JP2000510899A - 耐しずく化性が改善した難燃性の熱可塑性成形材料 - Google Patents
耐しずく化性が改善した難燃性の熱可塑性成形材料Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、A)少なくとも1種のポリフェニレンエーテル、B)少なくとも1種のビニル芳香族重合体、及びC)少なくとも1種の防炎剤を含む難燃性の熱可塑性成形材料に関するものである。この材料は更に上記成形材料のしずく化に対する抵抗性が向上する発泡性グラファイトを多量に含むことに特徴を有する。本発明はまた、難燃性の成形体、繊維及びフィルムの製造への上記材料の使用方法に関するものである。
Description
【発明の詳細な説明】
耐しずく化性が改善した難燃性の熱可塑性成形材料
本発明は、耐しずく化性(しずく状にならない性質)が改善した難燃性の熱可
塑性成形材料、繊維、フィルム及び成形体の製造へのその使用、及びそれから製
造される繊維、フィルム及び成形体に関する。
ポリフェニレンエーテル(PPE)とスチレン重合体とのポリマーブレンドは
、例えば、US3383435、US4128602及びUS4128603に
開示されている。このような成形材料は、ポリフェニレンエーテルを含まない耐
衝撃性ポリスチレン(HIPS)に比べて耐熱変形性が優れたことで知られる成
形体を製造するのに好適である。これらのポリマーブレンドの性質についての詳
細な記載は、L.Bottenbruch,Technishe Polymer-Blend,Kunststoff Handbuch
3/2,Hanser Verlag,Munich,1993にも見られる。
ポリフェニレンエーテルとスチレン重合体とのポリマーブレンドの重要な優位
性は、難燃剤で、それ故電気工学分野の多くの用途に使用される成形材料をハロ
ゲン非含有防炎剤(特に燐含有化合物が述べられている)の添加により製造する
ことができる点にある。電気工学分野の用途では、特にUL94(J.Troitzsch
,International Plastic Flammability Handbook,346頁以下,Hanser Verlag
,Munich,1990)に従う難燃性の試験が欠くことのできないものである。この試
験においては、炎を垂直に固定した試験片に繰り返し付与する。試験片はかなり
強烈に熱せられ、多くの場合、棒の下に据え付けられた原綿を発火させることと
なる燃焼ポリマー材料のしずくとなる。この望まない挙動は、大量の防炎剤を、
簡単に燃焼時間を達成するために使用せざるを得ない場合に、特に観察される。
UL94の試験における燃焼粒子のしずく化の問題は、以前から知られており
、工業的には、一般にしずく防止剤として少量のテフロンを添加することにより
解決されている(US4107232)。しかしながら、最近、熱可塑性成形材
料中のハロゲン含有化合物の使用を完全に回避しようとする試みがなされてい
る。しかし、代わりとなるしずく化防止剤は、これまで見つかっていない。
EP0297888には、熱可塑性又は熱硬化性樹脂の導電性を確立するため
に一定の仕様のカーボンブラックと組み合わせて膨張性グラファイトを使用する
ことが開示されている。EP0297888で得られる樹脂は、特に電気伝導性
材料、例えば電極の製造、及び電磁波を遮蔽するために好適である。しかしなが
ら、耐しずく性の問題については、その中で取り組まれていない。
JO3181352には、同様に、熱可塑性成形材料用に膨張性グラファイト
を使用することが開示されている。しかしながら、その中には難燃性成形材料に
ついては記載されていない。JO3181532におけるグラファイトを添加す
る目的は、熱伝導と同様に電気伝導性、及び摩擦特性を改善することである。
本発明の目的は、難燃性の熱可塑性成型材料、特に耐しずく化性(しずく状に
ならない性質)が改善された難燃性の熱可塑性成形材料を提供することにある。
この耐しずく化性の改善はハロゲン非含有しずく化防止剤の添加によりなされて
いる。
本発明者等は、上記目的が達成されること、即ち、驚くべきことに、しずく化
に対する抵抗性が向上する膨張性グラファイトの大量の添加、特に約0.5〜約
10重量%のにより、難燃性成形材料のしずく化を減少させることが可能である
ことを見出した。本発明によれば、耐しずく化性が実質的に向上したPPE及び
HIPSを基礎とする成形材料を得ることが可能となる。UL94による燃焼試
験では、これらの新規な成形材料は等級(classification)V0を達成し得る。
EP−297888或いはJO3181352のいずれにおいても、熱可塑性
成形材料(例えば、ポリフェニレンエーテル及び耐衝撃性ポリスチレンからなる
)の燃焼挙動及び、特にしずく化の挙動が、単に膨張性グラファイトにより改善
することができるとの示唆はないことから、この結果は全く驚くべきことである
。
このため、本発明は、1種以上のポリフェニレンエーテル、1種以上のビニル
芳香族重合体、防炎剤及び上記成形材料のしずく化に対する抵抗性を向上させる
多量の膨張性グラファイトを含む難燃性の熱可塑性成形材料に関するものである
。好ましくは、膨張性グラファイトは、成形材料の全重量に対して、約0.5
〜約10重量%、さらに約0.5〜約9重量%、中でも約0.5〜約7.5重量
%の範囲で存在する。
本発明の有利な態様としては、難燃性の熱可塑性成形材料が、成形材料の全重
量に対して、
A)5〜97.5重量%のポリフェニレンエーテル、
B)1〜93.5重量%のスチレン重合体、
C)1〜20重量%の防炎剤、
D)0.5〜10重量%の膨張性グラファイト、
E)0〜50重量%の耐衝撃性改良剤、及び
F)0〜60重量%の慣用添加剤
を含むものである。
更に好ましい態様としては、難燃性の熱可塑性成形材料が、成形材料の全重量
に対して、
A)15〜87.5重量%のポリフェニレンエーテル、
B)10〜82.5重量%のスチレン重合体、
C)2〜19重量%の防炎剤、
D)0.5〜9重量%の膨張性グラファイト、
E)0〜25重量%の耐衝撃性改良剤、及び
F)0〜50重量%の慣用添加剤
を含むものである。
特に好ましい態様としては、難燃性の熱可塑性成形材料が、成形材料の全重量
に対して、
A)20〜82重量%のポリフェニレンエーテル、
B)15〜77重量%のスチレン重合体、
C)2.5〜18重量%の防炎剤、
D)0.5〜7.5重量%の膨張性グラファイト、
E)0〜20重量%の耐衝撃性改良剤、及び
F)0〜30重量%の慣用添加剤
を含むものである。
本発明によれば、少なくとも1種のポリフェニレンエーテルはそれ自体公知で
あり、成分A)として使用される。これらは特に、置換、特に二置換ポリフェニ
レンエーテルを基礎とする化合物である。ここでは、一単位のエーテルの酸素が
隣接単位のベンゼン核と結合している。酸素に対して2−及び/又は6−位で置
換されたポリフェニレンエーテルを使用することが好ましい。この置換基の例と
して、ハロゲン(例、塩素又は臭素)、炭素原子数1〜4個のアルキル(α−t
ert−水素原子を持たないことが好ましく、例えばメチル、エチル、プロピル
又はブチル)を挙げることができる。アルキル基は、ハロゲン(例、塩素又は臭
素)又はヒドロキシルで置換されていても良い。更にあっても良い置換基の例と
して、アルコキシ(好ましくは炭素原子数4個までのもので、例えば、メトキシ
、エトキシ、n−プロポキシ及びn−ブトキシ)、又は無置換フェニル又はハロ
ゲン及び/又はアルキルで置換されたフェニルを挙げることができる。種々のフ
ェノールの共重合体、例えば2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメ
チルフェノールとの共重合体等、全て好適である。異種のポリフェニレンエーテ
ルの混合物も、勿論使用することができる。
ポリフェニレンエーテルの例としては、ポリ(2,6−ジラウリル−1,4−
フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,
6−ジエトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エ
トキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ステアリルオ
キシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2
−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−クロロ−1,4−フェ
ニレンエーテル)及びポリ(2,5−ジブロモ−1,4−フェニレンエーテル)
を挙げることができる。使用されるポリフェニレンエーテルは、置換基が炭素原
子数1〜4個のアルキルであるものが好ましく、例えば、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニ
レンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテル)及びポリ(2−エチル−
6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)を挙げることができる。
本発明の目的のために、ポリフェニレンエーテルはまた、フマル酸、マレイン
酸或いは無水マレイン酸等のモノマーで変性されたものも意味すると理解される
べきである。
このようなポリフェニレンエーテルは、特にWO87/00540に記載され
ている。
ポリフェニレンエーテルの物理特性を考えると、重量平均分子量Mwが約80
00〜約70000、好ましくは約12000〜約60000、特に約2500
0〜約50000のものが組成物に使用される。これは、約0.18〜約0.7
dl/gの極限粘度、好ましくは約0.25〜約0.62dl/g、特に約0.
39〜約0.55dl/gの極限粘度(25℃で、クロロホルム中で測定)に相
当する。
分子量分布は、ゲル透過クロマトグラフィ(0.8×50cmショーデックス
分離カラム(Shodex separation column)タイプA803、A804、A805;
溶離液としてTHF;室温)により、一般に決定される。PPEのサンプルを1
10℃で加圧下でTHFに溶解し、0.25重量%の溶液0.16mlを注入す
る。検出は、一般にUV検出器を用いて行われる。カラムの検量線は、その絶対
分子量分布がGPC/レーザ光散乱の組合せで決定されているPPEサンプルを
用いて作成した。
成分B)は、使用するポリフェニレンエーテルと良く相溶する強化ビニル芳香
族重合体であることが好ましい。
ポリフェニレンエーテルと相溶する好ましいビニル芳香族重合体の例は、0.
0labisiのモノグラフ,Polymer-Polymer Miscibility,1979,224-230頁,245頁
に記載されている。
炭素原子数8〜12のビニル芳香族モノマーの単独又は共重合体が好適で、こ
れらはゴムの存在下に製造される。ゴムの含有量は成分B)に対して、約5〜約
25重量%、好ましくは8〜17重量%である。
好適な耐衝撃性ポリスチレンは大部分市販されており、その硬質マトリックス
の粘度数(VN)が約50〜約130ml/g、特に約60〜約90ml/g(
23℃で0.5%トルエン溶液)のものである。
特に好適なモノビニル芳香族化合物としては、スチレン、及び核上又は側鎖上
に置換されたスチレンを挙げることができる。好ましい置換基はハロゲン(特に
、塩素及び臭素)、ヒドロキシル、及びC1〜C4アルキル(例、メチル、エチル
、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル及びtert−ブチル)である。こ
れらの化合物の例としては、クロロスチレン、α−メチルスチレン、スチレン、
p−メチルスチレン、ビニルトルエン及びp−tert−ブチルスチレンを挙げ
ることができる。しかしながら、スチレンのみの使用が好ましい。
単独重合体は、一般に、公知の塊状重合法、溶液重合法又は懸濁重合法(参照
、Ullmanns Enzyklopadie der techn.Chemie,第19巻,265-272頁,Verlag Chem
ie,Weinheim 1980)により製造される。単独重合体は、約3000〜約300
000の重量平均分子量Mwを有することができる。この分子量は通常の方法で
測定できる。
共重合体を製造するための好適なモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸
、アルキル(メタ)アクリレート(アルキル基の炭素原子数が1〜4個)、アク
リロニトリル及び無水マレイン酸;及びマレインイミド、アクリルアミド及びメ
タクリルアミド及びこれらのN,N−又はN−アルキル置換誘導体(アルキル基
の炭素原子数が1から10個)を挙げることができる。C1〜C10アルキルの例
としては、前記で定義されたC1〜C4アルキル;及びn−ペンチル、n−ヘキシ
ル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル及びその分岐類似体
を挙げることができる。
コモノマーは、その化学構造により異なった量でスチレン重合体中含まれてい
る。この共重合体とポリフェニレンエーテルとの相溶性は、共重合体のコモノマ
ーの含有量に関して臨界的である。このような相溶性の限界は、公知であり、例
えばUS4360618及びUS4405753、そしてJ.R.Fried & G.A.
Hanna,Polymer Eng.Sci.22(1982),705頁以下に記載されている。この共重合
体は、公知の方法、例えばUllmanns Enzyklopadie der technishen
Chemie,第19巻,273頁以下,Verlag Chemie,Weinheim(1980)に記載方法によ
り製造される。この共重合体の重量平均分子量(Mw)は、一般に約10000
〜300000の範囲であり、通常の方法で決定される。
成分B)は、特に耐衝撃性ポリスチレンが好ましい。
耐衝撃性ポリスチレンの一般に使用される製造方法は、ゴムの存在下、塊状重
合法又は溶液重合法(例えば、US2694692に記載)、及び塊状懸濁重合
法(例えば、US2862906に記載)である。勿論、ゴム相の所望の粒子径
が確立できれば、他の方法も使用することができる。
スチレン重合体を強化するために通常使用される天然又は合成ゴムが、上記ゴ
ムとして使用される。本発明の目的に好適なゴムは、天然ゴムに加えて、例えば
ポリブタジエン、ポリイソプレン、そしてブタジエン及び/又はイソプレンとス
チレン及び他のモノマーとの共重合体で、−20℃未満のガラス転移温度(K.H.
Illers & H.Breuer,Kolloidzeitschrift 190(1)(1963)16-34に従って決定
)を有するものである。本発明によれば、上記定義した異なる強化重合体の混合
物も使用しても良い。
新規な成形材料は、成分C)として、下記の化合物Cl、C2及びC3をそれ
ぞれ又は混合物として含むことができる:
C1)式(I)で表されるホスフィンオキシド:
上式において、Ra、Rb及びRcが同一でも異なっていても良い、水素及び直
鎖又は分岐の、無置換又は置換の炭素原子数40までのアルキル、アリール、ア
ルキルアリール又はシクロアルキルから選ばれる基である。
ここで好ましいアルキル基としては、C1〜C20アルキルであり、特にC1〜C12
アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、ネオペンチル
、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−ドデシル、2−エチルヘキシ
ル、3,5,5−トリメチルヘキシル、及び置換アルキル基、例えばシアノエ
チルを挙げることができる。
好ましいアリール基としては、フェニル、ナフチル、モノ置換又はポリ置換し
た基、例えばトリル、キシリル及びクレジルを挙げることができる。
好ましいアルキルアリール基としては、C1〜C20アルキルアリールであり、
特にC1〜C12アルキルアリール、このアルキル単位及びアリール単位は前記と
同義である。
好ましいシクロアルキル基としては、C3〜C10シクロアルキル、例えばシク
ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを挙げることが
できる。
好適な置換基としては、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C4アルキル及びハロゲン
(例えば、F、Cl、Br及びI)を挙げることができる。
C2)式(II)で表されるホスフェート:
上式において、Ra、Rb及びRcが同一でも異なっていても良い、前記と同義
の基であり;そして
C3)硼素化合物。
ホスフィンオキシドC1)の例としては、トリフェニルホスフィンオキシド、
トリトリルホスフィンオキシド、トリスノニルフェニルホスフィンオキシド、ト
リシクロヘキシルホスフィンオキシド、トリス(n−ブチル)ホスフィンオキシ
ド、トリス(n−ヘキシル)ホスフィンオキシド、トリス(n−オクチル)ホス
フィンオキシド、トリス(シアノエチル)ホスフィンオキシド、ベンジルビスフ
ェニルホスフィンオキシド、及びフェニルビス(n−ヘキシル)ホスフィンオキ
シドを挙げることができる。トリフェニレンホスフィンオキシド、トリシクロヘ
キシルホスフィンオキシド、トリス(n−オクチル)ホスフィンオキシド、及び
トリス(シアノエチル)ホスフィンオキシドが特に好ましく使用される。
特に好適なホスフェートC2)は、アルキル−及びアリール−置換ホスフェー
トである。その例としては、フェニルビスドデシルホスフェート、フェニルビス
ネオペンチルホスフェート、フェニルエチル水素ホスフェート、フェニルビス(
3,5,5−トリメチルヘキシル)ホスフェート、エチルジフェニルホスフェー
ト、ビス(2−エチルヘキシル)p−トリルホスフェート、トリトリルホスフェ
ート、トリキシリルホスフェート、トリメシチルホスフェート、ビス(2−エチ
ルヘキシル)ホスフェート、トリス(ノニルフェニル)ホスフェート、ビス(ド
デシル)p−トリルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホ
スフェート、ジブチルフェニルホスフェート、p−トリルビス(2,5,5−ト
リメチルヘキシル)ホスフェート及び2−エチルヘキシルジフェニルホスフェー
トを挙げることができる。Ra、Rb及びRcがアリール基である燐化合物が特に
好適である。トリフェニルホスフェート、トリキシリルホスフェート及びトリメ
シチルホスフェートが特に好適である。環式ホスフェートも使用することができ
る。ここでは、特にジフェニルペンタエリスリチルジホスフェートが特に好適で
ある。
下記のホスフィンオキシドC1)とホスフェートC2)の組合せの特に好まし
い混合物は、トリフェニルホスフィンオキシド/トリフェニルホスフェート又は
トリキシリルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフィンオキシドとトリフェ
ニルホスフェート、トリ(シアノエチル)ホスフィンオキシドとトリフェニルホ
スフェート、及びトリ(n−オクチル)ホスフィンオキシドとトリフェニルホス
フェートを挙げることができる。複数のホスフィンオキシド及びホスフェートの
混合物も使用することができ、例えばトリフェニルホスフィンオキシド、トリフ
ェニルホスフェート及びトリキシリルホスフェートからなるものである。
分子量は、一般に約1000以下であり、約150〜約800が好ましい。
本発明によれば、硼素化合物C3)は無機及び有機の硼素化合物の両方を意味
すると理解すべきである。
無機硼素化合物の例としては、硼酸、B2O3、及び硼酸塩、好ましくはアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属塩である。硼酸、硼酸ナトリウム及び酸化硼素が特
に好ましい。
有機硼素化合物C3)としては、例えば、テトラフェニル硼酸塩(例、テトラ
フェニル硼酸ナトリウム)及びトリベンジルボレートを挙げることができる。
C1、C2及びC3の混合物の場合、成分C)の組成は、一般に合計の成分C
)の含有量に基づくものである:
C1)1〜98.9重量%、好ましくは10〜85重量%、特に20〜70重
量%;
C2)1〜98.9重量%、好ましくは10〜85重量%、特に20〜70重
量%;
C3)0.1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%、特に10〜30重量
%。
他の適当な成分C)としては、下記の式(IV)、(V)及び(VI)で表される有機
燐化合物である:
上式において、R1及びR4は、相互に独立してそれぞれ無置換又は置換のアル
キル又はアリールを表し;
R2、R3、R7及びR8は、相互に独立してそれぞれ無置換又は置換のアルキル
、アリール、アルコキシ又はアリールオキシを表し;
R5がアルキレン、−SO2−、−CO−、−N=N−、又は−(R6)P(O
)−(但し、R6が無置換又は置換のアルキル、アリール又はアルキルアリール
を表し、及びn及びpが相互に独立して1〜30を表す。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物において適当な置換基は、シアノ、ヒドロキ
シル、C1〜C4アルキル及びハロゲン(例、F、Cl、Br又はI)である。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物において適当なアルキル基としては、C1〜C20
アルキル、特にC1〜C12アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、
n−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−ド
デシル、2−エチルヘキシル、3,5,5−トリメチルヘキシル、及びシアノエ
チルを挙げることができる。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物において好ましいアリール基としては、フェ
ニル、ナフチル、及びモノ若しくはポリ置換の基、例えばトリル、キシリル、メ
シチル及びクレジルを挙げることができる。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物において好ましいアルキルアリール基として
は、C1〜C20アルキルアリール、特にC1〜C12アルキルアリール(このアルキ
ル単位及びアリール単位は前記と同義である)を挙げることができる。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物において好ましいシクロアルキル基としては
、C3〜C10シクロアルキル、例えばシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル及びシクロヘプチルを挙げることができる。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物において好ましいアルコキシ基としては、C1
〜C20アルコキシ(このC1〜C20アルキル単位は前記と同義である)を挙げる
ことができる。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物において好ましいアリーロキシ基としては、
C1〜C20アルコキシ(アリール単位が前記と同義である)を挙げることができ
る。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物において好ましいアルキレン基としては、C1
〜C6アルキレン、例えばメチレン、エチレン、プロピレン及びヘキシレンを挙
げることができる。
燐酸エステルの製造は、一般に、Houben-Weyl,Methoden der organishen Che
mie,第XII/2巻,Thieme Verlag,1972に記載されている。本発明で使用される化
合物は、基本触媒作用下にトランスエステル化により、又は塩化マグネシウムも
しくは塩化アルミニウムによる触媒作用下、塩化ホスホリルとフェノールとの反
応により、得ることが好ましい。式(IV)の好ましい化合物は、ヒドロキノンジフ
ェニルホスフェート又はレソルシノールジフェニルホスフェートを基礎とする市
販品である。式(V)の好ましい化合物は、ビスフェノール(参照、例えばUllmann
's Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,第A19巻,349頁)、例え
ばビスフェノールA又はSを、トリフェニルホスフェートと塩基触媒作用下に反
応させることにより得られる。
これに関連して、工業的に入手可能な製品は異種のオリゴマー又は異性体の混
合物であることに注意すべきである。
さらにまた、高級(高官能)ホスフェートとモノホスフェート又はモノホスフ
ィンオキシドとの混合物を、どのような比率でも使用することができる。
成形材料は成分D)として膨張性グラファイトを含んでいる。
この技術分野における熟練技術者に知られているように、グラファイトはその
層構造のためにインターカレーション化合物を形成することができる(同様に参
照、Rompp,Chemie-Lexikon,第9版,第2巻,1642頁以下,Thieme-Verlag,Stutt
gart,1990)。
挿入された(インターカレーションされた)成分は、グラファイトの層間に通
常通り包含される。成分のインターカレーションの際に、c軸方向にグラファイ
トの膨張も起こる。このインターカレーションは一般に可逆的である;即ち挿入
された成分の遊離は高温で可能となる。特に、適当なインターカレーション化合
物は、少なくとの10%の不活性化合物を含み、その不活性化合物を少なくとも
約240℃、好ましく約250℃を超える温度で遊離する。好適な不活性化合物
としては、例えば水、二酸化炭素、三酸化硫黄、及び窒素を挙げることができ
る。
このようなインターカレーション化合物の製造法はこの技術分野の熟練技術者
には知られている。インターカレーション化合物を製造するには、粉末グラファ
イトを、加圧下にガス状又は液状の成分で処理する(参照、Ullmann's Encyclop
edia of Industrial Chemistry,第A5巻,1986,99頁以下,122頁以下)。加熱
時に、挿入された化合物が遊離され、その体積はファクター200だけ増加する
(参照、製品情報、膨張性グラファイト、中央化成(株)製)。
ゴム耐衝撃性改良剤を成分E)として使用することが好ましい。
ゴム含有成分Bに加えて、天然又は合成ゴムが成分Eとして使用することがで
きる。天然ゴムの他に、他の好適な耐衝撃性改良剤として、例えばポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、又はブタジエン及び/又はイソプレンとスチレン及び他の
コモノマーとの共重合体を挙げることができ、これらは約−100℃〜+25℃
、好ましくは0℃を超える温度のガラス転移温度を有する。ガラス転移温度は、
K.H.Illers & H.Breuer,Kolloidzeitschrift 190(1)(1963)16-34に従っ
て決定される。適宜、水素化生成物も使用することができる。
好ましい耐衝撃性改良剤Eは、ビニル芳香族化合物とジエンとのブロック共重
合体である。このタイプの耐衝撃性改良剤は知られている。独公開公報DE−A
S1932234及びDE−AS2000118、及び独公開出願DOS225
5930には、ジエンブロックからなり、異種の組成を有するビニル芳香族及び
弾性ブロック共重合体が記載されている。対応する水素化ブロック共重合体の使
用が、必要により水素化されていない前駆体との混合物として、耐衝撃性改良剤
として記載されている。それは、例えば、独公開出願DOS2750515、D
OS2434848及びDOS3038551、EP−A0080666及びW
O83/01254に記載されている。上記公報の開示は、ここでは参照して特
に導入されている。
特に、硬質相(ブロックタイプS)を含むブロック、及び軟質相としてジエン
とビニル芳香族単位からなり、ランダム組成を有するブロックB/Sからなるビ
ニル芳香族/ジエンブロック共重合体を、本発明に従って使用することができる
。その組成は、統計学上の平均として鎖に沿って均一又は不均一とすることが
できる。
このような本発明に好適な弾性ブロック共重合体は、ビニル芳香族とジエンと
のランダム共重合体から軟質相を形成することにより得られる;ビニル芳香族と
ジエンとのランダム共重合体は、極性補助溶剤の存在下に重合により得られる。
本発明で使用することができるブロック共重合体としては、例えば下記の式(
1)〜(11)の1種を挙げることができる。
上式において、Sがビニル芳香族ブロックを表し、B/Sがジエンとビニル芳
香族単位からランダムに構成されたブロックからなる軟質相を表し、Xがn−官
能開始剤の基を表し、Yがm−官能カップリング剤の基を表し、そしてm、nが
1〜10の自然数を表す。
式S−B/S−S、X−[−B/S−S]2及びY−[−B/S−S]2のうち
の1種のブロック共重合体(略語は上記の意味を有する)が好ましく、そしてそ
の軟質相が下記のブロック:
に分割されるブロック共重合体が特に好ましい。記号1、2、3は異なった構造
を表しており、それはビニル芳香族/ジエン比が個々のブロックB/Sにおいて
異なっているか、或いはブロック内の(B/S)1(B/S)2の範囲内で連続的
に変化しており、そして各部分ブロックのガラス転移温度Tgは25℃未満であ
る。
各分子が異なった分子量を有する複数のブロックB/S及び/又はSを有する
ブロック共重合体もまた好適である。
さらに、重要なことは弾性ブロック共重合体が形成されることであるので、ビ
ニル芳香族単位のみからなるブロックSはブロックBで置換することができる。
このような共重合体は、例えば構造(15)〜(18)の1種を有することがで
きる。
好ましいビニル芳香族(化合物)としては、スチレン、o−メチルスチレン、
ビニルトルエン及びこれらの化合物の混合物を挙げることができる。好ましいジ
エンとしては、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、1−フェニルブタジエン
及びこれらの化合物の混合物を挙げることができる。特に好ましいモノマーはブ
タジエンとスチレンとの組合せである。
軟質ブロックは、約25〜75重量%のスチレンと約25〜75重量%のブタ
ジエンから構成されることが好ましい。
特に好ましい軟質ブロックは約34〜69重量%のブタジエン含有量と約31
〜66重量%のスチレン含有量とを有するものである。
スチレン/ブタジエンのモノマー組合せの場合、全ブロック共重合体のジエン
の重量が、15〜65重量%そして、ビニル芳香族の成分の重量が従って85〜
35重量%である。約25〜60重量%のジエンと約75〜40重量%のビニル
芳香族からなるモノマー組成を有するブタジエン/スチレンブロック共重合体が
特に好ましい。
ブロック共重合体は、極性補助溶剤を加えた無極性溶剤中で、アニオン重合に
より得ることができる。補助溶剤は、金属カチオンに関してルイス塩基として働
くと考えられる。脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサン又はメチルシクロヘキ
サンは、溶剤として使用することが好ましい。極性の非プロトン化合物、例えば
エーテル及び第3級アミンをルイス塩基として好ましい。特に有効なエーテルの
例としては、テトラヒドロフラン、及び脂肪族ポリエーテル(例えば、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル)を挙げることができる。第3級アミンの例とし
ては、トリブチルアミン及びピリジンを挙げることができる。極性補助溶剤は、
無極性溶剤に少量、例えば0.5〜5容量%添加される。0.1〜0.3容量%
のテトラヒドロフランが特に好ましい。経験から、ほとんどの場合約0.2容量
%の量で充分であることが分かっている。
共重合パラメータ及びジエン単位の1,2−結合と1,4−結合との割合は、
ルイス酸の添加量と構造により決定される。新規な重合体は、例えば、全てのジ
エン単位に対して15〜40%の1,2−結合及び85〜60%の1,4−結合
を含む。
アニオン重合は、有機金属化合物により開始される。アルカリ金属の化合物は
、特にリチウムのものが好ましい。開始剤の例としては、メチルリチウム、エチ
ルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム
、及びtert−ブチルリチウムを挙げることができる。有機金属化合物は、化
学的不活性炭化水素中に溶液として添加する。添加量は、重合体の目的とする分
子量にもよるが、一般に0.002〜5モル%である。
重合温度は、約0〜130℃とすることができる。30〜100℃の温度範囲
が特に好ましい。
固体中の軟質相の体積分率は、機械特性に関して決定的に重要である。本発明
によれば、ジエンとビニル芳香族単位から構成される軟質相の体積分率は、60
〜95容量%、好ましくは70〜90容量%、特に80〜90容量%である。従
って、ビニル芳香族モノマーから形成されたブロックAは、体積分率が1〜40
容量%、好ましくは10〜30容量%、特に10〜20容量%である。
ビニル芳香族化合物とジエンとの上記比率、相の容積の上記範囲及び本発明の
ガラス転移温度範囲に由来する組成との間に厳格な一致は無いことを注目すべき
である。なぜなら、これは、問題の数値が10の単位にゆとりがるように四捨五
入されているためである。どのような一致も、偶発的でありがちである。
2個の相の体積分率は、高−コントラスト電子顕微鏡又はソリッド−ステート
NMR分光法により測定することができる。ビニル芳香族ブロックの割合は、ポ
リジエン画分のオスミウム分解後、沈殿、計量により測定することができる。重
合をいつも完結させるのであれば、重合体の将来の相比は、使用されたモノマー
量から計算することもできる。
ブロック共重合体は、本発明の目的のために、B/Sブロックから形成された
軟質相の体積分率(%)と軟質相中のジエン単位(スチレン/ブタジエンの組合
せとして25〜70重量%)の体積分率の商によって、独自に定義される。
ガラス転移温度(Tg)は、ビニル芳香族をブロック共重合体の軟質ブロック
にランダムに導入することにより、及び重合中にルイス酸を使用することにより
変化する。全共重合体のガラス転移温度は好ましくは−50〜+25℃であり、
更に0℃未満であることが好ましい。
ブロックSの分子量は、1000〜200000g/モルが好ましく、特に3
000〜80000g/モルである。分子中で、ブロックSは異なったモル質量
を有しても良い。
ブロックB/Sの分子量は、2000〜250000g/モルが好ましく、特
に5000〜150000g/モルである。ブロックSと同様、ブロックB/S
も、分子中で異なったモル質量を有しても良い。
カップリングの中心Xは、リビング・アニオン鎖末端と2官能又多官能カップ
リング剤との反応により形成される。このような化合物の例としては、US39
85830、3280084、3637554及び4091053に見ることが
できる。例えば、エポキシ化グリセリド(例、エポキシ化亜麻仁油又は大豆油)
を使用することが好ましい;ジビニルベンゼンも好適である。ジクロロジアルキ
ルシラン、ジアルデヒド(例、テトラフタルアルデヒド)及びエステル(例、蟻
酸エチル又は安息香酸エチル等安息香酸エステル)が、二量化に特に好ましい。
好ましい重合体構造は、S−B/S−S、X−[−B/S−S]2、及びY−
[−B/S−S]2であり、ランダムブロックB/Sそれ自体は、順にブロック
B1/S1−B2/S2−B3/S3−・・・に更に分割することができる。ラ
ンダムブロックは、好ましくは2〜15のランダム部分ブロックから構成され、
特に3〜10のランダム部分ブロックから構成されることが好ましい。ランダム
ブロックB/Sをできる限り多くの部分ブロックBn/Snへ分割することによ
り、部分ブロックBn/Sn内の組成の成分の場合でさえ、実際の条件下でアニ
オン重合を避けるのは困難であるので、B/Sブロックは、全体として実際完全
なランダム重合体のように挙動するとの決定的に長所が得られる。このため、理
論量より少ないルイス塩基を加えることが可能であり、それは、1,4−ジエン
結合の割合を増加させ、ガラス転移温度Tgを低下させ、そして重合体の架橋さ
れ易さを減少させる。部分ブロックがより多い場合、或いはより少ない場合に、
高ジエン含有量をもたらし得る。この結果、主成分であるB/Sブロックのガラ
ス転移温度が低下しても、重合体は残留靭性を維持し、完全に脆くはならない。
上述の全ての重量、容量のデータは、ブタジエン/スチレンのモノマー組合せ
に基づいている。しかしながら、これらのデータは、技術的にスチレン及びブタ
ジエンと同等の他のモノマーのために転換することができる。
ブロック共重合体は、カルバニオンをアルコール(例、イソプロパノール)で
プロトン化し、反応混合物を、例えばCO2と水で酸性化し、そして溶剤を除去
することにより仕上げることができる。ブロック共重合体は、酸化防止剤及びブ
ロッキング防止剤を含んでも良い。
上記ゴム混合物は、新規な成形材料中で使用することもできる。
新規な成形材料は、必要により、従来の添加剤及び加工助剤を、成分F)とし
て含有することができる。
好適な添加剤の例として、熱安定剤及び光安定剤、滑材及び離型剤、色材(例
、染料及び顔料)を挙げることができ、慣用量で使用することができる。さらに
、添加剤の例として、強化材(例、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、芳
香族ポリアミド繊維)及び/又はフィラー(例、石膏ファイバー、合成珪酸カル
シウム、カオリン、か焼カオリン、ウォラストナイト、タルク及び白亜)
を挙げることができる。
低分子量又は高分子量重合体も、添加剤として好適である。特にポリエチレン
ワックスは滑材として好ましい。
好適な顔料の例としては、TiO2及びカーボンブラックを挙げることができ
る。
TiO2を使用する場合、平均粒径が約50〜400nm、好ましくは約15
0〜240nmのものを使用する。ルチル及びアナターゼが工業的には使用され
、金属酸化物、例えば酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化亜鉛又はシロキサンで
被覆されていても良い。
カーボンブラックとしては、ミクロクリスタリン微粒子カーボン(参照、Kuns
tstofflexikon,第7版,1980)、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ガ
スブラック及びサーマルカーボンブラックを挙げることができる。粒径は0.0
1〜0.1μmの範囲が好ましく、表面積は約102〜104m2/g(BET/
ASTMD3037)が好ましく、DBP吸油量は約102〜103ml/100
g(BET/ASTMd2414)が好ましい。
最終生成物の所望の性質は、これらの添加剤の種類と量により、相当程度制御
することができる。
新規な成形材料は、成分を通常の混合機、例えばニーダ、バンバリーミキサー
又は一軸スクリュー押出機、好ましくは二軸スクリュー押出機で230〜320
℃にて混合することにより有利に得られる。しかし、処理は、不活性化合物の遊
離が起こる温度未満で行わなければならないことには注意すべきである。充分な
混合が、極めて均一な成形材料を得るためには必要である。成分を混合する順序
は変更しても良く;2種の成分又は所望により複数の成分を予混合しても、或い
は全ての成分を共に混合しても良い。
難燃性で、UL94に従う燃焼試験で燃焼粒子をしずくとして落ちる傾向のな
い成形体を、新規な成形材料から、例えば射出成形又は押出成形により製造する
ことができる。
新規な成形材料は、全ての種類の付形された製品の製造、例えば、射出成形又
は押出成形による製造に極めて適している。これらは、更に熱成形又はブロー成
形法によるフィルムおよび半製品の製造に使用することができる。
[実施例]
新規成形材料1、2及び3、そして比較用の成形材料V1及びV2を、下記の
成分A)〜F)を用いて製造し、試験する。
成分A)
平均分子量(Mw)が40000g/モルのポリ−2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル
成分B1)
9重量%のポリブタジエンを含み、発泡粒子モルホロジーを有し、軟質成分の
平均粒径が1.9μmである耐衝撃性ポリスチレン。硬質マトリックスのVZは
80ml/g(23℃)トルエン中で0.5%濃度)であった。
成分B2)
11重量%のポリブタジエンを含み、発泡粒子モルホロジーを有し、軟質成分
の平均粒径が1.9μmである耐衝撃性ポリスチレン。硬質マトリックスのVZ
は80ml/g(23℃)トルエン中で0.5%濃度)であった。
成分C)
レソルシノールジホスフェート、例えばFyroflex RDP(Akzo)
成分D)
膨張性グラファイト、例えばSigraflex FR 90-60/80
成分E)
SEBSブロックゴムKraton G 1650(Shell AG)
成分F)
ブラックパール880カーボンブラック(ポリスチレン中15%濃度のバッチ
として;VZ=80ml/g、トルエン中で0.5%濃度(23℃)で)
[熱可塑性成形材料の製造]
成分A)〜F)を、2軸スクリュー押出機(ZKS30、Werner & Pfleiderer社製
)の中で240℃にて混合し、混合物を押し出し、そして押出物を冷却し、粗砕
した。
得られた乾燥顆粒を、240〜260℃で処理して、円形ディスク、UL94
用の平らな棒(試験片)、及び標準の小さな棒(試験片)を得た。
損傷エネルギーWsを、DIN53443に従い23℃にて測定した。サンプ
ルの耐熱変形性を、49.05Nの力及び1時間当たり50Kの温度上昇でDI
N53460に従い、標準の小さな棒を用いて測定されたヴィカット軟化温度に
より、決定した。
難燃性及びしずく化挙動を、UL94に従い、1/16”厚さの棒について測
定した。上記燃焼時間は2回の着火の燃焼時間の合計である。
熱可塑性成形材料の組成及び性質を表1に列記する。
試験により、耐しずく化剤としての成分D)の驚くべき優れた効果が、示され
ている。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成10年3月27日(1998.3.27)
【補正内容】
請求の範囲
1.A)少なくとも1種のポリフェニレンエーテル、
B)少なくとも1種のビニル芳香族重合体、及び
C)少なくとも1種の赤燐以外の防炎剤
を含む難燃性の熱可塑性成形材料であって、
更にD)上記成形材料のしずく化に対する抵抗性が向上する膨張性グラファイ
トを多量に含む熱可塑性成形材料。
2.発泡性グラファイトが、約0.5〜約10重量%の量で存在する請求項1に
記載の成形材料。
3.成形材料の合計重量に対して、
A)5〜97.5重量%のポリフェニレンエーテル、
B)1〜93.5重量%のスチレン重合体、
C)1〜20重量%の防炎剤、
D)0.5〜10重量%の膨張性グラファイト、
E)0〜50重量%の耐衝撃性改良剤、及び
F)0〜60重量%の慣用添加剤
を含む請求項2に記載の成形材料。
4.成分D)が、グラファイト及び不活性化合物からなり、その遊離がほぼ大気
圧下、約240℃で起こるインターカレーション化合物である請求項1〜3のい
ずれかに記載の熱可塑性成形材料。
5.不活性化合物の量が、成分D)に対して少なくとも10重量%である請求項
4に記載の熱可塑性成形材料。
6.不活性化合物が、H2O、CO2、SO3及びN2から選ばれる請求項5に
記載の熱可塑性成形材料。
7.使用される防炎剤が、レソルシノールジフェニルホスフェート又はヒドロキ
ノンジフェニルホスフェートである請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性成
形材料。
8.難燃性の成形体、繊維及びフィルムを製造するために請求項1〜7のいずれ
かに記載の成形材料を使用する方法。
9.請求項1〜7のいずれかに記載の成形材料を用いて製造された難燃性の成形
体、繊維及びフィルム。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
D01F 6/88 D01F 6/88
(72)発明者 ヴァイス,ロベルト
ドイツ国、D―67281、キルヒハイム、ト
リフトヴェーク、25
(72)発明者 ヘックマン,ヴァルター
ドイツ国、D―69469、ヴァインハイム、
ガイエルスベルクシュトラーセ、2
(72)発明者 ヒングマン,ローラント
ドイツ国、D―68526、ラーデンブルク、
シュタールビュールリング、54
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.A)少なくとも1種のポリフェニレンエーテル、 B)少なくとも1種のビニル芳香族重合体、及び C)少なくとも1種の防炎剤 を含む難燃性の熱可塑性成形材料であって、 更にD)上記成形材料のしずく化に対する抵抗性が向上する膨張性グラファイ トを多量に含む熱可塑性成形材料。 2.膨張性グラファイトが、約0.5〜約10重量%の量で存在する請求項1に 記載の成形材料。 3.成形材料の合計重量に対して、 A)5〜97.5重量%のポリフェニレンエーテル、 B)1〜93.5重量%のスチレン重合体、 C)1〜20重量%の防炎剤、 D)0.5〜10重量%の膨張性グラファイト、 E)0〜50重量%の耐衝撃性改良剤、及び F)0〜60重量%の慣用添加剤 を含む請求項2に記載の成形材料。 4.成分D)が、グラファイト及び不活性化合物からなり、その遊離がほぼ大気 圧下、約240℃で起こるインターカレーション化合物である請求項1〜3のい ずれかに記載の熱可塑性成形材料。 5.不活性化合物の量が、成分D)に対して少なくとも10重量%である請求項 4に記載の熱可塑性成形材料。 6.不活性化合物が、H2O、CO2、SO3及びN2から選ばれる請求項5に 記載の熱可塑性成形材料。 7.使用される防炎剤が、レソルシノールジフェニルホスフェート又はヒドロキ ノンジフェニルホスフェートである請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性成 形材料。 8.難燃性の成形体、繊維及びフィルムを製造するために請求項1〜7のいずれ かに記載の成形材料を使用する方法。 9.請求項1〜7のいずれかに記載の成形材料を用いて製造された難燃性の成形 体、繊維及びフィルム。
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| DE19621732A DE19621732A1 (de) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | Flammwidrige thermoplastische Formmassen mit verbesserter Tropffestigkeit |
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