【発明の詳細な説明】
肥満症タンパク質製剤
本出願は1996年1月19日提出の米国仮出願第60/010,244号の
利益を請求する。
本発明はヒト医学分野にあり、特に肥満症および肥満症に関連する障害の処置
に関する。さらに詳細には、本発明は肥満症タンパク質類似体の製剤に関する。
肥満症、および特に上半身肥満症は米国および世界中において一般的で非常に
深刻な公衆衛生上の問題である。最近の統計によると、米国人口の25%以上お
よびカナダ人口の27%以上が太り過ぎである。Kuczmarski、Amer.J.of Clin
.Nutr.55:495s-502s(1992);Reederら、Can.Med.Ass.J.,23:226-233(1992)。上
半身肥満症はII型真性糖尿病に対して知られる最も強力な危険因子であり、また
心臓血管障害およびがんの強力な危険因子でもある。最近の肥満症医療コストの
推定額は世界中で150,000,000,000ドルである。公衆衛生局長官
が主導してアメリカ社会に蔓延し増加し続ける脂肪症との格闘を開始させるほど
この問題は深刻になってきた。
この肥満症を誘発する病因の多くは異脂肪血症(dyslipidemia)、高血圧症お
よびインシュリン耐性に強い関連をもつ。食事療法および運動によって肥満を減
じることがこれらの危険因子を劇的に減らすことが多くの研究で示された。不運
なことにこれらの処置はほとんどが失敗し、失敗率は95%に達する。この失敗
は、この状態が食欲の増加、高カロリー食品への嗜好、肉体活動の減少および脂
質形成代謝の増大の一因となる遺伝的に受け継がれる因子に強く関連することに
由来する。このことはこのような遺伝的特質を受け継いだ人々がこの状態と格闘
する彼らの努力に関係なく肥満になりがちであることを示す。それゆえ、遺伝継
承にかかわらずにこの脂肪症ハンディキャップを正常にし、内科医が肥満症患者
の処置を首尾よく行うことができる薬理活性物が必要とされる。
ob/obマウスは肥満症および糖尿病のモデルであり、第6染色体上の突然
変異にかかわる常染色体劣性特性をもつことが知られる。最近、Yiying Zhangお
よび共同研究者らはこの状態にかかわるマウス遺伝子のポジショナルクローニン
グを公表した。Yiying Zhangら、Nature 372:425-32(1994)。この報告はマウス
およびヒトの脂肪組織において発現するタンパク質を開示する。同様に、村上ら
はBiochemical and Biophysical Research Communications 209(3):944-52(19
95)においてラット肥満遺伝子(obese gene)のクロ−ニングおよび発現を報告
している。このob遺伝子にコードされるタンパク質はマウスにおいて脂肪症を
効果的に調節する能力を示した。Pelleymounterら、Science 269: 540-543(199
5)。
不溶性タンパク質を含む非経口製剤は用量−作用における非統一性および予測
不可能性に関する問題を引き起こす。この予測不可能性は懸濁製剤の薬物動態学
がより大きく変動するせいであると考えられる。不溶性製剤は吸着前にまず溶解
しなければならない。この過程が皮下貯蔵量を大きく変動させると仮定される。
さらに、生理的条件下における非ネイティブな会合および凝集は注入部位でのタ
ンパク質の沈澱を導き、この沈澱が炎症および他の免疫反応を導く可能性がある
。これらの理由のために、不溶性のタンパク質粒子を形成するヒト肥満症タンパ
ク質製剤はその恩恵を求める患者および管理機関に受け入れられないであろう。
不運なことに、天然に存在する肥満症タンパク質は凝集する傾向を示し、可溶
性の医薬的に許容される非経口製剤の調製を非常に難しくする。保存剤、緩衝液
、イオン強度、pH、温度、タンパク質濃度および界面活性剤もしくは糖のよう
な追加の賦形剤のいずれかとの間の分子相互作用は肥満症タンパク質が製剤から
凝集し沈澱する傾向を考慮すると、非常に予測不可能である。
肥満症タンパク質類似体が開発され、薬理活性が示された。これらの類似体の
いくつかは物理的性質および安定性が大きく改善している。本発明中に含まれる
類似体はBasinskiら、WO 96/23515およびWO 96/23517に記
載されている。
本発明は肥満症タンパク質類似体(obesity protein analogs)が可溶性であ
り、多用途医薬品として商業的に利用可能な条件を供給する。最も驚くべきこと
に、本発明は製剤のイオン強度が10mMより高い場合に観察される特異的保存
剤依存相互作用を抑える。本明細書中に開示する特定の条件下において、製剤の
安定性が大きく高められる。すなわち、肥満症タンパク質類似体を精選した保存
剤を伴い低イオン強度で製剤化した場合、この肥満症タンパク質はよりずっと高
い濃度でも、また所望のpH領域でも可溶性を保つ。それゆえ、可溶性の多用途
非経口製剤を調製できる。したがって、本発明は肥満症タンパク質類似体の可溶
性非経口製剤を提供する。
本発明は肥満症タンパク質類似体および保存剤を含有し、約10mMより低い
イオン強度を有している可溶性非経口製剤を提供する。
好ましくは、本発明は肥満症タンパク質類似体およびフェノール、クレゾール
またはこれらを組み合わせたものからなる群から選択される保存剤を含み、10
mMより低いイオン強度を有している可溶性非経口製剤を提供する。
本発明はさらに請求項1に記載の可溶性非経口製剤の製造方法であって、肥満
症タンパク質類似体および保存剤を本製剤のイオン強度が10mMより低くなる
ように混合することを特徴とする方法を含む。
加えて、本発明は肥満症の処置を必要としている哺乳類における肥満症の処置
方法であって、請求項1に記載の可溶性非経口製剤を同哺乳類に投与することを
特徴とする方法を提供する。
本発明の目的のため、本明細書中に開示および記載する以下の用語および略語
を次のように定義する。
「アルキルパラベン」は、C1〜C4アルキルパラベンを意味する。アルキルパ
ラベンはメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンまたはブチルパラ
ベンであるのが好ましい。
「塩基対(bp)」は、DNAまたはRNAを意味する。DNA分子において
存在する略語A、C、GおよびTはそれぞれ5’モノリン酸形態のヌクレオチド
、(デオキシ)アデニン、(デオキシ)シチジン、(デオキシ)グアニンおよび
(デオキシ)チミンに対応する。RNA分子において存在する略語U、C、Gお
よびTは5’モノリン酸形態のヌクレオシド、ウラシル、シチジン、グアニンお
よび
チミンにそれぞれ対応する。二本鎖DNAでは、塩基対はAとUまたはCとGの
組み合わせを意味する。DNA/RNAヘテロ二重らせんでは、塩基対はTとU
またはCとGの組み合わせを意味する。
「クレゾール」は、メタ−クレゾール、オルト−クレゾール、パラ−クレゾー
ル、クロロ−クレゾールまたはこれらの混合物を意味する。
「イオン強度」は、それぞれのイオン種の電荷の2乗によって加重した溶液中
のイオン種濃度の単位であり、Physical Chemistry,Castellan,Gilbert W.,A
ddison-Weslay Publishing Company,Inc.,Reading,Massachusetts(1964)p.3
35のような物理化学文献またはThe Chemist's Companion,Gordon,Arnold J.a
nd Ford, Richard A.,John Wi1ey & Sons,New York(1972)p.55のような化
学参考文献に記載されている。溶液中のイオン種濃度がミリモーラー(mM、ミ
リモル/リットル)で表される場合は、溶液のイオン強度もミリモーラー(mM
)の単位を有する。
「肥満症タンパク質類似体」は、式(I)
[ここに、第28位のXaaはGlnまたは不存在であり;同タンパク質は少な
くとも1つの以下の置換分を有する:
第4位のGlnがGluに置換している;
第7位のGlnがGluに置換している;
第22位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第27位のThrがAlaに置換している;
第28位のXaaがGluに置換している;
第34位のGlnがGluに置換している;
第54位のMetがメチオニンスルホキシド、Leu、IleNVal、Al
aまたはGlyに置換している;
第56位のGlnがG1uに置換している;
第62位のG1nがG1uに置換している;
第63位のGlnがGluに置換している;
第68位のMetがメチオニンスルホキシド、Leu、Ile、Val、Al
aまたはGlyに置換している;
第72位のAsnがGln、GluまたはAspに置換している;
第75位のGlnがGluに置換している;
第77位のSerがAlaに置換している;
第78位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第82位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第97位のHisがGln、Asn、Ala、Gly、SerまたはProに
置換している;
第100位のTrpがAla、Glu、Asp、Asn、Met、Ile、P
he、Tyr、Ser、Thr、Gly、Gln、ValまたはLeuに置換し
ている;
第101位のAlaがSer、Asn、Gly、His、Pro、Thrまた
はValに置換している;
第102位のSerがArgに置換している;
第103位のGlyがAlaに置換している;
第105位のGluがGlnに置換している;
第106位のThrがLysまたはSerに置換している;
第107位のLeuがProに置換している;
第108位のAspがGluに置換している;
第111位のGlyがAspに置換している;
第118位のGlyがLeuに置換している;
第130位のGlnがGluに置換している;
第134位のGlnがGluに置換している;
第136位のMetがメチオニンスルホキシド、Leu、Ile、Val、A
laまたはGlyに置換している;
第138位のTrpがAla、Glu、AsP、ASn、Met、I1e、P
he、Tyr、Ser、Thr、Gly、G1n、ValまたはLeuに置換し
ている;あるいは
第139位のGlnがGluに置換している]
で示されるタンパク質または医薬的に許容されるその塩を意味する。肥満症タン
パク質類似体にはリーダー配列をもつタンパク質が含まれる。リーダー配列はタ
ンパク質の産生または精製を助けるための1つまたはそれ以上のN末アミノ酸で
ある。好ましいリーダー配列はMet−R1−(ここにR1は不存在またはPr
oを除くアミノ酸のいずれかである)である。
「プラスミド」は、染色体外の自己複製遺伝子成分である。
「読み取り枠」は、翻訳開始点からtRNA、リボソームおよび関連する因子
の翻訳装置によってトリプレットで「読みとられる」ヌクレオチド配列であり、
それぞれのトリプレットは特定のアミノ酸に対応する。それぞれのトリプレット
は別個で同じ長さであるため、コーディング配列は3の倍数でなければならない
。1塩基対挿入または欠失(フレームシフト突然変異という)は結果として同じ
DNAセグメントによってコードされる2つの異なったタンパク質となる。これ
を防ぐには、所望のポリペプチドに対応するトリプレットコドンは開始コドンか
ら
3の倍数でならんでいなければならず、すなわち正しい「読み取り枠」が維持さ
れなければならない。キレーティングペプチドを含有する融合タンパク質を作成
する際、構造タンパク質をコードするDNA配列の読み取り枠はそのキレーティ
ングペプチドをコードするDNA配列において維持されなければならない。
「組換えDNAクローニングベクター」は、1つまたはそれ以上の追加DNA
セグメントを加えることができる、あるいは既に加えられたDNA分子を含有す
る自律複製因子であり、これにはプラスミドおよびファージがあるが、これらに
限定されない。
「組換えDNA発現ベクター」は、プロモーターが導入されている組換えDN
Aクローニングベクターである。
「レプリコン」は、プラスミドおよび他のベクターの自律複製を制御し、可能
にするDNA配列である。
「転写」は、DNAのヌクレオチド配列に含まれる情報を相補的なRNA配列
に移す過程である。
「翻訳」は、メッセンジャーRNAの遺伝情報を用いてポリペプチド鎖の合成
を特定化し、指揮する過程である。
「ベクター」は、適当な制御配列と組み合わせた場合に形質転換される宿主細
胞に特別な性質を与える適当なタンパク質分子に対応するポリヌクレオチド配列
を保有する、遺伝子操作の際に細胞の形質転換に用いられるレプリコンである。
プラスミド、ウイルスおよびバクテリオファージは本来レプリコンであるので、
適切なベクターである。人工ベクターは異なる起源からのDNA分子を制限酵素
およびリガーゼを用いて切断および連結することによって作成される。ベクター
は組換えDNAクローニングベクターおよび組換えDNA発現べクターを含む。
「処置」とは、本明細書では、疾患、状態または障害と格闘することを目的と
する患者の管理および介護を指し、これには兆候または併発症の発症を予防し、
それらを緩和し、あるいは疾患、状態または障害を除去するために本発明のタン
パク質を投与することが含まれる。本明細書中に用いている処置は美容目的のた
めに本タンパク質を投与することを含む。美容目的は哺乳類の体重をコントロー
ルして体の見た目を改善することを求める。
「等張性試薬」は、細胞膜を透過する正味の水流出を防ぐために製剤に適当な
張性を付与する生理的に寛容な試薬を意味する。一般にグリセリンのような化合
物が既知の濃度でそのような目的に用いられる。他の可能な等張性試薬は塩、例
えば塩化ナトリウム、デキストロース、マンニトールおよびラクトースなどであ
る。
「生理的に寛容な緩衝液」は当分野において既知である。生理的に寛容な緩衝
液は好ましくはリン酸ナトリウムのようなリン酸緩衝液である。他の生理的に寛
容な緩衝液はトリス、酢酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムなどである。緩
衝液の選択および濃度は当分野において既知である。
ヌクレオチドおよびアミノ酸の略語は米国特許および商標庁によって37 C
.F.R.§1.822 (b)(2)(1993)の記載として許容される。
特に明記しなければ、アミノ酸はL体である。
上記のように本発明は肥満症タンパク質類似体および保存剤を含み、10mM
より低いイオン強度を有している可溶性非経口製剤を提供する。イオン強度が5
mMより低いのが好ましく、イオン強度が1mMより低いのが最も好ましい。低
イオン強度下において、肥満症タンパク質類似体は溶液中に溶解したままであり
、可溶性非経口製剤となり得る。
非経口製剤は保存効力のガイドラインに沿って商業的に利用可能な多用途製品
にしなければならない。非経口製剤において許容される当分野に既知の保存剤は
:フェノール、m−クレゾール、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロロ
ブタノール、p−クレゾール、硝酸フェニル水銀、チメローザル(thimerosal)
およびこれらの種々の混合物などである。例えばWALLHAUSER,K.-H.,DEVEL0P.B
I0L.STANDARD.24,PP.9-28(Basel,S.Krager,1974)参照。アルキルパラ
ベンおよびクロロブタノールは製剤のイオン強度に対し低感受性であるが・これ
らは低い効力の保存剤物質である。
最も有効な保存剤、フェノールおよびクレゾール、またはこれらの混合物は肥
満症タンパク質類似体と共に製剤化した場合にタンパク質の不安定性を引き起こ
す傾向を示す。本明細書に記載した条件下では、フェノール、クレゾールまたは
これらを組み合わせたものを用いて本タンパク質を製剤化することが可能となる
。これゆえ、本発明の好ましい保存剤はフェノール、クレゾールまたはこれらを
組み合わせたものからなる群から選択される。
製剤中の肥満症タンパク質類似体の濃度は約1.0mg/ml〜約100mg
/ml、好ましくは約1.5mg/ml〜約50.0mg/ml、最も好ましく
は約5.0mg/ml〜約10.0mg/mlである。必要とされる保存剤の濃
度は保存効力を維持するために必要な濃度である。保存効力を維持するために必
要な保存剤の相対量は用いる保存剤によって変化する。一般に必要量は、例えば
引用によって本明細書に包含されるWALLHAUSER,K.-H.,DEVEL0P.BI0L.STANDA
RD.24,PP.9-28(Basel,S.Krager,1974)中にみることができる。保存剤の
最適濃度はその保存剤、その溶解度および製剤のpHに依存する。
等張性試薬、好ましくはグリセリンをさらに製剤に加えることができる。等張
性試薬の濃度は非経口製剤に対して当分野に既知の範囲内であり、好ましくは約
1〜20、より好ましくは8〜16mg/ml、さらにより好ましくは約16m
g/mlである。製剤のpHはまた生理的に寛容な緩衝液、好ましくはリン酸ナ
トリウムのようなリン酸緩衝液で緩衝することができる(イオン強度が10mM
より低くなるような濃度、好ましくは約1mM〜約5mMで用いる)。他の許容
される生理的に寛容な緩衝液はトリス、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムま
たはクエン酸ナトリウムなどである。緩衝液の選択および濃度は当分野において
既知である。
他の添加剤、例えばトゥウィーン(Tween)20(ポリオキシエチレン(20
)ソルビタンモノラウレート)、トゥウィーン40(ポリオキシエチレン(20
)ソルビタンモノパルミテート)、トゥウィーン80(ポリオキシエチレン(2
0)ソルビタンモノオレエート)、プルロニック(Pluronic)F68(ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー)、ブリッジ(BRIJ)35
(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル)およびぺグ(ポリエチレング
リコール)のような医薬的に許容される可溶化剤は凝集を減らすために製剤に加
えら
れることもある。このような添加剤はポンプおよびプラスチック容器を用いて製
剤を投与する場合に特に有用である。医薬的に許容される界面活性剤が存在する
ことにより、本タンパク質が凝集する傾向が緩和される。
本発明の非経口的製剤は通常の溶解および混合手順を用いて調製することがで
きる。適当な製剤を調剤するために、例えば水中の肥満症タンパク質類似体の測
定量と水中の所望の保存剤をこのタンパク質および保存剤を所望の濃度とするの
に充分な量混合する。一般に製剤は投与前に滅菌濾過する。この方法のバリエー
ションは当業者によって認識されるところであろう。例えば、成分を加える順番
、用いる界面活性剤、製剤を調製する温度およびpHは濃度および用いる投与手
段に最適とすることができる。
種々のイオン強度の製剤を調製し、4℃および37℃において3日後に溶液中
に残留するタンパク質量を比較することによって、予期しなかった製剤安定性に
対するイオン強度効果が示された。表1および2のデータ作成に用いた製剤は実
施例1および2に類似の方法で調製した。
表1.イオン強度および各種条件の相関による配列番号6のタンパク質の回収
量(pH7.8)。値はイオン強度効果、各種条件効果、およびイオン強度・各
種条件相互作用効果を含む第2級ファクトリーモデルに生データを合わせること
により求めた最小二乗法の計算値および標準誤差である。(R2=0.95、(P
rob>F)=8.62e-13、全観測数=60)。溶液中のタンパク質パーセン
トは理論上標的の1.6mgタンパク質/mlを用いて計算する。すべての標品
は0.3%m−クレゾールを含む。 表2.種々の保存剤存在下での配列番号6のタンパク質の溶解度に対するイオ
ン強度の効果。値は保存効果、酸可動域効果、緩衝液効果、各種条件効果、およ
びすべての2因子相互作用効果を含む第2級ファクトリーモデルに生データを合
わせることにより求めた最小二乗法の値および標準誤差である。(R2=0.9
45、(Prob>F)=2.88e-38、観測数=125)。溶液中のタンパ
ク質パーセントは理論上標的の1.6mgタンパク質/mlを基準とする。 1リン酸一水素ナトリウムを加えなかった。2
65.2mMリン酸一水素ナトリウムを加えた。例外としてメチルパラベンの
実験の場合は32.5mMリン酸一水素ナトリウムを加えた。
低イオン強度下にて調製された製剤の安定性が高まることは当分野を考慮する
と最も予期せず、また予測不可能なことである。表1のデータは、10mMより
高いイオン強度下では両温度で肥満症タンパク質類似体の溶解度が急激に下がる
ことを示している。表2のデータは保存効果を示す。
好ましくは本製剤のpHは約pH7.0〜約8.0、最も好ましくは7.6〜
8.0である。本製剤は好ましくは肥満症タンパク質類似体および保存剤をpH
7.0より高いpHで混合することによって塩基性条件下で調製する。好ましく
は、pHは約7.6〜8.0、最も好ましくは約pH7.8である。理想的には
、保存剤および水の溶液をpH7.6〜8.0で混合する。この溶液に肥満症タ
ンパク質類似体水溶液を加える。必要にあわせてpHを約7.6〜8.0に調整
する。次いで成分が溶解するまで約20〜40分、好ましくは約30分溶液を保
つ。製剤のpH調整に用いる塩基は水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムのよ
うな医薬的に許容される1つまたはそれ以上の塩基とすることができる。好まし
い塩基は水酸化ナトリウムである。
好ましくは、本発明の製剤に用いられる肥満症タンパク質類似体は式I
[ここに;
第4位のGlnがGluに置換している;
第7位のGlnがG1uに置換している;
第22位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第27位のThrがAlaに置換している;
第28位のGlnがGluに置換している;
第34位のGlnがGluに置換している;
第54位のMetがメチオニンスルホキシド、LeuまたはAlaに置換して
いる;
第56位のGlnがGluに置換している;
第62位のGlnがGluに置換している;
第63位のGlnがGluに置換している;
第68位のMetがメチオニンスルホキシドまたはLeuに置換している;
第72位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第75位のGlnがGluに置換している;
第78位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第82位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第130位のGlnがGluに置換している;
第134位のGlnがGluに置換している;
第136位のMetがメチオニンスルホキシド、Leu、Ileに置換してい
る;あるいは
第139位のGlnがGluに置換している]
で示されるものである。
本発明の製剤に用いる他の好ましい肥満症タンパク質類似体は式I
[ここに:
第22位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第27位のThrがAlaに置換している;
第54位のMetがメチオニンスルホキシド、LeuまたはAlaに置換して
いる;
第68位のMetがメチオニンスルホキシドまたはLeuに置換している;
第72位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第78位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第82位のAsnがGlnまたはAspに置換している;あるいは
第136位のMetがメチオニンスルホキシド、Leu、またはIleに置換
している]
で示されるものである。
さらに加えて本発明の製剤に用いる好ましい肥満症タンパク質類似体は式I
[ここに:
第22位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第27位のThrがAlaに置換している;
第54位のMetがLeuまたはAlaに置換している;
第68位のMetがLeuに置換している;
第72位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第78位のAsnがGlnまたはAspに置換している;
第82位のAsnがGlnまたはAspに置換している;あるいは
第136位のMetがLeu、またはIleに置換している]
で示されるものである。
本発明の製剤に用いる好ましい種類は配列番号2および配列番号3: のものである。
最も重要なことに、本発明製剤の他の好ましいタンパク質は配列番号1のタン
パク質のアミノ酸残基97〜111および/または138の特異的置換体である
。これらの置換体は結果として付加的な安定性をもち、より優れた治療物質であ
る。これらの特定のタンパク質はより容易に製剤化され、医薬的により優れてお
り、より優れた治療服用量運搬体となる。したがって、好ましい態様は式II:
[ここに、第28位のXaaはGlnまたは不在であり;
同タンパク質は:
第97位のHisがGln、Asn。Ala、G1y、SerまたはProに
置換している;
第100位のTrpがAla、GIU、ASP、ASn、Met、Ile、P
he、Tyr、Ser、Thr、G1y、Gln、ValまたはLeuに置換し
ている;
第101位のAlaがSer、Asn、Gly、His、Pro、Thrまた
はVa1に置換している;
第102位のSerがArgに置換している;
第103位のGlyがAlaに置換している;
第105位のGluがGlnに置換している;
第106位のThrがLysまたはSerに置換している;
第107位のLeuがProに置換している;
第108位のAspがGluに置換している;
第111位のGlyがAspに置換している;あるいは
第138位のTrpがAla、GIU、ASP、Asn、Met、Ile、P
he、Tyr、Ser、Thr、Gly、Gln、ValまたはLeuに置換し
ている;
からなる群から選択される少なくとも1つの置換分を有する]
で示される肥満症タンパク質類似体またはその医薬的に許容される塩を含む製剤
である。
他の好ましい態様は式III:[同タンパク質は:
第97位のHisがGln、Asn、Ala、G1y、SerまたはProに
置換している;
第100位のTrpがAla、Glu、Asp、Asn、Met、Ile、P
he、Tyr、Ser、Thr、Gly、Gln、ValまたはLeuに置換し
ている;
第101位のAlaがSer、Asn、G1y、His、Pro、Thrまた
はValに置換している;
第102位のSerがArgに置換している;
第103位のGlyがAlaに置換している;
第105位のGluがGlnに置換している;
第106位のThrがLysまたはSerに置換している;
第107位のLeuがProに置換している;
第108位のAspがGluに置換している;
第111位のGlyがAspに置換している;あるいは
第138位のTrpがAla、GIU、ASP、Asn、Met、Ile、P
he、Tyr、Ser、Thr、G1y、G1n、ValまたはLeuに置換し
ている;
からなる群から選択される少なくとも1つの置換分を有する]
で示される肥満症タンパク質類似体またはその医薬的に許容される塩を含む製剤
である。
より好ましい態様は式III
[ここに:
第97位のHisがGln、Asn、Ala、Gly、SerまたはProに
置換している;
第100位のTrpがAla、Glu、Asp、Asn、Met、Ile、P
he、Tyr、Ser、Thr、Gly、GlnまたはLeuに置換している;
第101位のAlaがSer、Asn、Gly、His、Pro、Thrまた
はValに置換している;
第105位のGluがGlnに置換している;
第106位のThrがLysまたはSerに置換している;
第107位のLeuがProに置換している;
第108位のAspがGluに置換している;
第111位のGlyがAspに置換している;あるいは
第138位のTrpがAla、Glu、ASP、Asn、Met、Ile、
Phe、Tyr、Ser、Thr、G1y、Gln、ValまたはLeuに置換
している]
で示される肥満症タンパク質類似体を含む製剤である。
他の好ましい態様は式III
[ここに:
第97位のHisがSerまたはProに置換している;
第100位のTrpがA1a、Gly、Gln、Val、IleまたはLeu
に置換している;
第101位のAlaがThrに置換している;あるいは
第138位のTrpがAla、I1e、Gly、Gln、ValまたはLeu
に置換している]
で示される肥満症タンパク質類似体を含む製剤である。
加えて好ましい態様は式III
[ここに:
第97位のHisがSerまたはProに置換している;
第100位のTrpがAla、GlnまたはLeuに置換している;
第101位のAlaがThrに置換している;あるいは
第138位のTrpがG1nに置換している]
で示される肥満症タンパク質類似体を含む製剤である。
最も好ましい態様は第96位のCysおよび第146位のCysの間にジスル
フィド結合を有する肥満症タンパク質類似体を含む製剤である。最も好ましい態
様の例は第96位のcysおよび第146位のCysの間にジスルフィド結合を
有する配列番号6〜13の肥満症タンパク質類似体またはその医薬的に許容され
る塩を含む。 本発明に用いられる肥満症タンパク質類似体は古典(溶液)法、固相法、半合
成法およびより最近の組換えDNA法を含め、認識されるいかなる種類のぺプチ
ド合成技術によっても調製することができる。高い収量を望む場合には組換え法
が好ましい。タンパク質の組換え製造における基本工程は次の通りである:
a)肥満症タンパク質類似体をコードする合成または半合成DNAの構築(ま
たは天然起源からの単離)、
b)単独または融合タンパク質のいずれかのタンパク質発現に適した手法によ
るコーディング配列の発現ベクターへの組み込み、
c)この発現ベクターを用いた適当な真核生物または原核生物宿主細胞の形質
転換、および
d)組換え的に生産したタンパク質の回収および精製。
インビトロまたはインビボにおいて転写および翻訳された結果、本タンパク質を
与える合成遺伝子は当分野に周知の技術によって構築することができる。遺伝コ
ードの天然の縮重のせいで、所望のタンパク質をコードする、相当な数ではある
が限られた数のDNA配列を構築することができることは当業者であれば認識す
るところであろう。本発明の好ましい実施態様において、合成は組換えDNA技
術によって行う。
合成遺伝子構築の方法論は当分野に周知である。例えば、Brownら、(1979)M
ethods in Enzymology,Academic Press,N.Y.,Vol.68,pgs.109-151参照。
本請求タンパク質合成遺伝子に相当するDNA配列はアプライドバイオシステム
ズ(Applied Biosystems)モデル380Aまたは380B合成機(Applied Biosystems,
Inc.,850 Lincoln Center Drive,Foster City,CA 94404から商業的に入手可
能)のような通常のDNA合成装置を用いて製造できる。いくつかの適用におい
て、例えば融合タンパク質構築物からシグナルペプチドを切除することを制御す
るために、シグナルペプチドおよび構造タンパク質間に都合のよいプロテアーゼ
感受性切断部位を包含するように肥満症タンパク質類似体をコードする配列を修
飾することが望ましいことがある。
また肥満症タンパク質類似体をコードする遺伝子はポリメラーゼ連鎖反応(P
CR)を用いることによって作成することもできる。鋳型はcDNAライブラリ
ー(CL0NETECHまたはSTRATAGENEより商業的に入手可能)または所望のアライバ
ル脂肪組織から単離したmRNAとすることができる。そのような方法論は当分
野Maniatis,ら、Molecular Cloning:ALaboratory Manual,Cold Spring Harbor
,New York(1989)において周知である。
構築または単離したDNA配列は肥満症タンパク質類似体を直接発現か、ある
いは融合タンパク質としてかのどちらかによって発現するのに有用である。この
配列を融合遺伝子として用いる場合には、その産物は酵素的または化学的切断を
必要とする。ポリペプチドを特異的部位で切断する、あるいはペプチドをペプチ
ド鎖のアミノ末端またはカルボキシ末端から消化する(例えばジアミノペプチダ
ーゼ)種々のペプチダーゼが知られる。さらに、特定の化学物質(例えば臭化シ
アン)はポリペプチド鎖を特異的部位で切断する。部位特異的内部切断部位を含
ませるためにアミノ酸配列(および組換え法を用いるならば合成または半合成コ
ーディング配列)に必要とされる修飾は当業者であれば認識するところであろう
。米国特許第5,126,249号;Carter P.,Site Specific Proteolysis of
Fusion Protein,Ch.13 in Protein Purification:From Molecular Mechanism
s to Large Scale Processes,American Chemical Soc.,Washington,D.C.(1
990)参照。
所望のコーディングおよび制御配列を含有する適当なベクターの構築には標準
的連結技術を用いる。単離したプラスミドまたはDNA断片を切断し、仕立て、
再連結して必要とされるプラスミドを生成するような形にする。
所望のタンパク質を効果的に翻訳するために、設計された合成DNA配列を適
した制限エンドヌクレアーゼを利用して過剰の適当な組換DNA発現ベクターに
挿入する。合成コーディング配列はこれらの発現プラスミドおよび増幅発現プラ
スミドからの単離およびそれらへの組み込みを容易にするために転写体末端の一
方に制限エンドヌクレアーゼ切断部位を保有するように設計することができる。
単離したcDNAコーディング配列は合成リンカーを用いることによって、この
配列を当分野に周知の技術によって所望のクロ−ニングベクターへ包含するよう
に容易に修飾することができる。使用する特定の制限エンドヌクレアーゼは用い
る親発現ベクターの制限エンドヌクレアーゼ切断パターンによって規定される。
制限部位は制御配列に対しコーディング配列が正しい方向になるように選択し、
正しい読み取り枠で本タンパク質が発現されるようする。
一般に、宿主細胞と適合する種由来のプロモーターおよび制御配列を含有する
プラスミドベクターをこれらの宿主と共に用いる。通常、ベクターは複製開始点
および形質転換細胞において表現型選択を可能にするマーカー配列を保持する。
例えば、大腸菌は典型的に、大腸菌種由来のプラスミドであるpBR322(Bo
livar,ら、Gene 2:95(1977))を用いて形質転換する。プラスミドpBR322
はアンピシリンおよびテトラサイクリン耐性遺伝子を含有するため形質転換細胞
の容易な同定手段を提供する。また、このpBR322プラスミド、または他の
微生物プラスミドは組換えDNA技術に用いられるプロモーターおよび他の制御
要素を含有していなければならず、あるいは含有するように修飾されなければな
らない。
所望のコーディング配列は、タンパク質が発現する宿主細胞において機能的で
あるべきプロモーターおよびリボソーム結合部位から転写が開始されるように正
しい方向で発現ベクターへ挿入する。そのような発現ベクターの例としてBelaga
jeら、米国特許第5,304,493号(その教示内容は引用により本明細書に
包含される)に記載のプラスミドがある。米国特許第5,304,493号に記
載のA−C−Bプロインシュリンをコードする遺伝子は制限酵素Ndelおよび
BamHIを用いてプラスミドpRB182から取り除くことができる。単離し
たDNA配列はNdeI/BamHI制限断片カセット上にてプラスミド骨格に
挿入することができる。
本発明において有用なベクターを構築する際、一般に原核生物をDNAのクロ
ーニングに用いる。例えば、大腸菌K12株294(ATCCNo.31446
)は特に有用である。用いることができる他の細菌株には大腸菌Bおよび大腸菌
X1776(ATCCNo.31537)などがある。これらの例は制限するも
のではなく例示にすぎない。
また原核生物は発現にも有用である。前記株および大腸菌W3110(原栄養
株、ATCC No.27325)、枯草菌(Bacillussu btilis)のようなバチ
ルス、およびサルモネラ・ティフィリウム(Salmonera typhimurium)またはセ
ラチア・マルセスセンス(Serratia marcescans)のような他の腸内細菌科・お
よび種々のシュードモナス種を用いることができる。原核生物の宿主と共に用い
るのに適したプロモーターにはβ−ラクタマーゼ(ベクタ−pGX2907[A
TCC39344]はレプリコンおよびβ−ラクタマーゼ遺伝子を含有する)お
よびラクトースプロモーター系(Changら、Nature 275:615(1978);およびGoedd
elら、Nature 281:544(1979))、アルカリホスファターゼ、トリプトファン(t
rp)プロモーター系(ベクタ−pATH1[ATCC 37695]はtrp
プロモーターの制御下にtrpE融合タンパク質としてのオープン読み取り枠の
発現を容易にするように設計されている)およびtacプロモーター(プラスミ
ドpDR540 ATCC−37282から単離可能)のようなハイブリッドプ
ロモーターなどがある。しかし、ヌクレオチド配列が一般的に既知の他の機能性
細菌プロモーターであっても必要な制限部位を付与するリンカーまたはアダプタ
ーを用いてタンパク質をコードするDNAに連結することが可能である。また細
菌系用プロモーターはタンパク質をコードするDNAに作動可能に連結したシャ
イン・ダルガルノ配列を含有するであろう。
またDNA分子は真核生物発現系において組換え的に生産することもできる。
哺乳類宿主細胞における転写を制御する好ましいプロモーターは種々の起源、例
えばポリオーマ、シミアンウイルス40(SV40)、アデノウイルス、レトロ
ウイルス、B型肝炎ウイルスおよび最も好ましくはサイトメガロウイルスのよう
なウイルスゲノムから、あるいは例えばβ−アクチンプロモーターのような異種
哺乳類プロモーターから得ることができる。SV40ウイルスの初期および後期
プロモーターはSV40ウイルス複製起点も含むSV40制限断片として容易に
得られる。Fiers,ら、Nature,273:113(1978)。SV40全ゲノムはプラスミド
pBRSV)ATCC 45019から得られる。ヒトサイトメガロウイルスの
即時初期プロモーターはプラスミドpCMBb(ATCC 77177)から
得ることができる。もちろん宿主細胞または関連種からのプロモーターもまたこ
こに有用である。
高等真核生物によるDNAの転写はエンハンサー配列をベクターに挿入するこ
とによって増加する。エンハンサーは通常約10〜300塩基対のDNAのシス
作用性要素であり、プロモーターに作用してその転写を増大させる。エンハンサ
ーは比較的独立した方向および位置に置かれ、イントロン中(Banerji,J.L.ら
、Cell 33:729(1983))およびコーディング配列自体中(0sborne,T.F.ら、Mo
l.CellBio.4:1293(1984))、転写ユニットに対して5’側(Laimins,L.ら、P
NAS 78:993(1981))および3’側(Lusky,M.L.ら、Mol.Cell Bio.3:1108(1
983))に見られた。現在、多くの哺乳類遺伝子(グロビン、RSV、SV40、
EMC、エラスターゼ、アルブミン、α−フェトプロテインおよびインシュリン
)由来エンハンサー配列が知られている。しかし、典型的には真核生物細胞ウイ
ルス由来のエンハンサーを用いる。例としてはSV40後期エンハンサー、サイ
トメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後期側上のポリオ
ーマエンハンサーおよびアデノウイルスエンハンサーなどがある。
また真核生物宿主細胞(酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒトまたは他の多細
胞生物由来有核細胞)にて用いられる発現ベクターはmRNA発現に影響し得る
転写終結に必要な配列を含有するであろう。これらの領域はタンパク質をコード
するmRNAの非翻訳部分のポリアデニル化セグメントとして転写される。3’
側の非翻訳領域もまた転写終結部位を含む。
発現ベクターは選択マーカーと呼ばれることもある選択遺伝子を含有していて
よい。哺乳類細胞に適当な選択マーカーの例にはジヒドロ葉酸レダクターゼ(D
HFR、これはpJOD−10[ATCC 68815]のBglII/Hind
III制限断片から誘導することができる)、チミジンキナーゼ(単純ヘルペスウ
イルスチミジンキナーゼはvP−5クローン[ATCC2028]のBamHI
断片に含まれる)またはネオマイシン(G418)耐性遺伝子(pNN414酵
母人工染色体ベクター[ATCC 37682]から得られる)がある。そのよ
うな選択マーカーが哺乳類宿主細胞中に首尾よく転移すると、トランスフェクシ
ョ
ンされた哺乳類宿主細胞は選択圧下に置かれても生存することができる。広く用
いられる2つの異なるカテゴリーの選択的体制が存在する。第1のカテゴリーは
細胞の代謝および補足培地なしに生育する能力が欠如した突然変異細胞株の利用
に基づくものである。2つの例は:CHO DHFR-細胞(ATCC CRL
−9096)およびマウスLTK-細胞(L−M(TK−)ATCC CCL−
2.3)である。これらの細胞はチミジンまたはヒポキサンチンのような栄養素
を加えることなしに生育する能力を欠いている。これらの細胞は完全なヌクレオ
チド合成経路に必要な特定の遺伝子を欠いているために、欠失ヌクレオチドが補
足培地中に供給されなければ生存できない。培地を補足することの代替法は完全
なDHFRまたはTK遺伝子をそれぞれの遺伝子を欠いている細胞へ導入するこ
とであり、これによりこれらの細胞の生育要求性を変える。DHFRまたはTK
遺伝子によって形質転換されなかった個々の細胞は補足されていない媒地中では
生存能力がない。
第2のカテゴリーは優性選択であって、いかなる細胞タイプにおいても用いら
れる選択機構を意味し、突然変異細胞株の利用を必要としない。これらの機構で
は典型的に薬剤をもちいて宿主細胞の生育を阻止する。新規遺伝子を有するこれ
らの細胞は薬物耐性を付与するタンパク質を発現し、その選択に生き残るであろ
う。そのような優性選択の例では薬物ネオマイシン(Southern P.およびBerg,P
.J.Molec.Appl.Genet.1: 327(1982))、ミコフェノール酸(Mulligan,R.C
.およびBerg,P.,Science 209:1422(1980))、またはハイグロマイシン(Sugd
en,B.ら、Mol.Cell.Biol.5:410-413(1985))を用いる。上記の3例は真核
生物性調節下に細菌遺伝子を用いてそれぞれ適当な薬剤G418またはネオマイ
シン(ジェネチシン)、xgpt(ミコフェノール酸)、またはハイグロマイシ
ンに対する耐性をもたらす。
真核生物性発現に好ましいベクターはpRc/CMVである。pRc/CMV
はインビトロジェン・コーポレーション、3985 Sorrento Valley Blvd.,San Di
ego,CA 92121から商業的に入手可能である。構築プラスミド中の配列が正確か
確認するため、連結反応混合物を用いて大腸菌K12株DH10B(ATCC
31446)を形質転換し、抗生物質耐性によって上首尾の形質転換体を適切に
選択する。形質転換体由来プラスミドを調製し、制限および/またはMessing,ら
、Nucleic Acids Res.9:309(1981)の手法による配列によって分析する。
宿主細胞は本発明の発現ベクターを用いて形質転換し、プロモーターの誘導、
形質転換体の選択または遺伝子の増幅に適当であるように修飾した慣用的栄養培
地において培養することができる。その培養条件、例えば温度、pHなどは以前
に発現に対して選択した宿主細胞で用いた条件であり、これは当業者には明らか
であろう。細胞を上記ベクターを用いて形質転換する技術は当分野に周知であり
、Maniatis,ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor
,New York(1989)、またはCurrent Protocols in Molecular Biology(1989)
および補遺のような概説参考文献に記載されている。
高等真核生物において特許請求しているタンパク質をコードするベクターの発
現に好ましい適当な宿主細胞は:SV40によって形質転換されるアフリカミド
リザル腎細胞株(COS−7、ATCCCRL−1651);形質転換ヒト初期
胚腎細胞株293(Graham,F.L.ら、J.Gen Virol.36:59-72(1977)、Viro
logy 77:319-329、Virology 86:10-21)、ベビーハムスター腎細胞(BHK−2
1(C−13)、ATCC CCL−10、Virology16:147(1962));チャイ
ニーズハムスタ一卵巣細胞CHO−DHFR-(ATCCCRL−9096)、
マウスセルトリ細胞(TM4、ATCC CRL−1715、Biol.Reprod.23
:243-250(1980))、アフリカミドリザル腎細胞(VERO 76、ATCC C
RL−1587);ヒト頸部上皮がん腫細胞(HeLa、ATCC CCL−2
);イヌ腎細胞(MDCK、ATCC CCL−34)、バッファローラット肝
細胞(BRL 3A、ATCC CRL−1442)、ヒト2倍体肺細胞(WI
−38、ATCC CCL−75)、ヒト肝細胞がん腫細胞(HepG2、AT
CCHB−8065)、およびマウス乳腫瘍細胞(MMT 060562、AT
CC CCL51)などを含む。
原核生物に加えて、酵母培養物のような単細胞真核生物もまた用いられる。た
くさんの他の株も一般に利用可能であるがサッカロミセスセレビシエ(すなわち
一般パン酵母)が最も一般的に用いられる真核微生物である。サッカロミセスに
おける発現には、例えばプラスミドYRp7(ATCC−40053、Stinchco
mb,ら、Nature 282:39(1979);Kingsmanら、Gene 7:141(1979);Tschemperら
、Gene10:157(1980))が一般的に用いられる。このプラスミドはトリプトファン
中で生育する能力の欠如した酵母突然変異株、例えばATCC no.4407
6またはPEP4−1(Jones,Genetics85:12(1977))に対する選択マーカーを
供給するtrp遺伝子をすでに含有している。
酵母宿主と共に用いる適当なプロモーター配列には3−ホスホグリセリン酸キ
ナーゼプロモーター(プラスミドpAP12BD ATCC 53231上に見
られ、米国特許第4,935,350号、1990年6月19日に記載されてい
る)または他の解糖系酵素、例えばエノラーゼ(プラスミドpAC1 ATCC
39532上に見られる)、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナー
ゼ(プラスミドpHcGAPC1 ATCC 57090、57091に由来)
、ジモモナスモビリス(1991年5月19日発行の米国特許第5,000,0
00号)、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルクトキ
ナーゼ、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ、3−ホスホグリセリン酸ムター
ゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイ
ソメラーゼおよびグルコキナーゼのプロモーターがある。
生育条件によって制御されるさらに別の転写上の利点をもつ誘導性プロモータ
ーを含有する他の酵母プロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソシ
トクロームC、酸性ホスファターゼ、窒素代謝に関連する分解酵素、メタロチオ
ネイン(プラスミドベクタ−pCL28XhoLHBPV ATCC 3947
5上に含まれる、米国特許第4,840,896号)、グリセルアルデヒド3−
リン酸デヒドロゲナーゼおよびマルトースおよびガラクトース利用に関与する酵
素(プラスミドpRY121 ATCC 37658上に見られるGAL1)の
プロモーター領域である。酵母での発現に用いる適当なベクターおよびプロモー
ターはR.Hitzemanら、欧州特許公開第73,657A号にさらに記載されている
。サッカロミセスセレビシエ由来UAS Gal(プラスミドYEpsec−−
h
I1 beta ATCC 67024上のCYC1プロモーターと連結して見ら
れる)のような酵母エンハンサーもまた酵母プロモーターと共に都合よく用いら
れる。
製造例1
所望のタンパク質をコードするDNA配列を含むプラスミドをPmlIおよび
Bsu36Iを用いて消化する。これらの酵素の認識配列は同タンパク質のコー
ディング領域内のヌクレオチド第275位および第360位にそれぞれ存在する
。クローニングベクターはこれらの認識配列を含まない。結果的に、PmlIお
よびBsu36Iを用いた制限酵素消化後、2つの断片のみがみられ、そのうち
1つはベクター断片に相当し、もう1つはタンパク質コーディング配列内から遊
離した〜85塩基対断片に相当する。この配列は本発明の第91位および第11
6位の間のアミノ酸置換体をコードするいかなるDNA配列によっても置き換え
ることができる。これらのDNA配列は相補的塩基ならびに、PmlIおよびB
su36Iを用いる消化によって生成する末端と適合する末端を伴う2つのオリ
ゴヌクレオチドとして化学的に合成する。これらの化学的に合成したオリゴヌク
レオチドを当モル量(1〜10ピコモル/μl)で混合し、95℃にまで加熱し
、20〜25℃にまでゆっくりと温度を下げることによってアニーリングする。
このアニーリングしたオリゴヌクレオチドを標準的連結反応に用いる。実施例1
に記載の通りに連結産物によって形質転換し、分析する。他の置換体は適当な制
限部位を用いる類似の手法で行うのが好ましい。
製造例2
MetArgリーダー配列をもつ配列番号6をコードするDNA配列は製造例
1に記載のプラスミドおよび手法を用いて得た。プラスミドはPmlIおよびB
su36Iで消化した。配列5”−配列番号14:
の合成DNA断片は配列5’−配列番号15:
とアニーリングし、PmlIおよびBsu36I部位の間に挿入した。連結、形
質転換およびプラスミドの単離に続いて、合成断片の配列をDNA配列分析によ
って確認した。
上記ベクターを用いて細胞を形質転換する技術は当分野に周知であり、Maniat
is,ら、(1988)Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor
Press,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,NewYorkまたはCurr
ent Protocol sin Molecular Biology(1989)および補遺のような概説参考文献
に記載されている。本明細書に例示するような本発明の好ましい実施態様におい
て用いる大腸菌細胞の形質転換を含む技術は当分野に周知である。形質転換した
大腸菌細胞を培養する正確な条件は大腸菌宿主細胞株の性質および用いる発現ベ
クターもしくはクロ−ニングベクターに依存する。例えば、c1857熱誘導性
ラムダファージプロモーターオペレーター領域のような熱誘導性プロモーターオ
ペレーター領域を包含するベクターはタンパク質合成を誘導するために培養条件
の温度を約30℃から約40℃に変える必要がある。
本発明の好ましい態様において、大腸菌K12RV308細胞を宿主細胞とし
て用いたが、多数の他の細胞株、例えば大腸菌K12L201、L687、L6
93、L507、L640、L641、L695、L814(大腸菌B)(これ
に限定されないが)も利用できる。次いで形質転換した宿主細胞を発現プラスミ
ドに存在する耐性遺伝子に対応する抗生物質の選択圧下、適当な培地のプレート
にまく。次いで用いた宿主細胞株に適当な時間および温度で培養物をインキュベ
ートした。
大量細菌発現系において発現されるタンパク質は大量の過剰発現タンパク質を
含有する細粒または封入体に凝集することが特徴である。Kreugerら、in Prote
in Folding,GieraschandKing,eds.,pgs136-142(1990),American Association
for the Advancement of Science Publication No.89-18S,Washington,D.C.。
そのようなタンパク質凝集体はさらに精製したり、所望のタンパク質産物を単離
したりするために溶解しなければならない。(前掲)。タンパク質を溶解するた
めには、グアニジン塩酸のような強い変性溶液および/または尿素のような弱い
変性溶液を用いる種々の技術が用いられる。溶液中の変性試薬を徐々に除去する
こと(しばしば透析によって)によって変性タンパク質に天然のコンフォメーシ
ョンをとらせることができる。変性および折りたたみ状態に対する特定の条件は
、特定のタンパク質発現系および/または問題のタンパク質によって決まる。
製造例3
Met Argリーダー配列を伴う配列番号6のタンパク質を大腸菌内で発現
させ、得られた微粒を8M尿素および5mMシステイン中で単離した。このタン
パク質を8M尿素中、陰イオン交換クロマトグラフィーによって精製し、8M尿
素(5mMシステインを含む)中への希釈およびPBSに対する完全透析によつ
て折りたたませた。どちらの手法の場合もタンパク質の凝集は全くないか、ほと
んどみられなかった。サイズ排除クロマトグラフィーによる最終精製後、このタ
ンパク質をPBS中3〜3.5mg/mlに濃縮した。
製造例4および5
配列番号2および6のタンパク質をコードするDNA配列は、引用によって本
明細書中に包含されるBasinskiら、WO 96/23515およびWO 96/
23517に記載のようにして製造した。
DNA配列は米国特許第5,126,249号(これは引用によって本明細書
に包含される)に記載のようにMet−ArgまたはMet−Tyrをコードす
るジペプチドのリーダー配列を伴って発現されるのが好ましい。このアプローチ
はタンパク質の効率的発現を容易にし、カテプシンCまたは他のジペプチジルペ
プチダーゼを用いて敏速に活性タンパク質型に変換することができる。タンパク
質の精製は当分野に既知の逆相クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグ
ラフィーおよびサイズ排除などの技術によって行う。
以下の実施例および製造例は単に本発明製剤の製造を例示するためのものであ
る。本発明の範囲は単に以下の実施例のみからなると考えるべきではない。
実施例1
肥満症タンパク質類似体製剤
最低イオン強度を有する配列番号6のタンパク質(今後ここでは、タンパク質
番号6とする)溶液を作成するために、まず凍結乾燥した固形物質を水に溶解し
てストック溶液(ストック1)を作成した。ストック1中のタンパク質番号6濃
度は、最大スペクトル吸光度(279nmまたは280nm)でのタンパク質番
号6に対する既知の吸光係数を用い、最大スペクトル吸光度(279nmまたは
280nm)を測定し、希釈因子を利用してUV/Vis分光光度計によって確
かめた。m−クレゾールを含有するストック保存剤溶液は例えばその正味の液状
物を水に溶解することによって調製した(ストック2)。ストック1を必要量の
水といっしょにアルカリ性pH(7.8±0.1)でストック2を含む容器に加
えることによって1.6mg/mlタンパク質番号6溶液を調製し、絶対に必要
であっても、ごく微量μlの塩酸または水酸化ナトリウムを用いてそのpHを調
節した。室温で適当な時間(30分間)インキュベートした後、溶液のpHを検
査し、絶対に必要であってもごく微量μlの塩酸または水酸化ナトリウムで調節
し、0.3%m−クレゾールを含み、pH7.8±0.1の1.6mg/mlタ
ンパク質番号6溶液を得た。次いでこの溶液を0.22μmシリンジフィルター
のついたガラスシリンジを用いて、手でガラスバイアル中へ濾過した。標品の最
低イ
オン強度(0mMに近い)を確認するために、ストック1が不存在という点以外
ではタンパク質番号6溶液に対応したブランク溶液(ブランク)を調製した。エ
ポキシコーティングプラチナ(Pt)または金(Au)に浸した細胞を用いて電
気伝導度メーターを較正し、次いで広範な塩化カリウム(KCI)溶液のシリー
ズと標準化した。ブランク溶液をKCl標準溶液と同じ手法で検査し、KCl標
準データを単純1次的に合わせることから得られた方程式から数学的にその電気
伝導度を求めた。
実施例2
肥満症タンパク質類似体製剤
最低イオン強度を有する配列番号6のタンパク質(今後ここでは、タンパク質
番号6とする)溶液を作成するために、まず凍結乾燥した固形物質を水に溶解し
てストック溶液(ストック1)を作成した。ストック1中のタンパク質番号6濃
度は、最大スペクトル吸光度(279nmまたは280nm)でのタンパク質番
号6に対する既知の吸光係数を用い、最大スペクトル吸光度(279nmまたは
280nm)を測定し、希釈因子を利用してUV/Vis分光光度計によって確
かめた。m−クレゾールを含有するストック保存剤溶液は、例えばその正味の液
状物を水に溶解することによって調製した(ストック2)。塩化ナトリウム(N
aCl)のクトック溶液(典型的には0.1Mまたは0.2M)をその固形物を
水に溶解することによって調製した(ストック3)。ストック1を必要量の水と
いっしょにアルカリ性pH(7.8±0.1)でストック2を含む容器に加える
ことによって1.6mg/mlタンパク質番号6溶液を調製し、絶対に必要であ
っても、ごく微量μlの塩酸または水酸化ナトリウムを用いてそのpHを調節し
た。室温で適当な時間(30分間)インキュベートした後、ストック3を加え、
溶液に低い追加のイオン強度を付与した。そのpHを検査し、絶対に必要であっ
てもごく微量μlの塩酸または水酸化ナトリウムで調節し、0.3%m−クレゾ
ールを含み、pH7.8±0.1で低イオン強度、例えば約2.5mMの1.6
mg/mlタンパク質番号6溶液を得た。次いでこの溶液を0.22μmシリン
ジフィル
ターのついたガラスシリンジを用いて、手でガラスバイアル中へ濾過した。標品
の低イオン強度(およそ2〜3mM)を確認するために、ストック1が不存在と
いう点以外ではタンパク質番号6溶液に対応したブランク溶液(ブランク)を調
製した。エポキシコーティングプラチナ(Pt)または金(Au)に浸した細胞
を用いて電気伝導度メーターを較正し、次いで広範な塩化カリウム(KCl)溶
液のシリーズと標準化した。ブランク溶液をKCl標準溶液と同じ手法で検査し
、KCl標準データを単純1次的に合わせることから得られた方程式から数学的
にその電気伝導度を求めた。
実施例3
肥満症タンパク質類似体製剤
配列番号6のタンパク質(今後ここではタンパク質番号6とする)溶液を作成
するために、中性水溶液から凍結乾燥した大きな固形物質を水に再溶解してスト
ック溶液(ストック1)を作成した。ストック1中のタンパク質番号6濃度は、
最大スペクトル吸光度(279nmまたは280nm)にタンパク質番号6に対
する最大スペクトル吸光度(279nmまたは280nm)での既知の吸光係数
で割った希釈因子を掛けることによってUV/Vis分光光度計によって確かめ
た。m−クレゾールを含有するストック保存剤溶液は、例えばその正味の液状物
を水に溶解することによって調製した(ストック2)。グリセリンのような等張
性試薬のストックはその正味の液状物を水に溶解することによって調製した(ス
トック3)。ストック1をストック3および必要量の水といっしょに塩基性pH
(7.8±0.1)で、ストック2を含む容器に加えることによって1.6mg
/mlタンパク質番号6溶液を調製し、絶対に必要であっても、ごく微量μlの
塩酸または水酸化ナトリウムを用いてアルカリ性pH(7.8±0.3)に調節
した。室温で適当な時間(30分間)インキュベートした後、絶対に必要であっ
てもごく微量μlの塩酸または水酸化ナトリウムでそのpHを再調節し、0.3
%m−クレゾールおよび16mg/mlグリセリン含み、pH7.8±0.1の
1.6mg/mlタンパク質番号6溶液を得た。次いでこの溶液を0.22μm
シリンジフィ
ルターのついたガラスシリンジを用いて、手でガラスバイアル中へ濾過した。標
品の最低イオン強度(0mMに近い)を確認するために、ストック1が不存在と
いう点以外ではタンパク質番号6溶液に対応したブランク溶液(ブランク)を調
製した。エポキシコーティングプラチナ(Pt)または金(Au)に浸した細胞
を用いて電気伝導度メーターを較正し、次いで広範な塩化カリウム(KCl)溶
液のシリーズと標準化した。ブランク溶液をKCl標準溶液と同じ手法で検査し
、KCl標準データを単純1次的に合わせることから得られた方程式から数学的
にその電気伝導度を求めた。
実施例4
肥満症タンパク質類似体製剤
配列番号6のタンパク質(タンパク質番号6)溶液を作成するために、中性水
溶液から凍結乾燥した大きな固形物質を水に再溶解してストック溶液(ストック
1)を作成した。ストック1中のタンパク質番号6濃度は、最大スペクトル吸光
度(279nmまたは280nm)にタンパク質番号6に対する最大スペクトル
吸光度(279nmまたは280nm)での既知の吸光係数で割った希釈因子を
掛けることによってUV/Vis分光光度計によって確かめた。m−クレゾール
を含有するストック保存剤溶液は、例えばその正味の液状物を水に溶解すること
によって調製した(ストック2)。グリセリンのような等張性試薬のストックは
その正味の液状物を水に溶解することによって調製した(ストック3)。塩化ナ
トリウム(NaCl)のストック溶液(典型的には0.1Mまたは0.2M)を
その固形物を水に溶解することによって調製した(ストック4)。ストック1を
必要量の水と塩基性pH(7.8±0.1)で、ストック2をストック3といっ
しょに含む容器に加えることによって1.6mg/mlタンパク質番号6溶液を
調製し、絶対に必要であっても、ごく微量μlの塩酸または水酸化ナトリウムを
用いてそのpHを調節した。室温で適当な時間(30分間)インキュベートした
後、ストック4を加え、溶液に低い追加のイオン強度を付与した。そのpHを検
査し、絶対に必要であってもごく微量μlの塩酸または水酸化ナトリウムで再調
節し、0.
3%m−クレゾールおよび16mg/mlグリセリン含み、pH7.8±0.1
で低イオン強度、およそ2.5mMの1.6mg/mlタンパク質番号6溶液を
得た。次いでこの溶液を0.22μmシリンジフィルターのついたガラスシリン
ジを用いて、手でガラスバイアル中へ濾過した。標品の低イオン強度を確認する
ために、ストック1が不存在という点以外ではタンパク質番号6溶液に対応した
ブランク溶液(ブランク)を調製した。エポキシコーティングプラチナ(Pt)
または金(Au)に浸した細胞を用いて電気伝導度メーターを較正し、次いで広
範な塩化カリウム(KCl)溶液のシリーズと標準化した。ブランク溶液をKC
l標準溶液と同じ手法で検査し、KCl標準データを単純1次的に合わせること
から得られた方程式から数学的にその電気伝導度を求めた。
本発明の原理、好ましい態様および実施様式は前記の明細書に記載したとおり
である。しかし、開示した特定の形態は制限的よりむしろ例示的とみなされるべ
きであり、本明細書中保護を意図する発明はこれに限定されると考えるべきでは
ない。本発明の概念から離れることなく当業者によってバリエーションおよび変
化を加えることができる。
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フロントページの続き
(81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG,
CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T
D,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,UG
),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,
TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA,BB,
BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE,G
E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR
,KZ,LC,LK,LR,LS,LV,MD,MG,
MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,R
U,SD,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,US,UZ
(72)発明者 ミリカン,ローン・エル・ジュニア
アメリカ合衆国46254インディアナ州 イ
ンディアナポリス、ディアクリーク・アベ
ニュー 5319番
(72)発明者 ペカー,アレン・エイチ
アメリカ合衆国46220インディアナ州 イ
ンディアナポリス、ノース・パーク・アベ
ニュー 5354番