、ある成分が記載されている場合に
はその成分の1種以上をも包含する。例えば、上記要素
において、還元剤システムは1種のヒンダードフェノー
ル現像剤又はそのような現像剤の混合物を含むことがで
きる。さらに、還元剤システムは、1種の補助現像剤又
はそのような補助現像剤の混合物を含むことができる。
【0038】実質的に水が存在しない条件での加熱なる
表現は、本明細書で用いる場合に、せいぜい周囲水蒸気
程度の水が存在する80℃〜250℃の温度での加熱を
意味する。「実質的に水が存在しない条件」なる用語
は、反応系が空気中の水とほぼ平衡を保った関係にあ
り、反応を誘導又は促進するための水が要素の外部から
特別に又は積極的に供給されないことを意味する。その
ような条件は、T. H. James, The Theory of the Photo
graphic Process (Fourth Edition, Macmillan 1977) p
age 374 に記載されている。
【0039】本明細書において、「フォトサーモグラフ
ィック要素」とは、少なくとも1つのフォトサーモグラ
フィック乳剤層又は層の2トリップフォトサーモグラフ
ィック集合体(two trip photothermographic set)
(「ハロゲン化銀及び還元性銀源が1つの層に存在し、
他の必須成分又は望ましい添加剤が隣接コーティング層
中に望ましいように分布する2トリップコーティン
グ」)及び任意の支持体、トップコート層、像受容層、
ブロッキング層、ハレーション防止層、下塗り層又は下
引き層等を含む構造体を意味する。
【0040】「乳剤層」又は「フォトサーモグラフィッ
ク乳剤層」とは、感光性ハロゲン化銀及び非感光性の還
元性銀源材料を含むフォトサーモグラフィック要素の層
を意味する。「スペクトルの紫外領域」とは、400n
m以下のスペクトル領域、好ましくは100nm〜40
0nmのスペクトル領域(場合によっては405又は4
10nmまでの周辺の値を含むが、これらの範囲は往々
にして人間の肉眼に見える)を意味し、好ましくは10
0nm〜400nmのスペクトル領域を意味する。より
好ましくは、スペクトルの紫外領域は190nm〜40
0nmの領域である。
【0041】「スペクトルの可視領域」とは、400n
m〜750nmを意味する。「スペクトルの短波長可視
領域」とは、400nm〜450nmのスペクトル領域
を意味する。「スペクトルの赤領域」とは、640nm
〜750nmを意味する。好ましくはスペクトルの赤領
域は650nm〜700nmである。「スペクトルの赤
外領域」とは、750nm〜1400nmを意味する。
【0042】この分野でよく認識されているように、本
発明に使用される化合物に対する置換は許容されるばか
りか往々にして推奨され、本発明に使用される化合物に
対する置換を考慮する。
【0043】本明細書で開示される化合物において、あ
る化合物について所与の式の「一般構造式により表され
る」と記されている場合には、その式の結合構造又はそ
の構造中の示されている原子を変えない任意の置換基
が、言葉によって(例えば「カルボキシ置換アルキルを
含まない」というような言葉によって)そのような置換
基が明確に排除されると断らない限り、その式の中に含
まれている。例えば、ベンゾトリアゾール構造が示され
ている場合に、ベンゾトリアゾール構造に置換基が存在
していても良いが、ベンゾトリアゾール構造を構成して
いる原子が置換されていてもよいわけではない。すなわ
ち、前記一般構造式において、ベンゾトリアゾールはさ
らなる置換基を含んでいる場合がある。
【0044】ここでの議論及び特定の置換基に関する詳
述を簡略化するために、「基」及び「部分」なる用語を
使用して置換されていても良い化学種と置換されていて
はならない化学種とを区別する。「基」なる用語を使用
する場合に、例えば「アリール基」なる用語は置換基を
表すために使用する用語であり、そのような場合の置換
基は文字通り定義される基本的な基に加えてさらなる置
換基の使用も包含する。「部分」成る用語を使用して置
換基を表す場合に、置換されていない基のみが包含され
る。例えば、「アルキル基」なる表現は、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、t−ブチル、シクロヘキシル、
iso −オクチル、オクタデシル等の純粋な炭化水素アル
キル鎖だけでなく、当該技術分野で知られている置換
基、例えばヒドロキシル、アルコキシ、フェニル、ハロ
ゲン原子(F,Cl,Br及びI)、シアノ、ニトロ、
アミノ、カルボキシ等を有するアルキル鎖も包含され
る。例えば、アルキル基はエーテル基(例えばCH3 −
CH2 −CH2 −O−CH2 −)、ハロアルキル、ニト
ロアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキ
ル、スルホアルキル等を含む。一方、「アルキル部分」
なる表現は、例えばメチル、エチル、プロピル、t−ブ
チル、シクロヘキシル、iso −オクチル、オクタデシル
等の純粋な炭化水素アルキル鎖のみを包含するにとどま
る。他の活性成分と意に添わないように反応する置換
基、例えば非常に求電子性の強い置換基又は非常に酸化
作用の強い置換基も、当業者によって不活性又は無害で
あるとみなされない限り、当然のことながら排除され
る。
【0045】本発明の他の側面、長所及び利点は詳細な
説明、実施例及び請求の範囲から明らかである。医用画
像は、医学的診断を行うために放射線技術者により使用
される。従って、医用画像をライトボックス上に放置し
たり、例えば宅配便業者又は患者によって熱い乗物内で
輸送される間のような長期間保存されたりした場合に生
じる画像の劣化は望ましくない。
【0046】この理由から、ほんの最近になって、画像
形成システムにおける湿式ハロゲン化銀の代替品とし
て、フォトサーモグラフィックシステムの幅広い用途が
見いだされ始めた。ヨーロッパ特許出願公開第0627
660号及び米国特許第5,434,043号には、例
えばハレーション防止システムと、平均粒度0.10μ
m未満のハロゲン化銀粒子と、医用又はグラフィック技
術レーザー記録用途に関する要件を満足する赤外フォト
サーモグラフィック製品をもたらす赤外超色増感剤とを
含むフォトサーモグラフィック要素の特徴及び特性のほ
とんどが記載されている。
【0047】我々は、下記一般構造式(I)により表さ
れるベンゾトリアゾール化合物であって、プリント安定
化作用を示し、フォトサーモグラフィック要素の現像処
理後プリント安定性を高めるものを見いだした。
【0048】
【化7】
【0049】上記一般構造式(I)において、Rは20
個以下の炭素原子を有するアルキル又はアルケニル基、
好ましくは10個以下の炭素原子を有するアルキル又は
アルケニル基、より好ましくは5個以下の炭素原子を有
するアルキル又はアルケニル基;20個以下の炭素原子
を含むアリール、アルカリール又はアラルキル基、好ま
しくは10個以下の炭素原子を含むアリール、アルカリ
ール又はアラルキル基、より好ましくは6個以下の炭素
原子を含むアリール、アルカリール又はアラルキル基;
6個以下の環原子を含む脂肪族又は芳香族複素環基;及
び6個以下の炭素原子を含む炭素環基を表す。
【0050】上記のように、R自体はさらなる置換基を
有していても良い。例えば、Rがアルキル、アルケニ
ル、シクロアルキル、アリール、アルカリール、アラル
キル、脂肪族又は芳香族複素環基及び炭素環基である場
合には、これらの基はさらに置換されていても良い。非
限定的な代表的置換基としては、アルキル基(例えば、
メチル、エチル、プロピル、iso −プロピル等);ハロ
ゲン基(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);アル
コキシ又はアリールオキシ基(例えばメトキシ、エトキ
シ、フェノキシ等);ニトロ;シアノ、アルキルスルホ
ニル基又はアリールスルホニル基が挙げられる。この種
の置換基及びそれらの調製方法は有機化学分野の通常の
知識を有する者に知られており、Rがフェニル基等のア
リール基である場合には特に一般的である。
【0051】前述のように、ベンゾトリアゾール基はそ
れ自体置換基を有していても良い。非限定的な代表的置
換基としては、アルキル基(例えば、メチル、エチル、
プロピル、iso −プロピル等);ハロゲン基(例えば、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);アルコキシ又はアリー
ルオキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、フェノキシ
等);ニトロ;シアノ、アルキルスルホニル基又はアリ
ールスルホニル基が挙げられる。この種の置換基及びそ
れらの調製方法は有機化学分野の通常の知識を有する者
に知られている。
【0052】上記一般構造式(I)により表される好ま
しい化合物は、Rがフェニル基又は置換フェニル基等の
アリール基であるものである。画像形成科学におけるベ
ンゾトリアゾールのスルホニル誘導体の使用はあまり報
告されていないようである。特開昭62−30542号
公報(富士写真フィルム株式会社)には、熱現像可能な
感光性材料用の水性現像処理液中での微生物の生長及び
カビの発生を妨げるために、1−スルホニル−1H−ベ
ンゾトリアゾール化合物を使用することが開示されてい
る。米国特許第4,376,818号には、写真ゼラチ
ン用の硬膜剤としてのスルホニルベンゾトリアゾール化
合物の使用が開示されている。
【0053】フォトサーモグラフィック要素は、現像処
理後カブリを受ける傾向がある。これは、ライトボック
ス上で又は高温の暗室内に保存された場合に、数日間後
にDmin が増加していることから示される。Dmin の増
加が起こる速度は、ライトボックスの光のレベル及び温
度に依存する。我々は、1−スルホニル−1H−ベンゾ
トリアゾール化合物がプリント安定化剤として作用し、
現像処理後カブリを抑制し、それによってプリント安定
性を高めるとともにDmin の増加開始を遅らせられるこ
とを見いだした。
【0054】このプリント安定化剤化合物は、当該技術
分野で周知の手法及び以下でさらに説明する手法により
調製できる。例えば、アルキルスルホニルハライド又は
アリールスルホニルハライドをベンゾトリアゾールのア
ニオンと反応させることにより1−スルホニル−1H−
ベンゾトリアゾールを都合良く調製できる。この反応
は、ベンゾトリアゾールアニオンを生成させるために塩
基としての等モル量のトリエチルアミンの存在下で例え
ばジオキサン、ジエチルエーテル又はアセトン中で実施
できる。これらの条件では、塩化スルホニル上の置換基
のタイプに依存して反応は室温で数分間から数時間で完
了する。アリールスルホニルクロライドのアリール基上
に電子吸引性基が存在する場合に、反応はかなり速く進
行する。本発明において有用な代表的なプリント安定化
剤化合物を以下に示す。これらの代表例は単に例示のた
めのものであって、限定を意図するものではない。
【0055】
【化8】
【0056】
【化9】
【0057】
【化10】
【0058】本発明のフォトサーモグラフィック要素
を、カブリの生成に対して保護することができ、また、
保存中の感度の低下に対してさらに安定化することもで
きる。本発明の実施化に必要ではないが、乳剤層にカブ
リ防止剤として水銀(II)塩を添加することが都合良
い場合がある。この目的に対して好ましい水銀(II)
塩は酢酸水銀及び臭化水銀である。
【0059】単独で又は本明細書に記載の化合物との組
み合わせで使用できる他の適切なカブリ防止剤及びプリ
ント安定化剤としては、米国特許第2,131,038
号及び第2,694,716号に記載されているチアゾ
リウム塩類;米国特許第2,886,437号に記載さ
れているアザインデン類、米国特許第2,444,60
5号に記載されているトリアザインドリジン類;米国特
許第2,728,663号に記載されている水銀塩;米
国特許第3,287,135号に記載されているウラゾ
ール類;米国特許第3,235,652号に記載されて
いるスルホカテコール類;英国特許第623,448号
に記載されているオキシム類;米国特許第2,839,
405号に記載されている多価金属塩;米国特許第3,
220,839号に記載されているチウロニウム塩類;
米国特許第2,566,263号及び第2,597,9
15号に記載されているパラジウム塩、白金塩及び金
塩;米国特許第5,460,938号に記載されている
2−(トリブロモメチルスルホニル)キノリン化合物が
挙げられる。現像の間に熱を加えることで安定化剤を放
出できる安定化剤前駆体化合物を、本発明の安定化剤と
組み合わせて使用してもよい。そのような前駆体化合物
は例えば米国特許第5,158,866号、第5,17
5,081号、第5,298,390号及び第5,30
0,420号に記載されている。
【0060】感光性ハロゲン化銀 前述のように、本発明は、感光性ハロゲン化銀を含む。
感光性ハロゲン化銀は、例えば臭化銀、ヨウ化銀、塩化
銀、臭ヨウ化銀、塩臭ヨウ化銀、塩臭化銀等の任意の感
光性ハロゲン化銀であってよい。ハロゲン化銀は、限定
するわけではないが、立方晶、8面体晶、斜方晶、12
面体晶、オルト斜方晶、4面体晶、その他の多面体晶癖
等を含む、感光性である任意の形態であってもよく、結
晶のエピタキシャル成長を有していても良い。ハロゲン
化銀粒子はハロゲン化物の全体にわたって均一なハロゲ
ン化物比を有しうる。ハロゲン化銀粒子は、例えば臭化
銀とヨウ化銀についての比が連続的に変化する勾配のつ
いたハロゲン化物含有量を有していても、ハロゲン化銀
粒子が、あるハロゲン化物比を有する別個のコアと、別
のハロゲン化物比を有する別個のシェルを有するコア−
シェル型のものであってもよい。フォトサーモグラフィ
ック要素及びこれらの材料を調製する方法において有用
なコア−シェル型ハロゲン化銀粒子は米国特許第5,3
82,504号に記載されている。イリジウムドープし
たコアを有するコア−シェル型ハロゲン化銀粒子は特に
好ましい。この種のイリジウムドープしたコア−シェル
型ハロゲン化銀粒子は米国特許第5,434,043号
に記載されている。
【0061】感光性ハロゲン化銀が還元性銀の源として
作用する非感光性の還元性銀化合物に対して触媒的近傍
に位置する限り、任意の態様で感光性ハロゲン化銀を乳
剤層に添加することができる。
【0062】ハロゲン化銀はex situ 法により予備形成
及び調製されることが好ましい。exsitu 調製されたハ
ロゲン化銀粒子を、次に還元性銀源に添加して還元性銀
源と物理的に混合してよい。ex situ 調製されたハロゲ
ン化銀の存在下で非感光性の還元性銀源を形成すること
がより好ましい。この方法において、予備形成されたハ
ロゲン化銀粒子の存在下で銀石鹸が形成される。ハロゲ
ン化銀と還元性銀源の共沈は、この2種の材料のより均
質な混合物を提供する(例えば、M. J. Simonsの米国特
許第3,839,049号参照)。この種の材料は往々
にして「予備形成された乳剤(pre-formed emulsions)
」と呼ばれる。
【0063】フォトサーモグラフィック要素を使用する
本発明の実施化において、赤外増感されたフォトサーモ
グラフィック材料では0.10μm未満の予備形成され
たハロゲン化銀粒子を使用することが望ましい。前掲の
ヨーロッパ特許出願公開第0627660号及び前記米
国特許第5,434,043号に開示されているイリジ
ウムドープしたハロゲン化銀粒子及びイリジウムドープ
したコア−シェル型ハロゲン化銀粒子を使用することも
好ましい。
【0064】本発明の材料中で使用される予備形成され
たハロゲン化銀乳剤は、洗浄されていなくても、可溶性
塩を除去するために洗浄されたものであってもよい。後
者の場合、可溶性塩は、冷却固化及び滲出により除去す
るか、又は乳剤を凝固洗浄(例えば米国特許第2,61
8,556号、第2,614,928号、第2,56
5,418号、第3,241,969号及び第2,48
9,341号に記載されている手法により)してもよ
い。
【0065】ハロゲン含有化合物を有機銀塩に添加して
その有機銀塩の銀をハロゲン化銀に部分的に転化させる
in situ 法を利用することも有効である。これらのハロ
ゲン化銀及び有機銀塩のさらなる調製方法及びそれらを
ブレンドする手法はResearch Disclosure(1978年6月)
第17029 項;米国特許第3,700,458号及び第
4,076,539号;並びに特願昭第49−1322
4号、第51−42529号及び第50−17216号
公報に記載されている。
【0066】本発明のフォトサーモグラフィック要素で
使用される感光性ハロゲン化銀は、非感光性の還元性銀
塩1モル当たり好ましくは0.005モル〜0.5モ
ル、より好ましくは0.01モル〜0.15モル、最も
好ましくは0.03モル〜0.12モルの量で存在す
る。
【0067】増感剤 本発明において使用されるハロゲン化銀は、従来の湿式
現像処理ハロゲン化銀写真材料又は最新の熱現像可能な
フォトサーモグラフィック要素を増感するのに使用され
るものと同様に化学増感及び分光増感されてもよい。
【0068】例えば、本発明において使用されるハロゲ
ン化銀を、化学増感剤、例えば硫黄、セレン若しくはテ
ルル等を含む化合物又は金、白金、パラジウム、ルテニ
ウム、ロジウム、イリジウム若しくはそれらの組み合わ
せ等を含む化合物、還元剤、例えばハロゲン化錫等、又
はそれらの組み合わせを使用して化学増感してもよい。
これらの方法の詳細は、T. H. James, The Theory of t
he Photographic Process, Fourth Edition, Chapter
5, pp. 149-169 に記載されている。適切な化学増感法
は、米国特許第1,623,499号、第2,399,
083号、第3,297,447号及び第3,297,
446号にも開示されている。化学増感の1つの好まし
い方法は、フォトサーモグラフィック乳剤の存在下での
分光増感色素の酸化的分解によるものである。そのよう
な方法は、Winslow 等のPCT 公開第WO98/4575
4号(1997年4月8日に出願された米国特許出願第
08/841,953号)に記載されている。
【0069】感光性ハロゲン化銀への増感色素の添加
は、分光増感による可視光及び赤外光に対する高い感度
を感光性ハロゲン化銀に付与する。従って、ハロゲン化
銀を分光増感する種々の既知の色素により感光性ハロゲ
ン化銀を分光増感することができる。使用できる増感色
素の非限定的な例として、シアニン色素、メロシアニン
色素、錯体シアニン色素、錯体メロシアニン色素、ホロ
ポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色
素及びヘミオキサノール色素が挙げられる。これらの色
素のうちで、シアニン色素、メロシアニン色素及び錯体
メロシアニン色素が特に有用である。例えば米国特許第
3,719,495号、第5,393,654号、第
5,441,866号及び第5,541,054号に記
載されているような適切な増感色素が特に有効である。
増感色素の適切な量は概して、ハロゲン化銀1モル当た
り10-10 〜10-1モル、好ましくは10-8〜10-3モ
ルである。
【0070】超色増感剤 フォトサーモグラフィック要素の感度及び感光度を向上
させるために、往々にして超色増感剤を使用することが
望ましい。光に対する感度を高める任意の超色増感剤を
使用できる。例えば、好ましい赤外超色増感剤はヨーロ
ッパ特許出願公開第0559228号に記載されてお
り、好ましい赤外増感剤としては、式:Ar−S−M及
びAr−S−S−Ar(式中、Mは水素原子又はアルカ
リ金属原子を表す)により表される複素芳香族メルカプ
ト化合物又は複素芳香族ジスルフィド化合物が挙げられ
る。
【0071】前述の超色増感剤において、Arは1個以
上の窒素、硫黄、酸素、セレン又はテルル原子を含む複
素芳香環又は縮合複素芳香環を表す。好ましくは、複素
芳香環は、ベンゾイミダゾール、ナフトイミダゾール、
ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾオキサゾ
ール、ナフトオキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベン
ゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾ
ール、チアゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テ
トラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピ
ラジン、ピリジン、プリン、キノリン又はキナゾリノン
を含む。しかしながら、他の複素芳香環を有する化合物
も、本発明の要素における使用に適する超色増感剤とし
て考えられる。
【0072】複素芳香環は置換基を有していても良い。
好ましい置換基の例は、ハロゲン(例えばBr及びC
l)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、アルキル(例
えば炭素原子数1以上、好ましくは1〜4のアルキル)
及びアルコキシ(例えば炭素原子数1以上、好ましくは
1〜4のアルコキシ)からなる群から選ばれるものであ
る。
【0073】最も好ましい超色増感剤は、2−メルカプ
トベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベ
ンゾイミダゾール(MMBI)、2−メルカプトベンゾ
チアゾール及び2−メルカプトベンゾオキサゾール(M
BO)である。
【0074】使用される場合には、超色増感剤は乳剤層
中の銀1モル当たり少なくとも0.001モルの量で乳
剤層中に存在することが好ましい。より好ましくは、超
色増感剤はハロゲン化銀1モル当たり0.001モル〜
1.0モル、最も好ましくはハロゲン化銀1モル当たり
0.01モル〜0.3モルの範囲内の量で存在する。
【0075】非感光性の還元性銀源材料 本発明の要素において使用される非感光性の還元性銀源
は、還元性銀イオンを含む任意の物質であってよい。好
ましくは、非感光性の還元性銀源は、光に対して比較的
安定であり、露光された光触媒(例えばハロゲン化銀)
及び還元剤の存在下で80℃以上に加熱されると銀像を
形成する銀塩である。
【0076】有機酸の銀塩、特に長鎖脂肪族カルボン酸
の銀塩が好ましい。その鎖は、典型的には10〜30
個、好ましくは15〜28個の炭素原子を含む。適切な
有機銀塩としては、カルボキシル基を有する有機化合物
の銀塩が挙げられる。それらの例としては、脂肪族カル
ボン酸の銀塩及び芳香族カルボン酸の銀塩が挙げられ
る。脂肪族カルボン酸の銀塩の好ましい例としては、ベ
ヘン酸銀、アラキジン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン
酸銀、ラウリン酸銀、カプリン酸銀、ミリスチン酸銀、
パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石酸
銀、フロ酸銀、リノレン酸銀、酪酸銀、樟脳酸銀、及び
これらの混合物が挙げられる。ハロゲン原子又はヒドロ
キシル基で置換できる銀塩も有効に使用できる。芳香族
カルボン酸の銀塩及び他のカルボキシル基含有化合物の
好ましい例としては、安息香酸銀、置換安息香酸銀、例
えば3,5−ジヒドロキシ安息香酸銀、o−メチル安息
香酸銀、m−メチル安息香酸銀、p−メチル安息香酸
銀、2,4−ジクロロ安息香酸銀、アセトアミド安息香
酸銀、p−フェニル安息香酸銀等;没食子酸銀;タンニ
ン酸銀;フタル酸銀;テレフタル酸銀;サリチル酸銀;
フェニル酢酸銀;ピロメリット酸銀;米国特許第3,7
85,830号に記載されているような3−カルボキシ
メチル−4−メチル−4−チアゾリン−2−チオン等の
銀塩;米国特許第3,330,663号に記載されてい
るようなチオエーテル基を含有する脂肪族カルボン酸の
銀塩が挙げられる。コーティング溶剤への可溶性が高く
光散乱性が低いコーティングが得られる可溶性カルボン
酸銀塩を使用することもできる。そのようなカルボン酸
銀塩は米国特許第5,491,059号に記載されてい
る。
【0077】メルカプト基又はチオン基を含有する化合
物及びそれらの誘導体の銀塩を使用することもできる。
これらの化合物の好ましい例としては、3−メルカプト
−4−フェニル−1,2,4−トリアゾール;2−メル
カプトベンゾイミダゾールの銀塩;2−メルカプト−5
−アミノチアジアゾールの銀塩;2−(2−エチルグリ
コールアミド)ベンゾチアゾールの銀塩;チオグリコー
ル酸の銀塩、例えばS−アルキルチオグリコール酸(ア
ルキル基の炭素原子数12〜22)の銀塩;ジチオカル
ボン酸の銀塩、例えばジチオ酢酸の銀塩;チオアミドの
銀塩;5−カルボキシル−1−メチル−2−フェニル−
4−チオピリジンの銀塩;メルカプトトリアジンの銀
塩;2−メルカプトベンゾオキサゾールの銀塩;米国特
許第4,123,274号に記載されているような銀
塩、例えば3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,2,4
−チアゾールの銀塩のような1,2,4−メルカプトチ
アゾール誘導体の銀塩;及びチオン化合物の銀塩、例え
ば米国特許第3,201,678号に開示されているよ
うな3−(2−カルボキシエチル)−4−メチル−4−
チアゾリン−2−チオンの銀塩が挙げられる。
【0078】さらに、イミノ基を含有する化合物の銀塩
を使用できる。それらの化合物の好ましい例として、ベ
ンゾトリアゾール及びそれらの置換誘導体の銀塩、例え
ば銀メチルベンゾトリアゾール及び銀5−クロロベンゾ
トリアゾール等;米国特許第4,220,706号に記
載されているような1,2,4−トリアゾール類又は1
−H−テトラゾールの銀塩;並びにイミダゾール類及び
イミダゾール誘導体の銀塩が挙げられる。
【0079】アセチレンの銀塩を使用することもでき
る。銀アセチリドは、米国特許第4,761,361号
及び第4,775,613号に記載されている。銀ハー
フ石鹸(half soap )を使用することが便利であること
も分かっている。銀ハーフ石鹸の好ましい例は、銀カル
ボキシレートとカルボン酸の等モルブレンドであって、
ブレンド中の銀固形分が約14.5質量%と分析され、
市販のカルボン酸ナトリウム塩の水溶液からの沈澱によ
り調製されたものである。
【0080】透明フィルム裏地上に調製される透明シー
ト材料は透明コーティングを必要とする。この目的に対
し、15%以下の遊離カルボン酸を含み、銀分析値が2
2%であるカルボン酸銀塩フル石鹸(full soap )を使
用できる。
【0081】銀石鹸乳剤の調製に使用される方法は当該
技術分野で周知であり、Research Disclosure (1983年
4月)第22812 項、Research Disclosure (1983年10
月)第23419 項、及び米国特許第3,985,565号
に開示されている。
【0082】現像の出発点を形成するハロゲン化銀及び
非感光性の還元性銀源は、触媒的近傍(すなわち反応性
会合)していなければならない。「触媒的近傍」又は
「反応性会合」とは、ハロゲン化銀と非感光性の還元性
銀源とが、同一層内、隣接層内、又は厚さ1マイクロメ
ートル(μm)未満の中間層によって互いに分離されて
いる層内に存在すべきことを意味する。ハロゲン化銀及
び非感光性の還元性銀源が同一層内に存在することが好
ましい。
【0083】予備形成されたハロゲン化銀を含むフォト
サーモグラフィック乳剤を、前述のように化学増感剤及
び/又は分光増感剤により増感できる。還元性銀源は、
乳剤層の全質量を基準にして好ましくは5質量%〜70
質量%、より好ましくは10質量%〜50質量%の量で
存在する。
【0084】非感光性の還元性銀源のための還元剤シス
テム 有機銀塩のための還元剤は、銀イオンを金属銀に還元す
る任意の化合物であることができ、好ましくは有機化合
物である。常用の写真現像剤、例えばフェニドン、ヒド
ロキノン類及びカテコールが有用であるが、ヒンダード
フェノール還元剤が好ましい。
【0085】ヒンダードフェノール現像剤は、1つの特
定のフェニル環上にヒドロキシ基を1個だけ含み、か
つ、そのヒドロキシ基に対してオルト位に位置するさら
なる置換基を少なくとも1個有する化合物である。ヒン
ダードフェノール現像剤は、(ヒドロキノン類において
確認されるように)同一フェニル環上に2個のヒドロキ
シ基を含む従来の写真現像剤とは異なる。ヒンダードフ
ェノール現像剤は、各ヒドロキシ基が異なるフェニル環
上に存在する限り1個よりも多くのヒドロキシ基を含ん
でいても良い。ヒンダードフェノール現像剤としては、
例えば、ビナフトール類(すなわちジヒドロキシビナフ
チル類)、ビフェノール類(すなわちジヒドロキシビフ
ェニル類)、ビス(ヒドロキシナフチル)メタン類、ビ
ス(ヒドロキシフェニル)メタン類、ヒンダードフェノ
ール類、及びヒンダードナフトール類が挙げられ、これ
らはさまざまに置換されたものであってもよい。
【0086】非限定的な代表的ビナフトール類として
は、1,1’−ビ−2−ナフトール;1,1’−ビ−4
−メチル−2−ナフトール;及び6,6’−ジブロモ−
ビ−2−ナフトールが挙げられる。さらなる化合物につ
いては、米国特許第5,262,295号の第6欄第1
2〜13行を参照されたい。
【0087】非限定的な代表的ビフェノール類として
は、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチ
ル−5,5−ジメチルビフェニル;2,2’−ジヒドロ
キシ−3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−ビフ
ェニル;2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−
ブチル−5,5’−ジクロロビフェニル;2−(2−ヒ
ドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4
−メチル−6−n−ヘキシルフェノール;4,4’−ジ
ヒドロキシ−3,3’5,5’−テトラ−t−ブチルビ
フェニル;及び4,4’−ジヒドロキシ−3,3’5,
5’−テトラメチルビフェニルが挙げられる。さらなる
化合物については、米国特許第5,262,295号の
第4欄第17〜47行を参照されたい。
【0088】非限定的な代表的ビス(ヒドロキシナフチ
ル)メタン類としては、4,4’−メチレンビス(2−
メチル−1−ナフトール)が挙げられる。さらなる化合
物については、米国特許第5,262,295号第6欄
第14〜16行を参照されたい。
【0089】非限定的な代表的ビス(ヒドロキシフェニ
ル)メタン類としては、ビス(2−ヒドロキシ−3−t
−ブチル−5−メチルフェニル)メタン(CAO−
5);1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン(NO
NOX;PERMANAX WSO);1,1−ビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
メタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)プロパン;4,4−エチリデン−ビス(2−t
−ブチル−6−メチルフェノール);及び2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンが挙げられる。さらなる化合物については、米国特許
第5,262,295号の第5欄第63行〜第6欄第8
行を参照されたい。
【0090】非限定的な代表的ヒンダードフェノール類
としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール;2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール;2,4−ジ
−t−ブチルフェノール;2,6−ジクロロフェノー
ル;2,6−ジメチルフェノール;及び2−t−ブチル
−6−メチルフェノールが挙げられる。
【0091】非限定的な代表的ヒンダードナフトール類
としては、1−ナフトール;4−メチル−1−ナフトー
ル;4−メトキシ−1−ナフトール;4−クロロ−1−
ナフトール;及び2−メチル−1−ナフトールが挙げら
れる。さらなる化合物については、米国特許第5,26
2,295号の第6欄第17〜20行を参照されたい。
【0092】本発明のフォトサーモグラフィック要素
は、補助現像剤、又はヒンダードフェノール現像剤と組
み合わされた補助現像剤の混合物を含んでよい。高コン
トラストフォトサーモグラフィック要素の調製に関して
補助現像剤の添加は特に有用である。例えば、米国特許
第5,496,695号に記載されているトリチルヒド
ラジド又はホルミルフェニルヒドラジン化合物が使用さ
れても、米国特許第5,545,505号に記載のアミ
ン化合物が使用されても、米国特許第5,545,50
7号に記載のヒドロキサム酸化合物が使用されても、米
国特許第5,545,515号に記載のアクリロニトリ
ル化合物が使用されても、米国特許第5,635,33
9号に記載の3−複素芳香族置換アクリロニトリル化合
物が使用されても、米国特許第5,637,449号に
記載の水素原子ドナー化合物が使用されても、米国特許
第5,654,130号に記載の2−置換マロンジアル
デヒド化合物が使用されても、及び/又は米国特許第
5,705,324号に記載の4−置換イソオキサゾー
ル化合物が使用されてもよい。
【0093】本発明のフォトサーモグラフィック要素に
添加される前述の還元剤の量は、使用される個々の化合
物や、乳剤層の種類や、及び還元剤システムの成分が乳
剤層又はトップコート層中に存在するかどうかというこ
とに依存して変わる。しかしながら、フォトサーモグラ
フィックシステムに関し、乳剤層に存在する場合に、ヒ
ンダードフェノールはハロゲン化銀1モル当たり好まし
くは0.01モル〜50モル、より好ましくは0.05
モル〜25モルの量で存在し、補助現像剤はハロゲン化
銀1モル当たり好ましくは0.0005モル〜25モ
ル、より好ましくは0.0025モル〜10モルの量で
存在する。
【0094】還元剤システムにおいて、ヒンダードフェ
ノール現像剤は、乳剤層や、トップコート層等を含みう
る画像形成被覆の1質量%〜15質量%の量で存在する
ことが好ましい。補助現像剤(使用される場合)が、画
像形成被覆の好ましくは0.01質量%〜1.5質量%
の量で存在することが好ましい。
【0095】多層フォトサーモグラフィック構造体にお
いて、還元剤システムの現像剤のうちの1つが乳剤層以
外の層に添加される場合には、わずかに高い割合が必要
であろう。そのような構造体では、ヒンダードフェノー
ルは好ましくはそのヒンダードフェノールが存在する層
の2質量%〜20質量%の量で存在し、補助現像剤は好
ましくはその補助現像剤が存在する層の0.2質量%〜
20質量%の量で存在する。
【0096】本発明のフォトサーモグラフィック要素
は、追加の保存安定化剤、トナー、現像促進剤、アキュ
ータンス色素、現像処理後安定化剤又は安定化剤前駆
体、及び他の画質調節剤を含んでもよい。
【0097】バインダー 本発明において使用される感光性ハロゲン化銀、非感光
性の還元性銀源、還元剤システム及び任意の他の添加剤
は概して少なくとも1つのバインダーに添加される。本
発明において使用できるバインダーを、別個に使用して
も互いに組み合わせて使用してもよい。バインダーが、
例えば溶液又は懸濁液中の他の成分を保持するのに十分
な極性を有する天然及び合成樹脂のようなポリマー材料
から選ばれることが好ましい。
【0098】典型的な親水性バインダーは、透明又は半
透明の親水性コロイドである。親水性バインダーの例と
しては、天然物質、例えばゼラチンのようなタンパク
質、ゼラチン誘導体、セルロース誘導体等;スターチの
ような多糖、アラビアガム、プルラン、デキストリン
等;及び合成ポリマー、例えば水溶性ポリビニル化合
物、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、アクリルアミドポリマー等が挙げられる。親水性バ
インダーの別の例は、写真要素の寸法安定性を高めるた
めに使用されるラテックスの形態にある分散ビニル化合
物である。
【0099】典型的な疎水性バインダーの例は、ポリビ
ニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、酢
酸セルロース、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリス
チレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、メ
タクリレートコポリマー、無水マレイン酸エステルコポ
リマー、ブタジエン−スチレンコポリマー等が挙げられ
る。このポリマーの定義には共重合体(例えばターポリ
マー)も含まれる。例えばポリビニルブチラール及びポ
リビニルホルマールのようなポリビニルアセタール、並
びにポリ酢酸ビニル及びポリ塩化ビニルのようなビニル
コポリマーが特に好ましい。
【0100】バインダーは親水性であっても疎水性であ
ってもよいが、バインダーは銀含有層において疎水性の
ものであることが好ましい。場合に応じてこれらのポリ
マーを2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0101】非感光性の還元性銀源に対する還元剤シス
テムの比率及び活性度が特定の現像時間及び温度を必要
とする場合に、バインダーは、それらの条件に耐えられ
るものでなくてはならない。概して、バインダーが25
0°F(121℃)で60秒間分解しないか又はその構
造保全性を失わないことが好ましく、バインダーが35
0°F(177℃)で60秒間分解しないか又はその構
造保全性を失わないことがより好ましい。
【0102】ポリマーバインダーは、その中に分散され
た成分を保持するのに十分な量で、すなわちバインダー
としての作用を果たすのに有効な範囲内の量で使用され
る。有効な範囲は、当業者により適切に求められるであ
ろう。バインダーが含まれている層の全質量を基準にし
て、バインダーは、好ましくは30質量%〜90質量%
のレベル、より好ましくは45質量%〜85質量%のレ
ベルで使用される。
【0103】フォトサーモグラフィック配合物 フォトサーモグラフィック乳剤層用の配合物は、バイン
ダーと感光性ハロゲン化銀と、非感光性の還元性銀源
と、非感光性の還元性銀源のための還元剤システムと、
任意の添加剤を、例えばトルエン、2−ブタノン又はテ
トラヒドロフランのような不活性有機溶剤に溶解及び分
散させることにより調製できる。
【0104】画像を向上させる「トナー」又はその誘導
体の使用は非常に望ましいが、要素に必須ではない。ト
ナーが使用される場合に、トナーが含まれる層の全質量
を基準にしてトナーは好ましくは0.01質量%〜10
質量%、より好ましくは0.1質量%〜10質量%の量
で存在することができる。トナーはフォトサーモグラフ
ィック乳剤層に通常含められる。トナーは、米国特許第
3,080,254号、第3,847,612号及び第
4,123,282号に示されているようにフォトサー
モグラフィック技術において周知の材料である。
【0105】トナーの例としては、フタルイミド及びN
−ヒドロキシフタルイミド;環状イミド類、例えばスク
シンイミド、ピラゾリン−5−オン類、キナゾリノン、
1−フェニルウラゾール、3−フェニル−2−ピラゾリ
ン−5−オン及び2,4−チアゾリジンジオン;ナフタ
ルイミド類、例えばN−ヒドロキシ−1,8−ナフタル
イミド;コバルト錯体、例えばコバルトヘキサミントリ
フルオロアセテート;メルカプタン類、例えば3−メル
カプト−1,2,4−トリアゾール、2,4−ジメルカ
プト−ピリミジン、3−メルカプト−4,5−ジフェニ
ル−1,2,4−トリアゾール及び2,5−ジメルカプ
ト−1,3,4−チアジアゾール;N−(アミノメチ
ル)アリールジカルボキシイミド類、例えば(N,N−
ジメチルアミノメチル)フタルイミド及びN−(ジメチ
ルアミノメチル)ナフタレン−2,3−ジカルボキシイ
ミド;ブロックトピラゾール類とイソチウロニウム誘導
体と特定の光漂白剤の組み合わせ、例えばN,N’−ヘ
キサメチレン−ビス(1−カルバモイル−3,5−ジメ
チルピラゾール)と1,8−(3,6−ジアザオクタ
ン)ビス(イソチウロニウム)トリフルオロアセテート
と2−(トリブロモメチルスルホニルベンゾチアゾー
ル)の組み合わせ;メロシアニン色素、例えば3−エチ
ル−5−[(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデ
ン)−1−メチル−エチリデン]−2−チオ−2,4−
o−アゾリジンジオン;フタラジノン、フタラジノン誘
導体、またはそれらの誘導体の金属塩、例えば4−(1
−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、
5,7−ジメトキシフタラジノン及び2,3−ジヒドロ
−1,4−フタラジンジオン;フタラジンと1種以上の
フタル酸誘導体、例えばフタル酸、4−メチルフタル
酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフタル酸無水
物との組み合わせ、キナゾリンジオン類、ベンゾオキサ
ジン又はナフトキサジン誘導体;色調調節剤としてだけ
ではなくハロゲン化銀のin situ 形成のためのハロゲン
化物イオン源としての作用も果たすロジウム錯体、例え
ばヘキサクロロロジウム酸(III)アンモニウム、臭
化ロジウム、硝酸ロジウム及びヘキサクロロロジウム酸
(III)カリウム;無機過酸化物及び過硫酸塩、例え
ばアンモニウムペルオキシジスルフェート及び過酸化水
素;ベンゾオキサジン−2,4−ジオン類、例えば1,
3−ベンゾキサジン−2,4−ジオン、8−メチル−
1,3−ベンゾオキサジン−2,4−ジオン及び6−ニ
トロ−1,3−ベンゾオキサジン−2,4−ジオン;ピ
リミジン類及び不斉トリアジン類、例えば2,4−ジヒ
ドロキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4−アミノピリ
ミジン及びアザウラシル;並びにテトラアザペンタレン
誘導体、例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジフ
ェニル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザ
ペンタレン及び1,4−ジ−(o−クロロフェニル)
3,6−ジメルカプト−1H,4H−2,3a,5,6
a−テトラアザペンタレンが挙げられる。
【0106】本発明のフォトサーモグラフィック要素
は、可塑剤及び滑剤、例えば米国特許第2,960,4
04号に記載されている種類のポリアルコール及びジオ
ール;米国特許第2,588,765号及び第3,12
1,060号に記載されているものような脂肪酸又はエ
ステル;並びに英国特許第955,061号に記載され
ているもののようなシリコーン樹脂を含むことができ
る。
【0107】本発明のフォトサーモグラフィック要素
は、艶消し剤、例えばスターチ、二酸化チタン、酸化亜
鉛、シリカ、及び米国特許第2,992,101号及び
第2,701,245号に記載されている種類のビーズ
を包含するポリマービーズを含むことができる。
【0108】本発明のフォトサーモグラフィック要素
は、帯電防止層又は導電性層を含んでよい。そのような
層は、可溶性塩(例えば、塩化物、硝酸塩等)、蒸着金
属層、米国特許第2,861,056号及び第3,20
6,312号に記載されているもののようなイオン性ポ
リマー、又は米国特許第3,428,451号に記載さ
れているもののような不溶性無機塩を含んでよい。
【0109】本発明のフォトサーモグラフィック要素
は、帯電効果を抑え、現像処理装置内での輸送を促進す
るために導電性下地層を含んでいても良い。そのような
層は米国特許第5,310,640号に記載されてい
る。
【0110】フォトサーモグラフィック構造体 本発明のフォトサーモグラフィック要素は、支持体上の
1層以上の層から構成されてよい。単層要素は、ハロゲ
ン化銀、非感光性の還元性銀源材料、非感光性の還元性
銀源のための還元剤システム、バインダー、並びにトナ
ー、アキュータンス色素、コーティング助剤及び他の補
助剤等の任意の材料を含むべきである。
【0111】2層構造体(支持体上の2つの別個の層か
らなるコーティングのために、往々にして2トリップ構
造体(two-trip constructions) と呼ばれる)は好まし
くは1つの乳剤層(通常、支持体に隣接する層)中にハ
ロゲン化銀と非感光性の還元性銀源を含み、還元剤シス
テムと他の成分は第2の層に存在するか又は両方の層に
配分される。所望であれば、現像剤と補助現像剤が別々
の層に存在していても良い。全ての成分を含む単一乳剤
層コーティングと保護トップコートを含んでなる2層構
造体も考えられる。
【0112】本発明において使用されるフォトサーモグ
ラフィック乳剤は、線巻ロッドコーティング、ディップ
コーティング、エアナイフコーティング、カーテンコー
ティング、又は米国特許第2,681,294号に記載
されている種類のホッパーを使用する押出コーティング
を含む種々のコーティング手法によりコーティングでき
る。所望であれば、米国特許第2,761,791号及
び第5,340,613号並びに英国特許第837,0
95号に記載されている手法によって、2層以上の層を
同時にコーティングできる。乳剤層の典型的なコーティ
ングギャップは10マイクロメートル(μm)〜150
μmであり、対流空気中20〜100℃の温度で層を乾
燥させることができる。マクベス・カラー・デンシトメ
ーター(MacBeth Color Densitometer)TD 504型により
測定した場合に最大画像濃度が0.2よりも高くなるよ
うに、より好ましくは0.5〜4.0の範囲内になるよ
うに、層の厚さが選ばれることが好ましい。
【0113】本発明のフォトサーモグラフィック要素
は、アキュータンス色素及びハレーション防止用色素を
含むことができる。これらの色素を、既知の技術に従っ
てアキュータンス色素としてフォトサーモグラフィック
乳剤層中に含めることができる。これらの色素は、既知
の技術にしたがって、ハレーション防止用裏地層、ハレ
ーション防止用下地層又はオーバーコートとしてハレー
ション防止層に含められてもよい。本発明のフォトサー
モグラフィック要素が、乳剤層及びトップコート層がコ
ーティングされる側とは反対側の支持体上にハレーショ
ン防止コーティングを含むことが好ましい。本発明にお
いて有用なハレーション防止用色素及びアキュータンス
色素は米国特許第5,135,842号、第5,26
6,452号、第5,314,795号及び第5,38
0,635号に記載されている。
【0114】現像条件は、使用する構造体に依存して変
わりうるが、典型的には像様露光された材料を適切な高
温で加熱することを伴う。露光後に得られた潜像を、例
えば80℃〜250℃、好ましくは100℃〜200℃
の適当な高温で、十分な時間、概して1秒間〜2分間、
材料を加熱することにより現像できる。典型的な加熱手
段、例えばホットプレート、アイロン、ホットローラ
ー、炭素又はチタン白を使用する熱発生源、要素中の抵
抗層等により加熱をおこなうことができる。
【0115】所望であれば、画像形成された要素を、潜
像の安定性を向上及び高めるのに十分な温度及び時間で
はあるが可視画像を生成させるのは不十分な温度及び時
間での第1加熱工程にかけ、その後に可視画像を生成さ
せるのに十分な温度及び時間での第2加熱工程にかけて
もよい。そのような方法及びそのような方法の利点は米
国特許第5,279,928号に記載されている。
【0116】支持体 本発明において使用されるフォトサーモグラフィック乳
剤を多様な種々の支持体上にコーティングすることがで
きる。画像形成要件に依存して種々の材料から支持体又
は基材を選択できる。支持体は透明であっても少なくと
も半透明であってもよい。典型的な支持体としては、ポ
リエステルフィルム、下塗りされたポリエステルフィル
ム(例えば、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチ
レンナフタレート)、酢酸セルロースフィルム、セルロ
ースエステルフィルム、ポリ酢酸ビニルフィルム、ポリ
オレフィンフィルム(例えば、ポリエチレン又はポリプ
ロピレン又はそれらのブレンド)、ポリカーボネートフ
ィルム、及び関連する樹脂状材料、並びにガラス、紙等
が挙げられる。典型的には、可撓性支持体が使用され、
特にポリマーフィルム支持体が使用され、部分的にアセ
チル化されていてもよく、特にポリマー下塗り剤又はプ
ライマー剤でコーティングされていてもよい。支持体に
好ましいポリマー材料としては、加熱及び現像の際に良
好な寸法安定性を示すポリマー、例えばポリエステルが
挙げられる。特に好ましいポリエステルはポリエチレン
テレフタレート及びポリエチレンナフタレートである。
【0117】フォトサーモグラフィック要素がフォトマ
スクとして使用される場合には、支持体は透明であるか
又は最終画像形成プロセスで使用される放射線(すなわ
ち、紫外線又は短波長可視光)に対して高度に透過性で
あるべきである。
【0118】米国特許第4,374,921号に示され
ているように、フォトサーモグラフィック画像形成シス
テムにおいて裏面抵抗加熱層を有する支持体を使用する
こともできる。
【0119】フォトマスクとしての使用 本発明のフォトサーモグラフィック要素が非画像形成領
域において350nm〜450nmの範囲内の吸収が可
能であることによって、紫外線又は短波長可視光に感じ
る画像形成可能な媒体をその後に露光するプロセスにお
いて本発明のフォトサーモグラフィック要素を使用する
ことが容易となる。例えば、フォトサーモグラフィック
要素の画像形成及びその後の現像によって可視画像が得
られる。現像されたフォトサーモグラフィック要素は、
可視画像が存在する領域で紫外線又は短波長可視光を吸
収し、可視画像が存在しない領域で紫外線又は短波長可
視光を透過する。次に、現像された要素をマスクとして
使用し、紫外線又は短波長可視光エネルギー源と、例え
ばフォトポリマー、ジアゾ材料又はフォレジスト等の紫
外線又は短波長可視光に感光性の画像形成可能な媒体と
の間に配置してもよい。このプロセスは、画像形成可能
な媒体が印刷版を構成し、フォトサーモグラフィック要
素が画像設定フィルムとして機能する場合に特に有用で
ある。
【0120】本発明の目的及び利点を以下の実施例によ
り例示するが、本発明を不当に限定するようにこれらの
実施例に列挙した特定の材料及びそれらの量並びに他の
条件及び詳細が解釈されるべきではない。
【0121】
【実施例】以下の実施例で使用した材料は全て、特に断
らないかぎり、標準的な商業的供給元、例えばAldrich
Chemical Co.[ワイオミング州ミルウォーキー(Milwau
kee )所在]から容易に入手できる。特に断らないかぎ
り、全ての百分率を質量%で記載する。さらに以下の用
語及び材料を使用した。
【0122】カブリ防止剤化合物1は、2−ブロモブタ
ン−2−トリブロモメチルスルホンであり、これは米国
特許第5,464,737号に記載されている。この化
合物の構造を以下に示す。
【0123】
【化11】
【0124】ACRYLOID A-21 はRohm and Haas [ペンシ
ルヴァニア州フィラデルフィア(Philadelphia)所在]
から入手可能なアクリルコポリマーである。BZTはベ
ンゾトリアゾール:
【0125】
【化12】
【0126】である。CAB 171-15S はEastman Kodak C
o. から入手可能なセルロースアセテートブチレート樹
脂である。CBBAは2−(4−クロロベンゾイル)安
息香酸である。DESMODUR N3300はBayer Chemicals [パ
ンシルヴァニア州ピッツバーグ(Pittsburg )所在]か
ら入手可能な脂肪族ヘキサメチレンジイソシアネートで
ある。LOWINOX 22IB46は2,2’−イソブチリデンビス
−(4,6−ジメチルフェノール)である。LOWINOX 22
IB46は非感光性の還元性銀源のための還元剤(すなわち
ヒンダードフェノール現像剤)である。LOWINOX 22IB46
はGreat Lakes Chemical Corp.[インディアナ州ウェス
トラファイエット(West Lafayette)所在]から入手可
能である。MEKはメチルエチルケトン(2−ブタノ
ン)である。MeOHはメタノールである。
【0127】MNBIは2−メルカプト−5−メチルベ
ンゾイミダゾールである。4−MPAは4−メチルフタ
ル酸である。PERMANAX WSOは1,1−ビス(2−ヒドロ
キシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリ
メチルヘキサン[CAS RN=7292-14-0]であり、St-Jean
PhotoChemicals, Inc.(ケベック州所在)から入手可能
である。PERMANAX WSOは非感光性の還元性銀源のための
還元剤(すなわちヒンダードフェノール現像剤)であ
る。PERMANAX WSOはNONOXとしても知られている。
PETはポリエチレンテレフタレートである。PHPは
ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミドである。PH
Pは米国特許第5,028,523号に記載されてい
る。PHZはフタラジンである。
【0128】PIOLOFORM BL 16 及びPIOLOFORM BS 18 は
Wacker Polymer Systems[ミシガン州エイドリアン(Ad
rian)所在]から入手可能なポリビニルブチラール樹脂
である。TCPAはテトラクロロフタル酸である。TC
PANはテトラクロロフタル酸無水物である。増感色素
1は米国特許第5,541,054号に記載されてお
り、下記構造式:
【0129】
【化13】
【0130】により表される。化合物Pr−01は米国
特許第5,686,228号に記載されており、下記構
造式:
【0131】
【化14】
【0132】により表される。2−(トリブロモメチル
スルホニル)キノリンは米国特許第5,460,938
号に記載されている。2−(トリブロモメチルスルホニ
ル)キノリンは下記構造式:
【0133】
【化15】
【0134】により表される。ビニルスルホン1(VS
−1)はヨーロッパ特許出願公開第0600589A2
号に記載されており、下記構造式:
【0135】
【化16】
【0136】により表される。ハレーション防止用色素
1(AH−1)はPCT特許出願第WO95/23,3
57号(1995年1月11日出願)に記載されてお
り、下記構造式:
【0137】
【化17】
【0138】により表される。以下の実施例によって、
本発明の化合物を使用する例示的合成手順及び予備手順
を示す。
【0139】プリント安定化剤化合物の源(1−アルキ
ル−スルホニル−1H−ベンゾトリアゾール及び1−ア
リール−スルホニル−1H−ベンゾトリアゾールの調
製) 方法1:ベンゾトリアゾール(10mmol)をアセト
ン(25ml)に溶解させ、トリエチルアミン(10m
mol)を添加した。反応混合物を氷水浴中で0℃で攪
拌し、アセトン(10〜20ml)中のアルキルスルホ
ニルクロライド又はアリールスルホニルクロライド(1
0mmol)の溶液を徐々に添加し、反応を室温まで昇
温させた。使用したスルホニルクロライドの種類に依存
して、室温で数分間から数時間攪拌している間に沈澱物
が形成された。沈澱物が溶解するまで水を添加し、透明
溶液を得た。さらに水を添加することによって、生成物
の沈澱が生じ、その生成物を濾過により取り出し、風乾
させ、そして適切な溶剤から結晶化させた。 方法2:ベンゾトリアゾール(10mmol)をジエチ
ルエーテル(25ml)に溶解させ、トリエチルアミン
(10mmol)を添加し、この組み合わせた溶液を0
℃の氷水浴中で冷却した。同時に、ジエチルエーテル
(10〜20ml)中のアルキルスルホニルクロライド
又はアリールスルホニルクロライド(10mmol)の
溶液を調製し、徐々に添加し、反応を室温まで昇温させ
た。使用したスルホニルクロライドの種類に依存して、
室温で数分間から数時間攪拌している間に沈澱物が形成
された。反応完了時に水(25ml)を添加し、2つの
透明な別々の層が現れるまで、反応混合物を室温で15
〜20分間攪拌した。幾つかの場合で、相分離を達成す
るために5〜10mlのアセトンを必要とした。有機相
を分離し、水(10〜15ml)で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムにより乾燥させた。ロータリーエバポレーター
での溶液の濃縮から粗生成物を得て、次にこの粗生成物
を適切な溶剤から結晶化させた。方法1による収率は方
法2による収率よりも概して高かった。方法1では90
%よりも高い収率が確認されたのに対して、方法2で確
認された収率は65〜85%の間であった。
【0140】上記方法を使用して化合物KS−1〜KS
−8を調製した。化合物KS−1,KS−2及びKS−
3はすでに文献に報告されている[R. Soundararajan及
びT.R. Balasubramanian, Chem. & Ind. (London), (19
85), 3, 92; A. R. Katritzky, N. Shobana, J. Perna
k, A. S. Afridi 及びWei-Qiang Fan, Tetrahedron,199
2, 48(37), 7817; 並びにA. R. Katritzky 及びWei-Qia
ng Fan, Heterocycl.Chem. 1990, 27(6), 1543-7参
照]。上記のKS−4の番号を付した化合物は新規化合
物であると考えられ、ここで報告されるのが最初であ
る。
【0141】化合物KS−1は1−(メチルスルホニ
ル)−1H−ベンゾトリアゾールである。方法2により
この化合物を調製した。融点:110〜111℃。融点
(文献値):104〜106℃。1 H-NMR(CDCl3): 3.52(s,3H); 7.53(t,1H); 7.68(t,1H);
8.00(d,2H); 8.14(d,1H):13 C-NMR(CDCl3): 42.701; 111.708; 120.381; 125.855;
130.317; 131.413; 144.958
【0142】化合物KS−2は1−フェニルスルホニル
−1H−ベンゾトリアゾールである。方法2によってこ
の化合物を得た。室温でアセトン−水から得られたもの
は融点が126℃であった。融点(文献値):124〜
126℃。Aldrich ChemicalCompanyから化合物KS−
2を入手することも可能である。1 H-NMR(CDCl3): 7.50(m,3H); 7.66(q,2H); 8.07(d,1H);
8.13(m,3H)13 C-NMR(CDCl3): 111.842; 120.432; 125.790; 127.73
3; 129.573; 130.239;131.444; 135.111; 136.816; 14
5.252
【0143】化合物KS−3は1−[(4−メチルベン
ゼン)スルホニル]−1H−ベンゾトリアゾールであ
る。方法1及び方法2の両方によってこの化合物を調製
した。室温でアセトン−水から得られたものは融点が1
35℃であった。融点(文献値):134〜135℃。1 H-NMR(アセトン-d6): 2.39(s,3H); 7.46(d,2H); 7.58
(t,1H); 7.79(t,1H);8.04(d,2H); 8.14(q,2H)13 C-NMR(CDCl3): 21.616; 76.654; 76.910; 77.166; 11
1.878; 120.384; 125.653; 127.820; 130.070; 130.15
3; 146.608
【0144】化合物KS−4は1−[(2,4,6−ト
リイソプロピルベンゼン)スルホニル]−1H−ベンゾ
トリアゾールである。方法2によってこの化合物を調製
した。室温でアセトン−水から得られたものは融点が1
05℃であった。1 H-NMR(CDCl3): 1.12(d,12H); 1.23(d,6H); 2.85(クイ
ンテット,1H); 4.20(クインテット,2H); 7.23(s,2H);
7.48(t,1H); 7.64(t,1H); 8.08(q,2H)13 C-NMR(CDCl3): 22.929; 23.671; 29.332; 33.878; 11
1.548; 119.967; 124.046; 125.007; 129.407; 152.13
9; 155.344
【0145】化合物KS−5は1−[(ペンタフルオロ
ベンゼン)スルホニル]−1H−ベンゾトリアゾールで
ある。方法2によってこの化合物を得た。1 H-NMR(CDCl3): 7.5(m,4H)13 C-NMR(CDCl3): 109.505; 112.002; 120.788; 125.40
1; 126.496; 129.881;131.069
【0146】化合物KS−6は1−[(4−メトキシベ
ンゼン)スルホニル]−1H−ベンゾトリアゾールであ
る。方法2によってこの化合物を得た。熱メタノールか
ら得られたものは融点が138℃であった。1 H-NMR(CDCl3): 3.82(s,3H); 6.87(d,2H); 7.47(t,1H);
7.65(t,1H); 8.07(m,4H)13 C-NMR(CDCl3): 55.996; 112.169; 115.067; 120.594;
125.882; 128.205; 130.288; 130.548; 131.677; 145.
543; 165.117
【0147】化合物KS−7は1−[(2,4−ジニト
ロベンゼン)スルホニル]−1H−ベンゾトリアゾール
である。方法1及び方法2によってこの化合物を得た。
熱アセトンから得られたものは融点が197〜198℃
であった。化合物KS−8は1−[(4−クロロベンゼ
ン)スルホニル]−1H−ベンゾトリアゾールである。
方法2によってこの化合物を得た。熱アセトンから得ら
れたものは融点が159℃であった。1 H-NMR(THF-d8): 7.52(t,1H); 7.63(dd,2H); 7.72(t,1
H); 8.10(d,1H); 8.15(m,3H)13 C-NMR(THF-d8): 112.788; 121.387; 126.829; 130.47
4; 131.028; 131.262;132.477; 136.830; 142.605; 14
6.511全ての試料が前掲の構造式に一致する質量スペク
トルを示した。
【0148】乳剤の調製 以下の実施例によって、フォトサーモグラフィック要素
における本発明のプリント安定化剤化合物の使用を示
す。実施例で使用した予備形成されたヨウ臭化銀乳剤、
銀石鹸分散体、ホモジネート、及びハロゲン化物化され
たホモジネート溶液の調製を以下に示す。
【0149】フォトサーモグラフィック配合物 以下の記載は、一バッチのフォトサーモグラフィック配
合物の調製を説明するものである。各実施例における全
てのコーティング用に十分なバッチのこの配合物を調製
した。予備形成したイリジウム及び銅ドープコア−シェ
ル型銀カルボキシレート石鹸を米国特許出願第08/8
81,407号(1997年6月24日出願)に記載さ
れているように調製した。
【0150】予備形成した石鹸は2.0質量%の直径
0.05マイクロメートル(μm)イリジウムドープコ
ア−シェル型ヨウ臭化銀乳剤(25%コアが8%のヨウ
化物、92%の臭化物を含み、75%全臭化物シェルが
1×10-5モルのIr4+と6×10-6モルのCu2+を含
む)を含んでいた。25.2%の固形分(石鹸)、1.
3%のBUTVAR B-79 ポリビニルブチラール樹脂、及び7
3.5%の2−ブタノンを含む銀カルボキシレート石鹸
の分散体を均質化した。
【0151】67°F(19℃)に保たれ、300rp
mで攪拌されたこの銀石鹸分散体171.44gに、2
2.07gの2−ブタノンと、1.29gのメタノール
中の0.226gのピリジニウムヒドロブロミドペルブ
ロミドの溶液を添加した。1時間の混合後、1.76g
のメタノール中の0.220gの臭化亜鉛の溶液を添加
した。30分後、以下の赤外増感色素プレミックを添加
した。
【0152】
【表1】
【0153】1時間の混合後、さらに30分間攪拌しな
がら温度を51°F(10.6℃)に下げ、続いて4
3.55gのPIOLOFORM BL-16 ポリビニルブチラール樹
脂を添加し、攪拌速度を800rpmに増加させた。1
5分後、15.15gの2−ブタノン中の1.23gの
2−(トリブロモメチルスルホニル)キノリンの溶液を
添加した。15分後、10.63gの1,1−ビス(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,
5−トリメチルヘキサン(PERMANAX WSO)を添加した。
15分後、0.31gの2−ブタノンに溶解した0.6
3gのDESMODUR N3300を添加した。15分後、0.99
gの2−ブタノン中の0.35gのテトラクロロフタル
酸を添加し、それに続く15分後に、5.97gの2−
ブタノン中の1.05gのフタラジンを添加した。さら
に15分間攪拌し、続いて3.49gの2−ブタノン中
の0.47gの4−メチルフタル酸と0.35gのメタ
ノールを添加した。
【0154】500gバッチのトップコート溶液を次の
ように調製した:1.44gのACRYLOID-21 ポリメチル
メタクリレート及び37.29gのCAB 171-15S セルロ
ースアセテートブチレートを459gの2−ブタノン中
で溶解するまで混合した。次にこのプレミックスに0.
76gのビニルスルホン1(VS−1)、0.57gの
ベンゾトリアゾール(BZT)、0.45gのハレーシ
ョン防止用色素1(AH−1)、0.50gの化合物P
r−01及び0.0047モルの1−スルホニル−1H
−ベンゾトリアゾール化合物(化合物KS−1〜KS−
7)を添加した。
【0155】試料のコーティング及び乾燥 試料を赤外線安全光のもとでデュアルナイフコーターを
使用してコーティングした。フォトサーモグラフィック
乳剤及びトップコート配合物を、CAB 171-15S樹脂中に
AH−1を含むハレーション防止用裏地コーティングを
施した7ミル(177.8μm)の青色を帯びたポリエ
チレンテレフタレート支持体上にコーティングした。蝶
番のついたナイフを上昇させた後、コーター床上に支持
体を配置した。次にナイフを下げて所定の位置に固定し
た。スクリューノブで制御され且つ電子ゲージにより測
定されるウェッジによりナイフの高さを調節した。ナイ
フ#1を10.6ミル(269.24マイクロメート
ル)(支持体の望ましい厚さとフォトサーモグラフィッ
ク乳剤層#1の湿潤厚さの合計に相当するクリアラン
ス)まで上昇させた。ナイフ#2を12.1ミル(30
7.34マイクロメートル)(支持体の望ましい厚さと
フォトサーモグラフィック乳剤層#1の湿潤厚さとトッ
プコート層#2の湿潤厚さの合計に等しい)まで上昇さ
せた。
【0156】溶液#1及び#2のアリコートを、対応す
るナイフの手前で同時に支持体上に流延した。即座に支
持体にナイフを引いてオーブンに入れ、2層コーティン
グを生じさせた。次に、BLUE-Mオーブン内で回転してい
るベルトに支持体を送り出すことによって、コーティン
グされたフォトサーモグラフィック要素を乾燥させた。
全ての試料を185°F(85℃)で5分間乾燥させ
た。
【0157】感光度 コーティングし乾燥させて上記のように調製したフォト
サーモグラフィック要素を1.5インチ×11インチ
(3.8cm×27.9cm)試験片に切断し、811
nmレーザーダイオードを組み込んだ走査型レーザー感
光度計を使用して10cm連続ウェッジを通して露光し
た。試料の全走査時間は6秒間であった。熱ロール処理
装置を使用して試料を255°F(124℃)で15秒
間現像した。
【0158】フォトサーモグラフィック要素の感度に適
切なフィルターを使用する特別仕様のコンピューター走
査型感光度計により感光度測定値を得た。この感光度測
定値は、市販の感光度計から得られる測定値と同等であ
ると考えられる。Dmin は、現像後の非露光領域の濃度
である。Dmin は、基準マークの露光面での最も低い8
つの濃度の値の平均である。Dmax は、基準マークの露
光側での最高濃度の値である。感度2は、Dmin よりも
1.00大きい濃度値に対応するLog1/E+4であ
る。ここでEはerg/cm2 単位で表した露光量であ
る。平均コントラスト1(AC−1)は、Dmin よりも
0.60大きい濃度点とDmin よりも2.00大きい濃
度点とを結ぶ線の傾きの絶対値である。
【0159】実施例1 化合物KS−1〜7(0.0047モル)を500gの
フォトサーモグラフィック要素トップコート配合物に含
めた。試料を前述のようにコーティングし、乾燥させ、
画像形成し、そして現像した。以下に示す感光度の結果
から、フォトサーモグラフィック乳剤への1−スルホニ
ル−1H−ベンゾトリアゾール化合物の導入が初期感度
にほとんど影響を及ぼさないことが示される。
【0160】
【表2】
【0161】
【表3】
【0162】前述のように、画像形成されたフォトサー
モグラフィック要素をライトボックス上に放置した場合
に画像の劣化が生じることは望ましくない。ライトボッ
クス上でのプリント安定性を2つのPickerライトボック
ス上で試験した。それらを3C及び2BPickerライトボ
ックスと呼ぶことにする。ライトボックス表面の種々の
位置での光度及び温度を測定した。
【0163】
【表4】
【0164】フォトサーモグラフィック要素の感光度試
験片を前述のように調製し、画像形成し、そして現像し
た。各試験片のDmin を2箇所で測定した。次に試験片
のDmax 側がクリップに近いほうに存在するようにPick
erライトボックスに試験片を取り付けた。試料をライト
ボックス上に数日間放置した。Dmin を定期的に測定し
た。以下に示す結果から、1−スルホニル−1H−ベン
ゾトリアゾール化合物がライトボックス上でのプリント
安定性を改良することが分かる。
【0165】
【表5】
【0166】
【表6】
【0167】
【表7】 実施例2 輸送プリント安定性:前述のように、画像形成されたフ
ォトサーモグラフィック要素が、例えば例えば宅配便業
者、配達業者又は患者によって熱い乗物内で輸送される
間のような長時間保存されたりした場合に背景濃度の増
加(Dmin の増加)画像が生じることは望ましくない。
1−スルホニル−1H−ベンゾトリアゾール化合物をフ
ォトサーモグラフィック要素のトップコートに含めるこ
とによって透明プリント安定性を試験した。2倍のレベ
ル(0.0094モル)でカブリ防止プリント安定化剤
化合物KS−1〜KS−6を評価した。1倍のレベル
(0.0047モル)でカブリ防止プリント安定化剤K
S−7を評価した。1−スルホニル−1H−ベンゾトリ
アゾール化合物を含まない比較用試料も調製し、「な
し」のラベルを付した。
【0168】前述のようにフォトサーモグラフィック要
素の感光度試験片を調製し、画像形成し、現像した。試
験片を室内光に1日間露光し、次に160°F(71.
1℃)のオーブン内で暗い中で1日間加熱した。オーブ
ン加熱の前後で、Status Blue A フィルターを使用する
Macbeth TR 924デンシトメーターにより各試験片のDmi
n を測定した。得られたデータ(以下に示す)から、フ
ォトサーモグラフィック要素において1−スルホニル−
1H−ベンゾトリアゾール化合物をプリント安定化剤と
して使用した場合にDmin の変化(ΔDmin )が改善さ
れることが示される。化合物KS−1は、この試験で測
定した場合に、プリント安定性を改善しないようであっ
た。
【0169】
【表8】
【0170】実施例3 この実施例はフォトサーモグラフィック乳剤層における
ベンゾトリアゾール化合物の使用を示すものである。前
述のように調製し、67°F(19℃)に保ち、300
rpmで攪拌した銀石鹸分散体170gに、40gの2
−ブタノンと、1.00gのメタノール中の0.23g
のピリジニウムヒドロブロミドペルブロミドの溶液とを
添加した。1時間の混合後、1.5gのメタノール中の
0.2gの臭化亜鉛の溶液を添加した。30分後、次の
赤外増感色素プレミックスを添加した。
【0171】
【表9】
【0172】1時間の混合後、温度を48°F(8.8
8℃)に下げ、攪拌をさらに30分間続けた。これに続
き、43.4gのPIOLOFORM BL-16 ポリビニルブチラー
ル樹脂を添加し、攪拌速度を800rpmに増加させ
た。15分間の攪拌後、0.31gの2−(トリブロモ
メチルスルホニル)キノリンを添加した。15分後、9
gの2,2’−イソブチリデンビス−(4,6−ジメチ
ルフェノール)(LOWINOX 22IB46)を添加した。15分
後、0.31gの2−ブタノンに溶解した0.63gの
DESMODUR N3300を添加した。さらに15分後、0.35
gのテトラクロロフタル酸を添加し、その後に1.26
gのフタラジンを添加した。さらに15分間攪拌し、続
いて0.57gの4−メチルフタル酸と0.08gのK
S−3を添加した。
【0173】200gバッチのトップコート溶液を次の
ように調製した:0.56gのACRYLOID-21 ポリメチル
メタクリレート及び15gのCAB 171-15S セルロースア
セテートブチレートを183gの2−ブタノン中で溶解
するまで混合した。次にこのプレミックスに0.4gの
ビニルスルホン1(VS−1)、0.18gのPr−0
1、0.16gのベンゾトリアゾール(BZT)、0.
189gのカブリ防止剤化合物1、1.0gのDesmodur
N3300及び0.18gのハレーション防止用色素1(A
H−1)を添加した。
【0174】フォトサーモグラフィック乳剤及びトップ
コート配合物を、前述の方法を使用して、CAB 171-15S
樹脂中にAH−1を含むハレーション防止用裏地コーテ
ィングを施した7ミル(177.8μm)の青色を帯び
たポリエチレンテレフタレート支持体上にコーティング
した。これらの試料に対し、ナイフ#1を10.3ミル
(261.62マイクロメートル)(支持体の望ましい
厚さとフォトサーモグラフィック乳剤層#1の湿潤厚さ
の合計に相当するクリアランス)まで上昇させた。ナイ
フ#2を12.5ミル(317.5マイクロメートル)
(支持体の望ましい厚さとフォトサーモグラフィック乳
剤層#1の湿潤厚さとトップコート層#2の湿潤厚さの
合計に等しい)まで上昇させた。
【0175】溶液#1及び#2のアリコートを、対応す
るナイフの手前で同時に支持体上に流延した。即座に支
持体にナイフを引いてオーブンに入れ、2層コーティン
グを生じさせた。次に、BLUE-Mオーブン内で回転してい
るベルトに支持体を送り出すことによって、コーティン
グされたフォトサーモグラフィック要素を乾燥させた。
全ての試料を185°F(85℃)で5分間乾燥させ
た。
【0176】前述のようにフォトサーモグラフィック要
素の感光度試験片を調製し、画像形成し、そして現像し
た。各試験片の2箇所のDmin をX-Riteデンシトメータ
ー[ミシガン州グランドビル(Grandville)所在のX-Ri
te Inc. ]のブルーフィルターを使用して測定した。次
に試験片のDmax 側がクリップに近いほうに存在するよ
うに3C Picker ライトボックスに試験片を取り付けた。
試料をライトボックス上に40日間放置した。以下に示
す結果から、1−スルホニル−1H−ベンゾトリアゾー
ル化合物が、フォトサーモグラフィック乳剤層に含めら
れた場合に、ライトボックス上でのプリント安定性を改
良することが分かる。
【0177】
【表10】
【0178】特許請求の範囲により規定される本発明の
真意又は範囲から離れずに、上記開示から相応な改良及
び変更が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲーリー イー.ラベレ アメリカ合衆国,ミネソタ 55038,フー ゴー,オネカ レイク ブールバード 7095 (72)発明者 エマリー ジェイ.スパール アメリカ合衆国,ミネソタ 55106,セン ト.ポール,ホーソルン アベニュ 1176 (72)発明者 ポール ジー.スコウ アメリカ合衆国,ミネソタ 55082,ステ ィルウォーター,パレード アベニュ ノ ース 12180

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)感光性ハロゲン化銀; (b)非感光性の還元性銀源; (c)銀イオンのための還元剤システム;及び (d)バインダー;を含む画像形成被覆でコーティング
    された支持体を含むフォトサーモグラフィック要素であ
    って、一般構造式(I): 【化1】 (式中、Rは、20個以下の炭素原子を有するアルキル
    又はアルケニル基;20個以下の炭素原子を含むアリー
    ル、アルカリール又はアラルキル基;6個以下の環原子
    を含む脂肪族又は芳香族複素環基;及び6個以下の炭素
    原子を含む炭素環基を表す)により表されるベンゾトリ
    アゾール化合物をさらに含むことを特徴とするフォトサ
    ーモグラフィック要素。
  2. 【請求項2】 一般構造式(I)により表される化合物
    が、 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1記
    載のフォトサーモグラフィック要素。
  3. 【請求項3】 (a)紫外線又は短波長可視光に対して
    透明な支持体上の請求項1又は2に記載のフォトサーモ
    グラフィック要素を、この要素の感光性ハロゲン化銀が
    感じる電磁波に暴露して潜像を生成させ、その後に前記
    要素を加熱して前記要素上に可視画像を形成させ; (b)可視画像をその上に有する前記要素を、紫外線又
    は短波長可視光源と、紫外線又は短波長可視光に感光性
    の画像形成可能な媒体との間に配置し; (c)次に、前記要素上の可視画像を通して前記紫外線
    又は短波長可視光に感光性の画像形成可能な媒体を紫外
    線又は短波長可視光に暴露することによって、可視画像
    が存在する前記要素の領域において紫外線又は短波長可
    視光を吸収させるとともに前記要素上の可視画像が存在
    しない領域において紫外線又は短波長可視光を透過させ
    ること;を含む可視画像の形成方法。
JP2000134326A 1999-04-28 2000-04-28 フォトサーモグラフィック要素におけるプリント安定化剤としての1−スルホニル−1h−ベンゾトリアゾール化合物 Pending JP2000330235A (ja)

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US09/301652 1999-04-28

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