JP2000507335A - スピンドルモーター用の能動電磁減衰システム - Google Patents

スピンドルモーター用の能動電磁減衰システム

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Abstract

(57)【要約】 回転システムの共振を減衰する方法を開示しており、同方法は、回転システム中の振動運動を表す式の展開、同式からの導関数の採用、運動を減衰させるため導関数に基づき位相のずれた能動的な減衰力を回転システムに加えることを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】 スピンドルモーター用の能動電磁減衰システム 関連出願のクロスリファレンス 本出願は1996年3月26日付出願の仮特許出願番号No.60/014, 178「スピンドルモーター用の能動電磁減衰システム」の正式出願である。 本発明は、発明者グンター・ヘイン他による米国特許出願番号 「半径 方向の力を作り出すためアクチュエーターとして使われるブラシレススピンドル DCモーター」に開示されたアクチュエーターに対し役立つものであり、参考と して弁理士書類番号A−63367/JASを共に掲げる。 発明の属する技術的分野 本発明は一般的に、モーターと、モーターに生じる振動ないし共振に関する。 ディスクドライブ組立部品に使われるスピンドルモーターに関する特殊な製品や 事例を挙げているが、本発明の用途はこれら特殊例に限られるものではない。 技術的背景 多くのモーター、固定軸を中心に回転する実際多くの回転システムは、振動な いしその高調波成分を有してシステムの一部となっており、システムの全体的安 定性とスムーズな作動をさまたげている。そうした問題は、スピンドルモーター が高速回転用のディスクないしディスクパックを搭載して支えているディスクド ライブ関連の産業で特に深刻である。ディスクドライブ関連の産業では、より高 いトラック密度で作動できるヘッドディスク部品(HDA)を得る努力が続けら れており、高トラック密度では衝撃や振動に対しより強い抵抗力が必要となる。 HDAに関する作動要求が増すにつれ、従来のHDAシステムに関連した問題 は性能上の限界の要因となっている。例えば従来の玉軸受けに関連する非反復性 の振れ(NRR)はトラック間の距離を制限し、HDAが確実に作動できるトラ ック密度を減少させている。NRRはハードディスクドライブの非常に複雑な動 的挙動と関連しており、モーターやディスクパックの機械的モードは予想される 機械共振に対応し、この共振は玉軸受けの振動により順次励起される。NRRの 大きさを減少させるには、ドライブの振動の特性を変更せねばならない。 先行技術において、ディスクドライブのモーターないしトランスデューサーに 関連した振動を電子的に減衰させる様々な試みがなされてきた。動いているトラ ンスデューサーをトラック上の中心により素早く置くため、トランスデューサー の振動を減衰させる先行技術としては、ソングの米国特許No.4,414,4 97、シドマンの米国特許No.5,459,383、ラビッツアの米国特許N o.4,080,636がある。これらはどれも、動いているトランスデューサ ーの振動や動きをより速く減衰させるために、フィードバックループを加えるた めの複雑な回路から成る。これらは、モーターやディスク自体の振動を減衰させ る問題に必ず関連しているわけではない上、システムをかなり複雑にし、コスト を上昇させる。 他の特許ではモーター自体に機械的ないし電子的な要素を加えて、モーターの 振動を減衰させることを試みている。こうした特許として、ハシガワによる米国 特許No.5,317,466、バーテックによる米国特許No.4,198, 863、クランシーによる米国特許No.4,286,202がある。これらの 特許はモーターに機械的ないし電子的要素を加えることを特に目指して、振動を 検知して減衰させる。その上これらの先行技術の手法には、回転しているモータ ーや特にディスクドライブスピンドルモーターに存在し得る共振モードを検知し たりその共振を減衰させるのに有効であるとの証明がない。さらに、それらはか なりのコストがかかり、モーターのデザインを複雑にする。 発明の概要 本発明の目的は、回転システムで起こる共振を減衰させることにある。 関連の目的は、所定位置の回転システムのスピン軸を安定させることである。 本発明の更なる目的は、回転システムの非減衰共振運動を正確にシュミレート し、次に共振運動を減衰させるために回転システムに位相のずれた力を加えるこ とにある。 本発明の更なる目的及び関連の目的は、共振運動を正確にかつ繰り返し減衰さ せるため位相のずれた力をかけて、システムを安定させることである。 本発明において、「減衰」という用語は、加えられる力が回転システム内の共 振運動に対し位相がずれているという事実に直結している。これは回転システム で起こる共振に直接対抗する力を加えるというアイデア、即ち回転システムの剛 性を高めるという先行技術で取られた手法を構成するものには反する。この手法 は、電磁軸受け等に取り入れられ、回転システムに加えられる方法となろう。 このように本発明では共振運動をまずシュミレートし、次にその式の導関数を 利用して位相的な遅れを有するダンピング信号を定め、この信号が回転システム に加えられる力を制御して回転システム内の共振を減衰させる。このように本発 明に示される減衰方法は、その時の回転システムの運動を測定すること、それと 同じ大きさの力に位相90度遅れをもたせること、その運動が生じる傾向を正す 減衰力を加えることから成る。本発明によれば、所定速度の運動はその所定速度 での反対の運動に会い、高い振動数の運動が首尾よく減衰される。本手法が成功 する一因は、運動の式の導関数が回転システムの共振運動の式の中の一要因たる 速度を必ず有するという事実に基づいている。従って、高い振動数での運動の場 合、この減衰手法はシステムの剛性を高めるより実質的により有効である。 本発明のその他の特徴と利点は、以下の図と関連させれば、本発明の開示を調 べる当業者には自明なものとなろう。 図面の簡単な説明 図1Aは衝撃を受けるディスクのモデルである。 図1Bは回転するように取り付けられたディスクを表すモデルである。 図2はスピン軸の運動モードを示す。 図3、4、5はこのモデルで分析されたディスク形状を示す。 図6は衝撃を受けたディスクの角回転を示す。 図7は図1Aのシステムに対し、運動のジャイロスコープモードを説明するの に用いた図である。 図8A、8B、8Cは衝撃後の回転子とディスクパックの共振運動を示す。 図9は図1Bの回転システムに能動減衰システムを加えた図である。 図10A、10B、10Cは減衰システムの運動をプロットした図である。 図11はスピンドルモーターに能動減衰システムを付けた例である。 図12は衝撃を受けた図11のシステムの運動を示し、スピン軸位置の導関数 から得られる力の計算結果を示す。 図13A、13Bは、磁石上に半径方向の力が生み出されるように修正したモ ータのデザインと当該修正によって得られた結果を示す。 図14は、半径方向の力を生成するのに使った巻線の更に詳しい例である。 図15、16は減衰されるべき運動を検知し、図14のモーターの巻線に電流 を供給する回路のブロック図である。 図17A−17Dは本発明の有効性を示す典型的なスピンドルモーターのテス ト結果である。 好適実施例の詳細説明 以下に述べる典型的な好適実施例はディスクドライブスピンドルモーターに関 するものである。しかし、本例で述べる原理は他のモーターや回転システムにも 同様に適用できる。 一般的にスピンドルモーターは、一対のフレキシブル軸受けサポート部14に 取り付けられた回転慣性体(回転子10とディスクパック支持12から成る)と して、図1Aに示すように特徴づけられる。玉軸受けの場合、サポート部の機械 的減衰は非常に小さい。このことが機械システムの共振に繋がり、回転慣性体の 回転軸は共振運動にある程度左右される。 まず以下に、ディスクドライブの動的挙動を予想できるモデルを提示する。2 つのフレキシブル軸受け支持部に取り付けられた剛体モーターを考えると、この モデルにあるように、モーターとディスクパックの予想される機械的共振は図2 に示した5種類のモード、即ち、前方回転ジャイロスコープ型、後方回転ジャイ ロスコープ型、前方回転円柱型、後方回転円柱型、軸型である。 用語 dn 軸受けnのピッチ直径 D プレートの曲げ剛性 E1 軸受けカートリッジの半径方向剛性 E2 軸受けカートリッジのクロスカップル剛性 E3 軸受けカートリッジの回転剛性 E4 軸受けカートリッジの軸剛性 h プレートの厚さ Ipn 部分nの極質量運動慣性モーメント Ifn 部分nの横質量運動慣性モーメント Ka フレキシブルディスクの軸剛性 Kr フレキシブルディスクの回転剛性 Kn 接触線に沿った軸受けnの一個の玉の剛性 ln 質量の中心から軸受けnの中心までの、z方向距離 mn 部分nの質量 T 運動エネルギー V 位置エネルギー v 横断プレート x x座標方向の変位 y y座標方向の変位 z z座標方向の変位 α y軸回りの角回転 β x軸回りの角回転 Φn 軸受けnの接触角 ρ 密度 ω(n,m) (n,m)モードの固有値 Ω z軸中心の回転速度 この数年間でのディスクドライブ容量の急激な増加は、隣りあうデータトラッ クの距離をますます狭めた。今日密度が最も高いドライブのトラック間距離は、 5μm程度のオーダーであり、2.5から1μmへと近づきつつある。これ故、 ディスクドライブの動的挙動をよく理解することが、今日ではこれまでより一層 重要である。データへのアクセサビリティに振動は影響し得るから、ドライブの 固有振動数とモード型を予測できることが必要である。これらの振動はドライブ のサーボ制御ループにおける位置のズレとして現れてきており、振動が大きいと ドライブはトラック上に留まることができない。 デイビッド・ジェニングスは「慣性荷重が高く機械的減衰が低い玉軸受けスピ ンドルモーターの回転子動力学」、インクレメンタル運動制御システムと装置( IMSCD)に関する第21回年次シンポジウム( (月/年)、イリノイ州 、チャンペインにて開催)の会報、pp.97−104で、二つのモデルを提供 している。同会報を参考までにここに掲げる。 本文献は、ディスクドライブの固有値とモード型を正確に決定するため、誤っ た要素を使うことなく必要なパラメーターを組み入れた総括的なパラメーターモ デルを提示している。これらには軸受け剛性とディスクのたわみ剛性が含まれて いる。完全なドライブを得るため、本モデルから得られた計算結果を、サーボ機 構による位置のズレとディスク振動の両方の実験測定値とで比較する。 剛体ディスクモデル 図1Bに示したシステムをまず考える。剛体の回転子が2つのフレキシブル軸 受けサポート部に取り付けられたとする。 標準的なラグランジュ法で運動方程式を導き出すと、以下の一連の方程式が得 られる。 1からE4までの4項はそれぞれ、二つの軸受けカートリッジに関する半径方 向、クロスカップル方向、回転方向、軸方向の剛性である。これらの剛性は、両 軸受けが共に玉軸受けの場合、一つのボールに関して接触する直径のラインを越 えて測定した剛性を線形化したものに依存する。このボールの剛性は、問題とさ れる軸受けの幾何学に関するヘルツ接触問題の解答から導き出される。 このシステムの方程式の固有値とモード型は数値的に評価できる。これにより 図2に示した5種類のモードがでてくる。これらは前方回転ジャイロスコープモ ード16と後方回転ジャイロスコープモード18、前方回転円柱モード20と後 方回転円柱モード22、軸モード24である。 フレキシブルなディスクモデル 剛体ディスクモデルはスピンドルモーターの基本的な動的挙動をよく理解させ るが、ディスクドライブはスピンドルに取り付けられた薄いフレキシブルディス クが積層されたものとして特徴づけられるのが典型的である。これらディスクの フレキシビリティが、完全なドライブの力学では重要な役割を果たす。 図3に示すように、内径上では固定され外形上では拘束を受けない薄い等方性 の平たい環状プレート30を考え、Vを横向きの変位とする。プレートの固有値 とモード型は、プレートの運動に関する一般方程式を解くことで知ることができ る。 固有値問題の解は、図4に示すように一連の直径と円周のモード型(n,m) が対応した固有値を有したものという結果になる。完全な解は、(1)ジョン・ M・バンス著「ターボマシン類の回転子力学」、1998年、ニューヨーク、ジ ョン・ウィリー&サンズ社、(2)テドリー・A・ハリス著「転がり軸受けの分 析」、1992年、ニューヨーク、ジョン・ウィリー&サンズ社、(3)フレド リック・F・エーリッヒ編「回転子力学ハンドブック」、1992年、ニューヨ ーク、マックグロウ・ヒル社、(4)ハーバート・ゴールドスタイン著「古典力 学」、1980年、第2版、アディソン・ウェスリー社刊、(5)A.J.マッ クレオド、ビショップ・R.E.D.共著「円形平面プレートの強制振動」、1 965年、ロンドン、機械工学研究所、機械科学工学諭文第一集の中に示されて おり、 参考までにここに掲げる。最も重要なのは(0,0)と(1,0)のモードであ る。これらのモードはディスクドライブの力学において最も重要な役割を果たす 。この二つのフレキシビリティはシステム全体の軸方向かつ旋回方向の剛性を下 げる働きをする。 ディスクのフレキシビリティを説明するため、図5に示すモデルを用いる。本 モデルでは、第2の慣性質量32とスプリングセット34、35を組み込み、デ ィスクをモデル化する。このように追加すれば(0,0)と(1,0)のディス クモードの効果を正確に子測させるはずである一方、このモデルはより次数が高 いディスクモードの影響を正確に示すに十分なフレキシビリティを有していない ことに注意されたい。 および このモデルで予想される8つのモードのうち、最低振動数を持つ3つの固有値 が主たる関心対象となる。典型的な玉軸受けスピンドルの場合、これらは前方ジ ャイロモード、後方ジャイロモード、第一軸モードである。これらは、サーボ方 式制御において位置のズレを引き起こすのに十分な振幅を持つモードである。 標準的なマウント法に並行して能動システムを加えることによりディスクドライ ブの振動特性を修正する能力を示す事例 この例に従って、上記のスピンドルモーターとディスクに理論的な衝撃を加え る。上述の方程式(A)に基づくシュミレーションは、回転軸が回転ジャイロス コープモード(図2ではジャイロモードと名付けた)で動くことを示す。以下の 図8A、8B、8Cは回転軸の角回転α、βの時間的変化を示す。 図1Aに理論的な衝撃を受けたスピンドルモーターが示され、衝撃はディスク 10の回転軸50からある距離だけ離れている。ディスクシステムが衝撃を受け ると、前方/後方ジャイロモードはサーボ制御中に位置のズレを引き起こすのに 十分な振幅を持つモードである。図6,7,8A−8Cは回転軸の角回転αと角 回転βを示す。例えば、図6に示すzy平面図で、角度βはX軸回りに起こる回 転軸の角回転を定義することになる。 図7はx軸(β)とy軸(α)回りに起こるディスクの回転軸の角回転をさら に明確に示している。上述した一連の方程式に基づくシュミレーションは、回転 慣性体の回転軸が回転ジャイロスコープモードに従って動くことを示している。 図8A−8Cは回転軸の角回転α、βの時間的進展を示す。これらの図は回転子 やディスクパックの非減衰共振運動を示す。 図8Aは時間関数であるαとβ(ラジアン)をパラメーター表示したものであ る。別に示してある、図8Bはα(ラジアン)を時間(秒)の関数としてプロッ トし、図8Cはβ(ラジアン)を時間(秒)の関数としてプロットしている。 ディスクのジャイロスコープ運動のプロットα、βが時間関数として一旦測定 されると、次は本発明に従って、ディスクないし回転体の揺れを測定して得る式 の導関数を用いると、減衰を電子的に調整できる。この導関数は、電磁能動減衰 システムないし同等の能動減衰システムに対する制御信号として用いられるが、 この能動減衰システムは、ディスクのジャイロスコープ運動ないし共振運動に比 例して時間とともに修正される効果を有する。 上述した揺れの度合いを減らすために、図1B、図5、図9に示す標準的なマ ウント法に並行して能動システムを加えることができる。本図によれば、以前は マウント34で支えられていたディスク30に、能動減衰支持マウント60が加 わっている。このシュミレーション例では、能動システム60で減衰力を導入し て半径方向の力を生み出しており、その力の成分FxとFyは角回転αとβの導 関数に比例する。上記の一連の方程式Aに基づくシュミレーションは回転慣性体 の回転軸が、能動システムによって素早く減衰される回転ジャイロスコープモー ドに従って動くことを示している。理論的モデルによる本能動減衰装置を導入し た結果は図10A−10Cに示される通りで、図10Aは時間関数としてαとβ (ラジアン)をパラメータ表示し、図10Bは時間関数としてα(ラジアン)を プロットし、図10Cは時間関数としてβ(ラジアン)をプロットしている。 先の一連の方程式に基づくシュミレーションは、回転慣性体の回転軸は能動シ ステムによって素早く減衰された回転ジャイロスコープモードに従って動くもの であるということを立証した。振動運動の素早い減衰を示す図10A、10B、 10Cを図8A、8B、8Cとそれぞれ比較すると、これらのシュミレーション は本方法で達成し得る結果を示している。 上記の理論的な例を適用すれば、標準的マウント法に並行して能動システムを 付け加えることでシステムの振動特性を変更できるという事実が示されている。 この事例は実際的な事例であり、以下の図で説明する。 この事例では、能動システムはモーター自体をアクチュエーターとして用いて おり、モーターの固定子が半径方向の力を磁石に直接かけるのに使われている。 図11は、モーター自体の固定子と回転子の間に加えられた能動システムをyz 平面に表す。減衰力を生み出すために、アクチュエータ60(図9)は、回転軸 の角回転αと角回転βの導関数に等しくなるように計算されたx成分とy成分を もつ半径方向の力を作り出す。図12は、半径方向の力のy成分をyz平面に示 す。この成分はβとリンクした角速度に比例する。本例では、減衰力を作るため に用いられるアクチュエーターはスピンドル自体である。磁石やスタックのよう なスピンドルの構成部品には追加の巻線をして、必要な減衰力を作り出す半径方 向の力を生み出させる。 図13A、13Bはコイルの異なる組み合わせにより、トルク(図13A)な いし半径方向の力(図13B)を回転子磁石上に加えることが可能であることを 示す。図13Aと13Bの差はコイル巻線中の電流の方向によるものである。図 13Aの場合、巻線120、122には同方向の電流を流し、図示の力を作り出 し、合成トルクが生じる。図13Bの場合、巻線124、126には、位相が1 80度ずれた逆方向の電流を流し、半径方向に必要な合力を作り出している。あ る一定の強さの電流をかけることにより、どんな振動も減衰させる合力を作り出 せる。 図14に示す追加の2つの位相巻線150、152は、8極のスピンドルモー タ130の12個のスロット内に取り付けられている。スロットと極が他の構成 であっても同様に利用できる。この巻線の2相に2つの一定電流を流すと、90 度の位相差を有する2つの回転方向の力が生まれることになる。 図15は、デカルト座標系の成分FxとFyによって決まる半径方向の力を作 り出すために、図14の2相の巻線を与える電子装置のブロック図を示す。同期 マルチプライアは、2つの電流の余弦値相当分(iPh1とiPh2)を、半径方向の 力のデカルト座標系での成分FxとFyの関数として処理するが、これら両成分 は加えられた衝撃を表している。2つの電流増幅器162が使われ、2相の半径 方向の力を発生させる巻線150、152を与える。 同期マルチプライア160を同期させるために、他に3つの入力を与えねばな らない。 −モーター速度に比例した振動数をもつインプットクロックCK164、この信 号は、一定速度で作動する製品用の関数発生器で発生できる。 −電気的期間毎に一パルスを有するリセット信号166、この信号は、正常な駆 動電流をモータ−130に供給するモーター駆動装置168で供給できる。 −生成された半径方向の力の方向を調整可能にするプログラム化された位相遅延 スイッチ170。 図16は、減衰されるべき運動をαとβで検知し、減衰力を生み出すためにモ ータの電流を制御する完全なシステムのブロック図である。2つのセンサー17 4、176(容量性のプローブ)で、αとβによって定まる回転軸の角度の位置 を測定する。コームフィルター180で、揺れの繰り返しにより作られる信号の 繰り返し部分を取り出す。回転軸の角度の位置を与える最終シグナルαNRRとβN RR を用いて、導関数操作182により減衰力の成分x、成分yを計算する。この 導関数操作は数学の分野ではよく知られたアルゴリズムなので、ここには詳述し ない。減衰力のデカルト座標系の成分は同期マルチプライアの入力190、19 2であり、このマルチプライアが、減衰力を作り出す力を発生させる巻線150 、152に流れなければならない2つの電流を計算する。 図17A−17Dを添付し、本発明により達成された改善を示す。図17Aは スピンドルモータのディスク上に加わった衝撃に対する応答を測定したものであ る。測定された曲線は、回転軸の角回転α、回転軸の角回転β、回転毎に衝動を 与えるトリガー信号である。本測定結果は、ディスクに加えられた衝撃が、回転 子とディスクの回転軸に低い減衰共振運動を作り出していることを示す。この運 動は少なくともスピンドルが8回転する間続く。 図17Bは、上述の能動システムで能動的に減衰されるスピンドルモーターが ディスクに衝撃を加えられた際の応答を測定結果である。測定された曲線は回転 軸の角回転α、回転軸の角回転β、回転毎に衝動を与えるトリガー信号である。 本測定結果は、ディスクに加えられた衝撃が、回転子とディスクの回転軸に充分 に減衰された共振運動を作り出していることを示す。この運動はスピンドルが1 回転する間すら続かない。 図17Cは、能動的な減衰を受けないスピンドルモーターのディスクに加えら れた衝撃への応答をリサージュ図でプロットしている。測定された曲線は回転軸 の角回転αと回転軸の角回転βである。 図17Dは、上述の能動システムで能動的に減衰されるスピンドルモータのデ ィスクに加えられた衝撃への応答をリサジュー図でプロットしている。測定され た曲線は回転軸の角回転αと回転軸の角回転βである。 要するに、基本要素が図11、12で表されるスピンドルモーターに取り付け られたディスクのようなシステムにおいて振動の度合いを減らすため、ディスク を支えるディスクドライブに能動システムが加えられている。この事例では、角 回転α、βの導関数に比例する2つの半径方向の力を生み出すために能動システ ムで減衰力を導入する。このシステムの有効性は、考慮されている本システムの 質量全体の中心が軸受け間の回転軸50の上にあると仮定している。ディスク1 0は軸受け14で支えられたハブ上で回転する。コイル62と層状構造をした磁 石60との相互作用に応答して、回転が軸50回りに起こる。上述のジャイロス コープ運動の振動を減衰させるため、第二次電磁フィールドを加えることで、回 転子の磁石に半径方向の力を加えることができよう。この電磁フィールドは、磁 石に加えられ、ディスクのジャイロスコープ運動の速度に比例し、さらにこのデ ィスク運動を減衰させ安定させることになろう。 上述の一連の方程式5に基づいたシュミレーションは、回転慣性体の回転軸が 能動システムによって素早く減衰される回転ジャイロスコープモードに従って動 くことを立証した。図10A、10B、10Cをそれぞれ図8A、8B、8Cと 比較すると、シュミレーションが示す揺れ運動の素早い減衰はこの方法で達成さ れることがわかる。 上述の事例は、前方回転ジャイロスコープモード、後方回転ジャイロスコープ モードが減衰された特例を扱っている。これらモードは、ディスクドライブ製品 において、ヘッド位置のズレを起こすに十分大きな振幅を持つモードであるとい うことが、好適実施例の記述の前置きの部分で立証されている。これらが他の回 転システム製品で重要なエラーの原因になり得ることもさらに立証されている。 他の製品ないし回転システムでは、図2に示す前方、後方回転ジャイロスコー プモード、前方、後方回転円柱モード、軸モードの5つのモードを減衰すること が必要あるいは望ましいであろう。その場合、こうした能動システムは、少なく とも、(A)半径方向の2つの力(質量中心の両側で回転軸に対し加える)と、 (B)Z方向に加える垂直方向の力と、を与える必要があろう。 本発明の方法が、振動運動の式を展開し、それから導関数を用いるという条件 で説明されていることも注目されるべきことである。時間ないし空間に対してこ うした導関数を求め得ることは注目されるべきであり、本システムの運動の速度 を式で表すことのみが必要なのである。このことに関しては、運動速度の式を適 切なセンサーにより直接展開することもできる。 本発明に対する代替案は、本発明の開示を検討する当業者にすれば明らかなも のであるが、以下の請求項目の範囲によってのみ制限を受けることになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロイトールト ハンス アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95060 サンタ クルーズ ガーキー ス トリート 849 (72)発明者 フロイリー クリスチャン スイス ツェーハー2842 ロッセマイソン アウ トロッヘル 79

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.回転システムの振動運動の式を展開することと、当該式の導関数を採用する ことと、前記運動を減衰するため前記回転システムに前記導関数に基づき位相 のずれた能動的な減衰力を加えること、から成ることを特徴とする回転システ ム中での共振を減衰する方法。 2.振動運動が、回転するジャイロスコープモードで動くシステムの中心回転軸 を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.回転システムが、システムの中心回転軸を定める中心軸を有しかつ前記非減 衰振動運動を受ける少なくとも1つのディスクを支える、スピンドルモーター であることを特徴とする請求項2に記載の方法。 4.振動運動が、直交する2軸のまわりの2つの角回転α、角回転βの関数とし て定義されることを特徴とする請求項2に記載の方法。 5.振動運動が、直交する2軸のまわりの2つの角回転α、角回転βの関数とし て定義される、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。 6.前記能動減衰システムが、角回転αと角回転βの導関数に比例する半径方向 の2つの減衰力を導入することを特徴とする請求項4に記載の方法。 7.前記能動減衰システムが、角回転αと角回転βの導関数に比例する半径方向 の2つの減衰力を導入することを特徴とする請求項5に記載の方法。 8.半径方向の減衰力が、前記ディスクの下側の前記中心軸にかけられることを 特徴とする請求項6に記載の方法。 9.半径方向の減衰力が、前記ディスクの下側の前記中心軸にかけられることを 特徴とする請求項7に記載の方法。 10.中心軸が上部と下部の両軸受け上で支えられ、システム全体の質量中心が両 軸受けの間に定められていることを特徴とする請求項8に記載の方法。 11.中心軸が上部と下部の両軸受け上で支えられ、システム全体の質量中心が両 軸受けの間に定められていることを特徴とする請求項9に記載の方法。 12.前記中心軸が前記中心軸と共に回転する回転子磁石を支えられ、前記半径方 向の能動減衰力が前記中心軸に加えられる、ことを特徴とする請求項10に 記載の方法。 13.前記中心軸が前記中心軸と共に回転する回転子磁石を支えられ、前記半径方 向の能動減衰力が前記中心軸に加えられる、ことを特徴とする請求項11に記載 の方法。 14.アクチュエータで生成され、センサーで測定された回転軸の位置によって制 御される回転力ベクトルを加える回転システム中で、スピン軸を精密に位置決め するないし機械振動を減衰させる方法であって、a)力は、測定された位置ない し変位に対し90度の位相差を有し、b)力は、回転軸位置の速度に比例し、前 記速度の逆方向を向いている、ことを特徴とする方法。 15.所定の位置にある回転システムのスピン軸を安定させる方法でありて、前記 回転システムが、慣性荷重と前記回転子を支えるための軸受け手段から成るそう した方法が、前記スピン軸の位置ないし前記スピン軸の振動運動の式を展開する ことと、順次スピン軸の位置を安定させ、前記スピン軸の振動運動を減衰させる 力を計算して作り出すために前記の式を解析すること、から成ることを特徴とす る方法。 16.加えられる力が、回転子位置の導関数ないし前記回転子の振動運動の速度の いずれかに比例することが立証されていることを特徴とする、請求項15に記載 の方法。 17.回転システムが電磁アクチュエーターを含み、前記電磁アクチュエーターを 利用して力を加えることを含んでいることを特徴とする、請求項16に記載の方 法。 18.前記電磁アクチュエーターが、前記スピン軸を囲む回転磁石と固定巻線とか ら成り、前記振動運動を減衰させる前記の力をかけるため前記固定巻線に電流を 流すことを含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。 19.相対的に回転する磁石と巻線から成り前記スピン軸を囲むモータを前記回転 システムが含む、ことを特徴とする請求項18に記載の方法。 20.前記モータの磁石と前記の安定したアクチュエーターの磁石とは、共通の磁 石であることを特徴とする請求項19に記載の方法。 21.回転システムが、前記スピン軸から成る中心軸を有しかつ回転システムの 中心回転軸を定めるスピンドルモーターであり、また前記回転システムの慣性荷 重が、前記非減衰振動運動を受ける少なくとも1つのディスクから成る、ことを 特徴とする請求項20に記載の方法。 22.振動運動が、直交する2軸のまわりの2つの角回転α、角回転βの関数とし て定義されることを特徴とする請求項21に記載の方法。 23.半径方向の減衰力が、前記ディスク下の前記中心軸に加えられることを特徴 とする請求項22に記載の方法。 24.中心軸が上下の両軸受けで支えられ、システムの質量中心が両軸受けの間に 定められていることを特徴とする、請求項23に記載の方法。 25.前記中心軸と共に回転する回転子磁石を前記中心軸が支え、前記半径方向の 能動減衰力が前記中心軸に加えられることを特徴とする、請求項24に記載の方 法。
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