JP2000336814A - 地下壁用透水型枠断熱ボード - Google Patents

地下壁用透水型枠断熱ボード

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JP2000336814A
JP2000336814A JP11145429A JP14542999A JP2000336814A JP 2000336814 A JP2000336814 A JP 2000336814A JP 11145429 A JP11145429 A JP 11145429A JP 14542999 A JP14542999 A JP 14542999A JP 2000336814 A JP2000336814 A JP 2000336814A
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Japan
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water
board
nonwoven fabric
heat insulating
concrete
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JP11145429A
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English (en)
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Hitoshi Takada
等 高田
Takashi Hashiba
喬 橋場
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地下壁体を施工する際のコンクリート打設の
型枠として用いられ、コンクリート硬化時の余剰水や、
硬化後の湧水,漏水などを効果的に排出しうるととも
に、断熱ボードとして地下外壁からの結露を防止するこ
とができ、かつ軽量で難燃性の高い地下壁用透水型枠断
熱ボードを提供すること。 【解決手段】 合成樹脂発泡ボ−ドのコンクリ−ト打ち
込み側の面上に防水用シ−トが設けられ、その上に接着
剤層を介してエンボス体とシ−トとを一体構造にした導
水層が設けられ、さらに、その上に接着剤層を介して透
水用不織布が設けられた構造を有することを特徴とする
地下壁用透水型枠断熱ボ−ドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下壁用透水型枠
兼用断熱ボードに関し、さらに詳しくは、地下壁体を施
工する際のコンクリート打設の型枠として用いられ、コ
ンクリート硬化時の余剰水や、硬化後の湧水,漏水など
を効果的に排出しうるとともに、断熱ボードとして地下
外壁からの結露を防止することができ、かつ軽量で難燃
性の高い地下壁用透水型枠兼用断熱ボードに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、地下水などの侵入が予想される地
下部分にコンクリート製の地下外壁体を施工する際に使
用される地下壁用打込み型枠としては、種々のものが上
市され、使用されている。しかしながら、そのほとんど
はセメント系の成形体であり、このものは耐火性に優れ
るため、不燃性が要求される場所には適しているもの
の、型枠一枚一枚の重量が重いので作業性に劣る上、結
露のおそれがあることから、使用場所が限定されるのを
免れないという欠点を有している。一方、上記のセメン
ト系型枠以外に、プラスチック系型枠も上市されてい
る。しかしながら、このプラスチック系型枠は軽量であ
るため、作業性は向上するものの、燃焼性を有すること
から、特に不燃性や難燃性が要求される地下壁用として
は使用しにくいという問題がある。さらに、これらの型
枠を地下壁用打込み型枠として単体で使用した場合に、
結露の心配がある。型枠の中には、この結露を防ぐ目的
で、断熱用の空洞を設けたものがあるが、主材料の熱伝
導率に依存するところが大きく、充分に結露を防止する
ことができず、実際には、プラスチック系断熱ボードと
組み合わせたり、型枠施工後、硬質ウレタンフォームの
後吹き付けにより、断熱性を高めるなどの手段を講じて
いるのが実状である。したがって、地下壁の施工コスト
が高くつくのを免れないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、地下壁体を施工する際のコンクリート打設の
型枠として用いられ、コンクリート硬化時の余剰水や、
硬化後の湧水,漏水などを効果的に排出しうるととも
に、断熱ボードとして地下外壁からの結露を防止するこ
とができ、かつ軽量で難燃性の高い地下壁用透水型枠断
熱ボードを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の優
れた機能を有する軽量で難燃性の高い地下壁用透水型枠
断熱ボードを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、合成樹
脂発泡ボードのコンクリート打ち込み側の面上に防水用
シート及び導水層及び透水不織布を順次積層するととも
に、特に導水層としては、シート上に複数のエンボス体
がついた形状を設けた構造体を用いることが、その目的
に適合しうることを見出した。本発明は、かかる知見に
基づいて完成したものである。すなわち、本発明は、合
成樹脂発泡ボードのコンクリート打ち込み側の面上に防
水用シートが設けられ、その上に接着剤層を介してエン
ボス体とシートとを一体構造にした導水層が設けられ、
さらに、その上に接着剤層を介して透水用不織布が設け
られた構造を有することを特徴とする地下壁用透水型枠
断熱ボードを提供するものである。本発明の地下壁用透
水型枠断熱ボードの特に好ましいものは、(1)前記断
熱ボードにおいて、導水層のエンボス体(突起部あるい
は凸部)が、各々独立した複数個からなり、隣接するエ
ンボス体間の隙間が導水路を構成するもの、(2)前記
発泡ボードとして、各エンボス体の内部が中空構造から
なるもの、(3)防水用シートが合成繊維不織布とプラ
スチックフィルムとの積層体からなり、かつこの防水用
シートを、その合成繊維不織布側が前記発泡ボードに接
するように該発泡ボード成形時に一体的に設けてなるも
の、(4)さらに、合成樹脂発泡ボードとして、フェノ
ール樹脂発泡断熱ボードを用いたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の地下壁用透水型枠断熱ボ
ード(以下、単に「本発明の断熱ボード」と称すること
がある。)の構造を添付図面に従って説明する。図1
(a)は本発明の断熱ボードの一例を示す断面図であ
り、図1(b)は該断熱ボードにおける導水層の平面図
である。本発明の断熱ボードは、合成樹脂発泡ボードの
内装面側に内装仕上げ用シート又は板状体などの内装仕
上げ材7が設けられており、一方コンクリート打ち込み
側の面には防水用シート3の上に接着剤層5を介して導
水層4が設けられ、さらに、その上に接着層6を介して
透水用不織布2が設けられている。本発明においては、
防水用シート3として、合成繊維不織布側が合成樹脂フ
ォーム材に接するように、該発泡ボード1の成形時に一
体的に設けるのが好ましい。
【0006】また、導水層は以下で説明されるように形
成するのが有利である。このような構造を有する本発明
の断熱ボードをコンクリート打設における型枠として用
いることで、打設時の余剰水や硬化後の湧水、漏水など
は透水用不織布2で集水され、不織布内を浸透して型枠
下方へ導水される。また、発泡ボードに導水層4を形成
することにより、余剰水や湧水、漏水などは透水用不織
布2から流れだし、導水路8へ流れ込み型枠下方へ効率
的に導水される。また、エンボス体が中空の場合は、導
水路8に隣接して、断熱空間9が作られ断熱効果をも
ち、合成樹脂フォーム材の断熱性との相乗効果により外
壁からの結露を防ぐのに有効である。この際、発泡ボー
ドの端部10は、防水用シート3で覆われているので透
水用不織布2から型枠側へ流れ込む水は防水用シート3
で止水されるため発泡ボード1の内部への浸水はなく、
導水路8へ流れ込む。
【0007】導水層の構成としては、導水できるもので
特に限定されず、例えば、図1(a)、(b)で示され
るエンボス体が中空状で、かつ円柱形である複数個の突
起がついたシート状のものや図3(a)〜(f)に示す
ようなものが好まく、またエンボス体内部の中空層断面
は図4(a)〜(d)に示す如き突起を有するものが好
ましい。また図2(a)は、合成樹脂発泡ボードのコン
クリート打ち込み側の面に、接着剤を介して導水層を形
成した一例を示す正面図であり、図2(b)はその側面
図である。これらの導水路の特徴は、エンボス体1つ1
つが独立し、エンボスとエンボスの隙間が連続している
構造であり、多量の水を効率的に処理できるものであ
る。エンボス体の配列は、規則的でも不規則的でも良
く、また導水路の断面形状、容積、などは特に制限はな
く、状況に応じて設定すればよいが、一般的には、発泡
ボード1m幅に対して、導水路の容積は500cm3
10000cm3 程度、好ましくは700cm3 〜80
00cm3 である。
【0008】前記導水層を構成する材質としては、特に
限定はなく、例えばポリプロピレン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン
樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレ
ン樹脂等による合成樹脂系成形材料やブタジエンゴム、
ブチルゴム等のゴム系材料が好ましく使用されるがこの
限りではない。なお、発泡ボード1のコンクリート打ち
込み側の面すべてが、防水用シート3で覆われた構造と
することが必要である。また、本発明の地下壁用透水型
枠断熱ボードにおいて用いられる合成樹脂発泡ボードと
しては、例えばフェノール樹脂発泡体,ポリスチレン発
泡体,ポリエチレン発泡体,ポリウレタン発泡体などか
らなるものが挙げられるが、地下用途であることから、
特に難燃性に優れるフェノール樹脂発泡体からなるフェ
ノール樹脂発泡断熱ボードが好適である。
【0009】上記フェノール樹脂発泡体の製造において
は、通常レゾール型フェノール樹脂,発泡剤,硬化剤,
整泡剤,その他添加成分などが用いられる。ここで、レ
ゾール型フェノール樹脂の原料であるフェノール類とし
ては、通常フェノール樹脂の製造原料として用いられて
いるフェノール,クレゾール,キシレノール等が挙げら
れるが、これらの中でも反応性,硬化性の面からフェノ
ール,m−クレゾールが特に好ましい。これらフェノー
ル類は単独のみならず、これら同士の混合、さらにはo
−クレゾール,p−クレゾール,ビスフェノール等と併
用してもよい。一方の原料としてのアルデヒド類として
は、ホルムアルデヒド,パラホルムアルデヒド,ポリオ
キシメチレン,トリオキサン等が使用できる。この両者
を塩基性触媒の存在下に反応させ、脱水縮合させること
により、レゾール型フェノール樹脂が得られる。このレ
ゾール型フェノール樹脂としては、固形分含有量が60
〜90重量%で、25℃における粘度が1500〜80
00センチポイズ程度のものが好適である。
【0010】発泡剤としては、従来公知のレゾールフォ
ーム製造用発泡剤である沸点−20〜100℃程度の揮
発性有機液体、例えばフッ素化炭化水素,塩素化炭化水
素,脂肪族炭化水素の一種または二種以上の混合物が使
用できるが、地球環境破壊を促進するフロンである、ト
リクロロモノフルオロメタン(フロン−11),トリク
ロロトリフルオロエタン(フロン−113),ジクロロ
テトラフルオロエタン(フロン−114)等、四塩化炭
素,トリクロロエタン等は実用上好ましくない。実際に
は、オゾン破壊係数が小さい塩化メチレン,代替フロン
(フロン−141b)、あるいはn−ペンタン,イソプ
ロピルエーテルなどが有効である。発泡剤の使用量は、
レゾール型フェノール樹脂100重量部に対し、通常3
〜20重量部、好ましくは5〜15重量部の範囲で選ば
れる。またこれらのものと二酸化炭素を発生する炭酸
塩,窒素ガスを発生するニトロソ化合物,アゾ化合物,
ヒドラジン誘導体との併用も可能である。硬化剤として
は、特に制限がなく、従来公知のレゾールフォーム製造
用硬化剤を有効に使用できる。このような硬化剤として
は、例えば塩酸,硫酸,リン酸等の鉱酸,ベンゼンスル
ホン酸,フェノールスルホン酸,p−トルエンスルホン
酸,キシレンスルホン酸などの有機酸等を挙げることが
でき、これらの中で有機酸を水溶液の状態で使用するの
が好ましい。
【0011】硬化剤の使用量は、レゾール型フェノール
樹脂100重量部に対し、通常3〜35重量部、好まし
くは5〜25重量部の範囲で選ばれる。整泡剤として
は、シリコーン系エチレンオキシド・プロピレンオキシ
ド共重合体、あるいはソルビタン,アルキルフェノー
ル,ヒマシ油等のポリオキシアルキレン付加物等の界面
活性剤が挙げられる。これらは混合して使用することも
可能であり、その使用量はレゾール型フェノール樹脂1
00重量部に対し、通常0.5〜10重量部の範囲であ
る。
【0012】その他の添加成分としては、例えばレゾル
シノール,アルキルレゾルシノールなどの硬化促進剤,
含リン系化合物,含ハロゲン系化合物,水酸化アルミニ
ウム,ホウ酸,タルクなどの難燃剤、シラスバルーン,
ガラスバルーン,多孔質骨材,木粉などの無機系又は有
機系充填剤、ガラス繊維,炭素繊維,アラミド繊維など
の繊維強化材、さらには可塑剤,中和剤,着色剤などが
挙げられる。フェノール樹脂発泡体は、前記のレゾール
型フェノール樹脂,発泡剤,硬化剤,整泡剤及び必要に
応じて加えられる難燃剤などの他の添加成分を、一般的
に用いられている高速攪拌混合法により混合し、均質な
発泡原液を調製したのち、これを連続発泡法,バッチ発
泡法などにより発泡硬化させることによって、製造する
ことができる。本発明の断熱ボードにおいては、このよ
うな合成樹脂発泡ボードのコンクリート打込み側の面
に、まず防水用シートを設けるが、前記したように、該
防水用シートとして、合成繊維不織布とプラスチックフ
ィルムとの積層体からなるものを用い、この防水用シー
トを、合成繊維不織布側が上記発泡ボードに接するよう
に、該発泡ボード成形時に一体的に設けるのが有利であ
る。
【0013】すなわち、防水用シートの合成繊維不織布
面上に、前記発泡原液を施し、さらにその上に必要に応
じて用いられる内装仕上げ用材が接するように載置し
て、発泡硬化させることにより、内装面側に必要に応じ
内装仕上げ用材が設けられ、かつコンクリート打込み側
の面に防水用シートがその合成繊維不織布が接するよう
に設けられた合成樹脂発泡ボードが得られる。さらに、
この発泡成形の後に得られる発泡ボードのコンクリート
打ち込み側の面に、接着剤を介して、前記したように導
水層を形成させ、さらに接着剤を介して透水用不織布を
貼ることで地下壁用透水型枠断熱ボードが得られる。こ
のようにして得られた発泡ボードの密度や厚さは特に制
限はなく、導水路の形状や、所望の断熱性能,強度など
に応じて適宜選定されるが、一般的には、厚さは、好ま
しくは10〜100mm、より好ましくは15〜90m
mの範囲で選ばれ、密度は、好ましくは50〜400k
g/m3 、より好ましくは70〜350kg/m3 の範
囲で選ばれる。
【0014】前記防水用シートに用いられる合成繊維不
織布としては特に制限はなく、例えばポリプロピレン繊
維,ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステ
ル繊維,ポリアミド繊維などの不織布が挙げられるが、
これらの中で、耐熱性,加工性,コストなどの点から、
特にポリエステル繊維不織布が好適である。このポリエ
ステル繊維不織布の場合、目付け量は30〜200g/
2 の範囲が好ましく、特に40〜100g/m2 の範
囲が好ましい。一方、プラスチックフィルムとしては、
様々なものを用いることができるが、特にポリエチレン
テレフタレートフィルムが好ましい。このフィルムの厚
さは10〜100μmの範囲が好ましく、特に20〜3
0μmの範囲が好ましい。上記合成繊維不織布とプラス
チックフィルムとの積層体は、通常熱圧着法などにより
作製することができる。このようにして得られた防水用
シートの合成繊維不織布面に、前記発泡原液を施して発
泡成形すると、防水用シートの合成繊維不織布に発泡原
液が浸透し、発泡硬化することにより、発泡ボードと防
水用シートとの充分な接着強度が発現し、得られる本発
明の断熱ボードは表面が強固なものとなる。この防止用
シートは、プラスチックフィルム表面からの吸水はほと
んどなく、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム
を用いた場合、0.5g/100cm2 以下(経日100
日)であり、防水性は極めて高い。
【0015】本発明の断熱ボードにおいては、このよう
にして設けられた防水用シートの上(プラスチックフィ
ルム側)に、接着剤層を介して、複数のエンボス体とシ
ート状体が一体となった導水層が防水用シート側に接着
されて積層され、さらにその上に、接着剤層を介して透
水用不織布が積層される。この透水用不織布としては、
透水性を有するものであればよく、特に制限はないが、
集水性が良く、不織布層内の透水性が高いことなどか
ら、ポリエステル長繊維(スパンボンド)からなるもの
が特に好適である。このポリエステル長繊維からなる不
織布は、コンクリート打設時の余剰水や硬化後の漏水な
どを、充分に集水し、透水(導水)することができる。
【0016】上記透水用不織布の目付け量は特に制限は
ないが、例えば100〜800g/m2 程度のものを用
いることができる。また、該不織布の厚みとしては、特
に制限はなく、流水の処理量やコンクリートの付着強度
などに応じて適宜選定されるが、一般的には0.5〜10
mm程度、好ましは1.0〜7mm程度である。不織布を
厚くすることで、不織布内の下方への透水量が増大す
る。また、前記ポリエステル長繊維からなる不織布は、
繊維の構造上、コンクリートやセメントモルタルが繊維
の隙間にしっかり入り、硬化後強いコンクリート付着強
度が得られる。
【0017】前記防水用シート上に前記導水層を積層す
る際に用いられる接着剤としては特に制限はないが、例
えば合成ゴム系、アクリル系やエポキシ系接着剤が好ま
しく用いられる。接着方法としては、例えば上記接着剤
を防水用シート面又は防水用シート面と導水層のシート
体側面の両方に塗布あるいは噴霧したのち、防水用シー
トと導水層のシート体側面を貼合わせればよい。また、
前記透水用不織布を前記導水層(のエンボス側)上に積
層する際に用いられる接着剤としては特に制限はない
が、例えば合成ゴム系、ウレタン系、アクリル系、エポ
キシ系接着剤が好ましく用いられる。接着方法として
は、例えば、透水用不織布面又は、透水用不織布面と、
導水層のエンボス側の面の両方に塗布あるいは噴霧また
はシート状体に貼り付けたのち透水用不織布と導水層を
貼り合わせればよい。
【0018】このようにして、本発明の地下壁用透水型
枠断熱ボードが得られる。本発明の断熱ボードにおいて
は、内装面側に、必要に応じ、内装面仕上げ用シート又
は板状体などの内装面仕上げ用材が設けられる。内装面
仕上げ用シートの場合、GLボンド,合成ゴム系接着
剤,エポキシ系接着剤,水系エマルジョン系接着剤,モ
ルタルなどが充分に接着しうるものであることが好まし
い。この内装面仕上げ用シートの例としては、炭酸カル
シウム,水酸化アルミニウム,ケイ酸マグネシウム,ケ
イ酸バリウムなどの鉱物や、ガラス繊維,ポリエステル
繊維,ポリエチレン繊維,ポリアミド繊維などの繊維質
及びパルプなどの中から選ばれる少なくとも二種を混入
した混さい紙又は不織布状のものが好ましく挙げられ
る。これらは、石膏ボードやタイル貼りなどの比較的重
いものの施工に対して、充分な材料強度を有するもので
ある。
【0019】一方、内装面仕上げ用板状体としては、板
状体の表面自体が内装仕上げ面になりうる材料が望まし
い。このようなものとしては、例えば石膏ボード,フレ
キシブルボード,木質系ボード(MDF),合板,化粧
鋼板などが好ましく挙げられる。これらの内装面仕上げ
用シートや板状体は、本発明に係る発泡ボードの発泡成
形時に、一体成形されるのが有利である。本発明の地下
壁用透水型枠断熱ボードは、密度,厚さ,導水路の形
状,防水用シート及び内装面仕上げ用材などを適当に組
み合わせて、コンクリートの側圧に耐えられる強度をも
たせることが肝要である。コンクリートの側圧は、コン
クリートの打設速度,打設高さ,硬化速度,コンクリー
トの単位当たりの容積重量などにより左右されるが、一
般的なコンクリート打込み型枠として使用する場合、該
断熱ボードとしては、曲げ強度が5kgf/cm2 以上
のものを用いることが望ましい。
【0020】
【作用】本発明の地下壁用透水型枠断熱ボードは、型枠
の主材料を合成樹脂発泡ボードにすることで、軽量化が
図られ作業性が向上する。また、結露を防止することか
ら、結露対策のための工程を必要としないので、コスト
の低減が可能となる。さらに、発泡ボードとして、特に
難燃性を有するフェノール樹脂発泡断熱ボードを用いる
ことで、地下室で火災が生じた場合、他の合成樹脂発泡
ボードに比べ、煙や有害ガスなどの発生がほとんどな
く、地下室用断熱材として有用である。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、得られた断熱ボードのコンク
リート付着強度試験及びコンクリート打込み面側からの
吸水量の測定は、以下に示す方法に従って行った。 (1)コンクリート付着強度試験 150×150×530mmの直方体型枠に試料の断熱
ボードを縦方向に取り付けたのち、JIS A1138
−1975(試験室におけるコンクリートの作り方)に
準じてコンクリートを練混ぜし、JIS A1132−
1993(コンクリート強度試験用供試体の作り方)に
よって該コンクリートを打設し、材齢2日で脱型した。
次いで、材齢14日の付着強度試験時まで、温度20±
3℃、湿度60%以上の恒温恒湿室において気中養生を
行った。なお、コンクリートの調合条件は、スランプ1
8cm、空気量4.5%、所要の圧縮強度は材齢14日で
210kg/cm2 以上とした。次に、図5に示す建研
式接着力試験器LPT1500を使用し、1供試体2箇
所の試験片(径100mm)として、計2供試体を用
い、付着強度試験を行った。供試体は、試験前日に図6
に示すように断熱ボード側からコンクリートの表面0.2
cm以上の深さまで切込みを入れ、それに試験用治具
(鋼製アタッチメント)を嵌合し、速硬化型エポキシ系
接着剤を用いて、各試験片に接着した。なお、図5は、
コンクリート付着強度試験を実施するのに用いる建研式
接着力試験器LPT1500の概要図であって、符号1
1はユニバーサルジョイント、12は鋼製アタッチメン
ト、13はセンターホールジャッキ、14は油圧ゲー
ジ、15は油圧ポンプである。図6は、コンクリート付
着強度試験に用いる供試体試験片の形状を示す平面図
(a)及び側面図(b)であり、符号16は断熱ボー
ド、17は打設コンクリート、18は試験用治具を篏合
させる切込み部である。
【0022】(2)コンクリート打込み面側からの吸水
量の測定 断熱ボードの平滑部を100×100×34mmの寸法
でカットし、このカットした試験片の透水用不織布面を
直径42mmの円形状にカットして、その円形状の透水
用不織布部分のみを残し、他の不織布を剥がした。した
がって、この円形状の透水用不織布部分の周囲は、防水
用シートのPETフィルムが露出している。次に、上記
円形状の寸法に合わせてアクリル樹脂製のパイプ(内径
42mm、高さ150mm)を、円形状の透水用不織布
部分が内側に入るように載置し、瞬間接着剤でPETフ
ィルム層に接着した。次いで、アクリル樹脂製パイプの
中に200gの水を入れ、水の蒸発を防ぐために開口部
を密閉した。水の重量の減量分の測定と、透水用不織布
と水が接する面積(13.85cm2 )から、コンクリー
ト打込み面側からの吸水量を算出した。吸水量の測定は
経時100日とした。なお、比較例2〜4では、本発明
における防水用シートは用いていないが、上記方法に準
じて吸水量を測定した。
【0023】(3)透水型枠としての透水量の測定 透水型枠としての透水量の測定をするために図7及び図
8に示す水槽を作製した。図7は水槽の平面図、図8は
水槽の側面図である。水槽側面の一面に透水型枠断熱ボ
ードを透水用不織布がコンクリート面にくるようにセッ
トしてコンクリートを打設し、作製した。断熱ボードの
コンクリート側の面には図7及び図8に示す位置に内径
13mmのパイプを8本通してあり、このパイプの一端は
水槽のコンクリート面から突出しており、他の一端は透
水用不織布へ接している。このパイプを通すことで漏
水、湧水などが生じた場合を想定したもので、水槽へ水
を入れた場合、パイプ位置より水位の高い水はパイプを
通って透水型枠断熱ボードの透水用不織布へ集水され、
透水用不織布及び導水路を通って型枠下方へ透水する。
透水型枠の下端はコンクリート打設をしないでおくので
透水型枠下端から排出される水は透水量として測定す
る。透水型枠断熱ボードの寸法は縦1m×幅1m×厚さ
34mmとした。水槽の内寸法は縦1m×横1m×高さ
1mとした。パイプの位置、本数は水槽の底から30c
m、50cmの位置に4本ずつとした。透水量測定のた
めの水位は水槽の底から70cmとした。
【0024】実施例1 (1)フェノール樹脂発泡体用材料の調製 四つ口フラスコにフェノール2000g、37重量%ホ
ルマリン2930g(ホルムアルデヒド/フェノールの
モル比=1.7)及び触媒として20重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液60gを仕込み、80℃で2時間反応させた
のち、15重量%硫酸水溶液でpHを7.0に中和し、減
圧脱水処理して、樹脂中の水分を10重量%以下とし
た。得られたレゾール型フェノール樹脂は、固形分80
重量%、粘度2500cps(25℃)、比重1.250
(25℃)、重量平均分子量300であった。このレゾ
ール型フェノール樹脂100重量部に対し、整泡剤とし
て「トウィーンNo40」(商品名、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノパルミテート)2重量部を混合してレ
ゾール型発泡用フェノール樹脂とし、その100重量部
に、塩化メチレン8重量部、水酸化アルミニウム40重
量部及びタルク20重量部を配合して、フェノール樹脂
発泡体用材料を調製した。
【0025】(2)防水用シートの作製 目付け量50g/cm2 のポリエステル不織布と、厚さ
20μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルムを、ポリエチレンペレットをバインダーとして熱圧
着することにより、厚さ0.15mmの防水用シートを作
製した。 (3)導水層の作製 ポリエチレン樹脂を原料とした中空の円柱状エンボスが
1m2 当たり8000個付いたシート状のものを導水層
として用意した。中空のエンボス1つ1つは独立してい
て、エンボス1つの寸法は、直径(Φ)は10mm、高
さ(h)は5mmである。ボード1m2 当たり導水路の
容積は1850cm3 であった。
【0026】(4)地下壁用透水型枠断熱ボードの作製 断熱ボード作製用型枠(金型)を用意し、防水用シート
のPETフィルム側を下面に固定し、防水用シートのポ
リエステル不織布上に断熱ボード形成用液を添加、塗布
できるようにセットした。上記(1)で調製したフェノ
ール樹脂発泡体用材料に、発泡用フェノール樹脂100
重量部当たり、65重量%濃度のフェノールスルホン酸
20重量部を添加し、高速攪拌機により急速に混合して
断熱ボード形成用液を調製した。次に、この断熱ボード
形成用液を、上記のセットされた防水用シートのポリエ
ステル不織布上に添加し、内装用面材(水酸化アルミニ
ウム、ガラス繊維、パルプなどからなる坪量275g/
2 、厚さ0.3mmの混さい紙)で蓋をして、プレス
成形法により、型枠断熱ボードを作製した。この型枠断
熱ボードは、寸法1800×900×34mmであっ
た。この型枠断熱ボードを作製後7日間気中養生したの
ち、該断熱ボードのPETフィルムに、上記(3)の導
水層(ポリエチレン樹脂製、中空のエンボス8000個
/1m 2 付いたシート状体)を、アクリル系接着剤「ボ
ンドKH54」(商品名、コニシ社製、アクリル系共重
合物/酢酸エチル他)で貼り合わせた。さらに、導水層
のエンボス上に透水用不織布であるポリエステル長繊維
不織布(目付量200g/m2 、厚さ2.1mm)を、
合成ゴム系接着剤「Gクリヤー」(商品名、コニシ社
製、スチレンブタジエンゴム/溶剤シクロヘキサン他)
で貼り合わせて地下壁用透水型枠断熱ボードを作製し
た。このボードの重量は、13.4kgであった。この
断熱ボードについて、コンクリート付着強度試験及びコ
ンクリート打ち込み面側からの吸水量及び型枠下方への
透水量を測定した。その結果を第1表に示す。
【0027】実施例2 実施例1において、導水層を形成する中空の円柱状エン
ボス体が1m2 当たり2500個(エンボス1つの寸法
は直径20mm、高さ5mm、ボード1m2 当たりの導
水路の容積は1075cm3 )であること以外は、実施
例1と同様に実施した。その結果を第1表に示す。 実施例3 実施例1において、導水層を形成する中空の円柱状エン
ボス体のエンボス体1つの寸法が直径10mm、高さ1
0mmで、ボード1m2 当たりの導水路の容積が370
0cm3 としたこと以外は、実施例1と同様に実施し
た。その結果を第1表に示す。 実施例4 実施例1において、合成樹脂発泡ボ−ドを、フェノール
樹脂発泡断熱ボードから、ポリウレタン発泡断熱ボード
に変えたこと以外は実施例1と同様に実施した。その結
果を第1表に示す。
【0028】比較例1 実施例1において、導水層を用いずに、PETフィルム
と透水用不織布を合成ゴム系接着剤(商品名Gクリヤ
ー)で貼り合わせたこと以外は実施例1と同様に実施し
た。その結果を第1表に示す。さらに、実施例1と同様
に、型枠断熱ボードの下方への透水試験として、図7、
8の水槽を用い、水面の高さ(レベル)を変えて透水量
を測定した。その結果を図9に示す。 比較例2 実施例1において、防水用シートとして、ポリエステル
不織布(目付け量50g/m2 )のみを用いたこと以外
は実施例1と同様に実施した。その結果を第1表に示
す。 比較例3 実施例1において、防水用シートとして、厚さ50μm
のPETフィルムのみを用いたこと以外は実施例1と同
様に実施した。その結果を第1表に示す。 比較例4 実施例1において、防水用シートを用いずに、コンクリ
ート打ち込み面側を平滑なフェノール樹脂スキン層とし
た以外は実施例1と同様に実施した。その結果を第1表
に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】(注) (1)実施例1〜3,及び比較例1〜4の合成樹脂発泡
ボードはフェノール樹脂発泡断熱ボード(フェノール樹
脂フォームと略称)であり、実施例4はポリウレタン発
泡断熱ボードである。 (2)比較例3はPETフィルムとフェノール樹脂フォ
ームとが接着せず、したがってコンクリート打ち込み面
側からの吸水量と透水量を測定しなかった。
【0032】第1表から分かるように、本発明の地下壁
用透水型枠断熱ボードは、エンボス形状が複数個付い
たシート状体からなる導水層を設けること、防水用シ
ートを選ぶこと、透水用不織布を設けることにより、
余剰水や漏水、湧水などを効率よく型枠下方へ透水で
き、また、防水性に優れ、コンクリート付着強度にも優
れた透水型枠断熱ボードであるといえる。
【0033】
【発明の効果】本発明の地下壁用透水型枠断熱ボード
は、以下に示す効果を奏する。 (1)地下壁用に打ち込み型枠として用いることによ
り、地下外壁からの結露を防止することがきる。 (2)従来の地下用打ち込み型枠に比べて軽量であるた
め、作業性を向上させ、施工コストを低減させる。 (3)透水用不織布と、エンボス形状が複数個ついたシ
ート状体からなる導水層と、防水用シートを組み合わせ
ることで、コンクリート硬化時の余剰水や、硬化後の湧
水や漏水などを効果的に排出することができる。 (4)防水用シートは、断熱材への漏水を防止しうるの
で、充分な断熱性能が発現する。 (5)合成樹脂発泡ボードをフェノール樹脂発泡断熱ボ
ードとすることにより、他の硬質樹脂発泡ボードに比べ
て、煙や有害ガスなどの発生がほとんどないことから、
地下室用の断熱材として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱ボードの一例を示す断面図(a)
及びその導水層の平面図である。
【図2】本発明の断熱ボードの導水層部分における水の
落下方向を示す一例としての正面図(a)及びその側面
図(b)である。
【図3】本発明の断熱ボードにおける導水層に形成され
るエンボス体の形状を例示する正面方向からの断面図で
ある。
【図4】本発明の断熱ボードにおける導水層に形成され
るエンボス体の形状を例示する側面方向からの断面図で
ある。
【図5】実施例及び比較例で得られた断熱ボードのコン
クリート付着強度試験を実施するのに用いる建研式接着
力試験機LPT1500の概要図である。
【図6】実施例及び比較例で得られた断熱ボードのコン
クリート付着強度試験に用いる供試体試験片の形状を示
す平面図(a)及び側面図(b)である。
【図7】透水型枠としての透水量の測定をするための水
槽を示す平面図である。
【図8】透水型枠としての透水量の測定をするための水
槽を示す側面図である。
【符号の説明】
1:合成樹脂発泡ボード 2:透水用不織布 3:防水用シート 4:導水層 5:接着剤層 6:接着剤層 7:内装仕上げ用材 8:導水路 9:断熱空間 10:発泡ボード端部 11:ユニバーサルジョイント 12:鋼製アタッチメント 13:センターホールジャッキ 14:油圧ゲージ 15:油圧ポンプ 16:断熱ボード 17:打設コンクリート 18:試験治具を篏合せる切込み部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 2/86 601J 601X 601Y Fターム(参考) 2D047 AA03 AA05 AA10 2E001 DA01 DA02 DB05 DD01 DE01 EA01 FA03 FA29 GA17 GA20 GA23 GA24 GA28 GA42 HA04 HD02 HD08 HD09 HD11 HE01 LA04 4F100 AK01C AK01D AK04 AK04G AK25G AK33E AK41 AK42 AN02G AR00B AT00C BA05 BA07 BA10A BA10E CB00 DD01 DD01B DD27 DD27B DG01D DG15A DG15D DJ01E EJ39B GB90 JD02B JD05 JD05A JD05B JJ02 JL03 JL07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂発泡ボードのコンクリート打ち
    込み側の面上に防水用シートが設けられ、その上に接着
    剤層を介してエンボス体とシートとを一体構造にした導
    水層が設けられ、さらに、その上に接着剤層を介して透
    水用不織布が設けられた構造を有することを特徴とする
    地下壁用透水型枠断熱ボード。
  2. 【請求項2】 導水層のエンボス体が、各々独立した複
    数個からなり、隣接するエンボス体間の隙間が導水路と
    なる請求項1記載の地下壁用透水型枠断熱ボード。
  3. 【請求項3】 各エンボス体の内部が中空構造からなる
    請求項2記載の地下壁用透水型枠断熱ボード。
  4. 【請求項4】 防水用シートが合成繊維不織布とプラス
    チックフィルムとの積層体からなり、かつこの防水用シ
    ートを、合成繊維不織布側が合成樹脂発泡ボードに接す
    るように、該発泡ボード成形時に一体的に設けてなる請
    求項1記載の地下壁用透水型枠断熱ボード。
  5. 【請求項5】 合成樹脂発泡ボードがフェノール樹脂発
    泡断熱ボードである請求項1記載の地下壁用透水型枠断
    熱ボード。
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