JP2000355611A - 塔型鹸化反応器 - Google Patents

塔型鹸化反応器

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reactor
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Yoshiki Miyaki
良樹 宮木
Takeshi Kowaka
毅 小若
Junji Funakoshi
淳二 船越
Shinichi Tadokoro
慎一 田所
Hiroyuki Miyawaki
博行 宮脇
Kazunori Watanabe
和則 渡辺
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Kuraray Co Ltd
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/12Hydrolysis

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリビニルエステルに対するアルコールのモ
ル比を比較的低い範囲で自由に選択して高い鹸化度を有
する各種PVA系重合体を簡単な設備で製造するための
鹸化反応器を提供する。 【解決手段】 ポリビニルエステルを鹸化触媒の存在下
にアルコールを含む有機溶媒中で鹸化してポリビニルア
ルコール系重合体を製造するための塔型鹸化反応器。塔
型鹸化反応器を使用して、ポリビニルエステルを鹸化触
媒の存在下にアルコールを含む有機溶媒中で鹸化するこ
とにより、ポリビニルエステルに対するアルコールのモ
ル比を比較的低い範囲で自由に選択して高い鹸化度を有
する各種PVA系重合体を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塔型鹸化反応器に関
する。さらに詳しくは、ポリビニルエステルを鹸化触媒
の存在下にアルコールを含む有機溶媒中で鹸化してポリ
ビニルアルコール系重合体を製造するための塔型鹸化反
応器に関する。
【0002】
【従来の技術】PVAを製造するには、エチレンをアセ
トキシル化して酢酸ビニルを得、該酢酸ビニルを重合し
てポリ酢酸ビニルとし、これをアルカリ触媒の存在下に
鹸化して得る方法が一般的であり、工業的にも実施され
ている。そして、鹸化の方式としては、ベルト型、パイ
プ型、スラリー型など各種の鹸化機を使用する方式が知
られており、これらの方式により鹸化して得られたPV
Aは粉砕し、乾燥して粉末状にされ、各種用途に供され
ている。例えば、産業資材用や複合材強化用の用途に
は、粉末状のPVAを水に溶解したPVA水溶液を紡糸
原液とし、湿式又は乾湿式などの紡糸方法により紡糸し
てPVA繊維の形状で使用されている。
【0003】高強力のPVAを得るためには高鹸化度の
PVAが必要であるが、ポリビニルエステルのアルコー
ルによる鹸化反応において、PVAの鹸化度をあげるに
は、PVAに対するアルコールのモル比を高くする必要
がある。しかしながら、アルコールのモル比をあまり高
くすると、PVAのゲル化が起こること、回収するアル
コールの量が多くなることなどの理由により、高いアル
コールモル比を採用して実施するPVAの製造方法は工
業的に有利な方法であるとは言い難い。
【0004】塔型の鹸化反応器を用いてエチレンー酢酸
ビニル共重合体の鹸化反応を行うことが、特公昭43−
14958号、特公昭47−38558号、特公平1−
38404号公報に開示されている。塔型の鹸化反応器
を使用すれば、低いアルコールモル比でPVAの鹸化度
を高め得ることが期待される。しかしながら、塔型鹸化
反応器を使用してポリビニルエステルの鹸化反応を試み
ても、塔内でゲル化を生じ、鹸化反応を実施することが
できない。すなわち、ここに開示された塔型の鹸化反応
器を使用してエチレンー酢酸ビニル共重合体を鹸化する
のは可能であるが、他のポリビニルエステルを鹸化する
ことは不可能であり、エチレンー酢酸ビニル共重合体以
外の重合体について、塔型の鹸化反応器を使用して鹸化
反応を行う方式は未だ実用化に至っていない。したがっ
て、ポリビニルエステルを鹸化してPVAを製造するに
は攪拌槽型の反応器を使用して行っているのが現状であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】PVAに対するアルコ
ールのモル比を比較的低い範囲で自由に選択して高い鹸
化度を有する各種PVA系重合体を簡単な設備で製造す
ることができれば産業上有用である。また、鹸化して得
られるPVAの濃度を高めることができれば、有機溶媒
を除去するに要するエネルギーも少なくすることができ
る。したがって本発明の目的は、ベルト型やスラリー型
などの従来の鹸化機よりも設備が簡単で、PVAに対す
るアルコールのモル比を比較的低い範囲で自由に選択し
て高い鹸化度を有し、しかも高い濃度を有する各種PV
A系重合体を製造することができる鹸化反応器を提供す
ることにある。
【0006】本発明でいうPVAに対するアルコールの
モル比とは、ポリビニルエステルのみ存在する場合は、
該ポリビニルエステルを全てPVAに換算したときのP
VAに対するモル比であり、PVAとポリビニルエステ
ルが併存する場合は、該PVAと、該ポリビニルエステ
ルを全てPVAに換算したPVAとを併せたPVAに対
するモル比であり、以後単にアルコールのモル比とい
う。また、本発明でいう鹸化反応液中のPVA系重合体
の濃度とは、鹸化反応で生成したPVAと、未反応のポ
リビニルエステルをPVAに換算したPVAとを併せた
PVAの、アルコールを除いた有機溶媒中での濃度をい
う。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を満足する鹸化反応器を得るため、塔型の鹸化反応器に
着目して詳細に検討を重ね、ポリビニルエステルを有機
溶媒中で鹸化すれば、塔型の鹸化反応器を使用してもゲ
ル化を生じることなく、高い鹸化度を有するPVA系重
合体を得ることができることを見出し、本発明に至っ
た。すなわち本発明は、ポリビニルエステルを鹸化触媒
の存在下にアルコールを含む有機溶媒中で鹸化してポリ
ビニルアルコール系重合体を製造するための塔型鹸化反
応器である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の塔型鹸化反応器は、ポリ
ビニルエステルを鹸化触媒の存在下にアルコールを含む
有機溶媒中で鹸化してポリビニルアルコール系重合体を
製造するための鹸化反応器であり、本発明の塔型鹸化反
応器においては、塔下部からアルコール蒸気を吹き込
み、塔内で鹸化反応を行うと同時に、生成するカルボン
酸エステルの一部及び未反応のアルコールの一部を塔頂
から留去することが重要である。塔下部とは、塔底又は
塔底から1/3程度までの部分をいう。かかる塔型の鹸
化反応器としては各種塔形状の反応器を使用することが
できるが、充填塔又は棚段塔などが一般的で実用性があ
り、好ましい。棚段塔としては、多孔板塔、泡鐘塔など
を例示することができる。
【0009】鹸化反応は、使用する有機溶媒の種類にも
よるが、通常、反応圧力は5kg/cmG〜20To
rr程度、反応温度は40〜130℃程度で実施され
る。本発明の塔型鹸化反応器を使用すれば、鹸化反応の
速度を従来法に比べて1000倍以上も速くすることが
できるので、鹸化反応器における滞留時間は比較的短時
間で実施することができ、反応装置をコンパクト化する
こともできる。
【0010】本発明において、ポリビニルエステル、ア
ルコール及び有機溶媒からなる鹸化反応原液(ペース
ト)と鹸化触媒の混合を短時間に確実に行うことが望ま
しく、かかる観点から、塔型の鹸化反応器は混合機を備
えた反応器とするのが好ましい。すなわち、ペーストを
先ず混合機で混合し、次いで、塔型の鹸化反応器で鹸化
反応を行うのが好ましく、この場合、混合機及び塔型鹸
化反応器において鹸化反応が起こる。混合機としては、
ラインミキサーなどの混合効率のよい各種混合機を例示
することができるが、なかでもニーダー型の混合機を使
用するのが好ましい。具体的には、桜プラント株式会社
製の商品名S1ミキサー(SMJ40型)を例示するこ
とができる。
【0011】本発明に使用するポリビニルエステルとし
て、極限粘度が1.4dl/g以上、好ましくは3.2
dl/g以上の高重合度のポリビニルエステルを使用す
ると高強力のPVA系繊維を得ることができ、好まし
い。このようなポリビニルエステルは、塊状重合法、溶
液重合法、懸濁重合法などの公知の重合法によって製造
することができるが、工業的実施の観点からは溶液重合
法を採用するのが好ましい。なお、本発明における極限
粘度とは、30℃においてBH型粘度計で測定した粘度
をいう。
【0012】ポリビニルエステルとしては、ギ酸ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニ
ル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン
酸ビニル、などのカルボン酸ビニルを重合して得られる
重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体などを例示する
ことができるが、工業的に有利に実施できる点で、ポリ
酢酸ビニルが好ましい。
【0013】本発明におけるポリビニルエステルとして
は、上記ポリマーの他、本発明の効果を損なわない範囲
で他のモノマーを共重合した共重合体であってもよく、
このようなモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリ
ル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの
不飽和カルボン酸類、モノ又はジアルキルエステル類、
(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル類、(メタ)
アクリルアミドなどのアミド類、エチレンスルホン酸、
(メタ)アリルスルホン酸などのオレフィンスルホン酸
類又はその塩、アルキルビニルエーテル類、ポリオキシ
アルキルアリルエーテル類、アルキルエーテル類、飽和
カルボン酸類、アリルエステル類、ビニルケトン、N―
メチルピロリドン、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデ
ン、オキシアルキレン基を含有する不飽和ビニルモノマ
ー、ビニルアルコキシシランなどをあげることができ
る。
【0014】本発明に用いる有機溶媒としては、ポリビ
ニルエステルを溶解することができ、さらに鹸化した後
に生成するPVA系重合体も溶解することができるもの
であればよく、例えば、非プロトン性極性溶媒、非プロ
トン性非極性溶媒、低級のジアミン又はトリアミン化合
物などをあげることができる。非プロトン性極性溶媒と
は、プロトン性の水素を有さない極性溶媒であり、DM
SO、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N―メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジメチル
テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチルエ
チルケトン、アセトニトリル、トルエン、クロロベンゼ
ンなどを例示することができる。非プロトン性非極性溶
媒とは、プロトン性の水素を有さない非極性溶媒であ
り、ベンゼン、トルエンなどを例示することができる。
【0015】低級のジアミン又はトリアミン化合物とし
ては、エチレンジアミン、ジエチレンジアミンなどを例
示することができる。鹸化終了後に非溶媒を留去するこ
とにより均一透明な溶液となる有機溶媒でも使用可能で
ある。なかでも、DMSO、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、N―メチルピロリドン、エチレン
ジアミン及びジエチレントリアミンは終始均一系でPV
A系重合体を得ることができるだけでなく、PVA系重
合体の溶解操作を必要としない点で好ましい有機溶媒で
あり、得られるPVA系重合体が低温水溶液での安定性
が極めて高い点でとくにDMSOを使用するのが好まし
い。
【0016】ポリビニルエステルの鹸化反応において
は、アルコールが必要であり、アルコールとしては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、グリセリン又はジエチレ
ングリコールなどのアルコール類やグリコール類を例示
することができ、これらと前記有機溶媒とを混合して使
用する。このようなアルコールを含む有機溶媒に、水、
酢酸、酢酸メチルなどを混合して使用することもでき
る。アルコールとしては、入手が容易で廉価であり、沸
点が低く、取り扱い易い点でメタノールを使用するのが
好ましい。
【0017】鹸化触媒としては、有機溶媒に溶解可能で
あることが必要であり、例えば、水酸化アルカリ金属、
アルコラートアルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、炭
酸水素アルカリ金属塩などをあげることができる。水酸
化アルカリ金属としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウムなどを例示することができ、ア
ルコラートアルカリ金属塩としては、ナトリウムメトキ
シド、ソジウムエチラートなどを例示することができ
る。また、炭酸アルカリ金属塩としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カルシウムなどを例示することができ、炭酸水
素アルカリ金属塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウムなどを例示することができる。
【0018】有機溶媒にDMSOを使用する場合は、溶
解性の点でナトリウムメトキシドを使用するのが好まし
い。鹸化触媒の添加量は、あまり少ないと添加効果が小
さく、あまり多いと得られるPVA系重合体が着色する
原因となるので、ポリビニルエステルの全ビニルエステ
ル単位に対するモル比で0.0005〜0.1で実施さ
れる。上述したナトリウムメトキシドを使用する場合
は、0.001〜0.05に設定するのが好ましい。鹸
化反応中に、PVA系重合体の着色や重合度の低下がお
こる場合には、脱酸素を十分行い、ハイドロキノンなど
のラジカル捕捉剤を添加するとよい。
【0019】本発明における最大の特徴は、ポリビニル
エステルを鹸化触媒の存在下アルコールを含む有機溶媒
中で鹸化反応を行うのに塔型の反応器を使用することに
ある。本発明において、ポリビニルエステルに対するア
ルコールのモル比は制限されるものではないが、アルコ
ールを熱的に有利に回収する観点から、比較的低い0.
5〜20の範囲で実施するのが好ましく、5〜10で実
施するのがさらに好ましい。
【0020】到達鹸化度は、残存するカルボン酸基を水
酸化ナトリウムなどのアルカリ滴定で分析することによ
り、計算することができる。鹸化して得られたPVA系
重合体溶液は、有機溶媒を除去し、乾燥して種々の用途
に使用することができる。本発明の塔型鹸化反応器によ
れば、ポリビニルエステルに対するアルコールのモル比
を0.5〜20の比較的低い範囲でも99.8モル%以
上の高い鹸化度を有するPVA系重合体を得ることがで
きる。PVA系重合体溶液は紡糸原液としてそのまま或
いは濃縮して使用することもでき、この場合は、湿式
法、乾湿式法などの公知の紡糸方法により紡糸して繊維
化される。また、所望の用途に応じてダイなどから押し
出してフィルム化して使用することも可能である。
【0021】図1は、塔型の反応器としてステンレス製
のラシリングなどを充填した充填塔を使用し、ポリ酢酸
ビニルなどのポリビニルエステルをメタノールなどのア
ルコールを使用して鹸化し、PVA系重合体を製造する
例を示す概略図である。図1において、本質的にポリビ
ニルエステル、アルコール及び有機溶媒からなるペース
トをペースト供給ライン1から、同時に鹸化触媒である
ナトリウムメトキシドなどの鹸化触媒を触媒供給ライン
2から、充填塔3の塔頂に供給し、鹸化反応を行う。ペ
ーストの組成は、通常、アルコール/ポリビニルエステ
ル=0.5〜20、好ましくは5〜10(モル比)、有
機溶媒/ポリビニルエステル=3〜15(重量比)で実施
される。
【0022】充填塔3において、塔下部からアルコール
蒸気9を吹き込むことにより鹸化反応を行い、生成した
一部のカルボン酸エステル及び未反応のアルコールの一
部を塔頂から留去する。塔頂から留去したカルボン酸エ
ステル及びアルコール混合物は凝縮器4により冷却し、
カルボン酸エステル・アルコール回収ライン5から回収
する。6は冷媒の入、7は冷媒の出である。なお、充填
塔3は、5kg/cm G〜20Torr位までの圧
力、40〜130℃程度で操作するのが好ましい。8は
真空ラインである。鹸化反応で得られた反応液は鹸化反
応液回収ライン10から取り出し、製品化される。繊維
化する場合は紡糸工程へ送る。
【0023】図2は、鹸化反応器として、混合機を備え
た多孔板塔などの棚段塔を使用してPVA系重合体を製
造する例を示す概略図である。ペースト及び鹸化触媒を
各々供給ライン11及び13から、撹拌機12を備えた
混合機14に供給する。混合したペーストを棚段塔15
の塔頂に供給し、鹸化反応を行う。混合機は常圧〜8k
g/cmG程度、40〜130℃程度で実施される。
棚段塔を上述したと同様の操作条件で操作し、カルボン
酸エステル及びアルコール混合物を凝縮器4により冷却
し、カルボン酸エステル・アルコール回収ライン5から
回収する。また、鹸化反応で得られた反応液は鹸化反応
液回収ライン10から取り出し、紡糸工程へ送る。以
下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0024】
【実施例】実施例1 極限粘度が1.4dl/gのポリ酢酸ビニルをDMSO
及びメタノールに溶解し、DMSO/ポリ酢酸ビニル=
79/21(重量比)、メタノール/ポリ酢酸ビニル=
3(モル比)からなるペーストを調製した。該調製液
と、酢酸ビニル単位に対し、ナトリウムメトキシドを
0.002のモル比で添加した鹸化触媒を、ラシヒリン
グを充填した充填塔の塔頂に供給し、4kg/cm
G、反応温度100℃で、塔底からメタノール蒸気を
メタノール/ポリ酢酸ビニル=7(モル比)で供給し
た。生成する酢酸メチル及び未反応のメタノールを留去
しながら鹸化反応を行ったところ、鹸化度は99.8モ
ル%であり、得られたPVAの平均重合度は1720で
あった。鹸化反応で得られた反応液はPVA濃度が1
2.0wt%の溶液であり、紡糸原液としてそのまま紡
糸工程に使用して繊維を製造することができた。
【0025】実施例2 実施例1と同様の調製液及び鹸化触媒を、6kg/cm
G、100℃のニーダー型の混合機(桜プラント株式
会社製S1ミキサー、SMJ40型)に投入した。混合
液中の残存酢酸基をアルカリで滴定により分析し鹸化度
を求めたところ97.5モル%であった。次いで、該混
合液を20段の多孔板からなる棚段塔の塔頂に供給し、
6kg/cmG、反応温度100℃で、塔下部からメ
タノール蒸気をメタノール/ポリ酢酸ビニル=7(モル
比)で供給した。生成する酢酸メチル及び未反応のメタ
ノールを留去しながら鹸化反応を行ったところ、鹸化度
は99.85モル%であり、得られたPVAの平均重合
度は1720であった。鹸化反応で得られた反応液はP
VA濃度が12.1wt%の溶液であり、さらにDMS
Oを除去し、乾燥して製品化した。
【0026】比較例1 鹸化反応器として、撹拌機を備えた撹拌槽を使用し、メ
タノール/ポリ酢酸ビニルを9(モル比)とし、実施例
1と同様に鹸化反応を実施した。得られたPVAの鹸化
度は98.5モル%であり、実施例よりも高いメタノー
ル比を採用したが、PVAの鹸化度は低いものであっ
た。
【0027】比較例2 メタノール/ポリ酢酸ビニルを30(モル比)とし、実
施例1と同様に鹸化反応を実施した。得られたPVAの
鹸化度は99.6モル%であり、PVAの鹸化度は高か
ったが、高い鹸化度を有するPVAを得るために大量の
メタノールを要した。
【0028】
【発明の効果】本発明の塔型鹸化反応器によれば、ポリ
ビニルエステルに対するアルコールのモル比を比較的低
い範囲で自由に選択して高い鹸化度を有する各種PVA
系重合体を簡単な設備で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塔型鹸化反応器を使用してPVA系重合体を製
造するフローを示す概略図である。
【図2】混合機を備えた塔型鹸化反応器を使用してPV
A系重合体を製造するフローを示す概略図である。
【符号の説明】
1 … ペースト供給ライン 2 … 触媒供給ライン 3 … 充填塔 4 … 凝縮器 5 … カルボン酸エステル・アルコール回収ライン 6 … 冷媒入 7 … 冷媒出 8 … 真空ライン 9 … アルコール蒸気供給ライン 10 … 鹸化反応液回収ライン 11 … ペースト供給ライン 12 … 撹拌機 13 … 触媒供給ライン 14 … 混合機 15 … 棚段塔 16 … アルコール蒸気供給ライン
フロントページの続き (72)発明者 田所 慎一 岡山県倉敷市酒津1621番地株式会社クラレ 内 (72)発明者 宮脇 博行 岡山県倉敷市酒津1621番地株式会社クラレ 内 (72)発明者 渡辺 和則 岡山県倉敷市酒津1621番地株式会社クラレ 内 Fターム(参考) 4J100 AA02P AD02P AG02P AG03P AG04P AG04Q AG05P CA01 CA31 HA09 HB37 HB39 HC04 HC09 HC25 HC38 HC43 HC50 HC59 HC63 HC69 HF01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルエステルを鹸化触媒の存在下
    にアルコールを含む有機溶媒中で鹸化してポリビニルア
    ルコール系重合体を製造するための塔型鹸化反応器。
  2. 【請求項2】 該反応器が充填塔又は棚段塔である請求
    項1記載の塔型鹸化反応器。
  3. 【請求項3】 該反応器が混合機を備えた鹸化反応器で
    ある請求項1又は2記載の塔型鹸化反応器。
  4. 【請求項4】 該ポリビニルエステルがポリ酢酸ビニル
    である請求項1〜3いずれかに記載の塔型鹸化反応器。
  5. 【請求項5】 該有機溶媒が、ジメチルスルホキシド、
    ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N―メ
    チルピロリドン、エチレンジアミン及びジエチレントリ
    アミンから選ばれた少なくとも1種の溶媒である請求項
    1〜4いずれかに記載の塔型鹸化反応器。
  6. 【請求項6】 該有機溶媒がジメチルスルホキシドであ
    る請求項1〜5いずれかに記載の塔型鹸化反応器。
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