JP2000507814A - 増殖細胞破壊用酵素コンビネーション - Google Patents

増殖細胞破壊用酵素コンビネーション

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、細胞の破壊、特に増殖細胞の破壊に有用な酵素コンビネーションに関する。本発明はまた、これらの酵素コンビネーションを細胞内に導入し細胞内で発現させ得るベクター、及び、治療、特に癌の遺伝子治療におけるそれらの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 増殖細胞破壊用酵素コンビネーション 本発明は細胞の遺伝子治療の分野に関する。より詳細には本発明は、細胞の破 壊、特に増殖細胞の破壊に有効な酵素コンビネーションに関する。本発明はまた 、これらの酵素コンビネーションを細胞内に導入し細胞内で発現させるベクター 、治療におけるそれらの使用、特に癌の遺伝子治療におけるそれらの使用に関す る。 生物または細胞に遺伝情報を導入する遺伝子治療は近年になって飛躍的に発展 した。特に、病理に関与する遺伝子が同定されたこと、遺伝子導入用ベクターが 作製されたこと、コントロール発現系または組織特異的発現系が開発されたこと などが、これらの新しい治療方法の開発に貢献した。例えば、過去5年間に、欧 州及び米国では、一遺伝子疾患(血友病、膵嚢胞性線維症)、癌、心血管疾患ま たは神経系障害などの分野で細胞遺伝子治療の臨床試験が数多く実施された。 細胞の異常増殖に関連する疾病(癌、再発狭窄症、など)の分野では種々の方 法が開発されている。いくつかの方法は腫瘍 のサプレッサー遺伝子(p53、Rb)を使用し、別の方法は癌遺伝子(myc 、Ras)に対して誘導されたアンチセンスを使用し、更に別の方法では免疫治 療(腫瘍抗原または特異的免疫細胞などの投与)を使用している。別の1つの方 法では、細胞の破壊を誘発し得る毒性遺伝子即ち自殺遺伝子を対象細胞に導入す る。導入される遺伝子としては例えば細胞を医薬感受性にし得る遺伝子が使用さ れる。一般にこれらの遺伝子は、哺乳類由来でない無毒性酵素をコードする遺伝 子であり、哺乳類細胞に導入されて発現したときに初期状態では殆どまたは全く 無毒であったプロドラッグを高い毒性の物質に変換する遺伝子である。このよう なプロドラッグの活性化メカニズムはいくつかの利点を有している。即ち、プロ ドラッグの濃度または酵素の発現を調節することによって最適な治療指数が得ら れる、プロドラッグの投与を中止することによって毒性を遮断し得る、また、致 死率を算定できる、などの利点がある。更に、これらの自殺遺伝子の利点は、特 定種類の腫瘍に特異的でなく普遍的なことである。即ち、例えば腫瘍サプレッサ ー遺伝子または癌遺伝子拮抗性アンチセンスの使用に基づく戦略は、該サプレッ サー遺伝子中に欠損を有しているかまたは該癌遺伝子の過剰発 現を生じている腫瘍にしか使用できない。また、免疫治療に基づく方法は、免疫 的制限及び免疫適格性を考慮しながら個々の患者毎に治療方法を開発しなければ ならない。これに反して、自殺遺伝子の使用に基づく戦略は、全ての種類の腫瘍 、より普遍的には全ての種類の細胞に実際に使用できる。 文献には多数の自殺遺伝子が記載されており、例えば、シトシンデアミナーゼ をコードする遺伝子、プリンヌクレオシドホスホリラーゼをコードする遺伝子、 水痘ウィルスまたは1型単純ヘルペスウィルスのチミジンキナーゼのようなチミ ジンキナーゼをコードする遺伝子が知られている。 大腸菌(Escherchia coli)のシトシンデアミナーゼは、シト シンの脱アミノ反応を触媒してウラシルに変換する。従って、大腸菌の遺伝子を 発現する細胞は5−フルオロシトシンを5−フルオロウラシルに変換し得る。5 −フルオロウラシルは毒性代謝物質である(Mullenら,1992Proc .Natl.Acad.USA 89 p33)。 大腸菌のプリンヌクレオシドホスホリラーゼは無毒性のデオキシアデノシン類 似体を強い毒性のアデニン類似体に変換し得る。真核生物の酵素はこの活性を有 していないが、哺乳類細胞 に細菌遺伝子を発現させることができれば、6−メチル−プリン−2’−デオキ シリボヌクレオシドのようなデオキシアデニン類似体はこれらの細胞に毒性の物 質に変換される(Sorscherら,1994 Gene Therapy p233)。 水痘ウィルスのチミジンキナーゼは6−メトキシプリンアラビノシドを一リン 酸化し得る。哺乳類細胞がこのウィルス遺伝子を発現するならば、モノホスフェ ートが産生され、このモノホスフェートは次に細胞性酵素によって代謝されて毒 性化合物を生じる(Huberら,1991 Proc.Natl.Acad. USA 88 p8039)。 これらの遺伝子のうちでも、治療の見地からはチミジンキナーゼ(TK)をコ ードする遺伝子が特に重要である。何故なら、他の自殺遺伝子と違ってこの遺伝 子の場合には、プロドラッグはDNAの合成を阻害する非拡散性物質に変換され るので、分裂中の細胞を特異的に除去し得る酵素が産生されるからである。ウィ ルスのチミジンキナーゼ、特に水痘ウィルスまたは1型単純ヘルペスウィルスの チミジンキナーゼは細胞性酵素とは異なる基質特異性を有しており、アシクロビ ルまたはガンシクロ ビルのようなグアノシン類似体の標的であることが判明した(Moolten 1986 Cancer Res.46 p5276)。即ち、ガンシクロビル は、哺乳類細胞が酵素HSV1−TKを産生するときにだけリン酸化されてガン シクロビルモノホスフェートを産生し、次いで細胞性キナーゼがガンシクロビル モノホスフェートを代謝してジホスフェート、次いでトリホスフェートを産生し 、これがDNA合成を阻止して細胞を致死させる(Moolten 1986, CancerRes.46 p5276;Mullen 1994 Pharm ac.Ther.63 p199)。他のチミジンキナーゼ及び他のグアノシン 類似体の場合にも同様のメカニズムが発生する。 更に、チミジンキナーゼを使用したときには伝播的毒性効果(バイスタンダー 効果)が観察された。この効果は、TK遺伝子を取込んだ細胞だけの破壊にとど まらず隣接細胞も破壊されることによって証明される。このプロセスのメカニズ ムには3通りの解釈が考えられる。(i)致死細胞に由来のリン酸化ガンシクロ ビルまたはチミジンキナーゼを含有するアポトーシス小胞(apoptotic vesicle )が形成され、次いでこれらの小胞が食作用によって隣接細胞に取込まれる。( ii)チミジンキ ナーゼによって代謝されたプロドラッグが自殺遺伝子を含有する細胞の代謝協同 プロセスによって自殺遺伝子非含有の細胞に移行する。及び/または、(iii )腫瘍の退行に関連して免疫応答が生じる(Mariniら,1995 Gen e Therapy p655)。 ヘルペスウィルスのチミジンキナーゼをコードする自殺遺伝子の使用は当業者 の間で広く知られている。特に、神経膠腫をもつネズミに関する初期のin v ivo試験では、HSV1−TK遺伝子が発現されたとき及びガンシクロビルを 150mg/kgの用量で注射したときに、腫瘍の退行が生じた(K.Culv erら,1992 Science 256 p1550)。しかしながら、こ れらの用量はマウス体内で極度に毒性であり(T.Osakiら,1994 C ancer Research54 p5258)、従ってヒトの遺伝子治療か ら完全に排除された。 また、ヒトに対するいくつかの治験が進行中であり、これらの試験では、特に レトロウィルスベクターまたはアデノウィルスベクターのような種々のベクター を用いてTK遺伝子を細胞に配送している。ヒトの遺伝子治療の臨床試験では、 有効投与 量よりもはるかに少ない5mg/kg程度の用量を投与しまた治療期間(14日 )も短縮している(E.Oldfieldら,1995 Human Gene Therapy p55)。もっと多い用量を投与し治療期間を延長した 場合には、望ましくない毒性副作用が実際に観察されている。 これらの欠点を是正するために、グアノシン類似体のリン酸化における特異性 及び活性を改善したチミジンキナーゼ誘導体の合成が提案された。例えば、誘導 的突然変異誘発によって得られた誘導体が記載されている。しかしながら、純粋 な酵素に関する正確な生化学的キャラクタリゼーションが行われたこともなく、 これらの突然変異体を用いた細胞試験が発表されたこともなく、機能的改善が報 告されたこといない(国際特許WO95/30007;Blackら,1993 Biochemistry 32 p11618)。更に、最初の45個のコ ドンが欠失したHSV1−TK遺伝子を真核細胞中で誘導発現させる試験は行わ れたが、使用されたプロドラッグの用量は文献に発表されたすべての試験に記載 された用量と同程度でしかない(B.Salomonら,1995 Mol.C ell.Biol.15 p5322)。従って、今日までに記載された変異体 は いずれもチミジンまたはガンシクロビルに対して改善された活性を有していない 。 本発明は、自殺遺伝子による遺伝子治療の改良方法を提案する。本発明は特に 、チミジンキナーゼによるグアノシン類似体のリン酸化効率を改善し、その結果 としてこのような処置による治療効果を改善し得る方法を記載している。本発明 は特に、ガンシクロビルまたはアシクロビルのようなヌクレオシド類似体の三リ ン酸化方法を提案する。方法は、ガンシクロビル(またはアシクロビル)を、( i)有意に少ない用量、または、(ii)より顕著なバイスタンダー効果を惹起 し得る用量、または、(iii)野生型チミジンキナーゼが過剰発現したときに 生じ得る細胞毒性に達しない用量、で投与したときにこれらの類似体の三リン酸 化を極めて有意に増進することを目的としている。 この方法は、癌、心血管疾患に使用でき、また、ウィルス感染細胞のようなあ る種の細胞の致死を要する任意の用途に使用できる。細胞に感染したウィルスの 例は、HIV(ヒト免疫不全ウィルス)、CMV(サイトメガロウィルス)、R SV(呼吸器合胞体ウィルス)のようなウィルスである。 本発明は特に、ヌクレオシド類似体のリン酸化反応をin vivoで改善し 得る酵素コンビネーションの使用に基づく。 本発明の第一の目的は、 −ヌクレオシド類似体をリン酸化してモノホスフェート類似体を産生し得る酵 素と、 −モノホスフェート類似体をリン酸化してジホスフェート類似体を産生し得る 酵素と、 −ジホスフェート類似体をリン酸化して毒性のトリホスフェート類似体を産生 し得る酵素と、から成る組成物を提供することである。 より特定的には、ヌクレオシド類似体をリン酸化してモノホスフェート類似性 を産生し得る酵素はチミジンキナーゼであり、モノホスフェート類似体をリン酸 化してジホスフェート類似体を産生し得る酵素はグアニレートキナーゼであり、 ジホスフェート類似体をリン酸化してトリホスフェート類似体を産生し得る酵素 はヌクレオシドジホスフェートキナーゼ(ヌクレオシド二リン酸キナーゼ)であ る。更に、本発明の組成物は、酵素を直接含むだけでなく、酵素をコードする核 酸を含んでもよい。この観点から、本発明の目的はまた、 −ヌクレオシド類似体をリン酸化してモノホスフェート類似体を産生し得る酵 素をコードする第一の核酸と、 −モノホスフェート類似体をリン酸化してジホスフェート類似体を産生し得る 酵素をコードする第二の核酸と、 −ジホスフェート類似体をリン酸化して毒性のトリホスフェート類似体を産生 し得る酵素をコードする第三の核酸と、から成る酵素コンビネーションをin vivoで配送及び産生するために有用な組成物を提供することである。 好ましくは、第一の核酸はチミジンキナーゼをコードしており、第二の核酸は グアニレートキナーゼをコードしており、第三の核酸はヌクレオシドジホスフェ ートキナーゼをコードしている。 ヌクレオシド類似体は一般に、例えばガンシクロビル、アシクロビルまたはペ ンシクロビルのようなグアノシン類似体である。ヌクレオシド類似体のその他の 例としては、トリフルオロチミジン、1−〔2−デオキシ、2−フルオロ、ベー ターD−アラビノフラノシル〕−5−ヨードウラシル、ara−A、1−ベータ ーD−アラビノフラノシルチミジン(araT)、5−エチル−2’−デオキシ ウリジン、ヨードウリジン、AZT、 AIU、ジデオキシシチジン、Ara−C及びブロモビニルデオキシウリジン( BVDU)がある。好ましい類似体はガンシクロビル、アシクロビル、ペンシク ロビル及びBVDUであり、ガンシクロビル及びアシクロビルが特に好ましい。 三リン酸化形態は細胞致死を直接または間接に惹起するという意味で毒性である 。 チミジンキナーゼ(例えばHSV1−TK)を発現させるように修飾された哺 乳類細胞がヌクレオシド類似体(例えばガンシクロビル)の存在下に維持される と、これらの細胞はガンシクロビルをリン酸化してガンシクロビルモノホスフェ ートを産生し得る。その後、細胞性キナーゼはこのガンシクロビルモノホスフェ ートをジホスフェート、次いでトリホスフェートに順次に代謝させ得る。このよ うにして産生されたガンシクロビルトリホスフェートはDNAに取込まれること によって毒性効果を発揮し、細胞性アルフアDNAポリメラーゼを部分的に阻害 し、DNA合成を停止させる。従って、細胞が死に至る。このメカニズムにおい て、ヌクレオシド類似体のモノリン酸化段階は制限要因的段階と考えられる。チ ミジンキナーゼの固有特性の改善を試みた種々の方法(TKの突然変異体の作製 、より高 い性能の発現系及び投与系の研究)が従来技術に記載されている理由はここにあ る。 本発明は、チミジンキナーゼと、ヌクレオシド類似体のリン酸化に関与する別 の酵素とを同時に投与することによって治療効果を改善できることを証明する。 従って本発明の目的は、ヌクレオシド類似体を三リン酸化する最適な細胞内反応 を惹起する種々の酵素コンビネーションを提供することである。本発明の別の目 的は、これらの酵素コンビネーションを細胞内に導入し細胞内で発現させるベク ターを提供することである。より詳細にはベクターは、各々が1つの酵素を産生 し得る複数のベクターでもよく、または、各々が複数の酵素もしくは全部の酵素 を産生し得る1つもしくは複数のベクターでもよい。本発明はまた、対応する遺 伝子の発現によって任意にその場で産生される酵素コンビネーションの存在下の ヌクレオシド類似体の三リン酸化方法に関する。本発明はまた、増殖細胞の破壊 方法に関する。 in vitroで行ったヌクレオシドモノホスフェートからヌクレオシドジ ホスフェート、次いでトリホスフェートへのリン酸化は文献に記載されている。 これらのリン酸化を、(i) ガンシクロビルを用いてヒト赤血球溶解物の存在下で行った場合(Chengら ,1983 J.Biol.Chem.258 p12460)、または、(i i)ガンシクロビル及びアシクロビルを用いてヒト赤血球のグアニレートキナー ゼ及びヌクレオシドジホスフェートキナーゼの酵素調製物の存在下で行った場合 (Millerら,1980 J.Biol.Chem.255 p720;S meeら,1985 Biochem.Pharmac.34 p1049)、 は報告されている。哺乳類細胞中のヌクレオシドモノホスフェートからヌクレオ シドジホスフェート次いでヌクレオシドトリホスフェートへのリン酸化は証明さ れていたが、ガンシクロビルモノホスフェートまたはアシクロビルモノホスフェ ートの場合にはこれらの変換が完全ではないと考えられる(Agbariaら, 1994 Mol.Pharmacol.45 p777;Carusoら,1 995 Virology 206 p495;Salomonら,1995 Mol.Cell.Biol.15 p5322)。 本出願はここに、チミジンキナーゼのin vivoの治療効率を改善し得る 組成物を記載する。 ヌクレオシド類似体をリン酸化してモノホスフェート類似体を産生し得る本発 明の組成物及び方法に使用される第一の酵素は好ましくは、哺乳類に由来しない チミジンキナーゼである。ウィルス由来、特にヘルペスウィルス由来のチミジン キナーゼが特に好ましい。ヘルペスのチミジンキナーゼとしては、1型単純ヘル ペスウィルスのチミジンキナーゼ(HSV1−TK)、2型単純ヘルペスウィル スのチミジンキナーゼ(HSV2−TK)、水痘ウィルスのチミジンキナーゼ( VZV−TK)、エプスタイン・バールウィルスのチミジンキナーゼ(EBV− TK)があり、また、ウシ由来のヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ(Mit talら,J.Virol 70(1989)2901)、ウマ由来のヘルペス ウィルスのチミジンキナーゼ(Robertsonら,NAR 16(1988 )11303)、ネコ由来のヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ(Nunbe rgら,J.Virol.63(1989)3240)またはサル由来のヘルペ スウィルスのチミジンキナーゼ(Otsukaら,Virology 135( 1984)316)、がある。 1型単純ヘルペスウィルスの酵素チミジンキナーゼをコードする遺伝子の配列 は文献に記載されている(特に、McKnight 1980 Nucl.Acids Res. p5931参照)。この配列に は、チミジンまたはガンシクロビルに対して同等の酵素活性を有しているタンパ ク質を産生する天然変異体が存在する(M.Michaelら,1995 Bi ochem.Biophys.Res.Commun 209 p966)。2 型単純ヘルペスウィルスの酵素チミジンキナーゼをコードする遺伝子の配列も記 載されている(Swainら,J.Virol.46(1983)1045)。 本発明に使用されるチミジンキナーゼは天然型チミジンキナーゼ(酵素の天然 形態もしくは天然変異体の1つ)でもよく、または、誘導形態、即ち、天然型形 態に(1つまたは複数の)構造的修飾を加えることによって生じた形態でもよい 。上述のように、種々の突然変異体または誘導体が文献に記載されている。これ らの固有の特性は有意に修飾されないと考えられるが、これらの分子は本発明の 範囲内で使用され得る。その例として、ヌクレオシドの相互作用部位のDRH領 域の近傍に1つの修飾を有する突然変異体がある(国際特許WO95/3000 7)。DRH領域はTKの163位、164位及び165位のアスパラギン残基 、アルギニン残基及びヒスチジン残基に対応する。 これらの3つの位置は種々のヘルペスTK中でよく保存されている。160−1 62位及び168−170位の種々の突然変異体が記載されている(国際特許W O95/300O7)。他の人工変異体はATP結合部位の処に修飾を有してい る(フランス特許FR96 01603)。更に、分子生物学の慣用の技術に従 って他のTK誘導体を調製し本発明コンビネーションに使用し得る。これらの突 然変異体は例えば、好ましくはヘルペ又の天然型チミジンキナーゼ、またはその 変異体の1つをコードする核酸に突然変異を誘発することによって作製し得る。 誘導的または無作為な突然変異を生じさせる多数の方法が当業者に公知であり、 その例としては、PCRもしくはオリゴヌクレオチドによる誘導的突然変異誘発 、あるいは、ヒドロキシルアミンのような化学物質によるin vitroの無 作為突然変異誘発、または、大腸菌の突然変異株中でのin vivoの無作為 突然変異誘発がある(Miller“A short course in b acterial genetics”,Cold Spring Harbo r Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y. ,1992)。このようにして生じた突然変異配列を、細胞系または非細胞系 において発現させ、その発現産物中のチミジンキナーゼ型活性の存在を特に実施 例に記載の条件下で試験する。この方法によって得られた酵素はいずれも、ヌク レオシド類似体をリン酸化してモノホスフェート類似体を産生する能力を有して いるので本発明で使用され得る。 本発明の範囲内では好ましくは、1型単純ヘルペスウィルスのチミジンキナー ゼ(HSV1−TK)に由来のTKまたは対応するコーディング核酸を使用する 。より詳細には、HSV1−TKまたはその変異体の1つ、例えば天然変異体も しくは人工変異体を使用する。人工変異体としては、特に、P155A/F16 1V及びF161I変異体(Biochemistry32(1993)p11 618)、A168S変異体(Prot.Engin.7(1994)p.83 )、または、ATP結合部位の処に修飾を有する変異体、例えばM60I変異体 が挙げられる。更に好ましくは、1型単純ヘルペスウィルスのチミジンキナーゼ (HSV1−TK)をコードする核酸を使用する。 本発明の組成物及び方法に使用される第二の酵素、即ち、モノホスフェートヌ クレオシド類似体をリン酸化してジホスフェート類似体を産生し得る酵素は好ま しくはグアニレートキナー である。グアニレートキナーゼ(GMPK)は種々の生物(ヒト、ラット、ウシ 、酵母)から精製されている。また、GMPKをコードする遺伝子も様々な種類 の細胞中でクローニングされており、特にGUK1遺伝子が酵母Sacchar omycescerevisiae中でクローニングされている(M.Konr ad 1992 J.Biol.Chem.267 p25652)。この遺伝 子から20kDaの酵素GMPKも精製されている。また、gmkと命名された GMPKの遺伝子も単離され大腸菌中で過剰発現した(D.Gentryら,1 993 J.Biol.Chem.268 p14316)。この酵素は協同性 及びオリゴマー形成性についてはS.cerevisiaeの酵素とは違ってい るが、配列は、46.2%という高い割合の一致を示す182残基の領域を有し ている。潜在的造血細胞増殖活性を有する因子をコードしていることが確認され た配列A11042(欧州特許EP0274560)は、S.cerevisi aeのGUK1遺伝子に51.9%の一致を示す180残基を有しており、生化 学的データは全く発表されていないがGMPKのヒト同族体を構成すると考えら れる。 本発明の組成物及び方法に使用される第三の酵素、即ち、ヌ クレオシドジホスフェート類似体をリン酸化してトリホスフェート類似体を産生 し得る酵素は好ましくはヌクレオシドジホスフェートキナーゼである。ヌクレオ シドジホスフェートキナーゼ(NDPK)は広い基質特異性をもつ酵素であり、 種々のソースから精製された(M.Inouyeら,1991 Gene 10 5 p31)。種々の生物(ミクソコッカス・キサンツス(Myxococcu s xanthus)、キイロショウジョウバエ(Drosophila me lanogaster)、タマホコリカビ(Dictyostelium di scoideum)、ラット、ウシ、ヒト、大腸菌及びパン酵母(S.cere visiae))のNDPKをコードする遺伝子がクローニングされ、対応する 酵素は極めて相同性が高いことが判明した(K.Watanabeら,1993 Gene 29 p.141)。しかしながら、“ロイシンジッパー”配列を 有しているのは高等真核生物の酵素だけである。文献に記載されたNDPK活性 をコードするヒト遺伝子は特にnm23−H1及びnm23−H2である。nm 23−H2 遺伝子はNDPK活性と転写因子という独立の2つの機能をもつ二官 能タンパク質をコードしていると示唆されている(E.Postelら, 1994 J.Biol.Chem.269 p8627)。S.cerevi siaeのYNK遺伝子は酵母の必須遺伝子ではなく、19kDaの単量体分子 量をもつ四量体タンパク質であると考えられるNDPKをコードしている(A. Jongら,1991 Arch.Biochem.Biophys.291 p241)。 本発明の範囲内で使用されるGMPKまたはNDPKをコードする核酸配列の 起原はヒト、動物、ウィルス、合成または半合成のいずれでもよい。 一般的に、本発明の核酸配列は当業者に公知の任意の技術に従って調製され得 る。これらの技術の代表例としては特に、 −文献に記載された配列及び例えば核酸シンセサイザーを用いる化学合成、 −特に文献に記載されているような特異的プローブを用いるライブラリースク リーニング、または、 −ライブラリーからスクリーニングした配列の化学的修飾(伸長、欠失、置換 、など)を含む混成技術、が挙げられる。 好ましくは本発明で使用される核酸配列はcDNAまたはgDNA配列である 。cDNA配列は、RNAから得られたイ ントロンのない配列である。gDNA配列は染色体領域である。真核生物では、 この配列は1つまたは複数のイントロンを含む。本発明の範囲内で使用されるg DNA配列は、天然遺伝子中に存在するイントロンの全部もしくは一部、または 、例えば哺乳類細胞中の発現効率を高めるためにcDNAに人為的に導入された 1つまたは複数のイントロンを含み得る。核酸は、天然型酵素をコードしてもよ く、または、同種類の活性を有している変異体もしくは誘導体をコードしてもよ い。これらの核酸類似体は、当業者に公知の分子生物学の慣用技術によって得ら れる。例えば、誘導的または非誘導的な突然変異誘発、ライブラリーからのハイ ブリダイゼーション、欠失もしくは挿入、ハイブリッド分子の構築、などによっ て得られる。一般には、核酸の塩基の20%未満が修飾される。核酸類似体の機 能性は実施例に記載したように発現産物の酵素活性の定量によって決定される。 本発明の特徴をもつ組成物は、チミジンキナーゼをコードする第一の核酸と、 ヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードする第二の核酸とを含む。この実 施態様において、ヌクレオシドジホスフェートキナーゼはヒト以外の真核生物起 原である のが好ましい。ヒト由来でない酵素とは、ヒト細胞中に自然には存在しない酵素 を意味する。即ち、ウィルス、動物または下等真核生物(例えば酵母)に由来の 酵素を意味する。また、1つまたは複数の構造的修飾を有するヒト酵素の自然に は存在しない誘導体を意味する。より好ましくは、本発明で使用されるNDPK は酵母またはウシのNDPKから選択される。これらの組成物は更に、例えば酵 母のグアニレートキナーゼのようなグアニレートキナーゼをコードする核酸を含 み得る。 本発明の特徴をもつ別の組成物は、チミジンキナーゼをコードする第一の核酸 と、ヒト由来でないグアニレートキナーゼをコードする第二の核酸とを含む。ヒ ト由来でないGMPKは、ラット、ウシ、酵母、細菌のGMPKまたはそれらの 誘導体から選択できる。好ましくは、GMPKは下等真核生物、特に酵母に由来 する。 特に有利な実施態様によれば、本発明の範囲内で使用されるヌクレオシドジホ スフェートキナーゼの起原は真核生物または動物である。より好ましくは、酵母 またはウシのヌクレオシドジホスフェートキナーゼである。出願人は実際、酵母 特にSaccharomyces cerevisiaeのヌクレ オシドジホスフェートキナーゼまたはウシのヌクレオシドジホスフェートキナー ゼがガンシクロビルジホスフェートまたはアシクロビルジホスフェートのような ヌクレオシドジホスフェート類似体をリン酸化しヌクレオシドトリホスフェート を産生できるという意外な事実を証明した。更に、実施例に示した結果は、これ らの酵素が夫々の基質に対してヒト酵素よりも卓越した活性を有することをはっ きりと示している。即ち、0.675μgのヒト酵素の存在下で得られるGCV トリホスフェートの割合は1.5%であるが、0.75μgの酵母酵素の存在下 では82.9%である。また、6.75μgのヒト酵素の存在下で得られるGC Vトリホスフェートの割合は24%であるが、1.5μgの酵母酵素の存在下で は91.1%であり、5μgのウシ酵素の存在下では92%である。別のヌクレ オシド類似体、例えばアシクロビルに関しても同様の結果が得られる。即ち、6 .75μgのヒト酵素の存在下で得られるACVトリホスフェートの割合は0. 4%未満であるが、1.5μgの酵母酵素の存在下では8%であり、15μgの 酵母酵素の存在下では81%であり、5μgのウシ酵素の存在下では1.3%で ある。これらの結果は、本発明のコンビネーション中で酵母また はウシのヌクレオシドジホスフェートキナーゼの使用が有利であることをはっき りと証明する。これらの結果はまた、モノホスフェート類似体を産生する第一の リン酸化段階が必ずしも方法の限定要因的段階でないこと、及び、本発明の酵素 コンビネーションを使用した治療方法によって治療効果が増進されることを証明 する。 更に、出願人はまた、酵母、特にSaccharomyces cerevi siaeのグアニレートキナーゼがガンシクロビルモノホスフェートまたはアシ クロビルモノホスフェートのようなヌクレオシドモノホスフェート類似体をリン 酸化して有効な活性をもつヌクレオシドジホスフェートを産生し得ることを証明 した。例えば、2.5μgの酵母酵素の存在下で得られたGCVジホスフェート の割合は92%を上回り、74μgの酵母酵素の存在下で得られたACVジホス フェートの割合は54%である。更に、これらの結果は、酵母のグアニレートキ ナーゼがヒト酵素の2倍のGCVMPリン酸化速度を有することを示す。また、 GCVMPに対する親和性も、同じ基質に対してヒト酵素が有する親和性の2倍 以上である。結局、GCVMPに対する酵母酵素のVmax/Kmの値はヒト酵 素が有する 値の4.4倍である。ACVMPに対しては、酵母酵素のVmax/Kmの値は 、同じ基質に対してヒト酵素が有する値の7〜9倍である。 出願人はまた、これらの2つのヒト由来でない酵素と、チミジンキナーゼ、例 えば1型ヘルペスウィルスのチミジンキナーゼとを組合わせることによって、ガ ンシクロビルまたはアシクロビルのようなヌクレオシド類似体のリン酸化による トリホスフェート誘導体の産生が極めて高い効率で得られることを証明した。 好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、酵母のグアニレートキナーゼ (EC−2.7.4.8)及び/またはヌクレオシドジホスフェートキナーゼ( EC−2.7.4.6)をコードする配列を含む。より好ましくは、これらの配 列は酵母S.cerevisiaeの酵素をコードしている。これらの配列は、 ガンシクロビルまたはアシクロビルのようなヌクレオシド類似体を三リン酸化す るために、1型単純ヘルペスウィルスのチミジンキナーゼ(EC−2.7.1. 21)をコードする配列(HSV1−TK)と一緒に使用される。 上述のように、本発明の組成物は、酵素コンビネーション、 または、酵素をin vivo産生し得る核酸コンビネーションを含み得る。核 酸コンビネーションのほうが好ましい。その理由は、酵素を高いレベルでin vivo産生でき、従って治療効果が極めて大きいからである。 第一の実施態様によれば、本発明の組成物中で核酸は同一の発現ベクターによ って担持されている。この実施態様が特に有利であるが、その理由は、単一のベ クターを哺乳類細胞に導入するだけで所望の治療効果が得られるからである。こ の実施態様においては、互いに異なる核酸が同一発現ベクターの内部で個別の3 つの発現カセットを構成し得る。従って、互いに異なる核酸の各々が、夫々に異 なる転写プロモーター、転写終結因子及び翻訳シグナルのコントロール下に維持 される。また、複数の核酸を、単一のプロモーターと単一の転写終結因子とによ ってその発現が誘導されるポリシストロンの形態で導入することも可能である。 特に、核酸配列間に配置された配列IRES(“内部リボソーム結合配列(In ternal Ribosome Entry Site)”)の使用によって 上記のようなポリシストロン形態が得られる。この観点から、本発明の発現ベク ターは、2つの核酸の発現を誘導するバイシストロン性ユニッ トと任意に第三の酵素をコードする別の1つの核酸とを含み得る。本発明のベク ターはまた、3つの核酸の発現を誘導するトリシストロン性ユニットを含み得る 。これらの種々の実施態様を実施例に示す。 本発明の好ましい発現ベクターとしては特に、 −チミジンキナーゼをコードする第一の核酸と、ヒト由来でないグアニレート キナーゼ、好ましくは酵母のグアニレートキナーゼをコードする第二の核酸と、 を含むベクター、 −チミジンキナーゼをコードする第一の核酸と、ヌクレオシドジホスフェート キナーゼ、好ましくはヒト以外の真核生物のヌクレオシドジホスフェートキナー ゼ、特に好ましくはウシまたは酵母起原のNDPKをコードする第二の核酸と、 を含むベクター、 がある。 本発明のベクターは更に、グアニレートキナーゼをコードする核酸を含んでい るのが有利である。 本発明のベクター中で使用されるチミジンキナーゼは好ましくはウィルス起原 であり、特にヘルペスウィルスのチミジンキナーゼが有利である。HSV−1ま たはHSV−2ウィルスに 由来のチミジンキナーゼが特に好ましい。 上述のように、本発明のベクターの内部で種々の核酸は、個別のプロモーター のコントロール下に維持されているか、または、単一プロモーターのコントロー ル下のポリシストロン性ユニットを構成している。この観点から、上述したよう な種々の酵素活性を含む1つのタンパク質を産生するように種々の核酸が結合し 、酵素が結合形態で産生されてもよい。本発明のベクターの特定実施態様の特徴 は、ベクターの内部でウィルス起原のチミジンキナーゼをコードする核酸とヒト 由来でないグアニレートキナーゼをコードする核酸とが結合し、TK活性とGU K活性との双方を含む1つのタンパク質をコードしていることである。本発明の ベクターの別の実施態様の特徴は、ベクターの内部でウィルス起原のチミジンキ ナーゼをコードする核酸とヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードする核 酸とが結合し、TK活性とNDPK活性との双方を含む1つのタンパク質をコー ドしていることである。酵素間の結合としては、例えば(G4S)n構造をもつ ペプチドリンカーを用いて行われる結合を例示し得る。 別の実施態様によれば、本発明の組成物の内部で、核酸は複 数の発現ベクターによって担持されている。 後述するように、発現ベクターはプラスミド起原でもウィルス起原でもよい。 ウィルス起原のベクターの場合、レトロウィルスまたはアデノウィルスが有利で ある。 本発明の範囲内で種々のプロモーターを使用し得る。プロモーターは、哺乳類 細胞中で核酸を発現させ得る配列である。プロモーターは、ヒト細胞内部の機能 性プロモーターから選択されるのが有利である。より好ましいプロモーターは、 異常増殖細胞(癌、再発狭窄症、など)中で核酸配列を発現させ得るプロモータ ーである。この観点から、種々のプロモーターを使用し得る。プロモーターは例 えば、考察中の遺伝子(TK、GMPK)NDPK)の固有プロモーターでもよ い。また、異なる起原の領域(別のタンパク質の発現を担当する領域、または、 合成領域)でもよい。従って、遺伝子の転写を特異的または非特異的に、誘導的 または非誘導的に、強くまたは弱く刺激するかまたは抑制する任意のプロモータ ーまたは誘導された配列でよい。特に、真核生物遺伝子またはウィルス遺伝子の プロモーター配列を挙げることができる。例えば、標的細胞のゲノムに由来のプ ロモーター配列でもよい。真核生物のプロモーターとしては 特に、遍在性プロモーター(HPRT、PGK、a−アクチン、チューブリン、 DHFR、などの遺伝子のプロモーター)、中間フィラメントプロモーター(G FAPNデスミン、ビメンチン、ニューロフィラメント、ケラチン、などの遺伝 子のプロモーター)、治療用遺伝子のプロモーター(例えば、MDR、CFTR 、VIII因子、アポAI、などの遺伝子のプロモーター)、組織特異的プロモ ーター(ピルビン酸キナーゼ、ビリン、腸内の脂肪酸結合タンパク質、平滑筋の アルファ−アクチン、などの遺伝子のプロモーター)、癌細胞のような分裂細胞 型の細胞特異的プロモーター、あるいは、誘導プロモーターとも呼ばれる刺激反 応性プロモーター(ステロイドホルモンのレセプター、レチノール酸のレセプタ ー、グルココルチコイドのレセプター、など)が挙げられる。また、アデノウィ ルスのE1A遺伝子及びMLP遺伝子のプロモーター、CMVの初期プロモータ ーまたはRSVのLTR(末端反復配列)のプロモーターなどのようなウィルス のゲノムに由来のプロモーター配列でもよい。更に、これらのプロモーター領域 が、活性化配列、調節配列または組織特異的、もしくは優位的発現を可能にする 配列の付加によって修飾されてもよい。 本発明の別の目的は、グアノシン類似体を三リン酸化し得る酵素コンビネーシ ョンと該グアノシン類似体とを含み、両者を同時投与、個別投与、または一定期 間の継続投与によって使用できる製品を提供することである。 本発明はまた、毒性のヌクレオシドトリホスフェート類似体をin vivo で産生させる組成物に関する。 本発明の組成物は、 −ヌクレオシド類似体と、 −チミジンキナーゼをコードする核酸と、 −グアニレートキナーゼをコードする核酸と、 −ヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードする核酸と を、個別包装状態または集合包装状態で含む。 本発明は更に、核酸配列の発現によって必要に応じてその場で産生され得るヌ クレオシドリン酸化酵素のコンビネーションを含む組成物を提供する。これらの 酵素の少なくとも1つはヒト以外の真核生物起原である。酵素コンビネーション は特に、TKとNDPK、TKとGMPKまたはTKとGMPKとNDPKと、 の組合わせから成る。 本発明はまた、TKとNDPKとを含む酵素コンビネーショ ンを増殖細胞に投与する増殖細胞の破壊方法に関する。好ましくは、コンビネー ションが更にグアニレートキナーゼを含む。本発明はまた、TKとGMPKとを 含む酵素コンビネーションを増殖細胞に投与する増殖細胞の破壊方法に関する。 この方法によれば、細胞をヌクレオシド類似体、好ましくはグアノシン類似体 と接触させる。ヌクレオシド類似体は酵素コンビネーションを発現させる細胞中 で毒性化合物に変換される。 本発明によれば、酵素をコードする核酸の投与によって酵素を細胞に投与し得 る。 本発明はまた、増殖細胞破壊用医薬組成物を調製するためにヌクレオシドジホ スフェートキナーゼまたはヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードする核 酸を、チミジンキナーゼまたはチミジンキナーゼをコードする核酸と共に使用す る方法に関する。 本発明はまた、ヌクレオシド類似体を酵素コンビネーションと共存させるヌク レオシド類似体の三リン酸化方法に関する。酵素の少なくとも1つはヒト以外の 真核生物起原である。 本発明はここに、多くの細胞性機能障害を抑制し得る新規な治療薬を提供する 。この目的では、本発明の核酸またはカセッ トを治療すべき部位にそのままで注入してもよく、または、破壊もしくは治療す べき細胞と共に直接インキュベートしてもよい。ヌード核酸が特定ベクターを要 せずに細胞に侵入できることは実際に記載されている。しかしながら、本発明の 範囲では、(i)細胞侵入効率、(ii)標的細胞への命中率、(iii)細胞 外及び細胞内の安定性、を改善できるような投与ベクターを使用するのが好まし い。本発明の特に好ましい実施態様では、核酸配列を運搬ベクターに組込む。使 用されるベクターは、化学的ベクター、プラスミド起原もしくはウイルス起原の ベクターのいずれでもよい。 本文中で使用された化学的ベクターなる用語は、真核細胞に対して核酸配列の 導入及び発現を促進し得る任意の非ウィルス性物質を意味すると理解されたい。 合成または天然のこれらの化学的または生化学的ベクターは、特に、利便性及び 安全性の面、並びに、トランスフェクトすべきDNAの大きさに関する理論的制 約が存在しないという理由で天然ウィルスの重要な代替物となり得る。これらの 合成ベクターは主要な2つの機能、即ち、トランスフェクトすべき核酸を圧縮す る機能と、核酸の細胞定着と原形質膜透過及び場合によっては2つの核膜の透過 とを促進する機能とを有している。核酸のポリアニオン性を緩和するために、非 ウィルス性ベクターはいずれもポリカチオン性電荷を有している。遺伝情報を導 入するために実際に開発されたこの種の非ウィルス性トランスフェクション技術 の代表例としては、DNAとDEAE−デキストランとの複合体を用いる技術( Paganoら,J.Virol.1(1967)891)、DNAと核タンパ ク質との複合体を用いる技術(Kanedaら,Science 243(19 89)375)、DNAと脂質との複合体を用いる技術(Felgnerら,P NAS 84(1987)7413)、リポソームを使用する技術(Frale yら,J.Biol.Chem.255(1980)10431)、などがある 。 遺伝子導入ベクターとしてウィルスを使用する技術は、物理的トランスフェク ション技術に対する有望な代替手段として出現した。この観点から、いくつかの 細胞集団に対するウィルスの感染能力を種々のウィルスで試験した。特に、レト ロウィルス(RSV、HMS、MMS、など)、HSVウィルス、アデノ関連ウ ィルス、アデノウィルスを試験した。 本発明に使用される核酸またはベクターは、局所的、経口的、 非経口的、鼻孔内、静脈内、筋肉内、皮下、眼内、経皮、などの経路で投与され る製剤の形態に調製できる。好ましくは、核酸配列またはベクターが注射可能な 形態で使用される。従って、注射可能な製剤を得るため、特に治療部位の処に直 接注入できる製剤を得るために、医薬として許容される任意のビヒクルと混合し 得る。ビヒクルは特に、等張性の無菌溶液であるか、または、必要に応じて滅菌 水もしくは生理的血清を添加して注射可能な溶質を復元し得る乾燥組成物、特に 凍結乾燥組成物である。患者の腫瘍に核酸配列を直接注入することは、病気に冒 された組織の処に治療効果を集中できるので極めて重要である。使用される核酸 配列の用量は、種々のパラメーター、特に、ベクターの種類、使用される投与モ ード、対象となる疾病または所望の治療期間に適応するように調整し得る。 本発明はまた、上記のような酵素コンビネーションを含む任意の医薬組成物に 関する。 本発明はまた、上記のようなベクターを少なくとも1つ含む任意の医薬組成物 に関する。 本発明はまた、ヌクレオシド類似体をin vivoでリン酸化するための酵 母起原のNDPKまたは酵母起原のGMPK の使用に関する。 本発明の医薬組成物は、抗増殖性を有するので、特に癌及び再発狭窄症のよう な異常増殖性疾患の治療に特に好適である。従って本発明は、細胞、特に異常増 殖細胞を破壊するための特に有効な方法を提供する。従ってこの方法は、腫瘍細 胞または血管壁の平滑筋細胞(再発狭窄症)の破壊に使用できる。方法は癌の治 療に特に好適である。本発明方法を使用できる癌としては例えば、結腸腺癌、甲 状腺癌、肺癌、骨髄性白血病、結腸直腸癌、乳癌、肺癌、胃癌、食道癌、Bリン パ腫、卵巣癌、膀胱癌、膠芽腫、肝癌、骨癌、皮膚癌、膵臓癌または腎臓癌、前 立腺癌、食道癌、喉頭癌、子宮体癌、子宮頚癌、HPV陽性非生殖器癌(can cers ano−genitaux HPV positifs)、EBV陽 性上咽頭癌、などがある。 本発明方法はin vitoまたはex vivoで使用できる。ex vi voで使用される方法は本質的に、核酸配列の存在下(またはベクター、カセッ トまたは誘導体直接の存在下)で細胞をインキュベートする処理から成る。in vivoで使用される方法は、考察されるプロドラッグ、即ちガンシクロビル またはヌクレオシド類似体の注入前、注入時及び/また は注入後に、有効量の本発明のベクター(またカセット)を生物に、好ましくは 生物の治療すべき部位の処(特に腫瘍)に、直接投与する処理から成る。この観 点から、異常増殖細胞またはその一部をヌクレオシド類似体の存在下で上記のよ うな酵素コンビネーションまたは核酸配列コンビネーションと接触させることか ら成る異常増殖細胞の破壊方法も本発明の目的の1つである。 以下の実施例及び図面に基づいて本発明をより詳細に説明する。これらの実施 例及び図面は本発明の非限定代表例であることを理解されたい。図面の簡単な説明 図1は、ベクターpcDNA3−TKの概略図である。 図2は、ベクターpXL2854の概略図である。 図3は、ベクターpXL2967の概略図である。 図4は、ベクターpXL3081の概略図である。 図5は、タンパク質GMPK及びNDPKの発現を示す。 図6は、ベクターpXL3098の概略図である。 表1は、GCVMP及びACVMPに対する酵母のGMPK及びヒト赤血球の GMPKの反応速度定数である。a、b、c は文献に公表された値であり、aは、〔D.F.Smeeら(1985)Bio chem.Pharmacol.34:1049−1056〕、bは、〔R.E .Boehme(1984)J.Biol.Chem.259:12346−1 2349〕、Cは、〔W.H.Miller & R.L.Miller(19 80)J.Biol.Chem.255:7204−7207〕に発表されたも のである。 表2は、TK−GMPK−NDPKの結合を用いた場合に形成された産生物中 のヌクレオシドのリン酸型の割合(%)を示す。材料及び方法 略号 ACV:アシクロビル GCV:ガンシクロビル GMPK:グアニレートキナーゼ HSV1−TK;1型単純ヘルペスウィルスのチミジンキナーゼ NDPK:ヌクレオシドジホスフェートキナーゼ分子生物学の汎用技術 プラスミドDNAの分離用抽出、塩化セシウム勾配によるプ ラスミドDNAの遠心、アガロースゲルまたはアクリルアミドゲルにおける電気 泳動、電気溶出によるDNAフラグメントの精製、タンパク質のフェノールクロ ロホルム抽出、塩媒体中のエタノールまたはイソプロパノールによるDNAの沈 殿、大腸菌の形質転換、のような分子生物学で慣用の技術は当業者に公知であり 、文献にも十分に記載されている(Sambrookら,“Molecular Cloning,a Laboratory Manual”,Cold S pring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989;Ausubelら,“Current P rotocols in Molecular Biology”,John Wiley & Sons,New York,1987)。 pUCタイプのプラスミド及びM13シリーズのファージは市販品(Beth esda Research Laboratories)であり、プラスミド pBSKまたはpBKSはstratagenから入手する。 いわゆるPCR(ポリメラーゼ触媒連鎖反応(olymer ase−ca talyzed hain eaction)) 技術によるDNAフラグメントの酵素的増幅は、“DNAサーマルサイクラー” (Perkin Elmer Cetus)を製造業者の指示通りに用いて行う 。 大腸菌細胞中にプラスミドDNAを電気穿孔によって導入するためには、エレ クトロポレーター(Bio−Rad)を製造業者の指示通りに用いる。 ヌクレオチド配列の確認は、Sangerらが開発した方法(Proc.Na tl.Acad.Sci.USA,74(1977)5463−5467)に従 い、Amershamから販売されているキットまたはApplied Bio sy stemsから販売されているキットを用いて行う。実施例1 酵素コンビネーションの発現ベクターの構築 この実施例は、本発明の核酸配列をin vitroまたはin vivoで 発現及び導入するベクターを構築するための種々の方法を記載する。 1.1 プラスミドベクターの構築 プラスミドベクターを構築するために、様々な種類の発現ベクターを使用し得 る。以下の2つのベクターが特に好ましい。 −ベクターpSV2。このベクターは、DNA Cloning,A pra ctical approach Vol.2,D.M.Glover(Ed) IRL Press,Oxford,Washington DC,1985 に記載されている。このベクターは真核生物の発現ベクターである。本発明の酵 素コンビネーションをコードする核酸をこのベクターのHpaI−EcoRV部 位に挿入し得る。従ってこれらの核酸はSV40ウィルスのエンハンサーのブロ モーターのコントロール下に維持されている。 −ベクターpCDNA3(Invitrogen)。このベクターも真核生物 の発現ベクターである。このベクターにおいては、本発明の酵素または酵素コン ビネーションをコードする核酸配列はCMVの初期プロモーターのコントロール 下に維持されている。 1.2 ウィルスベクターの構築 本発明の特定実施態様では、上記に定義の核酸をin vivoで導入及び発 現させ得るウィルスベクターを構築及び使用する。 特に、アデノウィルスに関しては、構造及び特性に多少の違いを有している種 々の血清型が特性決定されている。これらの 血清型のうちで、本発明の範囲では、2型もしくは5型のヒトアデノウィルス( Ad2もしくはAd5)または動物起原のアデノウィルス(国際特許WO94/ 26914参照)の使用が好ましい。本発明の範囲で使用できる動物起原のアデ ノウィルスの例としては、イヌ、ウシ、ネズミ(例えばMav1、Beardら ,Virology 75(1990)81)、ヒツジ、ブタ、トリまたはサル (例えばSAV)起原のアデノウィルスが挙げられる。動物起原のアデノウィル スとしてはイヌのアデノウィルスが好ましく、アデノウィルスCAV2(例えば 、マンハッタン株またはA26/61(ATCC VR−800)が特に好まし い。本発明の範囲では、ヒトもしくはイヌ起原のアデノウィルスまたは双方の混 合アデノウィルスの使用も好ましい。 好ましくは、本発明の欠陥アデノウィルスは、ITR(逆方向末端反復配列) とキャプシド形成配列と本発明の核酸とを含む。より好ましくは、本発明のアデ ノウィルスのゲノム中の少なくともE1領域が非機能性である。考察中のウィル ス遺伝子は当業者に公知の任意の技術、特に考察中の1つまたは複数の遺伝子の 完全削除、置換、部分欠失または1つもしくは複数の 塩基の付加によって非機能性にできる。このような修飾は、遺伝子工学の技術を 用いるかまたは突然変異誘発物質で処理することによって、(単離DNAに対し て)in vitroでまたはその場で得られる。他の領域、特にE3領域(国 際特許WO95/02697)、E2領域(国際特許WO94/28938)、 E4領域(国際特許WO/94/28152、WO94/12649、WO95 /02697)、L5領域(国際特許WO95/02697)も修飾できる。1 つの好ましい実施態様によれば、本発明のアデノウィルスは、E1領域及びE4 領域に欠失を有している。別の好ましい実施態様によれば、本発明のアデノウィ ルスはE1領域の、領域E4と本発明の核酸配列とが挿入される処に欠失を有し ている(フランス特許FR9413355参照)。本発明のウィルス中のE1領 域の欠失は、好ましくはアデノウィルスAd5の配列のヌクレオチド455−3 329の部分である。 本発明の組換え欠陥アデノウィルスは当業者に公知の任意の技術によって作製 できる(Levreroら,Gene 101(1991)195;欧州特許E P185573;Graham,EMBO J.3(1984)2917)。本 発明の組換えア デノウィルスは特に、アデノウィルスと、特に本発明の核酸配列または核酸配列 コンビネーションを含むプラスミドとの相同組換えによって作製できる。この相 同組換えは、アデノウィルスとプラスミドとを適当な細胞系にコトランスフェク ションした後に生じる。使用される細胞系は好ましくは、(i)上記の因子によ って形質転換され得る細胞系であり、(ii)欠陥アデノウィルスのゲノムの一 部を補完し得る配列を、好ましくは組換えの危険を避けるために組込み形態で含 んでいる細胞系でなければならない。細胞系の例としては、特にアデノウィルス Ad5のゲノムの左側部分(12%)がそのゲノムに組込まれたヒト胚腎臓細胞 系293(Grahamら,J.Gen.Virol.36(1977)59) 、または、特に国際特許W094/26914及びWO95/02697並びに Yehら,J.Virol.70(1996)559に記載されているようなE 1機能及びE4機能を補完し得る細胞系が挙げられる。 次に、増殖したアデノウィルスを実施例に記載するような分子生物学で慣用の 技術によって回収し精製する。 アデノ関連ウィルス(AAV)に関して説明すると、これらは、比較的小さい 寸法のDNAを有しており、感染した細胞の ゲノムに安定にかつ部位特異的に組込まれるウィルスである。アデノ関連ウィル スは細胞の増殖、形態または分化に影響を及ぼすことなく広いスペクトルの細胞 に感染できる。更に、アデノ関連ウィルスはヒトの病理に関与しないと考えられ る。AAVのゲノムはクローニングされ、配列決定され、特性決定されている。 このゲノムは、約4,700塩基を含み、各末端に約145塩基から成りウィル スの複製起点として機能する逆方向末端反復領域(ITR)を含む。ゲノムの残 りの部分はキャプシド形成機能をもつ2つの本質的な領域に分割される。ゲノム の左側部分はウィルスの複製及びウィルス遺伝子の発現に関与するrep遺伝子 を含み、ゲノムの右側部分はウィルスのキャプシドタンパク質をコードするca p遺伝子を含む。 In vitro及びin vivoの遺伝子導入のためにAAVに由来のベ クターを使用することは文献に記載されている(特に、国際特許WO91/18 088;WO93/09239;米国特許US4,797,368;US5,1 39,941及び欧州特許EP488528)。これらの特許出願は、rep遺 伝子及び/またはcap遺伝子が欠失して有益な遺伝子によって置換されたAA Vに由来の種々の構築物、及び、(培養細 胞に対する)in vitroまたは(生物体内直接の)invivoで有益な 遺伝子を導入するためのこれらの構築物の使用を記載している。本発明の組換え 欠陥AAVは、ヒト補助ウィルス(例えばアデノウィルス)に感染した細胞系に 、AAVの2つの逆方向末端反復領域(ITR)に挟まれた本発明の核酸配列ま たは核酸配列コンビネーションと、AAVのキャプシド形成遺伝子(rep遺伝 子及びcap遺伝子)を担持するプラスミドとをコトランスフェクションするこ とによって作製できる。使用できる細胞系の例は、293細胞系である。他の産 生系は例えば国際特許WO95/14771;WO95/13365;WO95 /13392またはWO95/06743に記載されている。産生された組換え AAVを次に慣用の技術で精製する。 ヘルペスウィルス及びレトロウィルスに関する組換えベクターの構築は多くの 文献に記載されている。特にBreakfieldら,New Biologi st 3(1991)203;欧州特許EP453242及びEP178220 ;Bernsteinら,Genet.Eng.7(1985)235;McC ormick,BioTechnology 3(1985) 689、など参照。特にレトロウィルスは、分裂細胞に選択的に感染する融合性 ウィルスである。従ってレトロウィルスは、癌に使用するための有益なベクター である。レトロウィルスのゲノムは本質的に、2つのLTRと1つのキャプシド 形成配列と3つのコーディング領域(gag、pol及びenv)とを含む。レ トロウィルスに由来の組換えベクターにおいては一般にgag、pol及びen v遺伝子の全部または一部が欠失して、有益な異種核酸配列によって置換されて いる。これらのベクターは、様々な種類のレトロウィルス、特にMoMuLV( “マウスモロニー白血病ウィルス”、MoMLVとも呼ばれる)、MSV(“マ ウスモロニー肉腫ウィルス”)、HaSV(“ハーベイ肉腫ウィルス”)、SN V(“脾臓壊死ウィルス”)、RSV(“ラウス肉腫ウィルス”)、あるいはフ レンド・ウィルスから作製できる。 本発明の核酸配列または核酸配列コンビネーションを含む本発明の組換えレト ロウィルスを構築するために、特にLTRとキャプシド形成配列と上記核酸配列 とを含むプラスミドを構築し、プラスミドに欠損しているレトロウィルス機能を トランス配置で付与し得るいわゆるキャプシド形成細胞系にこのプラス ミドをトランスフェクトする。従ってキャプシド形成細胞系は一般に、gag、 pol及びenv遺伝子を発現し得る。このようなキャプシド形成細胞系は従来 技術にも記載されており、特にPA317系(米国特許US4,861,719 )、Psi CRIP系(国際特許WO90/02806)及びGP+envA m−12系(国際特許WO89/07150)がある。更に、組換えレトロウィ ルスはLTRの処に転写活性を削除する修飾を含むことができ、また、gag遺 伝子の一部を含む伸長したキャプシド形成配列を含むことができる(Bende rら,J.Virol.61(1987)1639)。産生された組換えレトロ ウィルスを次に慣用の技術によって精製する。 本発明を実施するためには、アデノウィルスまたは組換え欠陥レトロウィルス の使用が特に有利である。これらのベクターは実際、腫瘍細胞に自殺遺伝子を導 入するために特に有利な特性を有している。 1.3 化学的ベクター この実施例の項(1.1)及び実施例2に記載の核酸またはプラスミド発現ベ クターはそのままでin vivoまたはex vivoに投与できる。ヌード 核酸が細胞にトランスフ ェクトできることも実際に証明された。しかしながら、導入効率を改善するため に本発明の範囲内では導入用ベクターを使用するのが好ましい。これはウィルス ベクター(実施例1.2)または合成トランスフェクション剤である。 開発された合成ベクターのうちで、本発明の範囲内ではポリリシン、(LKL K)n、(LKKL)n、(国際特許PCT/フランス特許FR/00098) 、ポリエチレンイミン(国際特許WO96/02655)及びDEAEデキスト ラン型のカチオン性ポリマー、または、カチオン性脂質もしくはリポフェクタン トの使用が好ましい。これらのベクターは、DNAを圧縮し、細胞膜との会合を 促進する特性を有している。これらのベクターとしては特に、リポポリアミン( リポフェクトアミン、トランスフェクタム、など)、カチオン性または中性の種 々の脂質(DOTMA、DOGS、DOPE、など)、並びに、核酸起原のペプ チドが挙げられる。更に、レセプターを介してターゲッティングされるトランス フェクションの構想が開発されたが、これは、DNAを組込む細胞の表面に存在 する膜レセプターのリガンドとカチオン性ポリマーとの化学結合によって複合体 の膜定着を誘導しながらカチオン性ポリマーによって DNAを圧縮するという原理を利用したものである。トランスフェリンレセプタ ー、インスリンレセプターまたは肝細胞のアシアログリコプロテインのレセプタ ーのターゲッティングが記載されている。このような化学的ベクターを用いる本 発明の組成物の調製は当業者に公知の任意の技術によって行うことができ、通常 は種々の構成成分の単なる接触によって実現する。実施例2 真核生物発現ベクター中のHSV1−TK及びまたはグアニレートキナーゼ及び /またはヌクレオシドジホスフェートキナーゼのクローニング この実施例は、本発明の酵素コンビネーションをin situで産生するた めにプラスミド発現ベクター系を使用する本発明の特定実施態様を記載する。 哺乳類細胞中で原核生物または真核生物の遺伝子を発現させる技術は当業者に 公知である。最適な発現を得るために、以下に記載の本発明のベクターは以下の シグナル、即ち、(i)ヒト細胞中で十分に発現されるCMVプロモーターのよ うなプロモーター/エンハンサー、(ii)(G/A)NNAUG(G/A)と いうコンセンサス配列をもつKozak配列、(iii) 発現すべき遺伝子、及び、(iv)その下流のポリアデニル化配列を含む(V. Chisholm 1995 DNA cloning Vol.4,ed.D .Glover & B.Hames p1)。このような構築物の作製は、ベ クターpZeoSV、pcDNA3のような市販のベクターによって可能であり 、S.cerevisiaeのHSV1−TK、GMPK及びNDKをコードす る遺伝子によって実現した。 2.1 HSV1−TKの発現ベクター プラスミドpHSV−106(Gibco−BRL)に由来の1型単純ヘルペ スウィルスのチミジンキナーゼをコードするHSV1−TK遺伝子を真核生物発 現ベクターpcDNA3(Invitrogen)中でクローニングした。69 36bpのこのプラスミドpcDNA3−TKを構築するために、pBTK1に 由来の1.5kbのEcoRI−NotIインサートをpcDNA3のEcoR I部位とNotI部位との間に導入した(図1参照)。プラスミドpBTK1は 以下の手順で得られた。平滑末端の形成後、McKnight 1980 Nu cl.Acids Res.8 p5931に発表された配列をもつHSV1− TK遺伝子を含むpHSV−106に由 来の1.5kbのBglII−NcoIインサートを、pBSKのSmaI部位 にクローニングした。 プラスミドpcDNA3−TKのインサートは、(i)Kozak配列(CG TATGG)を含むHSV1−TK遺伝子の上流の60bpと、(ii)McK night 1980 Nucl.Acids Res.8 p5931に発表 された配列に等しい遺伝子の配列(1.13kb)と、(iii)同じくMcK nightによって記載された遺伝子の3’配列(0.3kb)とを含む。 2.2 グアニレートキナーゼの発現ベクター pGUK−1に由来のS.cerevisiaeのグアニレートキナーゼをコ ードする561bpのGUK1遺伝子(実施例3参照)を、Kozakコンセン サス配列を導入した後の真核生物発現ベクターpcDNA3(Invitrog en)にクローニングした。このプラスミドpXL2854は以下の手順で得ら れた。GUK1遺伝子を含むpGUK−1のXbaI−BamHIインサートを プラスミドpSL301(Invitrogen)のXbaI部位とBamHI 部位との間にクローニングし、GUK1遺伝子をHindIII酵素とBamH I酵素とによって切除し、pcDNA3のHindIII部位とBamHI部位 との間にクローニングし、プラスミドpcDNA3−GUKIを作製した。この プラスミドのHindIII部位とPflMI部位との間に、Kozakコンセ ンサス配列とGUK1の5’領域とを含む150bpのHindIII−Pfl MIフラグメントをクローニングして、6001bpのプラスミドpXL285 4を形成した。図2参照。150bpのHindIII−PflMIフラグメン トは、プラスミドpGUK−1とセンスオリゴヌクレオチド6915 5’(G AG AAG CTT GCC ATG GCC CGT CCT ATC G TA A)3’(配列1)及びアンチセンスオリゴヌクレオチド6916 5’ (GAG GAT CCG TTT GAC GGA AGC GAC AGT A)3’(配列2)とを用いてPCRによって増幅し、45℃でハイブリダー ゼションを行って得られた280bpのフラグメントから単離されたものである (Kozakコンセンサス配列はオリゴヌクレオド6915の下線部分である) 。PCRによって増幅した核酸配列を配列決定すると、この配列は発表された配 列(M.Konrad 1992 J.Biol.Chem.267 p 25652)に比べて、S2A変化(2位のセリンにアラニンが置換)及びV3 4A変化(34位のバリンにアラニンが置換)に対応する2つの違いを有してい た。 2.3 ヌクレオシドジホスフェートキナーゼの発現ベクター プラスミドpAD1−YNK(K.Watanabeら,1993 Gene 29 p141)に由来のS.cerevisiaeのヌクレオシドジホスフ ェートキナーゼをコードするYNK遺伝子を、Kozakコンセンサス配列導入 後の真核生物発現ベクターpcDNA3(Invitrogen)にクローニン グした。このプラスミドpXL2967は以下の手順で作製した。テンプレート となるプラスミドpAD1−YNKと、センスオリゴヌクレオチド7017 5 ’(AAG GAT CCA CCA TGG CTA GTC AAA CA G AAA)3’(配列3)及びアンチセンスオリゴヌクレオチド 7038 5’(AAG AAT TCA GAT CTT CAT TCA TAA A TC CA)3’(配列4)とを、40℃のハイブリダイゼーション温度でPC R増幅した(Kozakコンセンサス配列はオリゴヌクレオド7017の下線部 分である)。477bpの増幅フラグメントをBamHI 及びEcoRIによって消化し、次いでpcDNA3のBamHI部位とEco RI部位との間にクローニングして、5861bpのプラスミドpXL2967 を作製した。図3参照。PCR増幅フラグメントの配列は、4位以外はYNK遺 伝子の発表された配列に等しい。4位の変化はタンパク質NDPKのS2A変化 (2位のセリンがアラニンによって置換されている)に対応する(K.Wata nabeら,1993 Gene 29p14)。 2.4 2つの遺伝子を同時発現させるベクター 当業者には遺伝子を同時発現させる複数の方法が公知である。好ましい実施態 様では、発現させるべき配列間に、内部リポソーム結合部位を発現させる配列I RES(Mountfordら,TIG 11(1995)179)を導入する 。 GUK1とYNKとをバイシストロン性ユニットの形態で同時発現させ得るベ クター(ベクターpGUK1−YNK)を作製するために、pcDNA3にクロ ーニングされたGUK1遺伝子の3’に配列IRESとYNK遺伝子とを導入す る。より詳細には、プラスミドpCITE(Novagen)に由来のEMCV (脳心筋炎ウィルス)のIRES(内部リポソーム結 合部位)の配列をPCRによってEcoRI部位とNcoI部位との間に再クロ ーニングし、プラスミドpBluescript(Stratagene)の co RI部位及びEcoRV部位に導入して、プラスミドpXL3065を作製 する。プラスミドpXL2967に由来のYNK遺伝子を含む477bpのNc I−EcoRVフラグメントをpXL3065のNcoI部位とEcoRVと の間にクローニングして、プラスミドpXL3079を作製する。次にプラスミ ドpXL3079のIRESとYNK遺伝子とを含む1kbのBamHI−Ec RVフラグメントをプラスミドpXL2854のBamHI部位とEcoRV 部位との間にクローニングして、プラスミドpXL3081を作製する。このプ ラスミドは、S.cerevisiaeのグアニレートキナーゼをコードする UK1 遺伝子の上流にCMVプロモーター及びT7プロモーターを含む。GUK 遺伝子の下流にはIRES及びS.cerevisiaeのヌクレオシドジホ スフェートキナーゼをコードするYNK遺伝子が続いている。図4参照。Pro megaから入手した網状赤血球の転写/翻訳系中でプラスミドpXL2854 、pXL2967及びpXL3081を用いてタンパク質GMP K及びNDPKの発現を試験した。図5参照。得られた結果は、タンパク質GM PK及びNDPKがプラスミドpXL3081によって同時発現されることを示 す。 同じ方法を使用して、TKとYNKとを同時発現させるベクター(ベクターp TK−YNK)またはTKとGUK1とを同時発現させるベクター(ベクターp TK−GUK1)を作製する。 2.5 3つの遺伝子を同時発現させるベクター TKをコードする配列を前項の実施例2.4のベクターpGUK1−YNKに 挿入して、3つの酵素活性を発現させ得るベクター(ベクターpTK−GUK1 −YNK)を作製する。 2.6 融合タンパク質HSV1−TK/S.cerevisiae GMPK を発現させるベクター 融合タンパク質の構築は当業者に公知であり、一方のタンパク質のC末端と他 方のタンパク質のN末端との間にペプチドリンカーを形成することによって行わ れる(1989 Nature 339 p394)。このようなタンパク質は 複数の酵素を細胞中に共存的に局在させることができ、また基質に対する“侵入 作用”を促進する(Ljungcrantzら,1989 Biochemistry 28 p8786)。 HSV1−TKのC末端配列(Asn376)とS.cerivisiaeの GMPKのN末端配列(Ser2)とをリンカー−(Gly)4−Ser−(G ly)4−Ser−(Gly)4(配列9)を用いて結合させることによって融 合タンパク質を作製した。この融合タンパク質を作製し得るプラスミドpXL3 098を以下の手順で構築した。センスオリゴヌクレオチド5’(CCG GG A GAT GGG GGA GGC TAA CGG AGG TGG CG G TTC TGG TGG CGG AGG CTC CG)3’(配列5) とアンチセンスオリゴヌクレオチド 5’(GAT CCG GAGCCT C CG CCA CCA GAA CCG CCACCT CCG TTA GC C TCC CCC ATCTC)3’(配列6)とのハイブリダイゼーション によって、HSV1−TK遺伝子の3’配列(1108−1128位)をクロー ニングし、HSV1−TK遺伝子のAsnコドン(1128位)の下流に、アミ ノ酸((Gly)4Ser)2Glyをコードするコドンが存在するようにする。 58bpのフラグメントをpNEB193(Biolabs)のXmaI部位とBam HI部位との間にクローニングして、プラスミドpTKL+を作製する。 pXL2854テンプレートとセンスオリゴヌクレオチド5’(GAG AAT TCC GGA GGC GGT GGC TCC CGT CCT ATC GTA)3’(配列7)及びアンチセンスオリゴヌクレオチド5’(GAG GAT CCG TTT GAC GGA AGC GAC AGT A)3’ (配列8)とを用いて、S.cerevisiaeのGUK1遺伝子の5’配列 をPCR増幅し、GMPKの2位のSerコドンの上流にコドン(Gly)3S erが存在するようにする。0.27kbのこのフラグメントを、pUC19( Biolabs)のBamHI部位とEcoRI部位との間にクローニングして プラスミドを形成し、このプラスミドをPflMIとBamHIとによって切断 し、切断箇所にGUK1の3’配列を含むpXL2854の0.44kbのPf MI−BamHIフラグメントを導入してプラスミドpGUKL−を作製する 。pGUKL−の0.58kbのBspEI−XbaIフラグメントをpTKL +のBspEI部位とXbaI部位との間に挿入して、pTKLGUKを作製す る。pTKLGUKの0.63kbのXmaI−BamHIインサー トを発現ベクターpET11aのXmaI部位とBamHI部位との間にクロー ニングしてプラスミドpXL3098を作製する。図6参照。次に、このプラス ミドをBL21DE3met−菌株に導入して、タンパク質TK−((Gly)4 Ser)3−GMPKを産生させる。 次に、融合タンパク質を均質になるまで精製し、この酵素のGCV及びACV のリン酸化反応の速度パラメーターをタンパク質HSV1−TK及びS.cer evisiaeのGMPKによって得られる速度パラメーターに比較する。 2.7 in vivoの導入及び発現 本発明の酵素コンビネーションをin vivoで導入及び発現させるために 実施例2.1〜2.6に記載のベクターを使用する。このために、これらのベク ターを含む種々の組成物を調製する。 −ベクターpcDNA3−TKと、ベクターpXL2854と、リボフェクト アミンとを含む組成物、 −ベクターpcDNA3−TKと、ベクターpXL2967と、リポフェクト アミンとを含む組成物、 −ベクターpcDNA3−TKと、ベクターpXL2854 と、ベクターpXL2967と、リポフェクトアミンとを含む組成物、 −ベクターpTK−GUK1と、リポフェクトアミンとを、任意にベクターp XL2967と共に含む組成物、 −ベクターpTK−YNKと、リポフェクトアミンとを、任意にベクターpX L2854と共に含む組成物、 −ベクターpTK−GUK1−YNKと、リポフェクトアミンとを含む組成物 。 リポフェクトアミンに代えて、実施例1.3に記載のような別の化学的ベクタ ーを使用してもよい。 本発明の酵素コンビネーションを細胞内で導入及び発現させるためにこれらの 種々の組成物をin vivoまたはexvivoで使用する。これらの組成物 はまた、細胞培養物、例えば、繊維芽細胞NIH3T3の培養物またはヒト結腸 癌細胞HCT116の培養物に使用できる。ベクターの導入後、ヌクレオシド類 似体を投与し、細胞破壊を観察する。実施例3 グアニレートキナーゼの精製 S.cerevisiaeのGMPKを過剰発現している大 脳菌株の非細胞性抽出物は種々の方法で調製できる。例えば、EDTAの存在下 のリゾチームによる溶菌、Menton−Golin、フレンチプレス、X−プ レス型の粉砕装置の使用、または、超音波処理がある。より特定的には、S.c erevisiaeのGMPKを過剰発現している大腸菌株の非細胞性抽出物を 以下の手順で調製した。 M.KonradがJ.Biol.Chem.267 p25652,199 2に記載した手順で大胸菌BL21(DE3)pGUK−1株を培養した。遠心 (5,000×g;20分)した後、1リットルの培養物から得られた細胞を、 1mMのEDTAを含む20mlのトリス/HClバッファ,20mM,pH7 .5,に再浮遊させ、4℃で4分間超音波処理する。遠心(50,000×g; 1時間)後の上清を、トリス/HC1バッファ,20mM,pH7.5,で平衡 させたMONOQ HR 10/10カラム(Pharmacia)に注入する 。トリス/HClバッファ,20mM,pH7.5,中の0−500mMのNa Clの直線勾配でタンパク質を溶出させる。GMPK活性を含む画分を集めて濃 縮し、次いでSuperdex 75 HR16/10カラム(Pharmac ia)を用い 150mMのNaClを含むトリス/HClバッファ,50mM,pH7.5, で溶出させることによってクロマトグラフィー処理する。GUK活性を含む画分 を集める。この段階で得られた調製物は、クーマシーブルーで染色した後にSD S−PAGE中で単一の可視バンドを生じ、このバンドは見掛け分子量約210 00で泳動する。 文献、Agarwalら,1978 Meth.Enzymol.vol.L I p483に記載のアッセイプロトコルを使用してGMPKの活性を従来通り に定量する。実施例4 S.cerevisiaeのグアニレートキナーゼの反応速度定数の測定 実施例3の手順で精製した酵母のGMPキナーゼの反応速度定数を以下の酵素 アッセイ条件で測定する。 4mMのATPと10mMのMgCl2と100mMのKClと1mg/ml のBSA(ウシ血清アルブミン)と5〜100μMの〔8−3H〕GCVMP( 40nCi/ナノモル)または200〜3200μMの〔8−3H〕ACVMP (40nCi/ナノモル)とを含む100μlのトリス/HClバッファ, 50mM,pH7.8,中で、酵母のGMPキナーゼを30℃で10分間インキ ュベートする。反応混合物を80℃で3分間加熱することによって反応を停止さ せ、50μlの10mMリン酸カリウムバッファ,pH3.5,を添加し、10 ,000×gで2分間遠心後、100μlの上清を以下の系中の高性能液体クロ マトグラフィー(HPLC)によって分析する。固定相 :Partisphere SAX(WHATMAN) −粒径:5μm−寸法4.6×125mm。移動相 : バッファA:KH2PO4,0.01M,pH3.5(pHは濃H3PO4によって 調整) バッファB:KH2PO4,0.75M,pH3.5(pHは濃H3PO4によって 調整)。流速 :1ml/分。勾配 検出: UV:265nm 放射化学分析:トリチウムの検出 シンチラント(Optisafe 1,Ber thold)の流速 1ml/分 反応速度定数を計算するために、酵素反応に導入する酵母のGMPキナーゼの 量を、最初に導入された基質が最大で10%形質転換されるように調整する。G rafitソフトウェア(Sigma)を用いてミカエリスの曲線を実験点に調 整する。結果を表1に示す。これらの結果は、酵母のGMPキナーゼがGCVM P及びACVMPをリン酸化し得ることを示す。更に、酵母のGMPキナーゼは 、ヒト酵素の2倍のGCVMPリン酸化速度を有している。また、酵母のGMP キナーゼのGCVMPに対する親和性はこの基質に対するヒト酵素の親和性に少 なくとも等しい値から2倍までの範囲である。結局、GCVMPに対する酵母の 酵素のVmax/Kmの値はヒト酵素が有する値の4.4倍である。競合的基質 が存在する場合、定数Vmax/Kmは、これらの基質に対する酵素の特異性を 決定する。この値は”特異性定数”という名で知られている(A.Fersht , Enzyme Structure and Mechanism,1985, W.H.Freeman and Co.,London)。 同様に、ACVMPをリン酸化する能力に関しても酵母のGMPキナーゼはヒ ト酵素よりもはるかに優れている。ACVMPに対する酵母の酵素のVmax/ Kmの値はこの基質に対してヒト酵素が有している値の7〜9倍である。実施例5 TK、GMPK及びNDKの酵素活性の組合わせ 組合わせの好ましい実施態様では、1mg/mlのBSA(ウシ血清アルブミ ン)と5mMのATPと4mMのMgCl2と12mMのKClと2mMのDT Tと600μMのEDTAと100μMの〔8−3H〕−GCV(40nCi/ ナノモル)または100μMの〔2−3H〕−ACV(40nCi/ナノモル) と種々の量のTK、GuK及びNDPK(表2参照)とを含む100μlのトリ ス/HClバッファ,50mM,pH7.8,の中でインキュベーションを実施 する。表2に示すように3つの生物のNDPK(SIGMAから市販の酵素)を 使用した。 酵素HSV1−TKとS.cerevisiaeのGMPKとの組合わせは、 ガンシクロビルを90%リン酸化してガンシクロビルジホスフェートを産生し得 る。また、酵素HSV1−TK及びGMPKに組合わせたパン酵母、即ちS.c erevisiaeのヌクレオシドジホスフェートキナーゼは、ヒト赤血球のヌ クレオシドジホスフェートキナーゼよりも優れたリン酸化活性でガンシクロビル トリホスフェートを産生し得る。アシクロビルの場合にも同等の結果が得られる 。これらの結果は、(a)本発明の酵素コンビネーションがリン酸化を有意に促 進し、従ってTKの修飾だけでは系の特性が十分に改善されないこと、(b)本 発明の系は自殺遺伝子TKによる治療効率を向上させること、(c)ヒト由来で ないいくつかの酵素はヌクレオシド類似体に対して優れた活性を有しており、こ れらの酵素の利用が特に有利であること、をはっきりと証明する。実施例6 HSV1−TK/S.cerevisiaeのGMPKの融合タンパク質の精製 融合タンパク質を過剰発現している大腸菌株の非細胞性抽出物は種々の方法で 調製できる。例えば、EDTAの存在下のリ ゾチームによる溶菌、Menton−Golin型の粉砕装置、フレンチプレス 、X−プレスの使用、または、超音波処理がある。より特定的には、融合タンパ ク質を過剰発現している大腸菌株の非細胞性抽出物を以下の手順で調製した。 大腸菌BL21 DE3 pXL3098株をLB培地中で培養する。遠心( 5,000×g;20分)した後、1リットルの培養物から得られた細胞を、5 mMのDTTと、4mMのMgCl2と、10%(v/v)のグリセロールと、 2mMのベンズアミジンと、50μl/リットルのE64(100μg/リット ルのN−〔N−(L−3−トランス−カルボキシオキシラン−2−カルボニル) −L−ロイシル〕−4−アミノブチルグアニジン溶液)と、0.2mMのPef ablocと、STI(ダイズトリプシン阻害物質)と、2mg/mlのロイペ プチンとを含む20mlのバッファA;トリス/HCl,50mM,pH7.8 ,に再浮遊させ、4℃で4分間超音波処理する。遠心(50,000×g;1時 間)後の上清を、バッファAで平衡させたMONO Q HR 10/10カラ ム(Pharmacia)に注入する。トリス/HClバッファ,20mM,p H7.5,中の0−400mMのNaClの直線勾配 でタンパク質を溶出させる。TK活性及びGMPK活性を含む画分を集めて濃縮 し、次いでSuperdex 200 HILoad 26/60カラム(Ph armacia)を用い150mMのNaClを含むバッファAで溶出させるこ とによってクロマトグラフィー処理する。TK活性及びGMPK活性を含む画分 を集める。この段階で得られた調製物は、クーマシーブルーで染色後にSDS− PAGE中で単一の可視バンドを生じ、このバンドは見掛け分子量約61,00 0で泳動する。実施例7 融合タンパク質HSV1−TK/GMPKによるリン酸化の試験 この実施例は、融合タンパク質によるGCV及びACVのリン酸化の速度パラ メーターを、タンパク質HSV1−TK及びS.cerivisiaeのGMP Kによって得られた速度パラメーターとの比較によって研究する。 7.1 TK活性の定量 TKの活性を以下の手順で定量する。約0.1単位のTKを含む酵素抽出物を 、1mg/mlのBSA(ウシ血清アルブミン)と5mMのATPと4mMのM gCl2と12mMのKClと2mMのDTTと600μMのEDTAと100 μMのGC V+〔8−3H〕−GCV(40nCi/ナノモル)とを含む100μlのトリ ス/HClバッファ,50mM,pH7.8,中で37℃で15分間インキュベ ートする。1mMの非放射性チミジンを含む10μlのトリス/HClバッファ ,50mM,pH7.8,を添加することによって反応を停止させる。リン酸化 した種をDEAE Sephadexカラム(400μlのゲル)に固定し、次 いでカラムの洗浄後、これらの種を2mlの1MのHClによって溶出させる。 次に、サンプル中の放射能を液体シンチレーションによってカウントする。 7.2 GMPK活性の定量 K.C.Agarwalらの文献(Methods InEnzymolog y(1978)Vol.LI 483−490)に記載のアッセイプロトコルを 用いてGMPKの活性を常法で定量する。 7.3 酵素TKとGMPKとの融合タンパク質及びコインキュベーションの活 性の定量 GCVまたはACVをGCVDPまたはACVDPに変換する融合タンパク質 TK−GMPKの能力をTKとGMPKとの合成混合物との比較によって以下の 手順で測定する。1mg/ mlのBSA(ウシ血清アルブミン)と5mMのATPと4mMのMgCl2と 12mMのKClと2mMのDTTと600μMのEDTAと1〜100μMの GCV+〔8−3H〕GCV(40nCi/ナノモル)または1〜100μMの ACV+〔2−3H〕ACV(40nCi/ナノモル)と、種々の量のTK、G MPK及び均等な量の融合タンパク質を含む200μ1のトリス/HClバッフ ァ,50mM,pH7.8,中でインキュベーションを行う。80℃で3分間加 熱することによって反応を停止させ、遠心した後、100μlのインキュベーシ ョン産物を以下の系で分析する。固定相 :Partisphere SAX(WHATMAN) −粒径:5μm−寸法4.6×125mm。移動相 : バッファA:KH2PO4,0.01M,pH3.5(pHは濃H3PO4によって 調整) バッファB:KH2PO4,0.75M,pH3.5(pHは濃H3PO4によって 調整)。流速 :1ml/分。勾配 検出: UV:265nm 放射化学分析:トリチウムの検出 シンチラント(Optisafe 1,Ber thold)の流速 1ml/分 酵素HSV1−TKとS.cerevisiaeのGMPKとの結合及びコン ビネーションはガンシクロビルをリン酸化してガンシクロビルジホスフェートを 産生し得る(表3参照)。アシクロビルの場合にも同等の結果が得られる(表3 参照)。 これらの結果は、融合タンパク質TK−GMPKが2つの出発酵素の特性を維 持していることをはっきりと示す。更に、処理条件次第では、融合タンパク質T K−GMPKは、野生型酵素TKとGMPKとのコインキュベーションに比べて 、(a) GCVの場合は1.8、倍まで、(b)ACVの場合は1.2倍まで、リン酸化 を有意に増進する。 融合タンパク質は、in vivoで酵素活性を細胞内に共存的に局在させ得 る。別々の酵素であるとき、HSV1−TKは核、GMPKは細胞質ゾルに夫々 分散する。従って本発明の構築物は自殺遺伝子による治療効率を増進し得る。 これらの結果は、最終的にヌクレオシド及び酵素の投与量を減らし、薬理学的 に重要な利益を得るという本発明の治療上の利点をはっきりと示す。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年4月3日(1998.4.3) 【補正内容】 28.個別包装または集合包装された状態の、 ヌクレオシド類似体と、 チミジンキナーゼをコードする核酸と、 グアニレートキナーゼをコードする核酸と、 ヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードする核酸と、 から成ることを特徴とするヌクレオシドトリホスフェート類似体の生体内産生用 組成物。 29.個別包装または集合包装された状態の、 ヌクレオシド類似体と、 チミジンキナーゼをコードする核酸と、 ヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードする核酸と から成ることを特徴とするヌクレオシドトリホスフェート類似体の生体内産生用 組成物。 30.ヌクレオシド類似体がグアノシン類似体であることを特徴とする請求項2 7から29のいずれか一項に記載の組成物。 31.グアノシン類似体がガンシクロビル、アシクロビル及びペンシクロビルか ら選択されることを特徴とする請求項30に記載の組成物。 32.ヌクレオシド類似体を三リン酸化し得る少なくとも2つ の酵素のコンビネーションを含んでおり、前記酵素の少なくとも1つがヒト以外 の真核生物起原であることを特徴とする組成物。 33.TKとNDPKとを含む酵素コンビネーションとヌクレオシド類似体とを 増殖細胞に投与することを特徴とする増殖細胞の破壊方法。 34.前記コンビネーションが更にグアニレートキナーゼを含むことを特徴とす る請求項33に記載の方法。 35.TKとヒト由来でないGMPKとを含む酵素コンビネーションとヌクレオ シド類似体とを増殖細胞に投与することを特徴とする増殖細胞の破壊方法。 36.ヌクレオシド類似体がグアノシン類似体であることを特徴とする請求項3 3から35のいずれか一項に記載の方法。 37.グアノシン類似体がガンシクロビル、アシクロビル及びペンシクロビルか ら選択されることを特徴とする請求項36に記載の方法。 38.酵素が、当該酵素をコードする核酸の投与によって細胞に投与されること を特徴とする請求項33から37のいずれか一項に記載の方法。 39.ヌクレオシド類似体を酵素コンビネーションと共存させるヌクレオシド類 似体の三リン酸化方法であって、前記酵素の少なくとも1つが酵母起原であるこ とを特徴とする方法。 40.増殖細胞を破壊する医薬組成物を調製するために、チミジンキナーゼまた はチミジンキナーゼをコードする核酸とヌクレオシド類似体と共に使用されるこ とを特徴とするヌクレオシドジホスフェートキナーゼまたはヌクレオシドジホス フェートキナーゼをコードする核酸の使用方法。 41.ウィルス起原のチミジンキナーゼとグアニレートキナーゼとの融合タンパ ク質をコードしている核酸。 42.グアニレートキナーゼが酵母起原であることを特徴とする請求項41に記 載の核酸。 43.ウィルス起原のチミジンキナーゼとヌクレオシドジホスフェートキナーゼ との融合タンパク質をコードしている核酸。 44.請求項41から43のいずれか一項に記載の核酸によってコードされたタ ンパク質。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 C07K 19/00 C07K 19/00 C12N 9/12 C12N 9/12 A61K 37/54 //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:85) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:92) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BA,BB ,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE, GH,HU,IL,IS,JP,KP,KR,LC,L K,LR,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO ,NZ,PL,RO,SG,SI,SK,TR,TT, UA,US,UZ,VN,YU (72)発明者 クルゼ,ジヨエル フランス国、エフ―92330・ソー、リユ・ ミツシエル―ボワザン、12

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヌクレオシド類似体をリン酸化してモノホスフェート類似体を産生し得る酵 素をコードしている第一の核酸と、 前記モノホスフェート類似体をリン酸化してジホスフェート類似体を産生し得 る酵素をコードしている第二の核酸と、 前記ジホスフェート類似体をリン酸化して毒性のトリホスフェート類似体を産 生し得る酵素をコードしている第三の核酸と、 から成る酵素コンビネーションを生体内で配送及び産生させる組成物。 2.第一の核酸がチミジンキナーゼをコードしていることを特徴とする請求項1 に記載の組成物。 3.第二の核酸がグアニレートキナーゼをコードしていることを特徴とする請求 項1に記載の組成物。 4.第三の核酸がヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードしていることを 特徴とする請求項1に記載の組成物。 5.核酸が同一ベクターによって担持されていることを特徴とする請求項1に記 載の組成物。 6.核酸が複数のベクターによって担持されていることを特徴 とする請求項1に記載の組成物。 7.ベクターがプラスミドベクターまたはウィルスベクターであることを特徴と する請求項5または6に記載の組成物。 8.チミジンキナーゼをコードする核酸とヌクレオシドジホスフェートキナーゼ をコードする第二の核酸とを含む組成物。 9.ヌクレオシドジホスフェートキナーゼがヒト以外の真核生物起原であること を特徴とする請求項8に記載の組成物。 10.ヌクレオシドジホスフェートキナーゼが酵母のNDPK及びウシのNDP Kから選択されることを特徴とする請求項9に記載の組成物。 11.チミジンキナーゼをコードする核酸とヌクレオシドジホスフェートキナー ゼをコードする核酸とが結合して、TK活性とNDPK活性との双方を含む1つ のタンパク質をコードしていることを特徴とする請求項10に記載の組成物。 12.更に、グアニレートキナーゼをコードする核酸を含むことを特徴とする請 求項8に記載の組成物。 13.核酸が酵母のグアニレートキナーゼをコードしていることを特徴とする請 求項12に記載の組成物。 14.チミジンキナーゼをコードする核酸とヒト由来でないグ アニレートキナーゼをコードする第二の核酸とを含む組成物。 15.グアニレートキナーゼが酵母起原であることを特徴とする請求項14に記 載の組成物。 16.チミジンキナーゼをコードする核酸とグアニレートキナーゼをコードする 核酸とが結合して、TK活性とGUK活性との双方を含むタンパク質をコードし ていることを特徴とする請求項15に記載の組成物。 17.チミジンキナーゼがウィルス起原であることを特徴とする請求項1から1 6のいずれか一項に記載の組成物。 18.チミジンキナーゼをコードしている第一の核酸と、 ヒト由来でないグアニレートキナーゼをコードしている第二の核酸とを含むベ クター。 19.チミジンキナーゼをコードしている第一の核酸と、 ヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードしている第二の核酸とを含むベ クター。 20.ヌクレオシドジホスフェートキナーゼがヒト以外の真核生物起原、好まし くはウシまたは酵母起原であることを特徴とする請求項19に記載のベクター。 21.更に、グアニレートキナーゼをコードする核酸を含むこ とを特徴とする請求項19または20に記載のベクター。 22.チミジンキナーゼがウィルス起原であることを特徴とする請求項18から 21のいずれか一項に記載のベクター。 23.種々の核酸が別々のプロモーターのコントロール下に維持されていること を特徴とする請求項18から22のいずれか一項に記載のベクター。 24.種々の核酸が単一プロモーターのコントロール下のポリシストロン性ユニ ットを形成していることを特徴とする請求項18から22のいずれか一項に記載 のベクター。 25.ウィルス起原のチミジンキナーゼをコードする第一の核酸と、ヒト由来で ないグアニレートキナーゼをコードする第二の核酸とを含み、これらの核酸が結 合して、TK活性とGUK活性との双方を含む1つのタンパク質をコードしてい ることを特徴とする請求項18および22から24のいずれか一項に記載のベク ター。 26.プラスミドベクターまたはウィルスベクターであることを特徴とする請求 項18から25のいずれか一項に記載のベクター。 27.ヌクレオシド類似体を三リン酸化し得る酵素コンビネー ションと、前記ヌクレオシド類似体とから成ることを特徴とする、同時投与、個 別投与または一定期間の継続的投与によって使用される組成物。 28.個別包装または集合包装された状態の、 ヌクレオシド類似体と、 チミジンキナーゼをコードする核酸と、 グアニレートキナーゼをコードする核酸と、 ヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードする核酸と、 から成ることを特徴とするヌクレオシドトリホスフェート類似体の生体内産生用 組成物。 29.個別包装または集合包装された状態の、 ヌクレオシド類似体と、 チミジンキナーゼをコードする核酸と、 ヌクレオシドジホスフェートキナーゼをコードする核酸と から成ることを特徴とするヌクレオシドトリホスフェート類似体の生体内産生用 組成物。 30.ヌクレオシド類似体がグアノシン類似体であることを特徴とする請求項2 7から29のいずれか一項に記載の組成物。 31.グアノシン類似体がガンシクロビル、アシクロビル及び ペンシクロビルから選択されることを特徴とする請求項30に記載の組成物。 32.ヌクレオシドのリン酸化に関与する酵素コンビネーションを含んでおり、 前記酵素の少なくとも1つがヒト以外の真核生物起原であることを特徴とする組 成物。 33.TKとNDPKとを含む酵素コンビネーションとヌクレオシド類似体とを 増殖細胞に投与することを特徴とする増殖細胞の破壊方法。 34.前記コンビネーションが更にグアニレートキナーゼを含むことを特徴とす る請求項33に記載の方法。 35.TKとヒト由来でないGMPKとを含む酵素コンビネーションとヌクレオ シド類似体とを増殖細胞に投与することを特徴とする増殖細胞の破壊方法。 36.ヌクレオシド類似体がグアノシン類似体であることを特徴とする請求項3 3から35のいずれか一項に記載の方法。 37.グアノシン類似体がガンシクロビル、アシクロビル及びペンシクロビルか ら選択されることを特徴とする請求項36に記載の方法。 38.酵素が、当該酵素をコードする核酸の投与によって細胞 に投与されることを特徴とする請求項33から37のいずれか一項に記載の方法 。 39.ヌクレオシド類似体を酵素コンビネーションと共存させるヌクレオシド類 似体の三リン酸化方法であって、前記酵素の少なくとも1つが酵母起原であるこ とを特徴とする方法。 40.増殖細胞を破壊する医薬組成物を調製するために、チミジンキナーゼまた はチミジンキナーゼをコードする核酸とヌクレオシド類似体と共に使用されるこ とを特徴とするヌクレオシドジホスフェートキナーゼまたはヌクレオシドジホス フェートキナーゼをコードする核酸の使用方法。 41.ウィルス起原のチミジンキナーゼとグアニレートキナーゼとの結合タンパ ク質をコードしている核酸。 42.グアニレートキナーゼが酵母起原であることを特徴とする請求項41に記 載の核酸。 43.ウィルス起原のチミジンキナーゼとヌクレオシドジホスフェートキナーゼ との結合タンパク質をコードしている核酸。 44.請求項41から43のいずれか一項に記載の核酸によってコードされたタ ンパク質。
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