JP2000353308A - 磁気変換素子、薄膜磁気ヘッドおよびそれらの製造方法 - Google Patents

磁気変換素子、薄膜磁気ヘッドおよびそれらの製造方法

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JP2000353308A
JP2000353308A JP11163354A JP16335499A JP2000353308A JP 2000353308 A JP2000353308 A JP 2000353308A JP 11163354 A JP11163354 A JP 11163354A JP 16335499 A JP16335499 A JP 16335499A JP 2000353308 A JP2000353308 A JP 2000353308A
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magnetic
heat radiation
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magneto
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Koichi Terunuma
幸一 照沼
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    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
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    • G11B5/3133Disposition of layers including layers not usually being a part of the electromagnetic transducer structure and providing additional features, e.g. for improving heat radiation, reduction of power dissipation, adaptations for measurement or indication of gap depth or other properties of the structure
    • G11B5/3136Disposition of layers including layers not usually being a part of the electromagnetic transducer structure and providing additional features, e.g. for improving heat radiation, reduction of power dissipation, adaptations for measurement or indication of gap depth or other properties of the structure for reducing the pole-tip-protrusion at the head transducing surface, e.g. caused by thermal expansion of dissimilar materials

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱効率を高めることができる磁気変換素
子、薄膜磁気ヘッドおよびそれらの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 磁気変換素子であるMR素子50は、反
強磁性層51、ピンド層52、非磁性金属53およびフ
リー層54を積層してなる積層体5を有している。この
積層体5は、高抵抗の非磁性材料により構成された放熱
層6上に形成されている。放熱層6は、積層体5よりも
大きな表面積を持っており、厚みは0.5nm以上10
0nm以下である。積層体5を流れる電流によって生じ
るジュール熱は、表面積の大きな放熱層6を介して放熱
されるので、MR素子50の温度上昇を抑制することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気変換素子、特
に、放熱機能を備えた磁気変換素子、それを用いた磁気
ヘッドおよびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置の面記録密度
の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められ
ている。薄膜磁気ヘッドとしては、誘導型磁気変換素子
を有する記録ヘッドと、磁気変換素子の一つである磁気
抵抗効果素子(以下、MR(Magneto Resistive )素子
とも記す。)を有する再生ヘッドとを積層した構造の複
合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられている。
【0003】MR素子としては、異方性磁気抵抗効果
(AMR(Anisotropic Magneto Resistive )効果)を
示す磁性膜(AMR膜)を用いたAMR素子と、巨大磁
気抵抗効果(GMR(Giant Magneto Resistive )効
果)を示する磁性膜(GMR膜)を用いたGMR素子な
どがある。
【0004】AMR素子を用いた再生ヘッドはAMRヘ
ッドあるいは単にMRヘッドと呼ばれ、GMR素子を用
いた再生ヘッドはGMRヘッドと呼ばれる。AMRヘッ
ドは、面記録密度が1ギガビット/(インチ)2 超える
再生ヘッドとして利用され、GMRヘッドは、面記録密
度が3ギガビット/(インチ)2 を超える再生ヘッドと
して利用されている。
【0005】ところで、GMR膜としては、「多層型
(アンチフェロ型)」、「誘導フェリ型」、「グラニュ
ラ型」、「スピンバルブ型」等が提案されている。これ
らの中で、比較的構成が単純で、弱い磁場でも大きな抵
抗変化を示し、量産に好ましいと考えられるGMR膜
は、スピンバルブ型である。
【0006】図34は、スピンバルブ型GMR膜(以
下、スピンバルブ膜とする。)を用いた複合型薄膜磁気
ヘッド(以下、単に複合ヘッドとする。)200の概略
構造を表す側断面図である。複合ヘッド200は、例え
ばAl2 3 ・TiC(アルティック)で形成された基
体201を有しており、この基体201の上に、例えば
Al2 3 (アルミナ)で形成された絶縁層202を介
して、磁性材料で形成された下部シールド層203が積
層されている。下部シールド層203上には、例えばA
2 3 やAlN(窒化アルミニウム)で形成された下
部シールドギャップ層204と上部シールドギャップ層
206が積層されている。これら下部シールドギャップ
層204と上部シールドギャップ層206の間には、上
記のスピンバルブ膜である積層体205が埋設されてい
る。
【0007】上部シールドギャップ層206の上には、
磁性材料からなる上部シールド層207(兼下部磁極)
が形成されている。上部シールド層207には、例えば
Al2 3 からなる記録ギャップ層208を挟んで、上
部磁極層210が対向配置されている。下部シールド層
207と上部磁極層210との間には絶縁層209に埋
設された状態で、薄膜コイル211が形成されている。
【0008】下部シールド層203、下部シールドギャ
ップ層204、積層体205および上部シールドギャッ
プ層206は、磁気記録媒体の情報を読み出す再生ヘッ
ド部を構成している。また、上部シールド層(兼下部磁
極)207、記録ギャップ層208、絶縁層209、上
部磁極層210および薄膜コイル211は、磁気記録媒
体に情報を書き込む記録ヘッド部を構成している。な
お、図中Sで示す面は、複合ヘッド200がハードディ
スクなどの磁気記録媒体に対向する媒体対向面(エアベ
アリング面:ABS)である。
【0009】ここで、図35と図36を用いて、スピン
バルブ膜である積層体205の構造について説明する。
図35は積層体205の媒体対向面Sと平行な断面図
(すなわち、図34におけるXXXV−XXXV断面
図)であり、図36は積層体205の媒体対向面S垂直
な断面図(すなわち、図34の積層体205の拡大図)
である。スピンバルブ膜は、基本的に、例えばPtMn
(白金・マンガン合金)からなる反強磁性層251、例
えばCo(コバルト)からなる磁性層であるピンド層2
52、例えばCu(銅)からなる非磁性金属層253、
例えばNiFe(パーマロイ)からなるフリー層254
の4層を順に積層した多層膜で構成されている。ピンド
層252と反強磁性層251とを積層した状態で、例え
ば摂氏250度で熱処理すると、ピンド層252と反強
磁性層251の界面での交換結合による交換異方性磁場
により、ピンド層252の磁化の方向は例えば図中Yで
示す方向へ固定される。フリー層254は、非磁性金属
層253によって反強磁性層251から隔てられている
ため、その磁化方向は固定されておらず、外部磁場によ
って変化する。
【0010】ところで、このようなスピンバルブ膜を用
いた情報の再生、つまり磁気記録媒体からの信号磁場の
検出は以下のように行われる。まず、ピンド層252、
非磁性金属層253およびフリー層254に、直流定電
流である検出電流(センス電流)が、例えば図中Xで示
す方向に流される。磁気記録媒体からの信号磁場を受け
ると、フリー層254の磁化の方向が変化する。フリー
層254の磁化方向とピンド層252の(固定されてい
る)磁化方向との相対角度によって、電気抵抗が変化
し、これに伴う電圧変化として情報が検出される。
【0011】ここで、一般に、MR素子の媒体対向面S
からその反対面までの距離は、MRハイト(MR―H)
と呼ばれている。スピンバルブ膜を用いたMR素子の場
合、フリー層の媒体対向面Sからその反対面までの距離
がMRハイトを決定する。
【0012】また、MR素子の再生トラック幅Twは、
高記録密度化に伴って小さくなりつつある。これに伴っ
て、MR素子のMRハイトも小さくなる傾向にある。例
えば、MR素子の再生トラック幅が1μmの場合、MR
ハイトは0.6μmであるのに対し、MR素子の再生ト
ラック幅が0.5μmの場合には、MRハイトは0.3
μmとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように、MR素子
では小型化が進んでいるが、この小型化に伴い、MR素
子で発生する熱による次のような問題が発生している。
つまり、MR素子で発生する熱は上下のシールドギャッ
プ層を介して上下のシールド層(図34におけるシール
ド層203,207)に放熱される。しかしながら、M
R素子の再生トラック幅とMRハイトが小さくなると、
MR素子の放熱面積(つまり再生トラック幅とMRハイ
トの積)が大幅に縮小する。このような放熱面積の縮小
に伴うMR素子の発熱は、エレクトロマイグレーション
(導体中を金属原子が移動して局所的なボイドができる
現象)や層間拡散を引き起こす一因となる。その結果、
MR素子の寿命が短くなるという問題がある。
【0014】なお、特開平6−223331号公報およ
び特開平10−222816号公報には、MR素子の周
囲の層(シールド層、絶縁層、基体など)を熱伝導率の
高い材料で構成することにより、MR素子で発生した熱
を効率的に放熱する技術が開示されている。しかしなが
ら、上述したMR素子の小型化に伴ってMR素子の放熱
面積が小さくなると、MR素子の周囲の層の熱伝導率を
高くしたとしても放熱能力の向上はあまり期待できな
い。
【0015】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、放熱能力を高めることができる磁気
変換素子および薄膜磁気ヘッドおよびそれらの製造方法
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気変換素子
は、外部磁場を感知する感磁層と、この感磁層に隣接し
て形成された放熱層を備えている。感磁層としては、例
えば、外部磁場により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果
膜などがある。磁気抵抗効果膜としては、例えば、AM
R膜、GMR膜、TMR膜などがある。また、隣接と
は、直接に接する状態のみならず、他の層を介して隣り
合う状態も含んでいる。
【0017】本発明の磁気変換素子では、感磁層を流れ
る電流により発生したジュール熱は、感磁層に隣接して
設けられてた放熱層を経て、熱伝導などにより、素子周
辺の部材に移動する。
【0018】また、本発明の磁気変換素子では、放熱層
の厚さは1nm以上100nm以下であることが望まし
い。放熱層の厚さが1nm未満の場合、放熱効果はほと
んど見られない。一方、放熱層の厚さが100nmより
大きい場合には、磁気変換素子の出力のプラスとマイナ
スの非対称性が大きくなる。
【0019】また、本発明の磁気変換素子では、放熱層
を感磁層よりも高い抵抗を有する非磁性金属膜(たとえ
ば、Zr,Bi,Ta,Pt,Pdのいずれかを含むも
の)で形成しても良い。放熱層が高抵抗であるため、感
磁層中を流れる検出電流の放熱層への分流は僅かであ
る。
【0020】また、本発明の磁気変換素子では、放熱層
の層表面の面積を感磁層の層表面の面積よりも大きくし
ても良い。放熱層の層表面の面積が大きいほど、放熱層
と感磁層の接触面積、および放熱層と外部の部材(磁気
シールド層など)の接触面積が大きくなり、それだけ放
熱効率が向上する。
【0021】また、本発明の磁気変換素子では、放熱層
の(外部磁場に対向する側の)一端面からその反対面ま
での距離が、感磁層の(外部磁場に対向する側の)一端
面からその反対面までの距離よりも大きくなるように構
成しても良い。
【0022】また、本発明の磁気変換素子では、感磁層
と放熱層の間に絶縁層を設けても良い。感磁層と放熱層
の間に絶縁層があることにより、感磁層中を流れる検出
電流の放熱層への分流の発生を抑制することができる。
【0023】また、本発明の磁気変換素子では、感磁層
を、外部磁場により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果膜
により構成しても良い。特に、磁気抵抗効果膜は、磁気
分離層と、この磁気分離層の一方の面に隣接して形成さ
れ外部磁場により磁化方向が自由に変化する軟磁性層
と、磁気分離層の他方の面に隣接して形成された強磁性
層と、強磁性層の磁気分離層に接触する側の面と反対側
の面に隣接して形成された反強磁性層により構成しても
良い。磁気記録媒体からの磁界が与えられると軟磁性層
の磁化の方向が変化し、この軟磁性層の磁化方向の変化
と(固定されている)強磁性層の磁化方向の相対角度に
応じて電気抵抗が変化し、この電気抵抗の変化に伴う電
圧変化が検出される。軟磁性、磁気分離層および強磁性
層を流れる電流により発生したジュール熱は、放熱層か
ら外部に移動する。なお、放熱層は、反強磁性層または
軟磁性層に隣接して設けることができる。
【0024】本発明の薄膜磁気ヘッドは、磁気変換素子
を備えた薄膜磁気ヘッドであって、磁気変換素子が上記
のいずれかに記載の構造を有するように構成したもので
ある。
【0025】また、本発明の薄膜磁気ヘッドでは、磁気
変換素子を挟んで対向するように配置され、磁気変換素
子を磁気的に遮蔽する2つの磁気シールド層を備えるよ
うにしても良い。磁気変換素子の感磁層を流れる電流に
より発生したジュール熱は、上記の放熱層から一方の磁
気シールド層に移動する。
【0026】また、本発明の薄膜磁気ヘッドでは、互い
に磁気的に連結され、かつ、記録媒体に対向する側の一
部がギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含
み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2つの磁性層
と、2つの磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有す
るようにしても良い。コイルに電流を流すことにより磁
極部分に磁界が生じ、この磁界により磁気記録媒体に情
報を書き込む。
【0027】本発明の磁気変換素子の製造方法は、放熱
層と感磁層とを、互いに隣接するように形成することを
特徴とするものである。本発明の磁気変換素子の製造方
法では、基体上に放熱層を形成し、この放熱層の上に感
磁層を形成するようにしても良い。この製造方法によれ
ば、基体上に放熱層と感磁層がこの順に積層された磁気
変換素子が得られる。また、(放熱層の上に形成され
た)感磁層の上にもう一つの放熱層をさらに形成するよ
うにしても良い。この製造方法によれば、基体上に放熱
層、感磁層およびもう一つの放熱層がこの順に積層され
た磁気変換素子が得られる。あるいは、本発明の磁気変
換素子の製造方法では、基体上に感磁層を形成し、この
感磁層の上に放熱層を形成するようにしても良い。この
製造方法によれば、基体上に感磁層と放熱層がこの順に
積層された磁気変換素子が得られる。放熱層は、例え
ば、スパッタリングにより形成することができる。
【0028】本発明の磁気変換素子の製造方法では、放
熱層と感磁層の間に絶縁層を形成する工程をさらに設け
ても良い。この製造方法によれば、放熱層と感磁層の間
に絶縁層が介在する構造の磁気変換素子が得られる。絶
縁層は、例えば、放熱層の表面を酸化処理することによ
って形成することができる。
【0029】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、磁
気変換素子を備えた薄膜磁気ヘッドを製造する方法であ
って、磁気変換素子を形成する工程が上記のいずれかに
記載の磁気変換素子の製造方法を用いて行われるもので
ある。
【0030】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、
第1の磁気シールド層を形成する工程と、第1の磁気シ
ールド層の上に第1のシールドギャップ層を形成する工
程と、第1のシールドギャップ層の上に磁気変換素子を
形成する工程と、磁気変換素子の上に第2のシールドギ
ャップ層を形成する工程と、第2のシールドギャップ層
の上に第2の磁気シールド層を形成する工程とを含み、
磁気変換素子を形成する工程が、上記のいずれかに記載
の磁気変換素子の製造方法を用いて行われるようにして
も良い。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0032】〔第1の実施の形態〕図1ないし図22を
参照して、本発明の第1の実施の形態に係る磁気変換素
子としてのMR素子と、それを用いた薄膜磁気ヘッドと
しての複合ヘッドについて説明する。
【0033】MR素子と複合ヘッドの構成 図1は、第1の実施の形態の複合ヘッド100の基本構
成を表す断面図である。複合ヘッド100は、ハードデ
ィスクなどの磁気記録媒体に情報を記録する記録ヘッド
部101と、磁気記録媒体の情報を再生する再生ヘッド
部102を一体に構成したものである。複合ヘッド10
0の一方の端面(図1における左端面)は、磁気記録媒
体に対向している媒体対向面(またはエアベアリング
面:ABS)Sであり、本発明における「外部磁場に対
向する面」の一具体例に対応している。図1では、磁気
記録媒体の移動方向は矢印Zで表され、磁気記録媒体の
トラック幅の方向は矢印Xで表されている。また、磁気
記録媒体と複合ヘッド100が対向する方向は矢印Yで
表されている。
【0034】複合ヘッド100は、例えばAl2 3
TiC(アルティック)よりなる基体1を有している。
この基体1の上には、例えばAl2 3 (アルミナ)よ
りなる膜厚2〜10μmの絶縁層2と、NiFe(パー
マロイ)などの磁性材料よりなる膜厚1〜3μmの下部
シールド層3が積層されている。下部シールド層3の上
には、Al2 3 またはAlN(チッ化アルミニウム)
よりなる膜厚10〜100nmの下部シールドギャップ
層4と上部シールドギャップ層8が形成されている。
【0035】本実施の形態では、下部シールドギャップ
層4と上部シールドギャップ層8の間には、スピンバル
ブ膜である積層体5を含むMR素子50(図2)が埋設
されている。上部シールドギャップ層8上には、Ni−
Fe(パーマロイ)などの磁性材料からなり、再生ヘッ
ド部102と記録ヘッド部101の双方に用いられる膜
厚1〜4μmの上部シールド層兼下部磁極(以下、上部
シールド層と記す。)9が形成されている。
【0036】上部シールド層9上には、例えばAl2
3 などの絶縁膜よりなる膜厚0.1〜0.5μmの記録
ギャップ層10が形成されている。この記録ギャップ層
10の上に、膜厚1.0〜5.0μmのフォトレジスト
層11を介して、記録ヘッド用の第1層目の薄膜コイル
12(膜厚2〜3μm)と、これを覆うフォトレジスト
層13が形成されている。フォトレジスト層13の上に
は、第2層目の薄膜コイル14(膜厚2〜3μm)とこ
れを覆うフォトレジスト層15が形成されている。な
お、本実施の形態では薄膜コイルが2層の例を示した
が、薄膜コイルの総数は1層あるいは3層以上であって
も良い。
【0037】フォトレジスト層11,13,15を覆う
ように、記録ヘッド部用の磁性材料である、例えば高飽
和磁束密度材のNiFe(パーマロイ)またはFeNよ
りなる膜厚約3μmの上部磁極16が形成されている。
なお、図1では図示しないが、上部磁極16は、例えば
Al2 3 よりなる膜厚20〜30μmのオーバーコー
ト層(図12(A)のオーバーコート層17)によって
覆われている。
【0038】下部シールド層3、下部シールドギャップ
層4、MR素子50、上部シールドギャップ層8および
上部シールド層9は、磁気記録媒体の情報(つまり磁気
記録媒体からの信号磁場)を検出する再生ヘッド部10
2を構成している。再生ヘッド部102は、磁気記録媒
体からの信号磁場によって積層体5に発生する電気抵抗
の変化を検出するようになっている。この「磁気記録媒
体からの信号磁場」が、本発明における「外部磁場」の
一具体例に対応する。
【0039】また、上部磁気シールド部(兼下部磁極)
9、記録ギャップ層10、コイル12,14および上部
磁極16は、磁気記録媒体に情報を書き込む記録ヘッド
部101を構成している。記録ヘッド部101は、コイ
ル12,14に流れる電流によって上下の磁極16,9
に磁束を生じ、磁極16、9間の記録ギャップ層10近
傍に生ずる磁束によって磁気記録媒体の磁性層を磁化す
るようになっている。
【0040】なお、下部シールド層3は、本発明におけ
る「第1のシールド層」の一具体例に対応する。上部シ
ールド層9は、本発明における「第2のシールド層」の
一具体例に対応する。これら上部シールド層9および下
部シールド層3は、本発明における「2つの磁気シール
ド層」の一具体例にも対応する。シールドギャップ層
4、8は、本発明における「第1のシールドギャップ
層」および「第2のシールドギャップ層」の一具体例に
それぞれ対応する。下部磁極(上部シールド層)9およ
び上部磁極16が本発明における「2つの磁性層」の一
具体例に対応し、下部磁極9、上部磁極16、薄膜コイ
ル12,14および記録ギャップ層10を含む部分が本
発明における「誘導型磁気変換素子」の一具体例に対応
する。
【0041】図2は、積層体5を含むMR素子50を表
す図であり、複合ヘッド100の媒体対向面Sと平行な
断面(図1におけるII−II断面)を表している。本
実施の形態のMR素子50は、下部シールドギャップ層
4の上に形成された、高抵抗の非磁性金属(Zn,B
i,Ta,Pt,Pdなど)からなる放熱層6と、この
放熱層6の上に形成された積層体5を含んでいる。積層
体5は、放熱層6の上に、例えばPtMn(白金−マン
ガン)からなる反強磁性層51、例えばCo(コバル
ト)からなる磁性層であるピンド層52、例えばCu
(銅)からなる非磁性金属層53、例えばNiFe(パ
ーマロイ)からなるフリー層54を順に積層したもので
ある。また、フリー層54の上には、例えばTaからな
る保護層58が形成されている。
【0042】ピンド層52と反強磁性層51とを積層し
た状態で例えば摂氏250度で熱処理すると、ピンド層
52と反強磁性層51の界面での交換結合により、ピン
ド層52の磁化の方向が固定される。なお、本実施の形
態では、ピンド層52の磁化の方向は図2におけるY方
向へ固定されるものとする。なお、図2において、図示
しない磁気記録媒体のトラック幅に対応する積層体5の
幅(MR素子50の読み出し幅)を再生トラック幅Tw
とする。
【0043】積層体5の図2における再生トラック幅方
向両側には、フリー層54の磁化方向を揃えてノイズ
(いわゆるバルクハウゼンノイズ)の発生を抑えるため
のバイアス印加膜が設けられている。本実施の形態で
は、バイアス印加膜は、バイアス用強磁性層55a,5
5bと、このバイアス用強磁性層55a,55bに積層
されたバイアス用反強磁性層56a,56bの2層で構
成されている。バイアス用強磁性層55a,55bとバ
イアス用反強磁性層56a,56bのそれぞれの界面で
の交換結合によりフリー層54に対するバイアス磁場が
発生するようになっている。なお、本実施の形態では、
フリー層54には図2におけるX方向のバイアス磁場が
与えられるものとする。
【0044】ここで、MR素子50が本発明における
「磁気変換素子」の一具体例に対応する。また、積層体
5が本発明における「感磁層」の一具体例に対応し、放
熱層6が本発明における「放熱層」の一具体例に対応す
る。さらに、反強磁性層51が本発明における「反強磁
性層」の一具体例に対応し、ピンド層52が本発明にお
ける「強磁性層」の一具体例に対応する。また、非磁性
金属層53が本発明における「磁気分離層」の一具体例
に対応し、フリー層54が本発明における「軟磁性層」
の一具体例に対応する。
【0045】図3は、積層体5の図2におけるIII−
III断面図であり、媒体対向面Sに垂直な断面を表し
ている。積層体5の媒体対向面Sにおいて、反強磁性層
51、ピンド層52、非磁性金属層53およびフリー層
54のそれぞれの一端(図3における左端)は、媒体対
向面Sと一致している。また、積層体5の媒体対向面S
と反対側の端面(図3における右端面)は、媒体対向面
Sと平行な端面となっている。なお、フリー層54の媒
体対向面Sからその反対面までの距離が、MRハイトに
対応している。
【0046】図4は、積層体5と放熱層6の平面形状と
相対位置関係を表すものであり、MR素子50を図2に
おける矢印IV方向から見た図である。図4に示したよ
うに、放熱層6の層表面の面積は、積層体5の層表面の
面積よりも大きい。具体的には、放熱層6の媒体対向面
Sから反対面までの距離L1は、積層体5の媒体対向面
Sから反対面までの距離L2よりも長い。また、放熱層
6の再生トラック幅Tw方向の長さWは、再生トラック
幅Twよりも長い。なお、放熱層6の膜厚は例えば1n
m以上100nm以下である。
【0047】ここでは、放熱層6の媒体対向面Sから反
対面までの距離L1は0.8μmであり、積層体5の媒
体対向面Sから反対面までの距離L2は0.3μmであ
る。また、放熱層6の再生トラック幅Tw方向の長さW
は1.0μmであり、再生トラック幅Twは0.5μm
である。
【0048】複合ヘッド100の製造方法 次に、図5ないし図19を参照して、この複合ヘッド1
00の製造方法について説明する。なお、図5ないし図
11および図12(A)は媒体対向面に垂直な断面を表
している。また、図12(B)および図13ないし図1
8は複合ヘッド100のMR素子50を含む部分を媒体
対向面に平行な断面を拡大して表している。また、図1
9は、複合ヘッド100の平面構成を示している。
【0049】本実施の形態に係る製造方法では、まず、
図5に示したように、例えばAl23 ・TiC(アル
ティック)よりなる基体1上に、例えばAl2 3 (ア
ルミナ)よりなる絶縁層2を、約2〜10μmの膜厚で
堆積する。
【0050】次に、絶縁層2上に、磁性材料よりなる再
生ヘッド用の下部シールド層3を、例えばめっき法によ
って1〜3μmの膜厚に形成する。次に、下部シールド
層3の上に、例えばAl2 3 またはAlNを10〜1
00nmの膜厚にスパッタ堆積し、絶縁層としての下部
シールドギャップ層4を形成する。
【0051】次に、図13に拡大して示したように、下
部シールドギャップ層4上に、Zr,Bi, Ta,P
t,Pdのいずれかを含む高抵抗非磁性金属を1〜10
0nmの膜厚にスパッタ堆積し、放熱層6を形成するた
めの放熱層形成膜6’を形成する。
【0052】次に、図6および図14に示したように、
放熱層形成膜6’上の所定の位置にフォトレジストパタ
ーン6aを形成し、このフォトレジストパターン6aを
マスクとして放熱層形成膜6’をエッチングし、放熱層
6のパターンを形成する。
【0053】次に、図7に示したように、放熱層6の上
に、積層体5を形成するための積層膜5′を数十nmの
膜厚に形成する。具体的には、図15に拡大して示した
ように、放熱層6の上に、反強磁性層51、ピンド層5
2、非磁性金属層53、フリー層54および保護層58
をこの順にスパッタ法で積層形成し、積層膜5′とす
る。
【0054】ここで、反強磁性層51は、例えばPtM
n(白金−マンガン)、NiMn(ニッケル−マンガ
ン)等の材料を用いて20nm程度の膜厚に形成する。
ピンド層52は、例えばCo(コバルト)等の材料を用
いて2nm程度の膜厚に形成する。非磁性金属層53
は、例えばCu(銅)等の材料を用いて2.5nmの膜
厚に形成する。フリー層54は、例えばNiFe(パー
マロイ)等の材料を用いて8nmの膜厚に形成する。な
お、図10において、反強磁性層51、ピンド層52、
非磁性金属層53、フリー層54および保護層58の各
膜厚は、他の層の膜厚に比べて誇張して描かれている。
【0055】保護層58は、Ta、Nb、Hb、Zr、
Hf、Cu、Al、Rh、Ru、Pt、RuRhMn、
PtMn、PtMnRhおよびTiWから選ばれた1つ
の材料による単層膜、またはTa/PtMn、Ta/C
u、Ta/Al、Ta/Ru、TiW/Cu、TiW/
RhおよびTiW/Ruから選ばれた1つの2層膜を用
いる(なお、元素間の「/」なる表示は両元素が積層さ
れていることを表している)。
【0056】次に、図8および図16に示したように、
積層膜5′の上の積層体5を形成すべき位置に選択的に
フォトレジストパターン6bを形成する。このとき、フ
ォトレジストパターン6bは、後述するリフトオフを容
易に行うことができるように、例えば断面形状をT型と
する。
【0057】このフォトレジストパターン6bをマスク
として、積層膜5′を、例えばAr(アルゴン)等を用
いたイオンミリング法によって垂直にエッチングして、
反強磁性層51、ピンド層52、非磁性金属層53およ
びフリー層54からなる積層体5のパターンを形成す
る。
【0058】次に、図17に示したように、積層体5の
両側に、フリー層54にバイアス磁場を与えるためのバ
イアス用強磁性層55a,55bとバイアス用反強磁性
層56a,56bを積層する。さらに、バイアス用反強
磁性層56a,56bの上に、リード層7a,7bを1
00〜200nm程度の膜厚に形成する。なお、このリ
ード層7は、例えば、Ta(タンタル)とAu(金)の
積層膜、Ti・W(チタン・タングステン合金)とTa
の積層膜として形成される。
【0059】なお、バイアス用反強磁性層56a,56
b、および積層体5の反強磁性層51の材料としては、
Pt47〜52at%、Mn48〜53at%なる組成
(最も好ましくはPt48at%、Mn52at%)の
PtMn、Pt33〜52at%、Mn45〜57at
%、Rh0〜17at%なる組成(最も好ましくはPt
40at%、Mn51at%、Rh9%)のPtMnR
h、Ru0〜20at%、Rh0〜20at%、Mn7
5〜85at%なる組成(最も好ましくはRu3at
%、Rh15at%、Mn82at%)のRuRhMn
の中から選択することができる。
【0060】次に、リフトオフ処理によって、フォトレ
ジストパターン6bとその上に積層されている堆積物D
(バイアス用強磁性層、バイアス用反強磁性層およびリ
ード導体層の各材料)を除去する。
【0061】次に、図9および図18に示したように、
下部シールドギャップ層4および積層体5を覆うように
して、AlN等の絶縁膜からなる上部シールドギャップ
層8を、10〜100nm程度の膜厚に形成し、積層体
5をシールドギャップ層4,8内に埋設する。
【0062】次に、上部シールドギャップ層8上に、磁
性材料からなり、再生ヘッドと記録ヘッドの双方に用い
られる上部シールド層兼下部磁極(以下、上部シールド
層と記す。)9を、約1〜4μmの膜厚に形成する。
【0063】次に、図10に示したように、上部シール
ド層9上に、絶縁膜、例えばAl2O3膜よりなる記録ギ
ャップ層10を、0.1〜0.5μmの膜厚に形成し、
この記録ギャップ層10上に、スロートハイトを決定す
るフォトレジスト層11を、約1.0〜2.0μmの膜
厚で、所定のパターンに形成する。次に、フォトレジス
ト層11上に、誘導型の記録ヘッド用の第1層目の薄膜
コイル12を、2〜3μmの膜厚に形成する。次に、フ
ォトレジスト層11および薄膜コイル12を覆うように
して、フォトレジスト層13を、所定のパターンに形成
する。次に、フォトレジスト層13上に、第2層目の薄
膜コイル14を、2〜3μmの膜厚に形成する。次に、
フォトレジスト層13およびコイル14を覆うようにし
て、フォトレジスト層15を、所定のパターンに形成す
る。
【0064】次に、図11に示したように、コイル1
2,14よりも後方(図11における右側)の位置にお
いて、磁路形成のために、記録ギャップ層10を部分的
にエッチングして開口部10aを形成する。次に、記録
ギャップ層10、開口部10a、フォトレジスト層1
1,13,15を覆うようにして、記録ヘッド用の磁性
材料である、例えば高飽和磁束密度材のNiFe(パー
マロイ)またはFeNよりなる上部磁極16を、約3μ
mの膜厚にパターン形成する。この上部磁極16は、コ
イル12,14の後方の開口部10aにおいて上部シー
ルド層(下部磁極)9と接触し、磁気的に連結してい
る。
【0065】次に、図12(A)に示したように、上部
磁極16をマスクとして、イオンミリングによって、記
録ギャップ層10と上部シールド層(下部磁極)9をエ
ッチングする。次に、上部磁極16上に、例えばAl2
3 よりなるオーバーコート層17を、20〜30μm
の膜厚に形成する。
【0066】次に、ピンド層52の磁場の方向を固定
(ピンニング)するために反強磁性層51とピンド層5
2の界面での交換結合を起こさせる処理と、バイアス磁
場を発生するために、バイアス用反強磁性層56a,5
6bとバイアス用強磁性層55a,55bの各界面での
交換結合を起こさせる処理を行う。
【0067】反強磁性層51とピンド層52の界面での
交換結合が生じうる温度( ブロッキング温度) と、バイ
アス用反強磁性層56a,56bとバイアス用強磁性層
55a,55bの界面での交換結合が生じうる温度は、
互いに異なっていることが望ましい。前者が後者より高
温の場合、磁界発生装置付きのチャンバ等を利用して、
複合ヘッド100を前者(反強磁性層51とピンド層5
2のブロッキング温度)より高い温度に加熱する。そし
て、複合ヘッド100を徐々に冷却し、反強磁性層51
とピンド層52のブロッキング温度に達したところで、
ピンド層52に所定の磁化方向(図2または図3におけ
るY方向)の磁場を与える。これにより、ピンド層52
の磁化方向が固定される。
【0068】そして、複合ヘッド100の温度がバイア
ス用反強磁性層56a,56bとバイアス用強磁性層5
5a,55bのブロッキング温度まで下がったところ
で、バイアス用強磁性層55a,55bに所定の磁化方
向(図2または図3におけるX方向)の磁場を与える。
これによりバイアス用強磁性層55a,55bの磁化方
向が固定される。磁化方向が固定されたバイアス用強磁
性層55a,55bによって、両バイアス用強磁性層5
5a,55bに挟まれた積層体5にバイアス磁界が印加
される。なお、反強磁性層51とピンド層52のブロッ
キング温度が、バイアス用反強磁性層56a,56bと
バイアス用強磁性層55a,55bのブロッキング温度
よりも低い場合には、上述の作業順序が逆になる。
【0069】最後に、スライダの機械加工を行って、記
録ヘッドおよび再生ヘッドの媒体対向面Sを形成して、
複合ヘッド100が完成する。図12(B)に示したよ
うに、上部磁極16、記録ギャップ層10および上部シ
ールド層(下部磁極)9の一部の各側壁が垂直に自己整
合的に形成された構造は、トリム(Trim)構造と呼ばれ
る。このトリム構造によれば、狭トラックの書き込み時
に発生する磁束の広がりによる実効トラック幅の増加を
防止することができる。
【0070】図19は、上述のようにして製造された複
合ヘッドの平面図である。なお、図19では、オーバー
コート層17を省略している。なお、図5ないし図11
および図12(A)は、図19におけるA−A′線断面
を表している。また、図12(B)および図13ないし
図18は、図19におけるB−B′線断面を表してい
る。
【0071】複合ヘッドの動作 次に、このように構成された複合ヘッド100の動作
(再生動作)について説明する。
【0072】図2および図3において、積層体5のピン
ド層52と反強磁性層51の界面での交換結合による交
換異方性磁場により、ピンド層52の磁化の方向は図中
Y方向へ固定される。また、フリー層54の磁化方向
は、積層体5の両側に配置されたバイアス用強磁性層5
5a,55bの発するバイアス磁界により、トラック幅
方向(図中X方向)に揃えられている。
【0073】ピンド層52、非磁性金属層53およびフ
リー層54には、リード層7a,7bを通じて、直流定
電流である検出電流(センス電流)が図中X方向に流さ
れる。磁気記録媒体からの信号磁場を受けると、フリー
層54の磁化方向が変化する。フリー層54の磁化方向
とピンド層52の(固定されている)磁化方向との相対
角度に応じて、電気抵抗が変化し、この電気抵抗の変化
が電圧変化として検出される。
【0074】このとき、検出電流が積層体5中を流れる
ことによりジュール熱が発生する。このジュール熱は、
主に電流がピンド層52、非磁性金属層53およびフリ
ー層54を流れることにより発生するものである。この
ジュール熱は、熱伝達により、積層体5と放熱層6の境
界面を通って放熱層6に移動し、さらに放熱層6と下部
シールドギャップ層4の境界面を通って下部シールドギ
ャップ4(およびその下の下部シールド層3)に移動す
る。
【0075】本実施の形態では、積層体5に、比較的熱
伝導率の大きな材料からなる放熱層6が隣接しているた
め、積層体5中の熱が放熱層6に移動しやすい。さら
に、放熱層6の層表面の面積が、積層体5の層表面の面
積より広いため、より広い境界面(積層体5と放熱層6
の境界面、および放熱層6と下部シールドギャップ層4
の境界面)で熱の移動が行われる。従って、MR素子5
0の放熱能力が向上する。
【0076】信号磁場の検出は、フリー層54における
磁化方向の変動に基づいて行われるので、磁気記録媒体
の高密度化に対応するためには、磁気記録媒体のトラッ
ク幅に合わせてMR素子50の再生トラック幅TwとM
Rハイトを小さくすれば良い。本実施の形態では、フリ
ー層54を小さくしても放熱層6によって放熱面積(熱
が移動する境界面の面積)を確保することができる。つ
まり、高密度記録に対応しつつ、MR素子の放熱能力を
向上させることができる。
【0077】放熱層の効果 図20は、本実施の形態のMR素子50に4〜8mAの
電流を流し、その時のMR素子50の温度上昇を測定し
た結果を表すものである。なお、放熱層6の膜厚は10
nmであり、放熱層6の再生トラック幅方向の長さは
1.0μmである。また、放熱層6の媒体対向面Sから
反対面までの距離は0.8μmであり、積層体5の媒体
対向面Sから反対面までの距離のよりも0.5μm長
い。なお、図20には、比較のため、放熱層6を設けな
かった場合のMR素子の実験データも示されている。
【0078】図20に示したように、積層体5と下部シ
ールドギャップ層4との間に放熱層6を設けたことによ
って、温度上昇を約40%低くすることができた。
【0079】放熱層の最適膜厚 図21は、放熱層6の膜厚と、MR素子の温度上昇との
関係を示す特性図である。この図21において、温度上
昇は、積層体5の膜厚が0.5nmの場合の温度上昇
(℃)に対する相対的な値として表されている。なお、
図21では、MR素子50に6mAの直流定電流を流し
ている。
【0080】また、図21には、複合ヘッド100を磁
気記録媒体と対向させた状態で、磁気記録媒体からの磁
界(SとN)を切り替えた際の、MR素子50の読み出
し出力(電圧出力)のプラスとマイナスのアシンメトリ
ー(非対称性)が示されている。具体的には、図22に
示されているように、MR素子50の出力波形のプラス
のピーク値V1、マイナスのピーク値V2(V1,V2
いずれも絶対値)に対して、アシンメトリーAsym
は、 Asym=(V1−V2)/V1×100 と定義されている。一般に、MR素子では、アシンメト
リーを±10%の範囲内に抑えることが求められてい
る。
【0081】図21に示されているように、放熱層6の
膜厚が1nm未満の場合、MR素子50の放熱効果はあ
まり見られない。一方、放熱層6の膜厚が100nmよ
り大きいと、アシンメトリーが10%を超えてしまう
(これは、放熱層6に分流した検出電流によって生じる
磁界の影響と考えられる)。従って、放熱層6の膜厚
は、1nmから100nmであることが望ましい。
【0082】このように本実施の形態によれば、MR素
子50の積層体5に放熱層6が隣接して形成されている
ため、磁気記録媒体のトラック幅に合わせてMR素子5
0のMRハイト等を小さくすると同時に、放熱層6の面
積を放熱に必要な分だけ確保することが可能になる。す
なわち、磁気記録媒体の高密度化に対応すると同時に、
放熱能力を高めることができる。
【0083】なお、MR素子50のジュール熱は、積層
体5のトラック幅方向中央部で特に多く発生する。本実
施の形態では、放熱層6の媒体対向面Sから反対面まで
の距離を長くしているので、放熱層6の再生トラック幅
方向の長さを長くした場合に比べて、積層体5の中央部
で発生した熱を効率的に放熱することができる。
【0084】さらに、放熱層6が、積層体5よりも高抵
抗の非磁性金属膜で形成されているので、検出電流の放
熱層6への分流が比較的少ない。
【0085】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態に係るMR素子について説明する。第2の
実施の形態は、放熱層が積層体の上に設けられている点
で第1の実施の形態と異なり、その他の構成は第1の実
施の形態と同様である。以下、第1の実施の形態と異な
る点についてのみ説明し、その他の説明は省略する。
【0086】図23は、第2の実施の形態のMR素子に
おける積層体5と放熱層61の断面構造を表すものであ
り、媒体対向面Sと垂直な断面(つまり、第1の実施の
形態に係る図3に相当する断面)を表している。放熱層
61は、積層体5の上に形成されている。放熱層61
は、第1の実施の形態の放熱層6と同様、高抵抗の非磁
性金属(Zn,Bi,Ta,Pt,Pdなど)で構成さ
れている。放熱層61の層表面の面積は、積層体5と同
じである。
【0087】図24は、第2の実施の形態のMR素子の
製造方法における一工程を表すものである。図24に示
されているように、第1の実施の形態と同様、基体1の
上に、絶縁層2、下部シールド層3および下部シールド
ギャップ層4を積層する。さらに、下部シールドギャッ
プ層4の上に、積層体5を形成するための積層膜5’を
形成する。積層膜5’の構成は第1の実施の形態と同様
である。
【0088】次に、積層膜5’の上に、高抵抗の非磁性
金属(Zn,Bi,Ta,Pt,Pd)からなる放熱層
形成膜61’をスパッタリングにより1nm〜100n
mの膜厚に形成する。そして、放熱層形成膜61’上の
所定の箇所にフォトレジストパターン6bを形成し、こ
のフォトレジストパターン6bをマスクとしてエッチン
グを行って、図23のような放熱層61を形成する。こ
のようにして、積層体5の上に放熱層61が形成された
図23に示す構造を形成することができる。これ以降の
工程は、上記第1の実施の形態と同様である。つまり、
上記第1の実施の形態における図5〜図12に示したの
と同様の工程により複合ヘッドが完成する。
【0089】本実施の形態によれば、MR素子の積層体
5で発生した熱が、放熱層61を通って上部シールドギ
ャップ層8および上部シールド層9に移動するので、放
熱能力を高めることができるという第1の実施の形態と
同様の効果が得られる
【0090】[第3の実施の形態]次に、本発明の第3
の実施の形態に係るMR素子について説明する。第3の
実施の形態は、積層体を2つの放熱層で挟み込むように
構成している点で第1の実施の形態と異なり、その他の
構成は第1の実施の形態と同様である。以下、第1の実
施の形態と異なる点についてのみ説明し、その他の説明
は省略する。
【0091】図25は、第3の実施の形態のMR素子に
おける積層体と放熱層の断面構造を表すものであり、媒
体対向面Sと垂直な断面(つまり、第1の実施の形態に
係る図3に相当する断面)を表している。本実施の形態
において、積層体5の下には第1の放熱層62が形成さ
れ、積層体5の上には第2の放熱層63が形成されてい
る。なお、第1および第2の放熱層62,63は、第1
の実施の形態の放熱層6と同様、高抵抗の非磁性金属
(Zn,Bi,Ta,Pt,Pdなど)で1〜100n
mの膜厚に構成されている。第1の放熱層62の層表面
の面積は、第1の実施形態の放熱層6(図4)と同じで
あり、積層体5の層表面の面積よりも大きい。一方、第
2の放熱層63の層表面の面積は、積層体5と同じであ
る。
【0092】図26は、第3の実施の形態のMR素子の
製造方法における一工程を表すものである。図26に示
されているように、第1の実施の形態と同様、基体1の
上に、絶縁層2、下部シールド層3および下部シールド
ギャップ層4を積層する。さらに、第1の実施の形態と
同様の方法で、下部シールドギャップ層4の上に、高抵
抗の非磁性金属(Zn,Bi,Ta,Pt,Pd)から
なる第1の放熱層62のパターンを形成する。
【0093】次に、第1の放熱層62と下部シールドギ
ャップ層4を覆うように、積層体5を形成するための積
層膜5’を形成する。積層膜5’の構成は第1の実施の
形態と同様である。さらに、積層膜5’の上に、第2の
放熱層63を形成するための、高抵抗の非磁性金属(Z
n,Bi,Ta,Pt,Pd)からなる放熱層形成膜6
3’を、スパッタリングにより1nm〜100nmの膜
厚に積層する。そして、放熱層形成膜63’の放熱層6
3を形成する箇所にフォトレジストパターン6bを形成
し、このフォトレジストパターンをマスクとしてエッチ
ングを行うことにより、図25に示す第2の放熱層63
を形成する。このようにして、積層体5が2つの放熱層
62,63に挟まれた図25のに示す構造を形成するこ
とができる。これ以降の工程は、上記第1の実施の形態
と同様である。つまり、上記第1の実施の形態における
図5〜図12に示したのと同様の工程により複合ヘッド
が完成する。
【0094】本実施の形態によれば、MR素子の積層体
5で発生した熱が、上下の放熱層62,63を通って上
部シールドギャップ層8、上部シールド層9、下部シー
ルドギャップ層4および下部シールド層3に移動する。
従って、第1の実施の形態に比べ、さらに放熱能力が向
上するという効果が得られる。
【0095】[第4の実施の形態]次に、本発明の第4
の実施の形態に係るMR素子について説明する。本実施
の形態のMR素子は、反強磁性層と放熱層の間に絶縁層
を有している点で第1の実施の形態と異なり、その他の
構成は第1の実施の形態と同様である。以下、第1の実
施の形態と異なる点についてのみ説明し、その他の説明
は省略する。
【0096】図27は、第4の実施の形態のMR素子に
おける積層体と放熱層の断面構造を表すものであり、媒
体対向面Sと垂直な断面(つまり、第1の実施の形態に
係る図3に相当する断面)を表している。本実施の形態
において、放熱層6の積層体5側の面には、検出電流の
放熱層6への分流を防ぐための絶縁層65が形成されて
いる。この絶縁層65は、上記の高抵抗非磁性金属で形
成された放熱層6の表面をプラズマ酸化することにより
形成される酸化物層である。絶縁層65の膜厚は2〜3
0nmであることが望ましい。これは、絶縁層65の膜
厚が2nm未満の場合には検出電流の放熱層6への分流
を防ぐことが難しく、絶縁層65の膜厚が30nmより
大き場合には絶縁層65が反強磁性層51から放熱層6
への間の熱移動を妨げてしまうためである。なお、この
絶縁層65は、Al2 3 ,SiO2などの酸化膜であ
っても良い。
【0097】図28ないし図30は、第4の実施の形態
のMR素子の製造方法を表すものである。まず、図28
に示されているように、第1の実施の形態と同様、基体
1の上に、絶縁層2、下部シールド層3および下部シー
ルドギャップ層4を積層する。下部シールドギャップ層
4の上には、高抵抗の非磁性金属(Zn,Bi,Ta,
Pt,Pd)からなる放熱層形成膜6’を形成する。次
に、放熱層形成膜6’の表面をプラズマ酸化することに
より、2〜30nmの膜厚の絶縁層65を形成する。
【0098】次に、図29に示されているように、放熱
層形成膜6’の所定の箇所にフォトレジストパターン6
cを形成する。絶縁層65と放熱層形成膜6’をエッチ
ングすると、上面に絶縁層65を有する放熱層6が形成
される。次に、図30に示されているように、絶縁層6
5と下部シールドギャップ層4を覆うように、積層体5
を形成するための積層膜5’を形成する。積層膜5’の
構成は第1の実施の形態と同様である。これ以降の工程
は、上記第1の実施の形態と同様である。つまり、上記
第1の実施の形態における図5〜図12に示したのと同
様の工程により複合ヘッドが完成する。
【0099】本実施の形態によれば、MR素子で発生し
た熱が、表面積の大きい放熱層6を通って下部シールド
ギャップ層4および下部ギャップ層3に放熱されるた
め、MR素子を小型化しても必要な放熱能力を確保する
ことができるという第1の実施の形態と同様の効果が得
られる。さらに、積層体5と放熱層6との間に絶縁層6
5が介在しているので、検出電流の放熱層6への分流を
防止することができ、無駄な消費電力を減らすことがで
きるという効果が得られる。
【0100】[第5の実施の形態]次に、本発明の第5
の実施の形態について説明する。本実施の形態のMR素
子の積層体は、媒体対向面の反対面が媒体対向面に対し
て傾斜している点で第1の実施の形態と異なり、その他
の構成は第1の実施の形態と同様である。以下、第1の
実施の形態と異なる点についてのみ説明し、その他の説
明は省略する。
【0101】図31は、第5の実施の形態のMR素子の
積層体105の断面構造を表すものであり、媒体対向面
Sと垂直な断面(つまり、第1の実施の形態に係る図3
に相当する断面)を表している。下部シールドギャップ
層4上には、高抵抗の非磁性金属(Zn,Bi,Ta,
Pt,Pd)からなる放熱層160が形成されており、
放熱層160の上には、例えばPtMn(白金−マンガ
ン)からなる反強磁性層151、例えばCo(コバル
ト)からなる磁性層であるピンド層152、例えばCu
(銅)からなる非磁性金属層153、例えばNiFe
(パーマロイ)からなるフリー層154、例えばTaか
らなる保護層158が順に積層されている。
【0102】積層体105の媒体対向面Sと反対側の端
面(図中右側の端面)はテーパ面105Aとなってい
る。テーパ面105Aは、媒体対向面Sから反対面まで
の距離が、フリー層154、非磁性金属層153、ピン
ド層152、反強磁性層151および放熱層160の順
に長くなるように形成されている。
【0103】図32および図33はMR素子の製造方法
を表すものである。図32に示したように、第1の実施
形態と同様の工程により、基体1上に、絶縁層2、下部
シールド層3および下部シールドギャップ層4を積層す
る。次に、下部シールドギャップ層4上に、Zr,B
i, Ta,Pt,Pdの元素のいずれかを含む高抵抗非
磁性金属を1〜100nmの膜厚にスパッタ堆積し、放
熱層160を形成するための放熱層形成膜6’を形成す
る。次に、放熱層形成膜6’上に、積層体105を形成
するための積層膜105’を形成する。積層膜105’
は、例えばPtMn(白金−マンガン)からなる反強磁
性層151、例えばCo(コバルト)からなる磁性層で
あるピンド層152、例えばCu(銅)からなる非磁性
金属層153、例えばNiFe(パーマロイ)からなる
フリー層154、例えばTaからなる保護層158を積
層したものである。
【0104】次いで、図33に示したように、積層膜1
05’の積層体105を形成する箇所にフォトレジスト
パターン6dを形成し、このフォトレジストパターン6
dをマスクとして、積層膜105’を、例えばAr(ア
ルゴン)イオン等を用いたイオンミリング法により斜め
方向からエッチングして、媒体対向面Sと反対の側にテ
ーパ面105Aを形成する。テーパ面105Aの傾き
は、イオンの入射角度αとフォトレジストパターン6d
の厚さtによって制御することができる。イオンの入射
角度αは10〜60度の範囲で調整し、フォトレジスト
パターン6dの厚さtは0.5〜50μmの範囲で調整
する。例えば、イオンの入射角度αを10度とし、フォ
トレジストパターン6dの厚さtを3μmとすると、テ
ーパ面105Aのテーパ角度θは15度になる。
【0105】これ以降の工程は、第1の実施の形態と同
様である。つまり、第1の実施の形態における図5ない
し図12に示したのと同様の工程により複合ヘッドが完
成する。
【0106】このように構成されたMR素子は以下のよ
うな効果を奏する。すなわち、磁界の検出は、フリー層
154における磁化方向の変動に基づいて行われるの
で、磁気記録媒の高密度化に対応するためには、フリー
層154だけを小さくすれば良い。本実施の形態では、
フリー層154の面積よりも反強磁性層151と放熱層
160の面積が大きいので、フリー層154を小さくし
ても反強磁性層151と放熱層160によって放熱面積
を確保することができる。つまり、高密度記録に対応し
つつ、MR素子の放熱能力を向上させることができる。
【0107】なお、本実施の形態のMR素子の積層体1
05の反強磁性層151と放熱層160の間に、第4の
実施の形態のような絶縁層65を設けても良い。
【0108】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定さ
れず、種々の変形が可能である。例えば、上記各実施の
形態における積層体は、AMR膜やトンネル接合型磁気
抵抗効果膜(TMR膜)であっても良い。また、上記各
実施の形態におけるMR素子は、AMR膜を用いた素子
や、TMR膜を用いた素子で構成しても良い。
【0109】また、バイアス印加膜としては、バイアス
用強磁性層55a,55bとバイアス用反強磁性層56
a,56bの代わりに、硬磁性膜(Hard Magnet)を用
いても良い。また、フリー層54やピンド層52は、そ
れぞれ複数層の積層膜であっても良い。また、積層体5
の積層順序を逆にし、下部シールドギャップ層4の上に
フリー層54、非磁性金属層53、ピンド層52、反強
磁性層51をこの順に積層しても良い。
【0110】また、上記各実施の形態では、本発明の磁
気変換素子を複合型薄膜磁気ヘッドに用いる場合につい
て説明したが、再生専用の薄膜磁気ヘッドに用いること
も可能である。
【0111】さらに、本発明の磁気変換素子は、上記各
実施の形態で取り上げた薄膜磁気ヘッドのほかに、例え
ば、磁気信号を検知するセンサや、磁気信号を記憶する
メモリ等に適用することも可能である。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項15のいずれか1に記載の磁気変換素子、請求項1
6ないし請求項18のいずれか1に記載の薄膜磁気ヘッ
ド、請求項19ないし請求項26のいずれか1に記載の
磁気変換素子の製造方法、または請求項27記載の薄膜
磁気ヘッドの製造方法によれば、磁気変換素子の感磁層
に隣接する放熱層を設けたので、感磁層で発生した熱が
放熱層を介して外部に放熱され、放熱能力が向上すると
いう効果が得られる。
【0113】特に、請求項3に記載の磁気変換素子によ
れば、放熱層の膜厚を1nm以上100nm以下とする
ようにしたので、放熱効果を確実に得ることができ、且
つ、読み出し出力のプラスとマイナスのアシンメトリー
(非対称性)を許容範囲内に納めることができる。
【0114】また、特に、請求項4に記載の磁気変換素
子によれば、放熱層が積層体よりも高い抵抗を有する物
質で形成されているため、検出電流の放熱層への分流が
抑制され、従って無駄な電力消費が低減される。
【0115】また、特に、請求項7に記載の磁気変換素
子によれば、放熱層の表面積を積層体の表面積よりも大
きくしたので、高記録密度化に対応するために積層体を
小型化しても、放熱層の表面積を放熱に必要な分だけ確
保することが可能になる。
【0116】また、特に、請求項11に記載の磁気変換
素子によれば、積層体と放熱層の間に絶縁層を設けるよ
うにしたので、検出電流の放熱層への分流が抑制され、
従って無駄な電力消費が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの媒体対向面と垂直な断面を表す図である。
【図2】図1の薄膜磁気ヘッドのMR素子の媒体対向面
と平行な断面を表す図である。
【図3】図2のMR素子の媒体対向面に垂直な断面を表
す図である。
【図4】図2のMR素子の平面形状を表す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法における一工程を説明するための断面図で
ある。
【図6】図5に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図7】図6に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図8】図7に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図9】図8に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図10】図9に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図11】図10に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図12】図11に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法における一工程を説明するための断面図
であって、媒体対向面に平行な断面の拡大図である。
【図14】図13に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図15】図14に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図16】図15に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図17】図16に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図18】図17に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの平面図である。
【図20】本発明の第1の実施の形態における放熱効果
の実験結果を表す特性図である。
【図21】本発明の第1の実施の形態における放熱効果
とアシンメトリーの実験結果を表す特性図である。
【図22】アシンメトリーの概念を表す図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態に係るMR素子の
媒体対向面と垂直な断面を表す図である。
【図24】図23のMR素子の製造方法における一工程
を説明するための拡大断面図である。
【図25】本発明の第3の実施形態に係るMR素子の媒
体対向面と垂直な断面を表す図である。
【図26】図25のMR素子の製造方法における一工程
を説明するための拡大断面図である。
【図27】本発明の第4の実施の形態に係るMR素子の
媒体対向面と平行な断面を表す図である。
【図28】図27のMR素子の製造方法における一工程
を説明するための拡大断面図である。
【図29】図28に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図30】図29に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図31】本発明の第5の実施の形態に係るMR素子の
媒体対向面と垂直な断面を表す図である。
【図32】図31のMR素子の製造方法の一工程を説明
するための拡大断面図である。
【図33】図32に続く工程を説明するための拡大断面
図である。
【図34】従来の薄膜磁気ヘッドの断面構成を表す図で
ある。
【図35】図34の薄膜磁気ヘッドのMR素子の媒体対
向面と平行な断面構成を表す図である。
【図36】図34の薄膜磁気ヘッドのMR素子の媒体対
向面と垂直な断面構成を表す図である。
【符号の説明】
1…基体、2…絶縁層、3…下部シールド層、4…下部
シールドギャップ層、5…MR素子、5′…積層膜、5
0…MR素子、51…反強磁性層、52…ピンド層、5
3…非磁性金属層、54…フリー層、55a,55b…
バイアス用強磁性層、56a,56b…バイアス用反強
磁性層、6…放熱層、6′…放熱層形成膜、6a,6
b,6c,6d…フォトレジストパターン、65…絶縁
層、7a,7b…リード層、8…上部シールドギャップ
層、9…上部シールド層兼下部磁極、10…記録ギャッ
プ層、11,13,15…フォトレジスト層、16…上
部磁極、17…オーバーコート層。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部磁場を感知する感磁層と、前記感磁
    層に隣接して形成された放熱層とを備えたことを特徴と
    する磁気変換素子。
  2. 【請求項2】 前記放熱層は、前記感磁層の少なくとも
    一方の層表面に隣接して形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の磁気変換素子。
  3. 【請求項3】 前記放熱層の膜厚は1nm以上100n
    m以下であることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の磁気変換素子。
  4. 【請求項4】 前記放熱層は、前記感磁層よりも高い電
    気抵抗を有する物質で形成されていることを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の磁気変換
    素子。
  5. 【請求項5】 前記放熱層は、非磁性金属膜により形成
    されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の
    いずれか1に記載の磁気変換素子。
  6. 【請求項6】 前記放熱層は、Zr,Bi,Ta,P
    t,Pdのいずれかを含む材料で構成されていることを
    特徴とする請求項5記載の磁気変換素子。
  7. 【請求項7】 前記放熱層の層表面の面積は、前記感磁
    層の層表面の面積よりも大きいことを特徴とする請求項
    1ないし請求項6のいずれか1に記載の磁気変換素子。
  8. 【請求項8】 前記感磁層および前記放熱層は、それぞ
    れの一端面が、外部磁場に対向する面を形成するよう構
    成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7
    のいずれか1に記載の磁気変換素子。
  9. 【請求項9】 前記放熱層の前記一端面からその反対面
    までの距離は、前記感磁層の前記一端面からその反対面
    までの距離よりも長いことを特徴とする請求項8記載の
    磁気変換素子。
  10. 【請求項10】 前記感磁層の前記一端面の反対面は、
    この一端面に対して傾斜していることを特徴とする請求
    項8または請求項9に記載の磁気変換素子。
  11. 【請求項11】 さらに、 前記感磁層と前記放熱層の間に設けられた絶縁層を備え
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれ
    か1に記載の磁気変換素子。
  12. 【請求項12】 前記絶縁層の膜厚は、2nm以上30
    nm以下であることを特徴とする請求項11記載の磁気
    変換素子。
  13. 【請求項13】 前記感磁層は、外部磁場により電気抵
    抗が変化する磁気抵抗効果膜を含むことを特徴とする請
    求項1ないし請求項12に記載の磁気変換素子。
  14. 【請求項14】前記感磁層は、 磁気分離層と、 この磁気分離層の一方の面に隣接して形成され、外部磁
    場により磁化方向が自由に変化する軟磁性層と、 前記磁気分離層の他方の面に隣接して形成された強磁性
    層と、 前記強磁性層の前記磁気分離層に隣接する側の面と反対
    側の面に隣接して形成された反強磁性層とを備えている
    ことを特徴とする請求項13に記載の磁気変換素子。
  15. 【請求項15】 前記放熱層は、前記反強磁性層または
    前記軟磁性層に隣接していることを特徴とする請求項1
    4記載の磁気変換素子。
  16. 【請求項16】 磁気変換素子を備えた薄膜磁気ヘッド
    であって、 前記磁気変換素子が、請求項1ないし請求項15のいず
    れか1に記載の構造を有することを特徴とする薄膜磁気
    ヘッド。
  17. 【請求項17】 さらに、 前記磁気変換素子を挟んで対向するように配置され、前
    記磁気変換素子を磁気的に遮蔽する2つの磁気シールド
    層を備えたことを特徴とする請求項16記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  18. 【請求項18】 さらに、 互いに磁気的に連結され、かつ、記録媒体に対向する側
    の一部がギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を
    含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2つの磁性
    層と、 前記2つの磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有す
    る誘導型磁気変換素子を備えたことを特徴とする請求項
    16または請求項17に記載の薄膜磁気ヘッド。
  19. 【請求項19】 外部磁場を感知する感磁層と、この感
    磁層に隣接して形成された放熱層とを含む磁気変換素子
    の製造方法であって、 前記感磁層と前記放熱層とを、互いに隣接するように形
    成することを特徴とする磁気変換素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 基体上に前記放熱層を形成する工程
    と、この放熱層の上に前記感磁層を形成する工程とを含
    むことを特徴とする請求項19記載の磁気変換素子の製
    造方法。
  21. 【請求項21】 さらに、 前記放熱層の上に形成された前記感磁層の上に、もう一
    つの放熱層を形成する工程を含むことを特徴とする請求
    項20記載の磁気変換素子の製造方法。
  22. 【請求項22】 基体上に前記感磁層を形成する工程
    と、この感磁層の上に前記放熱層を形成する工程とを含
    むことを特徴とする請求項19記載の磁気変換素子の製
    造方法。
  23. 【請求項23】 前記放熱層の形成工程では、前記放熱
    層の膜厚を1nm以上100nm以下にすることを特徴
    とする請求項19ないし請求項22のいずれか1記載の
    磁気変換素子の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記放熱層は、スパッタリングによっ
    て形成されることを特徴とする請求項19ないし請求項
    23のいずれか1に記載の磁気変換素子の製造方法。
  25. 【請求項25】 さらに、 前記放熱層と前記感磁層の間に介在する絶縁層を形成す
    る工程を含むことを特徴とする請求項19ないし請求項
    24のいずれか1に記載の磁気変換素子の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記絶縁層は、前記放熱層の表面を酸
    化処理することによって形成されることを特徴とする請
    求項25記載の磁気変換素子の製造方法。
  27. 【請求項27】 磁気変換素子を備えた薄膜磁気ヘッド
    を製造する方法であって、 前記磁気変換素子を形成する工程が、請求項19ないし
    請求項26のいずれか1に記載の磁気変換素子の製造方
    法を用いて行われることを特徴とする薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
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