JP2000343553A - 模様を有する成形品およびその成形方法 - Google Patents

模様を有する成形品およびその成形方法

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JP2000343553A
JP2000343553A JP11154797A JP15479799A JP2000343553A JP 2000343553 A JP2000343553 A JP 2000343553A JP 11154797 A JP11154797 A JP 11154797A JP 15479799 A JP15479799 A JP 15479799A JP 2000343553 A JP2000343553 A JP 2000343553A
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gas
molded article
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injection
molding
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Makoto Matsushima
誠 松島
Haruhiko Ae
晴彦 阿江
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次的な表面模様の付与ではなく、成形品の
内部構造により、しかも規則的な単純模様でなく、意匠
性、審美性の高い不規則模様を有する成形品を得るこ
と。 【解決手段】 厚みが1〜8mmの熱可塑性樹脂成形品
であって、1〜15%の空隙を有し、該空隙により成形
品に不規則流動模様(フラクタル模様)が形成されてい
る模様を有する成形品。厚みが1〜8mmの成形金型キ
ャビティに溶融熱可塑性樹脂を成形金型キャビティ容積
の85%以上射出し、ガスを注入することにより成形で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂成形
品およびその成形方法に関し、成形品中の空隙部によっ
て不規則な意匠性にすぐれた流動模様を有する成形品お
よびその成形方法に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、熱可塑性樹脂は自動車、家電、
OA機器、家具、建築、住宅設備などにおける樹脂成形
品として広く利用されている。これらの樹脂成形品は、
生産性などの点から主として射出成形により成形されて
いる。これら射出成形品の特徴は他の材質に比較して軽
量であることであるが、用途によっては形状的な意匠性
に加えて、模様的な意匠性が要求される場合が多い。
【0003】従来、熱可塑性樹脂成形品、たとえば射出
成形品に意匠模様を付与する方法としては、原料ペレ
ットに着色剤含有ペレットを混合して溶融混練を不十分
として、樹脂を射出成形して着色剤含有ペレットの流れ
模様を形成する方法。一般のペレットと着色ペレット
とを二台の射出ユニットを有する射出成形装置を用いて
溶融混練し、射出ノズルで合流させて射出充填して、着
色樹脂による流れ模様を形成する方法が知られている。
【0004】しかしながら、の方法では樹脂の溶融混
練が不足するため脱ガスが十分でなく、成形品表面にガ
スによるシルバーの発生など外観不良とともに、流れ模
様の再現性も十分でなく、現実的ではない。また、の
方法は、射出ユニットが二台の特殊な射出成形装置が必
要であり、一般的でなくその利用は大きく制限されてい
る。また、これらの方法で得られる模様は、一般に樹脂
の流動方向である一方向模様であり、成形品への適用に
制限がある。
【0005】このため、熱可塑性樹脂射出成形品に意匠
模様を付与するためには、各種模様を印刷した紙や樹
脂フイルムを成形金型面に挿入後に、溶融樹脂の射出を
行う方法が一般的に行なわれいる。この方法は優れた方
法ではあるが、模様を有する紙や樹脂フイルムを挿入す
る工程が必要であること、平面や曲面の成形品に限定さ
れるため応用分野が制限される別の問題点もある。ま
た、射出成形品を成形後に前記模様を有する紙やフイ
ルムを接着剤を用いて接着する方法がある。しかし、接
着のための二次加工工程が必要なこと、作業環境上の問
題が指摘されている。いずれにしても、、の方法
は、生産設備、生産性が低いことに加えて、成形品の形
状も自ずと制限される問題点がある。
【0006】また、射出成形品の表面形状に対応するた
めには、射出成形品の表面に塗装する方法がある。し
かしこの方法は、作業環境や作業性の点で、射出成形の
特徴である、高速、大量生産にマッチしないものであ
り、射出成形品の分野に適用されている場合は少ない。
これらの事情より、射出成形のみにより、成形品に意匠
模様を形成できれば、その応用分野は飛躍的に拡大する
ことが考えられる。射出成形による、意匠模様形成の他
の方法としては、発泡剤を用いた発泡成形品がある。
しかしながら、この発泡成形品は、その目的が樹脂発泡
による軽量化にあり、意匠性を考慮したものではない。
しかも、その模様は規則的な気泡の集合模様であり、意
匠的に特別なものでもない。
【0007】また、ガス注入射出成形により成形品の
表面スキン層間に連結するウエブ(膜)を形成するウエ
ブ物品とその製造方法が知られている(特開昭53−9
870号公報)。このウエブ物品は、スキン層間が樹脂
ウエブで結合され、このウエブにより見かけ上模様らし
きものが認識できる。しかし、このウエブはスキン層間
に形成された中空部を結合するリブ構造として強度の向
上を図るものである。すなわち、ガス注入により形成さ
れた大中空部により、板状成形品の強度が大幅に低下す
る軽量化の欠点を、リブ構造としてのウエブを形成させ
ることで改善しようとするものである。したがって、空
隙率が大きい場合にはそのウエブの数が少なく、また、
空隙率が減少すると大中空部が形成され、全体として分
布した意匠模様は発現していないことが、図面からも明
らかである。
【0008】さらに、従来ガス注入射出成形方法で比較
的ガス注入量の少ない成形方法としては、リブなどの
厚肉部を有する平板状の成形品において、厚肉部のみに
ガスを注入して、厚肉部の表面のヒケを防止することが
行われている。しかしながら、この場合は、注入ガスは
厚肉部に選択的にガスチャンネルを形成されるものであ
り、薄肉部へのガスリークは外観、強度の点から問題と
なるばかりか、リークしたガスは意匠性の模様を形成す
るものでもない。
【0009】また、成形金型キャビティの容積に対し
て、実質的に100%の溶融樹脂を射出充填し、ガスを
注入しながら成形金型キャビティの容積を拡張する軽量
成形品の成形方法が提案されている。しかし、この方法
は、溶融樹脂の射出充填により、金型転写性を向上しな
がらガス注入による軽量化を目的とするものであり、最
終成形品に高い中空率を有するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱可塑性樹
脂からなる成形品に、すぐれた意匠性、審美性模様を付
与する方法において、成形品の形状意匠ではなく、しか
も従来行われてきた、二次的な表面模様の付与でもな
く、成形品の内部構造により、しかも規則的な単純模様
でなく、不規則な模様を有する成形品を得ることにあ
る。また、この成形品を、二次加工の必要性もなく、射
出成形による一段成形で生産性よく成形できる方法であ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ガス注入
射出成形により、各種成形条件による溶融樹脂と注入ガ
スの流動性について鋭意検討した。その結果、特定の成
形品、成形条件の選択により、ガスの流動性が大きく変
動し、溶融樹脂とガスの流動の相互作用により不規則な
模様が形成されることを見い出し、本発明を完成したも
のである。
【0012】すなわち、本発明は、 (1) 厚みが1〜8mmの熱可塑性樹脂成形品であっ
て、1〜15%の空隙を有し、該空隙により成形品に不
規則流動模様が形成されている模様を有する成形品。 (2) 不規則流動模様がフラクタル模様である上記
(1)記載の模様を有する成形品。 (3) 成形品が板状の射出成形品である上記(1)ま
たは(2)記載の模様を有する成形品。 (4) 厚みが1〜8mmの成形金型キャビティに溶融
熱可塑性樹脂を、成形金型キャビティ容積の85%以上
射出し、ガスを注入することにより流動模様を形成する
ことを特徴とする模様を有する射出成形品の成形方法。 (5) 注入ガスの圧力が10MPa以下である上記
(4)記載の模様を有する射出成形品の成形方法を提供
するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明の模様を有する成形品の成形方法の一例につ
いて、ガス注入射出成形による成形方法を基に、図面に
より説明する。ガス注入射出成形方法は、ガス注入装置
を有する射出成形装置を用いて実施することができる。
図1は、ガス注入射出成形装置とガス供給装置の一例を
示す概念図である。図1において、1は射出ユニット、
2は成形金型、3は固定金型、4は移動金型、5は成形
金型キャビティ、6はスプルー、7はガス注入管、8は
ガス注入ピンであり、これらにより射出成形部が構成さ
れている。
【0014】次に、図1のガス供給装置において、11
はガス源、12はガス昇圧装置、13はガス圧調整弁、
14はガス蓄圧容器、15はガス注入制御装置、16は
ガス注入弁、17は減圧弁、18は放出弁、19は圧力
センサ、20は開閉弁を示す。ガス供給装置では、窒素
ガスボンベや空気からの窒素製造装置などのガス源11
から窒素ガスがガス昇圧装置12に供給される。
【0015】ガス昇圧装置12では、ガス圧縮機により
加圧された高圧(たとえば30MPa)のガスがガスタ
ンクに蓄えられる。この高圧のガスはガス圧調整弁13
によりガス注入制御装置(バルブユニット)15に供給
される。ガス注入制御装置15では、射出成形の樹脂の
射出開始あるいは射出終了の信号などを基に、ガス注入
開始の信号により、ガス注入弁16が開放され、成形金
型2の成形金型キャビティ5中の溶融樹脂中に、ガス注
入管7、ガス注入ピン8より窒素ガスが注入されるよう
になっている。
【0016】また、場合によっては、ガス注入弁16の
開放に先立って、ガス昇圧装置12から予めガスをガス
圧調整弁13でガス圧を調整して、蓄圧容器14へ所定
の圧力(例えば4〜10MPaのガス圧)で貯蔵するこ
とができるようになっている。溶融樹脂中に注入された
ガスは、成形において不規則模様を構成する空隙の形成
に寄与したあと、減圧弁17により所定の圧力に減圧さ
れ、成形品の冷却を待って、放出弁18を開放すること
で、大気中に放出される。ついで、移動金型4が後退
し、模様が形成された成形品が離型、取り出される。こ
のサイクルが繰り返されることにより、連続的に成形が
行われる。
【0017】従来、このガス注入射出成形方法では、溶
融樹脂の成形金型キャビティへの射出量の制御、溶融樹
脂の成形金型キャビティへの射出開始、射出完了などの
時期を基準にガス注入の開始を制御したり、ガスの圧力
を制御したり、複数の箇所からガスを注入するなどの制
御が行われている。これらの成形条件の制御によって、
成形品内部に大きな中空部を形成した、軽量成形品、こ
の中空部の表面樹脂層間を連結するリブ構造を有する成
形品、薄肉部を主要部とする成形品のリブ部などの厚肉
部に選択的に中空部を形成するヒケ防止成形品などが成
形されている。すなわち、従来、ガス注入射出成形で
は、大きく分けて、成形品全体にガスを注入すること
による軽量化成形品。薄肉成形品の厚肉部のみに選択
的にガスを注入するヒケ防止による外観良好な成形品を
目的としたものである。
【0018】したがって、にあっては、成形品中の空
隙率が30%以上となるような条件でガスを注入しなけ
れば、軽量化の目的は達成されず、では厚肉部のみの
ガス注入であり、成形品中の空隙率が20%以下となる
ような条件でガスを注入しなければ、厚肉部のヒケ防止
と薄肉部へのガス漏洩のない外観、強度にすぐれた成形
品は得られない。すなわち、従来のガス注入射出成形方
法の場合、薄肉板状部を主要部とする成形品において、
ガス注入量が10%以下のような空隙率の低い成形品
は、リブのように、部分的に厚肉部を持つ成形品以外で
は存在価値がなく、成形されることがなかった。
【0019】本発明の成形品、特に射出成形品は、従
来、具体的に意義ある成形品と見なされてこなかった比
較的少量のガス注入量による、15%以下の空隙の形
成、そのガス注入によるガスと溶融樹脂による流動によ
り、成形品内部に複雑な流動模様を形成したものであ
る。また、この流動模様は不規則であり、ほぼ成形品全
体にランダムに分散しているものである。しかも、この
ランダムな分散により、意匠性、審美性にすぐれた模様
を発現したものである。
【0020】以下、本発明のガス注入による射出成形品
の成形方法について、図面を基に説明する。図1におい
て、射出成形機(図示せず)の射出ユニツト1で溶融・
混練・可塑化・計量された溶融樹脂は、スプルー6を介
して成形金型2の成形金型キャビテイ5内に射出され
る。この際の溶融樹脂の射出量は、成形金型キャビティ
5の容積の85%〜100%の範囲、好ましくは90〜
100%の範囲とされる。ここで、溶融樹脂の射出量が
85%未満であると、引き続くガスの注入によって、成
形品中に太いガス流動路が形成されのみであり、本発明
成形品に発現する実用性のある流動模様を有する成形品
は得られない。また、およそ80%未満であると、一つ
の大きな中空部が形成されたり、成形品の両外壁間にウ
エブを有する成形品が得られ、従来の軽量化の目的が達
成されることになる。
【0021】つぎに、成形金型キャビティは成形品全体
として、略同一の厚みを有し、その厚みが、1〜8m
m、好ましくは1〜7mm、より好ましくは1.5〜6
mmである。この厚みが8mmを超えると、注入された
ガスが成形品全体に不規則に分散することが困難であ
り、成形品の面部分での空隙率が大きく異なるととも
に、流動模様が実質発現しなくなる。
【0022】溶融樹脂の射出完了後に、溶融樹脂に窒素
などのガスを注入する。ここで注入するガスの圧力や速
度は、一義的に決めることは困難であり、後記する各種
要因によって適宜選定されるが、圧力、速度が大き過ぎ
るとガス注入により太いガス流路がガス注入側に生じ、
全体的に不均一となり本発明の目的を達成することは困
難である。ポリプロピレン樹脂の場合には、例えば10
MPa以下、好ましくは9MPa以下を例示できる。
【0023】本発明の成形方法において、不規則な流動
模様を成形品全体にもたらすためには、熱可塑性樹脂
の種類、成形品の厚み。溶融樹脂の金型キャビティ
への充填率。注入ガスの圧力または速度。溶融樹脂
の粘度(樹脂温度)が大きく寄与しているものと考えら
れる。もちろん、これらに加えて、成形品の面積、面積
/厚みの関係、溶融樹脂とガスとの界面張力など、もろ
もろの条件が寄与するものと考えられる。したがつて、
ある程度試行錯誤によって成形条件を設定することにな
る。
【0024】さらに、成形金型キャビティ5中の溶融樹
脂へのガスの注入開始、ガス注入時間、ガス保持時間な
どは、射出開始からの時間信号、射出ユニット中のスク
リューの移動による位置信号などにより、ガス注入制御
装置15により制御される。すなわち、ガスの注入は、
ガス注入弁16を開くことにより、ガス昇圧装置12の
高圧ガスタンクからガス圧調整弁13により所定の圧力
に調整されて、溶融樹脂中に注入される。ここで、ガス
昇圧装置12は、ガスボンベやガス分離装置などのガス
源11からのガスを、図示しない圧縮機により所定の圧
力(30MPa程度)に昇圧して、高圧ガスタンクに蓄
える。この蓄えられたガスは、ガス注入制御装置(ガス
注入弁16、減圧弁17、放出弁18など)のガス注入
弁16、ガス注入管7、ガス注入ピン8を介して溶融樹
脂に注入される。
【0025】また、この場合に、ガス圧調整弁13とガ
ス注入弁16の間に蓄圧容器14を設けて、注入するガ
スの容量よりも過剰量のガスを所定の圧力で蓄圧するこ
とも好ましい。この、蓄圧容器14のガス圧力として
は、通常4〜10MPa、好ましくは5〜8MPaであ
る。なお、溶融樹脂へのガスの注入方法は任意であり、
成形金型ゲート、ランナー、キャビティ壁などに設けら
れたガス注入ピンから注入され、必要により複数のガス
注入ピンが用いられる。また、成形品の射出ゲートとし
ては、ポイントゲート、巾広ゲート、フイルムゲートな
ど成形品の大きさ、形状などを考慮して適宜選定でき
る。
【0026】つぎに、成形品としては、全体として板状
の薄肉化の成形品、曲面を有する成形品、表面に凹凸を
有する成形品、特殊な意匠形状を有する成形品など、射
出成形により成形できるため、その形状選択の自由度は
高い。このため、従来の表面に模様層を形成する成形品
では得られなかった、新しい分野への適応を可能にす
る。
【0027】本発明の模様を有する射出成形品の成形方
法に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に、制限はな
く、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンブ
ロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合
体、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレ
ン−α−オレフィン共重合体、不飽和カルボン酸あるい
はその誘導体変性ポリオレフィン樹脂等のポリオレフィ
ン系樹脂、ポリスチレン単独重合体、ゴム変性ポリスチ
レン、シンジオタクチック構造含有ポリスチレンなどの
ポリスチレン系樹脂、AS樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂およびアクリレート系樹脂、熱可塑性ポ
リウレタンエラストマー、熱可塑性ポリオレフィンエラ
ストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑
性スチレンブタジエンエラストマーなどが採用できる。
ここで、上記熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーは、
それぞれ単独で、あるいは二種類以上を組み合わせて用
いてもよい。しかしながら、本発明の模様を有する成形
品は、成形品の内部構造により模様を発現するものであ
り、これを可能にする透明性、半透明性の樹脂から通常
選択される。
【0028】これらの熱可塑性樹脂には、必要により、
他のエラストマーなどの衝撃強度改良剤、ガラス繊維、
タルク、炭酸カルシウムなどの強化剤、充填剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、耐候剤、光安定剤、
顔料、染料、着色剤、結晶化剤、抗菌剤などの添加剤な
どを加えることもできる。しかしながら、これら添加剤
の配合によって、ガスと溶融樹脂の流動によって形成さ
れた空隙から模様が発現するようにその配合量は自ずと
制限される。
【0029】本発明のガス注入による射出成形によれ
ば、ガスの流動と溶融樹脂の相互作用によって、成形品
内部に複雑な流動が生じ、不規則な空隙が成形品の広い
面積にわたって形成される。ここで、溶融樹脂が成形金
型キャビティの容積の90%となるように充填された
後、ガスが注入された場合にあっても、成形品中の空隙
は溶融樹脂の成形収縮によって、樹脂の種類によっても
異なるが10%〜15%に増大する。
【0030】本発明の成形品は、厚みが1〜8mmの熱
可塑性樹脂成形品であって、1〜15%の空隙を有し、
該空隙により成形品に不規則な流動模様が形成されてい
る模様を有する成形品である。この不規則な流動模様
は、枝葉模様、羊歯模様、珊瑚模様などに類似した複雑
な模様であり、意匠性、審美性にすぐれたものである。
この模様は、熱可塑性樹脂の種類、透明性、着色剤の有
無などにより、その外観は種々のものが可能である。こ
れらの模様は一般的に、「次元分裂図形、古典的幾何学
では表現・定式化できない極めて不規則で断片的な形・
面・点」であるとして定義されているフラクタル模様と
して表現できるものである。
【0031】本発明の射出成形品の模様は、成形品全体
に分布した不規則な模様を有するが、その模様は類似の
模様が成形品全体として分布する場合の他、成形品の部
分によって非類似の模様が分布した場合であってもよ
い。本発明の成形品は、すぐれた意匠性、審美性を有す
るとともに、その模様は成形品内部のガスと溶融樹脂の
流動により形成されている。したがって、成形品表面に
模様を付与する従来の成形品とはその発現機構を全く異
にするものである。したがって、成形品は、その安価な
製造と相まって、壁材、天井材、間仕切り材、家具など
の住宅・建材分野、照明器具、キャビネットなどの電気
器具、文房具などとして用いることができる。なお、本
発明の模様を有する成形品は、今までにない模様発現機
構からなる画期的な成形品であり、全く新しい用途の出
現が期待できる。
【0032】以下実施例、比較例をもとに、本発明を説
明するが、これらの実施例になんら制限されるものでは
ないことは言うまでもない。 実施例1 図1に示すガス注入射出成形装置を用い(蓄圧容器14
は弁20により閉鎖した状態)、板状成形品(成形金型
キャビティ:420×100×3mm、ゲート:ランナ
ー、ゲート:3×3×3mm)を成形した。
【0033】射出成形機(200t)、成形樹脂とし
て、ポリプロピレン〔IDEMITUPP J−200
0GP、MI=21g/10分(JIS K7210、
230℃、2160g荷重)を用いた。成形条件は、成
形温度=220℃、金型温度=40℃、樹脂射出圧力=
890kg/cm2 、樹脂射出時間=2.5秒、ガス圧
力=7MPa、ガス注入遅延時間(樹脂充填完了からガ
ス注入開始までの時間)=2.5秒、ガス注入時間=5
秒、ガス保持時間=5秒の成形条件で、板状成形品を成
形した。なお、溶融樹脂の充填量は、金型キャビティ容
積の、95%とした。この結果、得られた射出成形品に
は不規則な流動模様が形成され、成形品の模様部分を切
断したところ、流動に対応して空隙が形成されていた。
成形品中の空隙率は約10%であった。成形品をカラー
複写機の原稿台に載置し、蓋を開いた状態で複写した結
果を図2に示す。
【0034】比較例1 実施例1において、成形金型キャビティの厚みを、3m
mから9mmに変更した以外は、実施例1に準じて、板
状成形品を製造した。得られた成形品は、成形品中央部
に全巾の1/3に太いガス流路が形成され、該流路から
櫛歯状の枝が見られる程度で、全体的な模様の形成は見
られなかった。成形品を複写した結果を図3に示す。
【0035】
【発明の効果】本発明のガス注入射出成形においては、
成形品内部にガスと溶融樹脂の流動による複雑な、不規
則な模様が形成される。この模様は、フラクタル模様と
呼ばれるものに相当し、意匠性、審美性にすぐれたもの
である。成形品の透明品、半透明品、着色成形品への適
用によって、各種見栄えの成形品が得られる。また、そ
の成形方法は、通常のガス注入射出成形における、成形
条件の選定により容易に成形でき、特殊な成形原料、成
形設備が不要であり、安価、生産性にすぐれる。。ま
た、射出成形において、印刷フィルムなどの挿入成形や
張り付けなどの特別な工程が必要ないばかりか、その形
状も任意である。
【0036】したがって、美観の要求される建材分野、
照明器具のカバー材、文房具などとして好適に用いるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の模様を有する成形品の成形方法に用い
られる、ガス注入射出成形方法の一例を示す概念図であ
る。
【図2】本発明の射出成形品の一例である、実施例1で
得られた不規則流動模様を有する成形品の外観を示す成
形品の複写物を示す。
【図3】比較例1で得られた成形品の外観を示す成形品
の複写物を示す。
【符号の説明】
1:射出ユニット 2:成形金型 3:固定金型 4:移動金型 5:成形金型キャビティ 6:スプルー 7:ガス注入管 8:ガス注入ピン 11:ガス源 12:ガス昇圧装置 13:ガス圧調整弁 14:蓄圧容器 15:ガス注入制御装置 16:ガス注入弁 17:減圧弁 18:放出弁 19:圧力センサ 20:開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA11 AF16 AG01 AG07 AH48 AH51 AR02 AR14 CA11 CB01 CK41 4F206 AA11 AF16 AG01 AG07 AH48 AH51 AR027 AR14 JA05 JF06 JN27 JQ81

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが1〜8mmの熱可塑性樹脂成形品
    であって、1〜15%の空隙を有し、該空隙により成形
    品に不規則流動模様が形成されている模様を有する成形
    品。
  2. 【請求項2】 不規則流動模様がフラクタル模様である
    請求項1記載の模様を有する成形品。
  3. 【請求項3】 成形品が板状の射出成形品である請求項
    1または2記載の模様を有する成形品。
  4. 【請求項4】 厚みが1〜8mmの成形金型キャビティ
    に溶融熱可塑性樹脂を、成形金型キャビティ容積の85
    %以上射出し、ガスを注入することにより流動模様を形
    成することを特徴とする模様を有する射出成形品の成形
    方法。
  5. 【請求項5】 注入ガスの圧力が10MPa以下である
    請求項4記載の模様を有する射出成形品の成形方法。
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JP2008114381A (ja) * 2006-10-31 2008-05-22 Shin Etsu Polymer Co Ltd ローラの製造方法

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