JP2000511016A - 偏波に感応しない量子暗号用の方法および装置 - Google Patents

偏波に感応しない量子暗号用の方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 鍵を安全に配送するための量子暗号法を使用する通信システム。単光子信号が位相変調され、1対の時多重伝送路上を伝送される。この伝送路の所定の1つにおける各もとの単光子信号と共に複製信号が伝送される。この複製単光子信号は同様に変調され、かつ直交する方向に偏波される。受信機において、2つの伝送路の出力が干渉計のように結合される。直交する方向に偏波された信号の影響を結合することにより、単一の偏波に感応しない測定が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】 偏波に感応しない量子暗号用の方法および装置 本発明は、安全にデータを通信するための(セキュリティ通信用)システムに 関する。とくに、本発明は量子暗号技術として知られている技術に関する。これ は、たとえば光ファイバLAN上で、あるいは広帯域の光遠隔通信システム用の アクセスネットワーク中で使用するのに適した技術である。 量子暗号技術では、データは送信機において符号化され、受信機においてある 特定のアルゴリズムを使用して復号化され、このアルゴリズムは、認可されてい るか否かにかかわらず、システムの全ユーザが自由に利用できるものである。シ ステムの安全性(セキュリティ)は、認可されたユーザだけが利用可能なアルゴ リズムへの鍵に依存する。このため、この鍵は、安全な量子チャンネル、すなわ ち単光子信号によって運ばれ、非古典的な性質を示すチャンネルで以下にさらに 説明するものを介して配送される。その後、送信機と受信機が、公開チャンネル として知られている別のチャンネルを介して通信し、送受信されたデータを比較 する。送信された鍵を傍受している盗聴者が存在すると、受信されるデータの統 計が変化し、しかもこの変化は検出可能である。したがって、データの統計にお いてこのような変化が生じなければ、その鍵は安全であることが分かる。その後 、このようにして設定された秘密鍵は、送信機と受信機との間で続けられる通信 の暗号および解読に使用される。安全性を高めるために、既存の鍵が新しく生成 された鍵と周期的に交換されてもよい。 近年、量子暗号技術の実際的な適用の開発が熱心に進められてきている。たと えば、本出願人の初期の国際特許出願WO95/07582号明細書には、鍵配 送のために量子暗号法を使用する種々の多重アクセスネットワークが記載されて いる。この出願明細書に記載されているように、単光子信号は、偏波(分極)変 調もしくは位相変調を使用して符号化される。位相変調の場合、好ましい方法は 、マッハ・ツェンダー構造を使用することであり、そこでは差分変調が1対の伝 送路をまたいで与えられ、その伝送路の出力が復調器/検出器において干渉計の よ うに結合される。実際、単一の物理的リンクだけが、送信機と受信機の間では利 用可能なので、伝送路の1つに対応した信号に遅延を与えることにより、2つの 通路がリンクをまたいで時多重される。この技術は文献(P.D.Townsend et al., ”Secure optical communications systems using quantum cryptography”,Phi l.Trans.R.Soc.Lond.A(1996)354 805-817)にさらに詳細に説明されている。 今日まで提案され、あるいは実施されている全ての量子暗号システムは、本質 的に偏波感応性である。比較的短いリンクを介した実験室システムでは、これは 問題ない。しかしながら、30km以上のファイバリンクを使用して、実際に技 術を実施するとなると、このシステムの偏波感応性のために多くの問題が生じる 。光信号は定義づけされた偏波状態でリング中に注入され、リンクを通過してい るときに、時間的に変化する温度応力が生じさせる複屈折、またはその他の環境 要因の結果として偏波のランダムな変化の影響を受けることになる。このリンク の他端にある受信機は偏波感応性なので、受信機への入力において固定した偏波 状態を維持するために積極的な偏波制御を使用するか、あるいはその代りに、こ のシステム全体にわたって偏波保存光ファイバを標準的な光ファイバと置換する ことが必要である。これらいずれの方法も、システムの費用および複雑さ、ある いはその一方を望ましくないほど増加させる。 本発明の第1の特徴によると、 (a)単光子信号を位相変調し、 (b)この単光子信号を1対の時多重伝送路上を伝送し、 (c)その時多重伝送路の各対においてもとの単光子信号と共に複製の単光子 信号を伝送し、ここでこの複製の単光子信号は各もとの単光子信号と同様に変調 されており、かつ各もとの単光子信号に対して直交する方向の偏波となっており 、 (d)もとのおよび複製の両単光子信号からの影響を含む時多重伝送路の出力 を干渉計のように結合し、それによって偏波に感応しない測定をするステップを 含む量子暗号法を使用する通信方法が提供される。 本発明は、伝送リンク上での偏波の変化に対して感応しない量子暗号法を初め て提供している。これは、1対のパルスを各時多重伝送路によって伝送すること によって達成される。本明細書中で“もとの”および“複製”パルスと呼ばれる このパルスは、等しく位相変調され、かつ直交する方向の偏波とされ、時間ドメ インで分離している。これらは、単一のソースからのパルスを複製することによ って生成されることができるが、本発明は、独立的で恐らく互いにコヒーレント なソースから“もとの”および“複製”パルスが得られる形態も含んでいる。こ のパルス対が分解されて、検出器において単一の測定を与えるようにするときに 、一方のパルスにおける偏波変化の影響が、他方のパルスからの影響の相補的な 変化によって補償される。以下、このメカニズムをさらに詳細に説明する。本発 明によって、伝送リンクに対する偏波保存ファイバまたは積極的な偏波制御が不 要であり、同時に、ほぼ安定した状態で、かつ環境的なストレスから独立したビ ットエラーレートをリンク横断時に提供する量子暗号法が使用できる。したがっ て、本発明により、量子暗号法を使用する堅牢で経済的な実用的なシステムがそ の安全性を高めることが可能となる。 この方法では、単光子信号を位相変調するステップに続いて単光子を直交する 方向の偏波とされた2つの成分に分割して、2つの成分の一方を選択的に遅延し 、それによってもとのおよび複製単光子信号を時間ドメインで分離させるステッ プが行われることが好ましい。このステップは、ある長さの偏波保存ファイバ中 を単光子信号を通過させる方法によってとくに効果的に実行される。ファイバの 軸が信号の偏波面と45°を成している場合、この信号は直交する方向の偏波と された等しい大きさの2つの成分に分離されることとなり、これらの成分はPM ファイバを通って伝搬するときに時間的に分離している。複製パルスは、別の技 術で生成できる。たとえば、送信機の出力側のカップラの使用されていない第2 の出力ポートから複製信号を得てもよい。 もとのおよび複製信号の時間ドメインにおける分離は、単光子信号を復調して 検出するステップで使用される単光子検出器の応答時間より小さいことが好まし い。その場合には、信号対雑音比の不利な条件をさらに課せられることなく、こ の検出器が2つの偏波成分からの影響を統合することとなる。 位相変調された単光子信号は、多重アクセスネットワーク上に出力され、この 多重アクセスネットワークに接続されている複数のユーザのそれぞれに対して、 復調および検出ステップが実行されることが好ましい。 通常の技術では、多重アクセスネットワーク環境において、偏波制御がとくに 大きい問題となる。これは、このような環境では、複数の受信機のそれぞれがそ れ自身の偏波制御システムを必要とするためである。したがって、各受信機は初 期化過程を行って、はじめから偏波状態を適切に設定しなければならず、また量 子チャンネル上を伝送しているあいだその偏波状態を維持しなければならない。 したがって、この環境において本発明を利用するシステムを使用することがとく に有効である。 本発明の第2の特徴によると、 (a)単光子信号のソースと、 (b)単光子信号を変調する位相変調器と、 (c)位相変調器の出力を受信機に接続する1対の時多重伝送路と、 (d)時間ドメインで各もとの単光子信号から分離されている複製の単光子信 号を各時多重伝送路中において各もとの単光子信号で伝送する手段と、ただしこ こでもとの単光子信号と同様に変調され、かつもとの単光子信号に対して直交す る方向の偏波とされているものとし、また、 (e)もとのおよび複製の両単光子信号からの影響を含む時多重伝送路の出力 を干渉計のように結合して、単一の偏波に感応しない測定をするように構成され た復調および検出段とを具備している量子暗号法を使用する通信システムが提供 される。 本発明の第3の特徴によると、 時間ドメインで互いに分離しており、同様に変調され、互いに直交する方向に 偏波されているもとのおよび複製の単光子信号を含んでいる量子暗号通信システ ムにおいて使用される信号が生成される。 本発明はまた、送信機システムおよびその動作方法、並びに受信機およびその 動作方法を含む。 以下、本発明を使用するシステムを添付図面を参照して例示によって詳細に説 明し、従来技術と対比する。 図1は、量子暗号技術を使用する従来技術の通信システムの概略図である。 図2aおよび2bは、図1のシステムにおける受信機の出力を示すグラフであ る。 図3aおよび3bは、偏波回転に対するビットレートとビットエラーレート( BER)との関係を示すグラフである。 図4は、複製の単光子パルスを生成するための偏波保存ファイバの使用を示す 概略図である。 図5は、本発明を使用するシステムの第1の実施形態の概略図である。 図6は、図5のシステムにおける伝送リンク上の信号を示す図である。 図7は、図6のシステムにおける受信機の出力を示すグラフである。 図8は、本発明を使用するシステムの第2の実施形態の概略図である。 図9は、量子暗号技術を使用する通信方法のフロー図である。 図10は、本発明を使用するシステムの別の実施形態の概略図である。 図11は、本発明のプレーナシリカ構造において使用される基板の断面である 。 図12は、プレーナシリカ構造を使用する送信機の第1の実施形態である。 図13は、プレーナシリカ構造を使用する送信機の第2の実施形態である。 図14は、プレーナシリカ構造を使用する送信機である。 図15は、2個の単光子ソースを含むシステムの部分を示す概略図である。 図1に示されているように、マッハ・ツェンダー構造を使用する通常の量子暗 号システムは、伝送ファイバ3によって結合された送信機1および受信機2を含ん でいる。送信機1は単光子ソースを含み、この例ではこの単光子ソースがレーザ4 と減衰器5とによって用意される。レーザ4によってパルス化された光信号出力は 、各時間スロット中に存在する光子の個数は一般にせいぜい1個であり、平均す ると1個よりはるかに少ないように減衰器5によって減衰される。代りに、パラ メータ増幅器ソースから単光子パルスを得てもよい。ソースの両型式は、必要な 量子的特質を示すパルスを生成する。この明細書において使用されている“単光 子パルス”という用語は、その生成方法にかかわらず、このような全てのパルス を示す。 減衰されたレーザからの単光子パルスは、最初に50/50ファイバカップラ 6を通過する。このカップラは、変調器セクション7の2つのアームにパルスを分 割する。変調器セクション7の一方のアームは、偏波制御装置が前にある位相 変調器を含んでいる。この偏波制御装置は、一般的にそうであるように、変調器 が偏波依存性である場合に必要である。他方のアームは、第1のアームに関して 時間遅延を生じさせるために短いファイバループを含む。この他方のアームはま た、偏波制御装置82を含み、この装置82はそのアーム中の光を、第1のアームの ものに直交する偏波状態に設定するために使用される。変調器セクションの2つ のアームは、第2の50/50ファイバカップラ9によって伝送ファイバに結合 される。 受信機では、送信機のものとほぼ相補的な構造が使用される。受信機への入力 では、偏波分割器10が、伝送ファイバからの信号を受信機変調器セクション11の 2つのアームに結合する。これは、送信機におけるように、一方のアームにおい て対の偏波制御装置および位相変調器を含み、それが基準面内に偏波している信 号を受信し、また他方のアームに遅延ループと別の偏波制御装置とを含んでいる 。遅延ループは、送信機中の遅延ループと大きさが同じであり、送信機の2つの アームからのパルスを時間的に整列する。同時に、偏波制御装置は、受信機の2 つのアーム中の信号を同じ偏波状態にする。その後、2つのアームからの信号は 、50/50カップラにおいて結合され、与えられる位相変調に応じて構成的ま たは破壊的に干渉する。パルスが伝送リンク上でそれらの偏波状態を維持してい る理想的な場合において、この干渉は、実質的に完全なもの(すなわち、1に近 い干渉縞の可視度)となるであろう。信号は、ファイバカップラ14の2つの出力 ポートの一方または他方から出力される。各出力ポートに個々の検出器を設けて もよい。便宜上、この例のように、単一のアバランシェ光ダイオードを光検出器 として使用してもよく、それはさらに短い時間ループを使用して時間ドメインで 分離された2つの出力ブランチを備えている。 上述の通常のシステムは、本質的に偏波感応性をもつ。受信機において、偏波 分割器が、それらの偏波状態にしたがって受信機の2つのアームに信号を分割し 、基準面に対して直交する方向に偏波された先頭のパルスを受信するブランチに おいてのみ遅延を与える。しかしながら、送信機とファイバとの間でリンクを通 って伝送しているあいだに、パルスが偏波状態のドリフトの影響を受けた場合、 送信機からの先頭のパルスの成分は、受信機の下方アーム、すなわち、遅延ルー プ を持たないアームに入り、主出力信号より前に出力に現れることとなる。同様に 、偏波ドリフトの結果、はじめに基準面に対して平行に偏波した信号、換言する と、送信機においてはじめに遅延された信号の成分は、受信機中の上方ブランチ 、すなわち遅延ループを含むブランチに現れ、さらに遅延されることになる。そ の後、この成分は、光子カウントの主ピークの後に続く後続の(トレーリング) サイドピークとして出力信号において現れる。 偏波ドリフトの影響が図2に示されており、そこには通常のシステムからの出 力が理想的な偏波とそうでない偏波の両ケースで示されている。時間データは、 ランダム鍵シーケンスの伝送中に記録された検出事象を示し、ヒストグラムはこ のような伝送の1つまたは複数のものの平均を示している。APDによって生成 された各パルスが時間インターバル測定をスタートし、それは第1の後続するク ロックパルスによって終了される。内容がここにおいて参照とされている本出願 人の別出願の国際特許出願WO95/07582明細書に記載されているように 、量子チャンネル上を信号を伝送する前に、多光子同期信号が送信機から受信機 に伝送される。システムクロックは、このようにして送信機中のレーザへの電気 パルスドライブと同期され、それによって光子検出事象が、幅τの水平帯域に存 在する明確なインターバルを有し、ここでτはAPD応答時間である。システム の最後のマルチプレクサ段における遅延ループは、干渉計の“0”および“1” 出力ポートから到達した光子が異なるインターバル値を生成し、それによって時 間的に区別されることを確実にする。APDの暗カウントはレーザソースと同期 されず、したがってランダムなインターバル値を生成する。フォトカウント帯域 外にある暗カウントは排除されるが、この帯域内に入って来る比較している部分 は鍵伝送でエラーを生じさせる。図2の上方のグラフに示された理想的な偏波の 場合において、受信機に到達した全ての光子は干渉し、フォトカウントヒストグ ラムにおいて2つのピークしか観察されない。下方のグラフに示されている理想 的でない場合、多数の光子が干渉しない付随のピークにたどりつく。したがって 、偏波ドリフトの影響は、主信号ピークのレベルを低下させ、かつサイドピーク のレベルを増加することによって受信機において信号対雑音比を減少させるもの である。観察されるビットエラーレートは盗聴者に漏れた情報量の尺度として使 用 されるため、これは、量子暗号システムにとって重大な問題となる可能性が高い 。 偏波ドリフトが原因の高い背景エラーレートは、盗聴者を検出する能力を制限し 、そのためにシステムの安全性が妥協される可能性が高い。さらに、受信機にお ける信号の劣化は、伝送リンク中の偏波ドリフトが変化するにしたがってランダ ムに変化する傾向がある。したがって、上述した本出願人の別出願の国際特許出 願明細書に記載されているように、伝送リンクの出力において積極的な偏波制御 が要求される。 偏波ドリフトの影響を計算するために、システム中のビットエラーレートBE Rに対して以下の式を使用する: BER=[Df+(1/2)(1−V)PLηcos2θ]/(Df+PLηc os2θ) ここで、Dは検出雑音による単位時間当たりのカウントの数であり、fはフォト カウントウインドウ内のカウントの分数であり、V(近似的に1)は、干渉縞の 可視度であり、Pは送信機から出な単位時間当たりの光子の平均数であり、Lは ファイバおよび光学部品中での損失によるシステム伝送係数であり、ηは検出器 の量子効率である。余弦項は、角度θによりパラメータで表された偏波ドリフト 後の主干渉ピーク内のパルス成分の大きさを表している。分子中の2つの項は、 検出器雑音および不完全な干渉縞の可視度によって生じるエラーレートをそれぞ れ表し、分母は、このシステムについて受取られたビットレートである検出ウイ ンドウ中の合計カウント率を表している。この結果は、D=104s-1,f=5× 104,V=0.98,P=105s-1,L=0.08およびη=0.12のパラ メータ値として図3に示されており、これらはMarand氏およびTownsend氏による 文献(Opt.Lett.,20,1697[1995])に記載された実験を表している。θが増加す るにしたがって、ビットレートおよびBERの両方が周期的に変化する。BER ピークでは、図2に示されている主フォトカウントピークは消えてしまい、全て の光子が付随のピークで検出されるであろう。安全な量子鍵配送は、たとえば≦ 0.1の比較的低いBERでのみ実現できる。したがって、積極的な偏波制御を 行わない場合、通常のシステムは大きい鍵伝送率変化を示し、周期的に安全では なくなることが明らかである。 図4は、本発明を使用するシステムの第1の実施形態を示す。従来のシステム と比較すると、その送信機は、時間遅延され値パルス対が共通(co)偏波され て、ある長さの偏波保存(PM)ファイバを通過した後、伝送リンクに入る点で 修正されている。図5に示されているように、パルス対は、PMファイバの高速 および低速の複屈折軸に対して45°で偏波され、異なる偏波速度が時間で分離 されることとなるパルスの直交する偏波成分を生じさせる。45°の入射角にお いて、2つの成分は大きさが等しく、したがって偏波ドリフトのエラーレートに 対する全体的な影響は実質的にゼロである。別の入射角では、2つの成分の大き さが異なり、このエラーレートは偏波ドリフトに対してある感応性を示す。最初 の45°から角度がずれるにつれて、それ以外の角度ではシステムにおいて雑音 レベルが概して低いため、その影響が実効ビットレートを低下させる。この角度 がさらに45°からずれると、エラーレートが急に増加し始める。この感度は入 射角が0°または90°になるまで、換言すると、偏波の平面がファイバの高速 軸または低速軸の一方に一致するまで増加する。単一の成分だけが伝送され、そ のため偏波ドリフトに対する感度が、従来のシステムで見られる程大きくなる。 したがって、ファイバの軸と入力信号の偏波の平面との間の角度は45°である が、それが無理ならば、ほぼ20°乃至70°の範囲内にあることが好ましく、 さらに好ましい範囲は35°乃至55°である。2次時間遅延t2はAPD応答 時間td(一般に300乃至500ps)より小さく、比較パルス幅τp−50p sより大きいように選択される。市販のPMファイバのほとんどにおいて、〜1 50mのファイバにより150psの遅延を得ることができる。1次時間遅延t1 は、一般に500ps乃至3nsである。図4において//および⊥符号の端部 で示した偏波基準面は、PMファイバの後45°回転されることに留意されたい 。 直ぐ前の段落で説明した構造を使用すると、送信機の一方または他方のアーム から出力された各信号について、短い遅延で分離され、かつ直交する偏波状態の 1対の同様に位相変調されたパルスが伝送される。したがって、この送信機によ って出力されたパルスの全体的なパターンは、図6に示されたものとなる。 受信機において、積極的な偏波制御は全く必要ない。代りに、信号は偏波素子 を通過し、その後50/50カップラによってこの受信機における2つのアーム に分割される。システムに対するフォトカウント分布(distribution)は、従来シ ステムの理想的でない偏波の場合について図2に示したものと同じである。しか しながら、主ピークと付随のピーク振幅の割合は、伝送ファイバから出力された 全ての偏波状態に対して2である。これは図4に示された状況から容易に理解で き、図4では、直交するパルス対の一方(たとえば、先行する対)が、受信機ヘ の入力部で偏波素子によって完全に遮断されている。偏波がドリフトすると、全 体的なカウント率が一定のままであり、先行するパルス対から影響の減少が、偏 波素子によって前に遮断された後のパルス対からの影響の増加によって補償され る。先行するパルス対と後のパルス対との間の2次遅延t2は、APD応答時間 tdより小さく選択されているため、フォトカウントピークの全体的な形状は変 わらない。t2<tdを維持することによって、フォトカウントウインドウがそれ らの最小値(すなわちτd)に維持され、したがって信号対雑音比が最大にされ る。このシステムでは、鍵伝送率および背景エラーレートが伝送ファイバ中の偏 波ドリフトから独立しており、したがって積極的な偏波制御は全く必要ないこと に留意されたい。図4に示されている別の偏波制御装置は、送信機および受信機 中の短い長さのファイバが重大な環境乱れから隔離することが原理上はできてい るので、静的である。しかしながら、もっとコンパクトで安定した構造のために 、偏波保存(PM)ファイバで送信機および受信機中の全てのファイバを置換し たり、あるいは構造全体を単一のプレーナシリカチップ導波体(導波路)から製 造する(以下詳細に説明する)ことができる。 図10は、本発明を使用するシステムの別の実施形態を示す。この実施形態で は、PMファイバを使用してパルスを複製する代りに、送信機変調セクションの 出力側の50/50ファイバカップラの、この場合以外は使用されない第2の出 力ポートから複製信号が得られる。その後、この第2の出力ポートから得られた 複製信号は、偏波制御装置を含むブランチ101を通過し、この偏波制御装置がも との信号に直交するようにその偏波状態を変化させる。その後、複製信号は、も との信号に関して短い遅延を付加されて、別の50/50ファイバカップラを介 して主信号路に再び結合される。この付加的な遅延によって、2次遅延tsが生 成される。 上述されたシステムを構成する際に、パルスが異なる伝送路を通過するときに 、異なる偏波状態でのそれらパルスの相対的な位相シフトを考慮する必要がある 。各50/50ファイバカップラは、π/2の相対位相シフトをその2つの出力 に与える。2つの直交する方向に偏波された信号に対する交差結合(cross-coupl ing)の数を合計し、π/2と乗算することによって、基準面に平行に偏波したパ ルスは、カップラによる相対位相シフトπを有し、一方直交する方向に偏波され たパルスは、相対位相シフト0を有することが認められる。相対的な位相シフト は、受信機においてそれ以上導入されない。これは、平行に偏波された対に対し て干渉が構成(積極)的である場合、直交する方向に偏波された対に対してそれ は破壊的(消極)であることを意味する。したがって、図7に示されているよう に、平行な対および直交する対のそれぞれによる2つのピークを区別し、直交す るチャンネルによって運ばれたデータに関して平行なチャンネルによって運ばれ た鍵データを反転する必要がある。 このシステムを構成するために使用される技術は一般に、本出願人の上述され た国際特許出願に記載されたものと類似していてもよい。とくに、送信機ソース は、利得切替え(gain-switched)半導体レーザを含んでいてもよく、このレーザ はDFBまたはファブリィ・ペローデバイスおよび減衰器であってもよい。その 受信機中の単光子検出器は、文献(PD Townsend et al,Electronics Letters,29 ,634(1993))に記載されているように、ブレークダウンを越えてバイアスされ、 かつ受動クェンチング状態においてガイガー(Geiger)モード(ガイガカウンタの 動作と似た動作モードで、各入射フォトンがAPDのなだれをトリガする)で動 作するアバランシェ・フォトダイオード(APD)であってもよい。400乃至 1060nmの波長範囲では、SPCM−100−PQ(GE Canada ElectroOpt ics)のようなシリコンAPDが使用可能であり、一方1000乃至1550n mの波長範囲では、NDL 5102pまたはNDL5500p(NEC)のよ うなゲルマニウムまたはInGaAsデバイスを使用することができる。図8に 示されているように、受信機はまたマイクロプロセッサ制御装置を含んでいても よく、このマイクロプロセッサ制御装置は弁別器/増幅器回路を介してAPD の出力を受信し、また適切な場合、ビット値を反転する。制御装置はまたAPD バイアス電源だけでなく、電子フィルタ84および局部発振器85を含んでいてもよ い。電子フィルタは、伝送リンクを介して伝送された同期パルスに応答してAP Dによって出力された信号の周波数スペクトルの第1の高調波を分離するために 使用される。これは、局部発振器をロックするために使用されるパルス周波数で 正弦波信号を発生する。この局部発振器の出力は制御装置82で受信され、量子伝 送対象に対するタイミング基準を提供する。 送信機および受信機における位相変調器は、たとえば1乃至10MHzで動作 するリチウムナイオベートまたは半導体位相変調器である。適切なリチウムナイ オベートデバイスは、IOC PM1300として市販されている。 送信機および受信機における使用に適し、かつ上述した実施形態の最後のもの において、2次遅延インターバルで分離された直交パルスを生成するために使用 されるブランチで使用するのに適した偏波制御装置は、BT&D/HP MCP 1000として市販されているものである。50/50カップラは、SIFAM 社からモデルP22S13AA50として販売されている融着ファイバデバイス である。 この送信機および受信機の構造は、モノリシックまたはハイブリッド集積技術 を使用して製造されてもよい。この方法では、必要とされる素子の全てを結合し て単一のコンパクトなデバイスまたはチップにするために半導体マイクロ製造技 術が使用される。このデバイスの安定性はまた改良され、製造費用が潜在的に大 幅に減少される。送信機および受信機において光路を規定するために必要なプレ ーナ導波体構造は、たとえばSiまたはInGaAsP合金、ガラス、LiNi O3あるいはあるハイブリッド構造等の半導体上に配置されてもよい。図11は 、シリコン基体上に製造されたシリカガラス導波体の断面を示しており、それは この適用に対する有望な候補である。この構造は、SiO2コア110と、SiO2 クラッディング111と、シリコン基体112とを含んでいる。この構造において、S iO2導波体のコアおよびクラッド領域の屈折率は、たとえば堆積中にP,Bま たはGeのようなドーパントの含有によって制御される。適切なプレーナシリカ 製造技術およびデバイス構造は、文献(M.Kawachi氏によるOptica1 and Q uantum Electronics,22,391 (1990)およびT.Miyashita氏他によるSPIE volume99 3,Integrated Optical Engineering VI(1988))に記載されている。 図12、13,14には、プレーナ導波体構造上に配置された送信機および受 信機の実施形態が示されている。この送信機において、レーザと吸収変調器とは 、示されているように導波体構造に直接結合されてもよいし、あるいは隔てて配 置され、ファイバによって結合されてもよい。その代りに、半導体ベースの構造 において、これらの素子はプレーナチップ中に直接製造されてもよい。吸収変調 器は、cwレーザソースからパルスを生成して、受信機を出たパルスの平均光子 数(一般に〜0.1)を制御する外部変調器として使用できる。なお、この吸収 変調器は1以上の半導体電気・吸収デバイスから構成されていてもよい。このプ レーナ構造がシリカ導波体を使用して製造された場合、活性の位相変調器が熱光 学効果または電気・光効果のいずれかを使用でき、この電気・光効果は電界ポー リングによってガラス中でゼロでないようにできる[たとえば文献(X.-C.Longe tal.,Photonics Technology Letters,8,227,1996)を参照]。熱光学効果の場合 、位相変調器駆動電極は薄膜ヒータの形態を取り、そのデバイスは、導波体およ び基体材料の熱伝導率によって制限される〜10kHzの最大動作周波数をもて る可能性がある。他方、与えられた電界を介して位相変調が発生する有極性(pol ed)デバイスでは、1GHzよりはるかに高い動作周波数が見込まれる。その代 りに、導波体は、Siのような半導体から製造されてもよく、この場合、位相変 調に必要な屈折率変化は、導波体の1つ上に、またはその近くに製造された電気 的に活性のデバイス中のキャリア分布を変化させることによって発生される。図 12に示されている送信機は、ある長さの外部PMファイバを使用して、第1の ファイバベースの実施形態に対して上述した直交方向に偏波されかつ時間遅延さ れた2つのチャンネルに出力パルスを分離する。図12において、示されている 別の素子は、レーザ121、吸収変調器122、Yカップラ125、遅延ループ124および 電極123を含んでいる。図13に示されている送信機において、外部PMファイ バを使用する代りに、この機能は、一方のアーム中に偏波モード変換器130(T E/TMまたはTM/TE)を含む付加的な遅延段によってプレーナ導波体チッ プ自身の上で実行される。TE/TMモード変換は、LiNiO3導波 体構造において実証されており、この効果に基づく偏波変調器はE-Tek Dynamics 社からモデルAOPC−1310/1550として市販されている。図14に示 されている受信機の構造は、入力導波体中に偏波素子を含んでいることは別とし て、送信機の構造と相補的である。この偏波素子140は、金属膜オーバーレイと して組立てられ、導波体コアに十分に近接していて発生する金属のプラズモンモ ードに結合することができる。この結合は高度に偏波選択性であるため、直交モ ードの一方が強く減衰される。この効果に基づく偏波素子は、現在Sifam社から モデルSP13/15として市販されている。APD検出器144は、図14に示 されている干渉計の導波体の出力上で直接変調されることができ、あるいは、代 りに、単一のAPDが上述されたファイバベースの実施形態のように使用される ように、付加的な導波体遅延段がチップ上に含まれてもよい。図14のデバイス はまた、電極142、遅延ループ141および方向性カップラ143を含んでいる。 上記の本発明の概要に示したように、本発明は、インコヒーレントであっても よい1対の単光子ソースを使用するシステムによって構成されてもよい。この構 造は、図15に示されている。この方式において、2次遅延、すなわちもとのパ ルスと複製パルスとの間の遅延は、2つのソース間の通路長の差によって設定さ れる。換言すると、2次遅延は、レーザ1に接続された第1の入力ブランチ152と 、レーザ2に接続された第2の入力ブランチ151との長さの差によって決定される 。送信機アームの一方における位相変調器は、偏波独立性でなければならない。 その入力ブランチは共に減衰器150を含んでいる。このような送信機構造を使用 した場合、その受信機は図1に示されている従来の受信機と同じ設計を有するこ ととなる。この受信機は、上述した他の実施形態のようにその入力に50/50 カップラと、それに続く偏波素子フィルタを含むのではなく、偏波分割器を含ん でいる。 説明を容易にするために、記載された例ではこれまで簡単なポイント・ツー・ ポイントリンクが使用されているが、本発明はこの方式での使用に限定されず、 実際、上記の本出願人の別出願の国際特許出願明細書に記載されているように多 重アクセスネットワークによって使用されることが多い。図8はネットワーク上 の異なる位置にある2個の受信機に送信機を結合するツリー構造を有するネット ワークの一例を示す。本出願人の初期の特許出願明細書に記載されているように 、単光子信号はネットワーク上でランダムにブランチし、この性質(behaviour) を使用して、異なる各鍵が異なる受信機に対して設定される。その受信機または 各受信機への入力において偏波フィルタPFを使用して、第1の実施形態におけ る偏波分割器の動作に類似した方法で2つの異なる偏波成分を分解する。 単光子信号が送信機とその受信機または各受信機の間を通過した後、この送信 機と受信機は公開状態(public discussion phase)に入り、このフェーズにおい ては、個々の単光子信号、並びにそれらの送信状態および受信状態は、それらが 検出および伝送された時間スロットによって識別される。このプロセスの終了時 、この送信機およびこの受信機または各受信機は、互いに秘密の鍵を所有してい る。ネットワーク上に1以上の受信機が存在する場合、プライバシー増幅によっ て適当にほぼゼロに減少することができる小さい確率を除いて、各端末はそれ自 身を除く他の鍵のことは全く知らない。 この公開状態の後、この鍵が暗号化に使用され、その送信機とその受信機また は各受信機との間においてデータを安全に伝送することができる。 上述した公開状態は、恐らく明るい多光子信号を使用して同じネットワークに よって実行されてもよいし、あるいは別の独立した通信チャンネルによって実行 されてもよい。プライバシー増幅は、文献(C H Bennet et al”Experimental Q uantum Cryptograpy”,J.Cryptograpy,5,3(1992))に記載されている過程である 。プライバシー増幅によりその送信機および受信機は確実に同じ鍵で終わり、ま た盗聴者または別の端末に漏洩した鍵情報は、任意に1ビットの適当なほんの一 部である。上で述べた異なる段階は、以下のように要約することができる: (i)送信機(アリス)および受信機(ボブ)が生伝送を行って、異なるベー スからのビットを廃棄する。 (ii)ランダムに選択されたサンプルの公開比較を行い、エラーレートを評価す る。 (iii)公開エラー補正過程がエラー補正鍵を生成する。 (iv)盗聴者(イブ)がその鍵についてどの程度の情報を有しているかを評価す る。 (v)イブが僅かな情報を有している目的とする秘密鍵を取出す(distil)ため にプライバシー増幅を行う。 エラーレートは段階iiiでも測定されるので、段階iiは随意に省略されてもよ い。上述した例において、盗聴者の存在または不存在を判断するために使用する 統計は、単に段階iiおよびiiiの少なくとも一方において測定されるエラーレー トであってもよい。その後、これを予め定められたしきい値レベルと比較する。 しかしながら、さらに複雑な別の統計を使用してもよい。たとえば、本出願人の 別出願WO96/06491号明細書に記載されているように、一致検出を使用 してもよい。最も簡単なものでは、統計的なテストにより、カウント率が予測し たものよりそれ程低くないことをチェックしてもよい。 図9は、上記の段階と、送信機(アリス)と受信機(ボブ)との間のデータの 流れとを示すフロー図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)単光子信号を位相変調し、 (b)この単光子信号を1対の時多重伝送路上を伝送し、 (c)その時多重伝送路の各対においてもとの単光子信号と共に複製の単光子 信号を伝送し、ここでこの複製の単光子信号はそれぞれもとの単光子信号と同様 に変調されており、かつもとの各単光子信号に対して直交する方向の偏波となっ ており、 (d)もとのおよび複製の両単光子信号からの影響を含む時多重伝送路の出力 を干渉計のように結合し、それによって偏波に感応しない測定をするステップを 含む量子暗号法を使用する通信方法。 2.位相変調された単光子信号は多重アクセスネットワーク上に出力され、この 多重アクセスネットワークに接続された複数のユーザのそれぞれに対してステッ プ(d)が実行される請求項1記載の方法。 3.(a)単光子信号を位相変調し、 (b)この単光子信号を1対の時多重伝送路上を伝送し、 (c)その時多重伝送路の各対においてもとの単光子信号と共に複製の単光子 信号を伝送し、ここでこの複製の単光子信号はそれぞれもとの単光子信号と同様 に変調されており、かつもとの各単光子信号に対して直交する方向の偏波となっ ているステップを含む量子暗号法を使用する通信システムにおける送信機の動作 方法。 4.ステップ(a)に続いて、2つの直交する方向に偏波された成分に単光子信 号を分割し、この2つの成分の一方を選択的に遅延し、それによって前記もとの 単光子信号と複製単光子信号とを時間ドメインで分離するステップを含んでいる 請求項1乃至3のいずれか1項記載の方法。 5.分割し、選択的に遅延するステップは、ある長さの偏波保存ファイバ中を単 光子信号を通過させることによって実行される請求項4記載の方法。 6.分割し、選択的に遅延するステップは、集積された導波体構造中を単光子信 号を通過させることによって実行され、この集積された導波体構造はTE/TM またはTM/TEモード変換器を含んでいる請求項4記載の方法。 7.もとのおよび複製信号の時間ドメインでの分離は、偏波に感応しない測定を 行なう際に使用する単光子検出器の応答時間より短い請求項1乃至6のいずれか 1項記載の方法。 8.(a)単光子信号のソースと、 (b)単光子信号を変調する位相変調器と、 (c)位相変調器の出力を受信機に接続する1対の時多重伝送路と、 (d)時間ドメインで各もとの単光子信号から分離されている複製の単光子信 号を、各時多重伝送路中において各もとの単光子信号と共に伝送する手段と、 (e)もとの単光子信号および複製単光子信号の両方からの影響を含む時多重 伝送路の出力を干渉計のように結合して、単一の偏波に感応しない測定をするよ うに構成された復調および検出段とを具備し、 前記ステップ(d)において、複製単光子信号がもとの単光子信号と同様に変 調され、かつもとの単光子信号に対して直交する方向に偏波される量子暗号法を 使用する通信システム。 9.前記単光子信号のソースを複数の受信機に接続する多重アクセスネットワー クを具備している請求項8記載のシステム。 10.復調および検出段には単光子検出器が含まれており、もとのおよび複製信 号の時間ドメインでの分離は、単光子検出器の応答時間より短い請求項8または 9記載のシステム。 11.(a)単光子信号のソースと、 (b)単光子信号を変調する位相変調器と、 (c)使用時に、位相変調器の出力を受信機に接続する1対の時多重伝送路と 、 (d)複製の単光子信号を各時多重伝送路中において各もとの単光子信号で伝 送する手段とを具備し、 ここで、複製単光子信号が時間ドメインでそれぞれもとの単光子信号から分離 されており、もとの単光子信号と同様に変調され、かつもとの単光子信号に対し て直交する方向に偏波されている量子暗号法で使用される送信機システム。 12.位相変調器の出力に接続されており、2つの直交する方向に偏波された成 分に単光子信号を分割し、この2つの成分の一方を遅延し、それによって前記も との単光子信号と複製単光子信号とを時間ドメインで分離するように構成されて いる分割器/遅延段を具備している請求項8乃至11のいずれか1項記載のシス テム。 13.分割器/遅延段は、ある長さの偏波保存ファイバを含んでいる請求項12 記載のシステム。 14.偏波保存ファイバの光軸は、その入力部が単光子信号の偏波の平面に対し て20°乃至70°の角度をなしている請求項13記載のシステム。 15.前記角度は、実質的に45°である請求項14記載のシステム。 16.分割器/遅延段は、TE/TMまたはTM/TEモード変換器を含む集積 された導波体構造を含んでいる請求項8記載のシステム。 17.請求項8乃至16のいずれか1項によるシステムを含んでいる光通信ネッ トワーク。 18.時間ドメインで互いに分離しており、同様に変調され、互いに直交する方 向に偏波されているもとのおよび複製の単光子信号を含んでいる量子暗号通信シ ステムにおいて使用される信号。 19.単光子信号を位相変調し、1対の時多重伝送路上をこの単光子信号を伝送 し、続いて、その時多重伝送路の出力を干渉計のように結合することによって単 光子信号を復調し、検出する量子暗号法を使用する通信方法において、 時間ドメインで各もとの単光子信号から分離されている複製の単光子信号を、 各時多重伝送路中において各もとの単光子信号と共に伝送し、この複製単光子信 号がもとの単光子信号と同様に変調され、かつもとの単光子信号に対して直交す る方向の偏波とされ、 復調し、検出するステップにおいて、もとの単光子信号と直交する方向に偏波 された複製単光子信号との両方からの影響を結合することによって、単一の偏波 に感応しない測定をすることを特徴とする量子暗号法を使用する通信方法。 20.単光子信号のソースと、単光子信号を変調する位相変調器と、位相変調器 の出力を受信機に接続する1対の時多重伝送路と、時多重伝送路の出力を干渉計 のように結合することによって受信機において単光子信号の復調および検出を行 う位相復調器および検出器(APD)とを具備している量子暗号法を使用する通 信システムにおいて、 時間ドメインでもとの各単光子信号から分離されている複製単光子信号を各時 多重伝送路中においてもとの各単光子信号で出力する手段によって、この複製単 光子信号が各もとの単光子信号と同様に変調され、 受信機が、もとの単光子信号と直交する方向に偏波された複製単光子信号との 両方からの影響を結合して、単一の偏波に感応しない測定をするように構成され ていることを特徴とする量子暗号法を使用する通信システム。 21.(a)使用時に、互いに直交する方向に偏波されたもとの単光子信号と複 製単光子信号とを伝送する1対の時多重伝送路に接続される光入力と、 (b)もとの単光子信号および複製単光子信号の両方からの影響を含む時多重 伝送路の出力を干渉計のように結合して、単一の偏波に感応しない測定をするよ うに構成されている復調および検出段とを具備している量子暗号通信システムに おいて使用される受信機。 22.(a)1対の時多重伝送路から光信号を受信し、その時多重伝送路の各対 からの光信号がもとの単光子信号と複製単光子信号とを含み、それらが時間ドメ インで分離されており、同様に変調され、かつ互いに直交する方向に偏波されて おり、 (b)もとの単光子信号および複製単光子信号の両方からの影響を含む時多重 伝送路の出力を干渉計のように結合し、それによって偏波に感応しない測定をす るステップを含んでいる量子暗号通信システムにおける受信機の動作方法。
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