JP2000500882A - 光ファイバの張力変動を一様にするための方法および装置 - Google Patents
光ファイバの張力変動を一様にするための方法および装置Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、基本的な張力がダンサーによって与えられる光ファイバが、リールに巻き取られたりリールから引き出されたりするときに、該光ファイバの張力変動を一様にするための方法および装置に関する。張力を迅速に一様にするため、光ファイバは、二つの支持および案内手段間にて、光ファイバの移動方向に対してこれを横切る方向に配置されたノズル手段によって作られたガス状媒体の横方向噴射により、撓ませられるようになされている。
Description
【発明の詳細な説明】
光ファイバの張力変動を一様にするための方法および装置
本発明は、光ファイバがリール上に巻き取られたりリールから引き出されたり
するときに該光ファイバの張力変動を一様にするための方法に関する。このとき
光ファイバの基本的な張力はダンサーによって与えられる。本発明はまた、光フ
ァイバがリール上に巻き取られたりリールから引き出されたりするときに該光フ
ァイバの張力変動を一様にするための装置にも関する。このときの光ファイバの
基本的な張力もダンサーによって与えられる。
光ファイバの取り扱いに関しては、光ファイバがリール上に巻き取られたりリ
ールから引き出されたりするときに該ファイバの張力が変動することは良くない
ことであることが分かっている。張力が高すぎると、ファイバの光学的特性に関
して、一時的にしろ永久的にしろ、有害な影響を与える。一方、張力が低すぎる
と、該ファイバがリール上に巻き取られるときに、「緩んだループ(loose
loop)」が形成されてしまい、かかるループは、測定結果において減衰ス
テップ(attenuation step)を生じさせる。
張力変動はまた、ファイバの処理プロセスにおいても不都合を生じさせる。フ
ァイバが、例えばコーティング処理を受けるために、リールから引き出されると
き、張力変動があるとファイバが振動する。すると、ファイバのコーティング壁
の厚さが同じでなくなる。
ファイバがリールから引き出されるとき、張力変動が生じる。それは、例えば
、リールが偏心していたりリール上へのファイバの巻き付けが不均一であるため
に、引き出し速度が不均一になることなどに原因する。張力変動はまた、ファイ
バをリール上に巻き取るときにも生じる。その原因は、リールの不均一性、偏心
、清掃(clearings)などにある。ファイバの経路内にあるガイドホイ
ールの偏心、軸受の摩擦変動、清掃などもまた、ファイバの張力変動をもたらす
。さらに、張力変動は、ファイバを振動させるような空気の流れその他の環境撹
乱条件によっても生じる。共振周波数のことも考慮にいれなければならない。張
力変動の原因となる、さらに別のものは、静電気によりファイバに加えられる力
である。
張力変動を制御するための幾つかの解決策が提案された。第1の例は、バラン
スをとるようにしたレバーダンサーである。これは、張力を一様にする傾向があ
る。しかしながら、この解決策の欠点は、その応答速度にある。応答速度が、a
=F/mの法則によって制限されてしまうのである。つまり、この解決策の欠点
は、質量体の慣性力に起因する。
公知の解決策の第2の例は、バネ、圧縮空気またはこれに類するものによって
操作されるレバーダンサーである。この解決策においては、質量対力の比率が第
1の例よりも小さいので、a=F/mは、より有利な値となり、この解決策は第
1の例のものよりも応答が早い。しかしながら、この第2の解決策にしても、急
激な張力変動を一様にするのに常に十分な応答速度を有している訳ではない。
公知の第3の解決策は、リニアダンサーである。これは第1および第2の例と
共通の欠点を有する。
第4の例は、キャプスタンのような、張力を制御しながら引っ張る装置である
。これは上述した例と共通の欠点を有しており、速度が十分ではない。さらに、
かかる構成は高価である。装置を高速で作動するものとしようとすれば、非常に
高価なものとなる。
本発明の目的は、従来技術の欠点を解消することのできる方法および装置を提
供することである。この目的は本発明により達成される。本発明の方法は、二つ
の支持および案内手段間にて、ファイバの移動方向に対してこれを横切る方向に
ガス状媒体を噴射させることにより、ファイバを撓ませ、ダンサーの慣性により
生じた張力変動を補償することを特徴とする。本発明の装置は、ダンサーの慣性
によって生じた張力変動を補償するために、光ファイバが、二つの支持および案
内手段間にて、光ファイバの移動方向に対してこれを横切る方向に配置されたノ
ズル手段によって作られたガス状媒体の横方向噴射により、撓ませられるように
なされていることを特徴とする。
本発明の利点は、張力変動を迅速に一様にすることができ、したがって、張力
変動によって生じていた欠点が効果的に解消されることにある。本発明は、従来
技術の解決策の作業性を改善する。ゆっくりとした張力変動は、例えばダンサー
のような、従来の解決策によって制御され、急激な張力変動は、本発明の方法お
よび装置によって制御する。本発明の他の利点としては、簡潔な構成を有するこ
と、それゆえ、初期コストおよびランニングコストが低いことが挙げられる。
以下、添付図面に示した望ましい実施例によって本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の装置を備えたスプーラー(spooler)の概略側面図で
ある。
図2は、本発明の装置の第1の実施例の概略図である。
図3は、図2の実施例を図2における矢印の方向から見た図である。
図4は、本発明の装置の第2の実施例の概略図である。
図5は、本発明の装置を備えたスプーラーの概略図である。
図1は、光ファイバを巻くための装置の概略図である。図1の機械は、さらに
、ファイバを色づけするための手段も備えている。この種の機械は、それ自体が
当業者にとって公知であり、したがって、機械の構成および作用についてはここ
では詳細には述べない。ただ、参照符号1および2はリールを示し、該リール上
に光ファイバが巻かれるということを述べておこう。参照符号3および4は、光
ファイバに基本的な張力を与えるレバーダンサーを示している。レバーダンサー
は、ファイバに平均的な張力を維持させている。参照符号5は、本発明の装置を
示している。該装置は、図2および図3において拡大スケールで示されている。
図2および図3は、本発明の装置の実施例を拡大スケールで示している。図2
および図3の実施例は、ファイバ6のための支持または案内手段として作用する
二つのホイール部材7、8と、これらホイール部材間に配置されたノズル手段9
とを備えている。ノズル手段9には取付具10が備えられている。ガス状媒体は
、取付具10を通してノズル手段9へと供給される。ガス状媒体としては、例え
ば空気が用いられる。ノズル手段9によって、ガス状媒体の噴射(ジェット)が
作り出される。ガス状媒体の噴射は光ファイバに向けられ、力を発生させる。該
力は、光ファイバ6の移動方向に対してこれを横切る方向となって該光ファイバ
6に作用し、該光ファイバ6の移動方向に対してこれを横切る方向へと該光ファ
イバ6を撓ませる。このようにしてできた横方向の撓みは測定され、ダンサーに
おける場合と同様の方法で利用される。横方向の撓みの大きさは、例えば噴射を
調節することにより調節することができる。例えば噴射の勢いを抑制し、視覚に
よ
る見積もりで撓みを修正するようにしてもよい。ノズル手段9はまた、必要であ
れば、ファイバ6からの距離が調節できるようにして配置されるようにしてもよ
い。もちろん張力が測定され、その測定値に基づいて、噴射の勢い、ひいては張
力が調節される。ガス状媒体の圧力は、例えば空気圧縮機の通常の圧力である6
バールとしてもよい。
本発明の本質的な特徴は、従来のダンサーと一緒に使用できて該従来のダンサ
ーの欠点(前述したように張力の急激な変動がある場合に顕著である)を解消で
きることにある。別の言葉でいえば、本発明は、ダンサーの慣性により引き起こ
される張力変動を補償するために使用される。
図2および図3に示した実施例は、それが張力変動または速度変動をなくすた
めに特に重要であるとされる場所であれば、ファイバ経路の任意の位置に位置付
けることができる。本発明は特に、ファイバがリール上に巻き取られる際におい
てスプーリング(spooling)される直前のファイバ経路の位置に適用さ
れると有利である。この位置は図1に大体において示してある。もう一つの有利
な位置は、ファイバがリールから引き出される際における、リールのすぐ後の位
置である。さらにもう一つの有利な位置は、コーティング装置またはこれに類す
る装置の前である。
本発明は、例えば段階的な速度変化ゆえにレバーダンサーにて生じる張力変動
を、極めて効果的に解消する。本発明を利用しなければ、すなわち、もしレバー
ダンサーのみが使用されたとすれば、張力は波動のごとく変化して悪影響をおよ
ぼすであろう。なぜなら、レバーダンサーは常に、その構造上、ある慣性を有し
ており、ファイバは、その構造上、ある可撓性を有しているからである。本発明
は、このように悪影響をおよぼす振動を解消する。
図4は、本発明の装置の第2の実施例を示す。この実施例においては、装置が
備えるホイール部材はホイール部材11ただ一つである。該ホイール部材11は
、ファイバのための支持手段または案内手段として作用する。装置はまた、ホイ
ール部材11に隣接するノズル手段9を備える。この実施例の考えは、装置をス
プーラーに装架するが、このとき、ファイバ経路の一部、例えば、分割ホイール
(dividing wheel)のようなスプーラーの一部もまた、ノズル手
段9のもう一方の側でファイバのための支持ホイールまたは案内ホイールとして
機能させる、ということである。図4の実施例の装置は、大体において、図2お
よび図3の実施例の場合と同様に作用する。分割ホイールの代わりとして、ファ
イバが巻き取られたり引き出されたりする実際のリールを、他方の支持ホイール
または案内ホイールとしてもよい。
本発明は、装置が、ファイバ経路に属する二つの支持手段または案内手段間に
装架されることを意図されたノズル手段9だけを備える、という形態で適用され
てもよい。このような実施例においては、図2に示した実施例のホイール部材が
、ファイバ経路内に既に存在している支持手段および案内手段、すなわち、案内
ホイール、セラミック案内リングまたはこれらに類する要素によって、ある意味
において、置き換えられることになる。
図に示した例においては、ファイバ6がノズル手段9にて二つの壁部分12、
13間を通り、ファイバの移動が横方向に関して制御されるようになされている
。しかしながら、横方向に関するファイバの移動を他の手法で、例えばエアカー
テンのようなフローテクノロジー(flow technology)を利用し
たもので制御するようにしてもよい。
図5は、本発明の装置を備えたスプーラーの概略図である。図5において、図
1ないし図4で用いた符号と同じ符号は、同じ要素を示している。図5に示す例
は、軽量構造のレバーダンサー3を備えている。その目的は、レバーダンサーの
慣性モーメントを出来る限り小さくしようとすることにある。ファイバ6が静止
しているとき又は一様の速度で移動しているときに該ファイバに30gの張力が
生ずるように、レバーダンサーには重りが取り付けられている。本発明の装置5
は、レバーダンサー3とリール1との間に装架されている。装置5において、ホ
イール部材7、8の直径は60mm、双方のホイール部材の中心間距離は130
mmとされている。ノズル手段9からの圧縮空気の噴射の圧力は、1.8バール
に調節されている。この圧力だと、ファイバ6はその中心線から2ないし3mm
だけ撓む。撓みは図5においてxで示されている。5バールの圧力だとファイバ
6の撓みxは7ないし8mmになることが分かった。ファイバの張力をそれほど
増大させることなく、スプーリングの結果を改善するためには、1.8バールの
圧力が理想的であることが分かった。
実施された試験設備では、装置5なしでスプーリングを首尾よく行うことがで
きたときの典型的な最大速度が、600m/分であった。それより高い速度では
、リール上に「緩んだループ」が形成される危険があり、製品として出すには、
その可能性が高すぎる。レバーダンサーに加えて装置5を使用した場合、安全に
実施できる最高速度が850m/分まで高められた。
緩んだループは減衰ステップを生じさせ、これはリール上のファイバにおいて
容易に測定できる。通常の製品においては、かかる減衰ステップは許容できるも
のではない。緩んだループによって引き起こされるステップ状の減衰の増加に加
えて、ファイバのマイクロベンディングによって引き起こされる付加的な減衰の
大きさに基づいて、スプーリングの結果の質が評価される。主となる原則は、ス
プーリングの質が均一であればあるほど、マイクロベンディングはあまり生ぜず
、したがって、それによる減衰も少なくなる。装置5をレバーダンサー3に加え
て使用した場合、シングルモードファイバを用いた試験において生じた減衰は、
レバーダンサー3のみを使用した場合よりも、平均で0.004dB/kmだけ
小さかった。高い品質のスプーリングが行われたとしても、減衰に関して0.0
2dB/kmもの増加を生じさせると考えられるから、装置5は、スプーリング
(マイクロベンディング)による減衰の増加を、少なくとも20パーセント少な
くしたと考えられる。
スプーリングの質が改善されたことは、目で見ても分かる。装置5を使用して
、850m/分の速度で行ったスプーリングの結果の均一さは、装置5なしで6
00m/分の速度で行ったスプーリングの結果のものよりも、目視評価で明らか
に優れている。
これまで説明してきた実施例は、本発明を限定する目的でなされたものではな
く、本発明は、請求の範囲内で自由に変形例を見いだすことができる。したがっ
て、本発明の装置またはその詳細は、図示したそのものである必要はなく、同種
の機能を有する要素が代用可能である。装置を取り付けるために使用される構成
は、個々のケースによって自由に選択することができる。本発明は、特定のタイ
プのダンサーに関連づけられて限定解釈されるものではなく、従来技術のすべて
のダンサーとともに使用して該ダンサーのもつ欠点を解消することができるもの
である。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
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VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.基本的な張力をダンサー(3、4)によって与えられる光ファイバ(6) がリール(1、2)上に巻き取られたり該リールから引き出されたりする際に該 光ファイバの張力変動を一様にするための方法において、二つの支持および案内 手段間にて前記光ファイバ(6)の移動方向に対してこれを横切る方向にガス状 媒体を噴射させることにより前記光ファイバ(6)を撓ませ、前記ダンサー(3 、4)の慣性により生じた張力変動を補償することを特徴とする方法。 2.請求の範囲1に記載の方法において、前記光ファイバ(6)の移動方向に 対してこれを横切る方向の該光ファイバの撓みであって前記ガス状媒体の噴射に よって生じた撓みの大きさを測定し、該撓みをダンサーと同じように利用するこ とを特徴とする方法。 3.請求の範囲1に記載の方法において、前記光ファイバ(6)の撓みを測定 し、その測定結果如何によって前記ガス状媒体の噴射を調節することを特徴とす る方法。 4.請求の範囲1ないし3のいずれかに記載の方法において、前記ガス状媒体 が空気であることを特徴とする方法。 5.基本的な張力をダンサー(3、4)によって与えられる光ファイバ(6) がリール(1、2)上に巻き取られたり該リールから引き出されたりする際に該 光ファイバの張力変動を一様にするための装置において、前記ダンサー(3、4 )の慣性により生じた張力変動を補償するために、前記光ファイバ(6)が、二 つの支持および案内手段間にて、該光ファイバ(6)の移動方向に対してこれを 横切る方向に配置されたノズル手段(9)によって作られたガス状媒体の横方向 噴射により、撓ませられるようになされていることを特徴とする装置。 6.請求の範囲5に記載の装置において、前記支持および案内手段が、二つの 互いに分離したホイール部材(7、8)を備えることを特徴とする装置。 7.請求の範囲5に記載の装置において、前記支持および案内手段が、一つの ホイール部材(11)と、第2の支持および案内手段として機能するように配置 された、光ファイバ経路の一部とを備えることを特徴とする装置。 8.請求の範囲5に記載の装置において、前記支持および案内手段が、光ファ イバ経路の既存の支持および案内手段を備えていることを特徴とする装置。 9.請求の範囲5ないし8のいずれかに記載の装置において、前記光ファイバ (6)が、前記ノズル手段(9)の位置にて、二つの壁部分(12、13)の間 を通過するようになされていることを特徴とする装置。 10.請求の範囲5ないし8のいずれかに記載の装置において、前記ノズル手段 (9)の位置における前記光ファイバ(6)の移動が、フローテクノロジーによ って制御されるようになされていることを特徴とする装置。 11.請求の範囲5ないし10のいずれかに記載の装置において、前記ノズル手 段(9)からのガス状媒体の噴射が、空気の噴射であることを特徴とする装置。
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