JP2000507631A - 改善された燃焼速度を有するアジドポリマ - Google Patents

改善された燃焼速度を有するアジドポリマ

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも約5重量パーセントのアジド基を含むアジドポリマ;およびアクリル酸およびアセチレン性エステルまたはアミドから選択される反応基を有する少なくとも1つの多官能性親双極子からなる成分間の反応により形成されるポリマ物質であって、得られるポリマ物質がトリアゾリン基および/またはトリアゾール基を含む。更に、アジドポリマを上記の多官能性親双極子と反応させる工程を包含する、アジドポリマの燃焼速度を改善する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 改善された燃焼速度を有するアジドポリマ発明の分野 本発明はアジドポリマに関し、特に本発明は高エネルギー物質として使用され 得る架橋されたアジドポリマに関する。背景 アジド含有化合物およびポリマ(「アジドポリマ」)は、起爆剤および推進剤の 分野で重要である。何故なら、アジド(N3)基は、高エネルギー性であり、高 重量%の充填でポリマまたはオリゴマに取り込まれ得る。アジドポリマの有用な クラスは、オリゴマ、ポリマ、またはアジド置換ポリマとして記載されるコポリ マ、例えばグリシジルアジドポリマ(「GAP」)およびビス(アジドメチル)オキ セタンポリマ(「BAMO」である。一般に、重合生成物は、比較的低分子量のポリマ またはオリゴマ(例えば、500〜25,000の数平均分子量)である。あるいは、そ れは、より高分子量のポリマ(例えば、25,000〜100,000 MW)であり得る。例 えば、米国特許第3,694,383号;同第3,645,917号;同第4,483,978号;および同 第4,879,419号を参照のこと。 上記のアジドポリマが高エネルギー物質として使用されるアプリケーションに おいては、典型的にアジドポリマは混合されて、有用な様々な粒子を含有する液 体懸濁物に加工される。次に、アジドポリマは架橋されて、保存および利用に簡 便な固体物質を形成する。ジ-またはポリ-イソシアナートとアジドポリマの末端 のヒドロキシル基とを反応させる鎖伸長反応を通常用いてアジドポリマを有用な 固体に変化させる。 例えば、ヒドロキシル官能性アジドポリマは、多くの場合、ウレタン形成機構 を介してポリイソシアナートにより硬化される。しかし、アジドポリマを架橋す るこの方法は公知の欠点を有する。まず第1に、このアプローチは多機能性イソ シアナートの使用を含むが、これは、不幸なことに、高い毒性を有し、皮膚感作 の可能性を有する傾向がある。これらのイソシアナートを取り扱い時の危険性は 、(1)反応性がより低いかまたは(2)揮発性がより低い、より高分子量の架橋 物質を選択することによって軽減することができる。しかし、必要とされる硬化 時間および温度の増加のため、ポリイソシアナートの選択がこのように制限され るのは魅力を欠く場合がある。場合によって、架橋分子の骨格物質の質量の増加 による高エネルギー物質の希釈のため、これらのより高分子量イソシアナート架 橋剤は所望されない。更に、イソシアナートの任意の用途のため、比較的低エネ ルギーのウレタン結合を含むことによって高エネルギーポリマが希釈される。こ れらはシステムのエネルギーを更に低下させる。 アジドポリマを硬化するためのポリイソシアナートの使用には、他にも欠点が ある。イソシアナート架橋剤によるヒドロキシ基の硬化は、水分の存在による干 渉の影響を受けやすい。最終生成物(例えば充填剤)の他の成分中、または反応周 囲の雰囲気中に存在する水分は、硬化反応を阻害し得る。それゆえ、反応物質中 、所望の生成物の他の成分中、または反応周囲の雰囲気中に、水分が存在するこ とを防ぐために注意を払わなくてはならない。 もう1つの欠点は、多官能性イソチオシアナートで架橋した場合、アジドポリ マの架橋の程度が化学量論的要因により制限されることである。アジドポリマは 、末端ヒドロキシ基でポリイソシアナート とのみ反応することができ、アジドポリマは一般に僅か数個の末端ヒドロキシ基 しか含有せず、典型的には約2個または3個である。結果として、アジドポリマ をポリイソシアナートで架橋することにより有用な係数の固体反応生成物を得る のは困難であり得る。 総体的にみると、アジドポリマの特性を改変するためにポリイソシアナート架 橋剤を使用するのは、本質的に限界がある。このことは、架橋されたポリマ物質 を高エネルギーアプリケーションで使用することを意図する場合、特にそうであ る。発明の概要 本発明に従い、アクリル酸エステルおよびアセチレン性エステルまたはアミド から選択される反応基を有する多官能性親双極子により、アジド基のいくつかま たはすべてを介して液体アジドポリマを架橋し、トリアゾリンおよび/またはト リアゾール基を含むポリマ物質を生成することができることを発見した。得られ るポリマ物質は広範囲の硬度および燃焼特性を有する固体であり得る。ポリマ物 質は、例えば、起爆性物質またはロケット推進剤等の高エネルギー物質として、 またはエアバック装置の成分などの気体発生推進剤として使用される高エネルギ ー物質あるいは被覆剤のような様々のアプリケーションで使用することができる 。更なる例として、ポリマ物質は、崩壊性接着剤として、銃砲推進粒状物のため の被覆剤等の崩壊性被覆剤、あるいは他の高エネルギーまたは崩壊性生成物とし て使用することができる。 アジドポリマを架橋するためにアジド基で多官能性親双極子を使用することは 、多くの利点を提供する。まず第1に、高度に官能性の親双極性分子を使用する と、所望される程度の架橋を達成するのに必要な架橋剤の相対量を抑制し、そう することによって架橋ポ リマ物質内の高エネルギー化学部分のより高い割合を維持し、架橋ポリマ物質の 高エネルギー特性を増大することができる。更に、アジドポリマと多官能性親双 極子との間の反応は、アジドポリマに含まれるヒドロキシ基の量によって化学量 論的に制限されることはない。アジドポリマは、比較的大量のペンダントアジド 基を有し、多官能性親双極子は、これらのアジド基のいくつかまたはすべてと反 応することができる。このことは、アジドポリマの架橋の程度の広範な制御、お よび様々な形態および/または硬度特性を有する反応生成物の生成を可能にする 。例えば、架橋ポリマ物質は、軟質なゴム状の固体物質、プラスチック様固体物 質、またはそられの間のいずれかの硬度特性を有する固体物質であり得る。 多官能性親双極子とアジド基との間の反応は、標準的なウレタン硬化系に比べ ると非反応性である。従って、水分が反応物質または反応雰囲気中に存在するこ とを防ぐために、特別用心する必要はない。例えば、充填剤または他の反応物質 を乾燥したり、反応雰囲気の湿気を制御する必要がない。 また、記載の親双極性分子の使用は、架橋された高エネルギー物質の生成にお いて有利である。これらの親双極性分子によりアジド基で架橋すると、アジド基 がトリアゾリンまたはトリアゾール基に変化し、このことにより架橋ポリマの燃 焼速度を増大することができる。 最後に、アジドポリマと上記の多官能性親双極子との間の反応は、比較的低温 で生じることができる。例えば、反応は、90℃未満で生じることができ、好まし くはほぼ室温またはそれより低い温度で生じる。このことは高エネルギー物質の 生成における重要な安全面の利点であり、また、架橋ポリマ材料の製造において コストの節約および効率を提供する。 従って、本発明の1つの実施態様において、少なくとも約5重量パーセントの アジド基を含有するアジドポリマと、アクリル酸およびアセチレン性エステルな らびにアミド、ならびにそれらの混合物から選択される反応基を有する少なくと も1つの多官能性親双極子との間の反応から形成される新規のポリマが提供され る。得られるポリマ物質は、トリアゾリンおよび/またはトリアゾール基を含む 。 本発明のもう1つの態様では、アジドポリマの燃焼特性を改変する方法が提供 される。本方法は、少なくとも約20重量パーセントのアジド基を含有するアジド ポリマを提供する工程、および多官能性親双極子でアジドポリマを架橋する工程 を含む。多官能性親双極性分子は、アクリル酸およびアセチレン性エステルまた はアミド、ならびにそれらの混合物から選択される反応基を含む。得られるポリ マ物質は、トリアゾリンおよび/またはトリアゾール基を含む。 本明細書において使用されるように: 「アジド」とは、炭素原子に結合した−N3をいう; 「アジドポリマ」とは、アジド基またはアジド含有基が結合したポリマ、コポ リマ、またはオリゴマをいう; 「アジド含有基」とは、アジド基を含有する有機鎖または構造をいう。例とし て-CH2N3がある; 「トリアゾリンおよびトリアゾール」とは、トリアゾリン、トリアゾール、お よびそれらの末端熱転移構造をいう。R.Huisgen、G.Szeimies、およびL.Mobius 、3+2二極性付加環化、99 Chem.Ber.475(1966)。詳細な説明 本発明において反応物質として使用されるアジドポリマは、ペン ダント状アジド(-N3)基またはペンダント状アジド含有基を含有する任意のポ リマ、コポリマ、オリゴマ等であり得る。好ましいアジドポリマとして、ヒドロ キシ末端を有し、ジオールまたはポリオールとして公知なグリシジルアジドポリ マ(GAP)等の線状または分枝状のGAPポリマ、ならびにヒドロキシ末端を有しな いGAPポリマ(GAP可塑剤として公知)が挙げられる。これらのアジドポリマの例 が、米国特許第4,268,450号(Frankel)、同第4,891,438号(Ahad)、同第5,124,463 号(Ampleman)、同第5,223,056号(Ampleman)などに記載されている。他の有用 なアジドポリマとして、アジド基を含有する繰り返し単位を1つ以上含むポリオ キセタンポリマが挙げられる。具体的には、このようなアジドポリマとしては、 例えば、3,3-ビスアジドメチルオキセタン(BAMO)および3-アジドメチル-3-メ チルオキセタン(AMMO)から誘導されるアジドポリマを挙げることができる。そ のようなアジドポリマが、例えば、米国特許第4,393,199号、同第4,414,384号お よび同第4,483,978号に記載されている。 好ましい1つの実施態様において、アジドポリマは、以下の一般式を有する: ここで、Xは、ヒドロキシ ル基、アジド基、メルカプ ト基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、またはアミノ基(モノアルキル置換 およびモノアリール置換のアミノ基を含む)を表わす。好ましくは、Xはアジド 基またはヒドロキシル基である。 Rは、環状エーテルから誘導される、例えば、-CH2CH(CH2N3)O-、-CH2C(CH3)( CH2N3)CH2O- 、 -CH(CH2N3)CH2O- 、 - CH2C(CH2N3)2CH2O-、 -CH(CH2N3)CH(CH2N3)O-、および-CH2CH(N3)CH2O-等の-N3 基を含有する2価のモノマ基を表わす; Lは、酸素または1価、2価、3価、4価、5価、6価等のアルキル基を表わ す。1価基の限定されない例は、メチルおよびエチルである。多価アルキル基の 限定されない例は、エチレン、メチレン、プロピレン、1,2,3-プロパントリイル 、2-エチル-2-メチレン-1,3-プロパンジイル、2,2-ジメチレン-1,3-プロパンジ イル等である; mは、Lに対応して、1〜6であり得る; nは、1以上の任意の正の整数であり、好ましくは3以上であり、より好まし くは5以上である。 式(I)のアジドポリマは、合成有機化学の当業者に周知の方法により調製す ることができる。これらの方法の例が、米国特許第3,645,917号および同第4,879 ,419号に開示されている。 もう1つの好ましい実施態様において、アジドポリマは、以下の一般式の繰り 返し単位を有する: ここで、R1は-ZN3等のアジド含有基を表わす(Zは、好ましくは、低級アル キレン等の2価の連結基である);R2は、水素、メチル基等の低級アルキル基 、メトキシメチル等のアルコキシ含有基、あるいはR1と同じかまたは異なり得 るアジド含有基を表わす。式(II)の繰り返し単位を含むアジドポリマは、合成有 機化学の当業者に周 知の手順により調製することができ、例えば、米国特許第3,694,383号に開示さ れている。 もう1つの好ましい実施態様において、アジドポリマは、異なるコモノマから 誘導される繰り返し単位を有するコポリマであり、その1つ以上のコモノマはア ジド基またはアジド含有基を含む。コモノマは、好ましくは、3〜6個の環原子 を有する環状オキシドであり得る。モノマの共重合は、好ましくは、カチオン重 合によって行うことができる。前記のコポリマおよびその調製方法は、例えば、 米国特許第4,483,978号に開示されている。 アジドポリマの分子量は、好ましくは、約200〜100,000の範囲内、より好まし くは約500〜25,000の範囲内、最も好ましくは約700〜10,000の範囲内であり得る 。しかし、これらの値は、アジドポリマの以下の化学的特質に基づいて調節する ことができる:アジドポリマが他のペンダント状の基を含有するかどうか;アジ ド基が骨格に直接結合しているか、それとも連結基を通して結合しているかどう か;使用される処理技術;架橋されたポリマ物質の所望の特性等。 好ましくは、アジドポリマは、アジドポリマの全重量に基づき、少なくとも約 5重量パーセントを含有し得、より好ましくは少なくとも約20重量パーセント、 さらにより好ましくは少なくとも約30または40重量パーセントのアジド(-N3) 基を含有し得る。本発明により作製されるアジドポリマのアジド基の重量パーセ ントの実用上の上限は、約60パーセントである。アジド基は、ポリマに対してペ ンダント状であることに加えて、末端に存在してもよい。 本発明の実施に際して、アジドポリマは、多官能性の親双極性分子で架橋され 、トリアゾリンまたはトリアゾールを通して結合したアジドポリマを含む架橋ポ リマ物質を形成する。多官能性の親双極 子は、アジド基と反応してトリアゾリンまたはトリアゾールを形成し得る反応性 の親双極性基を2つ以上含む。反応性の親双極性基は、例えば、アクリル酸エス テル、アクリル酸アミド、アセチレン性エステル、アセチレン性アミド、または それらの混合であり得る。一例として、多官能性の親双極性分子は、以下の一般 式を有する多官能性のアクリル酸エステル分子またはアクリル酸アミド分子であ り得る: ここで、yは、好ましくは約2〜6の範囲内であり、最も好ましくは2、3また は4である;各Xは独立して、酸素(-O-)または-NR6-等の2価の連結基である (R6は、水素または低級アルキル基等の比較的低分子量の置換基である);R3お よびR4は独立して、水素または低級アルキル基(メチル基等)等の比較的低分子 量の置換基である;R5の厳密な性質は、特に重要でない。例えば、R5は、ポリマ 骨格として有用であることが知られている任意の物質等の任意の有用物質であり 得る。いくつかの有用なR5基は、アルキル基、アリールセグメント等の芳香族部 分、ヘテロ環部分、オリゴマ部またはポリマ部、エーテル部、ウレタン、エポキ シド含有部分等などを1つ以上含有し得る。これらは、いずれも直鎖状、分枝状 、環状、飽和または不飽和であり得る。R3およびR4は結合して、環状基を形成し 得るか、あるいはR5はR6に結合して、例えば環状アミンのアミドを形成し得る。 更に、R5の骨格は、ヒドロキシル基、芳香 族基等を含む、反応性または未反応性のペンダント状の基を更に有し得る。 式IIIに従う有用な多官能性アクリル酸エステルの例としては、テトラエチレ ングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジ オールジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-ブタンジ オールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、2,2−ジメチル プロパン−1,3−ジアクリレート(ネオペンチルグリコールジアクリレート)、 ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレ ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリア クリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、エトキシル化ビスフェ ノールAジアクリレート、ジペンタエリトリトールモノヒドロキシペンタアクリ レート、およびそれらの混合物が挙げられる。有用であり得る多官能性アクリル 酸アミドの例としては、ヘキサンジアミンビス−アクリルアミド、およびメチレ ンビス−アクリルアミドが挙げられる。 アセチレン性エステルまたはアセチレン性アミド反応基を含む多官能性親双極 子の例は、以下の一般式を有することができ: ここで、y、X、R3、およびR5は上記で定義したとおりである。アセチレン性 エステルを含有する有用な多官能性親双極子の例は、ヘキサンジオールジプロピ オレートである。 多官能性親双極子の反応性親双極性基とアジドポリマのアジド基とを反応させ るとき、アジド基は、典型的にトリアゾリンまたはト リアゾール基の形成を誘導する。ポリマのアジド基と上記の多官能性親双極子と の間の反応は、以下の例示適合性スキームによって例示することができる: 重要なことに、多官能性親双極子のそれぞれの反応基は、異なるアジドポリマ分 子由来のアジド基と反応することができる。結果として、トリアゾリンまたはト リアゾールきを介して、そして多官能性親双極性分子の骨格を介して、異なるア ジドポリマ分子が結合するかまたは架橋する 一般に、所定の量のアジドポリマと反応する親双極子の量は、多官能性親双極 子およびアジドポリマの化学的特質、ならびに所望の反応生成物の特性に依存し て選択することができる。広い意味で、アジドポリマは任意の量の多官能性親双 極子によって架橋すること ができ、有用なポリマ物質を生じる。上記の好ましいポリマおよび多官能性親双 極子により、多官能性親双極子の有用な量については、100重量部のアジドポリ マのいずれに対しても親双極子が約3〜100重量部の範囲にあることを見出した 。本発明の説明に使用されるように、成分は、アジドポリマ100重量部あたりの 成分の重量部(pph)で定義される。多官能性親双極子の好ましい量は、約20〜1 0Opphの範囲にある。あるいは、アジドポリマの量あたりの多官能性親双極子 の有用な量は、アジド基あたりの反応性親双極性基の化学両論の割合(「化学両 論比」)で定義することができる。この割合は、アジド基あたり1反応性親双極 性基(1:1の割合)もの高い値であり得る。固体ポリマ物質がアジドポリマと 多官能性親双極子との間の反応から形成されることを確実にするために、反応物 質はアジドポリマ分子あたり少なくとも2つの反応性親双極性基を含むことが好 ましい。 本発明の実施において、アジドポリマの架橋はポリマ物質の形態およびレオロ ジー特性の制御を可能にすることができる。アジドポリマと多官能性親双極子と の間の架橋の程度は、反応物質に関連する他の要因と組み合わせて、広範な固体 ポリマ物質の生成を可能にすることができる。この点において、3つのレジメン を同定することができ、これはアジドポリマと多官能性親双極子との反応混合物 中のアジド基あたりの反応性親双極性基の化学量論比で定義される。3つのレジ メンはおよそ以下のように同定することができる:約3:100から20:100の範囲 の反応性親双極性基:アジド基の化学量論比を有する反応物質から生成されるよ り低い程度で架橋されたレジメン;約20:100〜50:100の範囲の化学量論比を有 する反応物質から生成された中程度のレジメン:および約50:100〜100:100の 範囲で化学量論比を有する反応物質から生成された高度に架 橋されたレジメン。これらのレジメンのそれぞれの範囲内で、アジド基に対する 反応性親双極性基の化学量論比は、それぞれ、約3〜20パーセント、約20〜50パ ーセント、および約50〜100パーセントのアジド基を生じ、これらは反応性親双 極性基と反応してトリアゾリンまたはトリアゾール基のいずれかを形成する。 上記のレジメンは、以下の範囲の3つの硬度(おそらく重複する)にほぼ対応 する:より低い程度で硬化されたレジメンは典型的に軟質なゴム様の固体ポリマ 物質を提供し;中程度のレジメンは典型的に中程度の硬度のポリマ物質を提供し ;高度に架橋されたレジメンは典型的に硬質なプラスチック様ポリマ物質を提供 する。より具体的には、これらのポリマ物質の硬度は、ショアA−2硬さとして 実施例において後述するように測定することができる。軟質ゴム様の固体は、典 型的に約0〜50の範囲のショアA−2硬さを有することができ、中程度の硬度の ポリマ物質は、典型的に約50〜95の範囲のショアA−2硬さを有することができ 、硬質なプラスチック様の固体は、典型的に少なくとも約90のショアA−2硬さ を有することができる。 上記の同定されたレジメンは、ポリマ物質の特性のおおよその見積もりについ て考慮するべきである。他の多くの要因は、アジドポリマを多官能性親双極子で 架橋することによって調製されたポリマ物質の特性に顕著に影響を与えることが できる。これらの要因には、アジドポリマからペンダントしているアジド基の数 (分子あたりのアジド基の絶対数、およびアジドポリマの等量、すなわちアジド 基あたりのアジドポリマの重量の両方)、多官能性親双極子からペンダントして いる反応基の数(絶対数、すなわち官能性、および等量、すなわち反応性親双極 性基あたりの多官能性親双極性分子の重量の両方について)、所定のアジドポリ マと反応する親双極性基 の数、アジドポリマ分子および多官能性親双極性子の分子量等が含まれる。 本発明の架橋ポリマ物質は、架橋されていないアジドポリマまたはイソシアナ ート官能性架橋剤で架橋しているアジドポリマとは異なる燃焼挙動を示す。上記 で同定されたレジメンは、3つの異なる燃焼挙動にほぼ対応し得る。周囲条件( 約25℃および1気圧)によって燃焼速度を測定されるように、上記の同定された レジメンのポリマ物質の燃焼挙動はほぼ以下のとおりである:より低い程度で硬 化されたレジメンは典型的に、周囲条件で点火されると自己消失し続けるポリマ 物質を生成し;中程度のレジメンは典型的に、周囲条件で持続して燃焼するポリ マ物質を生成し;高度に架橋されたレジメンのポリマ物質は、周囲条件で点火さ れるとき、時々持続して燃焼し(おそらく、中程度のレジメンよりも遅い速度で はあるが)、時々急速に炎を上げることなく崩壊する。周囲条件でポリマ物質は 1秒間あたり少なくとも約0.1インチ(1秒間あたり0.04センチメートル)、より 好ましくは少なくとも1秒間あたり約0.2インチ(1秒間あたり0.08cm)、 最も好ましくは1秒間あたり0.4インチ(1秒間あたり0.16cm)の燃焼速度を有 するのが好ましい。 本発明のポリマ物質の利点は、周囲条件での燃焼挙動において認められるよう に、高温および/または高圧などの他の条件での燃焼挙動における類似の利点に 対応することが予測される。架橋ポリマ物質は周囲条件で持続して燃焼するため 、これらの架橋ポリマ物質は、より高い温度および/または圧力等のより燃焼に 伝導性の条件で比較的速い燃焼速度を示す。同様に、ポリマ物質のいくつかは、 周囲条件で点火されても持続して燃焼することはないが、より高圧または温度の 条件では、これらの物質は持続して燃焼する。 アジドポリマと多官能性親双極子との間の架橋反応は比較的温 和な条件下で生じ、したがって本発明の架橋ポリマ物質は比較的温和な条件で有 利に生成することができる。例えば、アジドポリマと他官能性双極子とを〔任意 に適切な溶媒中で〕周囲条件で約1〜24時間の間混合することによって、架橋を 達成することができる。反応温度の好ましい範囲は、約0℃〜約90℃の範囲内に ある。しかし、反応が約20℃〜60℃の範囲、より好ましくは約25℃〜40℃の範囲 の温度で生じるのが特に好ましい。適切な反応条件で決定するために更に考慮す ると、ポリマ物質の保存寿命は、比較的低分子量のアジドポリマを使用するかま たはより高い等量の親双極子(これは多官能性親双極子の単位重量あたりの反応 性親双極性基の含有量が低い)を用いることによって延長することができる。更 に、反応速度は典型的に溶媒の存在によって妨げられる。 任意の溶媒は、水または高エネルギーポリマの分野において通常使用される有 機溶媒、例えば、MEK(メチルエチルケトン)、アセトン、ジエチルエーテル、エ タノール、エチルアセトン等の任意の有用な溶媒であり得る。溶媒の量は変化す ることができるが、典型的に100部のアジドポリマあたり約50〜1000重量部の範 囲にある。 所望の特性を有する他の様々な化学基は、上記のアジドポリマのいずれかと共 有結合する(例えば、グラフトする)か、または反応することができる。化学木 は、上記の重合反応の完了前またはその間にペンダント状のアジド基に結合する ことができる。ペンダント状のアジド基を介して結合し得る可能な基には、安定 化剤、増感剤、染料等、あるいは例えば、充填剤の粒子への結合に役立ち得る極 性または電気的に荷電した基が含まれる。 特定の例として、硬度および燃焼速度の所望の組み合わせが多官能性親双極子 で架橋することによって達成することができない場 合、アジドポリマのアジド基が、〔架橋の前または間のいずれかで〕上記の同定 された反応性親双極性基のいずれかを含む単官能性親双極子で誘導され得ること が考慮される。理論的には結合されることを所望しないが、反応性親双極性基と アジド基との間の反応から生じるトリアゾリンおよびトリアゾール基は、架橋ポ リマ物質の崩壊反応における触媒として作用し得ると仮定されている。従って、 アジド基と単官能性親双極子とを反応させることによって、ポリマ物質の燃焼速 度を調節することができるが、ポリマ物質の硬度は架橋の程度を制御することに よって調節することができる。ポリマ物質の硬度および燃焼特性に独立して影響 するこの方法は、アジドポリマと、それぞれが異なる官能性の反応性親双極性基 を有する2つ以上の異なる多官能性親双極子(例えば、二官能性および三官能性 親双極子の組み合わせを用いる)とを反応させることによって同様に達成するこ とができる。 新規の組成物および物質を本発明のポリマ物質を用いて生成することができる 。例えば、ポリマ物質を、他の公知の物質と組み合わせて高エネルギー物質とし て使用し、起爆剤または推進剤などの高エネルギー物質を生成することができる 。1つの例として、架橋ポリマ物質をRDX(1,3,5トリニトラザシクロヘキサン) 等の高エネルギー物質と組み合わせて、起爆性物質を生成することができる。あ るいは、ポリマ物質を他の物質と組み合わせて、高エネルギーロケット推進剤を 生成することができる。1つの例として、ロケット推進剤は、ポリマ物質と、過 塩素酸アンモニウム、アルミニウム粒子、可塑剤、燃焼速度触媒、および安定化 剤等の他の物質とを組み合わせることによって、当該分野において公知の方法に より生成し、ロケット推進剤を生成することができる。以下の物質の1つ以上を 有用な量でこれらの高エネルギー組成物に添加することができる: 可塑剤、アジドを含まないポリマ、補強充填剤(例えば、ファイバー)、点火およ び熱フィードバック特性を改善するための乳白剤、酸化剤、顔料および染料、燃 料粒子〔例えば、アルミニウム〕等。高エネルギー物質の生成において使用され る材料およびプロセスは、高エネルギー物質の分野において公知であり、例えば 、米国特許第5,316,600号に記載されている。 更なる例として、ポリマ物質を既知の物質とともに使用して、エアバック装置 のコンポーネントとして使用するための気体生成物質を生成することができる。 この気体生成物質の1つの可能な実施態様は、本発明のポリマ物質を:セルロー スアセテートブチレート、またはセルロースアセテート等の結合剤;RDX等の高 エネルギー物質などの成分と組み合わせて本発明のポリマ物質を含み得る。安定 化剤、乳白剤、染料または着色剤等の少量の添加物を添加してもよい。エアバッ クおよびエアバックコンポーネントを生成するための方法および材料は、エアバ ックの分野において公知であり、例えば、欧州特許出願第95200697.0号(欧州特 許公開第0 673 809A1号)に記載されている。 以下の非制限的実施例により本発明を更に例示する。 実施例 架橋ポリマ物質のサンプルを以下のように調製し、試験を行った。周囲条件( 約25℃および1気圧)下、ガラス容器内で、アジドポリマを(以下の表に記載の 量で)多官能性双極子と混合した。それぞれのサンプルの硬化の程度を、ゲル化 が生じるまでかまたは約24時間後にゲル化を認めないまで、一定の間隔で試験し た。ゲル化とは、容器を横転したときに流動が認められない状態と定義される。 物質の「ゲル化時間」とは、混合からゲル化までにかかる時 間の量として定義される。サンプルが容器内でゲル化した場合、容器を破壊する ことによって硬化したサンプルを取り出した。 反応熱のため点火または激しく炸裂すると予測され得るサンプル(サンプルはG AP物質と50〜100pphのPE3A、HDDまたはHDDPとを反応させる)を、反応物質を迅速 に混合し、強烈な発熱反応が生じる前に混合物を開口した皿または低部末端を蓋 で覆ったソーダストロー(直径0.58cm×長さ12cm)に注ぐことによって調製した 。また、生の(溶媒を伴わない)BAMOは容易にはアクリレートを混合しないため 、はじめにBAMOポリマを塩化メチレンに溶解することによってBAMOを含有するサ ンプルを生成した。次に、多官能性親双極子をこの溶液に添加し、混合物を硬化 させ、開口した皿内で乾燥させた。 試験手順 ショアA−2硬さ:タイプA−2ショア硬さゲージを用い、ASTM試験法D 224 0−91、方法Aにより測定されるように試験サンプルの硬度を決定した。 燃焼挙動:ポリマ物質の1片(約1in(2.5cm)×0.25in(0.6cm)×0.15(0.4cm) in、または1グラム)をペーパータオルの1片上に配置してペーパータオルを点 火することによって、ポリマ物質の定性的燃焼挙動を周囲条件で測定した。燃焼 挙動を以下のカテゴリーの1つに分類した: (1)自己消失(SE)−典型的に点火源で表面が蒸発したが、表面への熱フィ ーバックは不充分で燃焼が持続しなかった。 (2)持続型燃焼(SB)−サンプルは燃焼により迅速かつ完全に消滅した。 周囲条件での定量的燃焼速度を、(上記のように)ソーダストロ ー内でアジドポリマおよび多官能性親双極性反応物質を硬化させることにより調 整されたサンプルを用いて測定した。それぞれのサンプルからストローを除去し 、捧形状のサンプルのそれぞれの低部末端を締め付けてサンプルを垂直位置に位 置させた。サンプルの上部末端を点火した。サンプルの長さをサンプルが完全に 燃焼するのにかかった時間で割ることによって燃焼速度を算出し、ストップウォ ッチを用いて測定した。 実施例1 GAPポリオールを様々な量の多官能性親双極子で硬化させることによって、サ ンプル1〜19を上記のように調製した。それぞれの成分の量を、GAPポリオール1 00部あたりの多官能性親双極子の部で表1に示す。それぞれのサンプルについて 、親双極子:アジドの化学量論比を算出した。ゲル化時間、ショアA−2硬さ、 および燃焼挙動を測定し、それぞれのサンプルについて記録した。硬化の間、サ ンプル18に点火した。 100万あたり約100部(混合物の総重量に基づく)のジブチルスズジラウレート の存在下、GAPポリオールをそれぞれIPDIおよびDesmodurTMN−3200ポリイソシ アナートと反応させ、適切な量のイソシアナート硬化剤(100重量部のGAPポリオ ールあたりの部、pphで与えられる)を用いて約1:1のヒドロキシル:イソシ アナート化学量論比を与えることによって、比較サンプルC1およびC2を調製した 。ショアA−2硬さおよび燃焼挙動を記録した。結果を表1に示す。 表1のデータは、GAPポリオールを様々な多官能性親双極子で架橋することに よって形成されるポリマの硬度が多官能性親双極子のレベルの増大に伴い増大す ることを示す。低い親双極子:アジド化学量論比では、きわめて軟質な粘着性の ゴム原料が得られ、これはしばしば硬化中に球状の空隙を生じたり、または保存 条件下で平面状の亀裂を生じる。親双極子の量が増大すると、より堅固な非粘着 性のゴム物質が形成された。更に多官能性親双極子のレベルが増大すると堅固に なるが、容易に破壊される(すなわち「チーズ質の」)固体が生じる。約0.2:1 以上の親双極子:アジド化学量論比では、きわめて硬い、透明な固体が典型的に 形成され、良好な透明度およ びプラスチック様特性を有する。ハンマー状の錐で強く引っ掻いたりまたは衝撃 を与えた場合、最も硬い固体(サンプル1、3、および11)は炎を伴わずに迅速 に崩壊させることができたが、多量の黄色の煙が発生し、サンプルの最初の重量 のうち約10%で、もろい、膨張した、泡状の炭が生じた。 表1のデータはまた、GAPポリオールを多官能性親双極子で、約0.20:1以上 の親双極子:アジド化学量論比で架橋することによって形成されるポリマ物質が 周囲条件で燃焼挙動を持続し、GAPボリオールをIPDIまたはDesmodurTMN-3200イ ソシアナートで架橋することによって生成されるポリマ物資と同様に自己消失し なかったことを示した。 実施例2 GAPジオールを様々な量のPE3Aで架橋させることによって、100部のGAPジオー ルあたりのPE3A重量部(pph)で報告したように、サンプル20〜24を調製した。G APジオールを様々な量のヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)で架橋するこ とによって、サンプル25〜29を調製した。それぞれのサンプルについて、親双極 子:アジド化学量論比を算出した。ゲル化時間、ショアA−2硬さ、および燃焼 挙動を測定した。結果を表2に示す。 表2のデータは、GAPジオールがペンタエリトリトールトリアクリレートまた はヘキサンジオールジアクリレートのいずれかで架橋され、固体ポリマ物質を生 成し得ることを示す。架橋剤が化学量論比約20:1以上のペンタエリトリトール であるかまたは化学量論比0.44:1以上のヘキサンジオールジアクリレートであ った場合、固体ポリマ物質は周囲条件で点火時に持続して燃焼した。サンプル20 はハンマー状の錐で衝撃を与えたときに崩壊したが、サンプル21は錐で引っ掻い たときに崩壊した。 実施例3 GAP可塑剤をGAP可塑剤の100重量部あたり様々な量のペンタエリトリトールト リアクリレート(PE3A)(pph)で架橋することによって、サンプル30〜34を調 製した。GAP可塑剤を様々な量のヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)で架 橋することによって、サンプル35〜38を調製した。それぞれのサンプルについて 、親双極子:アジド化学量論比を算出した。ゲル化時間、ショアA−2硬さ、お よび燃焼挙動を測定した。結果を表3に示す。サンプル31は硬化中に発火した。 サンプル30はハンマー状の錐で衝撃を与えたときに崩壊したが、サンプル35はハ ンマー状の錐で衝撃を与えても発火しなかった。 表3のデータは、GAP可塑剤がペンタエリトリトールトリアクリレート(PE3A )またはヘキサンジオールジアクリレートのいずれかで架橋され、固体ポリマ物 質を生成し得ることを示す。化学量論比約0.25:1以上のペンタエリトリトール トールトリアクリレートで架橋された場合、または化学量論比0.44:1以上のヘ キサンジオールジアクリレートで架橋された場合、ポリマ物質は周囲条件で点火 されると持続して燃焼した。 実施例1、2、および3の比較では、それぞれ5500、2400、および700の数平 均分子量を有するGAPポリオール、GAPジオール、およびGAP可塑剤を反応させた が、これは同様の化学量論比で、硬化ポリマ物質の硬度が、以下の様式でアジド ポリマの分子量によって変化し得ることを示す:分子量5500のアジドポリマから 誘導されるポリマ物質は一般に分子量2400のアジドポリマから誘導されるポリマ 物質より硬く、これは、一般に分子量700のアジドポリマから誘導されるポリマ 物質より硬い。ゲル化時間もまた、以下の様式でアジドポリマの分子量によって 変化した:分子量5500のアジドポリマは分子量2400のアジドポリマより速く硬化 し、これは、分子量700のアジドポリマより速く硬化した。この比較にお いて、GAPポリマのヒドロキシル官能性の差異は、硬度またはゲル化時間におい て観察される差異の重要な要因であるとは思われない。何故なら、架橋反応はア ジドで生じ、アジドポリマのヒドロキシル基では生じないからである。 実施例4 ポリ(ビスアジドメチルオキセタン)(BAMO)をBAMOの100重量部あたり様々な量 のペンタエリトリトール(PE3A)(pph)で架橋することによって、サンプル39 〜42を調製した。BAMOポリマを様々な量のヘキサンジオールジアクリレート(HD DA)で硬化することによって、サンプル43〜46を調製した。BAMOポリマをヘキサ ンジオールジプロピオレート(HDDP)で硬化することによって、サンプル47を調 製した。それぞれのサンプルについて、親双極子:アジド化学量論比を算出した 。ショアA−2硬さ、および燃焼挙動を測定し、それぞれのサンプルについて記 録した;ゲル化時間は記録しなかった。サンプル39および43は、燃焼時に炭を形 成した。結果を表4に示す。 表4のデータは、BAMOポリマがPE3A、HDDA、またはHDDPで架橋され、様々な 硬度の固体ポリマ物質を生成し得ることを示す。化学量論比約0.28:1以上のペ ンタエリトリトールトリアクリレートで架橋された場合、または化学量論比0.52 :1以上のヘキサンジオールジアクリレートで架橋された場合、ポリマ物質は周 囲条件で点火されると燃焼特性を持続した。 実施例5 GAPポリオールを100重量部あたり様々な量のテトラエチレングリコールジアク リレート(TEGDA)(pph)で架橋することによって、サンプル48〜50を調製した 。GAPポリオールをヘキサンジオールジアクリレートで架橋することによって、 サンプル51を調製した。サンプル52は、2%の水を添加したことを除いてサンプ ル51と同様に調製した。サンプル53は、GAPポリオールをヘキサンジオールジプ ロピオレートで架橋することによって調製した。サンプル54は、GAPポリオール をペンタエリトリトールトリアクリレートで架橋することによって調製した。比 較サンプルC3は、GAPポリオールを60℃でヘキサンジオールジメタクリレートで 架橋することを試みることによって調製した。比較サンプルC4は、GAPポリオー ルを60℃でヘキサンジオールジビニルエーテルで架橋することを試みることによ って調製した。 それぞれのサンプルについて、親双極子:アジド化学量論比を算出した。定性 的硬化コメント、ショアA−2硬さ、および燃焼挙動を測定し、それぞれの硬化 サンプルについて記録した。結果を表5 に示す。 表5のデータは、GAPポリオールがテトラエチレングリコールジアクリレート で首尾よく架橋され得ることを示す。データはまた、ビニルエーテルおよびメタ クリレートがGAPポリオールに対する硬化剤としてアクリレートおよびプロピオ レートよりも劣ることを示す。データは更に、水をGAPポリオール/ヘキサンジ オールジアクリレート混合物に添加しても、得られるポリマ物質に悪影響を与え ないことを示す。 実施例6 100重量部のセルロースブチレートーアセテート(CAB)、100重量部のGAP可塑 剤、およびペンタエリトリトールトリアクリレート(PE3A)の量(表6で表すよ うに重量部)を900重量部のエ チルアセテートに溶解した。ぞれぞれの混合物の10gを皿に注ぎ、室温、気流中 で空気乾燥させ、続いて空気循環オーブン内で50℃、1時間乾燥させ、浸透ポリ マネットワークを形成させる。サンプルC5はPE3Aを伴わずに生成され、透明な可 撓性の膜を形成した。サンプル57は25部のPE3Aを伴って形成され、わずかに堅い 、わずかに不透明な膜を形成した。サンプル56は50部のPE3Aを伴って形成され、 更に堅い膜を形成し、より不透明でもあったが、膜はなお可撓性で折り畳むのに 十分であった。サンプル55は100部のPE3Aを伴って形成され、硬くてもろく、不 透明の膜を形成した。それぞれの膜の燃焼挙動を測定した。データを表6に示す 。 表6のデータは、セルロースアセテートブチレートを伴う浸透ポリマ物質を形 成するために本発明のポリマ物質が使用可能であることを示している。そのよう な高エネルギー浸透ポリマネットワークは、自動推進車のエアバックを膨張させ るための加熱気体の迅速な供給源として有用であり得る。0.25:1の化学量論比 (サンプル57)では、ペンタエリトリトールトリアクリレートはセルロースアセ テートブチレート/GAP可塑剤ブレンド単独(サンプルC5)の燃焼挙動を改善し 、それゆえ、気体発生速度およびその結果得られるエアバックを迅速に膨張させ る能力を改善する。 実施例7 10重量部のGAP可塑剤および2重量部のHDDAの混合物の2滴を透明なガラスス ライドに適用した。第2のガラススライドを混合物の上部に配置した。翌日、2 つのガラススライドを互いにしっかりと付着させた。 用語 GAPポリオール:GAP 5527の商品名で3M Companyより市販のグリシジルアジド ポリマであり、構造のほとんどは-CH2CH(CH2N3)O-の繰り返し単位を含む直鎖 を有する。物質は、約5500の数平均分子量であり、1分子あたり2.7ヒドロキシ ル基の名目上のヒドロキシル官能性を有した。 GAPジオール:L-9961の商品名で3M Companyより市販のグリシジルアジドポリ マであり、-CH2CH(CH2N3)O-の繰り返し単位を含む直鎖の構造を有する。物質は 約2400の数平均分子量であり、2.0ヒドロキシル基の名目上のヒドロキシル官能 性を有した。 GAP可塑剤:L-12616の商品名で3M Companyより市販のグリシジルアジドポリ マであり、-CH2CH(CH2N3)O-の繰り返し単位を含む直鎖の構造を有する。物質 は約700の数平均分子量であり、ヒドロキシルを含有しなかった。 BAMO:Sacramento CAのAerojet General Corporationより市販のポリ(ビスア ジドメチルオキセタン)。 PE3A:Smyrma,GeorgiaのUCB Radcure,Inc.より市販のペンタエリトリトー ルトリアクリレート。 SR344:Sartomer Corp.,West Chester PAより市販の分子量400のポリエチレン グリコールジアクリレート。 HDDA:Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,Wisconsinより市販 のヘキサンジオールジアクリレート。 HDDMA:Aldrich Chemical Co.,Milwaukee, Wisconsinより市販のヘキサンジオ ールジメタクリレート。 TEGDA:Aldrich Chemical Co.,Milwaukee, Wisconsinより市販のテトラエチレ ングリコールジアクリレート。 HDDP:1モルのヘキサンジオール、2モルのプロピオン酸、および2モルのBF3 -エーテラートを混合し、混合物を約1週間室温で反応させることによって得ら れるヘキサンジオールジプロピオレート。反応生成物を、各洗浄につき反応生成 物の3倍の容量の水で3回洗浄した。水相を廃棄し、有機相から溶媒を除去して HDDPを得た。 HDDVE:Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsinより市販のヘキサンジ オールジビニルエーテル。 IPDI:Piscataway,NJのHuls,Americas Inc.より市販のイソホロンジイソシ アナート。 N3200:DesmodurTMN-3200、Pittsburgh PAのMiles Corp.より市販のトリイソシ アナート。 CAB:Kingsport TNのEastman Chemicalより市販のセルロースブチレートタイ プ381−20。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)少なくとも約5重量パーセントのアジド基を含むアジドポリマ; (b)アクリル酸エステル、アクリル酸アミド、アセチレン性エステル、アセチ レン性アミド、およびそれらの混合物から選択される反応基を含む少なくとも1 つの多官能性親双極子、 を含む成分間の反応により形成されるポリマ物質、該得られるポリマ物質は、ト リアゾリンおよび/またはトリアゾール基を含む。 2. 前記アジドポリマが、線状グリシジルアジドポリマジオール、線状また は分枝のグリシジルアジドポリマポリオール、線状または分枝のグリシジルアジ ドポリマ可塑剤、オキセタンを含むアジドのポリマまたはコポリマ、およびそれ らの混合物から成る群より選択される、請求項1に記載のポリマ物質。 3. 前記アジドポリマが、少なくとも約20重量パーセントのアジド基を含 む、請求項1に記載のポリマ物質。 4. 前記アジドポリマが、少なくとも約40重量パーセントのアジド基を含 む、請求項1に記載のポリマ物質。 5. 前記アジドポリマが、約200〜100,000の範囲の分子量を有す る、請求項1に記栽のポリマ物質。 6. 前記アジドポリマが、約500〜25,000の範囲の分子量を有する 、請求項1に記載のポリマ物質。 7. 前記アジドポリマが、約700〜10,000の範囲の分子量を有する 、請求項1に記載のポリマ物質。 8. 前記多官能性親双極子が多官能性アクリル酸エステルまたは多官能性ア クリル酸アミドである、請求項1に記載のポリマ物質。 9. 前記多官能性親双極子が、ジアクリレート、トリアクリレート、または それらの混合物から成る群より選択される、請求項1に記載のポリマ物質。 10. 前記多官能性親双極子が、テトラエチレングリコールジアクリレート 、エチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1, 3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー ト、ジエチレングリコールジアクリレート、2,2−ジメチルプロパン−1,3 −ジアクリレート(ネオペンチルグリコールジアクリレート)、ポリエチレングリ コールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロ ールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペン タエリトリトールテトラアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレ ート、ジペンタエリトリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、およびそれ らの混合物から成る群より選択される、請求項1に記載のポリマ物質。 11. 前記多官能性親双極子が多官能性アセチレン性エステルまたは多官能 性アセチレン性アミドである、請求項1に記載のポリマ物質。 12. 前記多官能性親双極子がヘキサンジオールジプロピオレートである、 請求項1に記載のポリマ物質。 13. 前記アジド基の約3〜20パーセントが、前記親双極子の反応基と反 応してトリアゾリンまたはトリアゾール基を形成する、請求項1に記載のポリマ 物質。 14. 前記アジド基の約20〜50パーセントが、前記親双極子の反応基と 反応してトリアゾリンまたはトリアゾール基基を形成する、請求項1に記載のポ リマ物質。 15. 前記アジド基の約50〜100パーセントが、前記親双 極子の反応基と反応してトリアゾリンまたはトリアゾール基基を形成する、請求 項1に記載のポリマ物質。 16. 前記ポリマ物質が、雰囲気圧で、少なくとも1秒間あたり約0.04 センチメートルの燃焼速度を有する、請求項1に記載のポリマ物質。 17. 前記ポリマ物質が、雰囲気圧で、少なくとも1秒間あたり約0.08 センチメートルの燃焼速度を有する、請求項1に記載のポリマ物質。 18. 前記ポリマ物質が、雰囲気圧で、少なくとも1秒間あたり約0.16 センチメートルの燃焼速度を有する、請求項1に記載のポリマ物質。 19. 前記ポリマ物質が、約0〜50の範囲のショアA−2硬さを有する、 請求項1に記載のポリマ物質。 20. 前記ポリマ物質が、約50〜95の範囲のショアA−2硬さを有する 、請求項1に記載のポリマ物質。 21. 前記ポリマ物質が、少なくとも約95のショアA−2硬さを有する、 請求項1に記載のポリマ物質。 22. 請求項1に記載のポリマ物質を含む、起爆性物質。 23. 前記ポリマ物質が、雰囲気圧で、少なくとも1秒間あたり約0.04 センチメートルの燃焼速度を有する、請求項22に記載の起爆性物質。 24. 請求項1に記載のポリマ物質を含む、気体を発生させる推進剤。 25. 請求項24に記載のポリマ物質を含む、エアバッグコンポーネント。 26. 請求項25に記載のエアバッグコンポーネントを含む、エアバッグ装 置。 27. 請求項1に記載のポリマ物質を含む、ロケット推進剤。 28. 前記ポリマ物質のショアA−2硬さが約0〜10の範囲である、請求 項27に記載のロケット推進剤。 29. アジドポリマの燃焼特性を改変する方法であって、前記方法は以下の 工程を包含する: (a)少なくとも約20重量パーセントのアジド基を含むアジドポリマを提供す る工程; (b)アクリル酸エステル、アクリル酸アミド、アセチレン性エステル、アセチ レン性アミド、およびそれらの混合物から選択される反応基を含む多官能性親双 極子で、前記アジドポリマを架橋する工程、該得られるポリマ物質は、トリアゾ リンおよび/またはトリアゾール基を含む。 30. 前記架橋反応が、約0℃〜約90℃の範囲の温度で起こる、請求項2 9に記載の方法。 31. 前記架橋反応が、約20℃〜60℃の範囲の温度で起こる、請求項2 9に記載の方法。 32. 前記架橋反応が、約25℃〜40℃の範囲の温度で起こる、請求項2 9に記載の方法。 33. 前記アジドポリマが、線状グリシジルアジドポリマジオール、線状ま たは分枝のグリシジルアジドポリマポリオール、線状または分枝のグリシジルア ジドポリマ可塑剤、オキセタンを含むアジドのポリマまたはコポリマ、およびそ れらの混合物から成る群より選択される、請求項29に記載の方法。 34. 前記アジドポリマが、少なくとも約30重量パーセントのアジド基を 含む、請求項29に記載の方法。 35. 前記アジドポリマが、少なくとも約40重量パーセントのアジド基を 含む、請求項29に記載の方法。 36. 前記アジドポリマが、約200〜100,000の範囲の分子量を有 する、請求項29に記載の方法。 37. 前記アジドポリマが、約500〜25,000の範囲の分子量を有す る、請求項29に記載の方法。 38. 前記アジドポリマが、約700〜10,000の範囲の分子量を有する 、請求項29に記載の方法。 39. 前記多官能性親双極子が、多官能性アクリル酸エステルまたは多官能 性アクリル酸アミドである、請求項29に記載の方法。 40. 前記多官能性親双極子が、ジアクリレート、トリアクリレート、また はそれらの混合物から成る群より選択される、請求項39に記載の方法。 41. 前記多官能性親双極子が、テトラエチレングリコールジアクリレート 、エチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1, 3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー ト、ジエチレングリコールジアクリレート、2,2−ジメチルプロパン−1,3 −ジアクリレート(ネオペンチルグリコールジアクリレート)、ポリエチレングリ コールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロ ールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペン タエリトリトールテトラアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレ ート、ジペンタエリトリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、およびそれ らの混合物から成る群より選択される、請求項29に記載の方法。 42. 前記多官能性親双極子が多官能性アセチレン性エステルまたは多官能 性アセチレン性アミドである、請求項29に記載の方法。 43. 前記多官能性親双極子がヘキサンジオールジプロピオレ ートである、請求項43に記載の方法。 44. 前記アジド基の約3〜20パーセントが、前記親双極子の反応基と反 応してトリアゾリンまたはトリアゾール基を形成する、請求項29に記載の方法 。 45. 前記アジド基の約20〜50パーセントが、前記親双極子の反応基と 反応してトリアゾリンまたはトリアゾール基を形成する、請求項29に記載の方 法。 46. 前記アジド基の約50〜100パーセントが、前記親双極子の反応基 と反応してトリアゾリンまたはトリアゾール基を形成する、請求項29に記載の 方法。 47. 前記ポリマ物質が、雰囲気圧で、少なくとも1秒間あたり約0.04 センチメートルの燃焼速度を有する、請求項29に記載の方法。 48. 前記ポリマ物質が、雰囲気圧で、少なくとも1秒間あたり約0.08 センチメートルの燃焼速度を有する、請求項29に記載の方法。 49. 前記ポリマ物質が、雰囲気圧で、少なくとも1秒間あたり約0.16 センチメートルの燃焼速度を有する、請求項29に記載の方法。 50. 前記ポリマ物質が、約0〜50の範囲のショアA−2硬さを有する、 請求項29に記載の方法。 51. 前記ポリマ物質が、約50〜95の範囲のショアA−2硬さを有する 、請求項29に記載の方法。 52. 前記ポリマ物質が、少なくとも約95のショアA−2硬さを有する、 請求項29に記載の方法。
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