JP2000507441A - 植物病原生物 Phytophthora infestansに対する耐性の源としてのLycopersicon pimpinellifolium - Google Patents

植物病原生物 Phytophthora infestansに対する耐性の源としてのLycopersicon pimpinellifolium

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、P.infestans病原型0および1のトマト株に対して耐性があるトマト植物(Lycopersiconesculentum)を包含する。P.infestans病原型0および1のトマト株に対して耐性のあるLycopersicon pimpinellifolium植物を使用して、本発明のトマト植物を構築する。本発明で使用される好ましいLycopersicon pimpinellifoliumは、LA2533として示される。

Description

【発明の詳細な説明】植物病原生物 Phytophthora infestansに対する耐性の 源としてのLycopersicon pimpinellifolium 発明の背景 1世紀以上の間、トマトおよびポテト植物における斑点病(late bli ght)は、植物育種者に懸念の原因になってきた。斑点病は、寒冷で湿潤な気 候を示す地域によくあり、湿度が高い雨季には壊滅的であり得る。斑点病は、世 界中の問題であるが、米国東部、メキシコおよび極東において特に問題となって いる。 斑点病は、Phytophthora infestans(P.infes tans)と呼ばれる真菌によって起こされる。Phytophthora i nfestansは、植物残骸、ジャガイモ塊茎、及びナス科雑草(Solan aceousweeds)で生き延びることができる。この真菌の胞子は、一般 に風雨の強い期間の間、ばら撤かれる。一方、この真菌は、感染した植物の残骸 および果実に伝染する。トマト植物の葉、 茎および果実に付着した胞子は、植物組織にすぐに感染して、組織の崩壊そして 最終的な植物の死を引き起こし得る。 現在のところ、トマトのP.infestansについて記載された2つの生 理学的病原型(race)がある。第一は、耐性遺伝子を含まない市販の品種に 病原性のあるP.infestans病原型0である。第二は、Ph1耐性遺伝 子を含む市販の品種に病原性のあるP.infestans病原型1である。 1952年に、P.infestansに対する耐性が、野生トマト近縁系統 Lycopersicon pimpinellifoliumで報告された。 この耐性は、P.infestans病原型0のトマト株に対する耐性を付与す る単一の優性遺伝子(Ph1;公式的にはTR1として知られる)によって付与さ れることが分かった。しかし、P.infestans病原型1のトマト株は、 Ph1によって付与される耐性を克服する。Gallegly,M.E.、「ト マトにおける斑点病真菌類に対する耐性(Resistance to the Late Blight Fungus in Tomato)」、キャンベ ル植物科学セミナー(Cempbell Plant Science Seminar)、116頁(1960年)参照。さらに、多 遺伝子耐性は、トマト系West Virginia700(P1204996 )で同定された。この耐性は、完全ではなく、P.infestans病原型0 および1に対する耐性のみが得られる。環境条件が、P.infestans病 原型1の発生に好ましい場合、これらの耐性植物は、重大な病害を被った。 栽培されたトマト、Lycopersicon esculentumは、米 国および世界中で最も重要な野菜の内の1つであり、毎年、米国だけで数百万ト ンが生産されている。上記作物の商業的重要性により、栽培品種を改善する一定 の努力がなされてきた。したがって、P.infestans病原型1に耐病性 を示す栽培トマト品種が必要とされる。 P.infestans病原型1のトマト株に対する耐性の源として使用でき る新規Lycopersicon pimpinellifolium栽培品種 を開示することが本発明の目的である。P.infestans病原型0および 1のトマト株に耐性であり、且つ、野外において発病圧が高い場合でもP.in festans病原型1に対する耐性を示す Lycopersicon esculentum植物を提供することがこの発 明の別の目的である。発明の要旨 本発明は、P.infestans病原型0および1のトマト株に対して耐性 であるトマト植物(Lycopersicon esculentum)を生産 する方法を包含する。これらの植物は、P.infestans病原型0および 1に対する耐性を付与する新規対立遺伝子を含むことが見出されたLycope rsicon pimpinellifolium植物を、Lycopersi con esculentumと交雑させることによって製造される。交雑を行 った後、種子を収集し、植物に再生する。生じた植物を、P.infestan s病原型0および1のトマト株に対する耐性について評価する。耐性を示す植物 を、同定し、選択する。これらの選択された耐性植物は、P.infestan s病原型0および1のトマト株に耐性である商業的に許容しうる品種を得るため に、所望の表現型を示す他のLycopersicon esculentum 系と戻し交雑させる。この方法は、P.infestans病原型0および1の トマト株に耐性であるトマト植物(Lyc opersicon esculentum)になる種子を生産するのにも使用 できる。 P.infestans病原型0および1に対する新規耐性を示すことが見出 され、続いてL.esculentumとの交雑に使用されたLycopers icon pimpinellifolium選択物は、LA2533として示 され、それは、本発明者によってHope84とも呼ばれた。 本発明の植物は、プロトプラスト融合によっても生成できる。プロトプラスト 融合によって植物を生成するために、P.infestans病原型0および1 のトマト株に耐性であるLycopersicon pimpinellifo liumのプロトプラストを、Lycopersicon esculentu mのプロトプラストと一緒に得る。その後、2種のプロトプラストは、当業者に 知られる標準プロトプラスト融合方法を使用することによって融合される。得ら れた異質遺伝子細胞を植物に再生して、P.infestans病原型0および 1のトマト株に対する耐性について評価する。耐性植物を同定し選択する。 本発明の方法にしたがって製造されたLycopersicon esculentum植物は、P.infestans病原型0および1のトマ ト株に対して耐性であり、野外において発病圧が高い場合でもP.infest ans病原型1に対する耐性を示す。 本発明は、P.infestans病原型0および1のトマト株に対して耐性 を付与する対立遺伝子を包含するトマト植物および上記トマト植物によって生成 される種子も包含する。発明の詳細な説明 本発明は、P.infestansのトマト株に対して耐性であるトマト植物 (Lycopersicon esculentum)の創出を包含する。P. infestansのトマト株にさらされたときに、ある植物が、病徴を示さな いか、または感受性植物に比較して実質的に少ない病徴しか示さない場合、当該 植物は、耐病性であると言われる。本発明の植物はP.infestans病原 型0および1のトマト株に対して耐性であるので、新規である。 本発明の発明者は、P.infestans病原型0および1のトマト株に対 する耐性を付与する対立遺伝子を含有するLycopersicon pimp inellifolium 植物を発見した。これらのLycopersicon pimpinellif olium植物は、P.infestans病原型0および1のトマト株に対し て耐性であるトマト植物(Lycopersicon esculentum) の創出に使用できる。例えば、LA2533として示されるLycopersi con pimpinellifoliumを用いて、本発明の植物を創出した 。LA2533として示されるLycopersicon pimpinell ifoliumは、本発明者によってHope84とも呼称される。LA253 3(Hope84)の種子は、ブタペスト条約の規定によってメリーランド20 852、パークローン・ドライブ12301のthe American Ty pe CultureCollectionに寄託された。上記種子は、199 5年12月14日に寄託され、ATCC受託番号97382を受けた。さらに、 LA2533(Hope84)は、請求により、カリフォルニア州、デイビスの カリフォルニア大学デイビスにあるリック・センターから入手可能でもある。 本発明者は、LA2533植物が、P.infestans病原型0および1 のトマト株に耐性を示すことを発見した。こ の知見が得られるまでは、LA2533として示される植物のP.infest ans病原型0および1に対する耐性は、知られていなかった。LA2533と して示されるLycopersicon pimpinellifolium植 物は、P.infestans病原型0および1のトマト株に対する耐性を付与 する対立遺伝子を含有する。しかし、当業者は、当該対立遺伝子を含有し、P. infestans病原型0および1のトマト株に耐性である任意のLycop ersicon pimpinellifoliumを本発明に使用することが できることを認識する。 本発明の植物は、伝統的な育種技術によって製造することができる。例えば、 LA2533として示されるLycopersicon pimpinelli folium植物の種子を使用できる。LA2533の種子を、温室または野外 で播種する。得られた植物を、P.infestans病原型0および1のトマ ト株にさらす。充分に発病圧をかけた後、最良の耐性を示す植物体を選択する。 P.infestans病原型0および1に対する耐性は、2つの方法で測定す ることがきる。P.infestansに対する耐性を測定する第一の方法は、 「温室スクリーン」と呼ばれるものを使用することを包含する。温室スクリーン では、トマト実生を、第5本葉(trueleaf)が出現し始めるまで育成す る。この時点で、植物に、1ミリリットルの溶液当たり10,000胞子嚢の濃 度で、P.infestans病原型1の胞子嚢懸濁液を散布する。接種後、当 該植物を、24時間、100%湿度のチャンバー内に置く。次に、それらを湿潤 チャンバーから温室ベンチに移して発病させる。およそ7日で耐性植物を同定し 、選択する。その後、当該植物に、同様の方法でP.infestans病原型 0の懸濁液を用いて2回目の散布をすることができる。しかし、P.infes tans病原型1に耐性のあるトマト植物がおそらく同様に病原型0にも耐性で あることが当業者に一般によく知られているので、P.infestans病原 型0に対する耐性について植物を度々試験する必要はない。 P.infestans病原型0および1に対する耐性を測定する第2の方法 は、野外スクリーンを包含する。野外スクリーンは、気候条件が自然の感染およ び発病に好ましい野外に実生を移植することを包含する。発病後、植物が果実を つけ始めた頃、耐性植物を同定し、選択する。 本発明の発明者は、本発明の方法によて製造された植物がP.infesta ns病原型0および1に対して耐性であるかまたは感受性であるかを評価するた めに発病評価区分のスケールを考案した。発病評価区分のスケールは、1から5 の数字で示され、それらの数字は以下の意味を有する:1は、病斑がないかまた は葉のみに小さな病斑があることに対応し;2は、葉に病斑がないかまたは小さ な病斑があり、葉の病班が拡大し葉柄に小さな病斑(直径2mm)があることに 対応し;3は、葉に病斑がないかまたは小さな病斑があり、葉の病斑が拡大して 葉柄に小さな病斑(直径2mm)があり、かつ葉柄の病斑を拡大していることに 対応し;4は、葉に病斑がないかまたは小さな病斑があり、葉の病斑が拡大して 葉柄に小さな病斑(直径2mm)があり、葉柄の病斑が拡大し、かつ茎に小さな 病斑(直径2mm)があることに対応し;そして5は、葉に病斑がないかまたは 小さな病斑があり、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径2mm)があり 、葉柄の病斑が拡大し、茎に小さな病斑(直径2mm)があり、かつ茎の病斑が 拡大するか、または植物が死滅することに対応する。3未満の発病評価区分スケ ールを示す植物は、耐性であると考えられる一方で、3またはそ れより大きい発病評価区分スケールを示す植物は、感受性であると考えられる。 伝統的に、ほどんどの植物育種者は、P.infestansに耐性を示すト マトを評価したり、同定したりそして選択したりしていない。ほとんどの育種者 は、この真菌の存在がそれらの全体の作物を壊滅させ得るという懸念を持たず、 P.infestansについて研究しない。その代わり、ほとんどの育種者は 、上記真菌にそれらの作物に影響を及ぼさせないよう努力するなかで、殺菌剤を 散布してP.infestansを防除する。 その後、最善の耐性を示す植物を、1方の植物から得た花粉を他方の柱頭に載 せることによって、市販のトマト植物(L.esculentum)と交雑させ る。トマト果実が発生した後、種子を収集する。種子は、植物体に育成され、耐 病性について評価される。耐性植物は選択され、植物型(有限対無限)、果実サ イズ、形状、香り、色および長い貯蔵寿命のような所望の表現型の特徴を保持す る市販のトマト植物と戻し交雑できる。所望の表現型特徴を持ち、P.infe stans病原型0および1のトマト株に耐性である品種が得られるまで、戻し 交雑 を継続し得る。生じる植物は、野外において、高い発病圧下でもP.infes tans病原型1に対して安定である。 Lycopersicon esculentumが閉鎖花であることに注目 するのは興味深い。したがって、Lycopersicon pimpinel lifoliumとLycopersicon esculentumとの間で 交雑受粉が、ヒトの技術介入なしになされるということは野外では非常におこり にくい。P.infestans病原型0および1に対する耐性を付与する対立 遺伝子についての同定、選択および戻し交雑が自然に起こることもありそうにな い。 プロトプラスト融合も、本発明の植物を創出するのに使用できる。例えば、第 一のプロトプラストを、LA2533として示されるLycopersicon pimpinellifoliumから得、第二のプロトプラストを、Lyc opersicon esculentumから得る。その後、2種プロトプラ ストを、当業界でよく知られた従来のプロトプラスト融合方法を使用して融合さ せる。 例えば、プロトプラスト融合は、融合緩衝液、すなわち、膜を融合させる高い pH溶液の存在下で、凝集を起こすポリエチ レングリコール(PEG)を用いることによって達成できる。このような体細胞 ハイブリダイゼーションは、種間雑種又はその変形種の製造についてSundb ergら(Plant Science、43、155(1986年):参照に よりここに援用する)によって開示された条件下で達成し得る。しかし、当業者 は、プロトプラスト融合が、ポリエチレングリコール(PEG)を用いる以外の 方法でも達成できることを認識する。例えば、プロトプラストは、Koopら( 1989年)「細胞生物学での電気穿孔法および電気融合(Electropo ration and Electrofusion in Cell Bio logy )」、Neumanら編、355−365貞で「高等植物の予備選択単 一プロトプラストおよびサブプロトプラストを用いた電界誘導融合および細胞再 構築(Electric Field−induced Fusion and Cell Reconstruction with Preselecte d Single Protoplasts and Subprotopla sts of Higher Plants)」(参照によりここに援用する) で記載されるとおり電界誘導融合法を使用することによって融合し 得る。さらに、プロトプラスト融合は、Hauptmannら、「アミノ酸類似 体耐性の相補性によって選択されるニンジン対タバコの体細胞ハイブリッド(C arrot×Tobacco Somatic Cell Hybrids S elected by Amino Acid Analog Resista nce Complementation)」、第6回国際プロトプラストシン ポジウム、バーゼル、1983年8月12−16日(参照によりここで援用する )によって記載されるとおり、デキストランおよびポリビニルアルコールを用い て達成できる。 非限定的例示として、本発明の実施例を以下に示す。 実施例1 数種の異なる植物を、P.infestans耐性の有無について評価した。 以下の種子を得た。LA373として示されるL.pimpinellifol ium、LA1338として示されるL.esculentum var.ce rasiforme、LA1375として示されるL.pimpinellif olium、LA2650として示されるL.hirsutum、およびLA2 533(Hope84)として示 されるL.pimpinellifolium。これらの種子の全ては、カリフ ォルニア州、デイビス(Davis、California)のカリフォルニア 大学デイビス校にあるリック・センターから得た。Hope33は、P.inf estans病原型0および1に耐性を示すトマトの系統である。Celebr ityおよびFandangoは、P.infestansにいかなる耐性をも 示さない市販の品種である。 種子を温室で播種した。トマト種子を土壌(50%ビートモス、50%砂)に 播き、温室(日中75°Fおよび夜間70℃の温度)にあるベンチに載せ、必要 に応じて潅瀧した。トマトの実生が第5本葉段階に達したとき、それらにP.i nfestans病原型1を接種した。実生に、1ミリリットルの溶液当たり1 0,000胞子嚢の濃度で、P.infestansの胞子嚢の懸濁液を流れ落 ちるようになるまで散布した。接種後、植物を100%湿度のチャンバー内に2 4時間に置いた。次に、植物の覆いを除き、発病させた。接種後およそ7日目に 、以下の発病評価区分を用いて耐性植物を同定し選択した。上で記述されたこれ らの同じ系統を、P.infestans病原型0についても同じ方法で評価し た。発病評価区分 : 1=病斑がないかまたは葉のみに小さな病斑がある。 2=上述に加えて、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径2mm)がある 。 3=上述に加えて、葉柄の病斑が拡大している。 4=上述に加えて、茎に小さな病斑(直径2mm)がある。 5=上述に加えて、茎の病斑が拡大しているか、または植物が死滅する。 発病評価区分の結果を、表1に示す。 上記表により、LA2533として示されるL.pimpinellifol ium植物は、P.infestans病原型0および1に対して高いレベルの 耐性を示した一方で、LA373および1375として示されるL.pimpi nellifolium系統は、高レベルの耐性を示さなかったことが分る。 実施例2 LA2533として示され、Hope84とも呼称されるL.pimpine llifolium植物を、Fla7065として示されるトマト(L.esc ulentum)植物と交雑させた。植物Fla7065は、フロリダのフロリ ダ大学でJay Scott博士の育種プログラムから得られた、有限の、大き な果実の、均一な緑の、フレッシュマーケットの、確定的近交育種系である。こ の交雑から得られた種子(F1)を、土壌に播き、温室で育成し、実施例1で先 に記述したとおりに、P.infestans病原型1で接種した。このスクリ ーンから得た実生のすべてが、実施例1に記述したのと同じ発病評価区分を用い て、1または2と評価され、それによって、それらがP.infestans病 原型0および1に耐性であったことが示された。これは、耐性に関与する遺伝子 が優性形態で遺伝することを示唆する。 実施例3 実施例2で記述されたF1植物を、自家受粉させた。この(F2)から得た実 生を、土壌に植え、温室で育成した。数週間後、この実生を、野外に移植し、ド ロップ灌慨により給水し、成熟するまで成長させた。開花前に、挿木を取り、土 壌に移植し、温室で育成した。2週間後、挿木を取り、P.infestans 病原型1の胞子嚢(濃度:10,000胞子嚢/ミリリットル)で接種し、24 時間100%湿度のチャンバー内に置いた。24時間後、植物を移動し、発病さ せた。14日後、挿木を、1〜5の発病評価区分スケールで評価した。使用した 発病評価区分は、以下のものであった:罹病格付け : 1=病斑がないかまたは葉のみに小さな病斑がある。 2=上述に加えて、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径2mm)がある 。 3=上述に加えて、葉柄の病斑が拡大している。 4=上述に加えて、茎に小さな病斑(直径2mm)がある。 5=上述に加えて、茎の病斑が拡大しているか、または植物が死滅する。 F2植物の発病評価区分による評価を表2に示す。 2.9またはそれ未満の発病評価区分を示す系統は耐性であると見なされた一 方で、3.0またはそれより大きい発病評価区分を示す系統は感受性であると見 なされた(71系統耐性:24系統感受性)。表2にあるデータは、3:1の耐 性対感受性の比を支持し、これは、耐性遺伝子座が優性遺伝である場合に期待さ れる値である。一方、多くの系は、2.0〜2.8の間の発病評価区分を示した 。本発明者は、この系は、異型接合体であり得ると確信する。そしてこれが真実 であれば、これは、耐性が部分的に優性であり、同型接合体植物が、異型接合体 植物より高いレベルの耐性を示すことを示唆する。 実施例4 実施例3で記述されたF2植物を、自家受粉させた。この(F3)から得た実 生を、土壌に植え、温室で育成した。数週間後、この実生を、気候条件が、P. infestans病原型1の自然感染および発病に好ましい野外に移植した。 感受性の対照植物(Celebrity)が死滅したことで、発病圧が高いこと が明らかである。植物が果実を付け始めたときに、植物を、1〜5の発病評価区 分スケールで評価した。使用した発病評価区分は、以下のものであった:罹病格付け : 1=病斑がないかまたは葉のみに小さな病斑がある。 2=上述に加えて、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径2mm)がある 。 3=上述に加えて、葉柄の病斑が拡大している。 4=上述に加えて、茎に小さな病斑(直径2mm)がある。 5=上述に加えて、茎の病斑が拡大しているか、または植物が死滅する。 結果を、以下の表3に示す。 上述の結果は、実施例3で記載されたF2植物から得た結果を確認する。F2 植物で確認された同型接合体耐性(94FH98、94FH99、94FH11 4、94FH120、94FH121、94FH148、94FH162、94 FH170、および感受性(94FH95、94FH110、94FH116、 94FH128、94FH129、94FH155、94FH178、94FH 188)植物は、F3植物で同じ発病評価区分を示した。耐性が、多数の遺伝子 (多遺伝子複合体)により付与された場合、その結果3:1の比に分離できず、 同型接合体耐性植物は、例示された様に容易にそして迅速に同定できない。 これらの具体例は、本発明のいくつかの態様を例示することを意図するもので あるから、ここに記載されそして請求される本発明は、ここに開示された特定の 具体例による範囲に限定されない。すべての同等の実施態様は、本発明の範囲内 にあることが意図される。実際、ここに示されそして記述されるものに加えて、 様々な本発明の修正は、上記記載から当業者には明らかである。このような修正 は、添付の請求項の範囲内に入ることも意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ワトスン,ジヨン・クレイグ フランス国、エフ―30250・ジユナ、シユ マン・ドユ・ビドウルル(番地なし) (72)発明者 バリニユー,ステイーブン・マーク アメリカ合衆国、フロリダ・33912、フオ ート・マイヤース、アイドルワイルド・ス トリート・6765

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. Phytophthora infestans病原型0および1のトマ ト株に対して耐性のあるトマト植物を生産する方法であって、 a. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるLycopersicon pimpinellif olium植物を供し、 b. Lycopersicon esculentum植物と、段階aで供 されたLycopersicon pimpinellifolium植物を交 雑させ、 c. 段階bでの交雑から得られた種子を収集し、 d. 該種子を植物に再生させ、 e. 段階dの植物を、Phytophthora infestans病原 型0および1に対する耐性について評価し、及び f. Phytophthora infestans病原型0および1に対 して耐性である植物を同定して選択する、 段階を包含する方法。 2. さらに、所望の表現型の特徴を示すLycopersicon escu lentum植物と、段階fで選択された植物を戻し交雑させ、交雑から得られ た種子を収集し、該種子を植物に再生させ、該植物をPhytophthora infestans病原型0および1のトマト株に対する耐性について評価し 、及び、Phytophthora infestans病原型0および1に対 して耐性である植物を同定して選択する段階を包含する、請求項1に記載の方法 。 3. 植物を発病評価区分スケールを用いて評価し、発病評価区分が1〜5の数 字系[ここで、1は、病斑がないかまたは葉のみに小さな病斑があることに対応 し;2は、葉に病斑がないかまたは小さな病斑があり、かつ葉の病斑が拡大して 葉柄に小さな病斑(直径2mm)があることに対応し;3は、葉に病斑がないか または小さな病斑があり、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径2mm) があり、かつ葉柄の病斑が拡大していることに対応し;4は、葉に病斑がないか または小さな病斑があり、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径2mm) があり、葉柄の病斑が拡大し、かつ茎に小さな病斑(直径2mm)があることに 対応し;及び、5は、葉に病斑がないかまた は小さな病斑があり、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径2mm)があ り、葉柄の病斑が拡大し、茎に小さな病斑(直径2mm)があり、かつ茎の病斑 が拡大しているか、または植物が死滅することに対応する]からなる、請求項1 に記載の方法。 4. Lycopersicon pimpinellifolium植物がL A2533である、請求項1に記載の方法。 5. Lycopersicon pimpinellifolium植物がA TCC受託番号97382号を有するLA2533である、請求項4に記載の方 法。 6. Phytophthora infestans病原型0および1のトマ ト株に対して耐性であるトマト植物を生産する方法であって、 a. ATCC受託番号97382号を有するLA2533として示されるL ycopersicon pimpinellifolium植物を、Lyco persicon esculentum植物と交雑させ、 b. 段階aでの交雑から得られる種子を収集し、 c. 該種子を植物に再生させ、 d. 段階cの植物を、Phytophthora infestans病原 型0および1に対する耐性について評価し、及び e. Phytophthora infestans病原型0および1に対 して耐性である植物を同定して選択する、段階を包含する方法。 7. さらに、段階eで選択された植物を、所望の表現型の特徴を示すLyco persicon esculentum植物と戻し交雑させ、交雑から得られ た種子を収集し、該種子を植物に再生させ、該植物をPhytophthora infestans病原型0および1のトマト株に対する耐性について評価し 、及び、Phytophthora infestans病原型0および1に対 して耐性である植物を同定して選択する段階を包含する、請求項6に記載の方法 。 8. 植物を発病評価区分スケールを用いて評価し、発病評価区分が1〜5の数 字系[ここで、1は、病斑がないかまたは葉のみに小さな病斑があることに対応 し;2は、葉に病斑がないかまたは小さな病斑があり、かつ葉の病斑が拡大して 葉柄に小さな病斑(直径2mm)があることに対応し;3は、葉に病斑 がないかまたは小さな病斑があり、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径 2mm)があり、かつ葉柄の病斑が拡大していることに対応し;4は、葉に病斑 がないかまたは小さな病斑があり、葉の病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径 2mm)があり、葉柄の病斑が拡大し、かつ茎に小さな病斑(直径2mm)があ ることに対応し;及び、5は、葉に病斑がないかまたは小さな病斑があり、葉の 病斑が拡大して葉柄に小さな病斑(直径2mm)があり、葉柄の病斑が拡大し、 茎に小さな病斑(直径2mm)があり、かつ茎の病斑が拡大しているか、または 植物が死滅することに対応する]からなる、請求項6に記載の方法。 9. Phytophthora infestans病原型0および1に対し て耐性であるトマト植物を生産する方法であって、 a. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるLycopersicon pimpinellif olium植物から得たプロトプラストを、Lycopersicon esc ulentum植物から得たプロトプラストと融合させ、 b. 得られた異質遺伝子細胞をLycopersiconesculent um植物に再生させて、Phytophthora infestans病原型 0および1のトマト株に対する耐性について評価し、及び、 c. Phytophthora infestans病原型0および1に対 して耐性である植物を同定して選択する、段階を包含する方法。 10. Lycopersicon pimpinellifolium植物が LA2533である、請求項9に記載の方法。 11. Lycopersicon pimpinellifolium植物が ATCC受託番号97382号を有するLA2533である、請求項10に記載 の方法。 12. 請求項1、6または9の方法によって生産された、Phytophth ora infestans病原型0および1のトマト株に対して耐性であるト マト植物。 13. 請求項12の植物によって生産された種子。 14. 請求項1、6または9の方法によって生産された、Phytophth ora infestans病原型0および1のトマト株に対する耐性を付与す る対立遺伝子を含むトマ ト植物。 15. 請求項14の植物によって生産された種子。 16. a. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるLycopersicon pimpinellif olium植物を供し、 b. Lycopersicon esculentum植物と、段階aで供 されたLycopersicon pimpinellifolium植物を交 雑させ、 c. 段階bでの交雑から生じる種子を収集し、 d. 該種子を植物に再生させ、 e. 段階dの植物を、Phytophthora infestans病原 型0および1に対する耐性について評価し、 f. Phytophthora infestans病原型0および1に対 して耐性である植物を同定して選択し、 g. 段階fの植物を、所望の表現型の特徴を示すLycopersicon esculentum植物と戻し交雑させ、 h. 段階gの交雑から生じる種子を収集して、phytophthora infestans病原型0および1のトマ ト株に対して耐性のあるトマト植物を得る、 段階を包含する方法によって生成された、phytophthora infe stans病原型0および1に対して耐性のあるトマト植物。 17. a. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるLycopersicon pimpinellif olium植物から得たプロトプラストを、Lycopersicon esc ulentum植物から得たプロトプラストと融合させ、 b. 得られた異質遺伝子細胞をLycopersiconesculent um植物に再生させて、phytophthora infestans病原型 0および1のトマト株に対する耐性について評価し、及び、 c. Phytophthora infestans病原型0および1に対 して耐性である植物を同定して選択する、段階を包含する方法によって生成され た、phytophthora infestans病原型0および1に対して 耐性であるトマト植物。 18. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるトマト植物となる種子を生産する方法であって、 a. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるLycopersicon pimpinellif olium植物を供し、 b. Lycopersicon esculentum植物と、段階aで供 されたLycopersicon pimpinellifolium植物を交 雑させ、 c. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるトマト植物になる段階bでの交雑から得られた種子を 収集する、 段階を包含する方法。 19. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるトマト植物となる種子を生産する方法であって、 a. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるLycopersicon pimpinellif olium植物を供し、 b. Lycopersicon esculentum植物と、段階aで供 されたLycopersicon pimpinellifolium植物を交 雑させ、 c. 段階bでの交雑から得られた種子を収集し、 d. 該種子を植物に再生させ、 e. 段階dの稙物を、Phytophthora infestans病原 型0および1に対する耐性について評価し、 f. Phytophthora infestans病原型0および1に対 して耐性である植物を同定して選択し、 g. 段階fの植物を、所望の表現型の特徴を示すLycopersicon esculentum植物と戻し交雑させ、 h. Phytophthora infestans病原型0および1のト マト株に対して耐性のあるトマト植物になる、段階gから得た種子を収集する、 段階を包含する方法。 20. Lycopersicon pimpinellifolium植物が LA2533である、請求項16、17、18または19に記載の方法。 21. Lycopersicon pimpinellif olium植物がATCC受託番号97382号を有するLA2533である、 請求項20に記載の方法。
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