JP2000358012A - 光波長多重装置 - Google Patents

光波長多重装置

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JP2000358012A JP11170720A JP17072099A JP2000358012A JP 2000358012 A JP2000358012 A JP 2000358012A JP 11170720 A JP11170720 A JP 11170720A JP 17072099 A JP17072099 A JP 17072099A JP 2000358012 A JP2000358012 A JP 2000358012A
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optical
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弘樹 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ヒルベルト変換器等を構成可能とし、WD
Mシステムにおいても光DSB信号から光SSB信号へ
の一括変換を可能とする。 【解決手段】 それぞれ異なる搬送波周波数の両側波帯
光信号を出力する複数の光源と、上記複数の両側波帯光
信号を多重化して得られた第1の波長多重光信号を出力
する波長多重手段と、からなるユニットを複数備える。
さらに、上記各ユニットから上記第1の波長多重光信号
が供給され、上記第1の波長多重光信号をフーリエ変換
して第1の周波数分布光信号を生成するとともに、この
第1の周波数分布光信号の片側波帯を抑圧して第2の周
波数分布光信号を生成し、この第2の周波数分布光信号
を逆フーリエ変換して得られた第2の波長多重光信号を
出力する光信号変換手段と、上記各ユニットから供給さ
れる上記第2の波長多重光信号を合波してから出力する
合波手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光波長多重装置に
関し、特に変調された光DSB(Double Side Band)信
号を光SSB(Single Side Band)信号に変換してから
多重化する光波長多重装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光信号伝送、光信号処理技術の発展に伴
い、波長多重技術(以下、WDMという)を用いた伝送
システムの大容量化を実現することが必要になってきて
いる。ところが、現状の光増幅器の主流であるエルビウ
ム添加光ファイバ増幅器(以下、EDFAという)は、
その利得帯域が限られているため、WDMによって大容
量化を実現するためには光信号帯域の狭帯域化を行う必
要がある。これには、光片側波帯(以下、SSBとい
う)通信方式を用いることが有効であり、従来において
は、光SSB信号を作り出すために、光バンドパスフィ
ルタによって一方の側波帯のみを切り出す方法もしくは
ヒルベルト変換器を用いた方法等があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は種々の問題点を有する。すなわち、前者の方法
は、鋭い遮断特性を持つバンドパスフィルタを必要とす
るが、そのようなフィルタを作製することは困難であっ
た。また、後者の方法は、ヒルベルト変換器を実現する
ために移相器を用いる必要があるが、信号波が広帯域に
なった場合に信号帯域全体において移相器の位相シフト
量を一様にすることが困難であった。
【0004】一方、WDM方式を用いる場合、上述のど
ちらの方法においても、多重する波長ごとに光SSB信
号発生器を用意する必要があるため、システムが高価に
なってしまうという問題がある。そのため、光SSB信
号をWDMシステムに導入することは困難であった。
【0005】本発明は上述の問題に鑑みなされたもので
あり、急峻な遮断特性を持つバンドパスフィルタもしく
は一様な位相シフトを有する光ヒルベルト変換器を構成
可能とし、WDMシステムにおいても光DSB信号から
光SSB信号への一括変換を可能とする光波長多重装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る光波長多重装置は、互いに搬送
波周波数の異なる複数の両側波帯光信号を、片側波帯光
信号に変換してから、多重化して出力する光波長多重装
置において、それぞれ異なる搬送波周波数の両側波帯光
信号を出力する複数の光源と、上記複数の両側波帯光信
号を多重化して得られた第1の波長多重光信号を出力す
る波長多重手段と、からなるユニットを複数備え、さら
に、上記各ユニットから上記第1の波長多重光信号が供
給され、上記第1の波長多重光信号をフーリエ変換して
第1の周波数分布光信号を生成するとともに、この第1
の周波数分布光信号の片側波帯を抑圧して第2の周波数
分布光信号を生成し、この第2の周波数分布光信号を逆
フーリエ変換して得られた第2の波長多重光信号を出力
する光信号変換手段と、上記各ユニットから供給される
上記第2の波長多重光信号を合波してから出力する合波
手段とを備えたものである。
【0007】また、本発明は、その他の態様として、以
下に記載するものも含む。すなわち、互いに搬送波周波
数の異なる複数の両側波帯光信号を、片側波帯光信号に
変換してから、多重化して出力する光波長多重装置にお
いて、それぞれ異なる搬送波周波数の両側波帯光信号を
出力する複数の光源と、上記複数の両側波帯光信号を多
重化して得られた第1の波長多重光信号を出力する波長
多重手段と、上記第1の波長多重光信号を2分岐して出
力する分岐手段と、上記2分岐されたうちの一方の光信
号の光路長差を調整する遅延手段と、上記2分岐された
うちの他方の光信号であってその片側波帯の位相が18
0度反転された光信号(以下、第2の波長多重光信号と
いう)と上記遅延手段から出力された光信号とを合波し
て得られた第3の波長多重光信号を出力する合波手段
と、からなるユニットを複数備え、さらに、上記各ユニ
ットから上記第1の波長多重光信号が供給され、上記第
1の波長多重光信号をフーリエ変換して第1の周波数分
布光信号を生成するとともに、この第1の周波数分布光
信号の片側波帯の位相を180度反転させることにより
第2の周波数分布光信号を生成し、この第2の周波数分
布光信号を逆フーリエ変換して得られた上記第2の波長
多重光信号を出力する光信号変換手段と、上記各ユニッ
トから供給される上記第3の波長多重光信号を合波して
から出力する合波手段とを備えたものでもよい。
【0008】また、上記光信号変換手段は、供給された
光信号のフーリエ変換および逆フーリエ変換を行うアレ
イ導波路格子と、上記フーリエ変換された光信号の片側
波帯を抑圧する空間フィルタとで構成されていてもよ
い。また、上記光信号変換手段は、供給された光信号の
フーリエ変換および逆フーリエ変換を行うアレイ導波路
格子と、上記フーリエ変換された光信号の片側波帯の位
相を180度反転させる空間フィルタとで構成されてい
てもよい。また、上記空間フィルタは、石英基板と、こ
の石英基板の主表面に所定周期毎に交互に形成された金
ミラーおよび無反射コーティングとで構成されていても
よい。また、上記空間フィルタは、石英基板と、この石
英基板の主表面に所定周期毎に1/4波長の段差を有し
た状態で形成された金ミラーとで構成されていてもよ
い。また、上記空間フィルタは、石英基板と、この石英
基板の主表面に所定周期毎に交互に形成された金ミラー
および無反射コーティングと、上記石英基板の裏面に形
成された無反射コーティングとで構成されていてもよ
い。また、上記空間フィルタは、石英基板と、この石英
基板の主表面に所定周期毎に1/2波長の段差を有した
状態で形成された無反射コーティングと、上記石英基板
の裏面に形成された無反射コーティングとで構成されて
いてもよい。また、上記光信号変換手段は、上記片側波
帯の抑圧に加えて、さらに上記第1の周波数分布光信号
の搬送波成分を抑圧する手段であってもよい。さらに、
上記光信号変換手段は、上記片側波帯の位相を180度
反転させることに加えて、さらに上記第1の周波数分布
光信号の搬送波成分の位相を180度反転させる手段で
あってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
【0010】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態を示すブロック図である。これは25G
Hz間隔、8波長の波長多重光SSB光源を構成してい
る。同図に示すように、本実施の形態は、レーザダイオ
ードアレイ101と、波長多重装置1と、ファイバ伝送
路110と、受信器2とで構成されている
【0011】光波長多重装置1は、波長多重回路102
と、サーキュレータ103と、アレイ導波路格子(以
下、AWGという)光SSB変換回路104と、光カプ
ラ105と、EDFA106と、光バンドパスフィルタ
107と、EDFA108と、光バンドパスフィルタ1
09とで構成されている。また、受信器2は、分散補償
ファイバ111と、EDFA112と、光バンドパスフ
ィルタ113と、波長多重信号分離回路114と、フォ
トダイオード115とで構成されている。
【0012】ここで、光波長多重装置1の詳細について
述べる。レーザダイオードアレイ101は、強度変調器
付きのレーザダイオードを4個の並べたものであり、そ
れぞれ独立に10Gbit/sの疑似ランダム信号で強
度変調器を駆動する。各レーザダイオードの中心周波数
は、50GHzの周波数間隔となるように設定されてい
る。波長多重回路102は、レーザダイオードアレイ1
01によって生成された各光信号を多重化し、波長多重
光信号を生成する回路である。
【0013】なお、レーザダイオードアレイ101およ
び波長多重回路102は、波長多重光源を構成してい
る。また、同図から明らかなように本実施の形態では、
波長多重光源を2台用いており、一方の波長多重光源は
他方の波長多重光源に対して、周波数軸上で波長を25
GHzシフトさせている。ただし、波長多重光源の台数
およびシフトする波長等は、上述のものに限られない。
必要に応じて適宜設定することができる。
【0014】サーキュレータ103は、3個のポートを
有し、例えば第1ポートに入力した光を第2ポートに出
力し、第2ポートに入力した光を第3ポートに出力す
る。ただし、第3ポートに入力した光を第1ポートから
出力することはない。図1においては、波長多重回路1
02から供給された光信号をAWG光SSB変換回路1
04に供給し、AWG光SSB変換回路104から供給
された光信号を光カプラ105に供給する。
【0015】AWG光SSB変換回路104は、2本の
入出力導波路をもつ反射型のアレイ導波路格子光SSB
変換回路である。詳細については後述する。光カプラ1
05は、AWG光SSB変換回路104から出力された
光信号を合波する。EDFA106は、AWG光SSB
変換回路104の損失を補償するためのエルビウム添加
光ファイバ増幅器である。光バンドパスフィルタ107
は、EDFA106の自然放出光を除去する。EDFA
108は、ブースターアンプとして機能するエルビウム
添加光ファイバ増幅器である。光バンドパスフィルタ1
09は、EDFA108の自然放出光を除去する。
【0016】一方、光波長多重装置1の性能を確認する
ために設けられた受信器2の詳細は、以下のとおりであ
る。
【0017】分散補償ファイバ111は、ファイバ伝送
路110の分散を補償する。伝送路の分散が全く存在し
ないか、または、存在しても実用上問題ない場合におい
ては、この分散補償ファイバ111を省略してもよい。
EDFA112は、エルビウム添加光ファイバ増幅器で
ある。光バンドパスフィルタ113は、EDFA112
の自然放出光を除去する。
【0018】波長多重信号分離回路114は、波長多重
された光信号を波長毎に分離する。フォトダイオード1
15は、波長分離された光信号を受信し、電気信号に変
換する。ここでは、レーザダイオードアレイ101の個
数と対応するように、計8個のフォトダイオードが配設
されている。
【0019】図2は、図1に係るAWG光SSB変換回
路104の詳細を示す平面図である。同図に示すよう
に、AWG光SSB変換回路104は、2本の導波路2
01と、スラブ導波路202と、アレイ導波路203
と、スラブ導波路204と、空間フィルタ205とを備
えている。
【0020】導波路201は、信号光を入射および出射
させるための2本の導波路である。スラブ導波路202
は、導波路201を介して供給された光信号をアレイ導
波路203に分配する機能、および、アレイ導波路20
3から供給された光信号を逆フーリエ変換する機能を持
つ。2本の導波路201とスラブ導波路との接続面にお
ける間隔は100μmである。アレイ導波路203は、
入射信号光を時間−空間変換する機能を持つ。
【0021】スラブ導波路204は、アレイ導波路20
3の出力光をそれぞれフーリエ変換する機能を持つ。つ
まり、スラブ導波路204のアレイ導波路203に接続
された端面に対して反対側の端面(焦点面)では、入力
光信号の周波数成分が空間的に展開されており、空間軸
と周波数軸とは線分散を通じて互いに比例関係にある。
【0022】空間フィルタ205は、その位置をマイク
ロメータ(図示せず)によって微動させることができ
る。本実施の形態では、空間フィルタ205はスラブ導
波路204の焦点面にほぼ密着させているが、さらにス
ラブ導波路204の焦点面上にレンズを設けることも可
能であり、その場合、結合効率の改善が期待できる。
【0023】なお、本実施の形態で用いたアレイ導波路
は、その中心波長が1,552nmであり、その本数が
378本、回折次数(隣接導波路の光路長差を波長で除
した値)が「327」である。スラブ導波路204の焦
点面における線分散は250MHz/μmであり、周波
数分解能は約2.2GHzである。
【0024】また、図2における導波路は、以下のよう
にして作られる。まず、単結晶シリコンの基板上に火炎
加水分解体積法(以下、FHD法という)によって下部
クラッド層、コア層の順にガラス微粒子膜として堆積さ
せた後、アニール炉中で高温に加熱し、シリコン基板上
を覆う透明なガラス膜を形成する。その後、導波路の形
にパターニングを施し、ドライエッチングを用いて、不
要なコア層を除去した後、再びFHD法を用いて上部ク
ラッド層を堆積させ、高温に加熱して上部クラッド層を
透明化させる。ただし、InP等の半導体層にコア層と
してInGaAsP等のクラッドよりも屈折率の高い半
導体をエピタキシャル成長させ、パターニングおよびエ
ッチングによって作製した半導体の導波路構造やコアを
重水素化PMMA、クラッドを紫外線硬化樹脂とするよ
うなポリマーからなる導波路構造等についても同様の機
能を持つことは明らかである。この場合、使用したい波
長域において材料が十分透明であることが望ましい。
【0025】さらに、AWG光SSB変換回路104の
構成は、図2に示した反射型のものに限られるものでは
ない。すなわち、図3に示すようにアレイ導波路格子を
2個用い、透過型の空間フィルタ205を用いてもよ
い。その場合、導波路201の一方が波長多重回路10
2に接続され、他方が光カプラ105に接続される構成
となるため、図1に示したサーキュレータ103は不要
となる。
【0026】ここで、本実施の形態の動作原理につい
て、図4,5を参照して説明する。
【0027】図4(a)は、波長多重光信号を示す波形
図、図4(b)は空間フィルタ205の詳細を示す断面
図、図4(c)は片側波帯の抑圧された波長多重光信号
を示す波形図である。また、図5(d)は片側波帯の抑
圧された波長多重光信号を示す波形図、図5(e)は片
側波帯の抑圧された2種類の波長多重光信号を多重化し
た状態を示す波形図である。
【0028】図4(b)に示される空間フィルタ205
は、以下のようにして作製される。石英基板306上に
レジストでパターニングし、金を蒸着してリフトオフし
た後、再度パターニングし、金ミラー304を形成す
る。そして、金が蒸着されていない、すなわち石英基板
306が露出している部分に、無反射(以下、ARとい
う)コーティング303を形成する。金ミラー304お
よびARコーティング303の幅は、それぞれ50μm
であり、この金ミラー/ARコーティング対を200μ
m周期で4回繰り返して配置している。
【0029】この200μmの空間幅は、AWG光SS
B変換回路104の焦点面における線分散の値から、5
0GHzの周波数幅に相当することになる。このように
して作製したフィルタをスラブ導波路204の焦点面近
傍に配置することで、AWG光SSB変換回路104は
光SSB信号変換器として機能する。
【0030】AWG光SSB変換回路104の一方の入
出力導波路201に入力した波長多重光源からの出力信
号は、AWG104中のスラブ導波路204の焦点面近
傍において、その光周波数スペクトルが空間上に比例的
に分布する。一般的に、光源を強度変調器によって変調
した場合の光周波数スペクトルは、図4(a)に示すよ
うに光源の周波数であるベースバンド周波数301の低
周波数と高周波数側にそれぞれ下側波帯302と上側波
帯303を形成する。このような光スペクトルを図4
(b)のようなフィルタによってフィルタリングを行う
と、一方の側波帯のみARコーティングによって抑圧さ
れ、フィルタリング後の光スペクトルは図4(c)のよ
うに光SSB信号になる。
【0031】また、他方の入出力導波路から入力した波
長多重光源からの出力信号は、入出力導波路のスラブ導
波路202との接続面における間隔が100μmである
ことから、スラブ導波路204の焦点面近傍においてそ
のスペクトル分布は空間的に100μmシフトする。そ
の結果、同一の空間フィルタ205によって他方の入出
力導波路から入力した周波数を全体的に25GHzシフ
トさせた他方の波長多重信号も光SSB信号になる。こ
れらの出力信号は周波数軸上では図5(d)のように5
0GHz間隔の光SSB信号になる。
【0032】これらの出力信号を光カプラ105によっ
て合波することで、図5(e)のように25GHz間
隔、8波の光SSB信号が生成される。本実施の形態で
は全搬送波SSB方式になるように周波数フィルタリン
グを行ったが、搬送波成分も抑圧されるように空間フィ
ルタ205の配置を行うことにより、抑圧搬送波SSB
方式にすることも可能である。その場合は、受信側で局
所発信器とミキサーによって信号を復元することが必要
になる。
【0033】なお、実際に1.55μmの光通信波長帯
のレーザを用いて、10Gbit/s、25GHz間隔
の8チャネルのWDM信号を生成し、DSB信号のまま
の場合と、SSB信号に変換した場合について100k
mのシングルモードファイバの伝送を行い、その符号誤
り率特性を比較したところ、最小受信感度は測定誤差範
囲内の0.1dBの範囲内で一致していた。また、その
時の側波帯抑圧比は、約20dBであった。さらに、分
散耐力を測定したところ、最小受信感度が1dB劣化す
る分散幅はDSB方式の2倍と良好な値であった。本実
施の形態では、空間フィルタを微動機構によって動かす
構成としたが、微動機構を用いずに焦点面にフィルタを
接着したり、焦点面に直接パターニングを施し、金等の
金属を蒸着することで、パタンミラーを配置すれば、可
変性は失われるものの、長期安定性の高い光SSB変換
器を安価に作製することができる。
【0034】[第2の実施の形態]図6は、本発明の第
2の実施形態を示すブロック図である。これも第1の実
施の形態と同様に、50GHz間隔の波長多重光源を2
個備え、一方は他方に対して、全体的に周波数が25G
Hzずれるように構成されている。同図に示すように、
本実施の形態は、レーザダイオードアレイ101と、光
波長多重装置1と、ファイバ伝送路110と、受信器2
とで構成されている。
【0035】光波長多重装置1は、波長多重回路102
と、光カプラ401および402と、光遅延回路403
と、サーキュレータ103と、AWG光SSB変換回路
104と、光カプラ105と、EDFA106と、光バ
ンドパスフィルタ107と、EDFA108と、光バン
ドパスフィルタ109とで構成されている。また、受信
器2は、分散補償ファイバ111と、EDFA112
と、光バンドパスフィルタ113と、波長多重信号分離
回路114と、フォトダイオード115とで構成されて
いる。
【0036】光波長多重装置1の詳細は以下のとおりで
ある。光カプラ401は、波長多重装置102の出力光
を2つの光路に分岐する。光カプラ402は、2つに分
岐された光路を1つの光路に合波する。光遅延回路40
3は、光カプラ401によって分岐された2つの光路長
差を等しくする。本実施の形態において、光遅延回路4
03は、アレイ導波路格子104における光損失を補償
するために急峻な曲率半径を持つ光導波路で構成してい
るが、別個に光減衰器を直列につなぐことによって損失
補償を行ってもよいし、サーキュレータ103の直後に
光アンプを直列に接続することでも損失補償が可能であ
る。受信器2の構成は、図1に示したものと同等である
ため、説明を省略する。
【0037】なお、本実施の形態で用いたAWG光SS
B変換回路104は、中心波長が1,584nmであ
り、その本数は378本、回折次数(隣接導波路の光路
長差を波長で除した値)は「53」である。スラブ導波
路204の焦点面における線分散は1.25GHz/μ
mであり、周波数分解能は約12.7GHzである。ま
た、入出力導波路201のスラブ導波路202との接続
面における導波路間隔は20μmになっている
【0038】ここで、本実施の形態の動作原理につい
て、図7,8を参照して説明する。
【0039】図7(a)は、波長多重光信号を示す波形
図、図7(b)は空間フィルタ205の詳細を示す断面
図、図7(c)は片側波帯が180度反転された波長多
重光信号を示す波形図、図7(d)は片側波帯の抑圧さ
れた波長多重光信号を示す波形図である。また、図8
(e)は片側波帯の抑圧された波長多重光信号を示す波
形図、図8(e)は片側波帯の抑圧された2種類の波長
多重光信号を多重化した状態を示す波形図である。
【0040】図7(b)に示す空間フィルタ205は、
以下のようにして作られる。まず、石英基板306は、
深さが1/4波長に相当する4本の段差が設けられてい
る。各溝の幅は20μmであり、4本の溝の周期は40
μmとなっている。溝の作製方法は以下のとおりであ
る。まず、石英基板上にレジストで40μm周期のライ
ンアンドスペースをパターニングし、緩衝フッ酸溶液で
その段差が1,584nmの1/4になるように正確に
エッチングする。そして、レジストを除去した後、全面
に金を蒸着する。
【0041】本実施の形態では、スペクトルに位相シフ
トを与える溝の深さは一定としたが、波長多重される周
波数帯域幅が高帯域になる場合には、位相シフトが正確
に波長の1/2になるように、各溝毎に独立して石英基
板306をエッチングすることが望ましい。
【0042】また、本実施の形態で用いたAWGにおけ
る40μmの空間幅は、50GHzの周波数幅に相当す
る。このようにして作製された空間フィルタ205をス
ラブ導波路204の焦点面近傍に配置することにより、
図6に示す光カプラ401、AWG光SSB変換回路1
04、光カプラ402および光遅延回路403は、光S
SB信号変換器として機能する。
【0043】波長多重された信号は、AWG光SSB変
換回路104中のスラブ導波路204の焦点面近傍にお
いて、その光周波数スペクトルが空間上に比例的に分布
している。一般的に光源を強度変調器によって変調した
場合の光周波数スペクトルは図7(a)に示すように光
源の周波数であるベースバンド周波数301の低周波数
と高周波数側にそれぞれ下側波帯302と上側波帯30
3を形成する。
【0044】このような光スペクトルを図7(b)のよ
うなフィルタによってフィルタリングすると、一方の側
波帯のみ1/2波長だけ遅れ、位相が180度ずれるこ
とで、フィルタリング後の光スペクトルは図7(c)の
ようになる。光カプラによって分岐された、AWG光S
SB変換回路104を通過しない側の光スペクトルは図
7(a)のままである。したがって、光遅延回路403
によって、AWG光SSB変換回路104で生じた遅延
を補償した後、合波して干渉させることにより図7
(d)に示す光SSB信号が得られる。また、他方の入
出力導波路から入力した波長多重光源からの出力信号
は、入出力導波路のスラブ導波路202との接続面にお
ける間隔が20μmであることから、スラブ導波路20
4の焦点面近傍において、そのスペクトル分布は空間的
に20μmシフトする。
【0045】その結果、同一の空間フィルタ205によ
って他方の入出力導波路から入力した信号も光SSB信
号になる。これらの出力信号は、周波数軸上で図8
(e)のように50GHz間隔の光SSB信号になる。
これらの出力信号を光カプラ105によって合波するこ
とで、図8(f)に示すように25GHz間隔、8波の
光SSB信号が生成される。本実施の形態では、全搬送
波SSB方式になるように周波数フィルタリングを行っ
たが、搬送波成分も位相を反転させるように空間フィル
タ205の配置を行うことにより、抑圧搬送波SSB方
式にすることも可能である。その場合は、受信側で局所
発信器とミキサーによって信号を復元することが必要に
なる。
【0046】また、本実施の形態においては、光カプラ
401によって分けられた2つの光路における波長分散
の差は検出できなかったが、例えばアレイ導波路格子1
04が過剰分散を持った場合等では、2つの光路におい
て波長分散の差が生じる。この場合には、いずれかの光
路中に分散補償器を挿入してもよいし、または光カプラ
の合波部において波長分散の差が消失するように、図7
(b)に示した位相フィルタの位相遅延量を周波数ごと
に変化させることでも可能である。
【0047】なお、実際に1.58μmの光通信波長帯
のレーザを用いて、10Gbit/s、25GHz間隔
の8チャネルWDM信号を生成し、DSB信号のままの
場合と、SSB信号に変換した場合について100km
の分散シフトファイバの伝送を行い、その符号誤り率特
性を比較した。その結果、最小受信感度は測定誤差範囲
内の0.1dBの範囲内で一致していた。また、その時
の側波帯抑圧比は約25dBであった。分散耐力を測定
したところ、第1の実施の形態と同様に最小受信感度が
1dB劣化する分散幅はDSB方式の1.9倍と良好な
値であった。
【0048】[第3,4の実施の形態]図9(a)は本
発明の第3の実施の形態を示す断面図、図9(b)は本
発明の第4の実施の形態を示す断面図である。同図
(a)に示すように、図4(b)に示した石英基板30
6の主表面に金ミラー304およびARコーティング3
05を形成し、石英基板306の裏面にARコーティン
グ305を形成してもよい。本実施の形態に係る空間フ
ィルタは、第1の実施の形態に適用することができる。
また、同図(b)に示すように、図7(b)に示した石
英基板306の主表面にARコーティング305のみを
形成し、石英基板306の裏面にARコーティング30
5を形成してもよい。この場合、基板上には40μmの
周期毎に、深さが1/2波長の段差が設けられている。
本実施の形態に係る空間フィルタは、第2の実施の形態
に適用することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明は、アレイ導
波路格子と空間フィルタとを組み合わせることで、急峻
な遮断特性を持つバンドパスフィルタもしくは一様な位
相シフトを有する光ヒルベルト変換器を構成可能とす
る。そして、WDMシステムにおいても光DSB信号か
ら光SSB信号への一括変換を可能とする光波長多重装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態(波長多重装置)
を示すブロック図である。
【図2】 AWG光SSB変換回路の一例示す平面図で
ある。
【図3】 AWG光SSB変換回路のその他の例を示す
平面図である。
【図4】 (a)光源を強度変調回路によって変調した
場合の光周波数スペクトルを示す波形図、(b)空間フ
ィルタを示す断面図、(c)フィルタリング後のスペク
トルを示す波形図である。
【図5】 (d)50GHz間隔の光SSB信号を示す
波形図、(e)25GHz間隔の光SSB信号を示す波
形図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態(波長多重装置)
を示すブロック図である。
【図7】 (a)光源を強度変調回路によって変調した
場合の光周波数スペクトルを示す波形図、(b)空間フ
ィルタを示す断面図、(c)フィルタリング後のスペク
トルを示す波形図、(d)光SSB信号を示す波形図で
ある。
【図8】 (e)50GHz間隔の光SSB信号を示す
波形図、(f)25GHz間隔の光SSB信号を示す波
形図である。
【図9】 (a)本発明の第3の実施の形態に係る空間
フィルタを示す断面図、(b)本発明の第4の実施の形
態に係る空間フィルタを示す断面図である。
【符号の説明】
1…光波長多重装置、2…受信器、101…レーザダイ
オードアレイ、102…波長多重回路、103…サーキ
ュレータ、104…アレイ導波路格子(AWG)光SS
B変換回路、105…光カプラ、106…エルビウム添
加光ファイバ増幅器(EDFA)、107…光バンドパ
スフィルタ、108…EDFA、109…光バンドパス
フィルタ、110…ファイバ伝送路、111…分散補償
ファイバ、112…EDFA、113…光バンドパスフ
ィルタ、114…波長多重信号分離回路、115…フォ
トダイオード、201…導波路、202…スラブ導波
路、203…アレイ導波路、204…スラブ導波路、2
05…空間フィルタ、301…ベースバンド周波数、3
02…下側波帯、303…上側波帯、304…金ミラ
ー、305…無反射(AR)コーティング、306…石
英基板、401…光カプラ、402…光カプラ、403
…光遅延回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H047 KA02 KA03 KA12 LA01 RA00 TA00 2H079 AA02 BA01 CA04 5K002 BA05 CA14 DA02 FA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに搬送波周波数の異なる複数の両側
    波帯光信号を、片側波帯光信号に変換してから、多重化
    して出力する光波長多重装置において、 それぞれ異なる搬送波周波数の両側波帯光信号を出力す
    る複数の光源と、前記複数の両側波帯光信号を多重化し
    て得られた第1の波長多重光信号を出力する波長多重手
    段と、からなるユニットを複数備え、さらに、 前記各ユニットから前記第1の波長多重光信号が供給さ
    れ、前記第1の波長多重光信号をフーリエ変換して第1
    の周波数分布光信号を生成するとともに、この第1の周
    波数分布光信号の片側波帯を抑圧して第2の周波数分布
    光信号を生成し、この第2の周波数分布光信号を逆フー
    リエ変換して得られた第2の波長多重光信号を出力する
    光信号変換手段と、 前記各ユニットから供給される前記第2の波長多重光信
    号を合波してから出力する合波手段とを備えたことを特
    徴とする光波長多重装置。
  2. 【請求項2】 互いに搬送波周波数の異なる複数の両側
    波帯光信号を、片側波帯光信号に変換してから、多重化
    して出力する光波長多重装置において、 それぞれ異なる搬送波周波数の両側波帯光信号を出力す
    る複数の光源と、前記複数の両側波帯光信号を多重化し
    て得られた第1の波長多重光信号を出力する波長多重手
    段と、前記第1の波長多重光信号を2分岐して出力する
    分岐手段と、前記2分岐されたうちの一方の光信号の光
    路長差を調整する遅延手段と、前記2分岐されたうちの
    他方の光信号であってその片側波帯の位相が180度反
    転された光信号(以下、第2の波長多重光信号という)
    と前記遅延手段から出力された光信号とを合波して得ら
    れた第3の波長多重光信号を出力する合波手段と、から
    なるユニットを複数備え、さらに、 前記各ユニットから前記第1の波長多重光信号が供給さ
    れ、前記第1の波長多重光信号をフーリエ変換して第1
    の周波数分布光信号を生成するとともに、この第1の周
    波数分布光信号の片側波帯の位相を180度反転させる
    ことにより第2の周波数分布光信号を生成し、この第2
    の周波数分布光信号を逆フーリエ変換して得られた前記
    第2の波長多重光信号を出力する光信号変換手段と、 前記各ユニットから供給される前記第3の波長多重光信
    号を合波してから出力する合波手段とを備えたことを特
    徴とする光波長多重装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記光信号変換手段は、供給された光信号のフーリエ変
    換および逆フーリエ変換を行うアレイ導波路格子と、前
    記フーリエ変換された光信号の片側波帯を抑圧する空間
    フィルタとで構成されていることを特徴とする光波長多
    重装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記光信号変換手段は、供給された光信号のフーリエ変
    換および逆フーリエ変換を行うアレイ導波路格子と、前
    記フーリエ変換された光信号の片側波帯の位相を180
    度反転させる空間フィルタとで構成されていることを特
    徴とする光波長多重装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 前記空間フィルタは、石英基板と、この石英基板の主表
    面に所定周期毎に交互に形成された金ミラーおよび無反
    射コーティングとで構成されていることを特徴とする光
    波長多重装置。
  6. 【請求項6】 請求項4において、 前記空間フィルタは、石英基板と、この石英基板の主表
    面に所定周期毎に1/4波長の段差を有した状態で形成
    された金ミラーとで構成されていることを特徴とする光
    波長多重装置。
  7. 【請求項7】 請求項3において、 前記空間フィルタは、石英基板と、この石英基板の主表
    面に所定周期毎に交互に形成された金ミラーおよび無反
    射コーティングと、前記石英基板の裏面に形成された無
    反射コーティングとで構成されていることを特徴とする
    光波長多重装置。
  8. 【請求項8】 請求項4において、 前記空間フィルタは、石英基板と、この石英基板の主表
    面に所定周期毎に1/2波長の段差を有した状態で形成
    された無反射コーティングと、前記石英基板の裏面に形
    成された無反射コーティングとで構成されていることを
    特徴とする光波長多重装置。
  9. 【請求項9】 請求項1において、 前記光信号変換手段は、前記片側波帯の抑圧に加えて、
    さらに前記第1の周波数分布光信号の搬送波成分を抑圧
    する手段であることを特徴とする光波長多重装置。
  10. 【請求項10】 請求項2において、 前記光信号変換手段は、前記片側波帯の位相を180度
    反転させることに加えて、さらに前記第1の周波数分布
    光信号の搬送波成分の位相を180度反転させる手段で
    あることを特徴とする光波長多重装置。
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