JP2000336560A - 吸放湿性に優れた織編物 - Google Patents

吸放湿性に優れた織編物

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JP2000336560A
JP2000336560A JP11149833A JP14983399A JP2000336560A JP 2000336560 A JP2000336560 A JP 2000336560A JP 11149833 A JP11149833 A JP 11149833A JP 14983399 A JP14983399 A JP 14983399A JP 2000336560 A JP2000336560 A JP 2000336560A
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woven
moisture
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fiber
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Yoshiaki Kijima
由明 來島
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境の温湿度状態により吸湿機能や放湿機能
を発揮し、かつ、温湿度状態が変化しても繰り返し吸放
湿性を発揮できる優れた吸放湿性能を有し、色調変化、
特に黄変の極めて少ないばかりか、衣料用途に用いても
風合や染色堅牢度の問題がない吸放湿性に優れた織編物
を提供する。 【解決手段】 吸放湿性成分と繊維形成性ポリマーと安
定剤からなる合成繊維であって、25℃×60%RH環
境下で平衡水分率に達した前記合成繊維を34℃×90
%RH環境下に30分間放置したときの吸湿性が1.5
%以上、34℃×90%RH環境下で平衡水分率に達し
た前記合成繊維を25℃×60%環境下に30分間放置
したときの放湿性が2%以上であり、かつ、前記合成繊
維のTaube白度が80以上である吸放湿性合成繊維を少
なくとも一部に用いて構成されている吸放湿性に優れた
織編物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた吸放湿性を
有し、しかも白度の良好な織編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維、特にポリエステル繊維は、木
綿、麻、ウール、絹等の天然繊維と比べて強力、耐摩耗
性、寸法安定性、ウオッシュアンドウエア性、速乾性等
の点で優れており、これを用いた織編物は、衣料用素材
として広く使用されている。しかし、合成繊維は、一般
に天然繊維が有する優れた吸湿性を有しておらず、これ
を用いた織編物による衣料は、着用時の発汗により、ム
レ、ベタツキ等が生じ、天然繊維よりも快適性の点で劣
っている。
【0003】このため、従来より合成繊維に吸湿性や吸
水性を付与する試みは種々なされている。例えば、吸湿
成分としてポリエーテルエステルアミドを用い、ΔMR
が2.5%以上あるいは1.5%以上の値を有する吸湿
性繊維が特開平9−41204号公報、特開平9−41
221号公報などに開示されている。ΔMRは、30
℃、90%RHの雰囲気下で24時間放置したときの水
分率と、20℃、65%RHの雰囲気下で24時間放置
したときの水分率との差を吸放湿係数として定義付けた
ものである。しかしながら、ΔMRは、異なる温湿度条
件下で24時間放置したときの各々の水分率から算出し
た値であり、実用性の面からみた場合、温湿度条件が変
化したときに迅速に吸湿または放湿することが重要であ
り、このことについては一切示唆されていない。
【0004】また、特開昭63−227871号公報、
特開昭63−227872号公報などには吸放湿性を有
する快適性衣料素材が提案されており、20℃×65%
RHから30℃×90%RHへ移動したときの15分後
の吸湿率および30℃×90%RHから20℃×65%
RHへ移動したときの15分後の放湿率が記載されてい
る。しかしながら、これらはポリエステル繊維やポリア
ミド繊維からなる織編物表面にビニルカルボン酸等の吸
湿成分をグラフト重合により付着させるというものであ
り、風合が硬くなる、吸湿時にぬるぬるとぬめる、染色
斑が発生しやすい、染色堅牢度が著しく低下するといっ
た問題があった。
【0005】さらに、一般に優れた吸湿性や吸水性を有
し、熱可塑性であるポリマーは着色しているか、あるい
は経日的に着色するものが多く、これにより繊維製品の
品質や品位が低下するという問題があった。例えば、特
開平8−209450号公報や特開平8−311719
号公報などには、吸放湿性に優れた複合繊維が開示され
ている。これらは吸放湿成分としてポリエチレンオキサ
イド変性物を用いており、吸放湿性には優れているもの
である。しかしながら、ポリエチレンオキサイド変性物
の変性剤としてジイソシアネート化合物を使用すること
の記載はあるものの、脂肪族系ジイソシアネート化合物
により複合繊維の色調変化を顕著に抑制できるという示
唆はなく、実施例などに記載のポリエチレンオキサイド
変性物「商品名:アクアコーク」は芳香族系のジイソシ
アネート化合物で変性されたものであり、経時的に繊維
の色調が変化するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な現状に鑑みて行われたものであり、環境の温湿度状態
により吸湿機能や放湿機能を発揮し、かつ温湿度状態が
変化しても繰り返し吸放湿性を発揮できる優れた吸放湿
性を有し、白度低下が極めて少ないばかりか、風合や染
色性の問題がない吸放湿性に優れた織編物を提供するこ
とを技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであり、本発明は、「吸放湿性成分と繊維形
成性ポリマーとヒンダードアミン系安定剤、ホスファイ
ト系安定剤からなる群より選ばれた少なくとも1種であ
る安定剤からなる合成繊維であって、25℃×60%R
H環境下で平衡水分率に達した前記合成繊維を34℃×
90%RH環境下に30分間放置したときの吸湿性が
1.5%以上、34℃×90%RH環境下で平衡水分率
に達した前記合成繊維を25℃×60%環境下に30分
間放置したときの放湿性が2%以上であり、かつ、前記
合成繊維のTaube白度が80以上である吸放湿性合成繊
維を少なくとも一部に用いて構成されていることを特徴
とする吸放湿性に優れた織編物。」、「吸放湿性成分が
ポリアルキレンオキサイドとポリオールおよび脂肪族ジ
イソシアネート化合物との反応によって得られたポリア
ルキレンオキサイド変性物である請求項1記載の吸放湿
性に優れた織編物。」、「吸放湿性合成繊維が吸放湿性
成分を芯部に含有する芯鞘型複合繊維である請求項1又
は2記載の吸放湿性に優れた織編物。」、「ヒンダード
アミン系安定剤が、化1で示される化合物である請求項
1、2または3記載の吸放湿性に優れた織編物。」、
「ホスファイト系安定剤が、化2で示される化合物であ
る請求項1、2または3記載の吸放湿性に優れた織編
物。」ならびに「25℃×60%RH環境下で平衡水分
率に達した織編物を34℃×90%RH環境下に30分
間放置したときの吸湿性が1%以上、34℃×90%R
H環境下で平衡水分率に達した織編物を25℃×60%
環境下に30分間放置したときの放湿性が1.5%以上
であり、かつ、織編物のTaube白度が80以上である請
求項1、2、3、4または5記載の吸放湿性に優れた織
編物。」を要旨とするものである。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の織編物に使用する吸放湿性合成繊維は、
吸放湿性成分と繊維形成性ポリマーとヒンダードアミン
系安定剤、ホスファイト系安定剤からなる群より選ばれ
た少なくとも1種である安定剤で構成された繊維であ
る。この合成繊維が、25℃×60%RH環境下で平衡
水分率に達した前記合成繊維を34℃×90%RH環境
下に30分間放置したときの吸湿性が1.5%以上、3
4℃×90%RH環境下で平衡水分率に達した前記合成
繊維を25℃×60%RH環境下に30分間放置したと
きの放湿率が2%以上の吸放湿性を有している必要があ
る。ここで、34℃×90%RHの温湿度条件は、初夏
から盛夏にかけて人が衣服を着用しているときの人体と
衣服の間の温湿度状態に概ね相当するものであり、25
℃×60%RHの温湿度条件は、年間を通じて概ね平均
的な温湿度状態や室内環境を想定したものである。
【0011】したがって、25℃×60%RH環境下で
平衡水分率に達した合成繊維を34℃×90%RH環境
下に30分間放置したときの吸湿性が1.5%以上、好
ましくは2.5%以上であることにより、後述する織編
物は人体から排出される汗の水蒸気をすばやく吸湿する
ことができる。また、34℃×90%RH環境下で平衡
水分率に達した合成繊維を25℃×60%RH環境下に
30分間放置したときの放湿性が2%以上、好ましくは
3%以上であることにより、後述する織編物はいったん
吸湿した繊維内部水分を、通常、衣服内の空間より温湿
度の低い衣服外の空間へとすばやく放湿することができ
る。
【0012】実際には、合成繊維は人体から排出される
水蒸気の汗を吸湿しながら同時に衣服外へと放出するの
で、吸湿性と放湿性を別々に測定することは困難である
が、ここでは前記の吸湿性および放湿性の定義でその指
標とした。前述したように、本発明の吸放湿性合成繊維
は、吸湿性が1.5%以上で、放湿性が2%以上である
必要があるが、放湿性が吸湿性と同等かまたは高いこと
が好ましい。
【0013】前記の吸放湿性能は、本発明の吸放湿性合
成繊維に用いられる吸放湿性成分によってもたらされる
ものであるが、吸放湿性成分としては、前述の吸放湿性
能を満足し、色調変化の少ないものであればよい。好ま
しくは、ポリアルキレンオキサイドとポリオールおよび
脂肪族ジイソシアネート化合物との反応によって得られ
るポリアルキレンオキサイド変性物である。特に、次の
群からそれぞれ1種以上選ばれた化合物の反応により得
られた変性物が繊維形成性ポリマーと同時に溶融紡糸が
可能である点からも好ましい。
【0014】ポリアルキレンオキサイドとしては、ポリ
エチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドおよび
両者の共重合体、ポリオールとしてはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなど
のグリコール類、脂肪族ジイソシアネートは、ここでは
脂環族ジイソシアネートも含むが、ジシクロヘキシルメ
タン−4,4´−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネートなどが挙げられる。ここで、芳
香族成分を含むジイソシアネートを用いると、紡糸時の
着色または得られた繊維の経時的な黄変がみられるので
好ましくない。
【0015】本発明に用いられる繊維形成性ポリマーと
しては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
46などのポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、
ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートなどのポリエステル、ポリエチレンやポリプロ
ピレンなどのポリオレフィンやこれらの共重合ポリマー
などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。また、繊維形成性ポリマーには艶消し剤、紫外線吸
収剤、顔料、光安定剤などの添加剤を添加しても差し支
えない。
【0016】本発明で用いる安定剤としては、ヒンダー
ドアミン系安定剤、ホスファイト系安定剤からなる群よ
り選ばれた少なくとも1種である。上記ヒンダードアミ
ン系安定剤の具体例としては、(2,2,6,6テトラ
メチルピペリジニル4)セバケート、コハク酸ジメチル
ー1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシー
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポ
リ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ア
ミノー1,3,5−トリアジンー2,4−ジイル}
{(2,2,6,6−テトラメチルー4−ピペリジル)
イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6ーテトラメ
チルー4−ピペリジル)イミノ}、N,N−ビス(3−
アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N
ーブチルーNー(1,2,2,6,6−ペンタメチルー
4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロー1,3,5−
トリアジン縮合物、1−[2−{3−(3,5−ジーt
−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シ}エチル]−4−{3−(3,5−ジー5−ジーt−
ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等を挙
げることができる。とりわけ、本発明で使用する吸放湿
性成分の熱劣化を防ぎ、かつ熱や紫外線による着色を防
止する観点から、光安定成分と熱安定成分を組み合わせ
た化1で示される1−[2−{3−(3,5−ジーt−
ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シ}エチル]−4−{3−(3,5−ジー5−ジーt−
ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンが好ま
しく用いられる。
【0017】ホスファイト系安定剤の具体例としては、
ジーステアリルペンタエリスリトールジフォスファイ
ト、トリス(2,4−ジーt−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジーt−ブチルフェニル)ホ
スファイト、4,4‘−ビフェニレンジホスフィン酸テ
トラキス(2,4−ジーt−ブチルフェニル)、サイク
リックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジーt−
ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペン
タンテトライルビス(2,6−ジーt−ブチルー4−メ
チルフェニル)ホスファイト等を挙げることができる。
とりわけ、本発明で使用する吸放湿性成分の熱劣化を防
ぎ、かつ熱や紫外線による着色を防止する観点から、光
安定成分と熱安定成分を組み合わせた化2で示されるサ
イクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジー
t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましく用いられ
る。上記の安定剤は単独で用いてもよく、併用して用い
てもよい。
【0018】本発明の合成繊維は、吸放湿性成分と繊維
形成性ポリマーと安定剤から構成されてなるが、形態と
しては、例えば、吸放湿性成分、繊維形成性ポリマー成
分、安定剤が均一あるいは不均一にブレンドされた繊
維、両者が独立に存在する芯鞘型、サイドバイサイド
型、海島型、一方の成分が他方の成分によって複数に分
割された多分割型など各種のコンジュゲート繊維、吸放
湿性成分と繊維形成性ポリマーのブレンド物を1成分と
し、これと繊維形成性ポリマーとのコンジュゲート繊維
などが挙げられる。
【0019】吸放湿性成分は、繊維の内層および/また
は外層のいずれに配してもよいが、衣料用途に用いる場
合は、吸放湿性成分を繊維表面に露出させることなく、
内層(芯部)に配することが、吸湿時のぬねり感や染色
斑の発生がなく、染色堅牢度も低下しないので特に好ま
しい。
【0020】本発明における吸放湿性成分と繊維形成性
ポリマーの構成比率としては、前記の吸湿性と放湿性を
同時に満足するように設定すればよく、また目的や用途
に応じて決定すればよい。例えば、吸放湿性成分として
前述のポリアルキレンオキサイド変性物を用いる場合、
繊維重量に対して約3〜50重量%の範囲が好ましい。
また、安定剤の含有量としては、吸放湿性成分に対して
0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2.5重
量%である。安定剤の含有量が5.0重量%を超える
と、紡糸の際にエクストルーダーから押し出すのが困難
になったり、さらにコスト的に不利になるので好ましく
ない。また、安定剤の含有量が0.05重量%よりも少
ないと得られた繊維の着色があり、本発明の目的である
白度が得られず好ましくない。
【0021】また、吸放湿性合成繊維の単糸繊度は、一
般に0.1〜20デニールの範囲が好ましいが、特に限
定されるものではなく、断面形状についてもどのような
形状であってもよい。さらに、本発明の吸放湿性合成繊
維は、マルチフィラメントの長繊維として使用すること
がコストの面で好ましいが、短繊維化して紡績糸として
用いることも可能である。
【0022】本発明の織編物は上記吸放湿性合成繊維を
少なくとも一部使用したものであり、上記吸放湿性合成
繊維を100%使用してもよく、またポリアミド繊維、
ポリエステル繊維等の他の繊維との交編、交織あるいは
吸放湿性合成繊維と他の繊維からなる混繊糸を用いた織
編物であってもよい。ここで、他の繊維を使用する際の
混合率については、下記の条件を満足する範囲であれ
ば、本発明では特に限定しない。
【0023】本発明の織編物は、25℃×60%RH環
境下で平衡水分率に達した前記織編物を34℃×90%
RH環境下に30分間放置したときの吸湿性が1%以
上、34℃×90%RH環境下で平衡水分率に達した前
記織編物を25℃×60%RH環境下に30分間放置し
たときの放湿率が1.5%以上の吸放湿性を有している
必要がある。25℃×60%RH環境下で平衡水分率に
達した織編物を34℃×90%RH環境下に30分間放
置したときの吸湿性が1%以上、好ましくは2%以上で
あることにより、衣服を構成する織編物は人体から排出
される汗の水蒸気をすばやく吸湿することができる。ま
た、34℃×90%RH環境下で平衡水分率に達した織
編物を25℃×60%RH環境下に30分間放置したと
きの放湿性が1.5%以上、好ましくは2.5%以上で
あることにより、いったん吸湿した織編物は、通常、衣
服内の空間より温湿度の低い衣服外の空間へと繊維内部
の水分をすばやく放湿することができる。
【0024】前述したように、本発明の織編物は、吸湿
性が1%以上で、放湿性が1.5%以上である必要があ
るが、放湿性が吸湿性と同等かまたは高いことが好まし
い。すなわち、放湿性が吸湿性より低いと、時間の経過
と共に人体からの水蒸気の汗が除々に織編物に蓄積さ
れ、吸湿性能が低下する場合がある。また、吸湿性が1
%未満の場合や放湿性が1.5%未満の場合には、吸湿
量や放湿量自体が小さいため、衣服内が蒸れやすくなる
ので好ましくない。
【0025】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。なお、実施例における性能の測定と評価は、次
の方法で行った。 (1)ポリアルキレンオキサイド変性物の溶融粘度 測定試料としてポリアルキレンオキサイド変性物1.5
gを用い、フローテスター(島津製作所製CFT−50
0D)を用いて、荷重50Kg/cm2 、温度170
℃、ダイ直径1mm、ダイ長さ1mmの条件で測定し
た。 (2)ポリアルキレンオキサイド変性物の吸水能(g/
g) 純水200ml中に、秤量したポリアルキレンオキサイ
ド変性物1gを添加し、24時間撹拌した後、200メ
ッシュの金網でろ過し、ろ過後のゲルの重量を吸水能
[g(純水)/g(樹脂)]とした。 (3)吸湿性および放湿性 吸放湿性合成繊維からなる筒編地および織編物の試料
を、温度105℃で2時間乾燥して重量W0 を測定す
る。 イ)その後、25℃×60%RHの条件下で24時間放
置して試料重量W1 を測定する。次に、この試料を34
℃×90%RHの条件下に移し、30分後の試料重量W
2 を測定する。 ロ)W2 測定後、さらに、同じ条件下に24時間放置
し、試料重量W3 を測定する。次いで、25℃×60%
RHの条件下に移し、30分後の試料重量W4 を測定す
る。 ハ)W4 測定後、市販の洗剤および家庭用洗濯機を用い
て通常の洗濯を行い、屋外で日干しにより乾燥させる。 上記イ、ロ、ハの操作を1回として繰り返し5回行い、
それぞれn回目の吸湿性および放湿性を下記式により求
めた。 吸湿性n(%)=[(W2 −W1 )/W0 ]×100 放湿性n(%)=[(W3 −W4 )/W0 ]×100 (4)Taube白度 筒編地または織編物を通常の精練処理した後、マクベス
社製の色差計Color-Eye3100を用い、視野2度、C光源
で測定した際のY、Z値から、次式を用いてTaube白度
(W)を算出した。 Taube白度(W)=3.74Z−3Y (5)染色堅牢度 筒編地の試料を、通常の精練、ヒートセット、染色(ナ
イロンの場合:染料;Nylosan Blue FL 2%owf 、100
℃×30分、ポリエステルの場合:染料;Dianix Blue
UN-SE 2%owf 、130℃×30分)、還元洗浄、ファイ
ナルセットを行い、下記の染色堅牢度の評価を行った。 耐光堅牢度 JIS L−0842 洗濯堅牢度 JIS L−0844 汗 堅牢度 JIS L−0848 摩擦堅牢度 JIS L−0849 (6)吸湿時の風合 手触りによる官能検査で行い、ぬるぬる感がないものを
○、ややぬるぬる感があるものを△、ぬるぬる感が衣料
用として実用困難なものを×と評価した。
【0026】実施例1〜4および比較例1〜5 吸放湿性成分としてポリエチレンオキサイド、1,4−
ブタンジオールおよびジシクロヘキシルメタン−4,4
‘−ジイソシアネートの反応物であるポリエチレンオキ
ササイド変性物(吸水能35g/g、溶融粘度4000
ポイズ)を用い、安定剤として1−[2−{3−(3,
5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニルオキシ}エチル]−4−{3−(3,5−ジー5
−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン(以下、三共社製SANOL LS2626)またはサイクリック
ネオペンタンテトライルビス(2,6−ジーt−ブチル
ー4−メチルフェニル)ホスファイト(以下、旭電化工
業社製PEP 36)、繊維形成性ポリマーとしてナイロン6
またはポリエチレンテレフタレートを用いて、表1のご
とくに芯成分の使用ポリマー、ブレンド比、安定剤の添
加量、鞘成分のポリマー、芯鞘比率を変更して、実施例
用4種、比較例用5種の芯鞘型合成繊維40d/24f
の延伸糸を得た。得られた合成繊維を用いて、モックロ
ーディアの編組織で編物(編機:LIL−8福原精機
製、釜経:33インチ、ゲージ数:40G)を編成し、
通常の精練、プレセット、染色(Uvitex EBF 1%owf) 、
ファイナルセットを行い、4種の本発明の吸放湿性に優
れた編物及び4種の比較例の編物を得た。得られた実施
例1〜4及び比較例1〜5の合成繊維と編物の評価結果
を併せて表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように、実施例1〜4
は、いずれも吸湿性、放湿性に優れ、白度も良好であっ
た。これに対し吸放湿成分を含有していない比較例1〜
2では、充分な吸放湿性能が得られなかった。また、安
定剤が添加されていない、あるいは添加量が少ない比較
例3〜4は吸湿性、放湿性に優れてはいるが、白度が不
十分であった。比較例5は、安定剤の添加量が多いた
め、紡糸時にエクストルーダーの食い込みが悪く、糸が
得られなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、環境の温湿度状態によ
り吸湿機能や放湿機能を発揮し、かつ温湿度状態が変化
しても繰り返し吸放湿性を発揮できる優れた吸放湿性能
を有し、色調変化、特に黄変の極めて少ないばかりか、
衣料用途に用いても風合や染色堅牢度の問題がない吸放
湿性に優れた織編物が提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D03D 15/00 D03D 15/00 E D04B 21/00 D04B 21/00 B Fターム(参考) 4L002 AA06 AA07 AB02 AB05 AC00 BB01 DA04 EA00 FA01 4L035 EE05 EE20 FF10 JJ11 JJ19 JJ25 KK05 4L041 BA02 BA05 BA21 BC02 BD20 CA06 CA21 CA35 CB15 CB19 CB28 DD01 DD14 DD18 DD21 4L048 AA21 AA24 AA28 AA54 AA56 AC15 CA07 DA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維形成性ポリマーと吸放湿性成分と、
    ヒンダードアミン系安定剤、ホスファイト系安定剤から
    なる群より選ばれた少なくとも1種である安定剤とから
    なる合成繊維であって、25℃×60%RH環境下で平
    衡水分率に達した該合成繊維を34℃×90%RH環境
    下に30分間放置したときの吸湿性が1.5%以上で、
    34℃×90%RH環境下で平衡水分率に達した該合成
    繊維を25℃×60%環境下に30分間放置したときの
    放湿性が2%以上であり、かつ、該合成繊維のTaube白
    度が80以上である吸放湿性合成繊維を少なくとも一部
    に用いて構成されていることを特徴とする吸放湿性に優
    れた織編物。
  2. 【請求項2】 吸放湿性成分がポリアルキレンオキサイ
    ドとポリオールおよび脂肪族ジイソシアネート化合物と
    の反応によって得られたポリアルキレンオキサイド変性
    物である請求項1記載の吸放湿性に優れた織編物。
  3. 【請求項3】 吸放湿性合成繊維が吸放湿性成分を芯部
    に含有する芯鞘型複合繊維である請求項1又は2記載の
    吸放湿性に優れた織編物。
  4. 【請求項4】 ヒンダードアミン系安定剤が、化1に示
    す化合物である請求項1、2または3記載の吸放湿性に
    優れた織編物。 【化1】
  5. 【請求項5】 ホスファイト系安定剤が、化2に示す化
    合物である請求項1、2または3記載の吸放湿性に優れ
    た織編物。 【化2】
  6. 【請求項6】 25℃×60%RH環境下で平衡水分率
    に達した織編物を34℃×90%RH環境下に30分間
    放置したときの吸湿性が1%以上、34℃×90%RH
    環境下で平衡水分率に達した織編物を25℃×60%環
    境下に30分間放置したときの放湿性が1.5%以上で
    あり、かつ、織編物のTaube白度が80以上である請求
    項1、2、3、4または5記載の吸放湿性に優れた織編
    物。
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