JP2000509492A - 抗リン脂質抗体を検出するためのイムノアッセイ - Google Patents

抗リン脂質抗体を検出するためのイムノアッセイ

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Abstract

(57)【要約】 検査サンプル中の被検物、特にこの被検物が抗リン脂質抗体である被検物の存在又は量を検出するアッセイにおいて利用するリポソーム試薬を記載する。このリポソーム試薬はリポソーム、前記被検物に特異的に結合するように選定され、且つ前記リポソームの膜に一体化したリガンド;及び前記リポソームの膜に一体化したハプテン化成分を含んで成り、ここで当該ハプテンは固相に結合したレセプター又はシグナル検出系の要素であるラベル化合物に特異的に結合するように選定され、そしてここで当該リポソーム試薬は当該アッセイの際に、前記固相を当該リポソーム試薬のリガンドとの間の連結が維持されるように調製されたのである。

Description

【発明の詳細な説明】 抗リン脂質抗体を検出するためのイムノアッセイ 発明の分野 本発明は患者サンプル中の被検物の検出を促進するためのリポソーム二重層の 中に一体化した又は組込まれたリガンドを有する新規のリポソーム試薬を利用す るアッセイに関する。一の態様において、本発明はリン脂質、例えばカルジオリ ピン等に対する抗体を検出するためにリポソーム試薬を利用するイムノアッセイ に関する。 発明の背景 本発明は患者サンプル中の被検物を検出するためのアッセイにおいて新規リポ ソーム試薬を利用する新規アッセイ方式を詳述する。本発明の一の態様において 、サンプル中の被検物を検出するために標的リガンドの組込まれたリポソームへ と脂質を処方する。往々にして、特定の自己免疫疾患に関わるものの如き被検物 の検出は、患者サンプル中の被検物の濃度が非常に低いために困難である。二重 層の中にリガンドの一体化した又は組込まれたリポソームの利用はアッセイの高 められたリガンド結合能力を可能にする。マイクロプレート方式アッセイが固相 に直接結合したリガンド又は被検物を有する場合、分子相互作用は立体障害を受 けうる。本発明のアッセイ方式においては、リガンドはより流動性のゲルタイプ マトリックスの中に挿入されており、そのマトリックスは実質的な立体柔軟性を 可能にしうる。更に、本発明のリポソーム試薬を利用するアッセイは、表層に直 接結合しているリガンドが構造的に変化しうる固相アッセイにおいてよりも自然 なコンホメーションで被検物を検出又は それと相互作用するリガンドを供する利点を有しうる。 被検物を検出するための均質イムノアッセイにおける試薬としてリン脂質を含 んで成るリポソームの利用が発表されている。これらのアッセイはリポーター分 子を封入するためにリポソームを利用する。H.Rutnerらの米国特許第5,248,590 号には、「イムノアッセイにおいて利用される場合、リポソームは一般にリポー ター分子、例えば色素又は酵素を封入し、且つリガンド、通常は抗原又は抗体を 複合している」と述べられている。このようなアッセイの例はUllmanらの米国特 許第4,193,983号、Szokaの同第4,483,929号、Canova-Davisらの同第4,783,400号 、Piranの同第4,874,710号、及びJanoffらの同第4,668,638号に記載されている 。これらのアッセイにおいて、リポソームは疎水性分子又はかかる分子の一部の 疎水性二重層への挿入を介して共有結合的に又は非共有結合的にリガンドと複合 していることがある。このリガンドは通常サンプル中の検出すべき被検物に特異 的に結合する抗体又は抗原である。上述の例において、リガンドの結合したリポ ソームが患者のサンプルと接触すると、サンプル中の被検物はリガンドと複合し 、典型的には補体媒体式溶解を通じてリポソームを溶解せしめる。その水性溶液 の中に遊離するリポーター分子の量を測定し、そしてこの量を検出すべき被検物 の濃度と換算する。 このようなリポーター封入式イムノアッセイに関する著しい問題が同定されて いる。まず溶解を必要とするリポソームベースアッセイは検査サンプル中に存在 する内性補体又はリポソームからのリポーター分子の漏出を招くリポソーム分解 のいづれかによる非特異的溶解に対して感受性である。従って、リポソームの保 全の維持がリポーター封入式アッセイの感度及び特異性のために必須である。溶 解媒介式リポソーム検出系の第二の欠点は患者サンプル中の特定の 被検物の濃度が低いとき、より濃厚な検査サンプルの利用が、内性補体の存在等 により、かかる成分を除くように検査サンプルを予備処理しない限り、非特異的 なリポソーム溶解をもたらしうることにある。しかしながら、サンプルの予備処 理は全てのアッセイに対して時間及びコストを費やしてしまう。更に、予備処理 試薬は、サンプル中に存在する被検物がかかる試薬により変性又は分解されず、 且つリポソームの保全が維持されるように慎重に選ばなければならない。 前述の通り現状利用されているリポソームベースアッセイの幾多の利点を維持 しながら、本発明のアッセイはリポソーム封入式リポーター手法の有用性を制約 する欠点を解消することによってかかるアッセイデザインの用途を広げる。例え ば、本発明のアッセイは封入式リポーターを頼りにしない。従って、リポソーム の保全の維持は本発明の機能にとっての要件ではない。また、高められた結合能 力及び立体柔軟性に基づきマイクロプレートELISA方式に勝る有意義な長所が認 められうる。 抗カルジオリピン抗体(aCL)又は抗リン脂質抗体(aPL)は一次抗リン脂質症候群 (PAPS)、全身性エリテマトーデス(SLE)、HIV及び梅素の患者由来の血清におい てよく認められている。抗リン脂質抗体は血漿膜中のリン脂質に対して特異的な ようである(McNeilら、「Immunology and Clinical Importance of Antiphosph olipid Antibodies」Advances in Immunology,49:193-281,1991を参照のこと )。PAPS及びSLEの患者において、抗リン脂質抗体は再発性血栓症、自然流産及 び血小板減少症に結びつく。かくして、これらの抗体の存在のモニターは診断的 価値を有する。これらの抗体を検出する現状の方法にはラジオイムノアッセイ、 半自動式マイクロプレートELISA(酵素、連結式免疫収着アッセイ)アッセイ及び 凝集型 アッセイが挙げられる(例えば、BartaらのWO90/07368を参照のこと)。負に帯 電したリン脂質に対する抗体の検出のために利用されている各方法はいくつかの 同定された制約をもつ。検査サンプル中の抗リン脂質抗体の存在を検出するため に利用する凝集アッセイは主観的な判断に基づき検査結果につきやっかいである 。更に、かかるアッセイは典型的には自動化されておらず、それ故大量の検体を スクリーニングするのに利用するには適切でない。 ELISA型マイクロプレートアッセイにおける抗リン脂質抗体の検出に関わる制 約もある。典型的には、これらのアッセイはカルジオリピン(ジホスファチジル グリセロール)又はその他の非イオン性リン脂質の市販のポリスチレンマイクロ タイタープレート上への収着を包括する。かかるマイクロプレートアッセイは大 量の検体をスクリーニングするには凝集アッセイよりも優れ、そして半定量的な 結果を提供する。しかしながら、このようなマイクロプレートELISAアッセイは 一部の凝集検査など特異的又は高感度ではない。例えば、かかるマイクロプレー ト方式により検査した一部のサンプルはサンプルの系列希釈を検査した場合に推 定されるよりも弱い結合を示すことがわかっている。このことについての解釈は はっきりしていない。 抗リン脂質抗体についてのマイクロプレートELISAアッセイはNP−40(Nonidet P−40)又はTween 20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート )の如き界面活性剤の存在下において十分に機能しないこともわかっている。マ イクロプレートELISAアッセイにおける界面活性剤の利用は一般に固相に対する タンパク質又はその他の試薬成分の非特異的結合を抑制するものと信じられてお り、それ故アッセイの感度及び特異性を高める。従って、マイクロプレートELIS A方式を利用して実施する検査は界面活性剤の非存在 下における非特異的結合に関する偽陽性結果の高められたレベルを示す。従って 、界面活性剤を必要としない、又は利用してもアッセイの性能に有意な影響を与 えないで、サンプル中の抗リン脂質抗体の存在又は量を決定する方法を得ること が所望されるであろう。よって、本発明はかかる観点における改良も提供し、な ぜなら当該アッセイはFC100等の界面活性剤の存在下で実施できうるからである 。 抗リン脂質抗体に関するマイクロプレートELISAにかかわる更なる別の問題は これらのアッセイが固相に対する直接的なリガンドの物理的付着を必要とする点 にある。前述の通り、直接カップリングはリガンド及び/又は被検物が効率的に 反応することを妨げうるこれらの分子に対して付与される立体障害により、かか るアッセイにおける感度の低下の危険性を高めうる。 対照的に、本発明はリポソーム試薬の利用を通じて固相して被検物を結合する 手段を提供し、これは立体障害に係る問題を軽減せしめうる。これは更にリガン ド及び被検物の認識効率を最大にもし、そして固相の総リガンド結合能を高めう る。本発明はこのような特徴を併合し、そして更には完全自動化システムに容易 に適用できる組成物及び方法を提供する。 発明の概要 本発明は検査サンプル中の被検物の存在又は量を決定するための方法であって 、リポソーム、当該被検物に特異的に結合するように選定され、且つ当該リポソ ームの膜に一体化したリガンド、及び当該リポソームの膜に一体化したハプテン 化成分であってそのハプテンが固相上に固定化されたレセプターに特異的に結合 するように選定されたものを含んで成るリポソーム試薬を検査サンプル及び固相 と、同時に、又は順々に、当該サンプル中の被検物が当該リポソーム中のリガン ドに結合し、且つ当該リポソーム試薬が当該固相上のレセプターに結合するのに 十分な時間及び条件下で接触させ、そして当該固相に結合して被検物の存在又は 量を検出することを含んで成る方法を提供する。 別の態様において、本発明は検査サンプル中の抗リン脂質抗体の存在又は量を 決定するための方法を提供し、それにおいてはかかる抗体に特異的に結合するリ ガンド、アニオン性リン脂質が前記リポソームの膜の中に組込まれており、且つ 前記ハプテン化成分はハプテンが結合しており、当該リガンドと同じリン脂質で ありうるか又は別のアニオン性、中性もしくは双イオン性リン脂質でありうるリ ン脂質でもある。 本発明の別の態様はリポソーム;被検物に特異的に結合するように選定され、 且つ当該リポソームの膜に一体化したリガンド;及び当該リポソームの膜に一体 化したハプテン化成分を含んで成るリポソーム試薬を利用する検査サンプル中の 被検物を決定又は検出する方法に関する。この方法は検査サンプルを、その上で 被検物を捕捉するように被検物に対するレセプターの結合した固相と接触させ、 そして同時に又は順次、当該リポソーム試薬を添加することを含んで成る。次に この固相を溶液から分離し、そして当該ハプテンのためのラベル化レセプターと 接触させる。当該リポソーム試薬を介して当該固相に結合した被検物の量は結合 したラベルの量を決定することにより決定される。 本発明の更なる別の態様は検査サンプル中の被検物を検出するためのアッセイ において利用するためのリポソーム試薬であって、リポソーム;被検物に特異的 に結合するように選定され、且つ当該リポソームの膜に一体化したリガンド;及 び当該リポソームの膜に一 体化したハプテン化成分であって、ここで当該ハプテンが当該アッセイにおいて 用いる固相上のリセプターに特異的に結合するように選定されたものであるハプ テン化成分;を含んで成り、そしてここで当該リポソームは当該アッセイ中に当 該リガンド及びハプテン化成分が当該膜の一部に一体化され、当該固相とリガン ドとの連結を維持するように調製されたものである、リポソーム試薬に関する。 本発明は更に検査サンプル中の被検物の存在を検出するうえで利用するための 検査キットにも関連し、ここで当該検査キットは本発明のリポソーム試薬と、当 該リポソームのハプテンのためのレセプターがその上に固定化されている固相と を含む。 発明の詳細な説明 リポソーム試薬及びその利用方法が本明細書全体に詳述されている。この試薬 は好ましくはリポソームを形成するように負に帯電したリン脂質を採用し、そし てその使用目的に応じて当該リン脂質の膜に挿入された又は一体化した様々な分 子を有しうる。本明細書におけるリポソーム膜に関する「一体化した」とは分子 間の安定な相互作用が共有又は非共有手段により形成且つ維持されていることを 意味し、そして当該リポソーム膜に挿入又は組込まれた分子を含んでいる。この アッセイのための様々な用途、例えば限定することなく、抗リン脂質抗体アッセ イのための試薬が挙げられる。 下記の定義を全体を通じて利用する: 「抗リン脂質抗体」とは負に帯電したリン脂質、例えばカルジオプリン(ジホ スファチジルグリセロール)、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシト ール及びホスファチジン酸に一般に結合する抗体を意味する。 本明細書における「被検物」とは好ましくは患者サンプルに由来 する測定すべき化合物又は組成物を意味する。当該被検物は特異的結合性ペアー の一方の構成員である。好適な態様において、この特異的結合性ペアーの他方の 構成員はリガンドである。本発明のアッセイに有用な被検物には抗体、タンパク 質、抗原、核酸、ステロイド、並びにリガンドに対して特異的結合性親和力を有 するその他の物質、好ましくは抗リン脂質抗体が挙げられる。 本明細書における「リガンド」とは特異的結合性ペアーの構成員である化合物 、分子又は当該分子の一部を意味し、その他方の構成員は被検物又は当該被検物 に結合するレセプターである。リガンドは被検物又は当該被検物レセプターに特 異的に結合するように選定され、従ってアッセイの際に当該リガンド又は被検物 レセプターに結合した被検物の量は検査サンプル中に存在する被検物の量に相同 する。リガンドにはリガンド類似体も含まれ、この場合当該リガンド分子は被検 物又は被検物レセプターに特異的に結合する当該分子の部分が化学、酵素又は分 子操作を通じて自然分子から除去され、且つ別の分子に固定又は一体化している ように改変されている。リガンドは一般に特異的な結合性ペアーの二つの成分の 小さい方であるが、これは必ずしもそうある必要はない。当該リガンドは1又は 複数のエピトープを有し、抗原性又はハプテン化されていてよく、そして少なく とも一個のエピトープ部位を共有する一の組成物又は一群の組成物であってよい 。代表的なリガンドには自己抗原、アレルゲン、アニオン性リン脂質、腫瘍マー カーに対する抗体等が挙げられる。 本明細書において用いる「ハプテン」又は「ハプテン化」とは、特異的結合性 ペアーの一介の構成員のみを意味するか、又は別の化合物もしくは分子に付加さ れた一方の構成員を意味しており、この場合他方の構成員は被検物又はリガンド ではないレセプターである 。ハプテンは膜に、通常は担体に接合しているときに実験動物において免疫応答 を誘導できる低分子量化合物であり、例えばビオチン、ジニトロフェニル基(DNP )、フルオレセイン又はその誘導性、例えばフルオレセインイソチオシアネート (FITC)、ジゴキシゲニン等である。 本明細書において用いる「レセプター」とはハプテン、ハプテン化化合物、リ ガンド又は被検物に対して特異的結合親和力を有する任意の化合物又は組成物を 意味する。本発明のアッセイに有用なレセプターには抗体、例えば抗ビオチン及 び抗−ジゴキシゲニン抗体又は抗被検物抗体、並びにその他の結合性物質、例え ばアビジン、ストレプトアビジン、レクチン、酵素、内因子、葉酸結合性タンパ ク質等が挙げられる。「被検物レセプター」は本明細書において被検物に対する 特異的結合親和性を有するレセプターを意味するように用いている。本明細書に おいて用いる「ハプテンレセプター」とはハプテン又はハプテン化成分に対する 特異的結合親和力を有するレセプターを意味する。 「ラベル」又は「ラベル化」は本明細書においてシグナル検出系の一部として 検出可能なシグナルの産物に直接又は間接的に関わり、且つ当該アッセイの1又 は複数の分子に直接結合しているものを意味するように聞いている。ラベルは被 検物もしくはリガンドに特異的に結合する担体に接合されているか、又はリポソ ーム試薬の膜の中に組込まれているかもしくは一体化していてよい。ラベルの代 表例には当業者に公知の任意のもの、例えば酵素、顔料、色素、蛍光団、放射性 同意元素、安定フリーラジカルルミネッサー、例えば化学発光体、生物発光体、 等が挙げられる。「検出因子」なる語はラベルに一体化した任意の化合物を意味 する。好適なシグナ検出系において、当該ラベルは酵素であり、検出可能なシグ ナルは当該ラ ベル化試薬を特定の基質に対して曝露させ、そして発色、発蛍光又は化学発光の ためにインキュベーションすることにより構築されうる。 本明細書において「リポソーム」は水性環境においては基本構造保全を維持す ることができ、そして親水性界面が周囲水性媒質にさらされ、且つ親水性界面が 内部水性空間にもさらされている両親媒性分子から形成された小独立粒子を意味 するように用いている。当該リポソームの膜は「膜二重層」、「二重層」又は「 膜」を同義語で意味している。リポソームは更に例えばMLV(多重層小胞)へと分 類することができ、それは脂質の多重同心円層を含んで成る。 本明細書において「キット」は必須の緩衝剤、塩類及び安定化剤と共に通常処 方されている試薬の組合せを意味し、ここで当該試薬をアッセイ感度を少なくと も実質的に最適化するように予備決定されている。 本明細書において用いる語「タンパク質」とはタンパク質成分、ポリペプチド 及びペプチドフラグメントを有する分子を含むような意味である。 本明細書において用いる語「同時に」とは、アッセイ成分、例えばリポソーム 試薬、検査サンプル又は固相をそれぞれ反応槽に同時に、又は他のすぐ後に加え 、全てのアッセイ成分が反応混合物の中で組合さるようにすることを意味する。 本明細書において用いる語「順々」とは、一のアッセイ成分、例えばリポソーム 試薬を別のアッセイ成分、例えば検査サンプル及び/又は固相に、他のアッセイ 成分の一つ又は全てを反応混合物に加える前に反応が起こるのに十分な時間接触 させておくこを意味する。 本発明の一の態様において、抗リン脂質抗体はリポソーム試薬を採用する仏イ ムノアッセイにおいて検出される。かかる抗リン脂質 抗体(aPL)はPAPS(一次抗リン脂質症候群)の患者、全身性エリテマト−デス(SL E)患者の一部、一定の感染症障害の患者の血漿又は血清において認められる自己 抗体であり、そして時折り薬剤誘導されることもある。抗リン脂質抗体はカルジ オリピン又はその他の負に帯電した脂質に結合する。かくして、本発明の好適な 観点において、当該アッセイはカルジオリピンを含んで成るリポソーム試薬を利 用する。抗リン脂質抗体を検出するのに利用できうるその他の負に帯電した脂質 にはホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸等 が挙げられる。リポソーム支持体を構成するのに利用されうるその他のリン脂質 等が挙げられる。リポソーム支持体を構成するのを利用されうる。その他のリン 脂質(リガンドであるアニオン性リン脂質との組合せ)にはホスファチジルエタ ノールアミン、ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン等が挙げられる。 本発明のアッセイの実施及び検査サンプル中の抗リン脂質抗体の検出のための 第一段階として、上記の1又は複数種の負に帯電したリン脂質を含んで成るリポ ソームを調製する。この負に帯電したリン脂質カルジオリピンは所望するにはリ ポソームを構築するようにその他のリン脂質と組合せる。好ましくは、当該リポ ソームはリガンドとして機能する未改変リン脂質と、アッセイ過程の際の被検物 の結合したリポソームの分離を促進するハプテン化成分とを含んで成る。このハ プテン化成分は好ましくはハプテン化脂質である。 ハプテン化脂質とは親水性部分においてハプテンの付加されたリポソームを形 成するのに適当な脂質を意味する。これらのハプテン化脂質にはビオチン、アビ ジン、ジゴキシゲニン、DNP等に共有結合した脂質が挙げられる。このハプテン は所望するには、脂質に容易に付加されうる低分子量化合物、例えばビオチンで ある。本発明 に有用なハプテン化脂質は商業的に購入できる、例えばPierce Chemicals,Rock ford,Ill.より入手できるビオチニル化ジパルミトイルホスファチジルエタノー ルアミン(DPPE)であるか、又はRivnayら「Use of Avidin-Biotin Technology for Liposome Targeting」Methods in Enzymology ,Vol.149、頁119-123(1987) により開示された方法を利用して製造できうる。 簡単には、当該リン脂質をビオチニルN−ヒドロキシスクシニミドエステル( BNHS)を含むクロロホルム−メタノールの溶液に溶かし、次いで15%(v/v) のトリエチルアミンを含むクロロホルム溶液を添加する。反応を室温で約2時間 進行させ、次いでこの混合物を約−70℃で保存する。精製は勾配式高性能液体ク ロマトグラフィーを利用して実施する。そのカラムをまだn−ヘキサン/2−プ ロパノール/水(60:80:14、v/v/v)を含む溶媒混合物で定常基底値が確 立されるまで洗い、次いで初期基底値よりも約0.07の光学密度(OD)単位高い新 たな基底値が確立するまでn−ヘキサン/2−プロパノール/水(60:80:7、 v/v/v)を含む別の溶媒混合物を導入する。次に脂質サンプルを載せ、そし て溶出をM−441独立波長紫外光検出器(214nm)によりモニターする。次にこのカ ラムを上記溶媒溶液で、第二溶液による5分、続いて第二溶液中の0〜100%の 第一溶液の20分線状勾配により溶出させる。次に安定な基底値を達成するために 45〜70分間の第一溶液における更なる溶出を実施する。これらのピークを集め、 溶出物質をプールし、そして溶媒を窒素流で蒸発させる。 本発明の好適な態様において、当該未改変の負に帯電したリン脂質リガンドに はカルジオリピンが挙げられ、そしてハプテン化脂質にはビオチニル化DPPEが挙 げられる。その他の考えられる組合せにはホスファチジルセリンとビオチニル化 DPPE又はホスファチジルイ ノシトールとビオチニル化DPPEとが挙げられる。しかしながら、抗リン脂質抗体 の結合する任意のアニオン性リン脂質リガンドが任意のその他のリン脂質(それ はハプテン化されていてよい)、例えばその他のアニオン性リン脂質、中性及び 双イオン性リン脂質と組合されて利用されうる。 適当なリン脂質リガンドがビオチニル化成分を有するリポソームの中に組込ま れたか又は一体化したら、当該リポソーム試薬は抗リン脂質抗体を検出するアッ セイに利用できうる。患者サンプルの中に存在する被検物はリポソームの中に組 込まれたリガンドに結合し、そしてハプテン化脂質を介して固相により捕捉され る。本発明の好適な態様において、抗−ビオチン抗体に接合した磁気吸引性粒子 を標的リガンドリン脂質に一体化したビオチニル化リン脂質を捕捉するために用 いる。当該アッセイの好適なバージョンにおいて、ビオチニル化(bt−)DPPEを 混合カルジオピリン/bt−DPPEリポソーム試薬の捕捉の媒介のために用いた。 本発明のリポソーム試薬は当業界において公知の様々な方法により形成されう る。例えば、本方法はSzokaら(Ann.Rev.Biophys,Bioeng.9:467-508,1980 )及びPlantら(Analyt .Biochem.176:420-426(1989)に記載の方法の改良を採用 する(その教示内容は引用することで本明細書に組入れる)。リポソームを形成 するための好適な方法は、本明細書の実施例1において更に示す通り、D.Papah adjopoulos and F.Szoka Jrの米国特許第4,235,871号に記載の方法の改良であ る。簡単には、この方法は3段階を含んで成る:(a)有機溶媒の中での堆積す る脂質溶液の調製及び混合;(b)ガラス容器上のリン脂質の薄膜を供するため の窒素ガスの充実気流を利用する当該溶液の乾燥に至るまでのエバポレーション ;並びに(c)適当なバッファー中でのボルテクス(又はその他の機械的手 段)によるリポソームの水和及び形成。当該膜二重層の結果構造は当該脂質の疎 水性(非極性)テールが内側を向き、一方で疎水性(極性)ヘッドが水性相に向 って外側を向いているようになっている。リポソーム調製品は、適宜、Loughrey ら、J .Immun.Meth.,Vol.132、頁25-35(1990)に記載のカラムクロマトグラフ ィー、遠心分離及び/又は透析により更に分離してよい。 リポソームの形成のために利用できうるその他の方法にはBatzri and Korn(Bi oChim .BioPhys.Acta, 281:1015,1973)に記載のものが挙げられる。これにお いては、リポソームは有機相中の脂質を水性溶液に射出することに調製されてい る。向上した安定性を有するリポソームを製造するための方法にはLawら、米国 特許第5,094,785号に記載の非凝集性リガンド連結化リポソームを製造する方法 が挙げられる。アッセイ結果及び製造の再現性を高める一貫したリポソームサイ ズを有するリポソームを製造するための方法は米国特許第5,017,501号に記載さ れている。 様々なリン脂質誘導リポソームが本発明の診断方法の実施において利用できう ることが更に考慮される。例えば、任意の様々なリポソーム構造、例えば単層( 一枚の膜二重層を有する)又は多重層(複数の膜層を特徴とする)構造が利用で きうる。 標的リガンド、対、ハプテン化リン脂質、好ましくはカルジオリピン、対、ビ オチニル化DPPEの所定の比率は診断イムノアッセイにおいてその他のものよりも 良く機能するものと期待される。1:2.5〜1:100の(ビオチニル化DPPE:カル ジオリピン)のモル比が本発明のアッセイに利用し得、1:5〜1:20の比をほ とんどの実施例において利用した。実施例2は標的リガンド、対、ハプテン化リ ン脂質の様々な比率が本発明において機能し、且つ最適脂質比を同定することに よって特定のアッセイを最適化するのに有用な検査 手法が提供されるとともに実証するために提供する。これらのアッセイはカルジ オリピン及びビオチニル化DPPEの組合せに対して向けられているが、脂質化学の 当業者はその他の比率及びその他の脂質がめんどうな実験をすることなく至適活 性について似たように試験できることを容易に理解できるであろう。 本発明に有用な固相は当業界において周知であり、そして当該アッセイの一の 成分が結合しうる水溶性材料を意味し、そして試験管の壁及びマイクロタイター プレートのウェル、ポリスチレンビーズ、磁気吸引性ビーズ(例えば強磁性粒子 )、ニトロセルロースストリップ、膜、ラテックス微粒子及びその他のものが含 まれ、そして炭化水素ポリマー、例えばポリスチレン及びポリプロピレン、ガラ ス、金属、ゲル又はその他の材料より成る。「固相」は本質的なものではなく、 そして当業者により選定されうる。所望するには、固相は粒状固相であり、当該 粒子は反応の際に懸濁されることができる。固相は分離を助長することからの粒 子の利用の利点は公知であり、そしてその利点のいくつかは米国特許第4,554,08 8号に記載されている。好ましくは、本発明のアッセイにおいて利用する固相粒 子は米国特許第4,554,088号に記載の如き磁気吸引性粒子である。この特許は更 に当該アッセイにおける固相としての磁気吸引性粒子の利用により供される利点 も述べている。磁気吸引性粒子は分離工程を磁気分離を介して行われるようにし 、従って粒子を溶液の中で沈降させるための遠心分離又は待機の必要性を回避す る。 本発明との関連で、「結合」又は「固定化」なる語は抗体及びタンパク質、例 えば本発明のハプテン/レセプターペアーのうちのレセプターが固相に直接又は 間接的に結合し、これにより当該アッセイの実施の最中に抗体又はタンパク質が 固相に一体化したままであり続けるための全てのメカニズムを包括する。かかる メカニズムに は共有結合、非共有結合、化学カップリング、疎水性/疎水性、親水性/親水性 又はイオン性相互作用による吸着、等が挙げられる。 好適な態様において、当該ハプテンレセプターは固相上に吸着したロバ抗−ヤ ギ抗体により固相に間接的に結合したヤギ抗ビオチン抗体を含んで成る。 リガンドは様々な起源から入手でき、そして患者サンプル中の被検物に対して 結合するその能力に基づいて選定される。被検物が抗リン脂質抗体なら、カルジ オリピンが好適なリガンドであり、そして市販されている。 リガンドの組込まれた又はリガンドの一体化したリポソームが調製できたら、 当該リガンドが検査被検物に特異的であることを保証するように当該リポソーム を試験することが有用である。検査被検物に対するリガンド特異性は様々な方法 で決定できうる。 例えば、リガンド−被検物結合の特異性を実証するために競合アッセイが利用 できうる。かかるアッセイにおいて、抗リン脂質抗体を含むことのわかっている サンプルを、組込まれた又は一体化したリガンドを有する未ハプテン化リポソー ムを接触させ、次いで組込まれた又は一体化したリガンドを有するハプテン化リ ポソームと接触させる。もしこのリガンドが被検物に特異的に結合するなら、未 ハプテン化とハプテン化リポソームとは当該被検物の同じ部位に対する結合につ いて競合し、未ハプテン化リガンドを添加せずに実施したアッセイコントロール 反応と比べ検出シグナルの低下を供する。 他方、本明細書の実施例3は検査被検物に対するリポソーム試薬の特異性を決 定するための別の方法を詳述する。実施例3に示すように、様々なリポソーム調 製品がリガンド、例えばカルジオリピンの濃度を増やしながら用いることにより 調製し得る。抗リン脂質抗 体を含む検査血清を各リポソーム調製品で試験する。反応性の値をリポソーム調 製品において使用したリガンドの濃度の関数としてプロットする。リガンドの量 の増大に伴う用量の直線性をリガンド特異性を実証するために用いる。 本発明のアッセイの一の態様において、リガンド、例えばカルジオリピン及び ハプテン化成分、例えばビオチニル化DPPEの組込まれたリポソーム試薬を、固相 がハプテンのための固定化レセプターを含む不均質アッセイにおいて利用する。 被検物を含むと推定されるサンプルをリポソーム試薬及び固相と、当該サンプル 中に存在する被検物が当該リポソームの中に組込まれているリガンドと複合し、 且つ当該リポソーム試薬−被検物複合体がハプテン/レセプター相互作用を通じ て当該固相に結合するのに適当な時間及び条件下で接触させる。被検物の結合し た固相を次にサンプルから分離し、洗い、そして被検物のためのラベル化特異的 バインダーに当該ラベル化バインダーが結合被検物に結合できるのに適当な時間 及び条件下で接触させる。次に結合ラベルの量を測定し、そしてサンプル中に存 在する被検物の量と相同させる。一般に、サンプル中の検出されるラベルの量は 当該サンプル中の被検物の量に多く、既知濃度の被検物を含むサンプルにより得 られるシグナルを患者サンプルにより得られるシグナルと比較することにより相 同させる。 本発明の別の態様において、当該リポソーム試薬は、当該固相をサンプルと接 触させる前に、ハプテン/レセプター相互作用を通じてレセプターの固定化され た固相と複合させてよい。好適なアッセイ方式において、当該アッセイは固相と して、固定化抗ビオチン抗体を担持する磁気吸引性粒子を採用する。次にこのリ ポソーム試薬をそのハプテン化成分、例えばビオチニル化リン脂質を介して粒子 に連結させる。 本発明のアッセイの更なる別の態様において、当該リポソーム試薬は更にラベ ル化合物、例えば酵素、そして好ましくはアルカリ性ホスファターゼを更に含ん で成り、ここで当該ラベル化合物は当該リポソーム膜の中に組込まれている、又 は一体化している。この態様において、当該リポソーム試薬を被検物を含むと推 定される検査サンプルと、ハプテンレセプターを担持する固相と同時に又は順次 に混合する。上記の通り、被検物がリポソーム試薬のリガンドに結合し、このリ ポソーム試薬がハプテン/ハプテンレセプター相互作用を通じて固相に結合した 後、結合した被検物をサンプル中の未結合物質から分離し、そして抗ラベルの量 を検出する。 更なる別の態様において、当該リポソーム試薬は特異的な反応を介して固相に より捕捉された被検物を検出するのに利用してよい。この被検物は所望するには 、被検物と捕捉するように選定された固定化結合性ペアー構成員に対し、リガン ド結合性部位とは別の部位、そして好ましくは立体障害を最少限にするよう当該 リガンド結合性部位から十分に物理的に離されている部位において結合する。一 の態様において、カルジオリピンがリガンドであり、そして検出する被検物は抗 リン脂質抗体である。抗ヒト抗体(これは抗リン脂質抗体のFc部分に結合する) を固相に固定化する。抗リン脂質抗体を含むものと推定される患者サンプルを次 に固相と、リポソーム試薬と同時に又は順々に、サンプル中に存在する抗体の全 てが固相に結合するのに、且つリポソーム試薬が任意の結合した抗リン脂質抗体 に特異的に結合するのに適当な時間及び条件下で接触させる。結合したリポソー ム試薬をサンプル中の未結合物質から分離させた後、ハプテンのための所定量の ラベル化レセプターを含む溶液を固相と接触させ、そして結合したリポソーム試 薬の量を決定し、その量をサンプル中の被検物の量と相関させる。 サンプル中の抗リン脂質抗体の量又は存在を決定するための本発明のアッセイ の別の態様において、補因子(当業者の一部により抗リン脂質抗体/リン脂質相 互作用のために重要であると信じられている)をこのアッセイに含ませる。一の 態様において、この補因子は本発明のリポソーム試薬の中に当該リガンド及びハ プテン化リン脂質と一緒に挿入されていてよく、又はハプテン化され、そしてリ ポソーム試薬の中に挿入されていてよい。 Krilisらの米国特許第5,344,758号は抗リン脂質抗体の負に帯電したリン脂質 に対する結合性が、ベーター2−糖タンパク質−I(β−2GPI)として同定され た精製済み補因子の存在により高めることを教示する。それらの発見はベーター 2GPIの存在、又はその類似体の存在が抗体リン脂質相互作用にとって重要であ ることを示唆し、結合したベーター2GPIが抗リン脂質抗体の特異的な抗原を形 成することを想定させている。補因子が必要であるというこの所見は多大な論争 の的となっていることは注目すべきである。β−2−糖タンパク質−I(精製又 は未精製形態)は当該リポソーム試薬の中に組込むことにより本発明のアッセイ に含ませてよく、又は水性溶液において当該アッセイ混合物に加えてよい。β− 2−糖タンパク質−Iはアフィニティークロマトグラフィー又はイオン交換クロ マトグラフィーにより正常ヒト血漿又は血清から精製されうる。補因子を単離す るためのクロマトグラフィー法はKrilisらの米国特許第5,344,758号、第10行か ら始まって詳述され、そして第13欄、Example4及び5を参照されたい。 補因子を利用する好適な態様において、補因子のストック溶液を血清サンプル に加え、希釈サンプル中で50μg/mlの最終補因子濃度を得る。これらのサンプ ルは本明細書におけるアッセイ方法を利用して抗リン脂質抗体についてアッセイ する。Krilisらの方法はマ イクロプレートELISA型アッセイを利用することに注目すべきであり、そして本 発明に係るビオチニル化リポソーム/小胞の利用はリン脂質をマイクロプレート に直接コーティングするときに供されるものとはかなり異なるコンホメーション におけるリン脂質/補因子を供することが予測されるであろう。 本発明の一の観点として、当該リポソームは自動化アッセイ方式において抗リ ン脂質抗体の存在を検出するためのアッセイにおいて利用する。本実施例におい て、自動化分析器は一般にPCT出願PCT/US93/04209、国際公開番号WO93/22686 に記載されている。かかる分析器はSanofi Diagnostics Pasteur,Inc.USAから 商標ACCESSで市販されている。以降に記載していない任意の操作上の詳細はこの 市販の分析器及び/又はその一体化したマニュアルから容易にわかりうる。 低濃度において血清又は検査サンプル中に存在する被検物を検出するためにリ ポソーム試薬を利用する著しい利点がある。例えば、リポソーム試薬は複数の結 合性部位を有するため、アッセイにおいて被検物を認識する能力は高まっている 。更に、抗リン脂質抗体アッセイに係る一般的な問題はリガンド提示の不均質性 である。本発明はリポソーム試薬を利用する固相へのリガンドの結合は、カルジ オリピンの如きリン脂質リガンドの提示の再現性を、固相表層に直接固定化され たリン脂質リガンドを採用するその他のアッセイよりも向上させるものと予測さ れる。 更に、本発明のリポソーム試薬は現状のマイクロプレート方式よりも自然なリ ガンド構造を提供する。更に、これらのエピトープは抗体に対してよりアクセス 可能なようであり、負に帯電したリン脂質が抗リン脂質抗体の固相アッセイにお いて認められるが如き特定のコンホメーションへと封じ込められたアッセイと比 べて高まった アッセイ感度を供する。 更に、経時的なリポソーム調製品の不安定性は従来発表されたリポソームを基 礎とするアッセイ方式に係る問題でありうる。我々は本発明のリポソームが4℃ にて16ヶ月以上窒素雰囲気下で貯蔵したときに本発明のアッセイ方式において利 用するのに機能的であり続けることを見い出し、これらの調製品はアッセイキッ トにおいて利用するのに極めて適当である。 ここで説明の参考文献は引用することで本明細書に組入れる。 実施例1 リポソームの調製 本実施例において、リポソームはリン脂質、カルジオリピン(これらの実施例 においてはリガンドでもある)及びビオチニル化ジパルミトイルホスファチジル エタノールアミン(bt−DPPE,Pierce Chemicals,Rockford,Ill)の混合物を利 用して調製した。 リポソームのストック調製品を調製するため、1μmole(総量)のリン脂質を 約1:20のbt−DPPE:CLのモル比(ボルテクスによる)において含む0.2ml〜0.5 mlの容量のエタノールを12×75mmのガラスチューブの上で窒素又はアルゴンガス 流下で、好ましくは目に見える溶媒が蒸発して30分経過するまで乾かした。総リ ン脂質溶液がガラスチューブの底を覆うのに十分でないなら(≦0.3ml)、乾燥前 に追加のエタノールを添加する。乾燥したリン脂質膜を有するチューブをデシケ ーターの中でアルゴンもしくは窒素下で、又は真空下で、周囲温度において膜が 水和してリポソームを形成するまで数週間保存する。このような条件下で保存し た脂質膜はリポソーム試薬の機能における顕著な低下を示さなかった。 リポソームを調製するため、上記の通りにして調製して脂質膜を リン酸緩衝食塩水(PBS,pH7.2〜7.4)の適当な水和容量に至るまでの添加により 水和させ、そして約1分間強力にボルテックスにかけた。この水和工程において 利用したその他の緩衝剤にはトリス緩衝食塩水(TBS,pH7.4)及び牛血清アルブミ ン(BSA)又はヒト血清アルブミン(HSA)のいづれかのタンパク質1%を有するPBS が含まれる。水和溶液中のリン脂質濃度が十分に高いとき(例えば、仕込んだ脂 質固体より1mg/ml)、この溶液は目に見えて曇って見える。リポソーム調製品 のボルテクス後、それをオービタル型シューカーで30〜60分振盪させることによ りインキュベーションしてリポソーム収量を高めた。この工程は調製品中のより 均一なサイズのリポソームも提供しうる。 組込まれなかった分子は三通りの方法を利用してリポソーム調製品から分離し た。これらの実施例において、当該リポソーム調製品を約13,000×gでマイクロ 遠心分離し、PBSで洗い、そしてペレット画分を使用のために単離した。 組込まれなかった分子をリポソームから分離する別の方法にはSephacryl 300 カラム(Pharmacia)でのクロマトグラフィー及びPBSによる平衡化が含まれる。こ の方法において、リポソームはボイドボリュームの中にある及び/又は最初の数 本の画分の中にあるであろう。従って、これらの画分を更なる研究のために用い た。更なる第三の方法において、水和化リポソーム調製品を50,000ダルトンの相 対分子量カットオフ値のチューブを用いてPBSの中で透析した。 リポソーム調製品を遠心分離したとき、抗リン脂質抗体を有するサンプルに対 する反応性が上清液及びリポソームのペレットの双方において見い出され、カル ジオリピンの組込まれたリポソーム又はそのフラグメントが双方において存在す ることが示唆される。このペレットはリポソームのみを含むものと仮定され、従 って上清液と のことわりのない限り、これらの実施例のほとんどにおいてペレット画分を使用 した。 本実施例において記載の通りにして調製したリポソームはマイクロ遠沈管又は スクリューキャッププラスチックチューブの中で保存したときに窒素雰囲気下で 4℃にて16ヶ月以上安定であった(抗リン脂質抗体を有するサンプルとの反応性 の保持に関して)。 実施例2 リポソーム試薬の特性決定 A.ハプテン化リン脂質、対、リガンドリン脂質のモル比の変動効果 ビオチニル化成分の組込みに対するbt−DPPE、対、カルジオリピンのモル比の 変動の効果を調べるため、出発リン脂質比率における40倍の変動を研究した。カ ルジオリピン含有リポソームはカルジオリピン溶液(エタノール中の5mg/mlの カルジオリピン:Sigma,St.Louis,Missouri USA)をbt−DPPE溶液(2:1の クロロホルムとメタノールとの混合物中で1又は5mg/ml;bt−DPPEのLC形態;P ierce,Rockford,Illinois,Cat No.22010)と混合させることにより調製した 。下記のbt−DPPE:CLの比を有するリポソーム調製品を、一定量のカルジオリピ ン(100μg)を0μgから40μgに至る様々な量のbt−DPPEと混合することによ り作った:1:100,1:50,1:25,1:10,1:5及び1:2.5。各調製品に エタノールを200 T1の総容量に至るまで加え、その調製品をボルテクスにかけ 、次いで実施例1に記載の通りにしてチューブの上に膜状に乾燥させた。この脂 質膜を前記の通りにして水和し、そして組込まれていない分子を遠心分離を介し て除去した。次いでリポソーム含有ペレットをPBSの中に40μg/mlの総リン脂 質濃度となるまで再懸濁した。 リポソームにおけるbt−DPPE、対、カルジオリピンの比を変えることがリポソ ーム試薬の固相(本実施例においては抗ビオチン強磁性粒子)に結合する能力に 影響を及ぼすかどうかを調べるため、抗ビオチン抗体−ビオチン相互作用を通じ て、固相に対し、リポソームの中に組込まれたbt−DPPEに結合したアビジン−ア ルカリ性ホスファターゼコンジュゲート(アビジン−ALPコンジュゲート)を 利用してアッセイを実施した。 これらのアッセイ成分は様々な比率のbt−DPPE及びカルジオリピンのみのリポ ソームを有するーの調製品、抗ビオチン強磁性粒子、希釈緩衝液中のアビジン− ALPコンジュゲート、洗浄緩衝液並びに化学発光基質を有するリポソーム試薬調 製品を含んでいた。 これらのアッセイにおいて利用する強磁性粒子はRhone Poulenc(Paris,Fran ce)より入手し、そして下記の通りにしてヤギ抗−ビオチン抗体でコーティング を施した。抗ビオチン抗体はキーホール・リンペット・ヘモシアニン(KLH)−ビ オチン免疫原をヤギに注射し、次いでビオチニル化BSAカラムを用いて所望の検 体をアフィニティー精製することにより得たポリクローナル抗体とした。粒子を 脱イオン水及び2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝液で洗い、 そしてそれらを約30分、N−ヒドロキシスルホスクシニミド(スルホ−NHS)及び 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(EDC )の溶液とインキュベーションすることにより活性化させた。活性化粒子は未反 応成分から、磁場を適用し、そしてMES緩衝液の中で再懸濁することにより分離 した。ロバ抗ヤギ抗体は、粒子と100μg/mlの抗ヤギ抗血清(Pel-Freez,Inc. ,Rogers,Arkansasより入手し、そしてヤギIgGでアフィニティー精製)との混 合物を約2時間インキュベーションすることにより粒子に吸着させた。 これらの粒子を緩衝液(1Mのグリシン、pH6.0)で洗い、次いでまずトリス緩 衝液pH8、次いでグリシン緩衝液pH2.5、その後再びトリス緩衝液pH8により一 連の洗浄を行った。次にこれらの粒子を保存緩衝液(0.1%のBSA、保存剤及び塩 を有するトリス緩衝液)の中に再懸濁した。抗ヤギ抗体の結合したこれらの粒子 を上記の通りにして得た15μg/mgの濃度のヤギ抗ビオチン抗血清と組合せ、そ して周囲温度で一夜インキュベーションした。 アビジン−ALDコンジュゲートはCalBiochem/Behring Diagnostics(La Jolla ,California,Cat.#189732)より入手し、そして希釈緩衝液pH7.7の中で0.25 μg/mlにまで希釈した。これらの実施例において使用した希釈緩衝液は0.1M のトリス、0.1%のBSA、0.25mg/mlのマウスIgG,1.0mMのMgCl2,0.1mMのZnCl2 ,0.15MのNaCl,0.2%のツイーン20、0.1%のProClin(Rohm and Haasより製造 された保存剤)、0.1%のNaN3、及び7%(v/v)の熱不活性化正常ウマ血清( NES)を含んだ。 これらの実施例において利用した洗浄緩衝液は20mMのトリス、0.15MのNaCl, 0.05%(活性固形分)のFC100(フルオロアルキルスルホネート界面活性剤、ナト リウム塩、イオン性界面活性剤;3M,St.Paul,MNより市販)及び0.1%のProCli nを含んだ。 これらのアッセイにおいて使用した化学発光基質はLumiPhos(登録商標)ジオ キセタン化学発光基質とした(LumiPhos(登録商標)530はLumigen,Inc.Detro it,Michigan,USAより市販)。この組成物はアルカリホスファターゼと反応し 、検出可能な化学発光シグナルを生成する。 本実験においては、25μlづつのリポソーム調製品(20μg/ml)を50μlの 1mg/mlの抗ビオチン強磁性粒子と混合し、そしてその反応混合物の容量を洗浄 緩衝液で約250μlにし、そしてその混 合物を37℃で約30分インキュベーションした。結合したリポソーム試薬を一連の 3回の分離及び洗浄工程を介して未結合反応成分から分離した。ここでは、強磁 性粒子を含む反応槽を磁場に置き、そして粒子をこの反応槽の側部に吸引させ( 磁場分離段階)、溶液を反応槽から吸引し、ついで粒子を洗浄緩衝液の中に再懸 濁させた。3回目の洗浄及び吸引工程の後、粒子を100μlのアビジン−ALPコン ジュゲート及び250μlの洗浄緩衝液を含む溶液の中で再懸濁させた。この混合 物を37℃で約30分インキュベーションし、次いで未結合のコンジュゲートをこの 粒子に結合したコンジュゲートから上記の磁性分離及び洗浄により分離した。次 にこれらの粒子を250μlのLumiPhos(登録商標)530基質と混合し、そして約5 分インキュベーションし、そしてこの混合物の化学発光をルミノメーターを用い て測定し、そして相対ルミノメーター単位(RLU)として表示した。 表1の中で反映されている通り、1:2.5〜1:100のbt−DPPE:CLの範囲のハ プテン化リン脂質、対、リガンド(本実施例においてはカルジオリピン)のモル 比率を有するリポソームは固相に対し、バックグランドよりも高い検出可能な化 学発光シグナルを生成するのに十分な量で結合し、そしてS/N比はより多くの bt−DPPEがリポソームの中に組込まれるほど上昇した。表1において、S/Nは シグナル、対、ノイズ比を表わす。これらの実施例におけるS/Nはコントロー ル調製品(カルジオリピンのみのリポソーム、ビオチンは存在しない)により得 られたRLU値を本アッセイにおいて用いたリポソーム試薬調製品により得られたR LU値から差し引き、そしてその結果をコントロール調製品値で除することにより 決定した〔(bt−DPPE:CL RLU値−コントロールRLU値)/コントロールRLU値 〕。これらのアッセイにおいて、5より大きいS/N比は陽性 (P)又はバックグランドより有意に高いと考え、2〜5のS/N比は中間又は ボーダーライン(B)と考え、そして2未満のS/N比は陰性(N)と考えた。 表1 アビジン−ALPコンジュゲートによるBt−DPPE力価応答 B.水和の際の総リン脂質濃度の変動効果 本発明のリポソーム試薬を更に、一定量の総リン脂質と、1:10のbt−DPPE、 対、カルジオリピンの1通りのモル比とを利用するが、但し様々な再懸濁容量を 利用して調べ、水和の際の脂質濃度が固相に対するリポソーム試薬の結合効率に 影響を及ぼすかどうかを決定した。本実施例において利用したリポソーム試薬調 製品は前述の通りに調製したが、様々な量の1%のHSAを有するPBSで水和させた :400μl(20μg/mlの総リン脂質)、200μl(40μg/mlの総リン脂質)、 80μl(100μg/mlの総リン脂質)又は40μl(200μg/mlの総リン脂質)の それぞれ。カルジオリピンのみのコントロールは1%のHSAを有する200μlのPB Sで40μg/mlの濃度に至るまで水和させた。各リポソーム試薬調製品は前例の 通りにア ッセイした。表2に示すように、試験した総リン脂質濃度の範囲内で、水和容量 は本アッセイにおけるリポソーム試薬の性能にとって本質ではなかった(試験し た範囲内で)。 表2 リポソーム試薬に対するリン脂質濃度の変動効果 C.検査サンプル中の抗リン脂質抗体による認識についてのリポソーム試薬の 能力に対するハプテン化リン脂質、対、リガンドリン脂質のモル比の変動効果 リポソーム中のbt−DPPE、対、カルジオリピンの比の変動が血清サンプル中の 抗リン脂質抗体と反応するリポソーム試薬の能力に影響を及ぼすかどうかを決定 するため、様々な比のbt−DPPEとカルジオリピンのみのリポソームを有する一の 調製品とを利用してアッセイを実施した。このリポソーム調製品は抗リン脂質抗 体を含む血清(Shield Diagnostics Ltd.,The Technology Park,Dundee DDl l SW,UK由来のDiastat抗カルジオリピンキット及びSanofi Diagnostics Pasteur ,Inc.,Chaska,MN 55318由来のKallestad抗カルジオリピンマイクロプレートE IAキットを用いて決定)、上記の抗ビ オチン強磁性粒子、希釈緩衝液の中で0.1μg/mlに希釈したモノクローナル抗 ヒトIgGのアルカリホスファターゼラベル化コンジュゲート(抗ヒトIgG−ALb,F c特異性、The Binding Site,San Diego,CAより入手)、洗浄緩衝液及び化学発 光基質と組合せた。 アッセイは2μl当量の血清、100μ1の抗ビオチン強磁性粒子及びこのアッ セイの第一段階で組合せたリポソーム試薬調製品により上記の通りに実施した。 また、上記アッセイにおいて用いたアビジン−ALPコンジュゲートの代わりに抗 ヒトIgG−ALPコンジュゲートを使用した。 表3に示す通り、1:2.5から1:100のbt−DPPE:CLに至るハプテン化リン脂 質、対、リガンド(本実施例においてはカルジオリピン)のモル比を有するリポ ソームは血清サンプル中の抗リン脂質抗体に対し、バックグランドより高い検出 可能な化学発光シグナルを生成するのに十分な量で結合できた。更に、S/N比 のわずかな変化がリポソームの調製品において用いる様々な量のbt−DPPEで観察 され、1:100の比での十分な捕捉能力が示唆された。 表3 血清及び抗IgG−ALPホスファターゼによるBt−DPPE力価 D.抗リン脂質抗体に対して結合するリポソーム試薬の能力に対する水和の際 の総リン脂質濃度の変動効果 本発明のリポソーム試薬を更に、一定量の総リン脂質と1:10のbt−DPPE、対 、カルジオリピンの1通りのモル比率に利用し、但し様々な再懸濁容量を利用し て調べ、かかる容量の変動が抗リン脂質抗体の検出におけるリポソーム試薬の有 用性に影響を及ぼすかを決定した。本実施例において用いたリポソーム試薬調製 品は上記の通りに調製したが、1%のHSAを有するPBSの量を400μl(2μg/ml )、200μl(40μg/ml)、80μl(100μg/ml)及び40μ1(200μg/ml )でそれぞれ変動させて水和させた。カルジオリピンのみのコントロールは1% のHSAを有するPBS 200μlで水和させた。 各リポソーム調製品は100μl(2μl当量)の希釈ヒト血清サンプル及び抗 ヒトIgG−ALPコンジュゲートを用い、上記の通りにアッセイした。表4に示す通 り、試験した総リン脂質濃度の範囲内 で、これらの結果は出発リン脂質濃度に基づく抗リン脂質抗体による認識の有意 な変化はないことを示した。 表4 抗リン脂質抗体によるリポソーム試薬認識に対するリン脂質濃度の変動効果 当業者は当該検査アッセイの効率に対する脂質の比率及び濃度の効果を決定す るためのこれらの方法を利用してそのアッセイを容易に最適化できる。 実施例3 アッセイにおけるリガンド濃度の上昇の効果 リポソーム試薬調製品は本質的に実施例3の通りに調製した。前記参照。本件 の場合、5:1の比のため、300μlの5mg/mlのリガンド溶液(カルジオリピ ン溶液(1.5mg))及び300μlの1mg/mlのbt−DPPE(300μg)をチューブ上で 乾燥させた。各調製品のストック溶液は総容量1.8mlのPBSにより水和させること により得た。0〜1μg/検査のリガンド濃度を下記の通りにして自動分析器で カルジオリピン陽性コントロール血清により分析した:100μ lのリポソーム試薬調製品、100μlの希釈血清サンプル(血清サンプルは抗リ ン脂質抗体を含むことのわかっている血清又は正常ヒト血清のいづれかとした) 、50μlの1mg/mlの強磁性粒子及び100μlのウマ抗ヒトIgG−ALPコンジュゲ ート(1%のヒト血清アルブミンを有するPBS中で0.6mg/ml)を反応槽に順番に 加え(同時に)、30分インキュベーションし、次いで実施例2に記載の通りに3 回洗浄した。LumiPhos(登録商標)530ジオキセタン化学発光基質(250μl)を加 え、そしてサンプルのルミネッセンスを測定した。表5からわかる通り、血清中 の抗リン脂質抗体の結合の上昇がリガンド濃度の増大とともに観察された。 表5 血清によるリガンド力価 実施例4 抗リン脂質抗体を検出するためのアッセイ リガンドとしてのカルジオリピン及びbt−DPPEの組込まれたリポソームを本質 的に実施例1の通りに調製した。本件の場合、5:1 の比率のために300μlの5mg/mlのカルジオリビン溶液及び300μlの1mg/ml のbt−DPPEをチューブ上で乾燥させた。調製品は総容量1.8mlのPBSで水和し、ス トック濃度は1mg/mlとした。リポソーム試薬調製品をPBSで1/200に希釈し、 そしてアッセイを実施例2に記載の通りにし、固相として強磁性粒子を用い、様 々な患者サンプル及び抗IgG−ALPコンジュゲートにより実施した。同じ患者サン プルを抗リン脂質抗体を検出するために利用される2種類の市販のマイクロプレ ートキットで実施するアッセイにおいても利用した。マイクロプレートキットは Sanofi Diagnostics Pasteur,Inc.,Chaska,MNより入手できるKallestad抗カ ルジオリピンマイクロプレートEIAキット及びShield Diagnostics Ltd.,The Te chnology Park,Dundee,Scotlandより入手できるDiastat総抗カルジオリピンキ ットとした。 12種類のサンプルを本発明の方法及び上記マイクロプレートキットと共に供さ れる仕様に従って抗リン脂質抗体の存在について検査した。表6に示す通り、各 マイクロプレートキットで実施した検査の結果は12のサンプルのうちの6つにお いて互いと異なっていた。この6つのサンプルのうち、双方のキットで得られる 結果は同じであり、本発明のアッセイの結果はそれらの結果と一致した。マイク ロプレートの一致した結果のない場合、12のサンプルのうちの6から何ら結論を 引き出せなかった。しかしながら、本実施例は本発明のアッセイが検査サンプル 中の抗リン脂質抗体の検出において有用であることを示した。 表6 リポソーム試薬アッセイ及び2種類のマイクロプレートキット P−陽性結果 B−ボーダーライン結果 N−陰性結果 実施例5 マイクロプレートELISA方式におけるハプテン化リポソームリガンドの利用 カルジオリピン及びbt−DPPEの組込まれたリポソームを本質的に実施例1の通 りに調製した。本件の場合、ハプテン化リポソーム試薬をマイクロプレートのウ ェル上に固定化された抗ヒト抗体(これ は被検抗体のFc部に結合する)により捕捉される被検物に結合させた。本件の場 合、被検物/リポソーム試薬複合体をハプテンのためのレセプター及びアルカリ ホスファターゼラベルを含んで成るコンジュゲートを用いて検出した。マイクロ プレート(Nunc,Denmark#4-41653)を脱イオン水で洗浄し、次いで下記の通り にしてヤギ抗ヒト抗体(ヤギ抗ヒト抗体、抗−IgG、抗−IgM、Jackson Laborato ries,Cat♯109005127)でコーティングを施した。抗体を0.05Mのグリシン/0. 1MのNaCl,pH3の中に1mg/mlに希釈し、そして室温で15分インキュベーショ ンした。pHはこの抗体溶液を50倍過剰量の0.1Mのリン酸カリウムpH7.4の中で20 μg/mlの最終抗体濃度となるように希釈することにより中和した。100μlの 中和抗体溶液を洗浄済みのプレートの各ウェルに加え、そして4℃で一夜インキ ュベーションした。次にこれらのプレートをPBSで3回洗って未結合抗体を除き 、次いでPBS/1%のBSA(フラクションV,Sigma Chemicals)と37℃で60分イン キュベーションした。 アッセイにおいて使用する前にプレートを再び洗った。このアッセイにおいて 、100μlの患者サンプル(0.1%のBSAを有するPBSに1:25で希釈)を適切なウェ ルに加え、そして37℃で2時間インキュベーションした。正常ヒト血清コントロ ール及び抗リン脂質抗体血清を陰性及び陽性コントロールとして含ませた。 2時間のインキュベーション後、プレートをPBSで3回洗った。リポソーム試 薬調製品は実施例2の通りであるが、5:1〜20:1のCL:bt−DPPE比及びbt− DPPEのないCLコントロールで調製した。100μlづつの各リポソーム調製品(オ リジナルストックの1mg/mlのリポソーム試薬調製品の1:25及び1:100の希 釈物)及び陰性コントロール(リガンドなし)を適切なウェルに加え、そして室 温で90分インキュベーションした。 これらのプレートを3回洗浄して過剰のリポソーム試薬を除去し、そしてスト レプトアビジン−アルカリホスファターゼコンジュゲート(Jackson ♯01605008 4,PBS/0.1%のBSAで1/10,000に希釈)を加え、そしてこれらのプレートを室 温で60分インキュベーションした。次にこれらのプレートを洗い、そして100μ lのp−ニトロフェニルホスフェート(PNPP)基質を加えた。30分のインキュベ ーション後、反応を停止させ、そして発生したシグナルの値を405nmで光度学的 に測定した。 これらの結果はリポソーム試薬が検査サンプル中の抗リン脂質抗体により捕捉 されることを示した。 実施例6 膜に一体化したラベルを有するリポソームリガンド 本実施例においては、リポソーム試薬はリン脂質リガンドをリポソーム膜の中 に、ハプテン化リン脂質及びタンパク質、本件においてはラベル化合物アルカリ ホスファターゼと共に組込んで調製した。 5種類のリポソーム調製品を一般に実施例1に記載の通りにして作った。実施 例1に記載の方法の第一乾燥段階においては、20μlのカルジオリピンストック 溶液(5mg/ml)をチューブ1においてbt−DPPE抜きで180μlのエタノールを 組合せた。チューブ2〜5においては、20μlのカルジオリピンストック溶液を 5μlのbt−DPPEストック溶液(5mg/ml)及び175μlのエタノールを組合せ た。水和段階においては、アルカリホスファターゼ溶液(Boehringer,West Ger many,Cat.#556602)、アルカリホスファターゼ緩衝液(上述のアルカリホスフ ァターゼ溶液と同じ緩衝液であるが、酵素が入っていない:3MのNaCl,1mMの MgCl2,0.1mMのZnCl2,30mMのトリエタノールアミン、pH7.6)及びリン酸緩衝液( 50mM,pH7. 2)をリン脂質膜がその上に乾燥して載っているチューブ1〜5に様々な量で加え た。110μlのALP溶液及び890μlのリン酸緩衝液をチューブ1に加えた。110μ lのALP緩衝液及び890μlのリン酸緩衝液をチューブ2に加えた。22μlのALP 溶液、88μlのALP緩衝液及び890μlのリン酸緩衝液をチューブ3に加えた。55 μlのALP溶液、55μlのALP緩衝液及び890μlのリン酸緩衝液をチューブ4に 加えた。110μlのALP溶液及び890μlのリン酸緩衝液をチューブ5に加えた。 これらのチューブをボルテクスにかけ、そして実施例1に記載の通りにインキ ュベーションした。これらのチューブを洗浄して組込まれていないALPを除去し た。次に1mlのPBSを各調製品に加え、混合し、マイクロ遠沈管の中で遠心分離 し、そして上清液を除去した。この洗浄工程を更に2回繰り返し、次いでリポソ ームペレットを500μlのPBSの中に再懸濁した。アルカリホスファターゼがリポ ソーム試薬の中に組込まれた/一体化したかどうかを決定するため、25μlづつ のリポソーム調製品を50μlの抗ビオチン強磁性粒子と混合し、そして反応混合 物の容量を洗浄緩衝液で約250μlにし、そしてこの混合物を37℃で約30分イン キュベーションした。次いで結合したリポソーム試薬を実施例2に記載の一連の 分離及び洗浄工程を介して未結合反応成分から分離した。これらの粒子を250μ lのLumiPhos(登録商標)530基質と混合し、そして約5分インキュベーション し、そしてこの混合物のルミネッセンスをルミノメーターを用いて測定し、そし て相対ルミノメーター単位(RLU)として表示する。シグナルの生成はリポソーム へのALPの組込み/一体化を示唆する。 表7に示すように、これらの結果はALPがリポソーム試薬に一体化/挿入され 、そしてリポソーム試薬が組込まれていないALPを除去するためのマイクロ遠心 分離による基本的分離後に機能的であることを示す。S/N比はリポソーム調製 段階において利用した最大ALP濃度において上昇し続け、所望するならS/N比 を高めるために追加のALPを添加できることを示唆している。本実施例において 、S/N比は下記の通りに決定した:〔(リポソーム試薬により得られる平均値 −チューブ1における同希釈率のリポソーム試薬により得られる平均値)/チュ ーブの平均値〕。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU (72)発明者 ラリュ,カテリーヌ フランス国,92420 ボークレッソン,ア ブニュ ルノートル 11,レジドンス ド ゥ ボークレッソン

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 検査サンプル中の被検物を検出するためのアッセイにおいて利用するため のリポソーム試薬であって; リポソーム; 前記被検物に特異的に結合するように選定され、且つ前記リポソームの膜に一 体化したリガンド;及び 前記リポソームの膜に一体化したハプテン化成分、ここで当該ハプテンは固相 上のハプテンレセプター又は当該アッセイにおいて利用されるシグナル検出系の 成分であるラベル化合物上のハプテンレセプターのいづれかに特異的に結合する ように選定されたものである; を含んで成り、且つ前記リポソームが、当該アッセイの際に、前記リガンド及 びハプテン化成分が前記膜の一部に一体化したままであり続け、前記固相とリガ ンドとの間の連結が維持されるように調製されたものである、前記リポソーム試 薬。 2. 前記リガンドがリン脂質である、請求項1記載の試薬。 3. 前記リガンドがアニオン性リン脂質である、請求項1記載の試薬。 4. 前記被検物が抗リン脂質抗体である、請求項1記載の試薬。 5.検査サンプル中の被検物の存在又は量を決定するための方法であって、リ ポソーム、前記被検物に特異的に結合するように選定され、且つ前記リポソーム の膜に一体化したリガンド、及び前記リポソームの膜に一体化したハプテン化成 分であって当該ハプテンが当該アッセイの固相上のハプテンレセプターに特異的 に結合するように達されたものであるハプテン化成分を採用し、 前記リポソーム試薬を検査サンプル及び前記ハプテンレセプター の結合している前記固相と、同時又は順次に、前記リポソーム試薬中のリガンド に前記サンプル中の被検物が結合するのに十分、且つ前記固相上の前記レセプタ ーに前記ハプテン化リポソーム試薬が結合するのに十分な時間及び条件下で接触 させ、前記リポソーム膜の一部を介してハプテン−ハプテンレセプター複合体に 連結された被検物−リガンド複合体を形成し;そして前記固相に結合した被検物 −リガンド複合体の存在又は量を検出する;ことを含んで成る方法。 6. 前記検査サンプル中の被検物が結合している前記固相を前記被検物に特異 的に結合するであろう所定量のラベル化試薬と接触させ、次いでこのラベルを検 出することにより被検物の量又は存在を決定することを更に含んで成る、請求項 5記載の方法。 7. 前記ラベルが酵素、放射性同位元素、安定フリーラジカル、化学発光化合 物、生物発光化合物、蛍光化合物、色素及び酵素基質より成る群から選ばれる、 請求項6記載の方法。 8. 前記ラベルが酵素である、請求項7記載の方法。 9. 前記ラベルがアルカリホスファターゼ及び西洋ワサビペルオキシダーゼよ り成る群から選ばれる酵素である、請求項8記載の方法。 10.前記固相が試験管の壁、マイクロタイタープレートのウェル、粒子及びニ トロセルロースストリップより成る群から選ばれる、請求項5記載の方法。 11.前記固相が懸濁性粒子である、請求項10記載の方法。 12.前記固相が磁性吸引性粒子である、請求項11記載の方法。 13。検査サンプル中の抗リン脂質抗体の存在又は量を決定するための方法であ って、リポソーム、抗リン脂質抗体に特異的に結合するように選定されたリン脂 質、及び前記リポソームの膜に一体化し たハプテン化成分であって、当該ハプテンが当該アッセイの固相上のハプテンレ セプターに特異的に結合するように選定されたものであるハプテン化成分を採用 し、 前記リポソーム試薬を検査サンプル及び前記ハプテンレセプターを担持する前 記固相と、同時に又は順次に、前記リポソーム試薬中の前記リン脂質リガンドに 対し前記サンプル中のリン脂質抗体が結合するため、且つ前記固相上の前記レセ プターに前記ハプテン化リポソーム試薬が結合するために十分な時間及び条件下 で接触させ;そして 前記固相に結合した被検物の存在又は量を検出する; ことを含んで成る方法。 14.前記リン脂質リガンドがアニオン性リン脂質である、請求項13記載の方法 。 15.前記アニオン性リン脂質がカルジオリピン、ホスファチジルイソシチル、 ホスファチジルセリン及びホスファチジン酸より成る群か選ばれる、請求項14記 載の方法。 16.前記ハプテン化成分がハプテン化リン脂質である、請求項13記載の方法。 17.ハプテン化されている前記リン脂質がカルジオリピン、ホスファチジルイ ノシチル、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィン ゴミエリン及びホスファチジン酸より成る群から選ばれる、請求項16記載の方法 。 18.前記ハプテン化リン脂質がハプテン化ジパルミトイルホスファチジルエタ ノールアミンである、請求項16記載の方法。 19.前記リポソーム試薬が前記リポソームの膜に一体化したβ−2−糖タンパ ク質Iを含む、請求項13記載の方法。 20.前記リポソーム試薬及び検査サンプルをβ−2−糖タンパク 質Iを含んで成る溶液と接触させる段階を更に含んで成る、請求項13記載の方法 。 21.検査サンプル中に存在する被検物の存在又は量を決定するためのアッセイ において利用するためのキットであって: リポソーム、前記被検物に特異的に結合するように選定され、且つ当該リポソ ームの膜に一体化したリガンド、及び当該リポソームの膜に一体化したハプテン 化成分、ここで当該ハプテンは固相に結合したハプテンレセプターに特異的に結 合するように選定されたものであり、そして当該リポソームは当該アッセイの際 に、前記リガンド及びハプテン化成分が前記膜の一部に一体化したままであり続 け、前記固相とリガンドとの間の連結が維持されるように調製されたものである ;を含んで成るリポソーム試薬を含んで成るキット。 22.検査サンプル中に存在する被検物の存在又は量を決定するためのアッセイ において利用するためのキットであって: リポソーム、前記被検物に特異的に結合するように選定され、且つ当該リポソ ームの膜に一体化したリガンド、及び当該リポソームの膜に一体化してハプテン 化成分、ここで当該ハプテンはシグナル検出系の要素であるラベル化合物上のハ プテンレセプターに特異的に結合するように選定されたものであり、そして当該 リポソームは、当該アッセイの際に、前記リガンド及びハプテン化成分が前記膜 の一部に一体化したままであり続け、前記固相とリガンドとの間の連結が維持さ れるように調製されたものである;を含んで成るリポソーム試薬を含んで成るキ ット。 23.検査サンプル中の抗リン脂質抗体を検出するアッセイにおいて利用するた めのリポソーム試薬であって; リポソーム; 抗リン脂質抗体に特異的に結合するように選定され、且つ前記リ ポソームの膜に一体化したリン脂質リガンド;及び 前記リポソームの膜に一体化したハプテン化成分、ここで当該ハプテンは当該 アッセイにおいて利用する固相上のハプテンレセプターに特異的に結合するよう に選定されたものである; を含んで成り、ここで前記リポソームは、当該アッセイの際に、前記リン脂質 リガンド及びハプテン化成分が前記膜の一部に一体化したままであり続け、前記 固相とリン脂質リガンドとの間での連結が維持されるように調製されたものであ る、前記リポソーム試薬。 24.前記リポソームの膜に一体化したβ−2−糖タンパク質Iを更に含む、請 求項23記載のリポソーム試薬。 25.検査サンプル中の被検物を検出するアッセイにおいて利用するためのリポ ソーム試薬であって; リポソーム; 前記被検物に特異的に結合するように選定され、且つ前記リポソームの膜に一 体化したリン脂質リガンド; 前記リポソームの膜に一体化したハプテン化成分、ここで当該ハプテンは当該 アッセイにおいて利用する固相上のレセプターに特異的に結合するように選定さ れたものである;及び 前記リポソームの膜に一体化したシグナル検出系の要素であるラベル化合物; を含んで成るリポソーム試薬。 26.前記ラベル化合物が酵素である、請求項25記載のリポソーム試薬。 27.前記ラベル化合物がアルカリホスファターゼである、請求項26記載のリポ ソーム試薬。 28.検査サンプル中の被検物の存在又は量を決定するための、リポソーム、被 検物に特異的に結合するように選定され、且つ当該リ ポソームの膜に一体化したリガンド、及び当該リポソームの膜に一体化したシグ ナル検出系の要素であるラベル化合物を含んで成るリポソーム試薬を採用する方 法であって、 前記リポソーム試薬を検査サンプル及び前記被検物に特異的に結合するように 選定された被検物レセプターが結合している固相と、同時に又は順次に、前記サ ンプル中の被検物が前記リポソーム試薬中の被検物レセプター及びリガンドに対 して結合するために十分な時間及び条件下で接触させ; 前記固相を所定量のラベル化合物と、前記リポソーム試薬が前記ラベル化合物 のハプテンレセプターに結合するために十分な時間及び条件下で接触させ;そし て 前記固相に結合した被検物の存在又は量を検出する; ことを含んで成る方法。 29.検査サンプル中の抗リン脂質抗体の存在又は量を決定するための、リポソ ーム、抗リン脂質抗体に特異的に結合するように選定され、且つ当該リポソーム の膜に一体化したリガンド、及び当該リポソームの膜に一体化したシグナル検出 系の要素であるラベル化合物を含んで成るリポソーム試薬を採用する方法であっ て、 前記リポソーム試薬を検査サンプル及び抗リン脂質抗体に特異的に結合するよ うに選定された被検物レセプターが結合している固相と、同時に又は順次に、前 記サンプル中の抗リン脂質抗体が前記リポソーム試薬中の被検物レセプター及び リン脂質リガンドに対して結合するために十分な時間及び条件下で接触させ; 前記固相を所定量のラベル化合物と、前記リポソーム試薬が前記ラベル化合物 のハプテンレセプターに結合するために十分な時間及び条件下で接触させ;そし て 前記固相に結合した抗リン脂質抗体の存在又は量を検出する; ことを含んで成る方法。
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