JP2000331977A - 電子材料の洗浄方法 - Google Patents

電子材料の洗浄方法

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JP2000331977A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オゾン溶解洗浄水の洗浄力を高めて、電子材料
表面に付着した有機物汚染を効果的に除去することがで
きる電子材料の洗浄方法を提供する。 【解決手段】電子材料をオゾン溶解洗浄水で洗浄するに
際して、オゾン溶解洗浄水が電子材料と接触するとき又
はその直前若しくは直後に、オゾン溶解洗浄水に還元性
物質を混合することを特徴とする電子材料の洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料の洗浄方
法に関する。さらに詳しくは、本発明は、オゾン溶解洗
浄水の洗浄力を高めて、電子材料表面に付着した有機物
汚染を効果的に除去することができる電子材料の洗浄方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体用シリコン基板、液晶
用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの電子材料
表面に付着した、空気由来の有機物や、レジスト残渣な
どを除去するために、強い酸化力を有する洗浄液が使用
されている。代表的なものは、硫酸と過酸化水素水を混
合して調製されるいわゆる硫酸過水(SPM)洗浄液
や、塩酸と過酸化水素水を混合して調製されるいわゆる
塩酸過水(HPM)洗浄液などである。硫酸過水洗浄液
や塩酸過水洗浄液を高温で用いると、電子材料表面に付
着した有機物汚染が酸化されて優れた洗浄効果が得られ
るが、この方法を採用した場合の多大な薬液コスト、リ
ンス用の超純水コスト、廃液処理コスト、薬品蒸気を排
気し新たに清浄空気を調製する空調コストなどを低減
し、さらに水の大量使用、薬物の大量廃棄、排ガスの放
出などの環境への負荷を低減することが求められてい
た。本発明者らは、先に、電子材料の洗浄において、薬
品の使用量を低減することができ、かつ高い洗浄効果を
有する電子材料の洗浄方法として、オゾン溶解洗浄水を
用いる洗浄方法を提案した。オゾン溶解洗浄水は、溶存
オゾン濃度が数mg/リットルでありながら、極めて高い
酸化力を発揮し、電子材料表面に付着した有機物汚染を
効果的に除去することができるので、ウェット洗浄の場
において注目を集めるようになり、近年急速に採用され
るようになってきた。また、これに伴って、洗浄力の一
層の向上が望まれるようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オゾン溶解
洗浄水の洗浄力を高めて、電子材料表面に付着した有機
物汚染を効果的に除去することができる電子材料の洗浄
方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、オゾン溶解洗浄
水による洗浄において、洗浄水が被洗浄物に接触する際
に、オゾンに対する還元性物質を共存させることによ
り、洗浄効果を一層高め得ることを見いだし、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、(1)電子材料をオゾン溶解洗浄水で洗浄するに
際して、オゾン溶解洗浄水が電子材料と接触するとき又
はその直前若しくは直後に、オゾン溶解洗浄水に還元性
物質を混合することを特徴とする電子材料の洗浄方法、
を提供するものである。さらに、本発明の好ましい態様
として、(2)オゾン溶解洗浄水の溶存オゾン濃度が、
0.1mg/リットル以上である第(1)項記載の電子材料
の洗浄方法、(3)オゾン溶解洗浄水が、酸を添加され
たものである第(1)項記載の電子材料の洗浄方法、
(4)還元性物質が、水素ガスである第(1)項記載の電
子材料の洗浄方法、(5)水素ガスを、溶存水素ガス濃
度が0.01mg/リットル以上である水素ガス溶解水と
してオゾン溶解洗浄水に混合する第(4)項記載の電子材
料の洗浄方法、(6)水素ガスを、気体状でオゾン溶解
洗浄水に吹き込む第(4)項記載の電子材料の洗浄方法、
(7)還元性物質が、過酸化水素である第(1)項記載の
電子材料の洗浄方法、(8)還元性物質が、有機化合物
である第(1)項記載の電子材料の洗浄方法、(9)電子
材料が、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板又は
フォトマスク用石英基板である第(1)項記載の電子材料
の洗浄方法、及び、(10)洗浄の対象とする汚染が、
電子材料の表面に付着した有機物である第(1)項記載の
電子材料の洗浄方法、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の電子材料の洗浄方法は、
電子材料をオゾン溶解洗浄水で洗浄するに際して、オゾ
ン溶解洗浄水が電子材料と接触するとき又はその直前若
しくは直後に、オゾン溶解洗浄水に還元性物質を混合す
るものである。本発明方法は、半導体用シリコン基板、
液晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの電子
材料に適用して、基板表面に付着した有機物汚染を効果
的に除去することができる。本発明方法において、オゾ
ン溶解洗浄水の溶存オゾン濃度は、0.01mg/リット
ル以上であることが好ましく、0.1mg/リットル以上
であることがより好ましい。溶存オゾン濃度が0.01m
g/リットル未満であると、オゾン溶解洗浄水の洗浄力
が不足して、有機物汚染の除去が不十分になったり、有
機物汚染の除去に長時間を要したりするおそれがある。
本発明方法に用いるオゾン溶解洗浄水の製造方法に特に
制限はなく、例えば、オゾン発生装置とオゾン溶解装置
を組み合わせて製造することができる。オゾン発生装置
としては、例えば、無声放電によるオゾン発生器や、純
水を白金電極又は過酸化鉛電極を用いて電気分解する装
置などを挙げることができる。オゾン溶解装置として
は、例えば、耐オゾン性の気体透過膜を内臓したモジュ
ールや、バブリング装置、エジェクター、インラインミ
キシング装置などと気液分離装置の組み合わせなどを挙
げることができる。本発明方法において、オゾン溶解洗
浄水は、超純水に硫酸、塩酸、炭酸などの酸を添加した
のちオソンを溶解したオゾン溶解洗浄水とすることがで
き、あるいは、超純水にオゾンを溶解したのちに硫酸、
塩酸、炭酸などの酸を添加したオゾン溶解洗浄水とする
こともできる。酸を添加したオゾン溶解洗浄水のpHは、
3.5〜6.5であることが好ましい。オゾン溶解洗浄水
に酸を添加することにより、標準酸化還元電位を高め
て、洗浄力を強化することができる。
【0006】本発明方法に用いる還元性物質に特に制限
はなく、例えば、水素ガスなどの還元性気体、ギ酸、ア
ルデヒド、アルコールなどの有機還元性物質、ヒドラジ
ン、硫化水素などの無機還元性物質、次亜硫酸ナトリウ
ム、次亜硫酸アンモニウムなどの次亜硫酸塩、亜硫酸ナ
トリウム、亜硫酸アンモニウムなどの亜硫酸塩、亜硫酸
水素ナトリウム、亜硫酸水素アンモニウムなどの亜硫酸
水素塩、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸アンモニウムなどの
亜硝酸塩などを挙げることができる。これらの中で、水
素ガスは副次的な汚染を生ずるおそれがなく、洗浄後の
リンスに対する負荷が小さいので、特に好適に用いるこ
とができる。また、還元性物質として、過酸化水素を用
いることもできる。過酸化水素は、通常、酸化剤として
使われるが、酸化力の強いオゾンのような酸化剤を併用
すると還元剤としてふるまう。過酸化水素は、一般的に
ウェット洗浄工程で使用されており、高純度品が容易に
得られる。水素ガスと同様に、電子材料の汚染源となる
おそれがなく、実用的である。本発明方法において、オ
ゾン溶解洗浄水に還元性物質である水素ガスを混合する
方法に特に制限はなく、例えば、オゾン溶解洗浄水に気
体状の水素ガスを直接吹き込むことができ、あるいは、
オゾン溶解洗浄水に水素ガス溶解水を混合することもで
きる。水素ガス溶解水を用いるとき、溶存水素ガス濃度
は0.01mg/リットル以上であることが好ましく、0.
1mg/リットルであることがより好ましい。溶存水素ガ
ス濃度が0.01mg/リットル未満であると、オゾン溶
解洗浄水に混合すべき水素ガス溶解水の量が多くなっ
て、電子材料に接触するときの洗浄水の溶存オゾン濃度
が低くなりすぎるおそれがある。本発明方法に用いる水
素ガス溶解水の製造方法に特に制限はなく、例えば、超
純水への水素ガスのバブリング、気体透過膜を内臓した
モジュールの利用などを挙げることができる。これらの
中で、気体透過膜を内蔵したモジュールは、高純度かつ
高濃度の水素ガス溶解水を容易に得ることができるので
好適に用いることができる。特に、前段に膜脱気装置を
設けて2段階処理を行うことにより、20℃、0.1MPa
における飽和濃度である1.6mg/リットルの水素ガス
溶解水を、余分な水素ガスを無駄に消費することなく製
造することができる。また、最近のウェット洗浄工程に
おいては、主として微粒子の除去などを目的として水素
ガス溶解水が用いられる場合が多いので、オゾン溶解洗
浄水が用いられる洗浄設備又はその付近で水素ガス溶解
水が用いられている場合には、その一部を分岐して使用
することができる。
【0007】本発明方法において、オゾン溶解洗浄水に
混合する還元性物質の添加量は、オゾン溶解洗浄水中の
溶存オゾンに対して、モル比で1/2以下であることが
好ましく、モル比で1/10以下であることがより好ま
しい。還元性物質の添加量が溶存オゾンに対してモル比
で1/2を超えると、溶存オゾンの多くが還元性物質の
酸化に消費され、本来の目的である有機物汚染の酸化に
使われる溶存オゾンが不足するおそれがある。本発明方
法において、オゾン溶解洗浄水への還元性物質の混合
は、基本的には、オゾン溶解洗浄水が被洗浄物である電
子材料と接触するときに、還元性物質が共存する状態と
する。オゾン溶解洗浄水と還元性物質の混合の時期と、
オゾン溶解洗浄水が電子材料と接触する時期との間隔が
長いと、溶存オゾンと還元性物質の反応が進み過ぎて、
溶存オゾンが分解して失われ、還元性物質も、オゾン溶
解洗浄水と電子材料が接触する前に酸化されてしまうお
それがある。したがって、オゾン溶解洗浄水への還元性
物質の混合は、オゾン溶解洗浄水が電子材料と接触する
とき又はその直前若しくは直後に行う。ここに、直前と
は、オゾン溶解洗浄水が電子材料と接触するときに、洗
浄水中に還元性物質が十分に存在するまでの時期を言
い、通常はオゾン溶解洗浄水と電子材料が接触する1分
前以内であることが好ましく、10秒前以内であること
がより好ましい。また、オゾン溶解洗浄水と電子材料の
接触が始まった後であっても、オゾン溶解洗浄水に還元
性物質を混合することにより、時期的に多少の遅れを生
じても、オゾン溶解洗浄水の洗浄力を強化することがで
きる。通常は、オゾン溶解洗浄水と電子材料の接触が開
始されたのち1分以内に還元性物質を混合することがで
きる。オゾン溶解洗浄水の洗浄力は、オゾンが酸化を受
ける汚染物質と接触して分解することにより生ずる発生
期の酸素の強い酸化力に由来するものと考えられる。本
発明方法においては、オゾン溶解洗浄水に還元性物質を
混合することにより、オゾンの分解と発生期の酸素の発
生が促進され、オゾン溶解洗浄水を単独に用いた場合よ
りも強い洗浄力が発揮されるものと考えられる。
【0008】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
ては、被洗浄物として、溶存オゾン濃度2mg/リットル
のオゾン溶解洗浄水に一夜浸漬して、基板表面の有機物
除去と酸化を十分に行ったのち、クリーンルーム内に1
週間放置して、クリーンルームエアによる有機物汚染を
生じさせた直径6インチの酸化膜つきシリコン基板を用
いた。洗浄効果は、基板上に滴下した超純水の接触角を
測定して評価した。クリーンルーム内への放置前の清浄
なシリコン基板表面の接触角は5度以下であり、1週間
放置して汚染されたシリコン基板表面の接触角は23度
であった。接触角が小さいことはシリコン基板表面が清
浄であることを意味し、接触角が大きいことはシリコン
基板表面が有機物で汚染されていることを意味する。 実施例1 被洗浄物である汚染されたシリコン基板を枚葉式スピン
洗浄機に装着し、500rpmで回転させながら、溶存オ
ゾン濃度5.5mg/リットルのオゾン溶解洗浄水0.9リ
ットル/分と、溶存水素ガス濃度0.2mg/リットルの
水素ガス溶解水0.1リットル/分を同時にノズルに供
給して10秒間洗浄したのち、超純水1リットル/分を
ノズルに供給して5秒間リンスし、次いで、回転速度を
1,500rpmに高めて20秒間スピン乾燥した。乾燥後
のシリコン基板表面の超純水の接触角は、15度であっ
た。洗浄時間を30秒及び60秒とした以外は、同じ操
作による洗浄を行った。洗浄時間30秒のときも、60
秒のときも、接触角は5度以下であった。 比較例1 洗浄水として、溶存オゾン濃度5.0mg/リットルのオ
ゾン溶解洗浄水1.0リットル/分をノズルに供給した
以外は、実施例1と同様にして汚染されたシリコン基板
の洗浄を行った。洗浄時間10秒のとき接触角は20度
であり、30秒のとき接触角は9度であり、60秒のと
き接触角は5度以下であった。 比較例2 洗浄水として、溶存水素ガス濃度0.02mg/リットル
の水素ガス溶解水1.0リットル/分をノズルに供給し
た以外は、実施例1と同様にして汚染されたシリコン基
板の洗浄を試みた。洗浄時間10秒、30秒及び60秒
のいずれの場合も、接触角は23度であった。 実施例2 洗浄水として、溶存オゾン濃度5.5mg/リットルのオ
ゾン溶解洗浄水0.9リットル/分と過酸化水素濃度3.
5mg/リットルの過酸化水素水0.1リットル/分を同
時にノズルに供給した以外は、実施例1と同様にして汚
染されたシリコン基板の洗浄を行った。洗浄時間10秒
のとき接触角は13度であり、30秒のときと、60秒
のときの接触角は、いずれも5度以下であった。 比較例3 洗浄水として、過酸化水素濃度0.35mg/リットルの
過酸化水素水1.0リットル/分をノズルに供給した以
外は、実施例1と同様にして汚染されたシリコン基板の
洗浄を行った。洗浄時間10秒のとき接触角は22度で
あり、30秒のときの接触角は21度であり、60秒の
ときの接触角は20度であった。 比較例4 洗浄水として、超純水1.0リットル/分をノズルに供
給した以外は、実施例1と同様にして汚染されたシリコ
ン基板の洗浄を試みた。洗浄時間10秒、30秒及び6
0秒のいずれの場合も、接触角は23度であった。実施
例1〜2及び比較例1〜4の結果を、第1表に示す。
【0009】
【表1】
【0010】第1表に見られるように、ノズルにオゾン
溶解洗浄水と水素ガス溶解水又は過酸化水素水を供給し
てスピン洗浄を行った実施例1〜2においては、洗浄時
間30秒で超純水の接触角は5度以下となり、基板表面
の有機物汚染が完全に除去されているのに対して、ノズ
ルにオゾン溶解洗浄水のみを供給してスピン洗浄を行っ
た比較例1では、洗浄時間30秒では接触角は9度で、
まだ有機物汚染が残存している。また、比較例2から、
水素ガス溶解水には有機物汚染を除去する洗浄力が全く
なく、比較例3から、過酸化水素水の有機物汚染を除去
する洗浄力も弱いことが分かる。これらの結果から、オ
ゾン溶解洗浄水がシリコン基板と接触する直前に、ノズ
ルにおいてオゾンに対する還元性物質である水素ガス又
は過酸化水素を混合することにより、オゾンの酸化力が
高められ、オゾン溶解洗浄水の洗浄力が向上して、短時
間でシリコン基板表面に付着した有機物汚染が除去され
ることが分かる。
【0011】
【発明の効果】本発明方法によれば、ごく簡単な方法に
よって、オゾン溶解洗浄水の高い酸化力に由来する洗浄
効果、特に、電子材料表面上の有機物汚染を除去する効
果を最大限に引き出すことができ、しかも添加物に起因
する汚染という副作用を生ずることがない。
フロントページの続き Fターム(参考) 3B201 AA03 AB01 AB34 BB92 BB93 BB98 CC01 CC13 CC21 4H003 BA12 DA15 EA31 ED02 EE02 EE03 FA04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子材料をオゾン溶解洗浄水で洗浄するに
    際して、オゾン溶解洗浄水が電子材料と接触するとき又
    はその直前若しくは直後に、オゾン溶解洗浄水に還元性
    物質を混合することを特徴とする電子材料の洗浄方法。
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