JP2000353997A - 適応アレイアンテナ装置 - Google Patents

適応アレイアンテナ装置

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JP2000353997A JP2000060870A JP2000060870A JP2000353997A JP 2000353997 A JP2000353997 A JP 2000353997A JP 2000060870 A JP2000060870 A JP 2000060870A JP 2000060870 A JP2000060870 A JP 2000060870A JP 2000353997 A JP2000353997 A JP 2000353997A
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敬三 長
Kentaro Nishimori
健太郎 西森
Toshikazu Hori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチパス環境下で、伝送品質が著しく劣化
した環境でも安定に指向性制御と波形等化を行う適応ア
レイアンテナ装置を提供する。 【解決手段】 複数のアンテナ素子(A1011〜A1
01n)の出力を重み付け合成(A103)した後、自
動周波数制御装置(A106)及び分数シンボル長適応
トランスバーサルフィルタ(A107)を介して出力す
る。重み付け合成は、はじめに、固有ベクトルビームを
形成する重みで行う。次いで、自動周波数制御装置及び
分数シンボル長トランスバーサルフィルタにより同期を
確立した後、2乗誤差最小法により決定される重みに切
り換える。固有ベクトルビームのもとでの同期の確立の
ためのA/D変換のサンプリングは伝送レートの2倍以
上の周波数で、そのタイミングは受信波のタイミングと
無関係である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線通信システム用
アンテナの指向性制御と波形等化を行う適応アンテナ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】適応アンテナ装置は、希望する信号と相
関の高い到来波を合成し、相関の低い到来波を抑圧する
ように指向性制御を行うアンテナ装置である。
【0003】アダプティブアレイアンテナにおいて指向
性は一般に各アンテナで受信した信号と参照信号を比較
し、その誤差の2乗を最小とするように制御される。ア
ダプティブアレイアンテナの指向性制御が理想的に動作
すれば、見通し外などの厳しいマルチパス環境下でも高
い伝送品質改善効果が期待できる。
【0004】しかし、受信信号と参照信号の比較を行う
ためには、まず受信した信号の同期を確立する必要があ
るため、同期部の動作が不安定になるとアダプティブア
レイアンテナの特性に大きな影響を与える。よって伝送
品質が著しく劣化した環境下での同期部の安定した動作
が重要である。
【0005】図34に従来の適応アンテナ装置を示す
(たとえばR.A.Monzingo and T.W.Mi11er, Introduction
to Adaptive Arrays, John Wi1ey & Sons, Inc. 198
0)。
【0006】複数のNアンテナ素子A511〜A51
N、該アンテナ素子の出力に複素重みを課す重み付け手
段A521〜A52N、該重み付け手段A521〜A5
2Nの重みを制御する重み制御装置A53、基準信号発
生装置A54、前記複数のアンテナ素子A511〜A5
1Nの出力に複素重み付けをされた信号を合成するため
の合成器A55から構成される適応アンテナ装置であ
る。
【0007】適応アンテナ装置の複数のアンテナ素子A
511〜A51Nで受信された信号をx1〜xNとし、
重み付け手段A521〜A52Nに設定される重みの値
をw1〜wNとし、希望信号成分をdと表すと、希望す
る信号との誤差の2乗が最小になるように指向性を形成
する重みの値(wopt)は
【0008】
【数5】
【0009】ここで、(式2)及び(式3)において、R
xxは、各アンテナ素子間の相関行列であり、E{P}
は、Pの期待値を表現するものである。また、x、及
びdは、xやdの共役を示す。更に、xは(式4)で
示される行列xの転置行列を表す。即ち、(式2)は、各
アンテナ素子間の相関行列Rxxが行列xの共役と行列
xの転置行列の積の期待値であることを表している。
【0010】また、(式3)のrxdは、各アンテナ素子
で受信された信号x1〜xNと希望波信号成分dの共役
との積の平均値の行列である。
【0011】適応アンテナ装置では、出力信号と希望す
る信号との誤差が最小になるように指向性を変化させ
る。したがって、指向性が収束する前の状態では誤差が
最小とはならず、特に初期状態では誤差が大きくなって
いる。初期状態での誤差が大きくなるとキャリア、タイ
ミング同期が不安定になり、希望する信号との周波数の
ずれ、タイミングのずれを補償出来なくなるため、特に
xdに大きな誤差が生じ、適応アンテナ装置が正常に
動作しなくなる。
【0012】図35に従来のNアンテナ素子が配置され
たアレイアンテナを用い、同期確立前にビーム形成を行
う従来の適応アンテナ装置を示す。(田中、三浦、唐沢,
“BSCMAアダプティブアレイの干渉波抑圧実験”,電子情
報通信学会技術研究報告,1996年2月26日 Vo1.95 No.535
PP.49-54)
【0013】複数のアンテナ素子A611〜A61N、
各アンテナ素子に接続されたA/DコンバータA621
〜A62N、各A/DコンバータA621〜A62Nの
出力からFFT演算により複数のビームを形成するFF
Tマルチビーム形成手段A63、形成されたビームのう
ち重み付けを行うビームを選択するビーム選択手段A6
4、選択されたビームを制御する適応ビーム制御手段A
65から構成される適応アンテナ装置において、ビーム
選択手段A64において、設定した閾値をこえたビーム
を選択することにより、指向性をパワーの大きい信号の
到来方向に向け、同期特性改善につながっている。
【0014】しかしディジタル無線伝送での1シンボル
長をこえる遅延波による伝送品質の劣化や、干渉波によ
る伝送品質の劣化では、伝送品質と受信レベルの間に相
関がなくなる。この環境では、従来のFFT演算により
予め複数のビームを形成し、閾値をこえたビームを選択
するという方法は有効でない。
【0015】また、FFT演算により予め複数のビーム
を形成し、伝送品質のよいビームを選択するという方法
では、伝送品質を測定するための演算量が莫大になるだ
けでなく、室内などのマルチパスが多数存在する環境で
はキャリア同期、タイミング同期が外れ適応アンテナ装
置が動作しないという欠点があった。
【0016】次に同期の確立に関する従来の技術を説明
する。
【0017】図36に従来のトランスバーサルフィルタ
を用いた適応アンテナ装置を示す(Philip Balaban, an
d Jack Salz, “Dual Diversity and Equalization in
Digital Cellular Mobile Radio”, Transaction on VE
HICULAR TECHNOLOGY, VOL.40, NO.2, MAY 1991.)。こ
の図において、参照符号14011〜1401Nはアン
テナ素子、1402はビーム形成回路、14031〜1
403Nは第一の重み付け手段、1404は第一の合成
器、1405はトランスバーサルフィルタ、14061
〜1406Mは遅延素子、14070〜1407Mは第
二の重み付け手段、1408は第二の合成器、1412
は自動周波数変換制御装置、1413はタイミング再生
回路、14141〜1414NはA/D変換器である。
1415はローカル発振器である。
【0018】また、図37は第一の重み付け手段140
31〜1403N及び第二の重み付け手段14070〜
1407Mの構成を示す図であり、14091〜140
94は実数乗算器、1410は実数減算器、1411は
実数加算器である。
【0019】受信信号のクロックと同じクロックがタイ
ミング再生回路1413によって再生されるタイミング
信号に基づいて、制御される発振器1415から再生ク
ロックとして出力され、各アンテナ素子で受信した信号
は、A/D変換器14141〜1414Nを用いて該再
生クロックによりA/D変換され、ビーム形成回路14
02に入力される。
【0020】ビーム形成回路1402の出力信号をy
(t)とすると、第二の重み付け手段10470〜10
47Mの重みのc0〜cMは
【0021】
【数6】
【0022】上記した適応アンテナ装置では、実際には
各アンテナでの信号情報が必要となるため、各アンテナ
における受信信号をA/D変換器によりディジタル信号
に変換する必要がある。その際にサンプリングレート
が、信号レートと異なるタイミングであった場合には、
タイミングの補償がされていないデータで、ビーム形成
回路を制御することになるため、2乗誤差最小のアルゴ
リズムを適用できない。
【0023】また、トランスバーサルフィルタ部とビー
ム形成回路の両方で波形等化を行うため、安定に動作し
ない。さらに、第二の重み付け手段が複素数であるた
め、ハードウェア規模が増大する。
【0024】すなわち、ディジタル無線伝送での1シン
ボル長をこえる遅延波による伝送品質の劣化や、干渉波
により伝送品質が著しく劣化し、タイミング同期特性が
劣化する。従来の適応アンテナ装置ではタイミング同期
特性が劣化すると、2乗誤差最小のアルゴリズムを適用
できず、適応アンテナ装置が動作しないという問題があ
った。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
の上記欠点を改善するもので、その目的は、マルチパス
環境下で伝送品質が著しく劣化した環境でも安定に指向
性制御と波形等化を行う適応アレイアンテナ装置を提供
することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
同期確立前に固有ベクトルビームによる指向性制御を行
い、伝送品質を改善し、同期引込みを安定に動作させ、
さらに、同期確立後に2乗誤差最小制御を行うことにあ
る。
【0027】本発明の第2の特徴は、同期確立のための
A/D変換のサンプリングのタイミングを、到来波のタ
イミングと無関係に、任意のタイミングで行うことにあ
る。
【0028】本発明の第3の特徴は、同期確立のために
用いるトランスバーサルフィルタが実数の重みで動作す
ることにある。
【0029】本発明のひとつの特徴は、複数のアンテナ
素子と、上記各アンテナ素子に結合し、各アンテナ素子
の信号を重み付け合成する重み付け合成回路と、上記各
アンテナ素子に結合し、前記重み付け合成回路における
各重みの値を計算する重み制御装置と、前記重み付け合
成回路の出力を入力とする自動周波数制御装置と、前記
自動周波数制御装置の出力信号を入力とする分数シンボ
ル長間隔の適応トランスバーサルフィルタと、前記自動
周波数制御装置で設定された周波数と前記トランスバー
サルフィルタの重みの値を入力信号とする同期監視装置
を具備し、前記重み制御装置は、各アンテナ素子間の相
関値によりアンテナ素子間の相関行列を求め相関行列の
最大固有値に対応した固有ベクトルを重みの値とする固
有ベクトルビーム形成装置と、上記重み付け合成回路の
出力信号と所望信号の誤差が最小となるように重みの値
を決定する2乗誤差最小制御装置と、前記固有ベクトル
ビーム形成装置または2乗誤差最小制御装置を選択する
ためのスイッチとを有し、上記固有ベクトルビーム形成
装置により重みの初期値を決定し、上記同期監視装置に
より、上記自動周波数制御装置及び上記分数シンボル長
間隔の適応トランスバーサルフィルタの収束を確認した
後、前記2乗誤差最小制御装置により重みを決定する適
応アレイアンテナ装置にある。
【0030】本発明の好ましい実施例によると、複数の
アンテナ素子と、該複数のアンテナ素子の各々に接続さ
れ、該各アンテナ素子からの入力信号を第一の重み付け
手段により重み付けして合成するアナログビーム形成回
路と、該アナログビーム形成回路の出力信号を入力信号
とし、ディジタル信号に変換して出力する第一のA/D
変換器と、該第一のA/D変換器によってディジタル信
号に変換された入力信号をベースバンド信号に変換する
第一の周波数変換器と、該第一の周波数変換器の出力に
分数シンボル長の遅延時間を持つ複数の遅延素子が直列
に接続され、各遅延素子の出力を第二の重み付け手段に
より重み付けし、合成する分数シンボル長間隔の第一の
トランスバーサルフィルタと、上記各アンテナ素子での
受信信号のみ、あるいは上記各アンテナ素子での受信信
号と上記第一のトランスバーサルフィルタの出力信号の
両方を入力信号とし、上記各アンテナ素子からの入力信
号を第二のA/D変換器によりA/D変換した後、第一
のディジタル信号処理装置により、上記第一の重み付け
手段で用いる重みの値を演算する第一の重み制御回路
と、上記第一の周波数変換器の出力信号を入力信号と
し、上記第二の重み付け手段で用いる重みの値を演算す
る第二の重み制御回路と、上記第一のトランスバーサル
フィルタの出力信号を入力信号とし、上記第一の周波数
変換器における周波数変換誤差を減少させるように、上
記第一の周波数変換器を制御する周波数変換器自動制御
装置と、上記第一のA/D変換器での第一のサンプリン
グクロックを発生させる第一のサンプリングクロック発
生器と、上記第二のA/D変換器での第二のサンプリン
グクロックを発生させる第二のサンプリングクロック発
生器とを具備し、上記第一のサンプリングクロック発生
器は、伝送レートの2倍以上の周波数で、伝送レートと
は同期せず、上記第一のトランスバーサルフィルタの遅
延素子の遅延時間とほぼ同一の間隔でサンプリングする
ように発振し、上記第二のサンプリングクロックは上記
第一のサンプリングクロックとは同期しないようにす
る。
【0031】また、好ましくは、上記構成において、前
記第一の重み制御装置の内部には第二の周波数変換器が
設けられ、この第二の周波数変換器により前記各アンテ
ナ素子からの入力信号を中間周波信号に変換する。
【0032】また、好ましくは、上記構成において、前
記各アンテナ素子に接続されて、前記各アンテナ素子か
らの入力信号を中間周波信号に変換する第二の周波数変
換器又はベースバンド信号に変換する第三の周波数変換
器を具備し、該第二又は第三の周波数変換器によって変
換された後の中間周波信号又はベースバンド信号が前記
第一の重み制御装置に入力される。
【0033】また、好ましい別の適応アレイアンテナ装
置は、複数のアンテナ素子と、該複数のアンテナ素子の
各々に接続され、該各アンテナ素子からの入力信号を第
一の重み付け手段により重み付けして合成するアナログ
ビーム形成回路と、該アナログビーム形成回路の出力信
号を入力信号としてベースバンド信号に周波数変換する
第一の周波数変換器と、該第一の周波数変換器からのベ
ースバンド信号をディジタル信号に変換して出力する第
一のA/D変換器と、該第一のA/D変換器の出力に分
数シンボル長の遅延時間を持つ複数の遅延素子が直列に
接続され、各遅延素子の出力を第二の重み付け手段によ
り重み付けし、合成する分数シンボル長間隔の第一のト
ランスバーサルフィルタと、上記各アンテナ素子での受
信信号のみ、あるいは上記各アンテナ素子での受信信号
と上記第一のトランスバーサルフィルタの出力信号の両
方を入力信号とし、上記各アンテナ素子からの入力信号
を第二のA/D変換器によりA/D変換した後、第一の
ディジタル信号処理装置により、上記第一の重み付け手
段で用いる重みの値を演算する第一の重み制御回路と、
上記第一の周波数変換器の出力信号を入力信号とし、上
記第二の重み付け手段で用いる重みの値を演算する第二
の重み制御回路と、上記第一のトランスバーサルフィル
タの出力信号を入力信号とし、上記第一の周波数変換器
における周波数変換誤差を減少させるように、上記第一
の周波数変換器を制御する周波数変換器自動制御装置
と、上記第一のA/D変換器での第一のサンプリングク
ロックを発生させる第一のサンプリングクロック発生器
と、上記第二のA/D変換器での第二のサンプリングク
ロックを発生させる第二のサンプリングクロック発生器
とを具備し、上記第一のサンプリングクロック発生器
は、伝送レートの2倍以上の周波数で、伝送レートとは
同期せず、上記第一のトランスバーサルフィルタの遅延
素子の遅延時間とほぼ同一の間隔でサンプリングするよ
うに発振し、上記第二のサンプリングクロックは上記第
一のサンプリングクロックとは同期しないようにする。
【0034】また、好ましい別の適応アレイアンテナ装
置は、複数のアンテナ素子と、該複数のアンテナ素子の
各々に接続され、該各アンテナ素子からの入力信号をデ
ィジタル信号に変換する第一のA/D変換器と、該第一
のA/D変換器によってディジタル信号に変換された信
号を第一の重み付け手段により重み付けして合成するデ
ィジタルビーム形成回路と、該ディジタルビーム形成回
路の出力信号を入力信号とし、該入力信号をベースバン
ド信号に変換する第一の周波数変換器と、該第一の周波
数変換器の出力に分数シンボル長の遅延時間を持つ複数
の遅延素子が直列に接続され、各遅延素子の出力を第二
の重み付け手段により重み付けし、合成する分数シンボ
ル長間隔の第一のトランスバーサルフィルタと、上記各
第一のA/D変換器でA/D変換されたディジタル信号
のみ、あるいは上記各第一のA/D変換器でA/D変換
されたディジタル信号と上記第一のトランスバーサルフ
ィルタの出力信号の両方、を入力信号として、第一のデ
ィジタル信号処理装置により、上記第一の重み付け手段
で用いる重みの値を演算する第一の重み制御回路と、上
記第一の周波数変換器の出力信号を入力信号とし、第一
のディジタル信号処理装置により、上記第二の重み付け
手段で用いる重みの値を演算する第二の重み制御回路
と、上記第一のトランスバーサルフィルタの出力信号を
入力信号とし、上記第一の周波数変換器における周波数
変換誤差を減少させるように制御する周波数変換器自動
制御装置と、上記第一のA/D変換器での第一のサンプ
リングクロックを発生させる第一のサンプリングクロッ
ク発生器とを具備し、上記第一のサンプリングクロック
は、伝送レートの2倍以上の周波数で、伝送レートとは
同期せず、前記第一のトランスバーサルフィルタの遅延
素子の遅延時間とほぼ同一の間隔でサンプリングするよ
うに発振する。
【0035】また、好ましい別の適応アレイアンテナ装
置は、上記構成において、前記各アンテナ素子に接続さ
れ、入力された信号を中間周波信号に変換する第二の周
波数変換器又はベースバンド信号に変換する第三の周波
数変換器を具備し、該第二又は第三の周波数変換器によ
って変換された後の中間周波信号又はベースバンド信号
が前記第一のA/D変換器に入力される。
【0036】また、好ましい別の適応アレイアンテナ装
置は、複数のアンテナ素子と、該複数のアンテナ素子の
各々に接続され、該アンテナ素子からの入力信号をベー
スバンド信号に周波数変換する第一の周波数変換器と、
該第一の周波数変換器からのベースバンド信号をディジ
タル信号に変換する第一のA/D変換器と、該第一のA
/D変換器によってディジタル信号に変換された信号を
第一の重み付け手段により重み付けして合成するディジ
タルビーム形成回路と、該ディジタルビーム形成回路の
出力に分数シンボル長の遅延時間を持つ複数の遅延素子
が直列に接続され、各遅延素子の出力を第二の重み付け
手段により重み付けし、合成する分数シンボル長間隔の
第一のトランスバーサルフィルタと、上記各第一のA/
D変換器でA/D変換されたディジタル信号のみ、ある
いは上記各第一のA/D変換器でA/D変換されたディ
ジタル信号と上記第一のトランスバーサルフィルタの出
力信号の両方、を入力信号として、第一のディジタル信
号処理装置により、上記第一の重み付け手段で用いる重
みの値を演算する第一の重み制御回路と、上記ディジタ
ルビーム形成回路の出力信号を入力信号とし、第一のデ
ィジタル信号処理装置により、上記第二の重み付け手段
で用いる重みの値を演算する第二の重み制御回路と、上
記第一のトランスバーサルフィルタの出力信号を入力信
号とし、上記第一の周波数変換器における周波数変換誤
差を減少させるように制御する周波数変換器自動制御装
置と、上記第一のA/D変換器での第一のサンプリング
クロックを発生させる第一のサンプリングクロック発生
器とを具備し、上記第一のサンプリングクロックは、伝
送レートの2倍以上の周波数で、伝送レートとは同期せ
ず、前記第一のトランスバーサルフィルタの遅延素子の
遅延時間とほぼ同一の間隔でサンプリングするように発
振する。
【0037】また、好ましい別の適応アレイアンテナ装
置は、上記各構成において、前記第二の重み制御回路の
内部に周波数選択性フェージングの環境であるかを判定
する伝搬環境診断装置を具備し、前記第一のトランスバ
ーサルフィルタ部での前記第二の重み付け手段による重
み付けを周波数選択性フェージング時は上記第二の重み
付け手段の重みを実数とし、周波数選択フェージング時
ではないときは上記第二の重み付け手段の重みを複素数
に切替える。
【0038】また、好ましい別の適応アレイアンテナ装
置は、上記各構成において、符号の判定を行う識別タイ
ミングにおける振幅が離散値となる変調方式を用い、前
記第二の重み制御装置は、前記第一のA/D変換器で入
力信号がサンプルされるタイミングと復号を行うための
最適なタイミングとのずれに対応した、最適な第二の重
み付け手段の重みの組が保存された記憶装置と、この記
憶装置に保存された各第二の重み付け手段の重みについ
て、前記第一のトランスバーサルフィルタの出力での振
幅の該離散値からのずれを推定する伝送品質推定装置と
を具備し、上記記憶装置に保存された第二の重み付け手
段の重みの組のうち、上記伝送品質推定装置によって推
定された出力信号の振幅の該離散値からのずれが最小と
なった組を、前記第二の重み付け手段の重みの値とす
る。
【0039】また、好ましくは、前記第一のディジタル
信号処理装置は、基準信号dを発生する基準信号発生部
と、前記各アンテナ素子からの入力信号を前記第一の周
波数変換器と同じ特性で周波数変換するための第四の周
波数変換器と、該第四の周波数変換器の出力信号を前記
第一のトランスバーサルフィルタと同じ特性で変換する
ための第二のトランスバーサルフィルタを具備し、上記
第四の周波数変換器と上記第二のトランスバーサルフィ
ルタによって変換された信号x’i(i=1,・・・,
N N:素子数)に対し、前記第一の重み付け手段の重
みの値wopti(i=1,・・・,N)を以下の式に
より決定する。
【0040】
【数7】
【0041】また、好ましくは、前記第一のディジタル
信号処理装置は、基準信号dを発生する基準信号発生部
と、前記各アンテナ素子からの入力信号を前記第三の周
波数変換器と同じ特性で周波数変換するための第四の周
波数変換器と、該第四の周波数変換器の出力信号を前記
第一のトランスバーサルフィルタと同じ特性で変換する
ための第二のトランスバーサルフィルタを具備し、上記
第四の周波数変換部と上記第二のトランスバーサルフィ
ルタによって変換された信号x’i(i=1,・・・,
N N:素子数)に対し、第一の重み付け手段の重みの
値wopti(i=1,・・・,N)を以下の式により
決定する。
【0042】
【数8】
【0043】本発明の別の実施例によると、複数のアン
テナ素子と、該各アンテナ素子に接続され、上記各アン
テナ素子からの入力信号を重み付け手段により重み付け
し、合成する、アナログビーム形成回路と、該アナログ
ビーム形成回路と、上記各アンテナ素子での受信信号を
入力信号とし、各アンテナ素子からの受信信号を準同期
検波し2つの出力信号を生成する、アンテナ素子数と同
じ数の第一の準同期検波器と、前記複数の準同期検波器
の出力信号をディジタル信号に変換する第一のA/D変
換器と、第一のA/D変換器の出力信号を入力信号と
し、上記重み付け手段の重みの値を演算するディジタル
信号処理装置から構成し、伝送信号のシンボルレートが
1/T[Hz]のとき、第一のA/D変換器のサンプリ
ングクロックの周波数f
【0044】
【数9】 とし、上記ディジタル信号処理装置では、第一のA/D
変換した信号のうち、任意の時刻から2n(nは任意の
整数)個めのデータからアンテナ間の相関行列1を求
め、2n+1個めのデータからアンテナ間の相関行列2
を求め、前記アンテナ間の相関行列1とアンテナ間の相
関行列2を加算したアンテナ間の相関行列3を求め、ア
ンテナ間の相関行列3の最大固有値に対する固有ベクト
ルの要素を上記重み付け手段の重みの値とする適応アレ
イアンテナ装置を用いる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。
【0046】図1は、第1の実施形態を示す図であり、
n素子のアレイアンテナを用い、固有ベクトルビームを
初期値とし、同期確立前に伝送品質を改善し、その後同
期を確立させ、2乗誤差最小となる指向性制御を行うよ
うに受信装置を構成した形態を示している。この図にお
いて、符号A1011〜A101nはアンテナ素子、A
1021〜A102nは該アンテナ素子A1011〜A
101nに接続された分岐手段、A103は重み付け合
成回路、A104は重み制御装置、A105は同期監視
装置、A106は自動周波数制御装置、A107は分数
シンボル長間隔の適応トランスバーサルフィルタであ
る。また、分岐手段A1021〜A102nから重み制
御装置への入力信号をx1〜xNとする。
【0047】なお、必要によりA/D変換装置を挿入す
ることが可能で、挿入個所はアンテナと重み付け合成回
路の間、又は重み付け合成回路と自動周波数制御装置の
間、又はトランスバーサルフィルタの出力部である。
【0048】図2は、重み制御装置A104の内部構成
を示す図である。この図において符号A201は固有ベ
クトルビーム形成装置、A202は2乗誤差最小制御装
置、A203はスイッチである。
【0049】図3は、重み付け合成回路A103の内部
構成を示す図である。この図において符号A3011〜
A301nは重み付け装置、A302は合成器である。
また、重み付け装置A3011〜A301nの重みの値
をw1〜wNとする。
【0050】図4は、分数シンボル長間隔の適応トラン
スバーサルフィルタA107の内部構成を示す図であ
る。符号A4011〜A401mは分数シンボルの遅延
を発生させる遅延素子、A4021〜A402mは分岐
装置、A4030〜A403mは重み付け装置、A40
4は合成器、A405は等化器重み制御装置である。
【0051】初期状態では、重み制御装置A104の内
部のスイッチA203は固有ベクトルビーム形成装置A
201を選択する。固有ベクトルビーム形成装置A20
1では、まず入力信号x1〜xNをもとに相関行列R
xxを形成する。次に、得られた相関行列Rxxの最大
固有値に対する固有ベクトルを求める。固有ベクトルを
最大の固有値のみから求めるので、遅れて到来し振幅の
小さな干渉波の影響を除くことができる。最大固有値に
対する固有ベクトルを求める方法は、たとえばべき乗法
により求められる。べき乗法では、相関行列Rxxを用
いて任意のベクトルaの一次変換をk回繰り返し、a’
=(Rxx )×aを求める。kを十分大きくとれば
a’は最大固有値に対する固有ベクトルに近づく。次
に、a’を規格化した値を重みの値w1〜wNとする。
重み付け合成回路103ではw1〜wNにより固有ベク
トルビームが形成される。
【0052】次に重み付け合成回路A103の出力信号
は自動周波数制御装置A106に入力され、キャリア同
期を確立する。自動周波数制御装置A106の出力信号
は、さらに分数シンボル長間隔の適応トランスバーサル
フィルタA107に入力され、タイミング同期を確立す
る。自動周波数制御装置A106及び分数シンボル長間
隔の適応トランスバーサルフィルタA107の動作は監
視装置により監視され、収束した後、重み制御装置内部
のスイッチA203は2乗誤差最小制御装置を選択す
る。
【0053】この時、2乗誤差最小制御装置ではまず入
力信号x1〜xNをもとに相関行列Rxxを形成する。
さらに、各アンテナ素子A1011〜A101nと希望
信号dとの相関値、rxdを形成する。得られた、R
xx及びrxdを用いて重みw1〜wNの値は式(1)
により求められる。重み付け合成回路A103ではw1
〜wNにより最適な指向性が形成される。
【0054】次に本発明による適応アンテナ装置の動作
を説明する。
【0055】キャリア同期が外れた場合について、周波
数のずれをΔfとする。周波数ずれの無いΔf=0の時
の適応アンテナ装置の各アンテナ素子の受信信号をx1
0〜xN0とすると、実際の受信信号x1〜xNは、 x=xi0・exp(j2πΔft) i=1,・・・,N t:時間 (式7) と表される。アンテナ素子iとアンテナ素子kの相関値
【0056】
【数10】 で、Δfによらない。従ってアンテナ素子間の相関行列
xxは、キャリア同期がとれない環境でも影響を受け
ないことが分かる。
【0057】次にタイミング同期が外れた場合の相関行
列Rxxの変化を調べる。ここでは、基地局に適応アン
テナ装置を適用した場合について、幾何光学法を用いた
計算機シミュレーションにより求めた結果を図7に示
す。但し、図中、横軸のTはシンボル長を表わす。計
算条件は以下とした。
【0058】縦・横・高さが20m×20m×3mの室内
において、端末を(縦8m,横12m,高さ0.9m)
の位置に、基地局を(縦0.1m,横0.1m,高さ
2.9m)の位置に配置し、また基地局の適応アンテナ
には4素子リニアアレイアンテナを適用し、ブロードサ
イド方向が部屋の対角方向を向くように固定した。基地
局、端末アンテナの垂直面内指向性は半値角60度と
し、水平面の指向性はそれぞれ半値角90度、120度
とした。チルト角はともに0度とし、偏波は垂直偏波と
した。部屋の材質定数は壁面は金属、天井及び床はコン
クリートとし、最大反射回数は壁面で30回、天井及び
床で3回とした。
【0059】図5に示すように、各アンテナ間の相関値
はタイミングのずれΔτによらないことが分かる。
【0060】以上の結果から、各アンテナ間の相関値に
より形成される相関行列Rxxの固有ベクトルは、キャ
リア、タイミング同期が外れた場合にもほとんど変化し
ない。
【0061】そこでまず、各アンテナで受信された信号
を、伝送速度の2倍以上の速さでサンプリングする。サ
ンプルしたデータを用いて、各アンテナ間の相関行列の
固有ベクトルを求め、固有ベクトルを重みの値として固
有ベクトルビームを形成する。この固有ベクトルビーム
は相関行列のみから形成するため、キャリア、タイミン
グ同期に依存しない。
【0062】次に、固有ベクトルビームの出力に自動周
波数制御をかける。自動周波数制御された信号はオーバ
ーサンプリングした間隔の適応トランスバーサルフィル
タに入力され、タイミング同期が確立する。
【0063】さらに、タイミング同期がとれた時の適応
トランスバーサルフィルタの伝達関数を求める。重み制
御部では各アンテナの受信信号にトランスバーサルフィ
ルタの伝達関数を畳み込み演算し、畳み込み演算した後
の信号に対して、2乗誤差最小(MMSE)制御を行う
ことで、最適な指向性パタンを実現する。
【0064】図6に本発明装置を用いた場合の最終出力
特性(図中のMMSE)と、固有ベクトルビーム(図中
のEigenvector Beam)の特性及び従来技術のFFTによ
るビーム形成を用いた場合の特性(図中のFFT)の累
積確率の比較を示す。
【0065】ここで、図6の縦軸である累積確率は、横
軸の値を下回る累積確率を表すものである。
【0066】FFTを用いただけでは、Output signa1-
to-interference-p1us-noise-ratio(SINR)<4dBの場所が
20%以上あり、同期確立が問題となる。これに対し、
固有ベクトルビームを用いた場合には、Output SINR<4d
Bの場所を3%以下に抑えている。また同期確立後に、
2乗誤差最小(MMSE)の制御を行うことで、Output
SINR>10dBの場所を90%以上確保出来ていることが分
かる。
【0067】次に同期の確立に関する本発明の実施例を
図7〜図30により説明する。
【0068】まず、第1の実施形態について説明する。
第1実施形態では、N素子のアレイアンテナを用い、第
一のA/D変換器及び第二のA/D変換器でのサンプリ
ングを任意のタイミングで行い、第一のトランスバーサ
ルフィルタの第二の重み付け手段の重みを実数とした形
態を採用する。
【0069】図7において、参照符号1011〜101
Nはアンテナ素子、102はアナログビーム形成回路、
1031〜103Nは第一の重み付け手段、104は第
一の合成器、105は第一のA/D変換器、106は第
一の周波数変換器、107は第一のトランスバーサルフ
ィルタ、1081〜108Mは遅延素子、1090〜1
09Mは第二の重み付け手段、110は第二の合成器、
111は第一の重み制御回路、114は第二の重み制御
回路、115は第一のサンプリングクロック発生器、1
17は周波数変換器自動制御装置である。
【0070】また、図8は、上記した第一の重み付け手
段1031〜103Nの構成を示す図であり、119は
可変増幅器、120は可変移相器である。
【0071】また、図9は、上記した第一の重み制御回
路111の構成を示す図であり、1121〜112Nは
第二のA/D変換器、113は第一のディジタル信号処
理装置、116は第二のサンプリングクロック発生器で
ある。
【0072】また、図10は、第二の重み付け手段10
90〜109Mの構成を示す図であり、1181、11
82は実数乗算器である。
【0073】上記した構成において、各アンテナ素子1
011〜101Nで受信した信号x1〜xNは、アナロ
グビーム形成回路102と第一の重み制御回路111に
入力される。ただし受信レベルが低い場合は、各アンテ
ナで受信した信号は、低雑音増幅器により増幅された
後、アナログビーム形成回路102と第一の重み制御回
路111に入力される。アナログビーム形成回路102
では、各アンテナからの入力信号に対し、振幅、位相を
変化させる第一の重み付け手段1031〜103Nによ
り、各々w1〜wNの重み付けを行い、重み付け後の信
号w1x1,w2x2,・・・,wNxNを得る。振
幅、位相の変化は、例えば可変増幅器119と可変移相
器120を縦列に接続し、各々を制御することで実現さ
れる。各重み付けされた信号は、第一の合成器104で
合成され、出力信号yを得る。ここで、yは y=w1x1+w2x2+・・・+wNxN と表される。
【0074】合成された信号yは第一のA/D変換器1
05に入力され、ディジタル信号に変換される。ディジ
タル信号に変換された信号yは、第一の周波数変換器1
06により、ベースバンド信号の実部と虚部に分離され
る(実現方法は例えば、篠永他“ディジタルI/Q検波
技術について”TECHNICAL REPORT OF IEICE SANE94-59
(1994-11)pp.9-15)。
【0075】第一の周波数変換器106の出力は第一の
トランスバーサルフィルタ107と第二の重み制御回路
114に入力され、遅延時間T/a(Tはディジタ
ル信号のシンボル長、aは2以上の実数)の遅延素子1
081〜108Mが直列にM個接続された遅延部に入力
され、入力信号に対しm×T/a(m=0,・・・,
M)遅延したM+1個の遅延信号を発生させる。
【0076】各遅延信号は第二の重み付け手段1090
〜109Mで、各々実数の重みC0〜CMが乗算され、
各乗算結果は第二の合成器110により全加算され、第
一のトランスバーサルフィルタ107から出力される。
実数の重みでの乗算は、実数乗算器1181、1182
により実現される。複素重み付け回路では、実数乗算器
1181、1182を用いて、以下の演算を行う。
【0077】(実数重み付け後の出力の実部)=(重
み)*(重み付けされる信号の実部) (実数重み付け後の出力の虚部)=(重み)*(重み付
けされる信号の虚部) 第一のトランスバーサルフィルタ107の出力信号(実
部と虚部の両方)が、本発明の適応アンテナ装置の出力
となる。
【0078】アナログビーム形成回路102で形成され
る指向性パタンを決定する第一の重み付け手段1031
〜103Nの重みの値は、第一の重み制御回路111に
おいて、各アンテナ素子1011〜101Nでの受信信
号x1〜xNのみにより、あるいは、各アンテナ素子1
011〜101Nでの受信信号x1〜xNと第一のトラ
ンスバーサルフィルタ107の出力信号を用いて決定さ
れる。
【0079】第一の重み制御回路111では、各アンテ
ナ素子1011〜101Nで受信した信号が第二のサン
プリングクロック発生器116のクロックを用いて、第
二のA/D変換器1121〜112Nによりディジタル
信号に変換される。このとき、第二のサンプリングクロ
ック発生器116の第二サンプリングクロックは、第一
のサンプリングクロックと同一であっても、或いは同一
でなくてもよい。
【0080】例えばx1〜xNのみを用いる方法として
は、 wn=exp(jnθ) として、 y’=w1x1+w2x2+・・・+wNxN を求め、y’が最大となるwnに決定する。
【0081】その他、例えば、以下の文献で示されてい
る、CMAアルゴリズム、MMSEアルゴリズム、DC
MPアルゴリズム、パワーインバージョンアルゴリズム
など、のアルゴリズムを用いて、第一の重み付け手段の
重みの値を決定する。 (1)菊間著“アレイアンテナによる適応信号処理”科
学技術出版、1998.9.20 (2)R.A.Monzingo and T.W.Miller, ‘Introduction
to Adaptive Arrays,’John Wiley & Sons, Inc. 198
0.
【0082】ただし、各アンテナでの受信信号x1〜x
Nをベースバンド信号へ変換する必要のあるアルゴリズ
ムを用いる場合には、第一のディジタル信号処理装置1
13において、第一の周波数変換器106と同じ周波数
変換を行い、ベースバンド信号の実部と虚部を決め、そ
の値に対してアルゴリズムを動作させる。
【0083】また、第一のトランスバーサルフィルタ1
07での第二の重み付け手段1090〜109Mの重み
の値は例えば以下の文献に示されるアルゴリズムを適用
すれば、決定することができる。 (1)R.W.Luck, “Automatic equalization for digit
al communication”, Bell Syst. Tech. J., 44, 4, p.
547(1965). (2)R.W.Luck, and H.R.Rudin, “An automatic equa
lizer for general-purpose communication channel
s”, Bell Syst. Tech. J., 46, 9, p.2179(1967).
【0084】従来のトランスバーサルフィルタを用いた
適応アンテナ装置では、第二の重みC0〜CMは複素数
とし、波形等化を目的としていた。ただし、タイミング
同期がとれない環境で適応アンテナ装置を動作させるた
めには、従来の構成では動作が安定しない。そこで、本
発明においては、第一のトランスバーサルフィルタ10
7では第二の重みC0〜CMを実数とし、タイミング同
期の補償を行なう。以下に、第一のトランスバーサルフ
ィルタ107の第二の重みC0〜CMを実数とした場合
に、タイミング同期が補償される原理を示す。
【0085】QAM変調方式を用いた場合、k番目の信
号の同相成分の信号をI、直交成分の信号をQと表
すとすると、搬送波周波数をf、帯域制限フィルタのイ
ンパルス応答をh(t)と表すと、ベースバンド信号s
(t)は
【0086】
【数11】 と表される。一般にディジタル通信では、帯域制限フィ
ルタは符号間干渉を生じさせないようにするため、帯域
制限フィルタのインパルス応答h(t)に対し、 ナイキスト条件 h(kT)=0 (k=・・・−2,−1,1,2,・・・) (ここでh(0)≠0) をみたすように設計する。ここで、t=kTを識別タ
イミングと呼ぶ。識別タイミングからΔτずれたタイミ
ングでサンプリングすると、 h(kT+Δτ)≠0 であるため、符号間干渉が生じ伝送特性が劣化する。
【0087】たとえば、t=3Tの時、(式9)のs
(t)は級数和が外れ、I3+jQ3となり、t=3T
の信号を取り出すことができる。ただし、t=3T
+Δτでは、級数和を外すことができないため、I2+
jQ2やI4+jQ4など、他の時刻の信号が干渉し、
符号間干渉となる。
【0088】ビーム形成回路の出力における遅延素子の
数をMとし、第二の重み付け手段の重みの値をc0〜c
Mとすると、第一のトランスバーサルフィルタの出力信
号y(t)は
【0089】
【数12】 となる。第一のトランスバーサルフィルタ107の出力
で、ベースバンド信号が復元されるためには、(式9)
と(式10)から以下の式をみたせばよい。
【0090】
【数13】
【0091】周波数変換器自動制御装置117により第
一の周波数変換器106での周波数変換誤差が小さくな
るように制御されるため、収束状態ではΔf=0となっ
て、(式11)は
【0092】
【数14】 となる。(式12)から明らかに帯域制限フィルタのイ
ンパルス応答が実数であれば、c0〜cmは実数で十分
となる。
【0093】図30に本適応アレイアンテナ装置の場合
と、第一のトランスバーサルフィルタ部の第二の重み付
け手段の重みを複素数とし、係数を受信信号に対して2
乗誤差が最小となるように制御した場合の伝送速度と出
力SINRの特性を比較した結果を示す。
【0094】環境は20m×20mの室内伝搬環境とし
た。出力SINRは10000シンボルを伝送し、その
平均値とした。シミュレーションにおいて本構成におけ
る第一のトランスバーサルフィルタ107の遅延素子の
遅延時間は0.5、遅延素子の数は3とした。また、第
一のA/D変換器105でのサンプリング周波数はボー
レートの2倍から1000ppmずれた周波数とした。
【0095】素子数を4とした場合について比較する
と、図よりわかるように本適応アレイアンテナ装置では
第一のトランスバーサルフィルタ107の第二の重み付
け手段の重みを実数で構成しているのにも関わらず、複
素数とした場合と伝送速度に対する出力SINR特性は
ほぼ一致している。
【0096】本構成を用いることで、第一のトランスバ
ーサルフィルタ107ではタイミングの補償のみを行う
ことが可能になる。従って、アナログビーム形成回路1
02では伝送品質の改善のみを行い、第一のトランスバ
ーサルフィルタ107ではタイミング補償のみを行うこ
とになり、伝送品質が著しく劣化した環境においても、
安定した動作が実現される。
【0097】また、第二の重み付け手段が実数となるた
め、第一のトランスバーサルフィルタ107のハードウ
ェア構成は約半分に削減される。
【0098】次に本発明第2の実施形態について説明す
る。第2の実施形態では、N素子のアレイアンテナを用
い、第一のA/D変換器及び第二のA/D変換器でのサ
ンプリングを任意のタイミングとし、第一のトランスバ
ーサルフィルタの第二の重み付け手段の重みを実数とす
る適応アレイアンテナ装置において、第一の重み制御装
置で、各アンテナで受信した信号を第二の周波数変換器
によりIF(中間周波)信号に周波数変換した後、A/
D変換する形態を採用する。
【0099】図11は、本発明の第2の実施形態の構成
を示す図である。ここでは、上記図7で説明した構成要
素と同一の構成要素については、同一符号を付してその
説明を省略する。この図11において参照符号2011
〜201Nは第二の周波数変換器、202は発振器であ
る。また、図12は第二の周波数変換器2011〜20
1Nの構成を示す図であり、参照符号203はミキサで
あり、204は低域通過フィルタである。
【0100】本構成においては、各アンテナ1011〜
101Nで受信した信号は、第一の重み制御回路111
に入力され、第二の周波数変換器2011〜201Nに
よって、IF信号に周波数変換された後、第二のA/D
変換器1121〜112NでA/D変換される。各第二
の周波数変換器2011〜201Nでは、各アンテナ素
子1011〜101Nからの入力信号と発振器202か
らの信号がミキサ203に入力され、ミキサの出力は低
域通過フィルタ204に入力され、高調波成分を抑圧し
た後、出力される。
【0101】本構成を用いることで、各アンテナ素子で
受信した信号を中心周波数が完全に等しいIF信号に変
換すること、及びA/D変換器への入力周波数を低くす
ることができるため、無線区間でのRF周波数の周波数
帯を高くすること、及びA/D変換器の低消費電力化が
可能になる。
【0102】次に本発明第3の実施形態について説明す
る。第3実施形態では、各アンテナ素子で受信した信号
を第二の周波数変換器によりIF信号に変換した後、変
換したIF信号をアナログビーム形成回路と第一の重み
制御装置に入力する形態を採用する。
【0103】図13は、本発明の第3の実施形態の構成
を示す図である。ここでは、上記図7〜図12で説明し
た構成要素と同一の構成要素については、同一符号を付
してその説明を省略する。
【0104】本構成においては、各アンテナ素子101
1〜101Nで受信した信号は、第二の周波数変換器2
011〜201Nによって、IF信号に周波数変換され
た後、アナログビーム形成回路102と第一の重み制御
回路111に入力される。
【0105】本構成を用いることで、各アンテナ素子1
011〜101Nで受信した信号を中心周波数が完全に
等しいIF信号に変換することができるため、アナログ
ビーム形成回路102をIF帯で構成することが可能と
なる。従って無線区間でのRF周波数の周波数帯を高く
すること、A/D変換器の低消費電力化、及びアナログ
ビーム形成回路102の低周波数化が可能になる。
【0106】次に本発明第4の実施形態について説明す
る。第4実施形態では、アナログビーム形成後、アナロ
グの周波数変換器によって、受信した信号を周波数変換
した後、A/D変換を行う形態を採用する。
【0107】図14は、本発明の第4の実施形態の構成
を示す図である。ここでは、上記図7〜図13で説明し
た構成要素と同一の構成要素については、同一符号を付
してその説明を省略する。図14において、参照符号4
01は第三の周波数変換器であり、図15に示すような
構成を有する。図15において、参照符号4021、4
022はミキサ、403はπ/2移相器、4041、4
042は低域通過フィルタ、405は発振器である。
【0108】アナログビーム形成回路102の出力は、
第三の周波数変換器401に入力される。第三の周波数
変換器401では、アナログビーム形成回路102の出
力が2つに分岐され、別のミキサ4021、4022に
入力される。すなわち、ミキサ4021には、アナログ
ビーム形成回路102の出力信号と発振器405からの
正弦波が入力され、ミキサ4021の出力は低域通過フ
ィルタ4041に入力され、高調波が抑圧される。
【0109】一方ミキサ4022には、アナログビーム
形成回路102の出力信号と発振器405からの正弦波
をπ/2移相器403を通した信号が入力される。すな
わち、発振器405からの正弦波は、ミキサ4021に
入力される正弦波に対して、π/2移相器403によっ
て、π/2位相が遅れた正弦波が入力される。従って、
低域通過フィルタ4041と4042では、ベースバン
ド信号の同相成分(実部)と直交成分(虚部)が出力さ
れる(例えば斉藤、“ディジタル無線通信の変復調”、
電子情報通信学会編、平成8年8月20日発行)。
【0110】第三の周波数変換器401の実部、虚部の
出力は各々第一のA/D変換器105でA/D変換され
る。また、発振器405の発振周波数は、周波数変換器
自動制御装置117によって、第一のトランスバーサル
フィルタ107の出力での中心周波数が0となるよう
に、制御される。
【0111】本構成を用いると、ベースバンド信号での
A/D変換を行えばよいため、A/D変換器の低消費電
力化が可能になる。
【0112】次に、本発明第5の実施形態について説明
する。図17は、第5の実施形態の構成を示す図であ
り、ビーム形成回路をディジタルで構成する形態を示し
ている。ここでは、上記図7〜図16で説明した構成要
素と同一の構成要素については、同一符号を付してその
説明を省略する。
【0113】図17において、参照符号5011〜50
1Nは第一のA/D変換器、502は第一のA/D変換
器5011〜501Nで用いられるサンプリングタイミ
ングを与えるサンプリングクロック発生器、503はデ
ィジタルビーム形成回路である。また、図16は、第一
の重み付け手段1031〜103Nの構成を示してお
り、参照符号5041〜5044は乗算器、505は実
数減算器、506は実数加算器である。
【0114】各アンテナ素子1011〜101Nで受信
した信号は第一のA/D変換器5011〜501Nによ
ってディジタル信号に変換され、受信信号を実部と虚部
に分離する。実部と虚部に分離する方法の例を以下に示
す。 (1)各アンテナ素子1011〜101Nでの受信信号
を中心周波数の2倍以上のサンプリング周波数で、A/
D変換し、ヒルベルト変換を行うことで実現される。
(例えば、Oppenheim and Shafer(伊達 玄訳)“ディ
ジタル信号処理”、コロナ社、下巻、pp.26-30, 197
8.) (2)各アンテナ素子1011〜101Nでの受信信号
を中心周波数の4倍でサンプリングし、偶数番目にサン
プルされた信号を実部とし、奇数番目にサンプルされた
信号を虚部とすることで実部と虚部の分離をする。 (3)受信信号を2つに分離し、一方の信号を他方の信
号に対し、中心周波数でπ/2の位相遅れが生じるよう
にし、各々別のA/D変換器5011〜501Nに入力
する。各A/D変換器5011〜501Nでは、中心周
波数の2倍以上でサンプリングし、出力を得る。各出力
はそれぞれ実部、虚部となる。
【0115】A/D変換された信号はディジタルビーム
形成回路503に入力され、第一の重み付け手段103
1〜103Nで複素数重み付けを行った後、第一の合成
器104で合成された後、出力される。ここで、第一の
重み付け手段1031〜103Nによる複素数重み付け
は、以下のように実現する。
【0116】上述したように、各第一のA/D変換器5
011〜501Nでの出力では、実部と虚部が分かれて
出力されている。また、重み付けを行う重みの値も複素
数であるから、実部と虚部に分離することができる。重
み付け手段では、 (複素数重み付け後の出力の実部)=(複素重みの実
部)*(重み付けされる信号の実部)−(複素重みの虚
部)*(重み付けされる信号の虚部) (複素数重み付け後の出力の虚部)=(複素重みの実
部)*(重み付けされる信号の虚部)+(複素重みの虚
部)*(重み付けされる信号の実部) の演算が行われ、複素数の重み付けが実現される。
【0117】本構成を用いることで、ディジタル信号処
理によるビーム形成が実現できるため、温度に依存せ
ず、安定したビーム形成が実現でき、高精度のビーム制
御が可能になる。
【0118】次に本発明第6の実施形態について説明す
る。第6実施形態では、各アンテナ素子で受信した信号
をIF信号に変換した後、変換したIF信号をディジタ
ルビーム形成回路と第一の重み制御装置に入力する形態
を採用する。
【0119】図18は本発明第6の実施形態の構成を示
す図である。ここでは、上記図7〜図17で説明した構
成要素と同一の構成要素に付いては、同一符号を付して
その説明を省略する。
【0120】図18に示すように、本構成においては、
各アンテナ1011〜101Nで受信した信号は、第二
の周波数変換器2011〜201Nによって、IF信号
に周波数変換された後、A/D変換され、ディジタルビ
ーム形成回路503に入力される。
【0121】本構成を用いることで、各アンテナ素子で
受信した信号を中心周波数が完全に等しいIF信号に変
換することができるため、無線区間でのRF周波数の周
波数帯を高くすること、A/D変換器の低消費電力化が
可能になる。
【0122】次に本発明第7の実施形態について説明す
る。第7実施形態では、各アンテナ素子で受信した信号
を検波し、ベースバンド信号に周波数変換した後、A/
D変換を行い、ディジタルビーム形成回路に入力する形
態を採用する。
【0123】図19は、本発明第7の実施形態の構成を
示す図である。ここでは、上記図7〜図18で説明した
構成要素と同一の構成要素に付いては、同一符号を付し
てその説明を省略する。
【0124】図19において、参照符号7011〜70
1Nは第三の周波数変換器であり、その構成は図9で説
明した通りである。また、参照符号702は発振器であ
る。
【0125】各アンテナ素子1011〜101Nで受信
した受信信号は第二の周波数変換器2011〜201N
によってIF信号に変換された後、第三の周波数変換器
7011〜701Nに入力される。ここで、第三の周波
数変換器7011〜701Nの入力信号をIF帯の信号
としたが、第二の周波数変換器を省いてRF信号として
もよい。第三の周波数変換器7011〜701Nでは、
第四の実施形態において説明したように、ベースバンド
信号の実部、虚部が出力される。
【0126】第三の周波数変換器7011〜701Nの
実部、虚部の出力は各々第一のA/D変換器5011〜
501NでA/D変換される。また、発振器702の発
振周波数は、第一のトランスバーサルフィルタ107の
出力での中心周波数が0となるように、周波数変換器自
動制御装置117によって制御される。
【0127】本構成を用いると、ベースバンド信号での
A/D変換を行えばよいため、A/D変換器の低消費電
力化が可能になる。
【0128】次に本発明第8の実施形態について説明す
る。第8の実施形態では、周波数選択性フェージングの
環境であるかを判定する伝搬環境診断装置を持ち、伝搬
環境に応じて第二の重み付け手段の乗算器の構成を変更
する形態を採用する。
【0129】図20は本発明第8の実施形態の構成を示
す図である。ここでは、上記図7〜図19で説明した構
成要素と同一の構成要素については、同一符号を付して
その説明を省略する。この図において、参照符号801
は伝搬環境診断装置である。また、本実施形態で用いら
れる複素係数乗算回路802の構成は図21に示す通り
であり、実数係数乗算回路803の構成は図22に示す
通りである。
【0130】複素係数乗算回路802及び実数係数乗算
回路803は第二の重み付け手段1090〜109Mの
内部に構成する構成回路であり、伝搬環境診断装置80
1によっていずれの回路を選択するかが決定される。
【0131】図23は伝搬環境診断装置801における
信号処理フローを示しており、FFT演算(ステップS
100)、ノッチの有無の判定(ステップS101)、
回路選択(ステップS102)の工程からなる。
【0132】伝搬環境診断装置801には第一の周波数
変換器106の出力信号が入力され、フーリエ変換を行
うことで第一の周波数変換器106の出力での周波数特
性が得られる。周波数特性が伝送帯域内にノッチを持つ
環境であった場合には、周波数選択性フェージングと判
断し、第一のトランスバーサルフィルタ107での波形
等化が有効に動作しないため、第一のトランスバーサル
フィルタ107ではタイミング補償のみを行うように第
二の重み付け手段1090〜109Mは実数とする。
【0133】また、伝送帯域内にノッチが存在しない場
合は、周波数選択性フェージングではないと判断し、1
シンボル長以上遅延した長遅延波が存在しない環境とな
っているため、第一のトランスバーサルフィルタ107
での波形等化が可能となるため、第一のトランスバーサ
ルフィルタ107でタイミング補償と波形等化の両方の
機能を持つように第二の重み付け手段1090〜109
Mは複素数とする。
【0134】第一のトランスバーサルフィルタ107で
の第二の重み付け手段1090〜109Mの重みの値を
複素数とする場合には、伝搬環境診断装置801から複
素乗算回路802を構成するためのプログラムがディジ
タル信号処理部に入力され、第一のトランスバーサルフ
ィルタ107における第二の重み付け手段1090〜1
09Mによる重み付け複素乗算となる。
【0135】また、第二の重み付け手段1090〜10
9Mの重みの値を実数とする場合には、伝搬環境診断装
置801から実数乗算回路803を構成するためのプロ
グラムがディジタル信号処理部に入力され、第一のトラ
ンスバーサルフィルタ107における第二の重み付け手
段1090〜109Mによる重み付けは実数となる。
【0136】本構成を用いることで、伝送レートが可変
のシステムに適用した場合には、高速伝送時は第二の重
み付け手段が実数となることで、第一のトランスバーサ
ルフィルタの安定動作と低消費電力化を実現し、低速伝
送では、空間、時間の両方の波形等化により、高品質な
伝送品質が得られる。
【0137】次に、本発明第9の実施形態について説明
する。第9の実施形態では、識別タイミングのずれに対
応した最適な第二の重み付け手段の重みの組のうち、出
力信号の振幅変動誤差が最小となる組を第二の重み付け
手段の重みの値とする形態を採用する。
【0138】図24は本発明第9の実施形態の構成を示
す図である。ここでは、上記図7〜図23で説明した構
成要素と同一の構成要素については、同一符号を付して
その説明を省略する。図25は図24に示す第二の重み
制御回路114の構成を示しており、参照符号901は
第二の重み付け手段の重みの組を決定した時の第一のト
ランスバーサルフィルタ107の出力信号の振幅の所望
離散値からのずれを推定する伝送品質推定装置、902
は第一のA/D変換器1031〜103Nでサンプリン
グしたタイミングと最適な識別タイミングとのずれΔτ
に対応した、最適な第二の重み付け手段1090〜10
9Mの重みの組が保存された記憶装置である。
【0139】伝送品質推定装置901では、第一のトラ
ンスバーサルフィルタ107の入力信号に対し、記憶装
置902に予め保存された、第一のA/D変換器103
1〜103Nでサンプリングしたタイミングと最適な識
別タイミングとのずれΔτに対応した最適な第二の重み
付け手段の重みの組について、各組を用いた場合の適応
アンテナ装置の出力信号の出力レベルの所望離散値から
のずれを表す以下の式 Q=E[|(y−d1)(y−d2)(y−d3)・・・|] (式13) に基づいて推定し、ずれを示す値Qが最も小さくなった
組を第二の重み付け手段の重みとして決定する。上式に
おいて、dn(n=1,2,…,L)は所望の離散値を
表す。
【0140】本構成を用いることで、周波数誤差及び位
相のずれが第一のトランスバーサルフィルタ107への
入力信号に存在する場合でも、安定に最適な重みを決定
することが可能である。
【0141】次に、本発明第10の実施形態について説
明する。第10の実施形態では、ビーム形成回路への入
力信号がRF信号またはIF信号で、ビーム形成回路の
出力信号を復調する際に用いる周波数変換器及び、第一
のトランスバーサルフィルタの特性を用い、各アンテナ
ごとに復調をした信号を用いてビーム形成回路を制御す
る形態を採用する。
【0142】図27は、本発明第10の実施形態の構成
を示す図である。図28は図27に示す第一の重み制御
回路111の構成を示しており、参照符号10011〜
1001Nは第四の周波数変換器であり、その構成は上
記した図6に示すとおりである。参照符号10021〜
1002Nは第二のトランスバーサルフィルタであり、
その構成は図20に示すとおりである。また、参照符号
1003は基準信号発生装置、1004は重み制御回路
である。
【0143】各アンテナ素子1011〜101Nで受信
した信号x1〜xNはRF信号のまま或いはIF信号に
変換された後、第一の重み制御回路111に入力され
る。第一の重み制御回路111の内部では、各アンテナ
素子1011〜101Nからの入力信号x1〜xNは、
第四の周波数変換器10011〜1001N、第二のト
ランスバーサルフィルタ10021〜1002Nによ
り、第一のトランスバーサルフィルタ107により決定
された第二の重み付け手段1090〜109Mの重みの
値を用いて、以下の式のように変換される。ここで、x
n’はトランスバーサルフィルタ演算部の出力信号を、
Mはタップの数、cmはタップ係数、T/aはタップ
間隔を表す。
【0144】
【数15】
【0145】第一の重み付け手段1031〜103Nに
設定される重みの値をw1〜wNとし、基準信号発生器
から入力される基準信号をdと表すと、誤差の2乗が最
小になるように指向性を形成する重みの値は(式1)で
与えられる。このように動作させることで、任意のタイ
ミングで取得したデータを用いた場合にも2乗誤差最小
のアルゴリズムを用いて適応アレイアンテナ装置を動作
させることが可能となる。
【0146】次に、本発明第11の実施形態について説
明する。第11の実施形態では、A/D変換前にベース
バンド信号に変換し、第一のトランスバーサルフィルタ
の特性を用い、各アンテナごとに復調をした信号を用い
てビーム形成回路を制御する形態を採用する。
【0147】図29は本発明第11の実施形態の構成を
示す図である。ここでは、上記図7〜図28で説明した
構成要素と同一の構成要素については、同一符号を付し
てその説明を省略する。
【0148】各アンテナ素子1011〜101Nで受信
した信号x1〜xNは、第二の周波数変換器2011〜
201NでIF信号に変換され、第三の周波数変換器7
011〜701Nにより、ベースバンド信号の同相成
分、直交成分に分離され、各々第一のA/D変換器50
11〜501N及び第一の重み制御回路111に入力さ
れる。なお、第三の周波数変換器7011〜701Nの
構成は図9に示すとおりである。
【0149】第一の重み制御回路111の内部では、各
アンテナからの入力信号x1〜xNは、第二の周波数変
換器2011〜201N、第二のトランスバーサルフィ
ルタ演算部により、第一のトランスバーサルフィルタ1
07により決定された第二の重み付け手段の重みの値を
用いて、(式14)のように変換される。第一の重み付
け手段に設定される重みの値をw1〜wNとし、基準信
号発生器から入力される基準信号をdと表すと、誤差の
2乗が最小になるように指向性を形成する重みの値は
(式1)で与えられる。このように動作させることで、
任意のタイミングで取得したデータを用いた場合にも2
乗誤差最小のアルゴリズムを用いて適応アレイアンテナ
装置を動作させることが可能となる。
【0150】ところで、A/D変換のタイミングが到来
波のタイミングと無関係であると、到来波のシンボルの
切替点をサンプルするという不都合が発生する可能性が
ある。この解決手段を図31〜図33により説明する。
【0151】図31は、信号伝送レートと同期していな
いサンプリングクロックを用いて固有ベクトルビームを
形成できる形態を示している。
【0152】この図において、符号C1011〜C10
1Nはアンテナ素子、符号C102はアナログビーム形
成回路、符号C1031〜C103Nは第一の重み付け
手段、符号C104は第一の合成器、符号C105は重
み制御装置、符号C106はディジタル信号処理装置、
符号C1071〜C107Nは第一のA/D変換器、符
号C108はサンプリングクロック発生器、符号C10
91〜C109Nは第一の準同期検波器、符号C110
はアナログ可変移相器、符号C111はアナログ可変利
得器、符号C112は準同期検波用発振器、符号C11
31〜C1132はミキサ、符号C1141〜C114
2は低域通過フィルタ、符号C115は90度移相器で
ある。
【0153】各アンテナ素子C1011〜C101Nで
受信した信号x1〜xNは、アナログビーム形成回路C
102と第一の重み制御装置C114に入力される。た
だし受信レベルが低い場合は、各アンテナで受信した信
号は、低雑音増幅器により増幅された後、アナログビー
ム形成回路C102と第一の重み制御装置C105に入
力される。アナログ形成回路C102では、各アンテナ
からの入力信号に対し、振幅、位相を変化させる第一の
重み付け手段C1031〜C103Nで、各々w1〜w
Nの重み付けを行い、重み付け後の信号w1x1,w2
x2,・・・,wNxNを得る。振幅、位相の変化は、
例えば可変利得器C111と可変移相器C110を縦列
に接続し、各々を制御することで実現される。各重み付
けされた信号は、第一の合成器C104で合成され、出
力信号yを得る。ここで、yはy=w1x1+w2x2
+・・・+wNxNと表される。
【0154】w1〜wNの値は重み制御装置C105に
よって決定される。重み制御装置では、各アンテナから
のRF信号を第一の準同期検波器C1091〜C109
Nによって準同期検波を行い、同相成分と直交成分に分
離する(実現方法は例えば、篠永他“ディジタルI/Q
検波技術について”TECHNICAL REPORT OF IEICE SANE94
-59(1994-11)pp.9-15)。ここで、各アンテナ素子から
の信号は共通の発振器C112を用いて準同期検波が行
われる。各信号は第一のA/D変換器C1071〜C1
07Nによってディジタル信号に変換した後、ディジタ
ル信号処理装置に入力される。ディジタル信号処理装置
では各アンテナ間の相関行列Rxxが求められる。各ア
ンテナ素子からの信号は共通の発振器C112を用いて
準同期検波が行われるため、キャリア位相のずれはすべ
てのアンテナ素子からの受信信号で共通となり、式2に
よって求められるアンテナ間の相関行列Rxxの演算に
よって、完全にキャリア位相のずれが除去される。した
がって、アンテナ間の相関行列Rxxはキャリア同期が
とれていない場合でも正確に求めることが可能となる。
【0155】ディジタル信号処理装置では、さらに得ら
れた相関行列から固有ベクトルを演算する。固有ベクト
ルの演算は例えば以下のようにして実現する。まず、任
意のベクトルV0を設定する。次に以下の手順により、
ベクトルVkを収束させる。
【0156】 Vk+1=RxxVk/|Vk| (式15) VkがVconvに収束した後ウェイトベクトルWを W=Vconv (式16) と決定することにより、指向性を形成する。この方法で
はアンテナ間の相関行列のみから指向性形成が可能であ
るため、キャリア同期には依存しない。
【0157】同期確立前にビーム形成をするには、キャ
リア同期だけではなく、タイミング同期にも影響しない
ことが求められる。
【0158】そこで、サンプリングクロックを伝送レー
トのほぼ2倍とし、相関行列を以下の式によって求め
る。
【0159】
【数16】
【0160】ただしΔtは初期状態からのサンプリング
タイミングのずれである。
【0161】この方法を用いることで、相関行列はΔt
に全く依存しなくなる。
【0162】図33に到来するマルチパスを指数モデル
と仮定したときのサンプリングタイミングのずれによる
出力SINRの変動幅と遅延スプレッドの関係を計算し
た結果を示す。素子数は8素子、各到来波の到来位相、
到来方向は一様とし、出力SINRは累積確率の10%
値で評価した。図より分かるように、遅延スプレッドが
大きくなるにつれて、サンプリングタイミングの影響が
大きくなる。これに対し提案方法ではサンプリングタイ
ミングによる変動がなく、安定した伝送品質が得られて
いる。
【0163】図32は、本発明の別の実施形態を示す図
であり、ビーム形成回路としてディジタルビーム形成回
路を用い、信号伝送レートと同期していないサンプリン
グクロックを用いて固有ベクトルビームを形成できる形
態を示している。
【0164】この図において、符号C2011〜C20
1Nは第二の準同期検波器、符号C202はサンプリン
グクロック発生器、符号C2031〜C203Nはディ
ジタル重み付け装置、符号C204はディジタル加算
器、符号C205はディジタルビーム形成回路である。
【0165】各アンテナ素子C1011〜C101Nで
受信した信号x1〜xNは、第二の準同期検波回路C2
011〜C201Nに入力される。各第二の準同期検波
回路では、各アンテナ素子での受信信号を同相成分と直
交成分に分離する。この際に、各第二の準同期検波回路
で共通の発振器206を用いる。さらに分離された同相
成分と直交成分は第一のA/D変換器C1071〜C1
07Nによって各々ディジタル信号に変換された後、デ
ィジタルビーム形成回路C205と重み制御装置C10
5に入力される。この際にサンプリングクロックは伝送
レートのほぼ2倍とする。
【0166】重み制御装置内部で形成する相関行列R
xxは準同期検波する際に共通の発振器C206を用い
ているため、キャリア同期の影響を受けない。また前述
したように、式16を用いることでタイミング同期にも
依存しない相関行列を求めることが可能となる。
【0167】一方ディジタルビーム形成回路C205に
入力された信号は、ディジタル乗算器によって構成され
たディジタル重み付け装置により重み付けされ、出力信
号yは y=w1x1+w2x2+・・・+wNxN となる。
【0168】本構成を用いることで、ビーム形成回路と
してディジタルビーム形成回路を用い、信号伝送レート
と同期していないサンプリングクロックを用いて固有ベ
クトルビームの形成を行うことが可能となる。
【0169】
【発明の効果】本発明の適応アレイアンテナ装置では固
有ベクトルビームを初期値とし、同期確立前に伝送品質
を改善し、その後同期を確立させ、2乗誤差最小となる
指向性制御を行なうことで、伝送品質が著しく劣化した
環境においても適応アレイアンテナ装置を安定に動作さ
せることが可能となる。
【0170】さらに、本発明の適応アレイアンテナ装置
ではディジタル信号に変換する際のサンプリングクロッ
クを任意の周波数とし、タイミングの補償を実数の重み
付けによるトランスバーサルフィルタで行うようにした
ので、ハードウェア規模を縮小することができるととも
に、サンプリングクロックへのフィードバックを排除し
て、伝送品質が著しく劣化した環境においても、安定に
適応アレイアンテナ装置を動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図である。
【図2】本発明における重み制御装置A104を示す図
である。
【図3】本発明における重み付け合成回路A103を示
す図である。
【図4】本発明における分数シンボル長間隔の適応トラ
ンスバーサルフィルタA107を示す図である。
【図5】アンテナ間の相関行列がタイミング同期のずれ
に影響を受けないことを示す図である。
【図6】本発明の効果を示す図である。
【図7】本発明の実施形態の構成を示す図である。
【図8】図7に示す第一の重み付け手段1031〜10
3Nの構成を示す図である。
【図9】図7に示す第一の重み制御回路111の構成を
示す図である。
【図10】図7に示す第二の重み付け手段1090〜1
09Mの構成を示す図である。
【図11】本発明の別の実施形態における第一の重み制
御回路111の構成を示す図である。
【図12】図13に示す第二の周波数変換器2011〜
201Nの構成を示す図である。
【図13】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図14】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図15】図14に示す第三の周波数変換器401の構
成を示す図である。
【図16】図17に示す第一の重み付け手段1031〜
103Nの構成を示す図である。
【図17】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図18】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図19】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図20】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図21】図20で用いられる複素係数乗算回路802
の構成を示す図である。
【図22】図21の実施形態で用いられる実数係数乗算
回路803の構成を示す図である。
【図23】伝搬環境診断装置801における信号処理フ
ローを示す図である。
【図24】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図25】図24に示す第二の重み制御回路114の構
成を示す図である。
【図26】図28に示す第二のトランスバーサルフィル
タ10021〜1002Nの構成を示す図である。
【図27】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図28】図27に示す第一の重み制御回路111の構
成を示す図である。
【図29】本発明の別の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図30】伝達速度と出力SINRの特性を比較した結
果を示す図である。
【図31】本発明のさらに別の実施例のブロック図であ
る。
【図32】本発明の更に別の実施例のブロック図であ
る。
【図33】本発明の効果を示す図である。
【図34】従来の適応アンテナ装置の一例を示す図であ
る。
【図35】従来のFFT演算によるプレビームフォーミ
ングを用いたアンテナ装置の一例を示す図である。
【図36】従来のトランスバーサルフィルタを用いた適
応アンテナ装置の構成を示す図である。
【図37】図36に示す第一の重み付け手段14031
〜1403N及び第二の重み付け手段14070〜14
07Mの構成を示す図である。
【符号の説明】
A1011〜A101n アンテナ素子 A1021〜A102n 分岐手段 A103 重み付け合成回路 A104 重み制御装置 A105 同期監視装置 A106 自動周波数制御装置 A107 分数シンボル長間隔の適応トランスバーサル
フィルタ A201 固有ベクトルビーム形成装置 A202 2乗誤差最小制御装置 A203 スイッチ A3011〜A301n 重み付け装置 A302 合成器 A4011〜A401m 遅延素子 A4021〜A402m 分岐装置 A4030〜A403m 重み付け装置 A404 合成器 1011〜101N アンテナ素子 102 アナログビーム形成回路 1031〜103N 第一の重み付け手段 104 第一の合成器 105 第一のA/D変換器 106 第一の周波数変換器 107 第一のトランスバーサルフィルタ 1081〜108M 遅延素子 1090〜109M 第二の重み付け手段 110 第二の合成器 111 第一の重み制御回路 1121〜112N 第二のA/D変換器 113 第一のディジタル信号処理装置 114 第二の重み制御回路 115 第一のサンプリングクロック発生器 116 第二のサンプリングクロック発生器 117 周波数変換器自動制御装置 1181〜1182 実数乗算器 119 可変増幅器 120 可変移相器 2011〜201N 第二の周波数変換器 202 発振器 203 ミキサ 204 低域通過フィルタ 401 第三の周波数変換器 4021〜4022 ミキサ 403 π/2移相器 4041〜4042 低域通過フィルタ 5011〜501N 第一のA/D変換器 502 サンプリングクロック発生器 503 ディジタルビーム形成回路 5041〜504N 乗算器 505 実数減算器 506 実数加算器 7011〜701N 第三の周波数変換器 702 発振器 801 伝搬環境診断装置 802 複素係数乗算回路 803 実数係数乗算回路 901 伝送品質推定装置 902 記憶装置 10011〜1001N 第四の周波数変換器 10021〜1002N 第二のトランスバーサルフィ
ルタ 1003 基準信号発生装置 1004 重み制御回路 13011〜1301N アンテナ素子 13021〜1302N 重み付け手段 1303 重み制御装置 1304 基準信号発生装置 1305 合成器 14011〜1401N アンテナ素子 1402 ビーム形成回路 14031〜1403N 第一の重み付け手段 1404 第一の合成器 1405 トランスバーサルフィルタ 14061〜1406M 遅延素子 14070〜1407M 第二の重み付け手段 1408 第二の合成器 14091〜14094 実数乗算器 1410 実数減算器 1411 実数加算器 1412 自動周波数変換器制御装置 1413 タイミング再生回路 14141〜1414N A/D変換器 C1011〜C101N アンテナ素子 C102 アナログビーム形成回路 C1031〜C103N 第一の重み付け手段 C104 第一の合成器 C105 重み制御装置 C106 ディジタル信号処理装置 C1071〜C107N 第一のA/D変換器 C108 サンプリングクロック発生器 C1091〜C109N 第一の準同期検波器 C110 アナログ可変位相器 C111 アナログ可変利得器 C112 準同期検波用発振器 C1131〜C1132 ミキサ C1141〜C1142 低域通過フィルタ C115 90度位相器 C2011〜C201N 第二の準同期検波器 C202 サンプリングクロック発生器 C2031〜C301N ディジタル重み付け装置 C204 ディジタル加算器 C205 ディジタルビーム形成回路 C3011〜C401N アンテナ素子 C3021〜C402N 重み付け手段 C303 重み制御装置 C304 基準信号発生装置 C305 合成器
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月24日(2000.4.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】初期状態では、重み制御装置A104の内
部のスイッチA203は固有ベクトルビーム形成装置A
201を選択する。固有ベクトルビーム形成装置A20
1では、まず入力信号x1〜xNをもとに相関行列R
xxを形成する。次に、得られた相関行列Rxxの最大
固有値に対する固有ベクトルを求める。固有ベクトルを
最大の固有値のみから求めるので、遅れて到来し振幅の
小さな干渉波の影響を除くことができる。最大固有値に
対する固有ベクトルを求める方法は、たとえばべき乗法
により求められる。べき乗法では、相関行列Rxxを用
いて任意のベクトルaの一次変換をk回繰り返し、a’
=(Rxx )×aを求める。kを十分大きくとれば
a’は最大固有値に対する固有ベクトルに近づく。次
に、a’を規格化した値を重みの値w1〜wNとする。
重み付け合成回路103ではw1〜wNにより固有ベク
トルビームが形成される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正内容】
【0087】たとえば、t=3Tの時、(式9)のs
(t)は級数和が外れ、I+jQ となり、t=3T
の信号を取り出すことができる。ただし、t=3T
+Δτでは、級数和を外すことができないため、I
jQやI+jQなど、他の時刻の信号が干渉し、
符号間干渉となる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】環境は20m×20mの室内伝搬環境とし
た。出力SINRは10000シンボルを伝送し、その
平均値とした。シミュレーションにおいて本構成におけ
る第一のトランスバーサルフィルタ107の遅延素子の
遅延時間は0.5T、トランスバーサルフィルタの遅
延素子の数は3(M=3)とした。また、第一のA/D
変換器105でのサンプリング周波数はボーレートの2
倍から1000ppmずれた周波数とした。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】遅延素子の数を4(N=4)とした場合に
ついて比較すると、図よりわかるように本適応アレイア
ンテナ装置では第一のトランスバーサルフィルタ107
の第二の重み付け手段の重みを実数で構成しているのに
も関わらず、複素数とした場合と伝送速度に対する出力
SINR特性はほぼ一致している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0114
【補正方法】変更
【補正内容】
【0114】各アンテナ素子1011〜101Nで受信
した信号は第一のA/D変換器5011〜501Nによ
ってディジタル信号に変換され、受信信号を実部と虚部
に分離する。実部と虚部に分離する方法の例を以下に示
す。 (1)各アンテナ素子1011〜101Nでの受信信号
を中心周波数の2倍以上のサンプリング周波数で、A/
D変換し、ヒルベルト変換を行うことで実現される。
(例えば、Oppenheim and Shafer(伊達 玄訳)“ディ
ジタル信号処理”、コロナ社、下巻、pp.26-30, 197
8.) (2)各アンテナ素子1011〜101Nでの受信信号
を中心周波数の4倍でサンプリングし、偶数番目にサン
プルされた信号を実部とし、奇数番目にサンプルされた
信号を虚部とすることで実部と虚部の分離をする。 (3)受信信号を2つに分離し、一方の信号を他方の信
号に対し、中心周波数でπ/2の位相遅れが生じるよう
にし、各々別のA/D変換器に入力する。各A/D変換
器では、中心周波数の2倍以上でサンプリングし、出力
を得る。各出力はそれぞれ実部、虚部となる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0142
【補正方法】変更
【補正内容】
【0142】図27は、本発明第10の実施形態の構成
を示す図である。図28は図27に示す第一の重み制御
回路111の構成を示しており、参照符号10011〜
1001Nは第四の周波数変換器であり、その構成は上
記した図12に示すとおりである。参照符号10021
〜1002Nは第二のトランスバーサルフィルタであ
り、その構成は図26に示すとおりである。また、参照
符号1003は基準信号発生装置、1004は重み制御
回路である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0148
【補正方法】変更
【補正内容】
【0148】各アンテナ素子1011〜101Nで受信
した信号x1〜xNは、第二の周波数変換器2011〜
201NでIF信号に変換され、第三の周波数変換器7
011〜701Nにより、ベースバンド信号の同相成
分、直交成分に分離され、各々第一のA/D変換器50
11〜501N及び第一の重み制御回路111に入力さ
れる。なお、第三の周波数変換器7011〜701Nの
構成は図15に示すとおりである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0153
【補正方法】変更
【補正内容】
【0153】各アンテナ素子C1011〜C101Nで
受信した信号x1〜xNは、アナログビーム形成回路C
102と第一の重み制御装置C105に入力される。た
だし受信レベルが低い場合は、各アンテナで受信した信
号は、低雑音増幅器により増幅された後、アナログビー
ム形成回路C102と第一の重み制御装置C105に入
力される。アナログ形成回路C102では、各アンテナ
からの入力信号に対し、振幅、位相を変化させる第一の
重み付け手段C1031〜C103Nで、各々w1〜w
Nの重み付けを行い、重み付け後の信号w1x1,w2
x2,・・・,wNxNを得る。振幅、位相の変化は、
例えば可変利得器C111と可変移相器C110を縦列
に接続し、各々を制御することで実現される。各重み付
けされた信号は、第一の合成器C104で合成され、出
力信号yを得る。ここで、yはy=w1x1+w2x2
+・・・+wNxNと表される。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0162
【補正方法】変更
【補正内容】
【0162】図33に到来するマルチパスを指数モデル
と仮定したときのサンプリングタイミングのずれによる
出力SINRの変動幅と遅延スプレッドの関係を計算し
た結果を示す。素子数は8素子、各到来波の到来位相、
到来方向は一様とし、出力SINRは累積確率の10%
値で評価した。図より分かるように、遅延スプレッド
(β)が大きくなるにつれて、サンプリングタイミング
の影響が大きくなる。これに対し提案方法ではサンプリ
ングタイミングによる変動がなく、安定した伝送品質が
得られている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0165
【補正方法】変更
【補正内容】
【0165】各アンテナ素子C1011〜C101Nで
受信した信号x1〜xNは、第二の準同期検波回路C2
011〜C201Nに入力される。各第二の準同期検波
回路では、各アンテナ素子での受信信号を同相成分と直
交成分に分離する。この際に、各第二の準同期検波回路
で共通の発振器C206を用いる。さらに分離された同
相成分と直交成分は第一のA/D変換器C1071〜C
107Nによって各々ディジタル信号に変換された後、
ディジタルビーム形成回路C205と重み制御装置C1
05に入力される。この際にサンプリングクロックは伝
送レートのほぼ2倍とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/26 H04B 7/26 D (72)発明者 西森 健太郎 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 堀 俊和 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5J021 AA05 AA06 CA06 DB02 DB03 DB04 EA04 FA06 FA14 FA16 FA17 FA20 FA23 FA24 FA26 FA29 FA31 FA32 GA02 GA06 HA05 5J023 DA03 DB05 DC03 DD00 5K046 AA05 BA05 EE06 EE56 5K059 CC03 CC04 DD31 DD37 DD39 EE02 5K067 AA02 AA33 CC24 EE10 GG11 HH21 KK03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナ素子と、 上記各アンテナ素子に結合し、各アンテナ素子の信号を
    重み付け合成する重み付け合成回路と、 上記各アンテナ素子に結合し、前記重み付け合成回路に
    おける各重みの値を計算する重み制御装置と、 前記重み付け合成回路の出力を入力とする自動周波数制
    御装置と、 前記自動周波数制御装置の出力信号を入力とする分数シ
    ンボル長間隔の適応トランスバーサルフィルタと、 前記自動周波数制御装置で設定された周波数と前記トラ
    ンスバーサルフィルタの重みの値を入力信号とする同期
    監視装置を具備し、 前記重み制御装置は、 各アンテナ素子間の相関値によりアンテナ素子間の相関
    行列を求め相関行列の最大固有値に対応した固有ベクト
    ルを重みの値とする固有ベクトルビーム形成装置と、上
    記重み付け合成回路の出力信号と所望信号の誤差が最小
    となるように重みの値を決定する2乗誤差最小制御装置
    と、前記固有ベクトルビーム形成装置または2乗誤差最
    小制御装置を選択するためのスイッチとを有し、 上記固有ベクトルビーム形成装置により重みの初期値を
    決定し、上記同期監視装置により、上記自動周波数制御
    装置及び上記分数シンボル長間隔の適応トランスバーサ
    ルフィルタの収束を確認した後、前記2乗誤差最小制御
    装置により重みを決定することを特徴とする適応アレイ
    アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記各アンテナ素子に結合し、アンテナ
    素子を前記重み付け合成回路と前記重み制御装置に結合
    するための分岐装置がもうけられる、請求項1記載の適
    応アレイアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 複数のアンテナ素子と、 該複数のアンテナ素子の各々に接続され、該各アンテナ
    素子からの入力信号を第一の重み付け手段により重み付
    けして合成するアナログビーム形成回路と、 該アナログビーム形成回路の出力信号を入力信号とし、
    ディジタル信号に変換して出力する第一のA/D変換器
    と、 該第一のA/D変換器によってディジタル信号に変換さ
    れた入力信号をベースバンド信号に変換する第一の周波
    数変換器と、 該第一の周波数変換器の出力に分数シンボル長の遅延時
    間を持つ複数の遅延素子が直列に接続され、各遅延素子
    の出力を第二の重み付け手段により重み付けし、合成す
    る分数シンボル長間隔の第一のトランスバーサルフィル
    タと、 上記各アンテナ素子での受信信号のみ、あるいは上記各
    アンテナ素子での受信信号と上記第一のトランスバーサ
    ルフィルタの出力信号の両方を入力信号とし、上記各ア
    ンテナ素子からの入力信号を第二のA/D変換器により
    A/D変換した後、第一のディジタル信号処理装置によ
    り、上記第一の重み付け手段で用いる重みの値を演算す
    る第一の重み制御回路と、 上記第一の周波数変換器の出力信号を入力信号とし、上
    記第二の重み付け手段で用いる重みの値を演算する第二
    の重み制御回路と、 上記第一のトランスバーサルフィルタの出力信号を入力
    信号とし、上記第一の周波数変換器における周波数変換
    誤差を減少させるように、上記第一の周波数変換器を制
    御する周波数変換器自動制御装置と、 上記第一のA/D変換器での第一のサンプリングクロッ
    クを発生させる第一のサンプリングクロック発生器と、 上記第二のA/D変換器での第二のサンプリングクロッ
    クを発生させる第二のサンプリングクロック発生器と、
    を具備し、 上記第一のサンプリングクロック発生器は、伝送レート
    の2倍以上の周波数で、伝送レートとは同期せず、上記
    第一のトランスバーサルフィルタの遅延素子の遅延時間
    とほぼ同一の間隔でサンプリングするように発振し、上
    記第二のサンプリングクロックは上記第一のサンプリン
    グクロックとは同期しないことを特徴とする請求項1記
    載の適応アレイアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記第一の重み制御装置の内部には第二
    の周波数変換器が設けられ、この第二の周波数変換器に
    より前記各アンテナ素子からの入力信号を中間周波信号
    に変換することを特徴とする請求項3記載の適応アレイ
    アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記各アンテナ素子に接続され、前記各
    アンテナ素子からの入力信号を中間周波信号に変換する
    第二の周波数変換器又はベースバンド信号に変換する第
    三の周波数変換器を具備し、該第二あるいは第三の周波
    数変換器によって変換された後の中間周波信号あるいは
    ベースバンド信号が前記第一の重み制御装置に入力され
    ることを特徴とする請求項3記載の適応アレイアンテナ
    装置。
  6. 【請求項6】 複数のアンテナ素子と、 該複数のアンテナ素子の各々に接続され、該各アンテナ
    素子からの入力信号を第一の重み付け手段により重み付
    けして合成するアナログビーム形成回路と、 該アナログビーム形成回路の出力信号を入力信号として
    ベースバンド信号に周波数変換する第一の周波数変換器
    と、 該第一の周波数変換器からのベースバンド信号をディジ
    タル信号に変換して出力する第一のA/D変換器と、 該第一のA/D変換器の出力に分数シンボル長の遅延時
    間を持つ複数の遅延素子が直列に接続され、各遅延素子
    の出力を第二の重み付け手段により重み付けし、合成す
    る分数シンボル長間隔の第一のトランスバーサルフィル
    タと、 上記各アンテナ素子での受信信号のみ、あるいは上記各
    アンテナ素子での受信信号と上記第一のトランスバーサ
    ルフィルタの出力信号の両方を入力信号とし、上記各ア
    ンテナ素子からの入力信号を第二のA/D変換器により
    A/D変換した後、第一のディジタル信号処理装置によ
    り、上記第一の重み付け手段で用いる重みの値を演算す
    る第一の重み制御回路と、 上記第一の周波数変換器の出力信号を入力信号とし、上
    記第二の重み付け手段で用いる重みの値を演算する第二
    の重み制御回路と、 上記第一のトランスバーサルフィルタの出力信号を入力
    信号とし、上記第一の周波数変換器における周波数変換
    誤差を減少させるように、上記第一の周波数変換器を制
    御する周波数変換器自動制御装置と、 上記第一のA/D変換器での第一のサンプリングクロッ
    クを発生させる第一のサンプリングクロック発生器と、 上記第二のA/D変換器での第二のサンプリングクロッ
    クを発生させる第二のサンプリングクロック発生器と、
    を具備し、 上記第一のサンプリングクロック発生器は、伝送レート
    の2倍以上の周波数で、伝送レートとは同期せず、上記
    第一のトランスバーサルフィルタの遅延素子の遅延時間
    とほぼ同一の間隔でサンプリングするように発振し、上
    記第二のサンプリングクロックは上記第一のサンプリン
    グクロックとは同期しないことを特徴とする請求項1記
    載の適応アレイアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 複数のアンテナ素子と、 該複数のアンテナ素子の各々に接続され、該各アンテナ
    素子からの入力信号をディジタル信号に変換する第一の
    A/D変換器と、 該第一のA/D変換器によってディジタル信号に変換さ
    れた信号を第一の重み付け手段により重み付けして合成
    するディジタルビーム形成回路と、 該ディジタルビーム形成回路の出力信号を入力信号と
    し、該入力信号をベースバンド信号に変換する第一の周
    波数変換器と、 該第一の周波数変換器の出力に分数シンボル長の遅延時
    間を持つ複数の遅延素子が直列に接続され、各遅延素子
    の出力を第二の重み付け手段により重み付けし、合成す
    る分数シンボル長間隔の第一のトランスバーサルフィル
    タと、 上記各第一のA/D変換器でA/D変換されたディジタ
    ル信号のみ、あるいは上記各第一のA/D変換器でA/
    D変換されたディジタル信号と上記第一のトランスバー
    サルフィルタの出力信号の両方、を入力信号として、第
    一のディジタル信号処理装置により、上記第一の重み付
    け手段で用いる重みの値を演算する第一の重み制御回路
    と、 上記第一の周波数変換器の出力信号を入力信号とし、第
    一のディジタル信号処理装置により、上記第二の重み付
    け手段で用いる重みの値を演算する第二の重み制御回路
    と、 上記第一のトランスバーサルフィルタの出力信号を入力
    信号とし、上記第一の周波数変換器における周波数変換
    誤差を減少させるように制御する周波数変換器自動制御
    装置と、 上記第一のA/D変換器での第一のサンプリングクロッ
    クを発生させる第一のサンプリングクロック発生器と、
    を具備し、 上記第一のサンプリングクロックは、伝送レートの2倍
    以上の周波数で、伝送レートとは同期せず、前記第一の
    トランスバーサルフィルタの遅延素子の遅延時間とほぼ
    同一の間隔でサンプリングするように発振することを特
    徴とする請求項1記載の適応アレイアンテナ装置。
  8. 【請求項8】 前記各アンテナ素子に接続され、入力さ
    れた信号を中間周波信号に変換する第二の周波数変換器
    又はベースバンド信号に変換する第三の周波数変換器を
    具備し、該第二あるいは第三の周波数変換器によって変
    換された後の中間周波信号あるいはベースバンド信号が
    前記第一のA/D変換器に入力されることを特徴とする
    請求項7記載の適応アレイアンテナ装置。
  9. 【請求項9】 複数のアンテナ素子と、 該複数のアンテナ素子の各々に接続され、該アンテナ素
    子からの入力信号をベースバンド信号に周波数変換する
    第一の周波数変換器と、 該第一の周波数変換器からのベースバンド信号をディジ
    タル信号に変換する第一のA/D変換器と、 該第一のA/D変換器によってディジタル信号に変換さ
    れた信号を第一の重み付け手段により重み付けして合成
    するディジタルビーム形成回路と、 該ディジタルビーム形成回路の出力に分数シンボル長の
    遅延時間を持つ複数の遅延素子が直列に接続され、各遅
    延素子の出力を第二の重み付け手段により重み付けし、
    合成する分数シンボル長間隔の第一のトランスバーサル
    フィルタと、 上記各第一のA/D変換器でA/D変換されたディジタ
    ル信号のみ、あるいは上記各第一のA/D変換器でA/
    D変換されたディジタル信号と上記第一のトランスバー
    サルフィルタの出力信号の両方、を入力信号として、第
    一のディジタル信号処理装置により、上記第一の重み付
    け手段で用いる重みの値を演算する第一の重み制御回路
    と、 上記ディジタルビーム形成回路の出力信号を入力信号と
    し、第一のディジタル信号処理装置により、上記第二の
    重み付け手段で用いる重みの値を演算する第二の重み制
    御回路と、 上記第一のトランスバーサルフィルタの出力信号を入力
    信号とし、上記第一の周波数変換器における周波数変換
    誤差を減少させるように制御する周波数変換器自動制御
    装置と、 上記第一のA/D変換器での第一のサンプリングクロッ
    クを発生させる第一のサンプリングクロック発生器と、
    を具備し、 上記第一のサンプリングクロックは、伝送レートの2倍
    以上の周波数で、伝送レートとは同期せず、前記第一の
    トランスバーサルフィルタの遅延素子の遅延時間とほぼ
    同一の間隔でサンプリングするように発振することを特
    徴とする請求項1記載の適応アレイアンテナ装置。
  10. 【請求項10】 前記第二の重み制御回路の内部に周波
    数選択性フェージングの環境であるかを判定する伝搬環
    境診断装置を具備し、前記第一のトランスバーサルフィ
    ルタ部での前記第二の重み付け手段による重み付けを周
    波数選択性フェージング時は上記第二の重み付け手段の
    重みを実数とし、周波数選択フェージング時ではないと
    きは上記第二の重み付け手段の重みを複素数に切替える
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の
    適応アレイアンテナ装置。
  11. 【請求項11】 符号の判定を行う識別タイミングにお
    ける振幅が離散値となる変調方式を用い、前記第二の重
    み制御装置は、 前記第一のA/D変換器で入力信号がサンプルされるタ
    イミングと復号を行うための最適なタイミングとのずれ
    に対応した、最適な第二の重み付け手段の重みの組が保
    存された記憶装置と、 この記憶装置に保存された各第二の重み付け手段の重み
    について、前記第一のトランスバーサルフィルタの出力
    での振幅の該離散値からのずれを推定する伝送品質推定
    装置とを具備し、 上記記憶装置に保存された第二の重み付け手段の重みの
    組のうち、上記伝送品質推定装置によって推定された出
    力信号の振幅の該離散値からのずれが最小となった組
    を、前記第二の重み付け手段の重みの値とすることを特
    徴とする請求項3〜10のいずれか1つに記載の適応ア
    レイアンテナ装置。
  12. 【請求項12】 前記第一のディジタル信号処理装置
    は、 基準信号dを発生する基準信号発生部と、 前記各アンテナ素子からの入力信号を前記第一の周波数
    変換器と同じ特性で周波数変換するための第四の周波数
    変換器と、 該第四の周波数変換器の出力信号を前記第一のトランス
    バーサルフィルタと同じ特性で変換するための第二のト
    ランスバーサルフィルタを具備し、 上記第四の周波数変換器と上記第二のトランスバーサル
    フィルタによって変換された信号x’i(i=1,・・
    ・,N N:素子数)に対し、前記第一の重み付け手段
    の重みの値wopti(i=1,・・・,N)を以下の
    式により決定することを特徴とする請求項3、4、7、
    8、10、11のいずれか1つに記載の適応アレイアン
    テナ装置。 【数1】
  13. 【請求項13】 前記第一のディジタル信号処理装置
    は、 基準信号dを発生する基準信号発生部と、 前記各アンテナ素子からの入力信号を前記第三の周波数
    変換器と同じ特性で周波数変換するための第四の周波数
    変換器と、 該第四の周波数変換器の出力信号を前記第一のトランス
    バーサルフィルタと同じ特性で変換するための第二のト
    ランスバーサルフィルタを具備し、 上記第四の周波数変換部と上記第二のトランスバーサル
    フィルタによって変換された信号x’i(i=1,・・
    ・,N N:素子数)に対し、第一の重み付け手段の重
    みの値wopti(i=1,・・・,N)を以下の式に
    より決定することを特徴とする請求項5、6、9、11
    のいずれか1つに記載の適応アレイアンテナ装置; 【数2】
  14. 【請求項14】 複数のアンテナ素子と、 該各アンテナ素子に接続され、上記各アンテナ素子から
    の入力信号を重み付け手段により重み付けし、合成す
    る、アナログビーム形成回路と、 該アナログビーム形成回路と、 上記各アンテナ素子での受信信号を入力信号とし、各ア
    ンテナ素子からの受信信号を準同期検波し2つの出力信
    号を生成する、アンテナ素子数と同じ数の第一の準同期
    検波器と、 該複数の準同期検波器の出力信号をディジタル信号に変
    換する第一のA/D変換器と、 第一のA/D変換器の出力信号を入力信号とし、上記重
    み付け手段の重みの値を演算するディジタル信号処理装
    置から構成し、 伝送信号のシンボルレートが1/T[Hz]のとき、第
    一のA/D変換器のサンプリングクロックの周波数f
    を 【数3】 とし、 上記ディジタル信号処理装置では、第一のA/D変換し
    た信号のうち、任意の時刻から2n(nは任意の整数)
    個めのデータからアンテナ間の相関行列1を求め、 2n+1個めのデータからアンテナ間の相関行列2を求
    め、 アンテナ間の相関行列1とアンテナ間の相関行列2を加
    算したアンテナ間の相関行列3を求め、 アンテナ間の相関行列3の最大固有値に対する固有ベク
    トルの要素を上記重み付け手段の重みの値とすることを
    特徴とする請求項1記載の適応アレイアンテナ装置。
  15. 【請求項15】 複数のアンテナ素子と、 各アンテナ素子からの受信信号を準同期検波し2つの出
    力信号を生成する、アンテナ素子数と同じ数の第二の準
    同期検波器と、 該準同期検波器に接続され、該各アンテナ素子からの入
    力信号をディジタル信号に変換する第四のA/D変換器
    と、 該第四のA/D変換器によってディジタル信号に変換さ
    れた信号を重み付け手段により重み付けし、合成する、
    ディジタルビーム形成回路と、 上記各第四のA/D変換器でA/D変換されたディジタ
    ル信号を入力信号とし、重み付け手段の重みの値を決定
    するディジタル信号処理装置から構成し、 伝送信号のシンボルレートが1/T[Hz]のとき、上
    記第四のA/D変換器のサンプリングクロックの周波数
    を 【数4】 とし、 上記ディジタル信号処理装置では、第四のA/D変換し
    た信号のうち、任意の時刻から2n(nは任意の整数)
    個めのデータからアンテナ間の相関行列1を求め、 2n+1個めのデータからアンテナ間の相関行列2を求
    め、 アンテナ間の相関行列1とアンテナ間の相関行列2を加
    算したアンテナ間の相関行列3を求め、 アンテナ間の相関行列3の最大固有値に対する固有ベク
    トルの要素を上記重み付け手段の重みの値とすることを
    特徴とする請求項1記載の適応アレイアンテナ装置。
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