JP2000334859A - 繊維素材の熱シール方法および包装袋 - Google Patents

繊維素材の熱シール方法および包装袋

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JP2000334859A
JP2000334859A JP11148580A JP14858099A JP2000334859A JP 2000334859 A JP2000334859 A JP 2000334859A JP 11148580 A JP11148580 A JP 11148580A JP 14858099 A JP14858099 A JP 14858099A JP 2000334859 A JP2000334859 A JP 2000334859A
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fiber
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thermoplastic resin
sealing
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Masato Doi
正人 土井
Hiroyuki Nakagami
博行 中上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不織布、織布、紙などの繊維素材を熱シール
する、包装袋などの製造において、十分なシール強度を
安定して得ることができる繊維素材の熱シール方法およ
び包装袋の提供。 【解決手段】 繊維素材を熱シールする方法において、
該繊維素材1の非シール面に該繊維素材1よりも溶融し
易い熱可塑性樹脂層2を設け、シール部を加熱、加圧し
て、両熱可塑性樹脂の少なくとも一部を溶融して繊維素
材層に侵入あるいは貫通させることによりシールするこ
とを特徴とする繊維素材のシール方法。繊維素材は不織
布、織布、編布、紙から選ばれ、熱可塑性樹脂素材とし
ては、エチレン−α−オレフィン共重合体からなる不織
布、フイルムなどを例示できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不織布などの繊維
素材の熱シールに関し、特に繊維素材の材質に制限され
ず各種用途に使用可能な繊維素材の熱シール方法および
包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱シール可能な熱可塑性樹脂フイ
ルムなどを熱シール加工して製袋することは良く行われ
ている。この場合融点の高い耐熱性フイルムや延伸フイ
ルムなどにあっては、熱シール性が十分でなく、この場
合には融点の低い、ポリエチレン、エチレン−α−オレ
フィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの
ポリエチレン系の低融点熱可塑性樹脂フイルムを熱シー
ル面にラミネートすることにより、熱シール適正、熱シ
ール強度の向上が図られ、製袋が行われている。
【0003】一方、包装袋の内容物によっては、内容物
の保護、通気性、通液性、吸水性などが求められる場合
があり、この場合には熱可塑性樹脂、パルプ、レーヨ
ン、無機繊維などからなる不織布、織布、編布、紙など
の素材からなる袋が用いられている。これら素材を熱シ
ール加工により製袋することは一般的ではなく、通常、
縫製や接着剤を用いた接着加工が採用されている。しか
し、これらの繊維素材の製袋においても、熱可塑性樹脂
フイルムと同様な熱シール加工による製袋が可能あれ
ば、安価に大量生産が可能となる。
【0004】このため、繊維素材を熱シール加工可能に
する方法が各種提案されている。すなわち、耐熱性の
繊維素材に融点の低い繊維を混ぜる(混綿)方法。耐
熱性樹脂と低融点樹脂共紡糸複合繊維を用いる方法。
耐熱性繊維層と低融点樹脂フイルム層を持つ多層積層材
料を用いる方法。繊維層に低融点樹脂をコーティング
し、熱シール性を向上する方法がある。また、単一の熱
可塑性樹脂から製造されてなる不織布は、熱シール加工
すると繊維が溶けて、繊維形状を維持することができ
ず、通常の熱シールでは使用に耐えるシール強度を発現
することは困難である。
【0005】上記、の方法は、繊維を製造し、不織布
に加工できるように繊維をカットし、原料繊維を作った
後、これを用いて不織布化するいわゆる短繊維不織布で
ある。したがって、熱可塑性樹脂を溶融紡糸し、そのま
ま不織布にする長繊維不織布(スパンポンド不織布な
ど)に比較して、強度が低い。強度を確保するためには
目付(面積当たりの重量)を大きくしなければならず、
コスト上昇、省資源さらには生産ロットが大きくなるな
ど実用化の点で問題がある。また、長繊維不織布では、
の異種繊維の混合(混綿)は行われていない。さら
に、の複合繊維化では、長繊維化できる樹脂は限られ
ており、熱シール適正を向上することには限界がある。
【0006】次に、の低融点樹脂フイルムとの多層積
層材料の場合には、樹脂フイルム同士の熱シールは可能
である。しかし、シール強度は低く、繊維素材の通気
性、通液性、吸水性などの機能がなくなる場合もある。
の低融点の樹脂をコーティングする方法では、不織布
などの繊維素材が有する内容物の保護、通気性、通液
性、吸水性などの機能性が、コーティング剤によって阻
害されるため、繊維素材の特徴を十分生かすことができ
ない問題点と共に十分なシール強度を得ることも困難で
ある。
【0007】すなわち、繊維素材においても、熱可塑性
樹脂フイルムにおける多層化による熱シール性の改善は
前記のように当然考えられるものである。すなわち、
耐熱性のある繊維素材に該繊維素材よりも溶融し易い、
低融点の樹脂フイルムを熱シール層として熱シールする
ことは一般に行われている。しかしながら、低融点樹脂
フイルムは強度が低いのが一般的であり、熱シール強度
は、低融点樹脂フイルムの強度に支配され、十分なシー
ル強度を得ることができない。さらに、繊維素材同士の
積層は各層同士の接着が点接着であるため、この点から
も十分なシール強度を得ることは困難である。また、熱
可塑性樹脂フイルムを用いた場合においても、シール強
度に対する繊維素材の寄与は殆どなく、エッジ切れを起
こしシール強度が十分でないことに変わりはない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、不織布、織
布、編布、紙などの繊維素材を熱シールして、包装袋の
製造あるいは長尺化や幅広化を図る場合に、各種用途に
展開可能に、繊維素材の有する、緩衝性、保護性、吸水
性などの基本機能を維持し、通気性、通液性などの機能
性を維持することも可能で、十分なシール強度を安定し
て得ることができる繊維素材の熱シール方法および該シ
ール方法で製袋された包装袋を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、不織布、
織布、編布、紙などの繊維素材の機能性維持とシール性
について鋭意検討した。その結果、従来のシール面に易
シール性の素材を用いるのではなく、反シール層側に易
シール性の熱可塑性樹脂素材を用いると言う全く新しい
手段の採用によって熱シールした場合に、シール強度が
著しく向上するとともに、安定することを見いだした。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0010】すなわち、本発明は、 (1) 繊維素材を熱シールする方法であって、繊維素
材を挟持よるように該繊維素材よりも溶融し易い熱可塑
性樹脂層を設け、シール部を加熱、加圧して、両熱可塑
性樹脂の少なくとも一部を溶融することによりシールす
ることを特徴とする繊維素材の熱シール方法。 (2) 繊維素材同士を熱シールするものである上記
(1)記載の繊維素材の熱シール方法。 (3) 繊維素材が不織布、織布、編布、紙から選ばれ
た素材である上記(1)または(2)記載の繊維素材の
熱シール方法。 (4) 熱可塑性樹脂層が不織布、織布、フイルムから
選ばれた層である上記(1)〜(3)のいずれかに記載
の繊維素材の熱シール方法。 (5) 繊維素材がポリエステル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリオレフィン樹脂、レーヨン、パルプの少なく
とも一種からなる上記(1)〜(4)のいずれかに記載
の繊維素材の熱シール方法。 (6) 繊維素材がポリエステル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリプロピレン系樹脂から選ばれた長繊維不織布
である上記(5)記載の繊維素材の熱シール方法。 (7) 熱可塑性樹脂層の樹脂が、密度0.86〜0.
94g/cm3 のエチレン−α−オレフィン共重合体で
ある上記(1)〜(6)のいずれかに記載の繊維素材の
熱シール方法。 (8) 熱可塑性樹脂層が、密度0.86〜0.94g
/cm3 のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる
繊維素材である上記(1)〜(7)のいずれかに記載の
繊維素材の熱シール方法。 (9) 上記(1)〜(7)のいずれかに記載の繊維素
材の熱シール方法で得られた包装袋を提供するものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明の繊維素材の熱シール方法における繊維素材
としては、繊維を原料としてシート状に形成されたもの
であり、具体的には、不織布、織布、編布、抄造物など
である。これらの繊維素材は、その通気性、通液性、吸
水性、緩衝性、保護性などの機能性を利用して、主とし
て各種の包装分野を始め、建材、土木などの多分野に用
いられている。これらの繊維素材の材料としては、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン系
樹脂、ポリエチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂を溶融紡
糸してなる繊維、レーヨンなどの合成繊維、パルプ、
綿、羊毛、絹などの天然有機繊維、炭素繊維、ガラス繊
維などの無機繊維などを例示できる。
【0012】これらの繊維類は、不織布、織布、編布、
抄造物などのシート状の繊維素材に加工されて用いられ
ている。この繊維素材の中で、不織布は熱可塑性樹脂を
溶融紡糸して連続繊維となし、これをシート状に整列
し、部分融着する長繊維不織布(スパンボンド)や短繊
維を用いた不織布がある。中でも長繊維不織布は、目付
(単位面積当たりの重量)が小さい場合でも十分な強度
を有するため好ましく用いられる。また、短繊維不織布
の場合には、複数の繊維原料を混合(混綿)したもので
あってもよい。さらに、織布、編布は、公知のものが用
いられる。
【0013】本発明の熱シールに用いられる繊維素材と
しては、熱可塑性樹脂からなるもののみでなく、溶融し
ない繊維原料からなる素材など、原料繊維には一切制限
されず熱シールすることができる点が大きな特徴であ
る。すなわち、繊維素材の材質に関係なく熱シールする
ことができるものである。したがって、繊維素材は、パ
ルプ、レーヨン、無機繊維あるいはこれらの混合繊維、
さらには熱可塑性樹脂繊維との混合繊維からなる繊維素
材、各種の紙類などを熱シールすることが可能である。
【0014】本発明で用いる繊維素材には、必要により
バインダー成分が用いられてもよい。しかしながら、熱
シール時の加熱、加圧時に繊維素材を挟持した熱可塑性
樹脂の少なくとも一部が溶融し、繊維素材に侵入するこ
とにより熱シールできることが必要である。したがっ
て、熱硬化性樹脂などによる強固な層が形成された繊維
素材には適さない。これらのことから、繊維素材が有機
物の場合では、繊維の種類や太さにもよるが、目付が通
常、10〜500g/m2 、好ましくは10〜100g
/m2 程度であり、ある程度以上の空隙を有する繊維素
材である。
【0015】つぎに、本発明の繊維素材の熱シール方法
に用いられる、該繊維素材よりも溶融し易い熱可塑性樹
脂層を構成する熱可塑性樹脂としては、特に制限はな
く、熱シールされる該繊維素材の材質により、適宜選定
できる。一般的には、該繊維素材の融点よりも低い熱可
塑性樹脂が用いられる。この低融点の熱可塑性樹脂の融
点が高すぎると、熱シール時の温度、圧力条件が厳しく
なることに加えて、繊維素材にダメージを与えることに
もなるので、該繊維素材の耐熱性や熱シールされた包装
袋などの用途(耐熱性)を考慮して、最適な熱可塑性樹
脂が選択される。
【0016】前記繊維素材が、ポリエステル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などからなる場
合には、ポリエチレン樹脂、エチレン−α−オレフィン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−環状オレフィン共重合
体、エチレン−スチレン共重合体、軟質ポリプロピレン
系樹脂、プロピレンと他のオレフィンとのランダム共重
合体などのポリオレフィン系樹脂が用いられる。中で
も、融点が60〜150℃、好ましくは70〜130℃
の範囲の前記のポリエチレン系樹脂、特に、密度が0.
86〜0.94g/cm3 、融点が80〜130℃の範
囲のエチレン−α−オレフィン共重合体が融点、強度の
点から好ましく用いられる。ここでα−オレフィンとし
ては、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセ
ン−1などを例示できる。
【0017】なお、本発明では、該繊維素材よりも溶融
し易い熱可塑性樹脂としては、結晶性の熱可塑性樹脂が
好ましく用いられるが、該繊維素材を溶融させないで、
加熱、加圧により、その一部が溶融し、繊維素材内へ侵
入あるいは貫通することができる、溶融流動性を有する
熱可塑性樹脂であれば、前記結晶性の熱可塑性樹脂の
他、非晶性の熱可塑性樹脂を用いることもできる。
【0018】この熱可塑性樹脂層の樹脂の形態は、特に
制限はなく、繊維素材と同様な不織布、織布、編布など
のシートまたはフイルム状などを例示できる。この熱可
塑性樹脂の形態が繊維状である場合には、繊維素材の緩
衝性に加えて、通気性、通液性、吸水性などの機能性を
そのまま維持した包装袋を得ることができる特徴があ
る。また熱可塑性樹脂素材の形態がフイルム状である場
合には、一般のフイルムを用いた場合は、吸水性、緩衝
性を維持しながら遮水性などが確保された包装袋とな
る。また、包装袋となった場合の通気性などを確保する
ためには、フイルムが通気性であることが必要である。
この通気性を確保するためには、フイルムに微細あるい
は適度の通気孔を有するフィルムが用いられる。
【0019】具体的には、たとえば、耐熱性の繊維素材
であるポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンな
どのスパンボンド不織布や紙などの繊維素材と密度が
0.86〜0.94g/cm3 のエチレン−α−オレフ
ィン共重合体(LLDPE)などの低融点樹脂からなる
不織布やフイルムなどからなる溶融し易い熱可塑性樹脂
層からなる多層材料を用いる不織布同士の熱シールの場
合が一般的である。また、他の例としては、紙や不織布
などの繊維素材と溶融し易い熱可塑性樹脂としてのLL
DPEフイルムからなる多層材料の紙や不織布などの繊
維素材を挟持するようにLLDPEフイルムを熱シール
する場合などを例示できる。後者の場合、吸水紙を用い
れば、魚などの包装において、吸水、遮水機能ととも
に、魚などが透視できる包装に使用できる包装袋とな
る。
【0020】本発明の繊維素材の熱シール方法について
説明する。なお、本発明にあっては、「熱シール」なる
用語を、繊維素材同士または、繊維素材と他の素材とを
加熱、加圧によって接合する広い意味に用いる。さらに
厳密には繊維素材自体は溶融しないが、熱可塑性樹脂層
樹脂の溶融接着で繊維素材が結合するのであるが、この
場合を含めて熱シールなる言葉を用いることにするもの
である。以下、本発明の繊維素材の熱シール方法を、図
面を基に説明する。図1は、熱シール方法の一例を説明
する概念図であり、熱シール前の状態を示す。
【0021】図1において、1は繊維素材、2は熱可塑
性樹脂層、3は上部シールバー、4は下部シールバーを
それぞれ示す。熱シール方法は、加熱された熱シールバ
ー3、4間に、繊維素材1と熱可塑性樹脂層2が一体化
してなる繊維素材を有する多層材料A、Bが、熱可塑性
樹脂層が耐熱性の繊維素材を挟持するように挿入される
(図1では、二枚の多層材料は説明上離間しているが、
実際は重ね合わされる)。繊維素材多層材料は、熱可塑
性樹脂層2が溶融可能な温度条件に加熱されたシールバ
ー3、4で、加熱、加圧される。
【0022】この、加熱、加圧によって、繊維素材多層
材料AとBは、図2に示すように熱シールされ接合一体
化する。すなわち、熱可塑性樹脂層2の一部は、溶融
し、加圧されることにより、繊維素材1の間隙に侵入
し、繊維素材と一体化するとともに、繊維素材1を貫通
する(図2の6参照)。そして貫通した熱可塑性樹脂同
士が融着することによって繊維素材の接合、すなわち、
熱シールが完了することになる。図3は他の繊維素材の
熱シール方法の一例を説明する概念図である。
【0023】本発明の繊維素材の熱シール方法は、従来
の繊維素材の熱シール層素材間を直接シールしたり、低
融点熱可塑性樹脂層を直接熱シールするものではない。
繊維素材を挟持するようにして熱可塑性樹脂層を加熱、
加圧することにより、溶融した樹脂を繊維素材中に侵
入、貫通させ、この溶融樹脂と繊維素材が一体化した状
態で、繊維素材が接合されるところに大きな特徴があ
る。
【0024】したがって、シール面は、熱可塑性樹脂ま
たは熱可塑性樹脂と繊維素材の複合構造をとるものであ
る。従って、低融点の熱可塑性樹脂が単独でシール面を
構成した場合に生じる、熱可塑性樹脂の低い強度から生
じる、エッジ切れに相当することがたとえ起こっても、
シール面は繊維素材と熱可塑性樹脂の複合構造、すなわ
ち、繊維強化熱可塑性樹脂がシール強度を支配すること
になる。したがって、同じ熱可塑性樹脂をシール用樹脂
に用いても、シール強度の発現機構は全く異なり、後記
の実施例で明らかとなる格段にすぐれたシール強度を得
ることができることを可能にする。
【0025】本発明の熱シール方法は、繊維素材を挟持
する熱可塑性樹脂が加熱、加圧されて繊維素材に侵入あ
るいは貫通する必要がある。このためには、繊維素材
は、熱可塑性樹脂層の樹脂が溶融侵入あるいは溶融貫通
するまでは少なくとも繊維素材は溶融しないことが必要
である。したがって、これを満足するために、両素材間
の融点の差に相当する繊維素材の耐熱性が求められる。
また、シールバーによる加熱条件(温度・圧力・時間)
が選定されることが必要である。したがって、シール形
成後に繊維素材が溶融することを特に否定するものでは
ない。
【0026】本発明の繊維素材の熱シール方法は、前記
の加熱シールバーによる方法に加えて、製袋分野で使わ
れているロールによる連続シール方法など、熱可塑性樹
脂を加熱、加圧接合することが可能であるシール方法で
あれば、その形式に特に制限はない。また、加熱手段と
しては、熱伝導(熱ジグ、発熱体)、誘電加熱、超音波
加熱などによることができる。また、この熱シールの条
件である、温度・圧力・時間・速度などは、繊維素材の
種類、繊維素材の耐熱性、繊維素材の厚みあるいは目
付、熱可塑性樹脂層の種類、分子量、形態、厚みなどを
考慮して、適宜条件設定することができる。
【0027】なお、本発明の熱シール方法は、繊維素材
の熱シール一般に適用することができる。例えば、同種
繊維素材同士の熱シール、異種繊維素材同士の熱シー
ル、繊維素材と他の熱可塑性樹脂フイルムなどとの熱シ
ールなどである。この場合、繊維素材と他の熱可塑性樹
脂フイルムの熱シールの場合は、樹脂は溶融して繊維素
材に侵入し、繊維素材同士の熱シールの場合には、樹脂
は溶融して繊維素材を貫通してシール面まで達すること
になる。また繊維素材が多層材料からなるものがあるこ
とについては前記した通りである。本発明の繊維素材の
熱シール方法は、繊維素材同士、あるいは繊維素材と他
の熱可塑性樹脂フイルムとを熱シールすることにより、
各種包装袋の製造に用いられる。繊維素材からなる包装
袋は、各種用途により、繊維素材の必要機能を活用する
ように、素材が選定される。
【0028】本発明の熱シール方法は、本質的には、シ
ール部分の構造限定により、その目的を達成することが
できるものである。したがって、繊維素材を挟持するよ
うに熱可塑性樹脂層を設けることにある。したがって熱
可塑性樹脂フイルムは熱シール部分あるいはその近傍ま
でであるところの、特定部分にのみ設けることもできる
(第3図参照)。この熱シール方法を採用すれば、繊維
素材が有するすべての機能性を少量の熱可塑性樹脂層の
使用によって確保することができる。
【0029】本発明の繊維素材の熱シール方法は、前記
製袋に限らず、繊維素材、繊維素材含有多層材料の幅広
化、長尺化など各種熱接合に利用することもできる。こ
れらの場合においても、熱シール方法自体は何ら変わる
ものではないが、繊維素材の端部が重ねられ、その両外
側に溶融し易い熱可塑性樹脂層を設けて加熱、加圧する
ことにより熱シールがなされる。なお、本発明の繊維素
材の熱シール方法においては、熱接合される繊維素材間
に熱可塑性樹脂層を有する場合であってもよいことは勿
論である。
【0030】本発明の繊維素材の熱シール方法により得
られた包装袋は、繊維素材が有する機能である緩衝性、
保護性、吸水性、通気性、通液性などの特徴を生かし
て、各種食品の包装、書籍、医療など多方面に用いられ
る。特に従来シール強度の不足のために、その利用が制
限されていた分野などへの展開を可能にするものであ
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明の熱シール方法を実施例および
比較例により、詳細に説明するが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。 実施例1〜3、比較例1〜2 第1表に示す、繊維素材多層材料または繊維素材単層材
料であるA、Bをシール層を内側として重ね合わせ、熱
シールバー間に挿入し、第1表に示すシール温度で熱シ
ールした。
【0032】なお、第1表中、 LLスパンボンド不織布:出光ストラテックLN20
30(出光石油化学株式会社製)、原料樹脂:エチレン
−オクテン−1共重合体〔密度=0.92g/cm3
MI=10g/10分(190℃、2160g荷重)〕 PETスパンボンド不織布:エクーレPC6151A
(東洋紡績株式会社製) PPスパンボンド不織布:ストラテックRN2050
(出光石油化学株式会社製) 吸水紙:バージンパルプ100% である。
【0033】また、シール強度の測定は、JIS Z
1707に準拠し、繊維素材をシール部が15mmとな
るように、短冊状に切り出し、下記シール条件でシール
した後、シール強度を測定し、最も強いシール強度を示
したシール強度を、シール強度試験後の破断状態を目視
観察した結果とともに第1表に示した。表より明らかな
ように、実施例はシール面で剥離、高いシール強度を示
し、エッジ切れは生じなかった。
【0034】 シール条件 温度:100℃〜150℃間で、10℃刻みの温度 シール時間:1秒 シール面積:15×10mm シール圧力:2kg/cm2
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明の、繊維素材の熱シール方法は、
高融点熱可塑性樹脂繊維素材や非溶融性素材などの耐熱
性にすぐれた繊維素材の熱シールにおいて、繊維素材に
制限なくすぐれたシール強度で熱シールできる。しか
も、従来の熱シール方法による場合に見られたシールエ
ッジ切れの発生がなく、安定したシール強度を確保でき
る。また、シールのための熱可塑性樹脂の選択、シール
条件の選択により、繊維素材の有する内容物保護性、吸
水性、通液性、通気性などを確保した包装袋の製袋が可
能となる。したがって、得られた包装袋は各種食品の機
能包装をはじめ、保管、輸送用などとして好適に巾ひろ
く用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維素材の熱シール方法の一例を説明
する概念図である。
【図2】本発明の繊維素材の熱シール後の状態を示す説
明図である。
【図3】本発明の繊維素材の熱シール方法の他の例を説
明する概念図である。
【符号の説明】
1:繊維素材 2:熱可塑性樹脂層 3:上部シールバー 4:下部シールバー 5:シール後の熱可塑性樹脂層 6:シール後の複合層 7:シールエッジ 8:シール後の熱可塑性樹脂層 9:シール後の複合層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維素材を熱シールする方法であって、
    繊維素材を挟持するように該繊維素材よりも溶融し易い
    熱可塑性樹脂層を設け、シール部を加熱、加圧して、両
    熱可塑性樹脂の少なくとも一部を溶融することによりシ
    ールすることを特徴とする繊維素材の熱シール方法。
  2. 【請求項2】 繊維素材同士を熱シールするものである
    請求項1記載の繊維素材の熱シール方法。
  3. 【請求項3】 繊維素材が不織布、織布、編布、紙から
    選ばれた素材である請求項1または2記載の繊維素材の
    熱シール方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂層が不織布、織布、フイル
    ムから選ばれた層である請求項1〜3のいずれかに記載
    の繊維素材の熱シール方法。
  5. 【請求項5】 繊維素材がポリエステル系樹脂、ポリア
    ミド系樹脂、ポリオレフィン樹脂、レーヨン、パルプの
    少なくとも一種からなる請求項1〜4のいずれかに記載
    の繊維素材の熱シール方法。
  6. 【請求項6】 繊維素材がポリエステル系樹脂、ポリア
    ミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂から選ばれた長繊維
    不織布である請求項5記載の繊維素材の熱シール方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂層の樹脂が、密度0.86
    〜0.94g/cm 3 のエチレン−α−オレフィン共重
    合体である請求項1〜6のいずれかに記載の繊維素材の
    熱シール方法。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂層が、密度0.86〜0.
    94g/cm3 のエチレン−α−オレフィン共重合体か
    らなる繊維素材である請求項1〜7のいずれかに記載の
    繊維素材の熱シール方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の繊維素
    材の熱シール方法で得られた包装袋。
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