JP2000335353A - 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ

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JP2000335353A
JP2000335353A JP11150503A JP15050399A JP2000335353A JP 2000335353 A JP2000335353 A JP 2000335353A JP 11150503 A JP11150503 A JP 11150503A JP 15050399 A JP15050399 A JP 15050399A JP 2000335353 A JP2000335353 A JP 2000335353A
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chamber
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Abstract

(57)【要約】 【課題】膨張完了前に、乗員を拘束可能なエリアを素早
く広く配設させることができる頭部保護エアバッグ装置
のエアバッグを提供すること。 【解決手段】エアバッグ20は、車内側の開口を覆うよ
うに膨張する袋状の膨張本体部24と、膨張本体部の前
後方向の一端側に配置されて膨張本体部へ膨張用ガスG
を流入させるためのガス流入部23と、を備える。膨張
本体部24は、ガス流入部から略直線状に前後方向に延
びるように配設される主膨張室25と、主膨張室のガス
流入部から離れた端部側と連通されて主膨張室の上下に
それぞれ配置される上・下副膨張室26・27と、を備
える。エアバッグ20は、経糸Vと緯糸Hとによる袋織
りにより形成される。主膨張室25は、経糸V若しくは
緯糸Hと実質的に平行に配設される。そして、エアバッ
グ20は、主膨張室25に沿う折目で折り畳まれて、開
口周縁に収納される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に装着され
る頭部保護エアバッグ装置のエアバッグに関し、詳しく
は、車内側の開口周縁に折り畳まれて収納され、膨張用
ガスの流入時、開口を覆うように膨張する頭部保護エア
バッグ装置のエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、この種の頭部保護エア
バッグ装置のエアバッグでは、国際公開特許W096/
26087や英国特許出願公開第2314300号等に
記載されているように、膨張用ガスの流入用のガス流入
部と、ガス流入部に連通して、車内側の開口を覆うよう
に膨張する袋状の膨張本体部と、を備えて構成されてい
た。
【0003】そして、袋状の膨張本体部は、膨張時、上
下方向の非膨張部を水平方向に複数個並設し、上下方向
に延びる膨張室を水平方向に並設する構成としていた。
さらに、ガス流入部は、前端側から膨張本体部の上縁側
に配設されて、各膨張室と連通するように前後方向に長
く延びて形成されていた。
【0004】このような構成では、膨張用ガスは、ガス
流入部を経て下向きに各膨張室に流入することとなり、
ガス流入部が開口周縁に配置されていることから、各膨
張室がある程度膨張するまでには、時間がかかり、膨張
完了前に乗員を拘束可能なエリアを素早く広く設ける点
に、改善の余地があった。
【0005】本発明は、上記の課題を解決するものであ
り、膨張完了前に、乗員を拘束可能なエリアを素早く広
く配設させることができる頭部保護エアバッグ装置のエ
アバッグを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエアバッグ
は、車内側の開口を覆うように膨張する袋状の膨張本体
部と、該膨張本体部の前後方向の一端側に配置されて前
記膨張本体部へ膨張用ガスを流入させるためのガス流入
部と、を備えて構成され、車内側の前記開口周縁に折り
畳まれて収納される頭部保護エアバッグ装置のエアバッ
グであって、前記膨張本体部が、前記ガス流入部から略
直線状に前後方向に延びるように配設される主膨張室
と、該主膨張室の前記ガス流入部から離れた端部側と連
通されて前記主膨張室の上下にそれぞれ配置される上・
下副膨張室と、を備えて構成され、前記エアバッグが、
経糸と緯糸とによる袋織りにより形成されて、前記主膨
張室が、前記経糸若しくは緯糸と実質的に平行に配設さ
れ、前記主膨張室に沿う折目で、折り畳まれていること
を特徴とする。
【0007】さらに、前記主膨張室の上縁及び下縁の全
長の50%以上を、前記経糸若しくは緯糸と平行に形成
することが望ましい。
【0008】
【発明の効果】本発明に係る頭部保護エアバッグ装置の
エアバッグでは、膨張用ガスの流入時、ガス流入部を経
て膨張本体部における主膨張室に膨張用ガスが流入さ
れ、さらに、主膨張室から上・下副膨張室に膨張用ガス
が流入されることとなる。
【0009】すなわち、上・下副膨張室に膨張用ガスが
流入されてエアバッグが膨張を完了させる前に、主膨張
室が膨張することとなり、この主膨張室は、ガス流入部
から略直線状に前後方向に延びるように配設されている
ことから、素早く膨張し、また、上・下副膨張室の上下
方向の中間部位、すなわち、膨張本体部の上下方向の中
間部位で前後方向に長く配置されていることから、広い
面積で膨張することとなる。
【0010】したがって、本発明に係る頭部保護エアバ
ッグ装置のエアバッグは、膨張完了前に、素早くかつ広
い面積で主膨張室を膨張させることができて、この主膨
張室のエリアにより、膨張完了前に乗員を素早くかつ広
い面積で拘束可能となる。
【0011】また、本発明に係るエアバッグでは、エア
バッグが、経糸と緯糸とによる袋織りにより形成されて
おり、周縁を縫合・接着等することなく、簡便にエアバ
ッグを製造できる。
【0012】さらに、経糸若しくは緯糸と実質的に平行
に、主膨張部が配設されるとともに、主膨張室に沿う折
目で、エアバッグが折り畳まれており、つぎのような作
用・効果を得ることができる。
【0013】すなわち、主膨張室が膨張する際には、主
膨張室周縁における膨張しない非膨張部との境界部位と
なる上縁や下縁に、大きな引張力が作用する。しかし、
主膨張室が実質的に経糸若しくは緯糸と平行としてお
り、主膨張室の上縁や下縁における織り組織の網目が拡
がり難いことから(目ズレが生じ難いことから)、主膨
張室の上縁や下縁から、膨張用ガスが漏れることを抑え
ることができる。
【0014】また、主膨張室への流入当初の高い圧力の
膨張用ガスは、主膨張室がガス流入部から略直線状に前
後方向に延びるように配設されていることから、主膨張
室に沿ってガス流入部から離れた端部側に直線的に流れ
る。そして、折目が、前後方向に延びる主膨張室に沿っ
て形成されているため、ガス流入部から離れた端部側に
直線的に流れる高い圧力の膨張用ガスは、折目と直交交
差するように衝突しない。したがって、膨張用ガスは、
折りを解消させるよりも、ガス流入部から離れた端部側
へ進んで、折目部位に部分的に高い圧力を加えることを
抑えて、折目部位の織り組織の網目を拡げることを防止
することができる。
【0015】これに対し、折目が、前後方向に延びるよ
うに配設された主膨張室と交差するように、配設されて
いれば、主膨張室への流入当初の高い圧力の膨張用ガス
は、ガス流入部から離れた端部側へ直線状に進みつつ、
主膨張室と交差する折目部位に当たり、その折目部位を
直線的に乗り越えてその折りを解消することとなって、
その折りの解消時に、主膨張室と交差した折目部位に部
分的に高い圧力を加えてしまい、その折目部位の織り組
織の網目を拡げてしまうこととなって、膨張用ガスの漏
れを招いてしまう。
【0016】したがって、本発明に係るエアバッグで
は、膨張用ガスの漏れを抑えることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明すると、図1〜4に示す実施形態のエア
バッグ20は、車内側のドアや窓部の開口Wの上縁側に
おけるフロントピラー部PFとルーフサイドレール部R
とにわたって配設される頭部保護エアバッグ装置Mに、
使用されるものである。
【0018】頭部保護エアバッグ装置Mは、エアバッグ
20と、インフレーター18と、取付ブラケット15
と、エアバッグカバー11と、を備えて構成されてい
る。
【0019】インフレーター18は、折り畳まれたエア
バッグ20に膨張用ガスを供給するシリンダタイプとし
ており、エアバッグ20の後述するガス流入部23が外
装されることとなる。
【0020】取付ブラケット15は、板金製として、エ
アバッグ20のガス流入部23を外装させたインフレー
ター18を、ガス流入部23ごと外周側から挟持し、2
本のボルト16を利用して、サイドパネル2に取り付け
ることとなる。
【0021】エアバッグカバー11は、フロントピラー
部PFに配置されるピラーガーニッシュ12と、ルーフ
サイドレール部Rに配置されるルーフ内装材13と、か
ら構成されている。ピラーガーニッシュ12は、合成樹
脂製として、図1・2に示すように、図示しない取付手
段によって、フロントピラー本体4のインナパネル7に
取付固定され、エアバッグ20の膨張時に、エアバッグ
20を突出可能にドア部12aが押されて開くように構
成されている。ルーフ内装材13も、合成樹脂製とし
て、図1・3に示すように、図示しない取付手段によっ
て、板金製のルーフサイドレール本体9に取付固定され
ている。そして、このルーフ内装材13も、エアバッグ
20の膨張時に、エアバッグ20を突出可能にドア部1
3aが押されて開くように構成されている。なお、フロ
ントピラー本体4は、それぞれ板金製のリーンフォース
パネル5、アウタパネル6、及び、インナパネル7から
構成され、ルーフサイドレール本体9やサイドパネル2
とともに、ボディ1を構成することとなる。
【0022】エアバッグ20は、図4〜7に示すよう
に、可撓性を有した袋状として、ポリアミド糸等を経糸
Vと緯糸Hとに使用した(図4の円で囲んで織り組織を
拡大した部位参照)袋織りによって形成されるエアバッ
グ本体21と、エアバッグ本体21の後縁30aに縫着
されてポリアミド糸等を使用した織布からなるベルト部
35と、を備えて構成されている。
【0023】エアバッグ本体21は、インフレーター1
8からの膨張用ガスを流入させて、折り畳み状態から展
開し、車内側・車外側壁部21a・21b(図7参照)
相互を離して厚さを増すように膨張する膨張部22と、
厚さを増さない非膨張部29と、から構成されている。
なお、エアバッグ本体21は、袋織りして各部22・2
9を形成した後、耐熱性とシール性とを向上させるため
に、表面側にシリコン等を塗布しても良い。
【0024】膨張部22は、前端側に配置される膨張用
ガスの流入用のガス流入部23と、ガス流入部23に連
通して後方側へ延び、車内側の開口Wを覆うように膨張
する袋状の膨張本体部24と、を備えて構成されてい
る。
【0025】ガス流入部23は、前後方向に延びる円筒
状として前端側を開口させており、前端側からインフレ
ーター18を挿入させ、取付ブラケット15によって、
インフレーター18側に締め付けられることにより、イ
ンフレーター18と連結されることとなる。なお、ガス
流入部23の内周面側には、耐熱性を確保するために、
別途、エアバッグ本体21自体と同じ材料等から形成し
たインナチューブを固着させても良い。
【0026】膨張本体部24は、ガス流入部23から直
線状に後方へ延びるように配設されて、エアバッグ本体
21の織り組織の緯糸Hと実質的に平行に配設される主
膨張室25と、主膨張室25の後端25a側と連通され
て主膨張室25の上下にそれぞれ配置される上・下副膨
張室26・27と、を備えて構成されている。
【0027】非膨張部29は、エアバッグ本体21の車
内側壁部21aと車外側壁部21bとが接合されたよう
に織成されて形成され、ガス流入部23・膨張本体部2
4の外周縁で気密性を確保できるように密に織成される
周縁部30と、周縁部30の前部側から、膨張本体部2
4の領域内の後方へ延びる上・下規制部31・32と、
を備えて構成されている。上規制部31は、下部側の第
1規制部31aと、第1規制部31aの上方で第1規制
部31aと平行に配設される第2規制部31dと、から
構成されている。第2規制部31dは、上副膨張室26
の膨張時の厚さを規制する役目を果たす。
【0028】そして、上規制部31の第1規制部31a
と下規制部32とは、主膨張室25の上下の縁25b・
25cを規定するものである。そして、上規制部31の
第1規制部31aは、第1規制部31aの下縁31cに
よって規定される主膨張室25の上縁25bが、全長に
わたって、エアバッグ本体21の織り組織における緯糸
Hと平行となるように、前後方向に沿って配設され、ま
た、下規制部32は、上縁32b側における前後方向の
中間付近に段差を有して、徐々に下方へ下がるものの、
下規制部32の上縁32bによって規制される主膨張部
25bの下縁25cが、全長にわたって、エアバッグ本
体21の織り組織における緯糸Hと実質的に平行となる
ように、前後方向に配設されている。なお、実施形態の
場合、主膨張部25の下縁25cにおける傾斜した非平
行部25d・25eの主膨張部25に沿う長さLd・L
eの合計は、主膨張室25の上縁25b・下縁25cに
おける主膨張部25に沿う長さLb・Lcの合計の9%
として、主膨張室25の上縁25b及び下縁25cの全
長の91%が、織り組織の緯糸Hと平行に形成されてい
る(図5参照)。
【0029】また、これらの第1規制部31a・下規制
部32の後端31b・32aは、図4に示すように、周
縁部30における略上下方向に配置された後縁30aと
交差する方向で、後縁30aとの間に間隙を空けて配設
されており、これらの隙間が、それぞれ、膨張用ガスG
を流入させる上・下副膨張室26・27の流入口26a
・27aを構成することとなる。
【0030】さらに、周縁部30の上縁30b側には、
複数の取付部33が形成されている。各取付部33に
は、それぞれ、中央に、取付ボルト41を挿通させる取
付孔33aが形成されている。さらに、各取付部33の
取付孔33の両側には、矩形形状に開口されて、後述す
る取付ブラケット37の各係止脚39bをそれぞれ挿通
させる貫通孔33bが形成されている。これらの孔33
a・33bは、袋織り後の孔明け加工により形成されて
いる。そして、これらの各取付部33には、図1〜3に
示すように、折り畳まれたエアバッグ20をボディ1の
インナパネル7やルーフサイドレール本体9に取り付け
るための板金製の取付ブラケット37が固定されること
となる。
【0031】各取付ブラケット37は、図2・3・8〜
11に示すように、板金製として、取付部33を間にし
た車内側の内プレート部38と車外側の外プレート部3
9と、を備えて構成されている。これらの内・外プレー
ト部38・39は、上縁側の2箇所で帯状の連結部40
によって、相互に連結されている。内・外プレート部3
8・39の中央には、図8・9に示すように、取付ボル
ト41を挿通させる取付孔38a・39aが形成されて
いる。また、内プレート部38の取付孔38aの左右両
側には、図8・11に示すように、略矩形状に形成され
た係止孔38bが形成され、各係止孔38bの内周縁に
は、三角板状の突片38cが形成されている。さらに、
内プレート部38の端部側には、図8・10に示すよう
に、車外側に突出する鉤状の係止片38dが形成されて
いる。係止片38dは、インナパネル7やルーフサイド
レール本体9に設けられた図示しない係止孔の周縁に係
止させて、取付ブラケット37の落下を防止するととも
に、取付ブラケット37をインナパネル7やルーフサイ
ドレール本体9にボルト41止めする際に、取付ブラケ
ット37の回転を防止するためのものである。一方、外
プレート部39の取付孔39aの左右両側には、図9〜
11に示すように、車内側に突出して折り返される係止
脚39bが形成されている。これらの係止脚39bは、
内プレート部38の各係止孔38bの内周縁における突
片38cに係止されることとなる。
【0032】取付ブラケット37の各取付部33への固
定は、相互に離れるように開かせた内・外プレート部3
8・39の間に各取付部33を介在させて、内・外プレ
ート部38・39を閉じ、外プレート部39の各係止脚
39bを、取付部33の貫通孔33bを経て、内プレー
ト部38の突片38cに係止させることにより、行なっ
ている(図11参照)。そして、係止片38dを図示し
ないインナパネル7やルーフサイドレール本体9の係止
孔周縁に係止させて、図2・3に示すように、取付ボル
ト41を、取付孔38a・33a・39aに挿通させ
て、インナパネル7やルーフサイドレール本体9の取付
孔7a・9a周縁に固着されたナット7b・9bに螺合
させることにより、折り畳まれたエアバッグ20が、ボ
ディ1に取り付けられることとなる。
【0033】ベルト部35は、実施形態の場合、取付片
部35a・35b・35cを備えた三つ又状として、取
付片部35a・35bの端部がエアバッグ本体21の後
縁30aにおける上下に縫着されている。取付片部35
cの先端には、取付孔35dが形成されるとともに、エ
アバッグ20の折り畳み後、取付ブラケット37が取り
付けられる。そして、取付片部35cは、取付部33と
同様に、ボルト41止めされて、ルーフサイドレール本
体9に取り付けられることとなる。
【0034】なお、ベルト部35は、エアバッグ20の
車両への装着後における膨張時、エアバッグ本体21の
下縁30cに、後方への張力が作用するように、所定長
さに設定されている。
【0035】そして、エアバッグ20を折り畳む際に
は、図5に示すように、主膨張室25に沿う折目Cを付
けて、展開状態のエアバッグ20の下縁側から上縁側へ
蛇腹折りする。さらに、折り畳んだ後には、折り崩れし
ないように、所定間隔で破断可能なテープ材を巻き付け
ておく。
【0036】また、折り畳んだ後には、ベルト部35の
取付片部35cを引っ張り出すとともに、前部側の取付
部33を引っ張り出して、全ての取付部33や取付片部
35cに取付ブラケット37を取り付け、さらに、ガス
流入部23を引っ張り出して、インフレーター18をガ
ス流入部23に挿入し、ガス流入部23の外周に取付ブ
ラケット15を取り付けて、エアバッグ組立体を形成し
ておく。
【0037】そして、各取付ブラケット37の係止片3
8dをインナパネル7やルーフサイドレール本体9の図
示しない係止孔周縁に係止させ、取付ブラケット15
を、サイドパネル2の所定位置に配置させて、ボルト1
6止めするとともに、各取付ブラケット37をインナパ
ネル7やルーフサイドレール本体9にボルト41止めす
る。そしてさらに、ピラーガーニッシュ12とルーフ内
装材13とをボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバ
ッグ装置Mを車両に装着することができる。なお、エア
バッグ20への車両への取付時には、ガス流入部23
は、フロントピラー部PFに配置される周縁部30の上
縁30bにおける前下がりの前部30bF側と直線状に
連なるように、若干、屈曲されて、前端側を下げる状態
となる(図1・6参照)。
【0038】車両への装着後、インフレーター18が作
動されれば、インフレーター18からの膨張用ガスが、
ガス流入部23を経て膨張本体部24に供給されること
となって、エアバッグ20は、巻き付けていた図示しな
いテープ材を破断させるとともに、ピラーガーニッシュ
12やルーフ内装材13を押して、それぞれのドア部1
2a・13aを開かせ、図1〜3の二点鎖線で示すよう
に、開口Wを覆うように、大きく膨張することとなる。
【0039】そして、実施形態のエアバッグ20では、
膨張用ガスGの流入当初、図4・6に示すように、膨張
用ガスGが、ガス流入部23を経て、まず、膨張本体部
24における主膨張室25に流入され、さらに、主膨張
室25の後端25aから流入口26a・27aを経て、
上・下膨張室26・27に流入されることとなる。
【0040】すなわち、上・下膨張室26・27に膨張
用ガスGが流入されてエアバッグ20が膨張を完了させ
る前に、主膨張室25が膨張することとなり、この主膨
張室25は、ガス流入部23から直線状に後方へ延びて
いることから、素早く膨張し、また、上・下副膨張室2
6・27の上下方向の中間部位、すなわち、膨張本体部
24の上下方向の中間部位で前後方向に長く配置されて
いることから、広い面積で膨張することとなる。
【0041】したがって、実施形態のエアバッグ20
は、膨張完了前に、素早くかつ広い面積で主膨張室25
を膨張させることができて、この主膨張室25のエリア
によって、膨張完了前に乗員を素早くかつ広い面積で的
確に拘束できることとなる。
【0042】なお、エアバッグ20の膨張完了状態で
は、図6に示すように、後部側のベルト部35によっ
て、エアバッグ本体21の下縁30c側が後方へ引っ張
られた形状となる。
【0043】また、実施形態のエアバッグ20では、エ
アバッグ本体21が、経糸Vと緯糸とによる袋織りによ
り形成されており、周縁を縫合・接着等することなく、
簡便にエアバッグ20を製造できる。
【0044】さらに、実施形態のエアバッグ20では、
主膨張室25が膨らむ際、主膨張室25の周縁における
非膨張部29(第1規制部31aと下規制部32)との
境界部位となる上縁25bや下縁25cに、大きな引張
力が作用する。しかし、主膨張室25が実質的に織り組
織の緯糸Hと平行としており、主膨張室25の上縁25
bや下縁25cにおける織り組織の網目が拡がり難いこ
とから(目ズレが生じ難いことから)、主膨張室25の
上縁25bや下縁25cから、膨張用ガスGが漏れるこ
とを抑えることができる。
【0045】また、主膨張室25への流入当初の高い圧
力の膨張用ガスGは、主膨張室25がガス流入部23か
ら略直線状に後方に延びるように配設されていることか
ら、主膨張室25に沿ってガス流入部23から離れた後
端25a側に直線的に流れる。そして、折目Cが、前後
方向に延びる主膨張室25に沿って形成されているた
め、ガス流入部23から離れた後端25a側に直線的に
流れる高い圧力の膨張用ガスGは、主膨張室25の領域
に配置された折目C1・C2・C3・C4・C5・C6
・C7・C8の各折目部位25fと直交交差するように
衝突せず、折りを解消させるよりも、ガス流入部から離
れた後端25a側へ進む。そのため、膨張用ガスGは、
各折目C1・C2・C3・C4・C5・C6・C7・C
8の折目部位25fに部分的に高い圧力を加えず、各折
目部位25fの前後方向に長いエリア全体に圧力を加え
て、折りを解消させることとなり、各折目部位25fの
織り組織の網目を拡げず、各折目部位25fからのガス
漏れを抑えることができる(図5参照)。
【0046】したがって、実施形態のエアバッグ20で
は、膨張用ガスGの漏れを抑えることができて、膨張完
了までの時間を短縮することができる。
【0047】また、実施形態のエアバッグ20では、主
膨張室25の上縁25b及び下縁25cの全長の91%
が、緯糸Hと平行に形成され、主膨張室25における非
膨張部29との境界部位となる上縁25bや下縁25c
を、確実に、ガス漏れし難く構成でき、的確に、膨張用
ガスGの漏れを抑えることができる。
【0048】さらに、実施形態のエアバッグ20では、
図4に示すように、第1・下規制部31a・32が周縁
部30における略上下方向に配置された後縁30aと略
直交交差する方向に配置されており、主膨張室25の後
端25a側に、上・下副膨張室26・27にわたって略
上下方向に延びる非膨張部29の後縁30aが配設され
る構造としている。また、主膨張室25の後端25a側
で、上・下副膨張室26・27の流入口26a・27a
が上下に対向して配設されている。そのため、膨張用ガ
スGの流入当初、主膨張室25を経た膨張用ガスGが、
略上下方向に延びた後縁30aに案内されて上下に円滑
に分離して、各流入口26a・27aを経て上・下副膨
張室26・27内へ流れることとなり、上・下副膨張室
26・27を円滑に膨張させることができる。
【0049】なお、実施形態のエアバッグ20では、主
膨張室25の上縁25bを織り組織の緯糸Hと平行とし
て、主膨張室25の下縁25cを、僅かな段差を設け
て、織り組織の緯糸Hと実質的に平行とした場合を示し
た。しかし、袋織りした織布の裁断の仕方により、織り
組織の経糸Vと実質的に平行に、主膨張室25を設定し
ても良い。
【0050】また、実施形態のエアバッグ20では、主
膨張室25の上縁25bを織り組織の緯糸Hと完全に平
行として、主膨張室25の下縁25cを、僅かな段差を
設けて、織り組織の緯糸Hと実質的に平行として、主膨
張室25の上縁25b及び下縁25cの合計の全長の9
1%を、織り組織の緯糸Hと平行にした場合を示した。
しかし、主膨張室25の上縁25b及び下縁25cの合
計の全長の50%以上が、織り組織の経糸V若しくは緯
糸Hと平行に形成されていれば良い。なぜなら、主膨張
室25における非膨張部29との境界部位となる上縁2
5bや下縁25cの半分以上を、確実に、ガス漏れし難
く構成できて、的確に、膨張用ガスGの漏れを抑えるこ
とができるからである。
【0051】そのため、例えば、上膨張室25の上縁2
5bを、経糸V若しくは緯糸Hと平行として、下膨張室
25が後端25a側にかけて拡径するように、下縁25
cをテーパ状に斜めに形成しても良い。あるいは、下縁
25aを経糸V若しくは緯糸Hと平行として、上縁25
bを、テーパ状にしたり段差等を設けても良い。さら
に、上・下縁25b・25cのガス流入部23側となる
前部側を経糸V若しくは緯糸Hと平行として、ガス流入
部23から離れるその後部側に、テーパ状や段差等の非
平行部を設けても良い。勿論、上・下縁25b・25c
の全長を、経糸V若しくは緯糸Hと平行にしても良い。
【0052】ちなみに、上縁25bや下縁25cに、経
糸V若しくは緯糸Hと平行でない非平行部を設ける場合
には、ガス流入部32に隣接する部位25F(図5参
照)から離して設けることが望ましい。なぜなら、非平
行部をガス流入部32に隣接する部位25Fに設けれ
ば、その部位25Fには、膨張用ガスGの流入当初の高
い圧力が作用するため、その部位25Fでのガス漏れを
招く虞れが生ずるからである。
【0053】さらに、実施形態のエアバッグ20では、
膨張本体部24の前端側にガス流入部23を配置させた
場合を示したが、前後方向を逆にしても良い。例えば、
車両のリアピラー部からルーフサイドレール部Rにかけ
て、エアバッグを配設させるようにしても良い。そし
て、その場合には、膨張本体部を、膨張完了時に、前席
と後席との側方付近を覆うように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のエアバッグが収納された
状態の車内側から見た正面図である。
【図2】図1のII−II部位の概略拡大断面図である。
【図3】図1の III− III部位の概略拡大断面図であ
る。
【図4】同実施形態のエアバッグにおける非膨張時の展
開状態を示す正面図である。
【図5】同実施形態のエアバッグを折り畳む際の折目を
示す図である。
【図6】同実施形態のエアバッグ単体の膨張完了時の状
態を示す正面図である。
【図7】同実施形態のエアバッグの膨張完了時を示す拡
大断面図であり、図6の VII−VII部位の拡大断面図で
ある。
【図8】同実施形態のエアバッグを車両に取り付ける際
に使用する取付ブラケットの内プレート部の正面図であ
り、図10のVIII方向からみた図である。
【図9】同実施形態のエアバッグを車両に取り付ける際
に使用する取付ブラケットの外プレート部の背面図であ
り、図10のIX方向からみた図である。
【図10】同実施形態のエアバッグを車両に取り付ける
際に使用する取付ブラケットの側面図である。
【図11】同取付ブラケットをエアバッグに取り付けた
状態の部分断面図であり、図8・図9のそれぞれXI−XI
部位の拡大断面図である。
【符号の説明】
20…エアバッグ、 23…ガス流入部、 24…膨張本体部、 25…主膨張室、 25b…(主膨張室の)上縁、 25c…(主膨張室の)下縁、 26…上副膨張室、 27…下副膨張室、 W…開口、 C…折目、 V…経糸、 H…緯糸、 M…頭部保護エアバッグ装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 光由 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA07 AA16 AA18 CC04 CC06 CC29 CC42 FF11 FF17

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車内側の開口を覆うように膨張する袋状
    の膨張本体部と、該膨張本体部の前後方向の一端側に配
    置されて前記膨張本体部へ膨張用ガスを流入させるため
    のガス流入部と、を備えて構成され、 車内側の前記開口周縁に折り畳まれて収納される頭部保
    護エアバッグ装置のエアバッグであって、 前記膨張本体部が、前記ガス流入部から略直線状に前後
    方向に延びるように配設される主膨張室と、該主膨張室
    の前記ガス流入部から離れた端部側と連通されて前記主
    膨張室の上下にそれぞれ配置される上・下副膨張室と、
    を備えて構成され、 前記エアバッグが、経糸と緯糸とによる袋織りにより形
    成されて、 前記主膨張室が、前記経糸若しくは緯糸と実質的に平行
    に配設され、 前記主膨張室に沿う折目で、折り畳まれていることを特
    徴とする頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ。
  2. 【請求項2】 前記主膨張室の上縁及び下縁の全長の5
    0%以上が、前記経糸若しくは緯糸と平行に形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバ
    ッグ装置のエアバッグ。
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