JP2000349363A - 磁電変換素子及びその製造方法 - Google Patents

磁電変換素子及びその製造方法

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JP2000349363A
JP2000349363A JP11159355A JP15935599A JP2000349363A JP 2000349363 A JP2000349363 A JP 2000349363A JP 11159355 A JP11159355 A JP 11159355A JP 15935599 A JP15935599 A JP 15935599A JP 2000349363 A JP2000349363 A JP 2000349363A
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Haruo Yoshinaga
春生 吉永
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    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/07Hall effect devices

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁電変換素子部への集磁効果を高めることに
より、低磁場での感度をさらに向上させることができる
磁電変換素子及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 シリコン基板11の表面側にはホール素
子部15が形成され、シリコン基板11の裏面側に形成
されたエッチング溝19の表面上には第1の磁性体膜2
3が形成され、シリコン基板11aに形成されたエッチ
ング溝19aの表面上には第2の磁性体膜27が形成さ
れ、ポリイミド層25により第2の磁性体膜27が形成
されたシリコン基板11aをシリコン基板11の表面側
に張り合わせてなるため、両方の磁性体膜がホール素子
部15を挟み込む形状となる。このため、外部磁界は第
1の磁性体膜23及び第2の磁性体膜27によりホール
素子部15に効率よく集束される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ギア等の
回転数を検出する磁気センサに用いられる磁電変換素子
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家電製品や産業機械、自動車のイ
ンテリジェント化に伴い、各種のセンサ技術が重要なも
のになっている。磁気センサの一つであるホール素子
は、磁界の大きさに応じた電圧信号を出力するものであ
り、非接触型で汚れに強い特徴を持ち、広い分野で応用
されている。例えば、自動車等の車両では、ホール素子
を有する磁気センサをギア等の回転数を検出する回転セ
ンサとして用いている。
【0003】この場合、凹凸のあるギア(被検出対象)
とバイアス磁石との間にホール素子を配置すると、バイ
アス磁石からの外部磁界はホール素子を貫き、ギアの凹
凸面に向かう。すると、ホール素子からは外部磁界の大
きさに応じた電圧信号が出力される。
【0004】ここで、凹凸のあるギアが回転すると、磁
界がギアの凹凸により変化するので、ホール素子を貫く
磁界も変化し、この磁界の変化によりホール素子から取
り出される電圧信号も変化する。従って、電圧信号の変
化によりギアの回転数を検出することができる。
【0005】しかし、ホール素子の感度が低い場合に
は、適切な検出電圧出力が得られなくなる。そこで、従
来では、低磁場でのホール素子の感度を向上させるため
に、集磁体付ホール素子が考案されている。この集磁体
付ホール素子の概略図を図10(a)に、側面図を図1
0(b)に示す。同図からもわかるように、化合物半導
体から構成されるホール素子本体101は、NiZn系
のフェライトからなるサブスレート103上に形成さ
れ、さらに4本のリードフレーム105に入出力端子1
07,108,109,110がそれぞれ接続されてい
る。
【0006】また、ホール素子本体101の上面には、
角形磁性体または円筒形磁性体からなる集磁体としての
トップジャケット111が配置され、このトップジャケ
ット111、サブストレート103及びリードフレーム
は接着剤113により固定されている。そして、トップ
ジャケット111により外部磁界をホール素子本体10
1に集束させることで低磁場でのホール素子の感度を向
上させている。
【0007】また、特開平7−198433号公報には
集磁体付の磁気センサを用いた面積式流量計が記載され
ている。この集磁体付の磁気センサを図11(a),図
11(b)に示す。磁気センサであるホール素子Aの各
感磁面に、パーマロイ合金などの高透磁率のテーパ状の
集磁体127を設けている。そして、マグネットで発生
した磁界を集磁体127で捕捉し、捕捉された磁界を集
磁体127の小経な基部に集束されて感度が大となるの
で、磁界はホール素子の感磁面に集束されてホール素子
の出力が増大される。
【0008】さらに、特開昭59−154085号公報
には磁気抵抗効果素子が記載されている。この公報に記
載された磁気抵抗効果素子は、高透磁率の強磁性体薄膜
よりなる集磁用パタンを、絶縁体薄膜を介して電気的に
絶縁を保ちながら、電気抵抗変化の検出に用いるセンサ
パタンに近接して設置したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
59−154085号公報に記載された磁気抵抗効果素
子にあっては、磁性体の配置ではセンサ面に水平方向の
磁界に感度を有する強磁性体磁気抵抗素子には有効であ
るが、ホール素子のような素子面に対して鉛直方向に感
度を有するものには有効ではない。
【0010】また、図10,図11に示したホール素子
にあっては、ホール素子に対して後付けで磁性体を貼り
付ける必要があり、センサ全体の厚みが増加してしま
う。また、磁性体を一つ一つホール素子に取り付けなけ
ればならず、その作業が大変であった。さらに、ホール
素子のサイズが小さくなるに従って、磁性体をホール素
子に貼り付けが困難になる。このため、ホール素子の生
産性が悪かった。
【0011】そこで、本出願人は、これらの問題点を解
決したものとして、特願平10−63575号(平成1
0年3月13日出願)に記載された磁電変換素子及びそ
の製造方法を出願済みである。
【0012】この磁電変換素子は、図12に示すよう
に、シリコン基板211と、シリコン基板211の表面
213側に形成され且つ外部磁界の大きさに応じた電気
信号を出力するホール素子部(磁電変換素子部)215
と、シリコン基板211の裏面217側のホール素子部
215に対向する部分で且つホール素子部215の近傍
までの部分に、裏面217からホール素子部215に向
かうに従って小径となるテーパ状に形成されたエッチン
グ溝219と、このエッチング溝219の表面上に形成
され外部磁界をホール素子部215に集束させる高透磁
率の磁性体膜223とを備える。
【0013】このように構成された磁電変換素子によれ
ば、外部磁界はテーパ状の溝部の表面に形成された磁性
体膜223によりホール素子部215に集束される。す
なわち、ホール素子部215の表面及び裏面に鉛直方向
の磁界を集束させるため、低磁場でのホール素子の感度
が向上する。
【0014】また、シリコン基板211内にホール素子
部215を形成し、エッチング溝219に磁性体膜22
3を最初のシリコン基板211厚みからの大きな厚み増
加はなく、小型化を図ることができる。また、磁性体膜
の形成を含め、シリコン基板に沢山の素子を一度に作成
できるので、ホール素子の生産性が向上する。
【0015】また、最近では、従来のこの種の磁電変換
素子部への集界効果を高め、磁電変換素子による低磁場
での感度をさらに向上させることが要望されていた。
【0016】本発明は、磁電変換素子部への集磁効果を
高めることにより、低磁場での感度をさらに向上させる
ことができる磁電変換素子及びその製造方法を提供する
ことを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために以下の構成とした。請求項1の磁電変換素子
の発明は、半導体素子からなる第1のウェハの表面側及
び裏面側の一方の面側に形成され且つ外部磁界の大きさ
に応じた電気信号を出力する磁電変換素子部と、前記第
1のウェハの表面側及び裏面側の他方の面側の前記磁電
変換素子部に対向するウェハ部分で且つ前記磁電変換素
子部の近傍までのウェハ部分に、前記他方の面から前記
磁電変換素子部に向かうに従って小径となるテーパ状に
形成された溝部と、この溝部の表面上に形成され且つ前
記外部磁界を前記磁電変換素子部に集束させる第1の磁
性体膜と、半導体素子からなる第2のウェハの前記磁電
変換素子部に対向するウェハ部分に、前記磁電変換素子
部に向かうに従って小径となるテーパ状に形成されたテ
ーパ部と、このテーパ部の表面上に形成され且つ前記外
部磁界を前記磁電変換素子部に集束させる第2の磁性体
膜と、前記テーパ部に前記第2の磁性体膜が形成された
前記第2のウェハを前記第1のウェハの表面側に張り合
わせる張合部とを備えることを特徴とする。
【0018】請求項1の発明の磁電変換素子によれば、
第1のウェハの一方の面側には磁電変換素子部が形成さ
れ、第1のウェハの他方の面側に形成されたテーパ状の
溝部の表面上には第1の磁性体膜が形成され、第2のウ
ェハに形成されたテーパ状のテーパ部の表面上には第2
の磁性体膜が形成され、張合部により第2の磁性体膜が
形成された第2のウェハを第1のウェハの表面側に張り
合わせるため、磁性体膜が磁電変換素子を挟み込む形状
となる。このため、外部磁界は第1の磁性体膜及び第2
の磁性体膜により磁電変換素子部により効率よく集束さ
れる。すなわち、磁電変換素子部の表面及び裏面に鉛直
方向の磁界を集束させるため、低磁場での磁電変換素子
の感度がさらに向上する。
【0019】請求項2の発明の磁電変換素子は、前記テ
ーパ部の先端部分には前記磁電変換素子部の表面及び裏
面に対して略直交する方向に突起状の山部が形成されて
なることを特徴とする。
【0020】請求項2の発明の磁電変換素子によれば、
テーパ部の先端部分には磁電変換素子部の表面及び裏面
に対して略直交する方向に突起状の山部が形成されてな
るため、外部磁界の一部は、テーパ部の先端部分に形成
された山部を通って、磁電変換素子部の表面及び裏面に
対して略直交する方向に向かう。従って、磁電変換素子
部を貫く殆どの磁界が磁電変換素子部の表面及び裏面に
対して略直交する磁界となり、鉛直方向の磁界がより効
率よく集束されるため、低磁場での磁電変換素子の感度
がさらに向上する。
【0021】請求項3の発明の磁電変換素子において、
前記テーパ部は、異方性エッチングにより形成された台
形形状の溝部からなることを特徴とする。
【0022】請求項3の発明の磁電変換素子によれば、
テーパ部が、異方性エッチングにより形成された台形形
状の溝部からなることで、磁電変換素子部の表面及び裏
面に鉛直方向の磁界を集束できるため、低磁場での磁電
変換素子の感度がさらに向上する。
【0023】請求項4の発明の磁電変換素子において、
前記テーパ部は、異方性エッチングにより形成された台
形形状の2つの溝部相互間に形成された突起部からなる
ことを特徴とする。
【0024】請求項4の発明の磁電変換素子によれば、
テーパ部が、異方性エッチングにより形成された台形形
状の2つの溝部相互間に形成された突起部からなること
で、磁電変換素子部の表面及び裏面に鉛直方向の磁界を
集束できるため、低磁場での磁電変換素子の感度がさら
に向上する。
【0025】請求項5の磁電変換素子の製造方法の発明
は、半導体素子からなるウェハの表面側及び裏面側の一
方の面側に外部磁界の大きさに応じた電気信号を出力す
る磁電変換素子部を形成する第1の工程と、前記ウェハ
の表面側及び裏面側の他方の面側の前記磁電変換素子部
に対向するウェハ部分で且つ前記磁電変換素子部の近傍
までのウェハ部分に、前記他方の面から前記磁電変換素
子部に向かうに従って小径となるテーパ状の溝部を形成
する第2の工程と、前記外部磁界を前記磁電変換素子部
に集束させるための第1の磁性体膜を前記溝部の表面上
に形成する第3の工程と、半導体素子からなる第2のウ
ェハの前記磁電変換素子部に対向するウェハ部分に、前
記磁電変換素子部に向かうに従って小径となるテーパ状
のテーパ部を形成する第4の工程と、前記外部磁界を前
記磁電変換素子部に集束させるための第2の磁性体膜を
前記テーパ部の表面上に形成する第5の工程と、前記テ
ーパ部に前記第2の磁性体膜が形成された前記第2のウ
ェハを前記第1のウェハの表面側に張り合わせる第6の
工程とを含むことを特徴とする。
【0026】請求項6の発明の磁電変換素子の製造方法
は、前記テーパ部の先端部分には前記磁電変換素子部の
表面及び裏面に対して略直交する方向に突起状の山部が
形成されてなることを特徴とする。
【0027】請求項7の発明の磁電変換素子の製造方法
は、前記テーパ部は、異方性エッチングにより形成され
た台形形状の溝部からなることを特徴とする。請求項8
の発明の磁電変換素子の製造方法は、前記テーパ部は、
異方性エッチングにより形成された台形形状の2つの溝
部相互間に形成された突起部からなることを特徴とす
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁電変換素子及び
その製造方法の実施の形態を図面を参照して詳細に説明
する。
【0029】<第1の実施の形態>図1に第1の実施の
形態の磁電変換素子の構成図を示す。図1を用いて磁電
変換素子の構成を説明する。磁電変換素子は、シリコン
ホール素子であり、図1に示すように、シリコンウェハ
としてのシリコン基板11の表面13側に、外部磁界の
大きさに応じた電気信号を出力するホール素子部15が
形成されている。
【0030】また、シリコン基板11の裏面17側のホ
ール素子部15に対向する部分で且つホール素子部15
の近傍までの部分には、台形形状のエッチング溝19が
形成されている。
【0031】このエッチング溝19は、4つの傾斜面と
1つの溝底面20からなり、裏面17からホール素子部
15に向かうに従って小径となるテーパ状の台形溝であ
る。このエッチング溝19の表面には外部磁界をホール
素子部15に集束させる高透磁率材料からなるパーマロ
イ、フェライトなどの第1の磁性体膜23が形成されて
いる。
【0032】シリコン基板11の厚みは、例えば、35
0μm〜450μmである。溝底面20とホール素子部
15の下面とのギャップは、例えば、10μm〜50μ
mである。
【0033】また、シリコン基板11の表面上に酸化ケ
イ素(SiO2)またはSiN等の絶縁膜29が積層さ
れ、この絶縁膜29の上にはAl(アルミニウム)等に
よる配線部26が配置されている。
【0034】さらに、配線部26の上にはポリイミド層
25が積層されている。このポリイミド層25は、絶縁
性を有し、シリコン基板11とシリコン基板11aとを
張り合わせるものである。
【0035】ポリイミド層25の上にはシリコン基板1
1aが積層され、このシリコン基板11aの前記ホール
素子部15に対向する位置には、ホール素子部15に向
かうに従って小径となるテーパ状に形成されたエッチン
グ溝19aが形成されている。このエッチング溝19a
の表面上には外部磁界をホール素子部15に集束させる
高透磁率材料からなるパーマロイ、フェライトなどの第
2の磁性体膜27が形成されている。
【0036】次に、第1の実施の形態の磁電変換素子の
製造方法を図2及び図3を参照して説明する。
【0037】まず、図2(a)に示すように、シリコン
基板11の表面13側において、不純物拡散またはエピ
タキシャル成長によってホール素子部15を形成し、図
2(b)に示すように、シリコン基板11の表面13の
面上にSiO2、SiN等の絶縁膜29を形成し、さら
に、リード線等の配線部26を形成する。
【0038】次に、シリコン基板11の裏面17側にお
いて、図2(c)に示すように、裏面17からホール素
子部15に対応する部分にシリコン異方性エッチングに
より台形形状にエッチングを行い、エッチング溝19を
形成する。
【0039】この場合、Siの(100)に近い面方位
のウェハを使用すると、裏面17とエッチング溝19と
のなす角度θは、54.7゜(条件により40〜70
゜)となる。なお、シリコン異方性エッチングについて
は、後で詳細に説明する。
【0040】さらに、図2(d)に示すように、形成さ
れたエッチング溝19の表面上に蒸着等により高透磁率
の第1の磁性体膜23を形成し、さらに、図2(e)に
示すように、配線部26の上面にポリイミド層25を積
層する。
【0041】次に、図3(a)に示すように、シリコン
基板11aの表面側からホール素子部15に対応する部
分にシリコン異方性エッチングにより台形形状にエッチ
ングを行い、エッチング溝19aを形成する。
【0042】さらに、図3(b)に示すように、形成さ
れたエッチング溝19aの表面上に蒸着等により高透磁
率の第2の磁性体膜27を形成し、図3(c)に示すよ
うに、シリコン基板11aの裏面側にポリイミド層25
を形成する。その後に、シリコン基板11aに形成され
たポリイミド層25及びシリコン基板11に形成された
ポリイミド層25により、シリコン基板11aをシリコ
ン基板11に張り合わせる。
【0043】この張り合わせとしては、例えば、2個の
LSIチップを向かい合わせて張り合わせ、拡散溶接に
より上下の回路を電気的に接続することにより2層構造
のLSIを実現する積層技術であるELVIC(Elemen
tal Level Vertically Integrated Circuit)技術を用
いる。
【0044】これによって、ホール素子部15の近傍に
第1の磁性体膜23及び第2の磁性体膜27を配置した
集磁体付ホール素子を形成することができる。
【0045】このように、第1の実施の形態のホール素
子によれば、第1の磁性体膜23が形成されたシリコン
基板11と第2の磁性体膜27が形成されたシリコン基
板11aとを張り合わせることにより、両方の磁性体膜
がホール素子部15を挟み込む形状になる。
【0046】このため、図示しないバイアス磁石からの
外部磁界は、第1の磁性体膜23及び第2の磁性体膜2
7により溝底面20及びギャップを通り、ホール素子部
15に効率よく集束される。すなわち、ホール素子部1
5の表面及び裏面に鉛直方向の磁界を効率よく集束させ
る。このため、低磁場でのホール素子の感度がさらに向
上する。
【0047】また、シリコン異方性エッチング等のIC
プロセスにより、シリコン基板11内にホール素子部1
5を形成し、エッチング溝19に第1の磁性体膜23を
形成するので、最初の基板厚みからの大きな厚み増加が
なく、小型化を図ることができる。
【0048】さらに、第1の磁性体膜23及び第2の磁
性体膜23の形成を含め、シリコン基板11,11a上
に沢山の素子を一度に作成できるので、ホール素子の生
産性が向上する。さらに、シリコン基板11,11aを
用いているので、ホール素子以外の部分に増幅回路等の
IC(集積回路)を組み込むことができる。
【0049】<第2の実施の形態>次に、本発明の第2
の実施の形態の磁電変換素子及びその製造方法を図面を
参照して説明する。図4は本発明の第2の実施の形態の
磁電変換素子の構成図である。
【0050】第1の実施の形態の磁電変換素子では、エ
ッチング溝19aに第2の磁性体膜27が形成されてい
るのに対して、第2の実施の形態の磁電変換素子では、
突起部に第2の磁性体膜27が形成されていることを特
徴とする。なお、図4に示すシリコン基板11の構成
は、図1に示すシリコン基板と同一構成であるので、こ
こではその説明は省略する。
【0051】シリコン基板11bの一方の面には一定距
離離れて2つのエッチング溝19b,19cが形成され
ている。2つのエッチング溝19b,19c相互間には
台形形状の突起部28が形成されており、この突起部2
8の表面上には高透磁率材料からなるパーマロイ、フェ
ライトなどの第2の磁性体膜27aが形成されている。
第2の磁性体膜27aが形成されたシリコン基板11b
は、ポリイミド層25によりシリコン基板11に張り合
わせられている。
【0052】図5は第2の実施の形態の磁電変換素子に
設けられた第2の磁性体膜の詳細構成図である。図6は
図5に示す第2の磁性体膜における磁束分布を示す図で
ある。第2の磁性体膜27aは、2つの傾斜部31と、
この傾斜部31に連結された先端部分としての底面部3
3とからなり、底面部33にはホール素子部15の表面
及び裏面に対して略直交する方向(ここでは、上方向)
に突起状の2つの山部35が形成されている。この山部
35は、ホール素子部15の幅に応じて山数を変えても
よい。山部35の角度αは、約54.7°近傍が最も良
い。
【0053】次に、第2の実施の形態の磁電変換素子の
製造方法を図7を参照して説明する。図7は第2の実施
の形態の磁電変換素子の製造プロセスの後半部分を示す
図である。第2の実施の形態の磁電変換素子の製造プロ
セスの前半部分は、図2に示す第1の実施の形態の磁電
変換素子の製造プロセスの前半部分と同一であるので、
その説明は省略し、ここでは、製造プロセスの後半部分
を図7を参照して説明する。
【0054】まず、図7(a)に示すように、シリコン
基板11bの裏面側のマスク部14をマスクして2つの
凹部12を形成し、さらに、図7(b)に示すように、
凹部12の部分にシリコン異方性エッチングにより台形
形状にエッチングを行い、エッチング溝19b,19c
を形成する。
【0055】さらに、図7(c)に示すように、形成さ
れたエッチング溝19b,19cの相互間に形成された
突起部28の表面上に蒸着等により高透磁率の第2の磁
性体膜27aを形成する。
【0056】さらに、図7(d)に示すように、シリコ
ン基板11bの裏面側にポリイミド層25を形成し、シ
リコン基板11bに形成されたポリイミド層25及びシ
リコン基板11に形成されたポリイミド層25により、
シリコン基板11bをシリコン基板11に張り合わせ
る。これにより、ホール素子部15の近傍に第1の磁性
体膜23及び第2の磁性体膜27aを配置した集磁体付
ホール素子を形成することができる。
【0057】このように第2の実施の形態のホール素子
によれば、第1の磁性体膜23が形成されたシリコン基
板11と第2の磁性体膜27aが形成されたシリコン基
板11bとを張り合わせることにより、両方の磁性体膜
がホール素子部15を挟み込む形状になる。このため、
第2の実施の形態の磁電変換素子においても、第1の実
施の形態の磁電変換素子の効果と同様な効果を得ること
ができる。
【0058】この場合、外部磁界Hは、図6に示すよう
に、ホール素子部15を通り抜けるが、一部の磁界H1
は、2つの傾斜部31に導かれる。また、突起部28の
先端部分である底面部33にはホール素子部15の表面
及び裏面に対して略直交する方向に突起状の山部35が
形成されてなるため、外部磁界Hの残りの磁界H2は、
山部35を通って、ホール素子部15の表面及び裏面に
対して略直交する方向、すなわち上方向に向かう。
【0059】従って、ホール素子部15を貫く殆どの磁
界がホール素子部15の表面及び裏面に対して略直交す
る磁界となり、鉛直方向の磁界がより効率よく集束され
るため、低磁場での磁電変換素子の感度がさらに向上す
る。
【0060】(シリコン異方性エッチング)次に、第1
の実施の形態及び第2の実施の形態で上げたシリコン異
方性エッチングについて詳細に説明する。シリコン異方
性エッチングとは、ある種のアルカリエッチング液によ
りシリコンを異方的にエッチングするものである。これ
は、エッチング速度がシリコンの結晶面方位によって異
なるためであり、この性質を利用して横方向に狭く縦方
向に深いエッチング溝を作製できる。エッチング液とし
ては、EDP、KOH、N24、NaOH等が上げられ
る。
【0061】図8(a)、図8(b)、図8(c)に
(100)面シリコンウェハのエッチング形状を示す。
(100)面をもつシリコン基板にエッチング用のマス
ク窓を通して深いシリコンエッチングを行ったとき、
(100)面上で(110)方向に配列した4個の辺に
より囲まれたエッチング溝が形成される。
【0062】エッチング窓の形状により、最終的にエッ
チングされる溝の形状が異なる。図8(a)に示すよう
に、エッチング溝41は、任意の形状をしたマスク窓5
1に外接する矩形(長方形)となり、図8(b)に示す
ように、エッチング溝43は、円形のマスク窓53に外
接する矩形(正方形)となる。図8(c)では、一辺が
(110)方向に配列した長方形のマスク窓55を通し
てエッチングを行ったときのエッチング形状を示してい
る。
【0063】図9に(100)面シリコンウェハのエッ
チング形状断面図を示す。エッチング溝は、(111)
面に配向した4つの壁により構成される。溝が小さいと
きには、同図の左に示すようにエッチング溝が逆ピラミ
ッドの形状となり、エッチングが自動的に停止する。
(111)面は基板表面(100)面と54.7度の傾
きをもっているため、このエッチングの深さはエッチン
グ溝の一辺の長さに2の平方根を除した値となる。
【0064】また、エッチング溝が大きくなると、同図
の右に示すようにエッチングの底に薄いダイアフラム面
(図1の溝底面20に対応)が形成される。このダイア
フラム面の大きさはエッチング開始時のマスク窓の大き
さよりも、エッチング深さの2の平方根だけ小さい値と
なる。
【0065】なお、本発明は前述した第1の実施の形態
及び第2の実施の形態の磁電変換素子に限定されるもの
ではなく、第1の実施の形態及び第2の実施の形態の磁
電変換素子を組み合わせて用いても良い。例えば、第2
の実施の形態の磁電変換素子に設けられた第2の磁性体
膜27aの山部35を第1の実施の形態の磁電変換素子
に設けられた第2の磁性体膜27に形成しても良い。
【0066】また、第1の実施の形態及び第2の実施の
形態では、シリコン基板11にシリコンウェハを用い、
シリコン異方性エッチングを行い、エッチング溝19,
19aに磁性体膜を配置し、シリコンウェハに鉛直方向
の磁界を集束させた。従って、シリコンウェハ上に形成
でき、素子に鉛直な方向に感度があるものであれば、シ
リコンホール素子以外の磁電変換素子を用いても良い。
【0067】さらに、第1の実施の形態及び第2の実施
の形態では、エッチング溝19を台形形状としたが、台
形形状に限定されるものではなく、裏面からホール素子
部15に向かうに従って小径となるテーパ状になってい
れば良い。従って、テーパ状の角形溝やテーパ状の円筒
溝などでも良い。
【0068】
【発明の効果】請求項1の発明の磁電変換素子、請求項
5の発明の磁電変換素子の製造方法によれば、第1のウ
ェハの一方の面側には磁電変換素子部が形成され、第1
のウェハの他方の面側に形成されたテーパ状の溝部の表
面上には第1の磁性体膜が形成され、第2のウェハに形
成されたテーパ状のテーパ部の表面上には第2の磁性体
膜が形成され、張合部により第2の磁性体膜が形成され
た第2のウェハを第1のウェハの表面側に張り合わせる
ため、磁性体膜が磁電変換素子を挟み込む形状となる。
このため、外部磁界は第1の磁性体膜及び第2の磁性体
膜により磁電変換素子部により効率よく集束される。す
なわち、磁電変換素子部の表面及び裏面に鉛直方向の磁
界を集束させるため、低磁場での磁電変換素子の感度が
さらに向上する。
【0069】請求項2の発明の磁電変換素子、請求項6
の発明の磁電変換素子の製造方法によれば、テーパ部の
先端部分には磁電変換素子部の表面及び裏面に対して略
直交する方向に突起状の山部が形成されてなるため、外
部磁界の一部は、テーパ部の先端部分に形成された山部
を通って、磁電変換素子部の表面及び裏面に対して略直
交する方向に向かう。従って、磁電変換素子部を貫く殆
どの磁界が磁電変換素子部の表面及び裏面に対して略直
交する磁界となり、鉛直方向の磁界がより効率よく集束
されるため、低磁場での磁電変換素子の感度がさらに向
上する。
【0070】請求項3の発明の磁電変換素子、請求項7
の発明の磁電変換素子の製造方法によれば、テーパ部
が、異方性エッチングにより形成された台形形状の溝部
からなることで、磁電変換素子部の表面及び裏面に鉛直
方向の磁界を集束できるため、低磁場での磁電変換素子
の感度がさらに向上する。
【0071】請求項4の発明の磁電変換素子、請求項8
の発明の磁電変換素子の製造方法によれば、テーパ部
が、異方性エッチングにより形成された台形形状の2つ
の溝部相互間に形成された突起部からなることで、磁電
変換素子部の表面及び裏面に鉛直方向の磁界を集束でき
るため、低磁場での磁電変換素子の感度がさらに向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の磁電変換素子の構
成図である。
【図2】第1の実施の形態の磁電変換素子の製造プロセ
スの前半部分を示す図である。
【図3】第1の実施の形態の磁電変換素子の製造プロセ
スの後半部分を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の磁電変換素子の構
成図である。
【図5】第2の実施の形態の磁電変換素子に設けられた
第2の磁性体膜の詳細構成図である。
【図6】図5に示す第2の磁性体膜における磁束分布を
示す図である。
【図7】第2の実施の形態の磁電変換素子の製造プロセ
スの後半部分を示す図である。
【図8】(100)面シリコンウェハのエッチング形状
を示す図である。
【図9】(100)面シリコンウェハのエッチング形状
断面図である。
【図10】従来の集磁体付きホール素子の一例を示す構
成図である。
【図11】従来の集磁体付きホール素子の他の例を示す
構成図である。
【図12】従来の磁電変換素子を示す構成図である。
【符号の説明】
11 シリコン基板 13 表面 15 ホール素子部 17 裏面 19 エッチング溝 20 溝底面 23 第1の磁性体膜 25 ポリイミド層 26 配線部 27 第2の磁性体膜 28 突起部 29 絶縁膜 41,43,45 マスク窓 101 ホール素子本体 103 サブスレート 105 リードフレーム 111 トップジャッケット 113 接着剤 127 集磁体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子からなる第1のウェハの表面
    側及び裏面側の一方の面側に形成され且つ外部磁界の大
    きさに応じた電気信号を出力する磁電変換素子部と、 前記第1のウェハの表面側及び裏面側の他方の面側の前
    記磁電変換素子部に対向するウェハ部分で且つ前記磁電
    変換素子部の近傍までのウェハ部分に、前記他方の面か
    ら前記磁電変換素子部に向かうに従って小径となるテー
    パ状に形成された溝部と、 この溝部の表面上に形成され且つ前記外部磁界を前記磁
    電変換素子部に集束させる第1の磁性体膜と、 半導体素子からなる第2のウェハの前記磁電変換素子部
    に対向するウェハ部分に、前記磁電変換素子部に向かう
    に従って小径となるテーパ状に形成されたテーパ部と、 このテーパ部の表面上に形成され且つ前記外部磁界を前
    記磁電変換素子部に集束させる第2の磁性体膜と、 前記テーパ部に前記第2の磁性体膜が形成された前記第
    2のウェハを前記第1のウェハの表面側に張り合わせる
    張合部と、を備えることを特徴とする磁電変換素子。
  2. 【請求項2】 前記テーパ部の先端部分には前記磁電変
    換素子部の表面及び裏面に対して略直交する方向に突起
    状の山部が形成されてなることを特徴とする請求項1記
    載の磁電変換素子。
  3. 【請求項3】 前記テーパ部は、異方性エッチングによ
    り形成された台形形状の溝部からなることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の磁電変換素子。
  4. 【請求項4】 前記テーパ部は、異方性エッチングによ
    り形成された台形形状の2つの溝部相互間に形成された
    突起部からなることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の磁電変換素子。
  5. 【請求項5】 半導体素子からなるウェハの表面側及び
    裏面側の一方の面側に外部磁界の大きさに応じた電気信
    号を出力する磁電変換素子部を形成する第1の工程と、 前記ウェハの表面側及び裏面側の他方の面側の前記磁電
    変換素子部に対向するウェハ部分で且つ前記磁電変換素
    子部の近傍までのウェハ部分に、前記他方の面から前記
    磁電変換素子部に向かうに従って小径となるテーパ状の
    溝部を形成する第2の工程と、 前記外部磁界を前記磁電変換素子部に集束させるための
    第1の磁性体膜を前記溝部の表面上に形成する第3の工
    程と、 半導体素子からなる第2のウェハの前記磁電変換素子部
    に対向するウェハ部分に、前記磁電変換素子部に向かう
    に従って小径となるテーパ状のテーパ部を形成する第4
    の工程と、 前記外部磁界を前記磁電変換素子部に集束させるための
    第2の磁性体膜を前記テーパ部の表面上に形成する第5
    の工程と、 前記テーパ部に前記第2の磁性体膜が形成された前記第
    2のウェハを前記第1のウェハの表面側に張り合わせる
    第6の工程と、を含むことを特徴とする磁電変換素子の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記テーパ部の先端部分には前記磁電変
    換素子部の表面及び裏面に対して略直交する方向に突起
    状の山部が形成されてなることを特徴とする請求項5記
    載の磁電変換素子の製造方法。
  7. 【請求項7】前記テーパ部は、異方性エッチングにより
    形成された台形形状の溝部からなることを特徴とする請
    求項5または請求項6記載の磁電変換素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記テーパ部は、異方性エッチングによ
    り形成された台形形状の2つの溝部相互間に形成された
    突起部からなることを特徴とする請求項5または請求項
    6記載の磁電変換素子の製造方法。
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