JP2000344835A - 刺激応答性高分子材料およびその製法 - Google Patents

刺激応答性高分子材料およびその製法

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JP2000344835A JP11161372A JP16137299A JP2000344835A JP 2000344835 A JP2000344835 A JP 2000344835A JP 11161372 A JP11161372 A JP 11161372A JP 16137299 A JP16137299 A JP 16137299A JP 2000344835 A JP2000344835 A JP 2000344835A
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Yoshikatsu Akiyama
義勝 秋山
Kimihiro Yoshizako
公博 吉廻
Yukio Hasegawa
幸雄 長谷川
Mitsuo Okano
光夫 岡野
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/50Conditioning of the sorbent material or stationary liquid
    • G01N30/52Physical parameters
    • G01N30/54Temperature

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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 疎水性を持たせるために炭素数の大きな側鎖
を持、なおかつ水素結合性を有する官能基を持つよう
な、熱応答性高分子化合物を提供すること。 【解決手段】 式I 【化1】 (式中Zは水素原子またはメチル基を示す。Xは水素原
子もしくは炭素数1〜8の直鎖または分枝構造を有す
る、水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化水素基を有
し、Yは炭素数2〜8の直鎖または分枝構造を有する、
水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化水素基を示し、場
合によってはXとYは化学結合を形成していてもよい。
nは2以上の整数を示す。)で表される繰り返し単位を
含む高分子化合物で、溶液中で温度応答性を示す高分子
化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度変化等の物理
的刺激により高分子自身の極性変化とともに、高分子自
身が伸縮、凝集を起こす高分子化合物、その製法、この
化合物を用いた物質の分離、吸着、放出機能を有する材
料およびこの化合物を用いた物質の分離方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】温度応答性高分子として知られている、
N−イソプロピリアクリルアミドを代表とするN−アル
キルアクリルアミドは、DDSや分離剤への応用に多く
利用されている。しかしながら、温度応答性を示すアル
キルアクリルアミド系の単量体の側鎖には炭素数の少な
いアルキル基しかない。そのため、疎水性あるいは水素
結合性が小さく、すべての生体成分や有機物質などの効
率良い、分離、吸着および放出を行うことが難しかっ
た。また、水素結合性基を有する単量体を用いて共重合
体を得ることで、水素結合性基を導入できるが、この場
合、曇点が高くなるかもしくは温度応答性が消失するた
め、物質、特に生体成分に関しての分離、吸着および放
出には過酷な条件となってしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、疎水
性を持たせるために炭素数の大きな側鎖を持ち、なおか
つ水素結合性を有するような官能基を持つような、熱応
答性高分子を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水素結合
性を有しながら、疎水性の大きい熱応答性高分子を合成
するために、炭素数の大きいヒドロキシアルキルアミド
単量体を合成し、これを重合することで水素結合性を持
つ水酸基を有し、疎水性基を持つような高分子材料が温
度応答性を示すことを見出した。さらに、本発明者は、
かかる温度応答性高分子化合物を含む、物質の吸着、分
離および放出材料を利用することで、様々な物質の分離
への応用を見出した。本発明はかかる知見にもとづいて
完成したものである。
【0005】すなわち、本発明は、式I
【0006】
【化2】
【0007】(式中Zは水素原子またはメチル基を示
す。Xは水素原子もしくは炭素数1〜8の直鎖または分
枝構造を有する、水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化
水素基を有し、Yは炭素数2〜8の直鎖または分枝構造
を有する、水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化水素基
を示し、場合によってはXとYは化学結合を形成してい
てもよい。nは2以上の整数を示す。)で表される繰り
返し単位を含む高分子化合物もしくはこの単位構造を含
む共重合体およびゲル構造体であり、溶液中で温度応答
性を示す高分子化合物、その製造方法およびこれを用い
た物質の分離、吸着、放出材料に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明にかかる高分子化合物は以
下の構造を有する。
【0009】
【化3】
【0010】(式中Zは水素原子またはメチル基を示
す。Xは水素原子もしくは炭素数1〜8の直鎖または分
枝構造を有する、水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化
水素基を有し、Yは炭素数2〜8の直鎖または分枝構造
を有する、水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化水素基
を示し、場合によってはXとYは化学結合を形成してい
てもよい。nは2以上の整数を示す。)で表される繰り
返し単位のみからなる高分子化合物もしくはこの繰り返
し単位構造を含む共重合体およびゲル構造で、水溶液中
系で温度応答性を示す高分子材料を示す。
【0011】本発明において、炭素数1〜8の直鎖また
は分枝の水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化水素基と
は、炭素数1〜8の直鎖または分枝のヒドロキシルアル
キル基を示し、炭素数2〜8の直鎖または分枝構造を有
する、水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化水素基と
は、炭素数2〜8の直鎖または分枝のヒドロキシルアル
キル基を示す。
【0012】本発明においてXとYは化学結合を形成す
るとは、XおよびYがそれぞれ脂肪族炭化水素基を有
し、XとYの炭素数が合計5〜16の範囲内で化学結合
で水酸基を一カ所もしくは二か所以上有する構造を有す
ることを示す。なお、XとYが化学結合するとは、Xと
Yが共有結合することを意味する。
【0013】ヒドロキシルアルキル基に含まれる水酸基
の数は1または2以上ある。好ましいヒドロキシアルキ
ル基としては、1−ヒドロキシペンチル基、2−ヒドロ
キシペンチル基、3−ヒドロキシペンチル基、tran
s−ヒドロキシシクロヘキシル基、6−ヒドロキシヘキ
シル基、2−ヒドロキシ−3−メチルペンチル基、5−
ヒドロキシ−3−エチルペンチル基、3−ヒドロキシヘ
キシル基、7−ヒドロキシヘプチル基、6−ヒドロキシ
ヘプチル基、8,3−ジヒドロキシオクチル基、8,5
−ジヒドロキシオクチル基などを挙げることができる。
【0014】nは2以上の整数であれば特に限定されな
いが、分子量が700,000以下となるような範囲が
望ましい。特に好ましい分子量の範囲は、1,000〜
700,000である。
【0015】上記式(I)で示される単量体としては、
アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、アク
リル酸無水物あるいはメタクリル酸無水物とアルキルア
ミノアルコールとの反応により合成される化合物を例示
することができる。本発明におけるアルキルアミノアル
コールとは炭素数3〜16の直鎖もしくは分枝構造を有
する、水酸基を1か所以上有する脂肪族炭化水素、ある
いは炭素数3〜16の環状構造を有する、水酸基を1か
所以上有する脂環式炭化水素基である。好ましいアルキ
ルアミノアルコールとしては炭素数1〜12で水酸基を
1か所以上有するものであり、4−アミノペンタノー
ル、5−アミノペンタノール、3−アミノペンタノー
ル、2−アミノペンタノール、trans−アミノペン
タノール、6−アミノヘキサノール、N−5−ヒドロキ
シペンチル−N’−メチル−8−アミノ−3,5−ジヒ
ドロキシオクチルなどを挙げることができる。
【0016】本発明において、上記繰り返し単位を含む
共重合体とは、上記化学式で示した単量体と他種の、t
−ブチルアクリルアミド、n−ブチルアクリルアミド、
i−ブチルアクリルアミド、アクリルアミド、ヘキシル
アクリルアミド、へプチルアクリルアミドなどのアルキ
ルアクリルアミド、もしくはt−ブチルメタクリルアミ
ド、n−ブチルメタクリルアミド、ブチルメタクリルア
ミド、ヘキシルメタクリルアミド、へプチルメタクリル
アミドなどのアルキルメタクリルアミド、もしくはメタ
クリル酸、n−ブチルアクリレイト、s−ブチルアクリ
レイト、t−ブチルアクリレイト、n−プロピルアクリ
レイト、i−プロピルアクリレイトなどのアルキルアク
リレイト、またはメチルメタクリレイト、n−ブチルメ
タクリレイト、s−ブチルメタクリレイト、t−ブチル
メタクリレイト、n−プロピルメタクリレイト、i−プ
ロピルメタクリレイトなどのアルキルメタクリレイト、
またはヒドロキシエチルメタクリレイト、ヒドロキシエ
チルアクリルアミド、2−アミノエチルメタクリルアミ
ド、アミノスチレン、2−(t−ブチルアミノ)エチル
メタクリレイト、2−スルホエチルメタクリレイト、3
−スルホプロピルアクリレイト、グリシジルメタクリレ
イトなどのようなヒドロキシ基、アミノ基、スルホン
基、エポキシ基などの官能基を有する単量体、またはス
チレンなどのような単量体とのランダム共重合体、ブロ
ック共重合体を意味する。
【0017】本発明におけるゲル構造とは、メチレンビ
スアクリルアミドなどのような架橋剤と反応させて得ら
れたものを意味する。本発明の高分子化合物は次のよう
に製造される。高分子化合物の原料となる1種類もしく
は2種類以上の単量体と重合開始剤を重合溶媒に溶解し
て、加熱などにより重合反応を開始する。この時、かか
る高分子化合物を含むゲル構造体を得るために、2官能
性の単量体を溶解してもよい。さらにこの時、かかる高
分子化合物の分子量を調整するため、あるいはかかる高
分子化合物の端末に反応性官能基を導入するために、連
鎖移動剤を重合溶媒に溶解させてもよい。重合反応後は
かかる高分子を溶解しない溶媒中で再沈殿させること
で、目的の温度による刺激応答性高分子化合物を得るこ
とができる。
【0018】本発明の高分子化合物は、例えばその端末
に導入した反応性官能基を利用してシリカゲルあるいは
ポリマーゲルなどの担体表面に固定化することができ
る。またはシリカゲルあるいはポリマー等の固体表面に
重合開始剤を固定化した後に、かかる高分子化合物の原
料となる1種類もしくは2種類以上の単量体を重合溶媒
に溶解して、重合開始剤を固定化したシリカゲルあるい
はポリマーゲル等の担体存在下で加熱などにより重合反
応を開始することで、かかる高分子化合物をシリカゲル
あるいはポリマーゲル等の担体表面に固定化することが
できる。このとき、かかる高分子化合物のゲル構造体を
得るために、2官能性の架橋剤を溶解しても良い。さら
にこのとき、かかる高分子化合物の分子量を調整するた
めに、あるいは反応性官能基を導入するために、連鎖移
動剤を重合溶媒に溶解させても良い。かかる高分子化合
物を含む材料は各種の液体クロマトグラフィー担体、吸
着剤などの吸着・分離担体、バイオプロダクトなどの放
出剤、生体機能材料に応用することができる。
【0019】
【実施例】以下の実験例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定
されるものではない。
【0020】
【実施例1】ジメチルホルムアミド(140ml)に5
−アミノペンタノール(5.4g)、トリエチルアミン
(5.6ml)を加え、この混合溶液のなかにアクリル
酸クロラロイド(4.2ml)を溶解させたジメチルホ
ルムアミド(30ml)の混合溶液を−40℃中で、こ
れを滴下しながら撹拌した。2時間後、この溶液を濾過
し、沈澱物を除去したのち、ロータリーエバポレーター
で溶媒を除去した。溶媒の除去後、残留物をアセトンに
溶解させてシリカカラムにより、目的物を含む溶離液を
分取し、真空ポンプで溶媒を除去し、5−ヒドロキシペ
ンチルアクリルアミドを精製した(2.1g)。
【0021】得られた5−ヒドロキシペンチルアクリル
アミド(1.0g)と重合開始剤として4,4’−アゾ
ビス(4−シアノ吉草酸)(20mg)をジメチルホル
ムアミド(5ml)に加え、凍結融解法により脱気を行
い、その後に65℃で3時間、ラジカル重合を行った。
重合反応後、反応溶液にジメチルスルホキシド(7m
l)を反応溶液に加えて、この混合溶液をアセトン−エ
ーテル=1:3(体積比)の混合溶液中で再沈殿を行
い、目的とするポリ(5−ヒドロキシペンチルアクリル
アミド)のホモポリマーを得た(0.51g)。この時
えられたポリマーの分子量は数平均分子量(Mn)は2
0,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.7
7であった。
【0022】このホモポリマーを水溶液に0.1wt%
となるように溶解させて、温度変化による透過率の変化
について測定を行った(図1)。その結果、曇点は4
0.8℃付近にあることが示された。
【0023】クロマトグラフィー担体上に、このポリマ
ーを固定化するため、このポリマー(0.3g)、ヒド
ロキシスクシイミド(0.8g)およびジシクロヘキシ
ルカルボジイミド(0.8g)をジメチルホルムアミド
(30ml)に溶解させ、一晩、室温で撹拌を行った。
撹拌後、析出した沈澱物を十分に除き、アセトン:ジエ
チルエーテル=1:3(体積比)の混合溶媒中で再沈殿
を行い、真空乾燥により目的とする、ポリマー鎖の端末
がヒドロキシスクシイミド化された高分子を得た。次
に、この活性化された高分子(0.15g)とアミノプ
ロピルシリカ(0.75g)をジメチルホルムアミド
(30ml)に加え、シリカ上にこのポリマーを固定化
した。固定化後、同様な操作を、同様な条件で行い、ポ
リマーの固定化を行った。元素分析の結果より、有機物
含量が10wt%増加したことから、高分子が固定化さ
れたことが確認された。
【0024】この、シリカを4.6x30mmのステン
レスカラム管に充填行い、ペプチドを分離したところ、
ベータエンドルフィン、アンギオテン等のペプチドが水
系の移動相で温度変化によりその保持時間がことなるこ
とが確認された。
【0025】
【実施例2】trans−アミノシクロヘキサノール
(5.0g)とトリエチルアミン(6.1ml)をクロ
ロホルム(100ml)に加え、この混合溶液の中にア
クリル酸クロラロイド(3.4ml)をクロロホルム
(30ml)に溶解させた混合溶液を2時間かけて、氷
冷中で滴下を行い反応させた。反応後、滴下後、室温で
1時間撹拌を行い、その後にロータリーエバポレーター
で溶媒を除去した。溶媒除去後、酢酸エチル(250m
l)を加え、析出物を濾過し炉液をシリカカラムにかけ
目的物を含む溶離液を分取し、これを濃縮し、n−ヘキ
サン(250ml)を加えて、再結晶させ、これを濾
過、乾燥させて、目的とする4−ヒドロキシシクロヘキ
シルアクリルアミド(2.4g)を得た。
【0026】この単量体(0.8g)を重合開始剤であ
る4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(5mg)
とともにジメチルホルムアミド(5ml)に溶解させ、
凍結溶解法により脱気を行った後に、65℃で3時間、
重合を行った。重合後、この溶液にジメチルスルホキシ
ド(7ml)を加え、アセトン:ジエチルエーテル=
1:3(体積比)の混合溶液中で再沈殿を行い、真空中
で乾燥させて、目的とするポリ(trans−ヒドロキ
シシクロヘキシルアクリルアミド)(0.90g)を得
た。GPCの分子量分析の結果から、このホモポリマー
の数平均分子量(Mn)が28,000であり分子量分
布(Mw/Mn)は2.68であった。また温度変化に
よる透過率の測定から、曇点は41.2℃付近にあるこ
とがわかった。また、端末滴定法による数平均分子量の
測定もほぼ同じ値を示した。
【0027】
【実施例3】5−ヒドロキシペンチルアクリルアミド
(1.0g)とt−ブチルアクリルアミド(0.12
g)と2,2’−アゾビスイソブチルニトリル(12m
g)をジメチルスルホキシド(6ml)に溶解させ70
℃で3時間重合を行った。重合反応の後に、アセトン:
エーテル(1:3(体積比))の混合溶液に入れて目的
とする共重合体を得た。この共重合体のポリマーを1w
t%となるように水溶液中に溶解させて、温度変化によ
り曇点を示すかどうか観察したところ、氷冷中では溶解
し、90℃の温度で白濁することから、曇点を有するこ
とが確認された。
【0028】
【実施例4】6−アミノヘキサノール(2.0g)とト
リエチルアミン(2.1ml)をクロロホルム溶媒(8
0ml)中で溶解させ、この溶液の中に、アクリル酸ク
ロラロイド(1.4ml)を溶かしたクロロホルム(2
0ml)溶媒を氷冷中で3時間かけて滴下を行った。滴
下後、室温中で3時間撹拌を行い、エバポレーターで溶
媒を除去し、析出物を得た。この、析出物に酢酸エチル
(120ml)を加えて、析出物を濾過により、取り除
き濾液をエバポレータで濃縮した。濃縮後、これをシリ
カカラムにかけて、目的物を含む溶離液を分取し、これ
を濃縮、再結晶により目的とする、6−ヒドロキシヘキ
シルアクリルアミドを得た(1.4g)。得られた、6
−ヒドロキシヘキシルアクリルアミド(1.0g)と
2,2’−アゾビスイソブチルニトリル(10mg)を
ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解させ、凍結融解
法により脱気を行った後に、70℃で2時間、重合反応
を行った。重合反応後、テトラヒドロフラン:エーテル
=1:1の混合溶媒でポリマーの再沈殿を行った。再沈
殿後、真空下で乾燥を行い、目的とするポリ(6−ヒド
ロキシヘキシルアクリルアミド)(0.84g)を得
た。GPCの分析により、このポリマーの数平均分子量
(Mn)は9,600であり、分子量分布(Mw/M
n)は4.05であった。
【0029】このポリマーを1wt%となるように水溶
液中に溶解させて、温度変化による透過率の変化につい
て測定を行った(図3)。また、グアニジン水溶液中で
の温度応答性について調べるため、1.0Mグアニジン
−塩酸水溶液に同様な濃度でポリマーを溶解させ、温度
変化による透過率の変化をについて測定を行った。その
結果、水溶液中では2.1℃に、1.0Mグアニジン−
塩酸水溶液では5.2℃に曇点をそれぞれ示すことがわ
かった。
【0030】
【実施例5】5−ヒドロキシペンチルアクリルアミド
(0.8g)とアクリルアミド(0.2g)と2,2’
−アゾビスイソブチルニトリル(10mg)をジメチル
スルホキシド(7ml)に溶解させ、70℃で2時間重
合を行った。重合反応の後に、アセトン:エーテル
(1:3(体積比))の混合溶液に入れ目的とする共重
合体を得た。この共重合体のポリマーを1wt%となる
ように水溶液中に溶解させて、温度変化により曇点を示
すかどうか観察したところ、氷冷中では溶解し、90℃
の温度で白濁することから、曇点を有することが確認さ
れた。
【0031】
【発明の効果】本発明により、従来のアミド系の熱応答
性高分子と比べ、水酸基を多量に含み、かつ疎水性の大
きい熱応答高分子を合成することができるので、幅広く
極性および水素結合能がコントロール可能である。ま
た、高分子の分子量、濃度、密度などによっても極性お
よび水素結合性が変化するため、従来の熱応答性高分子
では得られなかった、バイオプロダクトなどの物質に対
する吸着、分離、放出挙動を示すことが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリ(5−ヒドロキシペンチルアクリルアミ
ド)が水溶液中で温度応答性を発現した図である
【図2】ポリ(trans−ヒドロキシシクロヘキシル
アクリルアミド)が水溶液中で温度応答性を発現した図
である。
【図3】ポリ(6−ヒドロキシヘキシルアクリルアミ
ド)が水溶液中で温度応答性を発現した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡野 光夫 千葉県市川市国府台6−12−12 Fターム(参考) 4D017 AA03 BA03 CA13 CB01 DA02 DA03 EA01 4J100 AB02Q AJ02Q AL03Q AL09Q AM15Q AM17Q AM21P AM21Q BA03P BA03Q BA16P BA29P BA29Q BA40P BA56Q BC54Q CA01 CA04 DA24 DA61 EA03 FA03 JA15 JA17 JA51

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 (式中Zは水素原子またはメチル基を示す。Xは水素原
    子もしくは炭素数1〜8の直鎖または分枝構造を有す
    る、水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化水素基を有
    し、Yは炭素数2〜8の直鎖または分枝構造を有する、
    水酸基を一カ所以上有する脂肪族炭化水素基を示し、場
    合によってはXとYは化学結合を形成していてもよい。
    nは2以上の整数を示す。)で表される繰り返し単位を
    含む高分子化合物で、溶液中で温度応答性を示す高分子
    化合物。
  2. 【請求項2】 式Iに示す単量体がアクリル酸クロライ
    ド、メタクリル酸クロライド、アクリル酸無水物あるい
    はメタクリル酸無水物とアルキルアミノアルコールとの
    反応により合成される化合物である、請求項1記載の高
    分子化合物。
  3. 【請求項3】 式Iに示す繰り返し単位のみからなる請
    求項1または2記載の高分子化合物。
  4. 【請求項4】 式Iに示す繰り返し単位を含み、共重合
    体構造を有する請求項1または2記載の高分子化合物。
  5. 【請求項5】 高分子材料の端末にカルボキシル基、ア
    ミノ基、水素基、またはシアノ基のような官能基を有す
    る、請求項1、2、3および4のいずれか1項記載の高
    分子化合物。
  6. 【請求項6】 高分子材料の曇点を水溶液中の塩濃度、
    高分子の濃度、pH濃度、有機溶媒の濃度、高分子の分
    子量の大きさ、共重合体中のカチオン性基もしくはアニ
    オン性基の数のうちいずれか1つまたは2つ以上によっ
    て制御する、請求項1、2、3、4および5のいずれか
    1項記載の高分子化合物。
  7. 【請求項7】 高分子材料が高分子ゲルの形状である請
    求項1、2、3、4、5および6のいずれか1項記載の
    高分子化合物。
  8. 【請求項8】 温度応答性材料が曇点を境にして、材料
    の極性および水素結合を介した水和状態が変化する 請
    求項1、2、3、4、5、6および7のいずれか1項記
    載の高分子化合物。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載された高分子化合物の水
    酸基を化学反応によりアミノ基またはカルボキシル基な
    どの他種の官能基に変換でき、変換後も溶液中で温度応
    答性を示す高分子化合物。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8および9のいずれか1項記載の高分子材料を充填剤上
    に固定化し、この充填剤を用いて、一定温度下で作成で
    きる、極性もしくは水素結合性が標的物質と相互作用す
    ることで、材料の極性もしくは水素結合性が変化を受け
    ることを利用することによって物質の分離、吸着、放出
    を行うことを特徴とする、物質の分離方法。
  11. 【請求項11】 物質が生体成分または有機化合物であ
    る請求項10記載の分離方法。
  12. 【請求項12】 生体成分がタンパク質、核酸、ペプチ
    ド、細胞のいずれかである請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 有機化合物が医薬である請求項11記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8および9のいずれか1項記載の温度応答性を示す高分
    子材料を充填剤上に固定化し、この充填剤を用いて、温
    度変化を特徴とする、タンパク質、核酸、ペプチド、細
    胞などの生体成分もしくは有機化合物などの分離、吸
    着、放出を行う分離、吸着、放出材料。
  15. 【請求項15】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8および9のいずれか1項記載の温度応答性を示す高分
    子材料を用いたクロマトグラフィー用充填剤。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の繰り返し単位を有す
    る単量体もしくは当該単量体と他種の単量体を溶液中に
    重合開始剤とともに溶解させて、熱もしくは光などによ
    って重合反応を起こすことを特徴とする請求項1に記載
    の高分子化合物の製造方法。
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