JP2000510149A - 8―炭化水素基置換化ベンゾジゾシン誘導体、その製造及びタンパク質キナーゼc(=pkc)調節因子としてのその利用 - Google Patents

8―炭化水素基置換化ベンゾジゾシン誘導体、その製造及びタンパク質キナーゼc(=pkc)調節因子としてのその利用

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Abstract

(57)【要約】 式Iの化合物: (式中、R1はH、(C1−C5)アルキル、ORa,SRa,N(Ra)(Rb)、ハロ、NO2,NHC(O)〔(C1−C4)アルキル〕又はNHOHであり;R2は任意的に1〜3組の二重結合、1〜2組の三重結合もしくはその組合せを含んで成る(C5−C22)炭化水素基であるか、又は(C6−C12)アリール(C2−C10)アルキルであり、ここで当該アルキル成分は任意的に1〜2組の二重結合、1〜2組の三重結合もしくはその組合せを含んで成り;ここで前記(C5−C22)炭化水素基又は前記(C6−C12)アリール(C2−C10)アルキル成分は任意的にハ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1−C5)アルキル、(C1−C5)アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−C(=O)O(C1−C5)アルキル及びN(Re)(Rf)より成る群から独立して選ばれる1又は2個の置換基により置換されていてよく;R1及びR2は一緒になって−CH(Rc)−CH2−C(O)−N(Rd)−、−C(Rc)=CH−C(O)N(Rd)−、−C(Rc)=CH−N(Rd)−又は−C(Rc)=CH−O−であってよく;R3はH,OH又はハロであり;Ra及びRbは独立してH又は(C1−C5)アルキルであり;Rcは(C5−C22)炭化水素基であり;RdはH又は(C1−C5)アルキルであり;Re及びRfは独立して水素、(C1−C5)アルキル又は(C1−C5)アルカノイルであるか、又はそれが付加している窒素と一緒になってピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノとなっていてよく;ZはH又は(C1−C5)アルキルであり;そしてYはH又は(C1−C5)アルキルである)及びその薬理学的に許容される塩はPKC調節因子であり、そして哺乳動物の癌の処置に有用である。また、式Iの化合物を含んで成る薬理組成物、式Iの化合物の調製のための方法及び式Iの化合物を調製するのと有用な中間体を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 8−炭化水素基置換化ベンゾジゾシン誘導体、その製造及びタンパク質キナーゼ C(=PKC)調節因子としてのその利用 発明の背景 タンパク質キナーゼは細胞の発達、分化及び形質転換の観点の全てのために重 要である調節機能を司る。非レセプターセリン−スレオニンタンパク質キナーゼ の最大遺伝子ファミリーの一つはタンパク質キナーゼC(PKC)である。Nishizuka 及び共同研究者による10年以上前のPKCの発見(Kikkawaら、J .Biol.Chem.,25 7 ,13341(1982))、及びそのホルボールエーテルのための主要レセプターとし ての同定(Ashendelら、Cancer Res.,43,4333(1983))以来、この酵素は多数 の生理学的シグナル生成メカニズムをもつものとみなされている。PKCに対する 強い関心は、ジアシルグリセロール(及びそのホルボールエステル擬似物)によ りin vitroで活性化されるその独特の能力に由来する。ここでジアシルグリセロ ール等はその形成が成長及び分化因子の作用によるリン脂質代謝回転に関与する エフェクターである。 PKC遺伝子ファミリーは現在11種類の遺伝子より成り、それらは4つのサブグ ループに分けられる:1)古典的なPKC α,β1,β2(β1及びβ2は同一遺伝子 の異なるようにスプライシングされた形態である)及びγ、2)新規のPKC δ, ε,η及びθ、3)異常なPKC ζ,λ,η及びτ、並びに4)PKC μ。PKC μは 新規のPKC アイソフォームに似ているが、推定トランスメンブランドメインを有 することで相違する(Blobeら、Cancer Metast ,Rev.,13,411(1994);Hug ら、Biochem J.,291,329(1993);Kikkawaら 、Ann .Rev.Biochem.,58,31(1989)を参照のこと)(図1)。α,β1,β2 及びγアイソフォームはCa2+、リン脂質及びジアシルグリセロール依存性であり 、そしてPKCの古典型的なアイソフォームを代表し、一方その他のアイソフォー ムはリン脂質及びジアシルグリセロールにより活性化されるが、Ca2+に依存しな い。アイソフォームは全て5つの可変(V1−V5)領域を含み、そしてα,β 及びγアイソフォームは高度に保存性である4つの(C1−C4)構造ドメイン を含む。PKC α,β及びγを除く全てのアイソフォームがC2ドメインを欠き、 そしてλ,η及びτアイソフォームはジアシルグリセロールが結合するC1にお ける2つのシステインに富むフィンガードメインのうちの一方をも欠いている。 C1ドメインは全てのアイソフォーム間で高度に保存され、且つ基質結合部位を ブロッキングしてこの酵素の不活性コンホメーションを供することにより自己調 節機能を司る擬似基質配列をも含む(Houseら、Science238,1726(1987)) 。 このような構造的特徴により、種々のPKCアイソフォームは生理学的刺激(Nis hizuka,Cancer10,1892(1989))並びに腫瘍の形質転換及び分化(Glazer,Pr otein Kinase C ,J.F.Kuo、編、Oxford U.Press(1984)頁171-198)に応答す るシグナル伝達において非常に特殊な役割を有すると考えられる。 薬理学的見地から、PKCは抗癌薬の企画のための焦点を担ってきた(Gesher,B rit .J.Cancer66,10(1992))。PKC αについてのPKC α cDNA(Ahmadら、Ne urosurgery35,904(1994))又はホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオ チド(S−オリゴ)のいづれかのアンチセンス発現は、PKCを標的にしてA549肺 癌腫細胞(Deanら、J .Biol.Chem.,269,16416(1994))及びU−87グリオブラ ストーマ細胞の増殖を阻害する効果を示す。胸部腫瘍について 似たような研究が行われているが、歴史的及び従来のデーターはPKCが、腫瘍増 殖を阻害する及び/又はアポプトシスを誘導する理論的な分子標的であることを 示唆している。しかしながら、どのアイソフォームが腫瘍増殖のために最も重要 であるか、並びに種々のPKCアイソフォームが重要な細胞過程、例えば細胞増殖 及びアポプトシスにおいてどのような役割を果たしているかは不明である。にも かかわらず、下降調節を引き起こすPKCのアイソフォーム選択的非腫瘍促進調節 因子がアポプトシスを介する癌細胞の死の開始を通じて癌治療に有用でありうる と考えるのは合理的である。選択的な癌細胞死滅は癌細胞の中で過剰発現すると 見い出されたアイソフォームを標的とすることを通じて、又は1−β−D−アラ ビノフラノシルシトシンの如き細胞障害剤と適当なPKCを基礎とするシグナル生 成妨害因子との相乗的な相互作用を通じて達成し得る。 テロシジンは最初にストレプトマイセス・メディオジジウス(Streptomyces m ediocidius)の菌糸から非常に毒性な化合物の混合物として単離された(Takaha shiら、Bull .Agr.Chem.Soc.Japan24,647(1960))。これらの代謝物の 一の構造はHirataにより図2式Iに示されるように認定された。S.SakaiらTetr ahedron Lett .,27,5219(1986)により開示の通りリングバイアトキシンシリー ズがストレプトマイセス・メディオジジウスよりテレオシジンBグループと一緒 に獲得できうる。従って、図2に示すように、これらはSakaiによりテレオシジ ンA−1(2a)及びA−2(2b)と命名されている。テレオシジンの基礎環 構造を含むインドラクタムV(3,ILV)はこのフィミリーの最も単純な構成員で あり、そしてアクニノマイセテス(actinomycetes)株NA34−17により大量に生産 される(図2)。 12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート(TPA)に ついての研究は腫瘍促進についてのかなりの情報を提供してくれた。皮膚癌腫原 の2段階モデルにおいて、開始因子がDNAに結合し、そして腫瘍促進因子、例え ばTPAが膜結合型高親和力レセプター、たいていの場合はタンパク質キナーゼC に非共有式に結合するものと信じられている。かくして、TPA、テレオシジン及 びリングバイアトキシン、並びにアプリシアトキシンはジアシルグリセロール擬 似体を司り、タンパク質キナーゼCのジアシルグリセロール部位に結合し、これ によりキナーゼを活性化させる。 事実、このような腫瘍促進因子のコンピューター補助分子モデリング研究はそ の疎水性領域及び一定のヘテロ原子の共通性を示した。溶液NMR研究及び分子メ カニズム計算の双方に基づき、テレオシジン及びリングバイアトキシンのインド ラクタム部分(インドラクタムV,3)が二通りのコンホメーション状態、即ち 、ソファー又はツイスト様コンホメーションで存在しうることも更に報告されて いる。平衡状態で、ツイスト/ソファーの比は2:8である。ILVのツイスト形 態は生物学的に活性なコンホメーションを示す。 テレオシジンに関連する化合物はKozikowski,A.らJournal of the American Chemical Society ,1993,115,3957-3965;PCT出願WO/95-09,160(1995);End o Y.らJournal of the American Chemical Society,1996,118,1841-1855; 及びEndo Y.らChem .Pharm.Bull.1997,45,424-426に開示されている。しか しながら、癌細胞を選択的に死滅させるようにPKCを選択的に調節できる新規の 化合物のニーズが存続している。 発明の概要 本発明はPKCアイソフォーム選択性を示す一定のベンゾラクタムPKC調節因子を 提供する。この化合物は下記の式(I)である: (式中、 R1はH、(C1−C5)アルキル、ORa,SRa,N(Ra)(Rb)、ハロ、NO2, NHC(O)〔(C1−C4)アルキル〕又はNHOHであり; R2は任意的に1〜3組の二重結合、1〜2組の三重結合もしくはその組合せ を含んで成る(C5−C22)炭化水素基であるか、又は(C6−C12)アリール( C2−C10)アルキルであり、ここで当該アルキル成分は1〜2組の二重結合、 1〜2組の三重結合もしくはそれらの組合せを任意的に含んで成り、ここで当該 (C5−C22)炭化水素基又は当該(C6−C12)アリール(C2−C10)アルキ ルは任意的にハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1−C5)アルキル、(C1 −C5)アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−C(=O )O(C1−C5)アルキル及びN(Re)(Rf)より成る群から独立して選ばれ る1又は2個の置換基により置換されていてよく; R1及びR2は一緒になって −CH(Rc)−CH2−C(O)−N(Rd)−、−C(Rc)=CH−C(O)N( Rd)−、−C(Rc)=CH−N(Rd)−又は−C(Rc)=CH−O−であり; R3はH,OH又はハロであり; Ra及びRbは独立してH又は(C1−C5)アルキルであり; Rcは(C5−C22)炭化水素基であり; RdはH又は(C1−C5)アルキルであり; Re及びRfは独立して水素、(C1−C5)アルキルもしくは(C1−C5)アル カノイルであるか、又はそれらが付加されている窒素と一緒になってピロリジノ 、ピペリジノもしくはモルホリノであり; ZはH又は(C1−C5)アルキルであり;そして YはH又は(C1−C5)アルキルである) あるいはその薬理学的に許容される塩。 病理学的細胞増殖に関わる哺乳動物の症状、特にヒトの癌、例えば固形腫瘍及 び白血病を処置するのに有効な量の1又は複数種の式(I)の化合物を含んで成 る薬理組成物も本発明の態様である。本発明は更に哺乳動物細胞、例えば癌細胞 の病理学的増殖を阻害する方法であって、かかる症状に冒された哺乳動物に、好 適には前記薬理組成物として処方された、即ち、単位投与形態における阻害に有 効な量の1又は複数種の式Iの化合物を投与することによる方法も提供する。図 6〜12に示す式(I)の化合物を調製するための新規の中間体及び方法も本発明 の態様である。 アイソタイプ選択性を示すPKCのこのような新規の調節因子の発見は細胞機能 の調節における種々のPKCアイソフォームの機能的な重要性の推察を可能にし、 そして癌の処置のみならず、潜在的な自己免疫疾患及び炎症の処置においても有 用なPKCを基礎とする療法を提供しうる。 図面の簡単な説明 図1はPKC遺伝子ファミリーの構造的統系図を示す。 図2はテロシジンB−4,A−1,A−2及びインドラクタムVの構造を示す 。 図3は本発明の化合物を示す。 図4は本発明の化合物を調製するために有用な求電子試薬を示す。 図5は本発明の化合物を調製するために有用な求電子試薬を示す。 図6は本発明の化合物を調製するためのスキームを示す。 図7は本発明の化合物を調製するためのスキームを示す。 図8は本発明の化合物を調製するためのスキームを示す。 図9は本発明の化合物を調製するためのスキームを示す。 図10は本発明の化合物を調製するためのスキームを示す。 図11は本発明の化合物を調製するためのスキームを示す。 図12は本発明の化合物を調製するためのスキームを示す。 図13はMCF−7及びMDA-MB−231乳癌腫細胞における化合物17及びILVの細胞障 害性を示す。 図14は化合物17で処置して24時間後のPKCアイソフォームのウェスタンブロッ トを示す。 図15はヌードマウスにおけるMDA-MB−231異種移植片に対する化合物17の抗腫 瘍活性を示す。 発明の詳細な説明 下記の好適な態様の説明において、本願の一部を構成し、そして本発明を実施 し得る特定の態様を例示する添付図面を参考とする。その他の態様も利用でき、 そして構造的変化を本発明の範囲を逸脱することなくすることができることが理 解される。 何らかのことわりのない限り、下記の定義が使用される。ハロは フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードである。「アルキル」は枝分れ又は枝分れ していないアルキル、シクロアルキル又は(シクロアルキル)アルキルを含むが 、個別の基、例えば「プロピル」は直鎖の基のみを含み、枝分れした鎖の異性体 、例えば「イソプロピル」は特別に言及する。アリールはフェニル基、少なくと も一つの環が芳香環である約9〜10個の環原子を有するオルト縮合二環式炭素環 基、及びnが1〜3である単純な(C1−C4nアルキルアリールである。 当業者により、キラル中心を有する本発明の化合物は光学的に活性な形態で存 在及び単離されたもの並びにラセミ形態で存在しうることが明らかである。一部 の化合物は多形性を示しうる。本発明は本明細書に記載の有用な特性を有する本 発明の化合物の任意のラセミ体、光学活性体、多形体、もしくは立体異性体、又 はそれらの化合物を包括するものと理解され、光学活性体をどのようにして調製 するかは当業界において周知である(例えば、ラセミ体の再分解により、再結晶 化技術により、光学活性出発材料からの合成により、キラル合成により、又はキ ラル定常相を利用するクロマトグラフィー分離による)。 基、置換基及び範囲についての下記の特定の意義は例示であり、基及び置換基 についてのその他の定義して意義又は定義した範囲内のその他の意義を排除する ものではない。 詳しくは、(C1−C5)アルキルはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル 、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル 、シクロブチル又はシクロペンチルであり;そしてアリールはフェニル、メチル フェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ジメチルフェニル、ジエチルフ ェニル、インデニル、メチルインデニル、ジメチルインデニル、ナフチル、メ チルナフチル又はジメチルナフチルである。 R1についての特定の意義はORa,SRa,N(Ra)(Rb)、ハロ、NO2,NHC(O) 〔(C1−C4)アルキル〕又はNHOH;R2については1−デシニル又はデシル; R3についてはH;Rcについては(C5−C15)アルキル;YについてはH;そ してZについてはメチルである。 R1についてのより特定の意義はORaである。 特定の群の化合物はR1及びR2が一緒になって −CH(Rc)−CH2−C(O)−N(Rd)−、−C(Rc)=CH-C(O)N( Rd)−、−C(Rc)=CH-N(Rd)−又は−C(Rc)=CH−O−Hである式 Iの化合物、又はその薬理学的に許容される塩である。 その他の特定の群の化合物はZがCH3;YがH;R1がORa,SRa,N(Ra)( Rb)、ハロ、NO2,NHC(O)〔(C1−C4)アルキル〕又はNHOH;R2が任意的に 1〜3組の二重結合、1〜2組の三重結合又はその組合せを含んで成る(C5− C15)アルキル;そしてR3がHである式Iの化合物、又はその薬理学的に許容 される塩である。 その特定の群の化合物はR1がORa,SRa,N(Ra)(Rb)、ハロ、NO2,NHC( O)〔(C1−C4)アルキル〕又はNHOH;そしてR2が任意的に1〜3組の二重結 合、1〜2組の三重結合もしくはその組合せを含んで成る疎水性(C5−C22) 炭化水素基又は(C6−C12)アリール(C2−C10)アルキル(ここでそのアル キル成分は任意的に1〜2組の二重結合、1〜2組の三重結合もしくはその組合 せを含んで成る)であるか;又はR1及びR2が一緒になって−CH(Rc)−CH2− C(O)−N(Rd)−、−C(Rc)=CH−C(O)N(Rd)−、−C(Rc) =CH−N(Rd)− 又は−C(Rc)=CH−OHである式Iの化合物又はその薬理学的に許容される塩 である。 その他の特定の群の化合物はR2が1〜3組の二重結合、1〜2組の三重結合 又はその組合せを含んで成る(C5−C15)アルキルである式Iの化合物又はそ の薬理学的に許容される塩である。 その他の特定の群の化合物はR2が(C6−C12)アリール(C2−C10)アル キル(ここでそのアルキル成分は任意的に1〜2組の二重結合、1〜2組の三重 結合もしくはその組合せを含んで成る)である式Iの化合物又はその薬理学的に 許容される塩である。 好適な化合物の群はZがCH3;YがH;R2が任意的に1〜3組の二重結合、1 〜2組の三重結合もしくはそれらの組合せを含んで成る(C5−C15)アルキル ;そしてR3がHである式Iの化合物又はその薬理学的に許容される塩である。 その他の好適な化合物の群はR2が1−デシニルである式Iの化合物又はその 薬理学的に許容される塩である。 式Iの化合物を調製するための方法を本発明の更なる態様として提供し、そし て下記の手順で例示する。ここで一般の基の意味は何らかのことわりのない限り 上記の通りである。 R1が1−アルキニルである式Iの化合物はR1がヨージドである対応の化合物 を適当な触媒、例えばパラジウムを用いて必須のアルキルとカップリングさせる ことにより調製できうる。かかるカップリング反応のために適当な条件を実施例 1において示す。 R1が1−アルキルである式Iの化合物はR1が1−アルキニルである対応の化 合物を適当な触媒、例えばパラジウム・オン・カーボンを用いてアルキン結合を 水素分解することにより調製できうる。かかる水素化のために適当な条件を実施 例2に示す。 式Iの化合物は求核試薬としての2,6−ジ置換化アリール金属 化合物を鏡像的に純粋な3種の求電子試薬と反応させて必須のアミノ及びヒドロ キシル基を保護形態で組込むことにより一般に調製し得る。求電子試薬 2種類のすぐに入手できる求電子試薬、保護化アジリジンメタノール21及び保 護化セリンアルデヒド23が本発明の化合物の調製に適当である(「Enantiospecif ic Synthesis of D−α,ω−Diaminoalkanoic Acids」Beaulieu,P.L.;Sc hiller,P.W.Tetrahedron Lett.1988,29,2019-2022)。化合物21を得るのに 、公知のL−セリン誘導化メチル又はベンジルエステル20を例えばNaBH4でアジ リジンメタノールへと還元し、そしてヒドロキシル基をシリル化してよい〔(a )「Construction of Optically Pure Tryptophans from Serine Derived Aziri dine-2-carboxylates」Sato,K.;Kozikowski,A.P.Tetrahedron Lett.1989 ,31,4073-4076。(b)「One-Step Synthesis of Optically Active Benzyl N -Trityl-L-Aziridine-2-Carboxylic Esters」Kyul-Yeheskiely,E.;らTetrahe dron Lett.1992,33,3013-3016〕(「Derivatives of heterocyclic α−imino carboxylic acids.4.Reduction of N-alkoxycarbonyl derivatives of α−i minocarboxylic acids」Nurdinov,R.;らKhim.Geterotsikl.Soedin.1993, 1567-1573;Chem.Abstr.1995,123,83337x)。キュプレートはオルガノリチ ウム試薬と比べてアジリジンに対して強い反応性を示すため、化学理論量又は触 媒量の銅(I)塩を21を含む反応混合物の中に含ませてよい。求核試薬 芳香族環上の最も好適な窒素置換基は遊離アミノ基(NH2)である。N−アルキ ルアリールアミンをN−リチウム化により効果的にオ ルト金属化し、CO2と反応させてリチウムカルバメートを形成し、そして更にter t−ブチルリチウムで処理する手順はアニリンで失敗している(「Carbon Dioxid e:A Reagent for the Simultaneous Protection of Nucleophilic Centers and the Activation of Alternative Locations to Electrophilic Attack.17.Su bstitution of N-Methyl-1-and N-Methyl-2-naphthylamine and Side-Chain Fun ctionalization of o-Toluidine」Katritzky,A.R.;らJ.Org.Chem.1991,5 6,5045-5048)。N−(メトキシカルボニル)−O−(メトキシメチル)−m− アミノフェノールは主に2位において直接金属化を受けることが報告されており 、一方対応のN−Boc誘導体は窒素の反対側の4位において反応する「Biosynthe sis of Sarubicin A.Synthesis and Incorporation of 6-Hydroxy〔13CO15NH2 〕anthranilamide」Gould,S.J.;Eisenberg,R.L.J.0rg.Chem.1991,5 6,6666-6671)。窒素は保護基、例えばN−CBz及びO−TBDMSの存在下で脱保護 される必要があるため、N−(アリルオキシカルボニル)誘導体24(図6)が本 発明の化合物を調製するための好都合な出発材料である。アリルオキシカルボニ ル基はかさ高くないが、それはPd触媒の存在下で様々な求核試薬又は水素化物イ オンにより容易に除去される。 式28の中間体は式Iの化合物を調製するために極めて有用である。式28の中間 体は図6に示すように式24の求核試薬と式21のアジリジン(求電子試薬)との反 応、それに続くアニリン窒素の脱保護により調製できうる。得られるアニリン25 は式26の化合物を供するようにアルキル化してよい。26の水素化、その後のラク タム形成は式28の中間体を供する。 中間体28におけるメトキシメトキシ置換基は7−ヒドロキシ−及び7−アルコ キシベンゾラクタムに対するアクセスを供するのみな らず、下記の如く、アリールトリフレート化学を介して本発明の様々なその他の 化合物に対するアクセスを供する。 7−ハロ又は7−CF3置換基を含むベンゾラクタムは好都合には必須のN−( アリルオキシカルボニル)−m−置換化アニリンから上記と似たような手順を利 用して合成できうる。様々な潜在的に適当な基質が報告され、それらはその熱安 定性、並びに第二置換基のNH2への変換され易さ又はしにくさにおいて相違する 。3−クロロベンゾニトリル及びN−tert−ブチル−3−クロロベンズアミドは −70℃において2位にて直接リチウム化を受け、そして得られるオルガノリチウ ムは求電子試薬で捕獲できうる(「Heteroatom-Facilitated Lithiations」Gsch wend,H.W.;Rodriguez,H.R.Org.React.1979,26,1-360(Rodriguez, H.R.による非公開結果))。3−フルオロ−及び3−クロロ−フェニルオキサ ゾリンは2位において金属化される(「A New Route to 3-Hydroxyphthalides: Application to the Synthesis of Racemic〔5−13C〕Daunomycinone」Becker ,A.M.;らTetrahedron Lett.1986,27,3431-3434)及び(「The Oxazoline- Benzyne Route to 1,2,3-Trisubstituted Benzenes.Tandem Addition of Organ olithiums and α−Lithionitriles to Benzynes」Pansegrau,P.D.;らJ.Am .Chem.Soc.1988,110,7178-7184)。更に、3−フルオロベンズアルデヒドジ メチルアセタールは高収率で金属化及びその後のカルボキシル化を受ける(「Syn thesis of Functionalized Hydroxyphthalides and Their Conversion to 3-Cya no-1(3H)-isobenzofuranones.The Diels-Alder Reaction of Methyl 4,4-Dieth oxybutynoate and Cyclohexadienes」Freskos,J.N.;Morrow,G.W.;Swent on,J.S.J.Org.Chem.1985,50,805-810)。 本発明の7−ハロ−6−ヒドロキシベンゾラクタムは図7に示す 通りに好適に調製できうる。リチウム化3−フルオロ−及び3−クロロ−ベンズ アルデヒドジメチルアセタール35a,bはアルデヒド23と反応しうる。得られる 立体異性体の分割、それに次ぐアリルリチウム付加生成物36の加水分解はアルデ ヒドを供し、それはベンジル系ヒドロキシル基(37)とヘミアセタールを形成す る。ベンジル系アルコール37は例えばMnO2を利用して選択的に酸化されうる。ア セトニド保護は保存できる。ラクタムをアンモ分解して39にし、そして遊離のベ ンジル系ヒドロキシル基はシリル化により保護される。ホフマン分解は式40のア ニリンを供し、それはビス−tert−ブチルジメチルシリルエーテル41へと変換で きうる。図6に示すのと似たような順序で、式41の化合物は式42の7−ハロ−6 −ヒドロキシベンゾラクタムへと変換できうる。 R3がフルオロである本発明の化合物(例えば式43の化合物)はR3がヒドロキ シである対応の化合物(例えば式42の化合物)を図7に示すように(ジエチルア ミノ硫黄)トリフルオリド(DAST)で処理することにより調製できうる。 R3が水素である式Iの化合物はR3がヒドロキシである式Iの対応の化合物( 例えば式42の化合物)から、式44の環状チオノカルボネートの形成、それに次ぐ Bartonデオキシ分解(deoxygenation)により調製できうる(「Synthesis of Deoxy sugars and Deoxynucleosides from Diol Thiocarbonates」Barton,D.H.R. ;Subramanian,R.J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1976,867-868)。 図8に示すように、中間体アリールトリフレート46を様々な7−置換基を有す る式Iの化合物を調製するために利用できうる。46のメトキシカルボニル化(「P alladium Catalysed Alkoxycarbonylation of Phenols to Benzoate Esters」Do lle,R.E.;らJ.Chem.Soc.,Chem.Commun.1987,904-905)はエステル47を 供し、それ はエステル成分の選択的還元、それに次ぐ誘導化トリフレートのキュプレートア ルキル化により誘導体48及びその後の式49の化合物へと変換できる。 式47の化合物のエステル基はカーチウス分解により窒素原子を7位に導入する のにも利用できうる。生成物50は図6に既に例示したように8位でアルキル化で き、化合物51を得ることができる。この中間体は過酸酸化及び亜鉛による還元に より7−ニトロ−及び7−(ヒドロキシアミノ)ベンゾラクタム53,54を調製す るのに利用できうる。 ジアゾニウム化学を51に適用して7−ヨード及び7−メルカプト誘導体55,56 を調製することができる。対応のクロリド及びブロミドはtert−ブチルニトリル 及び無水銅(II)ハライドの作用により51から得られる(「Alkyl Nitrite-Meta l Halide Deamination Reactions.2.Substitutive Deamination of Arylamine s by Alkyl Nitrites and Copper(II)Halides.A Direct and Remarkably Eff icient Conversion of Arylamines to Aryl Halides」Doyle,M.P.;らJ.Org .Chem.1977,42,2426-2431)。 対応のフルオリドは「A Mild and Efficient Method of Aromatic Fluorinati on」Rosenfeld,M.N.;Widdowson,D.A.J.Chem.Soc.,Chem.Commun.197 9,914-916に記載と似たような手順を利用して51から得られうる。 R1及びR2が緒になって−CH(Rc)−CH2−C(O)−N(Rd)−、−C( Rc)=CH−C(O)N(Rd)−、−C(Rc)=CH−N(Rd)−又は−C(Rc )=CH−O−である式Iの化合物は図9に示しているのと似たような手順で調 製できうる。ヨードフェノール58及びヨードアニリン59はアリル系ハライド60に よりアルキル化でき、そして得られる中間体はPd触媒で環化されてベ ンゾフラン63(「Synthesis of Benzofurans,Tetrahydrobenzopyrans,and Rela ted Cyclic Ethers via Cyclic Carbopalladation」Negishi,E.;らHeterocyc les 1989,28,55-58)及びインドール64(「Conversion of 2-Halo-N-allylanil ines to Indoles via Palladium(0) Oxidative Addition-Insertion Reaction s」Odle,R.;らJ.Org.Chem.1980,45,2709-2710)が供されうる。59とジ メチルマレエート間での分子間ヘック(Heck)反応はキノリンを供する(「Pall adium-Catalyzed Synthesis of 2-Quinolone Derivatives from 2-Iodoanilines 」Cortese,N.A.;らJ.Org.Chem.1978,43,2952-2958)。標準条件を利用す るキノリン65におけるメトキシカルボニル側鎖のアルキル基への高級化はアルキ ル化化合物66を供する。化合物66の不飽和複素環の水素化はラクタム立体異性体 67を供する。 式28の中間体は図10に示すように別な方式で調製できる。1,3−シクロヘキ サンジオン69はセリン及びパリン構成単位をカップリングさせることにより得ら れるアジリジン68でアルキル化されうる。N−保護基の除去はエナミン形成の条 件下(高い希釈率)で8員ラクタム環に近い化合物を生み出し、エナミノン73を 供する。標準条件を利用するエナミノン73の芳香化は化合物75を供し、それは式 28の中間体を供するように保護されうる。 式Iの化合物は先の段落に記載のものと似た順序を利用して調製することもで きる。図10に示すように、69のジアニオンのアルキル化は置換化シクロヘキサン ジオン69を供する。アジリジン68によるその後のアルキル化、それに次ぐN−脱 保護は環状エナミノン74を供し、これは式76及び33の化合物へと高級化しうる。 R1がHである式Iの化合物は一般に図11に示すように、実施例1及び2に記 載と似たような手順を利用して調製できうる。 R1がORaである式Iの化合物は一般に図12に示すように、実施例3に記載と似 たような手順を利用して調製できうる。 上記の合成方法において利用する多くの出発材料は商業的に入手できるか又は 科学文献に報告されている。 化合物が安定で無毒な酸又は塩基の塩を形成するのに十分なほどに塩基性又は 酸性である場合、塩としての当該化合物の投与が適切でありうる。薬理学的に許 容される塩の例は生理学的に許容されるアニオンを形成する酸で形成された有機 酸付加塩、例えばトシレート、メタンスルホネート、アセテート、シトレート、 マロネート、タルタレート、スクシネート、ベンゾエート、アスコルベート、α −ケトグルタレート及びα−グリセロホスフェートである。適当な無機塩、例え ば塩酸塩、スルフェート、ニトレート、ビカーボネート及びカーボネート塩も形 成されうる。 薬理学的に許容される塩は当業界に周知の標準的な手順を利用して、例えば十 分に塩基性の化合物、例えばアミンを適当な酸と反応させて生理学的に許容され るアニオンにすることにより得られうる。カルボン酸のアルカリ金属(例えばナ トリウム、カリウム又はリチウム)又はアルカリ土類金属(例えばカルシウム) の塩も作られうる。 式Iの化合物は薬理組成物として処方され、そして哺乳動物宿主、例えばヒト 患者に、選定した投与ルート、即ち経口又は非経腸、静脈内、筋肉内、局所又は 皮下ルートに適合する様々な形態で投与されうる。 かくして、本化合物は、不活性希釈剤又は同化性食用担体の如き薬理学的に許 容されるビヒクルとの組合せで全身投与、例えば経口投与されうる。これらはハ ード又はソフトシェルゼラチンカプセルの中に封入してよく、又は患者の食事に 直接組込んでよい。経口治 療投与のため、当該化合物を1又は複数種の賦形剤と組合せ、そして摂取可能な 錠剤、頬錠剤、トローチ、カプセル、エリキシール、懸濁物、シロップ、ウェー ハー等の形態で使用されうる。かかる組成物及び調製品は少なくとも0.1%の活 性化合物を含むべきである。むろん、当該組成物及び調製品のパーセンテージは 変更してよく、そして所定の単位投与形態の重量の約2〜約60%の間が好都合で ありうる。かかる治療的に有用な組成物中の活性化合物の量は有効な用量レベル が得られるであろうものとする。 錠剤、トローチ、ピル、カプセル等は以下のものも含みうる。結合剤、例えば ガムトラガカンス、アカシア、コーンスターチ又はゼラチン;賦形剤、例えばリ ン酸二カルシウム;崩壊剤、例えばコーンスターチ、ポテトスターチ、アルギニ ン酸等;潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム;及び甘味剤、例えばスクロ ース、フルクトース、ラクトースもしくはアスパルテーム;又は風味剤、例えば ペパミント、ウィンターグリーンオイル、もしくはチェリー風味剤を添加してよ い。単位投与形態がカプセルであるとき、それは上記のタイプの材料の他に、液 状担体、例えば植物油又はポリエチレングリコールを含みうる。様々なその他の 材料がコーティングとして存在していてよく、又は固体単位投与形態の物理形状 で改質するために存在していてよい。例えば、錠剤、ピル又はカプセルはゼラチ ン、ワックス、シェラック又は糖等でコーティングされていてよい。シロップ又 はエリキシールは当該活性化合物、甘味剤としてのスクロース又はフルクトース 、保存剤としてのメチル及びプロピルパラベン、着色料及び風味剤、例えばチェ リー又はオレンジ風味剤を含みうる。むろん、任意の単位投与形態を調製するう えで使用する任意の材料は薬理学的に許容され、且つ採用する量で実質的に無毒 であるべきである。更に、当該活性化合物は徐放調製品及び製剤に 組込んでよい。 当該活性化合物は点滴又は注射により静脈内又は腹腔内投与してもよい。当該 活性化合物又はその塩の溶液は、任意的に無毒な界面活性剤と混合した水の中で 調製できうる。分散体もグリセロール、液状ポリエチレングリコール、トリアセ チン及びそれらの混合物、並びに油の中で調製できうる。通常の貯蔵及び使用条 件下では、これらの調製品は微生物の増殖を阻害する保存剤を含む。 注射又は点滴に適当な薬理投与形態は当該活性成分を含んで成る無菌の水性溶 液もしくは分散体又は無菌粉末を含み得、それらは任意的にリポソームの中に封 入された無菌の注射用又は点滴用溶液又は分散体の即席調製品のために仕上げら れている。全てのケースにおいて、最終的な投与形態は製造及び貯蔵条件下で無 菌、流動状、且つ安定でなくてはならない。液状担体又はビヒクルは例えば水、 エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、液状ポ リエチレングリコール等)、植物油、無毒なグリセリルエステル及び適当なそれ らの混合物を含んで成る溶媒又は液状分散媒体でありうる。適当な流動性は例え ばリポソームの形成により、分散体の場合は必須の粒子サイズの維持により、又 は界面活性剤の使用により維持できうる。微生物の作用の予防は様々な抗菌及び 抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメ ロサール等によりもたらされうる。多くの場合、等張剤、例えば糖、緩衝剤又は 塩化ナトリウムを含ませるのが好ましいであろう。注射用組成物の長期化した吸 収は吸収を遅らせる試薬、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを 組成物の中に使用することによりもたらされうる。 無菌注射用溶液は適当な溶媒の中に必要量の活性化合物を適宜様々なその他の 上記の成分と共に組込み、次いで無菌濾過することに より調製される。無菌注射用溶液の調製のための無菌粉末の場合、調製品の好適 な方法は真空乾燥及び凍結乾燥技術であり、これは当該活性成分と、従来の無菌 濾過溶液の中に存在する任意の追加の所望成分との粉末を供する。 局所投与のため、当該化合物はそれらが液体である場合純粋な形態で適用でき うる。しかしながら、それらを皮膚に、固体又は液体でありうる皮膚学的に許容 される担体との組合せて組成物又は製剤として投与することが所望されるであろ う。 式Iの化合物の有用な用量はそれらのin vitro活性と動物モデルにおけるin v ivo活性とを比較することにより決定できうる。マウス及びその他の動物におけ る有効用量のヒトに対する外挿の方法は当業界で公知である。例えば米国特許第 4,938,949号を参照のこと。 一般に、液体組成物、例えばローション中の式Iの化合物の濃度は約0.1〜25 重量%、好ましくは約0.5〜10重量%であろう。半固体又は固体組成物、例えば ゲル又は粉末中の濃度は約0.1〜5重量%、好ましくは約0.5〜2.5重量%であろ う。注射、点滴又は摂取のための一回の用量は一般に50〜1500mgで変動し、そし て成人に関して約0.5〜50mg/kgのレベルにするため毎日1〜3回投与してよい 。 従って、本発明は上記の式Iの化合物又はその薬理学的に許容される塩と、薬 理学的に許容される希釈剤又は担体とを含んで成る薬理組成物を含む。 PKCを調節する本発明の化合物の能力は当業界公知の標準モデルを利用して実 証するか、又は下記の試験を利用して実証できうる。アイソザイム研究 本発明の代表的な化合物及びILV(3)のアイソザイム選択性はKa zanietz,M.G.;らCharacterization of ligand and substrate specificity for the calcium-dependent and calcium-independent PKC isozymes.Mol.Pha rmacol.1993,44,298-307に記載の通り、バキュロウィルス系で発現される組 換PKCアイソザイムに対する〔3H〕PDBU結合を排除するその能力を調べることに より決定した。表1において示すように、実施例1(17)の化合物はγ,δ及び εと比べα及びβアイソザイムに対し、PKCαとε間で約10倍の親和力の差をも って高い親和力を示した。アセチレン系基の電子作用はアイソザイム選択性に影 響を及ぼすことが明らかであり、なぜなら実施例2(18)の飽和アルキル化合物 はα、対、εに関するKiにおいて4倍の差しか示さないからである。 表1.試験した化合物による〔3H〕PBDU結合の阻害についてのKi値±SEM *データーはMol.Pharmacol.1993,44,298-307より入手。細胞増殖アッセイ及びPKC下降調節 本発明の代表化合物を乳癌腫細胞系MCF-7及びMDA-MB-231に対する抗増殖活性 についても試験した(Yu,G.;らTransfection with protein kinase Cα conf ers increased multidrug resistance to MCF-7 cells expressing P-glycoprot ein.Cancer Commu n.1991,3,181-189)。MCF-7及びMDA-MB-231細胞の実施例1の化合物(17)に 対する4日間の曝露はそれぞれ20及び30μMのIC50値を供し、一方ILV(3)は不 活性であった(図13)。 PKCアイソザイムレベルはMCF−7及びMDA−MB−231細胞を実施例1の化合物( 17)に対して24時間曝露することで決定した(図14)。MCF−7細胞において、P KC β及びPKC εは事実上排除され、PKC δはより少ない量へと減少し、PKC ζ はそのままであった。MDA−MB−231細胞はPKC βにおいて似たような減少を示し 、一方PKC δ及びζは若干減少し、PKC α及びPKC εはそのままであった。これ らの結果は実施例1の化合物(17)が、完全に選択性ではないが、双方の細胞系 において優先的にPKC βを下降調節することを示唆した。その他のPKCアイソザ イムに対する実施例1の化合物の選択性の様々な度合いはある程度細胞タイプに 特異性であった。この結果は完璧には予測できず、なぜなら種々の腫瘍は異なる PKCアイソザイムパターン並びにその安定性及び代謝回転を支配する異なる経路 を示すと予測されるであろうからである。 Price,J.E.らCancer Res.50:717-721,1990に記載と似たような手順を利 用し、化合物17の抗腫瘍活性をMDA−MB−231ヒト乳癌腫異種移植片でin vivoに おいて、必ずしも最大寛容用量である必要はないが、毒性について評価して最大 用量において評価した(図15)。3週連続にわたる当該化合物の毎日のi.p. 投与は処置を開始して3週間後に腫瘍増殖を65%阻害した。公然とした一般の細 胞障害作用は認められなかった。 本発明の化合物はPKCの下降調節因子であることが示され、従ってPKC活性の低 下により軽減される症状を処置するのに有用である。かかる症状には限定するこ となく、癌、自己免疫疾患及び炎症が挙げられる。従って、本発明は哺乳動物に おいてPKCを調節するた めの方法であって、薬理学的に有効な量の式Iの化合物又はその薬理学的に許容 される塩を前記哺乳動物に投与することを含んで成る方法を含む。本発明は更に 哺乳動物の癌の処置のための方法であって、当該哺乳動物に薬理学的に有効な量 の式Iの化合物又はその薬理学的に許容される塩を投与することを含んで成る方 法も含む。 式(I)の化合物は一般に病理学的細胞増殖に関わる哺乳動物の症状を処置す るのに有効である。上記の用途の他に、それらは再狭窄、アテローム硬化症、冠 状心臓病、血栓、心筋梗塞、発作、子宮類線維腫又は線維腫、並びに人工血管及 び移植器官の閉塞障害等の症状を処置するのにも有用でありうる。 本発明を下記の非限定例により説明する。 実施例実施例1 (2S,5S)−8−(1−デシニル)ベンゾラクタム(図11、化合 物17)。 16(図1)(116mg,0.27mmol)、Et2NH(2ml)及びPdCl2(PPh3)2(26mg,0.018 mmol)の混合物に1−デシン(0.13ml,0.74mmol)及びCul(4mg,0.01mmol)を添加 した。得られる溶液を室温で24時間撹拌した。溶媒をエバポレーションし、その 残渣を1mlの20%の水性NaOH及び4mlのMeOHに溶かし、そしてこの溶液を室温で 0.5時間撹拌した。この混合物を10mlの水と100mlのEtOAcとで分配した。有機層 を分離し、ブラインで洗い、そしてNa2SO4で乾かした。エバポレーション及びシ リカゲルでのクロマトグラフィー(溶出液として2/1の酢酸エチル/石油エー テル)は87mg(81%)の表題の化合物(17)を供した:〔α〕20 D−303.3°(c 0.5、エタノール);1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ7.18(d,J=7.8Hz,1H ),7.09(s,1H),6.85(d,J=7.8Hz,1H),6.55(s,1H),3.8 2(m,1H),3.58(m,1H),3.48(m,2H) ,3.12(dd,J=16.3,8.1Hz,1H),2.80(s,3H),2.73(d,J=16. 2Hz,1H),2.33(m,1H),2.30(t,J=7.8Hz,2H),1.68−1.15( m,12H),1.05(d,J=7.2Hz,3H),0.88(t,J=7.4Hz,3H),0. 85(d,J=7.2Hz,3H);MS m/z 398(M+),312,91;HRMS:C253822についての計算値398.293、実験値398.294。C253822についての 分析値:C,75.34;H,9.61;N,7.03。実験値:C,74.98;H,9.86;N, 6.71。 中間体16は下記の通りに調製した(図11)。 a.(S)−O−アセチル−2−〔(エトキシカルボニル)アミノ〕−3−フェ ニル−1−プロパノール(図11、化合物78)。(S)−2−アミノ−3−フェニ ル−1−プロパノール77(25.0g,0.165mol)及びNa2CO3(20.1g,0.19mol)の8 0mlの水中の懸濁物にEtOCOCl(26.0ml,0.27mol)を室温で滴下した。この溶液 を室温で4時間撹拌し、そしてCH2Cl2で抽出した(4×250ml)。有機層をNa2SO4 で乾かし、そしてエバポレーションして油を得、それをEt3N(100ml,0.72mol) 及びAc2O(60ml,0.58mol)に溶かした。この混合物を室温で一夜撹拌し、そして4 00mlのEtOAcと150mlの水とで分配した。有機層を50mlのブラインで洗い、そして Na2SO4で乾燥させた。エバポレーション及びクロマトグラフィー(溶出液として 1/2の酢酸エチル/石油エーテル)は40.2g(91%)のジアセテートを供した :〔α〕20 D−17.9°(c 0.9,CHCl3);IR(KBr)2980,1700,1500,1200cm- 11H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.31−7.15(m,4H),4.72(br s,1H) ,4.09(q,J=7.3Hz,2H),4.07−4.02(m,3H),2.80(m,2H) ,2.04(s,3H),1.18(t,J=7.3Hz,3H);MS m/z 265(M+), 165,91。分析:C1419NO4についての計算値:C,63.38;H ,7.22;N,5.28。実験値:C,63.36,H,7.30;N,5.06。 b.(S)−O−アセチル−3−(2−アミノフェニル)−2−〔(エトキシカ ルボニル)アミノ〕−1−プロパノール(図11、化合物9)。Ac2O(25ml)中の (S)−O−アセチル−2−〔(エトキシカルボニル)アミノ〕−3−フェニル −1−プロパノール(25.0g,0.094mol)の溶液に硝酸(10ml,0.24mol)を0℃ で滴下した。この混合物を室温で24時間撹拌し、200mlの氷冷水に注ぎ、そしてE tOAcで抽出した(3×250ml)。有機層をブラインで洗い、Na2SO4で乾かし、そし てエバポレーションした。この残渣を200mlのEtOAcに溶かし、そして500mgのPd /Cを添加した。この混合物を1atmのH2の下で室温で24時間撹拌した。触媒か らの濾過、エバポレーション及びクロマトグラフィー(溶出液としての2/3の 酢酸エチル/石油エーテル)は9(6.02g,23%)及びその異性体10(13.2g, 50%)を供した。化合物9:〔α〕20 D+4.6°(c 0.5,CHCl3);IR(KBr)336 0,1720,1700,1500,1200,730cm-11H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.06(t, J=7.5Hz,1H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),6.67(m,2H),5.26( br s,1H),4.14(q,J=7.3Hz,2H),4.10−4.05(m,3H),4.01 (br s,2H),2.94及び2.61(ABq,2H,J=13.6Hz),2.10(s,3H), 1.25(t,J=7.3Hz,3H);MS m/z 280(M+),191,132,106。分析 :C142024についての計算値:C,59.98;H,7.19;N,9.99。実験値 :C,59.65;H,7.19;N,9.89。 c.(2S,2’S)−N−〔3’−アセトキシ−2’−((エトキシカルボニ ル)アミノ)フェニル〕バリンベンジルエステル(図11、化合物12)。40mlの1 ,2−ジクロロエタン中の(R)−ベンジルα−〔〔(トリフルオロメチル)ス ルホニル〕オキシ〕イソバ レレート(11,5.03g,18.1mmol)、9(5.02g,18.1mmol)及び2,6−ルチ ジン(2.4ml,20mmol)の混合物を70℃で10時間撹拌した。エバポレーション及び シリカゲルでのクロマトグラフィー(溶出液として1/5の酢酸エチル/石油エ ーテル)は無色の油として化合物12(6.05g,70%)を供した:〔α〕20 D−20. 6°(c0.07,CHCl3);IR(KBr)3300,1725,1710,1520cm-11H NMR(300M Hz,CDCl3)δ7.29(m,5H),7.05(t,J=7.5Hz,1H),6.95(d,J =7.6Hz,1H),6.67(t,J=7.5Hz,1H),6.68(d,J=7.6Hz,1H ),5.14(m,3H),4.12(m,5H),3.91(d,J=6.2Hz,1H),2.9 8(m,1H),2.67(m,1H),2.23(m,1H),2.02(s,3H),1.1 6(t,J=7.2Hz,3H),1.03(d,J=7.0Hz,3H),0.84(d,J=7.0 Hz,3H);MS m/z 471(M+H+),335,275,186,91;HRMS:C2634 26 470.241についての計算値;470.241についての実験値。 d.(2S,5S)−ベンゾラクタム(図11、化合物15)。40mlのMeOH/H2O(1 :1)中の12(6.0g,12.8mmol)及びKOH(5.0g,89mmol)の混合物を30℃で3日 間混合した。濃HClでpH約7に中和した後、ジ−tert−ブチルジカーボネート(2. 7g,12.5mmol)及びNaHCO3(1.5g,18mmol)を加えた。この混合物を室温で24時 間撹拌し、石油エーテルで洗い、そして約pH2に調整した。EtOAcによる抽出(4 ×150ml)、Na2SO4での乾燥及びエバポレーションは4.1gの粗13を供した。この 生成物(1.61g,4.37mmol)及びN−ヒドロキシスクシニミド(0.52g,4.41mm ol)を20mlのCH3CNに溶かした。20mlのCH3CN中のジシクロヘキシルカルボジイミ ド(DCC)(1.21g,5.81mmol)を0℃で滴下し、そしてこの混合物を一夜室温で 撹拌した。沈殿物からの濾過、エバポレーション及びシリカゲルでのク ロマトグラフィー(溶出液として1/1のCH2Cl2/EtOAc)は1.79gの14を供した 。更に精製することなく、この生成物を10mlの乾燥CH2Cl2に直接溶かし、そして この溶液を0℃に冷却してから10mlのCF3COOHを加えた。この混合物を0℃で2 時間撹拌し、そして揮発物を真空で30℃未満で除去した。この残渣を100mlのEtO Acに溶かし、そして5mlの飽和水性NaHCO3溶液を加えた。この混合物を80℃で24 時間強く撹拌しながら加熱した。室温に冷却後、40mlの水を加えた。有機層を分 け、そして水性層をEtOAcで抽出した(4×20ml)。Na2SO4での乾燥及びエバポ レーションは黄色の油を供し、それを10mlのCH3CNに溶かした。この溶液を0℃ に冷却し、そして4.0ml(40mmol)のホルマリン、1.0g(16mmol)のNaBH3CN及 び0.27mlのAcOHを加えた。得られる混合物を0℃で2時間撹拌し、次いでリン酸 バッファー(pH=2)でクエンチングした。溶媒をエバポレーションし、そして その残渣をEtOAcに溶かし、水、飽和NaHCO3及びブラインで洗い、そしてNa2SO4 で乾燥した。エバポレーション及びシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶出液 として1/10のMeOH/CH2Cl2)は15(480mg;12から全部で44%)を供した:〔 α〕20 D−271°(c0.08,CHCl3);1H NMR(300MHz,CDCl3)δ6.80−7.20( m,4H),6.72(br s,1H),4.10(m,1H),3.73(m,1H),3.61 (m,1H),3.46(d,J=8.1Hz,1H),3.11(dd,J=15.8,8.1Hz,1 H),2.85(dd,J=15.8,3.2Hz,1H),2.84(s,3H),2.48(m,1 H),1.15(d,J=6.4Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H);MS m/ z 262(M+),245,117,91。 e.(2S,5S)−8−ヨードベンゾラクタム(図11、化合物16)。15(850m g,3.2mmol)、Et3N(15ml)及びAc2O(5ml)の混合物を室温で24時間撹拌した 。この混合物を100mlの水に注ぎ入れ、 EtOAcで抽出し(4×100ml)、ブラインで洗い、そしてNa2SO4で乾かした。エバポ レーション後、その残渣を10mlの1,4−ジオキサン及び2mlのピリジンに溶か した。この溶液に1.70g(6.7mmol)のI2を加え、そしてこの深茶色の溶液を室温 で3日間撹拌した。この混合物をEtOAcと水とで分配し、そして有機層を10mlの1 0%の水性NaHSO3で洗い、そしてNa2SO4で乾燥させた。シリカゲルでのクロマト グラフィーは598mgの16と338mgの未反応の出発材料(転換率に基づき16の83%) を供した:〔α〕20 D−279°(c0.21,CHCl3);IR(KBr)3200,1740,1680, 1260,1240,1065cm-11HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.18−7.00(m,3H),6 .05(s,1H),4.54(m,1H),4.13及び3.98(ABq,2H,J=11.1Hz、 双方共J=8.2Hzでパートd),3.45(d,J=8.2Hz,1H),3.01−2.87(m ,2H),2.76(s,3H),2.46(m,1H),2.10(s,3H),1.08(d ,J=7.2Hz,3H),0.92(d,J=7.2Hz,3H);MS m/z 430(M+) ,304,261,233,158,132;HRMS:C172323Iについての計算値:430.0 76,実験値:430.075。実施例2 (2S,5S)−8−デシルベンゾラクタム(図11、化合物18)。 実施例1の化合物(17)(20mg,0.05mmol)、Pd/C(10mg)及びEtOAc(5ml )の混合物を10atmのH2下で室温で2時間水素化した。触媒からの濾過、エバポ レーション及びクロマトグラフィーは18mg(90%)の表題の化合物18を供した: 〔α〕20 D−247.5°(c 1.0、エタノール);1H NMR(300MHz,CDCl3)δ6.9 3(m,2H),6.87(s,1H),6.45(s,1H),4.14(m,1H),3.7 8及び3.51(ABq,2H,J:15.8Hz、双方共パートd;J=12.4及び8.6Hzのそ れぞれ),3.39(d,J=8.3Hz,1H),2. 96(dd,J=16.2,10.6Hz,1H),2.83(d,J=16.2Hz,1H),2.70(s ,3H),2.36(t,J=7.6Hz,2H),2.30(m,1H),1.60−1.06(m ,16H),1.01(d,J=7.6Hz,3H),0.82(d,J=7.6Hz,3H),0.79 (t,J=7.4Hz,3H);MS m/z 402(M+),359,331,316;HRMS:C2 54222についての計算値:402.324;実験値:402.325。分析:C25422 2についての計算値:C,74.58;H,10.51;N,6.96。実験値:C,74.26; H,10.82;N,6.71。実施例3 (2S,5S)−7−メトキシ−8−(1−デシニル)ベンゾラクタ ム(図12、化合物8)。 2mlの塩化メチレン中の7(図12)(25mg,0.085mmol)及びHgCl2(23mg,0.08 5mmol)の懸濁溶液にI2(22mg,0.085mmol)を加えた。この混合物を室温で一夜 撹拌し、そして濾過した。この濾液を水性の0.1Mのチオ硫酸ナトリウム及びヨ ウ化カリウムの飽和水性溶液で洗った。有機層を乾かし、そしてロータリーエバ ポレーションにより濃縮した。 上記ヨージド、2mlのジエチルアミン及びPdCl2(Ph3P)2(13mg,0.009mmol) の混合物に1−デシン(0.065ml,0.37mmol)及びCuI(4mg,0.01mmol)を加えた。 得られる溶液を室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧で除去し、そして残油をクロ マトグラフィーにより精製し(シリカゲル:溶出液として2/1の酢酸エチル/ 石油エーテル)、27mg(74%の収率)の表題の化合物8を供した。〔α〕20 D−3 02°(c0.63,CHCl3);1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.18(d,J=8.3Hz,1 H),6.70(br s,1H),6.62(d,J=8.3Hz,1H),3.89(s,3H) ,3.72−3.53(m,3H),3.46(d,J=9.2Hz,1H),3.26及び2.78(AB q,d,J=17.3Hz,2H),2.79(s,3H),2.48(t,J=7.5Hz,2H) , 2.46(m,1H),1.53(m,2H),1.46(m,2H),1.37(m,8H), 1.02(d,J=7.4Hz,3H),0.87(t,J=7.2Hz,3H),0.78(d,J= 7.4Hz,3H):MS m/z 428(M+),329,291,249,221,104,77。HRMS :C264023についての計算値:428.304;実験値:428.302。 a)3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)ニトロベンゼン(図12、化合物 80)。 15.0gの5−ニトロ−1,3−ベンゾジオキサン79(Ando,M;Emoto,S.,Bul l .Chem.Soc.Jpn .46,2093,1973)及び800mlの1NのHClの混合物を24時間還 流させた。冷却した懸濁物を酢酸エチルで抽出した(400ml×3)。合わせた有機 層を水及びブラインで洗い、そしてMgSO4で乾燥させた。溶媒の除去後、残油を クロマトグラフィーにより精製し、9.7gのジオールを得た。1H NMR(300MHz, CDCl3)δ7.41(d,J=7.2Hz,1H),7.28(dd,J=7.2Hz,1H),7.13 (d,J=7.2Hz),5.09(s,2H);MS m/z 169(M+),151,133,12 1,105,93,77。 b)2−(ヒドロキシメチル)−3−(メトキシ)ニトロベンゼン(図12、化合 物81)。 300mlのドライアセトン中の9.7gの80(57mmol)の溶液に81gのヨードメタン (57mmol)及び11.8gの炭酸カリウム(85mmol)を加えた。この混合物を一夜還 流し、そしてこの冷却溶液を300mlの酢酸エチルと100mlの水とで分配した。その 有機層を水及びブラインで洗い、そしてNa2SO4で乾燥させた。溶媒の除去後、残 油をショートカラム(シリカゲル:溶出液として1/1の酢酸エチル/石油エー テル)に通し、10.3g(98%)のメトキシアルコールを得た:1H NMR(300MHz ,CDCl3)δ7.38(d,J=7.2Hz,1H),7.19(dd,J=7.2Hz,1H),7.0 9(2,J=7.2Hz),5.10(s ,2H),3.81(s,3H);MS m/z 183(M+),166,150,108,92,77 ;HRMS:C89NO4についての計算値:183.053;実験値:183.052。 c)2−〔2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(エトキシカルボニ ル)エチル〕−3−(メトキシ)ニトロベンゼン(図12;化合物4)。160mlのT HF中の81(4.0g,22mmol)及びトリエチルアミン(3.3g,33mmol)の溶液に塩化メ シル(3.8g,33mmol)を−20℃で冷却しながら滴下した。この溶液を室温にまで ゆっくり温め、そしてTHFをロータリーエバポレーションにより除去した。その 残渣を20mlの酢酸エチルと70mlの水とで分配した。その有機層を水及びブライン で洗い、そしてNa2SO4で乾燥させた。溶媒の除去後、その残渣を真空乾燥し、次 いでこの残渣を50mlの塩化メチレンに溶かした。得られる溶液にBu4NBr(6.16g ,19.2mmol)、(5.0g,19.2mmol)及び50mlの10%のNaOHを加えた。この混合 物を室温で36時間撹拌した。その有機層を分け、そして水性層をエーテルで抽出 した。合わせた有機層をブラインで洗い、Na2SO4で乾燥させ、そしてロータリー エバポレーションにより濃縮した。その残渣を50mlのTHFに溶かし、そして50ml の5%のHClを加えた。得られる溶液を一夜撹拌し、次いで飽和水性NaHCO3を加 えてpHを11に調整した。ロータリーエバポレーションによりTHFを除去した後、 その残渣を酢酸エチルで抽出した(3×100ml)。合わせた有機層をブラインで洗 い、Na2SO4で乾かし、そして濃縮した。残油を60mlのアセトニトリルに溶かし、 次いで3.75gのジ−tert−ブチルジカーボネート(17.1mmol)を加えた。一夜撹 拌後、この溶液を濃縮し、そしてその残渣をクロマトグラフィーにかけて3.80g (3より収率49%)のエステルを得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.41(d, J=7.2Hz,1H),7.33(dd,J=7.2Hz),5.22(br s,1H), 4.36−4.10(m,3H),3.92(s,3H),3.04(M,2H),1.01(s,9 H),0.99(t,J+7.2Hz,3H);MS m/z 368(M+),271,150,104 ,77:HRMS:C172427についての計算値:368.159;実験値:358.156。 d)2−〔2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヒドロキシプロピル 〕−3−(メトキシ)アニリン(図12、化合物5)。350mlのドライエタノール 中の4(5.0g,14.2mmol)、NaBH4(1.62g,42.6mmol)の混合物を2時間還流加熱 した。室温にまで冷却後、溶媒を減圧で除去し、そしてその残渣を400mlの酢酸 エチルと100mlの水とで分配した。有機層を分離し、水及びブラインで洗い、そ してNa2SO4で乾燥させた。溶媒の除去後、残油をクロマトグラフィーにかけ、ニ トロアルコールを得た。 100mlのメタノール中のニトロアルコール及び100mgの10%のPd/Cの懸濁物を 水素に対して常圧で強く撹拌しながら曝露させた。水素がもはや取り込まれなく なったら、Pd/Cを濾過除去し、そして濾液を濃縮した。残油のクロマトグラフ ィーは3.65g(92%の収率)の5を供した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ6.98( dd,J=7.2Hz,1H),6.25(d,J=7.3Hz,1H),6.20(d,J+7.2Hz ,1H),5.03(br s,1H),4.88(br s,1H),4.18(m,1H),3.79 (s,3H),3.29及び3.18(AB q,d,J=7.8Hz,2H),2.85及び2.74(A B q,d,J=15.4Hz,2H),1.44(s,9H);MS m/z 296(M+),10 4,77:HRMS:C15242についての計算値4:296.174;実験値:296.171。 e)N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−2−メチルブチル〕−2−〔2− (tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヒドロキシプロピル〕−3−(メト キシ)アニリン(図12、化合物6)。 35mlの1,2−ジクロロエタン中の(R)−エチル−α−〔〔( トリフルオロメチル)スルホニル〕オキシ〕イソバレエート(2.9g,10.5mmol )、5(2.8g,10mmol)の溶液に2,6−ルチジン(1.87g,11mmol)を加えた 。得られる溶液を70℃で40時間加熱し、そして冷却した溶液をクロマトグラフィ ーに直接かけ、2.46g(67%)の6を得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.03( dd,J=7.2Hz,1H),6.30(d,J=7.2Hz,1H),6.23(d,J=7.2Hz ),5.29(br s,1H),4.11(m,3H),3.84−3.44(m,2H),3.79( s,3H),2.98−2.72(m,2H),1.86(m,1H),1.43(s,9H), 1.34−0.88(m,9H)。 f)(2S,5S)−7−メトキシベンゾラクタム(図12、化合物7)。6(2.1 g,5.15mmol)、20mlの0.5Nの水性NaOH及び20mlのエタノールの混合物を室温で 10時間撹拌した。得られる溶液を濃塩酸でpH約5に中和し、そしてエータで抽出 して1.52gの粗酸を得た。 この酸(1.5g,4.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシニミド(1.2g,10.0mmol) を20mlのアセトニトリルに溶かした。この溶液に20mlのアセトニトリル中のDCC( 1.5g,7.5mmol)を0℃で滴下した。この混合物を室温で一夜撹拌した。得られ る固体を濾過除去後、この溶液を減圧下でエバポレーションし、そしてその残渣 をシリカゲルでクロマトグラフィーにかけて(溶出液として1/1の塩化メチレ ン/酢酸エチル)1.34gの活性化エステルを供した。更に精製することなく、こ の生成物を10mlの乾燥塩化メチレンに直接溶かし、そして得られる溶液を0℃に 冷やし、次いで10mlのトリフルオロ酢酸を添加した。この反応混合物を0℃で2 時間撹拌し、そしてトリフルオロ酢酸を30℃未満で真空除去した。その残渣を10 0mlの酢酸エチル及び10mlの飽和水性NaHCO3溶液に溶かした。この混合物を80℃ で24時間強く撹拌しながら加熱した。室温にまで冷却後、40mlの水 をこの混合物に加え、そしてこの混合物を酢酸エチルで抽出し(4×100ml)、そ してNa2SO4で乾かした。溶媒を減圧で除去した。その残渣を10mlのアセトニトリ ルに溶かし、そして4ml(40mmol)のホルマリン、1.0g(16mmol)のナトリウ ムシアノボロヒドリド及び0.27mlの酢酸を0℃にて順次加えた。得られる溶液を 0℃で2時間撹拌した。この残渣を酢酸エチルに溶かし、そしてこの溶液を水、 飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗い、そしてNa2SO4で乾燥させた。濃縮 後、その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製し(溶出液として 9/1の酢酸エチル/塩化メチレン)、7を得た(280mg:6から総収率20%)。 〔α〕20 D=−252°(c1.3,CHCl3);H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.15(dd, J=8.1Hz,1H),6.83(br s,1H),6.67(d,J=8.1Hz,1H),6.51 (d,J=8.1Hz,1H),3.92(m,1H),3.82(s,3H),3.75−3.18 (m,4H),2.78(s,3H),2.70(m,1H),2.38(m,1H),1.08 (d,J=7.2Hz,3H),(d,J=7.2Hz,3H);MS m/z 292(M+) ,261,249,221,174,162,137,114;HRMS:C162423についての計算値 :292.179;実験値:292.173。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU (72)発明者 マ,ダウェイ アメリカ合衆国,ワシントン,ディーシー 20057,ボックス 571246,サーティセ ブンス アンド ゼロ ストリート ノー スウエスト,ジョージタウン ユニバーシ ティ (72)発明者 グレイザー,ロバート アイ. アメリカ合衆国,メリーランド 20854, ポトマック,パラティン ドライブ 11352 【要約の続き】 物を含んで成る薬理組成物、式Iの化合物の調製のため の方法及び式Iの化合物を調製するのと有用な中間体を 開示する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式Iの化合物: (式中、 R1はH、(C1−C5)アルキル、ORa,SRa,N(Ra)(Rb)、ハロ、NO2, NHC(O)〔(C1−C4)アルキル〕又はNHOHであり; R2は任意的に1〜3組の二重結合、1〜2組の三重結合もしくはその組合せ を含んで成る(C5−C22)炭化水素基であるか、又は(C6−C12)アリール( C2−C10)アルキルであり、ここで当該アルキル成分は任意的に1〜2組の二 重結合、1〜2組の三重結合もしくはその組合せを含んで成り;ここで前記(C5 −C22)炭化水素基又は前記(C6−C12)アリール(C2−C10)アルキル成分 は任意的にハ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1−C5)アルキル、(C1− C5)アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−C(=O) O(C1−C5)アルキル及びN(Re)(Rf)より成る群から独立して選ばれる 1又は2個の置換基により置換されていてよく; R1及びR2は一緒になって−CH(Rc)−CH2−C(O)−N(Rd)−、−C (Rc)=CH−C(O)N(Rd)−、−C(Rc )=CH−N(Rd)−又は−C(Rc)=CH−O−であってよく R3はH,OH又はハロであり; Ra及びRbは独立してH又は(C1−C5)アルキルであり; Rcは(C5−C22)炭化水素基であり; RdはH又は(C1−C5)アルキルであり; Re及びRfは独立して水素、(C1−C5)アルキル又は(C1−C5)アルカノ イルであるか、又はそれが付加している窒素と一緒になってピロリジノ、ピペリ ジノもしくはモルホリノとなっていてよく; ZはH又は(C1−C5)アルキルであり;そして YはH又は(C1−C5)アルキルである) 又はその薬理学的に許容される塩。 2.R1がORa,SRa,N(Ra)(Rb)、ハロ、NO2,NHC(O)〔(C1−C4) アルキル〕又はNHOHであり;そして R2が任意的に1〜3組の二重結合、1〜2組の三重結合もしくはその組合せ を含んで成る(C5−C22)炭化水素基であるか、又は(C6−C12)アリール( C2−C10)アルキルであり、ここで当該アルキル成分は任意的に1〜2組の二 重結合、1〜2組の三重結合もしくはその組合せを含んで成る;又は R1及びR2が一緒になって−CH(Rc)−CH2−C(O)−N(Rd)−、−C (Rc)=CH−C(O)N(Rd)−、−C(Rc)=CH−N(Rd)−又は−C( Rc)=CH−O−である、 請求項1記載の化合物。 3.前記(C1−C5)アルキルがメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、 ブチル、イソブチル、sec−ブチル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、 シクロブチル又はシクロペンチルであ り;そしてアリールがフェニル、メチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフ ェニル、ジメチルフェニル、ジエチルフェニル、インデニル、メチルインデニル 、ジメチルインデニル、ナフチル、メチルナフチル又はジメチルナフチルである 、請求項1記載の化合物。 4.R1がORa,SRa,N(Ra)(Rb)、ハロ、NO2,NHC(O)〔(C1−C4) アルキル〕又はNHOHである、請求項1記載の化合物。 5.R1がORaである請求項1記載の化合物。 6.R2が1−デシル又は1−デシニルである請求項1又は2記載の化合物。 7.R3がHである請求項1又は2記載の化合物。 8.Rcが(C5−C15)アルキルである請求項1又は2記載の化合物。 9.YがHである請求項1又は2記載の化合物。 10.Zがメチルである請求項1又は2記載の化合物。 11.R1及びR2が一緒になって−CH(Rc)−CH2−C(O)−N(Rd)−、 −C(Rc)=CH−C(O)N(Rd)−、−C(Rc)=CH−N(Rd)又は−C (Rc)=CH−O−である、請求項1記載の化合物。 12.ZがCH3;YがH;R1がORa,SRa,N(Ra)(Rb)、ハロ、NO2,NHC(O )〔(C1−C4)アルキル〕又はNHOH;R2が1〜3組の二重結合、1〜2組の三 重結合もしくはその組合せを任意的に含んで成る(C5−C15)アルキル;そし てR3がHである請求項1記載の化合物、又はその薬理学的に許容される塩。 13.ZがCH3;YがH;R2が1〜3組の二重結合、1〜2組の三重結合もしく はそれらの組合せを任意的に含んで成る(C5−C15)アルキル;そしてR3がH である請求項1又は2記載の化合物 、又はその薬理学的に許容される塩。 14.R2が1−デシニルである、請求項1又は2記載の化合物。 15.R2が1〜3組の二重結合、1〜2組の三重結合又はその組合せを任意的 に含んで成る請求項1又は2記載の化合物。 16.R2が(C6−C12)アリール(C2−C10)アルキルであり、ここで当該 アルキル成分は任意的に1〜2組の二重結合、1〜2組の三重結合又はその組合 せを含んで成る請求項1又は2記載の化合物。 17.(2S,5S)−8−(1−デシニル)−ベンゾラクタムである請求項1 記載の化合物;又はその薬理学的に許容される塩。 18.(2S,5S)−8−デシルベンゾラクタム18である請求項1記載の化合 物;又はその薬理学的に許容される塩。 19.(2S,5S)−7−メトキシ−8−(1−デシニル)ベンゾラクタム8 である請求項1記載の化合物;又はその薬理学的に許容される塩。 20.薬理学的に許容される担体と組合さった、哺乳動物細胞の病理学的増殖を 阻害するのを有効な量の請求項1記載の化合物を含んで成る薬理組成物。 21.哺乳動物細胞の病理学的増殖を特徴とする症状を処置するための治療方法 であって、かかる症状に冒された哺乳動物に有効量の請求項1記載の化合物を投 与することを含んで成る方法。 22.前記症状が癌である、請求項21記載の方法。 23.哺乳動物におけるPKCを調節するための方法であって、薬理学的に有効量 の請求項1記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩を前記哺乳動物に投与 することを含んで成る方法。
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