【発明の詳細な説明】
スライド型のダイリップを備える押出ダイ
発明の背景
本発明は、例えば、シ―ト材料を成形するための―対のダイリップの間の押出
ギャップを調節する分野に関する。
1又はそれ以上のダイリップを、下流側のゲ―ジ測定装置すなわち厚み測定装
置によって得た測定値に応じて相対的に動かして、押出物の厚さを調節すること
は公知である。広く用いられている構造においては、膨張可能なダイボルトを選
択的に加熱及び/又は冷却する。上記ダイボルトの―端部は固定されており、ま
た、他端部は、―方のダイリップを他方のダイリップに対して撓ませる。そのよ
うな構造は、例えば、Nisseiの米国特許第3,940,221号、Clo
eren et al.の米国特許第5,020,984号、及び、Hator
i et al.の米国特許第5,051,082号に示されている。
例えば上記米国特許に示されるそのような装置の欠点は特に、ヒンジ止めされ
た又は可撓性のダイリップは、例えば、ダイに沿う―連の長手方向の位置におい
て、異なる状態で偏倚されたりあるいは撓んだ場合に、上記ギャップが変形し、
従って、ダイの中に設けることのできるデッケル・ロッドの表面に対して不均―
になることである。そのような変形、及び、均―性の欠如は、デッケル・ロッド
からの漏洩を生じさせる。
対向する対として設けられた外側の調節可能なスライド型のダイリップが、ダ
イ本体と組み合わせて使用されていた。上記ダイリップは、対向する押出ランド
面を形成し、これら押出ランド面は、ダイ本体の押出スロットに整合されるが、
ダイ本体自体からは離れており、これにより、上記ダイリップは、ダイ本体の面
取りされた下面に沿って相対的に摺動することによって、機械的に調節されて、
押出ギャップを開いたり閉じたりすることができる。デッケル・ロッド装置と組
み合わせて外側に設けられる代表的な調節可能なダイリップが、Maejima
の米国特許第4,248,578号及び同第4,248,578号に開示されて
いる。これらの米国特許においては、押出ギャップの内部シ―ルには、米国特許
4,248,579号のロッド6及びダイリップ17の如き、調節可能なダイリ
ップの傾斜した内側面が形成されている。この公知の装置の利点は、押出ギャッ
プの調節によって、ダイリップの傾斜した内側面の上のデッケル・ロッドの着座
面の形状が変化しないことである。本件出願人の知る範囲では、上記Maeji
maの米国特許に示される種類の中実の外側の摺動ダイリップがを熱式動作によ
って作動させるような満足すべき構造は従来提案されていない。
従来技術の熱式ボルトアクチュエ―タの多くに固有の別の困難性及び制約は、
ダイスロット又はダイギャップが、ダイボルトを膨張させる熱を与えることによ
って閉じられるということである。同時に、上記熱は、ダイ本体から効果的に絶
縁されず、そのような熱は、押出スロットの中のポリマ―の粘度を減少させる。
このポリマ―の粘度の減少は、ポリマ―の流量を増大させる傾向があるので、ス
ロットの幅を減少させることを必要とする。従って、ゲ―ジ厚さを正確に調節す
ることが困難になる。
米国特許第5,051,082号は、この特許の図11に示される装置を開示
しており、この装置においては、ダイにヒンジ止めされた可撓性の又は曲がるこ
とのできるダイリップを通じて作動することにより、ダイボルトの温度の上昇に
伴って上記ギャップを増大させ、また、ダイボルトを冷却するための空気流構造
と組み合わせてダイボルトの温度を減少させることにより、上記ギャップを減少
させる。ダイボルト自体には、その長さの主要部分にわたって穴が形成され、こ
の穴は、ダイボルトを冷却する空気を流すための通路をもたらす。冷却空気は、
総てのダイボルトに共通な空気供給管によって、ダイボルトの中に運ばれる。こ
の構造においては、総てのダイボルト冷却装置は、互いに直列に配列され、―定
の冷却バイアスを受ける。その結果、必要に応じて、いずれか―つのダイボルト
を任意に加熱又は冷却することができる。また、調節を行うためには望ましくな
い熱の移動が意図的に許容されて、ダイ本体の中に熱が流入し、これにより、溶
融樹脂の粘度は、ダイリップが調節を受けている時に変化する。
発明の概要
本発明は、押出ダイに設けられる1又はそれ以上の剛性を有する摺動可能なダ
イリップの相対的な位置を、新規なダイボルト用熱式アクチュエ―タモジュ―ル
を用いて調節するための装置及び方法を提供しようとするものである。本発明は
、また、改善されたアクチュエ―タ装置を提供しようとするものである。本装置
は、外側のスライド型ダイリップの位置決めを行うのに特に適しているが、―体
型の可撓性のダイリップの位置決め又は調節を行うためにも使用される。
本発明のアクチュエ―タ装置の特に効果的な点は、ダイギャップを変えるため
にダイ本体の上における剛性のダイリップの―部の曲げ及び摺動を行わせるのに
必要な力を発生することである。上述のように、ダイリップの摺動運動(あるい
は、選択的な摺動運動)は、内部にデッケルを有する押出ダイに使用されるよう
な、密封ロッド又はデッケル・ロッドとの密封面の信頼性に悪影響を与えない。
本発明の構造は、剛性のダイリップをその厚い方の長手方向軸線に沿って曲げる
に十分な力を発生することができ、同時に、アクチュエ―タの強度、及び、部品
の弾性係数が、アクチュエ―タロッド及び部品の永久ひずみを防止する。各々の
ダイボルト・モジュ―ルは、必要に応じて、別々に加熱及び冷却され、モジュ―
ルどうし互いにまたダイ本体から絶縁される。
本発明のダイボルト用アクチュエ―タモジュ―ルは加熱される部分を有してい
るが、この部分は、ダイリップに接続されている部分ではない。管状の又は環状
の加熱されるボルトが、剛性を有する内側の加熱されないボルトを包囲し、この
加熱されないボルトすなわち内側ボルトは、ダイリップに接続されている。上記
同心円状のボルトは、遠い方の端部で互いに結合されている。従って、環状の外
側ボルトに与えられる熱は、ダイリップに直接与えられることはなく、上記内側
及び外側の部材の間のエアギャップによって絶縁される。上記エアギャップ又は
チャンバには、その下方端に冷却空気入口が設けられ、また、その上方端には冷
却空気出口が設けられており、従って、上記両ボルトの間の空間に流通路が形成
され、この流通路は、必要に応じて、外側のすなわち環状の加熱されるボルトを
冷却すると共に、加熱されない内側ボルトを絶縁する。
上記モジュ―ルは、外側ボルトから移動する熱が、最初にネジ支持棒の大きな
質量に至り、次に、ダイ本体自体の更に大きな質量に至るように構成されており
、その結果、ポリマ―の粘度に殆ど影響を与えることがなく、また、粘度に依存
する流量に殆ど影響を与えない。熱の変動、及び、熱による悪影響は最小限に維
持される。
上記アセンブリ又はモジュ―ルの部品は、使用される材料の限度の範囲内で部
品が常に弾性的な撓みを受けるように設計されている。上記ボルトの長さは、リ
ップの相対的な撓みが生じていない場合でも、ボルトがその降伏撓み限度よりも
低い撓みを維持し、従って、永久ひずみを生じないように設計される。
本発明は、ダイの両側のダイリップにダイボルト・モジュ―ルを設けることを
意図しているが、それぞれの中心線をダイの前方がら後方へずらして、剛性を有
するスライド型のダイリップの制御中心を1×の間隔で設け、ダイボルト・モジ
ュ―ルをダイの両側で2×の中心間隔で設けることができる。
本装置は、内側ボルトを全く動かさず、また、アクチュエ―タモジュ―ルに損
傷を全く与えずに、外側の(環状)ボルトの完全な膨張運動又は収縮運動に耐え
ることができるように設計される。また、スライド型のダイリップの―方に与え
られる力の総てすなわち全量を制限して、リップの永久ひずみを防止すると同時
に、アクチュエ―タが永久ひずみを生ずるのを防止することも必要である。装置
の所定の膨張/収縮により、ダイボルト装置の長さが決定され、これにより、モ
ジュ―ルが受けることになる最大応力を使用される材料の弾性限度の範囲内に確
実に維持する。
従って、本発明の重要な目的は、スライド型の外側ダイリップの位置及び曲が
りを制御するのに特に適したアクチュエ―タモジュ―ルを提供することであり、
このアクチュエ―タモジュ―ルにおいては、環状の外側ボルトが、内側の加熱さ
れないボルトを包囲し、これにより、両ボルトの間に冷却空気用の通路を形成す
る空間を画成する。上記外側ボルトは、加熱されると、内側ボルトを通して作用
して、ダイリップの間の押出ギャップを増大させ、また、冷却されると、押出ギ
ャップを減少させる。
本発明の別の目的は、ダイの外側面に取り付けられるかあるいは支持される長
手方向の剛性を有するダイリップの曲げ作用を伴う摺動運動を行わせる装置を提
供することである。
本発明の更に別の目的は、ダイ本体及び/又はダイリップへの熱の移動を最小
限に維持するように、ダイの表面を位置決めするための力モジュ―ルを提供する
ことである。
本発明の他の目的及び利点は、以下の記載、添付図面及び添付の請求の範囲か
ら明らかとなろう。
図面の簡単な説明
図1は、比較的剛性の外側ダイリップと、本発明の―実施例による熱的調節器
又は熱的アクチュエ―タとを備えた、平板状のフィルム押出ダイの端面図であり
、
図2は、熱式アクチュエ―タのダイボルトの好ましい実施例の断面図であって
、ダイの輪郭を鎖線で示しており、
図3は、図2のアクチュエ―タ支持棒の側面図であって、複数のアクチュエ―
タが上記棒の上で組み立てられた関係を示しており、
図4は、図3の棒アセンブリの立面図であり、
図5は、ダイ本体及びダイリップを切断して示す拡大部分断面図であって、押
出ランド又は押出スロットの―対の摺動可能な外側ダイリップに対する関係、並
びに、デッケル・ロッドのダイリップのテ―パ形状の密封面に対して関係を示し
ており、
図6は、―体型の可撓性のリップと、熱式アクチュエ―タのダイボルトとを備
えている従来技術のダイ本体の部分断面図であって、ダイリップの変形がデッケ
ル・ロッドに対する密封状態に悪影響を与える様子を示しており、
図7は、本発明のアクチュエ―タの別の実施例を示す図1と同様な図であって
、各部品の―部を断面で示しており、
図8は、ダイリップの位置を調節するために図7のアクチュエ―タを―群とし
て備えている平板状のフィルムダイの部分側面図であり、
図9は、線9−9にほぼ沿って見た場合の図7のアクチュエ―タの断面図であ
り、
図10は、押出ダイに装着されていると共に空気棒が取り付けられている図7
のアクチュエ―タの部分端面図であり、
図11は、図10の―部の拡大図であって、空気棒の取り付け状態を詳細に示
しており、
図12は、図8と同様の部分側面図であって、アクチュエ―タに対する空気棒
の取り付け状態を示しており、
図13は、熱式アクチュエ―タの温度変化に伴うダイリップの温度を示すグラ
フである。
図6の説明
図6は、従来技術の要部を示している。2つの部品から成るダイの本体部分1
0、12が、共通線14に沿って接合されてその間に押出スロット16を形成し
ている。固定ダイリップ17が、可動ダイリップ18に向かい合っている。リッ
プ18は、―体型のヒンジ19の存在により動くことができる。熱式ダイボルト
20が、本体部分12に設けられていてリップ18に圧接している。移動力又は
作動力は、熱の増大と共にダイリップを閉じる力、あるいは、米国特許第5,0
51,182号に関連して上に(図11)述べたように、熱の増大と共にダイリ
ップを開く力とすることができる。いずれの場合においても、デッケル・ロッド
22が、リップ18の壁部、及び、共通の二次マニホ―ルドの壁部24に圧接し
なければならない。長手方向に隔置された―連のダイボルト20によって与えら
れる力は均―ではないので、ダイリップの密封面は、ダイリップ18により不均
―な曲げ力が与えられて変形する。この均―性の欠如により、壁部24に平坦で
ない表面が形成され、この平坦でない表面は、デッケル・ロッド22からの漏洩
を生じさせる。
好ましい実施例の説明
先ず図1を参照すると、平板状のフィルムダイ30の端面図が示されており、
このフィルムダイの中にはスライド型の―対の外側ダイリップ32、34が支持
されている。ダイリップ32、34は、図5により明瞭に示すように、対向する
ランド面38を画成しており、これらランド面は押出ギャップ又は押出スロット
を形成している。上記ダイリップは、それぞれの傾斜面40に沿ってダイ本体の
上を調節可能に摺動する。上記傾斜面は、協働するダイ本体部分42、43の対
応する外側面と協働する。上記本体部分は―緒になって、押出ギャップ又は押出
スロット44をその間に画成しており、この押出スロットの幅は、ダイリップの
対向面38によって画成されるスロット45の幅よりも大きい。図5に示すよう
に、デッケル・ロッド48は、ダイリップの収束面40に着座しており、本体部
分42、43の当接面に対して平行な平面におけるダイリップ32又は34の運
動が、面40に対してデッケル・ロッド48が着座する関係を阻害することはな
い。
図1及び図2に示す本発明の熱式アクチュエ―タ50は、アクチュエ―タを挟
持し且つ支持する細長い棒52の上で、例えば部分34の如きダイ本体部分の―
方又は両方に沿って長手方向に隔置されている。図3及び図4は、複数のアクチ
ュエ―タ50を支持している細長い棒52を示している。
上記アクチュエ―タ50は、アクチュエ―タ支持棒52に確実に固定され、ま
た、上記アクチュエ―タ支持棒52は、例えばボルト(図示せず)によって、ダ
イ本体部分の―方に確実に固定されて係止されることが重要である。
上記アクチュエ―タ50の好ましい実施例を、図2の断面図に関して詳細に説
明する。図1においては、上記アクチュエ―タは、外ネジ55を有していてこの
外ネジが支持棒52の中の内ネジの中に収容されている状態で示されている。図
1に示す実施例においては、上記支持棒52は参照符号57の位置において分割
されていてギャップ及びクランプを形成している。これらギャップ及びクランプ
によってアクチュエ―タ50は、穴58を貫通する締付ボルトを用いて上記支持
棒に固定することができる。そのようなボルトに操作者が接近することが可能に
なり、自動的な作動を行うことができなかった既存の設備に新たな変更を導入す
ることができる。
ダイリップは、段付きボルト60(図2)によって、ダイ本体に取り付けられ
ており、上記段付きボルトは、ダイリップが面40に沿って摺動して対向面38
の間に画成されたギャップ又はスロット45を拡げたり閉じたりするのを制限す
る。ダイリップ32、34の―方又は両方を本発明のアクチュエ―タ50によっ
て動かすことができる。
ダイリップ32又は34の調節運動においては、ダイの長手方向の全長に沿っ
てゲ―ジ調節を行うために、関連する面40に対して平行な平面にある力をその
ような平面に沿って長手方向に隔置された部分に与える必要がある。必要に応じ
て、ダイリップ32又は34は、上述のゲ―ジ調節を行う際に、その長い軸線の
回りで幾分曲げられたり変形されたりする。上記アクチュエ―タは、アクチュエ
―タ部品の受忍限度内の応力を受けて作動される。
本発明のアクチュエ―タの好ましい形態が、図2の断面図に示されている。ア
クチュエ―タ支持棒52aは、図1に示すアクチュエ―タ支持棒の変更例であっ
て、上記スリット58及びクランプ機能の代わりに、アクチュエ―タ支持棒52
aには、バックラッシ止めネジ62を収容するためのネジ付き開口が設けられて
おり、上記止めネジは、アクチュエ―タ本体の外ネジに物理的に係合すると共に
、ロックナット63によって係止されてバックラッシの生じない取り付けを行う
ことができる。
図2に示す本発明の改善された熱式アクチュエ―タは、熱膨張可能な環状の外
側ボルト70を備えており、この外側ボルトは、アクチュエ―タの本体を構成す
る。外側ボルト70の外側面の―部には、参照符号72で示す位置にネジ部が形
成されており、このネジ部は、棒52aの中に収容されて、関連するダイリップ
の位置に関してアクチュエ―タを調節可能に支持する。
上記環状の外側ボルト70は、その長さに沿って、参照符号75で示す電気ヒ
―タを支持しており、この電気ヒ―タによってダイボルト70を加熱することが
できる。
アクチュエ―タは、また、外側ボルト70の中に収容された内側ボルト80を
備えており、この内側ボルトは、上記外側ボルトの内方端を貫通する内方端82
を有している。内側ボルト80は、また、外方端84を有しており、この外方端
は、拡大された外方端85の開口を通って外側ボルトの外方端から外方に伸長し
、
内側ボルトに螺合する抱きナット86によって、外側ボルトの外方端85に対し
て所定の調節位置に固定される。このようにして、内側及び外側のボルトのそれ
ぞれの外方端は、互いに機械的に結合される。
上記内側及び外側のボルトは、その間にエアギャップ又はスペ―ス90を画成
している。このエアギャップ又はスペ―スを通って冷却空気が内側ボルトに沿っ
て流れて、内側ボルト80を外側ボルト70に関して絶縁すると共に内側ボルト
の温度を下げる。
冷却空気の入口コレット95が、内側ボルト80の下方端82に被嵌されると
共に、周囲シ―ル96によって密封されており、更に、内方端82に被嵌された
圧縮バネ97によって適所に保持されている。上記コレット95は、空気入口を
提供し、この空気入口は、内部通路90に繋がっていて、内側ボルトの長さに沿
って空気を流動させる。上記外側ボルトの外方端には、1又はそれ以上の空気出
口98が設けられており、この空気出口を通って冷却空気を排出することができ
る。
内側ダイボルト80の下方端すなわち内方端82は、関連するダイリップ32
又は34に螺合されており、止めネジ99をダイリップ本体を通して端部82の
ノッチ92に入れることにより、調節された位置すなわち調節位置を確立するこ
とができる。
運転条件の―例として、冷却通路90、及び、該冷却通路を通って入口コレッ
ト95から出口98まで流れる空気が、内側ボルト80の温度を―般的には約1
49―(約300゜F)であるダイ温度を余り超えない温度にする。同時に、環
状の外側ボルト70をヒ―タ75によって、例えば約482゜(約900゜F)
の温度まで加熱することができる。上記外側ボルトの直線的な膨張により、ボル
トのそれぞれの端部84、85が持ち上がると共に、内方端82の関連するダイ
リップに対する取付部に対する引っ張り作用が生ずる。従って、熱を与えること
により、押出ギャップ45が拡がり、また、熱を取り除くことにより、押出ギャ
ップが狭くなる。その際に、ダイ本体又はダイリップの温度、あるいは、押出ギ
ャップを通って押し出されている材料の粘度に大きな影響を与えることはな
い。
複数のアクチュエ―タを、例えば中心間の距離を約51mm(2インチ)とし
て隔置した状態で、棒52又は52aに沿って設けることができる。より精密な
制御を行うために、対応する―群のアクチュエ―タを対向するダイリップに設け
、上記第1の組のアクチュエ―タの間隔の間の中心に位置させることができる。
上述のように、個々のアクチュエ―タは、その作動の際に、部品の弾性限界、
特に内側又は外側のボルトの弾性限界を超えて応力を受けて部品が永久ひずみを
生ずることのないように、設計される。ダイリップ本体32(又は34)を、調
節操作の間に、その長い軸線(すなわち、アクチュエ―タによって力が与えられ
る平面に対して平行な軸線)に沿って曲げたり変形させ、これにより、ダイスロ
ットの任意の横方向の位置において、フィルム押出物のゲ―ジを微調節すること
ができる。本発明のアクチュエ―タを用いる場合には、上記微調節は、ダイリッ
プに力を与えると共に、それぞれのヒ―タ75に与えられる電力を調節し、同時
に、内側ボルト80に沿う空気の流れによる冷却バイアスを―定に維持すること
により行われる。上記作動温度において上記内側及び外側のダイボルトの中のア
クチュエ―タに作用する強さは、いずれか―つのアクチュエ―タによって与えら
れる又はいずれか―つのアクチュエ―タに与えられる曲げ力及び変形力よりも大
きく、これにより、極端な条件においてアクチュエ―タの部品は、その弾性限界
を超えて応力を受けることはない。従って、図3及び図4に示すように、必要に
応じて任意のダイリップに対して数個又はそれ以上の数のアクチュエ―タを用い
ることができる。
外側ダイボルトに熱を与えることにより、内側ダイボルトに引張力が与えられ
、この引張力は、ダイリップがその運動平面に沿って対向するダイリップから離
れる方向に与えられ、これにより、押出ギャップを拡げると共に押し出されてい
るフィルムゲ―ジを増大させることも明らかであろう。同様に、外側ダイボルト
から熱エネルギを取り除くと、引張力が減少するか、あるいは、場合によっては
圧縮力が内側ダイボルトに与えられ、そのような減少した引張力又は圧縮力は、
内側ダイボルトに伝達されて該内側ダイボルトをフィルムゲ―ジが減少する方向
に
動かす。
本発明のアクチュエ―タ及び装置の別の好ましい実施例を示している図7及び
図8を参照すると、その全体に参照符号100が付された平板状のフィルム押出
ダイが端面図で示されている。このフィルム押出ダイは、対向するダイ本体10
1、102を備えており、これらダイ本体はその間に、共通の主押出通路103
と共通のダイスロット104とを画成している。―対のダイリップ110、11
2が、本体101、102の相互に傾斜して交差する底面にそれぞれ設けられて
いる。上記―対のダイリップは、上記取付面に対して平行な平面において運動可
能であり、従って、押出ギャップ115の幅の調節を行うことができる。
この実施例の目的のために、上記平板状のフィルム押出ダイ100、及び、関
連するダイリップ110、112は、図1及び図2を参照して上に説明したダイ
30及びこれらのリップ32、34と同じである。従って、ダイリップ110、
112は、横方向に細長い棒の形態を有していて、ダイの幅にわたって伸長する
と共に、図1及び図2の実施例のダイリップの面40、及び、当接する本体部分
42、43に関して上に説明したように、それぞれの傾いたすなわち傾斜した取
付面に対して平行な方向に動いて調節を行うことができる。
本発明の改善された熱式アクチュエ―タが、図7及び図8に参照符号150で
その全体が示されている。アクチュエ―タ150は、細長い取り付け棒152に
取り付けられた状態で、ダイ本体部分101、102の―方(図8の実施例にお
いてはダイ本体部分101)に沿って長手方向に隔置されている。上記取り付け
棒152は、本体部分101の傾斜した下方の外側面に形成されたスロット15
3の中に収容された部分を有していて、取り付けボルト154によって適所にし
っかりと固定されている。
棒152は、クランプ手段を形成し、このクランプ手段によってアクチュエ―
タ150はダイ本体部分の―方に固定可能に取り付けられる。棒152は、概ね
矩形の形状を有していると共に、横方向に伸長する開口を有している。これら開
口の中に固定具又はボルト154(図8)が挿入され、図示のように棒152を
固定可能に適所に保持する。棒152には、更に、介在する複数のネジ付き開口
155が設けられており、これらネジ付き開口は、熱膨張可能な環状の外側ボル
トすなわち熱式ボルト170のネジ部を有する内方端160を収容する。
図9の断面図に示すように、ボルト170の内方端160は、棒のネジ付き開
口154の中に収容されるようなネジ部を有しており、また、ボルト170の棒
152に対する着座位置を規定するための肩部173を有している。この実施例
は、外側ボルト170自体がダイ本体の上で調節可能ではなく棒152に着座し
ているという点において、図1及び図2の実施例と異なっている。ダイリップの
調節は、後に詳細に説明するように、内側ボルトと外側ボルトとの間のカップリ
ングで行われる。
環状の外側ボルト170は、その長さの―部に沿って、ダイボルト170を加
熱する外部電気ヒ―タ175を支持している。このヒ―タ175は、環状の外側
ダイボルトの外側面の周囲に緊密に挟まれており、上記ヒ―タ175には、他の
アクチュエ―タ150のヒ―タに与えられる電力とは別に電力を与えることがで
きる。
アクチュエ―タ150は、また、内側のダイボルト180を備えており、この
ダイボルトは、外側ボルト170を貫通するような寸法を有していて、ボルト1
70の下方を伸長する下方端すなわち内方端がネジ付きの内方端160を貫通し
ている。ボルト180は、ネジ部を有する内方端すなわち下方端182を有して
おり、該内方端すなわち下方端は、支持棒150の下方のボルト170の他端部
を貫通している。
内側ボルト180の最下方のネジ付きの端部182は、ダイリップ110に形
成された整合された開口に挿通されている。その位置は、ダイリップの係止ネジ
すなわち回り止めネジ183によって正確に且つ調節可能に維持されていて、端
部182に形成された平坦部に圧接している。また、回り止めナット184が端
部182に螺合しててダイリップ110の本体に圧接している。
内側ボルト180の外方端すなわち遠い方の他端部185は、環状の外側ボル
ト170の上方で該外側ボルトから外方に伸長している。上記ボルトのそれぞれ
の外方端は、シンブル190において機械的に且つ調節可能に互いに結合されて
いる。上記シンブルには、内部空所192が形成されており、この内部空所はボ
ルト170のネジ付きの外方端すなわち上方端193に被嵌される内ネジを有し
ている。上記シンブルは、回り止めナット194の位置によって上記ボルトに対
して調節可能に位置決めされる。シンブル190は、また、参照符号195で示
す内ネジを有している。この内ネジは、ボルト180のネジ付きの外方端185
を収容する。シンブルの位置は、ネジ付きの端部185に設けられる別の回り止
めナット196によって維持され、該回り止めナットは、シンブル190の上面
に係合している。従って、内側ボルト180の相対的な位置は、このボルト18
0に対するシンブル190の相対的な回転によって調節することができ、また、
回り止めナット196によって適所に固定することができる。同様に、シンブル
自体は、その位置を回転させて調節することにより外側ボルト170に対して位
置決めすることができ、また、その位置は回り止めナット194によって固定す
ることができる。この構造は、極めて微細な調節を可能にする差動ネジアセンブ
リを提供する。
棒152のネジ付きの各々のアクチュエ―タ収容開口155には、空気流入開
口200が設けられている。環状の外側ボルト170の下方端すなわち内方端1
60には、円周方向の空気流入空所204と、横方向に四分割して隔置された半
径方向の4つの空気流入開口205とが形成されており、これら空気流入開口を
通って空気が外側ボルトの内部に入ることができる。棒の開口154は、プラグ
207によって閉じられている。このプラグは、支持棒152の下端部にねじ込
まれていると共に、内側ボルト180の下方端と緊密なすきまばめを形成するよ
うにフランジが形成されており、これにより、空気シ―ルを形成している。プラ
グ207は、また、内側の回り止めナットとしても作用して、外側ボルト170
と棒152との間のネジのバックラッシを除去する。
ネジ付きの端部182、184の間の内側ボルト180の主要な長さは、図9
の断面図に示すように、矩形状の断面を有している。この矩形断面の隅部210
は、外側ボルトの内壁211と緊密なすきまばめを形成し、―方、参照符号21
2で示すその間の空間は、空気通路を形成し、この空気通路は、外側ボルトすな
わち外側ボルトの全長にわたって伸長すると共に、内側ボルト180の長さの大
部分にわたって伸長して、冷却空気を内側ボルトの周囲で通過させる。上記隅部
210と円筒形の面212との間の上記緊密なすきまばめは、上記内側ボルトを
機械的に圧縮した状態で支持する。空気流出開口215が、それぞれのボルトの
間に画成された通路の他端部でシンブル190の壁部に形成されている。
図10乃至図12に示すように、概ね矩形状の空気供給棒210が設けられて
いて、低圧の空気を支持棒152に形成された空気流入開口200を通して各々
のアクチュエ―タに供給する。上記空気供給棒230は、開口を各々のアクチュ
エ―タに整合させた状態でダイの長さに沿って伸長すると共に、開口端を有して
いる。空気は、ブロワすなわち送風機から棒230の各々の開口端に供給するこ
とができ、これにより、空気は、上記端部から中央部へ流れて、各々のアクチュ
エ―タに供給される。
図11に示すように、ネジ付きのニップル240が、各々の開口200におい
て棒152にねじ込まれた―端部を有しており、上記ニップルは、上記開口から
外方へ伸長している。上記ニップル240は、棒230の内側の側壁に形成され
た開口の中に伸長しており、ガスケット242によって棒152に封止されてい
る。上記棒には、ダイの長さに沿う複数の位置において、アクセス開口を閉じる
着脱可能な外側のアクセスプラグ250が設けられている。平坦なナット252
が、上記各々のアクセス開口とは反対側にある棒150のネジ付きのニップル2
40の露出端に螺合されていて、空気棒230を支持棒152の適所に保持して
いる。上記開口は、プラグ250を設けることによって閉じられる。
アクチュエ―タを組み立てる際には、ダイリップを所望の中間位置に調節する
か、あるいは、ギャップを対向するダイリップに対して調節し、シンブル190
を内側及び外側のダイボルトに対して適所に調節して固定し、これにより、ダイ
ボルトが―体になって動くように上記ダイボルトの外方端を―緒に結合する。こ
の作業は、内側のダイボルト180に大きな張力又は圧縮を与えないように十分
にニュ―トラルの条件で、且つ、中間のパワ―レベルで行う。これにより、内側
ボルト180は内方及び外方に動いて、ダイギャップを開いたり閉じたりするこ
とができる。
その後、作動の際には、上記ダイ及びその内部通路を、例えば加熱油及び/又
は電気的な加熱手段によって都合良く加熱し、これによりダイの所望の内部温度
を維持する。必要に応じて、1又はそれ以上の加熱ロッドをダイリップに沿って
ダイの外部に設けることもできる。
例えば、小型の空気ブロワ(図示せず)から各々の端部に比較的低圧(例えば
、ボルト当たり約1cfm)の―定の圧力で空気を与えることにより、空気棒2
30を通して内側ボルト180に冷却流を与えることによって、ゲ―ジ厚さの精
密な制御が行われる。同時に、必要に応じて熱をヒ―タ175に与える。この熱
の付与により、運動可能なダイリップは、内側ボルト180に張力を与える方向
に移動し、これにより、図2の実施例に関して上に説明したように、押出ギャッ
プを拡げる。内側ロッドに―定の冷却バイアスが与えられることに伴って任意の
箇所で熱が取り除かれると、内側ボルトを圧縮することにより上記任意の位置に
おいて上記ギャップが狭くなり、ダイリップ110は、その取付面に対して平行
なその軸線の周囲で曲がって、そのような微小な調節を許容することになる。こ
のようにして、ダイリップの全長にわたって均―なゲ―ジ厚さを維持することが
できる。
内側ボルトは、冷却によって常に熱バイアスを受けているので、外側ボルトを
加熱しても押し出される材料の粘度に殆ど影響を与えることはない。その理由は
、外側ボルトからの熱は、外側ボルト及びアクチュエ―タ取り付け棒の接続部を
通ってダイリップに移動しないからである。これは、図13のグラフから理解す
ることができる。図7乃至図12に従って構成されたダイには、熱電対が装着さ
れていて、外側ダイボルト170、内側ロッド180、及び、可動ダイリップ1
10における温度を測定していた。これらの温度は安定化し、その後、グラフに
線300で示す外側ダイボルトの温度は、450゜Fよりも僅かに低い最高温度
から約325゜Fの最低温度まで変化し、また、グラフに線310で示す内側ダ
イボルトの温度、及び、グラフに線320で示すダイリップの温度を、内側ダイ
ロッドが上述のように―定流量の冷却空気で冷却されている間に記録した。図1
3
から、外側ボルトの温度が最高温度と最低温度との間で大きく変化する間に、ダ
イリップの温度及び内側ボルトの温度の顕著な変化は記録されず、ダイリップの
温度は、外側ボルト170の作動温度とは比較的独立して維持されることを表し
ていることが分かる。
少なくとも1つの長手方向に伸長する外側ダイリップを設けてダイ本体の平坦
な外側面に対する調節を行い、また、ダイリップを平面内で曲げてフィルムゲ―
ジの変動を調節することができるように構成されたスロット型のフィルム押出ダ
イの押出ギャップを調節するために本発明によって実施される方法は、複数のア
クチュエ―タを外側ダイリップの長手方向の長さに沿って互いに比較的均―に隔
置された状態で設ける工程によって説明することができる。アクチュエ―タの出
力は、共通平面にあり、この共通平面は、ダイリップが取り付けられているダイ
本体の表面の平面に対して平行である。各々のアクチュエ―タの相対的な加熱及
び冷却は、アクチュエ―タが示すダイリップの位置において必要なフィルムゲ―
ジに従って調節され、これにより、ダイリップの曲がりに伴うダイリップの調節
運動を生じさせる。フィルムゲ―ジは、アクチュエ―タに熱を与えることによっ
て増大され、また、そのような熱を取り除くことによって減少される。
上述の方法、及び、該方法を実施するための装置の構造は、本発明の好ましい
実施例を構成するものであるが、本発明は、そのような方法及び装置の構造に厳
密に限定されるものではなく、添付の請求の範囲によって規定される本発明の範
囲から逸脱することなく、変更を行うことができることを理解する必要がある。
【手続補正書】特許法第184条の4第4項
【提出日】1997年7月1日(1997.7.1)
【補正内容】
請求の範囲
1. プラスチックフィルム押出ダイの本体に関連して設けられる可動ダイリ
ップの他のダイリップに対する位置を制御して、前記両ダイリップの間の押出ギ
ャップの幅を調節する熱式アクチュエ―タ装置であって、
内方端及び外方端を有する環状の外側ボルトと、該外側ボルトの中に収容され
ている内側ボルトと、前記外側ボルトに関連して設けられていて該外側ボルトを
前記内側ボルトに対し相対的に加熱するヒ―タとを備えており、前記外側ボルト
の内方端は前記押出ダイに固定された関係で取り付けられており、前記内側ボル
トは、前記外側ボルトの内方端を貫通する内方端と、前記外側ボルトの外方端に
接続された外方端とを有しており、前記内側ボルトの内方端は、前記可動ダイリ
ップに取り付けられており、前記内側ボルトは前記外側ボルトと共に、前記内側
ボルトの外側面と前記外側ボルトの内側面との間の冷却通路と、前記外側ボルト
の―端部に設けられていて前記冷却通路に開口している冷却空気入口と、前記外
側ボルトの他端部に設けられていて前記冷却通路に開口している冷却空気出口と
を形成し、これにより、冷却空気が前記内側ボルトの外側面に沿って前記冷却通
路を通って流れるように構成されたこと、を特徴とする熱式アクチュエ―タ装置
。
2. 請求項1に記載の熱式アクチュエ―タ装置において、前記可動ダイリッ
プは、前記ダイ本体の外側で該ダイ本体に取り付けられている棒を備えており、
該棒は、前記内側ダイボルトの作用を受けて前記本体のスロットの上で摺動運動
を行って、前記押出ギャップを通るプラスチック押出物の幅を変えるように構成
されたことを特徴とする熱式アクチュエ―タ装置。
3. 平板状のフィルムプラスチック押出機の本体に関連して設けられる可動
ダイリップの位置を調節するための熱式アクチュエ―タ装置であって、前記可動
ダイリップは、ダイ本体の外側面に取り付けられていると共に、細長い押出スロ
ットを通る押出平面と交差する関係で前記外側面の平面の中で運動して、前記ス
ロットからの押出物の幅を調節することができ、当該熱式アクチュエ―タ装置は
、前記ダイ本体の長手方向に配列された実質的に同―の複数の加熱される熱式ア
ク
チュエ―タを備えており、これら熱式アクチュエ―タは各々、前記ダイリップに
接続されていて前記ダイリップを前記押出スロットに対してゲ―ジを調節する関
係で前記外側面に沿って動かす力の出力端を有しており、前記アクチュエ―タは
各々、環状の外側ボルト、及び、内側ボルトを有しており、前記環状の外側ボル
トは、前記押出機本体に取り付けられた内方端と、前記本体から伸長する外方端
とを有しており、前記内側ボルトは、前記外側ボルトの中に実質的に収容されて
いると共に前記外側ボルトの外方端に接続された外方端を有しており、前記内側
ボルトの内方端は、前記外側ボルトの内方端を貫通していると共に前記ダイリッ
プに力を与える関係で接続されていて、これにより、前記ダイ本体の運動平面に
対して実質的に平行に力を導くようになっており、前記内側ボルトと外側ボルト
との間に、前記内側ボルトの外側面に沿って前記外側ボルトの長さにわたって伸
長する冷却通路と、前記外側ボルトの―端部に設けられていて前記冷却通路に開
口している冷却入口と、前記外側ボルトの他端部に設けられていて前記通路に開
口している冷却出口とを形成していて、冷却流体を前記通路を通して流すように
なされており、当該熱式アクチュエ―タ装置は、更に、加圧された冷却流体を前
記出口に与えて前記冷却流体の空気を前記通路を通して前記出口まで移動させる
ための手段と、前記外側ボルトに関連して設けられるヒ―タとを備えており、該
ヒ―タは、前記外側ボルトを前記内側ボルトとは差をつけて加熱し、これにより
、前記外側ボルトの相対的な加熱により、前記内側ボルトに引張力が与えられて
、前記押出スロットが拡がるようにし、また、前記内側ボルトに対する前記外側
ボルトの相対的な冷却により、前記内側ボルトに圧縮力が与えられて、前記ダイ
リップが前記押出スロットを閉じる方向に動くように構成されたこと、を特徴と
する熱式アクチュエ―タ装置。
4. プラスチックフィルムを押し出すための押出機本体の―部を形成する可
動ダイリップの位置を第2のダイリップの位置に対して調節して前記プラスチッ
クフィルムのゲ―ジを調節するための熱式アクチュエ―タであって、前記押出機
本体に固定されている内方端、及び、外方端を有している熱式環状の外側ボルト
と、前記熱式環状の外側ボルトの中に少なくとも部分的に収容されていると共に
前記熱式環状の外側ボルトを貫通していて前記可動ダイリップに接続されている
内方端及び外方端を有している内側ボルトと、前記熱式環状の外側ボルトの外方
端に設けられていて前記内側ボルトの前記外方端に接続されている調節可能なコ
ネクタと、前記熱式環状の外側ボルトの内側面と前記内側ボルトの外側面との間
に形成されていて前記熱式環状の外側ボルトの軸方向の長さに沿って伸長してい
る冷却通路と、前記熱式環状の外側ボルトの―端部に形成されていて前記冷却通
路に開口している冷却流体入口と、前記熱式環状の外側ボルトの他端部に形成さ
れていて前記内側ボルトに沿って冷却流体を前記冷却通路を通して流すための冷
却流体出口と、冷却流体の流れを前記冷却流体入口に与えて前記通路及び前記冷
却流体出口を通して流すための手段と、前記熱式環状の外側ボルトに設けられて
いるヒ―タとを備えており、該ヒ―タは、前記外側ボルトを前記内側ボルトと相
対的に加熱して前記内側ボルトの前記内方端の運動によって前記両ボルトを差を
つけて膨張させ、これにより、前記可動ダイリップを前記押出機本体に対し相対
的に運動させるように構成されたこと、を特徴とする熱式アクチュエ―タ装置。
5. 請求項4に記載の熱式アクチュエ―タ装置において、更に、前記熱式環
状の外側ボルトの中に収容された前記内側ボルトの部分が、隅部まで伸長する平
坦な側部を有しており、前記隅部は、前記熱式環状の外側ボルトの内側面と締ま
り嵌めを形成して、前記内側ボルトを座屈しないように支持するように構成され
たことを特徴とする熱式アクチュエ―タ装置。
6. 少なくとも1つの長手方向に伸長する外側ダイリップが、押出ダイの本
体の平坦な外側面に取り付けられており、前記少なくとも1つの外側ダイリップ
は、前記外側面の平面に沿って運動して押出ギャップを調節することができると
共に、前記平面において曲がって前記押出ダイから押し出されるフィルムのゲ―
ジのヘッドを調節するようになされている、スロット型のフィルム押出ダイの押
出ギャップを調節する方法であって、差をもって膨張するボルトから成るアクチ
ュエ―タを用い、外側ボルトを加熱すると共に、内側ボルトを冷却し、これによ
り、前記外側ボルトと内側ボルトとの間に可変の力を出力させる工程と、前記外
側ダイリップの長手方向の長さに沿って前記アクチュエ―タを複数設けて、これ
らアクチュエ―タを相互に比較的均―に隔置されるように配置し、前記各々のア
クチュエ―タの前記力の出力が前記外側面の平面に対して平行な共通平面に沿っ
て導かれるようにする工程と、前記アクチュエ―タの相対的な加熱及び冷却操作
を前記アクチュエ―タが示す前記ダイリップの位置において望まれるフィルムゲ
―ジに従って調節して、前記ダイリップの曲がりに伴う前記ダイリップの調節運
動を生じさせる工程とを備えることを特徴とする方法。
7. 請求項6に記載の方法において、前記アクチュエ―タに熱を与えること
によって前記フィルムゲ―ジを増大させることを特徴とする方法。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1998年1月14日(1998.1.14)
【補正内容】
2. 請求項1に記載の熱式アクチュエ―タ装置において、前記可動ダイリッ
プは、前記ダイ本体の外側で該ダイ本体に取り付けられている棒を備えており、
該棒は、前記内側ダイボルトの作用を受けて前記本体のスロットの上で摺動運動
を行って、前記押出ギャップを通るプラスチック押出物の幅を可変ならしめるよ
うに構成されたことを特徴とする熱式アクチュエ―タ装置。
3. 平板状のフィルムプラスチック押出機の本体に関連して設けられる可動
ダイリップの位置を調節するための熱式アクチュ―タ装置であって、前記可動ダ
イリップは、ダイ本体の外側面に取り付けられていると共に、前記ダイリップを
結合することにより、細長い押出スロットを通る押出平面と交差する関係で前記
外側面に対して平行な平面の中で運動して、前記スロットからの押出物の幅を調
節することができ、当該熱式アクチュエ―タ装置は、前記ダイ本体の長手方向に
配列された実質的に同―の複数の加熱される熱式アクチュエ―タを備えており、
これら熱式アクチュエ―タは各々、前記ダイリップに接続されていて前記ダイリ
ップを前記平面において曲げると共に前記押出スロットに対してゲ―ジを調節す
る関係で前記外側面に沿って動かす力の出力端を有しており、前記アクチュエ―
タは各々、環状の外側ボルト及び内側ボルトを有しており、前記環状の外側ボル
トは、前記押出機本体に取り付けられた内方端と、前記本体から伸長する外方端
とを有しており、前記内側ボルトは、前記環状の外側ボルトの中に実質的に収容
されていると共に、前記環状の外側ボルトの外方端に接続された外方端を有して
おり、前記内側ボルトの内方端は、前記環状の外側ボルトの内方端を貫通してい
ると共に、前記ダイリップに力を与える関係で接続されていて、これにより、前
記ダイ本体の運動平面に対して実質的に平行に力を導くようになっており、前記
内側ボルトと外側ボルトとの間に、前記内側ボルトに沿って前記環状の外側ボル
トの長さにわたって伸長する冷却通路と、前記環状の外側ボルトの―端部に設け
られていて前記冷却通路に開口している冷却入口と、前記環状の外側ボルトの他
端部に設けられていて前記冷却通路に開口している冷却出口とを形成していて、
冷却流体を前記冷却通路を通して流すようになっており、当該熱式アクチュエ―
タ装置は、更に、加圧された冷却流体を前記出口に与えて前記冷却流体を前記内
側ボルトの外側面に沿って前記冷却通路を通して前記出口まで移動させるための
手段と、前記環状の外側ボルトに関連して設けられるヒ―タとを備えており、該
ヒ―タは、前記環状の外側ボルトを前記内側ボルトとは差をつけて加熱し、これ
により、前記環状の外側ボルトの相対的な加熱により、前記内側ボルトに引張カ
が与えられて、前記ダイリップを前記平面において曲げて前記押出スロットが拡
がるようにし、また、前記内側ボルトに対する前記外側ボルトの相対的な冷却に
より、前記内側ボルトに圧縮力が与えられて、前記ダイリップが前記押出スロッ
トを閉じる方向に前記平面において曲がるようになされており、前記アクチュエ
―タは、前記環状の外側ボルトの完全な膨張運動及び収縮運動に対して前記内側
ボルトが損傷することなく耐えることができるように構成したこと、を特徴とす
る熱式アクチュエ―タ装置。
4. プラスチックフィルムを押し出すための押出機本体の―部を形成する可
動ダイリップの位置を第2のダイリップの位置に対して調節して前記プラスチッ
クフィルムのゲ―ジを調節するための熱式アクチュエ―タであって、前記押出機
本体に固定されている内方端、及び、外方端を有している熱式環状の外側ボルト
と、前記熱式環状の外側ボルトの中に少なくとも部分的に収容されていると共に
、前記熱式環状の外側ボルトを貫通していて前記可動ダイリップに接続されてい
る内方端及び外方端を有している内側ボルトと、前記熱式環状の外側ボルトの外
方端に設けられていて前記内側ボルトの前記外方端に接続されている調節可能な
コネクタと、前記熱式環状の外側ボルトと前記内側ボルトとの間に形成されてい
て前記熱式環状の外側ボルトの軸方向の長さに沿って伸長している冷却通路と、
前記熱式環状の外側ボルトの―端部に形成されていて前記冷却通路に開口してい
る冷却流体入口と、前記熱式環状の外側ボルトの他端部に形成されていて前記内
側ボルトに沿って冷却流体を前記冷却通路を通して流すための冷却流体出口と、
冷却流体の流れを前記冷却流体入口に与えて前記冷却通路及び前記冷却流体出口
を通して流すための手段と、前記熱式環状の外側ボルトに設けられているヒ―タ
と
を備えており、該ヒ―タは、前記外側ボルトを前記内側ボルトに対し相対的に加
熱して前記内側ボルトの前記内方端の運動によって前記両ボルトに差をつけて膨
張させ、これにより、前記可動ダイリップを前記押出機本体に対し相対的に運動
させるように構成されたこと、を特徴とする熱式アクチュエ―タ装置。
5. 請求項4に記載の熱式アクチュエ―タ装置において、更に、前記熱式環
状の外側ボルトの中に収容された前記内側ボルトの部分が、隅部まで伸長する平
坦な側部を有しており、前記隅部は、前記熱式環状の外側ボルトの内側面と締ま
り嵌めを形成して、前記内側ボルトを座屈しないように支持するように構成され
たことを特徴とする熱式アクチュエ―タ装置。
6. 少なくとも1つの長手方向に伸長する外側ダイリップが、表面の平面を
画成する押出ダイの本体の平坦な外側面に取り付けられており、前記少なくとも
1つの外側ダイリップは、前記外側面の平面に沿って運動して押出ギャップを調
節することができると共に、前記平面に対して平行に曲がって前記押出ダイから
押し出されるフィルムゲ―ジのヘッドを調節するようになされている、スロット
型のフィルム押出ダイの押出ギャップを調節する方法であって、差をもって膨張
するボルトから成るアクチュエ―タを用い、外側ボルトを加熱すると共に、前記
両ボルトの間の空間の長さ方向に沿って流れる空気によって内側ボルトを冷却し
、これにより、前記外側ボルトと内側ボルトとの間に可変の力を出力させる工程
と、前記外側ダイリップの長手方向の長さ方向に沿って前記アクチュエ―タを複
数設けて、これらアクチュエ―タを相互に比較的均―に隔置されるように配置し
、前記各々のアクチュエ―タの前記力の出力が前記外側面の平面に対して平行な
共通平面に沿って導かれるようにする工程と、比較的―定の流量の冷却空気を前
記内側ボルトの長さに沿って与える工程と、前記アクチュエ―タの相対的な加熱
及び冷却操作を前記アクチュエ―タが示す前記ダイリップの位置において望まれ
るフィルムゲ―ジに従って調節して、前記ダイリップの曲がりにより生ずる前記
ダイリップの調節運動を生じさせる工程とを、備えることを特徴とする方法。
7. 請求項6に記載の方法において、前記アクチュエ―タに熱を与えること
によって前記フィルムゲ―ジを増大させることを特徴とする方法。