JP2000332501A - ダイオードマイクロ波電力センサ - Google Patents

ダイオードマイクロ波電力センサ

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JP2000332501A
JP2000332501A JP2000106872A JP2000106872A JP2000332501A JP 2000332501 A JP2000332501 A JP 2000332501A JP 2000106872 A JP2000106872 A JP 2000106872A JP 2000106872 A JP2000106872 A JP 2000106872A JP 2000332501 A JP2000332501 A JP 2000332501A
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Ewan W Shepherd
エワン・ダブリュー・シェファード
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Abstract

(57)【要約】 【課題】真の平均、広ダイナミックレンジのマイクロ波
電力センサを提供する。 【解決手段】高周波信号入力(18)で受信した高周波
信号の電力レベルは二乗則領域内で動作するセンサダイ
オード手段(D1−D4)で検出される。前記二乗則領
域のダイナミックレンジを拡張する為にセンサダイオー
ドのスタックを含む。高周波信号は低電力レンジでは低
損失経路(14)をとおり、高電力レンジでは第二の減
衰経路(16)をとおるように動作する切換形減衰器手
段(12)を備える。受信高周波信号の電力レベルが低
電力レベルの範囲を越えているかどうかにより経路が選
択され、センサダイオード手段がいつも二乗則領域内で
動作し、受信高周波信号の電力を広いダイナミックレン
ジで測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的に切換形減衰
器付ダイオードマイクロ波電力センサに関し、より具体
的には、切換型ステップ減衰器を電力センサの入力側に
置いた、真の平均値を広ダイナミックレンジで与えるマ
イクロ波電力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4、943、764号明細書
には、各電力検出経路が監視されている間は概ね常時
「二乗則領域」内にあり、従って信号にいかなる形式の
変調がかけられていようと、その高周波信号の正確な平
均出力測定を行うことが可能である電力センサを作成す
る方法が記述されている。その第一の例が、−70dB
mから+20dBm間の信号の平均電力測定を正確に行
うダイオード−減衰器−ダイオード構成である。該明細
書において、ダイオードD1及びD2を用いた低電力経
路は、−70dBmから−20dBmの間ではまさに正
確な測定を行うものである。
【0003】問題は高電力経路で−20dBmから+2
0dBmまでの範囲で測定を試みる場合に生じる。低電
力経路は高周波信号の全ての電力レベルについて信号の
全強度にさらされ、そして約−10dBmを超える電力
レベルにおいては、低電力経路のダイオードはその高周
波インピーダンス(ビデオ抵抗)を変え始め、更に高周
波信号の制限により高調波を生じることになる。+20
dBmの電力レベルにあっては、低電力経路ダイオード
によりこれらの高電力効果がより強くなり、高周波信号
の制限、高調波の発生及び入力インピーダンスの変化に
よる入力反射の増加が原因で電力測定値が不正確になる
のである。
【0004】この同じ明細書(米国特許第4、943、
764号)にはまた、高電力経路には熱電対電力センサ
を用い、低電力経路には上述と同様に逆並列のダイオー
ド対を用いた減衰器を必要としないダイオード−熱電対
構成も説明されている。このダイオード−熱電対構成も
ダイオード−減衰器−ダイオード構成と同様に、低電力
経路ダイオードの高調波発生及び高周波インピーダンス
変化が測定精度を劣化させてしまうという問題を抱えて
いる。この測定精度の劣化はCW信号についてはある程
度の修正は可能であるが、高いピーク/平均比を持つ変
調信号(CDMA信号等)については極めて不正確とな
ってしまう。
【0005】米国特許第5、204、613号明細書に
は、逆並列対の各分岐に2つ以上のダイオードから成る
スタックを利用することで、逆並列対の各分岐に単一の
ダイオードを使用したセンサと比べ、所定の高周波入力
電力におけるダイオードスタック全体の接合キャパシタ
ンスの変化百分率を低減した電力センサを作製する方法
が説明されている。
【0006】この特許明細書の説明によれば、改善され
るのは電力レベルによる接合キャパシタンス変化が原因
で性能が著しく劣化するセンサに限られている。幾つか
のセンサに用いられている修正バリア集積ダイオード
(MBID:Modified BarrierIntegrated Diode)等の
より高度なダイオード構造に関して言えば、接合キャパ
シタンスは低く、電力レベルに伴う変化によって生じる
ダイオードインピーダンスの変化は50オーム負荷に比
較してごくわずかである。従ってMBIDダイオード構
造はこの技術から何も得るものはなく、未だ−20dB
m超にあっては極めて非「二乗則」性を有しており、−
20dBmから+20dBmの間の電力で高いピーク/
平均比を持つ高周波信号の平均電力レベル測定を正確に
行う能力には限界がある。
【0007】実際、高電力におけるダイオードの非線形
性の唯一の要因がダイオード接合キャパシタンスの変化
である場合、任意の大きいダイオードスタックを利用し
て測定値に対するダイオード接合キャパシタンス変化の
影響を零にしたとしても高周波電力検出用途に一般的に
利用されるダイオードはいずれも−20dBmを超える
高ピーク/平均比を持つ高周波信号の平均電力測定が不
正確である。
【0008】高周波電力検出用ダイオードの非二乗則動
作の原因解析をおこなうと、高電力レベルにおける二乗
則動作から逸れる根本的要因は理想的なダイオードモデ
ルにも見られ、大信号では有効ではなくなる小信号近似
が関連する。このような解析は、米国ヒューレット・パ
ッカード社のApplication Note64−
1A“Fundamentals of RF and
MicrowavePowerMeasuremen
ts”に解説されており、以下に簡単にまとめる。
【0009】まず、ダイオードの特性式は下記の(式
1)である。 i=Is(eα v−1) (式1) ここでiはダイオード電流、Isは所定の温度において
一定のダイオード飽和電流、αはq/nkT(代表的に
は40V-1)、そしてvはダイオード端子間電圧を表わ
す。式1は以下のようなべき級数として表わすことが出
来る。 i=IS(αv+(1/2!)(αv)2+(1/3!)
(αv)3+...)
【0010】整流作用を提供するのはこのべき級数中の
二次の項及び他の偶数次の項である。小電力レベルで
は、二次の項のみが重要であり、この場合ダイオードは
「二乗則領域」で動作していると言うことが出来る。v
が高く、四次以降の項に比重が移ると、そのダイオード
はすでに二乗則領域にはなく、「遷移領域」にある。
【0011】「二乗則領域」をより高電力動作まで拡張
する1つの方法が米国ヒューレット・パッカード社によ
る別の米国出願において発明者に知られている。ここで
は各ダイオードの高周波電圧を引下げ、小信号範囲を広
げる為に複数のダイオードをどのように直列に重ねるか
が説明されている。スタックに更なるダイオードを追加
するに伴って20log(n)だけ「二乗則」動作領域
が拡張される一方で感度は10log(n)だけ下が
る。ここでnはスタック中のダイオードの数である。従
って、センサのノイズフロアから遷移領域の始まりまで
の「二乗則」動作領域のダイナミックレンジは、10l
og(n)だけ増加する。
【0012】複数のダイオードを直列に重ねることの欠
点は、約−70dBmから+20dBmまでの90dB
ダイナミックレンジを網羅するこの広ダイナミックレン
ジセンサが、その約−20dBmまで伸びる「二乗則領
域」を越えて高いピーク/平均比を持つ変調信号を正確
に測定出来ないという点である。他の解決策はいずれも
90dBに可能な限りに近いダイナミックレンジを持っ
ているはずである。電力センサ動作の「二乗則領域」を
ダイオードスタックを用いて+20dBmにまで広げる
には、「二乗則領域」の拡大が前述の如く20log
(n)に比例するという事実から、100個のダイオー
ドのスタックが必要になることがわかる。100個積重
ねダイオードスタックは物理的に大きいということのみ
ならず、ダイオードセンサの感度が10log(n)ず
つ劣化するという公式をあてはめると、この新しいダイ
オードは−50dBmのノイズフロアを持つことにな
り、従ってダイナミックレンジは70dBしかなくなっ
てしまう。
【0013】高ピーク/平均比を有する変調形式の広ダ
イナミックレンジのマイクロ波電力を正確に測定する為
の他の方法には、CWセンサを所定形式の変調につい
て、例えばー70dBmから+20dBmまでの対象電
力レンジにわたって特性づける方法がある。この方法は
比較的に狭帯域変調については良好であるが、電力セン
サを電力メータへと接続するケーブル上で高周波信号を
劣化させずに伝えなければならない。したがって、この
方法はより低周波数の変調に限られてしまう。このよう
な制約により、信号の変調帯域幅が広がるに伴ってこの
技術の適用が難しくなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、切換
形減衰器付ダイオードマイクロ波センサを提供するもの
であり、より具体的には、切換ステップ減衰器を電力セ
ンサの入力側に置いた、真の平均、広ダイナミックレン
ジのマイクロ波電力センサを提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】一実施例においては本発
明は、広ダイナミックレンジ電力を持つ高周波信号を受
信する為の手段と;受信した高周波信号の電力レベルを
測定する為の逆並列センサダイオード対手段であって、
二乗則領域で動作しダイナミックレンジを拡張する為の
センサダイオードのスタックを含むことを特徴とするセ
ンサダイオード対手段と;低電力レンジ高周波信号用の
第一の低損失経路と高電力レンジ高周波信号用の第二の
減衰経路とを持つ切換形減衰器手段とを含む切換形減衰
器付ダイオードマイクロ波電力センサを提供する。
【0016】受信した高周波電力レベルが低電力レベル
の場合は受信した高周波信号を第一の低損失経路を通じ
てセンサダイオード手段へと入力し、受信した高周波電
力レベルが低電力レベルレンジを超える場合は高周波信
号を第二の減衰経路を通じてセンサダイオード手段へと
入力し、これによりセンサダイオード手段がその二乗則
領域内で動作するようにし、受信した高周波信号の広ダ
イナミックレンジにわたる電力レベルを測定することを
特徴とする。
【0017】本発明の他の目的、特徴及び利点は以下の
詳細説明を添付の図と共に参照することにより明らかと
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】まず、本発明の実施例について説
明するが、その事例は添付図に示した。図中同様の符号
は同様の要素を表わすものである。本発明は実施例に関
連させて説明するが、本発明をそれらの実施例に限定す
ることを意図したものではないことは言うまでもない。
本発明はむしろ、添付請求項に定義される本発明の精神
及び範囲に含むことが出来る改変、変更及び同等の態様
を含むことを意図したものである。
【0019】本発明は、センサダイオードへの入力信号
がダイオード動作を常に「二乗則領域」内に保持する為
に切換形減衰器を用いた電力センサを提供する。本発明
の電力センサは前述の4つの従来例のどれと比べても著
しい優位性を持つものである。
【0020】前述の広ダイナミックレンジ高周波電力セ
ンサ(米国特許第4、943、764号)のダイオード
は、ビデオ抵抗の減少及び入力信号のレベルの高電力経
路への制限と同時に測定値に歪みを生じる可能性のある
不要の高調波の発生が原因で、0dBmを越えた信号の
測定精度の劣化をその低電力経路において生じるもので
ある。従ってこの技術では、それがCW信号又は特定形
式の高ピーク/平均比信号を測定する為に特性づけられ
たものであった場合、随意の形式の高ピーク/平均比信
号を正確に測定することが出来ない。
【0021】切換ステップ減衰器の概念では、−70d
Bmから−20dBmの間の信号のみをダイオードセン
サへと提供し、常にその二乗則領域内に保持して正確な
測定を行うことによりこれらの問題が回避され、また、
信号に歪みを生じる原因となる高レベル信号にさらされ
る低出力ダイオードが存在しない。ごくわずかの歪みし
か生じさせずに高レベル信号(>+23dBm)を処理
することが出来る固体GaAsスイッチ及び他の種類の
スイッチが入手可能であり、従って切換形減衰器及びダ
イオード回路全体が随意に変調された高ピーク/平均比
の信号の正確なワイドダイナミックレンズ測定を提供す
ることが出来る。
【0022】より広いダイナミックレンジにわたって改
善された線形性を持つ高周波数電力センサ(米国特許第
5、204、613号)においては、電力センサがその
「二乗則」特性から離れ、高電力レベルにおいて不正確
な測定値を出す原因となる、出力依存性のダイオード接
合キャパシタンスに起因した非線形性を減じる技術が説
明されている。前述のように、この技術は現在その性能
が接合キャパシタンス対電力の変化により制約を受けて
いるダイオードセンサに対してのみ、その優位性を発揮
するものであり、これは接合キャパシタンスが低く、出
力によるそれらの変化が−20dBm超の「二乗則」動
作領域からセンサダイオードが外れてしまうことの主要
理由とはならないMBIDダイオード等を利用した多く
の電力センサには当てはまらない。
【0023】大多数のダイオードセンサにおいては、そ
れらが「二乗則」動作領域から外れてしまう原因は、高
周波入力電力が上昇すること、ダイオード動作特性式の
テイラー級数展開式中のより高次の偶数項が、高周波電
圧の二乗による項に比して比重を増し、「二乗則」動作
をあたえる単純な近似が当てはまらなくなってしまうと
ころにある。切換形減衰器付ダイオードセンサは、「二
乗則」領域動作の近似が良く成り立つように0又は40
dB減衰のプログラム可能な減衰を採用し、センサダイ
オードに伝達される高周波出力を−20dBm未満とす
るようにしている。「二乗則」動作領域に留まることに
より、高ピーク/平均比の随意に変調された信号の正確
な測定が可能となる。
【0024】高電力二乗則型のダイオード検出器は、ダ
イオード型マイクロ波電力センサの「二乗則」領域動作
のダイナミックレンジを大きくする為にスタックダイオ
ードを利用する技術を提供する。この技術の欠点は、上
述したように、「二乗則」動作領域が10log(N)
分拡張される一方で、センサの感度(よってノイズフロ
ア)もまた10log(N)分劣化するという点にあ
る。従って、電力センサの「二乗則」動作領域をダイオ
ードスタック手法を用いて50dBから70dBへと増
やそうとすると、スイッチが0dB減衰経路において全
ダイナミックレンジが90dBから70dBへと劣化す
るのである。
【0025】切換形減衰器付ダイオード手法によれば
「二乗則」動作ダイナミックレンジと全ダイナミックレ
ンジが等しくなり、0dB減衰におけるスイッチの挿入
損失だけが、従来からのダイオードセンサにより得られ
る−90dBダイナミックレンジを劣化させる。10G
Hzまでの挿入損失がほんの1〜2dBである高品質G
aAsスイッチがあれば、切換形減衰器付ダイオードセ
ンサの「二乗則」動作及び全ダイナミックレンジを10
GHzまで88−89dBとすることが出来、これはダ
イオードスタック手法に比べると大きい改善である。こ
こでも「二乗則」動作ダイナミックレンジは、高ピーク
/平均比で随意に変調した信号の正確な測定をセンサが
行うことが出来るダイナミックレンジと関連付けられ、
代表的には−70dBから+20dBである測定対象電
力レンジ全域にわたり電力メータを補正することができ
る。
【0026】標準的広ダイナミックレンジセンサを採用
し、対象変調形式の代表的には−70dBmから+20
dBmである対象処理電力レンジ全体にわたり特性付け
と補正とを行なうこともできる。しかし、−20dBm
から+20dBmの動作領域は「二乗則」領域とはなら
ない為に、DC電圧出力は単純直線関係で平均高周波出
力に直接的に結びつかなくなり、所定の平均電力でのC
DMA信号に対する補正は、同じ平均電力におけるCW
信号に対する補正とは異なることになる。
【0027】この手法の欠点は、CDMAには互いに非
常に異なるピーク/平均比で異なる変調形式が継続的に
導入され続けるところにある。これにより「変調特定
的」センサとして導入されたセンサはすぐに使えなくな
ってしまう。加えて、「変調特定的」センサはCW信号
又はTDMA信号を正確に測定することが出来ず、汎用
センサとしては使えないであろう。切換形減衰器付ダイ
オードセンサは対照的に、常に「二乗則」動作領域にあ
るセンサダイオードで測定を行い、従ってその信号がC
W、TDMA、或は随意のピーク/平均比を持つCDM
A信号のいずれであろうと正確な平均電力測定を行うこ
とが出来るのである。
【0028】本発明の第一のそして最も基本の実施例を
図1に示す。センサ10は、50オームインピーダンス
からの入力信号を低反射率負荷で成端する為に用いられ
る50オームの抵抗器R1に並列に標準型センサダイオ
ードD1、D2の逆並列対を接続したものから出発す
る。出力DC1及び出力DC2は、それぞれC1とD1
及びC2とD2の接続点から得られる。C1とC2とは
D1とD2とをそれぞれ接地するコンデンサである。こ
の標準センサ構造には、非常に低損失の(0dB減衰に
可能な限り近い)「素通し」経路14、或は高周波入力
信号18に約40dBの損失を与える「40dB減衰」
経路16のいずれかの経路をとるマイクロ波用切換形減
衰器12が付加されている。
【0029】高周波信号入力18に印加された−70d
Bmから−20dBmの間の低電力信号に対しては、ス
イッチ12は「素通し」経路14に設定され、非常に低
い信号減衰を行なってセンサのノイズフロアを可能な限
り低くしている。概ね−70dBmから−20dBmの
範囲にある全ての信号は、ダイオードD1、D2の「二
乗則」領域にあり、従ってセンサダイオードD1、D2
は信号に高ピーク/平均電力比を与える変調があったと
しても正確に平均出力測定を行うことが出来る。高周波
信号入力18に印加された電力レベルが約−20dBm
を越えた場合、マイクロ波用切換形減衰器12は40d
B減衰器16をセンサ経路へ設定する。したがって、セ
ンサ10に入る−20dBmから+20dBmの範囲の
信号はセンサダイオードD1、D2に至るまでに約−6
0dBmから−20dBmの範囲へと減衰される。ダイ
オードD1、D2に−60dBmから−20dBm範囲
の信号を供給することで、ダイオードD1、D2はこの
場合もそれらの「二乗則」範囲で動作することとなり、
よってCW信号と同様、高ピーク/平均比の変調信号の
平均出力測定を正確に行うことが出来る。
【0030】図1に示した実施例のアーキテクチャは殆
どの応用において、高信頼性及び広帯域動作とする為に
切換形減衰器にはGaAsスイッチを使用するものであ
る。しかし、本発明の切換形減衰器構造に用いるスイッ
チとして、高周波信号の処理に適したものであれば機械
的構造、PINダイオード、シリコンダイオード或は他
構造を用いるスイッチ構造であれ、あらゆる種類のスイ
ッチが含まれる。同様に、抵抗成端R1は図1には50
オームとして示したが、これは単に公称値であり、抵抗
器と逆並列ダイオード対のビデオ抵抗値が最良の低反射
負荷を形成するように50オームに近い値を得る為に本
発明は特に50オームよりも高い抵抗値も含む。更に、
50オーム以外の入力インピーダンスを持つシステムに
ついては、抵抗器はその入力インピーダンスに応じてセ
ンサからの反射が低くなるように調整することが出来
る。
【0031】多くのセンサにおいては、センサへのより
整合した入力を得る為、そしてセンサダイオード中の高
電力効果による歪みを低減する為に、ダイオードの前に
固定値の入力減衰器がある。固定減衰器は図を単純化す
る為に図1には示していないが、本発明は所望であれば
固定減衰器の付加を含むことも意図したものである。
【0032】本発明の次の実施例を図2に示すが、ここ
では2つ以上のダイオードD1、D2、D3、D4のス
タックが切換形減衰器12に続く検出素子として逆並列
構成中に使われている。ダイオードスタックの利用によ
り、上述したように処理の二乗則領域のダイナミックレ
ンジが10log(N)分(Nはスタック中のダイオー
ドの数)拡張されており、高ピーク/平均比信号中の電
力ピーク(具体的には低電力経路及び高電力経路両方の
高電力部分付近)の測定をより正確に行なえるようにな
る。ダイオードスタック構成の採用により非常に低レベ
ルの信号に対する感度は劣化するが、多くの場合におい
ては両経路の高電力レンジの線形性の改善は、感度の損
失を補って余りあるものである。
【0033】本発明の第三の実施例を図3に示す。これ
は基本発明と同様のものであるが、唯一異なるのは、セ
ンサ30の切換形減衰器34が0dB減衰経路(「素通
し」経路)40、「25dB」経路36、又は「50d
B減衰」経路42へと切替えることが出来る点である。
本発明のこの実施例の利点は、ダイオードD1、D2が
それらの「二乗則」領域の最も精度の高い範囲で作動す
るようにダイオードD1、D2へと提供される電力レン
ジを決めることが出来ることである。センサ30が所定
レンジの低電力部分で動作する場合、受信信号はセンサ
のノイズフロアよりも高く、所定の精度レベルに達する
為に要する平均化が少なくて済む為により高速の測定を
行うことが出来る。例えば、−70dBm〜+20dB
m信号を用いた場合、0dB減衰、25dB及び50d
B減衰の経路を備えた切換形減衰器34を有するセンサ
30は、この信号を「素通し」経路40の経路で−70
dBm〜−25dBm信号を、「25dB」経路36の
経路で−25dBm〜0dBm信号を、そして「50d
B減衰」経路42の経路で0dBm〜20dBm信号と
いったように分割して切換ることが出来るのである。
【0034】この実施例に固定入力減衰器が利用されな
いことを想定すると、センサダイオードD1、D2への
−70dBmから−25dBmの信号が「素通し」経路
40の経路に、センサダイオードD1、D2への−50
dBmから−25dBmの信号が「25dB減衰」経路
36へ、そしてセンサダイオードD1、D2への−50
dBmから−25dBmの信号が50dB減衰経路42
へと与えられる。0/40dB減衰切換形減衰器構造が
40dB減衰経路の最も低電力部分で−60dBm信号
を与えるものである場合、0dB/25dB/50dB
減衰減衰器構造34は、25dB減衰経路36及び50
dB減衰経路42の最も低い電力部分には少なくとも−
50dBmの信号を有することになり、S/N比が10
dBも改善される。加えて、センサダイオードが0d
B、25dB及び50dB減衰減衰器センサ30中で経
験する最高電力は−25dBmであり、図1の0/40
dB減衰切換形減衰器センサと比べると5dB改善され
ており、これは非常に高いピーク/平均比を持つ変調信
号に対するより高い精度を意味するものである。
【0035】図4に発明の別の実施例50を示す。これ
は図1の構成を使ったものであるが、センサダイオード
D1、D2への入力が、高周波信号入力18から更なる
減衰無しの経路56を経て直接的に伝達されるか、約4
0dBの更なる減衰経路58を経て伝達されるか、或は
代表的には50MHzの周波数を持つ校正信号の経路6
0から伝達されるかのいずれかとなるように、切換形減
衰器52に更なる設定位置を加えたものである。
【0036】ダイオードセンサは通常、0dBmの電力
レベルで校正されるが、切換形減衰器付ダイオードセン
サの実施例では約−30dBmの校正信号を用い、ダイ
オードD1、D2が利用される電力レンジにおいて校正
される。しかしながら本発明には他の電力レベルでの校
正能力も含まれる。校正信号の経路60に切替えが可能
であることの利点は、電力測定における誤差の最も大き
い原因が温度及び湿度によるダイオード応答の変化であ
ることがしばしばあり、この校正により試験装置からセ
ンサを取り外さずにダイオードの温度及び湿度依存性を
校正することができるところにある。校正を行う間、セ
ンサを試験ポートに接続したままに出来るので、人的介
入を要さずに所望の頻度で校正を行いつつ完全に自動化
された測定が可能となる。よって、使用者の便宜がはか
られる。
【0037】本発明の他の構成(図示せず)において
は、高周波入力又は校正信号のいずれかを切換形減衰器
構造へ、そしてそこからダイオードへと案内する為に、
切換形減衰器の前に高周波スイッチが付加されている。
このように校正信号に切換形減衰器構造の全ての経路を
通過させることの利点は、様々な減衰器経路の温度又は
湿度依存性を温度又は湿度が変化する度に校正すること
が出来るところにある。
【0038】本発明の特定の実施例についての上記の記
述は説明目的で提示したものである。それらは網羅的で
あることも、本発明を開示の特定の形式に限定すること
も意図したものではなく、上記の教示内容に照らして多
くの変更や改変が可能であることは言うまでもない。実
施例は本発明の原理とその実用的用途を最もわかり易く
説明する為に選ばれ、説明されたものであり、これによ
り他の当業者が本発明及び企図した特定の利用法に適す
るように様々な変更を加えた様々な実施例を採用するこ
とが出来るようにしたものである。本発明の範囲は添付
請求項及びそれに類するものにより定義される。なお、
以下に本発明の実施態様の一端を例示して本発明の広汎
な実施の参考とする。
【0039】(実施態様1)広ダイナミック電力レンジ
を持つ高周波信号を受信する手段(18);受信した高
周波信号の電力レベルを測定する為の二乗則領域内で動
作するセンサダイオード手段(D1−D4)であって、
前記二乗則領域のダイナミックレンジを拡張する為にセ
ンサダイオードのスタックを含むことを特徴とする前記
センサダイオード手段;及びより低い電力レンジの高周
波信号の為の第一の低損失経路(14)と、より高い電
力レンジの高周波信号の為の第二の減衰経路(16)と
を有する切換形減衰器手段(12)とを備え、前記切換
形減衰器手段が前記受信した高周波信号の電力レベルが
より低い電力レベルにある場合は前記受信した高周波信
号を前記第一の低損失経路(14)を通して前記センサ
ダイオード手段へと伝達し、前記受信した高周波信号の
電力レベルが前記より低い電力レベルの範囲を越えてい
る場合は前記高周波信号を前記第二の減衰経路(16)
を通して前記センサダイオード手段へ伝達し、これによ
り前記センサダイオード手段が二乗則領域内で動作し、
前記受信した高周波信号の広ダイナミックレンジにわた
る電力レベルを測定するようにしたことを特徴とするダ
イオードマイクロ波電力センサ。
【0040】(実施態様2)前記センサダイオード手段
(D1−D4)が、前記高周波信号の電力レベルを測定
する為のセンサダイオード逆並列対を含むことを特徴と
する実施態様1に記載のダイオードマイクロ波電力セン
サ。
【0041】(実施態様3)前記より低い電力レベルの
範囲が約−70dBmから−20dBmの間であること
を特徴とする実施態様2に記載のダイオードマイクロ波
電力センサ。
【0042】(実施態様4)前記第一の低損失経路(1
4)が0dB減衰に近く、前記第二の減衰経路(16)
が約40dB減衰であることを特徴とする実施態様3に
記載のダイオードマイクロ波電力センサ。
【0043】(実施態様5)前記第一の低損失経路(4
0)が0dB減衰に近く、前記第二の減衰経路(36)
が約25dB減衰であり、そして約50dB減衰の第三
の減衰経路(42)を含むことを特徴とする実施態様3
に記載のダイオードマイクロ波電力センサ。
【0044】(実施態様6)前記切換形減衰器(52)
が、前記センサダイオード手段を校正する為の校正信号
(60)を受信する手段を含むことを特徴とする実施態
様3に記載のダイオードマイクロ波電力センサ。
【0045】(実施態様7)前記切換形減衰器が、前記
切換形減衰器及び前記センサダイオードを校正する為
に、前記切換形減衰器の前にある高周波スイッチから校
正信号又は高周波入力を受信する為の手段を含むことを
特徴とする実施態様3に記載のダイオードマイクロ波電
力センサ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく切換形減衰器付きダイオードマ
イクロ波電力センサの概略回路図である。
【図2】本発明に基づく切換形減衰器付ダイオードスタ
ックマイクロ波電力センサの概略回路図である。
【図3】本発明に基づくマイクロ波電力センサの他の実
施例の概略回路図である。
【図4】本発明に基づくマイクロ波電力センサの更に他
の実施例の概略回路図である。
【符号の説明】
D1−D4 センサダイオード 12、34、52 切換形減衰器 14、40 第一の低損失経路 16、36 第二の減衰経路 18 高周波信号入力 42 第三の減衰経路 60 校正信号の経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 399117121 395 Page Mill Road P alo Alto,California U.S.A.

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】広ダイナミック電力レンジを持つ高周波信
    号を受信する手段;受信した高周波信号の電力レベルを
    測定する為の二乗則領域内で動作するセンサダイオード
    手段であって、前記二乗則領域のダイナミックレンジを
    拡張する為にセンサダイオードのスタックを含むことを
    特徴とする前記センサダイオード手段;及びより低い電
    力レンジの高周波信号の為の第一の低損失経路と、より
    高い電力レンジの高周波信号の為の第二の減衰経路とを
    有する切換形減衰器手段とを備え、 前記切換形減衰器手段が前記受信した高周波信号の電力
    レベルがより低い電力レベルにある場合は前記受信した
    高周波信号を前記第一の低損失経路を通して前記センサ
    ダイオード手段へと伝達し、前記受信した高周波信号の
    電力レベルが前記より低い電力レベルの範囲を越えてい
    る場合は前記高周波信号を前記第二の減衰経路を通して
    前記センサダイオード手段へ伝達し、これにより前記セ
    ンサダイオード手段が二乗則領域内で動作し、前記受信
    した高周波信号の広ダイナミックレンジにわたる電力レ
    ベルを測定するようにしたことを特徴とするダイオード
    マイクロ波電力センサ。
  2. 【請求項2】前記センサダイオード手段が、前記高周波
    信号の電力レベルを測定する為のセンサダイオード逆並
    列対を含むことを特徴とする請求項1に記載のダイオー
    ドマイクロ波電力センサ。
  3. 【請求項3】前記より低い電力レベルの範囲が約−70
    dBmから−20dBmの間であることを特徴とする請
    求項2に記載のダイオードマイクロ波電力センサ。
  4. 【請求項4】前記第一の低損失経路が0dB減衰に近
    く、前記第二の減衰経路が約40dB減衰であることを
    特徴とする請求項3に記載のダイオードマイクロ波電力
    センサ。
  5. 【請求項5】前記第一の低損失経路が0dB減衰に近
    く、前記第二の減衰経路が約25dB減衰であり、そし
    て約50dB減衰の第三の減衰経路を含むことを特徴と
    する請求項3に記載のダイオードマイクロ波電力セン
    サ。
  6. 【請求項6】前記切換形減衰器が、前記センサダイオー
    ド手段を校正する為の校正信号を受信する手段を含むこ
    とを特徴とする請求項3に記載のダイオードマイクロ波
    電力センサ。
  7. 【請求項7】前記切換形減衰器が、前記切換形減衰器及
    び前記センサダイオードを校正する為に、前記切換形減
    衰器の前にある高周波スイッチから校正信号又は高周波
    入力を受信する為の手段を含むことを特徴とする請求項
    3に記載のダイオードマイクロ波電力センサ。
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