JP2000347203A - 液晶シール剤組成物 - Google Patents

液晶シール剤組成物

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JP2000347203A JP2000094812A JP2000094812A JP2000347203A JP 2000347203 A JP2000347203 A JP 2000347203A JP 2000094812 A JP2000094812 A JP 2000094812A JP 2000094812 A JP2000094812 A JP 2000094812A JP 2000347203 A JP2000347203 A JP 2000347203A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 エポキシ樹脂組成物と純水とを混和させ
て得られる水溶液のイオン伝導度が1mS/m以下であ
り、Bステージ化物の粘度が80〜100℃に於いて5
0乃至10000Pa・sであり、該組成物の硬化体の
線膨張係数が10×10-5mm/mm/℃以下であり、
熱変形温度Tgが100℃以上であり、該硬化体の80
℃透湿度が200g/m2・24hrs以下である液晶
シール剤組成物で、一分子にエポキシ基を平均1.2以
上持つエポキシ樹脂、軟化点0℃以下のゴム状ポリマー
粒子(径5μm以下)、無機質充填剤、熱活性な潜在性
エポキシ硬化剤、高軟化点(50℃以上)ポリマー微粒
子(径2μm以下)からなる。 【効果】 枚葉プレス加熱接着方式で生産される液晶表
示素子(セル)に対応可能な、高い接着シール信頼性を
発揮し、均質で高品質な液晶表示素子の生産を可能とす
る液晶シール剤組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示セル用シ
ール剤組成物および液晶表示セルの製造方法、液晶表示
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターをはじ
め各種機器の表示パネルとして軽量、薄型の特徴を有し
た液晶表示パネル(以下、液晶素子とも言う)が広く使
用されるようになった。また、その使用環境も液晶表示
素子が多く使われるにつれて益々厳しくなってきている
と共に、液晶表示セルも大型化、均質かつ高品位なもの
が望まれている。
【0003】液晶シール剤組成物とは、液晶表示素子を
構成する部材として重要な透明電極や配向膜を適宜配し
た透明なガラス基板又は同プラスチック基板の間に液晶
を封入し、それが外部に漏れないように封じ込めたセル
を形成するために用いられる熱硬化性樹脂組成物を言
う。1液型熱硬化性の液晶シール剤組成物としては、例
えば、溶剤を適宜含むエポキシ樹脂とヒドラジッド系潜
在性エポキシ硬化剤などからなる1液型熱硬化性の液晶
シール剤組成物が提案されている。該組成物群は、液晶
セルのシール特性に関する基本的な性能、すなわち接着
シール性、耐熱性、電気絶縁性、液晶非汚染性等は十分
満足されるものの、均質かつ高品位な液晶表示セルの生
産方式の一つとして重要視されてきた枚葉プレス加熱接
着方式では、シール貫通泡の発生が生じがちであった。
【0004】その一方、近年では、特に大型液晶ディス
プレーの必要性が強くなり、取り扱われる液晶セル用基
板の大型化への移行と共に、その大型基板に対応可能な
高接着信頼性のある液晶シール剤組成物の出現が求めら
れている。と同時に、枚葉プレス加熱接着方式による液
晶表示セルの生産方式に適合可能な液晶シール剤組成物
の出現も望まれている。さらに、これまでよりも一層激
しい環境下、例えば80℃多湿環境下で長時間使用可能
な高品位液晶素子を製造可能な液晶シール剤組成物の要
求も近年では益々強まっている実状にある。
【0005】当該分野の生産現場では、より均質で高品
質な液晶表示パネルを生産すべく、加熱接着工程の見直
しが盛んである。生産性の点からは、従来から、例えば
多数枚一括加熱圧締接着方式が良いとされ、広く行なわ
れてきた。ところが、多数枚一括加熱圧締接着方式は、
片方の基板に液晶シール剤組成物が塗られた液晶セル構
成用基板2枚組を多数組積層した状態で真空圧締後、加
熱炉にて加熱接着工程を経て生産する方式であり、上中
下の位置でセル品質に多少なりとも差がでる傾向にある
ことが問題であった。それゆえ、枚葉プレス加熱接着方
式、すなわち、液晶セル用透明基板2枚組を一組づつ加
熱圧締接着シールする方法が新たに提案されるに至っ
た。
【0006】しかし、該枚葉プレス加熱接着方式では、
すでに公知の1液加熱硬化型の液晶シール剤組成物で
は、シール貫通泡の発生、シール幅の著しい乱れ、シー
ル部周辺部への汚染の増大(液晶表示不良発生)などの
問題が生じがちであった。そこで、枚葉プレス加熱接着
方式に対応可能で、かつ高速生産性を発揮でき、80℃
多湿環境下に耐えうる新規な液晶シール剤組成物が強く
求められているのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような社会的背
景から、解決すべき課題とは、大型サイズの液晶素子用
基板にも対応可能で、かつ枚葉プレス加熱接着方式で高
生産性を発揮でき、80℃多湿環境下においても長時間
耐えられる液晶素子を与えることが可能な液晶シール剤
組成物を提供することにあり、より詳しくは、枚葉プレ
ス適合性に富み、それを用いて得られた液晶表示セル
が、耐熱性や水蒸気ガスバリヤー性に優れ、かつ寸法安
定性や長時間表示安定性が確保可能である液晶シール剤
組成物の提供にある。また、合わせてその液晶シール剤
組成物を用いた液晶表示セルの製造方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、特定のエポキシ樹
脂、潜在性エポキシ硬化剤、特定のゴム状ポリマー微粒
子、特定の無機質充填剤、特定の高軟化点ポリマー微粒
子と、必要に応じて更にシランカップリング剤、硬化促
進剤、溶剤、ギャップ出しコントロール剤とをそれぞれ
特定範囲で含有する組成物が、上記課題を解決すること
を見出し本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明の液晶シール剤組成物と
は、〔1〕乃至〔14〕を提供するものである。 〔1〕エポキシ樹脂組成物であって、(a)該組成物と
同質量の純水とを混和させて得られる水溶液のイオン伝
導度が1mS/m以下であり、(b)該エポキシ樹脂組
成物を50μm厚みに塗布したときの80乃至100℃
/20分熱処理後の組成物のE型粘度が、80乃至10
0℃に於いて50乃至10000Pa・sであり、該エ
ポキシ樹脂組成物の硬化体が、(c)該組成物硬化体の
サーモメカニカルアナライザー(TMA)から求めた0
℃乃至100℃の線膨張係数が10×10-5mm/mm
/℃以下であり、(d)該組成物硬化体のサーモメカニ
カルアナライザー(TMA)から求めた熱変形温度Tg
が100℃以上であり、(e)該組成物を100μ厚み
の硬化体としたとき、該硬化体を通過する80℃透湿度
が200g/m2・24hrs以下である液晶シール剤
組成物。
【0010】〔2〕一分子中にエポキシ基を平均1.2
ケ以上持ってなるエポキシ樹脂(1)20乃至88.9
質量%と、0℃以下の軟化点温度を持ち、その一次粒子
径が5μm以下からなるゴム状ポリマー微粒子(2)1
乃至15質量%、無機質充填剤(3)5乃至50質量
%、熱活性な潜在性エポキシ硬化剤(4)5乃至30質
量%、50℃以上の軟化点温度を持ち、その一次粒子径
が2μm以下の高軟化点ポリマー微粒子(5)0.1乃
至9.5質量%を含有してなる〔1〕記載の液晶シール
剤組成物。
【0011】〔3〕前記組成物中にシランカップリング
剤(6)0.1乃至5質量%及び硬化促進剤(7)0.
1乃至10質量%を更に含有してなる〔2〕記載の液晶
シール剤組成物。 〔4〕前記組成物中にエポキシ樹脂と相溶し、かつ沸点
が150乃至230℃の範囲にある溶剤(8)1乃至2
5質量%を更に含有してなる〔2〕または〔3〕のいず
れかに記載の液晶シール剤組成物。 〔5〕前記組成物中にギャップ出しコントロール剤
(9)0.1乃至5質量%を更に含有してなる〔2〕乃
至〔4〕のいずれかに記載の液晶シール剤組成物。
【0012】〔6〕前記組成物10mgを不活性ガス雰
囲気中、毎分5℃で等速昇温させてなる示差熱分析(D
SC)の示差熱ピーク曲線から求められた最大発熱ピー
ク温度が135乃至180℃の範囲にある〔2〕乃至
〔5〕のいずれかに記載の液晶シール剤組成物。 〔7〕前記組成物が、1液型エポキシ樹脂組成物である
と共に、その液晶シール剤組成物10mgを不活性ガス
雰囲気中、毎分5℃で等速昇温させてなる示差熱分析
(DSC)の示差熱ピーク曲線から求められた発熱開始
温度が60乃至130℃の範囲にある〔2〕乃至〔6〕
のいずれかに記載の液晶シール剤組成物。
【0013】〔8〕前記エポキシ樹脂(1)が、特に一
分子中にエポキシ基を平均1.7個以上有するエポキシ
樹脂であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
測定によるポリスチレン換算数平均分子量が7000以
下である〔4〕乃至〔7〕のいずれか記載の液晶シール
剤組成物。
〔9〕前記ゴム状ポリマー微粒子(2)及び高軟化点ポ
リマー微粒子(5)が、エポキシ樹脂中にそれぞれ粒子
として分散した状態で存在する〔4〕乃至〔8〕のいず
れかに記載の液晶シール剤組成物。 〔10〕前記高軟化点ポリマー微粒子(5)が、60乃
至150℃の軟化点温度を持ち、一次粒子径が0.01
乃至5μmの範囲で、ポリマー成分中に0.1乃至5質
量%の割合でエポキシ基が導入され、かつ微架橋構造を
持ったポリ(メタ)アクリレート主成分型の高軟化点ポ
リマー微粒子である〔4〕乃至
〔9〕のいずれかに記載
の液晶シール剤組成物。
【0014】〔11〕前記無機質充填材(3)の少なく
とも一部が、繰り返し溶剤洗浄法で求めた質量増加率で
表されるグラフト化率で、無機質充填材の100質量部
当たりエポキシ樹脂またはシランカップリング剤の1乃
至50質量部がグラフト結合されている〔4〕乃至〔1
0〕のいずれかに記載の液晶シール剤組成物。 〔12〕前記溶剤(8)が、沸点が150乃至230℃
の範囲にある、ケトン溶剤、エーテル溶剤、エステル溶
剤から選ばれた少なくとも1種である〔4〕乃至〔1
1〕のいずれかに記載の液晶シール剤組成物。
【0015】〔13〕〔1〕乃至〔12〕のいずれかに
記載の液晶シール剤組成物をガラス製またはプラスチッ
ク製の液晶セル用基板の接合シール構成部位に印刷また
はディスペンス塗布し、70乃至120℃でプレキュア
ー後、前記処理を実施していない基板との対で位置合わ
せを行った後、その対基板を100乃至200℃で熱圧
締処理し、該対基板を3乃至7μmの範囲で均質な厚み
に接合固定させた後、該セル内に液晶材料を注入し、注
入孔を2液型液晶シール剤組成物で封孔させる液晶表示
セルの製造方法。
【0016】〔14〕〔1〕乃至〔12〕のいずれかに
記載の液晶シール剤物をガラス製またはプラスチック製
の液晶セル用基板の接合シール構成部位に印刷またはデ
ィスペンス塗布し、70乃至120℃でプレキュアー
後、前記処理を実施していない基板との対で位置合わせ
を行った後、その対基板を100乃至200℃で熱圧締
処理し、該対基板を3乃至7μmの範囲で均質な厚みに
接合固定させて得られた該セル内に液晶材料を注入し、
注入孔を2液型液晶シール剤組成物で封孔させて得られ
た液晶表示素子。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の液晶シール剤組成物と
は、(a)該組成物と同質量の純水とを混和させて得ら
れる水溶液のイオン伝導度が1mS/m以下であり、
(b)該エポキシ樹脂組成物を50μm厚みに塗布した
ときの、80乃至100℃/20分熱処理後の組成物の
E型粘度が80乃至100℃に於いて50乃至1000
0Pa・sであり、また、該エポキシ樹脂組成物の硬化
体が、(c)該組成物硬化体のサーモメカニカルアナラ
イザー(TMA)から求めた0℃乃至100℃の線膨張
係数が10×10-5mm/mm/℃以下であり、(d)
該組成物硬化体のサーモメカニカルアナライザー(TM
A)から求めた熱変形温度Tgが100℃以上であり、
(e)該組成物を100μ厚みの硬化体としたとき該硬
化体を通過する80℃透湿度が200g/m2・24h
rs以下である組成物である。
【0018】(b)の条件は、例えば大型液晶ディスプ
レー製造時の加熱接着工程、より具体的にはBステージ
等におけるシール材に要求される物性であり、このBス
テージ化組成物のE型粘度が80乃至100℃に於いて
50Pa・s以上とすることにより、例えば枚葉プレス
加熱圧締接着時(以下、単に枚葉プレス又は枚葉熱プレ
スと呼ぶ)に貫通泡の発生が著しく抑制され、実質的に
発生することがなくなる。また、80乃至100℃に於
いて10000Pa・s以下とすることにより、例えば
枚葉プレス加熱圧締接着時に所望するギャップ厚みコン
トロール性が向上し、作業効率が向上するので好まし
い。更には前記熱処理後の組成物は、80乃至100℃
E型粘度が75乃至5000Pa・sの範囲であること
がより好ましく、特に好ましくは100乃至1000P
a・sの範囲である。
【0019】本発明の液晶シール剤組成物は、その10
mgを不活性ガス雰囲気中、毎分5℃で等速昇温させて
なる示差熱分析(DSC)の示差熱ピーク曲線から求め
られた最大発熱ピーク温度が135乃至180℃の範囲
内であることが好ましい。135℃以上とすることによ
り、枚葉熱プレス接着時の低温速硬化性が確保できる。
また180℃以下とすることで、必要以上に液晶セル製
造条件が過酷となることを回避できる。
【0020】本発明の液晶シール剤組成物が、1液型エ
ポキシ樹脂組成物である場合、その液晶シール剤組成物
10mgを不活性ガス雰囲気中、毎分5℃で等速昇温さ
せてなる示差熱分析(DSC)の示差熱ピーク曲線から求
められた発熱開始温度が60乃至130℃の範囲内であ
ることが好ましい。60℃以上とすることにより液晶シ
ール剤組成物の室温付近で取り扱う際の粘度安定性が確
保できる。また130℃以下とすることで枚葉熱プレス
接着時の低温速硬化性が確保できる。
【0021】また、液晶シール剤組成物の硬化体に関わ
る80℃透湿度を特定範囲以下とすることにより液晶の
耐久性を著しく向上することができる。すなわち、液晶
シール剤組成物の100μm厚みの硬化膜を通過する8
0℃,95%相対湿度環境下24時間の水蒸気透過量で
表される80℃透湿度が、200g/m2・24hrs
以下とすることによって、液晶表示セル内に短時間内に
水分の進入することを著しく抑制することができ、結果
として表示ムラや応答速度の低下等を防止することがで
きる。特に近年要求されている高温度、高湿度下におい
ても長期間安定に動作することができる。本発明の液晶
シール剤組成物では、80℃透湿度が150g/m2
24hrs未満とすることがいっそう好ましく、特に好
ましくは100g/m2・24hrs未満である。
【0022】また、液晶シール剤組成物硬化体の熱変形
温度特性(Tg特性)を特定範囲とすることにより、液
晶の使用の可能範囲が広がる。特に近年要求されている
より高温度下において使用することが可能となる。すな
わち、硬化体のサーモメカニカルアナライザー(TM
A)より求められた熱変形温度(Tg)が100℃以上
とすることにより、得られる液晶表示素子が長期間、よ
り高い表示信頼限界温度で使用可能となる。より詳しく
は、得られる液晶表示素子が80℃高温環境下に長時間
さらされた際の信頼性が確保出来る。熱変形温度は11
0℃以上であることがより好ましく、特に好ましくは1
15乃至180℃の範囲である。
【0023】さらに、液晶シール剤組成物硬化体の0乃
至100℃の線膨張係数を特定範囲とすることにより、
得られる液晶表示素子の寸法安定性が確保出来る。液晶
シール剤組成物の硬化体の該線膨張係数を、10×10
-5mm/mm/℃以下とすることにより、高温度高湿度
下においても長期間、表示ミダレや応答速度の低下を防
止することができる。また、本発明の液晶表示セルシー
ル材用組成物では、硬化体のサーモメカニカルアナライ
ザー(以下単にTMAと呼ぶ)より求めた線膨張係数
が、好ましくは5×10-5mm/mm/℃未満、特に好
ましくは3×10-5mm/mm/℃未満とすることが望
ましい。
【0024】本発明の液晶シール剤組成物では、その液
晶シール剤組成物中の遊離イオン濃度の指標として、液
晶シール剤組成物と同質量の純水とを5乃至30分間混
和させてなる水溶液のイオン伝導度であらわすとき、そ
のイオン伝導度を1mS/m以下とする。イオン伝導度
を1mS/m以下とすることにより、最終的に得られる
液晶表示素子の長期間表示機能性の保持が図れる。好ま
しくは0.5mS/m以下、特に好ましくは0.2mS
/m以下である。
【0025】本発明の液晶シール剤組成物は、一分子中
にエポキシ基を平均1.2個以上持つエポキシ樹脂
(1)[以下、単にエポキシ樹脂(1)と呼ぶ。]、0
℃以下の軟化点温度を持ち、その一次粒子の平均径が5
μm以下であるゴム状ポリマー微粒子(2)、無機質充
填剤(3)、熱活性な潜在性エポキシ硬化剤(4)[以
下、単に硬化剤(4)と呼ぶ。]、50℃以下の軟化点
温度を持ちその一次粒子の平均径が2μm以下である高
軟化点ポリマー微粒子(5)、更に必要に応じて、シラ
ンカップリング剤(6)、硬化促進剤(7)、エポキシ樹
脂と相溶しエポキシ基に対し不活性な溶剤(8)(以
下、単に溶剤(8)と記す)、ギャップ出しコントロール
剤(9)、その他添加剤からなるものである。
【0026】次に、その構成成分を具体的に説明する。 (1)エポキシ樹脂 本発明に用いられるエポキシ樹脂(1)は、一分子中に
エポキシ基を平均1.2個以上有するエポキシ樹脂であ
る。好ましくは1分子中にエポキシ基を平均1.7個以
上、特に好ましくは平均2個以上6個以下である。一分
子中にエポキシ基を平均1.2個以上とすることにより
耐熱性が向上する。エポキシ樹脂(1)は一種でも相異
する樹脂の混合物であってもよく、室温で固体または液
体に関わらず使用できる。
【0027】本発明に用いるエポキシ樹脂は、所定のエ
ポキシ基を含有するエポキシ樹脂又はその混合物であれ
ば特に制限はなく、単官能性エポキシ樹脂と多官能性エ
ポキシ樹脂の混合物、または多官能エポキシ樹脂の単独
または混合物を用いることができる。更には、それらの
変性エポキシ樹脂なども好ましく使用できる。特に制約
するものではないが、液晶シール剤組成物中のエポキシ
樹脂は、液体クロマトグラフィーで分取し、エポキシ基
当量と質量平均分子量とから該エポキシ樹脂一分子あた
りの官能基数を求めることが出来る。
【0028】特に好ましいエポキシ樹脂(1)として
は、その単体または複数種の混合物に於いて同質量の純
水と30分間接触混合させ分離抽出された抽出水のイオ
ン伝導度で2mS/m以下、より好ましくは1mS/m
以下、特に好ましくは0.5mS/m以下であるものが
好ましい。該抽出水のイオン伝導度が2mS/m以下で
あれば、最終的に得られる本発明の液晶シール剤組成物
の硬化体が液晶接触時に於いて、液晶相に遊離イオンの
移行を著しく抑制または実質的に回避できるからであ
る。異なる種類のエポキシ樹脂を2種以上用いる場合に
はその混合物中の遊離イオンの総和含有量としての指標
として、前記した要件を満たせば良い。
【0029】エポキシ樹脂(1)は0乃至50℃の温度
範囲で液体のエポキシ樹脂(1−1)と0乃至50℃の
温度範囲で固形のエポキシ樹脂(1−2)との混合物で
あることが好ましい。また該混合物は0℃乃至120℃
で液体となることが好ましい。
【0030】混合物中の0乃至50℃の温度範囲で固形
のエポキシ樹脂(1−2)は、クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型
エポキシ樹脂、トリフェノールエタン型エポキシ樹脂の
群から選ばれる少なくとも一つの樹脂又はその混合物と
することが特に好ましい。
【0031】エポキシ樹脂(1)では0乃至50℃の温
度範囲で液体のエポキシ樹脂(1−1)と0乃至50℃
の温度範囲で固形のエポキシ樹脂(1−2)との混合質
量比率を(1−1):(1−2)で表して、(5:9
5)乃至(70:30)の範囲とすることが良く、より
好ましくは(10:90)乃至(40:60)である。
【0032】また、エポキシ樹脂(1)としては、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(以下、単にGP
Cという)により求められた、ポリスチレン換算質量平
均分子量が7000以下のものが好ましく、150乃至
3000の範囲がより好ましく、350乃至2000の
範囲にあるものが最も好ましい。GPCによるポリスチ
レン換算質量平均分子量が7000以下であると、80
乃至100℃/20分熱処理後の組成物のE型粘度が、
80乃至100℃に於いて50乃至10000Pa・s
とすることができ、枚葉プレス加熱圧締接着適性が一層
向上できる。また、ポリスチレン換算質量平均分子量を
150以上とすることにより、得られる硬化体の架橋密
度を高く保つことができ、耐熱シール信頼性が確保でき
ことからより好ましい。
【0033】エポキシ樹脂(1)の含有量は液晶シール
剤組成物中、20乃至88.9質量%であり、好ましく
は30乃至70質量%である。
【0034】また、下記のエポキシ樹脂では、前記の要
件を満たすように直接合成したもの、精製または高純度
化したもの等を用いてもよい。精製方法としては、同質
量の純水と10ないし30分間混合させて得られる抽出
水のイオン伝導度を所定の範囲になるように精製できる
ものであればいずれの方法でも用いることができるが、
例えば、水洗浄−溶剤抽出精製法や限外ロ過法や蒸留精
製法などが挙げられる。
【0035】<単官能性エポキシ樹脂>本発明に用いら
れる単官能性エポキシ樹脂としては、例えば、脂肪族モ
ノグリシジルエーテル化合物、脂環族モノグリシジルエ
ーテル化合物、芳香族モノグリシジルエーテル化合物、
脂肪族モノグリシジルエステル化合物、芳香族モノグリ
シジルエステル化合物、脂環族モノグリシジルエステル
化合物、窒素元素含有モノグリシジルエーテル化合物、
モノグリシジルプロピルポリシロキサン化合物、モノグ
リシジルアルカン等が挙げられる。これら以外の単官能
性エポキシ樹脂を用いても良いことは言うまでもない。
【0036】(脂肪族モノグリシジルエーテル化合物)
例えば、炭素数が1〜6のアルキル基を有するポリアル
キレングリコールモノアルキルエーテル類とエピクロル
ヒドリンとの反応で得られる脂肪族モノグリシジルエー
テル化合物や、脂肪族アルコール類とエピクロルヒドリ
ンとの反応で得られる脂肪族モノグリシジルエーテル化
合物等が挙げられる。炭素数が1〜6のアルキル基を有
するポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類
としては、エチレングリコールモノアルキルエーテル、
ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、トリエチ
レングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレング
リコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコール
モノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノア
ルキルエーテル、トリプロピレングリコールモノアルキ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエ
ーテル等が挙げられる。
【0037】脂肪族アルコールとしては、例えばn−ブ
タノール、イソブタノール、n−オクタノール、2−エ
チルヘキシルアルコール、ジメチロールプロパンモノア
ルキルエーテル、トリメチロールプロパンジアルキルエ
ーテル、グリセリンジアルキルエーテル、ジメチロール
プロパンモノアルキルエステル、トリメチロールプロパ
ンジアルキルエステル、グリセリンジアルキルエステル
等が挙げられる。
【0038】(脂環族モノグリシジルエーテル化合物)
例えば、炭素数が6〜9の飽和環式アルキル基を有する
脂環族アルコール類とエピクロルヒドリンとの反応で得
られた脂環族モノグリシジルエーテル化合物等が挙げら
れる。反応に用いられる脂環族アルコール類としては、
シクロヘキサノール等が挙げられる。
【0039】(芳香族モノグリシジルエーテル化合物)
例えば、芳香族アルコール類とエピクロルヒドリンとの
反応で得られた芳香族モノグリシジルエーテル化合物等
が挙げられる。反応に用いられる芳香族アルコール類と
しては、フェノール、メチルフェノール、エチルフェノ
ール、n−プロピルフェノール、イソプロピルフェノー
ル、n−ブチルフェノール、ベンジルアルコール、t−
ブチルフェノール、キシレノール、ナフトール等が挙げ
られる。
【0040】(脂肪族又は芳香族モノグリシジルエステ
ル化合物)例えば、脂肪族ジカルボン酸モノアルキルエ
ステルまたは芳香族ジカルボン酸モノアルキルエステル
とエピクロルヒドリンとの反応で得られた脂肪族モノグ
リシジルエステル化合物または芳香族モノグリシジルエ
ステル化合物等が挙げられる。
【0041】<多官能性エポキシ樹脂>多官能性エポキ
シ樹脂としては、通常一分子中に平均2乃至6個のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂であるが、本発明の効果を
阻害しない範囲であればそれ以上のエポキシ基を有する
樹脂を用いることもできる。多官能性エポキシ樹脂とし
ては、例えば脂肪族多価グリシジルエーテル化合物、芳
香族多価グリシジルエーテル化合物、トリスフェノール
型多価グリシジルエーテル化合物、ハイドロキノン型多
価グリシジルエーテル化合物、レゾルシノール型多価グ
リシジルエーテル化合物、脂肪族多価グリシジルエステ
ル化合物、芳香族多価グリシジルエステル化合物、脂肪
族多価グリシジルエーテルエステル化合物、芳香族多価
グリシジルエーテルエステル化合物、脂環族多価グリシ
ジルエーテル化合物、脂肪族多価グリシジルアミン化合
物、芳香族多価グリシジルアミン化合物、ヒダントイン
型多価グリシジル化合物、ビフェニル型多価グリシジル
化合物、ノボラック型多価グリシジルエーテル化合物、
エポキシ化ジエン重合体等が挙げられる。なお、これら
以外の多官能性エポキシ樹脂や変性エポキシ樹脂も用い
ることができることは言うまでもない。以上の化合物、
樹脂、変性樹脂は、それぞれ単独で用いても複数を併用
してもよい。
【0042】(脂肪族多価グリシジルエーテル化合物)
例えば、ポリアルキレングリコール類又は多価アルコー
ル類とエピクロルヒドリンとの反応で得られた脂肪族多
価グリシジルエーテル化合物等が挙げられる。反応に用
いられるポリアルキレングリコール類としては、例えば
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレン
グリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられ
る。反応に用いられる多価アルコール類としては、ジメ
チロールプロパン、トリメチロールプロパン、スピログ
リコール、グリセリン等が挙げられる。
【0043】(芳香族多価グリシジルエーテル化合物)
例えば、芳香族ジオール類とエピクロルヒドリンとの反
応で得られた芳香族多価グリシジルエーテル化合物等が
挙げられる。反応に用いられる芳香族ジオールとしては
例えばビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェ
ノールF、ビスフェノールAD等が挙げられる。
【0044】(トリスフェノール型多価グリシジルエー
テル化合物)例えば、トリスフェノール類とエピクロル
ヒドリンとの反応で得られたトリスフェノール型多価グ
リシジルエーテル化合物が挙げられる。反応に用いられ
るトリスフェノール類としては、4,4′,4″−メチ
リデントリスフェノール、4,4′,4″−メチリデン
トリス(2−メチルフェノール)、4,4′−[(2−
ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2,3,6−ト
リメチルフェノール]、4,4′,4″−エチリデント
リスフェノール、4,4′−[(2−ヒドロキシフェニ
ル)メチレン]ビス[2−メチルフェノール]、4,
4′−[(2−ヒドロキシフェニル)エチレン]ビス
[2−メチルフェノール]、4,4′−[(4−ヒドロ
キシフェニル)メチレン]ビス[2−メチルフェノー
ル]、4,4′−[(4−ヒドロキシフェニル)エチレ
ン]ビス[2−メチルフェノール]、4,4′−[(2
−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2,6−ジメ
チルフェノール]、4,4′−[(2−ヒドロキシフェ
ニル)エチレン]ビス[2,6−ジメチルフェノー
ル]、4,4′−[(4−ヒドロキシフェニル)メチレ
ン]ビス[2,6−ジメチルフェノール]、4,4′−
[(4−ヒドロキシフェニル)エチレン]ビス[2,6
−ジメチルフェノール]、4,4′−[(2−ヒドロキ
シフェニル)メチレン]ビス[3,5−ジメチルフェノ
ール]、4,4′−[(2−ヒドロキシフェニル)エチ
レン]ビス[3,5−ジメチルフェノール]、4,4′
−[(3−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2,
3,6−トリメチルフェノール]、4,4′−[(4−
ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2,3,6−ト
リメチルフェノール]、4,4′−[(2−ヒドロキシ
フェニル)メチレン]ビス[2−シクロヘキシル−5−
メチルフェノール]、4,4′−[(3−ヒドロキシフ
ェニル)メチレン]ビス[2−シクロヘキシル−5−メ
チルフェノール]、4,4′−[(4−ヒドロキシフェ
ニル)メチレン]ビス[2−シクロヘキシル−5−メチ
ルフェノール]、4,4′−[1−[4−[1−(4−
ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェノール
エチリデン]ビスフェノール、4,4′−[(3,4−
ジヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2−メチルフ
ェノール]、4,4′−[(3,4−ジヒドロキシフェ
ニル)メチレン]ビス[2,6−ジメチルフェノー
ル]、4,4′−[(3,4−ジヒドロキシフェニル)
メチレン]ビス[2,3,6−トリメチルフェノー
ル]、4−[ビス(3−シクロヘキシル4−ヒドロキシ
−6−メチルフェニル)メチル]−1,2−ベンゼンジ
オール等が挙げられる。
【0045】(ハイドロキノン型多価グリシジルエーテ
ル化合物)例えば、ハイドロキノンとエピクロルヒドリ
ンとの反応で得られたハイドロキノン型多価グリシジル
エーテル化合物等が挙げられる。 (レゾルシノール型多価グリシジルエーテル化合物)例
えば、レゾルシノールとエピクロルヒドリンとの反応で
得られたレゾルシノール型多価グリシジルエーテル化合
物等が挙げられる。
【0046】(脂肪族多価グリシジルエステル化合物)
例えば、アジピン酸等で代表される脂肪族ジカルボン酸
とエピクロルヒドリンとの反応で得られた肪族多価グリ
シジルエステル化合物等が挙げられる。 (芳香族多価グリシジルエステル化合物)例えば、芳香
族多価カルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応で得ら
れた芳香族多価グリシジルエステル化合物等が挙げられ
る。反応に用いられる芳香族多価カルボン酸としては例
えば、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸等
が挙げられる。
【0047】(脂肪族又は芳香族多価グリシジルエーテ
ルエステル化合物)例えば、ヒドロキシジカルボン酸化
合物とエピクロルヒドリンとの反応で得られた脂肪族多
価グリシジルエーテルエステル化合物または芳香族多価
グリシジルエーテルエステル化合物等が挙げられる。 (脂環族多価グリシジルエーテル化合物)例えば、ジシ
クロペンタジエン型多価グリシジルエーテル化合物等で
代表される脂環族多価グリシジルエーテル化合物等が挙
げられる。 (脂肪族多価グリシジルアミン化合物)例えば、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリ
アミン等で代表される脂肪族多価アミンとエピクロルヒ
ドリンとの反応で得られた脂肪族多価グリシジルアミン
化合物等が挙げられる。
【0048】(芳香族多価グリシジルアミン化合物)例
えば、ジアミノジフェニルメタン、アニリン、メタキシ
リレンジアミン等で代表される芳香族ジアミンとエピク
ロルヒドリンとの反応で得られた芳香族多価グリシジル
アミン化合物等が挙げられる。 (ヒダントイン型多価グリシジル化合物)例えば、ヒダ
ントインならびにその誘導体とエピクロルヒドリンとの
反応で得られたヒダントイン型多価グリシジル化合物等
が挙げられる。
【0049】(ノボラック型多価グリシジルエーテル化
合物)例えば、フェノール、クレゾール、ナフトール等
で代表される芳香族アルコール類とホルムアルデヒドと
から誘導されるノボラック樹脂と、エピクロルヒドリン
との反応で得られるノボラック型多価グリシジルエーテ
ル化合物等が挙げられる。また、フェノールとp−キシ
リレンジクロライドとから誘導されるフェノール核とパ
ラキシレン核がメチレン結合で結合して成る変性フェノ
ール樹脂と、エピクロルヒドリンとの反応で得られる変
性フェノールノボラック樹脂も代表例として挙げられ
る。 (エポキシ化ジエン重合体)例えば、エポキシ化ポリブ
タジエン、エポキシ化ポリイソプレン等が挙げられる。
【0050】<変性エポキシ樹脂>前記の少なくとも1
種または2種以上からなるエポキシ樹脂と、アミン化合
物、メルカプト化合物、カルボキシル化合物から選ばれ
た1種または2種以上との付加誘導体組成物が代表的で
ある。なお、該付加誘導体組成物は、それ自体では相分
離構造を持たない室温で液体または固体のものが好まし
い。変性エポキシ樹脂製造時に適宜用いられるアミン化
合物、メルカプト化合物、カルボキシル化合物について
以下にそれぞれ具体例を挙げる。
【0051】<アミン化合物>例えば、脂肪族アミン
類、脂環族アミン類、芳香族アミン類、ポリアミド類、
ポリアミドアミン類、シアナミド類、アミノ基含有低分
子ポリシロキサン類、アミノ基含有の低分子ブタジエン
−アクリロニトリコポリマー類、アミノ基含有低分子ア
クリル化合物等が代表的な例として挙げられる。
【0052】(脂肪族アミン類)脂肪族アミン単量体で
あれば、特に限定するものではないが、例えば、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジプロ
ピレントリアミン、ポリエチレングリコールモノアミ
ン、ポリエチレングリコールジアミン、ポリプロピレン
グリコールモノアミン、ポリプロピレングリコールジア
ミン等で代表される。
【0053】(脂環族アミン類)脂環族アミン単量体で
あれば、特に限定するものではないが、例えば、イソフ
ォロンジアミン、シクロヘキシルジアミン、ノルボルナ
ンジアミン、ピペリジン、ビスアミノプロピルテトラオ
キサスピロウンデカン等やそれらの変性ポリアミン類が
代表的である。
【0054】(芳香族アミン類)芳香族アミン単量体で
あれば、特に限定するものではないが、例えば、フェニ
レンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等やそれらの
変性ポリアミン類が代表的である。 (ポリアミド類)ポリアミド類であればいずれでも良
く、特に制約はないが、例えば前記の脂肪族アミン、脂
環族アミン、芳香族アミン等から選ばれた1種または2
種以上の多価アミン化合物とジカルボン酸化合物等との
脱水縮合誘導体等で代表される。
【0055】(ポリアミドアミン類)ポリアミドアミン
類であればいずれでも良く、特に制約はないが、例えば
前記の脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミン等か
ら選ばれた1種または2種以上のアミンとジカルボン酸
化合物およびアミノカルボン酸化合物との脱水縮合誘導
体等で代表される。 (シアナミド類)シアナミド類であればいずれでも良
く、特に制約はないが、例えば、ジシアンジアミド等で
代表される。
【0056】(アミノ基含有低分子ポリシロキサン類)
アミノ基含有低分子ポリシロキサン類であればいずれで
も良く、特に制約はないが、例えば、アミン当量が20
00以下の両末端アミノ基含有ポリシロキサン等で代表
される。 (アミノ基含有の低分子ブタジエン−アクリロニトリル
コポリマー類)アミノ基含有低分子ブタジエン−アクリ
ロニトリルコポリマー類であればいずれでも良く、特に
制約はないが、例えば、アミン当量が2000以下でか
つアクリロニトリル換算含有量で16乃至30質量%か
らなる両末端アミノ基含有ブタジエン−アクリロニトリ
ルコポリマー等で代表される。
【0057】(アミノ基含有低分子アクリル化合物)ア
ミノ基含有低分子アクリル化合物であればいずれでも良
く、特に制約はないが、例えば、アミン当量が2000
以下でかつ親和性の指標であるSP値(ソルビリティー
パラメーター)が8.5乃至10の多価アミノ基含有ア
クリル化合物等で代表される。
【0058】<メルカプト化合物>メルカプト化合物で
あればいずれでも良く、特に制約はない。例えば、三井
化学製品であるMR−6,MR−7等やその他メルカプ
ト当量が2000以下の両末端メルカプト基含有ポリシ
ロキサン等を例示できる。
【0059】<カルボキシル化合物>カルボン酸単量体
及び/又はポリカルボン酸化合物であればいずれでも良
く、特に制約はないが、例えば、マレイン酸、無水マレ
イン酸、イタコン酸、アジピン酸、トリメリット酸、無
水トリメリット酸、フタル酸、無水フタル酸、テトラヒ
ドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、ハイミック
酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸等で代表される炭
素数20以下のカルボン酸単量体、及びそのものとジヒ
ドロキシ化合物とから誘導された酸末端ポリエステル等
が代表的な例として挙げられる。
【0060】また、別の例としては、酸価が5乃至10
0mgKOH/gの両末端カルボキシル基含有ポリシロ
キサンや同両末端カルボキシル基含有のブタジエン−ア
クリロニトリルコポリマーや同末端カルボキシ基含有低
分子アクリル化合物なども包含される。
【0061】ところで、本発明の液晶シール剤組成物で
は、エポキシ樹脂(1)単独の80℃E型粘度として、
0.3Pa・sを下回らないことが好ましい。より好ま
しくは1Pa・s以上、特に好ましくは、5乃至100
0Pa・sの範囲である。エポキシ樹脂(1)単独の8
0℃E型粘度として0.3Pa・sを上回ることによ
り、枚葉熱プレス適性が向上する。
【0062】(2)0℃以下の軟化点温度を持ちその一
次粒子径が5μm以下からなるゴム状ポリマー微粒子 本発明の液晶シール剤組成物においては、捩り振子法と
言われるTorsinal Braid Analyz
er(以下、単にTBAという。)で求めた軟化点温度
で、0℃以下の軟化点温度を持ち、電子顕微鏡観察から
求めた一次粒子の平均粒子径が5μm以下のゴム状ポリ
マー微粒子(2)(以下、単にゴム状ポリマー微粒子と
呼ぶ。)を1乃至15質量%含有する。ゴム状ポリマー
微粒子の一次粒子の平均粒子径としては、0.01乃至
5μmがより好ましく、0.01乃至3μmとすること
がさらに好ましく、0.05乃至2μmが特に好まし
い。
【0063】本発明の液晶シール剤組成物中にゴム状ポ
リマー微粒子1質量%以上の使用で、本発明の液晶シー
ル剤組成物を用いて製造される液晶表示素子自体の残留
歪みの緩和効果等が導かれ、結果として接着信頼性を向
上出来るので、好ましい。また、これを15質量%以下
とすることで硬化体に必要な耐熱剛性が確保出来、好ま
しい。より好ましくは、3乃至12.5質量%の範囲で
含有させるのがよい。特に、ゴム状ポリマー微粒子
(2)を液晶シール剤組成物中に占める割合で5乃至1
0質量%とすることがさらに好ましい。
【0064】また、ゴム状ポリマー微粒子(2)の軟化
点温度を0℃以下とすることで、低温下での接着信頼性
がより向上する傾向があり好ましい。更に、ゴム状ポリ
マー微粒子(2)の一次粒子径を5μm以下とすること
により、液晶セルのギャップを薄くすることができ、高
価な液晶の使用量を抑制することができると共に液晶表
示応答速度をも向上させることができる。
【0065】好ましいゴム状ポリマー微粒子(2)とし
ては、−30℃以下の軟化点温度を持ち、その一次粒子
径が0.01乃至3μmの範囲のシリコンゴム微粒子及
び/またはアクリルゴム微粒子またはポリオレフィンゴ
ム微粒子が挙げられ、更に好ましくはそのゴム状ポリマ
ー微粒子が架橋性ゴム粒子であることが好ましい。これ
らのゴム状ポリマー微粒子は、軟化点温度が0℃以下で
あれば公知の以下のようなゴム状ポリマーを適宜選定し
て使用できる。
【0066】例えば、アクリルゴム系のゴム状ポリマ
ー、シリコンゴム系のゴム状ポリマー、共役ジエンゴム
系のゴム状ポリマー、オレフィンゴム系ゴム状ポリマ
ー、ポリエステルゴム系ゴム状ポリマー、ウレタンゴム
系ゴム状ポリマー、複合化ゴムやエポキシ基と反応する
官能基を有するゴム状ポリマーが例示できる。特に、こ
れらのゴム状ポリマーは、エポキシ基と反応する官能基
を有することが好ましい。これら液晶シール剤組成物に
用いるゴム状ポリマー微粒子(2)は単独で使用しても
複数を併用してもよい。これらゴム状ポリマー微粒子の
具体例を以下に示す。
【0067】<アクリルゴム系のゴム状ポリマー微粒子
>アクリルゴム系のゴム状ポリマー微粒子の具体的な例
としては、例えば、コア部がアクリルゴムからなるコア
/シェル型エマルションを乾燥して得られる粒子を用い
る方法、また、エポキシ樹脂中でアクリル系モノマーを
非水分散重合させてなる樹脂組成物として用いる方法、
更には、エポキシ基と反応する官能基を導入してなるア
クリルゴムポリマー溶液を別個に調製後、エポキシ樹脂
中に投入または滴下して、機械的に混合し、脱溶剤また
はグラフト化させてアクリルゴム微粒子をエポキシ樹脂
中に安定的に分散させてなる樹脂組成物として用いる方
法などがある。
【0068】<シリコンゴム系のゴム状ポリマー微粒子
>シリコンゴム系のゴム状ポリマー微粒子の具体的な例
としては、例えば、粉末状のシリコンゴム微粒子を用い
る方法、エポキシ樹脂に二重結合を導入してその二重結
合と反応可能な片末端アクリレート基を持つシリコンマ
クロモノマーを反応させた後、ビニルシリコンとハイド
ロジェンシリコンとを仕込み分散重合させてなる樹脂組
成物として用いる方法がある。また、エポキシ樹脂中で
両末端にエポキシ基と反応しうる官能基を導入された分
子量1万乃至30万の反応性シリコンオイルを作用させ
てなる樹脂組成物として用いる方法などがある。その他
のシリコン系ゴム状ポリマーも、特に制約はなく、用い
ることができる。
【0069】<共役ジエンゴム系のゴム状ポリマー微粒
子>共役ジエンゴム系のゴム状ポリマー微粒子の具体的
な例としては、例えば、1,3−ブタジエン、1、3−
ペンタジエン、イソプレン、1、3−ヘキサジエン、ク
ロロプレン等のモノマーを重合または共重合して得られ
る共役ジエンゴム状ポリマー微粒子等が例示できる。こ
れらに、特に制約はなく、市販品をそのまま使用して良
い。より具体的な共役ジエンゴムの例としては、ブタジ
エンとアクリロニトリルとの共重合体、末端にカルボキ
シル基を有するブタジエンとアクリロニトリルとの共重
合体、末端にアミノ基を有するブタジエンとアクリロニ
トリルとの共重合体等がある。
【0070】<オレフィンゴム系ゴム状ポリマー微粒子
>オレフィンゴム系ゴム状ポリマー微粒子の具体的な例
としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、2−ブテン、イソブテン等の単独非晶質重合体また
は共重合可能な他のモノマーとの共重合体やターポリマ
ーからなる微粒子、またはその組成物が例示できる。ま
た、オレフィンゴムラテックス等の形で市販されている
物をエポキシ樹脂中で脱水処理し、オレフィンゴムをエ
ポキシ樹脂中に分散安定化させてなる樹脂組成物として
使用する方法も良い例である。
【0071】<ポリエステルゴム系ゴム状ポリマー微粒
子>ポリエステルゴム系ゴム状ポリマー微粒子とは、ポ
リマー骨格にポリエステル結合が含有されているゴム状
ポリマーからなる微粒子のことであり、特に制約はな
い。具体的なポリエステルゴムの例を挙げれば、例え
ば、液状ポリシロキサンジオール、液状ポリオレフィン
ジオール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレング
リコール等から選ばれた少なくとも1種のジオール成分
と、必要に応じてトリオール以上の多価アルコール化合
物の共存下に、アジピン酸、マレイン酸、コハク酸、フ
タル酸等から選ばれた少なくとも1種の2塩基酸とから
誘導された低軟化点ポリエステルゴム、また、前記2塩
基酸の代わりに酸無水物を用いた低軟化点ポリエステル
ゴム、またはヒドロキシ多価カルボン酸等から誘導され
た低軟化点ポリエステルゴムが例示できる。
【0072】<ウレタンゴム系ゴム状ポリマー微粒子>
ウレタンゴム系ゴム状ポリマー微粒子とは、ゴム状ポリ
マー骨格にウレタン結合及び/または尿素結合が含有さ
れているゴム状ポリマーからなる微粒子のことであり、
特に制約はない。具体的なウレタンゴムの例を挙げれ
ば、例えば、液状ポリシロキサンジオール、液状ポリオ
レフィンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリブ
チレングリコール等から選ばれた少なくとも1種からな
るジオール成分と、必要に応じてトリオール以上の多価
アルコール化合物の共存下に、ヘキサメチレンジイソシ
アナート、イソフォロンジイソシアナート、トリレンジ
イソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、
ノルボルナンジイソシアナート等で代表されるのジイソ
シアナート化合物とを作用させて得られるゴム状ポリウ
レタン、更には、例えば液状ポリシロキサンジアミン
(前記のアミノ基含有低分子ポリシロキサン)、液状ポ
リオレフィンジアミン、ポリプロピレングリコールジア
ミン等から選ばれた少なくとも1種の長鎖ジアミン成分
と、必要に応じてトリアミン以上の多価アミン化合物の
共存下に、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソフォ
ロンジイソシアナート、トリレンジイソシアナート、ジ
フェニルメタンジイソシアナート、ノルボルナンジイソ
シアナート等で代表されるジイソシアナート化合物とを
作用させて得られるゴム状ポリウレタン等を例示出来
る。
【0073】<複合化ゴム粒子>複合化ゴム粒子として
は、例えば前記のアクリル系、シリコン系、共役ジエン
系、オレフィン系、ポリエステル系、ウレタン系の2種
以上からなるグラフトポリマー及び/またはブロックポ
リマーまたはコアシェルポリマー、複層ポリマー等から
なる微粒子が例示できる。
【0074】<エポキシ基と反応する官能基を有するゴ
ム状ポリマー>エポキシ基と反応する官能基を有するゴ
ム状ポリマーとしては、例えば前記のアクリル系、シリ
コン系、共役ジエン系、オレフィン系、ポリエステル
系、ウレタン系の粒子にエポキシ基と反応する官能基を
導入してなるものが代表的な例である。エポキシ基と反
応しうる官能基としては、例えば、メルカプト基、アミ
ノ基、イミノ基、カルボキシル基、酸無水物基、エポキ
シ基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
【0075】ゴム状ポリマーには、これらの官能基のう
ち少なくとも1種を好ましくは、0.01乃至25質量
%、さらには0.1乃至10質量%導入されているもの
がより好ましい。それらの官能基の導入方法には、特に
限定はなく、官能基含有モノマーと主鎖ポリマーを構成
するモノマーとのランダム共重合法、交互共重合法、縮
合重合法、付加重合法、コア−シェル重合法による導
入、イオン吸着導入法、膨潤含浸導入法、ゴム状粒子を
形成するポリマーへグラフト重合する方法等いずれの方
法でもよい。このなかでも共重合法やグラフト重合方法
とすることで、少ない量で効率良くゴム状ポリマー微粒
子表面近傍に必要な官能基を導入出来るので好ましい。
【0076】このエポキシ基と反応する官能基を有する
ゴム状ポリマーでは、エポキシ基と反応する官能基を有
する単量体に由来する構造がゴム状ポリマー中に占める
重量割合で0.1乃至25質量%であることが好まし
い。エポキシ基と反応する官能基を有する単量体に由来
する繰り返し構造の含有量を0.1質量%以上、25質
量%以下とすることで得られる液晶シール剤組成物の接
着性が著しく向上するので好ましい。
【0077】本発明の液晶シール剤組成物では、ゴム状
ポリマー微粒子(2)がエポキシ樹脂中に粒子として形
状を保持するものが好ましい。エポキシ樹脂中に粒子と
して存在していることを判別する方法としては、特に制
約はないが、例えば濁りの全く無いエポキシ樹脂(1)
とゴム状ポリマー微粒子(2)との混合物を作り、同組
成物を光学顕微鏡で観察して、ゴム状ポリマー微粒子の
存在を確認する方法、または同組成物にポリメルカプタ
ン系室温硬化剤またはポリアミン系室温硬化剤などの必
要量を添加して得た硬化体の微小切断面をオスミウム酸
染色増感して、透過型電子顕微鏡(TEM)観察又は走
査型電子顕微鏡(SEM)観察する方法、硬化体のミク
ロ層を赤外吸収スペクトル顕微鏡(以下、単に顕微IR
と呼ぶ)測定して判別する方法等が適宜採用できる。
【0078】また、本発明の液晶シール剤組成物中にゴ
ム状ポリマー微粒子(2)が微粒子として存在している
ことを判定する方法には、特に限定制約はないが、例え
ばそのものの熱硬化物を得た後、その微小切断面をオス
ミウム酸染色増感して、TEM又はSEM観察する方
法、同様にして得た硬化体破断面のSEM観察と同時に
元素分布解析結果像と比較して判別する方法、さらに、
硬化体表面を公知の方法で選択性を持たせてエッチィン
グ後にTEM又はSEM観察する方法、硬化体のミクロ
層を顕微IR測定して判別する方法、硬化体のミクロ層
を熱線照射し分解発生してくるガス種成分から種別と共
にその粒子径を判別する方法等が適宜採用できる。
【0079】また、調整済みの液晶シール剤組成物中に
含まれるゴム状ポリマー微粒子(2)の添加配合量を測
定する方法としては、特に限定はないが、例えばその液
晶シール剤組成物の赤外線吸収スペクトル(IR)をと
り、ゴム状ポリマー微粒子に特定されて現れる吸収スペ
クトルの検量線から求める方法、IR分析から特定され
たゴム状ポリマー微粒子種を知り、そのゴム状ポリマー
微粒子種で発現することが明らかな作用効果の指標量と
してのTBA測定による低温域の弾性率減衰率量
〔G″〕から求める方法、熱分解ガスクロマトグラフィ
ー法、元素分析法、硬化体の複数のTEM又はSEM写
真からゴム状ポリマー微粒子占有体積を求め比重換算し
て求める方法、加熱分解ガス成分分析から求める方法等
を適宜採用して良い。
【0080】そして本発明の液晶シール剤組成物中で
は、ゴム状ポリマー微粒子(2)がエポキシ樹脂(1)
と予めグラフトしていても良く、グラフトしていなくて
も良い。
【0081】(3)無機質充填剤 本発明で用いる無機質充填剤(3)としては、通常電子
材料分野で無機充填剤として使用可能なのものであれば
いずれでもよい。具体的には、例えば炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、
珪酸アルミニウム、珪酸ジルコニウム、酸化鉄、酸化チ
タン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、二酸
化珪素、チタン酸カリウム、カオリン、タルク、アスベ
スト粉、石英粉、雲母、ガラス繊維等が挙げられる。
【0082】好ましくは、無機質充填剤中の湿式分解物
の原子吸光分析法で求めたアルカリ金属の総和含有量が
50ppm以下、より好ましくは30ppm以下、特に
好ましくは15ppm以下であるものがよい。そうする
ことで本発明の液晶シール剤組成物硬化体が液晶接触時
に於いて、液晶相に対し不必要に遊離イオンの移行を回
避できる。アルカリ金属の総和含有量を50ppm以下
とする為の精製方法には特に制約はなく、例えば製造原
料の段階で水溶液化しイオン交換精製法等の公知の方法
で行って良い。
【0083】また、無機質充填剤(3)は、632.8
nm波長のレーザー法粒子径測定器により求めた重量加
積曲線上の99質量%粒子径値が、5μm以下にあるも
のが好ましく、また重量加積曲線上の50質量%値で示
される重量平均粒子径値が、0.005乃至1μmの範
囲であることがより好ましい。一般的には、重量加積曲
線上の99質量%粒子径値が5μm以下である無機質充
填剤を用いると、液晶パネルのギャップ幅の寸法安定性
が一層向上し、好ましい。
【0084】本発明の液晶シール剤組成物では、無機質
充填剤(3)の含有割合は5乃至50質量%である。よ
り好ましくは5乃至30質量%の範囲で、5乃至15質
量%の範囲が特に好ましい。5質量%以上とすることで
スクリーン印刷またはディスペンサー塗布時の塗布形状
保持性が保持できる。また、50質量%以下とすること
で液晶シール剤組成物の粘性を適正化でき、かつ塗布作
業性を確保できる。
【0085】また、無機質充填剤(3)は、特に制約す
るものではないが、予めエポキシ樹脂(1)やシランカ
ップリング剤(6)でグラフト化変性させたのち使用す
ることが好ましい。グラフト化変性は、無機充填剤
(3)の一部または全部に対してグラフト化変性されて
いてよい。その際、グラフト化率は、繰り返し溶剤洗浄
法で求めた質量増加率で表すと、通常無機質充填剤
(3)の100質量部当たりエポキシ樹脂(1)、シラ
ンカップリング剤(6)のいずれか又は双方が1乃至5
0質量部が化学的に結合されていることが好ましい。
【0086】液晶シール剤組成物中の無機質充填剤
(3)の含有割合を測定する方法には、特に制約はない
が、例えば、元素分析より求める方法、または蛍光X線
解析より求める方法、熱分解残渣量で求める方法など任
意であって良い。
【0087】(4)熱活性な潜在性エポキシ硬化剤 本発明において使用される潜在性エポキシ硬化剤(4)
としては、50℃以上の加熱によってエポキシ樹脂に硬
化反応作用を付与できる化合物を選定使用できる。特に
制限するものではないが、例えばジシアンジアミド及び
その誘導体、アジピン酸ジヒドラジドやイソフタル酸ジ
ヒドラジッドのようなジビドラジッド化合物、4,4'
−ジアミノジフェニルスルホン、2−n−ペンタデシル
イミダゾールのようなイミダゾール誘導体、2−メチル
イミダゾールや2−エチル−4−メチルイミダゾール等
で代表されるイミダゾール化合物と芳香族酸無水物との
錯体、イミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト
体や更にそれらの変性誘導体、尿素及び/またはチオ尿
素化合物とエポキシ樹脂またはジイソシアナート化合物
との付加物、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、
ビニルエーテルブロックカルボン酸化合物、1,6−ジ
ナフトールのアリルエーテル化合物で代表される芳香族
アリルエーテル化合物、N,N−ジアルキル尿素誘導
体、N,N−ジアルキルチオ尿素誘導体、メラミン、グ
アナミン等が挙げられる。
【0088】熱活性な潜在性エポキシ硬化剤(4)は、
本発明の液晶シール剤組成物中に占める割合として5乃
至30質量%とする。5質量%以上とすることで、本発
明の液晶シール剤組成物の硬化を必要時間内に高められ
る。また、30質量%以下とすることで未反応硬化剤の
存在を低いレベルとすることが出来る。液晶シール剤組
成物中の熱活性な潜在性エポキシ硬化剤の含有量を測定
する方法としては、赤外吸収スペクトルより求める方
法、官能基分析による方法、固体NMR分析法等が好ま
しく挙げられる。
【0089】(5)50℃以上の軟化点温度を持ちその
一次粒子径が2μm以下の高軟化点ポリマー微粒子
(以下、単に高軟化点ポリマー微粒子と呼ぶ) 本発明の液晶シール剤組成物では、組成物中に占める割
合として高軟化点ポリマー微粒子(5)を0.1乃至
9.5質量%の範囲で含有させる。0.1質量%以上の
使用により、枚葉熱プレスによる一次接着工程で貫通泡
や滲み出しの発生の無いシール接着特性を向上出来るこ
とから好ましい。また9.5質量%以下の使用により、
ギャップ出し性作業性を十分確保できるので好ましい。
【0090】高軟化点ポリマー微粒子(5)とは、TB
Aから求めた軟化点温度で50℃以上の軟化点温度を持
ち、かつ電子顕微鏡観察による一次粒子の平均粒子径が
2μm以下の高軟化点ポリマー微粒子(5)(以下、単
に高軟化点ポリマー微粒子と呼ぶ。)である。高軟化点
ポリマー微粒子(5)の一次粒子の平均粒子径は、2μ
m以下とすることでギャップ出し作業性が確保できる。
一次粒子の平均粒子径は、0.01乃至1μmの範囲と
することがより好ましく、0.2乃至0.5μmの範囲
とすることが最も好ましい。
【0091】高軟化点ポリマー微粒子(5)は、架橋
型、非架橋型いずれでも使用することができるが、架橋
型がより好ましく、特に微架橋構造を持つ高軟化点ポリ
マー微粒子が最も好ましい。微架橋構造を持つ高軟化点
ポリマー微粒子は、ポリマーを製造する際に架橋性モノ
マーを全モノマー中に0.1乃至50質量%の範囲、好
ましくは1乃至10質量%の範囲、最も好ましくは1乃
至3質量%にすることにより製造することができる。
【0092】微架橋度の指標の一つとして、ゲル分率が
ある。これは、10gの高軟化点ポリマー微粒子を50
gのメチルカルビトール溶剤中に分散し、25℃におい
て1時間攪拌した後に濾過して、濾液量とその濾液中の
ポリマー含有量(溶解量)を求め、 ゲル分率(%)=(溶解量/10g)×100 とする指標である。このゲル分率指標で0乃至50%の
範囲が好ましく、0乃至5%であることが更に好まし
い。
【0093】高軟化点ポリマー微粒子は、化学構造式か
ら算出される親和性を表す指数SP値(ソルビリティー
パラメーター)で9乃至11の範囲にあるものが好まし
く9.3乃至10.5の範囲に有るものが更に好まし
い。
【0094】高軟化点ポリマー微粒子(5)の具体的な
例としては、例えば、0.1乃至50質量%の架橋性モ
ノマーを共重合させてなる微架橋型のポリメタクリル酸
メチルエステル主成分型ポリマー、アイオノマー構造を
0.1乃至50質量%の範囲で持つポリメタアクリル酸
メチルエステルポリマーが例示できる。また、高軟化点
ポリマー微粒子(5)は、60乃至150℃の軟化点温
度を持ちその一次粒子径が0.01乃至3μmの範囲に
あるものが良い。この高軟化点ポリマー微粒子では、そ
の粒子表面にエポキシ基、アミノ基、イミノ基、メルカ
プト基、カルボキシル基等の1種の官能基が導入されて
いることがより一層好ましい。
【0095】ところで、本発明の液晶シール剤組成物で
は、前記のゴム状ポリマー微粒子(2)と高軟化点ポリ
マー微粒子(5)とが予め複合化されていても良く、例
えば、ゴム状ポリマー微粒子(2)がコア相をなし高軟
化点ポリマー微粒子(5)がシェル相を形成してなるい
わゆる(2)と(5)のコアシェル型複合微粒子(A)
とする態様を包含するものである。また、その逆の高軟
化点ポリマー微粒子(5)をコア相とし、ゴム状ポリマ
ー微粒子(2)をシェル相とするコアシェル型複合微粒
子(B)を用いてもよい。複合化して用いる場合は、前
者のコアシェル型複合微粒子(A)を使用することが好
ましい。
【0096】コア相としてゴム状ポリマー微粒子(2)
を内包するコアシェル型複合微粒子(A)では、コア:
シェルの質量比が(1:0.3)乃至(1:2)の範囲
にあることが好ましい。コアシェル型高軟化点ポリマー
微粒子(A)の具体例としては例えば日本ゼオン社製品
・商品名「ゼオンF−351」が容易に入手出来、好ま
しく使用出来る。
【0097】液晶シール剤組成物中の高軟化点ポリマー
微粒子(5)の割合を求める方法としては、特に制約す
るものではないが、例えば、熱分解ガスクロマト法、核
磁気共鳴スペクトル(NMR)法等がある。
【0098】本発明の液晶シール剤組成物では(1)乃
至(5)からなる組成物の100重量部に対してシラン
カップリング剤(6)を0.1乃至5質量部及び硬化促
進剤(7)を0.1乃至10質量部含有させても良い。
その際用いることが出来るシランカップリング剤
(6)、硬化促進剤(7)について以下に記述する。
【0099】(6)シランカップリング剤 シランカップリング剤(6)は、特に制限はなく、いず
れでも用いることができるが、好ましい例としては、ト
リアルコキシシラン化合物またはメチルジアルコキシシ
ラン化合物等を挙げることができる。それらの具体例と
しては、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−アミノエチル−γ−イミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、N−アミノエチル−γ−イミノプロピル
トリメトキシシラン、N−アミノエチル−γ−イミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−
γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、イソシアナートプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシ
ラン等が例示出来る。なかでもグリシジルシランが特に
好ましい。
【0100】シランカップリング剤(6)の併用割合は
前記の範囲とすることが好ましく、(1)乃至(5)か
らなる組成物中0.1質量%以上の使用でガラス基板に
対する接着性向上が期待できる。また5質量%以下とす
ることで非滲み出し性と接着信頼性とのバランスが確保
出来好ましい。より好ましくは0.5乃至3質量%で使
用することが望ましい。液晶シール剤組成物中のシラン
カップリング剤(6)の割合を求める方法としては、特
に制約するものではないが、例えば、熱分解ガスクロマ
ト法、核磁気共鳴スペクトル(NMR)法、加水分解発
生ガス定量法等がある。
【0101】(7)硬化促進剤 本発明の液晶シール剤組成物に、必要に応じて併用でき
る硬化促進剤(7)としては、例えば、1,1−ジアル
キル尿素誘導体、イミダゾール誘導体またはその塩、ポ
リアミン化合物とエポキシ樹脂とのアダクト体またはそ
の塩、アミン化合物とジイソシアナート化合物との付加
体またはその塩、アミン化合物とジイソシアナート化合
物との付加体またはその変性誘導体、トリスジメチルア
ミノメチルフェノールまたはその塩、1,8−ジアザビ
シクロ(5,4,0)ウンデセン−7やその塩、1,5
−ジアザビシクロ(4,3,0)−ノネン−5やその
塩、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)−ウンデセン−7やその塩、トリフェニ
ルフォスフィン等が挙げられる。中でも室温活性が低
く、貯蔵安定性に富むものが好ましく、その点で1,1
−ジアルキル尿素誘導体が好ましい。
【0102】硬化促進剤(7)は、組成物中0.1乃至
10質量%であることが好ましい。0.1質量%以上で
あれば潜在性エポキシ硬化剤(4)の硬化活性を加熱硬
化時に十分引き出すことが出来る。また10質量%以内
で使用すれば得られる液晶シール剤組成物の25℃保存
安定性を向上できる。
【0103】好ましくは、硬化促進剤の湿式分解物の原
子吸光分析法で求めたアルカリ金属の含有量の総和が5
0ppm以下、より好ましくは30ppm以下、特に好
ましくは15ppm以下とすることが望ましい。そうす
ることで、本発明の液晶シール剤組成物硬化体が液晶接
触時に於いて、液晶相に対し実質的に遊離イオンが移行
するのを回避できる。アルカリ金属の総和含有量を50
ppm以下とする為の精製方法には特に制約はなく、例
えば溶剤抽出精製法等の公知の方法で行って良い。
【0104】(1、1−ジアルキル尿素誘導体)例え
ば、3−(p-クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿
素、3−(o,p−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチ
ル尿素、2,4−[ビス(1,1−ジメチル尿素)]トルエ
ン、2,6−[ビス(1,1−ジメチル尿素)]トルエン
等が代表例である。
【0105】(イミダゾール誘導体またはその塩)イミ
ダゾール誘導体としては、例えば、2−メチルイソシア
ヌール酸付加物、2−n−ペンタデシルイミダゾール、
N−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、イミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト等
があり、それらの1種または2種以上使用することがで
きる。
【0106】イミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのア
ダクト体とは、活性水素基を持つイミダゾール化合物と
エポキシ樹脂とのアダクト体を意味し、以下に例示す
る。イミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト体
の具体例としては、例えばエポキシ樹脂とイミダゾール
化合物とを作用させ、更にエポキシ樹脂の含有質量に対
し2倍の量を越さない量のフェノールノボラック樹脂を
反応させた生成物よりなり、エポキシ化合物中のエポキ
シ基当量対イミダゾール化合物の分子当量の比が(0.
8:1)乃至(2.2:1)の範囲である、70乃至1
50℃の軟化点温度を示すアダクト体が例示出来る。ま
た別の具体例としては、エポキシ樹脂とイミダゾール化
合物とを反応させ、さらにヒドロキシスチレン樹脂を反
応させて得られたアダクト体が好ましい例として挙げら
れる。更にまた、エポキシ樹脂と分子中に一級のアミノ
基を持たない窒素塩基を有する化合物(イミダゾール化
合物を含む)とGPC測定によるポリスチレン換算の質
量平均分子量が2000乃至10000のフェノール−
ホルムアルデヒド樹脂とのアダクト体が例示出来る。イ
ミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト体として
は、融点が70乃至150℃であるものを選定使用する
ことが特に好ましい。
【0107】(ポリアミン化合物とエポキシ樹脂とのア
ダクト体)ポリアミン化合物とエポキシ樹脂とのアダク
ト体としては、特に制限するものではないが、公知のポ
リアミン化合物とエポキシ樹脂とから誘導されるアダク
ト体で代表される。より具体例としては、例えばエポキ
シ樹脂とポリアミンとの付加反応物に酸性水酸基を2個
以上有する化合物を反応させて得られるアダクト体が挙
げられる。酸性水酸基を2個以上有する化合物としては
フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、ポリカルボン酸
等がある。
【0108】(アミン化合物とジイソシアナート化合物
との付加体またはその変性誘導体)アミン化合物とジイ
ソシアナート化合物との付加体としては、公知の第1乃
至第2級アミン化合物とジイソシアナートとを反応させ
て得られる物質で代表される。また、アミン化合物とジ
イソシアナート化合物との付加体の変性誘導体として
は、例えば、N,N−ジアルキルアミノアルキルアミン
と、環状アミンと、ジイソシアナートとを加熱反応させ
てなる物質が例示出来る。また、該物質の軟化点60℃
以上で、かつ3級アミノ基を持つ粉末状物質の粒子表面
に均一にジイソシアナート化合物を接触させて得られる
組成物等が例示出来る。
【0109】(トリスジメチルアミノメチルフェノール
塩)トリスジメチルアミノメチルフェノール塩には、例
えばトリスジメチルアミノメチルフェノールオクチル酸
塩、トリスジメチルアミノメチルフェノールオレイン
酸、トリスジメチルアミノメチルフェノール蟻酸塩等が
挙げられる。
【0110】(1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)
ウンデセン−7塩)1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7塩(以下、単にDBU塩と呼ぶ)に
は、例えばDBUフェノール塩、DBU多価フェノール
化合物塩、DBUポリフェノール塩、DBUオクチル酸
塩、DBUオレイン酸塩、DBU蟻酸塩等が代表的な例
である。
【0111】(1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)
−ノネン−5塩)1,5−ジアザビシクロ(4,3,
0)−ノネン−5塩(以下、単にDBN塩と呼ぶ)に
は、例えばDBNフェノール塩、DBN多価フェノール
化合物塩、DBNポリフェノール塩、DBNオクチル酸
塩、DBNオレイン酸塩、DBN蟻酸塩、DBNパラト
ルエンスルフォン酸塩等が代表的な例である。
【0112】(6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビ
シクロ(5,4,0)−ウンデセン−7塩)6−ジブチ
ルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウ
ンデセン−7塩(以下、単にDB塩と呼ぶ)には、例え
ばDBフェノール塩、DB多価フェノール化合物塩、D
Bポリフェノール塩、DBオクチル酸塩、DBオレイン
酸塩、DB蟻酸塩、DBパラトルエンスルフォン酸塩等
が代表的な例である。
【0113】本発明の液晶シール剤組成物おいて、硬化
促進剤(7)として特に好ましい例は、3−(p−クロ
ロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、3−(o,p−ジ
クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、2,4−[ビ
ス(1,1−ジメチル尿素)]トルエン、2,6−[ビス
(1,1−ジメチル尿素)]トルエンから選ばれた1種で
ある。
【0114】(8)溶剤 本発明の液晶シール剤組成物では、(1)乃至(5)ま
たは(1)乃至(7)を含有させてなる組成物のいずれ
かの組成物中、必要に応じて更にエポキシ樹脂と相溶
し、かつ沸点が150乃至230℃の範囲にあるエポキ
シ基に対し不活性な溶剤(8)を1乃至25質量%を使
用しても良い。1質量%以上使用すると被着体に対する
濡れ性が向上し好ましい。また25質量%以下の使用に
より塗布作業性を確保できて好ましい。
【0115】その溶剤(8)としては、沸点が150乃
至230℃の範囲、好ましくは160乃至200℃にあ
る高沸点溶剤から選ぶことが好ましい。特に制約するも
のではないが、溶剤(8)の具体的な例をあげると、例
えば、シクロヘキサノンの如きケトン溶剤、エーテル溶
剤、アセテート溶剤が好ましい例である。
【0116】エーテル溶剤のより具体的な例としては、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジ
エチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテ
ル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレング
リコールジフェニルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジ
エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジフェニルエーテルが挙げられる。
【0117】またアセテート溶剤として好ましくは、例
えばエチレングリコールモノアセテート、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコール
モノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコール
ジアセテート、ジエチレングリコールモノメチルアセテ
ート、ジエチレングリコールモノエチルアセテート、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジ
エチレングリコールジアセテート等で代表される。
【0118】特に好ましい溶剤(8)としては、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールジアセテートから選ばれ
た少なくとも1種である。
【0119】(9)ギャップ出しコントロール剤 ギャップ出しコントロール剤(9)とは、液晶表示素子
のギャップ幅を、例えば3乃至7μm等の所定の幅で任
意に、かつ正確に調節することができる物質のことであ
る。このようなものであれば有機質または無機質のいず
れかを問わない。ギャップ出しコントロール剤(9)
は、必要に応じて本発明の液晶表示セルシール材用組成
物中0.1乃至5質量%の割合で適宜含有させることが
好ましい。より好ましくは0.5乃至2.5質量%の範
囲である。
【0120】ギャップ出しコントロール剤(9)として
は例えば、エポキシ樹脂(1)又は必要に応じて用いる
溶剤(8)などによって変形や溶解、膨潤されない真球
状、サッカーボール状粒子、棒状繊維等の上下左右対象
の無機質粒子または熱硬化性のポリマー粒子が挙げられ
る。ギャップ出しコントロール剤の無機質粒子の例とし
ては、真球シリカ粒子、真球アルミナ粒子、ガラス短繊
維、金属短繊維、金属粉等が挙げられる。また、有機質
のギャップ出しコントロール剤としては、熱硬化性のポ
リスチレン真球状粒子や、その他フェノール樹脂系熱硬
化粒子、ベンゾグアナミン樹脂系熱硬化粒子等が挙げら
れる。無機質粒子は、ギャップ精度を高精度で制御可能
であるので特に好ましい。
【0121】(10)その他添加剤 必要に応じて更に、レベリング剤、顔料、染料、可塑
剤、消泡剤の使用が可能である。
【0122】液晶シール剤組成物の調製方法 本発明の液晶シール剤組成物の調整は、一分子中にエポ
キシ基を平均1.2個以上持つエポキシ樹脂(1)、0
℃以下の軟化点温度を持ちその一次粒子の平均粒子径が
5μm以下であるゴム状ポリマー微粒子(2)、無機質
充填剤(3)、潜在性エポキシ硬化剤(4)、50℃以
上の軟化点温度を持ちその一次粒子の平均粒子径が2μ
m以下である高軟化点ポリマー微粒子(5)、更に必要
に応じてシランカップリング剤(6)、硬化促進剤
(7)、溶剤(8)、ギャップ出しコントロール剤
(9)、その他添加剤等を適宜添加し、混合すれば良
く、特に限定はない。混合には、例えば、双腕式攪拌
機、ロール混練機、2軸押出機、ボールミル混練機等公
知の混練機械を用いて行って良く、最終的に真空脱泡処
理後にガラス瓶やポリ容器に密封充填され、貯蔵、輸送
される。
【0123】液晶シール剤組成物の物性 液晶シール剤組成物の硬化前の粘度としては、特に限定
はないが、E型粘度計による25℃粘度が1乃至100
0Pa・sの範囲が好ましく、5乃至500Pa・sの
範囲がより好ましく、10乃至200Pa・sの範囲が
最も好ましい。本発明の液晶シール剤組成物は、予め加
熱養生等の方法でこの範囲に粘度調整して製造される。
また、E型粘度計のローター番号を同一とする、例え
ば、5rpm粘度値と0.5rpm粘度値との比(0.
5rpm粘度値/5rpm粘度値)であらわされるチク
ソ指数には、特に制約はないが、好ましくは1乃至10
の範囲であることが好ましい。
【0124】液晶表示セルの製造方法 本発明の液晶表示セルの製造方法は、本発明の液晶シー
ル剤組成物をガラス製またはプラスチック製の液晶セル
用基板の接合シール構成部位に印刷またはディスペンス
塗布し、80乃至100℃でプレキュアー後、前記処理
を実施していない基板との対で位置合わせを行った後、
その対基板を110乃至200℃で熱圧締処理して、該
対基板を例えば、3乃至7μm等所定の範囲で均質な厚
みに接合固定させる液晶表示セルの製造方法である。そ
の際、溶剤を含有してなる液晶シール剤組成物を完全硬
化させて接着シールするには事前にプレキュアーが必要
である。プレキュアー条件には特に制約はないが、含有
する溶剤分の少なくとも95質量%が脱溶剤でき、かつ
含有する潜在性エポキシ硬化剤の熱活性温度以下の加熱
乾燥温度を選択することが好ましい。一般的なプレキュ
アー条件としては、温度が80℃乃至100℃の範囲、
乾燥時間として5乃至60分である。高温化するほど短
時間乾燥にすることが好ましい。100℃を超えたプレ
キュアーであっても脱溶剤化は可能であるが、硬化反応
の進行でギャップ幅の精度が低下する傾向にあり注意が
必要である。
【0125】用いられる液晶セル用基板としては、例え
ば、ガラス基板、プラスチック基板が挙げられる。前記
の基板群では、当然のこととして酸化インジウムで代表
される透明電極やポリイミド等で代表される配向膜、そ
の他無機質イオン遮蔽膜等が必要部に施工されてなるい
わゆる液晶セル構成用ガラス基板または同プラスチック
基板が用いられる。基板に液晶シール剤組成物を塗布す
る方法には、特に限定はなく、例えばスクリーン印刷塗
布方法またはディスペンサー塗布方法などで行って良
い。塗布後は、必要に応じてプレ乾燥した後、張り合わ
せ、加熱圧締接着シールする方法で接合する。その際の
加熱硬化条件としては、特に制約するものではないが、
およそ100乃至200℃で24乃至0.5時間とすれ
ば良い。
【0126】また、熱圧締・接着工程を枚葉熱プレスで
もって実施する際は、仮接着性を確保出来る条件とし
て、特に制約するものではないが、好ましくは110乃
至200℃で2乃至10分程度接合後、圧を開放して取
り出し、引き続き同温度下に調整された加熱オーブン中
で完全硬化養生させるなどの2段または複数の加熱工程
や養生工程を経て接着する。ここで、枚葉熱プレスと
は、一セット枚づつ接合する仕様の熱プレス機を意味
し、真空下に熱を加えることが出来る枚葉熱プレス機器
である真空枚葉熱プレス、または、大気圧下で熱板を介
して強制的に加熱圧締接着するタイプの剛体枚葉熱ブレ
スとが知られている。いずれの枚葉熱プレス方式であっ
てもよい。また、前記の熱圧締・接着工程を枚葉熱プレ
ス等とは別に多段熱プレスで行っても何ら問題ない。
【0127】液晶表示素子 本発明の液晶表示素子は、本発明の液晶シール剤組成物
をガラス製またはプラスチック製の液晶セル用基板の接
合シール構成部位に印刷またはディスペンス塗布し、7
0乃至120℃でプレキュアー後、前記処理を実施して
いない基板との対で位置合わせを行った後、その対基板
を100乃至200℃で熱圧締処理し、該対基板を例え
ば、3乃至7μm等所定の範囲で均質な厚みに接合固定
させて得られる該セル内に、液晶材料を注入し、注入孔
を2液型液晶シール剤組成物で封孔させて得られる液晶
表示素子である。該2液型液晶シール剤組成物として
は、本発明の効果を阻害しないものであれば、特に限定
はなく、いずれでも用いることができる。例えばエポキ
シ樹脂とポリアミド硬化剤からなる2液型液晶シール剤
組成物、エポキシ樹脂とポリチオール硬化剤からなる2
液液晶シール剤組成物、エポキシ樹脂とポリアミン硬化
剤とからなる2液型液晶シール剤組成物等を例示でき
る。液晶材料にも制約はなく、例えば、ネマチック液晶
や強誘電液晶等が好適である。
【0128】本発明で用いられる液晶表示素子として
は、例えば、エム シャツト(M Schadt)とダ
ブリユ ヘルフリッヒ(W Helfrich)らが提
唱したTN型(Twisted Nematic)の液
晶素子あるいはSTN型(Super Twisted
Nematic)の液晶素子、または、クラーク(N
A Clark)とラガウェル(S T Lagerw
all)により提唱された強誘電型液晶素子、また薄膜
トランジスター(TFT)を各画素に設けた液晶表示素
子等が好ましい例として挙げられる。
【0129】
【実施例】以下、代表的な実施例により本発明を詳細に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
例中の%、部とはそれぞれ質量%、質量部(重量部)を
意味する。また、例中用いた原材料種(略記号)は以下
の通りである。
【0130】試験方法 (貯蔵安定性試験)液晶シール剤組成物100部をポリエ
チレン製容器に入れ、密封してのち、密封時の20℃粘
度値を100とし、−10℃/30日経過後の同粘度値
の変化率で表す。 ○:変化率10%未満の変化率で、貯蔵安定性が良好 △:変化率11乃至50%の変化率であって、貯蔵安定
性がやや問題 ×:変化率50%を超え、貯蔵安定性不良
【0131】(塗付作業性試験)氷点下以下のポリエチ
レン製容器に密封保存された液晶シール剤組成物を取り
出し、2時間かけて室温25℃に戻した。その時点の2
5℃粘度値を100とし、25℃で12時間放置後の粘
度変化率で表す。 ○:変化率15%未満で、塗付作業性は良好 △:変化率16乃至50%であって、塗付作業性にやや
欠ける ×:変化率50%を超え、塗付作業適性に著しく欠ける
【0132】(Bステージ化組成物の80乃至100℃
E型粘度特性)各例の液晶シール剤組成物を平滑な離型
フィルム上に厚さ10乃至50μ厚みで塗布し、各例中
のBステージ化条件で得られたBステージ化組成物塊
0.6部をすばやく採取し、E型粘度計にて、40℃か
ら1℃/2分の等速で昇温させ、120℃までの(温
度)−(0.5rpm回転粘度)粘度曲線を求める。そ
の温度−粘度曲線から、80乃至100℃粘度を読み取
る。 ×(−):粘度が50Pa・s未満 △:50乃至100Pa・s ○:101乃至500Pa・s ◎:501乃至10000Pa・s ×(+):10000Pa・sを越える
【0133】(透湿度特性)各例の液晶シール剤組成物
を平滑な離型フィルム上に厚さ70乃至120μ厚みで
塗布し、80℃で20分熱処理後、更に150℃で90
分熱硬化させて得られた硬化膜を切り出し、日本工業規
格(JIS)の防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ
法)JIS−Z−0208に準じた透湿度試験を実施
し、80℃時の24時間で透湿した膜厚100μ当たり
の水蒸気量(単位;g/m2・24hrs)を求めた。 ○:透湿度特性が200g/m2・24hrsを下回
り、液晶シール剤組成物が低透湿性に優れる ×:透湿度特性が351g/ m2・24hrsを超え、
液晶シール剤組成物が低透湿性に欠ける △:透湿度特性が201乃至350g/m2・24hr
【0134】(硬化体の線膨張係数)各例の液晶シール
剤組成物を平滑な離型フィルム上に厚さ70乃至120
μ厚みで塗布し、80℃で20分熱処理後、更に150
℃で90分熱硬化させて得られた硬化膜の小片(15m
m角)を切り出し、該硬化体を0℃から180℃まで毎
分5℃で等速昇温下にTMA測定した。0℃から80℃
の歪み量を80で割って1℃当たりの線膨張係数を求め
る。
【0135】(硬化体の熱変形温度Tg)各例の液晶シ
ール剤組成物を平滑な離型フィルム上に厚さ70乃至1
20μ厚みで塗布し、80℃で20分熱処理後、更に1
50℃で90分熱硬化させて得られた硬化膜の小片(1
5mm角)を切り出し、該硬化体を40℃から180℃
まで毎分5℃で等速昇温下にTMA測定した。歪み量変
曲点をその硬化体の熱変形温度(Tg)とする。
【0136】(硬化体の吸水率)各例の液晶シール剤組
成物を平滑な離型フィルム上に厚さ70乃至120μ厚
みで塗布し、80℃で20分熱処理後、更に150℃で
90分熱硬化させて得られた硬化膜を100mm角に切
り出し、該硬化体を煮沸水に3時間浸漬後の重量増加量
を求め、その値を元の質量で割った値に100を乗じた
値を吸水率とする。吸水率(%)=(煮沸水浸漬後の質
量増加量/試験前の質量)×100で示す。
【0137】(遊離イオン濃度)各例の液晶シール剤組
成物100質量部と同質量の純水とを室温下に10分攪
拌接触させてなる組成物のイオン伝導度を測定した。 ◎:伝導度が2mS/m以下 △:伝導度が2.1乃至9.9mS/m ×:伝導度が10mS/m以上
【0138】(接合シール試験)各例に示された条件下
の枚葉プレス硬化工程を経て製造された液晶表示用セル
を20倍拡大鏡で拡大して肉眼で観察し、シールライン
の乱れの有無、および貫通泡の発生によるシール不良箇
所の有無を測定する。
【0139】(セルの耐熱くさび引き剥がし試験)各例
に示された条件下の枚葉プレス硬化工程を経て製造され
た液晶表示用セルに60℃環境下でくさびを打ち込み、
その時の剥離状態で液晶シール剤組成物の接着力を表
す。 ◎:基板の破壊または接着シール剤の凝集破壊であり、
耐熱接着性に優れる ○:液晶シール剤組成物の凝集破壊を一部伴う界面破壊
であり、耐熱接着性は良好 ×:界面剥離を伴う破壊が認められ、耐熱接着力に問題
がある
【0140】(液晶シール剤組成物の非滲みだし性)各
例に示された条件下の枚葉プレス硬化工程を経て製造さ
れた液晶表示用セルに対し、液晶封入口から液晶のしき
い値電圧が1.38ボルト,液晶のΔεが12.4であ
るRC4087[チッソ(株)製]液晶材料を真空法で
封入した後、その封入口をストラクトボンドES−30
2[三井化学(株)製]で封口し、フロント側に偏向板
を貼り付け、リヤ側には反射板つき偏向板を取り付け
た。その後、該ユニットに駆動回路等を実装させて液晶
パネルを作製した。その液晶パネルのシール材近傍の液
晶表示機能が駆動初期から正常に機能するか否かで非滲
み出し性の評価判定を行った。該判定方法は、次の記号
で示す。 ○:シール際まで液晶表示機能が発揮出来ており、非滲
み出し性が確保されている △:シール際の近傍の1mm以内が正常に液晶表示され
ない場合でやや非滲み出し性に欠ける ×:シール際の近傍1.1mmを超えて表示機能の異常
があり、非滲み出し性に著しく欠け
【0141】(シール機能耐久性試験)各例に示された
条件下の枚葉プレス硬化工程を経て製造された液晶表示
用セルに対し、液晶封入口からRC4087[チッソ
(株)製]液晶を注入し、その封入口をストラクトボン
ドES−302[三井化学(株)製]で封口し、液晶パ
ネルを作製した。その液晶パネルを、65℃/RH95
%の雰囲気下に250時間、同500時間それぞれ放置
後に取り出し、フロント側に偏向板を貼り付け、リヤ側
には反射板つき偏向板をそれぞれ取り付けた。その後、
該ユニットに駆動回路等を実装させて表示機能の変化を
観察した。 ◎:表示ムラの発生が見られない ○:表示ムラがセル周辺部のシール際からの距離で50
0μm以内に僅かに見られる ×:表示ムラがシール際500μ以上に及び、著しく表
示機能の低下が発生した
【0142】使用原材料等 1.エポキシ樹脂(1) 単官能性エポキシ樹脂としては、同質量の純水と1時間
接触混合させ、分離抽出された抽出水のイオン伝導度
(以下、単に抽出水のイオン伝導度と呼ぶ)で0.01
5mS/mまで精製して成る2−エチルヘキシルモノグ
リシジルエーテル(略記号;2EHG)、抽出水のイオ
ン伝導度で0.012mS/mまで精製したt−ブチル
フェノールモノグリシジルエーテル(略記号;t−BP
MG)を用意した。
【0143】2官能性以上の多価エポキシ樹脂としては
以下のものを用いた。2官能性脂肪族エポキシ樹脂とし
て抽出水のイオン伝導度で0.02mS/mまで精製し
た1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルを、
2官能性ビスフェノールA型エポキシ樹脂として三井化
学製品・商品名「エポミックR−140P」(平均分子
量370)、油化シェル製品・商品名「エピコート10
07」(平均分子量4000)を、また2官能性ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂として大日本インキ製品・商
品名「エピクロン830−S」(平均分子量約350乃
至370)を、2官能性水添ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂として東都化成製品・商品名「エポトートST−
1000」(平均分子量400乃至440)を使用し
た。3官能性ノボラックエポキシ樹脂としては東都化成
製品・商品名「エポトートYDCN」(GPCによるポ
リスチレン換算質量平均分子量約1000)を、4官能
性アミノエポキシ樹脂として東都化成製品・商品名「エ
ポトートYH−434」( GPCによるポリスチレン
換算質量平均分子量約460)を使用した。変性エポキ
シ樹脂については例中で説明する。
【0144】2.無機質充填剤(3) 略称;無定型シリカ−1として、日本アエロジル工業製
品・商品名「アエロジル#200」(電子顕微鏡観察法
で求めた一次平均粒子サイズ0.08μm)を、また略
称;無定型シリカ−2として信越化学製品・商品名「M
U−120」(電子顕微鏡観察法で求めた一次平均粒子
サイズ0.07μm)を、略称;無定型アルミナとして
昭和電工製品・商品名「UA−5105」を、酸化チタ
ンとして石原産業製品・商品名「CR−EL」(63
2.8nm波長のレーザー照射式粒子径分布測定法によ
り求めた重量加積曲線の50%粒子径を一次平均粒子サ
イズとする平均サイズで1μm)をそれぞれ使用した。
【0145】また、グラフト化変性アルミナ−1として
以下のものを使用した。グラフト化変性アルミナ−1と
は、632.8nm波長のレーザー照射式粒度分布測定
法により求めた重量加積曲線から求めた50%平均粒子
径で0.1μm、かつ重量加積曲線から求めた99.5
%粒子径が2μmの無定型のγ−アルミナを用意した。
そしてその無定型γ−アルミナ1kgに対し、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン
社製品・商品名KBM403)30.3gの割合で10
0℃雰囲気下に噴霧処理し、更に80℃で48時間グラ
フト化熟成させて得たものである。なお、グラフト化変
性アルミナ−1の10部をトルエン溶剤100部で5回
洗浄後の乾燥試料を磁性ルツボ中で焼くと有機分として
1.7%の加熱減量があったことら、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランとしておよそ2.4%がグ
ラフト化していることが判明した。
【0146】また、グラフト化変性アルミナ−2として
以下のものを使用した。グラフト化変性アルミナ−2と
は、632.8nm波長のレーザー照射式粒度分布測定
法により求めた重量加積曲線から求めた50%平均粒子
径で0.1μm、かつ重量加積曲線から求めた99.5
%粒子径が2μmの無定型のγ−アルミナを用意した。
そしてその無定型γ−アルミナ1kgに対し、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン
社製品・商品名KBM403)30.3gの割合でアセ
トン溶剤存在下に湿潤後、80℃真空乾燥器で乾燥し、
更に大気圧下80℃で48時間グラフト化熟成させて得
たものである。なお、グラフト化変性アルミナ−2の1
0部をトルエン溶剤100部で5回洗浄後の乾燥試料を
磁性ルツボ中で焼くと有機分として1.7%の加熱減量
があったことから、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランとしておよそ2.5%がグラフト化している
ことが判明した。
【0147】3.潜在性エポキシ硬化剤(4) 632.8nm波長のレーザー照射式粒度分布測定法に
より求めた重量加積曲線から求めた50%平均粒子径で
1.1μm、かつ重量加積曲線から求めた99.5%粒
子径が4.5μmの粉砕分級してなるアジピン酸ジヒド
ラジッド(大塚化学製)[以下、単に略称として;AD
Hと表示する]、アミンアダクト体−1として富士化成
工業製品・商品名フジキュアーFXR−1030を[以
下、単に略称;AD1と表示]、アミンアダクト体−2
として三井化学製品・Cat−Z−15を[以下、単に
略称;AD2と表示]をそれぞれ使用した。
【0148】4.硬化促進剤(7) 純度99.7%からなる3−P−クロロフェニル−1,
1−ジメチル尿素(以下の記載では促進剤Uと略称す
る)を用意し、それを微粉砕機で最大粒子径が4μm以
下(632.8nm波長のレーザー照射式粒子径分布測
定法により求めた重量加積曲線の99.9%最大粒子径
で4μm以下)のものを用いた。
【0149】5.カップリング剤(6) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シ
リコーン社製品;商品名KBM403)、イソシアナー
トプロピルトリエトキシシラン(日本ユニカー社製品;
Y−9030)を選定使用。
【0150】6.ゴム状ポリマー微粒子(2) ゴム状ポリマー微粒子は、以下に示す合成例1乃至合成
例2で調製したそれぞれの組成物を用いた。 (合成例1) ゴム状ポリマー微粒子(微架橋型アクリルゴム微粒子;
S1と略称)含有エポキシ樹脂組成物(a)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた2000
mlの四つ口フラスコ中に、2官能性エポキシ樹脂とし
てビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピクロン830
S・大日本インキ化学工業(株)製)600g、アクリ
ル酸12g、ジメチルエタノールアミン1g、トルエン
50gを加え、空気を導入しながら110℃で5時間反
応させ二重結合を導入した。次に、ブチルアクリレート
350g、グリシジルメタクリレート20g、ジビニル
ベンゼン1g、アゾビスジメチルバレロニトリル1g及
びアゾビスイソブチロニトリル2gを加え、反応系内に
窒素を導入しながら70℃で3時間反応させ、更に90
℃で1時間反応させた。次いで、110℃の減圧下で脱
トルエンを行い、該組成物を光硬化触媒の存在下に低温
で速硬化させ、その硬化物の破断面モルフォロジーを電
子顕微鏡で観察して分散ゴム粒子径を測定する方法で得
た平均粒子径が0.05μmの微架橋型アクリルゴム微
粒子(S1)が均一に分散したエポキシ樹脂組成物
(a)を得た。なお、モノマー仕込み量と残存モノマー
とから算出される微架橋型アクリルゴム微粒子(S1)
含有量は、37.9質量%と判明した。また、エポキシ
樹脂組成物(a)をTBAにかけて求めた微架橋型アク
リルゴム微粒子(S1)の軟化点温度は、−42℃を示
した。
【0151】(合成例2) シリコン系のゴム状ポリマー微粒子(架橋型シリコンゴ
ム微粒子;S2)含有エポキシ樹脂組成物(b)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた2000
mlの四つ口フラスコを用意し、2官能性エポキシ樹脂
としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピクロン8
30S・大日本インキ化学工業(株)製)600g、ア
クリル酸12g、ジメチルエタノールアミン1g、トル
エン50gを加え、空気を導入しながら110℃で5時
間反応させ二重結合を導入した。次に、ヒドロキシアク
リレート5g、ブチルアクリレート10g、アゾビスイ
ソブチロニトリル1gを加え70℃で3時間反応させ、
更に90℃で1時間反応させた。次いで、110℃の減
圧下で脱トルエンを行った。次に、分子中にメトキシ基
を有するシリコン中間体70g、ジブチルスズジラウレ
ート0.3gを加え150℃で1時間反応を行い、生成
メタノールを除去するため、更に1時間反応を続行し
た。このグラフト体に常温硬化型2液タイプのシリコン
ゴムを質量比1/1で混合したものを300g加え2時
間反応させ、架橋型シリコンゴム微粒子が均一に分散し
たS2含有エポキシ樹脂組成物(b)を得た。
【0152】該組成物(b)は、これを光硬化触媒の存
在下に低温で速硬化させ、その硬化物の破断面モルフォ
ロジーを電子顕微鏡で観察して分散ゴム粒子径を測定す
る方法で得た平均粒子径値が、1.5μmである架橋型
シリコンゴム微粒子(S2)が均一に分散したエポキシ
樹脂組成物(b)と判明した。また、仕込み量から算出
される微架橋型シリコンゴム微粒子(S2)含有量は、
30.0%である。また、エポキシ樹脂組成物(b)を
TBAにかけて求めた微架橋型シリコンゴム微粒子(S
2)の軟化点温度は、−65℃を示した。
【0153】7. 高軟化点ポリマー微粒子(5) 高軟化点ポリマー微粒子(5)は以下に示す合成例3乃
至合成例5によって調整したそれぞれの組成物を用い
た。 (合成例3) 高軟化点ポリマー微粒子(P1)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、還流冷却管を備えた20
00mlの四つ口フラスコにイオン交換水420.5
g、イタコン酸10g、界面活性剤としてアルキルジフ
ェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウムである「ペレ
ックスSS−L」(株)花王製品2.6gを加え、窒素
を導入しながら70℃まで昇温させた。同温度に達した
段階で、過硫酸カリウム1.2gをイオン交換水10g
に溶解させた開始剤水溶液11.2gを加え、さらにn
−ブチルアクリレート5gとメチルメタクリレート5g
とヒドロキシエチルメタクリレート0.5gからなる混
合液を一括添加し、70℃で20分間シード重合を行っ
た。そのあと同温度雰囲気下に、メチルメタクリレート
339gとグリシジルメタクリレート20gとn−ブチ
ルアクリレート40gと1,6−ヘキサンジオールジメ
タクリレート2gとの混合モノマー液を、イオン交換水
160gに前記の「ペレックスSS−L」1.8g含有
する水溶液で、機械的に乳化させた乳化液を約4時間か
けて連続滴下した。滴下終了後、更に同温度下に1時間
残モノマー重合を完結させて、固形分39.9質量%の
エマルション溶液(Em−1)を得た。なお、引き続き
該(Em−1)溶液を純水を用いた限外濾過装置に48
時間かけて水溶性成分を除去精製した。48時間限外濾
過精製時の(Em−1)のイオン伝導度は0.03mS
/mであった。
【0154】その限外ロ過処理後の(Em−1)エマル
ション溶液の1,000gを噴霧乾燥器にかけて、0.
1%以下の水分含有量からなる高軟化点ポリマー微粒子
(P1)粉末を388g得た。なお、(Em−1)を電
子顕微鏡にかけて分散粒子の一次平均粒子サイズを求め
た結果、170nm(0.17μm)であった。高軟化
点ポリマー微粒子(P1)の微架橋度指数は、全モノマ
ー中に占める架橋性モノマーの含有比率で表し、0.5
質量%の微架橋度を持つものである。高軟化点ポリマー
微粒子(P1)のゲル分率は、99.9%であった。ま
た、その熱溶融フィルムを用いたTBA測定から、高軟
化点ポリマー微粒子(P1)の軟化点温度は、80℃で
あった。
【0155】(合成例4) 高軟化点ポリマー微粒子(P2)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、還流冷却管を備えた20
00mlの四つ口フラスコにイオン交換水420.5
g、14%アンモニア水1.5g、ステアリルメタクリ
レート0.07モル%と質量平均分子量が230のポリ
エチレングリコールモノメチルエーテルモノメタクリレ
ート0.1モル%、アクリル酸0.85モル%からなる
質量平均分子量3,100の水溶性ポリマーの50質量
%水溶液6gを加え、窒素を導入しながら70℃まで昇
温させた。同温度に達した段階で、4,4′−アゾビス
(4−シアノ琥珀酸)1gを60℃のイオン交換水10
gに溶解させた開始剤水溶液11gを加え、さらにn−
ブチルアクリレート2.5gとメチルメタクリレート
2.5gとヒドロキシエチルメタクリレート0.3gか
らなる混合液を一括添加し、70℃で20分間シード重
合を行った。そのあと同温度雰囲気下に、アクリロニト
リル5gとスチレン1gとメチルメタクリレート332
gとグリシジルメタクリレート40gとn−ブチルアク
リレート20gと1,4−テトラメチレンジオールジメ
タクリレート3gとの混合モノマー液を、イオン交換水
160gに前記のアンモニア水で中和してなる水溶性ポ
リマーの50質量%水溶液3.5gを含有する水溶液
で、機械的に乳化させた乳化液を約4時間かけて連続滴
下した。滴下終了後、更に同温度下に1時間残モノマー
重合を完結させて、固形分39.2重量%のエマルショ
ン溶液(Em−2)を得た。その(Em−2)エマルシ
ョン溶液の1,000gを純水を用いた限外ロ過装置に
24時間かけて水溶性成分を除去精製した。24時間後
の(Em−2)のイオン伝導度は、0.02S/mであ
った。
【0156】その限外ロ過処理後の(Em−2)エマル
ション溶液を噴霧乾燥器にかけて、0.1%以下の水分
含有量からなる軟化点76℃の高軟化点ポリマー微粒子
(P2)粉末380gを得た。なお、(Em−2)をレ
ーザー照射型粒子径測定器にかけて分散粒子の一次平均
粒子サイズを求めた結果、290nm(0.29μm)
であった。高軟化点ポリマー微粒子(P2)の微架橋度
指数は、全モノマー中に占める架橋性モノマーの含有比
率で表し、0.7質量%の微架橋度を持つものである。
高軟化点ポリマー微粒子(P2)のメチルカルビトール
溶解法からのゲル分率は99.8%であった。
【0157】(合成例5) 高軟化点ポリマー微粒子(P3)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、還流冷却管を備えた20
00mlの四つ口フラスコにイオン交換水420.5
g、イタコン酸10g、界面活性剤としてアルキルジフ
ェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウムである「ペレ
ックスSS−L」(株)花王製品0.5gとノニオン性
の反応性界面活性剤として商品名「アクアロンRN−2
0」第一工業製薬社製品2gを加え、窒素を導入しなが
ら70℃まで昇温させた。同温度に達した段階で、2,
2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエ
チル)プロピオンアミド]1gをイオン交換水の10g
に溶解させた開始剤水溶液11gを加え、さらにn−ブ
チルアクリレート10gとメチルメタクリレート10g
とヒドロキシエチルメタクリレート1gからなる混合液
を一括添加し、70℃で30分間シード重合を行った。
そのあと同温度雰囲気下に、メチルメタクリレート33
9gとグリシジルメタクリレート20gとn−ブチルア
クリレート40gと1,6−ヘキサンジオールジメタク
リレート2gとの混合モノマー液をイオン交換水160
gに前記の「ペレックスSS−L」0.5gと「アクア
ロンRN−20」の1.5gとを含有する水溶液で、機
械的に乳化させた乳化液を約4時間かけて連続滴下し
た。滴下終了後、更に同温度下に1時間残モノマー重合
を完結させて、固形分39.5質量%のエマルション溶
液(Em−3)を得た。
【0158】その(Em−3)エマルション溶液の1,
000gを純水を用いた限外ロ過装置に72時間かけて
水溶性成分を除去精製した。72時間後の(Em−3)
のイオン伝導度は、0.04S/mであった。その限外
ロ過処理後の(Em−3)エマルション溶液を凍結乾燥
器にかけて、0.14%の水分含有量からなる軟化点8
3℃の高軟化点ポリマー微粒子(P3)粉末390gを
得た。なお、P3を電子顕微鏡観察で一次分散粒子の最
大粒子サイズを求めた結果、1.1μmであった。
【0159】8.低軟化点ポリマー微粒子 比較の為の低軟化点ポリマー微粒子として以下に示す比
較合成例1にて調製した組成物を用いた。 (比較合成例1) 低軟化点ポリマー微粒子(Q1)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、還流冷却管を備えた20
00mlの四つ口フラスコにイオン交換水420.5
g、イタコン酸10g、界面活性剤としてアルキルジフ
ェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウムである「ペレ
ックスSS−L」(株)花王製品2.5gを加え、窒素
を導入しながら70℃まで昇温させた。同温度に達した
段階で、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−
ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]1gをイオン交
換水10gに溶解させた開始剤水溶液11gを加え、さ
らにn−ブチルアクリレート10gとメチルメタクリレ
ート10gとヒドロキシエチルメタクリレート1gから
なる混合液を一括添加し、70℃で30分間シード重合
を行った。そのあと同温度雰囲気下に、メチルメタクリ
レート210gとグリシジルメタクリレート17gとn
−ブチルアクリレート150gと1,6−ヘキサンジオ
ールジメタクリレート5gとの混合モノマー液をイオン
交換水160gに前記の「ペレックスSS−L」2gを
含有する水溶液で、機械的に乳化させた乳化液を約4時
間かけて連続滴下した。滴下終了後、更に同温度下に1
時間残モノマー重合を完結させて、固形分39.5質量
%のエマルション溶液(Em−4)を得た。
【0160】その(Em−4)エマルション溶液の1,
000gを純水を用いた限外ロ過装置に48時間かけて
水溶性成分を除去精製した。48時間後の(Em−4)
のイオン伝導度は、0.03S/mであった。その限外
ロ過処理後の(Em−4)エマルション溶液を凍結乾燥
器にかけて、0.14%の水分含有量からなる軟化点温
度が約45℃の低軟化点ポリマー微粒子(Q1)粉末3
87gを得た。なお、Q1を電子顕微鏡観察で一次分散
粒子の最大粒子サイズを求めた結果、0.2μmであっ
た。
【0161】実施例1 ノボラックエポキシ樹脂として「エポトートYDCN」
30部をメチルカルビトール20部で溶解した液に、更
に、ビスフェノールF型エポキシ樹脂として「エピクロ
ン830S」60部、平均粒子径が0.05μmの微架
橋型アクリルゴム微粒子(S1)が均一に分散したエポ
キシ樹脂組成物(a)46部、潜在性エポキシ硬化剤と
してADH15部、促進剤−U0.2部、酸化チタン
「CR−EL」2部、無定型シリカ−2の1部、グラフ
ト化変性アルミナ−1の10.8部、高軟化点ポリマー
微粒子(P1)10部、シランカップリング剤KBM4
03の5部とを加え、ダルトンミキサーで予備混合し、
次に、3本ロールで固体原料が5μm以下になるまで混
練し、混練物を真空脱泡処理して液晶シール剤組成物
(E1)を得た。液晶シール剤組成物(E1)は、一分
子中に平均2.5ケのエポキシ基を有するエポキシ樹脂
からなり、その含有量として59.3%、ゴム状ポリマ
ー微粒子含有量8.7%、無機質充填剤含有量6.9
%、高軟化点ポリマー微粒子含有量5%、シランカップ
リング剤含有量2.5%、潜在性エポキシ硬化剤含有量
7.5%、促進剤含有量0.1%、溶剤含有量10%と
からなる。なお、E型粘度計による25℃初期粘度が3
5〜45Pa・sであった。液晶シール剤組成物(E
1)の貯蔵安定性試験結果、塗付作業性試験結果、透湿
度特性、Bステージ後の粘度特性、熱変形温度測定結
果、線膨張係数測定結果、遊離イオン濃度測定結果はそ
れぞれ表1に示した。(E1)のDSCによる開始温度
は113.5℃で、Top温度は162℃であった。
【0162】液晶シール剤組成物(E1)100部に対
し、5μmのガラス短繊維スペーサー5部を配合し、十
分混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配
向膜処理された液晶セル用ガラス基板(以下の記載で
は、単にITO基板と呼ぶ)に、1基板当たり1インチ
サイズ上下左右各1の合計4セルからなるパターンをデ
ィスペンサー塗布し、シール剤塗布幅約0.7mm、シ
ール剤塗布厚み約22〜25μmからなるITO基板を
得た。その後、80℃熱風乾燥器で20分乾燥し、対に
なるべき別のITO基板を乗せ、位置合わせ後に、プレ
ス圧0.03MPa/cm2,170℃/6分、常陽工
学製の剛体枚葉熱プレスにて一次接合シール試験を10
回繰り返し実施した。その結果、シール貫通泡の発生に
よるシール不良箇所やシールラインの乱れは1サンプル
も無く、所望の5±0.1μmセルギャップ厚みを持つ
液晶表示用セル基板がすべてのロットで製造可能であっ
た。その内の5セルを更に150℃の真空乾燥機にて9
0分放置して完全硬化させたセルを得た。次いで、2セ
ルは個々に切断後、セルの耐熱くさび引き剥がし試験、
120℃/3時間プレッシャークッカー試験後のセルの
くさび引き剥がし試験、また更に、得られた3セルを用
いて行ったシール機能耐久性試験の結果を表−1に示し
た。
【0163】実施例2 実施例1に於いて、高軟化点ポリマー微粒子(P1)に
替えて高軟化点ポリマー微粒子(P2)を同部とした以
外は、同様にして液晶シール剤組成物(E2)を得た。
液晶シール剤組成物(E2)は、一分子中に平均2.5
ケのエポキシ基を有するエポキシ樹脂からなり、その含
有量として59.3%、ゴム状ポリマー微粒子含有量
8.7%、無機質充填剤含有量6.9%、高軟化点ポリ
マー微粒子含有量5%、シランカップリング剤含有量
2.5%、潜在性エポキシ硬化剤含有量7.5%、促進
剤含有量0.1%、溶剤含有量10%とからなる。な
お、E型粘度計による25℃初期粘度が30乃至40P
a・sであった。液晶シール剤組成物(E2)の貯蔵安
定性試験結果、塗付作業性試験結果、透湿度特性、Bス
テージ後の粘度特性、熱変形温度測定結果、線膨張係数
測定結果、遊離イオン濃度測定結果をそれぞれ表1に示
した。(E2)のDSCによる開始温度は115℃で、
Top温度は160℃であった。
【0164】液晶シール剤組成物(E2)100部に対
し、5μmの球状シリカスペーサー3部を配合し、十分
混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配向
膜処理されたITO基板に、1基板当たり1インチサイ
ズ上下左右各1の合計4セルからなるパターンをディス
ペンサー塗布し、シール剤塗布幅約0.65mm、シー
ル剤塗布厚み約20乃至22μmからなるITO基板を
得た。その後、80℃熱風乾燥器で20分乾燥し、対に
なるべき別のITO基板を乗せ、位置合わせ後に、プレ
ス圧0.05MPa/cm2,150℃/15分、常陽
工学製の剛体枚葉熱プレスにて一次接合シール試験を1
0回繰り返し実施した。その結果、シール貫通泡の発生
によるシール不良箇所やシールラインの乱れは1サンプ
ルも無く、所望の5±0.1μmセルギャップ厚みを持
つ液晶表示用セル基板がすべてのロットで製造可能であ
った。その内の5セルを更に150℃の真空乾燥機にて
90分放置して完全硬化させたセルを得た。次いで、2
セルは個々に切断後、セルの耐熱くさび引き剥がし試
験、120℃/3時間プレッシャークッカー試験後のセ
ルのくさび引き剥がし試験、得られたセルのシール貫通
不良箇所の有無やシールラインの直線性を拡大鏡で観察
し、それらの結果を表1に記載した。また更に、得られ
た3セルを用いて行ったシール機能耐久性試験の結果を
表−1に示した。
【0165】実施例3 エピコートEP−100410部とエピコートEP−1
001の23部とを、予め非反応性の溶剤としてブチル
セロソルブとエチルセロソルブの重量比1:1からなる
混合溶剤20部に溶解し、その液に、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂として「エピクロン830S」40部、
アミノエポキシ樹脂として「エポトートYH−434」
16部、平均粒子径が1.5μmの微架橋型シリコンゴ
ム微粒子(S2)が均一に分散したエポキシ樹脂組成物
(b)42部、潜在性エポキシ硬化剤としてADH13
部、促進剤−U1.6部、酸化チタン「CR−EL」1
部、無定型シリカ−2の1部、グラフト化変性アルミナ
−2の15.4部、高軟化点ポリマー微粒子(P3)1
6部、KBM403の1部とを加え、ダルトンミキサー
で予備混合し、次に、3本ロールで固体原料が5μm以
下になるまで混練し、混練物を真空脱泡処理して液晶シ
ール剤組成物(E3)を得た。液晶シール剤組成物(E
3)は、一分子中に平均2.2ケのエポキシ基を有する
エポキシ樹脂からなり、その含有量として59.2%、
ゴム状ポリマー微粒子含有量6.3%、無機質充填剤含
有量8.7%、高軟化点ポリマー微粒子含有量8%、シ
ランカップリング剤含有量0.5%、潜在性エポキシ硬
化剤含有量6.5%、促進剤含有量0.8%、溶剤含有
量10%とからなる。なお、E型粘度計による25℃初
期粘度が55乃至60Pa・sであった。液晶シール剤
組成物(E3)の貯蔵安定性試験結果、塗付作業性試験
結果、透湿度特性、Bステージ後の粘度特性、熱変形温
度測定結果、線膨張係数測定結果、遊離イオン濃度測定
結果をそれぞれ表1に示した。(E3)のDSCによる
開始温度は107℃で、Top温度は156℃であっ
た。
【0166】液晶シール剤組成物(E3)100部に対
し、5μmの球状シリカスペーサー3部を配合し、十分
混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配向
膜処理されたITO基板に、1基板当たり1インチサイ
ズ上下左右各1の合計4セルからなるパターンをスクリ
ーン印刷し、シール剤塗布幅約1mm、シール剤塗布厚
み約20乃至22μmからなるITO基板を得た。その
後、80℃熱風乾燥器で20分乾燥し、対になるべき別
のITO基板を乗せ、位置合わせ後に、プレス圧0.0
5MPa/cm2,150℃/20分の真空枚葉プレス
機にて一次接合シール試験を10回繰り返し実施した。
その結果、シール貫通泡の発生によるシール不良箇所や
シールラインの乱れは1サンプルも無く、所望の5±0.
1μmセルギャップ厚みを持つ液晶表示用セル基板がす
べてのロットで製造可能であった。その内の5セルを更
に150℃の真空乾燥機にて60分放置して完全硬化さ
せたセルを得た。次いで、2セルは個々に切断後、セル
の耐熱くさび引き剥がし試験、120℃/3時間プレッ
シャークッカー試験後のセルのくさび引き剥がし試験、
得られたセルのシール貫通不良箇所の有無やシールライ
ンの直線性を拡大鏡で観察し、それらの結果を表1に記
載した。また更に、得られた3セルを用いて行ったシー
ル機能耐久性試験の結果を表−1に示した。
【0167】実施例4 実施例3に於いて、ブチルセロソルブとエチルセロソル
ブからなる混合溶剤20部に替えて、反応性希釈剤とし
て、t−BPMG10部と1,6−ヘキサンジオールジ
グリシジルエーテル10部とした以外は、同様にして液
晶シール剤組成物(E4)を調製した。液晶シール剤組
成物(E4)は、一分子中に平均2.1ケのエポキシ基
を有するエポキシ樹脂からなり、その含有量として6
9.2%、ゴム状ポリマー微粒子含有量6.3%、無機
質充填剤含有量8.7%、高軟化点ポリマー微粒子含有
量8%、シランカップリング剤含有量0.5%、潜在性
エポキシ硬化剤含有量6.5%、促進剤含有量0.8
%、無溶剤型からなる。なお、E型粘度計による25℃
初期粘度が60乃至70Pa・sであった。液晶シール
剤組成物(E4)の貯蔵安定性試験結果、塗付作業性試
験結果、透湿度特性、Bステージ後の粘度特性、熱変形
温度測定結果、線膨張係数測定結果、遊離イオン濃度測
定結果をそれぞれ表1に示した。(E4)のDSCによ
る開始温度は106.5℃で、Top温度は157℃で
あった。
【0168】液晶シール剤組成物(E4)の100部に
対し、5μmの球状シリカスペーサー3部を配合し、十
分混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配
向膜処理されたITO基板に、1基板当たり1インチサ
イズ上下左右各1の合計4セルからなるパターンをデセ
ィスペンサー塗布し、シール剤塗布幅約0.75mm、
シール剤塗布厚み約28乃至32μmからなるITO基
板を得た。その後、100℃熱風乾燥器で10分熱処理
後、対になるべき別のITO基板を乗せ、位置合わせ後
に、プレス圧0.05MPa/cm2,180℃/6
分、常陽工学製の剛体枚葉熱プレス機による一次接合シ
ール試験を10回繰り返し実施した。その結果、シール
貫通泡の発生によるシール不良は1サンプルも無く、所望
の5±0.1μmセルギャップ厚みを持つ液晶表示用セ
ル基板がすべてのロットで製造可能であった。次いで、
その内の5セルを更に150℃の真空乾燥機にて60分
放置して完全硬化させたセルを得た。次いで、2セルは
個々に切断後、セルの耐熱くさび引き剥がし試験、12
0℃/3時間プレッシャークッカー試験後のセルのくさ
び引き剥がし試験、得られたセルのシール貫通不良箇所
の有無やシールラインの直線性を拡大鏡で観察し、それ
らの結果を表1に記載した。また更に、得られた3セル
を用いて行ったシール機能耐久性試験の結果を表−1に
示した。
【0169】実施例5 ノボラックエポキシ樹脂として「エポトートYDCN−
702P」22部を2−EHG30部と1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル10部に溶解した液
に、更に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として「エ
ポミックR−140P」42部、平均粒子径が0.05
μmの微架橋型アクリルゴム微粒子(S1)が均一に分
散したエポキシ樹脂組成物(a)40部、潜在性エポキ
シ硬化剤としてAD1の8部、Cat−Z−15の6
部、アジピン酸2部、無定型シリカ−2の3部、グラフ
ト化変性アルミナ−2の18部、高軟化点ポリマー微粒
子(P2)7部、シランカップリング剤KBM403の
1部、同Y−9030の3部とを加え、ダルトンミキサ
ーで予備混合し、次に、3本ロールで固体原料が5μm
以下になるまで混練し、混練物を真空脱泡処理して液晶
シール剤組成物(E5)を得た。液晶シール剤組成物
(E5)は、一分子中に平均1.9ケのエポキシ基を有
するエポキシ樹脂からなり、その含有量として64.6
%、ゴム状ポリマー微粒子含有量7.4%、無機質充填
剤含有量10.5%、高軟化点ポリマー微粒子含有量
3.5%、シランカップリング剤含有量2%、潜在性エ
ポキシ硬化剤含有量11%、硬化促進剤であるアジピン
酸含有量1%、無溶剤型からなる。なお、E型粘度計に
よる25℃初期粘度が約17乃至22Pa・sであっ
た。液晶シール剤組成物(E5)の貯蔵安定性試験結
果、塗付作業性試験結果、透湿度特性、Bステージ後の
粘度特性、熱変形温度測定結果、線膨張係数測定結果、
遊離イオン濃度測定結果をそれぞれ表1に示した。(E
5)のDSCによる開始温度は70.5℃で、Top温
度は136.5℃であった。
【0170】液晶シール剤組成物(E5)100部に対
し、5μmのガラス短繊維スペーサー5部を配合し、十
分混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配
向膜処理された液晶セル用ポリエチレンテレフタレート
プラスチック基板(以下の記載では、単にITOプラス
チック基板と呼ぶ)に、1基板当たり1インチサイズ上
下左右各1の合計4セルからなるパターンをスクリーン
印刷し、シール剤塗布幅約1.5mm、シール剤塗布厚
み約25乃至28μmからなるITOプラスチック基板
を得た。その後、100℃熱風乾燥器で20分熱処理
後、対になるべき別のITOプラスチック基板を乗せ、
位置合わせ後に、プレス圧0.01MPa/cm2,1
20℃/30分、常陽工学製の剛体枚葉熱プレス機で一
次接合シール試験を10回繰り返し実施した。その結
果、シ-ル貫通泡の発生によるシール不良は1サンプルも
無く、所望の5±0.1μmセルギャップ厚みを持つ液
晶表示用セル基板がすべてのロットで製造可能であっ
た。次いで、その内の5セルを更に120℃の真空乾燥
機にて120分放置して完全硬化させたセルを得た。次
いで、2セルは個々に切断後、セルの耐熱くさび引き剥
がし試験、80℃温水浸漬5時間後のセルのくさび引き
剥がし試験、得られたセルのシール貫通不良箇所の有無
やシールラインの直線性を拡大鏡で観察し、それらの結
果を表1に記載した。また更に、得られた3セルを用い
て行ったシール機能耐久性試験の結果を表−1に示し
た。
【0171】実施例6 ノボラックエポキシ樹脂として「エポトートYDCN」
42部とエピクロン830Sの133部と溶剤としてジ
エチレングリコールモノメチルエーテル31.76部と
を予め500ml容積の反応フラスコに仕込み、攪拌下
に、アミン価が800の両末端一級アミノ基を持つポリ
プロピレングリコール160部を加え、120℃で1時
間反応させて変性エポキシ樹脂を得た。その変性エポキ
シ樹脂組成物66.45部と、平均粒子径が0.05μ
mの微架橋型アクリルゴム微粒子(S1)が均一に分散
したエポキシ樹脂組成物(a)42.3部、潜在性エポ
キシ硬化剤としてADHの13.89部、グラフト化変
性アルミナ−2の36.25部、高軟化点ポリマー微粒
子(P1)16.31部と、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル24.79部を加え、ダルトンミキサー
で予備混合し、次に、3本ロールで固体原料が5μm以
下になるまで混練し、混練物を真空脱泡処理して液晶シ
ール剤組成物(B1)を得た。液晶シール剤組成物(B
1)は、変性エポキシ樹脂の含有量として43.48
%、溶剤含有量15.27%、ゴム状ポリマー微粒子含
有量8.02%、無機質充填剤含有量18.12%、高
軟化点ポリマー微粒子含有量8.16%、潜在性エポキ
シ硬化剤含有量6.95%とからなる。液晶シール剤組
成物(B1)と同質量の純水とを混和させて得られる水
溶液のイオン伝導度は、0.3mS/m以下であった。
【0172】また、該エポキシ樹脂組成物(B1)を離
型フィムル上に50μm厚みに塗布し、100℃/20
分熱処理後の組成物のE型粘度は0.5rpm回転粘度
で約2500Pa・s/80℃であり、5rpm回転粘
度で約450Pa・s/80℃であり、また0.5rp
m回転粘度で2100Pa・s/100℃を示した。ま
た、該エポキシ樹脂組成物(B1)の硬化体のTMAか
ら求めた0℃乃至100℃の線膨張係数は、4.9×1
-5mm/mm/℃、Tgが128℃、80℃透湿度が
147g/m2・24hrsであった。(B1)のDS
Cによる開始温度は128℃で、Top温度は179℃
であった。
【0173】液晶シール剤組成物(B1)100部に対
し、シランカップリング剤KBM403を1部と促進剤
−U2部とからなる液晶シール剤組成物(B1改)は、
同質量の純水とを混和させて得られる水溶液のイオン伝
導度は、0.3mS/m以下で変化はなかった。また、
該エポキシ樹脂組成物(B1改)を離型フィムル上に5
0μm厚みに塗布し、100℃/20分熱処理後の組成
物のE型粘度は0.5rpm回転粘度で約2750Pa
・s/80℃であり、5rpm回転粘度で約510Pa
・s/80℃であり、また0.5rpm回転粘度で26
00Pa・s/100℃を示し、B1の特性よりも少し
向上した。また該エポキシ樹脂組成物(B1改)の硬化
体のTMAから求めた0℃乃至100℃の線膨張係数
は、5.0×10-5mm/mm/℃、Tgが124℃、
80℃透湿度が145g/m2・24hrsであり、B
1組成物と大差ないことが判った。また液晶シール剤組
成物(B1改)の10mgを不活性ガス雰囲気中、毎分
5℃で等速昇温させてなる示差熱分析(DSC)の示差
熱ピーク曲線から求められた最大発熱ピーク温度は、1
61℃を示し、発熱開始温度が115℃であった。
【0174】液晶シール剤組成物(B1改)100部
と、5μmの球状シリカスペーサー3部を配合し、十分
混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配向
膜処理されたITO基板に、1基板当たり1インチサイ
ズ上下左右各1の合計4セルからなるパターンをスクリ
ーン印刷し、シール剤塗布幅約1mm、シール剤塗布厚
み約20乃至22μmからなるITO基板を得た。その
後、80℃熱風乾燥器で20分乾燥し、対になるべき別
のITO基板を乗せ、位置合わせ後に、プレス圧0.0
5MPa/cm2,180℃/6分の常陽容工学製剛体
枚葉プレス機にて一次接合シール試験を10回繰り返し
実施した。その結果、シール貫通泡の発生によるシール
不良箇所やシールラインの乱れは1サンプルも無く、所望
の5±0.1μmセルギャップ厚みを持つ液晶表示用セ
ル基板がすべてのロットで製造可能であった。得られた
セルを80℃温水浸漬5時間後、該セルをくさび引き剥
がし試験に供した結果、接着剤の完全凝集破壊であり、
接着信頼性に優れていた。またシール機能耐久性試験5
00時間経過後の結果では、表示機能の変化を観察し
た。その結果、表示ムラがセル周辺部のシール際からの
距離で50μm以内に僅かに見られる以外、それ以外の
部位では表示次機能は良好であった。
【0175】実施例7 ノボラックエポキシ樹脂として「エポトートYDCN」
42部とエピクロン830Sの133部と溶剤としてト
ルエン250部とを予め500ml容積の反応フラスコ
に仕込み、攪拌下に、アミン価が1500の両末端一級
アミノ基を持つポリジメチルシロキサン(信越シリコン
社製品;X−22−161B)100部を加え、120
℃で2時間反応させた後、同温度下で減圧脱溶剤処理し
て変性エポキシ樹脂275部を得た。その変性エポキシ
樹脂組成物54.1部と、平均粒子径が0.05μmの
微架橋型アクリルゴム微粒子(S1)が均一に分散した
エポキシ樹脂組成物(a)37.1部、潜在性エポキシ
硬化剤としてDDH20部、グラフト化変性アルミナ−
2の47.4部、高軟化点ポリマー微粒子(P1)1
1.8部とプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート29.6部とを加え、ダルトンミキサーで予備
混合し、次に、3本ロールで固体原料が5μm以下にな
るまで混練し、混練物を真空脱泡処理して液晶シール剤
組成物(B2)を得た。液晶シール剤組成物(B2)
は、変性エポキシ樹脂の含有量として38.57%、溶
剤含有量14.8%、ゴム状ポリマー微粒子含有量7.
03%、無機質充填剤含有量23.7%、高軟化点ポリ
マー微粒子含有量5.9%、潜在性エポキシ硬化剤含有
量10%とからなる。
【0176】液晶シール剤組成物(B2)と同質量の純
水とを10分間混和させて得られる水溶液のイオン伝導
度は、0.3mS/m以下であった。また、該エポキシ
樹脂組成物(B2)を離型フィムル上に50μm厚みに
塗布し、100℃/20分熱処理後の組成物のE型粘度
は、0.5rpm回転粘度で約850Pa・s/80℃
であり、5rpm回転粘度で約150Pa・s/80℃
であり、また0.5rpm回転粘度で900Pa・s/
100℃を示した。また該エポキシ樹脂組成物(B2)
の硬化体のTMAから求めた0℃乃至100℃の線膨張
係数は、3.6×10-5mm/mm/℃、Tgが115
℃、80℃透湿度が133g/m2・24hrsであっ
た。
【0177】液晶シール剤組成物(B2)100部に対
し、シランカップリング剤KBM403を1部と促進剤
−Uの2部とからなる液晶シール剤組成物(B2改)
は、同質量の純水とを10分間混和させて得られる水溶
液のイオン伝導度は、0.3mS/m以下で変化はなか
った。また、該エポキシ樹脂組成物(B2改)を離型フ
ィムル上に50μm厚みに塗布し、100℃/20分熱
処理後の組成物のE型粘度は、0.5rpm回転粘度で
約970Pa・s/80℃であり、5rpm回転粘度で
約200Pa・s/80℃であり、また0.5rpm回
転粘度で1100Pa・s/100℃を示し、B2の特
性よりも少し向上した。また、該エポキシ樹脂組成物
(B2改)の硬化体のTMAから求めた0℃乃至100
℃の線膨張係数は、3.5×10-5mm/mm/℃、T
gが117℃、80℃透湿度が141g/m2・24h
rsであり、(B2)組成物と大差ないことが判った。
【0178】液晶シール剤組成物(B2改)100部
と、5μmの球状シリカスペーサー3部を配合し、十分
混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配向
膜処理されたITO基板に、1基板当たり14インチサ
イズの2セルからなるパターンをディスペンサー塗布
し、シール剤塗布幅約1mm、シール剤塗布厚み約20
〜22μmからなるITO基板を得た。その後、100
℃熱風乾燥器で15分乾燥し、対になるべき別のITO
基板を乗せ、位置合わせ後に、プレス圧0.05MPa
/cm2,180℃/6分の常陽容工学製剛体枚葉プレ
ス機にて一次接合シール試験を10回繰り返し実施し
た。その結果、シール貫通泡の発生によるシール不良箇
所やシールラインの乱れは1サンプルも無く、所望の5±
0.1μmセルギャップ厚みを持つ液晶表示用セル基板
がすべてのロットで製造可能であった。得られたセルを
80℃温水浸漬5時間後、該セルをくさび引き剥がし試
験に供した結果、接着剤の完全凝集破壊であり、接着信
頼性に優れていた。またシール機能耐久性試験500時
間経過後の結果では、表示機能の変化を観察した。その
結果、表示ムラがセル周辺部のシール際からの距離で5
0μm以内に僅かに見られる以外、それ以外の部位では
表示次機能は良好であった。
【0179】比較例1 実施例1に於いて、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
「エピクロン830S」31.6部の代わりにビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂として「エピクロン830」3
1.6部、グラフト化変性アルミナ−1の10.8部に
替えて無定形アルミナ10.8部とし、かつ高軟化点ポ
リマー微粒子(P1)を含まない以外は、同様にして液
晶シール剤組成物(F1)を調製した。液晶シール剤組
成物(F1)は、一分子中に平均2.5ケのエポキシ基
を有するエポキシ樹脂からなり、その含有量として6
2.4%、ゴム状ポリマー微粒子含有量9.1%、無機
質充填剤含有量7.3%、シランカップリング剤含有量
2.6%、潜在性エポキシ硬化剤含有量7.9%、促進
剤含有量0.11%、溶剤含有量10.5%とからな
る。なお、E型粘度計による初期粘度が10乃至15P
a・sであった。液晶シール剤組成物(F1)の貯蔵安
定性試験結果と塗付作業性試験結果を表1に示した。
(F1)のDSCによる開始温度は115℃で、Top
温度は161℃であった。
【0180】液晶シール剤組成物(F1)100部に対
し、5μmのガラス短繊維スペーサー5部を配合し、十
分混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配
向膜処理されたITO基板に、1基板当たり1インチサ
イズ上下左右各1の合計4セルからなるパターンをディ
スペンサー塗布し、シール剤塗布幅約0.5mm、シー
ル剤塗布厚み約20〜22μmからなるITO基板を得
た。その後、100℃熱風乾燥器で20分乾燥し、対に
なるべき別のITO基板を乗せ、位置合わせ後に、プレ
ス圧0.03MPa/cm2,170℃/6分、常陽工
学製剛体枚葉熱プレス機にて一次接合シール試験を10
回繰り返し実施した。その結果、シ-ル貫通泡の発生によ
るシール不良箇所やシールラインの乱れが゜9/10の
確率で発生した。よって比較例1の液晶シール剤組成物
は、枚葉熱プレス適正が不足していることが判明した。
なお、貫通泡の発生のない合格セルを用いたセルの耐熱
くさび引き剥がし試験、80℃温水浸漬5時間後のセル
のくさび引き剥がし試験、シール機能耐久性試験の結果
を表−1に示した。
【0181】比較例2 ノボラックエポキシ樹脂として「エポトートYDCN」
20部をメチルカルビトール5部で溶解した液に、更
に、ビスフェノールF型エポキシ樹脂として「エピクロ
ン830」43.5部、潜在性エポキシ硬化剤としてA
DH7.5部、促進剤−U0.5部、無定型シリカ−2
の1部、無定型アルミナ6.5部、高軟化点ポリマー微
粒子(P1)15部、シランカップリング剤KBM40
3の1部とを加え、ダルトンミキサーで予備混合し、次
に、3本ロールで固体原料が5μm以下になるまで混練
し、混練物を真空脱泡処理して液晶シール剤組成物(F
2)を得た。
【0182】液晶シール剤組成物(F2)は、高軟化点
ポリマー微粒子含有量が15%からなるが、E型粘度計
による25℃初期粘度が200Pa・sを超えると共
に、チクソ指数が5乃至6と極めて高く、その為、ディ
スペンサー塗付作業は、なんとか可能であったが、スク
リーン印刷作業性に著しく欠け、印刷かすれを多発し
た。また、液晶シール剤組成物(F2)100部に対
し、5μmのガラス短繊維スペーサー5部を配合し、十
分混合して得た真空脱気組成物を、まず、透明電極と配
向膜処理されたITO基板に、1基板当たり1インチサ
イズ上下左右各1の合計4セルからなるパターンをディ
スペンサーにて塗付し、シール剤塗布幅約0.4mm、
シール剤塗布厚み約40乃至45μmからなるITO基
板を得た。その後、100℃熱風乾燥器で20分乾燥し
た所、シール材表面はタックがほとんどない状態になっ
た。その状態で別のITO基板を乗せ、位置合わせ後
に、プレス圧0.02乃至0.05MPa/cm2,1
80℃/6分、常陽工学着製剛体枚葉熱プレスによる一
次接合シール試験を繰り返し5回実施したが、すべての
ロットでセルギャップ幅は6μm以下にならず、所望す
るギャップ幅5μmを達成することが全く出来なかっ
た。シール不良箇所やシールラインの乱れの発生は見ら
れなかったが、接着作業性として重要なギャップ幅出し
作業性が著しく欠如している液晶シール剤組成物(F
2)で有ることが判明した。
【0183】比較例3 実施例1に於いて、高軟化点ポリマー微粒子(P1)に
替えて低軟化点ポリマー微粒子(Q1)を同部とした以
外は、同様にして液晶シール剤組成物(F3)を製造し
た。その結果、液晶シール剤組成物(F3)の25℃の
粘度は100Pa・sを超える初期粘度となると共に、
その経時変化が激しく、12時間後には3倍を越す粘度
変化を呈した。よって、液晶シール剤組成物(F3)は
ディスペンサー塗付やスクリーン印刷で目詰まりや吐出
不良を呈し、結果として著しく塗布作業安定性に欠ける
液晶シール剤組成物であった。その為、その後の接合シ
ール試験には供しなかった。
【0184】
【表1】
【0185】
【発明の効果】本発明の液晶シール剤組成物の硬化体
は、熱変形温度が100℃以上と高く、非滲み出し性、
非貫通泡性、低透湿性に優れ、低い線膨張係数特性を示
す。組成物から移行する電気伝導性イオンの存在が低く
抑えることもできる。さらに該液晶シール剤組成物はシ
ールラインの直線性、正確なギャップ幅制御性が優れ
る。又液晶シール剤組成物は1液型であっても上記特性
に優れ、貯蔵安定性ならびに塗布作業性が良好であり、
枚葉プレス加熱接着方式に適合し、かつその際の一次硬
化接着信頼性が高い。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂組成物であって、(a)該
    組成物と同質量の純水とを混和させて得られる水溶液の
    イオン伝導度が1mS/m以下であり、(b)該エポキ
    シ樹脂組成物を50μm厚みに塗布したときの80乃至
    100℃/20分熱処理後の組成物のE型粘度が80乃
    至100℃に於いて50乃至10000Pa・sにあ
    り、 該エポキシ樹脂組成物の硬化体が、(c)該組成物硬化
    体のサーモメカニカルアナライザー(TMA)から求め
    た0℃乃至100℃の線膨張係数が10×10-5mm/
    mm/℃以下であり、(d)該組成物硬化体のサーモメ
    カニカルアナライザー(TMA)から求めた熱変形温度
    Tgが100℃以上であり、(e)該組成物を100μ
    厚みの硬化体としたとき該硬化体を通過する80℃透湿
    度が200g/m2・24hrs以下であることを特徴
    とする液晶シール剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記液晶シール組成物が、(1)一分子
    中にエポキシ基を平均1.2ケ以上持ってなるエポキシ
    樹脂(1)20乃至88.9質量%と、(2)0℃以下
    の軟化点温度を持ちその一次粒子径が5μm以下からな
    るゴム状ポリマー微粒子(2)1乃至15質量%、
    (3)無機質充填剤(3)5乃至50質量%、(4)熱
    活性な潜在性エポキシ硬化剤(4)5乃至30質量%、
    (5)50℃以上の軟化点温度を持ちその一次粒子径が
    2μm以下の高軟化点ポリマー微粒子(5)0.1乃至
    9.5質量%を含有させてなることを特徴とする請求の
    範囲1記載の液晶シール剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記組成物中に、シランカップリング剤
    (6)0.1乃至5質量%及び硬化促進剤(7)0.1
    乃至10質量%を更に含有させてなることを特徴とする
    請求の範囲2記載の液晶シール剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記組成物中に、エポキシ樹脂と相溶
    し、かつ沸点が150乃至230℃の範囲にある溶剤
    (8)1乃至25質量%を更に含有させてなることを特
    徴とする請求の範囲2または3記載の液晶シール剤組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記組成物中に、ギャップ出しコントロ
    ール剤(9)0.1乃至5質量%を更に含有させてなる
    ことを特徴とする請求の範囲2乃至4のいずれかに記載
    の液晶シール剤組成物。
  6. 【請求項6】 前記組成物10mgを不活性ガス雰囲気
    中、毎分5℃で等速昇温させてなる示差熱分析(DS
    C)の示差熱ピーク曲線から求められた最大発熱ピーク
    温度が135乃至180℃の範囲内にあることを特徴と
    する請求の範囲2乃至5のいずれかに記載の液晶シール
    剤組成物。
  7. 【請求項7】 前記組成物が1液型エポキシ樹脂組成物
    であると共に、その液晶シール剤組成物10mgを不活
    性ガス雰囲気中、毎分5℃で等速昇温させてなる示差熱
    分析(DSC)の示差熱ピーク曲線から求められた発熱
    開始温度が60乃至130℃の範囲内にあることを特徴
    とする請求の範囲2乃至6のいずれかに記載の液晶シー
    ル剤組成物。
  8. 【請求項8】 前記エポキシ樹脂(1)が、特に一分子
    中にエポキシ基を平均1.7個以上有するエポキシ樹脂
    であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定
    によるポリスチレン換算数平均分子量が7000以下で
    あることを特徴とする請求の範囲4乃至7のいずれかに
    記載の液晶シール剤組成物。
  9. 【請求項9】 前記(2)及び(5)がエポキシ樹脂中
    にそれぞれ粒子として分散した状態で存在することを特
    徴とする請求の範囲2乃至8のいずれかに記載の液晶シ
    ール剤組成物。
  10. 【請求項10】 前記(5)が、60乃至150℃の軟
    化点温度を持ち、一次粒子径が0.01乃至5μmの範
    囲で、ポリマー成分中に0.1乃至5質量%の割合でエ
    ポキシ基が導入され、かつ微架橋構造を持ったポリ(メ
    タ)アクリレート主成分型の高軟化点ポリマー微粒子で
    あることを特徴とする請求の範囲4乃至9のいずれかに
    記載の液晶シール剤組成物。
  11. 【請求項11】 前記(3)の少なくとも一部が、繰り
    返し溶剤洗浄法で求めた質量増加率で表されるグラフト
    化率で(3)の100質量部当たり(1)または(6)
    の1乃至50質量部がグラフト結合されていることを特
    徴とする請求の範囲2乃至10のいずれかに記載の液晶
    シール剤組成物。
  12. 【請求項12】 前記(8)の溶剤が、沸点が150乃
    至230℃の範囲にある、ケトン溶剤、エーテル溶剤、
    エステル溶剤から選ばれた少なくとも1種であることを
    特徴とする請求の範囲4乃至11のいずれかに記載の液
    晶シール剤組成物。
  13. 【請求項13】 請求の範囲1乃至12のいずれかに記
    載の液晶シール剤組成物をガラス製またはプラスチック
    製の液晶セル用基板の接合シール構成部位に印刷または
    ディスペンス塗布し、70乃至120℃でプレキュアー
    後、前記処理を実施していない基板との対で位置合わせ
    を行った後、その対基板を100乃至200℃で熱圧締
    処理して、該対基板を3乃至7μmの範囲で均質な厚み
    に接合固定させた後、該セル内に液晶材料を注入し、注
    入孔を2液型液晶シール剤組成物で封孔させて得ること
    を特徴とする液晶表示セルの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求の範囲1乃至12のいずれかに記
    載の液晶シール剤物をガラス製またはプラスチック製の
    液晶セル用基板の接合シール構成部位に印刷またはディ
    スペンス塗布し、70乃至120℃でプレキュアー後、
    前記処理を実施していない基板との対で位置合わせを行
    った後、その対基板を100乃至200℃で熱圧締処理
    して、該対基板を3乃至7μmの範囲で均質な厚みに接
    合固定させて得た該セル内に液晶材料を注入し、注入孔
    を2液型液晶シール剤組成物で封孔させて得られること
    を特徴とする液晶表示素子。
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