JP2000331539A - 耐インバータサージエナメル線 - Google Patents

耐インバータサージエナメル線

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JP2000331539A
JP2000331539A JP14105999A JP14105999A JP2000331539A JP 2000331539 A JP2000331539 A JP 2000331539A JP 14105999 A JP14105999 A JP 14105999A JP 14105999 A JP14105999 A JP 14105999A JP 2000331539 A JP2000331539 A JP 2000331539A
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wire
enamel wire
coating layer
inorganic powder
resin
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JP14105999A
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English (en)
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Hideyuki Kikuchi
英行 菊池
Sadami Itonaga
貞美 糸永
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】初期値及び伸長後のV−t特性(電圧−絶縁破
壊寿命特性)が優れた耐インバータサージエナメル線を
提供することにある。 【解決手段】(1)導線直上に汎用エナメル線樹脂塗膜
層を設け、且つ該汎用エナメル線樹脂塗膜層の上層に耐
熱エナメル線用樹脂100重量部と、粒径φ0.1μm
以下の無機粉末30〜100重量部と、該無機粉末と前
記耐熱エナメル線用樹脂との親和剤0.1〜30重量部
とから成る特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜
層を設けて成ることを特徴とする耐インバータサージエ
ナメル線。(2)導線直上に汎用エナメル線樹脂塗膜層
を設け、且つ該汎用エナメル線樹脂塗膜層の上層に耐熱
エナメル線用樹脂100重量部と、粒径φ0.1μm以
下の無機粉末30〜100重量部と、該無機粉末と前記
耐熱エナメル線用樹脂との親和剤0.1〜30重量部と
から成る特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜層
を設け、しかも該特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹
脂塗膜層の上層に強靱エナメル線用樹脂塗膜層を設けて
成ることを特徴とする耐インバータサージエナメル線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐インバータサー
ジエナメル線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インバータは効率的な可変速制御装置と
して、多くの電気機器に取り付けられるようになってき
ている。
【0003】インバータは数kHz〜数十kHzでスイ
ッチングが行われ、それらのパルス毎にサージ電圧が発
生する。インバータサージはその伝搬系内でインピーダ
ンスの不連続点、例えば接続する配線の始端、終端等に
おいて反射が発生し、その結果最大でインバータ出力電
圧の2倍の電圧が印加される現象である。特に、IGB
T等の高速スイッチング素子により発生する出力パルス
は電圧俊度が高く、それにより接続ケーブルが短くても
サージ電圧が高く、更にその接続ケーブルによる電圧減
衰も小さく、その結果インバータ出力電圧の2倍近い電
圧が発生するのである。
【0004】インバータ関連機器、例えば高速スイッチ
ング素子、インバータモーター、変圧器等の電気機器コ
イルにはマグネットワイヤとして大量のエナメル線が用
いられている。しかも前述したように、インバータ関連
機器ではそのインバータ出力電圧の2倍近い電圧がかか
ることから、それら電気機器コイルを構成する材料の一
つであるエナメル線のインバータサージ劣化を最小限に
することが要求されるようになってきている。
【0005】エナメル線のインバータサージ劣化は、イ
ンバータで発生した波高値の高いサージ電圧によりエナ
メル線に部分放電が起こり、その部分放電によりエナメ
ル線の塗膜が部分放電劣化を引き起こす現象、つまり高
周波部分放電劣化である。
【0006】一般に、部分放電劣化は電気絶縁材料がそ
の部分放電で発生した荷電粒子の衝突による分子鎖切断
劣化、スパッタリング劣化、局部温度上昇による熱溶融
或いは熱分解劣化、放電で発生したオゾンによる化学的
劣化等が複雑に起こる現象である。このような訳で、実
際の部分放電で劣化した電気絶縁材料では厚さが減少し
たりすることが見られる。
【0007】エナメル線のインバータサージ劣化も一般
の部分放電劣化と同様なメカニズムで進行するものと考
えられている。
【0008】ところで部分放電劣化に強い電気絶縁材料
としては金属酸化物、珪素酸化物、金属窒化物、セラミ
ックス等の無機質系電気絶縁材料が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらエナメル
線は、そのエナメル塗膜層が本質的に有機質系電気絶縁
材料のエナメル線用樹脂から成るためその耐インバータ
サージ劣化性が無機質系電気絶縁材料より劣っている。
【0010】そこで、ベースエナメル線用樹脂に無機粉
末をブレンドして成る無機粉末ブレンドエナメル線が提
案されている。
【0011】この無機粉末ブレンドエナメル線はそのま
まの状態でV−t寿命試験(電圧−絶縁破壊寿命試験)
を行うと、そのV−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)
が良好である。
【0012】しかし、この無機粉末ブレンドエナメル線
を巻線して電気機器コイルを作成し、次にその得られた
電気機器コイルについてV−t寿命試験(電圧−絶縁破
壊寿命試験)を行うと、そのV−t特性(電圧−絶縁破
壊寿命特性)が極めて悪い。
【0013】これは、この無機粉末ブレンドエナメル線
の可撓性等の機械的特性が悪く、そのため電気機器コイ
ルの巻線作業時に曲げや伸張を受けて機械的に損傷し、
その結果V−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)が悪化
するのである。
【0014】そこで、この無機粉末ブレンドエナメル線
の機械的特性を改善する試みが幾つか為されている。
【0015】このような無機粉末ブレンドエナメル線の
機械的特性を改善する手段として無機粉末ブレンドエナ
メル線の上層へポリアミド樹脂、若しくはポリアミドイ
ミド樹脂若しくは潤滑剤等をオバーコートする方法があ
る。しかし、これらをオバーコートして成る無機粉末ブ
レンドエナメル線でもそのV−t特性(電圧−絶縁破壊
寿命特性)が顕著に改善できないのである。
【0016】また、このような無機粉末ブレンドエナメ
ル線の機械的特性を改善する手段として無機粉末ブレン
ドエナメル線の下層、即ち導線直上へ汎用エナメル線用
塗料、例えばポリエステルエナメル線用塗料、ポリエス
テルイミドエナメル線用塗料、ポリアミドイミドエナメ
ル線用塗料等を塗布、焼き付けすることが提案されてい
る。しかし、この汎用エナメル線用塗料をアンダーコー
トしてもそのV−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)を
顕著に改善できないのが実情である。
【0017】本発明はかかる点に立って為されたもので
あって、その目的とするところは前記した従来技術の欠
点を解消し、初期値及び伸長後のV−t特性(電圧−絶
縁破壊寿命特性)が優れた耐インバータサージエナメル
線を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、次の2点にある。
【0019】(1)導線直上に汎用エナメル線樹脂塗膜
層を設け、且つ該汎用エナメル線樹脂塗膜層の上層に耐
熱エナメル線用樹脂100重量部と、粒径φ0.1μm
以下の無機粉末30〜100重量部と、該無機粉末と前
記耐熱エナメル線用樹脂との親和剤0.1〜30重量部
とから成る特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜
層を設けて成ることを特徴とする耐インバータサージエ
ナメル線。
【0020】(2)導線直上に汎用エナメル線樹脂塗膜
層を設け、且つ該汎用エナメル線樹脂塗膜層の上層に耐
熱エナメル線用樹脂100重量部と、粒径φ0.1μm
以下の無機粉末30〜100重量部と、該無機粉末と前
記耐熱エナメル線用樹脂との親和剤0.1〜30重量部
とから成る特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜
層を設け、しかも該特定無機粉末ブレンドエナメル線用
樹脂塗膜層の上層に強靱エナメル線用樹脂塗膜層を設け
て成ることを特徴とする耐インバータサージエナメル
線。
【0021】本発明において無機粉末と耐熱エナメル線
用樹脂との親和剤は、カップリング剤若しくはアルコキ
シド又はカップリング剤とアルコキシドの混合物である
ことが好ましい。
【0022】本発明においてカップリング剤としてはシ
ラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウム系化合物
の中から選ばれた1種又は2種以上の混合物であること
が好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の耐インバータサー
ジエナメル線の実施の形態について説明する。
【0024】ベースエナメル線用樹脂に無機粉末をブレ
ンドして成る無機粉末ブレンドエナメル線のV−t特性
(電圧−絶縁破壊寿命特性)及び機械的特性を改善させ
るためには、ベースエナメル線用樹脂に無機粉末を高密
度に且つボイドや欠陥部を発生させることなく均一にブ
レンドさせることが重要である。そのために無機粉末は
粒径が非常に微細なものを用いることが必要である。
【0025】本発明の耐インバータサージエナメル線の
基本構造は、導線直上に汎用エナメル線用樹脂塗膜、そ
の上層に特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜層
を設けるようになっている。そして本発明において機械
的特性を一段と改良させるときには特定無機粉末ブレン
ドエナメル線用樹脂塗膜の上に、更に強靱エナメル線用
樹脂塗膜層を設けるようにする。
【0026】ここにおいて導線直上に設ける汎用エナメ
ル線用樹脂塗膜としては、ポリエステル樹脂エナメル塗
膜層、ポリエステルイミド樹脂エナメル塗膜層、ポリア
ミドイミド樹脂エナメル塗膜層等がある。
【0027】また、特定無機粉末ブレンドエナメル線用
樹脂塗膜層は汎用エナメル線用樹脂塗膜の上層に、ベー
ス耐熱エナメル線用塗料に粒径が微細な無機粉末をブレ
ンドして成る特定無機粉末ブレンドエナメル線用塗料を
塗布、焼き付けすることにより得られるものである。こ
こにおいてベース耐熱エナメル線用塗料としては、ポリ
エステルエナメル線用塗料、ポリエステルイミドエナメ
ル線用塗料、ポリアミドイミドエナメル線用塗料等があ
る。
【0028】また、微細な無機粉末としてはV−t特性
(電圧−絶縁破壊寿命特性)を改善できるシリカ、酸化
チタン(チタニア)、アルミナ、ジルコニア等の無機酸
化物、マイカ、タルク、炭化珪素、窒化珪素等がある。
【0029】本発明においてこれら無機粉末を粒径φ
0.1μm以下のものと限定したのは、ベースエナメル
線用樹脂に無機粉末を高密度に且つボイドや欠陥部を発
生させることなく均一にブレンドさせるためである。例
えば、ベースエナメル線用樹脂に粒径φ0.3μm以上
の無機粉末をブレンドして成る無機粉末ブレンドエナメ
ル線用塗料を塗布、焼き付けすることにより得られる無
機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜層ではボイドや欠
陥部が多数発生し、その結果目的とするV−t特性(電
圧−絶縁破壊寿命特性)を改善することができないので
ある。
【0030】更に、本発明においてベース耐熱エナメル
線用塗料の樹脂分100重量部に対して無機粉末の配合
量を30〜100重量部と限定したのは、30重量部以
下ではV−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)の改善効
果が小さく、逆に100重量部以上では伸張後や電気機
器コイル巻線後のV−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特
性)を悪化させるためである。
【0031】本発明においてカップリング剤又はアルコ
キシドを配合するのは、ベース耐熱エナメル線用塗料の
樹脂分と無機粉末とを強力に結合し、それによって得ら
れる耐インバータサージエナメル線の機械的特性及びV
−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)を顕著に向上させ
るためである。
【0032】ここにおいてカップリング剤は無機粉末と
の親和性が高い無機親和基と、ベース耐熱エナメル線用
塗料の樹脂分との親和性が高い樹脂親和基とを有するも
のである。無機親和基としてはアルコキシド基等があ
る。また、樹脂親和基としてはエポキシ基等がある。
【0033】カップリング剤としては、シラン系化合
物、チタン系化合物、アルミニウム系化合物等がある。
シラン系化合物としては、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等があ
る。チタン系化合物としては、イソプロピルトリイソス
テアロイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソ
ステアロイルチタネート等がある。アルミニウム系化合
物としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロ
ピレート等がある。
【0034】本発明において特定無機粉末ブレンドエナ
メル線用樹脂塗膜層の上層に設けるエナメル線用樹脂塗
膜層としては、ポリアミド樹脂エナメル塗膜層、ポリア
ミドイミド樹脂エナメル塗膜層等がある。
【0035】本発明においてアルコキシドとしては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラステア
リルオキシチタン、テトラブトキシジルコニウム、トリ
エトキシアルミニウム、トリメトキシアルミニウム等が
ある。
【0036】本発明において強靱エナメル線用樹脂塗膜
層としては、ポリアミドイミド樹脂塗膜層、ポリアミド
樹脂塗膜層等がある。
【0037】
【実施例】次に、本発明の耐インバータサージエナメル
線の実施例を比較例と共に説明する。
【0038】(実施例1)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、イミド変性ポリエステルエナメル線用塗料を厚
さ25μmとなるように塗布、焼き付けすることにより
汎用エナメル線用樹脂塗膜層のイミド変性ポリエステル
樹脂塗膜層を設けた。
【0039】次に、そのイミド変性ポリエステル樹脂塗
膜層の上に、大日精化工業のトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナメ
ル線用塗料EH−402の樹脂分100重量部に、粒径
φ0.02μmの酸化チタン粉末を50重量部、日本曹
達株式会社のチタン系カップリング剤のチタニウムステ
アレートのチタコートS151を5重量部配合すること
により実施例1の特定無機粉末ブレンドエナメル線用塗
料を得た。
【0040】次に、上記で得たイミド変性ポリエステル
樹脂塗膜層の上に、上記で得た実施例1の特定無機粉末
ブレンドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けすることに
より厚さ7μmの実施例1の特定無機粉末ブレンドエナ
メル線用樹脂塗膜層を設けた。
【0041】次に、その実施例1の特定無機粉末ブレン
ドエナメル線用樹脂塗膜層の上に、強靱エナメル線用樹
脂塗膜層としてポリアミドイミドエナメル線用塗料を厚
さ5μmとなるように塗布、焼き付けてポリアミドイミ
ド樹脂塗膜層を設けることにより、実施例1の耐インバ
ータサージエナメル線を得た。
【0042】図1は、実施例1の耐インバータサージエ
ナメル線の断面図を示したものである。
【0043】図1において1は銅線、2は汎用エナメル
線用樹脂塗膜層、3は特定無機粉末ブレンドエナメル線
用樹脂塗膜層、4は強靱エナメル線用樹脂塗膜層であ
る。
【0044】(実施例2)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、イミド変性ポリエステルエナメル線用塗料を厚
さ25μmとなるように塗布、焼き付けすることにより
イミド変性ポリエステル樹脂塗膜層を設けた。
【0045】次に、そのイミド変性ポリエステル樹脂塗
膜層の上に、大日精化工業のトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナメ
ル線用塗料EH−402の樹脂分100重量部に、粒径
φ0.02μmの酸化チタン粉末を75重量部、日本曹
達株式会社のチタン系カップリング剤のチタニウムステ
アレートのチタコートS151を3重量部、日本曹達株
式会社のチタン系カップリング剤のテトラ−n−ブトキ
シチタンポリマーのB−10を1重量部配合することに
より実施例2の特定無機粉末ブレンドエナメル線用塗料
を得た。
【0046】次に、上記で得たイミド変性ポリエステル
樹脂塗膜層の上に、上記で得た実施例2の特定無機粉末
ブレンドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けすることに
より厚さ7μmの実施例2の特定無機粉末ブレンドエナ
メル線用樹脂塗膜層を設けた。
【0047】次に、その実施例2の特定無機粉末ブレン
ドエナメル線用樹脂塗膜層の上に、ポリアミドイミドエ
ナメル線用塗料を厚さ5μmとなるように塗布、焼き付
けてポリアミドイミド樹脂塗膜層を設けることにより、
実施例2の耐インバータサージエナメル線を得た。
【0048】(実施例3)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、イミド変性ポリエステルエナメル線用塗料を厚
さ25μmとなるように塗布、焼き付けすることにより
イミド変性ポリエステル樹脂塗膜層を設けた。
【0049】次に、そのイミド変性ポリエステル樹脂塗
膜層の上に、日立化成工業のポリミドイミドエナメル線
用塗料HI−406の樹脂分100重量部に、粒径φ
0.05μmの酸化珪素粉末を75重量部、テトラメト
キシシランを20重量部、信越化学工業株式会社のγ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシランのKBM40
3を0.5重量部配合することにより、実施例3の特定
無機粉末ブレンドエナメル線用塗料を得た。
【0050】次に、上記で得たイミド変性ポリエステル
樹脂塗膜層の上に、上記で得た実施例3の特定無機粉末
ブレンドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けすることに
より厚さ7μmの実施例3の特定無機粉末ブレンドエナ
メル線用樹脂塗膜層を設けた。
【0051】次に、その実施例3の特定無機粉末ブレン
ドエナメル線用樹脂塗膜層の上に、ポリアミドイミドエ
ナメル線用塗料を厚さ5μmとなるように塗布、焼き付
けてポリアミドイミド樹脂塗膜層を設けることにより、
実施例3の耐インバータサージエナメル線を得た。
【0052】(実施例4)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、日立化成工業のポリアミドイミドエナメル線用
塗料HI−406を厚さ10μmとなるように塗布、焼
き付けすることにより汎用エナメル線用樹脂塗膜層のポ
リアミドイミド樹脂塗膜層を設けた。
【0053】次に、そのポリアミドイミド樹脂塗膜層の
上に、日立化成工業のポリアミドイミドエナメル線用塗
料HI−406の樹脂分100重量部に、粒径φ0.0
5μmの酸化珪素粉末を30重量部、テトラメトキシシ
ランを20重量部、信越化学工業株式会社のビニルトリ
メトキシシランのKBM1003を0.5重量部、日本
曹達株式会社のテトラ−n−ブトキシチタンのTBTを
0.3重量部配合することにより実施例4の特定無機粉
末ブレンドエナメル線用塗料を得た。
【0054】次に、上記で得たポリアミドイミド樹脂塗
膜層の上に、上記で得た実施例4の特定無機粉末ブレン
ドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けて厚さ27μmの
実施例4の特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜
層を設けることにより実施例4の耐インバータサージエ
ナメル線を得た。
【0055】図2は、実施例4の耐インバータサージエ
ナメル線の断面図を示したものある。
【0056】図2において1は銅線、2は汎用エナメル
線用樹脂塗膜層、3は特定無機粉末ブレンドエナメル線
用樹脂塗膜層である。
【0057】(実施例5)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、日立化成工業のポリアミドイミドエナメル線用
塗料HI−406を厚さ10μmとなるように塗布、焼
き付けすることによりポリアミドイミド樹脂塗膜層を設
けた。
【0058】次に、そのポリアミドイミド樹脂塗膜層の
上に、日立化成工業のポリアミドイミドエナメル線用塗
料HI−406の樹脂分100重量部に、粒径φ0.0
2μmの酸化チタン粉末を30重量部、日本曹達株式会
社のテトラステアリルオキシチタンのTSTを10重量
部、テトラ−n−ブトキシチタンポリマーを0.3重量
部配合することにより、実施例5の特定無機粉末ブレン
ドエナメル線用塗料を得た。
【0059】次に、上記で得たポリアミドイミド樹脂塗
膜層の上に、上記で得た実施例5の特定無機粉末ブレン
ドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けて厚さ27μmの
実施例5の特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜
層を設けることにより、実施例5の耐インバータサージ
エナメル線を得た。
【0060】(比較例1)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、イミド変性ポリエステルエナメル線用塗料を厚
さ25μmとなるように塗布、焼き付けすることにより
イミド変性ポリエステル樹脂塗膜層を設けた。
【0061】次に、そのイミド変性ポリエステル樹脂塗
膜層の上に、大日精化工業のトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナメ
ル線用塗料EH−402の樹脂分100重量部に、粒径
φ0.02μmの酸化チタン粉末を20重量部、日本曹
達株式会社のチタン系カップリング剤のチタニウムステ
アレートのチタコートS151を5重量部配合すること
により、比較例1の無機粉末ブレンドエナメル線用塗料
を得た。
【0062】次に、上記で得たイミド変性ポリエステル
樹脂塗膜層の上に、上記で得た比較例1の無機粉末ブレ
ンドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けすることにより
厚さ7μmの比較例1の無機粉末ブレンドエナメル線用
樹脂塗膜層を設けた。
【0063】次に、その比較例1の無機粉末ブレンドエ
ナメル線用樹脂塗膜層の上に、ポリアミドイミドエナメ
ル線用塗料を厚さ5μmとなるように塗布、焼き付けて
ポリアミドイミド樹脂塗膜層を設けることにより、比較
例1の無機粉末ブレンドエナメル線を得た。
【0064】(比較例2)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、イミド変性ポリエステルエナメル線用塗料を厚
さ25μmとなるように塗布、焼き付けすることにより
イミド変性ポリエステル樹脂塗膜層を設けた。
【0065】次に、そのイミド変性ポリエステル樹脂塗
膜層の上に、大日精化工業のトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナメ
ル線用塗料EH−402の樹脂分100重量部に、粒径
φ0.02μmの酸化チタン粉末を120重量部、日本
曹達株式会社のチタン系カップリング剤のチタニウムス
テアレートのチタコートS151を5重量部配合するこ
とにより、比較例2の無機粉末ブレンドエナメル線用塗
料を得た。
【0066】次に、上記で得たイミド変性ポリエステル
樹脂塗膜層の上に、上記で得た比較例2の無機粉末ブレ
ンドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けすることにより
厚さ7μmの比較例2の無機粉末ブレンドエナメル線用
樹脂塗膜層を設けた。
【0067】次に、その比較例2の無機粉末ブレンドエ
ナメル線用樹脂塗膜層の上に、ポリアミドイミドエナメ
ル線用塗料を厚さ5μmとなるように塗布、焼き付けて
ポリアミドイミド樹脂塗膜層を設けることにより、比較
例2の無機粉末ブレンドエナメル線を得た。
【0068】(比較例3)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、イミド変性ポリエステルエナメル線用塗料を厚
さ25μmとなるように塗布、焼き付けすることにより
イミド変性ポリエステル樹脂塗膜層を設けた。
【0069】次に、そのイミド変性ポリエステル樹脂塗
膜層の上に、大日精化工業のトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナメ
ル線用塗料EH−402の樹脂分100重量部に、粒径
φ0.02μmの酸化チタン粉末を75重量部配合する
ことにより、比較例3の無機粉末ブレンドエナメル線用
塗料を得た。
【0070】次に、上記で得たイミド変性ポリエステル
樹脂塗膜層の上に、上記で得た比較例3の無機粉末ブレ
ンドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けすることにより
厚さ7μmの比較例3の無機粉末ブレンドエナメル線用
樹脂塗膜層を設けた。
【0071】次に、その比較例3の無機粉末ブレンドエ
ナメル線用樹脂塗膜層の上に、ポリアミドイミドエナメ
ル線用塗料を厚さ5μmとなるように塗布、焼き付けて
ポリアミドイミド樹脂塗膜層を設けることにより、比較
例3の無機粉末ブレンドエナメル線を得た。
【0072】(比較例4)まず、導体径φ1.0mmの銅
線上に、イミド変性ポリエステルエナメル線用塗料を厚
さ25μmとなるように塗布、焼き付けすることにより
イミド変性ポリエステル樹脂塗膜層を設けた。
【0073】次に、そのイミド変性ポリエステル樹脂塗
膜層の上に、大日精化工業のトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナメ
ル線用塗料EH−402の樹脂分100重量部に、粒径
φ0.30μmの酸化チタン粉末を75重量部配合する
ことにより、比較例4の無機粉末ブレンドエナメル線用
塗料を得た。
【0074】次に、上記で得たイミド変性ポリエステル
樹脂塗膜層の上に、上記で得た比較例4の無機粉末ブレ
ンドエナメル線用塗料を塗布、焼き付けすることにより
厚さ7μmの比較例3の無機粉末ブレンドエナメル線用
樹脂塗膜層を設けた。
【0075】次に、その比較例4の無機粉末ブレンドエ
ナメル線用樹脂塗膜層の上に、ポリアミドイミドエナメ
ル線用塗料を厚さ5μmとなるように塗布、焼き付けて
ポリアミドイミド樹脂塗膜層を設けることにより、比較
例4の無機粉末ブレンドエナメル線を得た。
【0076】(比較例5)導体径φ1.0mmの銅線上
に、イミド変性ポリエステルエナメル線用塗料を厚さ3
7μmとなるように塗布、焼き付けすることにより比較
例5のイミド変性ポリエステル樹を得た。
【0077】(比較例6)導体径φ1.0mmの銅線上
に、大日精化工業のトリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナメル線用塗
料EH−402を厚さ37μmとなるように塗布、焼き
付けすることにより比較例6のトリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナ
メル線を得た。
【0078】(比較例7)導体径φ1.0mmの銅線上
に、日立化成工業のポリアミドイミドエナメル線用塗料
HI−406を厚さ37μmとなるように塗布、焼き付
けすることにより比較例7のポリアミドイミドエナメル
線を得た。
【0079】(エナメル線の特性試験方法)エナメル線
の特性試験はJIS−C3003に準じて行った。
【0080】(エナメル線の特性試験結果)これらのエ
ナメル線の特性試験結果は表1に示す通りである。
【0081】
【表1】
【0082】表1から分かるように比較例1の無機粉末
ブレンドエナメル線は、V−t特性(電圧−絶縁破壊寿
命特性)が初期値で1.5h、10%伸張後で1.3
h、20%伸張後で1.1h等と極めて悪い。
【0083】比較例2の無機粉末ブレンドエナメル線
は、V−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)が初期値で
15.8hとよいが、10%伸張後では0.60h、2
0%伸張後では0.13hと極めて悪い。また、可撓性
で20%伸張後の巻付試験で亀裂の発生しない巻き付け
径が自己径の3倍径と悪い。
【0084】比較例3の無機粉末ブレンドエナメル線
は、V−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)が初期値で
14.6hとよいが、10%伸張後では0.40h、2
0%伸張後では0.08hと極めて悪い。また、可撓性
で20%伸張後の巻付試験で亀裂の発生しない巻き付け
径が自己径の2倍径と悪い。
【0085】比較例4の無機粉末ブレンドエナメル線
は、V−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)が初期値で
も5.0hと悪く、10%伸張後では0.15h、20
%伸張後では0.07hと極めて悪い。また、可撓性で
20%伸張後の巻付試験で亀裂の発生しない巻き付け径
が自己径の3倍径と悪い。
【0086】比較例5のイミド変性ポリエステル樹は、
V−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)が初期値で0.
70h、10%伸張後で0.68h、20%伸張後で
0.54hと極めて悪い。
【0087】比較例6のトリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート変性ポリエステルイミドエナメル
線は、V−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)が初期値
で0.52h、10%伸張後で0.44h、20%伸張
後で0.40hと極めて悪い。
【0088】比較例7のポリアミドイミドエナメル線
は、V−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)が初期値で
0.35h、10%伸張後で0.32h、20%伸張後
で0.29hと極めて悪い。
【0089】これらに対して実施例1〜5の耐インバー
タサージエナメル線は、可撓性に係る20%伸張後の巻
付試験において塗膜に亀裂が発生しない巻き付け径が自
己径と優れており、しかも初期値及び伸張後のV−t特
性(電圧−絶縁破壊寿命特性)が顕著に優れている。
【0090】
【発明の効果】本発明の耐インバータサージエナメル線
は可撓性が顕著に優れており、それにより初期値及び伸
張後でも優れたV−t特性(電圧−絶縁破壊寿命特性)
を発揮できるものであり、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の耐インバータサージエナメ
ル線の断面図を示したものある。
【図2】本発明の実施例4の耐インバータサージエナメ
ル線の断面図を示したものある。
【符号の説明】
1 銅線 2 汎用エナメル線用樹脂塗膜層 3 特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜層 4 強靱エナメル線用樹脂塗膜層
フロントページの続き Fターム(参考) 5G303 AA06 AB01 AB03 AB12 BA03 CA11 5G305 AA02 AA11 AB01 AB03 AB15 AB17 BA09 BA25 CA11 CA21 CA22 CA24 CC02 CC04 CC05 CC13 CD01 CD06 5G309 CA10 LA06 LA12 MA02 MA03 MA04 MA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導線直上に汎用エナメル線樹脂塗膜層を設
    け、且つ該汎用エナメル線樹脂塗膜層の上層に耐熱エナ
    メル線用樹脂100重量部と、粒径φ0.1μm以下の
    無機粉末30〜100重量部と、該無機粉末と前記耐熱
    エナメル線用樹脂との親和剤0.1〜30重量部とから
    成る特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜層を設
    けて成ることを特徴とする耐インバータサージエナメル
    線。
  2. 【請求項2】無機粉末が、シリカ、酸化チタン、アルミ
    ナ、ジルコニア、マイカ、タルク、炭化珪素、窒化珪素
    の中から選ばれた1種又は2種以上の混合物であること
    を特徴とする請求項1記載の耐インバータサージエナメ
    ル線。
  3. 【請求項3】無機粉末と耐熱エナメル線用樹脂との親和
    剤が、カップリング剤若しくはアルコキシド又はカップ
    リング剤とアルコキシドの混合物であることを特徴とす
    る請求項1記載の耐インバータサージエナメル線。
  4. 【請求項4】カップリング剤が、シラン系化合物、チタ
    ン系化合物、アルミニウム系化合物の中から選ばれた1
    種又は2種以上の混合物であることを特徴とする請求項
    1記載の耐インバータサージエナメル線。
  5. 【請求項5】アルコキシドが、テトラメトキシシラン、
    テトラエトキシシラン、テトラプロポキシチタン、テト
    ラブトキシチタン、テトラステアリルオキシチタン、テ
    トラブトキシジルコニウム、トリエトキシアルミニウ
    ム、トリメトキシアルミニウムの中から選ばれた1種又
    は2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1記
    載の耐インバータサージエナメル線。
  6. 【請求項6】導線直上に汎用エナメル線樹脂塗膜層を設
    け、且つ該汎用エナメル線樹脂塗膜層の上層に耐熱エナ
    メル線用樹脂100重量部と、粒径φ0.1μm以下の
    無機粉末30〜100重量部と、該無機粉末と前記耐熱
    エナメル線用樹脂との親和剤0.1〜30重量部とから
    成る特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗膜層を設
    け、しかも該特定無機粉末ブレンドエナメル線用樹脂塗
    膜層の上層に強靱エナメル線用樹脂塗膜層を設けて成る
    ことを特徴とする耐インバータサージエナメル線。
  7. 【請求項7】強靱エナメル線用樹脂塗膜層がポリアミド
    イミド樹脂塗膜層であることを特徴とする請求項6記載
    の耐インバータサージエナメル線。
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