JP2000500021A - コームドdna繊維との超高解析度比較核酸ハイブリッド形成 - Google Patents

コームドdna繊維との超高解析度比較核酸ハイブリッド形成

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Abstract

(57)【要約】 (A)標的核酸配列を支持マトリックス上でコーミングすることにより固定し、(B)コームド核酸配列を試験される異なって標識された核酸プローブおよび参照核酸プローブとの1:1混合物と接触させて、ハイブリッド形成させ、(C)コームド核酸配列上に位置する個別標識ハイブリッド形成ドットをカウントし、(D)試験プローブからの総ドット数と参照プローブからの総ドット数との比を計算して、検出および定量される核酸配列の数を決定することからなる、ゲノム中における核酸配列の存在を検出および定量するための方法。

Description

【発明の詳細な説明】 コームドDNA繊維との超高解析度比較核酸ハイブリッド形成 発明の背景 本発明はゲノム中における遺伝子の存在の検出および定量に関する。具体的に は、本発明はヒト癌遺伝子の検出および定量に関する。 比較ゲノムハイブリッド形成(CGH)(Kallioniemi et al.1992;du Manoir et al.1993;Joos et al.1993)と称される最近開発された方法は、(例えば、 腫瘍標品から得られた)ゲノムDNAでDNA配列の非ランダム獲得および喪失 について検出するための新規な手段を提供する。CGHの場合、ゲノム腫瘍DN Aはハプテン(例えば、ビオチン)でまたは直接に蛍光色素(例えば、FITC )で標識される。(患者または他者の)正常細胞から得られたゲノムDNAは、 別なハプテン(例えば、ジゴキシゲニン)でまたは直接に別な蛍光色素(例えば 、TRITCまたはテキサスレッド)で異なって標識される。標識された腫瘍お よびコントロールDNAは等量で混合される。この混合物は、健康な男性または 女性から得られた正常中期スプレッド(標的染色体)と、過剰の未標識cot1 ‐DNAの存在下でハイブリッド形成される。過剰のcot1‐DNAは、ゲノ ムDNAに存在する標識された散在およびタンデム反復配列、並びに標的染色体 に存在するこのような配列とハイブリッド形成する。この工程は標的染色体との 反復配列の望ましくないハイブリッド形成を抑制する上で必須である(Lichter et al.1988;Pinkel et al.1988)。ハイブリッド形成と洗浄工程の後に、標準 検出操作が2つの異なる蛍光色素でハプテン化配列を視覚化させるために適用さ れる(Lichter and Cremer,1992)。この工程は蛍光色素で直接標識されたDN A‐プローブの場合には省略される。 例えば、いくつかの一染色体もしくは三染色体または染色体セグメントを除く 、本質的に二倍体核型の腫瘍を考えてみる。腫瘍DNAおよび正常コントロール DNAからの大きさ数百塩基対の標識されたDNA断片は、それらの各標的配列 と等しい確率でハイブリッド形成する。偽二倍体腫瘍細胞中に2コピーで存在す る染色体または染色体セグメントからの標識DNA断片は、二倍体細胞のゲノム DNAからの異なって標識された断片と一緒になり、各標的染色体または染色体 セグメントにおいてある色の混合物を形成し、例えば染色体または染色体セグメ ントが腫瘍DNAおよび正常DNAからのハイブリッド形成断片を各々表す等数 の緑色および赤色蛍光色素で標識されたときには黄色である。腫瘍中に3以上の コピー数で存在する染色体セグメントの場合には、この色はより緑っぽくなり、 一方セグメントの喪失はより赤色になる。 これらの変色は、標的染色体に沿って蛍光比分布を測定することにより、定量 的に記録できる(du Manoir et al.1994;Piper et al.1994)。シグナル強度を 測定するために適した装置の選択は重要である。検出器は広範囲にわたり直線的 な強度測定を行えるべきである。CCD‐カメラがこの点で特に有用である。す べてのデータはデジタル方式で蓄積されるため、それらは蛍光比の計算のために マイクロプロセッサーで使用できる。こうして、コピー数核型が確定できる。 CGHは保管されたパラフィン包埋組織から抽出されたDNAで行える。ゲノ ムDNAの均一な微小量が縮重オリゴヌクレオチドプライマーでの増幅(DOP ‐PCR)後にこの目的に用いることができる(Telenius et al.1992 ;Speich er et al.1993 ;Isola et al.1994)。組織セクションから腫瘍細胞を含む領域 を微量切り出して、それをDOP‐PCR増幅DNAで行われたCGHによりゲ ノム物質の獲得および喪失についてスクリーニングすることが可能である(Spei cher et al.1994)。 腫瘍でDNAコピー数の変化を検出する上でCGHの有用性を証明している研 究の数は急増している。公表された研究は、様々な形の急性および慢性白血病、 膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、神経膠芽腫、腎臓癌、神経芽腫、前立腺癌、小細胞 および非小細胞肺癌、ブドウ膜黒色腫を含めた多様な腫瘍についてこれまで既に 表している(例えば、du Manoir et al.1993,1994 ;Isola et al.1994a,b ;Jo os et al.1993 ;Kallioniemi et al.1992,1993,1994a,b ;Muleris et al.1994 ;Ried et al.1994 ;Schrock et al.1994,Speicher et al.1993,1994,1995およ び我々の未発表データ)。今まで未知の多数の領域、特に増幅部位がこれらの研 究でみつけられてきており、各腫瘍関連遺伝子をクローニングすることに努力を 集中させるようになるであろう。異なる腫瘍実体は非ランダム変化の明確に異な るパターンを通常示し、臨床追跡研究では特定の獲得および喪失が所定腫瘍の臨 床経過および予後とどの程度まで相関しうるのかを示す。 単一コピー数変化がCGHにより現在検出できる染色体セグメントの最小サイ ズは10Mbp程度である(Joos et al.1993 ;du Manoir et al.1994;Piper et al.1994)。おそらく、CGHが前中期染色体で行われるときには、解析度は やや改善させることができる。増幅されたDNA配列の場合、CGHの検出限度 は現在2Mbpである(増幅反復数はアンプリコンサイズに合わせる)。なお、 染色体セグメントの境界が獲得または喪失に関与する精度は、標的染色体のバン ド解析により制限される。このため、CGH開発の現状では、単一腫瘍関連遺伝 子(例えば、癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子)のコピー数表示を明らかにすることは 行えない。これはかなり不均衡な染色体異常の検出へのCGHの適用を制限して いる。 発明の概要 本発明は、下記の新しい必須の特徴により最新の比較ゲノムハイブリッド形成 とは異なる超高比較ゲノムハイブリッド形成の方法を提供することにより、当業 界でこれらの必要性を満たす上で役立つ。その手法は参照染色体の代わりにコー ムド(combed)DNA繊維で行われ、コームド繊維CGHと称される。コームド 繊維CGHでは、(既に公表された方法としてMb対範囲の代わりにkb対範囲 で)超高解析度でゲノム試験DNAにおける(コームドDNA繊維で表示される )特定配列のコピー数表示の分析を行える。この改善により、コームド繊維CG Hは単一遺伝子またはその部分のコピー数表示を研究する上で非常に有用な方法 になる。 コームド繊維CGHは、蛍光が全DNA‐スポットから測定されるときに生じ るバックグラウンド問題を蛍光測定で排除するために特に適している。コームド 繊維CGHの場合には、正確にDNA繊維上に位置するハイブリッド形成ドット だけが試験または参照ゲノムDNAから誘導される測定シグナルに関与するよう に、蛍光測定の範囲が単一繊維に合わせられる。この改善は、蛍光測定が支持マ トリックスに結合された不規則標的DNA配列の全DNA‐スポットから得られ るCGHアプローチと比較して、コームド繊維CGHの非常に顕著な利点を提供 している。 標準操作により個別コームド標的DNA繊維で行える蛍光強度測定に加えて、 コームド繊維CGHではコームドDNA繊維上に位置するハイブリッド形成ドッ トのカウントを行える。このアプローチにより、ハイブリッド形成した試験およ び参照ゲノムDNAに起因する十分に大きな一連の標的DNA繊維におけるドッ トの総数がカウントでき、試験ゲノムDNAからの総ドット数と参照ゲノムDN Aからの総ドット数との比(または差異)が試験および参照ゲノムDNAにおけ るコームド標的DNA配列のコピー数表示の尺度として計算できる。このアプロ ーチはこれまでCGH実験で実現されておらず、得られたシグナルが単一DNA 繊維で蛍光比の有意な測定を行うには弱すぎる状況下でコームド繊維CGH実験 の評価を行える。 試験および参照ゲノムDNAの1:1混合物の代わりに、同数の試験および参 照細胞を表すRNA調製物(RNA調製物から合成されたcDNA)の1:1混 合物も、コームド標的DNA繊維、例えば対象遺伝子のコード配列を表すcDN A繊維と抑制条件下でハイブリッド形成できる(標準CGH操作参照)。実験の 評価は上記のように行われる。このアプローチでは、試験細胞(例えば、腫瘍細 胞)および参照細胞(例えば、腫瘍細胞の正常始原細胞)でmRNAの相対コピ ー数表示の評価を行える。 標的DNA繊維、例えば対象遺伝子(の一部)を含むコスミドは、散在反復配 列が不十分な抑制ハイブリッド形成の問題を避ける上で除かれるように遺伝子工 学処理される(注意:ハイブリッド形成混合物中に含まれる散在反復配列ではな く、標的繊維特異性単一コピー配列だけが、これらの処置下でコームド標的DN A繊維とハイブリッド形成できる)。 個別標的DNA繊維の位置が各繊維に沿う多くのシグナルドットの並び方によ り容易に特定できない場合には、ハイブリッド形成された試験および参照ゲノム DNA断片の視覚化で示される蛍光色素の発光スペクトルと明確に識別される発 光スペクトルを有した蛍光色素で、いくつかの操作が明確な標的繊維同定のため に行える。a)繊維は適切な蛍光DNA染色で染色できる。b)標的繊維DNA は、繊維の直接視覚化のため蛍光色素標識DNAヌクレオチドの存在下で、また は例えば間接的免疫蛍光による間接的視覚化のためにハプテン修飾ヌクレオチド 、例えばBRdU、ビオチン、ジゴキシゲニンの存在下でクローニングすること ができる。c)標的繊維DNAは、コームド繊維CGHに用いられるハイブリッ ド形成混合物への適量の標識された標的DNA配列の添加により視覚化できる。 この場合には、標識された標的配列の量は、標的特異性標識試験およびゲノムD NA配列のハイブリッド形成を抑制するほど過剰であるべきではない。d)ベク ター配列を有する標的繊維DNAは、ハイブリッド形成混合物に加えられた標的 ベクター配列とハイブリッド形成できる。所望であれば、ハイブリッド形成混合 物 への標識リンカーDNA配列の添加から誘導されるシグナルによりコームド標的 繊維のコースと向きを特定することを可能にするように、異なる鎖長のリンカー DNAが標的繊維DNAに加えることができる。 異なる発光スペクトルを有する蛍光色素の代わりに、蛍光寿命の異なる蛍光色 素も用いてよい。蛍光色素の選択は、できるだけ多く支持マトリックスからのバ ックグラウンド蛍光を避けるために、特定の参照で行われる。 好ましい態様の詳細な説明 本発明は、ゲノム中に存在する遺伝子のマルチコピーの検出および定量のため のDNAアライメント法の使用に関する。マルチコピーとはゲノム当たり少くと も約100コピーの視覚化を意味し、非常に良好な結果ではゲノム当たり約20 00コピーである。 コームドDNA繊維との超高解析度比較核酸ハイブリッド形成 下記部分において、我々は単一遺伝子レベルで解析を行えるCGH試験の開発 について記載している。この試験は十分に自動化させて、臨床面で広く用いるこ とができる。 新規試験は、全染色体の代わりに、特定の標識核酸(DNAまたはRNA)が いずれか望ましい幾何学的方式でガラスまたはプラスチック物質のような支持マ トリックスに固定される、という考え方に基づいている。標的核酸(TNA‐) スポットの数および各TNAスポットの配列複雑さは、試験の具体的目標に応じ て選択できる(下記適用例参照)。所定マトリックス‐CGH試験に含まれるT NA‐スポットの数は、数個のスポットから数百または数千さえのスポットまで にわたる(可能な適用例については下記参照)。 典型的TNA‐スポットは対象遺伝子またはその一部を表す単一コスミドから のDNAを含んでいても、あるいは対象となる染色体セグメントまたはその全染 色体さえも表すDNAの複合混合物を含んでいてもよい。後者の場合に、マトリ ックスCGH試験は参照中期染色体に対するCGHの解析よりも優れた解析度を 示さないであろう。下記において、我々は最高の考えうる解析度を有するマトリ ックスCGH試験、即ち選択遺伝子の組でコピー数変化を検出する試験の開発に 対する我々の考察を主に述べていく。 上記のようなTNA‐スポットを有するマトリックスは、kbp範囲まで小さ な遺伝子不均衡について試験腫瘍または他の試験DNAに使用できる。この目的 のため、異なって標識された試験および参照ゲノムDNA(またはRNAもしく はcDNA調製物)の1:1混合物からなるハイブリッド形成プローブが、固定 されたTNA‐スポットの組に対する抑制条件下でハイブリッド形成される。各 個別TNA‐スポットにおける蛍光比の測定では、参照DNA(または参照RN A)と比較して、試験DNA(または試験RNA)における各標的配列のコピー 数表示の評価を行えるはずである(測定の更なる詳細については下記参照)。 このような試験の開発に成功するかどうかは、3つの要件、即ち支持マトリッ クス、例えばガラスまたはプラスチックに標的核酸をしっかり固定させる能力、 マトリックスの低い自己蛍光、および所定TNA‐スポットと特異的にハイブリ ッド形成する配列について十分に高いシグナル/ノイズ比に依存している。特に 、2つの異なって標識されたゲノムDNAを用いるCGH実験において、所定T NA‐スポットに特異的な標識DNA断片のフラクションは一般的に非常に少な い。マトリックスへの標識配列または検出試薬の非特異的結合は、有意な蛍光比 の測定をそこなったりまたは阻止さえすることがある。このような有害作用は、 特に特定シグナルがバックグラウンドと比較して比較的小さい場合に、全TNA ‐スポットで蛍光比を測定する試みにおいて制限ファクターになるかもしれない 。 蛍光比測定でバックグラウンド問題を最小にするために、我々は“分子コーミ ング”(molecular combing)と称される操作(Bensimon et al.1994)を用いる 。この手法は信頼されており、引用することによりその全体で本明細書の開示 の一部とされる。この操作により、DNA標的繊維はコームの使用により毛髪の ように延ばして並行に整列させることができる。このために、DNA繊維は固体 表面に一端で結合され、後退する空気‐水界面により“コーミングされ”、最後 に乾燥表面上に固定される(Bensimon et al.1994)。こうして、各TNA‐ス ポットのDNAは一連の“コームド”標的DNA繊維で表すことができ、すべて が対象の特定DNA配列、例えば対象遺伝子からのコスミドクローンを表してい る。適切な厳格条件下で標準蛍光 in situ抑制ハイブリッド形成技術を用いると 、ハイブリッド形成プローブ中に存在する相補配列はこれらの標的配列と特異的 にハイブリッド形成する。 各TNA‐スポットについて、蛍光はCCD‐カメラのような適切なカメラを 用いて一連の個別コームド標的DNA繊維で双方の蛍光色素に関して別々に記録 される。評価の場合、各標的配列はハイブリッド形成DNA断片の標識/視覚化 に適用された蛍光色素の蛍光を調べるために、狭く適用された方形視野に囲まれ る。バックグラウンド蛍光は測定される各標的配列のすぐ近くで測定され、差し 引かれる。バックグラウンド減算後に、蛍光比がマイクロプロセッサーで各個別 標的配列について求められる。各TNA‐スポットについて、いくつかのコーム ド標的DNA繊維で得られた蛍光比の偏差が求められる。試験および参照ゲノム DNA双方において正常なコピー数で表示される標的配列が、増加または減少し たコピー数表示の指標である比について信頼しうる閾値を得るために用いられる 。試験‐DNAで過剰または過少表示される標識配列を表すTNA‐スポットで は、それに対応して増加または減少した蛍光比を得るはずであり、一方均衡のと れた領域はコントロール実験の限界内にある比を得るはずである。蛍光比はTN A‐スポット中に存在する個別標的DNA繊維から記録されるため、新規な試験 では各TNA‐スポット中における標的DNAの総量の偏差に対して不明確であ る。 モデル実験では、異なる比のビオチン標識およびジゴキシゲニン標識コスミド 配列からなるプローブ混合物(例えば、1:1(20ng+20ng)、2:1 (20ng+10ng)、5:1(20ng+4ng)および10:1(20n g+2ng))が調製された。プローブ混合物中にある配列の各選択比について 、同様のコスミドが標的配列として用いられた。比較ハイブリッド形成後に、約 50の標的DNA繊維が例中で記載されたように評価された。結果は異なるプロ ーブ混合物について得られた平均蛍光比値の高い有意差を証明している。 個別標的DNA繊維の使用は、CGH実験の評価に関してもう1つのアプロー チの可能性を提供する。全標的DNA繊維からの蛍光強度を測定する代わりに、 個別の蛍光ハイブリッド形成ドットを簡単にカウントすることが可能である。こ のような各ドットは数百bpの個別プローブDNA断片のハイブリッド形成をお そらく表示している。ゲノムDNAの1:1ハイブリッド形成混合物からの異な って着色されたドットによるコームド標的DNA配列のカバーは推計学的現象で ある。したがって、一連の標的DNA DNA繊維についてカウントされた2つ の異なって標識されたゲノムDNAに関するドット数は、比較ハイブリッド形成 に用いられた2つのゲノムDNAにおける標的DNA配列のコピー数表示を反映 している。 特に、このような手法を用いると、有意な蛍光測定を行う上で各標的配列につ いて異なる標識ゲノムDNAから十分なシグナルを得ることは不要である。試験 ゲノムDNAは平均で5つの特異的ハイブリッド形成ドットを生じるが、参照ゲ ノムDNAは標的DNA配列当たり1つの特異的ドットを生じることを考えてみ る。そのときには、問題となる標的配列のコピー数表示は試験ゲノムDNAで5 倍高い、という結論が妥当であろう。 所定TNA‐スポットに含まれる一連の標的DNA DNA繊維についてカウ ントされた試験および参照ゲノムDNAからのドットの比は、いくつかの理由か ら試験および参照ゲノムDNA中における標的配列のコピー数表示の実際比から ずれていることがある。1:1ハイブリッド形成混合物中の異なって標識された DNAは、同様のサイズ分布に切断されるべきである。標的配列付近におけるバ ックグラウンドドットの数は、試験および参照双方のゲノムDNAについてほぼ 同様のはずである。必要ならば、標的DNA配列で偶然のバックグラウンドドッ トに起因すると予想されるドットの数は、標的DNA配列を囲んだ領域から計算 されて、全体のカウントドット数から差し引かれる。コームド標的DNA配列に 沿い整列して正確に並んだバックグラウンドドットだけが、実際のシグナルドッ トと混同されうる。こうしてコームドDNA標的DNA繊維に沿うドットを測定 するように提案されたアプローチは、一連のコームド標的DNA繊維に沿う特異 的ハイブリッド形成ドットの数をカウントする精度を低下させるバックグラウン ドドットの数を最少にする上でかなり役立つ。これは、蛍光比が多数の非コーム ドDNA繊維により作られた全DNA‐スポットから求められる試験と比較して 、提案された試験の決定的な利点である。 更に、提案された試験はいくつかのTNA‐スポットについて蛍光またはドッ ト数比の比較を行えることが強調されるべきである。試験および参照双方のゲノ ムDNAに等コピー数で存在するコームド標的DNA繊維を含んだTNA‐スポ ットは、参照ゲノムDNAから得られる蛍光またはドット数による各個別TNA ‐スポットにおける内部標準化に関するだけでなく、試験および参照ゲノムDN Aに等しいおよび異なるコピー数で存在するコームド標的DNA繊維を表す異な るTNA‐スポット間のデータの標準化に関しても、蛍光比およびドット比を各 々標準化するように働くことができる。 各標的DNA DNA繊維が多くの特異的ドットでカバーされている場合には 、標的繊維はドットの直線的並びとして容易に識別することができる。コームド 標的DNA繊維の明確な同定が少数のドットをカウントする上で絶対的に必須の 要件であり、ドット数比(または減算で得られる差異)は一連の標的DNA繊維 か ら得られたときだけ有意である。したがって、標的繊維は、ハイブリッド形成D NA(またはRNA)断片の同定に用いられた蛍光色素と識別しうる発光スペク トルを有した特異的DNA蛍光色素を含めて、ドットの数が少ないときに、他の 手段により視覚化される必要がある。 標的DNA繊維は、ハイブリッド形成混合物への標識された標的DNAの混合 により視覚化させることもできる。この場合には、第三の標識が試験および参照 ゲノムDNAに関する2つの標識に加えて要求される。標識された標的配列の混 合は、試験および参照ゲノムDNAに存在する標識された標的配列のハイブリッ ド形成の多すぎる抑制を避けるために、慎重に調整されねばならない。リンカー が特異的リンカープローブとのハイブリッド形成により視覚化できる標的DNA 配列と適合させられるならば、この問題は避けられる。そのときに問題となるコ ームド標的DNA配列は、2つの蛍光標識リンカー配列に囲まれるようになる。 一方、標的DNA配列は、BrdUのようなハプテン修飾ヌクレオチドの存在下 でクローニングして、免疫細胞化学的に視覚化させてもよい。 有用な標的DNA配列の選択のためには、散在反復シグナル、例えばAlu要 素を含む配列が、例えば過剰の未標識Cot1‐DNAとの抑制ハイブリッド形 成を要することを考慮すべきである。問題となるゲノム領域と完全に特異的であ る標的DNA繊維を用いるか、または散在反復要素を欠いた標的DNA繊維を構 築することが好ましいかもしれない。 コームドDNA繊維でのCGHは超高解析度CGHの可能性を有している。下 記シナリオを考えてみる:既知DNA配列のDNA繊維は数百塩基対を含んだ対 象標的領域を含んでいる。この標的領域のコピー数が可変的であり、参照ゲノム DNAと比較して試験ゲノムDNAの方が高い(または低い)であろうと、我々 は考えている。DNA繊維に沿う標的およびコントロール領域の位置は正確に地 図化され、DNA繊維はその5′‐3′配向が例えば異なるサイズのリンカーア ダプターに対するプローブにより視覚化できるように工学処理されると、我々は 更に考えている。このようなシナリオにおいて、標的領域は各DNA繊維で分別 鎖長測定により地図化できる。したがって、標的領域とのハイブリッド形成現象 を表すドットを特定して、一連のDNA繊維でこのような現象の数をカウントす ることができる。この数はゲノム試験および参照DNAにおける標的配列の表示 と相関するはずである。標的配列数が参照ゲノムDNAと比較して試験ゲノムD NAで増加している場合には、各ドット比はDNA繊維の他の領域と対比してこ の領域で増加しているはずであり、その際に我々は試験および参照双方のゲノム DNAで等しいコピー数表示を想定している。 モデル系として、所定DNA繊維の2領域についてPCR増幅プローブを作製 することができる。各プローブからのDNA部分は異なって標識され、様々なハ イブリッド形成混合物が作製されて、その場合に異なって標識された部分は異な る比で存在する。一連のDNA繊維で2つの標的領域にわたりハイブリッド形成 ドットをカウントすることにより、異なって標識されたプローブ部分の比をドッ ト数比がどの程度まで反映するかを調べることができる。この例は、蛍光比がも はや妥当でない非常に小さな標的配列のコピー数表示を求める上で、ドットカウ ントに基づくアプローチが実施可能であることを説明している。この利点は、下 記シナリオにより再強調される。 対象の小さな(300bp)標的配列を含む1本鎖DNA配列を考えてみる。 異なって標識された相補的300bp配列との4つのCGHプローブ混合物が適 用される。各個別繊維では、対象の標的配列は1回ハイブリッド形成できるだけ であり、即ちそれは1色だけのドットを有する。標的が二本鎖変性DNAで表さ れるならば、双方の鎖が変性二本鎖プローブの標的として働く。したがって、標 的領域はせいぜい2つの300bp断片とハイブリッド形成するだけである。得 られるドットは同様の色または異なる色のいずれかである。単一繊維の標的領域 にわたる蛍光比の測定は明らかに無意味であるが、標的領域が一連のDNA繊維 で同様の(例えば、緑または赤)または異なる色(例えば、黄色)のドットによ りカバーされる頻度は、ハイブリッド形成混合物で異なって標識された標識配列 の頻度に関して高度に情報性があるにちがいない。 一方、数百塩基対の標的配列を表すDNAがマトリックスに固定されて、標的 スポットおよび蛍光比が全スポットから調べられる。しかしながら、この場合に は、バックグラウンドが主要問題になる。これらの考慮から、十分な数の個別D NA繊維で行われたドットカウントアプローチが超高解析度CGHの場合に優れ ていて、唯一の実施可能な手法でさえある、と我々は結論付けている。 参照中期スプレッドにおいてCGHで考慮される個別標的染色体のかなり可変 的なサイズ、形および相対位置と対照的に、コームド標識DNA繊維の鎖長およ び配向は厳格にコントロールすることができる。コームド標識DNA繊維のこれ ら画定されたパターンは、それらの完全に自動化された評価をかなり容易にする 。多数のTNA‐スポットの場合には、蛍光比またはドット比測定の着色プリン トアウトが過剰または過少表示されたゲノム領域の研究者認識を容易にするため に勧められる。このプリントアウトにおいて、各TNA‐スポットは着色スポッ トで表される。1つの色は試験‐DNA中に均衡のとれたコピー数で存在する配 列を見掛上表す蛍光比の範囲でTNA‐スポットを反映し、第二の色は増加した コピー数で存在する配列を有したTNA‐スポットを反映するが、第三の色は減 少したコピー数で存在する配列を有するTNA‐スポットを反映する。所望であ れば、カラー強度は過剰または過少表示の相対度を反映させることができる。 物理的に地図化された配列を含んだ一連のTNA‐スポットの場合、カラース ポットは染色体上の地図化位置を反映するように並べることができる。例えば、 着色スポットの直線的並びはコームドDNA繊維CGHに用いられるコンティグ (contig)でクローンの順序を表す。全染色体数がTNA‐スポットで表される 場合に、得られるカラースポットは(染色体1〜22、XおよびYを表す)24 の直線的並びとして配列される。所定並び内のカラースポットは、各染色体内の クローンの物理的順序を表す。そのとき、研究者は染色体または染色体サブ領域 が均衡のとれた増加または減少コピー数で存在するかどうかを一見でみることが 可能になる。 コームド標的DNA繊維を有するマトリックスでCGHの可能な適用例 このセクションで、我々はコームド標的DNA繊維でCGHの可能な適用例を 考えてみる。腫瘍DNAサンプルで行いうる研究に加えて、我々は臨床遺伝学お よび細胞遺伝学での適用例も含むようになるだろう。 遺伝子特異的TNA‐スポットの試験では、特定遺伝子のコピー数変化につい て腫瘍サンプルからの試験DNAの迅速なスクリーニングを行える。TNA‐ス ポットの自動評価に適した装置があれば、妥当な価格で対象遺伝子の全組のコピ ー数表示を行う多数のスポットによるDNAスポットマトリックスを評価するこ とが実施可能となる。 最高可能レベルの解析度での全ゲノムの調査には、このような手法が実施不可 能なほど多くのスポットを要する。実施目的には、解析度を増加させた一連の試 験により未知の獲得および喪失を有した試験ゲノムDNAの調査を行うことが有 利であり、中期スプレッドでCGHにより開始してから、特定染色体セグメント に向かっていく。参照染色体でのCGHに加えて、全染色体、染色体アームまた はバンドの混成DNA配列を表すスポットを有したマトリックスも適用してよい 。標的DNA繊維で直接行われるCGHは最大レベルの解析度をCGHに付与し 、試験ゲノムDNAでコピー数変化に関して標的DNA配列の非常に特異的なサ ブセットのスクリーニングが要される場合のみに妥当する。下記例ではこのよう な方法がどのように適用されるかを説明している。 参照染色体スプレッドでのCGHでは、例えば、ある腫瘍実体についてある染 色体セグメントの非ランダム喪失を明らかにする。共通領域はこの欠失を示すす べての腫瘍の比較により解明できる。しかしながら、腫瘍のかなりのフラクショ ンはこのレベルの解析度(>10Mbp)だとどんな検出しうる欠失も示さない 。かなり小さな欠失についてもこれらの腫瘍をスクリーニングするためには、共 通領域を表すTNA‐スポットを有したマトリックスが用いられる。解析度は、 所定マトリックスにより表される標的配列のサイズおよび直線的ゲノム距離に依 存する。多くの場合に、一連のTNA‐スポットにより染色体領域を表わせれば スクリーニング目的にとり十分であり、各スポットは例えば次のTNA‐スポッ トに含まれる標的DNA配列から数百kb離れたコスミド配列を明らかにする。 最高の可能な解析度に達するためには、全コンティグさえも一連のTNA‐ス ポットで表してよい。対象領域を表す高解析度マトリックスで行われる蛍光比測 定はコスミドを明らかにする上で役立ち、特定腫瘍実体を有する患者から得られ た全一連のゲノム試験DNAについてこの対象領域で検出しうる最小欠失を表す 。この最小欠失は腫瘍核への各コスミドのFISHにより確かめられる。 こうして、推定腫瘍サプレッサー遺伝子の部位クロニーングの努力がかなり容 易になる。このような目的のためには、対象の染色体セグメントを表すコスミド クローンの正確な直線的順序を知ることが不要である。減少した蛍光比を有する 3つのTNA‐スポットが最小の検出しうる欠失を明らかにするならば、伸長ク ロマチン繊維に対するこれら3クローンのFISHでそれらの付近を確認するこ とが期待できる。後者のアプローチはこれらコスミドの直線的順序を地図化する ために用いることもできる。 同様に、染色体サブ領域を表す物理的に地図化されたコスミドを有するマトリ ックスは、増幅領域を明らかにする上で役立つ。増幅に関与する遺伝子の部位ク ローニングは、このような増幅の伸長が正確に地図化されるならば、かなり容易 となるであろう。染色体バンドが参照中期スプレッドに対するCGHにより増幅 配列源として特定されることを考えてみる。問題となる染色体バンドを表す一連 の物理的に地図化されたクローンを有するマトリックスを適用すれば、DNA配 列を表すいかなるTNA‐スポットについても蛍光比増加を示すはずであり、そ れは実際に増幅されている。通常の蛍光比がすべての他のTNA‐スポットにつ いて測定されるべきである。増幅の程度は、最も近いおよび最も遠い地図化クロ ーンを表す、増加した蛍光比の2つのTNA‐スポットにより明らかにされる。 将来になれば、癌遺伝子および腫瘍サプレッサー遺伝子のコピー数表示につい てコームド標的DNA繊維を有するTNA‐スポットを含んだマトリックスが開 発できる。所定マトリックスに関する標的配列の選択は、腫瘍実体と試験の要求 に依存する。例えば、マトリックスは予後の評価のため獲得または喪失(例えば 、神経芽腫でN‐mye増幅またはlp36欠失)を確認できるように特に開発 することができる。一部の腫瘍、例えば結腸直腸腫瘍の場合に、腫瘍発生および 進行に関与する関連遺伝子の知識はこのような方法の開発を考える上で既に十分 に進んでいるようである。他の腫瘍の場合、我々はこのような知識をまだ欠いて いる。コームドDNA繊維でのCGHは、将来このような知識を得る上で、更に はゲノムDNA配列の相対コピー数変化(および特定mRNA数の変化)のパタ ーンの相関関係を求める目的で行われる大規模試験を行う上で役立つ。理想的に は、問題となる腫瘍実体の生物学的性質に関連したすべての遺伝子を表すTNA ‐スポットを含んだマトリックスが開発されるべきである。 高解析度マトリックスは臨床細胞遺伝学でも新たな道が開ける。2つの例があ れば、可能な適用範囲を明らかにする上で十分であろう。CGH試験マトリック スは、不均衡染色体異常の疑いがある表現型を有した患者からのDNAをスクリ ーニングするために開発できる。不均衡な転位が末端染色体セグメントをよく含 むことを考慮にいれると、各個別染色体末端からのクローン化配列を表すコーム ド標的DNA繊維を使ったTNA‐スポットを含むCGH‐マトリックスは、大 きな臨床的価値をもつようになる。もう1つの例として、X関連劣性疾患に関す るキャリア分析の場合を考えてみる。Duchennu筋ジストロフィーにかかった少年 が、家族でその疾患の最初の罹患者である。その場合の約60%において、欠失 が変異の原因としてみられる。彼の疾患が生殖細胞変異によるのか、または彼の 母親が既にキャリアであるかについての疑問に答えられねばならない。遺伝カウ ンセリングの結果は全体的に異なり、後者の場合で他の女性メンバー、例えば少 年の母親の姉妹も彼女らのキャリア状態について心配している。全ジストロフィ ン遺伝子にわたる一連のコスミドを有したマトリックスによれば、DMDの欠失 しがちな場合のキャリアスクリーニングで信頼しうる自動化操作を可能性として 提供できる。 コームドDNA繊維における比較RNAハイブリッド形成: 腫瘍関連遺伝子の発現レベルの評価のための新規方法 コームドDNA繊維のCGHは欠失または増幅遺伝子に関する情報を与えるが 、それらの正常な対相手と比較して腫瘍細胞で遺伝子の沈黙または過剰発現を検 出することはない。我々はコームドDNA繊維で比較RNAハイブリッド形成に より遺伝子の発現状態を研究するアプローチを提供する。例えば、増幅が所定腫 瘍実体で検出されるシナリオを考えてみる。アプリコンは大きく、いくつかの遺 伝子を含んでいる。これら遺伝子が強く発現されるかどうかは明らかでない。問 題となる全遺伝子のコード配列に関するコームドcDNA繊維を含んだDNA‐ スポットマトリックスは、腫瘍および正常参照組織からの異なって標識されたR NA調製物(または対応cDNA調製物)との比較核酸ハイブリッド形成に用い ることができる。得られた蛍光またはドット数比から、正常組織と比較した、腫 瘍での試験遺伝子の(相対的)発現状態をみることができる。同様のアプローチ が、遺伝子の解明を妨げる点変異を検出するために用いられる。 本発明は下記例で更に詳細に記載されている。例1 コームドDNA繊維を有するガラススライドの調製 いかなるクローン化DNA、PCR増幅DNAまたは他の精製DNAも、比較 ハイブリッド形成実験の目的に応じて、DNAコーミングに用いることができる 。TNA‐スポット当たりで必要なDNAの量は少なく、その理由は少数のDN A繊維がコームド繊維CGH実験での評価に必要とされるだけだからである(例 えば、コスミドDNA(40kb)1ngは2.4×102の分子を含んでいる )。以下において、我々はコスミドDNAによる典型的実験を説明している。 標的DNA繊維の結合には、既に記載されたような塩処理により前処理された ガラス表面を要する(Bensimon et al.1994)。それらの結合前に、コスミドは 室温で1時間かけてYOYO‐1で染色することができる(モレキュラープロー ブ;Cat.No.Y‐3601)。染色溶液は下記のように新らしく調製した :T402に1:100希釈された1ml DNA(1 mg/ml)+33ml Y OYO‐1+66ml T402;T402緩衝液は40mMトリス‐酢酸、2m M EDTA,pH8.0を含有している。YOYO‐1染色コスミドDNAを pH5.5の50mM MES緩衝液で希釈し、その後ガラス表面に結合させた (pHが結合の成功にとり最も重要な点であることに注意せよ)。 我々の本実験において、各ガラススライド(22×22mm)は1タイプのコ ームドDNA繊維だけを含んでいた。適宜に、異なる配列のDNA繊維を含んだ いくつかのガラススライドを並行して処理した。 コームドDNA繊維をもつ一連のTNAスポットを有した単一マトリックスの 調製の場合には、ガラス表面の塩処理はTNAスポットの位置について選択され た領域に制限することができる。各々が所定領域に必要なDNA標的配列をもつ DNA繊維を有した一連の小滴を、これらの前選択領域に置ける。各小滴に含ま れた標的繊維は、表面と結合することができる。非結合繊維を含む過剰液体は、 表面を濡らせておくことに注意しながら除去する。 DNA繊維結合後、コーミングを記載されたように行った(Bensimon et al.1 994)。YOYO‐1染色繊維の顕微鏡観察で、結合繊維の密度および方向のコ ントロールを行った。コームドDNA繊維のスライドを60℃で少くとも4時間 焼き、2×SSC中3%BSAからなる“ブロック溶液”により37℃で30分 間処理した。2×SSCで簡単な洗浄後に、スライドを一連の70%、90%、 100%ErOHに各々2分間とおして、風乾させた。乾燥スライドの貯蔵は密 封ボックス中+4℃で勧められる。 例2 コームドDNA繊維との比較ハイブリッド形成: コームドDNA繊維との比較ゲノムハイブリッド形成(CGH)は、中期染色 体のCGHについて他で記載されたように本質的に行った(du Manoir et al.19 93,1995)。簡単に言えば、試験および参照ゲノムDNAを各々ビオチンおよび ジゴキシゲニンでニックトランスレートした。一方、DNAは適切な蛍光色素複 合化ヌクレオチドで直接標識してもよい。コームドDNA繊維をpH7.0の7 0%FA/0.6×SSC中72℃で2分間変性させた。その後、スライドを一 連の氷冷ErOH(70%、90%、100%)にとおして、風乾させた。ハイ ブリッド形成混合液10ml(50%ホルムアミド、1×SSCおよび10%硫 酸デキストラン中に試験および参照ゲノムDNA各500ng、ヒトDNAのC ot1フラクション(BRL/Life Technologies)50mgおよび音波処理サケ試 験DNA(Sigma)55mgを含有している)をコームドDNA繊維保有の各ガ ラススライド(22×22mm)にのせた。もう1枚のやや小さなガラススライ ド(18×18mm)を上にのせて、fixogum でシールした。 ハイブリッド形成を37℃で一夜行った。ビオチンおよびジゴキシゲニン標識 配列の洗浄および検出操作は、わずかな変更を加えて記載されたように行った (Lichter and Cremer.1992,du Manoir et al.1993,1995)。スライドを50% FA/SSCで3×5分間および2×SSCで3×5分間室温で洗浄した。4× SSC/0.1% Tween20中37℃で平衡化後、スライドを3%BSA/4× SSC/0.1% Tween20中で30分間にわたり37℃でインキュベートした (バックグラウンドを減少させるブロック工程)。次いでスライドを4×SSC /0.1% Tween20中で5分間にわたり37℃で洗浄し、FITC(Vector L aboratories)に複合化されたアビジンDCSと共に37℃で45分間インキュ ベートして、ビオチン標識プローブを視覚化させた。 ジゴキシゲニン標識プローブを一次抗体としてマウス抗ジゴキシンIgG抗体 (Sigma)とのインキュベート、その後蛍光色素CY3と複合化されたヒツジ抗 マウスIgG抗体とのインキュベートにより検出した。これら工程の間に、スラ イドを4×SSC/0.1% Tween20で5分間にわたり37℃で各々洗浄した 。必要であれば、アビジン‐FITCシグナルを記載されたように増幅させた( Pinkel et al.1986)。最後に、スライドを風乾して、アンチフェード(antifad e)としてVectashield (Vector Laboratories)にのせた。 一連のモデル実験において、異なる比のビオチン標識およびジゴキシゲニン標 識コスミド配列からなるプローブ混合物(例えば、1:1(20ng+20ng )、2:1(20ng+10ng)、5:1(20ng+4ng)および10: 1(20ng+2ng))を、標的配列と同様のコスミドを表すコームドDNA 繊維とのin situ ハイブリッド形成に用いた。 例3 比較ハイブリッド形成に付されたコームドDNA繊維の評価 (A)画像入手 グレーレベル画像を各蛍光色素について冷却された黒色および白色CCDカメ ラ(Photometrics)で別々に記録した。最適露出時間および光学的設定を実験で 決めて、その後所定実験で記録される全組のDNA繊維について一定に保った。 画像はFITS方式で蓄積した。 (B)画像処理 (1)蛍光比の測定 デジタル画像をNIH画像により処理した(バージョン1.59b9)。方形 マスクを各DNA繊維に適用した。マスク内で、2つの積分された蛍光値をすべ ての画素についてグレーレベル値の合計として得た。バックグラウンド蛍光強度 は所定DNA繊維のすぐ近くまでマスクをシフトさせた後に調べた。蛍光強度を バックグラウンド減算により補正した。各繊維の蛍光比は、補正FITC蛍光強 度を補正Cy3蛍光強度で割ることにより計算した。50のDNA繊維を典型的 実験で評価して、平均蛍光比値を計算した。 (2)ドットカウント 特に、上記実験でコームドDNA繊維に沿い観察される標識は均一ではない。 シグナルの代わりに、ハイブリッド形成標識DNA断片をおそらく表すドットが これらの繊維で識別しうる。ドットカウントの場合には、デジタル画像は限界に あり、比重中心を調べた。 要約すると、本発明ではコームドDNA繊維比較ハイブリッド形成(CFCH )と称される操作を提供する。この新規な操作の場合には、以下が得られる: 1)キロ塩基対範囲の解析度で、即ち単一遺伝子のレベルで、異なって標識さ れた正常ゲノムDNAのコピー数表示と比較して、標識されたゲノム試験DNA (例えば、腫瘍DNA、不均衡タイプの染色体異常の患者からのDNA)からの DNA配列の相対コピー数表示を測定しうる可能性。逆に、前記のようなCGH ではメガ塩基対範囲でコピー数変化を検出できるだけである。 2)試験および参照細胞から得られたmRNAの混合物の比較ハイブリッド形 成により、特定遺伝子から転写されたmRNAのコピー数差異を測定しうる可能 性。 3)下記のような配置を自動評価にとり特に有用なものとさせる幾何学的方式 におけるハイブリッド形成混合物の相対コピー数表示について多数配列の同時試 験に適したマトリックス上における、対象のゲノムまたはcDNA試験配列を表 すコームドDNA繊維を有した標的DNAスポットの配置。 本発明は真核細胞で遺伝子疾患の検出に特に有用である。参考文献
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,BR,CA,J P,KR,MX,NZ,US (72)発明者 トーマス、クレマー ドイツ連邦共和国ハイデルベルク、イム、 ノイエンハイマー、フェルト、328 ユニ バーシティ、オブ、ハイデルベルク、ラボ ラトリウム、フュール、モレクラーレ、ツ ィトゲネティック、インスティトゥート、 フュール、ファーマンゲネティック、ウン ト、アントロポロジー (72)発明者 ユルゲン、クラウス ドイツ連邦共和国ハイデルベルク、イム、 ノイエンハイマー、フェルト、328 ユニ バーシティ、オブ、ハイデルベルク、ラボ ラトリウム、フュール、モレクラーレ、ツ ィトゲネティック、インスティトゥート、 フュール、ファーマンゲネティック、ウン ト、アントロポロジー (72)発明者 ペータ、リヒター ドイツ連邦共和国ハイデルベルク、イム、 ノイエンハイマー、フェルト、280 ドイ チェ、クレープスフォルシュングスツェン トルム(デーカーエフツェット)、オルガ ニザチオン、コンプレクサー、ゲローメ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ゲノム中における核酸配列の存在を検出および定量するための方法であ って、 (A)標的核酸配列を支持マトリックス上でコーミングすることにより固定し 、 (B)コームド核酸配列を試験される異なって標識された核酸プローブおよび 参照核酸プローブの1:1混合物と接触させて、ハイブリッド形成させ、 (C)コームド核酸配列上に位置する個別標識ハイブリッド形成ドットをカウ ントし、 (D)試験プローブからの総ドット数と参照プローブからの総ドット数との比 を計算して、検出および定量される核酸配列の数を決定する ことを含む方法。 2. 標的配列のコーミングが (A)上記配列の末端を支持マトリックスに固定し、 (B)固定された配列を液体と接触させて、メニスカスを形成させ、 (D)後退する空気‐水界面により上記配列をコーミングする ことからなる、請求項1に記載の方法。 3. 液体がメニスカスを形成させる上で約5〜約10のpHを有している、 請求項2に記載の方法。 4. 標的配列が標識されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法 。 5. コームド標識配列がDNAであり、試験および参照プローブがRNA‐ 、cDNA‐またはゲノムDNA‐調製物である、請求項1〜4のいずれか一項 に記載の方法。 6. 検出および定量される核酸配列がヒト癌遺伝子である、請求項1〜5の いずれか一項に記載の方法。
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