JP2000338528A - 光学装置及びその製造方法 - Google Patents
光学装置及びその製造方法Info
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- JP2000338528A JP2000338528A JP11151467A JP15146799A JP2000338528A JP 2000338528 A JP2000338528 A JP 2000338528A JP 11151467 A JP11151467 A JP 11151467A JP 15146799 A JP15146799 A JP 15146799A JP 2000338528 A JP2000338528 A JP 2000338528A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 炭素材料等の導電性粒子からなる層の密着性
が高められて素子の電位が安定化すると共に、低消費電
力化、長寿命化された信頼度の高い光学素子及びその製
造方法を提供すること。 【解決手段】 ガラス基板5上に集電体からなる第3層
19を形成し、この上に導電性高分子層からなる第2層
20、更に導電性粒子を含むバインダーからなる第1層
18を積層して対極17bを構成する。これにより、高
分子層からなる第2層20によって、第1層18と第3
層19との密着性が高められ、対極17bの電位が安定
化し、かつ第1層18での局所的な電界集中を緩和して
不活性な粒子状銀の析出を抑制できる。
が高められて素子の電位が安定化すると共に、低消費電
力化、長寿命化された信頼度の高い光学素子及びその製
造方法を提供すること。 【解決手段】 ガラス基板5上に集電体からなる第3層
19を形成し、この上に導電性高分子層からなる第2層
20、更に導電性粒子を含むバインダーからなる第1層
18を積層して対極17bを構成する。これにより、高
分子層からなる第2層20によって、第1層18と第3
層19との密着性が高められ、対極17bの電位が安定
化し、かつ第1層18での局所的な電界集中を緩和して
不活性な粒子状銀の析出を抑制できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学装置及びその製
造方法に関し、例えば、数字若しくは文字表示又はX−
Yマトリックス表示等を行うための表示装置や、可視光
域(波長λ=400〜700nm)において光透過率又
は光反射率の制御が可能な光学フィルターに好適なもの
である。
造方法に関し、例えば、数字若しくは文字表示又はX−
Yマトリックス表示等を行うための表示装置や、可視光
域(波長λ=400〜700nm)において光透過率又
は光反射率の制御が可能な光学フィルターに好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、エレクトロクロミック表示素
子(以下、「ECD」と略することがある。)は、例え
ば電圧駆動型のデジタル時計などの表示装置に採用され
ている。そしてこのECDは非発光型の表示素子であ
り、電気化学調光素子として、反射光や透過光による表
示であるため長時間の観察によっても疲労感が少ない等
の利点を有する。
子(以下、「ECD」と略することがある。)は、例え
ば電圧駆動型のデジタル時計などの表示装置に採用され
ている。そしてこのECDは非発光型の表示素子であ
り、電気化学調光素子として、反射光や透過光による表
示であるため長時間の観察によっても疲労感が少ない等
の利点を有する。
【0003】例えば、特開昭59−24879号公報に
開示されているように、液体型ECDとして可逆的に着
色/消色状態を形成する有機分子系のビオロゲン分子誘
導体をEC材料に用いるものが知られている。
開示されているように、液体型ECDとして可逆的に着
色/消色状態を形成する有機分子系のビオロゲン分子誘
導体をEC材料に用いるものが知られている。
【0004】しかしながら、ビオロゲン分子誘導体など
のEC材料をECD素子に利用した場合、応答速度や遮
蔽度が不十分である点で問題があった。しかも光量調節
デバイスとしては、可視光領域(波長:400〜700
nm)において光透過率を制御できることが必要になる
が、上記のようなEC材料では充分な特性は得られなか
った。
のEC材料をECD素子に利用した場合、応答速度や遮
蔽度が不十分である点で問題があった。しかも光量調節
デバイスとしては、可視光領域(波長:400〜700
nm)において光透過率を制御できることが必要になる
が、上記のようなEC材料では充分な特性は得られなか
った。
【0005】そこで、本発明者はECDに置き換えて、
金属塩の析出/溶解を利用した調光素子に着目し、銀の
析出/溶解を用いた電気化学的調光素子の検討を行った
結果、応答速度や遮蔽度において、EC材料より優れた
特性を得ることができた。
金属塩の析出/溶解を利用した調光素子に着目し、銀の
析出/溶解を用いた電気化学的調光素子の検討を行った
結果、応答速度や遮蔽度において、EC材料より優れた
特性を得ることができた。
【0006】このような光学装置によれば、電解液溶液
を作製した際に、その溶液が可視光域(波長:400〜
700nm)において吸収を持たず、かつ、着色時に可
視光域においてほぼ均等な遮蔽が可能な銀(錯)塩を銀
の析出/溶解を生じさせるような可逆的なメッキ、すな
わち、RED(Reversible Electro-Deposition)の材料
として用いており、しかも、この銀(錯)塩は駆動制御
によって析出/溶解の可能性に富むものである。これに
反し、銀(錯)塩からの銀の析出に関して、めっき浴と
して用いるシアン系溶液が従来から知られているが、シ
アン系溶液では、安全な作業環境の確保や、その廃液の
処理の問題がある。この点から、本発明では、非シアン
系の銀塩を用いるのが望ましい。
を作製した際に、その溶液が可視光域(波長:400〜
700nm)において吸収を持たず、かつ、着色時に可
視光域においてほぼ均等な遮蔽が可能な銀(錯)塩を銀
の析出/溶解を生じさせるような可逆的なメッキ、すな
わち、RED(Reversible Electro-Deposition)の材料
として用いており、しかも、この銀(錯)塩は駆動制御
によって析出/溶解の可能性に富むものである。これに
反し、銀(錯)塩からの銀の析出に関して、めっき浴と
して用いるシアン系溶液が従来から知られているが、シ
アン系溶液では、安全な作業環境の確保や、その廃液の
処理の問題がある。この点から、本発明では、非シアン
系の銀塩を用いるのが望ましい。
【0007】従って、銀(錯)塩から銀を透明電極上に
析出/溶解させる可逆的な系を用いることにより、すな
わち、可逆的なめっき材料であるRED(Reversible E
lectro-Deposition)材料を用いることにより、低消費電
力で非発光型の可視光域に好適な光学フィルタなどの光
学装置を作製することができる。
析出/溶解させる可逆的な系を用いることにより、すな
わち、可逆的なめっき材料であるRED(Reversible E
lectro-Deposition)材料を用いることにより、低消費電
力で非発光型の可視光域に好適な光学フィルタなどの光
学装置を作製することができる。
【0008】図10及び図11に、この従来の電気化学
的調光素子のセル構造を示す。
的調光素子のセル構造を示す。
【0009】図10(a)及び図11に示すように、一
対の透明ガラス基板24、25が一定の間隔を置いて表
示窓として配置されている。図10(a)に示すよう
に、各基板24、25の内面にはITO(Indium tin o
xide:酸化インジウムに錫をドープして得られたもの)
からなる作用電極22、23が対向して設けられ、この
対向する作用電極22、23間に銀塩溶液21が配され
ている。26は、基板24、25間の全周にスペーサー
を兼ねて設けられた銀板からなる対極である。
対の透明ガラス基板24、25が一定の間隔を置いて表
示窓として配置されている。図10(a)に示すよう
に、各基板24、25の内面にはITO(Indium tin o
xide:酸化インジウムに錫をドープして得られたもの)
からなる作用電極22、23が対向して設けられ、この
対向する作用電極22、23間に銀塩溶液21が配され
ている。26は、基板24、25間の全周にスペーサー
を兼ねて設けられた銀板からなる対極である。
【0010】銀塩溶液21は、例えば、臭化銀をジメチ
ルスルホキシド(DMSO)に溶解させたもので、図示
の如く、対極26を陽極、作用電極22、23を陰極と
して、それらの間に所定時間だけ直流の駆動電圧を印加
すると、銀塩に Ag+ +e- →Ag なる酸化還元反応が陰極側において生じ、このAg析出
物により陰極側の作用電極22、23が透明→着色状態
に移行する。図10(b)は、この時の作用を示す原理
図である。
ルスルホキシド(DMSO)に溶解させたもので、図示
の如く、対極26を陽極、作用電極22、23を陰極と
して、それらの間に所定時間だけ直流の駆動電圧を印加
すると、銀塩に Ag+ +e- →Ag なる酸化還元反応が陰極側において生じ、このAg析出
物により陰極側の作用電極22、23が透明→着色状態
に移行する。図10(b)は、この時の作用を示す原理
図である。
【0011】このように、作用電極22、23上にAg
を析出させることにより、表示窓からはそのAg析出物
による特定の色(例えば、反射光)が観察される。この
着色によるフィルター作用、即ち、可視光の透過率(又
は着色の濃淡)は電圧の大きさ若しくはその印加時間と
ともに変化し、従って、それらを制御することによっ
て、このセルを透過率可変表示素子又は光学フィルター
として機能させることができる。
を析出させることにより、表示窓からはそのAg析出物
による特定の色(例えば、反射光)が観察される。この
着色によるフィルター作用、即ち、可視光の透過率(又
は着色の濃淡)は電圧の大きさ若しくはその印加時間と
ともに変化し、従って、それらを制御することによっ
て、このセルを透過率可変表示素子又は光学フィルター
として機能させることができる。
【0012】一方、この着色状態の時、対極26と作用
電極22、23との間に上述とは逆の方向に直流電圧を
印加すると、その上にAgが析出している作用電極2
2、23が今度は陽極側となり、そこで Ag→Ag+ +e- なる反応が起こって、作用電極22、23上に析出して
いたAgが銀塩溶液21中に溶解する。これにより、着
色状態だった作用電極22、23が着色→透明状態に復
元する。
電極22、23との間に上述とは逆の方向に直流電圧を
印加すると、その上にAgが析出している作用電極2
2、23が今度は陽極側となり、そこで Ag→Ag+ +e- なる反応が起こって、作用電極22、23上に析出して
いたAgが銀塩溶液21中に溶解する。これにより、着
色状態だった作用電極22、23が着色→透明状態に復
元する。
【0013】図12及び図13に、従来の別の電気化学
的調光素子を示す。
的調光素子を示す。
【0014】この例では、図12の断面図に示すよう
に、セルを構成する一対の透明ガラス基板4、5が一定
の間隔を置いて配置され、各基板4、5の内面に、各一
対のITOからなる作用電極2a、2b、2c、2d、
2e及び3a、3b、3c、3d、3eが夫々互いに対
向して設けられている。これらの作用電極2a〜2e及
び3a〜3eの外周部には、銀板からなる対極7a、7
bが設けられている。基板4と5は、スペーサー6によ
り所定間隔に保持され、その間に銀塩溶液1が封入され
ている。
に、セルを構成する一対の透明ガラス基板4、5が一定
の間隔を置いて配置され、各基板4、5の内面に、各一
対のITOからなる作用電極2a、2b、2c、2d、
2e及び3a、3b、3c、3d、3eが夫々互いに対
向して設けられている。これらの作用電極2a〜2e及
び3a〜3eの外周部には、銀板からなる対極7a、7
bが設けられている。基板4と5は、スペーサー6によ
り所定間隔に保持され、その間に銀塩溶液1が封入され
ている。
【0015】図13の平面図に示すように、作用電極2
a〜2e、3a〜3e及び対極7a、7bは同心円状の
パターンに形成されている。各電極2aと3a、2bと
3b、2cと3c、2dと3d、2eと3e、7aと7
bは、夫々、駆動電源8a、8b、8c、8d、8e、
8fにクロム細線等からなる配線9a、9b、9c、9
d、9e、9fにより接続されている。
a〜2e、3a〜3e及び対極7a、7bは同心円状の
パターンに形成されている。各電極2aと3a、2bと
3b、2cと3c、2dと3d、2eと3e、7aと7
bは、夫々、駆動電源8a、8b、8c、8d、8e、
8fにクロム細線等からなる配線9a、9b、9c、9
d、9e、9fにより接続されている。
【0016】この構成では、互いに対向する作用電極2
aと3a、2bと3b、2cと3c、2dと3d、2e
と3eに夫々所定の電位(V1 、V2 、V3 、V4 、V
5 とする。V6 は対極7a、7bにおける基準電位。)
を与えることにより、陰極である各電極上に銀塩溶液1
から銀を析出させ、着色することができる。この着色に
よるフィルター作用、即ち、可視光の透過率(又は着色
の濃淡)は電圧の大きさ又はその印加時間とともに変化
する。
aと3a、2bと3b、2cと3c、2dと3d、2e
と3eに夫々所定の電位(V1 、V2 、V3 、V4 、V
5 とする。V6 は対極7a、7bにおける基準電位。)
を与えることにより、陰極である各電極上に銀塩溶液1
から銀を析出させ、着色することができる。この着色に
よるフィルター作用、即ち、可視光の透過率(又は着色
の濃淡)は電圧の大きさ又はその印加時間とともに変化
する。
【0017】そこで、V1 =V2 =V3 =V4 =V5 と
すれば、セルの全域に亘って一様に着色することがで
き、且つ、電圧又はその印加時間に応じて濃度の程度を
一様に変化させることができる。また、例えば、|V1
|<|V2 |<|V3 |<|V4 |<|V5 |とすれ
ば、中心部から周辺へ行くに従い着色濃度が大となる
(換言すれば、透過率が小となる。)。逆に、|V1 |
>|V2 |>|V3 |>|V4 |>|V5 |とすれば、
中心部から周辺へ行くに従い透過率が大となる。この構
成は、テレビカメラ等のCCD(電荷結合素子)用の光
学絞りとして有用であり、CCDの集積度の向上に充分
に対応できる。
すれば、セルの全域に亘って一様に着色することがで
き、且つ、電圧又はその印加時間に応じて濃度の程度を
一様に変化させることができる。また、例えば、|V1
|<|V2 |<|V3 |<|V4 |<|V5 |とすれ
ば、中心部から周辺へ行くに従い着色濃度が大となる
(換言すれば、透過率が小となる。)。逆に、|V1 |
>|V2 |>|V3 |>|V4 |>|V5 |とすれば、
中心部から周辺へ行くに従い透過率が大となる。この構
成は、テレビカメラ等のCCD(電荷結合素子)用の光
学絞りとして有用であり、CCDの集積度の向上に充分
に対応できる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電気化
学的調光素子では、対極26や7a、7bとして、無垢
の銀板等の金属板をそのまま用いていたため、コスト高
になるという問題があった。また、素子の長寿命化に伴
い、対極上に析出した不活性化した銀粒子が銀塩溶液内
に浮遊して、素子内を汚し、素子透明時の透過率の低下
を引き起こしたり、電極間を短絡させる原因になるとい
う問題もあった。
学的調光素子では、対極26や7a、7bとして、無垢
の銀板等の金属板をそのまま用いていたため、コスト高
になるという問題があった。また、素子の長寿命化に伴
い、対極上に析出した不活性化した銀粒子が銀塩溶液内
に浮遊して、素子内を汚し、素子透明時の透過率の低下
を引き起こしたり、電極間を短絡させる原因になるとい
う問題もあった。
【0019】例えば、図12及び図13に示す素子にお
いて、作用電極の消色時には、陰極である対極7a、7
b上に銀が析出するが、この時、図14に示すように
(図では、7bを例示する。)、電極の角の尖った部分
に電界の電気力線が集中するため、その部分では銀が粒
状に比較的大きく成長し、析出する。この粒状の銀A
は、他の部分の薄膜状の銀Bと違って、作用電極の着色
時にも容易に溶解せず、図示の如く、粒状の不活性な状
態のまま離脱して銀塩溶液1中に浮遊する。このような
不活性な銀粒子が銀塩溶液中で増加すると、作用電極消
色時の素子の透明度が低下し、また、それらの銀粒子は
電極間の短絡の原因にもなる。
いて、作用電極の消色時には、陰極である対極7a、7
b上に銀が析出するが、この時、図14に示すように
(図では、7bを例示する。)、電極の角の尖った部分
に電界の電気力線が集中するため、その部分では銀が粒
状に比較的大きく成長し、析出する。この粒状の銀A
は、他の部分の薄膜状の銀Bと違って、作用電極の着色
時にも容易に溶解せず、図示の如く、粒状の不活性な状
態のまま離脱して銀塩溶液1中に浮遊する。このような
不活性な銀粒子が銀塩溶液中で増加すると、作用電極消
色時の素子の透明度が低下し、また、それらの銀粒子は
電極間の短絡の原因にもなる。
【0020】そこで、本発明者はこの対策として、例え
ば、無垢の銀板等の金属板をそのまま対極の材料として
用いる代わりに、炭素材料などの少なくとも1種の導電
性粒子を含む層を集電体上に形成させる方法を検討し、
電気化学的調光素子等の光学装置とその製造方法を特願
平10−9458号(平成10年1月21日出願)によ
り提案している。
ば、無垢の銀板等の金属板をそのまま対極の材料として
用いる代わりに、炭素材料などの少なくとも1種の導電
性粒子を含む層を集電体上に形成させる方法を検討し、
電気化学的調光素子等の光学装置とその製造方法を特願
平10−9458号(平成10年1月21日出願)によ
り提案している。
【0021】しかし、この特許出願(以下、先願と称す
る)によれば、対極を比較的安価な材料で構成すること
ができると共に、対極上に不活性な銀粒子が形成され難
いという優れた性能を有するものの、なお改善の余地が
あることが分かった。
る)によれば、対極を比較的安価な材料で構成すること
ができると共に、対極上に不活性な銀粒子が形成され難
いという優れた性能を有するものの、なお改善の余地が
あることが分かった。
【0022】即ち、対極として炭素材料を用いた場合、
デバイスを駆動させ、透明電極及び対極で銀の酸化還元
反応を多数繰り返すと、その炭素材料に電荷を供給する
が、対極自身は電解液等と電気化学的な反応をしない下
地電極、即ち集電体と炭素材料との密着性が低下し、炭
素材料の層が集電体から剥離する場合がある。
デバイスを駆動させ、透明電極及び対極で銀の酸化還元
反応を多数繰り返すと、その炭素材料に電荷を供給する
が、対極自身は電解液等と電気化学的な反応をしない下
地電極、即ち集電体と炭素材料との密着性が低下し、炭
素材料の層が集電体から剥離する場合がある。
【0023】そのような状態になると、集電体が炭素材
料の層を介することなく、電解液と直に接することにな
り、電解液との反応に直接関与するようになる。このよ
うな場合、集電体が電解液への電荷移動が円滑に行われ
ないような材料では、界面分極が非常に大きくなる。
料の層を介することなく、電解液と直に接することにな
り、電解液との反応に直接関与するようになる。このよ
うな場合、集電体が電解液への電荷移動が円滑に行われ
ないような材料では、界面分極が非常に大きくなる。
【0024】また電解液への電荷移動が比較的円滑に行
われるような材料では、集電体上への銀または銀を含む
化合物の析出、若しくは電解液成分の分解等の副反応が
起こる。この析出物が特に絶縁性を有するものであれ
ば、以降の電荷移動が円滑に行われなくなり、その結果
分極が非常に大きくなる。このような大きな分極は大き
な消費電力を必要とするのみならず、さらに副反応を促
進するため、素子寿命を短くする等の問題を有してい
た。
われるような材料では、集電体上への銀または銀を含む
化合物の析出、若しくは電解液成分の分解等の副反応が
起こる。この析出物が特に絶縁性を有するものであれ
ば、以降の電荷移動が円滑に行われなくなり、その結果
分極が非常に大きくなる。このような大きな分極は大き
な消費電力を必要とするのみならず、さらに副反応を促
進するため、素子寿命を短くする等の問題を有してい
た。
【0025】そこで本発明の目的は、炭素材料等の導電
性粒子からなる層の密着性が高められて上記した如き剥
離が生じず、対極の電位が安定化して安定した駆動を可
能ならしめ、同時に低消費電力化、素子の長寿命化を実
現させる光学装置及び製造方法を提供することにある。
性粒子からなる層の密着性が高められて上記した如き剥
離が生じず、対極の電位が安定化して安定した駆動を可
能ならしめ、同時に低消費電力化、素子の長寿命化を実
現させる光学装置及び製造方法を提供することにある。
【0026】また、本発明の他の目的は、例えば、銀の
析出/溶解反応を利用した電気化学的光学装置の対極を
比較的安価な材料で構成することができ、且つ、対極上
に不活性な銀粒子が形成され難い構成の電気化学的調光
素子等の光学装置とその製造方法を提供することであ
る。
析出/溶解反応を利用した電気化学的光学装置の対極を
比較的安価な材料で構成することができ、且つ、対極上
に不活性な銀粒子が形成され難い構成の電気化学的調光
素子等の光学装置とその製造方法を提供することであ
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、作用電
極と対極とを有し、これらの両電極に接して銀塩溶液か
らなる電解液が配され、この電解液への印加電界により
電気化学的に調光される光学装置において、前記対極
が、導電性粒子からなる第1層と、高分子層からなる第
2層と、集電体からなる第3層とからなり、前記第2層
が前記第1層と前記第3層との間に形成されていること
を特徴とする光学装置(以下、本発明の光学装置と称す
る。)に係るものである。
極と対極とを有し、これらの両電極に接して銀塩溶液か
らなる電解液が配され、この電解液への印加電界により
電気化学的に調光される光学装置において、前記対極
が、導電性粒子からなる第1層と、高分子層からなる第
2層と、集電体からなる第3層とからなり、前記第2層
が前記第1層と前記第3層との間に形成されていること
を特徴とする光学装置(以下、本発明の光学装置と称す
る。)に係るものである。
【0028】本発明の光学装置によれば、第2層である
高分子層が、導電性粒子からなる第1層と、下地の集電
体からなる第3層とを接合させて密着性を高めることが
できる。その結果、対極の電位が安定化すると共に、電
気化学反応の繰り返しに伴う、導電性粒子からなる第1
層と下地の集電体からなる第3層との間の剥離の発生
や、それによる分極の増加を遅延させることができるの
で、長期に亘って消費電力増加や電解液との副反応を抑
制し、光学装置を長寿命化させることができる。
高分子層が、導電性粒子からなる第1層と、下地の集電
体からなる第3層とを接合させて密着性を高めることが
できる。その結果、対極の電位が安定化すると共に、電
気化学反応の繰り返しに伴う、導電性粒子からなる第1
層と下地の集電体からなる第3層との間の剥離の発生
や、それによる分極の増加を遅延させることができるの
で、長期に亘って消費電力増加や電解液との副反応を抑
制し、光学装置を長寿命化させることができる。
【0029】また、前記第1層が導電性粒子からなって
いるため、これをバインダーに混合した混合物を印刷ま
たは塗布によって第1層を形成すれば所定形状に固め易
く、対極を実質的に鋭利な角のない形状に形成すること
ができるので、その対極上での局所的な電界集中を緩和
することができて、対極上に不活性な粒子状の銀などが
析出することを抑制または防止できる。その結果、例え
ば不活性な銀粒子が銀塩溶液中に浮遊して素子の透明度
を低下させたり、電極間を短絡させたりすることを防止
できる。
いるため、これをバインダーに混合した混合物を印刷ま
たは塗布によって第1層を形成すれば所定形状に固め易
く、対極を実質的に鋭利な角のない形状に形成すること
ができるので、その対極上での局所的な電界集中を緩和
することができて、対極上に不活性な粒子状の銀などが
析出することを抑制または防止できる。その結果、例え
ば不活性な銀粒子が銀塩溶液中に浮遊して素子の透明度
を低下させたり、電極間を短絡させたりすることを防止
できる。
【0030】また、本発明は、作用電極と対極とを有
し、これらの両電極に接して銀塩溶液からなる電解液が
配され、この電解液への印加電界により電気化学的に調
光される光学装置を製造する方法において、集電体から
なる第3層上に高分子層からなる第2層を電気化学重合
法によって形成し、この第2層上に導電性粒子からなる
第1層を形成することを特徴とする光学装置の製造方法
(以下、本発明の製造方法と称する。)に係るものであ
る。
し、これらの両電極に接して銀塩溶液からなる電解液が
配され、この電解液への印加電界により電気化学的に調
光される光学装置を製造する方法において、集電体から
なる第3層上に高分子層からなる第2層を電気化学重合
法によって形成し、この第2層上に導電性粒子からなる
第1層を形成することを特徴とする光学装置の製造方法
(以下、本発明の製造方法と称する。)に係るものであ
る。
【0031】本発明の製造方法によれば、本発明の光学
装置のうち特に第2層を電気化学重合法で形成するた
め、緻密で均質な高分子層を形成できると共に、また第
1層を導電性粒子からなる塗布層などとして形成してい
るので、上述した作用効果を奏する本発明の光学装置を
再現性良く作製することが可能である。
装置のうち特に第2層を電気化学重合法で形成するた
め、緻密で均質な高分子層を形成できると共に、また第
1層を導電性粒子からなる塗布層などとして形成してい
るので、上述した作用効果を奏する本発明の光学装置を
再現性良く作製することが可能である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を説明する。
態を説明する。
【0033】上記した本発明の光学装置及び製造方法に
おいては、前記対極の前記第1層の少なくとも一部が、
少なくとも1種の導電性粒子と少なくとも1種のバイン
ダーとを含有していることが望ましい。
おいては、前記対極の前記第1層の少なくとも一部が、
少なくとも1種の導電性粒子と少なくとも1種のバイン
ダーとを含有していることが望ましい。
【0034】この場合、前記導電性粒子が、銀及び炭素
材料からなる群より選ばれた少なくとも1種で構成され
ていることが望ましく、また、前記バインダーが、天然
ゴム系、セルロース系、フェノール系、ウレタン系及び
エポキシ系からなる群より選ばれた少なくとも1種の樹
脂材料で構成されていることが望ましい。
材料からなる群より選ばれた少なくとも1種で構成され
ていることが望ましく、また、前記バインダーが、天然
ゴム系、セルロース系、フェノール系、ウレタン系及び
エポキシ系からなる群より選ばれた少なくとも1種の樹
脂材料で構成されていることが望ましい。
【0035】そして、前記対極の前記第1層の少なくと
も一部が、銀粒子と銀以外の導電性粒子と前記バインダ
ーとからなっているのがよいが、これらの混合物の印刷
又は塗布或いは焼結によって前記対極の前記第1層の少
なくとも一部を形成することが望ましい。
も一部が、銀粒子と銀以外の導電性粒子と前記バインダ
ーとからなっているのがよいが、これらの混合物の印刷
又は塗布或いは焼結によって前記対極の前記第1層の少
なくとも一部を形成することが望ましい。
【0036】この場合、前記銀粒子が、前記銀粒子以外
の導電性粒子と前記バインダーとからなる成分に対し、
0.01倍〜100倍の重量比で添加されていること
が、前記対極の電位の安定化と混合物の調製のし易さか
らみて望ましく、この添加量は更に0.05〜10倍と
するのがよい(以下、同様)。
の導電性粒子と前記バインダーとからなる成分に対し、
0.01倍〜100倍の重量比で添加されていること
が、前記対極の電位の安定化と混合物の調製のし易さか
らみて望ましく、この添加量は更に0.05〜10倍と
するのがよい(以下、同様)。
【0037】具体的には、前記銀粒子が、前記銀粒子以
外の導電性粒子と前記バインダーとからなるペーストの
固形分の0.01倍〜100倍(更には0.05〜10
倍)の重量比で添加することが望ましい。
外の導電性粒子と前記バインダーとからなるペーストの
固形分の0.01倍〜100倍(更には0.05〜10
倍)の重量比で添加することが望ましい。
【0038】即ち、本発明の光学装置では、導電性粒子
をバインダーに含有させたもので対極を構成することに
よって、コスト低減をはじめ、素子の透過率の向上、電
極間の短絡の防止を実現でき、また、素子の駆動電圧に
起因すると考えられる分光特性についても、対極材料が
替わることにより改善されるものと考えられるが、導電
性粒子をバインダーに含有させるか又は、焼結させて対
極を形成しているため、駆動中に対極内に銀が取り込ま
れて銀板と異なる電位を示したり、対極が化学的に不安
定な材料からなる(銀が析出し、対極の組成が変わる)
ために、駆動制御が困難になることがある。
をバインダーに含有させたもので対極を構成することに
よって、コスト低減をはじめ、素子の透過率の向上、電
極間の短絡の防止を実現でき、また、素子の駆動電圧に
起因すると考えられる分光特性についても、対極材料が
替わることにより改善されるものと考えられるが、導電
性粒子をバインダーに含有させるか又は、焼結させて対
極を形成しているため、駆動中に対極内に銀が取り込ま
れて銀板と異なる電位を示したり、対極が化学的に不安
定な材料からなる(銀が析出し、対極の組成が変わる)
ために、駆動制御が困難になることがある。
【0039】しかしながら、銀粒子を他の導電性粒子と
共にバインダーに加えること(又は後述のように、銀め
っき又は銀蒸着された導電性粒子をバインダーに加えた
り、或いは焼結すること)によって、前記対極の前記第
1層の少なくとも一部を形成すれば(換言すれば、この
電極への銀添加によって)、電極の電位を安定化するこ
とができる。
共にバインダーに加えること(又は後述のように、銀め
っき又は銀蒸着された導電性粒子をバインダーに加えた
り、或いは焼結すること)によって、前記対極の前記第
1層の少なくとも一部を形成すれば(換言すれば、この
電極への銀添加によって)、電極の電位を安定化するこ
とができる。
【0040】前記対極の電位が銀電極の電位よりも50
mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記銀粒子
が前記導電性粒子と前記バインダーとからなるペースト
に添加されると、効果的である。前記対極が銀電極の電
位よりも|50mV|以上異なっていると、銀の析出、
溶解が生じ難くなるため、上記した銀粒子の添加(或い
は、後述の銀めっき又は銀蒸着された導電性粒子)によ
って電極の電位を銀電極と同等若しくは銀の析出、溶解
を生じ易い電位にすることができる(以下、同様)。
mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記銀粒子
が前記導電性粒子と前記バインダーとからなるペースト
に添加されると、効果的である。前記対極が銀電極の電
位よりも|50mV|以上異なっていると、銀の析出、
溶解が生じ難くなるため、上記した銀粒子の添加(或い
は、後述の銀めっき又は銀蒸着された導電性粒子)によ
って電極の電位を銀電極と同等若しくは銀の析出、溶解
を生じ易い電位にすることができる(以下、同様)。
【0041】また、前記対極の前記第1層の少なくとも
一部を、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性
粒子と前記バインダーとからなる混合物の印刷又は塗布
によって形成することができる。
一部を、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性
粒子と前記バインダーとからなる混合物の印刷又は塗布
によって形成することができる。
【0042】この場合も、前記銀めっき又は銀蒸着され
た銀を、前記銀以外の導電性粒子と前記バインダーとか
らなる成分に対し、0.01倍〜100倍(更には0.
05〜10倍)の重量比で添加するのが、上述した理由
から望ましい。
た銀を、前記銀以外の導電性粒子と前記バインダーとか
らなる成分に対し、0.01倍〜100倍(更には0.
05〜10倍)の重量比で添加するのが、上述した理由
から望ましい。
【0043】具体的には、前記銀めっき又は銀蒸着され
た銀を、前記銀以外の導電性粒子と前記バインダーとか
らなるペーストの固形分の0.01倍〜100倍(更に
は0.05〜10倍)の重量比で添加する。
た銀を、前記銀以外の導電性粒子と前記バインダーとか
らなるペーストの固形分の0.01倍〜100倍(更に
は0.05〜10倍)の重量比で添加する。
【0044】そして、前記対極の前記第1層の少なくと
も一部を、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電
性材料を粉砕後に前記バインダーと混合してなるペース
トの印刷又は塗布によって形成するのがよい。
も一部を、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電
性材料を粉砕後に前記バインダーと混合してなるペース
トの印刷又は塗布によって形成するのがよい。
【0045】前記対極の電位が銀電極の電位よりも50
mV以上、正又は負に異なっている場合に、銀めっき又
は銀蒸着された前記導電性粒子を前記バインダーに添加
するのがよい。
mV以上、正又は負に異なっている場合に、銀めっき又
は銀蒸着された前記導電性粒子を前記バインダーに添加
するのがよい。
【0046】本発明の上記した光学装置においては、例
えば、前記対極の前記第1層の少なくとも一部が、銀粒
子と銀以外の導電性粒子との焼結層からなっていて、前
記対極の電位が銀電極の電位よりも50mV以上、正又
は負に異なっている場合に、前記焼結層が形成されるの
が、電極の電位安定化などの点で望ましい。
えば、前記対極の前記第1層の少なくとも一部が、銀粒
子と銀以外の導電性粒子との焼結層からなっていて、前
記対極の電位が銀電極の電位よりも50mV以上、正又
は負に異なっている場合に、前記焼結層が形成されるの
が、電極の電位安定化などの点で望ましい。
【0047】また、前記対極の前記第1層の少なくとも
一部が、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性
粒子の焼結層からなっていてよい。
一部が、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性
粒子の焼結層からなっていてよい。
【0048】この場合、前記対極の前記第1層の少なく
とも一部が、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導
電性材料を粉砕後に予備成形され、更に焼結して形成さ
れていてよい。この予備形成によって、対極の角部が既
に実質的に存在しない形状とすることができる。
とも一部が、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導
電性材料を粉砕後に予備成形され、更に焼結して形成さ
れていてよい。この予備形成によって、対極の角部が既
に実質的に存在しない形状とすることができる。
【0049】前記対極の電位が銀電極の電位よりも50
mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記導電性
材料が粉砕及び予備成形後に焼結されるのがよい。
mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記導電性
材料が粉砕及び予備成形後に焼結されるのがよい。
【0050】更に、前記第2層が少なくとも1種の導電
性高分子材料で形成され、この導電性高分子材料が電気
化学重合法によって形成されていることが望ましい。そ
して、前記導電性高分子材料としてはポリアニリン又は
ポリピロール或いはポリチオフェンが用いられているこ
とが望ましい。
性高分子材料で形成され、この導電性高分子材料が電気
化学重合法によって形成されていることが望ましい。そ
して、前記導電性高分子材料としてはポリアニリン又は
ポリピロール或いはポリチオフェンが用いられているこ
とが望ましい。
【0051】また、前記対極の第3層を金属箔又は導電
性薄膜で構成することができ、例えば、前記第3層を、
前記作用電極と同じ材料で構成してよい。
性薄膜で構成することができ、例えば、前記第3層を、
前記作用電極と同じ材料で構成してよい。
【0052】そして、前記対極の端縁部に実質的に角が
存在しないようにすることが重要である。
存在しないようにすることが重要である。
【0053】これにより、互いに対向して配された一対
の透明又は半透明基板と、これら一対の透明又は半透明
基板の対向面の少なくとも一方に設けられた前記作用電
極と、前記作用電極に接して前記一対の透明又は半透明
基板間に配された前記銀塩溶液と、前記銀塩溶液に接し
て配された前記対極とを有する光学装置を形成すること
ができる。
の透明又は半透明基板と、これら一対の透明又は半透明
基板の対向面の少なくとも一方に設けられた前記作用電
極と、前記作用電極に接して前記一対の透明又は半透明
基板間に配された前記銀塩溶液と、前記銀塩溶液に接し
て配された前記対極とを有する光学装置を形成すること
ができる。
【0054】この場合、前記透明又は半透明電極がイン
ジウム−錫酸化物で構成されていてよい。
ジウム−錫酸化物で構成されていてよい。
【0055】以下、本発明の好ましい実施の形態を図面
を参照して更に詳細に説明する。
を参照して更に詳細に説明する。
【0056】<第1の実施の形態>まず、図1及び図2
を参照して、図12及び図13で説明したと同様の光学
フィルター(電気化学的調光素子)に本発明を適用した
第1の実施の形態を説明する。
を参照して、図12及び図13で説明したと同様の光学
フィルター(電気化学的調光素子)に本発明を適用した
第1の実施の形態を説明する。
【0057】この第1の実施の形態では、図2に示すよ
うに、セルを構成する一対の透明基板(例えば、ガラス
基板)4、5が一定の間隔を置いて配置され、各基板
4、5の内面(対向面)に、各一対の作用電極(例え
ば、ITO電極)2a、2b、2c、2d、2e及び3
a、3b、3c、3d、3eが夫々互いに対向して設け
られている。基板4と5は、スペーサー6により所定間
隔に保持され、その間に銀塩溶液1が封入されている。
うに、セルを構成する一対の透明基板(例えば、ガラス
基板)4、5が一定の間隔を置いて配置され、各基板
4、5の内面(対向面)に、各一対の作用電極(例え
ば、ITO電極)2a、2b、2c、2d、2e及び3
a、3b、3c、3d、3eが夫々互いに対向して設け
られている。基板4と5は、スペーサー6により所定間
隔に保持され、その間に銀塩溶液1が封入されている。
【0058】本実施の形態では、既述した図12及び図
13に示す従来例とは異なり、作用電極2a〜2e及び
3a〜3eの外周部に設ける対極17a、17bを、次
のように構成している。即ち、図2における対極17b
を例にとり図1に拡大図示するように、基板4、5上に
集電体からなる第3層19を形成し、この上に高分子層
らなる第2層20を電気化学重合法によって形成し、こ
の上に導電性粒子とバインダーを混合したペースト状の
一種の導電性塗料を印刷又は塗布して、第1層18を形
成し、対極17a、17bを構成している。なお、作用
電極2a〜2e及び3a〜3e並びに対極17a、17
bの平面形状は、図13に示したものと実質的に同一で
ある。また、27a、27bは参照極を示す。
13に示す従来例とは異なり、作用電極2a〜2e及び
3a〜3eの外周部に設ける対極17a、17bを、次
のように構成している。即ち、図2における対極17b
を例にとり図1に拡大図示するように、基板4、5上に
集電体からなる第3層19を形成し、この上に高分子層
らなる第2層20を電気化学重合法によって形成し、こ
の上に導電性粒子とバインダーを混合したペースト状の
一種の導電性塗料を印刷又は塗布して、第1層18を形
成し、対極17a、17bを構成している。なお、作用
電極2a〜2e及び3a〜3e並びに対極17a、17
bの平面形状は、図13に示したものと実質的に同一で
ある。また、27a、27bは参照極を示す。
【0059】即ち、本実施の形態の光学装置では、高分
子層を集電体と導電性粒子からなる層の間に介在させて
この高分子層により対極17a、17bの第1層と第3
層とを接合し、密着性を向上させている。
子層を集電体と導電性粒子からなる層の間に介在させて
この高分子層により対極17a、17bの第1層と第3
層とを接合し、密着性を向上させている。
【0060】このような高分子層は、集電体から導電性
粒子層への電荷移動を円滑に行わせるため、導電性高分
子で構成されるのがよい。そして、この導電性高分子層
の形成には、キャスト法や蒸着法など種々の方法を用い
ることができるが、中でも電気化学重合法が好ましく用
いられる。即ち、電気化学重合法では、電気分解を利用
して緻密な高分子層を均一に成膜することができる。
粒子層への電荷移動を円滑に行わせるため、導電性高分
子で構成されるのがよい。そして、この導電性高分子層
の形成には、キャスト法や蒸着法など種々の方法を用い
ることができるが、中でも電気化学重合法が好ましく用
いられる。即ち、電気化学重合法では、電気分解を利用
して緻密な高分子層を均一に成膜することができる。
【0061】電気化学重合法は、モノマー分子を有する
溶液中に被形成物を浸漬し、被形成物に通電することに
よって、モノマー分子を重合させ、被形成物表面に高分
子を形成させる手法(詳細は後述する)である。この電
気化学重合法によって形成される導電性高分子の種類に
は、モノマーをアニリンとするポリアニリン、モノマー
をピロールとするポリピロール、同じくモノマーをチオ
フェンとするポリチオフェンなどがある。
溶液中に被形成物を浸漬し、被形成物に通電することに
よって、モノマー分子を重合させ、被形成物表面に高分
子を形成させる手法(詳細は後述する)である。この電
気化学重合法によって形成される導電性高分子の種類に
は、モノマーをアニリンとするポリアニリン、モノマー
をピロールとするポリピロール、同じくモノマーをチオ
フェンとするポリチオフェンなどがある。
【0062】また、アニリン、ピロール、チオフェンな
どは化学修飾が容易であるため、種々の誘導体が存在
し、それに伴い誘導体高分子が存在する。例えば、ポリ
アニリンでは、誘導体のN−アルキルアニリン、N,N
−ジメチルアニリン、1−アミノピレン、σ−フェニレ
ンジアミンなどの重合体、ポリピロールでは、誘導体の
N−メチルピロールなどの重合体、ポリチオフェンで
は、チオフェンの3および4位をアルキル基、アルコキ
シル基、アリル基などで置換したポリチオフェン誘導体
がある。
どは化学修飾が容易であるため、種々の誘導体が存在
し、それに伴い誘導体高分子が存在する。例えば、ポリ
アニリンでは、誘導体のN−アルキルアニリン、N,N
−ジメチルアニリン、1−アミノピレン、σ−フェニレ
ンジアミンなどの重合体、ポリピロールでは、誘導体の
N−メチルピロールなどの重合体、ポリチオフェンで
は、チオフェンの3および4位をアルキル基、アルコキ
シル基、アリル基などで置換したポリチオフェン誘導体
がある。
【0063】電気化学重合による高分子の合成は、図3
に示すようなセル46によって行う。重合を行うには、
できれば空気中の酸素を取り除くために不活性ガスを導
入できるコック44を備えたものがよい。通常、高分子
を重合するもの(基板5)を正極48として、負極47
に適切な電極材料を用いる。
に示すようなセル46によって行う。重合を行うには、
できれば空気中の酸素を取り除くために不活性ガスを導
入できるコック44を備えたものがよい。通常、高分子
を重合するもの(基板5)を正極48として、負極47
に適切な電極材料を用いる。
【0064】不活性ガスを吹き込んで脱酸素した溶媒
に、重合するモノマーを適切な濃度溶存させ、この電解
液49中の両極間に適切な電圧41をかけると、正極4
8上に所望の重合体が生成する。図中の42は電流計、
43は電圧計、45は蓋部である。
に、重合するモノマーを適切な濃度溶存させ、この電解
液49中の両極間に適切な電圧41をかけると、正極4
8上に所望の重合体が生成する。図中の42は電流計、
43は電圧計、45は蓋部である。
【0065】例えば、アニリンを電気化学重合する場合
には、塩酸、硫酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸な
どの水溶液(pH<2)に、アニリンを約0.2〜1m
ol/l溶かし、ITOを正極として、銀を参照電極と
して、0.7〜1.0Vの定電位または定電流の通電に
より酸化を行うと、ITO上にポリアニリンがフィルム
上に生成する。
には、塩酸、硫酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸な
どの水溶液(pH<2)に、アニリンを約0.2〜1m
ol/l溶かし、ITOを正極として、銀を参照電極と
して、0.7〜1.0Vの定電位または定電流の通電に
より酸化を行うと、ITO上にポリアニリンがフィルム
上に生成する。
【0066】また、ピロールを電気化学重合する場合に
は、例えばアセトニトリルを溶媒とし、ピロールの濃度
が0.05〜0.1mol/lとし、ITOを正極、白
金を負極とし、両極間に約3.5Vの電圧をかけると、
ITO上にポリピロールが生成する。
は、例えばアセトニトリルを溶媒とし、ピロールの濃度
が0.05〜0.1mol/lとし、ITOを正極、白
金を負極とし、両極間に約3.5Vの電圧をかけると、
ITO上にポリピロールが生成する。
【0067】さらに、チオフェンを電気化学重合する場
合には、溶媒はアセトニトリルの他に、ベンゾニトリ
ル、テトラヒドロフラン、塩化メチレンなどがよく使わ
れ、負極には白金、ニッケル、グラファイトなどが使用
できる。正極にITOとして電圧をかけると、ITO上
にポリチオフェンが生成する。
合には、溶媒はアセトニトリルの他に、ベンゾニトリ
ル、テトラヒドロフラン、塩化メチレンなどがよく使わ
れ、負極には白金、ニッケル、グラファイトなどが使用
できる。正極にITOとして電圧をかけると、ITO上
にポリチオフェンが生成する。
【0068】通常電気化学重合を行うには、十分な電流
値の通電を行うために、電解質を溶存させる。例えば、
ポリアニリンの電気化学重合では、上記の塩酸などを加
えてpH1程度の酸性とし、またポリピロールやポリチ
オフェンを電気化学重合させる場合には、本発明の光学
装置の中で使用する電解液に含まれる臭化銀といった銀
塩の他に、ヨウ化リチウムや過塩素酸リチウムといった
リチウム塩などが電解質として用いられる。このような
電気化学重合膜では、重合と同時に電解質のアニオンが
ドーパントとして取り込まれるため、導電性の高いフィ
ルムが得られる。
値の通電を行うために、電解質を溶存させる。例えば、
ポリアニリンの電気化学重合では、上記の塩酸などを加
えてpH1程度の酸性とし、またポリピロールやポリチ
オフェンを電気化学重合させる場合には、本発明の光学
装置の中で使用する電解液に含まれる臭化銀といった銀
塩の他に、ヨウ化リチウムや過塩素酸リチウムといった
リチウム塩などが電解質として用いられる。このような
電気化学重合膜では、重合と同時に電解質のアニオンが
ドーパントとして取り込まれるため、導電性の高いフィ
ルムが得られる。
【0069】電気化学重合を行う条件は、モノマーの種
類や溶媒や駆動法により異なるが、良好な膜を得るため
に、例えば定電流のポリアニリンの重合の場合には、3
mA/cm2 以下、より好ましくは0.5mA/cm2
であるのが望ましい。
類や溶媒や駆動法により異なるが、良好な膜を得るため
に、例えば定電流のポリアニリンの重合の場合には、3
mA/cm2 以下、より好ましくは0.5mA/cm2
であるのが望ましい。
【0070】電気化学重合では、共重合、例えばピロー
ルとチオフェンの共重合は、二種のモノマーの酸化電位
が異なるため不可能であるが、2,2’−チエニルピロ
ールや2,5−ジ(2−チエニル)−ピロールなどの誘
導体をモノマーとすることにより、チオフェンとピロー
ルが1:1や2:1の交互共重合体を合成することが可
能である。
ルとチオフェンの共重合は、二種のモノマーの酸化電位
が異なるため不可能であるが、2,2’−チエニルピロ
ールや2,5−ジ(2−チエニル)−ピロールなどの誘
導体をモノマーとすることにより、チオフェンとピロー
ルが1:1や2:1の交互共重合体を合成することが可
能である。
【0071】また、第2層の高分子層を絶縁性の高分子
で形成することもでき、この場合は第2層を薄く形成す
れば、電流を通すことができる。
で形成することもでき、この場合は第2層を薄く形成す
れば、電流を通すことができる。
【0072】以上、対極部分に電気化学重合を行って第
2層を形成した後に、導電性粒子を含む層を塗布または
印刷し、第1層を形成する。
2層を形成した後に、導電性粒子を含む層を塗布または
印刷し、第1層を形成する。
【0073】前記第1層の厚さは数μm〜数十μm、前
記第2層の厚さは50〜500nm、前記第3層の厚さ
は100〜400nmであるのがよい。前記第3層は、
ガラス、繊維強化プラスチック(FRP)等の絶縁基板
(厚さは例えば1mm程度)上に設けられ、ITO、
銅、銀、金、白金、SUS等からなっていてよい。
記第2層の厚さは50〜500nm、前記第3層の厚さ
は100〜400nmであるのがよい。前記第3層は、
ガラス、繊維強化プラスチック(FRP)等の絶縁基板
(厚さは例えば1mm程度)上に設けられ、ITO、
銅、銀、金、白金、SUS等からなっていてよい。
【0074】前記導電性粒子に用いる炭素材料として
は、グラファイト(黒鉛)、易黒鉛化炭素(ソフトカー
ボン)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、カーボンブ
ラック、活性炭等がある。
は、グラファイト(黒鉛)、易黒鉛化炭素(ソフトカー
ボン)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、カーボンブ
ラック、活性炭等がある。
【0075】ここで、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)
とは、2800〜3000℃程度で熱処理された時に黒
鉛化する炭素材料であり、難黒鉛化炭素(ハードカーボ
ン)とは、3000℃程度で熱処理されても黒鉛化しな
い炭素材料である。
とは、2800〜3000℃程度で熱処理された時に黒
鉛化する炭素材料であり、難黒鉛化炭素(ハードカーボ
ン)とは、3000℃程度で熱処理されても黒鉛化しな
い炭素材料である。
【0076】易黒鉛化炭素は、例えば、石炭やピッチ
を、窒素気流中、昇温速度毎分1〜20℃、到達温度9
00〜1300℃、到達温度での保持時間0〜5時間程
度の条件で焼成することにより生成される。ピッチは、
コールタール、エチレンボトム油、原油等の高温熱分解
で得られるタール類、アスファルト等より蒸留(真空蒸
留、常圧蒸留、スチーム蒸留等)、熱重縮合、抽出、化
学重縮合等の操作により得られるもの、或いは、木材乾
留時に生成するピッチ等である。
を、窒素気流中、昇温速度毎分1〜20℃、到達温度9
00〜1300℃、到達温度での保持時間0〜5時間程
度の条件で焼成することにより生成される。ピッチは、
コールタール、エチレンボトム油、原油等の高温熱分解
で得られるタール類、アスファルト等より蒸留(真空蒸
留、常圧蒸留、スチーム蒸留等)、熱重縮合、抽出、化
学重縮合等の操作により得られるもの、或いは、木材乾
留時に生成するピッチ等である。
【0077】また、易黒鉛化炭素は、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラート、
3,5−ジメチルフェノール樹脂等の高分子化合物原料
を、窒素気流中、300〜700℃で炭化した後、上述
と同じ条件で焼成しても生成される。
脂、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラート、
3,5−ジメチルフェノール樹脂等の高分子化合物原料
を、窒素気流中、300〜700℃で炭化した後、上述
と同じ条件で焼成しても生成される。
【0078】更に、易黒鉛化炭素は、ナフタレン、フェ
ナントレン、アントラセン、トリフェニレン、ピレン、
ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン等の縮合多環炭化
水素化合物及びその誘導体(例えば、それらのカルボン
酸、カルボン酸無水物、カルボン酸イミド等)、更に、
上記各化合物の混合物、アセナフチレン、インドール、
イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノキサリ
ン、フタラジン、カルバゾール、アクリジン、フェナジ
ン、フェナントリジン等の縮合複素環化合物及びその誘
導体を、上述と同様に炭化及び焼成しても生成される。
ナントレン、アントラセン、トリフェニレン、ピレン、
ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン等の縮合多環炭化
水素化合物及びその誘導体(例えば、それらのカルボン
酸、カルボン酸無水物、カルボン酸イミド等)、更に、
上記各化合物の混合物、アセナフチレン、インドール、
イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノキサリ
ン、フタラジン、カルバゾール、アクリジン、フェナジ
ン、フェナントリジン等の縮合複素環化合物及びその誘
導体を、上述と同様に炭化及び焼成しても生成される。
【0079】一方、難黒鉛化炭素は、例えば、フルフリ
ルアルコール又はフルフラールのホモポリマーやコポリ
マーよりなるフラン樹脂を、上述の易黒鉛化炭素の場合
と同様の条件で炭化及び焼成して生成される。
ルアルコール又はフルフラールのホモポリマーやコポリ
マーよりなるフラン樹脂を、上述の易黒鉛化炭素の場合
と同様の条件で炭化及び焼成して生成される。
【0080】また、難黒鉛化炭素は、特定のH/C原子
比(例えば、0.6〜0.8)を有する石油ピッチに、
酸素を含む官能基を導入(いわゆる酸素架橋)した有機
材料からも生成される。例えば、難黒鉛化炭素材料は、
H/C原子比が0.6〜0.8のフェノール樹脂、アク
リル樹脂、ハロゲン化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、共役系樹脂、セ
ルロース及びその誘導体等の有機高分子系化合物や、ナ
フタレン、フェナントレン、アントラセン、トリフェニ
レン、ピレン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン等
の縮合多環炭化水素化合物及びその誘導体(例えば、そ
れらのカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸イミ
ド等)、更に、上記各化合物の混合物を主成分とする各
種ピッチ、アセナフチレン、インドール、イソインドー
ル、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジ
ン、カルバゾール、アクリジン、フェナジン、フェナン
トリジン等の縮合複素環化合物及びその誘導体を、上述
と同様の条件で炭化及び焼成して生成される。
比(例えば、0.6〜0.8)を有する石油ピッチに、
酸素を含む官能基を導入(いわゆる酸素架橋)した有機
材料からも生成される。例えば、難黒鉛化炭素材料は、
H/C原子比が0.6〜0.8のフェノール樹脂、アク
リル樹脂、ハロゲン化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、共役系樹脂、セ
ルロース及びその誘導体等の有機高分子系化合物や、ナ
フタレン、フェナントレン、アントラセン、トリフェニ
レン、ピレン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン等
の縮合多環炭化水素化合物及びその誘導体(例えば、そ
れらのカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸イミ
ド等)、更に、上記各化合物の混合物を主成分とする各
種ピッチ、アセナフチレン、インドール、イソインドー
ル、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジ
ン、カルバゾール、アクリジン、フェナジン、フェナン
トリジン等の縮合複素環化合物及びその誘導体を、上述
と同様の条件で炭化及び焼成して生成される。
【0081】なお、以上に説明した易黒鉛化炭素及び難
黒鉛化炭素の出発原料又は前駆体にリン化合物を添加し
た後、上述の炭化及び焼成を行っても良い。
黒鉛化炭素の出発原料又は前駆体にリン化合物を添加し
た後、上述の炭化及び焼成を行っても良い。
【0082】また、本発明の導電性粒子をグラファイト
(黒鉛)で構成する場合、天然黒鉛や、例えば、上述し
た易黒鉛化炭素を前駆体として、これを2000℃以上
の高温で熱処理した人造黒鉛を用いることができる。
(黒鉛)で構成する場合、天然黒鉛や、例えば、上述し
た易黒鉛化炭素を前駆体として、これを2000℃以上
の高温で熱処理した人造黒鉛を用いることができる。
【0083】下表に、グラファイト(黒鉛)、易黒鉛化
炭素(ソフトカーボン)、難黒鉛化炭素(ハードカーボ
ン)及び活性炭の特性を比較して示す。 ──────────────────────────────────── カーボン種 結晶性 密 度 空孔度 焼成温度 導電性 ──────────────────────────────────── グラファイト 高 い 大きい 小さい 高 い 高 い ソフトカーボン ↓ ↓ ↑ ↓ ↓ ハードカーボン ↓ ↓ ↑ ↓ ↓ 活性炭 低 い 小さい 大きい 低 い 低 い ────────────────────────────────────
炭素(ソフトカーボン)、難黒鉛化炭素(ハードカーボ
ン)及び活性炭の特性を比較して示す。 ──────────────────────────────────── カーボン種 結晶性 密 度 空孔度 焼成温度 導電性 ──────────────────────────────────── グラファイト 高 い 大きい 小さい 高 い 高 い ソフトカーボン ↓ ↓ ↑ ↓ ↓ ハードカーボン ↓ ↓ ↑ ↓ ↓ 活性炭 低 い 小さい 大きい 低 い 低 い ────────────────────────────────────
【0084】本発明において、上述した導電性粒子と混
合して用いるバインダーは、銀塩溶液1に耐性を有する
ものであればよく、例えば、天然ゴム系、セルロース
系、フェノール系、ウレタン系又はエポキシ系の樹脂を
用いることができる。このバインダーと導電性粒子の混
合比は、重量比で、約80:20〜約99:1の範囲で
あるのが好ましく、約90:10〜約99:1の範囲で
あるのがより好ましい。この混合比が80:20より少
ないと、得られる膜の強度が弱くなり過ぎるおそれがあ
り、一方、混合比が99:1より多いと、相対的に導電
性粒子が少なくなり過ぎて、必要な導電性が得られなく
なるおそれがある。
合して用いるバインダーは、銀塩溶液1に耐性を有する
ものであればよく、例えば、天然ゴム系、セルロース
系、フェノール系、ウレタン系又はエポキシ系の樹脂を
用いることができる。このバインダーと導電性粒子の混
合比は、重量比で、約80:20〜約99:1の範囲で
あるのが好ましく、約90:10〜約99:1の範囲で
あるのがより好ましい。この混合比が80:20より少
ないと、得られる膜の強度が弱くなり過ぎるおそれがあ
り、一方、混合比が99:1より多いと、相対的に導電
性粒子が少なくなり過ぎて、必要な導電性が得られなく
なるおそれがある。
【0085】このように、対極17a、17bを、導電
性粒子とバインダーの混合物で構成する第1層18と集
電体からなる第3層19との間に高分子層からなる第2
層を介在させることにより、密着性を高めて第1層18
の剥れを防止することができる。
性粒子とバインダーの混合物で構成する第1層18と集
電体からなる第3層19との間に高分子層からなる第2
層を介在させることにより、密着性を高めて第1層18
の剥れを防止することができる。
【0086】なお、前記導電性粒子とバインダーの混合
物を構成する導電性粒子には、少なくとも1種炭素材料
を含んでいるが、他に銀やそれ以外の銅、ニッケルなど
の金属又は合金、化合物を、夫々単独、或いは、混合し
て用いることができる。このなかでも特に銀粒子は、対
極の電位を安定させる効果を持たせるために、好ましく
用いることができる。
物を構成する導電性粒子には、少なくとも1種炭素材料
を含んでいるが、他に銀やそれ以外の銅、ニッケルなど
の金属又は合金、化合物を、夫々単独、或いは、混合し
て用いることができる。このなかでも特に銀粒子は、対
極の電位を安定させる効果を持たせるために、好ましく
用いることができる。
【0087】また前記導電性粒子の粒径は、数μm〜数
10μmであるのが好ましく、粒径がこの範囲より小さ
過ぎても大き過ぎても、導電性粒子をバインダー中に均
一に分散させることが困難になり、この結果、膜の電気
抵抗が高くなりすぎるおそれがある。
10μmであるのが好ましく、粒径がこの範囲より小さ
過ぎても大き過ぎても、導電性粒子をバインダー中に均
一に分散させることが困難になり、この結果、膜の電気
抵抗が高くなりすぎるおそれがある。
【0088】第3層を構成する集電体には、電子伝導性
を有し、かつ電気化学的に安定な材料を用いる。本実施
の形態の調光装置に使用する電解液に対して使用可能な
集電体材料の例としては、周期律表の4A族、6A族、
8族および1B族から選ばれた少なくとも1種の金属材
料及びこれらの合金、またはITOなどの金属酸化物が
挙げられる。
を有し、かつ電気化学的に安定な材料を用いる。本実施
の形態の調光装置に使用する電解液に対して使用可能な
集電体材料の例としては、周期律表の4A族、6A族、
8族および1B族から選ばれた少なくとも1種の金属材
料及びこれらの合金、またはITOなどの金属酸化物が
挙げられる。
【0089】また、ペースト状の材料を印刷又は塗布し
て対極17a、17bを形成すると、例えば、対極17
bの部分の拡大図である図1(a)及び更にその拡大図
である図1(b)に示すように、材料の流動性及び表面
張力によって端縁部の角が丸められ、実質的に角の存在
しない形状の対極17a、17bが形成される。従っ
て、図14で説明したような電界集中が緩和され、その
結果、銀塩溶液1から析出した銀が粒状に比較的大きく
形成されることが防止される。即ち、この第1の実施の
形態では、銀塩溶液1中に浮遊して、作用電極消色時の
素子の透明度を低下させたり、電極間を短絡させたりす
る原因となる不活性な銀粒子が対極17a、17b上で
形成されることが防止される。
て対極17a、17bを形成すると、例えば、対極17
bの部分の拡大図である図1(a)及び更にその拡大図
である図1(b)に示すように、材料の流動性及び表面
張力によって端縁部の角が丸められ、実質的に角の存在
しない形状の対極17a、17bが形成される。従っ
て、図14で説明したような電界集中が緩和され、その
結果、銀塩溶液1から析出した銀が粒状に比較的大きく
形成されることが防止される。即ち、この第1の実施の
形態では、銀塩溶液1中に浮遊して、作用電極消色時の
素子の透明度を低下させたり、電極間を短絡させたりす
る原因となる不活性な銀粒子が対極17a、17b上で
形成されることが防止される。
【0090】このように、対極17a、17bを、導電
性粒子とバインダーの混合物の層、高分子層及び下地の
集電体の層で積層構造とすることにより、従来のように
銀板等の金属板で構成した場合に比し、銀粒子が浮遊す
ることなく、安定した特性を有する光学装置を形成する
ことができる。
性粒子とバインダーの混合物の層、高分子層及び下地の
集電体の層で積層構造とすることにより、従来のように
銀板等の金属板で構成した場合に比し、銀粒子が浮遊す
ることなく、安定した特性を有する光学装置を形成する
ことができる。
【0091】また、上記した光学装置に参照極を設ける
ことは、作用(透明)電極及び対極の安定した制御を行
うには有効である。
ことは、作用(透明)電極及び対極の安定した制御を行
うには有効である。
【0092】即ち、図2に示すように、参照極27a、
27bを電解液1中に設けることにより、電解液中にお
ける作用電極や対極の正確な電位を得て作用電極2a〜
2e、3a〜3eや対極17a、17bの電位を高精度
に制御することができ、また、作用電極又は対極と参照
電極との電位差が所定範囲に保たれるように外部電源を
制御するリミッタを設けることにより、作用電極又は対
極の過剰な分極を防止して素子の劣化を抑制できる。
27bを電解液1中に設けることにより、電解液中にお
ける作用電極や対極の正確な電位を得て作用電極2a〜
2e、3a〜3eや対極17a、17bの電位を高精度
に制御することができ、また、作用電極又は対極と参照
電極との電位差が所定範囲に保たれるように外部電源を
制御するリミッタを設けることにより、作用電極又は対
極の過剰な分極を防止して素子の劣化を抑制できる。
【0093】また集電体に使用する金属としては、対極
で示した金属等の他に、タンタル、ニオブなども使用す
ることができる。タンタル及びニオブは、比抵抗が他の
ものと比較して大きいため、対極の集電体には使用する
と分極が大きくなるため使用しないが、参照極には電位
の監視のため、微小な電流しか流れず、参照極の電位は
ほとんど変化しないので、これらの金属も参照極の集電
体に使用することができる。
で示した金属等の他に、タンタル、ニオブなども使用す
ることができる。タンタル及びニオブは、比抵抗が他の
ものと比較して大きいため、対極の集電体には使用する
と分極が大きくなるため使用しないが、参照極には電位
の監視のため、微小な電流しか流れず、参照極の電位は
ほとんど変化しないので、これらの金属も参照極の集電
体に使用することができる。
【0094】このような光学装置の構成としては、具体
的には、互いに対向して配された一対の透明又は半透明
基板と、これら一対の透明又は半透明基板の対向面に夫
々設けられて互いに対向するように配された少なくとも
一対の透明又は半透明電極(特に、可視光域において光
透過率が70%以上のITO等の透明電極)と、前記少
なくとも一対の透明又は半透明電極に接してそれらの間
に配された銀塩からなる前記電解液と、前記電解液に接
して配され、且つ、前記積層構造を有する対極とを具備
することが好ましい。
的には、互いに対向して配された一対の透明又は半透明
基板と、これら一対の透明又は半透明基板の対向面に夫
々設けられて互いに対向するように配された少なくとも
一対の透明又は半透明電極(特に、可視光域において光
透過率が70%以上のITO等の透明電極)と、前記少
なくとも一対の透明又は半透明電極に接してそれらの間
に配された銀塩からなる前記電解液と、前記電解液に接
して配され、且つ、前記積層構造を有する対極とを具備
することが好ましい。
【0095】この第1の実施の形態において、銀塩溶液
1としては、臭化銀、塩化銀、ヨウ化銀等のハロゲン化
銀を水又は非水溶媒に溶解させた溶液を用いることがで
きる。この時、非水溶媒としては、ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジ
エチルホルムアミド(DEF)、N,N−ジメチルアセ
トアミド(DMAA)、N−メチルプロピオン酸アミド
(MPA)、N−メチルピロリドン(MP)、プロピレ
ンカーボネート(PC)、アセトニトリル(AN)、2
−メトキシエタノール(MEOH)、2−エトキシエタ
ノール(EEOH)等を用いることができる。
1としては、臭化銀、塩化銀、ヨウ化銀等のハロゲン化
銀を水又は非水溶媒に溶解させた溶液を用いることがで
きる。この時、非水溶媒としては、ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジ
エチルホルムアミド(DEF)、N,N−ジメチルアセ
トアミド(DMAA)、N−メチルプロピオン酸アミド
(MPA)、N−メチルピロリドン(MP)、プロピレ
ンカーボネート(PC)、アセトニトリル(AN)、2
−メトキシエタノール(MEOH)、2−エトキシエタ
ノール(EEOH)等を用いることができる。
【0096】また、銀塩溶液中のハロゲン化銀の濃度
は、0.03〜2.0 mol/lであるのが好ましく、
0.05〜2.0 mol/lであるのがより好ましい。
は、0.03〜2.0 mol/lであるのが好ましく、
0.05〜2.0 mol/lであるのがより好ましい。
【0097】また、銀塩溶液の導電性を上げるととも
に、ハロゲン化銀の溶解のために、臭素その他のハロゲ
ンを供給可能な支持塩(支持電解質)を添加するのが好
ましい。例えば、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カ
リウム、ハロゲン化カルシウム、ハロゲン化四級アンモ
ニウム塩等をこの目的に用い得る。このような支持塩
は、ハロゲン化銀の1/2〜5倍程度の濃度範囲で添加
されるのが好ましい。
に、ハロゲン化銀の溶解のために、臭素その他のハロゲ
ンを供給可能な支持塩(支持電解質)を添加するのが好
ましい。例えば、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カ
リウム、ハロゲン化カルシウム、ハロゲン化四級アンモ
ニウム塩等をこの目的に用い得る。このような支持塩
は、ハロゲン化銀の1/2〜5倍程度の濃度範囲で添加
されるのが好ましい。
【0098】また、銀を析出又は溶解させる作用電極で
ある、例えば、ITO電極を化学的又は物理的に修飾す
ることにより、ITO電極に銀を析出させるのに要する
分極値を低減させ、銀の析出を容易とし、ITO電極や
溶液自身が電気的に受ける損傷を軽減させることができ
る。
ある、例えば、ITO電極を化学的又は物理的に修飾す
ることにより、ITO電極に銀を析出させるのに要する
分極値を低減させ、銀の析出を容易とし、ITO電極や
溶液自身が電気的に受ける損傷を軽減させることができ
る。
【0099】この場合の化学的修飾法として、錫溶液及
びパラジウム溶液の二液処理法によるパラジウム等によ
ってITO電極の表面処理(化学めっき)を行うのが好
ましい。即ち、パラジウムによるITO電極の表面活性
化処理として、ITO単独基板上にパラジウム核を析出
させることでITO電極表面上の活性を高める。
びパラジウム溶液の二液処理法によるパラジウム等によ
ってITO電極の表面処理(化学めっき)を行うのが好
ましい。即ち、パラジウムによるITO電極の表面活性
化処理として、ITO単独基板上にパラジウム核を析出
させることでITO電極表面上の活性を高める。
【0100】この場合、錫溶液としては、塩化錫(Sn
Cl2 )0.10〜1.0gを濃度0.010〜0.1
0%で、1lのHClに溶解させたもの、パラジウム溶
液としては、塩化パラジウム(PdCl2 )0.10〜
1.0gを濃度0.010〜0.10%で、1lのHC
lに溶解させたものが使用可能である。
Cl2 )0.10〜1.0gを濃度0.010〜0.1
0%で、1lのHClに溶解させたもの、パラジウム溶
液としては、塩化パラジウム(PdCl2 )0.10〜
1.0gを濃度0.010〜0.10%で、1lのHC
lに溶解させたものが使用可能である。
【0101】また、物理的修飾法としては、銀より貴な
金属等をITO電極上へ蒸着する方法が採用可能であ
る。
金属等をITO電極上へ蒸着する方法が採用可能であ
る。
【0102】<第2の実施の形態>次に、本発明の第2
の実施の形態を説明するが、この第2の実施の形態にお
いて、素子構造は、図1及び図2に示した第1の実施の
形態と実質的に同じであるため、この第2の実施の形態
の説明も図1及び図2を参照して行う。
の実施の形態を説明するが、この第2の実施の形態にお
いて、素子構造は、図1及び図2に示した第1の実施の
形態と実質的に同じであるため、この第2の実施の形態
の説明も図1及び図2を参照して行う。
【0103】この第2の実施の形態では、対極17a、
17bを、導電性粒子を焼結して構成している。これ以
外の構成は、上述した第1の実施の形態と同じである。
17bを、導電性粒子を焼結して構成している。これ以
外の構成は、上述した第1の実施の形態と同じである。
【0104】導電性粒子としては、上述した第1の実施
の形態と同様、銀やそれ以外の金属又は合金、若しく
は、グラファイト(黒鉛)、易黒鉛化炭素(ソフトカー
ボン)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、カーボンブ
ラック、活性炭等の炭素材料からなるものを、夫々単
独、或いは、混合して用いることができる。導電性粒子
の粒径は、数μm〜数10μmであるのが好ましく、粒
径がこの範囲より小さいと、必要な膜厚に対し使用する
導電性粒子の量が比較的多くなってコスト高になるおそ
れがあり、一方、粒径が上記の範囲より大きいと、焼結
して得られる膜中の空隙が大きくなり過ぎて、膜の機械
的強度が弱くなったり、電気抵抗が高くなり過ぎるおそ
れがある。
の形態と同様、銀やそれ以外の金属又は合金、若しく
は、グラファイト(黒鉛)、易黒鉛化炭素(ソフトカー
ボン)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、カーボンブ
ラック、活性炭等の炭素材料からなるものを、夫々単
独、或いは、混合して用いることができる。導電性粒子
の粒径は、数μm〜数10μmであるのが好ましく、粒
径がこの範囲より小さいと、必要な膜厚に対し使用する
導電性粒子の量が比較的多くなってコスト高になるおそ
れがあり、一方、粒径が上記の範囲より大きいと、焼結
して得られる膜中の空隙が大きくなり過ぎて、膜の機械
的強度が弱くなったり、電気抵抗が高くなり過ぎるおそ
れがある。
【0105】この第2の実施の形態において、焼結によ
り充分な機械的強度が得られる場合には、特に、導電性
粒子にバインダーを混合する必要はない。なお、バイン
ダーを混合した上で焼結しても勿論よい。その場合、バ
インダーとしては、第1の実施の形態で説明したものを
用いることができる。
り充分な機械的強度が得られる場合には、特に、導電性
粒子にバインダーを混合する必要はない。なお、バイン
ダーを混合した上で焼結しても勿論よい。その場合、バ
インダーとしては、第1の実施の形態で説明したものを
用いることができる。
【0106】この第2の実施の形態では、金属や炭素材
料等の導電性粒子を予備成形後に焼結して対極17a、
17bを形成し、これを基板に接着等で固定しているの
で、緻密な金属板等で構成した場合に比し、材料の使用
量を減らすことができ、この結果、対極17a、17b
の材料コストを低減することができる。
料等の導電性粒子を予備成形後に焼結して対極17a、
17bを形成し、これを基板に接着等で固定しているの
で、緻密な金属板等で構成した場合に比し、材料の使用
量を減らすことができ、この結果、対極17a、17b
の材料コストを低減することができる。
【0107】また、粉体を焼結して得られる対極17
a、17bの形状は、その焼結前に予備成形で所定形状
の粉体層となし、これを焼結して得られるので、粉体層
の形状にほぼ等しくなる。従って、例えば、図1(a)
及び(b)に示すように、実質的に角の存在しない形状
の対極17a、17bが形成される。従って、図14で
説明したような電界集中が緩和され、その結果、銀塩溶
液1から析出した銀が粒状に比較的大きく形成されるこ
とが防止される。即ち、この第2の実施の形態でも、銀
塩溶液1中に浮遊して、作用電極消色時の素子の透明度
を低下させたり、電極間を短絡させたりする原因となる
不活性な銀粒子が対極17a、17b上で形成されるこ
とが防止される。
a、17bの形状は、その焼結前に予備成形で所定形状
の粉体層となし、これを焼結して得られるので、粉体層
の形状にほぼ等しくなる。従って、例えば、図1(a)
及び(b)に示すように、実質的に角の存在しない形状
の対極17a、17bが形成される。従って、図14で
説明したような電界集中が緩和され、その結果、銀塩溶
液1から析出した銀が粒状に比較的大きく形成されるこ
とが防止される。即ち、この第2の実施の形態でも、銀
塩溶液1中に浮遊して、作用電極消色時の素子の透明度
を低下させたり、電極間を短絡させたりする原因となる
不活性な銀粒子が対極17a、17b上で形成されるこ
とが防止される。
【0108】
【実施例】以下、本発明を好ましい実施の形態に従い作
製した光学フィルターの実施例を説明する。実施例1 まず、図2を参照して、図12及び図13で説明したと
同様の光学フィルター(電気化学的調光素子)に本発明
を適用した実施例を説明する。
製した光学フィルターの実施例を説明する。実施例1 まず、図2を参照して、図12及び図13で説明したと
同様の光学フィルター(電気化学的調光素子)に本発明
を適用した実施例を説明する。
【0109】本実施例では、図2に示すように、セルを
構成するガラスからなる一対の透明基板4、5を一定間
隔で配置し、各基板4、5の内面(対向面)に、ITO
からなる各一対の作用電極2a、2b、2c、2d、2
e及び3a、3b、3c、3d、3eを夫々互いに対向
して設けた。基板4と5は、スペーサ6により所定間隔
に保持し、その間に銀塩溶液1を封入している。
構成するガラスからなる一対の透明基板4、5を一定間
隔で配置し、各基板4、5の内面(対向面)に、ITO
からなる各一対の作用電極2a、2b、2c、2d、2
e及び3a、3b、3c、3d、3eを夫々互いに対向
して設けた。基板4と5は、スペーサ6により所定間隔
に保持し、その間に銀塩溶液1を封入している。
【0110】そして、作用電極2a〜2e及び3a〜3
eの外周部に設ける対極17a、17bを、次のように
構成した。即ち、基板4、5上にITO膜をスパッタ法
により約200nmの厚さに成膜して集電体の層を形成
した。なお、作用電極2a〜2e及び3a〜3e並びに
対極17a、17bの平面形状は、図13に示したもの
と実質的に同一である。
eの外周部に設ける対極17a、17bを、次のように
構成した。即ち、基板4、5上にITO膜をスパッタ法
により約200nmの厚さに成膜して集電体の層を形成
した。なお、作用電極2a〜2e及び3a〜3e並びに
対極17a、17bの平面形状は、図13に示したもの
と実質的に同一である。
【0111】しかる後に、図3に示す装置を用いて、基
板をアニリンの水溶液に浸漬し、対極17a、17bに
相当するITO部に通電して、当該ITO表面上にポリ
アニリンを電気化学重合させた。
板をアニリンの水溶液に浸漬し、対極17a、17bに
相当するITO部に通電して、当該ITO表面上にポリ
アニリンを電気化学重合させた。
【0112】前記で使用するアニリンの水溶液は、アニ
リン5mlに対し、塩酸10ml、純水35mlを混合
して調整した。またポリアニリンの電気化学重合は、電
流密度0.5mA/cm2 の定電流で2分間行った。
リン5mlに対し、塩酸10ml、純水35mlを混合
して調整した。またポリアニリンの電気化学重合は、電
流密度0.5mA/cm2 の定電流で2分間行った。
【0113】こうしてITO表面上にポリアニリンの電
気化学重合を施した後、水で十分に洗浄してから乾燥
し、その上に導電性粒子とバインダーを混合したペース
トを印刷して、対極17a、17bを形成した。
気化学重合を施した後、水で十分に洗浄してから乾燥
し、その上に導電性粒子とバインダーを混合したペース
トを印刷して、対極17a、17bを形成した。
【0114】また、ポリアニリンを電気化学重合させな
いで、前記ペーストのみをITO上に約20μmの厚さ
で印刷して比較例1の対極17a、17bを作製した。
いで、前記ペーストのみをITO上に約20μmの厚さ
で印刷して比較例1の対極17a、17bを作製した。
【0115】銀塩溶液1には、臭化銀500mM、ヨウ
化ナトリウム750mMをジメチルスルホキシド(DM
SO)/アセトニトリル(AN)=55/45の混合溶
媒に溶解させたものを用い、実施例1及び比較例1の調
光素子をそれぞれ組み立てた。
化ナトリウム750mMをジメチルスルホキシド(DM
SO)/アセトニトリル(AN)=55/45の混合溶
媒に溶解させたものを用い、実施例1及び比較例1の調
光素子をそれぞれ組み立てた。
【0116】これらの調光素子の作用電極であるITO
電極2a、2b、2c、2d、2e及び3a、3b、3
c、3d、3eと対極17a、17bの間に定電流を通
電させて、ITO電極上に銀を析出及び溶解を行った
が、電流密度はITO電極において18mA/cm2 と
なる様、析出及び溶解共に2秒間通電させた。これを銀
の析出及び溶解の1サイクルとする。
電極2a、2b、2c、2d、2e及び3a、3b、3
c、3d、3eと対極17a、17bの間に定電流を通
電させて、ITO電極上に銀を析出及び溶解を行った
が、電流密度はITO電極において18mA/cm2 と
なる様、析出及び溶解共に2秒間通電させた。これを銀
の析出及び溶解の1サイクルとする。
【0117】上記の酸化還元サイクルを繰り返すと、2
万回以上で、比較例1では電解液が黄色に変色したのに
対し、実施例1においては電解液の変色は認められなか
った。
万回以上で、比較例1では電解液が黄色に変色したのに
対し、実施例1においては電解液の変色は認められなか
った。
【0118】この原因を調べるため、図4に示すビーカ
ーセル46によって、参照極として銀板53を用い、実
施例1及び比較例1で使用したものと同様の透明電極5
4及び対極52について、透明電極での電流密度が上記
と同じく18mA/cm2 となる様、酸化還元サイクル
を繰り返したときの、対極に対するITO電極の電位差
(セル電圧)の変化と、銀板53(参照極)に対するI
TO電極、対極17a、17bの電位の変化を測定し
た。図中の42は電流計、50は電圧計、51は定電流
源である。
ーセル46によって、参照極として銀板53を用い、実
施例1及び比較例1で使用したものと同様の透明電極5
4及び対極52について、透明電極での電流密度が上記
と同じく18mA/cm2 となる様、酸化還元サイクル
を繰り返したときの、対極に対するITO電極の電位差
(セル電圧)の変化と、銀板53(参照極)に対するI
TO電極、対極17a、17bの電位の変化を測定し
た。図中の42は電流計、50は電圧計、51は定電流
源である。
【0119】なお、図4のビーカーセル46では、対極
52は、短冊状のガラス基板にITO成膜、ポリアニリ
ンの電気化学重合及びカーボンペーストの印刷を施し、
浸漬させる面積を調整することによって、所定の電流密
度を通電させることとした。
52は、短冊状のガラス基板にITO成膜、ポリアニリ
ンの電気化学重合及びカーボンペーストの印刷を施し、
浸漬させる面積を調整することによって、所定の電流密
度を通電させることとした。
【0120】図5は、酸化還元サイクル時の実施例1の
対極の電位の時間変化を示し、図6は比較例1の対極の
電位の時間変化を示す。図5及び図6によれば、透明電
極の電位は、酸化還元サイクルを繰り返しても分極電位
に大きな変動は見られないが、対極の分極電位は酸化還
元サイクルの回数が多くなるにつれ、徐々に上昇するこ
とが分る。
対極の電位の時間変化を示し、図6は比較例1の対極の
電位の時間変化を示す。図5及び図6によれば、透明電
極の電位は、酸化還元サイクルを繰り返しても分極電位
に大きな変動は見られないが、対極の分極電位は酸化還
元サイクルの回数が多くなるにつれ、徐々に上昇するこ
とが分る。
【0121】図7には実施例1及び比較例1において、
酸化還元サイクルにおける対極酸化時の分極の最大値を
プロットして示した。これによれば実施例1では酸化還
元サイクルが3万回に至っても、酸化時の分極の最大値
が1.5V程度に抑えられているのに対して、比較例1
では酸化還元サイクルが2万回を超えると、酸化時の分
極の最大値が2V以上になる。
酸化還元サイクルにおける対極酸化時の分極の最大値を
プロットして示した。これによれば実施例1では酸化還
元サイクルが3万回に至っても、酸化時の分極の最大値
が1.5V程度に抑えられているのに対して、比較例1
では酸化還元サイクルが2万回を超えると、酸化時の分
極の最大値が2V以上になる。
【0122】このようになると、例えば、電解液中に溶
存させている支持電解質であるヨウ化ナトリウムから電
離したヨウ素イオンI- が酸化されたことが主な原因と
考えられるが、対極周囲の電解液が黄色を呈するなどの
変化が起こる。このような電解液の変色は、光学素子の
分光特性に悪影響を及ぼす。
存させている支持電解質であるヨウ化ナトリウムから電
離したヨウ素イオンI- が酸化されたことが主な原因と
考えられるが、対極周囲の電解液が黄色を呈するなどの
変化が起こる。このような電解液の変色は、光学素子の
分光特性に悪影響を及ぼす。
【0123】このことから、実施例1によって、多数回
の酸化還元サイクルを経ても、電解液が黄変せず、良好
な分光特性も維持されるため、光学素子の長寿命化が実
現された。
の酸化還元サイクルを経ても、電解液が黄変せず、良好
な分光特性も維持されるため、光学素子の長寿命化が実
現された。
【0124】実施例2 本実施例においては、実施例1においてポリアニリンを
電気化学重合する代わりに、ポリピロールを電気化学重
合すること以外は、実施例1と同様に対極17a、17
bを構成した。即ち、ピロールを含む溶液中に基板を浸
漬し、対極17a、17bの下地となるITOに通電
し、ポリピロールを電気化学重合させ、その後にカーボ
ンペーストを印刷した。
電気化学重合する代わりに、ポリピロールを電気化学重
合すること以外は、実施例1と同様に対極17a、17
bを構成した。即ち、ピロールを含む溶液中に基板を浸
漬し、対極17a、17bの下地となるITOに通電
し、ポリピロールを電気化学重合させ、その後にカーボ
ンペーストを印刷した。
【0125】前記で使用するピロールの溶液は、不活性
ガスを吹き込んで脱酸素したアセトニトリルを溶媒とし
て、ピロールの濃度を0.1mol/lとし、支持電解
質としてヨウ化リチウムを溶存させたものである。この
溶液に、基板を浸漬し、対極の下地となるITOに約
3.5Vの電位をかけると、ITO上にポリピロールが
生成する。
ガスを吹き込んで脱酸素したアセトニトリルを溶媒とし
て、ピロールの濃度を0.1mol/lとし、支持電解
質としてヨウ化リチウムを溶存させたものである。この
溶液に、基板を浸漬し、対極の下地となるITOに約
3.5Vの電位をかけると、ITO上にポリピロールが
生成する。
【0126】アセトニトリルで十分に洗浄してから乾燥
させれば、電解質アニオンであるヨウ素イオンがドープ
されたポリピロールが得られる。なお、以降の各例にお
ける貼り合せセルの組立及び評価の方法は実施例1と同
様である。
させれば、電解質アニオンであるヨウ素イオンがドープ
されたポリピロールが得られる。なお、以降の各例にお
ける貼り合せセルの組立及び評価の方法は実施例1と同
様である。
【0127】本実施例における貼り合せセルにおいて
は、銀の析出溶解反応に伴う酸化還元サイクルを3万回
繰り返しても、前記比較例のような電解液の黄変は観察
されなかった。また実施例1と同様、ビーカーセルによ
って対極の分極電位を調べた。その結果を図8に示す。
は、銀の析出溶解反応に伴う酸化還元サイクルを3万回
繰り返しても、前記比較例のような電解液の黄変は観察
されなかった。また実施例1と同様、ビーカーセルによ
って対極の分極電位を調べた。その結果を図8に示す。
【0128】これによれば、対極の酸化時の分極電位の
最大値は酸化還元サイクルの回数が多くなると徐々に上
昇するが、3万回繰り返しても銀に対して1.5V程度
に抑制され、前記の比較例のように電解液を黄変させる
ことがない。このことから、実施例2においても、実施
例1と同様、光学素子の長寿命化を実現することが可能
となった。
最大値は酸化還元サイクルの回数が多くなると徐々に上
昇するが、3万回繰り返しても銀に対して1.5V程度
に抑制され、前記の比較例のように電解液を黄変させる
ことがない。このことから、実施例2においても、実施
例1と同様、光学素子の長寿命化を実現することが可能
となった。
【0129】実施例3 本実施例においては、実施例1においてポリアニリンを
電気化学重合する代わりに、ポリチオフェンを電気化学
重合すること以外は、実施例1と同様に対極17a、1
7bを構成した。すなわち、チオフェンを含む溶液中に
基板を浸漬し、対極17a、17bの下地となるITO
に通電し、ポリチオフェンを電気化学重合させ、その後
にカーボンペーストを印刷した。
電気化学重合する代わりに、ポリチオフェンを電気化学
重合すること以外は、実施例1と同様に対極17a、1
7bを構成した。すなわち、チオフェンを含む溶液中に
基板を浸漬し、対極17a、17bの下地となるITO
に通電し、ポリチオフェンを電気化学重合させ、その後
にカーボンペーストを印刷した。
【0130】前記で使用するチオフェンの溶液は、不活
性ガスを吹き込んで脱酸素したアセトニトリルを溶媒と
して、チオフェンの濃度を0.1mol/lとし、支持
電解質としてヨウ化リチウムを溶存させたものである。
この溶液に、基板を浸漬し、対極の下地となるITOに
約3.5Vの電位をかけると、ITO上にポリチオフェ
ンが生成する。アセトニトリルで十分に洗浄してから乾
燥させれば電解質アニオンであるヨウ素イオンがドープ
されたポリチオフェンが得られる。
性ガスを吹き込んで脱酸素したアセトニトリルを溶媒と
して、チオフェンの濃度を0.1mol/lとし、支持
電解質としてヨウ化リチウムを溶存させたものである。
この溶液に、基板を浸漬し、対極の下地となるITOに
約3.5Vの電位をかけると、ITO上にポリチオフェ
ンが生成する。アセトニトリルで十分に洗浄してから乾
燥させれば電解質アニオンであるヨウ素イオンがドープ
されたポリチオフェンが得られる。
【0131】本実施例における貼り合せセルにおいて
は、銀の析出溶解反応に伴う酸化還元サイクルを3万回
繰り返しても、前記比較例1のような電解液の黄変は観
察されなかった。また実施例1と同様、ビーカーセルに
よって対極の分極電位を調べた。その結果を図9に示
す。
は、銀の析出溶解反応に伴う酸化還元サイクルを3万回
繰り返しても、前記比較例1のような電解液の黄変は観
察されなかった。また実施例1と同様、ビーカーセルに
よって対極の分極電位を調べた。その結果を図9に示
す。
【0132】これによれば、対極の酸化時の分極電位の
最大値は酸化還元サイクルの回数が多くなると徐々に上
昇するが、3万回繰り返しても銀に対して1.5V程度
に抑制され、前記の比較例のように電解液を黄変させる
ことがない。このことから、実施例3においても、実施
例1と同様、光学素子の長寿命化を実現することが可能
となった。
最大値は酸化還元サイクルの回数が多くなると徐々に上
昇するが、3万回繰り返しても銀に対して1.5V程度
に抑制され、前記の比較例のように電解液を黄変させる
ことがない。このことから、実施例3においても、実施
例1と同様、光学素子の長寿命化を実現することが可能
となった。
【0133】上記した各実施例によれば、集電体からな
る第3層と導電性粒子からなる第1層とを接合し、これ
らの剥離を防止するために、両者の間に介在させる高分
子層からなる第2層を電気化学重合法により形成する場
合には、導電性高分子としてポリアニリン、ポリピロー
ル及びポリチオフェンのいずれを用いても、酸化還元サ
イクルが3万回になっても対極の分極電位に大きな変動
が見られず、1.5V程度に抑えられ、電解液も黄変し
ない。しかし、電気化学重合を施さない場合(導電性高
分子からなる第2層を設けない場合)には、対極の分極
電位は、酸化還元サイクルが2万回を超えると急激に増
加して2V以上になると共に、電解液が黄色に変色する
ことから、本実施例による光学フィルターが良好な分光
特性を維持し、素子を長寿命化させることができる。
る第3層と導電性粒子からなる第1層とを接合し、これ
らの剥離を防止するために、両者の間に介在させる高分
子層からなる第2層を電気化学重合法により形成する場
合には、導電性高分子としてポリアニリン、ポリピロー
ル及びポリチオフェンのいずれを用いても、酸化還元サ
イクルが3万回になっても対極の分極電位に大きな変動
が見られず、1.5V程度に抑えられ、電解液も黄変し
ない。しかし、電気化学重合を施さない場合(導電性高
分子からなる第2層を設けない場合)には、対極の分極
電位は、酸化還元サイクルが2万回を超えると急激に増
加して2V以上になると共に、電解液が黄色に変色する
ことから、本実施例による光学フィルターが良好な分光
特性を維持し、素子を長寿命化させることができる。
【0134】上述の各実施例は、本発明の技術的思想に
基づき種々に変形が可能である。
基づき種々に変形が可能である。
【0135】例えば、上述した3層構造の対極の各層を
それぞれ複数の層で形成することもできる。例えば第2
層を2層で構成する場合、上層を有機物からなる第1層
と相性の良い材料、下層は無機物である第3層と相性の
良い材料を用いる。また、第1層を2層で構成する場合
は、銀を含むバインダー層上を銀で被覆した積層構造と
すれば、第1層の角の丸みを保持しつつ導電性を向上さ
せることができる。対極のうち第1層の銀塩溶液側の少
なくとも表面を塗布等による導電性粒子含有層で形成し
てもよいことは勿論である。(この場合、下地は通常の
金属からなっていてよい。)
それぞれ複数の層で形成することもできる。例えば第2
層を2層で構成する場合、上層を有機物からなる第1層
と相性の良い材料、下層は無機物である第3層と相性の
良い材料を用いる。また、第1層を2層で構成する場合
は、銀を含むバインダー層上を銀で被覆した積層構造と
すれば、第1層の角の丸みを保持しつつ導電性を向上さ
せることができる。対極のうち第1層の銀塩溶液側の少
なくとも表面を塗布等による導電性粒子含有層で形成し
てもよいことは勿論である。(この場合、下地は通常の
金属からなっていてよい。)
【0136】また、第1層〜第3層以外に機能の異なる
第4層又はそれ以上の層構造とすることもできる。ま
た、上述した導電性粒子は同一種に限らず、複数種を混
合(併用)してよいし、或いは上述した第2層も複数種
の導電性高分子の混合物で形成してもよい。
第4層又はそれ以上の層構造とすることもできる。ま
た、上述した導電性粒子は同一種に限らず、複数種を混
合(併用)してよいし、或いは上述した第2層も複数種
の導電性高分子の混合物で形成してもよい。
【0137】また、電極パターンは、同心円上に限ら
ず、ストライプ状、格子状等種々に変更が可能である。
また、各分割電極毎に異なるセルを設けることもでき
る。
ず、ストライプ状、格子状等種々に変更が可能である。
また、各分割電極毎に異なるセルを設けることもでき
る。
【0138】また、上述した光学装置は、公知のほかの
フィルター材(例えば、有機系のエレクトロクロミック
材、液晶、エレクトロルミネッセンス材等)と組み合わ
せて用いることも可能である。
フィルター材(例えば、有機系のエレクトロクロミック
材、液晶、エレクトロルミネッセンス材等)と組み合わ
せて用いることも可能である。
【0139】更に、上述した光学装置は、CCDの光学
絞りをはじめ、各種光学系、例えば、電子写真複写機の
光通信機器等の光量調節用としても広く適用が可能であ
る。更に、光学フィルター以外に、キャラクターやイメ
ージを表示する各種の画像表示素子に適用することがで
きる。
絞りをはじめ、各種光学系、例えば、電子写真複写機の
光通信機器等の光量調節用としても広く適用が可能であ
る。更に、光学フィルター以外に、キャラクターやイメ
ージを表示する各種の画像表示素子に適用することがで
きる。
【0140】
【発明の作用効果】上述した如く、本発明は、作用電極
と対極とを有し、これらの両電極に接して銀塩溶液から
なる電解液が配され、この電解液への印加電界により電
気化学的に調光される光学装置において、前記対極が、
導電性粒子からなる第1層と、高分子層からなる第2層
と、集電体からなる第3層とからなり、前記第2層が前
記第1層と前記第3層との間に形成されているので、第
2層である高分子層が、導電性粒子からなる第1層と、
下地の集電体からなる第3層とを接合させて密着性を高
めることができる。その結果、対極の電位が安定化する
と共に、電気化学反応の繰り返しに伴う、導電性粒子か
らなる第1層と下地の集電体からなる第3層との間の剥
離の発生や、それに伴う分極の増加を遅延させることが
できるので、長期に亘って消費電力増加や電解液との副
反応を抑制し、光学装置を長寿命化させることができ
る。
と対極とを有し、これらの両電極に接して銀塩溶液から
なる電解液が配され、この電解液への印加電界により電
気化学的に調光される光学装置において、前記対極が、
導電性粒子からなる第1層と、高分子層からなる第2層
と、集電体からなる第3層とからなり、前記第2層が前
記第1層と前記第3層との間に形成されているので、第
2層である高分子層が、導電性粒子からなる第1層と、
下地の集電体からなる第3層とを接合させて密着性を高
めることができる。その結果、対極の電位が安定化する
と共に、電気化学反応の繰り返しに伴う、導電性粒子か
らなる第1層と下地の集電体からなる第3層との間の剥
離の発生や、それに伴う分極の増加を遅延させることが
できるので、長期に亘って消費電力増加や電解液との副
反応を抑制し、光学装置を長寿命化させることができ
る。
【0141】また、前記第1層が導電性粒子からなって
いるため、これをバインダーに混合した混合物を印刷ま
たは塗布によって第1層を形成すれば、所定形状に固め
易く、対極を実質的に鋭利な角のない形状に形成するこ
とができるので、その対極上での局所的な電界集中を緩
和することができて、対極上に不活性な粒子状の銀など
が析出することを抑制または防止できる。その結果、例
えば不活性な銀粒子が銀塩溶液中に浮遊して素子の透明
度を低下させたり、電極間を短絡させたりすることを防
止でき、信頼性を向上させることができる。
いるため、これをバインダーに混合した混合物を印刷ま
たは塗布によって第1層を形成すれば、所定形状に固め
易く、対極を実質的に鋭利な角のない形状に形成するこ
とができるので、その対極上での局所的な電界集中を緩
和することができて、対極上に不活性な粒子状の銀など
が析出することを抑制または防止できる。その結果、例
えば不活性な銀粒子が銀塩溶液中に浮遊して素子の透明
度を低下させたり、電極間を短絡させたりすることを防
止でき、信頼性を向上させることができる。
【図1】本発明の実施例による光学フィルターの対極の
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図2】本発明の実施例による光学フィルターの構成を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】電気化学重合のための装置を示す概略図であ
る。
る。
【図4】ビーカーセルを示す概略図である。
【図5】本発明の実施例1により、銀の析出・溶解サイ
クルを行ったときの対極電位及び電流値の時間変化を示
すグラフである。
クルを行ったときの対極電位及び電流値の時間変化を示
すグラフである。
【図6】比較例1により、銀の析出・溶解サイクルを行
ったときの対極電位及び電流値の時間変化を示すグラフ
である。
ったときの対極電位及び電流値の時間変化を示すグラフ
である。
【図7】実施例1及び比較例1の対極において、銀の析
出・溶解サイクルを繰り返した場合の、対極の分極電位
の最大値をプロットしたグラフである。
出・溶解サイクルを繰り返した場合の、対極の分極電位
の最大値をプロットしたグラフである。
【図8】実施例2及び比較例1の対極において、銀の析
出・溶解サイクルを繰り返した場合の、対極の分極電位
の最大値をプロットしたグラフである。
出・溶解サイクルを繰り返した場合の、対極の分極電位
の最大値をプロットしたグラフである。
【図9】実施例3及び比較例1の対極において、銀の析
出・溶解サイクルを繰り返した場合の、対極の分極電位
の最大値をプロットしたグラフである。
出・溶解サイクルを繰り返した場合の、対極の分極電位
の最大値をプロットしたグラフである。
【図10】従来の電気化学的調光素子の構成及び動作原
理を示す断面図である。
理を示す断面図である。
【図11】図10に示した素子の外観斜視図である。
【図12】従来の別の電気化学的調光素子の構成を示す
断面図である。
断面図である。
【図13】図12に示した素子の概略平面図である。
【図14】従来の問題点をを示す概念図である。
1、21…銀塩溶液、2a〜2e、3a〜3e、22、
23…作用電極(ITO電極)、4、5、24、25…
ガラス基板、6…スペーサー、7a〜7b、17a、1
7b…対極、18…導電性粒子層、19…下地導電層、
20…高分子層、26…対極兼スペーサー、27a、2
7b、53…参照極、41…電源、42…電流計、43
…電圧計、44…二方コック、45…栓、46…ビーカ
ー、47…負極、48…正極、49…溶液、50…電圧
計、51…定電流源、52…対極
23…作用電極(ITO電極)、4、5、24、25…
ガラス基板、6…スペーサー、7a〜7b、17a、1
7b…対極、18…導電性粒子層、19…下地導電層、
20…高分子層、26…対極兼スペーサー、27a、2
7b、53…参照極、41…電源、42…電流計、43
…電圧計、44…二方コック、45…栓、46…ビーカ
ー、47…負極、48…正極、49…溶液、50…電圧
計、51…定電流源、52…対極
Claims (58)
- 【請求項1】 作用電極と対極とを有し、これらの両電
極に接して銀塩溶液からなる電解液が配され、この電解
液への印加電界により電気化学的に調光される光学装置
において、前記対極が、導電性粒子からなる第1層と、
高分子層からなる第2層と、集電体からなる第3層とか
らなり、前記第2層が前記第1層と前記第3層との間に
形成されていることを特徴とする光学装置。 - 【請求項2】 前記対極の前記第1層の少なくとも一部
が、少なくとも1種の導電性粒子と少なくとも1種のバ
インダーとを含有している、請求項1に記載した光学装
置。 - 【請求項3】 前記導電性粒子が、銀及び炭素材料から
なる群より選ばれた少なくとも1種で構成されている、
請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項4】 前記バインダーが、天然ゴム系、セルロ
ース系、フェノール系、ウレタン系及びエポキシ系から
なる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂材料で構成さ
れている、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項5】 前記対極の前記第1層の少なくとも一部
が、銀粒子と銀以外の導電性粒子と前記バインダーとか
らなっている、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項6】 前記銀粒子が、前記銀粒子以外の導電性
粒子と前記バインダーとからなる成分に対し、0.01
倍〜100倍の重量比で添加されている、請求項5に記
載した光学装置。 - 【請求項7】 前記銀粒子が、前記銀粒子以外の導電性
粒子と前記バインダーとからなるペーストの固形分の
0.01倍〜100倍の重量比で添加されている、請求
項6に記載した光学装置。 - 【請求項8】 前記対極の電位が銀電極の電位よりも5
0mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記銀粒
子が前記導電性粒子と前記バインダーとからなるペース
トに添加される、請求項5に記載した光学装置。 - 【請求項9】 前記対極の前記第1層の少なくとも一部
が、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性粒子
と前記バインダーとからなっている、請求項2に記載し
た光学装置。 - 【請求項10】 前記銀めっき又は銀蒸着された銀が、
前記銀以外の導電性粒子と前記バインダーとからなる成
分に対し、0.01倍〜100倍の重量比で添加されて
いる、請求項9に記載した光学装置。 - 【請求項11】 前記銀めっき又は銀蒸着された銀が、
前記銀以外の導電性粒子と前記バインダーとからなるペ
ーストの固形分の0.01倍〜100倍の重量比で添加
されている、請求項10に記載した光学装置。 - 【請求項12】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部が、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性材
料を粉砕後に前記バインダーと混合してなるペーストに
よって形成されている、請求項9に記載した光学装置。 - 【請求項13】 前記対極の電位が銀電極の電位よりも
50mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記導
電性粒子が前記バインダーに添加される、請求項9に記
載した光学装置。 - 【請求項14】 前記対極の前記第1層が導電性粒子の
焼結体からなる、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項15】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部が、銀粒子と銀以外の導電性粒子との焼結層からなっ
ている、請求項14に記載した光学装置。 - 【請求項16】 前記対極の電位が銀電極の電位よりも
50mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記焼
結層が形成される、請求項14に記載した光学装置。 - 【請求項17】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部が、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性粒
子の焼結層からなっている、請求項14に記載した光学
装置。 - 【請求項18】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部が、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性材
料を粉砕後に予備成形し、更に焼結して形成されてい
る、請求項17に記載した光学装置。 - 【請求項19】 前記対極の電位が銀電極の電位よりも
50mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記導
電性材料が粉砕及び予備成形後に焼結される、請求項1
7に記載した光学装置。 - 【請求項20】 前記第2層が少なくとも1種の導電性
高分子材料で形成されている、請求項1に記載した光学
装置。 - 【請求項21】 前記導電性高分子材料が電気化学重合
法によって形成されている、請求項20に記載した光学
装置。 - 【請求項22】 前記導電性高分子材料としてポリアニ
リンが用いられている、請求項21に記載した光学装
置。 - 【請求項23】 前記導電性高分子材料としてポリピロ
ールが用いられている、請求項21に記載した光学装
置。 - 【請求項24】 前記導電性高分子材料としてポリチオ
フェンが用いられている、請求項21に記載した光学装
置。 - 【請求項25】 前記対極の前記第3層が金属箔又は導
電性薄膜で構成されている、請求項1に記載した光学装
置。 - 【請求項26】 前記第3層が、前記作用電極と同じ材
料で構成されている、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項27】 前記対極の端縁部に実質的に角が存在
しない、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項28】 互いに対向して配された一対の透明又
は半透明基板と、これら一対の透明又は半透明基板の対
向面の少なくとも一方に設けられた前記作用電極と、前
記作用電極に接して前記一対の透明又は半透明基板間に
配された前記銀塩溶液と、前記銀塩溶液に接して配され
た前記対極とを有する、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項29】 前記作用電極がインジウム−錫酸化物
で構成されている、請求項28に記載した光学装置。 - 【請求項30】 作用電極と対極とを有し、これらの両
電極に接して銀塩溶液からなる電解液が配され、この電
解液への印加電界により電気化学的に調光される光学装
置を製造する方法において、集電体からなる第3層上に
高分子層からなる第2層を電気化学重合法によって形成
し、この第2層上に導電性粒子からなる第1層を形成す
ることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 【請求項31】 前記第1層を印刷又は塗布或いは焼結
によって形成する、請求項30に記載した光学装置の製
造方法。 - 【請求項32】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部に、少なくとも1種の導電性粒子と少なくとも1種の
バインダーとを含有させる、請求項30に記載した光学
装置の製造方法。 - 【請求項33】 前記導電性粒子を、銀及び炭素材料か
らなる群より選ばれた少なくとも1種で構成する、請求
項30に記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項34】 前記バインダーを、天然ゴム系、セル
ロース系、フェノール系、ウレタン系及びエポキシ系か
らなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂材料で構成
する、請求項30に記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項35】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部を、銀粒子と銀以外の導電性粒子と前記バインダーと
によって構成する、請求項30に記載した光学装置の製
造方法。 - 【請求項36】 前記銀粒子を、前記銀粒子以外の導電
性粒子と前記バインダーとからなる成分に対し、0.0
1倍〜100倍の重量比で添加する、請求項35に記載
した光学装置の製造方法。 - 【請求項37】 前記銀粒子を、前記銀粒子以外の導電
性粒子と前記バインダーとからなるペーストの固形分の
0.01倍〜100倍の重量比で添加する、請求項36
に記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項38】 前記対極の電位が銀電極の電位よりも
50mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記銀
粒子を前記導電性粒子と前記バインダーとからなるペー
ストに添加する、請求項35に記載した光学装置の製造
方法。 - 【請求項39】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部を、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性粒
子と前記バインダーとによって構成する、請求項32に
記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項40】 前記銀めっき又は銀蒸着された銀を、
前記銀以外の導電性粒子と前記バインダーとからなる成
分に対し、0.01倍〜100倍の重量比で添加する、
請求項39に記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項41】 前記銀めっき又は銀蒸着された銀を、
前記銀以外の導電性粒子と前記バインダーとからなるペ
ーストの固形分の0.01倍〜100倍の重量比で添加
する、請求項40に記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項42】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部を、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性材
料を粉砕後に前記バインダーと混合してなるペーストに
よって形成する、請求項39に記載した光学装置の製造
方法。 - 【請求項43】 前記対極の電位が銀電極の電位よりも
50mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記導
電性粒子を前記バインダーに添加する、請求項39に記
載した光学装置の製造方法。 - 【請求項44】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部を、銀粒子と銀以外の導電性粒子との焼結層によって
構成する、請求項30に記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項45】 前記対極の電位が銀電極の電位よりも
50mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記焼
結層を形成する、請求項30に記載した光学装置の製造
方法。 - 【請求項46】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部を、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性粒
子の焼結層によって構成する、請求項30に記載した光
学装置の製造方法。 - 【請求項47】 前記対極の前記第1層の少なくとも一
部を、予め銀めっき又は銀蒸着された銀以外の導電性材
料を粉砕後に予備成形し、更に焼結して形成する、請求
項46に記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項48】 前記対極の電位が銀電極の電位よりも
50mV以上、正又は負に異なっている場合に、前記導
電性材料を粉砕及び予備成形後に焼結する、請求項46
に記載した光学装置の製造方法。 - 【請求項49】 前記第2層を少なくとも1種の導電性
高分子材料で形成する、請求項30に記載した光学装置
の製造方法。 - 【請求項50】 前記導電性高分子材料を電気化学重合
法によって形成する、請求項49に記載した光学装置の
製造方法。 - 【請求項51】 前記導電性高分子材料としてポリアニ
リンを用いる、請求項50に記載した光学装置の製造方
法。 - 【請求項52】 前記導電性高分子材料としてポリピロ
ールを用いる、請求項50に記載した光学装置の製造方
法。 - 【請求項53】 前記導電性高分子材料としてポリチオ
フェンを用いる、請求項50に記載した光学装置の製造
方法。 - 【請求項54】 前記対極の前記第3層を金属箔又は導
電性薄膜で構成する、請求項30に記載した光学装置の
製造方法。 - 【請求項55】 前記第3層を、前記作用電極と同じ材
料で構成する、請求項30に記載した光学装置の製造方
法。 - 【請求項56】 前記対極の端縁部に実質的に角が存在
しないようにする、請求項30に記載した光学装置の製
造方法。 - 【請求項57】 互いに対向して配された一対の透明又
は半透明基板と、これら一対の透明又は半透明基板の対
向面の少なくとも一方に設けられた前記作用電極と、前
記作用電極に接して前記一対の透明又は半透明基板間に
配された前記銀塩溶液と、前記銀塩溶液に接して配され
た前記対極とを形成する、請求項30に記載した光学装
置の製造方法。 - 【請求項58】 前記作用電極をインジウム−錫酸化物
で構成する、請求項57に記載した光学装置の製造方
法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11151467A JP2000338528A (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 光学装置及びその製造方法 |
| US09/577,116 US6631022B1 (en) | 1999-05-28 | 2000-05-23 | Optical device, a fabrication method thereof, a driving method thereof and a camera system |
| EP00111283A EP1055961A3 (en) | 1999-05-28 | 2000-05-25 | Optical device using an electrochemical operation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11151467A JP2000338528A (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 光学装置及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000338528A true JP2000338528A (ja) | 2000-12-08 |
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ID=15519174
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP11151467A Pending JP2000338528A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-31 | 光学装置及びその製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000338528A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1729274A2 (en) | 2005-06-03 | 2006-12-06 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Display method, and display medium and display device using the method thereof |
| JP2009025460A (ja) * | 2007-07-18 | 2009-02-05 | Canon Inc | 反射型表示装置及びその駆動方法 |
| US7679807B2 (en) | 2007-05-09 | 2010-03-16 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Display medium, display device and display method |
| US7907323B2 (en) | 2006-06-09 | 2011-03-15 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Display method, display medium, and display device |
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| CN112394576A (zh) * | 2019-08-15 | 2021-02-23 | 华为技术有限公司 | 一种摄像模组、电子设备 |
-
1999
- 1999-05-31 JP JP11151467A patent/JP2000338528A/ja active Pending
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| US8526100B2 (en) | 2006-04-11 | 2013-09-03 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Display method and display device |
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| US8790505B2 (en) | 2006-06-09 | 2014-07-29 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Method for manufacturing silver triangular pyramid particles and silver triangular pyramid particles |
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| CN112394576A (zh) * | 2019-08-15 | 2021-02-23 | 华为技术有限公司 | 一种摄像模组、电子设备 |
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