JP2000331641A - 大気圧イオン源 - Google Patents

大気圧イオン源

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JP2000331641A
JP2000331641A JP11138360A JP13836099A JP2000331641A JP 2000331641 A JP2000331641 A JP 2000331641A JP 11138360 A JP11138360 A JP 11138360A JP 13836099 A JP13836099 A JP 13836099A JP 2000331641 A JP2000331641 A JP 2000331641A
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atmospheric pressure
ion
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needle
sample
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Susumu Fujimaki
藤巻奨
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Abstract

(57)【要約】 【課題】未知試料と標準物質を同時に用いて精密質量測
定を行なっても、標準物質が試料溶液の流路にメモリー
として残らない大気圧イオン源を提供する。 【解決手段】試料溶液が送られてくるニードル細管と、
それに対向して設けられた対向電極との間に直流電圧を
印加し、生じる電界の中に前記ニードル細管の先端部か
ら試料溶液を噴霧することによって試料をイオン化する
大気圧イオン源において、複数のニードル細管から噴霧
された異なる試料溶液同士を、前記電界の中で別々にイ
オン化した後に大気圧下で混合して質量分析装置のオリ
フィスまで誘導するイオン混合手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質量分析装置で用
いられる大気圧イオン源に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、大気圧下でイオンを生成し、その
イオンを真空中に導入して質量分析する大気圧イオン化
質量分析計が広く使われている。その例として、図1に
ついて説明する。
【0003】図1は、エレクトロスプレーイオン源(E
SI)と呼ばれている大気圧イオン化法を利用して試料
イオンを生成させる大気圧イオン源である。内側に試料
溶液1が送液されてくるニードル細管2に対して、対向
電極3よりも3000V程度高い直流電圧を印加し、対
向電極3とニードル細管2の間に形成される電界の中に
ニードル細管2の先端部から試料溶液を噴霧すると、溶
液中の試料は電界の作用によってイオン化される。生成
したイオン4は、対向電極3のオリフィス5に向かって
大気圧中を移動する。そして、イオン4は、対向電極3
に設けられた数百ミクロン程度のオリフィス5から真空
中にサンプリングされ、高真空中(10 -5Torr以下)に
配置されている質量分析部6により分析される構造にな
っている。
【0004】このような大気圧イオン源において、未知
試料の組成を決定するために精密質量測定を行ないたい
場合には、未知試料と質量数がわかっている標準物質と
を同時に質量分析しなければならない。そこで、図2の
(a)に示すように、未知試料の中に標準物質を混合し
て両者の混合溶液7にして、ポンプ8で未知試料と標準
物質を一緒に電界の中に噴霧してイオン化するという方
法を取る。あるいは、未知試料9と標準物質10を予め
混合したくない場合には、図2の(b)のように、Tジ
ョイント11を用いて、ニードル細管2から電界の中に
試料溶液を噴霧させる直前に、流路の途中で未知試料9
と標準物質10を混合させるという手法を取ることもあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような構成におい
て、大気圧イオン源における精密質量測定法の問題点の
1つは、未知試料と標準物質を混合した試料溶液を電界
中に噴霧させるためにニードル細管内に流すと、標準物
質がメモリーとしてニードル細管内に残ってしまい、そ
の後の測定の障害となることである。例えば、精密質量
測定用の標準物質としては、ポリエチレングリコールや
ポリプロピレングリコールがあるが、これらの物質は、
メモリーとして残ると、バックグラウンドイオンとなっ
て、感度の低下やS/N値の減少などを引き起こす。そ
の結果、新たに別の試料溶液の測定を始める場合には、
試料溶液の流路を洗浄して、メモリーとして付着してい
る標準物質を完全に流路から除去しなければならないと
いう問題があった。
【0006】本発明の目的は、上述した点に鑑み、未知
試料と標準物質を同時に用いて精密質量測定を行なって
も、標準物質が試料溶液の流路にメモリーとして残らな
い大気圧イオン源を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明にかかる大気圧イオン源は、試料溶液が送ら
れてくるニードル細管と、それに対向して設けられた対
向電極との間に直流電圧を印加し、生じる電界の中に前
記ニードル細管の先端部から試料溶液を噴霧することに
よって試料をイオン化する大気圧イオン源において、複
数のニードル細管から噴霧された異なる試料溶液同士
を、前記電界の中で別々にイオン化した後に大気圧下で
混合して質量分析装置のオリフィスまで誘導するイオン
混合手段を備えたことを特徴としている。
【0008】また、前記イオン混合手段は、異なった試
料溶液を噴霧する複数のニードル細管に対向した複数の
イオン入口部と、該イオン入口部から延びた複数本の流
路が合わさった1本の流路から成り、該1本の流路は、
質量分析装置のオリフィスに対向した1つのイオン出口
部につながっていることを特徴としている。
【0009】また、前記複数の異なる試料溶液の中に
は、少なくとも1種類の標準試料溶液を含むことを特徴
としている。
【0010】また、前記イオン混合手段と複数のニード
ル細管との間には、直流電圧が印加できることを特徴と
している。
【0011】また、前記ニードル細管は二重管構造を有
し、内側の管からは試料溶液、内側の管の周囲からはイ
オンの移動を助けるガスが吹き出すことを特徴としてい
る。
【0012】また、前記イオン混合手段は、加熱ができ
ることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。図3は、本発明にかかるESI
と呼ばれている大気圧イオン化法を利用して試料イオン
を生成させる大気圧イオン源の一実施例である。この実
施例では、1種類の未知試料9と1種類の標準物質10
の組み合わせで、合計2種類の溶液試料を同時にイオン
化する場合を取り上げている。
【0014】まず、未知試料9と標準物質10をそれぞ
れ別々に電界中に噴霧する2本のニードル細管2と、対
向電極3に設けられたオリフィス5との間に、大気圧下
でイオンを混合することのできる大気圧イオン混合器1
2を設ける。この大気圧イオン混合器12は、2種類の
試料溶液を噴霧する2本のニードル細管2に対向した2
つのイオン入口部13と、該イオン入口部13から延び
た2本の流路が合わさった1本の流路から成り、該1本
の流路は、質量分析装置のオリフィス5に対向した1つ
のイオン出口部14につながっている。
【0015】ニードル細管2は、二重管構造になってい
て、内側の管内を試料溶液1が通るようになっている。
そして、内側の管と外側の管の隙間からは、高圧ガス1
5、例えば窒素ガスが吹き出す仕組みになっている。こ
の高圧ガス15の吹き出しによって、試料溶液1の電界
中への噴霧がスムーズに行なわれる。
【0016】このような構成において、大気圧イオン混
合器12と2本のニードル細管2との間に3000V程
度の高電圧を印加すると、2本のニードル細管2の先端
部から噴霧された未知試料9と標準物質10は、それぞ
れ別々にイオン化されて、大気圧イオン混合器12に設
けられた2つのイオン入口部13から、大気圧イオン混
合器12の中へと引き込まれる。そして、流路内で2種
類のイオンは混合された後、1つのイオン出口部14か
ら一緒に導出して、質量分析装置の対向電極3に設けら
れたオリフィス5へと向かう。この間、イオンの移動
は、主としてニードル細管2から吹き出す高圧ガス15
の流れによって進行する。
【0017】このようにして、大気圧イオン混合器12
の内部を通過する過程でイオンの混合が起こり、混合
後、質量分析部に取り込まれて質量分析されるため、溶
液の段階で試料を混合しなくても済み、標準物質がメモ
リーとして残ったり、メモリーとして残った標準物質が
その後の測定の障害となったりすることがない。
【0018】以上述べたように、大気圧下に大気圧イオ
ン混合器12を設ければ、大気圧イオン混合器12が無
い場合に比べて、イオンが高い濃度で存在している状態
でイオンの混合を行なうことができるので、非常に効果
的である。
【0019】尚、大気圧イオン混合器12とオリフィス
5は同電位でも良いが、大気圧イオン混合器12の方の
電位をオリフィス5よりも数百V程度高く設定しておけ
ば、大気圧イオン混合器12からオリフィス5へのイオ
ンの移動がよりスムーズに行なえる。
【0020】また、本実施例では、2種類の試料溶液を
用いた例について述べたが、試料溶液の種類は、2種類
以上であれば幾種類であっても良く、それら複数種類の
試料溶液の内の少なくとも1つが標準物質の溶液であれ
ば、精密質量測定を行なう上で問題はない。従って、試
料溶液の種類数に応じて、大気圧イオン混合器のイオン
入口部の数も2つ以上であれば幾つあっても良い。
【0021】また、大気圧イオン混合器で複数種のイオ
ンを混合する際に、大気圧イオン混合器の導管部を加熱
できるようにしておくと、イオンの脱溶媒を行なうこと
ができて効果的である。その場合は、70℃から500
℃の間が加熱温度の目安となる。
【0022】また、本実施例では、エレクトロスプレー
イオン化法(ESI)の例について述べたが、ESIと
大気圧化学イオン化法(APCI)を組み合わせて用い
ても良い。
【0023】また、本発明を用いると、複数種類の試料
をイオンの状態で混合することができるので、未知イオ
ンの精密質量測定のみならず、イオン同士の化学反応の
研究にも使うことができる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明の大気圧イオ
ン源によれば、複数種類の試料溶液中の物質をイオン化
した後に混合させることができるので、予め試料溶液同
士を混合させておく必要がない。その結果、未知試料と
標準物質を同時に用いて精密質量測定を行なう場合に
も、標準物質が試料溶液の流路にメモリーとして残る心
配がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の大気圧イオン源を示す図である。
【図2】 従来の大気圧イオン源を示す図である。
【図3】 本発明の大気圧イオン源の一実施例を示す図
である。
【符号の説明】 1・・・試料溶液、2・・・ニードル細管、3・・・対向電極、
4・・・イオン、5・・・オリフィス、6・・・質量分析部、7・
・・混合溶液、8・・・ポンプ、9・・・未知試料、10・・・標
準物質、11・・・Tジョイント、12・・・大気圧イオン混
合器、13・・・イオン入口部、14・・・イオン出口部、1
5・・・高圧ガス。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料溶液が送られてくるニードル細管と、
    それに対向して設けられた対向電極との間に直流電圧を
    印加し、生じる電界の中に前記ニードル細管の先端部か
    ら試料溶液を噴霧することによって試料をイオン化する
    大気圧イオン源において、複数のニードル細管から噴霧
    された異なる試料溶液同士を、前記電界の中で別々にイ
    オン化した後に大気圧下で混合して質量分析装置のオリ
    フィスまで誘導するイオン混合手段を備えたことを特徴
    とする大気圧イオン源。
  2. 【請求項2】前記イオン混合手段は、異なった試料溶液
    を噴霧する複数のニードル細管に対向した複数のイオン
    入口部と、該イオン入口部から延びた複数本の流路が合
    わさった1本の流路から成り、該1本の流路は、質量分
    析装置のオリフィスに対向した1つのイオン出口部につ
    ながっていることを特徴とする請求項1記載の大気圧イ
    オン源。
  3. 【請求項3】前記複数の異なる試料溶液の中には、少な
    くとも1種類の標準試料溶液を含むことを特徴とする請
    求項1または2記載の大気圧イオン源。
  4. 【請求項4】前記イオン混合手段と複数のニードル細管
    との間には、直流電圧が印加できることを特徴とする請
    求項1、2または3記載の大気圧イオン源。
  5. 【請求項5】前記ニードル細管は二重管構造を有し、内
    側の管からは試料溶液、内側の管の周囲からはイオンの
    移動を助けるガスが吹き出すことを特徴とする請求項
    1、2、3または4記載の大気圧イオン源。
  6. 【請求項6】前記イオン混合手段は、加熱ができること
    を特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の大気
    圧イオン源。
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