JP2000351839A - ポリエステル共重合体並びにそれより成るプリフォーム及び二軸延伸ボトル - Google Patents

ポリエステル共重合体並びにそれより成るプリフォーム及び二軸延伸ボトル

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JP2000351839A
JP2000351839A JP11165201A JP16520199A JP2000351839A JP 2000351839 A JP2000351839 A JP 2000351839A JP 11165201 A JP11165201 A JP 11165201A JP 16520199 A JP16520199 A JP 16520199A JP 2000351839 A JP2000351839 A JP 2000351839A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭酸飲料等に使用できるガスバリア性に優
れ、また、容器としたときの耐ストレスクラック性等の
機械的強度にも優れ、さらには耐熱性、耐水性、透明性
にも優れたポリエステル共重合体を提供する。 【解決手段】 テレフタル酸またはそのエステル形成性
誘導体を80〜99.0モル%、フェニレンジオキシジ
酢酸またはそのエステル形成性誘導体を0.5〜10モ
ル%及びナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体を0.5〜10モル%の割合で含むジカルボ
ン酸成分と、ジオール成分とを共重合させて成るポリエ
ステル共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明性が高く、かつ
耐ストレスクラック性等の強度、ガスバリア性及び保香
性に優れたポリエステル共重合体並びにそれより成るプ
リフォーム及び二軸延伸ボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(以下、
「PET」という場合がある)等に代表されるポリエス
テルは機械的強度、化学的安定性、衛生性、リサイクル
性、透明性、保香性、ガスバリア性及び成形性に優れて
いるため、ボトル、フィルム、シート、熱成形容器等に
幅広く用いられている。
【0003】しかしながら、PETのガスバリア性は、
ポリオレフィンやポリカーボネート等の他の樹脂に較べ
れば優れているものの、更に高い性能が要求されている
分野、例えば、炭酸飲料、ビール、ワイン等の包装用の
用途においては、内容物の品質保持の点から特に厳しい
酸素ガスバリア性、炭酸ガスバリア性が要求されてお
り、通常の二軸延伸PETボトルでは、必ずしも十分な
ガスバリア性を有しているとは言えないものであった。
そして、近年の小型ボトルの盛況にともない、充分なガ
スバリア性能の要求はより強まってきているのが現状で
ある。また、生鮮食品、医療機器等の包装用として、酸
素ガス等の気体や水分の透過率が少なくしかも冷凍加
工、煮沸処理、レトルト処理などによってもそれらの性
能が低下しないフィルムの要求もでてきている。
【0004】このようなガスバリア性を向上させた共重
合ポリエステルとしてPETをフェニレンジオキシジ酢
酸単位で変性した共重合ポリエステル(特表昭60−5
01060号公報、特開平5−186570号公報)等
が提案されている。しかしながら、これらのガスバリア
性に優れた共重合ポリエステルは、その特徴を発揮でき
る炭酸飲料容器等の成形体として用いた場合、機械的強
度、特に応力下でのクラック性、すなわち耐ストレスク
ラック性が充分ではなく、そのため容器保存時の経時変
化によってもクラックが発生したり、また、容器の破壊
まで起こる可能性があり、成形体としては充分なもので
はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭酸
飲料等の用途に使用できる、ガスバリア性に優れ、また
容器としたときの耐ストレスクラック性等の機械的強度
にも優れ、さらには耐熱性、耐水性、透明性にも優れた
ポリエステル共重合体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、テレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体(I)を80〜99.
0モル%、フェニレンジオキシジ酢酸またはそのエステ
ル形成性誘導体(II)を0.5〜10モル%及びナフタ
レンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体(II
I)を0.5〜10モル%の割合で含むジカルボン酸成
分とジオール成分とを共重合させてなるポリエステル共
重合体に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステル共重合体を構成するジカルボン酸
成分としては、テレフタル酸またはそのエステル形成性
誘導体(I)、フェニレンジオキシジ酢酸またはそのエ
ステル形成性誘導体(II)、及びナフタレンジカルボン
酸またはそのエステル形成性誘導体(III)からなる。
【0008】テレフタル酸またはそのエステル形成性誘
導体(I)としては、具体的には、テレフタル酸、2−
クロルテレフタル酸や2−メトキシテレフタル酸などの
核置換体、また、テレフタル酸ジメチルやテレフタル酸
ジエチルなどの炭素数1〜4程度のアルキルエステル
体、更にはテレフタル酸ジクロライドなどのテレフタル
酸ハロゲン化物等が挙げられる。
【0009】次に、フェニレンジオキシジ酢酸またはそ
のエステル形成性誘導体(II)としては、具体的には、
1,2−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレ
ンジオキシジ酢酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢
酸、2−メチル−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、
5−メチル−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、6−
メチル−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、5−エチ
ル−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、6−エチル−
1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、5−メトキシ−
1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、6−メトキシ−
1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、4−クロロー1,
2−フェニレンジオキシジ酢酸、4−クロロ−1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸などのほか、これらの酸無水
物、酸ハライド、エステルなどが挙げられる。
【0010】また、これらの化合物は単独で使用するば
かりでなく、例えば、1,2体と1,3体のごとく置換
位置の異なる化合物の混合物として用いることもでき
る。以上のうち、好ましくは1,3−フェニレンジオキ
シジ酢酸またはその誘導体であり、更に好ましくは、
1,3−フェニレンジオキシジ酢酸である。更に、ナフ
タレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と
しては、具体的には、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタ
レンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸及
び2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルや2,6−
ナフタレンジカルボン酸ジエチルなどの炭素数1〜4程
度のアルキルエステル体、更には2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジクロライドなどのようなジオール成分と反
応する化合物が挙げられる。
【0011】これらのうち、好ましくは2,6−ナフタ
レンジカルボン酸および2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチルである。本発明のポリエステル共重合体を構
成するジカルボン酸成分のうち、テレフタル酸単位は8
0〜99.0モル%、好ましくは90〜99.0モル%
であり、かつフェニレンジオキシジ酢酸単位は0.5〜
10モル%、好ましくは1.0〜4.5モル%、より好
ましくは1.0〜4.0モル%であり、さらにナフタレ
ンジカルボン酸単位は0.5〜10モル%、好ましくは
2〜8モル%、より好ましくは3〜6モル%の範囲であ
る。フェニレンジオキシジ酢酸単位の量が0.5モル%
に満たない場合は、ガスバリア性改良効果が充分でな
く、10モル%を越える場合は、着色が強くなり好まし
くない。またナフタレンジカルボン酸単位の量が0.5
モル%に満たない場合は、耐ストレスクラック性改良効
果が充分でなく、10モル%を越える場合は、蛍光が強
くなり外観を損ねるため好ましくない。
【0012】ナフタレンジカルボン酸単位のモル量につ
いてはフェニレンジオキシジ酢酸単位のモル量の1/2
以上であると耐ストレスクラック性が良好で、ガスバリ
ア性とのバランスがより優れたものとなり好ましい。本
発明のポリエステル共重合体には、本発明の効果を損な
わない範囲で、前記以外のジカルボン酸、オキシ酸、多
官能酸成分、および単官能酸成分等を、さらにはこれら
の誘導体を使用することもできる。
【0013】前記以外のジカルボン酸の具体例として
は、フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェノキシ
エタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジ
カルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸及びこ
れらの構造異性体、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、
セバシン酸などの脂肪族カルボン酸が挙げられる。オキ
シ酸またはその誘導体の具体例としては、p−ヒドロキ
シ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸エステル及びグリ
コール酸などが挙げられる。
【0014】また多官能酸成分の具体例としては、トリ
メリット酸、トリメシン酸及びピロメリット酸等の芳香
族カルボン酸類を、単官能酸成分としては安息香酸、ト
ルイル酸に代表される芳香族カルボン酸類、ラウリン
酸、ステアリン酸、パルチミン酸、オレイン酸、ビヘニ
ン酸に代表される脂肪族カルボン酸類が挙げられる。本
発明のポリエステル共重合体を構成するジオール成分と
しては、具体的には、エチレングリコール、1,2−プ
ロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−
ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコール、ポリアルキレ
ングリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジ
メタノールのような指環式グリコールや、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合
物誘導体などを挙げることができる。
【0015】ジオール成分としてはこれらの内、少なく
とも1種以上を用いることができるが、主成分としては
エチレングリコールが最も好ましい。ジオール成分は前
述のジカルボン酸成分と実質的に当量となる量が用いら
れる。このほかに、本発明の効果を損なわない範囲でビ
スフエノールAジグリシジルエーテルに代表される芳香
族ジヒドロキシ化合物のグリシジルエーテル、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等
に代表される多価ヒドロキシ化合物、フェノール、クレ
ゾール、ナフトール等に代表される芳香族ヒドロキシ化
合物、ラウリルアルコール、ステアリルアルコールに代
表される脂肪族ヒドロキシ化合物を使用することができ
る。
【0016】本発明のポリエステル共重合体には、必要
に応じて、従来から公知の添加剤、例えば酸化防止剤、
紫外線吸収剤、蛍光増白剤、離型剤、帯電防止剤、分散
剤及び染顔料などの着色剤をポリエステル共重合体の製
造時のいずれかの階段で添加しても良く、成形加工前に
いわゆるマスターバッチ処方で添加することもできる。
また、本発明のポリエステル共重合体は、その極限粘度
〔フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の
混合溶媒を用いて30℃で測定した値〕が、通常0.4
〜2.0dl/g、好ましくは0.5〜1.5dl/g
の範囲であることが望ましい。
【0017】極限粘度が0.4未満では、得られるポリ
エステル共重合体の強度が低く、重合反応終了後、反応
缶から抜き出しチップに切断する際や、シート、フィル
ム、瓶、たる、缶などの容器として成形する際に実用上
必要な物性が得られない傾向がある。一方、2.0を超
える場合には、溶融粘度が高くなり過ぎて射出、押出、
ブローなどの成形が困難となる傾向がある。
【0018】本発明のポリエステル共重合体は、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)と同様な従来から公知
の重合方法で製造することができる。例えば、原料とし
てテレフタル酸、フェニレンジオキシジ酢酸、ナフタレ
ンジカルボン酸およびエチレングリコールを用いて加圧
下で直接エステル化反応を行った後、更に昇温するとと
もに次第に減圧とし重縮合反応させる方法や、テレフタ
ル酸のエステル誘導体、例えば、テレフタル酸ジメチル
エステルと、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸ジメチ
ルエステル、ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル
及びエチレングリコールを用いてエステル交換反応を行
い、その後得られた反応物を更に重縮合する方法が挙げ
られる。
【0019】反応温度、圧力等は、従来公知のポリエス
テルの重合方法に準じて行えば良い。具体的には、スラ
リー化は常圧下で常温付近で行い、エステル化反応は必
要に応じて加圧下で、エステル交換反応は常圧下で、2
00〜270℃程度の温度で行い、重縮合反応は0.1
〜10mmHg程度の減圧下で240〜290℃程度の
温度で行う。
【0020】これらの重縮合反応において、フェニレン
ジオキシジ酢酸およびナフタレンジカルボン酸は、エス
テル交換反応または重縮合反応初期の任意の段階に加え
ることができる。例えば、あらかじめ、テレフタル酸の
エステル誘導体とエチレングリコールとをエステル交換
反応させ、そのエステル交換反応物にフェニレンジオキ
シジ酢酸及びナフタレンジカルボン酸を加えて重縮合し
てもよい。
【0021】更に、必要に応じて、重合後、再度、加熱
処理を実施することで、高重合度化、低アセトアルデヒ
ド化や、低オリゴマー化することができる。加熱処理
は、通常、80〜180℃の温度でチップ表面を結晶化
した後、窒素等の不活性ガスの雰囲気下、及び/又は、
0.1〜10mmHg程度の減圧下で、180〜240
℃程度の温度で数十時間以下の範囲内において行う。
【0022】これらのエステル化反応、エステル交換反
応、重縮合反応においては、触媒及び/または安定剤な
どを使用することが好ましい。エステル交換触媒として
は、公知の化合物、例えば、カルシウム、マンガン、亜
鉛、マグネシウム、コバルト、ナトリウム及びリチウム
化合物などの1種以上を用いることができるが透明性の
観点からマグネシウム及びマンガン化合物が好ましい。
【0023】重縮合触媒としては、公知のアンチモン、
ゲルマニウム、チタン及びコバルト化合物などの1種以
上を用いることができるが、アンチモン、ゲルマニウム
及びチタン化合物が好ましい。安定剤としては5価及び
/または3価のリン化合物、例えば正リン酸及びそのエ
ステル類、亜リン酸及びそのエステル類が用いられる
が、価格、安定性の点から正リン酸及びそのエステル化
物が好ましい。触媒量は、エステル交換触媒、重縮合触
媒および安定剤とも、金属またはリン元素量として、全
重合原料中、通常5〜2000重量ppm、好ましくは
10〜500重量ppmの範囲で用いられる。
【0024】本発明のポリエステル共重合体は、例え
ば、射出成形又は押出成形してプリフォームとして使用
することができる。また、該プリフォームを二軸延伸ブ
ロー成形して、二軸延伸ボトル又は熱固定二軸延伸ボト
ルとして、更には、押出ブロー成形してブローボトルと
して使用することもできる。他方、押出成形によりシー
トして使用したり、シート成形後、熱成形してトレイや
容器等として使用することもできる。また、該シートを
二軸延伸してフィルム等として使用することができる。
これらの成形体は、特に食品包装分野において有用に使
用可能である。これらの成形体は、未延伸の状態でもガ
スバリア性の高い材料として使用可能であるが、少なく
とも一軸方向に延伸することにより、更にガスバリア性
や機械的強度を向上させて使用することもできる。
【0025】ボトルを製造するには、例えば、射出成形
及び押出成形で、いったんプリフォームを成形する。成
形条件については、通常採用されている範囲であって、
押出成形ならばシリンダー温度240〜300℃、冷却
金型温度5〜40℃の範囲、また、射出成形条件なら
ば、シリンダー温度260〜300℃、金型温度5〜4
0℃、スクリュー回転数40〜300rpm、射出圧力
40〜140kg/cm 2の範囲である。
【0026】このプリフォームは、そのままで、または
口栓部や底部を加工後それを再加熱し、ホットパリソン
法やコールドパリソン法等の二軸延伸ブロー成形法でブ
ロー成形される。延伸温度は、70〜120℃、好まし
くは、80〜110℃で、延伸倍率は縦方向に1.5〜
3.5倍、円周方向に2〜5倍の範囲で行うことができ
る。ブロー成形されたボトルは、そのままで使用するこ
ともできるが、特に果汁飲料などのように熱充填を必要
とする内容液の場合には、一般に更に成形に用いた同じ
ブロー成形金型内、または別途設けた金型内で熱固定
し、耐熱性を向上させて使用する。この熱固定の方法
は、一般的には圧縮空気、機械的伸長などによる緊張
下、通常、金型温度100〜200℃、好ましくは12
0〜180℃で、1秒〜5分間、好ましくは3秒〜1分
間で行われる。また、押出ブロー成形によってもボトル
を成形することができる。
【0027】次に、延伸フィルムを製造するには、まず
未延伸原反をつくる。未延伸原反の厚さは、50〜20
00μm、好ましくは100〜1000μmである。厚
さ50μm未満では延伸時破断し易くなり、また、20
00μmを越えると、急冷が難しくなるのと同時に、延
伸張力も大となるので、均一延伸が難しくなる傾向があ
る。次に、該未延伸原反を延伸する。延伸温度は本発明
のポリエステル共重合体のガラス転移点とそれより70
℃高い温度の間に設定すればよく、通常40〜170
℃、好ましくは60〜140℃である。
【0028】延伸は一軸でも二軸でもよいが、フィルム
実用物性の点から二軸延伸が好ましい。延伸倍率は、一
軸延伸の場合であれば通常1.1〜10倍、好ましくは
l.5〜8倍の範囲で行い、二軸延伸の場合であれば、
縦方向及び横方向ともそれぞれ通常1.1〜8倍、好ま
しくは1.5〜5倍の範囲で行えばよい。縦方向倍率/
横方向倍率は通常0.5〜2、好ましくは0.7〜1.
3である。また、延伸フィルムは、そのままの状態でも
使用できるが場合によっては、更に延伸したフィルムを
緊張下、100℃以上融点以下、好ましくは150〜2
30℃で、0.1〜30分間、好ましくは0.5秒〜5
分間熱固定し、更にガスバリア性能や機械的強度を向上
させて使用してもよい。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例中「部」は
「重量部」を意味するものとし、実施例において使用し
た測定・評価方法は以下の通りである。
【0030】〈極限粘度〉試料となるレジン約0.25
g(0.24〜0.27g)をフェノール/1,1,
2,2−テトラクロロエタン(重量比=1/1)の混合
溶媒約25mlに1.0重量/体積%となるように11
0℃(固相重合後のレジンは120℃)で30分間溶解
させた後、30℃まで冷却し、中央理化製2CH型全自
動溶液粘度計(DJ504)にて比粘度を測定し、比粘
度と濃度との比から還元粘度を求めた。同じく濃度を
0.25、0.50及び0.75としたときについても
それぞれ、比粘度を測定し、還元粘度を求め、これらの
値より濃度を0に外挿したときの値を極限粘度として求
めた。
【0031】〈耐ストレスクラック性〉 試作ボトル(A)の製造:実施例及び比較例で得られた
固相重合処理チップを、シリンダー各部およびノズル2
80℃、スクリュー回転数100rpm、射出時間10
秒、金型冷却水温10℃に設定した東芝(株)製射出成
形機IS−60Bでプリフォームに成形した。このプリ
フォームを予熱炉90℃、ブロー圧力20kg/c
2、金型温度20℃、成形サイクル10秒に設定した
二軸延伸ブロー成形機により胴部平均肉厚300μ、内
容積約1リットルの試作ボトル(A)を得た。
【0032】試作ボトル(B)の製造:試作ボトル
(A)の製造において、ブロー金型温度を150℃で、
ブロー成形後に金型中で保持した後、内部にエアを吹き
込み冷却し取り出した他は、同様な方法で胴部平均肉厚
300μ、内容積約1リットルの試作ボトル(B)を得
た。 評価:クエン酸一水和物12.5gに、0℃に調温した
蒸留水を加え溶かし、次にこの水溶液全量を試作ボトル
に充填し、更に重炭酸ナトリウム15.0g投入後、直
ちに密栓し、数十秒間振とうして重炭酸ナトリウムを溶
解させた。このとき、ボトル内は、0℃、1気圧の状態
で約4.0倍容量の炭酸ガスを充填した状態に相当す
る。
【0033】23℃で一昼夜保持後、0.1重量%の水
酸化ナトリウム水溶液を満たした容器に試作ボトルの下
部1/3が浸るようにし、23℃で3時間保持した。2
5本の試作ボトルについてテストを行い、水酸化ナトリ
ウム溶液に浸してから破裂するまでの時間を、口部から
漏れのあったサンプルを除いた平均値で示した。
【0034】〈ガス透過率〉耐ストレスクラック性の評
価で成形した試作ボトルの胴体部分を23℃、100%
RHの条件下、「OX−TRAN10/50A」酸素透
過率測定装置(米国Modern Controls社
製)で酸素ガス透過率を、また「PERMATRAN
C−IV」炭酸ガス透過率測定装置(米国Modern
Controls社製)で炭酸ガス透過率を測定し、
cc・mm/m2・day・atmで示した。
【0035】
【実施例1】テレフタル酸ジメチル8739部、2,6
−ナフタレンジカルボン酸ジメチル733部、エチレン
グリコール6207部及び酢酸マンガン・4水塩1.9
部を反応缶に加え、160℃から230℃まで、4時間
かけて漸次昇温し、エステル交換反応を行った。この反
応物に、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸452部
(全酸成分に対し4モル%)、正リン酸1.4部、二酸
化ゲルマニウム1.2部を加え、230℃から徐々に昇
温するとともに、重合槽内を常圧から漸次減圧にし、2
80℃0.5torrの真空下、全重合時間3時間で重
合を行った後、窒素にて反応缶内を常圧に戻し、底部よ
り抜き出したストランドをペレタイザーにてカッティン
グし、極限粘度0.63dl/gの透明チップを得た。
【0036】該ポリエステル共重合体チップ表面を撹拌
結晶化機(米国Bepex社製)中、150℃で結晶化
させた後、静置式固相重合塔に移し、流量20l/kg
・hrの窒素気体流通下、120〜160℃で3時間乾
燥し、200℃で8時間固相重合した。得られたポリエ
ステル共重合体の極限粘度は0.86dl/gであっ
た。ここで20l/kg・hrの窒素気体流量は、単位
時間(hr)当たりおよび単位樹脂重量(kg)当たり
の流通した気体重を1気圧、25℃に換算した体積重
(l)で示したものである。得られたポリエステル共重
合体の極限粘度及び試作ボトル(A)および(B)の評
価結果を表1に示した。
【0037】
【実施例2】テレフタル酸ジメチル、1,3−フェニレ
ンジオキシジ酢酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルの量をそれぞれ9030部、452部、366部
とした以外は実施例1と同様な方法でポリエステル共重
合体を得た。得られたポリエステル共重合体の極限粘度
及び試作ボトル(A)の評価結果を表1に示した。
【0038】
【実施例3】テレフタル酸ジメチル、1,3−フェニレ
ンジオキシジ酢酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルの量をそれぞれ9220部、452部、122部
とした以外は実施例1と同様な方法でポリエステル共重
合体を得た。得られたポリエステル共重合体の極限粘度
及び試作ボトル(A)の評価結果を表1に示した。
【0039】
【実施例4】テレフタル酸ジメチル、1,3−フェニレ
ンジオキシジ酢酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルの量をそれぞれ8930部、339部、611部
とした以外は実施例1と同様な方法でポリエステル共重
合体を得た。得られたポリエステル共重合体の極限粘度
及び試作ボトル(A)の評価結果を表1に示した。
【0040】
【実施例5】触媒として二酸化ゲルマニウムの代わりに
三酸化アンチモン2.9部を用いた以外は実施例1と同
様な方法でポリエステル共重合体を得た。得られたポリ
エステル共重合体の極限粘度及び試作ボトル(A)の評
価結果を表1に示した。
【0041】
【実施例6】ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレ
ート11400部に対し1,3−フェニレンジオキシ酢
酸452部、2,6−ナフタレンジカルボン酸733部
の存在するエステル化反応槽に、テレフタル酸8740
部、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸452部、エチ
レングリコール3720部からなるスラリーを連続的に
添加しながら、260℃1.05気圧で5時間エステル
化を行い、PETオリゴマーを得た。続いて得られたP
ETオリゴマー9160部を別の反応缶に移し正リン酸
1.4部、二酸化ゲルマニウム1.2部を加え、実施例
1と同様に真空重縮合及び固相重合を行いポリエステル
共重合体を得た。得られたポリエステル共重合体の極限
粘度及び試作ボトル(A)の評価結果を表1に示した。
【0042】
【比較例1】ボトル用ポリエチレンテレフタレート(日
本ユニペット(株)製、RT−553C)を用い、試作
ボトル(A)の評価を行った。評価結果を表1に示し
た。
【0043】
【比較例2】テレフtル酸ジメチル、1,3−フェニレ
ンジオキシジ酢酸の量をそれぞれ9320部、452部
とし2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを加えな
かった以外は、実施例1と同様な方法でポリエステル共
重合体を得た。得られたポリエステル共重合体の極限粘
度及び試作ボトル(A)の評価結果を表1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明のポリエステル共重合体は、透明
性が高く、かつガスバリア性、機械的強度、耐水性、耐
熱性、保香性などに優れ、様々な成形体として好適に使
用することができる。特に耐ストレスクラック性、ガス
バリア性、保香性に優れるため、内圧のかかる密閉容器
に用いた際にも、内容物の性質を長期に渡って維持でき
るだけでなく、破裂等をおこさないので長期の保存が可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新國 時生 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4F201 AA24E AH55 BA03 BC02 BC12 BD04 BD05 BD06 BM05 BM06 4J029 AA03 AB01 AC02 AD01 AE01 BA03 CB06A CB06B CC05A CC06A CF13 CG06 HA01 HB01 HB03A KB02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸またはそのエステル形成性
    誘導体(I)を80〜99.0モル%、フェニレンジオ
    キシジ酢酸またはそのエステル形成性誘導体(II)を
    0.5〜10モル%及びナフタレンジカルボン酸または
    そのエステル形成性誘導体(III)を0.5〜10モル
    %の割合で含むジカルボン酸成分と、ジオール成分とを
    共重合させて成るポリエステル共重合体。
  2. 【請求項2】 ナフタレンジカルボン酸またはそのエス
    テル形成性誘導体(III)のモル量がフェニレンジオキ
    シジ酢酸またはそのエステル形成性誘導体(II)のモル
    量の1/2以上である請求項1記載のポリエステル共重
    合体。
  3. 【請求項3】 フェニレンジオキシジ酢酸またはそのエ
    ステル形成性誘導体(II)の量が全酸成分に対し1.0
    〜4.5モル%である請求項1または2記載のポリエス
    テル共重合体。
  4. 【請求項4】 フェニレンジオキシジ酢酸が1,3−フ
    ェニレンジオキシジ酢酸である請求項1ないし3のいず
    れか1項に記載のポリエステル共重合体。
  5. 【請求項5】 ジオール成分がエチレングリコールであ
    る請求項1ないし4のいずれか1項に記載のポリエステ
    ル共重合体。
  6. 【請求項6】 フェノール/テトラクロロエタン(重量
    比1/1)の混合溶媒中、30℃で測定した極限粘度が
    0.4〜2.0である請求項1ないし5のいずれか1項
    に記載のポリエステル共重合体。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のポリエステル共重合体を
    射出成形又は押出成形して成るプリフォーム。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のポリエステル共重合体を
    射出成形又は押出成形によってプリフォームを成形した
    後、二軸延伸ブロー成形して成る二軸延伸ボトル。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のポリエステル共重合体を
    射出成形又は押出成形によってプリフォームを成形した
    後、二軸延伸ブロー成形し、更に熱固定して成る二軸延
    伸ボトル。
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