JP2000335236A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2000335236A
JP2000335236A JP11148812A JP14881299A JP2000335236A JP 2000335236 A JP2000335236 A JP 2000335236A JP 11148812 A JP11148812 A JP 11148812A JP 14881299 A JP14881299 A JP 14881299A JP 2000335236 A JP2000335236 A JP 2000335236A
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JP
Japan
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air
vehicle
outlet
blown
blowing
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JP11148812A
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Toshihiro Ogata
豪太 尾形
Haruyuki Nishijima
春幸 西嶋
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 換気量を増やすことなく乗客頭部周辺のCO
2 濃度を低下させる。 【解決手段】 送風手段9からの空気を吹出す吹出口1
0を、車室5の天井部近傍に配設するとともに、車両前
後方向の多数列の座席にわたって連続して開口すること
により、天井部の車両前後方向の圧力分布を略均一化す
る。これにより、従来のように吹出空気が吹出口間の圧
力の低い部分に引かれることを防止或いは減少させるこ
とができる。従って、吹出空気は床面近傍の吸入口14
に向かってスムーズに流れて乗客周辺での渦の発生が抑
制され、その結果、乗客12の呼気中のCO2 が吸入口
14から車室5外に効率よく排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バスや鉄道車両等
に搭載されて車室内の空調を行う車両用空調装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、特許第2526995号公報で提
案された車両用空調装置は、図11、12に示すよう
に、窓際上部に、第1吹出口10が車両前後方向に沿っ
て多数設けられ、座席3側面(窓側)の床面2近傍(乗
客の足元付近)に第2吹出口15が多数設けられてい
る。
【0003】そして、冷房時には、第1吹出口10から
座席3側に向けて冷風を吹出し、第2吹出口15から車
室5内の空気を取り入れて、車室5外に排出するように
している。一方、暖房時には、第2吹出口15から座席
3側に向けて温風を吹出し、第1吹出口10から車室5
内の空気を取り入れて、車室5外に排出するようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来装置について、本発明者らが、乗客の周辺の気流と
CO2 濃度を調べたところ、乗客の頭部(顎から頭の頂
部)周辺のCO2 濃度が特に高くなることがわかった。
【0005】ここで、冷房時における乗客の周辺の空気
の流れについて説明すると、図11において(図中の矢
印は空気の流れを示す)、第1吹出口10からの冷風
は、乗客に当たった後、乗客の前方で下向きの速度が低
下して吹出空気の大部分は上昇し始め、それによって乗
客の頭部近傍に大きな渦が発生する。そして、乗客の頭
部近傍の大きな渦に乗客の呼気中のCO2 が巻き込まれ
て、乗客の頭部周辺にCO2 が停滞し、その結果乗客の
頭部周辺のCO2 濃度が特に高くなる。
【0006】このように渦が発生する原因の1つとし
て、第1吹出口10が多数個に分割され、かつ隣接する
第1吹出口10間の間隔が大きいことがあげられる。す
なわち、このような構成の場合、窓際上部の車両前後方
向の圧力分布は、第1吹出口10の近傍では圧力が高
く、隣接する2つの第1吹出口10間では圧力が低くな
ってしまう。従って、第1吹出口10から下方に吹き出
された空気は次第に風速が低下して、その空気の一部は
第2吹出口15に流入するものの、残余の空気が第1吹
出口10間の圧力の低い部分に引かれて上昇し渦が発生
するものである。
【0007】一方、暖房時における乗客の周辺の空気の
流れを図12にて説明すると(図中の矢印は空気の流れ
を示す)、窓際下部の第2吹出口15から車両中央部に
向かって吹き出された温風は、車両中央の通路部で合流
して上昇した後窓側に流れ、それによって大きな渦が発
生する。そして、この大きな渦に乗客の呼気中のCO 2
が巻き込まれて、乗客の頭部周辺にCO2 が停滞し、そ
の結果乗客の頭部周辺のCO2 濃度が特に高くなる。
【0008】そして、乗客頭部周辺のCO2 濃度を下げ
るために例えば換気量を増やすことが考えられるが、こ
れは換気による熱損失が増加して、空調装置の消費動力
の増加を招き望ましくない。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、換気量を増やすことなく乗客頭部周辺のCO2 濃度
を低下させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1ないし8に記載の発明では、乗客用の座席
(3)が車両前後方向に多数列配設された車両に搭載さ
れ、送風手段(9)の送風空気を第1吹出口(10)か
ら車室(5)内に吹出す車両用空調装置において、第1
吹出口(10)からの吹出空気が、座席(3)の車両前
後方向全列にわたって連続して吹き出されるようにした
ことを特徴としている。
【0011】これによれば、第1吹出口(10)近傍の
車両前後方向の圧力分布が略均一化され、従来のように
吹出空気が第1吹出口(10)間の圧力の低い部分に引
かれることを防止或いは著しく減少することができる。
【0012】従って、乗客周辺での渦の発生が抑制さ
れ、その結果、この渦に乗客(12)の呼気中のCO2
が巻き込まれる量が少なくなり、換気量を増やすことな
く乗客(12)頭部周辺のCO2 濃度を低下させること
が可能になる。
【0013】また、請求項3に記載の発明では、車室
(5)内の空気を取り入れる吸入口(14)と、この吸
入口(14)から取り入れた空気を車室(5)外に排出
する排気手段(13)とを備え、第1吹出口(10)を
車室(5)内の上部に配設するとともに、吸入口(1
4)を車室(5)内の下部に配設したことを特徴として
いる。
【0014】これによれば、排気手段(13)および吸
入口(14)の吸引効果により、車室(5)の上部の第
1吹出口(10)から吹き出された空気は、車室(5)
の下部の吸入口(14)側に向かってスムーズに流れ、
乗客周辺での渦の発生がより一層抑制される。従って、
乗客(12)頭部周辺のCO2 は効率よく吸入口(1
4)から車室(5)外に排出され、CO2 濃度を一層低
下させることができる。
【0015】また、請求項5に記載の発明では、加熱用
熱交換器(4B)で加熱された空気を車室(5)内に吹
出す第2吹出口(15)を車室(5)内の下部に配設
し、暖房時には第1吹出口(10)および第2吹出口
(15)の両方から空気を吹き出すようにしたことを特
徴としている。
【0016】ここで、上記したように、従来は車室
(5)内の下方から吹き出された温風の対流によって大
きな渦が発生し、この渦に乗客の呼気中のCO2 が巻き
込まれて、乗客の頭部周辺にCO2 が停滞していた。
【0017】これに対し、請求項5に記載の発明によれ
ば、暖房時には車室(5)の上部の第1吹出口(10)
からも空気を吹き出すようにしているから、車室(5)
内の下部の第2吹出口(15)から吹き出された温風の
対流が、第1吹出口(10)からの吹出空気によって車
室(5)の下部に押し下げられて、乗客の呼気中のCO
2 の巻き込みが防止或いは抑制される。従って、暖房時
においても乗客(12)頭部周辺のCO2 濃度を低下さ
せることが可能になる。
【0018】また、請求項6に記載の発明では、座席
(3)は二人掛けであって、二人の乗客の頭部間に向け
て空気を吹き出すように、第1吹出口(10)の空気吹
出方向を設定したことを特徴としている。
【0019】これによれば、吹出空気が二人の乗客12
の頭部付近に確実に流れ、乗客(12)頭部周辺のCO
2 が効率よく吸入口(14)から車室(5)外に排出さ
れ、CO2 濃度をより一層低下させることができる。
【0020】なお、上記した括弧内の符号は、後述する
実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。
【0022】(第1実施形態)図1ないし図3は本発明
装置をバス車両1に適用した例を示すもので、バス車両
1の床面2には、二人掛けの乗客用の座席3が左右に2
列、車両前後方向に多数列(本例では11列、ただし運
転席除く)設けられ、床面2の下方には空調ユニット4
が設置されている。
【0023】空調ユニット4は,エバポレータ(冷房用
熱交換器)4Aと、ヒータコア(加熱用熱交換器)4B
を備える。エバポレータ4Aは、図示しないエンジンに
て駆動される圧縮機をもつ冷凍サイクルに設けられ、送
風空気を冷媒の蒸発潜熱により冷却する。また、ヒータ
コア4Bはエンジンの冷却水(温水)を熱源として送風
空気を加熱する。
【0024】空調ユニット4には、床面2に開口する第
1内気導入口6Bから車室5の空気を導入する内気ダク
ト6と、車室5外に開口する第1外気導入口7Bから外
気を導く外気ダクト7とが接続され、各ダクト6、7は
それぞれ第1内気ダンパー6A、第1外気ダンパー7A
によって開閉されるようになっている。
【0025】第1内気導入口6Bは、比較的車両前寄り
位置、具体的には車両最前列(運転席除く)から2列目
ないしは3列目で、かつ車両進行方向に向かって左側の
座席3の座面下方(図2参照)に位置する。第1外気導
入口7Bは、車両前後方向は中央よりもやや前寄りで、
車両進行方向に向かって左側の車両壁面(図2参照)に
位置する。
【0026】空調ユニット4には,床面2の下方で車両
左右方向に分岐した後、左右窓際部を車両1の天井1A
部まで延びて空気を導く第1送風ダクト8Aが接続され
ている。この第1送風ダクト8Aには、車両1の天井1
A部近傍を車両前後方向に延びる2つの第2送風ダクト
8Bが接続されている。
【0027】第2送風ダクト8Bの下面側には、車両前
後方向に延びる細長いスリット状の第1吹出口10が設
けられている。この第1吹出口10は、車両最前列の座
席よりもさらに前方位置から、車両最後列から2列目の
座席位置まで、連続して開口している。なお、後述する
前後方向吹出角度αが大きい場合には、第1吹出口10
の後端位置を上記した位置よりも前方に設定しても、車
両最後列座席まで送風することができる。また、この第
1吹出口10の車両左右方向の位置は、車両中央側の乗
客12のほぼ真上である。
【0028】ここで、第1吹出口10からの空気吹出方
向は次のように設定している。まず、車両左右方向の空
気吹出方向は、図2に示すように、二人の乗客12の頭
部間に向けて空気が吹き出されるように、車両中央寄り
から車両側面側(窓側)に傾けて設定されている。一
方、車両前後方向については空気吹出方向の傾きはな
い。
【0029】車両1の床面2近傍で、かつ座席3よりも
窓際部には、車両前後方向に延びて空気を導く排気ダク
ト11が設置され、この左右の各ダクト11内において
車両最後方部にそれぞれ排気ファン13(排気手段)が
設置されている。この排気ダクト11には各座席3に1
つずつ吸入口14が設けられ、この吸入口14は、床面
2から約100mm上方に配置されている。そして、排
気ファン13の駆動により、車室5内の空気が吸入口1
4から吸い込まれ、排気ダクト11を介して車室5の外
に排出されるようになっている。なお、21は車室内外
の差圧を利用して換気を行う自然換気口である。
【0030】次に、上記構成において作動を説明する。
【0031】冷房時は、冷凍サイクルの圧縮機および第
1送風ファン9を作動させることにより、エバポレータ
4Aに冷媒が循環すると共に、第1送風ファン9にて導
入された空気がエバポレータ4Aを通過する間に冷却さ
れて冷風となる。そして、温水弁によるヒータコア4B
への温水循環量の制御により、冷風の再加熱量が調整さ
れて吹出空気温度が調整される。この温度調整された空
気は、第1送風ダクト8Aを介して第2送風ダクト8B
に送られ、第1吹出口10から座席3側に吹出される。
【0032】この冷房時において、内気循環モードで
は、第1内気ダンパー6Aが第1内気導入口6Bを開
き、第1外気ダンパー7Aが第1外気導入口7Bを閉じ
て、第1送風ファン9にて車室5内の空気が導入され
る。逆に外気導入モードでは、第1内気導入口6Bが内
気ダクト6を閉じ、第1外気ダンパー7Aが第1外気導
入口7Bを開いて第1送風ファン9にて外気が導入され
る。ただし、外気導入モード時に、換気による熱損失の
増加を考慮して、第1内気導入口6Bを少し開いて一部
内気を混入させるのが望ましい。
【0033】換気時は、外気導入モードにし、冷凍サイ
クルの圧縮機を停止すると共にヒータコア4Bへの温水
の循環を停止する。そして、第1送風ファン9を作動さ
せることにより、外気を取り入れて第1吹出口10から
座席3側に吹出す。
【0034】なお、冷房時および換気時のいずれの場合
も、排気ファン13を作動させて車室5内の空気を吸入
口14から吸引し、排気ダクト11を介して車室5の外
に排出する。また、車室5内の空気の一部は自然換気口
21から車室5の外に排出される。
【0035】次に、本実施形態の特徴について説明す
る。
【0036】従来装置においては、第1吹出口10が多
数に分割されていることから、第1吹出口10の近傍は
圧力が高く、隣り合う2つの第1吹出口10間の圧力は
低くなってしまい、その結果、吹出空気の一部が第1吹
出口10間の圧力の低い部分に引かれて上昇し渦が発生
していた。
【0037】これに対し、本実施形態では第1吹出口1
0が車両前方から後方まで連続して開口いるため、座席
3の車両前後方向全列にわたって連続して空気が吹き出
され、第1吹出口10近傍の車両前後方向の圧力分布が
均一化されて、従来のように吹出空気が第1吹出口10
間の圧力の低い部分に引かれることを防止することがで
きる。
【0038】従って、排気ファン13および吸入口14
の吸引効果と相俟って、吹出空気は床面2近傍の吸入口
14に向かってスムーズに流れて乗客周辺での渦の発生
が抑制され、その結果、この渦に乗客12の呼気中のC
2 が巻き込まれる量が少なくなる。そして、CO2
吹出空気とともに吸入口14から車室5外に排出され、
換気量を増やすことなく乗客12頭部周辺のCO2 濃度
を低下させることが可能になる。
【0039】図4は定員(46名)フル乗車での、冷房
時における、換気量(外気導入量)と乗客12の頭部周
辺のCO2 濃度の関係を示すもので、図中aは本実施形
態において乗客12の頭部周辺のCO2 濃度を各座席3
毎に求めそれを平均した平均値、図中bは図11、12
に示す従来装置の平均値である。
【0040】図4から明らかなように、CO2 濃度は従
来に比し全域で低下しており、従って、換気量の大幅低
減が可能であり、その結果、換気による熱損失が減少
し、空調装置の消費動力を少なくすることができる。ま
た、本実施形態では、CO2 以外の汚染物質(体臭、た
ばこ臭等)の排出効果も期待できる。
【0041】さらに、1種類の車両1に対して座席3の
数や座席3の車両前後方向間隔が変更された複数の車種
が設定される場合、従来(図11、12)のように第1
吹出口10を多数設ける構成では、その車種毎に座席3
の位置に合わせて第1吹出口10の位置を設定する必要
があり、従って、第1吹出口10が設けられるダクト8
Bも車種毎に設定しなければならなかった。
【0042】これに対し、本実施形態のように、第1吹
出口10が連続して開口する構成であれば、上記のよう
な複数の車種が設定される場合でも、ダクト8Bを共通
使用することができ、コストの低減が可能である。
【0043】次に、上記実施形態の装置において、CO
2 濃度が最小となる吹出条件の検討結果について説明す
る。図5は車両前後方向吹出角度αについて、図6は車
両左右方向吹出角度βについて、図7は吹出空気の車両
左右方向拡散角度γについて、それぞれ検討を行ったも
のである。
【0044】図5は、β=30°、γ=0°、換気量Q
=1200m3/hに固定し、車両前後方向吹出角度αの
みを変更しており、αが20〜30°の時にCO2 濃度
が最小となった。
【0045】図6は、α=20°、γ=0°、換気量Q
=1200m3/hに固定し、車両左右方向吹出角度βの
みを変更したものである。ここで、二人の乗客12の頭
部間に向けて空気が吹き出されるように車両左右方向吹
出角度βを設定するとβ=20°となり、βが15〜2
7°の時にCO2 濃度が最小となった。
【0046】これは、β<15°の条件では、二人の乗
客12のうち特に窓側の乗客12の頭部付近を流れる空
気量が少なくなり、また、β>27°の条件では、コア
ンダ効果の影響もあって特に中央側(通路側)の乗客1
2の頭部付近を流れる空気量が少なくなるのに対して、
15°≦β≦27°の条件では、吹出空気が二人の乗客
12の頭部付近に確実に流れ、その吹出空気とともに乗
客12の頭部付近のCO2 が吸入口14から車室5外に
排出されやすくなるためである。
【0047】図7は、α=20°、β=25°、換気量
Q=1200m3/hに固定し、吹出空気の車両左右方向
拡散角度γのみを変更したものである。γが15〜30
°の時にCO2 濃度が少なくなることが確認されたが、
その理由は以下の通りである。すなわち、車両左右方向
吹出角度βを持たせた場合(β≠0)、2つの第1吹出
口10から空気が左右に(窓側に)吹き出されるため、
車両中央部(通路部)側に向かう吹出空気の量が少なく
なり、従って、車両中央部の圧力が低くなって車両中央
部で渦が発生しやすくなる傾向があった。
【0048】そこで、第1吹出口10から空気を吹き出
す時点で、吹出空気に拡散角度γを与えることにより、
車両中央部(通路部)側に向かう吹出空気の量が増加
し、圧力分布が略均一化されて渦の発生が抑制され、そ
の結果、この渦に乗客12の呼気中のCO2 が巻き込ま
れる量が少なくなる。
【0049】以上の検討結果を踏まえ、吹出空気の吹出
条件を最適化(α=25°、β=20°、γ=25°)
して評価した結果を、図4に符号cを付して示してい
る。
【0050】図4から明らかなように、CO2 濃度は最
適化前(符号a)よりもさらに低下しており、従って、
換気量の大幅低減が可能であり、その結果、換気による
熱損失が減少し、空調装置の消費動力をさらに少なくす
ることができる。
【0051】(第2実施形態)次に、図8、9に示す第
2実施形態について説明する。この第2実施形態では、
暖房時にも乗客12の頭部周辺のCO2 濃度を低減可能
にするための構成を付加している。
【0052】図8、9において、第1送風ダクト8Aに
は、車両1の床面2近傍でかつ座席3よりも窓際部を車
両前後方向に延びる2つの第3送風ダクト8Cが接続さ
れている。第3送風ダクト8Cには各座席3毎に2つの
第2吹出口15が設けられ、一方の吹出口からは車両中
央側に向かって空気が吹き出され、他方の吹出口からは
車両上方に向かって空気が吹き出されるようになってい
る。また、この第2吹出口15を設けた第3送風ダクト
8Cは、排気ダクト11の上方に配置されている。
【0053】第1送風ダクト8A内には図示しない切替
ダンパーが設置され、その切替ダンパーは、第1送風フ
ァン9にて送られる空気を、第2送風ダクト8Bと第3
送風ダクト8Cのいずれか一方に流すように、送風通路
を切替制御する。
【0054】第2送風ダクト8Bの車両後方部には、車
室5に開口する第2内気導入口16と、車室5外に開口
する第2外気導入口17とが設けられ、これらの導入口
16、17はそれぞれ第2内気ダンパー18、第2外気
ダンパー19によって開閉されるようになっている。ま
た、第2送風ダクト8B内の車両後方部には、第2送風
ファン20(送風手段)が設置されている。その他の構
成は、第1実施形態と同じである。
【0055】次に、第2実施形態の作動を説明する。
【0056】冷房時および換気時は、第2内気導入口1
6および第2外気導入口17は、それぞれ第2内気ダン
パー18、第2外気ダンパー19によって閉じられ、第
2送風ファン20は停止している。また、第1送風ダク
ト8A内の図示しない切替ダンパーの切替制御により、
第1送風ファン9の送風空気は、第2送風ダクト8Bに
送られ、第3送風ダクト8Cには送られないようになっ
ている。従って、冷房時および換気時の作動は、第1実
施形態と実質的に同じになり、第1実施形態と同様に乗
客12の頭部周辺のCO2 濃度を低減することができ
る。
【0057】一方、暖房時には、第1送風ファン9にて
導入された空気がヒータコア4Bを通過する間に加熱さ
れる。そして、温水弁によるヒータコア4Bへの温水循
環量の制御により加熱量が調整されて空気温度が調整さ
れる。この温度調整された温風は、第1送風ダクト8A
内の図示しない切替ダンパーの切替制御により、第2送
風ダクト8Bには送られず、第3送風ダクト8Cに送ら
れて、第2吹出口15から吹出される。
【0058】そして、第2吹出口15から車両中央側に
向かって吹き出される温風にて乗客12の足元が暖めら
れ、車両上方に向かって吹き出される温風にて窓側が暖
められる。また、暖房時には、第2内気導入口16およ
び第2外気導入口17がともに開かれ、第2送風ファン
20が作動する。この第2送風ファン20の作動によ
り、内気と外気が混合した状態で第2送風ダクト8Bに
送られ、第1吹出口10から座席3側に吹出される。こ
の第1吹出口10から吹出される空気の温度は、第2吹
出口15から吹出される空気の温度よりも低くなってい
る。
【0059】なお、暖房時にも、排気ファン13を作動
させて車室5内の空気を吸入口14から吸引し、排気ダ
クト11を介して車室5の外に排出する。また、車室5
内の空気の一部は自然換気口21からも車室5の外に排
出される。
【0060】ここで、従来は車室5内の下方から吹き出
された温風が車室5の上部に向かって上昇した後窓側に
流れ、この温風の対流によって発生した渦に乗客の呼気
中のCO2 が巻き込まれて、乗客の頭部周辺にCO2
停滞していた。
【0061】これに対し、第2実施形態では、暖房時に
は車室5の上部の第1吹出口10からも空気を吹き出す
ようにしているから、車室5内の下部の第2吹出口15
から吹き出された温風の対流が、第1吹出口10からの
吹出空気によって車室5の下部に押し下げられて、乗客
12の呼気中のCO2 の巻き込みが防止或いは抑制され
る。従って、暖房時においても乗客12頭部周辺のCO
2 濃度を低下させることが可能になる。
【0062】図10は定員(46名)フル乗車での、暖
房時における、換気量(外気導入量)と乗客12の頭部
周辺のCO2 濃度の関係を示すものである。ここで、第
1吹出口10からの吹出空気量と第2吹出口15からの
吹出空気量との比は、5:7に設定している。図10中
eは、第2実施形態において吹出空気の吹出条件を最適
化(α=25°、β=20°、γ=25°)した際の、
乗客12の頭部周辺のCO2 濃度を各座席3毎に求めて
それを平均した平均値、図中gは図11、12に示す従
来装置の平均値である。
【0063】図10から明らかなように、CO2 濃度は
従来に比し全域で低下しており、従って、換気量の大幅
低減が可能であり、その結果、換気による熱損失が減少
し、空調装置の消費動力を少なくすることができる。
【0064】(他の実施形態)なお、上記各実施形態に
おいて、排気ダクト11と吸入口14を廃止し、排気フ
ァン13を車両最後部の天井部に設置した場合の、乗客
12の頭部周辺のCO 2 濃度の測定結果を、図4中の符
号dを付した破線、図10中の符号gを付した破線で示
す。
【0065】この場合、第1吹出口10からの送風空気
によって乗客12の頭部周辺のCO 2 は下方に運ばれ、
空気とCO2 はその後上昇して自然換気口21および排
気ファン13から排出される。そして、空気とCO2
上昇する際にCO2 が呼気中に少し取り込まれるため、
上記各実施形態よりも若干CO2 が増加するが、従来装
置よりも大幅にCO2 を低減することができる。
【0066】また、上記の実施形態では、第1吹出口1
0を車両中央側の乗客12のほぼ真上に配置したが、窓
際上部(荷棚下方)に第1吹出口10を配置しても同様
の効果が得られる。
【0067】また、第2送風ダクト8Bにおいて第1吹
出口10を形成した部位に補強用のリブ等を適宜数設
け、そのリブ等の非開口部によって、第1吹出口10を
車両前後方向に分割してもよい。そして、そのリブ等の
車両前後方向長さを短く(例えば20mm以下)設定す
れば、車両前後方向全列の座席3にわたって実質的に連
続して空気を吹き出すことができ、第1吹出口10近傍
の車両前後方向の圧力分布は略均一になり、従って、上
記の実施形態と同様の効果が得られる。
【0068】また、上記の実施形態では、本発明をバス
車両に適用した例について説明したが、例えば座席が車
両前後方向に多数列配設された鉄道車両にも適用可能で
ある。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の空調装置を搭載した車
両の側面断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB視図である。
【図4】第1実施形態の空調装置および従来装置のCO
2 濃度を示す図である。
【図5】最適化検討の説明に供するもので、(a)は図
1の車両を模式化した側面断面図、(b)は車両前後方
向吹出角度とCO2 濃度の関係を示す図である。
【図6】最適化検討の説明に供するもので、(a)は図
1の車両を模式化した正面断面図、(b)は車両左右方
向吹出角度とCO2 濃度の関係を示す図である。
【図7】最適化検討の説明に供するもので、(a)は図
1の車両を模式化した正面断面図、(b)は吹出空気の
拡散角度とCO2 濃度の関係を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態の空調装置を搭載した車
両の側面断面図である。
【図9】図9のC−C断面図である。
【図10】第2実施形態の空調装置および従来装置のC
2 濃度を示す図である。
【図11】従来装置を搭載した車両の側面断面図であ
る。
【図12】従来装置を搭載した車両の正面断面図であ
る。
【符号の説明】
3…座席、5…車室、9…第1送風ファン(送風手
段)、10…第1吹出口。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室(5)内に乗客用の座席(3)が車
    両前後方向に多数列配設された車両に搭載され、前記車
    室(5)内に空気を送る送風手段(9)と、この送風手
    段(9)の送風空気を前記車室(5)内に吹出す第1吹
    出口(10)とを備える車両用空調装置において、 前記第1吹出口(10)からの吹出空気が、前記座席
    (3)の車両前後方向全列にわたって連続して吹き出さ
    れるようにしたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記第1吹出口(10)を、車両前後方
    向に連続して開口させたことを特徴とする請求項1に記
    載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記車室(5)内の空気を取り入れる吸
    入口(14)と、この吸入口(14)から取り入れた空
    気を前記車室(5)外に排出する排気手段(13)とを
    備え、前記第1吹出口(10)を前記車室(5)内の上
    部に配設するとともに、前記吸入口(14)を前記車室
    (5)内の下部に配設したことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記第1吹出口(10)を車両左右方向
    の中央部近傍に配設するとともに、前記吸入口(14)
    を車両側面側に配設したことを特徴とする請求項3に記
    載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記送風手段(9)の送風空気を加熱す
    る加熱用熱交換器(4B)と、前記車室(5)内の下部
    に配設されるとともに、前記加熱用熱交換器(4B)で
    加熱された空気を前記車室(5)内に吹出す第2吹出口
    (15)とを備え、暖房時には前記第1吹出口(10)
    および前記第2吹出口(15)の両方から空気を吹き出
    すようにしたことを特徴とする請求項3または4に記載
    の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記座席(3)は二人掛けであって、二
    人の乗客の頭部間に向けて空気を吹き出すように、前記
    第1吹出口(10)の空気吹出方向を設定したことを特
    徴とする請求項3ないし5のいずれか1つに記載の車両
    用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記第1吹出口(10)からの空気吹出
    方向を、鉛直線よりも車両後方側に傾けて設定したこと
    を特徴とする請求項3ないし6のいずれか1つに記載の
    車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記第1吹出口(10)からの吹出空気
    が、車両左右方向に所定の拡散角度をもって吹き出され
    るようにしたことを特徴とする請求項3ないし7のいず
    れか1つに記載の車両用空調装置。
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