JP2000511536A - 食道癌用のタンパク質マーカー - Google Patents

食道癌用のタンパク質マーカー

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Abstract

(57)【要約】 食道腫瘍由来の組織中のタンパク質の、キャリヤー両性電解質(CA)および固定化pH勾配(IPG)法の両者に基づく、コンピュータ化された2-Dゲルの分析は、腫瘍とコントロール組織との間で異なっているタンパク質を明らかにする。

Description

【発明の詳細な説明】 食道癌用のタンパク質マーカー発明の背景 発明の分野 本発明は、食道癌用のマーカーとしてのタンパク質に関する。 食道癌は、死に至る疾患であり、かつ世界規模の最も一般的な10種の癌の一つ である。明らかになっていない理由のために、食道腺癌の発生率における急激な 増加が見られた。前癌性異形性上皮が、胃食道逆流に伴って正常な偏平上皮と置 き換わる、バレット(Barrett's)粘膜と呼ばれる、食道における変化の出現は、 この死に至る癌に関する主な危険因子である。この癌に関連する高い死亡率を低 減するためには、バレット粘膜を診断し、かつ初期段階において、癌への進行の 徴候であるバレット粘膜における変化を同定する、単純化された手段を必要とす るであろう。関連技術の説明 現時点において、食道癌は主として生検により診断される。不幸なことに、該 癌が診断される前に、該癌はしばしば著しく進行している。診断後の生存率は貧 弱なものである。 従って、初期段階あるいは前癌状態における、食道癌の診断に対する要求があ る。該疾患の進行に対応するマーカーを使用して、治療養生を追跡することがで きる。発明の概要 正常な食道、正常な胃粘膜、バレット粘膜由来のタンパク質である2-Dゲルと 食道癌との比較により、種々の源である組織中に、一群のタンパク質が同定され た。これらのタンパク質は、食道癌の病原論に関する情報を与え、かつ治療養生 を追跡するためのマーカーとしての有用性をもつ可能性がある。 また、これらタンパク質を精製し、かつ免疫原として使用して、診断薬として 使用可能な抗体を生成することもできる。該タンパク質と特異的に結合する抗体 を、体液のイムノアッセイで使用して、該タンパク質を検出し、それにより診断 情報および/または治療養生を追跡するための情報を得ることができる。このイ ムノアッセイ法で使用する該体液は血液または血清、尿、唾液、涙液またはその 他の体液のサンプルであり得る。 更に、該タンパク質およびこれら由来の生成物は、治療上の用途をもつ。図面の簡単な説明 第1図は、多くの重要な標識されたスポットをもつ、完全なキャリヤー両性電 解質(CA)ゲルを示す図である。 第2図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット102の回りの領域を示す 図である。 第3図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット109-111の回りの領域を 示す図である。 第4図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット61の回りの領域を示す図 である。 第5図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット112の回りの領域を示す 図である。 第6図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット115および117の回りの領 域を示す図である。 第7図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット118の回りの領域を示す 図である。 第8図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット42、44および120の回り の領域を示す図である。 第9図は、4サンプル由来のCAゲルに関するスポット121の回りの領域を示す 図である。 第10図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット122、123および124の回 りの領域を示す図である。 第11図は、ゲルの四分の1区を示す図である。 第12図は、ゲルの四分の1区を示す図である。 第13図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポットPCNAの回りの領域を示す 図である。 第14図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット29の回りの領域を示す図 である。 第15図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット31の回りの領域を示す図 である。 第16図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット42の回りの領域を示す図 である。 第17図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット44の回りの領域を示す図 である。 第18図は、12サンプル由来のCAゲルに関するスポット5の回りの領域を示す図 である。 第19図は、固定化pH勾配(IPG)ゲルの四分の1区を示す図である。 第20図は、IPGゲルの四分の1区を示す図である。 第21図は、10サンプル由来のIPGゲルに関するスポット29の回りの領域を示す 図である。 第22図は、10サンプル由来のIPGゲルに関するスポット15、51および53の回り の領域を示す図である。 第23図は、10サンプル由来のIPGゲルに関するスポット56の回りの領域を示す 図である。 第24図は、10サンプル由来のIPGゲルに関するスポット57の回りの領域を示す 図である。 第25図は、IPGゲルの四分の1区を示す図である。発明の詳細な説明 実施例1食道癌のキャリヤー両性電解質(CA)に基づく2-Dゲル 27名の患者の、腫瘍組織および正常な食道由来の組織を、2-D分析のために得 た。バレット粘膜の関連において腫瘍が発生している患者に対して、バレット組 織をも得た(バレット粘膜の興味ある病理的特徴は、これが見出される場所にお いて、食道組織ではなく寧ろ胃腸型の組織と類似することである。該食道の下端 部は、真の食道組織ではなく寧ろ胃粘膜に類似するので、その位置に発生する腫 瘍は、コントロールとしての正常な食道並びに胃組織と比較する必要がある)。 食道の下端部に発生する腫瘍については、正常な胃粘膜をも入手した。全ての検 体は、最初の手術の時点で入手した。従って、何れの患者についても、該癌組織 以外に、2種のコントロール組織、即ち該患者の半数に対して正常な食道および バレット組織を、および残りの半数の患者に対して正常な食道および胃組織を入 手した。 pH範囲約3.5-10.0に渡るキャリヤー両性電解質を主成分とする2-Dゲルを、全 ての検体について調製した。 組織を、蒸留脱イオン水中に、(1リットル当たり)8Mの尿素、20mlのノニデット( Nonidet)P-40界面活性剤、20mlの両性電解質(pH3.5-10)、20mlの2-メルカプト エタノール、および0.2mMのフェニルメチルスルホニルフルオライドを含有する 溶解バッファーを添加することにより可溶化した。70μgのタンパク質を含有す る約30μlのアリコートを各ゲル上に重層した。 等電点電気泳動法は電荷修飾に敏感であるので、これは、不適当なサンプル調 製に起因する恐れのある、タンパク質の変更(例えば、タンパク質分解、グルタ ミンおよびアスパラギンの脱アミド化、シスチンのシスチックアシッド(cystic acid)への酸化、カルバミル化)を最小化するために重要である。一旦可溶化し たら、サンプルは、大幅なタンパク質の変更の恐れ無しに、-80℃にて短期間(< 1カ月)凍結保存することができる。 2-D PAGEを、以前に記載(ストレーラー(Strahler)等,J.Clin.Invest.,19 90,85:200-207)されたように実施した。多くの場合において、アリコートは、 即座に等電点電気泳動ゲルに適用した。一次ゲルは、1リットル当たり50mlの両性電 解質(pH3.5-10)を含んでいた。等電点電気泳動を、1,200Vにて16時間および1,50 0Vにて2時間実施した。20個のゲルを同時に泳動させた。二次元の分離について は、11.4-14.0g/dlのアクリルアミド勾配を使用した。ゲル中のタンパク質スポ ットを、メリル等(メリル(Merril)等,Science,1981,211:1437-1438)の銀- 染色技術を利用して可視化した。実施例2食道癌の固定化されたpH勾配(IPG)2-Dゲル キャリヤー両性電解質に基づく2-Dパターンの生成に加え、固定化されたpH勾 配を利用した第二群のパターンを、補足的な組として生成した。 サンプルを、実施例1に記載の該CAゲルと同様にして調製した。一次分離のた めの固定化pH勾配は、pH4-10の分離範囲に渡る。二次元分離は実施例1の該CAゲ ルに関するものと同一である。 IPGゲルを、特定のpK値をもつ、カルボキシルまたはt-アミノ基を有するアク リルアミドの誘導体を使用して調製する。線形pH勾配を、高密度の酸性溶液およ び僅かに塩基性の溶液から、2−チャンバー微小勾配形成装置を使用して調製す る。このpH勾配は、グリセロールの同時線形勾配により、インモビリン(Immobil ine)−アクリルアミド−ビスアクリルアミドマトリックスの重合中に安定化さ れる。狭いpH勾配(1pH単位)または広いpH勾配(>1pH単位,6pH単位まで)に対す る該pH制限溶液用の滴定インモビリンを含む緩衝用のインモビリン混合物の処方 は公開されている(ギアナッツァ(Gianazza)等,Electrophoresis,1985,6:113 およびLKBアプリケーションノート324(1984))。 該二次元分離は、SDSゲル内で分子量に基づいてタンパク質を分離する。11.5 〜14%T(2.6%架橋)アクリルアミド勾配は、15,000〜100,000の分子量をもつ タンパク質の効果的な分離をもたらす。この範囲外のタンパク質は、さほど十分 には解像(分離)されない。10,000Da未満の分子量をもつタンパク質は、染料フ ロントに近接して電気泳動され、分離されない。実施例32-D ゲルのコンピュータによる解析 各ゲルを1024×1024画素フォーマットで走査させた。ここで、各画素は、異な る強度値を表す、256個の可能な値の一つであり得る。研究した画像についての スポットリストは、主画像のスポットリストと一致しており、従って得られた結 果は、適合タンパク質スポットの一階層(hierarchy)である。このマッチングの 目的は、ストレーラー等(ストレーラー(Strahler)等,J.Clin.Invest.,1990 , 85:200-207)に記載されているように、該階層を介して同一のポリペプチドスポ ットを関連付け、その存在、量的な変動および特異性の評価を可能とすることで ある。ゲル同志の、個々のタンパク質の量を比較するために、調節法を利用する 。mm2当たりの光学密度単位で測定された、検出されたポリペプチドの積分され た強度(integrated intensity)は、至るところに示されている基準ポリペプチド の強度に対して調節されている。この調節は、タンパク質の重層または染色によ る、ゲル間のあらゆる変動を補償するようになされる。実施例4正常な組織に比して、バレット異形成において過度に発現されるタ ンパク質 バレットと正常な食道との間のスポットの違いの数は莫大であった。バレット のサンプルがより一層胃粘膜サンプルに類似することが明らかであり、従って胃 粘膜に比してバレット中で大きなスポットを同定した。 バレット中に存在し、かつ胃組織中に存在しない該スポットの幾つかは、正常 な食道に存在し、しかもこれらは多分さほどに重要ではない。これらはスポット 6から始まって、底部に現れる。バレットにおいてより大きい該スポットは、食 道腺癌においても大きいことに注目すべきである。というのは、これら2種の型 のサンプルは、本質的に同一の組織を表すが、悪性状態に関しては異なっている からである。 スポット102は分析された正常な組織におけるよりも、バレットにおいてより 大きい。 より大きなスポット109、110および111は、胃粘膜または正常な食道における よりも、バレットにおいて殆ど常に存在している。これらはまた、食道腺癌にお いても大きい。 スポット33は、バレットにおいて常にかなり大きなスポットであり、また場合 によっては胃粘膜におけるものとほぼ同一であるが、しばしばこれよりも小さい 。このことは、該スポットが食道腺癌においてより大きいと思われることを除い て、わざわざ述べる程のことではない。 スポット61は、殆ど常にバレットにおいてより大きい。その直ぐ右のスポット は通常は胃粘膜においてより大きい。 スポット112は、殆どのバレットにおいてより大きい。 スポット113は、バレットにおいてより大きいが、胃粘膜においても、明確な スポットとして存在している(113の直ぐ右側のスポットは胃粘膜において大き い)。 スポット117は、潜在的に興味深いものである。これは多くの胃粘膜中に見出 すことが困難である。というのは、これは多くの小さなスポットを含むある領域 内にあるからである。 スポット115は、かなり良好に観測され、またスポット117近傍にある。 スポット118は、通常バレットにおいてより大きい。これは全く基本的なこと であり、従って全てのゲルにおいて比較することは困難である。 スポット44は良好に見えるが、興味あるスポットの一つとして既に分かってい る。というのは、これが食道腺癌でより大きいと考えられるからである。 スポット120はバレットおよび食道腺癌において特に大きい。 スポット121はバレットおよび食道腺癌において膨大な、灰色の極めて塩基性 のl8kDのスポットである。これは該ゲル上の右側の遠位にあるので、該ゲル上に あるのか、ゲル外にあるかを決定することはしばしば困難である。 スポット122はバレットにおいてより大きい。 スポット123は、極めて低位かつ酸性であり、バレットにおいてより大きな一 群のスポットの一部である。 スポット124は、良好に見える。これはホスホリル化されたPl8("c")である可 能性がある。 スポット6、7および8は、バレットにおいてより大きいが、正常な食道には HUGEスポットがある。 スポット116は、通常バレットにおいてより大きいが、食道において大きいと 思われる。 HSP27スポットは、通常バレットにおいてより大きいが、これらは正常な食道 においても大きい。 スポット119は興味あると思われるが、これは食道由来の大きなスポットであ る。 胃粘膜(GM)、噴門における癌(CC)、バレット(B)および食道腺癌(EA)に及ぶス ポットの概要: キー:U=興味ありかつアップ(up) i=幾分興味深い(アップ)が、他のスポット程確信的でない。 n=さほど興味深いものではない。EA対Bについては、これは通常同一のサ イズを維持するスポットを意味する(GMよりも大きい)。 D=これはダウン(down)を意味するが、これらスポットについては必要とさ れない。 初めの5個のスポットは、EA対Bの比較により初めて認識され、B対GM比較に より残りが認識された(多分、スポット115はEA対Bにおいても認識できる)。スポット# BvsGM EAvsB CCvsGM pH MW 5 n U n 4.4 57 29 i U i 6.1 42 31 n U n 5.7 33 42 n U n 6.2 25 44 U U U 5.9 27 33 U n n 典型的なパターン:GM、CCよりもB、EAにおいてより大きい。 61 U n i 4.4 58 113 U n n 4.4 41 102 U n n 5.7 51 109 U n i 6.0 48 110 U n i 6.1 49 111 U n i 6.2 50 112 U n n 6.3 53 117 U n i 6.1 41 115 U i U 6.1 39 (BにおけるよりもEAにおいてより大きいが、顕著ではない) 113 U n n 4.4 41 120 U n n 5.8 25 122 U n n 5.2 17 123 U n i 5.0 14 124 U n n 5.6 19 121 U 6.8 17 IPG において確実に同定できるバレットスポット: 上記した同一の患者に対する、バレットと、胃粘膜および正常な食道との比較 により、該一次元において等電点電気泳動(IEF)により調製したゲルを使用して 、バレットにおいて増加すると考えられる15個のスポットが同定された。1つを 除き全てのスポットが、等量であるいは増加量で、食道腺癌サンプル中に存在し ていた。IEF上のスポット位置の指標としてスポットカラーを使用し、同一の銀 染色プロトコールを利用して、固定化pH勾配(IPG)におけるこれら同一のタンパ ク質スポットを同定すべく、またバレットとコントロール物質(正常な食道、胃 粘膜)との間の類似の差異がIPGに観測されるか否かを明らかにすべく、努力が なされている。 該スポットの9個は、確実に同定された。これらは、スポット番号113、109-1 11(単一のタンパク質として計数されたスポット群である)、117、118、120、122 、123、124および44(これは食道腺癌においてより大きいものとして報告された スポットに含まれる)である。 スポット61および121も確実に同定された。残りの4個のタンパク質スポット( 38、102、112、115)は仮にIPGに属するものとして同定した。食道腺癌において観測される変化 本研究のこの構成は、最も顕著であると思われる5名の患者のパターンを解析 することにより開始した。該分析はバレットと腺癌との比較である。この比較は 以下の発見に導いた: スポット5 EAにおいて増加するものと思われる; スポット13 EA、Iにおいて増加する; スポット25 殆どのEAにおいてアップであり、そのため良好な塩基側のパ ターンが存在する; スポット29 多くの患者のEAにおいてアップであるが、小さく識別困難; スポット30 殆どのサンプルについて、EAにおいてアップである; スポット31 30の直ぐ左側にあり、1名の患者以外の全ての患者のEAにおい てアップであり、該1名の患者ではダウンである; スポット32 殆どの患者のEAにおいてアップである; スポット33 殆どの患者のEAにおいてアップである; スポット35 EAにおいてアップであるが、識別困難である。2名の患者に おいて最も明確にアップである; スポット38 何れのサンプルでも、EAにおいてアップである。これはPCNA であると考えられる; スポット40 2名の患者のEAにおいてアップである; スポット41 数名の患者のEAにおいては極めてアップであるが、食道にお いても見られる; スポット42 EAにおいてアップである。1名の患者はこれを示さない; スポット44 多くの患者のEAにおいてアップである; スポット47 寧ろ良好であるように見える; スポット50 EAにおいてアップであり、極めて高い酸性で、識別困難; スポット52 1名の患者を除きEAにおいてアップである。 引き続き、他のゲルを、上記のスポット差について精査した。全てのゲルにつ いて分析したが、そのデータは、最も明確なゲルのサブセットについてのみ表に 示した。 以下の表は、最良のスポット差を示すもののみを含む、上記スポットのサブセ ットのみを示した。星印は、これらの中で最も興味深いものと思われるものに次 ぐものであると考えられる。 該表中の記号は以下の通りである: +、++=増加;-、--=減少;0=スポットなし;?=困難な領域/判定困 難;”s”=スポットサイズの差異はあったとしても僅か。 患者は3文字で特定する。スポット Wil Ray Har Sta Sco Bal Ing Pal Ben Rea Ril P18 ++ s + + s + s - + + + NDPK ++ s + s s s + - + + + 38= PCNA ++ s s s + s ++ + + + + 5* + + s + s s + + + ? ++ 小さいが、しばしば殆ど定性的な差異。 13 -- s + s -- + + s s + アクチン近傍,常にアップではない。 29* 0 0 s + + 0 + 0 + ++ ++ 小さいが、しばしば殆ど定性的。 31* ++ 0 s + + + + ++ ++ + 良好なスポットであるが、決して非常に大きくはない。 35 + 0 0 + 0 0 ? ? ? + + 良好であると思われるが、小さく、識別困難。 42* ++ + + ++ s ? + ++ ++ ++ 良好、しばしば大きい。正にアップであり、"L2"hsp27型の右側。 44* + + s + + s/+ - s + + + 良好で、しばしば大きいが、常にバレット中に存在する。 47 + ? s + + ? - + + + ++ 興味深い。寧ろむらのある、寧ろ塩基性のスポット。識別困難、確実でない。 50 ? 0 + + s + s s + + + 極めて低いMW、高い酸性のタンパク質。曖昧。多分、部分的には、該腫瘍サンプ ルに対して良好なサンプル性能の関数である。 57 ++ s ? + + - - + + + + 極めて低いMWのスポット、幾分大きいが、幾分ダウンである。食道腺癌とバレットサンプルとを比較するIPGゲル 初めに酸性であった重層されたIPG(固定化さたpH勾配ゲル)を、3名の患者(c0 071-80)について実験を行い、塩基性の重層されたIPGを別の3名の患者(c1025-3 4)についてテストし、別々に分析した。前の実験と同様に、各個人由来のサンプ ルの各対について多くの固有の差異が存在し、その幾つかは種々のサンプルの不 純物の量の変動に基づくものであり、その他は多分固有性質の変化によるもので あり、後者が真の差異であるが、多くの腫瘍には付与されていない。従って、多 くの腫瘍に付与された差異を見出すことは困難である。 第19図は、該酸性の重層されたゲルにおけるバレットと比較した腫瘍において より大きな12ケのスポットを示し、これについて患者の本質は分かっていない( 既知のスポットP18およびNDPKAも、これら患者の腫瘍内では、大きいものと思わ れた)。これらゲルの幾つかは、寧ろ軽質であり、従ってこの組における確信は 、該塩基性の重層されたゲルに対する程には高くなく、また候補スポットのEst 程にも高くない。 第20図は、該塩基性の重層されたIPGにおいて大きいと考えられる、候補スポ ットのより大きな組を示す。実際に、非常に多くの差異が存在して、患者の特定 のサブセットを選択したことと幾分かの関連性を生じた。番号付けした系は、該 酸性の重層ゲルにおけるスポットの番号付けと一致しており、従ってスポット15 、18および19は、第一の図に示したように、同一のスポットであるが、該IPGス トリップの対向末端に重層されたゲルのこれら2つの組間のスポットを関連付け ることは常に容易である訳ではない。 2つの新たな塩基性の重層したIPGを作成し、これから3つの最良のパターン 対(腫瘍、バレット)を選択して、どの候補スポットが最も再現性のあるスポッ ト変化を示すかを決定した。このレビューによれば、順序について追跡する価値 の最も高い6つのスポットが存在すると思われる。他の幾つかのものよりも、こ れらのスポットがより価値があることは、該腫瘍の強度によって部分的に色付け されることである。というのは、このことが、これらが如何に容易に精製され、 かつ順序付けられるかに関連しているからである。また、スポット15および51の 場合には、これらスポットが以前に、IEFゲルにおける興味ある差異として認識 されたという事実のために、リスト上に残してある。 幾つかの図があり、これらは一つの実験からの3名の患者および第二の実験か らの更に2名(僅かに異なる状態)の患者に関する、ゲルのクローズアップされ た部分を含み、左側にバレットのサンプルを、また右側に腫瘍サンプルが示され ている。 スポット29(約35kD)は赤色である。 スポット51(28kD)は、矛盾なく腫瘍において大きい。幾つかの実験について、 該腫瘍は大きなスポットを与え、一方でしばしばこれはさほど大きくなく、この ことは該タンパク質が可溶化し難いことを示唆している。 スポット15(26kD)は、極めて一貫した差を示すが、該スポットはしばしばさほ ど大きくないので、順序付けを必要とする可能性がある。 スポット53(24kD)は、関連のあるまたは関連性のない可能性のある他のスポッ トと幾分重複している。 スポット56(20kD)は、実際にスポット対として現れ、該対は関連性があると思 われる。というのは、そのサイズが相関していると考えられるからである。 スポット57(10kD?)は赤色がかった、極めて低分子量のスポットである。該図 のゲルの2対の底部において、極めて良好には出現しない。というのは、これが 「染料フロント内(in the dye front)」の1ビットであるが、実際のゲル上では 差異は明白であるからである。バレットと比較した、食道腺癌における最も興味深いスポット 研究を、一次元分離の2つの異なる方法、即ち等電点電気泳動(IEFs)および固 定化したpH勾配ゲル(IPGs)法を利用して実施した。我々は、まずIEFサンプルに おける最も一貫した差異として、5個のスポット(IEF5、IEFl5、IEF29、IEF31、 IEF51)を選抜した。ここで、我々は該食道腺癌以外の組織(バレット、胃粘膜、 正常な食道)中には存在しないか、殆ど存在しないスポットを探究した。引き続 き、IPGの研究において、該食道腺癌サンプルにおいてより大きな、6個 (IPG29、IPG56、IPG57、IPG53、IPG51およびIPG15、最後の2つはそれぞれスポ ットIEF42およびIEF44と同等である)の極めて興味深いスポットを同定した。ス ポットIEF5、IEF29およびIEF31は、仮に該IPGゲル中にあるものと同定した。 以下の表は、バレットと比較して、(ゲルの両方の型における)どのスポット が該食道腺癌において増大するかについてまとめた。”+”は明らかに増大した ことを示し、”-”は差がないことを示し、また”?”は該当するスポットの評価 が、通常は他の大きなスポットの存在のために、あるいはスポットIPG57の場合 には該スポットが、該二次元ゲルの該染料フロント(底部)から十分に分離され ていないために、困難であることを示す。 患者 ゲル IPG29 IPG56 IPG57 IPG53 IPG51 IPG15 IEF5 IEF29 IEF31 型 =IEF42 =IEF44 1Bal IPG + + + + + − IEF + + + + − + − − + 2Ben IPG + + + − − + IEF + + + + + + + + + 3Sta IPG + + + + + + IEF + + + + + + + + + 4Rea IPG + + + + + − IEF + + + + + + ? + + 5Sco IPG + + ? − + − IEF − + + − − + − + + 6Wil IPG + + + + + + IEF + + + + + + + − + 7Pal IPG − + + − − − IEF − + + + + − + − + 8Har IPG + + ? − + + IEF + + + − + − − − − 9Bit IPG + + + + − + IEF + + + + − + ? ? ? 患者 ゲル IPG29 IPG56 IPG57 IPG53 IPG51 IPG15 IEF5 IEF29 IEF31 型 =IEF42 =IEF44 10Lab IPG + − + + + − IEF + − + + + − ? ? ? 11Duc IPG + + ? − + + IEF ? + + + + + + + + 12Ray IEF − − ? − + + + − − 13Ril IEF + + ? + + + + + + 分子量(kD) 37 19 10 26 25 27 57 42 33pH 4.7 4.3 4.6 6.4 6.2 5.9 4.4 6.1 5.7 スポット56は、実際に対として現れ、該対は関連性があると思われる。という のは、そのサイズが相関していると考えられるからである。実施例5分泌されたタンパク質の分析 分泌されたタンパク質のゲルを、正常な食道、胃粘膜、およびバレットについ ての、2名の新たな患者からの新鮮な組織片、並びに細胞を培養するのに使用し た培地中にタンパク質を分離するコントロールゲルから調製した。培体のタンパ ク質(血清)と混合された「分泌タンパク質」のパターンが予想される。しかし ながら、ここでは本研究が新鮮なサンプルを必要とする点で限界があり、従って サンプル数は少数に制限する。これまでの結果は、正常な食道および胃粘膜に対 して、バレットにおいて増大することが分かっている、109-111と番号付けした 一群のスポットが、コントロールサンプルに比して、該バレットの「分泌された タンパク質」サンプル中で非常に大きいということである。実施例6配列決定 配列決定および同定する必要のあるスポットが、全体として少なくとも約20個 存在する。これらスポットは、該ゲルから溶出され、かつ配列決定分析に付され る。 上記の多数の有力なマーカーの評価された等電点(pI)および分子量を基にした 、該多数のマーカーは、そのN-末端配列に関して更に特徴付けられている。この 情報は、タンパク質データベースとのマッチングに基づいて、該タンパク質の幾 つかの同定並びに他のものに関する新規な配列の決定に導いた。データを以下に 示す。配列決定されたスポット 101,MW 52kD,pH5.8,サイトケラチン8,開裂。 配列T?GPRAF??Rに基づく。 111,MW 50kD,pH6.2,アルブミン,開裂。 109-111は一連の関連したスポットである。配列に基づいて、開裂されたアル ブミンとして11個が同定された。 120,MW 25kD,pH5.8,アルブミン,開裂。 また、配列DAHKSEVに基づけば、開裂された血清アルブミンであるとも考えら れる。 124,MW 19kD,pH5.6,多分コラーゲンと関連している。 配列XXAPLTATAP。データベースとのマッチングはないが、APLTATはコラーゲン の一部と一致する。 29(IPG),MW37kD,pH4.7,ヒトHS72またはHS7C,開裂。 配列GSTRIPKIQKLLQD。これは開裂されたヒトHS72またはHS7Cである。 42,MW25kD,pH6.2,アクチンキャップタンパク質,開裂。 配列QVKGKKNIRATEを与え、これは開裂されたアクチンキャップタンパク質であ る。 53(IPG),MW 26kD,pH6.4,トリオースホスフェートイソメラーゼ,開裂。 配列GNWKMNQR(および少数配列VGGNWKMN)に基づけば、トリオースホスフェー トイソメラーゼであると考えられる。 56(IPG),MW 19kD,pH4.3,配列について何れも一致しない。 配列(ASQ)VFV(FG)RM?MKを与えるが、該データベースでは、何れにもマッチン グせず、従って新規であると考えられる。 14,MW 50kD,pH5.8,モエシンまたはエズリン。 (LHD)-MGNHELYMなる配列に基づく、モエシンまたはエズリンの内部配列。 139,MW 20kD,pH4.4,アミロイドβ(A4)類似体2先駆体。 配列MYPELQV(?)Dに基づく、開裂されたアミロイドβ(A4)類似体2先駆体であ り得る。 157,MW 52kD,pH4.2,配列について何れも一致しない。 配列K(?)HKGE(?)N(?)LLRAQP(小)ELを与えるが、該データベースでは、この配 列とマッチングするものは存在しない。 164-166,MW 46kD,pH4.4,ビメチン(Vimetin),開裂。 一連の関連するスポット。配列SSVPGVRLLQに基づく、開裂されたビメチンであ ると思われる。 92,MW 5kD,pH5.1,恐らくサイトケラチン17 アミノ酸解析に基づけば、これはサイトケラチン17であると考えられる。配列 解析はXTXILKFTLの弱いシグナルを与え、またckl7はN-末端配列TTSIRQFTSSを有 し、その幾つかをラインアップする。 143,MW 56kD,pH5.6,多分グルタチオンシンセターゼ。 恐らくグルタチオンシンセターゼであろうが、アミノ酸解析の結果は確信する に十分な程に強力ではない。実施例7抗体生産 実施例6におけるように、該ゲルから溶出されたタンパク質、またはそのペプ チドフラグメントは、抗体生産用の免疫原として使用できる。該抗体はポリクロ ーナル抗体またはモノクローナル抗体何れであってもよい。該抗体は、当業者に は公知の方法によって製造する。該抗体の抗原−結合フラグメントは、当業者に は公知の方法によって製造する。極めて高いアフィニティーおよび特異性をもつ 抗体または抗体フラグメントは、食道癌のマーカーに関する免疫学的テストの目 的で使用することができる。 極めて高いアフィニティーおよび特異性をもつ抗体または抗体フラグメントを 使用して、体液を、上記の同定されたタンパク質の存在につきテストする。テス トされる体液は、血液または血清、尿、唾液、涙液またはその他の体液であり得 る。該イムノアッセイは、当業者には公知の任意の型のアッセイであり得る。該 アッセイは均一または不均一何れであってもよい。該アッセイは、自動化装置と 共に使用でき、あるいは低級の技術環境で機能させることも可能である。 このようなテストは、上記の重度の疾患の診断に役立つ、簡単かつ迅速なテス トを提供する。実施例8インビボでの用途 実施例7において調製した該抗体または抗体フラグメントを、放射性標識と結 合して、患者に注入することができる。適当な撮像技術を利用して、該放射能結 合抗体の使用により、腫瘍を局在化することができる。該抗体に結合した放射能 の量が著しく高い場合、あるいは該抗体または抗体フラグメントを毒素と結合し た場合には、該複合体はインビボで腫瘍細胞を殺すのに利用できる。該抗体また はフラグメントは、ターゲット機能を与え、該毒素または放射能は該抗体により 目標として定められた細胞を殺害する。実施例9遺伝子療法 本発明の方法により同定された腫瘍特異的タンパク質に対応する遺伝子は、当 業者には公知の技術によって単離し、かつ同定することができる。次いで、該遺 伝子を、分子生物学的技術によって不活性化し、遺伝子療法により身体内で置換 できる。あるいはまた、アンチセンス(anti-sense)分子を該腫瘍特異的マーカー の遺伝子として作成して、該アンチセンス分子を治療薬物として使用することが できる。当業者には公知の上記方法の何れかにより、該腫瘍特異的遺伝子の発現 を減じる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年5月18日(1998.5.18) 【補正内容】 請求の範囲 1. 2Dゲル解析により決定された、正常な食道組織に比して、食道腫瘍において 過度に発現された単離ヒト蛋白質であって、該タンパク質が、IPG29、IPG56、IP G57、IPG53、IPG51.IPG15、IEF5、IEF15、IEF29、IEF31およびIEF51からなる群 から選ばれた、単離ヒトタンパク質。 2. 請求項1に記載のタンパク質と特異的に結合する、抗体または抗原結合フラ グメント。 3. 食道癌の進行を診断または追跡する方法であって、 1) 患者由来のサンプル中の少なくとも1種のタンパク質の量を測定する工程 と、ここで該タンパク質は正常な食道組織に比して、食道腫瘍において過度に発 現されており、また該タンパク質が、IPG29、IPG56、IPG57、IPG53、IPG51,IPG 15、IEF5、IEF15、IEF29、IEF31およびIEF51からなる群から選ばれたものであり 、 2) 該タンパク質の量と、該疾患の存在または段階とを相関付ける工程と、 を含むことを特徴とする上記方法。 4. 該測定工程が免疫学的アッセイを含む請求項3に記載の方法。 5. 請求項1に記載のタンパク質をコードする単離した遺伝子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU (72)発明者 ビーア デビッド ジー アメリカ合衆国 ミシガン州 48109― 0752 アン アーバー シンプソン ドラ イブ 101 ユニバーシティ オブ ミシ ガン コンプリヘンジブ キャンサー セ ンター (72)発明者 クイック ローク アメリカ合衆国 ミシガン州 48109― 0752 アン アーバー シンプソン ドラ イブ 101 ユニバーシティ オブ ミシ ガン コンプリヘンジブ キャンサー セ ンター (72)発明者 ヒンデラー ロバート アメリカ合衆国 ミシガン州 48109― 0752 アン アーバー シンプソン ドラ イブ 101 ユニバーシティ オブ ミシ ガン コンプリヘンジブ キャンサー セ ンター

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 2Dゲル解析により決定された、正常な食道組織に比して、食道腫瘍において 過度に発現された、単離ヒトタンパク質。 2. IPG29、IPG56、IPG57、IPG53、IPG51、IPG15、IEF5、IEF15、IEF29、IEF31 およびIEF51からなる群から選ばれる、請求の範囲第1項に記載のタンパク質。 3. 請求の範囲第1項に記載のタンパク質と特異的に結合する、抗体または抗原 結合フラグメント。 4. 食道癌の進行を診断または追跡する方法であって、 1) 患者由来のサンプル中の少なくとも1種のタンパク質の量を測定する工程 と、ここで該タンパク質は正常な食道組織に比して、食道腫瘍において過度に発 現されており、 2) 該タンパク質の量と、該疾患の存在または段階とを相関付ける工程と、 を含むことを特徴とする上記方法。 5. 該測定工程が免疫学的アッセイを含む請求の範囲第4項に記載の方法。 6. 該測定工程が2-Dゲル電気泳動を含む請求の範囲第4項に記載の方法。 7. 請求の範囲第1項に記載のタンパク質をコードする単離した遺伝子。
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