JP2000345006A - 難燃性プリプレグ及び積層板 - Google Patents

難燃性プリプレグ及び積層板

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JP2000345006A
JP2000345006A JP11157669A JP15766999A JP2000345006A JP 2000345006 A JP2000345006 A JP 2000345006A JP 11157669 A JP11157669 A JP 11157669A JP 15766999 A JP15766999 A JP 15766999A JP 2000345006 A JP2000345006 A JP 2000345006A
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epoxy resin
resin
prepreg
weight
powdery
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JP11157669A
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Kido Murakawa
喜堂 村川
Eizo Tozaki
栄造 東崎
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機溶剤を使用しないで、良好な耐熱性、難
燃性を有するプリプレグ及び積層板を得ること。 【解決手段】 (a)エポキシ樹脂、(b)エポキシ樹
脂硬化剤、及び(c)カップリング剤で表面処理した被
覆型リン化合物を含有する粉末状のエポキシ樹脂組成物
を、シート状繊維基材の少なくとも片面に存在させてな
ることを特徴とするプリプレグ及びこのプリプレグを用
いて得られた積層板又は銅張積層板であり、粉末状エポ
キシ樹脂組成物は、各成分が実質的に粉末状であり、こ
れらに機械的エネルギーを与えてメカノケミカルな反応
させたものであるか、または、各成分を加熱混練ないし
溶融混合し、微粉砕した粉末状物であることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン系難燃剤
を使用しなくても優れた難燃性を有し特に電気機器、電
子機器、通信機器等に使用される印刷回路板用として好
適なプリプレグ及び積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント回路板については小型化、高機
能化の要求が強くなる反面、価格競争が激しく、特にプ
リント回路板に用いられる多層積層板やガラス布基材エ
ポキシ樹脂積層板、あるいはガラス不織布を中間層基材
としガラス織布を表面層基材とした積層板は、いずれも
価格の低減が大きな課題となっている。従来これらに用
いられるプリプレグや積層板の製造工程では、多量の溶
剤が用いられてきた。これは、樹脂ワニスの調製が容易
で、基材への樹脂の塗布・含浸が均一で容易なためであ
る。この溶剤は塗布後の乾燥工程で蒸発して製品中に存
在せず、多くは、燃焼装置等で処理され、あるいはその
まま大気中に放出されてきた。この為地球温暖化や大気
汚染の一因となることが指摘されるようになってきた。
一方では、溶剤使用量の削減が種々検討されているが、
基材への樹脂塗布・含浸などの製造上の問題からこの削
減は困難であった。
【0003】溶剤を使用しないプリプレグ及び積層板の
製造のために、低融点の樹脂や液状の樹脂を加熱混合し
て均一化して基材へ塗布する研究が以前からなされてい
る(例えば、特開平9−263647号公報)。しかし
ながら、このような方法では、均一混合が十分に出来な
い、連続生産時加熱温度の低下による設備への樹脂固
結、加熱中の熱硬化性樹脂のゲル化、これによる設備の
掃除等の問題があり、連続的な生産が困難であった。一
方粉末状樹脂をそのまま塗布する方法も提案されている
(例えば、特開昭50−143870号公報)が、均一
な混合及び塗布が困難であり、部分的な硬化が生じた
り、基材への含浸が不十分であるなどの問題があり、実
用化には至っていない。
【0004】また、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化
性樹脂は、火災に対する安全性を確保するため難燃性が
付与されている場合が多い。これらの樹脂の難燃化は従
来臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有化合物を用いる
ことが一般的であった。これらのハロゲン含有化合物は
高度な難燃性を有するが、芳香族臭素化合物は熱分解す
ると腐食性の臭素、臭化水素を分離するだけでなく、酸
素存在下で分解した場合に毒性の高いポリブロムジベン
ゾフラン及びポリジブロモベンゾオキシンを形成する可
能性がある。この様な理由から臭素含有難燃剤に代わる
難燃剤としてリン化合物、窒素化合物及び無機系難燃剤
が検討されている。
【0005】例えば、表面を熱硬化性樹脂等で被覆した
粉末状のリン化合物を難燃剤として添加することで、耐
水性等の特性が向上するが、被覆樹脂とエポキシ樹脂と
の相容性が低いために界面での十分な密着性が得られ
ず、一般的に耐熱性等の低下が見られる。また被覆型リ
ン化合物を含有する樹脂組成物を粉末状のまま塗布する
方法では、粉末の流動性や凝集性により均一な塗布が困
難な場合がある。一般的に粉末粒子の粒径が小さい程そ
の傾向が強く、平均粒径25μm以下では均一塗布する
ことができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来製造が
困難であった無溶剤樹脂の使用によるプリプレグ、ある
いは積層板を得んとして研究した結果、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、カップリング剤で表面処理した被覆型
リン化合物を必須成分とする粉末状のエポキシ樹脂組成
物を使用することことにより基材への塗布性、含浸性、
硬化性、耐熱性及び難燃性が従来の溶剤を使用した場合
と同等になるとの知見を得、更にこの知見に基づき種々
研究を進めて本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)エポキ
シ樹脂、(b)エポキシ樹脂硬化剤及び(c)カップリ
ング剤で表面処理した被覆型リン化合物を必須成分とす
る粉末状のエポキシ樹脂組成物を、シート状繊維基材の
少なくとも片面に存在させてなることを特徴とするプリ
プレグであり、好ましくはこの粉末状エポキシ樹脂組成
物が、各成分が実質的に粉末状であり、これらに機械的
エネルギーを与えてメカノケミカルな反応させたもので
あるプリプレグ、あるいは各成分を加熱混練ないし溶融
混合し、微粉砕した粉末状物であるプリプレグであり、
さらには、かかるプリプレグを、1枚又は複数枚重ね合
わせ、加熱加圧してなることを特徴とする積層板に関す
るものである。
【0008】エポキシ樹脂(a)は、1分子中に2個以
上のエポキシ基を有するものであり、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビ
フェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状
脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹
脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、複素環式エポキ
シ樹脂などを挙げることができる。特にフェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂及びクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂は耐熱性が高く、またベンゼン環含有率が高い
ため、熱分解すると炭化されやすい。このためビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂に比べて難燃性が高い特徴を持
つため好ましい。これらの1種若しくは2種以上の混合
物も使用できる。エポキシ樹脂は常温で固形であるもの
が組成物の粉末化のために好ましく、融点が50〜13
0℃の範囲にあるものがより好ましい。
【0009】エポキシ樹脂硬化剤(b)としては、フェ
ノール樹脂、アミノ基を有する化合物等を挙げることが
できる。フェノール樹脂としては、フェノールノボラッ
ク樹脂、クレゾールノボラック樹脂、パラキシリレン変
性フェノール樹脂、メタキシリレン・パラキシリレン変
性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシ
クロペンタジエン変性フェノール樹脂、フェノールアラ
ルキル樹脂、ナフタレンアラルキル樹脂などがあり、特
にフェノールアラルキル樹脂及びナフタレンアラルキル
樹脂は、吸水率が低くかつ難燃性が高い特徴を持つので
好ましい。また、これらのフェノール樹脂は、1種若し
くは2種以上の混合物を使用でき常温で固形状のもので
ある。融点は、通常50〜130℃の範囲に有れば良
い。アミノ基を有するエポキシ樹脂硬化剤は難燃助剤的
に窒素源として期待でき、エチレンジアミン、トリメチ
レンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミンなどの直鎖脂肪族ジアミン、メタフェニレン
ジアミン、パラフェニレンジアミン、パラキシレンジア
ミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニル
プロパン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフ
ェニルスルフォン、ジアミノジシクロヘキサン、ビス
(4―アミノフェニル)フェニルメタン、1、5―ジア
ミノナフタレン、メタキシリレンジアミン、パラキシリ
レンナフタレン、1、1―ビス(4―アミノフェニル)
シクロヘキサン、ジシアンジアミドなどが例示される
が、特にこれらに限定されるものではない。耐熱性、硬
化性等の点で、特に好ましくは、ジアミノジフェニルメ
タン、ジシアンジアミドである。また、これらのうち何
種類かを併用することができる。
【0010】カップリング剤で表面処理した被覆型リン
化合物(c)について説明する。被覆型リン化合物と
は、表面を熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等で被覆した
リン化合物であり、リン化合物としては、融点の高いポ
リリン酸塩、特にポリリン酸塩としてはポリリン酸アン
モニウム、ポリリン酸アミドなどのポリリン酸塩や、リ
ン酸メラミン等、分子中にリンと窒素を共に含有するよ
うなリン化合物が好ましく使用される。この他に、トリ
メチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブ
チルホスフェート、トリー2―エチルヘキシルホスフェ
ート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニル
ホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレ
ニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、
キシレニルジフェニルホスフェート、2―エチルヘキシ
ルジフェニルホスフェート、トリス(2、6―ジメチル
フェニル)ホスフェート、レゾルシンジフェニルホスフ
ェート等のリン酸エステル及びそれらの縮合物を用いる
こともできる。
【0011】リン化合物の中で、粉末状のリン化合物の
表面を樹脂膜で被覆したものは、極めて安定で耐薬品
性、耐水性が優れている。また、低融点のものや、水溶
性のリン化合物についても表面を熱硬化性樹脂又は熱可
塑性樹脂等で被覆することにより、積層板特性を低下さ
せることがないので、十分実用に供することができる。
【0012】被覆型リン化合物のカップリング処理方法
について説明する。被覆型リン化合物100重量部に対
して、カップリング剤0.01〜5重量部を、直接ある
いは有機溶剤又は水で希釈したものを添加しヘンシェル
ミキサー等で攪拌混合することで得られる。この場合必
要に応じて熱をかけて攪拌しても良い。また樹脂等他の
成分と被覆型リン化合物の混合物に対して添加すること
もできる。
【0013】被覆型リン化合物の表面処理に使用するカ
ップリング剤としては、アミノ系、エポキシ系のシラン
化合物が主に好ましいが、その他のシランカップリング
剤、チタン系カプッリング剤など、他のカプッリング剤
を使用することもできる。
【0014】被覆型リン化合物をカップリング剤で表面
処理することにより粉末状樹脂組成物の流動性が向上し
基材への均一塗布が可能となる。これは被覆型リン化合
物がカップリング剤により表面改質され、これにより自
己凝集性が著しく低下するためと考えられる。凝集性の
低下は分散性の向上でもあり、被覆型リン化合物の均一
分散により耐燃性向上の効果も発揮される。更には、カ
ップリング剤処理により銅箔や樹脂と無機フィラーの密
着性が向上するため、耐熱性や低吸湿性等の特性を付与
することができる。被覆型リン化合物の平均粒径は、カ
ップリング剤処理による流動性向上効果を有効に発揮さ
せるためには、200μm以下、更には100μm以
下、特には50μm以下が好ましい。
【0015】本発明において、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂及びカップリング剤で表面処理した被覆型リン化
合物を必須成分として含有するが、本発明の目的に反し
ない範囲に於いて、その他の硬化剤、硬化促進剤、その
他の成分を添加してもかまわない。
【0016】各成分の配合割合について説明する。
(b)成分のフェノール樹脂は(a)成分のエポキシ樹
脂100重量部に対して20〜60重量部である。20
重量部未満である場合、樹脂の硬化が不十分となり、6
0重量部を越えると未反応のフェノール樹脂の影響によ
り耐熱性が低下する可能性があり好ましくない。(c)
成分のカップリング剤で表面処理した被覆型リン化合物
は(a)及び(b)の合計100重量部に対してリンと
して0.5〜4重量部である。0.5重量部未満の場
合、難燃性に対する効果が小さく,4重量部を越えると
耐熱性を低下させるため好ましくない。
【0017】粉末状エポキシ樹脂組成物が、各成分が実
質的に粉末状であり、これらに機械的エネルギーを与え
てメカノケミカルな反応させたものである場合、配合量
が少ない成分(例えば、組成物全体に対して20重量%
以下)はその一部又は全部が液状でもよく、樹脂等との
混合物に機械的エネルギーを与えた後に粉末化できれば
使用可能である。
【0018】これらの粉体の粒径としては、通常100
0μm以下であり、好ましくは0.1〜500μmであ
り、更に好ましくは0.1〜200μmである。これ
は、1000μmを越えると粒子重量に対しての表面積
が小さくなり、エポキシ樹脂等各成分の互いの接点が少
なくなり、均一分散が困難となるため、反応の目標比率
とは異なった比率で反応したり、均一な反応が行われな
いおそれがある。
【0019】メカノケミカル反応による改質とは、「固
体による固体の改質で、粉砕、磨砕、摩擦、接触による
粒子の表面活性、表面家電を利用するものである。活性
そのものが、結晶形の転移や歪みエネルギーの増大によ
る溶解、熱分解速度の改質、あるいは機械的強度、磁気
特性になる場合と、表面活性を他の物質との反応、付着
に用いる場合とがある。工学的には機械的衝撃エネルギ
ーが利用され、摩擦、接触による電荷、あるいは磁気に
よる付着、核物質への改質剤の埋め込み、溶融による皮
膜の形成等、物理的改質のみならず化学的改質も行われ
る。」(「実用表面改質技術総覧」材料技術研究協会
編、産業技術サービスセンター、1993.3.25発行、p786)
ものである。本発明は、メカノケミカル反応による化学
的改質を利用したものであるが、固体と液体が機械的エ
ネルギーにより化学的に改質される場合をも含むもので
ある。
【0020】メカノケミカル反応のために機械的エネル
ギーを与える粉体処理方法としては、ライカイ機、ヘン
シェルミキサー、プラネタリーミキサー、ボールミル、
媒体攪拌ミル、ジェットミル、オングミル、多段石臼型
混練押出機等による混合乃至混練がある。この中でオン
グミル(ホソカワミクロン(株)製 メカノフュージョン
方式等)、多段石臼型混練押出機((株)KCK製:メカ
ノケミカルディスパーョン方式等)、ジェットミル
((株)奈良機械製作所製:ハイブリタイザー方式等)、
媒体攪拌ミル(三井鉱山(株)乾式連続微粉砕機ダイナ
ミックミル)による混合乃至混練が好ましく、特に、メ
カノケミカル反応を効率よく行うためには、多段石臼型
混練押出機((株)KCK製:メカノケミカルディスパー
ジョン方式)が好ましい。
【0021】メカノケミカル反応を行うためには、熱硬
化性樹脂の軟化点は、好ましくは50℃以上、より好ま
しくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上であ
る。これは、上記処理時に粉体間あるいは粉体と処理装
置との間で摩擦、粉砕、融合により20〜50℃程度の
熱が発生するため、この影響を最小限にとどめるためで
ある。一方、軟化点が高すぎても有効なメカノケミカル
反応が行われにくく、かつ、後の工程である樹脂組成物
の基材への含浸が困難となるので、150℃以下、特に
130℃以下の軟化点が好ましい。粉末状熱硬化性樹脂
及び硬化剤等の各成分は、メカノケミカル反応のための
粉体処理の前に、予め、上記粒径まで粉砕した後ヘンシ
ェルミキサー等にてできるだけ均一に混合することが好
ましい。
【0022】メカノケミカル反応された粉末状エポキシ
樹脂組成物の粒径は、通常1000μm以下であり、好
ましくは0.1〜500μmであり、更に好ましくは
0.1〜200μmである。かかる粒径は、粉末組成物
の散布ないし塗布時の流動性、及び加熱溶融時の流れや
表面の滑らかさを改良すること、基材への樹脂の含浸性
を改良すること、基材中での樹脂組成物の分布を安定化
させること等のために適している。
【0023】粉末状エポキシ樹脂組成物が、各成分を加
熱混練ないし溶融混合し、微粉砕した粉末状物である場
合、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、カップリング剤で
表面処理した被覆型リン化合物、その他必要により添加
される添加剤とともに、加熱ロール等により加熱混練な
いし溶融混合され、次いで、粉砕機により微粉砕され
る。通常、各成分は固形のものが使用されるが、エポキ
シ樹脂やフェノール樹脂は液状のものも使用可能であ
る。
【0024】加熱混練ないし溶融混合するために装置
は、加熱ロール、1軸又は2軸押出機、コニーダー等の
加熱混練機、あるいはヘンシェルミキサー等の加熱装置
の付いた攪拌容器、反応装置等があり、実用上は加熱ロ
ール、1軸又は2軸押出機、ヘンシェルミキサーが好ま
しい。また、粉砕機は、加熱混練ないし溶融混合された
樹脂組成物を微粉砕可能なものであればいかなるもので
もよく、例えば、ハンマーミル、アトマイザー、ジェッ
トミル等がある。
【0025】微粉砕された粉末状熱硬化性樹脂組成物の
粒径は、通常1000μm以下であり、好ましくは0.
1〜500μmであり、更に好ましくは0.1〜200
μmである。かかる粒径は、粉末組成物の散布ないし塗
布時の流動性、及び加熱溶融時の流れや表面の滑らかさ
を改良すること、基材への樹脂の含浸性を改良するこ
と、基材中での樹脂組成物の分布を安定化させること等
のために適している。
【0026】本発明に用いられる熱硬化性樹脂組成物に
は、必要により、メカノケミカル反応を起こさる前に、
あるいは加熱混練ないし溶融混合する前に、予め無機充
填材を添加することができる。無機充填材を加えると、
難燃性、耐トラッキング性、耐熱性、熱膨張率の低下等
の特性を付与することが出来る。かかる無機充填材とし
ては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸
カルシウム、タルク、ウォラストナイト、アルミナ、シ
リカ、未焼成クレー、焼成クレー、硫酸バリウム等があ
る。これらの粒径も前記と同様である。また、ガラスク
ロスとの密着性を向上させるために、エポキシシラン、
アミノシラン等のカップリング剤の添加してもよい。
【0027】以上のようにして得られた粉末状エポキシ
樹脂組成物には、この流動特性を向上させるために微粉
末添加剤を配合することが好ましい。微粉末添加剤を配
合することにより、この粉末組成物を基材へ塗布・含浸
する際、該粉末組成物の均一な散布ないし塗布を行うこ
とができ、基材上での粉末組成物の均一な分布及び粉末
組成物塗布面の平滑性を得ることができる。これにより
基材への均一な塗布が可能となる。微粉末添加剤として
は、無機系微粉末が望ましいが、有機系微粉末も用いる
ことができる。また、微粉末添加剤は平均粒径で0.0
1〜1μmのものを用いるが、好ましくは0.01〜
0.1μm(比表面積:50〜500m2/g程度)の
ものを用いる。平均粒径が1μmを越えると比表面積が
小さくなり単位重量当たりの粒子数が減少すること、及
び、主成分である粉末状熱硬化性樹脂との粒径差が小さ
くなることにより、流動性向上のためのベアリング効果
が十分に得られないおそれがある。粉体中のベアリング
効果とは、比較的粒径の大きな粒子同士の接触点に微粒
子を存在させることにより、粒径の大きな粒子の移動を
より自由にし、粉末組成物全体としての流動性を向上さ
せるものである。
【0028】微粉末添加剤の配合量は、粉末組成物全体
に対して0.1〜5重量%が好ましく、0.2〜2.0
重量%がより好ましい。0.1〜5重量%の範囲におい
て、積層板の特性を余り低下させることなく、粉末組成
物の流動性を向上させることができ、0.2〜2.0重
量%の範囲でその効果が最もよく発揮される。微粉末添
加剤を配合した粉末組成物の流動性を向上させるための
処理方法としては、微粉末添加剤を均一に混合分散でき
る方法であればいずれの方法でも良く、このような処理
方法としては、例えばヘンシェルミキサー,ライカイ
機,プラネタリーミキサー,タンブラー、ボールミル等
による混合が挙げられる。
【0029】粉末組成物は、散布ないし塗布等により基
材の少なくとも表面に存在させる。この粉末組成物の量
は、基材の繊維材質、性状、重量(単位面積当たり)に
より異なるが、通常、基材の重量の40〜60%程度で
ある。粉末組成物を基材に存在させる方法は、基材の上
面から振りかける方法、静電塗装法、流動浸漬法、スプ
レーによる吹き付け法、ナイフコーター、コンマコータ
ー等の各種コーターによる塗布法等があり、特に限定さ
れない。基材としては、ガラスクロス、ガラス不繊布等
のガラス繊維基材の他、紙、合成繊維等からなる織布や
不織布、金属繊維、カーボン繊維、鉱物繊維等からなる
織布、不織布、マット類等が挙げられ、これらの基材の
原料繊維は単独又は混合して使用してもよい。
【0030】前記基材に粉末組成物を存在せしめると
き、基材の片面のみに粉末組成物を存在せしめてもよい
が、好ましくは、反り防止等の点から表裏のバランスを
とるために基材の両面に粉末組成物を存在せしるのが好
ましい。この場合、まず基材の片面(上面)に散布ない
し塗布等により粉末組成物を存在させ、次いで、加温し
て粉末組成物を基材に十分付着させる。さらに反対面に
も粉末組成物を存在させる場合、基材を反転させ、基材
の上面に同様に粉末組成物を存在させ、次いで、加温し
て粉末組成物を基材に十分付着させる。この加温温度
は、粉末組成物の軟化点にもよるが、粉末組成物の存在
する面(上面)では、通常、80〜150℃であり、好
ましくは100〜140℃である。また、反対面(下
面)では、通常、90〜170℃であり、好ましくは1
10〜150℃である。粉末組成物の存在する面(上
面)からは加温しなくとも良く、加熱する場合でも、反
対面(下面)をより高温に加温することが好ましい。
【0031】樹脂組成物を更に十分に含浸させ、必要に
より樹脂を半硬化の状態にするために、樹脂含浸基材を
加熱してもよい。この加熱温度は、通常、100〜20
0℃であり、好ましくは120〜190℃であるが、樹
脂組成物の流動性や硬化性より異なる場合がある。
【0032】基材の厚みが100μm以下(ガラス基材
では100g/m2 以下)と薄い場合、あるいは粉末組
成物が容易に均一に溶融する場合、片面にのみに粉末組
成物を存在せしめる方法でもよい。この場合も、通常、
その後に加温及び又は加熱する工程を設ける。
【0033】以上のようにして得られたプリプレグは、
この1枚又は複数枚を、必要により銅箔等の金属箔を重
ね合わせ、通常の方法により加熱加圧して積層板又は金
属箔張積層板に成形される。本発明のプリプレグ及び積
層板は、これらプリプレグあるいは積層板の性能を、従
来のものと実質的に変えることなく、粉末樹脂組成物に
よる製造が容易となり、無溶剤による省資源化、省エネ
ルギー化及び大気汚染の低減化が図られ、さらに低コス
ト化をも達成することができる。
【0034】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。
【0035】〔実施例1〕(カップリング処理:乾式
法) 平均粒子径10μmの変性メラミン被覆型ポリリン酸ア
ンモニウム(チッソ(株)製テラージュC−60)10
0重量部に対してシランカップリング剤として3−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部を添加し
てカップリング剤処理した被覆型ポリリン酸アンモニウ
ムを得た。平均粒径150μmの粉末状エポキシ樹脂
(大日本インキ化学工業(株)製クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂N−695,エポキシ当量213)100
重量部、平均粒子径100μmの粉末状フェノールノボ
ラック樹脂34.5重量部、前記カップリング剤処理さ
れた被覆型ポリリン酸アンモニウム11重量部及び平均
粒径10μmの粉末状2−フェニル−4−メチルイミダ
ゾール0.5重量部を予備混合し、次いで、多段石臼型
混練押出機((株)KCK製 メカノケミカルディスパー
ジョンシステム KCK−80X2−V(6))を用
い、回転数200rpmにて1分間処理しメカノケミカ
ル反応させ平均粒径150μmの粉末状樹脂組成物を得
た。
【0036】更に、平均粒径0.05μmの微粉末シリ
カ(日本アエロジル(株)製アエロジル#200)1重量
部の割合で添加し、ヘンシェルミキサーで回転数500
rpm、5分間混合処理した。この粉末組成物を100
g/m2 のガラスクロスの上面ににナイフコーターで樹
脂重量が60g/m2 になるように均一に塗布した。そ
の後、下面側より150℃のパネルヒーターにより約1
分間加温した。次いで、ガラスクロスを上下反対にし、
もう一方の面にナイフコーターで樹脂重量が60g/m
2 になるように均一に塗布し、170℃の熱風加熱機で
1分間加熱してプリプレグを得た。このプリプレグを2
枚重ね合わせ、さらにその上下に厚さ18μmの銅箔を
重ね合わせ、温度165℃、圧力40kg/cm2 で9
0分間加熱加圧成形して、厚さ0.22mmの銅張積層
板を作製した。
【0037】〔実施例2〕(カップリング処理:インテ
グラルブレンド法) 平均粒径150μmの粉末状エポキシ樹脂(大日本イン
キ化学工業(株)製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
N−695,エポキシ当量213)100重量部、平均
粒径100μmの粉末状フェノールノボラック樹脂3
4.5重量部、及び平均粒径10μmの変性メラミン被
覆型ポリリン酸アンモニウム(チッソ(株)製テラージ
ュC−60)11重量部の混合物に3−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン1重量部を直接添加して予備
混合した。次いで、実施例1と同様に処理しメカノケミ
カル反応させ平均粒径150μmの粉末状樹脂組成物を
得た。更に平均粒径0.05μmの微粉末シリカ(日本
アエロジル(株)製アエロジル#200)1重量部の割合
で添加し、ヘンシェルミキサーで回転数500rpm、
5分間混合処理した。得られた粉末組成物を210g/
2 のガラスクロスの片面上にナイフコーターで樹脂重
量が90g/m2 になるように均一に塗布した。その
後、下面側より120℃の熱風加熱機により約1分間加
温した。次いで、ガラスクロスを上下反対にし、もう一
方の面にナイフコーターで樹脂重量が90g/m2 にな
るように均一に塗布し、170℃の熱風加熱機で1分間
加熱してプリプレグを得た。このプリプレグ1枚を用
い、実施例1と同様にして、厚さ0.22mmの銅張積
層板を作製した。
【0038】〔実施例3〕(カップリング処理:乾式
法) 平均粒子径10μmの変性メラミン被覆型ポリリン酸ア
ンモニウム(チッソ(株)製テラージュC−60)10
0重量部に対してシランカップリング剤として3−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部を添加し
てカップリング剤処理した被覆型ポリリン酸アンモニウ
ムを得た。粉末状エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業
(株)製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂N−69
5,エポキシ当量213)100重量部、粉末状フェノ
ールノボラック樹脂34.5重量部、前記カップリング
処理被覆型ポリリン酸アミド18重量部及び粉末状2−
フェニル−4−メチルイミダゾール0.5重量部を予備
混合し、次いで、直径12インチの2本ロールを用い、
高速側回転数20rpm、高速側ロール温度60℃、低
速側ロール温度30℃、回転比1.5:1にて30回処
理した後、シート状で取りだし冷風にて冷却後、微粉砕
機にて粉砕して平均粒径150μmの粉末状樹脂組成物
を得た。この粉末組成物を用い、実施例1と同様にして
プリプレグを得、さらに、このプリプレグを用い、実施
例1と同様にして厚さ0.22mmの銅張積層板を作製
した。
【0039】〔実施例4〕(カップリング処理:湿式
法) 平均粒径10μmの変性メラミン被覆型ポリリン酸アン
モニウム(チッソ(株)製テラージュC−60)100
重量部を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
2.5重量部を水に溶かした水溶液に分散させ攪拌した
後沈降分離することによりカップリング剤処理された被
覆型ポリリン酸アンモニウムを得た。粉末状エポキシ樹
脂(大日本インキ化学工業(株)製クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂N−695,エポキシ当量213)10
0重量部、粉末状フェノールノボラック樹脂34.5重
量部、前記カップリング処理被覆型ポリリン酸アミド1
1重量部及び粉末状2−フェニル−4−メチルイミダゾ
ール0.5重量部を予備混合し、次いで、実施例3と同
様にロール混練し粉砕して平均粒径150μmの粉末状
樹脂組成物を得た。更に、平均粒径0.05μmの微粉
末シリカ(日本アエロジル(株)製アエロジル#200)
1重量部の割合で添加し、ヘンシェルミキサーで回転数
500rpm、5分間混合処理した。この粉末状組成物
を用いて実施例1と同様にしてプリプレグを得、次い
で、このプリプレグを用い厚さ0.22mmの銅張積層
板を作製した。
【0040】〔比較例1〕(カップリング処理なし) 平均粒径150μmの粉末状エポキシ樹脂(大日本イン
キ化学工業(株)製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
N−695,エポキシ当量213)100重量部、平均
粒子径100μmの粉末状フェノールノボラック樹脂3
4.5重量部、平均粒子径10μmの粉末状被覆型ポリ
リン酸アンモニウム11重量部及び平均粒径10μmの
粉末状2−フェニル−4−メチルイミダゾール0.5重
量部を予備混合し、次いで、多段石臼型混練押し出し機
((株)KCK製 メカノケミカルディスパージョンシス
テム KCK−80X2−V(6))を用い、回転数2
00rpmにて1分間処理しメカノケミカル反応させ平
均粒径150μmの粉末状樹脂組成物を得た。この粉末
状樹脂組成物を用い実施例1と同様にしてプリプレグを
得た。このプリプレグを2枚重ね合わせ、さらにその上
下に厚さ18μmの銅箔を重ね合わせ、温度165℃、
圧力40kg/cm2 で90分間加熱加圧成形して、厚
さ0.22mmの銅張積層板を作製した。
【0041】〔比較例2〕(従来の含浸法) エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂N−695,エポキシ当量2
13)100重量部、フェノールノボラック樹脂34.
5重量部、平均粒子径10μmの粉末状被覆型ポリリン
酸アンモニウム11重量部、及び2−フェニル−4−メ
チルイミダゾール0.5重量部の比率で混合したものを
メチルセルソルブ100重量部に溶かした。このワニス
を樹脂固形分で100g/m2 になるように100g/
2 のガラスクロスを浸けて含浸させた後、170℃の
熱風加熱機で3分間加熱してプリプレグを得た。このプ
リプレグを2枚重ね合わせ、さらにその上下に厚さ18
μmの銅箔を重ね合わせ、温度165℃、圧力60kg
/cm2 で90分間加熱加圧成形して、厚さ0.22m
mの銅張積層板を作製した。
【0042】以上実施例及び比較例において、銅張積層
板については、塗布性、含浸性、成形性、引張り強さ、
銅箔引剥し強さ、半田耐熱性、絶縁抵抗及び耐燃性を測
定した。その結果を表1及び表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】(測定方法) 1.塗布性:塗布時、外観上均一に塗布できているか否
か確認した。 2.含浸性:積層板の断面を顕微鏡にて観察し、ガラス
繊維間のボイドの有無を確認した。 3.成形性:銅張積層板の銅箔をエッチングして、目視
により硬化剤等の析出の有無を観察し、樹脂組成物の分
散性の評価をした。 4.引張り強さ:銅張積層板の銅箔をエッチングして、
10×100mmに切断後テンシロンにて引張り強度を
測定した。 5.銅箔引剥し強さ:JIS C 6481により測定し
た。 6.半田耐熱性:50×50mmの積層板を、260℃
の半田浴に3分間フロートさせ、ふくれの有無を測定し
た。 7.絶縁抵抗:JIS C 6481により測定した。 8.耐燃性:UL−94規格に従い垂直法により評価し
た。
【0046】なお、製造コストについては、実施例の方
法は溶剤を使用しないので、得られた積層板は比較例2
で得られたものに比べ30〜40%程度低コスト化する
ことができた。
【0047】
【発明の効果】本発明のプリプレグ及び積層板は、有機
溶剤を使用せず、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、
及びカップリング剤で表面処理した被覆型リン化合物を
含有する粉末状エポキシ樹脂組成物を使用して得られる
で、省資源、省エネルギー及び大気汚染の低減化が図ら
れ、省資源化及び省エネルギー化することにより、低コ
スト化の点でも優れている。また、ハロゲン系難燃剤を
使用することなしに難燃性、電気特性、耐熱性等品質の
良好な積層板を安定して得ることができる。さらにはカ
ップリング剤により表面処理した被覆型リン化合物を用
いることで、より均一な粉体塗布が可能となり、耐熱
性、難燃性、銅箔との密着性等の品質を向上させること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA46 AB01 AB10 AC20 AC55 AD06 AE07 AE08 DA46 DA47 4F072 AA04 AA07 AD23 AD33 AD53 AE01 AE07 AF06 AF19 AG03 AH05 AK05 AL13 4J002 CC04X CC05X CC07X CD02W CD03W CD05W CD06W CD08W CD13W CE00X DH057 EN036 EN076 EN126 ER026 EW047 EW157 FB097 FB137 FB167 FB267 FD010 FD136 FD137 FD14X FD146 GF00 GQ00 HA09 4J036 AA01 CC02 DA01 FA04 FA12 JA08 JA11 KA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ樹脂、(b)エポキシ樹
    脂硬化剤、及び(c)カップリング剤で表面処理した被
    覆型リン化合物を含有する粉末状のエポキシ樹脂組成物
    を、シート状繊維基材の少なくとも片面に存在させてな
    ることを特徴とするプリプレグ。
  2. 【請求項2】 粉末状エポキシ樹脂組成物は、各成分が
    実質的に粉末状であり、これらに機械的エネルギーを与
    えてメカノケミカルな反応させたものである請求項1記
    載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 粉末状エポキシ樹脂組成物は、各成分を
    加熱混練ないし溶融混合し、微粉砕した粉末状物である
    請求項1又は2記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載のプリプレグ
    を、1枚又は複数枚重ね合わせ、加熱加圧してなること
    を特徴とする積層板。
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