JP2000348783A - 色素増感型太陽電池の製造方法 - Google Patents
色素増感型太陽電池の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 増感色素を劣化させず、電解液3を内部に長
期間安定に封入することができ、なおかつ変換効率を低
下させない色素増感型太陽電池の製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体電極8と対電極9を狭持させてで
きた空間の周囲をガラスフリットのシ−ル剤6を450
℃の熱処理をすることによって完全に硬化させ封止して
から、前記半導体電極8と前記対電極9との空間に増感
色素溶液を注入して半導体被膜4に増感色素を吸着させ
た後に、前記空間に電解液3を充填し、最後に注入口を
封止する。
期間安定に封入することができ、なおかつ変換効率を低
下させない色素増感型太陽電池の製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体電極8と対電極9を狭持させてで
きた空間の周囲をガラスフリットのシ−ル剤6を450
℃の熱処理をすることによって完全に硬化させ封止して
から、前記半導体電極8と前記対電極9との空間に増感
色素溶液を注入して半導体被膜4に増感色素を吸着させ
た後に、前記空間に電解液3を充填し、最後に注入口を
封止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光エネルギーを電気
エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池の製造方
法に関する。
エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池は、太陽光の光エネルギーを吸
収して発電し、電気エネルギーに変換する光電変換素子
である。この太陽電池にはいくつかの種類があるが、シ
リコン単結晶型太陽電池に代表されるシリコン半導体の
p-n接合を用いたシリコン系太陽電池が広く使用されて
いる。しかし、1991年にグレッツェルらが発表した色素
増感型太陽電池は、前記シリコン系太陽電池とは異なる
メカニズムによって作動し、変換効率が高くしかも製造
コストが安いという利点があり注目されている。
収して発電し、電気エネルギーに変換する光電変換素子
である。この太陽電池にはいくつかの種類があるが、シ
リコン単結晶型太陽電池に代表されるシリコン半導体の
p-n接合を用いたシリコン系太陽電池が広く使用されて
いる。しかし、1991年にグレッツェルらが発表した色素
増感型太陽電池は、前記シリコン系太陽電池とは異なる
メカニズムによって作動し、変換効率が高くしかも製造
コストが安いという利点があり注目されている。
【0003】この色素増感型太陽電池は、対電極と、半
導体電極と、これら電極間に狭持された電解質層と、該
電解質層を封止しているシール剤とから主に構成されて
いる。前記対電極には、一般的にはガラス基板の表面に
透明導電膜をコ−ティングしたものが用いられるが、対
電極は透明である必要はないので金属基板を用いること
もできる。また、前記半導体電極には、前記対電極と同
じく透明基板に透明導電膜をコーティングし、その上に
半導体被膜を形成して、さらに該半導体被膜に太陽光を
効率的に吸収することのできる増感色素を吸着させたも
のが用いられる。
導体電極と、これら電極間に狭持された電解質層と、該
電解質層を封止しているシール剤とから主に構成されて
いる。前記対電極には、一般的にはガラス基板の表面に
透明導電膜をコ−ティングしたものが用いられるが、対
電極は透明である必要はないので金属基板を用いること
もできる。また、前記半導体電極には、前記対電極と同
じく透明基板に透明導電膜をコーティングし、その上に
半導体被膜を形成して、さらに該半導体被膜に太陽光を
効率的に吸収することのできる増感色素を吸着させたも
のが用いられる。
【0004】この色素増感型太陽電池に光を照射する
と、半導体電極に吸着された増感色素が光を吸収して励
起し電子を発生する。該電子は、半導体電極を移動し、
さらに対電極に移動する。対電極に移動した電子は、電
解質層中を移動して半導体電極にもどり、光エネルギー
を連続して電気エネルギーとして取り出すことができ
る。
と、半導体電極に吸着された増感色素が光を吸収して励
起し電子を発生する。該電子は、半導体電極を移動し、
さらに対電極に移動する。対電極に移動した電子は、電
解質層中を移動して半導体電極にもどり、光エネルギー
を連続して電気エネルギーとして取り出すことができ
る。
【0005】従来からの上記色素増感型太陽電池の製造
方法は、半導体被膜に増感色素を吸着させて半導体電極
を作製し、対電極と重ね合わせてその周辺を有機物系樹
脂などのシ−ル剤を用いて封止し、電極基板に設けられ
た穴から両電極間の空間に電解液を注入して充填し、最
後にこの注入口を封止するといった方法が一般的であっ
た。
方法は、半導体被膜に増感色素を吸着させて半導体電極
を作製し、対電極と重ね合わせてその周辺を有機物系樹
脂などのシ−ル剤を用いて封止し、電極基板に設けられ
た穴から両電極間の空間に電解液を注入して充填し、最
後にこの注入口を封止するといった方法が一般的であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような色素増感型太陽電池の一般的な製造方法において
は、シール剤として有機物系樹脂を使って基板の周辺を
封止するので、樹脂を完全に硬化させるためには、熱硬
化型樹脂であれば少なくとも樹脂硬化温度で数時間の加
熱処理が必要であり、また、紫外線硬化型樹脂であれば
強力な紫外線照射処理を必要としていた。この樹脂硬化
工程における熱、または紫外線は、いずれも半導体電極
上に形成された半導体被膜に吸着している増感色素を劣
化させる原因となり、色素増感型太陽電池の変換効率を
低下させてしまうといった問題があった。
ような色素増感型太陽電池の一般的な製造方法において
は、シール剤として有機物系樹脂を使って基板の周辺を
封止するので、樹脂を完全に硬化させるためには、熱硬
化型樹脂であれば少なくとも樹脂硬化温度で数時間の加
熱処理が必要であり、また、紫外線硬化型樹脂であれば
強力な紫外線照射処理を必要としていた。この樹脂硬化
工程における熱、または紫外線は、いずれも半導体電極
上に形成された半導体被膜に吸着している増感色素を劣
化させる原因となり、色素増感型太陽電池の変換効率を
低下させてしまうといった問題があった。
【0007】また、この色素増感型太陽電池の電解液
は、電池内部に半年以上の長期間にわたり封入されてい
るために、電解液の溶媒であるアセトニトリルなどの有
機溶媒に対して、長期間にわたり化学的に安定な樹脂を
上記シール剤として選定せねばならなかった。本来、化
学的に安定なシ−ル剤としては、有機物系樹脂よりもガ
ラスやセラミックスなどの無機物系が適しているが、該
無機物系シール剤を硬化させるには、400〜600℃
という高温での熱処理が必要であり、前記増感色素は、
たとえ短時間であっても前記高温には耐えられないた
め、ガラスフリットなど無機物シール剤を使用すること
は不可能であった。
は、電池内部に半年以上の長期間にわたり封入されてい
るために、電解液の溶媒であるアセトニトリルなどの有
機溶媒に対して、長期間にわたり化学的に安定な樹脂を
上記シール剤として選定せねばならなかった。本来、化
学的に安定なシ−ル剤としては、有機物系樹脂よりもガ
ラスやセラミックスなどの無機物系が適しているが、該
無機物系シール剤を硬化させるには、400〜600℃
という高温での熱処理が必要であり、前記増感色素は、
たとえ短時間であっても前記高温には耐えられないた
め、ガラスフリットなど無機物シール剤を使用すること
は不可能であった。
【0008】そこで、本発明では、増感色素を劣化させ
ず、電解液を内部に長期間安定に封入することができ、
なおかつ変換効率を低下させない色素増感型太陽電池の
製造方法を提供することを目的とする。
ず、電解液を内部に長期間安定に封入することができ、
なおかつ変換効率を低下させない色素増感型太陽電池の
製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目標を
達成するために、本発明者は、色素増感型太陽電池の製
造方法において、電極を重ね合わせて周辺を有機物系樹
脂などのシ−ル剤を用いて封止する工程で、前記増感色
素が加熱や紫外線照射により劣化することに着目し、吸
着した増感色素を劣化させない製造方法を考え出した。
達成するために、本発明者は、色素増感型太陽電池の製
造方法において、電極を重ね合わせて周辺を有機物系樹
脂などのシ−ル剤を用いて封止する工程で、前記増感色
素が加熱や紫外線照射により劣化することに着目し、吸
着した増感色素を劣化させない製造方法を考え出した。
【0010】すなわち、請求項1に記載の発明に係わる
色素増感型太陽電池の製造方法では、導電性を有する対
電極と、透明基板上に透明導電膜、半導体被膜がこの順
に形成されるかあるいは導電性基板上に半導体被膜が形
成された半導体電極を、前記対電極上の透明導電膜と前
記半導体電極上の半導体被膜が対向するように両電極を
狭持してできる空間の周辺を注入口と排出口とを残して
シ−ル剤で封止する第1の工程と、前記空間に前記注入
口から増感色素溶液を注入した後、前記排出口から前記
増感色素溶液を排出させることにより、前記半導体電極
に形成された半導体被膜に増感色素を吸着させる第2の
工程と、前記空間に前記注入口より電解液を充填する第
3の工程と、前記注入口および排出口を封止する第4の
工程とを有することを特徴としている。
色素増感型太陽電池の製造方法では、導電性を有する対
電極と、透明基板上に透明導電膜、半導体被膜がこの順
に形成されるかあるいは導電性基板上に半導体被膜が形
成された半導体電極を、前記対電極上の透明導電膜と前
記半導体電極上の半導体被膜が対向するように両電極を
狭持してできる空間の周辺を注入口と排出口とを残して
シ−ル剤で封止する第1の工程と、前記空間に前記注入
口から増感色素溶液を注入した後、前記排出口から前記
増感色素溶液を排出させることにより、前記半導体電極
に形成された半導体被膜に増感色素を吸着させる第2の
工程と、前記空間に前記注入口より電解液を充填する第
3の工程と、前記注入口および排出口を封止する第4の
工程とを有することを特徴としている。
【0011】請求項2に記載の発明に係わる色素増感型
太陽電池の製造方法では、請求項1に記載の色素増感型
太陽電池製造方法の第1の工程において、前記シール剤
による封止を行う前に、前記空間と外部とを繋ぐ注入管
および排出管を前記空間の周辺部の一部にそれぞれ配置
し、その後前記注入管および排出管の空間側開口部と繋
がる空洞を、前記空間の周辺とシ−ル剤による封止層と
の中間に形成して、さらに後工程において前記注入管を
用いて増感色素溶液および電解液の注入を行うことを特
徴としている。
太陽電池の製造方法では、請求項1に記載の色素増感型
太陽電池製造方法の第1の工程において、前記シール剤
による封止を行う前に、前記空間と外部とを繋ぐ注入管
および排出管を前記空間の周辺部の一部にそれぞれ配置
し、その後前記注入管および排出管の空間側開口部と繋
がる空洞を、前記空間の周辺とシ−ル剤による封止層と
の中間に形成して、さらに後工程において前記注入管を
用いて増感色素溶液および電解液の注入を行うことを特
徴としている。
【0012】請求項3に記載の発明に係わる色素増感型
太陽電池の製造方法では、請求項2に記載の色素増感型
太陽電池の製造方法において、前記空間の周辺とシ−ル
剤による封止層との中間に空洞を形成する方法が、封止
前に前記空間の周辺にロウを塗り、その上にシール剤を
塗って該シール剤を熱処理することにより、該シール剤
を硬化させると同時に前記ロウを蒸発させて空洞を形成
するロストワックス法であることを特徴としている。
太陽電池の製造方法では、請求項2に記載の色素増感型
太陽電池の製造方法において、前記空間の周辺とシ−ル
剤による封止層との中間に空洞を形成する方法が、封止
前に前記空間の周辺にロウを塗り、その上にシール剤を
塗って該シール剤を熱処理することにより、該シール剤
を硬化させると同時に前記ロウを蒸発させて空洞を形成
するロストワックス法であることを特徴としている。
【0013】また、請求項4に記載の発明に係わる色素
増感型太陽電池の製造方法では、導電性を有する対電極
と、透明基板上に透明導電膜、半導体被膜がこの順に形
成されるかあるいは導電性基板上に半導体被膜が形成さ
れた半導体電極のいずれか一方に注入口および排出口を
設置しておくか、または前記対電極と前記半導体電極の
双方に一つずつ注入口あるいは排出口を設置しておき、
前記対電極上の透明導電膜と前記半導体電極上の半導体
被膜が対向するように両電極を狭持してできる空間の周
辺をシ−ル剤で封止する第1の工程と、前記空間に前記
注入口から増感色素溶液を注入した後、前記排出口から
前記増感色素溶液を排出させることにより、前記半導体
電極に形成された半導体被膜に増感色素を吸着させる第
2の工程と、前記空間に前記注入口より電解液を充填す
る第3の工程と、前記注入口および排出口を封止する第
4の工程とを有することを特徴としている。
増感型太陽電池の製造方法では、導電性を有する対電極
と、透明基板上に透明導電膜、半導体被膜がこの順に形
成されるかあるいは導電性基板上に半導体被膜が形成さ
れた半導体電極のいずれか一方に注入口および排出口を
設置しておくか、または前記対電極と前記半導体電極の
双方に一つずつ注入口あるいは排出口を設置しておき、
前記対電極上の透明導電膜と前記半導体電極上の半導体
被膜が対向するように両電極を狭持してできる空間の周
辺をシ−ル剤で封止する第1の工程と、前記空間に前記
注入口から増感色素溶液を注入した後、前記排出口から
前記増感色素溶液を排出させることにより、前記半導体
電極に形成された半導体被膜に増感色素を吸着させる第
2の工程と、前記空間に前記注入口より電解液を充填す
る第3の工程と、前記注入口および排出口を封止する第
4の工程とを有することを特徴としている。
【0014】請求項5に記載の発明に係わる色素増感型
太陽電池の製造方法では、請求項1から請求項4のいず
れかに記載の色素増感型太陽電池の製造方法において、
前記空間が形成されるように対電極と半導体電極を狭持
する手段として、粒子状または薄い板状の無機物または
耐熱有機物系樹脂からなる絶縁物質をスペーサーとして
用いることを特徴としている。
太陽電池の製造方法では、請求項1から請求項4のいず
れかに記載の色素増感型太陽電池の製造方法において、
前記空間が形成されるように対電極と半導体電極を狭持
する手段として、粒子状または薄い板状の無機物または
耐熱有機物系樹脂からなる絶縁物質をスペーサーとして
用いることを特徴としている。
【0015】請求項6に記載の発明に係わる色素増感型
太陽電池の製造方法では、請求項1から請求項5のいず
れかに記載の色素増感型太陽電池の製造方法において、
ガラスまたはセラミックスを主成分とするシール剤を用
いることを特徴としている。請求項7に記載の発明に係
わる色素増感型太陽電池の製造方法では、請求項1から
請求項6のいずれかに記載の色素増感型太陽電池製造方
法の第1の工程において、シール剤の使用に替えて対電
極あるいは半導体電極の一部を高温で溶解させ接合する
ことにより封止することを特徴としている。
太陽電池の製造方法では、請求項1から請求項5のいず
れかに記載の色素増感型太陽電池の製造方法において、
ガラスまたはセラミックスを主成分とするシール剤を用
いることを特徴としている。請求項7に記載の発明に係
わる色素増感型太陽電池の製造方法では、請求項1から
請求項6のいずれかに記載の色素増感型太陽電池製造方
法の第1の工程において、シール剤の使用に替えて対電
極あるいは半導体電極の一部を高温で溶解させ接合する
ことにより封止することを特徴としている。
【0016】さらに、請求項8に記載の発明に係わる色
素増感型太陽電池の製造方法では、請求項5に記載の色
素増感型太陽電池の製造方法において、スペーサーの材
料として、ガラスを用いることを特徴としている。請求
項9に記載の発明に係わる色素増感型太陽電池の製造方
法では、請求項5に記載の色素増感型太陽電池の製造方
法において、スペーサーの材料として、ポリイミド樹脂
を用いることを特徴としている。
素増感型太陽電池の製造方法では、請求項5に記載の色
素増感型太陽電池の製造方法において、スペーサーの材
料として、ガラスを用いることを特徴としている。請求
項9に記載の発明に係わる色素増感型太陽電池の製造方
法では、請求項5に記載の色素増感型太陽電池の製造方
法において、スペーサーの材料として、ポリイミド樹脂
を用いることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の色素増感型太陽電池の製
造方法においては、対電極と、半導体電極を、それぞれ
の電極に形成された、透明導電膜と半導体薄膜が対向す
るように狭持させてできた空間の周辺を、あらかじめシ
−ル剤で封止した後に、狭持された電極間の空間に増感
色素溶液を注入して半導体被膜に増感色素を吸着させ
る。
造方法においては、対電極と、半導体電極を、それぞれ
の電極に形成された、透明導電膜と半導体薄膜が対向す
るように狭持させてできた空間の周辺を、あらかじめシ
−ル剤で封止した後に、狭持された電極間の空間に増感
色素溶液を注入して半導体被膜に増感色素を吸着させ
る。
【0018】本発明の実施の形態では、対電極の基板材
料に透明なガラス基板を用いて、その上に酸化スズやI
TOなどの透明導電膜を形成し、さらに前記対電極と電
解液との間で電子の授受をスムーズに行わせるために、
前記透明導電膜上に白金を薄くコ−ティングした。ま
た、前記半導体電極の基板としては、表面に酸化スズや
ITO透明導電膜が形成されたガラス基板や、チタンな
どの金属基板が用いられ、その上に0.1〜50μm程
度の厚さの半導体被膜が形成されている。該半導体とし
ては光電変換材料として用いられるものであれば特に限
定されるものではないが、酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ニオブ、酸化タ
ンタル、チタン酸亜鉛、チタン酸ストロンチウム、硫化
カドミニウムなどの公知の半導体材料の一種類または、
二種類以上を用いることができる。なかでも酸化チタン
が好ましい。また、該半導体被膜を形成する方法には、
公知のさまざまな手法を用いることができる。たとえ
ば、基板上に酸化チタンなどの半導体微粒子を含有した
懸濁液を塗布して成膜するゾル−ゲル法や、所望の半導
体成分を含有した固体ターゲットを使用したPVD法
や、所望の半導体成分を含有した原料ガスを用いたCV
D法、金属基板の表面を電気化学的に酸化させる陽極酸
化法などを用いることができる。
料に透明なガラス基板を用いて、その上に酸化スズやI
TOなどの透明導電膜を形成し、さらに前記対電極と電
解液との間で電子の授受をスムーズに行わせるために、
前記透明導電膜上に白金を薄くコ−ティングした。ま
た、前記半導体電極の基板としては、表面に酸化スズや
ITO透明導電膜が形成されたガラス基板や、チタンな
どの金属基板が用いられ、その上に0.1〜50μm程
度の厚さの半導体被膜が形成されている。該半導体とし
ては光電変換材料として用いられるものであれば特に限
定されるものではないが、酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ニオブ、酸化タ
ンタル、チタン酸亜鉛、チタン酸ストロンチウム、硫化
カドミニウムなどの公知の半導体材料の一種類または、
二種類以上を用いることができる。なかでも酸化チタン
が好ましい。また、該半導体被膜を形成する方法には、
公知のさまざまな手法を用いることができる。たとえ
ば、基板上に酸化チタンなどの半導体微粒子を含有した
懸濁液を塗布して成膜するゾル−ゲル法や、所望の半導
体成分を含有した固体ターゲットを使用したPVD法
や、所望の半導体成分を含有した原料ガスを用いたCV
D法、金属基板の表面を電気化学的に酸化させる陽極酸
化法などを用いることができる。
【0019】上記対電極と半導体電極とが直接接触して
導通してしまわないように、これらの電極の間にスペー
サーとして絶縁物質を介在させる。該スペーサーとして
は、液晶基板の作製にも使われている直径が20μm以
下で、好ましくは5〜10μmのSiO2球や、厚さが
10〜1000μmで、好ましくは20〜200μmの
薄いガラス板などの無機物が好ましい。また、有機物系
樹脂でも耐熱性の高いポリイミドのフィルムなどを用い
ることもできる。スペ−サ−は厚すぎると電界質層を電
荷が移動する距離が長くなるため変換効率が低下する欠
点があり、薄すぎるとガラスなどの切断が困難になった
り、ショ−トする危険性が高くなるなどの欠点がある。
導通してしまわないように、これらの電極の間にスペー
サーとして絶縁物質を介在させる。該スペーサーとして
は、液晶基板の作製にも使われている直径が20μm以
下で、好ましくは5〜10μmのSiO2球や、厚さが
10〜1000μmで、好ましくは20〜200μmの
薄いガラス板などの無機物が好ましい。また、有機物系
樹脂でも耐熱性の高いポリイミドのフィルムなどを用い
ることもできる。スペ−サ−は厚すぎると電界質層を電
荷が移動する距離が長くなるため変換効率が低下する欠
点があり、薄すぎるとガラスなどの切断が困難になった
り、ショ−トする危険性が高くなるなどの欠点がある。
【0020】上述のようにしてスペーサーを介在させる
ことによってできた空間の周辺を、熱硬化型または光硬
化型の有機物系樹脂や、ガラスフリットのペ−ストなど
の無機系のシール剤により封止する。この時、前記空間
の周辺にあらかじめロウを塗っておけば、その上からシ
−ル剤を塗り熱処理硬化させることにより、シ−ル剤が
硬化するとともにロウが蒸発して空洞が形成される。こ
のいわゆるロストワックス法を用いて、まえもって前記
空間の周辺にガラス管を設置しておけば、前記空洞と前
記ガラス管を介して前記空間と外部が繋がれて、後工程
の増感色素溶液や電解液の注入がスムーズに行われる。
さらに、前記ロストワックス法において、ロウの上に高
融点のセラミックス粉末またはガラスフリットのシ−ル
剤を塗り、さらにその上から融点の低いガラスフリット
を塗って空洞を形成することが好ましい。なぜならば、
ロウの上に低融点のガラスフリットだけを塗布して熱処
理をすると、600℃近辺の温度でガラスフリットが軟
化して、形成しておいた空洞がつぶれてしまうことがあ
り、600℃以下の比較的低い温度範囲では軟化しな
い、セラミックス粉末またはガラスフリットからなる高
融点のシ−ル剤をロウの上に塗っておくことにより、硬
化温度が高温に達しても空洞がつぶれることがなくなる
からである。しかし、高融点のシ−ル剤は100〜60
0℃の温度では強固には固まらないため、さらにその上
に低融点のガラスフリットを塗り熱処理を施すことによ
って、内部に空洞を形成しつつ電極を完全に封止するこ
とができる。
ことによってできた空間の周辺を、熱硬化型または光硬
化型の有機物系樹脂や、ガラスフリットのペ−ストなど
の無機系のシール剤により封止する。この時、前記空間
の周辺にあらかじめロウを塗っておけば、その上からシ
−ル剤を塗り熱処理硬化させることにより、シ−ル剤が
硬化するとともにロウが蒸発して空洞が形成される。こ
のいわゆるロストワックス法を用いて、まえもって前記
空間の周辺にガラス管を設置しておけば、前記空洞と前
記ガラス管を介して前記空間と外部が繋がれて、後工程
の増感色素溶液や電解液の注入がスムーズに行われる。
さらに、前記ロストワックス法において、ロウの上に高
融点のセラミックス粉末またはガラスフリットのシ−ル
剤を塗り、さらにその上から融点の低いガラスフリット
を塗って空洞を形成することが好ましい。なぜならば、
ロウの上に低融点のガラスフリットだけを塗布して熱処
理をすると、600℃近辺の温度でガラスフリットが軟
化して、形成しておいた空洞がつぶれてしまうことがあ
り、600℃以下の比較的低い温度範囲では軟化しな
い、セラミックス粉末またはガラスフリットからなる高
融点のシ−ル剤をロウの上に塗っておくことにより、硬
化温度が高温に達しても空洞がつぶれることがなくなる
からである。しかし、高融点のシ−ル剤は100〜60
0℃の温度では強固には固まらないため、さらにその上
に低融点のガラスフリットを塗り熱処理を施すことによ
って、内部に空洞を形成しつつ電極を完全に封止するこ
とができる。
【0021】ここで、上述のシ−ル剤を硬化させる段階
では、従来の色素増感型太陽電池の製造方法とは異な
り、半導体電極の半導体被膜には増感色素が吸着されて
いないので、シール剤の硬化工程における熱や紫外線に
より増感色素が劣化するおそれはまったくない。さら
に、硬化工程で熱処理を施す場合であれば、加熱温度が
ガラス基板の軟化温度以下であれば何度でも施すことが
でき、紫外線も全面に何回も照射してもなんら問題な
い。また、シ−ル剤を完全に硬化させることが可能にな
ったため、従来シ−ル剤としては用いることのできなか
った、化学的に非常に安定なガラスフリットなどの無機
系のシ−ル剤を用いることができる。該無機系シール剤
は、屋外における長期間の使用によってもほとんど劣化
しないので、電解液を長期間安定して封止することがで
きる。また、ガラス基板の周辺部を溶接して封止すれ
ば、さらに電解液が漏れ出す危険性は少なくなる。
では、従来の色素増感型太陽電池の製造方法とは異な
り、半導体電極の半導体被膜には増感色素が吸着されて
いないので、シール剤の硬化工程における熱や紫外線に
より増感色素が劣化するおそれはまったくない。さら
に、硬化工程で熱処理を施す場合であれば、加熱温度が
ガラス基板の軟化温度以下であれば何度でも施すことが
でき、紫外線も全面に何回も照射してもなんら問題な
い。また、シ−ル剤を完全に硬化させることが可能にな
ったため、従来シ−ル剤としては用いることのできなか
った、化学的に非常に安定なガラスフリットなどの無機
系のシ−ル剤を用いることができる。該無機系シール剤
は、屋外における長期間の使用によってもほとんど劣化
しないので、電解液を長期間安定して封止することがで
きる。また、ガラス基板の周辺部を溶接して封止すれ
ば、さらに電解液が漏れ出す危険性は少なくなる。
【0022】上述のように電極の周囲を封止した後に、
増感色素を半導体電極上に形成されている半導体被膜に
吸着させる。ここで、太陽光を効率的に吸収する増感色
素として適当なものは、ルテニウムやオスミウムの金属
錯体やフタロシアニン、シアニドなどの有機色素があ
り、なかでもルテニウムの金属錯体が好ましい。また、
前記増感色素を溶解するための液体として、適当なもの
は、使用する増感色素を溶解するものであれば、水、ア
ルコール、アセトン、アセトニトリル、トルエン、塩化
メチレンなどの公知の溶媒の一種類または、二種類以上
を用いることができる。
増感色素を半導体電極上に形成されている半導体被膜に
吸着させる。ここで、太陽光を効率的に吸収する増感色
素として適当なものは、ルテニウムやオスミウムの金属
錯体やフタロシアニン、シアニドなどの有機色素があ
り、なかでもルテニウムの金属錯体が好ましい。また、
前記増感色素を溶解するための液体として、適当なもの
は、使用する増感色素を溶解するものであれば、水、ア
ルコール、アセトン、アセトニトリル、トルエン、塩化
メチレンなどの公知の溶媒の一種類または、二種類以上
を用いることができる。
【0023】この吸着工程は、室温においては、6時間
以上増感色素溶液を循環させて、前記増感色素を半導体
被膜に十分吸着させることが好ましい。半導体被膜に増
感色素を吸着させた後、乾燥窒素または乾燥空気等を流
して乾燥させる。さらに、その後必要であれば、4-ター
シャル-ブチルピリジンなどで、色素増感された半導体
被膜の表面を処理してもかまわない。
以上増感色素溶液を循環させて、前記増感色素を半導体
被膜に十分吸着させることが好ましい。半導体被膜に増
感色素を吸着させた後、乾燥窒素または乾燥空気等を流
して乾燥させる。さらに、その後必要であれば、4-ター
シャル-ブチルピリジンなどで、色素増感された半導体
被膜の表面を処理してもかまわない。
【0024】次に電解液を注入し、該電解液が空間に満
たされたら注入口を閉じる。前記電解液としては一般に
湿式電池に用いられる電解液であれば特に限定されない
が、ヨウ素を主成分とする電解液が好ましい。また、注
入口の封止には、エポキシ樹脂やガラス板を併用しても
良いし、ガラスの溶接など既知の方法を用いることがで
きる。
たされたら注入口を閉じる。前記電解液としては一般に
湿式電池に用いられる電解液であれば特に限定されない
が、ヨウ素を主成分とする電解液が好ましい。また、注
入口の封止には、エポキシ樹脂やガラス板を併用しても
良いし、ガラスの溶接など既知の方法を用いることがで
きる。
【0025】以上のようにして、色素増感型太陽電池が
製造される。以下に本発明の好適な実施の形態を、図を
用いて詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、第1の実施形態で作製さ
れた色素増感型太陽電池の概略断面図であり、図2は、
その平面図である。
製造される。以下に本発明の好適な実施の形態を、図を
用いて詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、第1の実施形態で作製さ
れた色素増感型太陽電池の概略断面図であり、図2は、
その平面図である。
【0026】本発明の実施形態では、ガラス基板1の表
面に酸化スズ透明導電膜2を形成し、さらにその上にス
パッタ法により白金を薄く約50nmの厚さ(不図示)
にコ−ティングした対電極9と、該対電極9と同様にガ
ラス基板1上に形成された酸化スズ透明導電膜2の上
に、さらに酸化チタンの微粒子が懸濁したコロイド溶液
を塗布し、500℃で30分の熱処理を行って酸化チタ
ン半導体被膜4が形成された半導体電極8を用意した。
そして、図1および図2に示すように、対電極9にあら
かじめ直径1.2mmの穴を二ヶ所開け、その穴に直径
1.2mm、長さ7mmの短いガラス管7およびガラス
管7´を差し込み、ガラスフリット(不図示)により固
定した。 さらに、スペ−サ−として直径10μmのS
iO2球5((株)トクヤマ製 商品名スペーサーシリ
カHタイプ)をイソプロピルアルコ−ルに分散させ、こ
の分散溶液を対電極の表面に均一にスプレー塗布してS
iO 2球5を散布した。
面に酸化スズ透明導電膜2を形成し、さらにその上にス
パッタ法により白金を薄く約50nmの厚さ(不図示)
にコ−ティングした対電極9と、該対電極9と同様にガ
ラス基板1上に形成された酸化スズ透明導電膜2の上
に、さらに酸化チタンの微粒子が懸濁したコロイド溶液
を塗布し、500℃で30分の熱処理を行って酸化チタ
ン半導体被膜4が形成された半導体電極8を用意した。
そして、図1および図2に示すように、対電極9にあら
かじめ直径1.2mmの穴を二ヶ所開け、その穴に直径
1.2mm、長さ7mmの短いガラス管7およびガラス
管7´を差し込み、ガラスフリット(不図示)により固
定した。 さらに、スペ−サ−として直径10μmのS
iO2球5((株)トクヤマ製 商品名スペーサーシリ
カHタイプ)をイソプロピルアルコ−ルに分散させ、こ
の分散溶液を対電極の表面に均一にスプレー塗布してS
iO 2球5を散布した。
【0027】このように作製した対電極9を半導体電極
8と張り合わせ、両電極間に形成された空間の周辺に沿
ってガラスフリット6のペ−ストを塗布し、450℃で
熱処理して硬化させた。次に前記ガラス管7にチュ−ブ
を差しこみ、ロ−ラ−ポンプを用いて一方のガラス管7
から増感色素 (2,2′ビピリジン-4,4′-ジカルボキシ
ル)2ルテニウム(NCS)2のエタノ−ル溶液を注入し、もう
一方のガラス管7´より溶液を出して室温において15
時間循環させ、酸化チタン微粒子の表面に増感色素を化
学的に吸着させた。ここで、前記増感色素溶液を抜き出
し、前記ガラス管7から乾燥窒素を流し、さらに、太陽
電池全体を減圧することにより溶媒のエタノ−ルを除去
し増感色素を吸着させた酸化チタン半導体被膜4を乾燥
させた。
8と張り合わせ、両電極間に形成された空間の周辺に沿
ってガラスフリット6のペ−ストを塗布し、450℃で
熱処理して硬化させた。次に前記ガラス管7にチュ−ブ
を差しこみ、ロ−ラ−ポンプを用いて一方のガラス管7
から増感色素 (2,2′ビピリジン-4,4′-ジカルボキシ
ル)2ルテニウム(NCS)2のエタノ−ル溶液を注入し、もう
一方のガラス管7´より溶液を出して室温において15
時間循環させ、酸化チタン微粒子の表面に増感色素を化
学的に吸着させた。ここで、前記増感色素溶液を抜き出
し、前記ガラス管7から乾燥窒素を流し、さらに、太陽
電池全体を減圧することにより溶媒のエタノ−ルを除去
し増感色素を吸着させた酸化チタン半導体被膜4を乾燥
させた。
【0028】次に、前記ガラス管7からヨウ素電解液3
を流し込み、前記空間に電解液が満たされてからチュ−
ブをはずし、最後に、ガラス管7および7´の先端にシ
リコンゴムを詰め、さらにエポキシ樹脂を塗って硬化さ
せて封止し、色素増感型太陽電池を作製した。この色素
増感型太陽電池にソーラシュミレーターで100mW/
cm2の光を照射して起電力を測定したところ、1cm2
あたりの短絡電流は約15mA、開放電圧は0.7Vで
あり、変換効率は7%であった。色素増感型太陽電池を
作製してから6ヶ月後に確認したところ、外観上電解液
の漏れなどは全く見られず完全に封入されており、変換
効率も7%と劣化はみられなかった。 (第2の実施の形態)図3は、第2の実施形態で作製さ
れた色素増感型太陽電池の概略断面図であり、図4は、
その平面図である。また、図5は第2の実施形態で作製
された色素増感型太陽電池の側面図である。
を流し込み、前記空間に電解液が満たされてからチュ−
ブをはずし、最後に、ガラス管7および7´の先端にシ
リコンゴムを詰め、さらにエポキシ樹脂を塗って硬化さ
せて封止し、色素増感型太陽電池を作製した。この色素
増感型太陽電池にソーラシュミレーターで100mW/
cm2の光を照射して起電力を測定したところ、1cm2
あたりの短絡電流は約15mA、開放電圧は0.7Vで
あり、変換効率は7%であった。色素増感型太陽電池を
作製してから6ヶ月後に確認したところ、外観上電解液
の漏れなどは全く見られず完全に封入されており、変換
効率も7%と劣化はみられなかった。 (第2の実施の形態)図3は、第2の実施形態で作製さ
れた色素増感型太陽電池の概略断面図であり、図4は、
その平面図である。また、図5は第2の実施形態で作製
された色素増感型太陽電池の側面図である。
【0029】第1の実施の形態と同様に作製した、対電
極9と半導体電極8とを重ね合わせ、図5に示す一組の
向かい合う2辺の周辺部に厚さ30μm、幅3mmの箔
状のガラス板12(Schott製)、または厚さ150μm、
幅3mmのカバ−ガラス12(マツナミガラス製)を2
枚挟んでスペーサーとした。さらに、図4および図5に
示すように、注入口として直径1.2mm、長さ1cm
のガラス管7およびガラス管7´を前記2辺とは異な
る、他のもう一組の向かい合う2辺の開口部に沿って取
り付け、前記ガラス管7および7´を残して該ガラス管
7および7´を取りつけた一組の向かい合う2辺の開口
部に沿ってロウを塗り、ロウの上には、前述の通り、熱
処理によって空洞がつぶれないように、融点の高いSi
O2とAl2O3を主成分とするセラミックスシ−ル剤1
0を塗って、120℃で乾燥させた。するとロウは蒸発
してセラミックスシ−ル剤10の内部に空洞11が形成
された。前記セラミックスシール剤10の上にさらに酸
化鉛を主成分とするガラスフリットのペ−スト状シール
剤6を基板の周辺の全周にわたって塗り、450℃で熱
処理をしたところ、ガラスフリットのシール剤6は溶け
て緻密に固まった。
極9と半導体電極8とを重ね合わせ、図5に示す一組の
向かい合う2辺の周辺部に厚さ30μm、幅3mmの箔
状のガラス板12(Schott製)、または厚さ150μm、
幅3mmのカバ−ガラス12(マツナミガラス製)を2
枚挟んでスペーサーとした。さらに、図4および図5に
示すように、注入口として直径1.2mm、長さ1cm
のガラス管7およびガラス管7´を前記2辺とは異な
る、他のもう一組の向かい合う2辺の開口部に沿って取
り付け、前記ガラス管7および7´を残して該ガラス管
7および7´を取りつけた一組の向かい合う2辺の開口
部に沿ってロウを塗り、ロウの上には、前述の通り、熱
処理によって空洞がつぶれないように、融点の高いSi
O2とAl2O3を主成分とするセラミックスシ−ル剤1
0を塗って、120℃で乾燥させた。するとロウは蒸発
してセラミックスシ−ル剤10の内部に空洞11が形成
された。前記セラミックスシール剤10の上にさらに酸
化鉛を主成分とするガラスフリットのペ−スト状シール
剤6を基板の周辺の全周にわたって塗り、450℃で熱
処理をしたところ、ガラスフリットのシール剤6は溶け
て緻密に固まった。
【0030】上記のように、電極の周囲をガラスフリッ
ト6で封止した後、第1の実施形態と同様に、ロ−ラ−
ポンプ(不図示)を用いて空洞11と外部を繋いでいる
ガラス管7の注入口からルテニウム増感色素のエタノ−
ル溶液を注入し、もう一方のガラス管7´から溶液を出
して室温で15時間循環させ、半導体被膜4の酸化チタ
ン微粒子の表面に増感色素を化学的に吸着させた。さら
に、前記増感色素溶液を抜き出し、前記ガラス管7から
乾燥窒素を流し、太陽電池全体を減圧することにより溶
媒のエタノ−ルを除去し増感色素を吸着させた酸化チタ
ン半導体被膜4を乾燥させた。
ト6で封止した後、第1の実施形態と同様に、ロ−ラ−
ポンプ(不図示)を用いて空洞11と外部を繋いでいる
ガラス管7の注入口からルテニウム増感色素のエタノ−
ル溶液を注入し、もう一方のガラス管7´から溶液を出
して室温で15時間循環させ、半導体被膜4の酸化チタ
ン微粒子の表面に増感色素を化学的に吸着させた。さら
に、前記増感色素溶液を抜き出し、前記ガラス管7から
乾燥窒素を流し、太陽電池全体を減圧することにより溶
媒のエタノ−ルを除去し増感色素を吸着させた酸化チタ
ン半導体被膜4を乾燥させた。
【0031】そして、最後にヨウ素電解液を充填し、注
入口であるガラス管7および排出口であるガラス管7´
の先端をガスバ−ナ−で溶かして電解液を封止した。こ
の色素増感型太陽電池にソーラシュミレーターにより1
00mW/cm2の光を照射して起電力を測定したとこ
ろ、1cm2あたりの短絡電流は約15mA、開放電圧
は0.7Vであり、変換効率は7%であった。本色素増
感型太陽電池を作製してから6ヶ月後に確認したとこ
ろ、外観上電解液の漏れなどは全く見られず完全に封入
されており、変換効率も7%と劣化はみられなかった。
入口であるガラス管7および排出口であるガラス管7´
の先端をガスバ−ナ−で溶かして電解液を封止した。こ
の色素増感型太陽電池にソーラシュミレーターにより1
00mW/cm2の光を照射して起電力を測定したとこ
ろ、1cm2あたりの短絡電流は約15mA、開放電圧
は0.7Vであり、変換効率は7%であった。本色素増
感型太陽電池を作製してから6ヶ月後に確認したとこ
ろ、外観上電解液の漏れなどは全く見られず完全に封入
されており、変換効率も7%と劣化はみられなかった。
【0032】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、対電
極と半導体電極に狭持された空間の周辺を、あらかじめ
シ−ル剤で封止した後に、半導体被膜に増感色素を吸着
させたので、増感色素の劣化がなく、電解液が完全に封
入され、長期間安定に機能する色素増感型太陽電池が作
製された。
極と半導体電極に狭持された空間の周辺を、あらかじめ
シ−ル剤で封止した後に、半導体被膜に増感色素を吸着
させたので、増感色素の劣化がなく、電解液が完全に封
入され、長期間安定に機能する色素増感型太陽電池が作
製された。
【0033】さらに長期間にわたり、変換効率が低下し
ない色素増感型太陽電池が作製された。
ない色素増感型太陽電池が作製された。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる色素増感型
太陽電池の概略断面図である。
太陽電池の概略断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わる色素増感型
太陽電池の平面図である。
太陽電池の平面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係わる色素増感型
太陽電池の概略断面図である。
太陽電池の概略断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係わる色素増感型
太陽電池の平面図である。
太陽電池の平面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係わる色素増感型
太陽電池の側面図である。
太陽電池の側面図である。
1・・・ガラス基板 2・・・透明導電膜 3・・・電解液層 4・・・増感色素が吸着した半導体被膜 5・・・SiO2球 6・・・シ−ル剤(ガラスフリット) 7・・・注入口(ガラス管) 7´・・・排出口(ガラス管) 8・・・半導体電極 9・・・対電極 10・・・高融点シ−ル剤(セラミックスフリット) 11・・・空洞 12・・・箔状ガラス板
Claims (9)
- 【請求項1】 導電性を有する対電極と、透明基板上に
透明導電膜、半導体被膜がこの順に形成されるかあるい
は導電性基板上に半導体被膜が形成された半導体電極
を、前記対電極と前記半導体電極上の半導体被膜が対向
するように両電極を狭持してできる空間の周辺を注入口
と排出口とを残してシ−ル剤で封止する第1の工程と、
前記空間に前記注入口から増感色素溶液を注入した後、
前記排出口から前記増感色素溶液を排出させることによ
り、前記半導体電極に形成された半導体被膜に増感色素
を吸着させる第2の工程と、前記空間に前記注入口より
電解液を充填する第3の工程と、前記注入口および排出
口を封止する第4の工程とを有することを特徴とする色
素増感型太陽電池の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の色素増感型太陽電池製
造方法の第1の工程において、前記シール剤による封止
を行う前に、前記空間と外部とを繋ぐ注入管および排出
管を前記空間の周辺部の一部にそれぞれ配置し、その後
前記注入管および排出管の空間側開口部と繋がる空洞
を、前記空間の周辺とシ−ル剤による封止層との中間に
形成して、さらに後工程において前記注入管を用いて増
感色素溶液および電解液の注入を行うことを特徴とする
色素増感型太陽電池の製造方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の色素増感型太陽電池の
製造方法において、前記空間の周辺とシ−ル剤による封
止層との中間に空洞を形成する方法が、封止前に前記空
間の周辺にロウを塗り、その上にシール剤を塗って該シ
ール剤を熱処理することにより、該シール剤を硬化させ
ると同時に前記ロウを蒸発させて空洞を形成するロスト
ワックス法であることを特徴とする色素増感型太陽電池
の製造方法。 - 【請求項4】 導電性を有する対電極と、透明基板上に
透明導電膜、半導体被膜がこの順に形成されるかあるい
は導電性基板上に半導体被膜が形成された半導体電極の
いずれか一方に注入口および排出口を設置しておくか、
または前記対電極と前記半導体電極の双方に一つずつ注
入口あるいは排出口を設置しておき、前記対電極と前記
半導体電極上の半導体被膜が対向するように両電極を狭
持してできる空間の周辺をシ−ル剤で封止する第1の工
程と、前記空間に前記注入口から増感色素溶液を注入し
た後、前記排出口から前記増感色素溶液を排出させるこ
とにより、前記半導体電極に形成された半導体被膜に増
感色素を吸着させる第2の工程と、前記空間に前記注入
口より電解液を充填する第3の工程と、前記注入口およ
び排出口を封止する第4の工程とを有することを特徴と
する色素増感型太陽電池の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
の色素増感型太陽電池の製造方法において、前記空間が
形成されるように対電極と半導体電極を狭持する手段と
して、粒子状または薄い板状の無機物または耐熱有機物
系樹脂からなる絶縁物質をスペーサーとして用いること
を特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
の色素増感型太陽電池の製造方法において、ガラスまた
はセラミックスを主成分とするシール剤を用いることを
特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
の色素増感型太陽電池製造方法の第1の工程において、
シール剤の使用に替えて対電極あるいは半導体電極の一
部を高温で溶解させ接合することにより封止することを
特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。 - 【請求項8】 請求項5に記載の色素増感型太陽電池の
製造方法において、スペーサーの材料として、ガラスを
用いることを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方
法。 - 【請求項9】 請求項5に記載の色素増感型太陽電池の
製造方法において、スペーサーの材料として、ポリイミ
ド樹脂を用いることを特徴とする色素増感型太陽電池の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11153154A JP2000348783A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 色素増感型太陽電池の製造方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11153154A JP2000348783A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 色素増感型太陽電池の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000348783A true JP2000348783A (ja) | 2000-12-15 |
Family
ID=15556216
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11153154A Pending JP2000348783A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 色素増感型太陽電池の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000348783A (ja) |
Cited By (29)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002280085A (ja) * | 2001-03-19 | 2002-09-27 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 色素増感型太陽電池 |
| JP2002324590A (ja) * | 2001-04-09 | 2002-11-08 | Korea Electronics Telecommun | ナノ粒子酸化物太陽電池及びその製造方法とそれを利用した太陽電池モジュール及び透明電池ウィンドウ |
| NL1020748C2 (nl) * | 2002-06-04 | 2003-12-08 | Stichting Energie | Werkwijze en inrichting voor het kleuren van een laag van een nanokristallijn materiaal. |
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