JP2000348945A - 油入変圧器の過負荷運転方法および装置 - Google Patents

油入変圧器の過負荷運転方法および装置

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JP2000348945A
JP2000348945A JP11159774A JP15977499A JP2000348945A JP 2000348945 A JP2000348945 A JP 2000348945A JP 11159774 A JP11159774 A JP 11159774A JP 15977499 A JP15977499 A JP 15977499A JP 2000348945 A JP2000348945 A JP 2000348945A
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祐之 酒井
Nobuyuki Daikuhara
信幸 大工原
Naoki Kobayashi
小林  直樹
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過負荷運転の限度を正確に決定することで、
設備のより効率的な運用を図る。 【解決手段】 過負荷前負荷率、運転目標負荷率、過負
荷時間、および冷却媒体温度から、第1特性表(表1)
に基づいて巻線温度上昇値を算出する第1算出手段(ス
テップS3)と、油中水分量と油温度とから、第2特性
表(表2)および第3特性表(表3)に基づいて、絶縁
紙中水分量を算出する第2算出手段(ステップS5)
と、第2算出手段(ステップS5)で求めた絶縁紙中水
分量から、気泡発生温度を、第4特性表(表4)により
算出する第3算出手段(ステップS6)と、第1算出手
段(ステップS3)で算出した巻線温度上昇値と、第3
算出手段(ステップS6)で算出した気泡発生温度とを
比較し、過負荷運転の可否を判断する判断手段(ステッ
プS7)とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油入変圧器の過負
荷運転方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変電所等で用いられる油入変圧器では、
設備の効率的な運用を図る目的で、電力需要の一時的な
ピーク時等において、過負荷運転が行われている。ま
た、同じ目的で、変圧器の故障時には他の変圧器に負荷
を分散することで、過負荷運転が行われている。
【0003】また、変圧器の詳細な寿命消費および寿命
年数を、簡易に求める方法は存在しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような過負荷運転
の限度を見極めることが、従来は困難であった為に、寿
命を極僅か消費する程度の未だ余裕のある状態で運転を
せざるを得ない状況に有り、設備のより効率的な運用を
図る点で改善余地があった。
【0005】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
もので、過負荷運転の限度および寿命を正確に決定する
ことで、設備のより効率的な運用を図ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1の発明は、運転目標負荷率と冷却媒体温度
とから、第1特性表(表1)に基づいて巻線温度上昇値
を算出する第1算出手段(ステップS3)と、油中水分
量と油温度とから、第2特性表(表2)および第3特性
表(表3)に基づいて、絶縁紙中水分量を算出する第2
算出手段(ステップS5)と、第2算出手段(ステップ
S5)で求めた絶縁紙中水分量から、気泡発生温度を、
第4特性表(表4)により算出する第3算出手段(ステ
ップS6)と、第1算出手段(ステップS3)で算出し
た巻線温度上昇値と、第3算出手段(ステップS6)で
算出した気泡発生温度とを比較し、過負荷運転の可否を
判断する判断手段(ステップS7)とを具備することを
特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1において、第
2算出手段(ステップS5)における絶縁紙中水分量
が、 Wp=100×10^((Ao×Log(Wo)+Bo
−Bp)/Ap)
【0008】Wpは、紙中水分濃度
【0009】Tは、絶対温度
【0010】Apは、温度(T)により変化する係数
【0011】Bpは、温度(T)により変化する係数
【0012】Poは、油中水分の水蒸気圧
【0013】Woは、油中水分濃度
【0014】Aoは、係数
【0015】Boは、温度(T)により変化する係数に
依り算出されることを特徴とする。
【0016】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2において、目標負荷率における変圧器絶縁油の温度を
第5特性表(表5)から算出する第4算出手段(ステッ
プS15)と、第4算出手段(ステップS15)で算出
した温度上昇値を元にして、油温による絶縁油の変動油
量を算出する第5算出手段(ステップS16)と、コン
サベータ応動油量と、第5算出手段(ステップS16)
で算出した変動油量とを比較し、過負荷運転の可否を判
断する第2判断手段(ステップS17)とを、更に具備
することを特徴とする。
【0017】請求項4の発明は、請求項1または請求項
2において、第1算出手段(ステップS3)が、過負荷
運転前の条件を基にして、温度上昇時定数と過負荷運転
継続時間とに応じて巻線温度上昇値を算出することを特
徴とする。
【0018】請求項5の発明は、変圧器負荷履歴と周囲
温度履歴の所定時間毎の記録から、第1特性表(表1)
に基づいて巻線温度上昇値を算出して規格化寿命消費量
を算出する第6算出手段(ステップS34)と、絶縁紙
の基本劣化特性式から任意の平均重合度に達するまでの
規格化時間を算出する第7算出手段(ステップS36)
と、第6算出手段(ステップS34)で算出した規格化
寿命消費量と、第7算出手段(ステップS36)で算出
した任意の平均重合度に到達するまでの規格化時間か
ら、変圧器での任意平均重合度へ到達するまでの寿命年
数を計算する第8算出手段(ステップS37)とを有す
ることを特徴とする。
【0019】請求項6の発明は、請求項5において、第
8算出手段(ステップS37)における加熱温度および
加熱時間に依存した絶縁紙平均重合度の低下特性(D
p)は、平均重合度が半減するまでの時間を1とするこ
とで規格化され、劣化基本式として
【0020】 Dp=A/(1−γ1e^(−α(T)・t))+(1
−A)/(1−γ2e^(−β(T)・t))
【0021】Aは、早く分解する成分の比率 (1−A)は、遅く分解する成分の比率 α(T)およびβ(T)は、絶縁紙に依存する絶縁紙の
分解速度 γ1およびγ2は絶縁紙の劣化状態を表す係数で、0.9
98〜0.9994程度 A/(1−γ1)+(1−A)/(1−γ2)は、初期平
均重合度に相当し、900〜1200程度 に依り算出されることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0023】図1は、本発明による油入変圧器の過負荷
運転方法および装置の実施形態を示すブロック結線図で
ある。CPU回路1には、キーボード2を入力操作した
データがバスライン3を介して供給される。CPU回路
1は、供給されたデータとメモリー4に記憶されている
データを元にして演算を行い、結果をディスプレイ装置
5に表示する。
【0024】図2は、本発明による油入変圧器の過負荷
運転方法および装置の第1実施形態を示すフローチャー
トであり、CPU回路1(図1)の動作を説明してい
る。
【0025】図2において、プログラムがスタートする
と、まず、運転可否を判断したい定格負荷に対する目標
負荷率をキーボード2から受け取る(ステップS1)。
ステップS2では、予想される変圧器周囲の温度をキー
ボード2から受け取る。ステップS3では、ステップS
1で入力された運転目標負荷率から、ステップS2で入
力された冷却媒体温度をパラメータとして、表1に基づ
いて巻線温度上昇値を算出する。表1は、予めメモリー
4に数値または関数として記憶されているものとする。
なお、冷却媒体としては、空気または水が一般的に使用
され、冷却媒体が空気の場合に冷却媒体温度は湿球温度
となる。
【表1】
【0026】表1は、個々の変圧器ごとに予め測定(ま
たは設計条件に基づく解析)により求められる特性表で
ある。表1は、目標負荷率(横軸)に対する周囲温度か
ら巻線温度上昇値(縦軸)を求める特性表として表現さ
れている。
【0027】ステップS4では、変圧器内の絶縁油中の
水分量および絶縁油の温度をキーボード2から受け取
る。ステップS5では、ステップS4で入力された油中
水分量と油温度とから、表2および表3に基づいて絶縁
紙中の水分量を算出する。算出は、次に説明するように
して行われる。なお、表2および表3は、予めメモリー
4に数値または関数として記憶されているものとする。
【0028】絶縁紙の水分蒸気圧と絶縁油の水分蒸気圧
とが等しくなるまで、水分は蒸気圧の高い方から低い方
に移動する。蒸気圧が等しくなると、水分の移動も終了
して平衡状態に達する。即ち、ステップS4で入力され
た油中水分量と油温度とから、表2に基づいて平衡水蒸
気圧を求める。同じ平衡水蒸気圧と油温度(ステップS
4で入力)との交点として、表3から絶縁紙中の水分量
が求まる。
【表2】
【0029】表2は、油中水分量をパラメータとして予
め測定により求められる特性表であり、油温度(横
軸)、水蒸気圧(縦軸)、および油中水分量として表現
されている。
【表3】
【0030】表3は、紙中水分量をパラメータとして予
め測定により求められる特性表であり、油温度(横
軸)、水蒸気圧(縦軸)、および紙中水分量の関係を示
す特性表として表現されている。
【0031】ステップS6では、ステップS5で求めた
絶縁紙中水分量から、気泡が発生する温度を、表4によ
り算出する。表4は、予めメモリー4に記憶されている
ものとする。
【表4】
【0032】表4は、変圧器巻線の導体温度を変化させ
て、変圧器巻線の導体に巻かれた絶縁紙の紙中水分量を
予め測定により求められる特性表である。表4は、絶縁
紙中水分量(縦軸)から気泡発生温度(横軸)を求める
特性表として表現されている。
【0033】ステップS7において、ステップS3で算
出した巻線温度上昇値と、ステップS6で算出した気泡
発生温度とを比較し、巻線温度≧気泡発生温度(YE
S)のときは、過負荷運転が不可能と判断して、結果を
ディスプレイ装置5に表示する(ステップS9)。巻線
温度<気泡発生温度(NO)のときは、過負荷運転が可
能と判断して、結果をディスプレイ装置5に表示する
(ステップS8)。
【0034】なお、ステップS3、ステップS5、ステ
ップS6における算出には、表1〜表4に該当する値が
存在しない場合に、補間法により算出すること、および
測定値に基づく近似関数により算出することも含まれる
ものとする。
【0035】次に、本発明による油入変圧器の過負荷運
転方法および装置の第2実施形態について説明する。
【0036】第1実施形態(図2)のステップS5で
は、油温度と油中水分量とから、表2および表3に基づ
いて絶縁紙中の水分量を求める方法を説明したが、第2
実施形態では、数式により、油温度と油中水分量とから
絶縁紙中の水分量を求めるようにしている。以下、その
方法を説明するが、ステップS5以外は上述した第1実
施形態と同一であるので、図2と同じ構成部分には同じ
参照番号を付して重複した説明を省略する。
【0037】絶縁紙中の水分量を数式により求める方法
として、まず、絶縁紙中に含まれる水分の蒸気圧を数式
1のように定義する。 LogPp=Ap×Log(Wp/100)+Bp ・・・(1) Pp : 紙中水分の水蒸気圧 [mmHg] Wp : 紙中水分濃度 [wt%] T : 絶対温度 [K] Ap : 418/(T−41.8)+0.0379 Bp : −1530/(T−37.4)+8.69 ApおよびBpは係数であり、温度により変化する。
【0038】次に、絶縁紙中に含まれる水分の蒸気圧を
数式1のように定義する。 LogPo=Ao×Log(Wo)+Bo ・・・(2) Po : 油中水分の水蒸気圧 [mmHg] Wo : 油中水分濃度 [wt%] T : 絶対温度 [K] Ao : 1.31 Bo : −50.5/(T−223)−0.451 AoおよびBoは係数であり、Boは温度により変化す
る。
【0039】絶縁紙の水分蒸気圧と絶縁油の水分蒸気圧
とが異なる場合は、両者が等しくなるまで、水分は蒸気
圧の高い方から低い方に移動する。蒸気圧が等しくなる
と、水分の移動も終了して平衡状態に達する。平衡状態
での紙中水分を油中水分から計算するには、(1)式と
(2)式を等号で結んだ式を満足するWpを求めれば良
い。 Ap×Log(Wp/100)+Bp=Ao×Log(Wo)+Bo Ap×Log(Wp/100)=Ao×Log(Wo)+Bo−Bp Log(Wp/100)=(Ao×Log(Wo)+Bo−Bp)/Ap Wp/100=10^((Ao×Log(Wo)+Bo−Bp)/Ap) Wp=100×10^((Ao×Log(Wo)+Bo−Bp)/Ap) ・・・(3)
【0040】第2実施形態では、この(3)式により、
油温度と油中水分量とから絶縁紙中の水分量を求める。
【0041】次に、本発明による油入変圧器の過負荷運
転方法および装置の第3実施形態について説明する。図
3は、本発明による油入変圧器の過負荷運転方法および
装置の第3実施形態を示すフローチャートである。第3
実施形態では、コンサベータの噴油を考慮するようにし
ている点で第1および第2実施形態と異なるが、その他
の点では、上述した第1および第2実施形態と同一であ
るので、図2と同じ構成部分には同じ参照番号を付して
重複した説明を省略する。
【0042】図3において、ステップS7で巻線温度<
気泡発生温度(NO)と判断したときには、ステップS
13に移行する。ステップS13では、コンサベータの
噴油を考慮するか否かをキーボード2から受け取る。Y
ESであればステップS14に移行し、NOであれば直
ちにステップS8に移行する。
【0043】ステップS14では、コンサベータ応動油
量をキーボード2から受け取る。ステップS15では、
目標負荷率における変圧器絶縁油の温度を表5から算出
する。表5は、予めメモリー4に記憶されているものと
する。
【表5】
【0044】表5は、個々の変圧器ごとに予め測定(ま
たは設計条件に基づく解析)により求められる特性表で
ある。表5は、目標負荷率(横軸)に対する周囲温度か
らの温度上昇値(縦軸)を求める特性表として表現され
ている。
【0045】ステップS16では、ステップS15で算
出した温度上昇値を元にして、油温による絶縁油の体積
変動量(変動油量)を算出する。ステップS17では、
ステップS14で入力したコンサベータ応動油量と、ス
テップS16で算出した変動油量とを比較する。変動油
量>コンサベータ応動油量のときは、過負荷運転が不可
能と判断して、結果をディスプレイ装置5に表示する
(ステップS9)。変動油量≦コンサベータ応動油量の
ときは、過負荷運転が可能と判断して、結果をディスプ
レイ装置5に表示する(ステップS8)。
【0046】次に、本発明による油入変圧器の過負荷運
転方法および装置の第4実施形態(請求項4に対応)に
ついて説明する。
【0047】図4は、本発明による油入変圧器の過負荷
運転方法および装置の第4実施形態を示すフローチャー
トである。この第4実施形態では、第1実施形態に、ス
テップS11、ステップS21、およびステップS22
を付加している点で第1実施形態と異なるが、その他の
点では、上述した第1実施形態と同一であるので、図1
と同じ構成部分には同じ参照番号を付して重複した説明
を省略する。
【0048】図4において、ステップS10の後にステ
ップS11が実行される。ステップS11では、過負荷
前条件(負荷率、温度)を入力する。次にステップS2
を実行した後に、ステップS21およびステップS22
が実行される。ステップS21では、過負荷時間を入力
する。ステップS22では、温度上昇時定数を入力す
る。これらの入力値により、過負荷前負荷による温度上
昇から時定数(通常は1〜2時間)による時間遅れを考
慮して到達時間を求めることが可能となり、過負荷運転
の限度および寿命を更に正確に決定することが可能とな
る。
【0049】次に、本発明による油入変圧器の過負荷運
転方法および装置の第5実施形態(請求項5に対応)に
ついて説明する。この第5実施形態では、寿命消費およ
び寿命年数を求める方法について説明している。
【0050】図5は、本発明による油入変圧器の過負荷
運転方法および装置の第5実施形態を示すフローチャー
トであり、CPU回路7(図1)の動作を説明してい
る。プログラムがスタートすると、一定時間間隔の負荷
記録を負荷履歴として入力する(ステップS31)。次
に、一定時間間隔の気温記録を周囲温度履歴として入力
する(ステップS32)。次に、図2のステップS3と
同様にして巻線温度上昇値を算出する(ステップS3
3)。なお、巻線温度上昇値を算出するに際して、時定
数を考慮する場合も含むものとする。
【0051】ステップS34では、次に説明するように
して、規格化時間を算出する。一定時間間隔の温度が一
定時間一定していると仮定し、その温度での寿命時間に
対する継続時間の比率分だけ寿命を消費(本明細書中で
は、これを規格化寿命消費と言う)したと考え、これを
積算して一定時間内の寿命消費率(本明細書中では、こ
れを規格化時間と言う)が求まる。
【0052】ステップS35では、目標となる絶縁紙の
平均重合度を入力する。ステップS36では、平均重合
度が目標値となる規格化時間を算出する。ステップS3
7では、平均重合度が目標値に低下するまでの期間(寿
命)を算出する。
【0053】ステップS37における加熱温度および加
熱時間に依存した絶縁紙平均重合度の低下特性(Dp)
は、平均重合度が半減するまでの時間を1とすることで
規格化され、劣化基本式として、
【0054】 Dp=A/(1−γ1e^(−α(T)・t))+(1
−A)/(1−γ2e^(−β(T)・t))
【0055】Aは、早く分解する成分の比率 (1−A)は、遅く分解する成分の比率 α(T)およびβ(T)は、絶縁紙に依存する絶縁紙の
分解速度 γ1およびγ2は、絶縁紙の劣化状態を表す係数で、0.
998〜0.9994程度 A/(1−γ1)+(1−A)/(1−γ2)は、初期平
均重合度に相当し、900〜1200程度 に依り算出される。
【0056】この第5実施形態によれば、ある運転パタ
ーンを実施したときの寿命消費の割合が求まる(短期的
寿命評価)。また、ある運転パターンを繰り返し実施し
たときの期待寿命が求まる(年間負荷パターン等を対象
とする長期的寿命評価)。
【0057】なお、上述した実施形態では、キーボード
2を入力操作することで、CPU回路1にデータを供給
するものとして説明したが、センサー等からCPU回路
1にデータを供給するようにしても良い。
【0058】また、上述した実施形態では、判断結果を
ディスプレイ装置5に表示するものとして説明したが、
判断結果に応じてアクチエーター等を駆動するようにし
ても良い。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明の油入変圧器の過
負荷運転方法および装置によれば、過負荷前負荷率、運
転目標負荷率、過負荷時間、および冷却媒体温度から、
第1特性表(表1)に基づいて巻線温度上昇値を算出す
る第1算出手段(ステップS3)と、油中水分量と油温
度とから、第2特性表(表2)および第3特性表(表
3)に基づいて、絶縁紙中水分量を算出する第2算出手
段(ステップS5)と、第2算出手段(ステップS5)
で求めた絶縁紙中水分量から、気泡発生温度を、第4特
性表(表4)により算出する第3算出手段(ステップS
6)と、第1算出手段(ステップS3)で算出した巻線
温度上昇値と、第3算出手段(ステップS6)で算出し
た気泡発生温度とを比較し、過負荷運転の可否を判断す
る判断手段(ステップS7)とを具備することにより、
過負荷運転の限度を正確に決定することで、設備のより
効率的な運用を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による油入変圧器の過負荷運転方法およ
び装置の実施形態を示すブロック結線図である。
【図2】本発明による油入変圧器の過負荷運転方法およ
び装置の第1実施形態を示すフローチャートである。
【図3】本発明による油入変圧器の過負荷運転方法およ
び装置の第3実施形態を示すフローチャートである。
【図4】本発明による油入変圧器の過負荷運転方法およ
び装置の第4実施形態を示すフローチャートである。
【図5】本発明による油入変圧器の過負荷運転方法およ
び装置の第5実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU回路 2 キーボード 3 バスライン 4 メモリー 5 ディスプレイ装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転目標負荷率と冷却媒体温度とから、第
    1特性表(表1)に基づいて巻線温度上昇値を算出する
    第1算出手段(ステップS3)と、 油中水分量と油温度とから、第2特性表(表2)および
    第3特性表(表3)に基づいて、絶縁紙中水分量を算出
    する第2算出手段(ステップS5)と、 前記第2算出手段(ステップS5)で求めた絶縁紙中水
    分量から、気泡発生温度を、第4特性表(表4)により
    算出する第3算出手段(ステップS6)と、 前記第1算出手段(ステップS3)で算出した巻線温度
    上昇値と、前記第3算出手段(ステップS6)で算出し
    た気泡発生温度とを比較し、過負荷運転の可否を判断す
    る判断手段(ステップS7)とを具備することを特徴と
    する油入変圧器の過負荷運転方法および装置。
  2. 【請求項2】前記第2算出手段(ステップS5)におけ
    る絶縁紙中水分量が、 Wp=100×10^((Ao×Log(Wo)+Bo
    −Bp)/Ap) Wpは、紙中水分濃度 Tは、絶対温度 Apは、温度(T)により変化する係数 Bpは、温度(T)により変化する係数 Poは、油中水分の水蒸気圧 Woは、油中水分濃度 Aoは、係数 Boは、温度(T)により変化する係数 に依り算出されることを特徴とする請求項1に記載の油
    入変圧器の過負荷運転方法および装置。
  3. 【請求項3】目標負荷率における変圧器絶縁油の温度を
    第5特性表(表5)から算出する第4算出手段(ステッ
    プS15)と、 前記第4算出手段(ステップS15)で算出した温度上
    昇値を元にして、油温による絶縁油の変動油量を算出す
    る第5算出手段(ステップS16)と、 コンサベータ応動油量と、前記第5算出手段(ステップ
    S16)で算出した変動油量とを比較し、過負荷運転の
    可否を判断する第2判断手段(ステップS17)とを、
    更に具備することを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の油入変圧器の過負荷運転方法および装置。
  4. 【請求項4】前記第1算出手段(ステップS3)が、過
    負荷運転前の条件を基にして、温度上昇時定数と過負荷
    運転継続時間とに応じて前記巻線温度上昇値を算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の油入
    変圧器の過負荷運転方法および装置。
  5. 【請求項5】変圧器負荷履歴と周囲温度履歴の所定時間
    毎の記録から、第1特性表(表1)に基づいて巻線温度
    上昇値を算出して規格化寿命消費量を算出する第6算出
    手段(ステップS34)と、 絶縁紙の基本劣化特性式から任意の平均重合度に達する
    までの規格化時間を算出する第7算出手段(ステップS
    36)と、 前記第6算出手段(ステップS34)で算出した規格化
    寿命消費量と、前記第7算出手段(ステップS36)で
    算出した任意の平均重合度に到達するまでの規格化時間
    から、変圧器での任意平均重合度へ到達するまでの寿命
    年数を計算する第8算出手段(ステップS37)とを有
    することを特徴とする油入変圧器の過負荷運転方法およ
    び装置。
  6. 【請求項6】前記第8算出手段(ステップS37)にお
    ける加熱温度および加熱時間に依存した絶縁紙平均重合
    度の低下特性(Dp)は、平均重合度が半減するまでの
    時間を1とすることで規格化され、劣化基本式として Dp=A/(1−γ1e^(−α(T)・t))+(1
    −A)/(1−γ2e^(−β(T)・t)) Aは、早く分解する成分の比率 (1−A)は、遅く分解する成分の比率 α(T)およびβ(T)は、絶縁紙に依存する絶縁紙の
    分解速度 γ1およびγ2は、絶縁紙の劣化状態を表す係数 A/(1−γ1)+(1−A)/(1−γ2)は、初期平
    均重合度に相当 に依り算出されることを特徴とする請求項5に記載の油
    入変圧器の過負荷運転方法および装置。
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