JP2000511781A - アポトーシスを調節する方法および試薬 - Google Patents

アポトーシスを調節する方法および試薬

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規アポトーシス蛋白質:p28 Bap31を提供する。p28 Bap31ポリペプチド断片、p28 Bap31アンチセンス核酸分子、抗p28 Bap31抗体、ならびにアポトーシスを調節する方法およびアポトーシスを調節する化合物の検出法についても提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 アポトーシスを調節する方法および試薬 発明の背景 本発明はアポトーシスに関する。 アポトーシスは、プログラムされた細胞死とも呼ばれ、膜の水疱化および各DN Aの断片化を特徴とする形の細胞死である。アポトーシスによる細胞死は、壊死 による細胞死とは形態学的に異なっており、多細胞臓器の正常な発育および維持 において重要である。アポトーシスの調節不全は多くのヒト疾患に関係している 。細胞におけるアポトーシスの抑制が不適当であれば、その細胞の非制御的な増 殖が起こる可能性がある。そのような事象は例えば、癌の発症に都合がよいと考 えられる。対照的に、アポトーシスによる細胞死の程度をコントロールできなけ れば、特定の組織および細胞タイプの変性が生じる可能性がある。例えば、不適 当に高いレベルのアポトーシスが白血球に起これば、後天性免疫不全症が起こる 可能性がある。同様に、特定の神経変性疾患は、神経細胞および組織における不 適当に高いレベルのアポトーシスに起因する可能性がある。 アポトーシス細胞死はまず、例えば、Fas細胞表面分子のライゲーションによ って得られる特異的な死のシグナルによって誘発されるが、アポトーシス経路の 実行は、システインプロテアーゼのCed-3/ICE(カスパーゼ)ファミリーメンバ ーが活性化された場合に限って起こる。その活性によって様々な標的分子の部位 特異的開裂およびその後の活性化/不活化が起こる、少なくとも10個の既知のカ スパーゼファミリーのメンバーが存在する。FLICEおよび関連カスパーゼは、CPP 32(カスパーゼ-3)を含む下流のカスパーゼカスケードを活性化することによ ってアポトーシスを開始させる可能性がある。 特異的な細胞死のシグナルに応答してアポトーシス実行経路を関与させるか否 かの決定は、p53およびBcl-2/Bax設定値を含む、アポトーシスの様々な細胞調節 因子の状態に依存する。後者の設定値は、サプレッサーおよびプロモーターのそ れぞれのBcl-2/Bax-XLファミリーの間のヘテロダイマー形成を通じて起こり、こ の場合ヘテロダイマー形成パートナーの比が、様々な死のシグナルに応答した転 帰−細胞死または細胞の生存を左右する。より関係が薄いファミリーメンバーで あるBadは、リン酸化によって支配されるメカニズムによって、設定値の直接調 節因子である。リン酸化は、逆にRaf-1キナーゼのBcl-2依存型集合によって影響 を受ける可能性がある。 今のところ、Bcl-2/Bcl-XLが、カスパーゼのプロ酵素活性化またはその上流の いずれかの点においてアポトーシス実施経路を調節することは知られているが、 これがどのように行われるかは解明されていない。このように、アポトーシスに 機能的にリンクするBcl-2結合蛋白質を同定する必要性が依然として残っている 。同様に、Bcl-2と相互作用し、アポトーシスシグナル伝達系路を調節する因子 を同定する必要性も残ったままである。さらに、Bcl-2からのアポトーシス経路 のシグナル伝達を可能にする因子、およびこの経路に含まれるカスパーゼとの相 互作用因子を同定することは有用であると考えられる。 発明の概要 本発明者らは、p28 Bap31ポリペプチド、核酸、および抗体が、アポトーシス に関係する疾患の検出および治療、ならびに治療分子の同定に用いられうること を見出した。 第1の局面において、本発明は、アポトーシスを調節する実質的に純粋なp28 Bap31ポリペプチド断片を特徴とする。 第2の局面において、本発明は、アポトーシスを調節する実質的に純粋なp28 Bap31ポリペプチド断片をコードする実質的に純粋な核酸分子を特徴とする。 本発明の最初の2つの局面の様々な態様において、断片は、p28 Bap31がプロ ーFLICEとの会合に必要なドメイン、またはp28 Bap31とBcl-2蛋白質(例えば、B cl-2またはBcl-XL)との会合に必要なドメインを含む。その他の好ましい態様に おいて、断片は、アポトーシスを増加させる、またはアポトーシスを阻害する。 本発明の第一および第二の局面のさらにもう一つの態様において、断片は哺乳動 物(例えば、ヒトまたはマウス)に由来する。 第3の局面において、本発明は、アポトーシスを調節する実質的に純粋なポリ ペプチドであって、配列番号:1のアミノ酸配列と50%以上のアミノ酸配列同一 性を有するポリペプチドを特徴とする。好ましい態様において、ポリペプチドは 、配列番号:1のアミノ酸配列と70%以上のアミノ酸配列同一性を有する、また は配列番号:1のアミノ酸配列と80%以上のアミノ酸配列同一性を有する。 第4の局面において、本発明は、p28 Bap31生物活性を変化させる化合物を細 胞に投与することを含み、p28 Bap31生物活性を調節するために化合物の十分量 を投与する、細胞においてアポトーシスを調節する方法を特徴とする。本発明の この局面の様々な好ましい態様において、p28 Bap31生物活性は、p28 Bap31ポリ ペプチドを開裂してp20産物の生成、p28 Bap31ポリペプチドとプロ-FLICEとの複 合体の形成、p28 Bap31ポリペプチドとBcl-2蛋白質(例えば、Bcl-2またはBcl-XL )との複合体の形成、p28 Bap31に特異的に結合する抗体によるp28 Bap31ポリ ペプチドの結合、またはp28 Bap31ポリペプチドの細胞における発現であっても よい。様々なその他の態様において、細胞は哺乳動物に由来する(例えば、ヒト または齧歯類)。 本発明の第4の局面のもう一つの態様において、調節は阻害である。もう一つ の態様において調節が阻害である場合、細胞は変性疾患(例えば、神経変性疾患 、肝硬変、脊髄異形成候群、虚血性損傷、HIV感染症、または骨変性疾患)を有 する哺乳動物の細胞である。もう一つの態様において、調節が阻害である場合、 化合物は、p28 Bap31アンチセンス核酸分子、p28 Bap31に特異的に結合する抗体 (例えば、p28 Bap31中和抗体)、p20アンチセンス核酸分子、p20に特異的に結 合する抗体(例えば、p20中和抗体)、Bcl-2蛋白質のp20阻害量、または核酸分 子が該細胞において発現される位置に存在するBcl-2ポリペプチドをコードする 核酸分子のp20阻害量であってもよい。 本発明の第4の局面のもう一つの態様において、調節は増加である。もう一つ の態様において、調節が増加である場合、細胞は新生物を有する哺乳動物の細胞 である。もう一つの態様において、調節が増加である場合、化合物は、p28 Bap3 1ポリペプチド、p28 Bap31の開裂産物であるp20産物、または核酸分子が細胞に おいて発現される位置に存在する、p28 Bap31ポリペプチドをコードする核酸分 子であってもよい。 第5の局面において、本発明は、(a)(i)DNA結合蛋白質認識部位に機能的 に結合したリポーター遺伝子と、(ii)第一の融合蛋白質が結合部分と共有結合 したp28 Bap31のポリペプチド断片を含み、該結合部分がDNA結合蛋白質認識部位 に 特異的に結合することができる、第一の融合蛋白質を発現することができる第一 の融合遺伝子と、(iii)遺伝子活性化部分と共有結合した第二の蛋白質のポリ ペプチド断片を含む第二の融合蛋白質を発現することが可能な第二の融合遺伝子 とを有する細胞を提供する段階;(b)該細胞を化合物に暴露する段階;および (c)該細胞におけるリポーター遺伝子発現を測定し、リポーター遺伝子発現が 変化すれば、アポトーシスを調節する化合物が同定される段階を含む、アポトー シスを調節する化合物の検出法を特徴とする。この局面の一つの態様において、 細胞は酵母細胞である。 第6の局面において、本発明は、(a)(i)DNA結合蛋白質認識部位に機能的 に結合したリポーター遺伝子と、(ii)第一の融合蛋白質が結合部分に共有結合 した第二の蛋白質のポリペプチド断片を含み、結合部分がDNA結合蛋白質認識部 位に特異的に結合することが可能である、第一の融合蛋白質を発現することが可 能な第一の融合遺伝子と、(iii)遺伝子活性部分に共有結合したp28 Bap31のポ リペプチド断片を含む第二の融合蛋白質を発現することが可能な第二の融合遺伝 子とを有する細胞を提供する段階;(b)該細胞を化合物に暴露する段階;およ び(c)該細胞におけるリポーター遺伝子発現を測定し、リポーター遺伝子発現 が変化すれば、アポトーシスを調節する化合物が同定される段階を含む、アポト ーシスを調節する化合物の検出法を特徴とする。この局面の一つの態様において 、細胞は酵母細胞である。 第7の局面において、本発明は、(a)第二の蛋白質と相互作用する第一のド メインを含むp28 Bap31領域を有する第一のポリペプチドを提供する段階;(b) p28 Bap31と相互作用する第二のドメインを含む第二の蛋白質の領域を有する第 二のポリペプチドと第一のポリペプチドの相互作用を可能にする段階;(c)第 一のポリペプチドと第二のポリペプチドの相互作用を、候補化合物と接触させる 段階;および(d)第一のポリペプチドと第二のポリペプチドの相互作用を測定 し、候補化合物に接触させていない第一のポリペプチドと第二のポリペプチドと の相互作用と比較して、候補化合物の存在下における第一のポリペプチドと第二 のポリペプチドの相互作用が変化すれば、アポトーシスを調節する化合物が存在 することが同定される段階を含む、アポトーシスを調節する化合物の同定法を特 徴とする 。 本発明の第5、第6、および第7の局面の様々な態様において、第二の蛋白質 はBcl-2蛋白質(例えば、Bcl-2またはBcl-XL)である。 第8の局面において、本発明は、(a)p28 Bap31ポリペプチドを発現する細胞 を提供する段階;および(b)該細胞を候補化合物と接触させ、p28 Bap31生物活 性のレベルをモニターし、候補化合物と接触させない細胞におけるp28 Bap31生 物活性のレベルと比較して、候補化合物に反応したp28 Bap31生物活性のレベル が変化すれば、アポトーシスを調節する化合物が同定される段階を含む、アポト ーシスを調節する化合物の同定法を特徴とする。 本発明の第8の局面の様々な好ましい態様において、p28生物活性は、p20産物 を生成するp28 Bap31ポリペプチドの開裂、p28 Bap31ポリペプチドとプロ-FLICE との複合体形成、p28 Bap31ポリペプチドとBcl-2蛋白質(例えば、Bcl-2またはB cl-XL)との複合体形成、p28 Bap31に特異的に結合する抗体によるp28 Bap31ポ リペプチドの結合、または細胞におけるp28 Bap31ポリペプチドの発現であって もよい。様々なその他の態様において、細胞は哺乳動物(例えば、ヒトまたは齧 歯類)に由来する。 本発明の第5、第6、第7、および第8の局面のもう一つの態様において、変 化が減少である場合、化合物はアポトーシスの阻害に有用である。もう一つの態 様において、変化が減少である場合、化合物は変性疾患(例えば、神経変性疾患 、肝硬変、脊髄異形成症候群、虚血性損傷、HIV感染症、または骨変性疾患)を 有する動物の治療に用いてもよい。さらに、もう一つの態様において、変化が増 加の場合、化合物はアポトーシスの増加に有用である。さらにもう一つの態様に おいて、変化が増加である場合、化合物は新生物(例えば、癌、過形成疾患、ま たは良性腫瘍)を有する動物の治療に用いてもよい。 第9の局面において、本発明は、アポトーシスの変化を含む疾患の有無または 疾患発症の可能性の増加の有無に関して哺乳動物を診断する方法であって、哺乳 動物からの試料中にp28 Bap31生物活性のレベルを測定し、非罹患哺乳動物から の試料中のp28 Bap31生物活性のレベルと比較して、試料中のp28 Bap31生物活性 のレベルが変化すれば、該哺乳動物が疾患を有する、または疾患を発症する可能 性 が増加していることを示すことを含む、方法を特徴とする。 本発明の第9の局面の様々な好ましい態様において、p28生物活性はp20産物を 生じるp28 Bap31ポリペプチドの開裂、p28 Bap31ポリペプチドとプロ-FLICEとの 複合体形成、p28 Bap31ポリペプチドとBcl-2蛋白質(例えば、Bcl-2またはBcl-XL )との複合体形成、p28 Bap31に特異的に結合する抗体によるp28 Bap31ポリペ プチドの結合、または細胞におけるp28 Bap31ポリペプチドの発現であってもよ い。もう一つの態様において、哺乳動物はヒトまたは齧歯類である。 本発明の第9の局面のもう一つの態様において、変化が減少であれば、哺乳動 物が、アポトーシスの減少によって生じる疾患を有する、またはそのような疾患 を発症する可能性が増加していることを示す。もう一つの態様において、変化が 減少であれば、疾患は新生物(例えば、癌、過形成疾患、または良性腫瘍)であ る可能性がある。 本発明の第9の局面のさらにもう一つの態様において、変化が増加であれば、 哺乳動物が、アポトーシスの増加によって生じる疾患を有する、またはそのよう な疾患を発症する可能性が増加していることを示している。もう一つの態様にお いて、変化が増加である場合、疾患は変性性疾患(例えば、神経変性疾患、肝硬 変、骨髄異形成症候群、虚血性損傷、HIV感染症、または骨変性疾患)である可 能性がある。 第10の局面において、本発明は、(a)細胞を提供する段階;(b)細胞におい て発現される位置に存在する候補核酸分子を、形質転換によって細胞に導入する 段階:および(c)候補核酸分子で形質転換していない細胞と比較して、形質転 換細胞がアポトーシスのレベルの増加を示すか否かを判定し、形質転換細胞にお いてアポトーシスのレベルが増加すれば、p28 Bap31ポリペプチドをコードする 核酸分子が同定される段階を含む、p28 Bap31ポリペプチドをコードする核酸分 子の同定法を特徴とする。 第11の局面において、本発明は、(a)細胞を提供する段階;(b)細胞におい て発現される位置に存在する候補核酸分子を、形質転換によって該細胞に導入す る段階;および(c)候補核酸分子で形質転換していない細胞と比較して、形質 転換細胞がp28 Bap31生物活性のレベルの増加を示すか否かを判定し、形質転換 細胞 においてp28 Bap31生物活性のレベルが増加すれば、p28 Bap31ポリペプチドをコ ードする核酸分子が同定される段階を含む、p28 Bap31ポリペプチドをコードす る核酸分子の同定法を特徴とする。 第12の局面において、本発明は、(a)p28 Bap31ポリペプチドを発現する細胞 を提供する段階;(b)細胞において発現される位置に存在する候補核酸分子を 、形質転換によって該細胞に導入する段階;および(c)候補核酸分子で形質転 換しなかった細胞と比較して、形質転換細胞がp20発現のレベルの増加を示すか 否かを判定し、形質転換細胞におけるp20発現のレベルが増加すれば、p28 Bap31 を開裂してp20にするプロテアーゼをコードする核酸分子が同定される段階を含 む、p28 Bap31を開裂してp20にするプロテアーゼをコードする核酸分子の同定法 を特徴とする。 第13の局面において、本発明は、(a)p28 Bap31ポリペプチドを発現する細胞 を提供する段階;(b)細胞において発現される位置に存在する候補核酸分子を 、形質転換によって細胞に導入する段階;および(c)候補核酸分子で形質転換 しなかった細胞と比較して、形質転換細胞がアポトーシスのレベルの増加を示す か否かを判定し、形質転換細胞におけるアポトーシスのレベルが増加すれば、p2 8 Bap31を開裂してp20にするプロテアーゼをコードする核酸分子が同定される段 階を含む、p28 Bap31を開裂してp20にするプロテアーゼをコードする核酸分子の 同定法を特徴とする。 本発明の第10、第11、第12、および第13の局面の好ましい態様において、細胞 は哺乳動物(例えば、ヒトまたは齧歯類)に由来する。 第14の局面において、本発明は、アポトーシスの変化を含む疾患の有無または 疾患を発症する可能性の増加について哺乳動物を診断するキットであって、アポ トーシスを調節する、p28 Bap31ポリペプチドに特異的に結合する実質的に純粋 な抗体を含むキットを特徴とする。本発明のこの局面の一つの態様において、キ ットはさらに、p28 Bap31ポリペプチドに対する抗体の結合を検出する手段を含 む。 第15の局面において、本発明は、抗体がアポトーシスを調節する、p28 Bap31 ポリペプチドに特異的に結合する実質的に純粋な抗体を特徴とする。好ましい態 様において、抗体はポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、または中和抗体 で ある。 第16の局面において、本発明は、内因性p28 Bap31遺伝子のノックアウト変異 を有するトランスジェニック細胞(例えば、胚芽細胞)を特徴とする。一つの態 様において、変異は外因性DNAの挿入を含む。 第17の局面において、本発明は、内因性p28 Bap31遺伝子がトランスジェニッ ク動物において発現されていない、内因性p28 Bap31遺伝子のノックアウト変異 を有するトランスジェニック細胞(例えば、胚芽細胞)から生じたトランスジェ ニック動物を特徴とする。この局面の一つの態様において、トランスジェニック 動物の生殖系細胞および体細胞は、内因性p28 Bap31遺伝子を発現していない。 もう一つの態様において、トランスジェニック動物は、切断または変異p28 Bap3 1ポリペプチドをコードする核酸分子を発現する生殖系細胞および体細胞を含む 。 第18の局面において、本発明は、遺伝子が、(a)p28 Bap31遺伝子のイニシエ ーターであるメチオニンコドンが配列から欠損している、p28 Bap31遺伝子の5' 配列に対応する第一の領域と、(b)薬物耐性カセットを含むDNAであって、DNA が細胞内に存在する場合に細胞に薬物に対する耐性を付与することが可能なDNA を含む第二の領域と、(c)p28 Bap31遺伝子の3'配列に対応する第三の領域とを 含む、p28 Bap31遺伝子をコードするDNA配列におけるノックアウト変異を含むベ クターを特徴とする。 第19の局面において、本発明は、遺伝子が、(a)p28 Bap31遺伝子のイニシエ ーターであるメチオニンコドンが配列から欠損している、p28 Bap31遺伝子の5' 配列に対応する第一の領域と、(b)薬物耐性カセットを含むDNAであって、DNA が細胞内に存在する場合に細胞に薬物に対する耐性を付与することが可能なDNA を含む第二の領域と、(c)p28 Bap31遺伝子の3'配列に対応する第三の領域とを 含む、p28 Bap31遺伝子をコードするDNA配列におけるノックアウト変異を含むベ クターを特徴とする。 第20の局面において、本発明は、(a)相同組換えによって、その座が哺乳動 物の胚芽細胞のゲノムに存在する、内因性のp28 Bap31遺伝子によって占有され る座に、p28 Bap31遺伝子のノックアウト変異をコードする核酸分子を導入する 段階;および(b)トランスジェニック哺乳動物を作製するために胚芽細胞を増 殖させる 段階を含む、内因性p28 Bap31ポリペプチドの発現を欠損するトランスジェニッ ク哺乳動物の作製法を特徴とする。 第21の局面において、本発明は、活性成分としてp28 Bap31のp20開裂産物を含 み、活性成分が生理学的に許容される担体において製剤化される治療的組成物で あって、アポトーシスを調節する治療的組成物を特徴とする。 第22の局面において、本発明は、活性成分としてp28 Bap31ポリペプチドを含 み、活性成分が生理学的に許容される担体において製剤化される治療的組成物で あって、アポトーシスを調節する治療的組成物を特徴とする。 第23の局面において、本発明は、活性成分としてp28 Bap31に特異的に結合す る抗体を含み、活性成分が生理学的に許容される担体において製剤化される治療 的組成物であって、アポトーシスを調節する治療的組成物を特徴とする。 第24の局面において、本発明は活性成分としてp28 Bap31に対応するアンチセ ンス核酸分子を含み、該活性成分が生理学的に許容される担体において製剤化さ れる治療的組成物であって、アポトーシスを調節する治療的組成物を特徴とする 。 第25の局面において、本発明は、p28 Bap31ポリペプチドを、アポトーシスを 調節するための薬剤の製造に使用することを特徴とする。 第26の局面において、本発明は、p28 Bap31に特異的に結合する抗体を、アポ トーシスを調節するための薬剤の製造に使用することを特徴とする。 第27の局面において、本発明は、p28 Bap31に対応するアンチセンス核酸分子 を、アポトーシスを調節するための薬剤の製造に使用することを特徴とする。 第28の局面において、本発明は、p28 Bap31のp20開裂産物を、アポトーシスを 調節するための薬剤の製造に使用することを特徴とする。 第29の局面において、本発明は、p28 Bap31のp20開裂産物に特異的に結合する 抗体を、アポトーシスを調節するための薬剤の製造に使用することを特徴とする 。 第30の局面において、本発明は、p28 Bap31のp20開裂産物に対応するアンチセ ンス核酸分子を、アポトーシスを調節するための薬剤の製造に使用することを特 徴とする。 上記に要約するように、p28 Bap31核酸分子、ポリペプチド、または抗体を、 ア ポトーシスの調節に使用してもよい。さらに、p28 Bap31核酸分子、ポリペプチ ド、または抗体を、アポトーシスの調節薬の発見および/または製造に使用して もよい。 「p28 Bap31」「p28 Bap31蛋白質」、または「p28 Bap31ポリペプチド」とは 、Bcl-2蛋白質(Bcl-2およびBcl-XLを含むがこれらに限定しない)またはプロ-F LICE蛋白質と相互作用することができ、アポトーシスに関与することができるか 、または開裂を受けてp20産物(すなわち、約20kDa産物)を生じることができる 、細胞内に発現されるとアポトーシスを誘導することができる、蛋白質またはそ のポリペプチド断片を意味する。好ましくは、p28 Bap31蛋白質はヒトBap31(ゲ ンバンク寄託番号X81817)のアミノ酸配列またはヒトCDM(ゲンバンク寄託番号Z 31696)のアミノ酸配列と少なくとも50%同一であり、より好ましくは少なくと も60%同一であり、より好ましくは少なくとも70%同一であり、さらにより好ま しくは少なくとも80%同一で、および最も好ましくはこれらの配列の少なくとも 一つと少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を有する。その断片は、全長のp2 8 Bap31蛋白質について認められるp28 Bap31の生物活性を有することが理解され るであろう;好ましくはp28 Bap31生物活性は、全長のp28 Bap31について認めら れた活性の少なくとも50%である。 本発明の一部であるp28 Bap31のポリペプチド断片は、Bcl-2ポリペプチドに結 合する断片、p28 Bap31に特異的に結合する抗体を選択することができる断片、 および細胞においてアポトーシスを調節することができる断片を含む。 「p28 Bap31遺伝子」とは、p28 Bap31をコードする遺伝子を意味する。好まし くは、配列は、上記で定義したように、p28 Bap31のポリペプチド断片をコード する配列を含む。好ましい態様において、p28 Bap31遺伝子配列のコード領域の5 'および3'領域に隣接する核酸配列が、遺伝子の一部として含まれる。哺乳動物p 28 Bap31遺伝子は、いかなる哺乳動物源から単離されたヌクレオチド配列も含む 。好ましくは哺乳動物はヒトである。 「精製抗体」とは、天然の状態で伴っている蛋白質および天然の有機分子を除 いた割合が、重量にして少なくとも60%である抗体を意味する。好ましくは、こ の調製物は、重量にして少なくとも75%、より好ましくは90%、最も好ましくは 少なくとも99%の抗体、例えばp28 Bap31特異的抗体である。精製抗体は、例え ば、組換えによって産生された蛋白質または保存モチーフのペプチドおよび標準 的手法を用いるアフィニティクロマトグラフィーによって得ることができる。 「特異的に結合する」とは、あるポリペプチドを認識して結合するが、蛋白質 が通常含まれる試料、生物試料中のその他の分子は実質的に認識せず結合もしな い抗体を意味する。一つの好ましい抗体は、p28 Bap31ポリペプチドに特異的に 結合する。 本明細書においてp28 Bap31に関して用いられる「p28 Bap31生物活性」とは、 p28 Bap31蛋白質(またはそのポリペプチド断片)の生物活性のいかなるものも 意味する。p28 Bap31生物活性には、p28 Bap31が開裂を受けてp20産物を生成で きること、Bcl-2蛋白質(例えば、Bcl-2またはBcl-XL)との複合体形成能、プロ -FLICEとの複合体形成能、p28 Bap31に特異的に結合する抗体との結合能、発現 されうること、およびアポトーシスに関与できることが含まれるが、これらに制 限しない。 「p28 Bap31生物活性を変化させる化合物」とは、上記に定義されたような、p 28Bap31(またはその断片)のいかなる生物活性も増加または減少させる化合物 を意味する。そのような化合物は、p28 Bap31の転写を増加させる化合物、p28 B ap31蛋白質発現レベルを増加させる化合物、p28 Bap31アンチセンス核酸分子、p 28 Bap31に特異的に結合する抗体、p20アンチセンス核酸分子、p20に特異的に結 合する抗体、Bcl-2蛋白質のp20阻害量、Bcl-2発現核酸分子のp20阻害量、p28 Ba p31蛋白質(またはその断片)、p20産物(またはその断片)、およびp28 Bap31 ポリペプチドをコードする核酸分子(またはその断片)であってもよいが、これ らに限定しない。 本明細書においてp28 Bap31に特異的に結合する抗体に関して用いられる「中 和抗体」とは、p28 Bap31蛋白質のいかなる生物活性も妨害する抗体を意味する 。例えば、p28 Bap31中和抗体は、例えばp28 Bap31の開裂を阻害してp20産物を 生成できないようにすることによって、p28 Bap31がアポトーシスに関与する能 力を妨害してもよい。p28 Bap31中和抗体はまた、p28 Bap31のBcl-2蛋白質(例 えば、Bcl-2またはBcl-XL)との複合体形成能、プロ-FLICEとの複合体形成能を 妨害しても よい。そのようなp28 Bap31中和抗体は、p28 Bap31およびそのポリペプチド断片 がアポトーシスに関与する能力、およびプロ-FLICEおよび/またはBcl-2蛋白質 と会合する能力を、好ましくは50%、より好ましくは70%、および最も好ましく は90%以上減少させることが可能である。本明細書に記述のものを含む、アポト ーシスおよび蛋白質:蛋白質相互作用に関する標準的なアッセイを用いて、p28 Bap31抗体を中和する可能性がある抗体を評価することもできる。 「アポトーシスを調節する」または「アポトーシスを変化させる」とは、特定 の細胞集団において、当該行為を行わなかった場合と比べて、アポトーシスを起 こす細胞数が増加または減少することを意味する。好ましくは、この細胞集団に は、T細胞、神経細胞、線維芽細胞、心筋細胞、または一定の実験条件において アポトーシスを起こすことが知られているその他のあらゆる細胞系、例えば、EI B19K(pm1716/2072)の発現を欠く5型アデノウイルスに感染したヒト上皮KB細胞 が含まれる。所与のアッセイにおいてp28 Bap31またはp28 Bap31調節性化合物に よって提供される調節の程度がさまざまに異なりうることは認識されると思われ るが、当業者には、p28 Bap31またはこの蛋白質を調節する化合物が同定される アポトーシスのレベルにおける統計学的に有意な変化を判定することが可能であ る。 「アポトーシスを増加させる」とは、非処置細胞と比較した、アポトーシスを 受ける細胞数のあらゆる増加を意味する。好ましくは、この増加は、少なくとも 25%、より好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも1倍である。 「アポトーシスを抑制する」とは、処置を施していない対照と比べてアポトー シスを起こす細胞数がいくらか減少することを意味する。好ましくは、この減少 は少なくとも25%、より好ましくはこの減少は少なくとも50%であり、最も好ま しくは、この減少は100%である。 「蛋白質」または「ポリペプチド」とは、グリコシル化またはリン酸化などの 翻訳後修飾の有無にかかわらず、2つ以上のアミノ酸からなるあらゆる鎖を意味 する。 「実質的に同一」とは、参照アミノ酸配列または核酸配列との同一性が少なく とも50%、好ましくは85%、より好ましくは90%、最も好ましくは95%であるポ リペプチドまたは核酸を意味する。ポリペプチドについては、比較する配列の長 さが一般に、少なくとも16アミノ酸、好ましくは少なくとも20アミノ酸であり、 より好ましくは少なくとも25アミノ酸であり、最も好ましくは35アミノ酸である 。核酸については、比較する配列の長さが一般に、少なくとも50ヌクレオチド、 好ましくは少なくとも60ヌクレオチドであり、より好ましくは少なくとも75ヌク レオチドであり、最も好ましくは110ヌクレオチドである。 配列の同一性は、典型的には配列解析ソフトウェアを用い、デフォルト設定 のパラメータにした条件で測定される(例えば、Genetics Computer Group、Uni versity of Wisconsin Biotechnology Center,1710 University Avenue,Madis on,WI 53705のSequence Analysis Software Packageなど)。このソフトウェア ・プログラムは、種々の置換、欠失、およびその他の修飾に関する相同性の程度 を割り当てることにより、類似した配列を比較するものである。保存的置換には 、一般に以下の各群内における置換が含まれる:グリシン、アラニン、バリン、 イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グル タミン;セリン、トレオニン;リジン、アルギニン;およびフェニルアラニン、 チロシン。 「実質的に純粋なポリペプチド」とは、天然の状態で付随している成分から分 離されたポリペプチドを意味する。典型的には、ポリペプチドは、天然の状態で 伴っている蛋白質および天然の有機分子を除いた割合が重量にして少なくとも60 %であれば実質的に純粋である。好ましくは、ポリペプチドは、重量にして少な くとも75%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも99%純 粋なp28 Bap31ポリペプチドである。実質的に純粋なp28 Bap31ポリペプチドは、 例えば、天然の供給源(例えば、線維芽細胞、神経細胞、またはリンパ球)から の抽出、p28 Bap31ポリペプチドをコードする組換え核酸の発現、または蛋白質 の化学合成によって得ることができる。純度は、例えばカラムクロマトグラフィ ー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動またはHPLC解析などの任意の適当な方法を 用いて測定することができる。 ポリペプチドは、天然の状態で付随している汚染物質から分離されている場合 に、天然の状態で伴う成分を実質的に含まない。このため、化学的に合成された ポリペプチド、または天然に由来する細胞と異なる無細胞系において産生された ポリペプチドは、天然の状態で伴う成分を実質的に含まないと考えられる。した がって、実質的に純粋なポリペプチドには、真核生物で天然に産生されるが大腸 菌またはその他の原核生物において合成されたものも含まれる。 「実質的に純粋な核酸」とは、本発明の核酸が由来する生物体の天然のゲノム において、その遺伝子の近傍に位置する核酸を含まない核酸を意味する。従って 、この用語には、例えば、ベクター、自律複製性プラスミドもしくはウイルス、 または原核生物もしくは真核生物細胞のゲノム核酸に組み込まれる組換えDNA、 またはその他の配列から独立した分離分子(例えば、PCRまたは制限エンドヌク レアーゼ消化によって産生されたcDNAまたはゲノムもしくはcDNAの断片)として 存在する組換えDNAが含まれる。また、付加的なポリペプチド配列をコードする ハイブリッド遺伝子の一部である組換え核酸もこれに含まれる。 「胚芽細胞」とは、有機体の全ての体細胞および生殖系細胞の前駆体であるこ とができる細胞を意味する。胚芽細胞はまた、胚芽幹細胞またはES細胞とも呼ば れる。好ましくは、本発明の胚芽細胞は哺乳動物胚芽細胞である。 本明細書において遺伝子またはポリペプチドに関して用いられる「内因性」と は、通常有機体に存在する遺伝子またはポリペプチドを意味する。 「生殖系細胞」とは、減数分裂の産物である細胞、前駆体、またはその子孫を 意味する。 「形質転換細胞」とは、その内部(またはその前駆細胞の内部)に、組換え核 酸技術の手段によって、(本明細書で用いるように)p28 Bap31ポリペプチドを コードする核酸分子が導入された細胞を意味する。 「形質転換」とは、外来分子を細胞に導入するためのあらゆる方法を意味する 。リポフェクション、リン酸カルシウム沈澱法、レトロウイルス投与、電気穿孔 、および遺伝子銃による形質転換は、用いることができる教示例のごく一部であ る。例えば、遺伝子銃による形質転換は、高速で射出されたタングステンまたは 金の粒子などの微小弾丸を用いて、細胞に外来分子を導入する方法である。この ような高速射出法は、本来はヘリウム、圧縮空気、および火薬を原動力とする技 術を無制限的に含む圧力性射出に由来する。遺伝子銃による形質転換は、細胞内 小器官(例えば、ミトコンドリア)、細菌、酵母、動物組織、および培養細胞を 無制限的に含む非常にさまざまな種類の細胞および完全な組織に対する形質転換 またはトランスフェクションに適用することができる。 「導入遺伝子」とは、操作によって細胞内に挿入され、その細胞から発生する 生物体のゲノムの一部となる、核酸のあらゆる断片を意味する。このような導入 遺伝子には、トランスジェニック生物体に対して、部分的にまたは完全に異種由 来(すなわち、外来性)である遺伝子が含まれてもよく、または生物体の内因性 遺伝子と相同な遺伝子を示していてもよい。 「トランスジェニック」とは、操作によって細胞に挿入され、その細胞から発 生するトランスジェニック生物のケノムの一部となった核酸配列を含むあらゆる 細胞を意味する。このような導入遺伝子は、トランスジェニック動物に対して部 分的または完全に異種であってもよい。トランスジェニックマウスは本発明の好 まし態様を表すが、トランスジェニック齧歯類(例えば、ハムスター、モルモッ ト、ウサギ、およびラット)、ならびにトランスジェニックブタ、ウシ、ヒツジ およびヤギを非制限的に含むその他のトランスジェニック哺乳動物が、標準的な 技術によって構築することができ、本発明に含まれる。好ましくは、導入遺伝子 は、核ゲノム中に人工的に挿入される。 「ノックアウト変異」とは、それから通常コードされるポリペプチドの生物活 性を、非変異遺伝子と比較して少なくとも80%減少させる核酸配列の変化を意味 する。変異は、挿入、欠失、フレームシフト変異、またはミスセンス変異であっ てもよく、これらに限定されない。好ましくは、変異は、挿入または欠失(例え ば本明細書に記述のp28 Bap31-NEOノックアウト遺伝子)、または停止コドンを 形成するフレームシフト変異である。 「発現のための位置に置かれた」とは、核酸分子が、その配列の転写および翻 訳を指向する(すなわち、例えばp28 Bap31ポリペプチド、組換えポリペプチド またはRNA分子の産生を促進するような)核酸配列に機能的に結合されており、 その結果、細胞中の発現のための位置に置かれた核酸分子が該細胞において発現 されることを意味する。 「プロモーター」とは、所望の核酸分子の転写を指向するのに十分な最小の配 列を意味する。また、本発明では、細胞種特異的、組織特異的、または外来性の 信号もしくは因子によって誘導可能である点で調節可能であるプロモーター依存 的な核酸分子の発現を引き起こすために十分なそれらのプロモーター要素も含ま れる。このような要素は、本来の遺伝子の5'もしくは3'領域に位置していてもよ く、標準的な組換えDNA操作により、所望の核酸分子に隣接するようまたはその 内部に配置してもよい。 「機能的に結合した」とは、ある核酸分子と1つまたはそれ以上の調節配列と が、適当な分子が(例えば、転写活性化蛋白質)調節配列に結合した時に核酸分 子の発現が可能となるような様式で連結していることを意味する。 「リポーター遺伝子」とは、その発現が検出可能な産物をコードするいかなる 遺伝子も意味する。リポーター遺伝子産物は、以下の特性の一つを有していても よいがこれらに制限されない:蛍光(例えば緑色蛍光蛋白質)、酵素活性(例え ば、ルシフェラーゼまたはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ) 、毒素(例えばリシン)、または第二の分子に特異的に結合される能力(例えば 、ビオチンまたは検出可能に標識された抗体)。 「保存領域」とは、p28 Bap31ファミリーのメンバーの2つまたはそれ以上の間 (例えば、ヒトp28 Bap31とマウスp28 Bap31との間)でアミノ酸配列の同一性が 少なくとも30%、好ましくは50%、最も好ましくは70%であるような、6個また はそれ以上の連続したアミノ酸からなるあらゆる連続部分を意味する。 「検出可能な標識がなされた」とは、例えば、オリゴヌクレオチドプローブも しくはプライマー、遺伝子もしくはその断片、またはcDNA分子もしくはRNA分子 などの、ある分子の存在を示したり同定するためのあらゆる手段を意味する。分 子に検出可能な標識をする方法は、当業者には周知であり、放射性標識(例えば 、32Pまたは35Sなどの放射性同位元素を用いる)および非放射性標識(例えば、 フルオレセイン標識などの化学発光標識)を無制限的に含む。 本明細書で核酸に関して用いる「アンチセンス」とは、遺伝子、好ましくはp2 8 Bap31遺伝子のコード鎖に対して相補的な核酸配列を意味する。好ましくは、 アンチセンス核酸分子は、最大有効用量で投与された場合に、遺伝子からの転写 物の量を減少させる;より好ましくはこの減少は、少なくとも10%、最も好まし くはこの減少は、少なくとも50%である。 「薬学的に許容される担体」とは、それと共に投与される化合物の治療的特性 を保持しながら、治療を受ける哺乳動物に生理学的に許容される担体を意味する 。薬学的に許容される担体の一例は生理食塩液である。その他の生理学的に許容 される担体およびその調製物は当業者に既知で、例えば、「レミントンの製薬科 学(Remington's Pharmaceutical Science)」第18版、A.ゲナロ編(A.Gennaro )、1990、マック・パブリッシングカンパニー、イーストン、ペンシルバニア州 )に記述されている。 本発明のその他の特徴および利点は、以下の好ましい態様の説明から明らかと なると思われる。 図面の簡単な説明 図1Aは、アデノウイルスdl520E1B−(12SEIAを発現し、EIB産物を有しない) で感染させた、ネオマイシン耐性を発現するKB細胞の、単独(Neo)またはBcl-2 存在下での生存率(表示の感染後時間でのトリパンブルーの排除によって判断す る)を示すグラフである。 図1Bは、アデノウイルスpm1760/2072(12Sおよび13S EIAを発現するが、EIB1 9Kを発現しない)で感染させた、ネオマイシン耐性を発現するKB細胞の単独(Ne o)またはBcl-2存在下での生存率(表示の感染後時間でのトリパンブルーの排除 によって判断する)を示すグラフである。 図1Cは、アデノウイルスdl520E1B-(12SEIAを発現し、EIB産物を有しない; レーン1〜4)、またはアデノウイルスpm1760/2072(12Sおよび13S E1Aを発現 するが、E1B 19Kを発現しない;レーン5〜8)のいずれかによって表示の時間 に感染させた後、単独(Neo:下のパネル)またはBcl-2存在下(上のパネル)で の、ネオマイシン耐性を発現するKB細胞から調製した総細胞性蛋白質におけるBc l-2相互作用ポリペプチド(32P-Bcl-2△c21/his6.HMKをプローブとして)の出現 を示すファーウェスタンブロット分析である。ブロット上のプローブ反応性バン ドは、リン画像化法によって可視化した。分子量20 kDaのポリペプチドに関連す る放射性バンドをp20とし、Baxと共に移動するバンドをp21 Baxとする。 図2Aは、アデノウイルスpm1760/2072で感染後60時間のKB細胞から差次可溶化 した蛋白質の分離SDS PAGE分析(およびその定量グラフ)を示す。ゲルから溶出 した分画のアリコートを32P-Bcl-2△c21/his6/HMKファーウェスタンブロット分 析によってアッセイし、p20およびp21 Baxに対応する放射性バンドを検出してリ ン画像化器によって定量した。検出された最大シグナル(100に設定)と比較し たレベルを棒グラフにプロットした(上のパネル)。同じ分画から等量のアリコ ートをまた、分析的12%SDS PAGEに供し、ゲルをクーマシーブリリアントブルー で染色した(下のパネル)。分子量マーカー蛋白質の位置を示す。グラフ上の黒 い棒はp20を示す。グラフ上の白い点を付けた棒はp21 Baxを示す。 図2Bは、図2Aの分離SDS PAGEから190と220mlの間に溶出した蛋白質を示す逆 相HPLC分析(A280プロフィール;上のパネル)および対応するグラフ(下のパネ ル)である。全ての分画からの等量のアリコートを、それに対してのみp20が検 出される32P-Bcl-2△c21/his6/HMK相互作用蛋白質の有無に関して、ファーウェ スタンブロット分析によってアッセイした。検出された最大シグナル(100に設 定)と比較した量を棒グラフにプロットした(上のパネル)。分画52、53、54( ピーク活性)および55については、個別にNH2末端ペプチド配列分析を行った。 図2Cは、p28 Bap31/CDM(配列番号:1)のポリペプチド配列を示す。p20の ペプチドシークエンシングにより、ヒトBap31(下線)(ゲンバンク寄託番号X81 817)のアミノ酸2〜10位との完全なマッチが示された。これは分画54では唯一 の検出可能配列で、分画53では他の配列と共に検出されたが、分画52および55で は検出されなかった。予想される膜貫通(TM)部分を四角で囲み、これはTM1お よびTM3(*)において荷電アミノ酸を含む。予想されるカスパーゼ認識部位、A AVDG(配列番号:2)は下線で示し、164位および238位のアスパラギン酸の後に 続く開裂部を矢印で示した。COOH-末端でのKKXX(配列番号:3)ER保持シグナ ルと同様に、カスパーゼ認識部位の間に存在すると思われるロイシンジッパーを 太字で示す。 図2Dは、p28 Bap31の2つのAAVDG部位の間の領域のアミノ酸配置を、表示の 蛋白質におけるデスイフェクタードメインと共に示す。1文字アミノ酸コードで 示す配列はゲンバンクから得て、それらの分子内での相対的な位置を括弧内に示 した。GCGソフトウェアパッケージのPILEUPプログラムを用いて配列を配置し、 スペースを空けて最適にした(ダッシュで示す)。 図3Aは、小胞体(ER)ミクロソーム内へのp28 Bap31の挿入を示すSDS-PAGE分 析である。pZ8Bap31、プレ-β-ラクタマーゼ(プレ-β-L)およびプロセシング したβラクタマーゼ(β-L)の位置を、ゲルフロントと同様に示す。「c」はマ ーカー翻訳産物を示す。 図3Bは、ER膜におけるFlag-タグp28 Bap31の導出トポロジーおよびドメイン 構造を示す略図である。Bap31の3つの膜貫通部分の方向性は、ER膜におけるN( 管腔)-C(サイトソル)トポロジーを予測する。仮のデスイフェクター相同性( D)およびロイシンジッパー(L)ドメインを含み、いずれかの側にカスパーゼ-8 認識部位(*)が隣接する、13kDaのサイトソルドメインの領域を四角で囲む。 欠失変異体の作製に用いるアミノ酸の位置を示す。FlagエピトープをC-末端KKEE ER読み出しシグナルのすぐ上流に挿入した。 図4Aは、分解したp28 Bap31-GST融合蛋白質の2つのSDS-PAGEブロット(上の パネル)を示し、一つはポンソーS(左のブロット)で染色し、もう一つは32P-B cl-2△c21/his6/HMKをプローブとして用いたファーウェスタンブロット分析を行 った。レーンは:GST(レーン1);p28 Bap31アミノ酸165〜246位と融合したGS T(レーン2);p28 Bap31アミノ酸122〜164位と融合したGST(レーン3);p28 Bap31アミノ酸1〜16位と融合したGST(レーン4);およびp28 Bap31アミノ 酸1〜246位と融合したGST(レーン5)で、SDS PAGE後に細菌に発現させ、精製 して、ニトロセルロースに2箇所づつ移した。構築物および結果を図の下のパネ ルに、上から下に要約する:GST-p28(165〜246);GST-p28(122〜164);GST- p28(1〜164);およびGST-p28(1〜246)。 図4Bは、表示のように(+および−)抗Mycまたは抗HA抗体をプローブとして 、MycタグBCI-XL、タグプロ-FLICE、HAタグBcl-2、および/またはFlagタグp28 Bap31でトランスフェクトさせた293T細胞の、細胞溶解液およびFlag免疫沈降物 からの一連のウェスタンブロット分析を示す。免疫反応性バンドを電気ケミルミ ネッセンスによって可視化する。「IgHC」は、免疫グロブリン重鎖を示す。 図4Cは、トランスフェクトさせた293T細胞からの細胞溶解液およびFlag-免疫 沈降物の一連のウェスタンブロットを示す。分析は、表示のように293T細胞コト ランスフェクシヨンにBaxが含まれることを除いては、図4Bの上記の簡単な説明 における記述と同様に行った。 図5Aは、p28 Bap31 cDNAの35S-標識転写翻訳産物を、CPP32またはICEの漸増 濃度と共にインキュベートすることによって生じた分解産物を示すSDS-PAGEブロ ットである。反応混合液25μl当たり加えた酵素単位は:なし(レーン1)、0. 0056(レーン2)、0.98(レーン3)、1.95(レーン4)、3.9(レーン5)、7 .8(レーン6)、15.6(レーン7)、31.2(レーン8)、62.5(レーン9)、お よび125(レーン10)であった。ポリペプチド分子量マーカーの位置を示す。「 a」および「b」を示す矢印は、図の下の略図で「a」および「b」によって示 す部位でのp28 Bap31の開裂とその大きさが一致する開裂産物を示す。 図5Bは、図5Aの簡単な説明において記述した分析を示すグラフで、p28 Bap3 1を精製ICE(カスパーゼ-1)またはFLICE(カスパーゼ-8)と共にインキュベ ートし、得られたp20開裂産物をリン画像化器を用いて定量した。カスパーゼ酵 素活性の1単位は、飽和基質濃度で25°で、蛍光発生テトラペプチド-AMCから1 分あたり生じたAMC1pmolに相当する(ニコルソンら(Nicholson)、Nature 376 :37〜43、1995)に記述の方法に従う)。 図6Aは、E1B 19Kの発現を欠損するアデノウイルスpm1716/2072で60時間感染 させた、または偽の感染を行った(それぞれ+または−)KB細胞から得た細胞抽 出物の、p28 Bap31アミノ酸165〜246位(αp28-C;左のブロット)またはp28 Ba p31アミノ酸122〜164位(α p28-M;右のブロット)に対するアフィニティ精製 トリ抗体をプローブとした2つのウェスタンブロット分析を示す。p28 Bap31に 相当するバンドを示す。「a」および「b」を示す矢印は、ブロットの下の下のパ ネルに示す略図において「a」および「b」と呼ばれる部位におけるp28 Bap31の 開裂とその大きさが一致する産物を示す。 図6Bは、p28-M(上の2つのブロット)に対する抗体またはCPP32の17 kDaサ ブユニット(下の2つのブロット;ブーラキアら(Boulakia)、Oncogene 12:5 29〜535、1996)に対する抗体をプローブとした、単独(−Bcl-2、レーン6〜10 )またはBcl-2の存在下(+Bcl-2、レーン1〜5)で、E1B 19Kの発現を欠損す るアデノウイルスpm1716/2072で感染さたネオマイシン耐性を発現するKB細胞か ら調製した細胞抽出物の一連のウェスタンブロット分析である。p28 Bap31およ び開裂産 物「a」および「b」の位置は上の2つのブロットにおいて示す。上の左のブロ ットの矢印は、その出現が多様である(例えば、図6Aでは出現しない)交叉反 応産物を示す。全長のプロCPP32およびプロセシングを受けた17 kDaサブユニッ ト(p17)ならびに仮の29 kDaプロセシング中間体(*)の位置は、下の2つの ブロットにおいて示す。 図7Aは、ルシフェラーゼリポータープラスミドおよび全長のp28 Bap31または p28 Bap31アミノ酸1〜164位(すなわちp20)のいずれかを発現するRc/RSVでコト ランスフェクトさせた、ネオマイシン耐性を発現するCHO LR73細胞の単独(−Bc l-2)またはBcl-2存在下(+Bcl-2)での、相対的ルシフェラーゼ発現を示すグ ラフである。2日後、細胞を回収して、ルシフェラーゼ活性を分析し、酵素活性 をp28 Bap31の存在下で得られた値(任意に100と設定する)と比較して表記した 。示す結果は2回の異なる実験の平均である。 図7Bは、pHook(インビトロゲン社)と共にp28 Bap31およびp20発現プラスミ ドでトランスフェクトさせたCHO細胞を示す一連の写真である。24時間後、トラ ンスフェクトさせた細胞をキャプチャー-テックビーズで回収し、カバーガラス 上で培養して、4',6'-ジアミノ-2-フェニルインドール(DAPI)で染色して、顕 微鏡下で可視化した。 図7Cは、相互作用標的Tとの理論的複合体の一部としてp28 Bao31を示す、図 7Aおよび7Bの結果の略図による説明である。 図8A、8B、および8Cは、p28 Bap31ノックアウトマウスを産生するために用 いてもよいBP31 TVプラスミドの構築を示す略図である。 図9は、Bcl-2/カスパーゼアポトーシス経路におけるp28 Bap31のモデルの略 図である。 詳細な説明 イニシエーターであるカスパーゼの大きいプロ領域は、これらのプロ酵素をア ポトーシスシグナル伝達複合体と物理的にリンクさせるデス・イフェクタードメ インを含む。Fas(CD95またはApo-1とも呼ばれる)および腫瘍壊死因子受容体1 (TNFRI)複合体の場合、プロ-FLICE(FLICEはMACHまたはカスパーゼ-8とも呼 ばれている)の集合にはアダプター分子、FADDが関係している。この集合は、2 つ の分子内のデスイフェクタードメインの間の相互作用を通じて起こる(ボルディ ンら(Boldin)、Cell 85:803〜815、1996;ミズオら(Mizuo)、Cell 85:817 〜827、1996)。Bcl-2ファミリーメンバー蛋白質は、小胞体(ER)/核外套およ びミトコンドリア外膜(クラジュウスキーら(Krajewski)、Cancer Res.53:470 1〜4714、1993;ヌグエンら(Nguyen)、J.Biol.Chem.268:25265〜25268、1993 ;ゴンザレス-ガルシアら(Gonzalez-Garcia)、Development 120:3033〜3042 、1994)に存在し、後者の位置では、多様な死のシグナルに反応してプロカスパ ーゼ-3のような下流のイフェクターカスパーゼの活性化を予防すると考えられ る。 本発明者らは今や、そのサイトソルドメインに正規のCOOH-末端ER保持モチー フを有し、Bcl-2蛋白質およびプロカスパーゼ-8(プロ-FLICE)を含む複合体の 一部である、小胞体のBcl-2/Bcl-XL相互作用性の多所性膜組み込み蛋白質、p28 Bap31を同定した。Bcl-2の非存在下では、アポトーシスの誘導に基づき、p28 Ba p31そのものがICE/FLICE関連カスパーゼの標的となる。 アポトーシス誘導後のBcl-2相互作用ポリペプチドの出現 ファーウェスタンブロット分析によってBcl-2と相互作用する可能性があるポ リペプチドを検出するために、Bcl-2のサイトソルドメインの修飾型を大腸菌に れ発現させることによって、32P-標識プローブを構築した。修飾されたBcl-2サ イトソルドメインを作製するために、Bcl-2の最後のアミノ酸21個を欠失させて ヘキサヒスチジン(his6)+心筋キナーゼ(HMK)認識ペプチドに置換すること により、それぞれ精製および32P標識を容易にした。組換え蛋白質が強い変性剤 を用いなくても精製され、FPLC分子ふるいクロマトグラフィーによって判断して 、pH7.4でモノマーとダイマーとの混合物を含む可溶性産物を産生する単離条件 を開発した。32P標識プローブ(32P-Bcl-2△c21/his6/HMK)は、総細菌溶解物の ファーウェスタンブロット上での唯一の放射性産物として、組換え型Bcl-2また はBaxのいずれかを容易に検出した(示していない)。様々な刺激(アデノウイ ルスEIA発現またはピューロマイシンによる処置を含む)に反応してアポトーシ スを受けるように誘導された細胞において、Bcl-2と相互作用する可能性がある ポリペプチドを分析するために、プローブとして用いると、SDS PAGEによって判 断された大きさ約20 kDa(p20)の産物が一貫して認められた。 図1A、1B、およびICは、EIA誘発アポトーシスの際のBcl-2相互作用ポリペプ チドの出現を示している。neo-およびBcl-2発現ヒトKB細胞の試料は、トリパン ブルー排除による生存率に関して評価し(図1Aおよび1B)、または感染後様々 な時期において、32P-Bcl-2△c21/his6/HMKをプローブとして用いたファーウェ スタンブロット分析(図1C)のために調製した。neo-およびBcl-2発現ヒトKB細 胞を、12S EIAを発現するが全てのEIB産物(243REIA蛋白質をコードする;図1A ;図1Cのレーン1〜4)の発現を欠損するアデノウイルスdl520E1B-、または12 Sおよび13S EIAを発現するが、アポトーシス細胞死の優勢なサプレッサーである E1B 19kDa蛋白質(19K)(243Rおよび289R EIA蛋白質の双方をコードする;図1 B;図1Cのレーン5〜8)の発現を欠損するアデノウイルスpm1760/2072のいず れかに感染させた。いずれかのウイルスによるアポトーシス細胞死の誘導(ヌグ エンら(Nguyen)、J,Biol.Chem.269:16521〜16524、1994;テオドロら(Teodo ro)、Oncogene 11:467〜474、1995)は、p20 Bcl-2結合活性の出現を伴った。 分子量20kDaのポリペプチドに関連した放射性バンドを図1Cにおいてp20とし、B axと共に移動するバンドをp21 Baxと呼ぶ。Baxの共移動は、蛋白質のレーンの垂 直正中線に沿ってブロットを切断し、その半分を抗ヒトBax(チェンら(Chen) 、J.Biol.Chem.271:24221〜24225、1996)を用いたウェスタンブロット分析に よって展開させ、もう一方を32P-Bcl-2△c21/his6/HMKによるファーウェスタン ブロット分析によって展開させる(結果は示していない)ことによって決定した 。32P-Bcl-2△c21/his6/HMKとBaxとの見かけの結合は、感染の時間経過に対して 有意に変化しなかった(図1C)。しかし、KB細胞においてBcl-2が安定的に発現 されれば、細胞死が相殺され、ウイルス感染後のp20 Bcl-2結合活性の出現が防 止されることは、注目に値する(上のブロット、図1C)。 p28 Bap31と相互作用するBcl-2の同定およびその開裂産物p20 p20 Bcl-2結合ポリペプチドの同定は、洗浄剤中での差次可溶化、分離SDS PAG Eおよび逆相HPLCを組み合わせて単離した後、p20のNH2-末端ペプチド配列分析に よって得られた(図2Aおよび2B)。その出現がp20 Bcl-2結合活性の出現と相 関するポリペプチド配列を検出するために、いくつかの個々のHPLC分画にペプチ ド 配列分析を行った(図2Aおよび2B)。一つの候補配列が現れ、それはBcl-2結 合活性のピーク分画において検出された唯一の配列であった(分画54、図2B) 。これは、ヒトBap31(ゲンバンク寄託番号X81817)/CDM(ゲンバンク寄託番号 Z31696)のアミノ酸2〜10位と完全に適合し、このことからp20がBap31/CDMのNH2 -末端の27,991kDa(p28)蛋白質に由来することを示唆している(図2C)。CDM は、その副腎脳白質ジストロフィー座との近位性のために発見され(モッサーら (Mosser)、Genomics 22:469〜471、1994)、Bap31は、それが洗浄剤可溶化細 胞から得られたB細胞受容体複合体の免疫沈降物中に認められるいくつかのポリ ペプチドの一つであるために発見された(キムら(Kim)、EMBO J.13:3793〜38 00、1994;アダチら(Adachi)、EMBO J.15:1534〜1541、1996)。アポトーシ ス誘導後のKB細胞から得られた総RNAを用いたp28 Bap31コード領域のRT PCR分析 により、p20がp28 mRNAの異なるスプライシングによって生じるという証拠は示 されなかった(データは示していない)。下に示すように、Bcl-2はまた、イン ビトロおよびインビボで全長のp28 Bap31に会合する;もとのリガンドブロット 分析においてこの相互作用が認められなかったことは(図1C)、ニトロセルロ ースブロットへのp28 Bap31のトランスファーが比較的不十分であった結果であ る可能性が高い。 p28 Bap31の特徴づけ 図2Cは、ヒトp28 Bap31配列におけるいくつかの椎定モチーフを示す。分子の NH2-末端部分に膜貫通(TM)部分と思われる部分が存在する(カイト&ドリトル (Kyte and Doolittle)、J.Mol.Biol.157:105〜132、1982が記述した方法 を用いて検出されるように)。TM1およびTM3はそれぞれ、荷電残基を含む。さら に、同一のP1〜P4テトラペプチド認識配列(アラニン−アラニン−バリン−アス パラギン酸)+P1’位置における好ましい小さいアミノ酸(グリシン)を含む2 つのカスパーセ開裂部位と思われる部位が、ポリペプチドの164位および238位に 位置し、そのいずれかの側に、椎定ロイシン・ジッパードメイン(図2C)およ び、プロカスパーゼ-8、プロカスパーゼ-10、およびFADD(図2D)のような蛋白 質において認められるデスイフェクタードメインと重なり合う相同領域が存在す る(図2D)。近位カスパーゼ認識部位での開裂により、p20と同程度の大きさの 産物(計算分子量18.8kDa)を生じるであろう。興味深いことに、遠位カスパー ゼ認識部位はマウスp 28 Bap31配列では欠損しているが、その開裂によってp20産物を生じる近位カス パーゼ認識部位は、マウスp28 Bap31に存在する(図2D)。最後に、p28 Bap31 分子は、ER内のサイトソルに暴露されるCOOH-末端を含む完全なER蛋白質を保持 する標準的なKKXX COOH-末端シグナルに適合するリジン−リジン−グルタミン酸 −グルタミン酸で終了し、このようにしてそれらが遠位分泌経路に出て行くのを 防止する(ジャクソンら(Jackson)、J.Cell.Biol.121:317〜333、1993) 。 図3Aに示すように、p28 Bap31は、イヌ膵臓ミクロソームに効率よく挿入され て共に翻訳された。プレ-β-ラクタマーゼ(図3A、レーン1〜4)およびp28 Bap31(図3A、レーン5〜8)mRNAは、ウサギ網赤血球溶解系において35S−メ チオニンの存在下、およびリボソーム除去イヌ膵臓ミクロソーム(ウォルター& ブロベル(Walter and Blobel)、Meth.Enzymol.96:84〜93、1983の方法に従っ て調製)の存在下(図3A、レーン2〜4および6〜8)または非存在下(図3A 、レーン1および5)で翻訳された。反応終了時、ミクロソームを回収し、直接 (図3A、レーン2および6)、またはアルカリ不溶性(NaCO3、pH11.5)産物( 図3A、レーン3および7)の単離後(ヌグエンら(Nguyen)、J.Biol.Chem.2 68:25265〜25268、1993に記述の方法に従って)、もしくはプロテイナーゼKに よる処置後(図3A、レーン4および8)(マックブライドら(McBride)、J.C ell.Biol.119:1451〜1457、1992に記述の方法に従って)に、SDS-PAGEおよび オートラジオグラフィーによって分析した。ER膜を通過して転位し、可溶性蛋白 質として内腔に付着するβ−ラクタマーゼとは対照的に、p28 Bap31はリボソー ムからの放出後に完全な蛋白質として回収された。β-ラクタマーゼのプロセシ ング型は外部プロテアーゼから保護され(図3A、レーン4)、アルカリ抽出に よってミクロソームから遊離した(図3A、レーン3)が、p28 Bap31は、アルカ リ抽出に対して抵抗性で(図3A、レーン7)、外部プロテアーゼに対する感受 性を示し(図3A、レーン8)、その結果、暴露されたサイトソルドメインを有 する多方向性の完全な蛋白質について予想される蛋白質溶解断片が産生された。 そのNH2-末端シグナル配列が転位の際に除去されるβ-ラクタマーゼとは異なり (図3A、レーン1および4を比較)、p28 Bap31のプロセシングは認められず( 図3A、レーン5および6を比較)、このことはミクロソーム膜への挿入が開裂 されていないシグナルアンカーによって開始さ れることを示唆している。詳しく調べていないが、p28 Bap31について認められ た特性(図3A)は、荷電差の法則(フォンヘイン、G.J.(von Heijne,G.J.) 、J.Mol.Biol.192:287〜290、1986;ハートマンら(Hartmann)、Proc.Nat l.Acad.Sci.USA 86:5786〜5790、1989)に基づいたERの膜貫通部分の方向性 に関する予測と共に、この3方向ポリペプチドのNH2-末端が内腔に面し、推定ロ イシン・ジッパー/デスイフェクター相同ドメイン(アミノ酸265位〜238位)を 含む約13kDaのCOOH-末端断片は、アデノウイルスEIA誘発アポトーシスの際にカ スパーゼ−8、または関連カスパーゼによって開裂される部位がそのいずれかの 側に隣接し、かつER保持モチーフがサイトソルに暴露される、というER膜におけ るp28 Bap31のトポロジーを示唆する。図3Bは、p28 Bap31のプロリン240位とメ チオニン241位との間のFlagタグの挿入(すなわち、FlagタグはC末端KKEE ER読 み出しシグナルのすぐ上流に挿入された)によって修飾されたp28 Bap31の略図 を示す。生化学的分画および細胞免疫組織化学電子顕微鏡の双方によって、p28 Bap31がラット肝細胞のERに大量に存在することが確認された(データは示して いない)。 組換え型P28 Bap31およびp20はBcl-2と相互作用する グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)がp28 Bap31のアミノ酸1〜246位 (全長のp28 Bap31)、1位〜164位(p20)、122位〜164位、および165位〜246 位とリンクした様々なp28 Bap31融合蛋白質を構築した。これらの構築物をGSTそ のものと共に、精製して、Bcl-2のサイトソルドメインに結合できるか否かにつ いて等量をフアーウェスタンブロット分析アッセイにおいて調べた。図4Aに示 すように、反応性は、GST-p28 Bap31(図4A、レーン5)およびGST-p20(図4A 、レーン4)の双方について認められ、弱い活性は、おそらくCOOH-末端165〜24 6位アミノ酸ドメインによるもので(図4A、レーン2)、および中央の122〜164 位のアミノ酸ドメイン(図4A、レーン3)、またはGST単独(図4A、レーン1 )については何も検出されなかった。 Bcl-2蛋白質およびプロカスパーゼ−8(プロ-FLICE)はインビボでp28 Bap31と 会合する P28 Bap31およびその開裂産物p20はインビトロでBcl-2と会合する。このため 、本発明者らは、インビボでのそのような複合体の存在を検出する試みを行なっ た。 標準的な組換えDNA操作を用いて、mycエピトープでC-末端にタグをつけたBcl-XL をコードするcDNA、EQKLISEEDL(配列番号:16;キナヤンら(Chinnayan)、Sci ence 275:1122〜1126、1997);血球凝集素(HA)エピトープでC-末端にタグを つけたプロFLICE、YPYDVPDYA(配列番号:17;キナヤンら(Chinnayan)、Scien ce275:1122〜1126、1997);HAエピトープによってN-末端にタグをつけたBcl-2 (ヌグエンら(Nguyen)、J.Biol.Chem.269:16521〜16524、1994);および p28 Bap31におけるER保持シグナルの機能を妨害しないように、p28 Bap31のプロ リン240位とメチオニン241位との間にFlag配列、MDYKDDDDKA(配列番号:18)が 挿入された(すなわちFlagタグはp28 Bap31のC-末端KKEE ER読み出しシグナルの すぐ上流に挿入した)、Flagエピトープでタグをつけたp28 Bap31、を作製した 。MycタグBcl-XLをコードする組換えcDNA、HA-タグプロ-FLICE、またはFlag-タ グp28 Bap31、もしくはFlag DNA単独(対照Flag)を、発現ベクターpcDNA3(イ ンビトロゲン社、カールスバッド、カリフォルニア州から市販されている)に挿 入した。HA-タグBcl-2をコードするcDNAは、発現ベクターRcRSV(ファルマシア 社、アップサラ、市スウェーデンから市販されている)に挿入した。得られた発 現構築物を図4B(+および−)に示すように、以下の手順を用いて293T細胞に トランスフェクトさせた:10cm培養プレート中の50〜60%コンフルエントの293T 細胞をリン酸カルシウム沈殿によって総プラスミドDNA15μgでトランスフェク トさせ、トランスフェクト後15%グリセロールで24時間ショックを与えた。トラ ンスフェクトの約30時間後、細胞をリン酸緩衝生理食塩液(PB)で洗浄し、10cm 培養プレートあたり溶解緩衝液1ml(50mM Hepes、pH7.4、150mM NaCl、1mMエ チレンジアミン四酢酸(EDTA)、0.5%v/vNP40、10μg/mlアプロチニン、1mMフ ッ化フェニルメチルスルホン酸(PMSF)、および10μg/mlロイペプチン)でホ モジナイズした。11,000gで遠心した後、上清をプロテインGセファロースの1: 1スラリー50μlと共に1時間、4℃でインキュベートした。セファロースを除 去して、上清をマウスM2抗Flag抗体(IBIコダック社から市販されている)と共 に4℃で6〜8時間インキュベートし、ここにプロテインGセファロースの1: 1スラリー20μlを加えた。4℃でさらに1時間後、ビーズを回収し、洗浄して SDS試料緩衝液中で沸騰させた。免疫沈降物(ip)および沸騰溶解物(抗Flag抗 体によって免疫沈降させる前の細胞溶解 物)をSDS-PAGEによって分離し、ニトロセルロースに移して、mycまたはHAのい ずれかに対して作製し、バブコ社(バークレー、カリフォルニア州)から市販さ れている表示の抗体をプローブとして調べた。免疫反応性バンドを免疫グロブリ ン重鎖(IgHC)の電気ケミルミネッセンスによって可視化した。 図4Bに、抗mycまたは抗HA抗体をプローブとした溶解物および免疫沈降物のウ ェスタンブロット分析の結果を示す。免疫共沈澱によって判断されるように、Bc l-XL、プロ-FLICENおよびBcl-2は、それぞれ図4Bのレーン3、8、14に示すよ うに、p28 Bap31と特異的な会合を示した。プロ-FLICEは、Ig重鎖のすぐ下に移 動する二重バンドとして認められた;インビトロでのcDNAの転写翻訳により、同 程度の大きさの二重線を同様に生じることが判明した(示していない)。興味深 いことに、Bcl-XLおよびプロ-FLICEは共に発現されても、p28 Bap31に対する互 いの会合能を相互に拮抗しなかった(図4B)レーン5および10;レーン5の細 胞溶解物ではBcl-XLのインプットレベルがより低いことに注目)。野生型プロカ スパーゼ−8の何らかの活性化は予測されるかもしれないが、全長のプロ酵素は 、Bcl-XLの存在下および非存在下(図4B、レーン8および10)のいずれにおいて も同程度のレベルを容易に検出可能であった。 最後に、Bcl-2ファミリーのプロアポトーシスメンバーであるBax(オルトバら (Oltvai)、Cell 74:609〜619、1993)は、トランスフェクトしたBaxの有意な 発現レベルが記録されたという事実にもかかわらず(図4C、レーン2および3 )、293T細胞におけるそれらの共発現後にp28 Bap31と免疫共沈殿しなかった( 図4C、レーン5)。しかし、BaxはBcl-2とp28 Bap31との会合を防止した(図4C 、レーン11および12を比較)。細胞内溶解物におけるBcl-2のレベルは、Baxを含 むトランスフェクタント(図4C、レーン8および9を比較)ではいくぶん低か ったが、Bcl-2のそのようなレベルは、これ以外の場合ではBcl-2とp28 Bap31と の免疫共沈殿を容易に検出するのに十分量であると考えられる。 p28 Bap31はアポトーシスの誘導後にp20に開裂される 本発明者らは、p28 Bap31が、アポトーシスを起こすよう誘導された細胞にお いて、一つの産物p20に開裂されることを示したが、この開裂が起こる正確なメ カニズムは不明であった。p28 Bap31におけるカスパーゼ認識部位(AAVDG)が実 際に一つ 以上のカスパーゼによって認識されるか否かを判定するため、p28 Bap31 cDNAの35 S-標識p28の転写翻訳産物を、デュポン/NEN社から市販されている35S-標識メ チオニンを用いて、当業者に既知の方法(例えば、アウスベルら(Ausubel)、 「分子生物学の現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology) 」、ジョン・ウィリー&サンズ、ニューヨーク、ニューヨーク州、1994)に従っ て、35-メチオニン標識インビトロ翻訳蛋白質によって生成した。この35標識p28 をカスパーゼ-3(CPP32)またはカスパーゼ-1(ICE)の漸増濃度と共にインビト ロでインキュベートし(ニコルソンら(Nicholson)、Nature 376:37〜43、199 5)、SDS-PAGEによる分離後に産物を調べた。図5A(上のプロット)に見ること ができるように、カスパーゼ-3に関しては、幅広い酵素濃度にわたってほとんど 反応が認められなかった。一方、ICE(カスパーゼ-1)は、SDSゲルにおけるその 見かけの大きさ(それぞれ、約27kDaおよび20kDa)が両AAVDGカスパーゼ認識配 列において起こる開裂とより一致する(図5A、下のブロット)2つの産物(図 5Aの下の略図において「a」および「b」で示す)を生成した。35S-メチオニン 標識p28をFLICEおよびICEと共にインキュベートして同様の分析を行なったが、 この実験では、得られたp20開裂産物の量をリン画像化装置(Phosphoimager)上 で定量した。図5Bに示すように、p28 Bap31がICE(カスパーゼ-1)よりFLICE( カスパーゼ-8)による開裂に、より感受性を示すことは注目に値する。 P28 Bap31の2つの開裂産物は、インビトロで認められる産物と同様の大きさ で(図5A参照)、19K欠損アデノウイルスによる感染に反応してアポトーシス細 胞死が起こるよう誘導されたKB細胞において認められた(図6A)。図6Aでは、 インビボでのアポトーシスの際のp28 Bap31開裂を、蛋白質の2つの領域のいず れか:p28 Bap31アミノ酸122位〜164位(αp28−M)および165位〜246位(αp28 −C)に対してニワトリにおいて作製した抗体を用いて分析した。12%SDS-PAGE によって細胞抽出蛋白質を分離して、ニトロセルロースに移した後、ブロットを ニワトリ一次抗体と共にインキュベートし、その後、製造元の指示に従って、ホ ースラディッシュ・ペルオキシダーゼに結合した二次抗体によって展開させてか ら電気ケミルミネッセンス(アマシャム社、アーリントン・ハイツ、イリノイ州 )(α28−Mに関して、右のブロット)によって可視化するか、またはアルカリ フォスファターゼに結合 した二次抗体によって展開させてからNBT/BCIP(ベーリンガー・マンハイム・バ イオケミカルズ、インジアナポリス、インジアナ州)(αp28-Cに関して;左の ブロット)によって可視化した。注目すべきことに、開裂産物はαp28-Mでは検 出されたが、αp28-Cでは検出されず、この知見は、p20開裂部位がp28 Bap31のN H2-末端に由来するというペプチド配列分析からの示唆と一致する(図2C参照) 。αp28-Cはまた、この産物の蛋白質配列との予想される重なり部分をニワトリ に注射したにもかかわらず、2つの開裂部位の大きいほうの部位(図6Aにおい て「a」と呼ぶ)を検出できなかった。おそらく、これはp28 Bap31の末端アミノ 酸8個がこの抗体によるエピトープの認識にとって極めて重要であることを意味 する。最後に、蛋白質電気泳動ブロットをアポトーシス細胞抽出物から展開し、 蛋白質レーンの中心部で垂直に半分に切断し,一方ではαp28-Mをプローブとし て、もう一方では32P-Bcl-2△c21/his6/HMKをプローブとして調べた。ファーウ ェスタンブロット分析によって検出されたp20は、αp28-Mイムノブロッティング によって検出されたp20と共に正確に移動した(データは示していない)。 図6Bでは、19K-欠損アデノウイルスによる細胞感染後のp28 Bap31開裂産物の 出現に及ぼすBcl-2の効果をαp28-M抗体を用いて調べた。細胞抽出物は、neo+Bc l-2(図6B、レーン1〜5)またはneoのみ(図6B、レーン6〜10)を発現する KB細胞から、感染後(p.i.)0時間(図6B、レーン1および6)、24時間(図6 B、レーン2および7)、36時間(図6B、レーン3および8)、48時間(図6B、 レーン4および9)、および60時間(図6B、レーン5および10)に調製した。 アリコート(15μg蛋白質)を12%SDS-PAGEに供し、ニトロセルロースに移して 、プローブを用いて調べ、図6Aで示した結果に関して上に記述したように可視 化した。Bcl-2発現の非存在下では、これらの産物が出現する時間経過は、プロ- CPP32のpl7サブユニットに対するプロ酵素のプロセシングによって判断すると、 プロ-CPP32の活性化の時間経過と厳密に一致した(図6B、レーン6〜10)。し かし、p28 Bap31の開裂およびプロ-CPP32のプロセシングは、いずれもBcl-2を発 現するウイルス感染細胞では遮断された(図6B、レーン1〜5)。 P20の異所性発現はトランスフェクトKB細胞におけるアポトーシスを誘導する p 28 Bap31またはp20のいずれかを発現するRcRSVと共に、CHO(neo)細胞を、ル シフェラーゼリポーター遺伝子で一過性にトランスフェクトさせた。その後の測 定により、p20とリポーターとの共発現は、p28 Bap31との共発現と比較して、得 られるルシフェラーゼ活性量を強く抑制することが明らかになった(図7A)。 一方、p28 Bap31は、蛋白質をコードしていない対照RcRSVプラスミドと比較して 、ルシフェラーゼ活性の回復に有害な効果を及ぼさなかった(示していない)。 これらの同じトランスフェクションを、Bcl-2を安定に発現しているKB細胞にお いて実施すれば、Bcl-2はしかし、ルシフェラーゼ活性に及ぼすp20の強い負の影 響を大きく圧倒するが(図7A)、おそらくこれは、p20が正常なp28 Bap31機能 をもはや妨害できないためであろう。Bcl-2によるこれらの保護作用のため、ル シフェラーゼ活性に及ぼすp20の負の影響は、アポトーシス細胞死の誘導の結果 であるという結論に達した。このことは、p20トランスフェクト細胞では濃縮し たアポトーシス核を有する瀕死の細胞が認められ、p28 Bap31トランスフェクト 細胞では認めないことを示す、顕微鏡分析によって確認された(図7B)。図7A に記述の知見および上記顕微鏡分析(図7B)は、何回でもおよび異なる細胞タ イプについて一貫して認められた。したがって、p20 Bap31産物は、おそらく内 因性p28 Bap31に対する優勢な負の効果を有するため、それ以外は正常な細胞に おいて異所性に発現されると、アポトーシスの強力な誘導物質となる。 P28 Bap31ノックアウトES細胞およびマウスモデル:トランスジェニック動物の 構築 p28 Bap31遺伝子の特徴は、p28 Bap31ノックアウト動物モデルを相同組換えに よって作製するために必要な情報を提供する。好ましくは、モデルは哺乳動物で 、もっとも好ましくはマウスである。同様に、p28 Bap31過剰発現の動物モデル もまた、標準的な技法に従って、1つ以上のp28 Bap31遺伝子配列をゲノムに組 み入れることによって作製してもよい。 ノックアウトモデルを作製するために用いてもよい置換型の標的ベクターは、 同種同系のゲノムクローン、例えば、129/Sv(ストラタジーン・インク、ラホヤ 、カリフオルニア州)のようなマウス系統を用いて構築してもよい。p28 Bap31 遺伝子の深く切断された型を有するES細胞株を産生するために、胚芽幹(ES)細 胞の適切な由来株に標的ベクターを導入してもよい。その後標的細胞株をマウス 胞胚期胚芽 に注射してキメラ始祖マウスを作製してもよい。ヘテロ接合子孫は雑種交配を行 なってホモ接合体を作製してもよい。ノックアウトマウスは、インビボにおいて 、p28 Bap31を含む経路を通じてアポトーシスを調節する治療的化合物のスクリ ーニング手段を提供する。染色体上にp28 Bap31の多数のコピーが存在する場合 、そのようなマウスを作製するには、loxP部位の使用が必要となる可能性がある (サウアー&ヘンダーソン(Sauer and Henderson)、Nucleic Aids Res.17:14 7〜61、1989)。 したがって、有機体レベルでp28 Bap31の役割をさらに評価するためには、p28 Bap31コード遺伝子を欠損するマウスの作製が望ましい。これを得るためには、 図8A、8B、および8Cの略図に示すプラスミドのようなマウスp28 Bap31遺伝子 の「ノックアウト」版を有するプラスミドを用いてもよい。得られたプラスミド BP31 TVを図8Cの略図に示し、これはネオマイシンの存在下で耐性を示すことが できる蛋白質をコードする遺伝子「p28 Bap31-NEO」を有する。 次に、BP31TVをマウスからの胚芽幹細胞(ES細胞)にトランスフェクトさせた 。BP31TV DNAとゲノムDNAの相同組換えが検出されれば、この相同組換えを有す るES細胞のクローンを用いて、Bap31ノックアウト変異に対してクイテロ接合お よびホモ接合であるマウスを作製する。ES細胞は、それ自身、例えば、培養にお いてp28Bap31を模倣する化合物の同定に有用であることが認識されるであろう。 内因性p28 Bap31遺伝子を欠損するよう遺伝子操作されたES細胞が産生される と、細胞はさらに、変異または切断型のp28 Bap31を発現するようにさらに操作 してもよいことは理解されるであろう。切断または欠失をコードする核酸は、標 準的な技法を用いて産生し、プラスミドに導入してもよい。次に、プラスミドを 、内因性p28 Bap31遺伝子を通常有する座でp28 Bap31-NEO遺伝子を有するES細胞 の中に人工的に導入してもよい。内因性p28 Bap31遺伝子を欠損し、しかも切断 または変異p28 Bap31を発現するES細胞は、G418およびヒグロマイシン(シグマ 社から市販されている)の双方を含む培養培地で増殖することができる。細胞を 分析してもよく、またはこれを用いて内因性p28 Bap31の発現を欠損し、しかも 蛋白質の切断または変異型を発現するトランスジェニックマウスを作製してもよ い。 本明細書に記述のBcl-XL、プロカスパーゼ-8、およびp28 Bap31サイトソルド メイ ンの間の協調的会合は、それによって哺乳動物細胞において対応する分子複合体 がプロカスパーゼの活性化を誘発することができるシグナルの多重性にリンクす るメカニズム、およびこれらのシグナルを調節する多数の前アポトーシスおよび 抗アポトーシス調節因子を妨害する方法を、Bap31が提供する可能性があること を示唆している。特定の仮説に制限されたくないので、本発明者らは、EIA発現 および/またはその他のBcl-2阻害イベントによって誘発されたアポトーシスシ グナル伝達が、p28 Bap31を含む経路によるカスパーゼカスケードの活性化に至 る作業モデルを提唱する。活性化カスパーゼの一つ(例えばFLICE)は次に、ア ポトーシスの発生を強化および増強するように作用する可能性があるイベントで ある、p28 Bap31を開裂してp20を生成する。全長のp28 Bap31(およびおそらく その他の標的)と相互作用することによって、Bcl-2は、カスパーゼプロテアー ゼの活性化を阻害し、アポトーシスを遮断する。 実験手順細胞およびウイルス ネオマイシン耐性遺伝子(neo)を発現するヒト上皮KB細胞を単独で、またはB cl-2(ヌグエンら(Nguyen)、J.Biol.Chem.269:16521〜16524、1994)と共 に、10%ウシ胎児血清、ならびに100単位/mlストレプトマイシンおよびペニシリ ンを添加したα-MEM培地で培養した。80%コンフルエントに達した後、ウイルス を含まない、またはE1B 19Kの発現を欠損するアデノウイルス5型(pm1716/20 72、マックローリーら(McLorie)、J.Gen.Virol.72:1467〜1471、1991)、 またはE1Aを発現するがEIB産物を生じない243R-型(12S)のみを発現するアデノ ウイルス5型(dl520E1B-)(シェファードら(Shepherd)、J.Virol.67:294 4〜2949、1993)の23〜35プラーク形成単位(pfu)/細胞、のいずれかを含む新 鮮な培地と培地交換した。37℃で1時間インキュベートした後、新鮮な培地を加 えて、様々な時間で分析のために細胞を採取した。いずれの型のウイルスも、感 染細胞においてアポトーシスの典型的な特徴のすべてを示す細胞障害反応を誘発 する(ヌグエンら(Nguyen)、J.Biol.Chem.269:16521〜16524、1994;テオ ドロら(Teodoro)、Oncogene 11:467〜474、1995)。リガンドブロット(ファーウェスタン)分析を目的とした32P標識Bcl-2サイトソ ドメインの細菌での発現および精製 ヒトBcl-2のサイトソルドメイン(すなわち、COOH-末端のアミノ酸21個を欠損 する)をコードするcDNAをpTrchisベクター(インビトロゲン社)に挿入し、標 準的なPCR方法論を用いて、オリゴヌクレオチド5'-CTAGCGCCCGCCGCGCCTCTGTGGAA TTCTGAA-3'(配列番号:19)および5'-AGCTTTCAGAATTCCACAGAGGCGCGGCGGGCG-3' (配列番号:20)を用いて、心筋キナーゼ認識配列を含めるようにCOOH-末端の ヘキサヒスチジン部を拡大した。最終構築物は、Bcl-2(アミノ酸残基1位〜218 位)、ヘキサヒスチジン、アルギニン、アルギニン、アラニン、セリン-COOHを コードし、この蛋白質をBcl-2△c21/his6/HMKと命名した。Bcl-2部分は、このプ ロジェクトに関係ない理由で導入された3つのさらなる変異(メチオニン16位が ロイシン;リジン17位がアルギニン;リジン22位がアルギニン)を含んだ。これ らの変異を有する全長のBcl-2を発現する安定な上皮細胞株は、アポトーシス死 の刺激への対抗において、野生型Bcl-2を発現する細胞と同程度有功であること が判明した。 大腸菌MC1061をBcl-2△c21/his6/HMKで形質転換した。500mlの培養が0.6A600 の0.6に達したときに、細胞を1.0mM IPTGで処置し、4時間後に遠心によって細 胞を回収した。沈降細胞(2.5〜3.0ml)を15ml抽出培地(20mMリン酸ナトリウム 、pH7.4、0.5M NaCl、0.05%v/vトライトンX-100、10mM β-メルカプトエタノー ル、1.0mMフッ化フェニルメチルスルホン酸、および1.0mMベンザミジン)に懸濁 し、ビブラセルプローブソニケーター(ソニックスアンドマテリアルズ・インク 、ダンバリー、コネチカット州)を7.5の設定で操作して4℃で15秒間の超音波 処理を8回行なった。超音波処理物を10%(v/v)グリセロールで調節し、ベック マンTi 50.2ローター(ベックマン・インストルメンツ、インク、フュラートン 、カリフォルニア州)を用いて25,000rpmで30分間4℃で遠心した。上清を1.2ml Ni2+-NTAアガロース(キアゲン・インク、キャッツワース、カリフォルニア州 から市販されている)(抽出培地との1:1(v/v)混合液)に加え、4℃で1.5 時間インキュベートした。ビーズを20%(v/v)グリセロールおよび22mMイミダ ゾールを含む抽出培地で十分に洗浄して、20%グリセロールおよび0.3Mイミダゾ ールを含む抽出培地でBcl-2△c21/his6/HMKを溶出した。誘導した培養1Lから95 %以上純粋な0.8〜1.0mg蛋白質を生じた。精製蛋白質を心筋キナーゼおよび32P- γ-ATPと共にイ ンキュベートして32Pで標識すると、2.0〜2.5×106cpm/μg蛋白質を生成し、ブ ラナー&ルッター(Blanar and Rutter、Science 256:1014〜1018、1992)が記 述したように、これをリガンドブロッティングに使用した。P20 断片の精製および同定 KB細胞を20枚の15cmプレートに80%コンフルエントになるまで培養し、E1B 19 Kの発現を欠損するアデノウイルス5型(pm1716/2072)の25プラーク形成単位(p fu)/細胞で感染させた。60時間後、総細胞(トリパンブルーの排除によって判 断すると、65〜70%が生存していない)を回収し、すすいで、沈降細胞(約1.5m l)を、10mMトリス塩酸、pH7.5、140mM NaCl、1.5mM MgCl2、0.5%トライトン X-100および1mMフッ化フェニルメチルスルホン酸を含む氷冷6ml溶解培地に 懸濁し、3容量に等分した。設定6.0で操作するアルテックプローブソニケータ ー(アルテック・システムズ・コーポレーション、ファーミンデール、ニューヨ ーク州)を用いて、それぞれに対し10秒間の超音波処理を4回行なった。超音波 処理物を併せて、11,000×gで20分遠心し、上清を5×SDS試料緩衝液(250mMトリ ス、pH6.8、50%グリセロール、0.5%ブロモフェノールブルー、10%SDSおよび1 Mジチオスレイトール)の0.25容量と混合した。直径37mmの分離ゲルチャンバー を備えたバイオラドプレップセル491システム(バイオラド・ラボラトリーズ、 ハーキュルス、カリフォルニア州)を用いて、総容量に14%分離SDS-PAGEを行な った。分画を1ml/分の流速で回収し、プローブとして32P-Bcl-2△c21/his6/HMK を用いたリガンドブロッティングによって、p20の有無をアッセイした。反応性 ピーク分画を併せて、セントリプレップ-10濃縮器(アミコン・インク、ビバリ ー、マサチューセッツ州から市販されている)において約5倍濃縮した。濃縮し た試料を等容量の0.12%トリフルオロ酢酸と混合し、2つのSDS除去カートリッ ジ(2.1×20mm)が固定されたバイダックC4カラム(0.21×20cm)(ネストグル ープ、インク、サザンボロ、マサチューセッツ州)を備えたヒューレット・パッ カード1090システム(ヒューレット・パッカード社、パロアルト、カリフォルニ ア州)において逆相HPLCを行なった。カラムは、0.12%トリフルオロ酢酸を含む 0〜80%のn-プロピルアルコールの直線勾配で、0.1ml/分の流速で展開させ、A2 80 分画(0.1ml)を回収して、リガンドブロッティングによって判断して、Bcl-2 反応性p20を含むものを個別に、ハーバ ードマイクロケム(ハーバード大学、ケンブリッジ、マサチューセッツ州)でNH2 -末端ペプチド配列分析を行なった。P28 Bap31/CDM cDNA のクローニング P28 Bap31のコード領域を、ヒトBap31の配列に由来するプライマー(EMBL寄託 番号X81817)と共にヒト繊維芽細胞RNAを用いて逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(R T-PCR)によってクローニングした。条件はゴーピングら(Goping、FEBS 373:4 5〜50、1995)の記述通りで、アンチセンスプライマーとして5'-TCTCTAGAACAAAC AGAAGTACTGGA-3'(配列番号:21)およびセンスプライマーとして5'-GATCTAGACA TCTTCCTGTGGGAA-3'(配列番号:22)を使用した。真正であるか否かはDNA配列分 析によって確認した。グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)融合蛋白質 PCRを用いて、5'-BamHI、または3'-EcoRIオーバーハングのいずれかを含む、 プライマーをそれぞれ用いて、p28 Bap31アミノ酸1位〜246位(全長)、1〜164 位、122〜164位、および165〜246位に対応するcDNA断片を作製した。プライマー は、p28 Bap31アミノ酸1位〜246位に関して、5'-GCGGATCCATGAGTCTGCAGTGGACT-3 '(配列番号:23)および5'-GCGAATTCTTACTCTTCCTTCTTGTC-3'(配列番号:24) ;p28 Bap31アミノ酸1位〜164位に関しては、5'-GCGGATCCATGAGTCTGCAGTGGACT-3 '(配列番号:25)および5'-GCGAATTCAGTCAACAGCAGCTCCCTT-3'(配列番号:26) ;p28 Bap31のアミノ酸122位〜164位に関しては、5'-GCGCGGATCCCTCATTTCGCAGCA GGCC-3'(配列番号:27)および5'-GCGAATTCAGTCAACAGCAGCTCCCTT-3'(配列番号 :28);およびp28 Bap31のアミノ酸165位〜246位に関しては、5'-GCGGATCCGGAG GCAAGTTGGATGTC-3'(配列番号:29)および5'-GCGAATTCTTACTCTTCCTTCTTGTC-3' (配列番号:30)であった。 PCRによって生じた断片をBamHIおよびEcoRIで消化させ、pGEX-2T(ファルマシ ア社)のBamHIおよびEcoRI部位の間に挿入し、組換えプラスミドを大腸菌MC1061 の中に導入した。誘導培養500mlからの沈降細胞を回収して、0.1%トライトンX- 100を含むリン酸緩衝生理食塩液(PBS)25mlに懸濁し、7.5の設定で操作するビ ブラセルプローブソニケーターを用いて4℃で15秒間の超音波処理を4回行なっ た。ベックマンTi 50.2ローターにおいて25,000rpmでの25分遠心後、上清を回収 して、グ ルタチオンセファロース4Bビーズの1:1懸濁液750μlと共に混合し、混合液を 4℃で45分回転させた。ビーズを0.1%トライトンX-100を含むPBSで十分に洗浄 した後、GST融合蛋白質を50mMトリス塩酸、pH8.0、および12mM還元グルタチオ ンの3mlで溶出させた。抗体 GST融合蛋白質をニワトリに注射して、ゴーピングら(Goping、FEBS 373:45 〜50、1995)の記述通りに、得られたIgY抗体を卵から回収した。固定化GSTと反 応したIgYを吸収させた後、アミノリンクプラスキット(ピアスケミカル社、ロ ックフォード、イリノイ州)に記述の方法を用いて、固定化GST-p28(165〜246 )、またはGST-p28(122〜164)融合蛋白質とのアフィニティ結合によってp28 B ap31配列に特異的な抗体を精製した。一過性のトランスフェクション CHO LR73細胞を5×105個/ウェルの密度で6ウェルプレートに播種した。24時 間後、各ウェル中の細胞を、リン酸カルシウム沈殿によって0.5μgルシフェラ ーゼリポータープラスミド、10μgRcRSV-p28またはRcRSV-p20、および10μg切 断サケ精子DNA(ゴーピングら(Goping)、Nucl.Acids.Res23:1717〜1721、19 95)でトランスフェクトさせた。24時間後、15%グリセロールで細胞にショック を与え、24時間後に回収した。各ウェルからの細胞を、0.5%NP40および50mMト リス塩酸pH7.8の0.4mlに溶解し、すでに記述のようにルシフェラーゼ活性に関し てアリコートをアッセイした(ゴーピングら(Goping)、Nucl.Acids.Res.23 :1717〜1721、1995)。10cm培養プレートにおける293T細胞も同様に、細胞が50 〜60%コンフルエントに達すると、総プラスミドDNA15μgで同様にトランスフ ェクトさせた。免疫共沈殿 感染の約30時間後、293T細胞をリン酸緩衝生理食塩液で洗浄し、10cm培養プレ ートあたり1.0mlの溶解培地(50mM Hepes、pH7.4、150mM NaCl、1mMエチ レンジアミン四酢酸、0.5%(v/v)NP40、10μg/mlアプロチニン、10μg/mlロ イペプチン、および1mMフッ化フェニルメチルスルホン酸)中でホモジナイズ した。11,000gで遠心した後、上清をプロテインGセファロースの1:1スラリー 50μlと共に4℃で1時間インキュベートした。セファロースを除去して、上清 をマウスM2抗F lag-抗体(IBI-Aコダック社、ニューヘブン、コネチカット州)と共に4℃で6 〜8時間インキュベートし、この時にプロテインGセファロースの1:1スラリ ー20μlを加えた。4℃で1時間後、ビーズを回収し、洗浄して、SDS試料緩衝液 中で沸騰させた。SDS PAGEを行なって、ニトロセルロースに移した後、ブロット をマウス抗Myc9E1D抗体またはマウス抗HA 12CA5抗体(いずれもバブコ社、バー クレー、カリフォルニア州)、またはウサギ抗Bax sc-526抗体(サンタクルズ・ バイオテック、インク、サンタクルズ、カリフォルニア州から市販されている) のいずれかで展開させた。発現プラスミド 特異的エピトープでタグをつけた蛋白質をコードするcDNAを発現ベクターにお いて構築した。Flagペプチドは、KKEE ER読み出しシグナルのすぐ上流のBap31の C末端に向けて挿入した;MycおよびHAエピトープはそれぞれ、Bcl-XLおよびプロ FLICEのC末端に置いた。 P28 Bap31の合成 クローニングしたp28 Bap31核酸配列の特徴は、様々な細胞タイプに配列を導 入することによって、またはインビトロ細胞外システムを用いて分析してもよい 。次に、p28 Bap31の機能を異なる生理条件で調べてもよい。P28 Bap31核酸配列 は、遺伝子および遺伝子産物の発現を理解する試験において操作してもよい。ま たは、生化学的特徴付け、大規模産生、抗体産生、および患者の治療を目的とし てp28 Bap31の精製を可能にする遺伝子産物を過剰発現する細胞株を産生しても よい。 蛋白質発現のためには、いずれかのp28 Bap31核酸配列がプラスミドまたはそ の他のベクターに導入され、その後生体細胞に導入される、真核および原核発現 系を用いてもよい。p28 Bap31 cDNA配列のいずれかの全オープンリーディングフ レームが正しい方向に挿入される発現プラスミドを、蛋白質発現に用いてもよい 。または、野生型または変異p28 Bap31配列を含む配列の一部を挿入してもよい 。原核および真核発現系により、様々な重要な機能的ドメインを融合蛋白質とし て回収し、その後結合、構造および機能的試験に用い、および適当な抗体の産生 に用いることができるようになる。p28 Bap31は、アポトーシスの調節に関係し ているため、誘発可能なプロモーター(例えば、tetまたはlac)を用いることに よって発現レベルを 調節することが望ましいかもしれない。 典型的な発現ベクターは、遺伝子に対応するmRNAの大量の合成を指向するプロ モーターを含む。それらは、宿主有機体の中に自己複製を可能にする配列、ベク ターを含む細胞が選択されるようにする遺伝子特徴をコードする配列、およびmR NA翻訳の効率を増加させる配列を含んでもよい。いくつかのベクターは、選択的 条件下で細胞を増殖させることによって、細胞の単離を可能にするネオマイシン 耐性のような選択的マーカーを含む。安定な長期ベクターは、ウイルスの調節エ レメントを用いて自由に複製するエピソーム体として維持してもよい。また、そ の中で発現ベクターが細胞のゲノムDNAに組み込まれており、したがって、持続 的に遺伝子産物を産生することが可能な細胞株を作製してもよい。 大腸菌のような細菌において外来配列を発現するためには、発現ベクター、通 常、細菌プラスミドへのp28 Bap31ポリペプチドの核酸配列の挿入を必要とする 。このプラスミドベクターは、複製起点、細胞内においてベクターを確実に維持 する選択可能マーカーをコードする配列、誘導時にクローニングされた遺伝子か ら大量のmRNAを生じることができる調節可能な転写プロモーター(たとえば、la c)、翻訳調節配列およびベクター内での正しい方向への遺伝子の挿入を単純に するためのポリリンカー、のようないくつかのエレメントを含む。Lacプロモー ターを使用する単純な大腸菌発現ベクターでは、発現ベクタープラスミドは、la cプロモーターおよび隣接するlacZ遺伝子を含む、大腸菌染色体の断片を含む。 乳糖類似体であるIPTGの存在下では、RNAポリメラーゼは通常、コードされる蛋 白質であるβ-ガラクトシダーゼに翻訳されるlac Z mRNAを生じるlac Z遺伝子を 転写する。Lac Z遺伝子は、発現ベクターから制限エンドヌクレアーゼによって 取り出し、p28 Bap31核酸配列に置換することができる。この得られたプラスミ ドを大腸菌にトランスフェクトさせると、IPTGの付加およびlacプロモーターか らのその後の転写により、p28 Bap31に翻訳されるp28 Bap31 mRNAを生じる。 P28 Bap31核酸配列を含む適当な発現ベクターを構築すると、リン酸カルシウ ムトランスフェクション、DEAE-デキストラントランスフェクション、電気穿孔 、微量注射、プロトプラスト融合、およびリポソーム媒介トランスフェクション を含む形質転換技法によって、それらを適当な宿主細胞の中に導入してもよい。 本発明の ベクターによってトランスフェクトさせた宿主細胞は、大腸菌、シュードモナス (pseudomonas)、バチルス・サブチルス(Bacillus Subtillus)、またはその 他のバチルス属、その他の細菌、酵母、真菌、昆虫(発現にはバキュロウイルス ベクターを用いる)、マウス、またはその他の動物もしくはヒト組織細胞からな る群より選択してもよい。哺乳動物細胞はまた、当技術分野に記述の(例えば、 アウスベルら(Ausubel)、前記参照)ワクシニアウイルス発現系を用いてp28 B ap31の発現に用いることができる。 T7後期プロモーター発現系を用いて、クローニングしたDNAによってコードさ れる蛋白質のインビトロ発現もまた可能である。この系は、バクテリオファージ T7のDNAにおいてコードされる酵素であるT7 RNAポリメラーゼの調節された発現 に依存する。T7 RNAポリメラーゼは、T7後期プロモーターと呼ばれる特異的な23 -bpプロモーター配列内に始まるDNAを転写する。T7後期プロモーターのコピーは 、T7ゲノム上のいくつかの部位で存在するが、いずれも大腸菌染色体DNAには存 在しない。その結果として、T7感染細胞において、T7 RNAポリメラーゼは、ウイ ルス遺伝子の転写を触媒するが、大腸菌遺伝子の転写は触媒しない。この発現系 において、組換え大腸菌細胞はまず、lacプロモーターの次にT7 RNAポリメラー ゼをコードする遺伝子を有するように操作される。次に、これらの細胞を、p28 Bap31蛋白質の発現を指向するT7後期プロモーターのコピーを有するプラスミド ベクターで形質転換する。IPTGをこれらの形質転換大腸菌細胞を含む培養培値に 加えると、T7 RNAポリメラーゼの大量が産生される。次に、ポリメラーゼは、プ ラスミド発現ベクター上でT7後期プロモーターに結合し、挿入されたp28 Bap31 cDNAの転写を高速で触媒する。各大腸菌細胞は発現ベクターの多くのコピーを含 むため、クローニングしたcDNAに対応するmRNAの大量をこの系において産生する ことができ、得られたp28 Bap31ポリペプチドは放射性標識することができる。 後期プロモーターを含むプラスミドベクターおよびT3、T5、およびSP6のような 関連するバクテリオファージからの対応するRNAポリメラーゼもまた、クローニ ングしたDNAからのp28 Bap31ポリペプチドのインビトロ産生に用いてもよい。大 腸菌はまた、M13ファージmGPI-2による感染症によって発現に用いることができ る。大腸菌ベクターはまた、融合蛋白質ベクター、マストース結合蛋白質融合、 およびグルタチオン-S-トランスフェラー ゼ融合蛋白質によって、ファージラムダ調節配列に用いることができる。 真核生物発現系により、発現された蛋白質に適当な翻訳後修飾を加えることが できる。これにより、生物活性の適当な発現および翻訳後修飾の測定、遺伝子の 5'領域に位置する調節エレメントの同定、および遺伝子産物発現の組織調節にお けるそれらの役割の分析を含む、p28 Bap31遺伝子および遺伝子産物の試験が可 能となる。これによりまた、単離および精製を目的とした、正常および変異蛋白 質の大量産生が可能となる。P28 Bap31を発現する細胞は、蛋白質に対して作製 した抗体に関する機能的アッセイ系において用いてもよく、およびp28 Bap31を 調節する薬剤の有効性を試験するため、シグナル伝達系の成分としてのp28 Bap3 1の役割を評価するため、および正常な完全な蛋白質、蛋白質の特異的部分また は天然に起こる多形性および人工的に製造した変異ポリペプチドのインビボ機能 を調べるために重要な媒体である。P28 Bap31をコードする核酸配列は制限エン ドヌクレアーゼ消化、DNAポリメラーゼ挿入、エキソヌクレアーゼ欠失、ターミ ナルデオキシヌクレオチドトランスフェラーゼ伸長、合成またはクローニングし たDNA配列のライゲーション、およびPCRと共に特異的オリゴヌクレオチドを用い た部位指向配列変化、のような技法を用いて変化させることができる。 P28 Bap31は、安定にトランスフェクトさせた哺乳動物細胞株によって産生し てもよい。哺乳動物細胞の安定なトランスフェクションに適した多くのベクター が、そのような細胞株を構築する方法(例えば、アウスベルら(Ausubel)、前 記)と同様、一般に利用できる(例えば、パウエルズら(Pouwels)、「クロー ニングベクター:実験マニュアル(Cloning Vectors:A Laboratory Manual)」 、1985、補則、参照)。一つの例において、望ましい蛋白質(例えば、p28 Bap3 1)をコードするcDNAを、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)遺伝子を含む発現 ベクターにクローニングする。宿主細胞染色体の中に、蛋白質をコードする核酸 分子を有する発現プラスミドの組み込みは、細胞培養培地において0.01〜300μ Mメソトレキサートを含めることによって選択される。この優性選択はほとんど の細胞タイプにおいて行うことができる。 組換え型蛋白質発現は、トランスフェクトした核酸(例えば、p28 Bap31をコ ードする核酸)のDHFR-媒介増幅によって増加することができる。遺伝子増幅を 有す る細胞を選択する方法は、アウスベルら(Ausubel、前記)が記述しており、一 般に、メソトレキサートの漸増レベルを含む培地中での拡大培養を含む。最も一 般的に用いられるDHFR-含有発現ベクターは、pCVSEII-DHFRおよびpAdD26SV(A) (アウスベルら(Ausubel)、前記)である。上記の宿主細胞、または好ましく はDHFR-欠損CHO細胞株(例えば、CHO DHFR-細胞、ATCC寄託番号CRL9096)は、安 定にトランスフェクトさせた細胞株のDHFR選択またはDHFR-媒介遺伝子増幅にと って最も好ましい。 もう一つの好ましい発現系は、例えば、クロンテック社(パロアルト、カリフ ォルニア州)から入手できる、ベクターpBacPAK9を用いるバキュロウイルス系で ある。望ましければ、この系はその他の蛋白質発現技法、例えば、エバンら(Mo l.Cell.Biol.5:3610〜3616、1985)が記述したmycタグアプローチと共に用い てもよい。 組換え蛋白質が発現されると、例えば、アフィニティクロマトグラフィーによ って単離する。一つの例において、本明細書に記述の方法によって作製すること ができる抗p28 Bap31抗体をカラムに結合させることができ、これを用いてp28 B ap31ポリペプチドを単離することができる。アフィニティクロマトグラフィーの 前に、p28 Bap31発現細胞の溶解および分画を、定法によって行なってもよい( アウスベルら(Ausubel)、前記参照)。一度単離されれば、組換え蛋白質は、 望ましければ、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC;たとえば、フィッ シャー(Fisher)、「生化学および分子生物学における実験技法(Laboratory T echniques In Biochemistry And Molecular Biology)」、ワーク&バードン編 、エルスビア、1980参照)。 本発明のポリペプチド、特に短いp28 Bap31断片は、化学合成によって産生す ることができる(例えば、「固相ペプチド合成(Solid Phase Peptide Synthesi s)」、第二版、1984、ピアスケミカル社、ロックフォード、イリノイ州)。蛋 白質発現および精製のこれらの一般的な技法もまた用いて、本明細書に記述の有 用なp28 Bap31断片または類似体を生成および単離することができる。 分子生物学の当業者は、多種多様な宿主細胞を用いる多様な発現系を用いて組 換え蛋白質を産生してもよい。P28 Bap31ポリペプチドは、原核宿主(例えば、 大腸 菌)または真核宿主(例えば、S.セレビジエ(S.cerevisiae)、Sf9細胞のよう な昆虫細胞、またはCOS-1、NIH 3T3、またはHela細胞のような哺乳動物細胞)に おいて産生してもよい。これらの細胞は、例えばアメリカンタイプカルチャーコ レクション、ロックビル、メリーランド州から一般に入手できる;アウスベルら (Ausubel)、前記も参照のこと。形質導入法および発現媒体の選択は、選択す る宿主系に依存するであろう。形質変換およびトランスフェクション法は、例え ばアウスベルら(Ausubel、前記)において記述され、発現媒体は、例えば、パ ウエルズ(Pouwels、前記)において提供される方法から選択してもよい。 P28 Bap31生物活性の有無を調べる 同定したBcl-2相互作用蛋白質、p28 Bap31は、2つの方法でアポトーシス細胞 死にリンクしていることが示されている。第一に、p28 Bap31は、アポトーシス の誘導後に2つのICE/FLICE認識配列で開裂を受ける。両開裂は無傷の細胞にお いて認められ、それらの出現は、E1B 19Kの発現を欠損するアデノウイルス5型に よるKB細胞の感染後の、カスパーゼ3(CRP 32)のプロ酵素活性化および細胞死 に密接に相関する。第二に、p28 のp20開裂産物の異所性発現がアポトーシスを 誘導する。特定のモデルに制限されたくないので、p20開裂産物は、正常なp28 B ap31機能を妨害するトランス優性メカニズムによってアポトーシスを誘導しても よい。 P28 Bap31の同定により、p28 Bap31とBcl-2蛋白質(例えば、Bcl-XLおよびBcl -2)および/またはプロ-FLICEとの会合、開裂を受けてp20産物を産生する能力 、およびアポトーシス関連細胞イベントにおける関与を調べる試験が可能となる 。これらのp28 Bap31生物活性はまた、p28 Bap31の発現レベルに基づいて評価し てもよい。例えば、p28 Bap31とプロFLICEおよびBcl-2蛋白質との相互作用は、 当業者に既知の、蛋白質:蛋白質相互作用(例えば、酵母2ハイブリッド相互作 用システムアッセイ)の測定に関して本明細書に記述の、様々な方法を利用して 測定してもよい。さらに、p28 Bap31蛋白質またはそのポリペプチド断片、もし くはp28 Bap31阻害化合物の投与を用いて、当業者に既知の、本明細書に記述の アポトーシスアッセイによって測定してもよいように、アポトーシスを調節して もよい。好ましくは、そのようなアッセイはアポトーシスを受けることが可能な 細胞において実施される(例えば、ヒトKB細胞)。 P28 Bap31の発現レベルを測定することによって、p28 Bap31の生物活性を評価 するもう一つの方法は、p28 Bap31特異的抗体(例えば、上記の抗体)を用いて 蛋白質発現量を測定することによって、またはプローブとして検出可能に標識し たp28 Bap31核酸を用いてp28 Bap31のmRNA量を測定することによって、行なって もよい。さらに、p20産物へのp28 Bap31の蛋白質溶解開裂は、上記のアッセイを 用いて検出してもよい(例えば、図5Aおよび5B参照)。これらのアッセイを 用いて、またp28 Bap31蛋白質の生物活性を阻害または増強し、このようにアポ トーシスを調節する(この特定の実施例では、開裂を受けてp20産物を生成する 能力)、試薬または化合物の可能性を評価してもよい。 P28 Bap31断片 P28 Bap31の様々な部分を比較するポリペプチド断片は、それらの生物活性( 例えば、アポトーシスの調節能)にとって重要なこれらのたんばくの領域を同定 するために有用である。全長のp28 Bap31ポリペプチドをコードする核酸配列を 用いてそのような断片を生成する方法は、当技術分野で周知である(例えば、ア ウスベルら(Ausubel)、前記参照)。例えば、p28 Bap31断片は、p28 Bap31核 酸配列に基づいてデザインされたオリゴヌクレオチドプライマーを用いて望まし い断片を増幅するPCRによって生成してもよい。好ましくは、オリゴヌクレオチ ドプライマーは、発現ベクターのクローニング部位への断片の挿入を容易にする 独自の制限酵素を含む。次にこのベクターを、当技術分野で既知で、本明細書に 記述の様々な技法によって人工的に細胞の中に導入し、p28 Bap31ポリペプチド 断片を産生してもよい。 もう一つのアプローチにおいて、p28 Bap31の様々な部分を含むポリペプチド 断片はそれぞれ、当技術分野で既知で本明細書に記述される様々なアポトーシス アッセイにおいて評価してもよいように、p28 Bap31媒介アポトーシスの調節に 有用である。P28 Bap31ポリペプチド断片(例えば、p20産物をコードする断片) を細胞におけるアポトーシスの誘導に用いてもよい。 P28 Bap31特異的抗体 ポリクローナル抗体を調製するために、p28 Bap31ポリペプチド、その断片、 またはp28 Bap31ポリペプチドの定義された部分または全体を含む融合蛋白質を 、適 したクローニング媒体において対応するDNA配列を発現させることによって、細 菌において合成することができる。抗体産生のための抗原の一般的な供給源は融 合蛋白質である。大腸菌に関して広く用いられる2つの発現系は、pURシリーズ のベクターを用いるlac Z融合およびpATHベクターを用いるtrpE融合である。蛋 白質は精製してから担体蛋白質に結合し、フロイントのアジュバント(動物によ る抗原反応の刺激を補助するため)と混合して、好みの実験動物(例えば、ウサ ギ)に注射してもよい。2週間間隔で追加免疫注射を行なった後、免疫したウサ ギを飼育して血清を単離した。血清は直接使用してもよく、またはプロテインA- セファロース、抗原セファロース、および抗ウサギIgセファロースのような試薬 を用いたアフィニティクロマトグラフィーを含む様々な方法によって使用前に精 製してもよい。血清を用いて、p28 Bap31ポリペプチドを同定するためにポリア クリルアミドゲル上で分離した組織抽出蛋白質を調べてもよい。または、蛋白質 の抗原部分に対応し、動物の免疫に用いられる合成ペプチドを作製することがで きる。 p28 Bap31特異的抗体の作製での使用を目的として、ポリペプチド断片または 全長の蛋白質を産生するためには、コード配列は、グルタチオン-S-トランスフ ェラーゼ(GST:スミスら(Smith)、Gene 67:31〜40、1988)とのC-末端融合 体として発現することができる。GST融合蛋白質はグルタチオン-セファロースビ ーズ上で精製することができ、グルタチオンで溶出させ、トロンビンで開裂させ (操作された開裂部位で)、ウサギの免疫の成功に必要な程度まで精製すること ができる。一次免疫は、フロイントの完全アジュバントを用いて行ない、その後 の免疫はフロイントの不完全アジュバントを用いて行なうことができる。抗体価 は、GST融合蛋白質のトロンビン開裂p28 Bap31断片を用いたウェスタンブロット および免疫沈澱分析によってモニターした。免疫血清は、CNBr-セファロースに 結合させたp28 Bap31蛋白質を用いてアフィニティ精製する。抗血清の特異性は 、既知の配列を用いたPCRによって産生してもよい無関係GST蛋白質を用いて決定 する。 当業者は、上記のp28 Bap31蛋白質および標準的なハイブリドーマ技術(例え ば、コーラーら(Kohler)、Nature 256:495〜497、1975;コーラーら(Kohler )、Eur.J.Immunol.6:292〜295、1976;ハマーリングら(Hammerling)、「 モノクローナル抗体とT細胞ハイブリドーマ」(Monoclonal Antibodies and T C ell Hy bridoma)、エルスビア、ニューヨーク、ニューヨーク州、1981;アウスベルら (Ausubel)、前記参照)を用いて、p28 Bap31特異的マウスモノクローナル抗体 を調製してもよいと理解するであろう。P28 Bap31特異的マウスモノクローナル 抗体を産生するため、例えば、マウスを、p28 Bap31を通常発現する細胞から単 離したp28 Bap31、または組織から単離したp28 Bap31と共に、組換えp28 Bap31 蛋白質および上記の融合蛋白質で免疫してもよい。P28 Bap31を含む細胞抽出物 または組換え蛋白質抽出物は、例えば、フロイントのアジュバントと共にマウス に注射してもよい。一次注射およびその後の追加免疫の後、血清試料を採取して p28 Bap31との結合能を評価してもよい。血清がp28 Bap31反応性であるマウスか らの脾臓を摘出し、細切して単離脾細胞懸濁液を得る。牌細胞はBリンパ球源と して役立ち、Bリンパ球のいくつかは、適当な特異性を有する抗体を産生してい る。永続的に増殖する骨髄腫パートナー細胞と脾細胞を融合し、融合産物を、ヒ ポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジン(HAT)のような選択剤を含む 培養培地中で96ウェルプレートに播種する。次にウェルをELISAによってスクリ ーニングし、p28 Bap31蛋白質またはそのポリペプチド断片、もしくはその変異 体と結合することができる抗体を産生する細胞を含むウェルを特定する。P28 Ba p31反応抗体を産生する細胞を選択的培養培地に戻し、限界希釈によって96ウェ ルプレートにおいてクローニングした。増殖期間の後、ウェルを再度スクリーニ ングして、p28 Bap31特異的抗体産生細胞を同定する。P28 Bap31特異的抗体産生 が陽性となる一つのクローンを90%以上のウェルが含むようになるまで、クロー ニング技法を数回実施する。この技法から、そのそれぞれがp28 Bap31に特異的 に結合することができるモノクローナル抗体を産生する、ハイブリドーマクロー ンの安定な株を確立する。P28 Bap31特異的モノクローナル抗体を大量に含む腹 水は、p28 Bap31特異的モノクローナル抗体分泌ハイブリドーマ細胞を、その脾 細胞をハイブリドーマ細胞クローンの作製に用いたマウスと同じMHCハプロタイ プを有するマウスに注射することによって生成することができる。 P28 Bap31反応モノクローナル抗体は、プロテインAセファロース、イオン交換 クロマトグラフィーを用いたアフィニティクロマトグラフィーと共に、これらの 技法の改変または組み合わせによってさらに、精製することができる。モノクロ ーナル 抗体の切断型もまた、適した宿主において望ましいモノクローナル抗体断片を発 現するプラスミドを産生する組換え法によって産生してもよい。 GST融合蛋白質の代用または付属免疫原として、p28 Bap31の比較的独自の疎水 性領域に対応するペプチドを産生して、導入されたC-末端リジンを通じてキーホ ール・リンペット・ヘモシアニン(KLH)にカップリングしてもよい。これらの ペプチドのそれぞれに対する抗血清は、同様にCNBrセファロースに結合したペプ チド上でアフィニティ精製し、特異性は、ペプチド結合物を用いたELISAおよび ウェスタンブロットによって、およびGST融合蛋白質として発現されたp28 Bap31 を用いたウェスタンブロットおよび免疫沈降によって試験してもよい。これらの 分析技法を記述する方法は、当業者に周知である(例えば、アウスベルら(Ausu bel)、前記;ハマーリングら(Hammerling)、前記;およびサムブルックら(S ambrook)、「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」(分子クローニング :実験マニュアル)(第2版)、CSHプレス、1989を参照のこと)。 P28 Bap31を特異的に認識する抗体、またはその断片は、本発明において有用 であると思われる。これは、例えば、p28 Bap31蛋白質発現レベルをモニターす る、または哺乳動物によって産生されるポリペプチドまたは断片の細胞における 位置を決定するイムノアッセイにおいて用いてもよい。P28 Bap31断片はまた、B cl-2蛋白質および/またはプロ-FLICEに対するp28 Bap31の結合を阻害するため に用いてもよい。本明細書に記述のp28 Bap31相互作用を阻害する抗体は、望ま しからぬ細胞死を起こす細胞におけるアポトーシスの予防に特に有用である可能 性がある。 好ましくは、本発明の抗体は、ジェームソン&ウルフ(Jameson and Wolf)( CABIOS 4:181、1988)のアルゴリズムを用いたペプチド構造プログラム(ジェ ネティックス・コンピューター・グループ配列分析パッケージ、CGCパッケージ のためのプログラムマニュアル、第7版、1991)によって提供されるもののよう な基準によって分析すると、高度保存領域内に存在しない、および抗原性でない ように思われる、p28 Bap31蛋白質アミノ酸配列を用いて産生する。これらの断 片は、例えば、PCRによる標準的な技法によって産生して、pGEX発現ベクター( アウスベルら(Ausubel)、前記)にクローニングすることができる。GST融合蛋 白質を大腸菌に発現し、アウスベルら(Ausubel、前記)が記述するようにグル タチオンアガロー スアフィニティマトリクスを用いて精製する。ウサギポリクローナル抗体を作製 するため、および非特異的である、またはp28 Bap31との低親和性結合を示す、 抗血清を得る可能性を最小限にするために、2または3個の融合体を各蛋白質に ついて作製し、各融合体を少なくともウサギ2羽に注射する。一連の注射、好ま しくは少なくとも3回の追加免疫注射を含む注射によって抗血清を作製する。 完全なモノクローナルおよびポリクローナルp28 Bap31特異的抗体の他に、本 発明は、遺伝子操作された様々な抗体、ヒトに適合させた抗体、およびF(ab’) 2、Fab’、Fab、Fv、およsFv断片を含む抗体断片を特徴とする。ヒトに適合さ せた抗体の製造法は当技術分野で既知で、例えば、望ましい結合特異性を有する モノクローナル抗体を市販のようにヒトに適合させることができる(スコットジ ーン、スコットランド;オックスフォードモレキュラー、パロアルト、カリフォ ルニア州)。トランスジェニック動物において発現された完全なヒト抗体もまた 、本発明の特徴である(グリーンら(Green)、Nature Genetics 7:13〜21、19 94)。 さらに、ラドナー(Ladner)米国特許第4,946,778号および第4,704,692号)は、 一本鎖抗体の調製法を記述している。ワードら(Ward、Nature 341:544〜546、 1989)は、彼らが「シングルドメイン抗体」と名付けた抗原結合親和性が高い重 鎖可変領域の調製法を記述している。マッカファーティら(McCafferty、Nature 348:522〜554、1990)は、完全な抗体Vドメインがfdバクテリオファージの表 面に表示されうること、そのファージが抗原に特異的に結合すること、およびア フィニティクロマトグラフィー後に単離できるファージはまばらである(100万 個に1個)ことを示している。ボスら(Boss、米国特許第4,816,397号)は、免 疫グロブリン、および一つの宿主細胞において重鎖および軽鎖の少なくとも可変 領域を含む、その免疫学的に機能的な断片を産生する様々な方法について記述し ている。キャビリーら(Cabilly、米国特許第4,816,567号)は、キメラ抗体の調 製法を記述している。これらのp28 Bap31特異的試薬もまた、本発明の特徴であ る。 p28 Bap31特異的抗体の使用 p28 Bap31、またはその断片に特異的に結合する抗体を用いて、上記のように 、蛋白質の発現を検出し、蛋白質の生物活性を調節してもよい。さらに、抗体は 、画像化および治療を目的とした放射線核種のような、診断および/または治療 的 使用を目的とした化合物、および化合物を組織内の特定の位置に配置することを 目的としたリポソームに結合させてもよい。 p28 Bap31遺伝子発現の検出 記述のように、上記の抗体は、ウェスタン・ブロットまたは免疫沈降分析(本 明細書および当技術分野に記述の方法に従って)を用いて細胞または組織におけ るp28 Bap31発現をモニターするために用いてもよい。 p28 Bap31の遺伝子発現を検出するために用いてもよいもう一つの方法は、個 々の細胞または組織における細胞RNAと、特異的に標識した核酸プローブとのハ イブリダイゼーションに基づく、インサイチューハイブリダイゼーションである 。したがって、この方法により、脳のような無傷の組織内でのmRNAの同定が可能 となる。この方法では、望ましい遺伝子(例えば、p28 Bap31)の独自の部分に 対応するオリゴヌクレオチドまたはクローニングした核酸(DNAまたはRNA)断片 を用いて、例えば神経における特異的mRNA種を検出する。 p28 Bap31を調節する化合物の同定 本明細書に記述の方法によって、p28 Bap31遺伝子発現または生物活性を有効 に調節することが判明した分子を、動物モデルにおいてさらに試験してもよい。 それらがインビボの状況で有効に機能し続けるならば、それらの分子は、必要に 応じて、アポトーシスを阻害または増強する治療薬として用いてもよい。 A) p28 Bap31 生物活性を調節する化合物 p28 Bap31をコードするcDNAは、これらの蛋白質の発現を増加または減少させ る化合物の同定を容易にするために用いてもよい。p28 Bap31発現を調節する化 合物を検出する一つのアプローチにおいて、様々な濃度の候補化合物を、p28 Ba p31 mRNAを発現する細胞の培養培地に加える。次に、例えば、p28 Bap31 DNAま たはcDNA、もしくはRNA断片をハイブリダイゼーションプローブとして用いるノ ザンブロット分析(アウスベルら(Ausubel)、前記)によってp28 Bap31の発現 を測定する。その他のすべての要因が同じ条件(例えば、細胞のタイプおよび培 養条件)で、候補化合物の存在下でのp28 Bap31発現レベルを候補化合物の非存 在下でのp28 Bap31発現レベルと比較する。 p28 Bap31発現に及ぼす候補化合物の効果は、上記以外に、p28 Bap31特異的抗 体(例えば、本明細書に記載の抗体)によるウェスタンブロットまたは免疫沈降 のような、標準的な蛋白質検出技法による上記の一般的なアプローチを用いて、 翻訳レベルで測定してもよい。 転写レベルでp28 Bap31を調節する化合物を検出する別のアプローチでは、p28 Bap31プロモーターによってその発現が指向されるリポーター遺伝子を化合物が 調節できるか否かを調べてもよい。例えば、p28 Bap31発現を調節することがで きる化合物を検出するために、p28 Bap31プロモーターと機能的にリンクしたル シフェラーゼリポーター遺伝子を含む発現プラスミドでトランスフェクトさせた 細胞の培養培地に、様々な濃度の候補化合物を加えてもよい。次に、ルシフェラ ーゼ発現レベルは、プロメガ社(マジソン、ウィスコンシン州)から市販されて いるルシフェラーゼアッセイシステムキットのような、当技術分野で既知の標準 的なルシフェラーゼアッセイを化合物処置トランスフェクト細胞に行うことによ って、ルミノメーターで測定してもよい。その他のすべての要因が同じ条件下( 例えば、細胞のタイプおよび培養条件)で、候補化合物の存在下でのルシフェラ ーゼ発現を、候補化合物の非存在下でのルシフェラーゼ発現レベルと比較する。 p28 Bap31発現レベルを調節する化合物は、精製もしくは実質的に精製しても よく、または細胞から得られた抽出物または上清のような、化合物混合物の一つ の成分であってもよい(アウスベル(Ausubel)、前記)。化合物混合物のアッ セイでは、1つの化合物または有効化合物の最小数がp28 Bap31発現レベルを調 節することを示すまで、次第に小さくなる化合物プールのサブセットに対してp2 8 Bap31発現を試験する。 化合物はまた、p28 Bap31がその他の生物活性を調節できるか否かをスクリー ニングしてもよい。このアプローチでは、候補化合物の存在下でのp28 Bap31生 物活性の程度を、同等の条件で、その非存在下でのp28 Bap31生物活性の程度と 比較する。p28 Bap31の生物活性は、アポトーシスにおけるその役割によってア ッセイしてもよい。p28 Bap31の生物活性はさらに、それらが開裂を受けてp20産 物を生じるか否かによってアッセイしてもよい。この場合もスクリーニングは、 そこから一つ以上の有用なp28 Bap31生物活性調節化合物が段階的に単離される まで、候補化合物のプールから始めてもよい。 p28 Bap31またはp20 Bap31産物の発現および/または生物活性の増加を誘導す る化合物は、本発明において特に有用であると思われる;そのような化合物は、 例えば、p28 Bap31またはp20 Bap31産物の細胞レベルおよび/またはこれらの蛋 白質の生物活性を増加させ、それによってアポトーシスのレベルが低下した細胞 (例えば、癌細胞)におけるアポトーシス促進能を利用する治療剤として用いて もよい。 p28 Bap31またはp20 Bap31産物のレベルおよび/またはこれらの蛋白質の生物 性を阻害する化合物を用いて、不都合な程高レベルのアポトーシスを示す細胞に おける細胞増殖を増加させてもよい。これは、神経変性疾患(例えば、アルツハ イマー病、ハンチントン病)、またはその他の組織特異的変性疾患(例えば、肝 硬変、AIDSにおけるT-細胞欠乏)のような変性疾患の治療において有利となるで あろう。 p28 Bap31の生物活性を調節する化合物を検出する一つの方法は、Bcl-2蛋白質 (例えば、Bcl-2またはBcl-XL)またはプロFLICEのいずれかとp28 Bap31との物 理的相互作用を変化させる化合物をスクリーニングすることである。これらの化 合物は、当技術分野で既知の酵母ハイブリッド発現系を適用することによって検 出される。酵母2ハイブリッドシステムは転写活性化アッセイを用いて蛋白質相 互作用を検出し、一般に、ギュリスら(Gyuris、Cell 75:791〜803、1993)お よびフィールドら(Field、Nature 340:245〜246、1989)によって記述されて いる。酵母2ハイブリッド系の試薬もまた、クロンテック社(パロアルト、カリ フォルニア州)から市販されている。p28 Bap31とBcl-2またはプロFLICEのいず れかとの相互作用が酵母において検出されれば、化合物がその相互作用を変化さ せるか否かをスクリーニングしてもよい。 一例において、クロンテックマッチメーカー2ハイブリッドシステム(カタロ グ番K1605-1)を用いる場合、GAL4 DNA結合ドメインまたはアクチベータードメ インのいずれかと融合させたp28 Bap31、Bcl-2、またはBcl-XLポリペプチドは、 全長のポリペプチドまたはその断片をコードする核酸分子をキットで利用可能な 適当なベクターにクローニングすることによって作成することができる。ベクタ ー、例えば、p28 Bap31蛋白質(またはその断片)融合物をコードするDNA結合ド メ インクターを次に、例えば、Bcl-2蛋白質(またはその断片)融合物をコードす る活性化ドメインベクターで、キットに含まれる酵母株に共に形質転換する。Bc l-2ポリペプチドと強い相互作用を形成するp28 Bap31ポリペプチドが存在すれ ば、X-gal含有培地に青色のコロニーを生じるであろう。p28 Bap31とBcl-2蛋白 質との相互作用を変化させることができるか否かに関してスクリーニングする候 補化合物またはその組み合わせは、X-galプレート上で青色のコロニーを形成す る酵母に投与することができる。無処置のコロニーと比較して、X-galプレート 上でコロニーの色を変化させることができる化合物は、青色酵母コロニーに投与 した化合物における活性化融合蛋白質として共発現されたp28 Bap31と蛋白質(B cl-2)との相互作用を変化させる化合物である。 P28 Bap31とBcl-2またはプロFLICEのいずれかとの会合を妨害することによっ て、そのような化合物はp28 Bap31関連アポトーシス細胞死の調節因子として機 能してもよく、および細胞抽出物、ほ乳類血清、またはほ乳類細胞を培養する培 養培地に存在する分子のようなペプチドおよび非ペプチド分子を含んでもよい。 P28 Bap31アポトーシス活性に及ぼす相互作用妨害化合物の効果は、標準的なア ッセイ、例えば、本明細書に記述のアッセイによって測定してもよい。 P28 Bap31の生物活性を調節する化合物を検出するもう一つの方法は、p28 Bap とBcl-2とのインビトロ会合に影響を及ぼす化合物をスクリーニングすることで ある。P28 Bap31およびBcl-2蛋白質をコードする核酸で共にトランスフェクトさ せた細胞からのp28 Bap31蛋白質免疫沈降物に、候補化合物を加えることによっ て、化合物がp28 Bap31のBcl-2に対する結合に影響を及ぼすか否かを評価しても よい。抗Bcl-2抗体(サンタクルズ・バイオテック社、サンタクルズ、カリフォ ルニア州から市販されているクローン100または4C11のような)によるウェスタ ンブロット分析の後、化合物処置反応における抗Bcl-2免疫反応蛋白質の量を無 処置反応と比較することによって、化合物がBcl-2に対するp28 Bap31の結合に影 響を及ぼすか否かを、評価してもよい。Bcl-2の量は、例えば、リン画像化装置 上での定量によって評価してもよい。 P28 Bap31のp20への開裂に影響を及ぼす化合物を検出する方法において、候補 化合物をp28 cDNAの3SS-標識転写翻訳産物に加えてもよく、その後これをICE( カス パーゼ-1)の漸増濃度と共にインキュベートする。SDS-PAGEによる分離後、その 産物を候補化合物の非存在下で実施した反応(対照)と比較することができる。 対照反応と比較してp28 Bap31の開裂に影響を及ぼす化合物が、p28 Bap31の生物 活性を調節する化合物である。 P28 Bap31とBcl-2蛋白質またはプロFLICEとの会合に影響を及ぼす、またはp28 Bap31のp20への開裂に影響を及ぼすことのいずれかによって、化合物は、p28 B ap31関連アポトーシス細胞死の調節因子として機能してもよい。そのような化合 物は、細胞抽出物、ほ乳類血清またはほ乳類細胞を培養する増殖培地に存在する 分子のようなペプチドおよび非ペプチド分子を含んでもよい。 B) p20 生物活性を調節する化合物 P20生物活性に影響を及ぼす化合物は、p20が細胞内に発現される前に、細胞を 候補化合物と処置することによって評価してもよい。アポトーシスは、DNA断片 化、膜水疱化、および細胞表面でのアネキシンV反応性を含むがこれらに限定し ない、本明細書に記述の様々なアッセイによって評価してもよい。化合物で処置 していないp20発現細胞と比較して、p20発現細胞におけるp20のアポトーシスを 誘導能を増強または阻害することが判明した化合物は、p20生物活性を調節する 化合物である。そのような化合物は、過形成細胞(例えば、癌細胞)では細胞死 を誘発する、または不適当に高いレベルのアポトーシスを起こす細胞(例えば、 HIV感染者におけるT細胞)では細胞死を阻害するために有用である。 処理量の高いスクリーニングを用いて、p28 Bap31のp20への開裂に関与するプ ロテアーゼを同定してもよい。p20発現はアポトーシスを引き起こすため、p20を 産生する化合物は、当技術分野で既知の、および本明細書に記述の様々なアポト ーシスアッセイを用いて容易に同定されるであろう。例えば、細胞をp28 Bap31 を多量に発現するプラスミドで安定にトランスフェクトさせてもよい。次に、安 定なp28 Bap31細胞を、cDNA発現ライブラリからのプラスミドのプールでまとめ て一過性にトランスフェクトさせ、その細胞のグループのアポトーシスの有無を 調べてもよい。あるグループの細胞が、p28 Bap31を安定に発現している細胞に おいて通常認められるよりも高頻度でアポトーシスを起こしつつあると確認され れば、細胞のトランスフェクトに用いたプラスミドDNAをさらに分割して、各部 分をp28 Bap31を安定に発現している細胞のグループにトランスフェクトさせる。この トランスフェクト/分割を繰り返した後、p28 Bap31を開裂してp20を産生するこ とができる蛋白質をコードするcDNAを単離して、DNA配列分析を行ってもよい。 一度同定されれば、p28 Bap31を開裂してp20を生じることができる蛋白質(例え ば、プロテアーゼ)に、p28 Bap31に関して本明細書に記述の操作を行ってもよ い。 p28 Bap31に関連する遺伝子 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)およびDNAハイブリダイゼーションのような標準 的な技法を用いて、その他の種におけるさらなるp28 Bap31類似体をクローニン グしてもよい。例えば、サザンブロット分析は、p28 Bap31をコードする核酸配 列から生じた核酸プローブによって様々な有機体(例えば、C.エレガンス(C.e legans)またはマウス)のゲノムDNAで構成してもよい。ストリンジェンシーの 低いハイブリダイゼーションにより、p28 Bap31および/または関連ファミリー メンバーに対応するバンドが明らかとなるであろう。p28 Bap31プローブは、生 体が示すコドン嗜好性に基づいてもよく、または起こりうるすべてのコドンの組 み合わせ、またはコドン嗜好性およびコドン縮重の組み合わせに基づいて、プロ ーブを縮重してもよい。次に、このプローブを用いて、プローブとハイブリダイ ズする配列に関して、ケノムまたはcDNAライブラリのいずれかをスクリーニング してもよい。このように、低ストリンジェンシーのハイブリダイゼーションを用 いてさらなるp28 Bap31を同定してもよい。さらに、p28 Bap31プローブは、さら なるp28 Bap31関連遺伝子をRT-PCRによってクローニングするプライマーとして 用いてもよい。 治療法 治療法は、p28 Bap31遺伝子欠損またはp28 Bap31遺伝子発現の不適当もしくは 過剰な量を予防または治療し、このようにアポトーシスを調節するためにデザイ ンしてもよい。様々な療法の検討において、そのような療法はp28 Bap31蛋白質 を発現することが証明されたいかなる組織も標的としてもよいことは理解される であろう。特に、p28 Bap31遺伝子発現を増強する療法は、新生物細胞における アポトーシスの促進において有用である。アポトーシス誘導p28 Bap31試薬には 、全長、または断片のp28 Bap31ポリペプチド、p28 Bap31 mRNA、またはp28 Bap 31発現 およびアポトーシス誘導活性を増加させるいかなる化合物も含んでもよいが、こ れらに限定しない。 a)蛋白質療法 不適当な量のアポトーシスの治療または予防は、変異、欠損または過剰なp28 Bap31蛋白質によって生じた機能障害を正常蛋白質で修正することによって、変 異蛋白質の機能を調節することによって、または正常なp28 Bap31蛋白質を適当 な細胞に輸送することによって、行ってもよい。蛋白質が関与する病理生理的経 路(例えば、アポトーシスシグナル伝達経路)もまた、生理的欠損を修正するた めに修飾してもよい。 これらの蛋白質のいずれかの十分量をもはや発現しない、または変異型の機能 不全蛋白質を生じる細胞に、p28 Bap31蛋白質を投与するためには、蛋白質を発 現することができる培養細胞系から、大量の純粋なp28 Bap31を得ることが必要 である。罹患組織および/または細胞(例えば、癌様細胞)への蛋白質の輸送は 、適当なパッケージングまたは投与システムを用いて行うことができる。または 、p28 Bap31アゴニストのような挙動を示す化合物を罹患細胞および/または組 織に投与して、このようにして望ましい生理的効果を得てもよい。そのような化 合物を発見する方法は本明細書で提供される。 b)遺伝子療法 遺伝子療法は、正常レベルの機能的p28 Bap31発現を欠損する細胞を治療する ためのもう一つの治療的アプローチとなる可能性がある。一つのアプローチ仁お いて、罹患細胞タイプ(例えば、アポトーシスレベルの減少を示す癌細胞または アポトーシスレベルの増加を示す変性細胞)において機能的蛋白質の正常レベル の発現をコードするように、選択した組織に機能的p28 Bap31遺伝子のコピーを 導入する。遺伝子は、それが溶解することができる形状でそれらの細胞に輸送し なければならず、有効な機能を提供するために十分な蛋白質をコードしなければ ならない。 レトロウイルスベクターの形質導入は、その高い挿入効率および安定な組み込 みならびに発現のために、体細胞遺伝子療法にとって特に有用である。しかし、 標的とされる細胞は、分裂することが可能で、高レベルの正常な蛋白質発現を必 要としなければならない。例えば、p28 Bap31を含む欠損症を治療するため、全 長のp28 Bap31遺伝子、またはその一部を、その発現がその内因性プロモーター によって、またはレトロウイルス長末端反復によって、もしくは当該標的細胞タ イプ(神経のような)に特異的なプロモーターによって指向される、レトロウイ ルスベクターにクローニングしてもよい。使用することができるその他のウイル スベクターには、アデノ関連ウイルス、ワクシニアウイルス、ウシ乳頭腫ウイル ス、またはヘルペスウイルスが含まれる。 遺伝子の移入もまた、p28 Bap31遺伝子またはその断片による罹患細胞のイン ビトロトランスフェクションを必要とする非ウイルス手段を用いて行うことがで きる。インビトロトランスフェクション法は、リン酸カルシウム、DEAEデキスト ラン、電気穿孔、およびプロトプラスト融合を含む。リポソームもまた、細胞へ のDNAの輸送に有用であるかもしれない。当技術分野で既知のこれらおよびその 他の方法を利用できるが、これらの多くはトランスフェクションの効率が低い。 アンチセンスRNAに基づく方法を用いて、p28 Bap31遺伝子機能を治療薬デザイ ンの基礎として探索してもよい。アンチセンスRNAに基づく方法は、アポトーシ スのレベルが増加している細胞または組織(例えば、神経変性疾患患者における 神経)におけるp28 Bap31過剰発現の調節に特に有用である。原理は、遺伝子発 現の配列特異的抑制がmRNAと相補的アンチセンス種との間の細胞内ハイブリダイ ゼーションによって得ることができる、という仮説に基づいている。次に、ハイ ブリッドRNA二本鎖の形成が、標的p28 Bap31 mRNAのプロセシング、輸送、翻訳 、および/または安定性を妨害してもよい。アンチセンス法は、アンチセンスオ リゴヌクレオチドの使用、および望ましくないアポトーシスを起こすと予想され る細胞または組織へのアンチセンスp28 Bap31 RNAの注射、を含むがこれらに限 定しない様々なアプローチを利用してもよい。アンチセンスp28 Bap31 RNAは、 いかなる標準的な技法によって生成および単離してもよいが、高ストリンジェン シープロモーター(例えばT7プロモーター)の調節下でアンチセンスcDNAを用い たインビトロ転写によって、最も容易に生成される。アンチセンスp28 Bap31 RN Aの細胞への投与は、上記の直接核酸投与法のいかなるものによっても実施する ことができる。 正常なp28 Bap31遺伝子を患者の罹患細胞に導入することもまた有用な療法で ある可能性がある。この技法では、核酸が染色体の中に取り込まれるか、または エピソームとして存在し、複製するように、患者がそれに由来しても由来しなく てもよい培養可能な細胞タイプに、正常なp28 Bap31コード核酸をトランスフェ クトする。細胞は罹患患者と同じMHCハプロタイプを有することが好ましい。次 に、トランスフェクトした細胞を患者の標的組織に血清学的に注射する。 アポトーシスに関与する可能性がある細胞に対して適当な屈性を有するレトロ ウイルス、アデノウイルス、アデノウイルス関連ベクター、またはその他のウイ ルスベクターは、治療的p28 Bap31遺伝子構築物の遺伝子移入輸送系として用い てもよい。この目的にとって有用な多くのベクターが一般的に知られている(ミ ラーA.D.(Miller,A.D.)、Human Gene Ther.1:5〜14、1990;フリード マンら(FriedmannT.)Science 244:1275〜1281、1989;イグライティス&ア ンダーソン(Eglitis and Anderson)、Bio.Techniques 6:608〜614、1988 ;トルストシェフ&アンダーソン(Tolstoshev and Anderson)、Curr.Opin.i n Biotech 1:55〜61、1990;コルネッタら(Cornetta)、Prog.Nucleic Aci d Res.Mol.Biol.36:311〜322、1989;アンダーソンW.F.(Anderson,W.F .)、Science 226:401〜409、1984;モーエンR.C.(Moen R.C.)、Blood Cel ls 17:407〜416、1991;ミラーら(Miller)、Bio Techniques7:980〜990、1 989;ラガール・ラサールら(La Gal La Salle)、Science 259:988〜990、19 93;およびジョンソン、L.G.(Johnson,L.G.)、Chest 107:77S〜83S、1995 )。レトロウイルスベクターは特によく開発されており、臨床状況において用い られている(ローゼンバーグら(Rosenberg)、N.Engl.J.Med.323:570〜57 8、1990;アンダーソンら(Anderson)、米国特許第5,399,346号)。非ウイルス アプローチもまた、そうでなければアポトーシスを起こすと予想される細胞への 治療的DNAの導入に用いてもよい。例えば、p28 Bap31蛋白質は、リポフェクショ ン(フェルナーら(Felgner)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:7413〜7417、 1987;オノら(Ono)、Neurosci.Lett.117:259〜263、1990;ブリガムら(Br igham)、Am.J.Med.Sci.298:278〜281、1989;ストロービンガーら(Straub inger)、Methods Enzymol.101:512〜527、1983)、アシアロソヌコイドポリ リジン結合(ウら (Wu)、J.Biol.Chem 263:14621〜14624、1988;ウら(Wu)、J.Biol.Chem .264:16985〜16987、1989);またはより好ましくないが外科的状況での微量 注射(ウルフら(Wolff)、Science 247:1465〜1468、1990)によって神経また はT細胞に導入してもよい。 上記の適用法のいかなる場合でも、治療的p28 Bap31 DNA構築物は、アポトー シスのレベルが異常に高い、または低い細胞または組織の部位に適用することが 好ましい(例えば、注射によって)。しかし、罹患部位の付近の組織または罹患 部位での細胞(例えば、癌様細胞)に血液供給する血管に適用してもよい。 記述の構築物において、p28 Bap31遺伝子発現は、いかなる適したプロモータ ー(例えば、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)、シミアンウイルス(SV40)、 またはメタロチオネインプロモーター)によっても指向させることができ、およ びいかなる適した哺乳動物調節エレメントによっても調節することができる。例 えば、望ましければ、神経細胞、リンパ球、または筋細胞において遺伝子発現を 選択的に指向することが知られているエンハンサーを用いて、p28 Bap31遺伝子 発現を指向してもよい。または、p28 Bap31ゲノムクローンを治療的構築物とし て用いるならば、同種の調節配列によって調節を媒介してもよく、または望まし ければ、上記のいかなるプロモーターまたは調節エレメントも含む、異種起源に 由来する調節配列によって調節を媒介してもよい。 理想的には、何らかの遺伝子療法アプローチによって生じるp28 Bap31蛋白質 の量は、非罹患細胞における蛋白質の正常な細胞レベルと少なくとも同等の蛋白 質の正常レベルであろう。いかなるp28 Bap31媒介遺伝子療法アプローチによる 治療も、より伝統的な療法と組み合わせてもよい。 本発明におけるもう一つの治療的アプローチは、組換えp28 Bap31蛋白質を、 アポトーシスレベルの増加または減少を示す細胞または組織の部位に、直接(例 えば、注射によって)、または全身的に(例えば、いかなる従来の組換え蛋白質 投与技法によって)投与することを含む。p28 Bap31の投与量は、個々の患者の 体格および健康状態を含む多くの要因に依存する。 p28 Bap31ポリペプチド、遺伝子、またはp28 Bap31合成もしくは機能の調節剤の 投与 P28 Bap31蛋白質、遺伝子、または調節因子は、薬学的に許容される希釈剤、 担体、または賦形剤において、単位投与剤形で投与してもよい。従来の薬学的手 法を用いて、p28 Bap31中和抗体、またはp28 Bap31阻害化合物(例えば、p28 Ba p31のp20への開裂を阻害する化合物)を、過度のアポトーシスによって生じた疾 患(例えば、変性疾患)に苦しむ患者に投与するために適した処方または組成物 を提供してもよい。同様に、処方または組成物は、p28 Bap3発現を増加させる化 合物(例えば、p28 Bap31発現および/または活性を誘導する化合物、または組 換えp28 Bap31蛋白質)を、アポトーシスのレベルの減少によって生じた疾患( 例えば、癌)に苦しむ患者に投与するために提供されてもよい。そのような投与 は、罹患組織または細胞に限定してもよい。投与はまた、患者が症候性になる前 に始めてもよい。いかなる適した投与経路も用いてもよく、例えば投与は非経口 、静脈内、脳室内、嚢内、脊髄内、鞘内、槽内、腹腔内、鼻腔内、エアロゾル、 坐剤、または経口投与であってもよい。治療的組成物は、液体または懸濁液の形 状であってもよい;経口投与に関しては、製剤は、錠剤、またはカプセル剤の形 状であってもよい;および鼻腔内製剤に関しては、粉末、点鼻剤、またはエアロ ゾルの形状であってもよい。 製剤を作成する方法は当技術分野で周知で、例えば、「レミントンの製薬科学 (Remington's Pharmaceutical Sciences)」第18版、A.ゲナロ(A.Gennaro) 編、1990、マックパブリッシングカンパニー、イーストン、PA、に見られる。非 経口投与のための製剤は、例えば、賦形剤、滅菌水、または生理食塩液、ポリエ チレングリコールのようなポリアルキレングリコール、植物起源の油、または、 硬化ナフタレン、を含んでもよい。生体適合性、生体崩壊性のラクチドポリマー 、ラクチド/グリコシドコポリマー、またはポリオキシエチレン-ポリオキシプ ロピレンコポリマーを用いて化合物の放出を調節してもよい。P28 Bap31調節化 合物に関するその他のおそらく有用な非経口輸送系は、エチレンビニル酢酸コポ リマー粒子、浸透圧ポンプ、植え込み可能注入系、およびリポソームを含む。吸 入製剤は、賦形剤、例えば、乳糖を含んでもよく、または例えば、ポリオキシエ チレン-9ラウリルエーテル、グリコール酸、およびデオキシコール酸を含む水溶 液であってもよく、点鼻剤たはゲルの形状で投与する油性溶液であってもよい。 望ましければ、p28 Bap31ポリペプチドまたは遺伝子、もしくはp28 Bap31調節 化合物による治療は、癌に対する手術、化学療法、または放射線療法、およびAI DSに対する抗ウイルス療法のような、より従来の疾患療法と組み合わせてもよい 。 アポトーシスの変化を含む疾患の検出 P28 Bap31ポリペプチドおよび核酸配列を診断的に用いて、アポトーシスの異 常なレベルを含む疾患を検出またはモニターしてもよい。例えば、p28 Bap31の 発現の減少は、ヒトにおいてアポトーシスの減少と相関することがわかっている 。同様に、p28 Bap31の過剰発現はアポトーシスの増加に関連することがわかっ ている。したがって、p28 Bap31産生または発現レベルの減少または増加は、有 害な疾患が存在することを示す可能性がある。P28 Bap31発現レベルはいかなる 標準的な技法によってアッセイしてもよい。例えば、生体試料(例えば、生検) におけるp28 Bap31発現は、標準的なノザンブロット分析によってモニターし、 またはPCRの助けを借りてもよい(例えば、アウスベルら(Ausubel)、前記;「 PCR技術:原理とDNA増幅への適用(PCR Technology:Principle and Applicatio n for DNA Amplification)」、H.A.エーリッヒ(H.A.Ehlich)編、ストックト ンプレス、NY;ヤップら(Yap)、Nucl.Acids.Res.19:4294、1991)。 または、患者から得た生体試料は、ミスマッチ検出アプローチを用いてp28 Ba p31核酸配列における一つ以上の変異の有無を分析してもよい。一般に、これら の技法は、患者試料からの核酸をPCR増幅し、この後ハイブリダイゼーションの 変化、電気泳動ゲル移動の異常、ミスマッチ結合蛋白質によって媒介される結合 または開裂、または直接核酸シークエンシングのいずれかによって変異(すなわ ちミスマッチ)を同定することを含む。これらの技法のいずれも、変異p28 Bap3 1検出を容易にするために用いてもよく、すべてが当技術分野で周知である;特 定の技法の例が、オリタら(Orita)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:2766〜 2770、1989;シェフィールドら(Sheffield)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86 :232〜236、1989;アウスベルら(Ausubel)、前記、に記述されているが、こ れらに限定しない。 さらにもう一つのアプローチにおいて、イムノアッセイを用いて、生体試料中 のp28 Bap31発現を検出またはモニターしてもよい。P28 Bap31特異的ポリクロー ナル、またはモノクローナル抗体(上記のように産生する)を、何らかの標準的 なイムノアッセイ系(例えば、ELISA、ウェスタンブロット、またはRIA)におい て用いて、p28 Bap31の発現レベルを測定してもよい。これらのレベルを、同じ 起源および種類の非罹患生体試料中のp28 Bap31レベルと比較し、p28 Bap31産生 が減少すれば、アポトーシスの減少を含む疾患が存在することを意味する。イム ノアッセイの実施例は、アウスベルら(Ausubel、前記)が記述している。免疫 組織化学技法もまた、p28 Bap31検出に利用してもよい。例えば、組織試料を患 者から得て、切片にし、抗p28 Bap31抗体および何らかの標準的な検出系(例え ば、ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼに結合した二次抗体を含む系)を用 いてp28 Bap31の有無について染色してもよい。そのような技法に関する一般的 な手引き書は、当技術分野に見られる(例えば、バンクロフト&スティーブンス (Bancroft and Stevens)「歴史的技法の理論と実践(Theory and Practic e of Histological Techniques)」、チャーチル・リビングストン(Churchil l Livingstone)、1982、およびアウスベル(Ausubel)、前記、を参照のこと )。 一つの好ましい実施例において、例えば、免疫学的技法または蛋白質切断試験 によって(ホゲロースト(Hogerrorst)、Nature Genetics 10:208〜212、199 5)、p28 Bap31蛋白質産生の評価から始め、同様により微妙なp28 Bap31変異( 例えば、点突然変異)を同定するためにデザインされた核酸に基づく検出技法を 含む、組み合わせ診断法を用いてもよい。上記のように、多くのミスマッチ検出 アッセイが当業者に利用でき、いかなる好ましい技法を用いてもよい。p28 Bap3 1発現の正常レベルの喪失、または正常なp28 Bap31生物活性の喪失のいずれかに 帰結するp28 Bap31変異を検出してもよい。この組み合わせ診断法の変法におい て、p28 Bap31生物活性は、何らかの適当なアポトーシスアッセイ系を用いて、 アポトーシス誘導活性として、または蛋白質:蛋白質相互作用アッセイ(例えば 、上記の酵母2ハイブリッドシステム)を用いてBcl-2相互作用活性として測定 される。 ミスマッチ検出アッセイはまた、不適当な量のアポトーシスによって生じた疾 患に対してp28 Bap31が媒介する素因を診断する機会を提供する。例えば、p28 B ap31過剰発現を誘導するp28 Bap31変異に関してヘテロ接合の患者は、臨床症状 を 示さないが、一つ以上のタイプの神経変性疾患または脊髄異形成疾患を発症する 確率が正常より高い、または虚血イベントに至る重度の続発症を有する可能性が ある。同様に、p28 Bap31のレベルまたは発現の減少を誘導するp28 Bap31変異に 関してヘテロ接合であることがわかった無症候性の患者は、癌を発症するリスク が増大している可能性がある。そのような診断が行われると、患者は有害な環境 要因(例えば、UV暴露、または化学変異原物質)に対する暴露を最小限にし、自 身の体の状態を注意深くモニターする(例えば、頻繁な検診を通じて)予防策を 講じるであろう。これらのタイプのp28 Bap31診断的アプローチを同様に用いて 、出生前スクリーニングにおいてp28 Bap31変異を検出してもよい。上記のp28 B ap31診断的アプローチは、p28 Bap31が通常発現されているいかなる生体試料( 例えば、生検試料またはその他の組織)を用いても実施してもよい。変異p28 Ba p31遺伝子の同定はまた、試験試料に関するこれらの起源を用いてアッセイして もよい。 P28 Bap31における変異、特にp28 Bap31関連疾患への素因を診断する一部とし ての変異はまた、いかなる細胞からの核酸試料を用いて、例えば、ミスマッチ検 出技法によって試験してもよい。核酸試料は分析前にPCR増幅を行うことが好ま しい。 予防的抗アポトーシス療法 P28 Bap31発現および/または生物活性を増加させるp28 Bap31変異に関してヘ テロ接合であると診断された患者、またはそのような変異にかかりやすいと診断 された患者、または変性疾患(例えば、ハンチントン病またはALS疾患のような 神経変性疾患)を有すると診断された患者、もしくはHIV陽性と診断された患者 では、上記のいかなる療法も、疾患表現型の発生前に投与してもよい。例えば、 HIV陽性であるが、T細胞数が減少していない、またはその他の明白なAIDS徴候を 示していない患者に療法を提供してもよい。特に、HIV陽性患者は、p28 Bap31発 現の減少、またはp28 Bap31生物活性の減少を示す化合物で治療してもよく、こ れはいかなる標準用量および投与経路によって投与してもよい(上記参照)。ま たは、AIDSの発症前にT細胞欠損を逆転する、または予防するために、アンチセ ンスp28 Bap31 mRNA発現構築物を用いた遺伝子療法を実施してもよい。 本発明の方法を用いて、いかなる哺乳動物、例えば、ヒト、ペット、または家 畜においても、本明細書に記述の疾患を減少させるため、または診断するために 用いてもよい。非ヒト哺乳動物を治療または診断する場合、使用するp28 Bap31 ポリペプチド、核酸、または抗体は、その種に特異的であることが好ましい。 P28 Bap31生物活性の特徴付けおよび細胞内位置試験 P28 Bap31のアポトーシス調節能は、アポトーシスの変化を検出できるインビ トロ系において定義することができる。P28 Bap31 cDNAを有する哺乳動物発現構 築物は、全長であれ、切断型であれ、KB、CHO、NIH 3T3、HL60、Rat-1またはジ ャーカット(Jurkat)細胞のような細胞株に導入してもよい。さらに、p28 Bap3 1遺伝子が昆虫バキュロウイルス発現系を用いて選択的に発現されるSF9昆虫細胞 を用いてもよい。全長または切断型ポリペプチドのいずれかをコードするp28 Ba p31 cDNAを有する発現構築物の導入後、血清の除去、スタウロスポリン、メナジ オン(フリーラジカル形成によってアポトーシスを誘導する)の適用を含む定法 によって、または抗Fasもしくは抗TNF-R1抗体による処置によって、細胞をアポ トーシスを起こすように誘導することができる。好ましくは、ヒトKB細胞はリン 酸カルシウム沈殿によってトランスフェクトさせ、E1A 19K発現を欠損するアデ ノウイルス5型(pm1716/2072)による感染によってアポトーシスを起こすよう に誘導される。このように感染させたがトランスフェクトしていない、またはp2 8 Bap31を欠損するベクターでトランスフェクトしたKB細胞を対照として用いる 。各p28 Bap31構築物が発現に基づいてアポトーシスを誘導または阻害するか否 かは、細胞の生存指数、すなわち対照細胞の生存数に対するトランスフェクトさ せた細胞の生存数の比、を計算することによって定量することができる。これら の実験は、全長のp28 Bap31蛋白質のアポトーシス誘導活性が存在することを確 認することができ、下に考察するように、p28 Bap31の機能的領域を決定するた めに用いることができる。これらのアッセイは、p28 Bap31を通じてアポトーシ スを調節する化合物を同定するために、さらなる化合物の適用と組み合わせて実 施してもよい。 その他の態様 その他の態様において、本発明は、哺乳動物p28 Bap31ポリペプチドと実質的 に同一であるいかなる蛋白質も含む;そのような相同体は、対立遺伝子変種;天 然 の変異体;誘発された変異体;蛋白質をコードし、高ストリンジェンシー条件下 (例えば、65℃で1×SSCで洗浄し、プローブの長さが少なくとも20ヌクレオチ ド)またはあまり好ましくはないが低ストリンジェンシー条件下(例えば、40℃ で2×SSCで洗浄し、プローブの長さが少なくとも40ヌクレオチド)でp28 Bap31 核酸配列とハイブリダイズする核酸配列;およびp28 Bap31ポリペプチドに向け て作製された抗血清によって特異的に結合される蛋白質と共に、その他の実質的 に純粋な天然に起こる哺乳動物p28 Bap31蛋白質を含む。この語はまた、p28 Bap 31からの一部を含むキメラポリペプチドを含む。 本発明はさらに、任意の天然のp28 Bap31ポリペプチドの類似体を含む。類似 体は天然のp28 Bap31蛋白質とは、アミノ酸配列の違い、翻訳後修飾のいずれか またはその両方の点で異なる。一般に本発明の類似体は、天然のp28 Bap31アミ ノ酸配列の全体または一部と少なくとも85%、より好ましくは90%、最も好まし くは95%またはさらに99%の同一性を示す。比較する配列の長さは、少なくとも 15アミノ酸残基であり、好ましくは25アミノ酸残基、より好ましくは35アミノ酸 残基を上回る。修飾には、インビボおよびインビトロでのポリペプチドの化学的 誘導体化、例えばアセチル化、カルボキシル化、リン酸化、またはグリコシル化 などが含まれる。このような修飾は、ポリペプチドの合成もしくはプロセッシン グの間、または単離された修飾酵素による処置後にも起こる。また、類似体は、 天然のp28 Bap31ポリペプチドとはアミノ酸一次配列に変化を生じている点でも 異なる。これらには、天然型および誘導型の両方(例えば、Sambrookら、前記、 またはAusubelら、前記に記載された方法による、放射線照射もしくはエタンメ チルスルホネート(EMS)曝露によるランダム変異誘発または部位特異的変異誘 発によって生じたもの)による遺伝的変異体が含まれる。また、環状化ペプチド 、分子、および例えばD-アミノ酸または非天然型もしくは合成アミノ酸などの、 L-アミノ酸以外の残基を含む類似体も含まれる。完全長のポリペプチドのほかに 、本発明にはp28 Bap31ポリペプチド断片も含まれる。本明細書で用いる「断片 」という用語は、少なくとも20個の隣接アミノ酸、好ましくは30個の隣接アミノ 酸、より好ましくは50個の隣接アミノ酸、最も好ましくは60から80個またはそれ 以上の隣接アミノ酸を意味する。p28 Bap31ポリペプチドの断片は当業者に周知 の方法によって作 製することができるが、通常の蛋白質プロセッシング(例えば、新生ポリペプチ ドからの生物活性に必要でないアミノ酸の除去、または選択的mRNAスプライシン グもしくは選択的蛋白質プロセッシング過程によるアミノ酸の除去)によって得 られたものでもよい。 本発明による好ましい断片または類似体は、診断対象となる試料におけるp28 Bap31の核酸またはアミノ酸配列の特異的な検出を容易にするものである。この 目的に特に有用なp28 Bap31断片には、Bcl-2もしくはBcl-XLに結合するアミノ酸 断片、p20に保持されているアミノ酸断片、p20産物を産生するよう開裂されるア ミノ酸断片、またはデス・ドメインに位置するアミノ酸断片が無制限的に含まれ る。 本明細書において言及される全ての刊行物および特許出願は、各個々の刊行物 または特許出願が特別かつ個々に参照として組み込まれるよう示されているのと 同様に、本明細書に参照として組み込まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/395 A61K 45/00 45/00 48/00 48/00 C07K 14/47 C07K 14/47 16/18 16/18 C12P 21/02 C C12N 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/53 D C12Q 1/68 C12P 21/08 G01N 33/53 C12N 5/00 B // C12P 21/08 A61K 37/02 (72)発明者 ギュエン マイ カナダ国 ケベック州 モントリオール ロイヤル チェスター ストリート 591 (72)発明者 ブラントン フィリップ イー. カナダ国 ケベック州 ランバート マコ ーレイ ストリート 266

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.アポトーシスを調節する実質的に純粋なp28 Bap31ポリペプチド断片。 2.p28 Bap31とプロ-FLICEとの会合に必要とされるドメイン、またはp28 Bap31 とBcl-2蛋白質との会合に必要とされるドメインを含む、請求項1記載の断片。 3.Bcl-2蛋白質がBcl-2またはBcl-XLである、請求項2記載の断片。 4.哺乳動物に由来する請求項1記載の断片。 5.哺乳動物がヒトまたは齧歯類である、請求項4記載の断片。 6.請求項1記載の断片をコードする実質的に純粋な核酸分子。 7.配列番号:1のアミノ酸配列と50%以上のアミノ酸配列同一性を有する、配 列番号:1のアミノ酸配列と70%以上のアミノ酸配列同一性を有する、または配 列番号:1のアミノ酸配列と80%以上のアミノ酸配列同一性を有する、アポトー シスを調節する実質的に純粋なポリペプチド。 8.p28 Bap31生物活性を変化させる化合物を、該生物活性を調節するために十 分な用量で細胞に投与することを含む、細胞におけるアポトーシスを調節する方 法。 9.生物活性がp20産物を産生するp28 Bap31ポリペプチドの開裂であるか、生物 活性がプロ-FLICEとの複合体形成であるか、生物活性がBcl-2蛋白質との複合体 形成であるか、生物活性がp28 Bap31に特異的に結合する抗体とのp28 Bap31ポリ ペプチドの結合であるか、または生物活性が細胞におけるp28 Bap31ポリペプチ ドの発現である、請求項8記載の方法。 10. Bcl-2蛋白質がBcl-2またはBcl-XLである、請求項9記載の方法。 11. 細胞が哺乳動物に由来する、請求項8記載の方法。 12. 哺乳動物がヒトまたは齧歯類である、請求項11記載の方法。 13. 調節が阻害である請求項8記載の方法。 14. 細胞が、変性疾患を有する哺乳動物の細胞である、請求項13記載の方法。 15. 化合物が、p28 Bap31アンチセンス核酸分子、p28 Bap31に特異的に結合す る抗体、p20アンチセンス核酸分子、p20に特異的に結合する抗体、Bcl-2蛋白質 のp20阻害量、またはその核酸分子が細胞において発現される位置に存在するBcl -2ポリペプチドをコードする核酸分子のp20阻害量である、請求項13記載の方法 。 16. 調節が増加である請求項8記載の方法。 17. 細胞が新生物を有する哺乳動物の細胞である、請求項16記載の方法。 18. 化合物が、p28 Bap31ポリペプチド、p28 Bap31の開裂産物であるp20産物、 または核酸分子が細胞において発現される位置に存在するp28 Bap31ポリペプチ ドをコードする核酸分子である、請求項16記載の方法。 19. 以下の段階を含む、アポトーシスを調節する化合物を同定する方法: (a)(i)DNA結合蛋白質認識部位に機能的に結合されたリポーター遺伝子と、 (ii)該DNA結合蛋白質認識部位に特異的に結合することができる結合部分に共 有結合したp28 Bap31のポリペプチド断片を含む第一の融合蛋白質を発現するこ とができる第一の融合遺伝子と、 (iii)遺伝子活性化部分に共有結合された第二の蛋白質のポリペプチド断片を 含む第二の融合蛋白質を発現することができる第二の融合遺伝子とを有する細胞 を提供する段階; (b)該細胞を該化合物に暴露する段階;および (c)該細胞におけるリポーター遺伝子の発現を測定し、該リポーター遺伝子発 現が変化していればアポトーシスを調節する化合物が同定される段階。 20. 以下の段階を含む、アポトーシスを調節する化合物を同定する方法: (a)(i)DNA結合蛋白質認識部位に機能的に結合されたリポーター遺伝子と、 (ii)該DNA結合蛋白質認識部位に特異的に結合することができる結合部分に共 有結合した第二の蛋白質のポリペプチド断片を含む第一の融合蛋白質を発現する ことができる第一の融合遺伝子と、 (iii)遺伝子活性化部分に共有結合されたp28 Bap31のポリペプチド断片を含む 第二の融合蛋白質を発現することができる第二の融合遺伝子とを有する細胞を提 供する段階; (b)該細胞を該化合物に暴露する段階;および (c)該細胞におけるリポーター遺伝子の発現を測定し、該リポーター遺伝子発 現が変化していればアポトーシスを調節する化合物が同定される段階。 21. 細胞が酵母細胞である、請求項19または20記載の方法。 22. 以下の段階を含む、アポトーシスを調節する化合物を同定する方法: (a)第二の蛋白質と相互作用する第一のドメインを含むp28 Bap31の一つの領域 を有する第一のポリペプチドを提供する段階; (b)p28 Bap31と相互作用する第二のドメインを含む第二の蛋白質の一つの領域 を有する第二のポリペプチドと該第一のポリペプチドとを相互作用させる段階; (c)該第一のポリペプチドと該第二のポリペプチドとの相互作用を、候補化合 物と接触させる段階;および (d)該第一のポリペプチドと該第二のポリペプチドとの相互作用を測定し、該 候補化合物に接触させていない該第一のポリペプチドと該第二のポリペプチドと の相互作用と比較して、候補化合物の存在下における該第一のポリペプチドと該 第二のポリペプチドとの相互作用が変化していれば、アポトーシスを調節する化 合物が同定される段階。 23. 第二の蛋白質がBcl-2蛋白質である、請求項19、20、または22記載の方法。 24. Bcl-2蛋白質がBcl-2またはBcl-XLである、請求項23記載の方法。 25. 以下の段階を含む、アポトーシスを調節する化合物を同定する方法: (a)p28 Bap31ポリペプチドを発現する細胞を提供する段階;および (b)該細胞を候補化合物と接触させ、p28 Bap31生物活性のレベルをモニターし 、該候補化合物と接触させない細胞におけるp28 Bap31生物活性のレベルと比較 して、該候補化合物に反応して該細胞におけるp28 Bap31生物活性のレベルが変 化していれば、アポトーシスを調節する化合物が同定される段階。 26. 生物活性がp20産物を生成するp28 Bap31ポリペプチドの開裂であるか、生 物活性がプロ-FLICEとの複合体形成であるか、生物活性がBcl-2蛋白質との複合 体形成であるか、生物活性がp28 Bap31に特異的に結合する抗体によるp28 Bap31 ポリペプチドの結合であるか、または生物活性が細胞におけるp28 Bap31ポリペ プチドの発現である、請求項25記載の方法。 27. Bcl-2蛋白質がBcl-2またはBcl-XLである、請求項26記載の方法。 28. 細胞がヒトまたは齧歯類に由来するものである、請求項25記載の方法。 29. 変化が、化合物がアポトーシスの阻害に有用であることを示す減少である か、または変化が、化合物がアポトーシスの増加に有用であることを示す増加で ある、請求項19、20、22、または25記載の方法。 30. アポトーシスの変化を含む疾患の有無または該疾患を発症する可能性の増 加の有無について哺乳動物を診断する方法であって、該哺乳動物からの試料中の p28 Bap31生物活性のレベルを測定し、非罹患哺乳動物からの試料中のp28 Bap31 生物活性のレベルと比較して、該試料中のp28 Bap31生物活性レベルが変化して いれば、該哺乳動物は該疾患を有するか、または該疾患を発症する可能性が増加 していることが示されることを含む方法。 31. 生物活性がp20産物を生成するp28 Bap31ポリペプチドの開裂であるか、生 物活性がプロ-FLICEとの複合体形成であるか、生物活性がBcl-2蛋白質との複合 体形成であるか、生物活性がp28 Bap31に特異的に結合する抗体によるp28 Bap31 ポリペプチドの結合であるか、または生物活性がp28 Bap31ポリペプチドの発現 である、請求項30記載の方法。 32. Bcl-2蛋白質がBcl-2またはBcl-XLである、請求項31記載の方法。 33. 哺乳動物がヒトまたは齧歯類である、請求項30記載の方法。 34. 変化が、アポトーシスの減少によって引き起こされる疾患を哺乳動物が有 するかまたは該疾患を発症する可能性が増加していることを示す減少である、請 求項30記載の方法。 35. 疾患が新生物である、請求項34記載の方法。 36. 変化が、アポトーシスの増加によって引き起こされる疾患を哺乳動物が有 するかまたは該疾患を発症する可能性が増加していることを示す増加である、請 求項30記載の方法。 37. 疾患が変性疾患である、請求項36記載の方法。 38.以下の段階を含む、p28 Bap31ポリペプチドを開裂してp20産物を生成するプ ロテアーゼをコードする核酸分子の同定法: (a)p28 Bap31ポリペプチドを発現する細胞を提供する段階; (b)細胞において発現される位置に存在する候補核酸分子を、形質転換によっ て該細胞に導入する段階;および (c)該候補核酸分子で形質転換していない細胞と比較して、形質転換細胞がp20 発現レベルの増加を示すか否かを判定し、該形質転換細胞においてp20発現レベ ルが増加していれば、該p28 Bap31ポリペプチドを開裂して該p20産物を生成する プ ロテアーゼをコードする核酸分子が同定される段階。 39. 以下の段階を含む、p28 Bap31ポリペプチドを開裂してp20産物を生成する プロテアーゼをコードする核酸分子の同定法: (a)p28 Bap31ポリペプチドを発現する細胞を提供する段階; (b)細胞において発現される位置に存在する候補核酸分子を、形質転換によっ て該細胞に導入する段階;および (c)該候補核酸分子で形質転換していない細胞と比較して、形質転換細胞がア ポトーシスのレベルの増加を示すか否かを判定し、該形質転換細胞においてアポ トーシスのレベルが増加していれば、該p28 Bap31ポリペプチドを開裂して該p20 産物を生成するプロテアーゼをコードする核酸分子が同定される段階。 40. p28 Bap31ポリペプチドに特異的に結合する、アポトーシスを調節する実質 的に純粋な抗体。 41. 抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、または中和抗体であ る、請求項40記載の抗体。 42. アポトーシスの変化を含む疾患の有無、または該疾患を発症する可能性の 増加の有無について哺乳動物を診断するキットであって、p28 Bap31ポリペプチ ドに特異的に結合する、アポトーシスを調節する実質的に純粋な抗体を含むキッ ト。 43. p28 Bap31ポリペプチドに対する抗体の結合を検出する手段をさらに含む、 請求項42記載のキット。 44. 内因性p28 Bap31遺伝子のノックアウト変異を含むトランスジェニック細胞 。 45. 細胞が胚芽細胞である、請求項44記載の細胞。 46. 変異が外因性DNAの挿入を含む、請求項44記載の細胞。 47. 内因性p28 Bap31遺伝子が動物において発現されず、p20産物を生じない、 請求項44記載の細胞から製造されるトランスジェニック動物。 48. p28 Bap31のp20分解産物を活性成分として含む治療的組成物であって、該 活性成分が生理学的に許容される担体中に処方され、該組成物がアポトーシスを 調節するものである、治療的組成物。 49. p28 Bap31ポリペプチドを活性成分として含む、アポトーシスを調節する治 療的組成物であって、該活性成分が生理学的に許容される担体中に処方され、該 組成物がアポトーシスを調節するものである、治療的組成物。 50. p28 Bap31に特異的に結合する抗体を活性成分として含む治療的組成物であ って、該活性成分が生理学的に許容される担体中に処方され、該組成物がアポト ーシスを調節するものである、治療的組成物。 51. p28 Bap31に対応するアンチセンス核酸分子を活性成分として含む治療的組 成物であって、該活性成分が生理学的に許容される担体中に処方され、該組成物 がアポトーシスを調節するものである、治療的組成物。 52. アポトーシスを調節するための医薬品の製造を目的とする、p28 Bap31ポリ ペプチドの使用。 53. アポトーシスを調節するための医薬品の製造を目的とする、p28 Bap31に特 異的に結合する抗体の使用。 54. アポトーシスを調節するための医薬品の製造を目的とする、p28 Bap31に対 応するアンチセンス核酸分子の使用。 55. アポトーシスを調節するための医薬品の製造を目的とする、p28 Bap31のp2 0分解産物の使用。 56. アポトーシスを調節するための医薬品の製造を目的とする、p28 Bap31のp2 0開裂産物に特異的に結合する抗体の使用。 57. アポトーシスを調節するための医薬品の製造を目的とする、p28 Bap31のp2 0開裂産物に対応するアンチセンス核酸分子の使用。
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