JP2000351054A - ダイカスト用スリーブ - Google Patents

ダイカスト用スリーブ

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JP2000351054A
JP2000351054A JP11163216A JP16321699A JP2000351054A JP 2000351054 A JP2000351054 A JP 2000351054A JP 11163216 A JP11163216 A JP 11163216A JP 16321699 A JP16321699 A JP 16321699A JP 2000351054 A JP2000351054 A JP 2000351054A
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die
outer cylinder
casting sleeve
molten metal
sleeve
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JP11163216A
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Atsushi Masuda
淳 増田
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二重構造のダイカスト用スリーブが有する保
温性を実質的に損なうことなく、注湯口から注湯された
溶湯が落下する部分への溶湯の焼き付きによるプランジ
ャチップの固着を防止して、円滑な射出を可能にする。 【解決手段】 熱伝導率が10〜25W/(m・K)
(300℃)の合金鋼からなる外筒11内に、この外筒
11より熱伝導率が高い工具鋼の内筒12を冶金的に接
合してなるダイカスト用スリーブ10において、このダ
イカスト用スリーブ10に設けられている注湯口13か
ら注湯された溶湯31が落下する部分の外筒11に切り
込み部14を設けてこの部分の外筒11の肉厚を、外筒
11の他の部分の肉厚より薄く形成して、この部分の放
熱性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウムやマ
グネシウムのダイカストマシンを構成する注湯受けと加
圧シリンダとを兼ねるダイカスト用スリーブに係り、特
に工具鋼からなる内筒の外周に、いわゆる断熱合金鋼か
らなる外筒を冶金的に接合してなる二重構造のダイカス
ト用スリーブの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ダイカスト用スリーブには、
SKD61(JIS)などの工具鋼が使用されている。
このダイカスト用スリーブは、熱伝導率が29W/(m
・K)(300℃)と比較的高いため、ダイカスト用ス
リーブ内に注湯された溶融金属(溶湯)が短時間に冷却
され、特にダイカスト用スリーブに接触した部分の溶湯
は凝固を始める。
【0003】そのため、溶湯がダイカスト用スリーブか
ら射出され金型に注入されたとき、湯まわり不良や断熱
チル層の巻き込みなどを発生するという問題があった。
特に注湯量の少ない薄肉成形品のダイカストにおいて湯
境いや湯まわり不良などの成形不良が多く発生する傾向
があった。
【0004】これらの問題を解決するために開発された
ものが、工具鋼からなる内筒の外周に、いわゆる断熱合
金鋼からなる外筒を冶金的に接合してなる二重構造のダ
イカスト用スリーブである(特願平10ー109408
号、特願平11ー73079号)。
【0005】この二重構造のダイカスト用スリーブは、
工具鋼からなる内筒が耐摩耗性、耐ヒートチェック(ク
ラック)性を、断熱合金鋼からなる外筒が断熱性、耐熱
衝撃性を備えており、全体として熱伝導率が低く、注湯
された溶湯の保温性に優れ、湯境い、湯まわり不良、断
熱チル層の巻き込みなどの成形不良の発生を抑えること
ができ、ダイカスト製品の不良率を低減できるという利
点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記二重
構造のダイカスト用スリーブは、比較的短時間に注湯口
の下部、すなわち注湯口から注湯された溶湯が落下する
部分への溶湯の焼き付きによりプランジャチップが固着
され、動作不良を生じることがある。
【0007】本発明は、上記二重構造のダイカスト用ス
リーブが有する保温性を実質的に損なうことなく、注湯
口から注湯された溶湯が落下する部分への溶湯の焼き付
きによるプランジャチップの固着を防止して、円滑な射
出を可能にするダイカスト用スリーブを提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、熱伝導率が10〜25W/(m・K)(3
00℃)の合金鋼からなる外筒内に、この外筒より熱伝
導率が高い工具鋼の内筒を冶金的に接合してなるダイカ
スト用スリーブにおいて、このダイカスト用スリーブに
設けられている注湯口から注湯された溶湯が落下する部
分の外筒の肉厚を、零ないし外筒の他の部分の肉厚より
薄く形成したものである。
【0009】このように溶湯が落下する部分の外筒の肉
厚を零ないし薄くすることにより、この部分の内筒は熱
伝導率が低い外筒によって覆われる割合が小さくなって
放熱量が増加する。そこで、この部分に集中的に生じる
溶湯の焼き付きが抑えられる。
【0010】なお、前記外筒の薄肉部は、注湯口の下方
からこの注湯口の金型側端部より金型側へ50mm以内
の範囲に渡って設けられていることが好ましい。また、
前記外筒は、SUS630、SUS631またはこれら
の相当品であり、前記内筒は、SKD61、SKD8ま
たはそれらの相当品であることが好ましく、さらにこの
SKD61、SKD8またはそれらの相当品からなる内
筒の内面は、焼入れ後、窒化されていることが好まし
く、前記内筒の肉厚は、1〜6mmであることが好まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図1ないし図4を参照して説明する。図1は、本発明に
よるダイカスト用スリーブ10を適用したダイカストマ
シンの要部概要断面図であり、21は固定ダイプレー
ト、22は移動ダイプレート、23は固定金型、24は
移動金型である。本発明によるダイカスト用スリーブ1
0は、固定ダイプレート21に取り付けられたつば付き
ブッシュ25と、固定金型23に取り付けられた金型ス
リーブ26とを介して固定ダイプレート21及び固定金
型23に取り付けられている。なお、図1において、2
7はプランジャ、28はプランジャ27の先端に設けら
れたプランジャチップ、29はダイカストによって得る
成形品に対応するキャビティ、30は湯道である。
【0012】図2は、図1のダイカスト用スリーブ10
を拡大して示すもので、外筒11と内筒12とからなる
いわゆる二重構造を有している。外筒11は、熱伝導率
が16〜20W/(m/K)のSUS630、SUS6
31またはこれらの相当品や熱伝導率が12〜20W/
(m/K)の低熱伝導率合金鋼(C:0.1〜0.5w
t%、Si:3〜7wt%、Ni:5〜18wt%、C
r:0.5〜8wt%、残部Fe)などからなる熱伝導
率が10〜25W/(m・K)(300℃)の合金鋼に
よって形成される。内筒12は、熱伝導率が29W/
(m・K)(300℃)ないしそれ以上のSKD61や
SKD8またはそれらの相当品などからなる工具鋼によ
って形成される。
【0013】以下このダイカスト用スリーブ10の製造
方法を説明する。 (1)図3に示すように、外筒11の素材である溶体化
処理した外筒材11a内に、内筒12の素材である中実
の内筒材12aを挿入して両者の境界部両端を符号Wで
示すように電子ビーム溶接などにより溶接して密封した
後、熱間静水圧加圧法(HIP)により1000気圧程
度の高圧下で1100℃程度に加熱して両者を冶金的に
接合する。
【0014】この二重構造の形成は、図4に示すよう
に、外筒材11aと内筒材12aをHIP用封入缶10
0に入れてHIPを行ってもよく、さらには、外筒材1
1aを粉末として充填し、これを焼結成形すると同時に
内筒材12aに拡散接合しもよく、さらにまた、図示し
ないが、外筒材11aと内筒材12aをろう付けにより
冶金的に接合してもよいなど種々の方法を採用可能であ
る。なお、図4において、101は蓋、102は真空引
き用パイプである。
【0015】(2)上記のように外筒材11aと内筒材
12aとを冶金的に接合して二重構造とした後、内筒1
2の焼なましを行う。
【0016】(3)次いで、図2に示す形状に機械加工
する。すなわち外筒11の外周形状加工、内筒12を所
定の肉厚にすると同時に所定の内径寸法とするための内
周形状加工、両端加工、注湯口13の加工、さらに注湯
口13の下方の外筒12の肉厚を薄くするための切り込
み部14の加工を行う。
【0017】なお、上記の内周形状加工は、内筒12の
肉厚が6mmを超えると保温性が大幅に低下するために
好ましくなく、また、加工の際のバラツキ等も考慮する
必要から内筒12の肉厚が1mmより少なくならないよ
うにすることが好ましい。
【0018】さらに、上記の切り込み部14の加工は、
注湯口13から注湯された溶湯31(図1参照)が落下
する部分すなわち注湯口13の図2において下方の位置
に対して行われるが、切り込み部14が狭いと所期の効
果が得られず、広過ぎると保温性の低下を招くと共にス
リーブ強度が低下するため、ダイカスト用スリーブ10
の長手方向において、金型側へは、図2(a)に示すよ
うに、注湯口13の金型側端部13aからの距離Lが5
0mm以内となる範囲とすることが好ましい。また、反
金型側は、注湯時には、図1に示すように、注湯口13
の反金型側端部にほぼ対応する位置にプランジャチップ
28の先端が位置してダイカスト用スリーブ10の反金
型側を閉じ、これより図1において右方へは溶湯31が
流れないため、スリーブ強度を考慮して注湯口13の反
金型側端部にほぼ対応する位置とすることが好ましい。
【0019】さらにまた、切り込み部14の円周方向
は、スリーブ強度の面から図2(b)に示すように、注
湯口13より若干大きい程度の凹部とし、天井面を平面
とするか、または図2(c)に示すように、天井面を内
筒12に沿う円筒面とするか、さらには図2(d)に示
すように、単に左右に伸びる切り通し状の切り込み部1
4とすることが好ましい。さらにまた、この切り込み部
14は、外筒11の肉厚が部分的に零となって内筒12
の外周面が露出するようにしてもよい。
【0020】(4)次ぎに、このダイカスト用スリーブ
10を焼入れし、さらに窒化処理する。この焼入れと窒
化により内筒12の内周面の硬さは、約HV1000と
なり、また、外筒11は、これがSUS630の場合に
は、上記窒化処理により時効硬化されて約HV400の
硬さを得ることができる。
【0021】(5)最後に、ダイカスト用スリーブ10
の内周面にホーニング加工を施してダイカスト用スリー
ブ10を完成させる。
【0022】上記のように製作されたダイカスト用スリ
ーブ10の作用について説明する。図1に示すように、
ラドル32を用いて注湯口13から溶湯31を注湯す
る。注湯された溶湯31は、注湯口13の下方位置にお
いて内筒12の内面上に落下する。落下した溶湯31
は、内筒12の下部内面上を流れてダイカスト用スリー
ブ10内の下部に蓄えられる。所定量の溶湯31を注湯
した後、プランジャ27及びプランジャチップ28を前
進させてダイカスト用スリーブ10内の溶湯31を湯道
30を通して金型23、24のキャビティ29内へ充填
する。
【0023】ところで上記注湯の際、新たに注湯される
高温の溶湯31が次々と落下してくる注湯口13の下方
位置の内筒12の内面が最も強く加熱されて高温にな
る。外筒11は、ダイカスト用スリーブ10内の溶湯3
1を保温するために、上記のように断熱合金鋼によって
形成されているため、この肉厚が厚いと放熱が弱くなる
ため高温になるが、注湯口13の下方位置は、外筒11
に切り込み部14が設けられて肉厚が薄くなっているた
め、この部分での放熱は促進され、溶湯31の落下部の
局部的な昇温を防止する。そこで、従来、問題となって
いたこの部分への溶湯の焼き付きはなくなり、プランジ
ャチップ28を円滑に移動させることができる。
【0024】なお、切り込み部14を設けることによ
り、ダイカスト用スリーブ10の強度は部分的に低下す
るが、ダイカスト用スリーブ10への溶湯31の注湯量
は、ダイカスト用スリーブ10の全容積を満たすことな
はく、一部のみであるため、プランジャチップ28を前
進させて射出する際、プランジャチップ28に溶湯31
の充填圧力が作用するのは、プランジャチップ28が切
り込み部14を通過してからであり、切り込み部14に
よる強度低下は問題を生じない。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、二重
構造のダイカスト用スリーブが有する保温性を実質的に
損なうことなく、注湯口から注湯された溶湯が落下する
部分への溶湯の焼き付きによるプランジャチップの固着
を防止して、円滑な射出を可能にすることができる効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるダイカスト用スリーブを適用した
ダイカストマシンの要部概要断面図。
【図2】本発明によるダイカスト用スリーブの実施の形
態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)
のAーA線による横断面図、(c)及び(d)は(b)
に対応したそれぞれ異なる変形例を示す横断面図。
【図3】本発明によるダイカスト用スリーブの製造途中
の状態を示す図。
【図4】本発明によるダイカスト用スリーブの製造途中
の状態の他の例を示す図。
【符号の説明】
10 ダイカスト用スリーブ 11 外筒 11a 外筒材 12 内筒 12a 内筒材 13 注湯口 13a 注湯口の金型側端部 14 切り込み部(薄肉部) 21 固定ダイプレート 22 移動ダイプレート 23 固定金型 24 移動金型 27 プランジャ 28 プランジャチップ 29 湯道 30 キャビティ 31 溶湯

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導率が10〜25W/(m・K)
    (300℃)の合金鋼からなる外筒内に、この外筒より
    熱伝導率が高い工具鋼の内筒を冶金的に接合してなるダ
    イカスト用スリーブにおいて、 このダイカスト用スリーブに設けられている注湯口から
    注湯された溶湯が落下する部分の外筒の肉厚が、零ない
    し外筒の他の部分の肉厚より薄く形成されていることを
    特徴とするダイカスト用スリーブ。
  2. 【請求項2】 前記外筒の薄肉部が、注湯口の下方から
    この注湯口の金型側端部より金型側へ50mm以内の範
    囲に渡って設けられていることを特徴とする請求項1に
    記載のダイカスト用スリーブ。
  3. 【請求項3】 前記外筒が、SUS630、SUS63
    1またはこれらの相当品であり、前記内筒が、SKD6
    1、SKD8またはそれらの相当品であることを特徴と
    する請求項1または2に記載のダイカスト用スリーブ。
  4. 【請求項4】 前記内筒の内面が、焼入れ後、窒化され
    ていることを特徴とする請求項3に記載のダイカスト用
    スリーブ。
  5. 【請求項5】 前記内筒の肉厚が、1〜6mmであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載
    のダイカスト用スリーブ。
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