JP2000347149A - 方向性結合器 - Google Patents

方向性結合器

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JP2000347149A
JP2000347149A JP2000071471A JP2000071471A JP2000347149A JP 2000347149 A JP2000347149 A JP 2000347149A JP 2000071471 A JP2000071471 A JP 2000071471A JP 2000071471 A JP2000071471 A JP 2000071471A JP 2000347149 A JP2000347149 A JP 2000347149A
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electrode
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JP2000071471A
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English (en)
Inventor
Makoto Minakata
皆方  誠
Jungo Kondo
順悟 近藤
Tatsuo Kawaguchi
竜生 川口
Minoru Imaeda
美能留 今枝
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動電圧が低く、印加電圧の制御のみでbar
−state及びcross−stateを達成するこ
とが可能な、新たな方向性結合器を提供する. 【解決手段】電気光学効果を有する基板2と、この基板
2内に形成された方向性結合器型の光導波路3−1及び
3−2と、電極4−1及び4−2とを具えた方向性結合
器において、基板2を、基板2の主面2Aに対して略垂
直な分極方向Pを有する第1の分極反転ドメインと、前
記分極方向Pと反対の分極方向Qを有する第2の分極反
転ドメインとに分割し、電極4−1及び4−2を、第1
の分極反転ドメイン5−1と、第2の分極反転ドメイン
5−2との境界面7によって2等分割あるいは多分割す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、方向性結合器に関
し、さらに詳しくは、超高速通信分野における超高速ス
イッチなどに好適に使用することのできる、方向性結合
器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のマルチメディアの発達に伴って情
報量が拡大に増大している。このため、光通信などの超
高速通信分野においては、これらの情報を制御すべく、
ギガビット/秒クラスの処理能力を有する変換器が要求
されている。このような超高速の変換器、すなわち超高
速スイッチは、従来の電子スイッチで行うことが困難で
あった。このため、超高速スイッチが可能な光スイッチ
の開発が急務となっている。現状では、このような超高
速光スイッチとして、方向性結合器型光スイッチが一般
に用いられている。代表的な方向性結合器としては、一
様Δβ方向性結合器、反転Δβ方向性結合器などがあ
る。
【0003】一様Δβ方向性結合器は、電気光学効果を
有する基板上に2本の光導波路を所定長近接させて配置
し、これらの光導波路のそれぞれの上に一様な電極を配
置してなるものである。そして、各電極に互いに符号の
異なる電圧を印加して、各光導波路中を導波する光波の
位相を変調させ、これら光波の結合比を調節することに
よって高速スイッチを行うものである。この方向性結合
器では、cross−stateをオンにするために
は、各光導波路の結合長Lo をπ/2κ(κは結合係
数)に設定する必要があり、作製上困難であった。
【0004】一方、反転Δβ方向性結合器は、上記同様
に2本の光導波路を配置した後、これらの光導波路のそ
れぞれの上に2つの電極を並置し、見かけ上一様電極が
2つに分割された形態を有するものである。そして、同
一光導波路上の隣接する電極間、及び2つの異なる光導
波路上に形成されて互いに対抗する電極間に、符号の異
なる電圧を印加することによって導波光の位相を変調さ
せ、光波の結合比を調節して高速スイッチを行うもので
ある。この方向性結合器では、光導波路の結合長が上記
のような関係を満たさない場合においても、印加電圧の
制御により、bar−stateがオンからcross
−stateをオンにすることができるという利点があ
る。
【0005】さらには、反転Δβ方向性結合器を発展さ
せて、見かけ上一様電極が4つに分割された形態で、そ
れぞれ符号の異なる電圧を印加するものも使用されてい
る。
【0006】電極を多分割しそれぞれ符号の異なる電圧
を印加することにより、bar−state:オンおよび
cross−state:オンの制御性が広がる。このた
め、同時に駆動電圧も低下させることができる。したがっ
て、上記利点と併せ、上述した方向性結合器の中でも、
反転Δβ方向性結合器、又はこれを発展させたものが好
ましく用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】反転Δβ方向性結合器
などでは、複数の電極が形成されているために、これら
電極の大きさ及び形態のずれに基づいて温度ドリフトが
発生し、結果的に駆動電圧が安定しない場合がある。し
たがって、ドリフト対策として基板と電極間にSiO2
の他にSiなどのバッファ層を設けることが考えられ
る。しかしながら、厚いバッファ層を設けることは、駆
動電圧が高くなるという問題があり、Si層では、完全
にドリフトを抑圧できないという問題がある。さらに、
スイッチングについても信号電極を分割する必要がある
ために進行波型電極構造が作製上困難となり、高速化が
不可能となる問題もある。
【0008】本発明は、駆動電圧が低く、数10GHz
以上の超高速でbar−state及びcross−s
tateを完全(100%)にオンにし、さらに温度ド
リフトを原理的に消失することが可能な、新たな方向性
結合器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気光学効果
を有する基板と、前記基板内において前記基板の主面と
略平行に形成された、光波を導波するための光導波路
と、前記光導波路の少なくとも一部を覆うようにして形
成された、前記光波を変調するための電極とを具えた方
向性結合器であって、前記基板は、前記光波の進行方向
において、複数の分極反転ドメインに分割されているこ
とを特徴とする、方向性結合器である。
【0010】図1は、本発明の方向性結合器の一例を示
す斜視図である。図1に示す方向性結合器1は、ニオブ
酸リチウム単結晶などの電気光学効果を有する基板2
と、この基板2内に形成されたチタンなどからなる方向
性結合型の光導波路3−1及び3−2と、これらの光導
波路を覆うようにして形成されたバッファ層8と金など
からなる電極4−1及び4−2とを具えている。
【0011】基板2は、基板2の主面2Aに対して略垂
直な分極方向Pを有する第1の分極反転ドメインと、前
記分極方向Pと反対の分極方向Qを有する第2の分極反
転ドメインとに分割されている。すなわち、基板1は、
分極方向が反対の、互いに隣接した2組のドメインであ
る第1の分極反転ドメイン5−1と、第2の分極反転ド
メイン5−2との組からなっている。
【0012】さらに、電極4−1及び4−2は、第1の
分極反転ドメイン5−1と、第2の分極反転ドメイン5
−2との境界面7によって2等分割されている。また、
光導波路3−1及び3−2は、これら光導波路の中心部
分で幅Lに亘って近接し、光導波路3−1及び3−2中
を導波する光波がモード結合するようになっている。す
なわち、方向性結合器1においては、幅Lが電極長に相
当する。
【0013】図2は、本発明の方向性結合器における光
波のスイッチング状態を示す図である。光導波路3−1
に入射した光波6―1のパワーは当初“1”の状態にあ
るが、光導波路3−1が分極反転ドメイン5−1と分極
反転ドメイン5−2との境界面7に到達したときに、伝
搬定数差Δβをもったモード結合による光導波路3−2
へのパワー移行率が1/2になるように、電極4−1及
び4−2間に大きさ
【数1】 なる所定の電圧を印加する。
【0014】境界7を過ぎると、分極反転ドメイン5−
2では分極反転ドメイン5−1に対して分極ドメインが
反転していることにより、光波は
【数2】 の電圧を印加されていることに等しい。したがって、先
程と符号だけが逆の伝搬定数差−Δβをもってモード結
合されるので、逆のプロセスをたどって光パワーは光導
波路3−2に移行し“1”の状態になる。したがって、
大きさ
【数3】 の電圧が印加された状態においては、光導波路3−1に
入射した光波6−1に対して、cross−state
が完全(100%)オン状態となる。
【0015】これに対しbar−stateをオン状態
にするには、光導波路3−1に入射した光波6−1が境
界面7に到達したときに、パワーが全て光導波路3−1
に戻るように、大きさ
【数4】 なる所定の電圧を印加する。これにより、境界面7を過
ぎ、分極反転ドメイン5−2に至った場合においてもb
ar−stateのオン状態を達成することができる。
したがって、大きさ
【数5】 の電圧が印加された状態においては、光導波路3−1に
入射した光波6−1に対して、bar−stateが完
全(100%)オン状態となる。
【0016】尚、光導波路3−2に入射した光波6−2
も同様のプロセスによりctoss−state及びb
ar−stateをオン状態にすることができる。
【0017】本発明の方向性結合器型光スイッチのスイ
ッチングダイヤグラムを図8に示す。この図から明らか
なように電極長および信号電圧を変えることによりba
r−stateおよびcross−stateを完全
(100%)オンすることができ、最適な電極長および
信号電圧を設定することにより駆動電圧(スイッチング
電圧:
【数6】 の電圧差)を低減できる。さらに分割電極型反転Δβ方
向性結合器と比較して、本発明の方向性結合器は一様電
極である進行波型電極が使用可能であり、分割数を多数
にすることが可能なので高速かつ低電圧で駆動させるこ
とができ、温度ドリフトも消失できるのが特徴である。
【0018】本発明では、基板2を光波の進行方向にお
いて複数の分極反転ドメイン5−1及び5−2に分割し
ている。そして、これらの分極反転ドメインの境界面7
が電極4−1及び4−2を2等分割している。したがっ
て、電極4−1及び4−2は境界面7によって実質上分
割され、光導波路上に並置された2つの電極から構成さ
れたものと等価になる。その結果、本発明の方向性結合
器における電極構成は反転Δβ方向性結合器と等しい電
極構成を取るようになり、多分割化することが容易なの
で低電圧化できる。また、本発明の構成では、境界面7
を境に5−1、5−2の分極Psは反転しており、4−
1、4−2の電極面積は境界面7を境いに各々等大であ
るから、各々の電極内には等大逆向きの電荷が発生する
が相殺されて電荷は発生しない。従って4−1、4−1
の電極間には温度ドリフトのもととなる電荷が全く発生
しないので、原理的にドリフトは生じない。
【0019】一方、本発明の方向性結合器において、実
際に光波を変調させるための電極は、一様Δβ方向性結
合器と同様に、光導波路上3−1及び3−2上の一様な
2本の電極4−1及び4−2のみである。したがって、
各光導波路上において並置され、見かけ上2つに分割さ
れた電極を含む4本の電極を有する反転Δβ方向性結合
器に比較して、電極の構造が単純であり、進行波型電極
の形成が可能である。その結果、超高速スイッチングが
可能となる。さらに、電極直下の基板の分極方向が反対
で同面積で互いに隣接したドメインの組から構成される
ので、焦電により発生した電荷は打消し合う。この効果
は、バッファ層を設けた場合においても全く同様に温度
ドリフトを抑制することができる。従って、温度ドリフ
ト等の発生が抑制され、駆動電圧の変動をも防止するこ
とができる。
【0020】すなわち、本発明の方向性結合器は、印加
電圧を変化させることによってbar−state及び
cross−stateを完全(100%)にオンにす
ることができるとともに、駆動電圧を低減させることが
できる。さらには、分割電極型反転Δβ方向性結合器に
比較して電極構成が簡易であり、かつ温度ドリフトなど
の好ましくない現象を回避し高速化を容易に達成するこ
とができるという特徴を有している。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。図1は、上述したように本
発明の方向性結合器の一例を示す斜視図である。本発明
の方向性結合器は、電気光学効果を有する基板が光波の
進行方向において複数の分極反転ドメインに分割されて
いることが必要である。図1に示す方向性結合器1で
は、基板2は分極方向が反対のドメイン5−1及び5―
2に分割されている。しかしながら、基板中における分
極方向が反対で互いに隣接したドメインの組であればそ
の数については限定されるものではない。特に、4分割
した場合には、駆動電圧を一様Δβ型に比し22%、あ
るいは反転Δβ型に比し50%に低減できる。
【0022】電極の分極ドメインによる分割数Sect
ion:Nと電極長:L(N)および駆動電圧:V
(N)との関係をシミュレーションした結果を図7に示
す。図7は、以下の図8及び10に示すように、各分割
数Nにおいて求めた最小駆動電圧Vo(N)及び電極長
Lをそれぞれプロットしたものである。ここでLo及び
Vo(1)は、従来型の「電極を分割しない一様電極構
成の方向性結合器」において電圧を印加しない場合の最
小完全結合長Lo及び駆動電圧を示す。この結果から、
分割数を大きくすると駆動電圧は小さくなるが電極長は
逆に大きくなってしまう。したがって、分極の上限につ
いては、電極長が大きくなり、実用的に多数のスイッチ
を集積化できないという理由から30分割であることが
好ましく、さらには10分割であることが好ましい。
【0023】また、前記分極方向が反対のドメインは、
図1に示す正と負のドメイン5−1及び5−2のよう
に、分極方向が反対の、互いに隣接したドメインの組か
らなることが好ましい。これによって、基板全体として
見た場合において電極直下の正と負のドメインの面積が
等しい場合に焦電作用が打ち消され、温度ドリフトを抑
制することができる。
【0024】このため、前記光波を変調するための電極
が、前記複数の分極反転ドメインの境界面の少なくとも
一部によって等分割されていることが必要である。図1
に示す方向性結合器1では、電極4−1及び4−2は、
基板2を構成する分極反転ドメイン5−1及び5−2の
唯一の境界面7によって2分割されている。即ちZカッ
ト板の場合、ドリフト防止の為に偶数分割が望ましい。
しかしながら、焦電作用の影響がない強誘電体単結晶の
Xカット板及びYカット板を用いる場合、境界面の数は
特に限定されるものではない。従って、基板を構成する
分極ドメインが3以上の場合は、これらの2以上の境界
面で等分割することができる。
【0025】電極が複数の分極ドメインの境界面で等分
割する数については、図1に示すように2分割以上であ
れば特に限定されるものではない。しかしながら、分割
の上限については、電圧を印加しない場合の最小完全結
合長Loに比し大きくなる理由から30分割であること
が好ましく、さらには10分割であることが好ましい。
実用上は、図7に計算例を示すように、2〜4分割でも
スイッチング電圧は十分低減化できる。
【0026】また、図1に示す分極反転ドメイン5−1
及び5−2は、基板2の主面2Aに対して略垂直に分極
している。しかしながら、分極反転ドメインの分極方向
は、基板に略垂直であることを必須の要件とするもので
はない。隣接するドメインの分極方向が互いに逆方向で
あれば、基板の主面に対して略水平な方向に分極してい
てもよい。さらには、基板の主面に対して一定の傾斜角
を有して分極していてもよい。
【0027】本発明の基板として使用することのできる
材料としては、電気光学効果を有する物であれば、特に
限定されない。しかしながら、ニオブ酸リチウム単結
晶、タンタル酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウムータ
ンタル酸リチウム固溶体単結晶、ニオブ酸カリウムリチ
ウム単結晶、ニオブ酸カリウムリチウムータンタル酸カ
リウムリチウム固溶体単結晶、及びチタニルリン酸カリ
ウム単結晶の少なくとも一種を用いることが好ましい。
これらの材料は大きな電気光学効果を有するとともに、
加工性に優れる。したがって、板状の基板への加工が容
易になるともに、分極反転ドメインの形成が容易にな
る。
【0028】また、これらの材料の切り出し面は、前記
分極反転ドメインの分極方向に応じて、Xカット面、Y
カット面、Zカット面、及びオフカット面のいずれをも
使用することができる。
【0029】分極反転ドメインの形成方法は特に限定さ
れるものではなく、任意の方法を用いることができる。
しかしながら、図1に示すように、基板2の主面2Aと
略垂直な分極方向を有するように、上記材料のZカット
面を用いるような場合は以下のようにして行う。すなわ
ち、図1に示すように、基板2が2つの分極反転ドメイ
ン5−1及び5−2からなるような場合については、図
3に示すように、基板11の一方の主面11Aに板状電
極12を形成し、主面11Aと反対側の主面11B上に
一様電極13を形成する。そして、この電極間に所定の
電圧VAを、所定の立ち上げ速度で印加すると、電圧を
印加した部分の分極方向が反転する。その結果、分極方
向が互いに反対向きの分極反転ドメイン14−及び14
−2が形成される。
【0030】一方、3以上の分極反転ドメインを形成す
る場合は、図4に示すように、基板11の一方の主面1
1A上に、前記板状電極12に代わって櫛型あるいはす
かし型電極15を形成する。そして、この櫛型あるい
は、すかし型電極15と一様電極13との間に所定の電
圧VBを所定の立ち上げ速度で印加すると、電圧を印加
した部分の分極方向が反転し、複数の分極反転ドメイン
16を形成することができる。
【0031】一方、上記材料のXカット面などを用い、
基板の主面と略平行な分極方向を有する分極反転構造を
形成する場合は、図5及び6に示すように、基板21の
同一主面21A上に板状電極22及び棒状電極23、あ
るいは櫛形電極25及び棒状電極23を形成する。次い
で、これらの電極間に所定の電圧VC、あるいはVDを
印加すると、2つの分極反転ドメイン24−1及び24
−2、あるいは複数の分極反転ドメイン26を形成す
る。
【0032】これらの電極12、13、及び15は、タ
ンタル、金、アルミニウム、白金、クロム、銅などから
形成することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する 実施例1 本実施例においては、図1に示すような方向性結合器1
を形成した。 (方向性結合器の作製)基板2として、厚さ0.5mm
の3インチZカットのニオブ酸リチウム単結晶ウエハを
用いた。このウエハの一方の主面2A上に図3に示すよ
うな板状電極12をホトリソグラフィにより形成し、他
方の主面2B上に同じく一様電極13を形成した。次い
で、これらの電極間に立ち上げ時間0.5msec、大
きさ20kV/mmの電圧を印加し、図1に示すよう
な、基板を長さR方向に等分する2つの分極反転ドメイ
ン5−1及び5−2を形成した。
【0034】次いで、ホトリソグラフィによって基板2
の主面2A上をパターニングした後、200℃の安息香
酸に30分浸漬させることによってプロトン交換を行っ
た。次いで、300℃で4時間アニール処理を実施し、
光導波路3−1及び3−2を形成した。このとき導波路
部の実効屈折率と基板との屈折率差Δは4×10-3、導
波路間距離は4μm であった。次いで、バッファ層とし
てSiO2を0.2μmの厚さに形成し、蒸着法によっ
て金からなる進行波型の電極4−1及び4−2を、結合
部Lに亘って形成し、長さRが50mm、幅が5mmに
チップ切断した。なお、このときの電極Lは、25mm
であった。その後チップの両端面を研磨し図1に示すよ
うな方向性結合器1を形成した。
【0035】(方向性結合器の特性評価:温度ドリフト
評価)上記によって得られた方向性結合器1の光導波路
3−1及び3−2に光ファイバを結合し、波長1550
nmの光波を導入して温度ドリフトの評価を行なった。
その結果、電極4−1および4−2は分極方向の反対の
ドメインで面積が2等分されているので、温度変化にと
もない誘起され焦電電荷を打ち消しあうために温度ドリ
フトは観察されなかった。
【0036】さらに波長1550nmの光波を導入して
bar−state及びcross−stateがオン
になる印加電圧の差(駆動電圧)および電極長Lのシミ
ュレーションを下記式(1)及び(2)に基づいて行っ
たところ図8のようになり、L/Loが2.7のとき駆
動電圧が最小になった(図9)。上記のように電極長25
mmの方向性結合器を作製したところ駆動電圧は2.9
Vとなり最大変調速度は10GHzであった。
【数7】 L:電極長 Lo:一様電極Δβ型方向性結合器における最小完全結
合長 k:結合係数 Δβ:伝搬定数差
【0037】実施例2 実施例1と同様に分極反転ドメイン、光導波路、進行波
電極を形成した後に、KrFエキシマレーザを使用し、
スポットスキャン方式によって導波路および進行波電極
を形成した基板面と反対側の面を溝加工した。照射した
スポットのサイズは操作方向1.0mm、幅0.2m
m、照射エネルギー6J/cm2とした。また、パルス
幅は15nsec、パルス周波数は600Hz、操作速
度は0.1mm/secとした。その結果、最大変調速
度は40GHzまで広帯域化した。また、温度ドリフト
も観察されなかった。
【0038】実施例3 (方向性結合器の作製)本実施例は基板を4つに等分割
し、図1に示すような分極反転ドメイン5−1及び5−
2が2組隣接して存在し、これら4つのドメインを分割
する3つの境界面が電極を4等分割しているような方向
性結合器を形成した。方向性結合器の作製は、図3に示
す板状電極12の代わりに、図4に示す櫛型電極15を
用いた以外は、実施例1と同様にして実施した。なお、
この場合の電極長は41mmであった。
【0039】実施例1と同様にして電極長Lおよび駆動
電圧のシミュレーションを下記式(3)及び(4)に基
づいて行ったところ図10のようになり、L/Loが
4.5のとき駆動電圧が最小になった(図11)。実際
に電極長41mmの方向性結合器を作製したところ駆動
電圧は1.6Vであり最大変調速度は10GHzであっ
た。さらに、実施例1と同様に温度ドリフトは観察され
なかった。
【数8】 L:電極長 Lo:一様電極Δβ型方向性結合器における最小完全結
合長 k:結合係数 Δβ:伝搬定数差
【0040】実施例4 (方向性結合器の作製)本実施例では、基板の主面と略
平行の分極方向を有する分極反転ドメインを基板中に形
成した。実際の方向性結合器の作製に当たっては、実施
例1と同じ大きさのXカットのニオブ酸リチウム単結晶
を用いた。次いで、この基板上に図5に示すような板状
電極22及び棒状電極23をホトリソグラフィによって
形成した。次いで、これらの電極間に立ち上げ時間0.
5msec、大きさ20kV/mmの電圧を印加し、基
板を長さR方向に等分し、基板の主面と略平行な分極方
向を有する2つの分極反転ドメインを形成した。次い
で、実施例1と同様にして光導波路及び進行波型の電極
を形成し、最終的な方向性結合器を得た。この場合の電
極長は、実施例1と同様に30mmであった。また、温
度ドリフトは、観察されなかった。
【0041】(方向性結合器の特性評価)実施例1と同
様にして光ファイバを接続した後、駆動電圧及び最大変
調速度を調べた。その結果、駆動電圧は4Vであり、最
大変調速度は10GHzであった。
【0042】実施例5 本実施例は、まずTi拡散により方向性結合器型光導波
路を形成した後に、実施例1と同様に基板の長さR方向
に等分する2つの分極反転ドメインおよび進行波型の電
極を形成し、図1に示すような方向性結合器型を作製し
た。このとき導波路部の実効屈折率と基板との屈折率差
Δnは3×10-3、導波路間隔は4μmであった。その
結果、実施例1と比較し電極長は16mmと短くなり、
駆動電圧は逆に4.4Vと高くなった。この原因は、T
i拡散導波路の屈折率差Δnが小さいことによる導波路
6−1と6−2のモード間結合が大きくなり電極長が低
減し、逆に導波路のモードサイズが大きくなったためZ
方向電界が小さくなったことにより駆動電圧が上昇した
と考えられる。また、温度ドリフトは、実施例1と同様
に観察されなかった。
【0043】実施例6 導波路部の実効屈折率と基板との屈折率差Δnを大きく
するためにzカットのニオブ酸リチウム基板にZnドー
プのLPE膜を形成した後に、エッチングにより方向性
結合器型光導波路を形成した。次いで実施例1と同様に
基板長さR方向の等分する2つの分極反転ドメインおよ
び進行波型電極を形成し、図1に示すような方向性結合
器型光スイッチを作製した。このとき導波路部の実効屈
折率と基板との屈折率差Δnは5×10-3導波路間隔は
4μmであった。その結果、実施例1と比較し電極長は
36mmと長くなり、駆動電圧は逆に1.8Vと低くな
った。温度ドリフトは、実施例と同様に観察されなかっ
た。
【0044】比較例1 (方向性結合器の作製)実施例1と同様に基板材料とし
てZカットのニオブ酸リチウムを用い、基板中に分極反
転ドメインを形成しなかった以外は、実施例1と同様に
して方向性結合器を作製した。
【0045】(方向性結合器の特性評価)実施例1と同
様にして駆動電圧及び最大変調速度を調べたところ、温
度ドリフリトが観察された。また、駆動電圧は7.3V
であり、最大変調速度は100MHzであった。
【0046】比較例2 基板2として、実施例1と同じ大きさのzカットのニオ
ブ酸リチウムを用い、実施例1と同様にプロトン交換光
導波路を形成した。次いで、ホトリソグラフィによりS
iO2バッファ層さらには、反転Δβ型の電極パターン
を形成し蒸着法によりAuからなる電極を形成した。そ
の結果、駆動電圧は5Vとなり最大スイッチング速度は
1GHzであった。
【0047】以上、実施例1〜3から明らかなように、
本発明の方向性結合器は印加電圧の制御によってbar
−state及びcross−stateのオン、すな
わち、スイッチングが可能であることが分かる。さら
に、実施例1〜6と比較例1,2とから、本発明の方向
性結合器は、基板中に分極反転ドメインを有しない一様
Δβあるいは反転Δβ方向性結合器と比べ、低い駆動電
圧でかつ温度ドリフトフリー高速変調可能となることが
分かる。
【0048】以上、具体例を挙げながら発明の実施の形
態に基づいて本発明を詳細に説明してたが、本発明は上
記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱
しない範囲において、あらゆる変更や変形が可能であ
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方向性結
合器によれば、温度ドリフトなどの発生もなく、駆動電
圧が低く、印加電圧の制御のみでbar−state及
びcross−stateの状態、すなわち、スイッチ
ングが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方向性結合器の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の方向性結合器における光波のスイッチ
ング状態を示す図である。
【図3】分極反転ドメインの形成方法の一例を示す斜視
図である。
【図4】分極反転ドメインの形成方法の他の例を示す斜
視図である。
【図5】分極反転ドメインの形成方法のさらに他の例を
示す斜視図である。
【図6】分極反転ドメインの形成方法のその他の例を示
す斜視図である。
【図7】電極の各分割数における最小駆動電圧及び電極
長のシュミレーション結果を示すグラフである。
【図8】駆動電圧及び電極長のシュミレーション結果の
一例を示すグラフである。
【図9】規格化スイッチング電圧と規格化相互作用長と
の関係を示すグラフである。
【図10】駆動電圧及び電極長のシュミレーション結果
の他の例を示すグラフである。
【図11】規格化スイッチング電圧と規格化相互作用長
との関係を示す他のグラフである。
【符号の説明】
1 方向性結合器、2,11,21 基板、3−1,3
−1 光導波路、4−1,4−2 電極、5−1,5−
2,14−1,14−2,24−1,24−1分極反転
ドメイン、6−1,6−1 光導波路に入射した光波、
7 境界面、8 バッファ層、12,22 板状電極、
13 一様電極、15,25 櫛形電極、16,26
複数の分極反転ドメイン,23 棒状電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 竜生 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 今枝 美能留 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 2H079 AA02 AA12 BA01 CA05 DA03 DA18 EA04 EB04 HA12 HA23 2K002 AB04 BA06 CA02 CA03 CA13 DA07 EA04 FA27 HA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気光学効果を有する基板と、前記基板内
    において前記基板の主面と略平行に形成された、光波を
    導波するための光導波路と、前記光波を変調するための
    電極とを具えた方向性結合器であって、前記基板は、前
    記光波の進行方向において複数の分極反転ドメインに分
    割されているとともに、前記電極は、前記複数の分極反
    転ドメインの境界面の少なくとも一部によって等分割さ
    れていることを特徴とする、方向性結合器。
  2. 【請求項2】前記分極反転ドメインの分極方向は、前記
    基板の主面に対して略垂直であることを特徴とする、請
    求項1に記載の方向性結合器。
  3. 【請求項3】前記複数の分極反転ドメインは、分 極方
    向が反対の、互いに隣接した偶数のドメインの組からな
    ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方向性結
    合器。
  4. 【請求項4】前記基板は、ニオブ酸リチウム単結晶、タ
    ンタル酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウムータンタル
    酸リチウム固溶体単結晶、ニオブ酸カリウムリチウム単
    結晶、ニオブ酸カリウムリチウムータンタル酸カリウム
    リチウム固溶体単結晶、チタニルリン酸カリウム単結
    晶、及びガリウムーヒ素単結晶の少なくとも一種から構
    成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一
    に記載の方向性結合器。
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