【発明の詳細な説明】
OBレセプターイソ型及びそれらをコードする核酸 発明の分野
本発明は、obレセプタータンパク質イソ型、それらをコードするDNA配列
とRNA配列、及びレセプターイソ型タンパク質を用いるアッセイに関する。発明の背景
最近、齧歯類における肥満の発症に関与する幾つかの遺伝子の変異が同定され
た。特に興味深いのはペプチドホルモン、レプチンで発見された変異であるが、
レプチンは体重を調整する新規な信号伝達経路の一成分である(Zhangら,1994,N
ature372:425-432;Chenら,1996,Cell 84:491-495)。レプチンは始めはマウス
における肥満遺伝子obのポジショナルクローニングによって発見された。2種
の異なるob対立遺伝子が同定された。一つの変異はレプチンペプチドの未成熟
終結を引起し、短縮タンパク質が得られ、他の変異は肥満(ob)遺伝子の転写
活性を変化させ、循環するレプチンの量が減少する。
生物活性レプチンのレベルの減少とob/obマウスで観察
される歴然とした肥満表現型の間には関連がある。組換えレプチンはob/ob
マウスで体重減少を誘導するが、糖尿病表現型db/dbマウスではそうではな
いことが示された(Campfieldら,1995,Science 269:546-549;Halaasら,1995,S
cience 269:543-546;Pellymounterら,1995,Science 269:540-543;Rentschら,19
95,Biochem.Biophys.Res.Comm.214:131-136;Weigleら,1995,J.Clin.Invest.
96:2065-2070)。
レプチン合成は脂肪細胞で行われるが、摂食を減らし、代謝速度を増加させる
能力は中枢的に視床下部により媒介されるようである。組換えレプチンを第3脳
室に注入すると、レプチンの末梢投与と同様の反応が引起される。更に、レプチ
ンのヒトレセプター、ob−レセプター(OB−R)の最近のクローニングによ
ると、それは視床下部で転写される(Tartagliaら,1995,Cell 83:1263-1271;St
ephensら,1995,Nature 377:530-532)。更に、マウスOB−Rの長型の未成熟終
結が起る変異(これは視床下部で優先的に発現される)は、db/dbマウスの肥
満表現型の原因であるらしい(Leeら,1996,Nature 379:632-635;Chuaら,1996
,Science 271:994-996;Chenら,1996,Cell 84:491-495)。
野生型(痩身)ラットと脂肪質(fatty)変異を有するラット(faのヘテロ
接合体とホモ接合体の両方)からのOB−Rが単離され、配列決定された(特許
出願第 号及び第 号,Attorney Docket No.19642PV及び
19642PV2,1996年2月22日及び1996年3月22日出願;両方とも引用により本明細
書に含まれるものとする)。
OB−Rの種々のイソ型も同定された。これらのイソ型はオールターナティブ
スプライシングのためである。例えば、マウスでは、a型は889のリシン後に
5個のアミノ酸を有し、b型は889のリシン後に273個のアミノ酸を有し、
C型は889のリシン後に3個のアミノ酸を有し、d型は889のリシン後に1
1個のアミノ酸を有する。
肥満のより良き理解のために種々のイソ型を用いて更に実験することができる
こと;及び新規obレセプターイソ型をクローニングし産生して、肥満を理解し
、その予防と治療に有用なリガンドを同定するアッセイで使用できること;は望
ましい。発明の詳細な説明
本発明は、実質的に付随する膜タンパク質を含まない、c’、f及びgと命名
した新規obレセプターイソ型に関する。本発
明は、実質的に精製されたobレセプターイソ型c’、f及びgタンパク質にも
関する。これらのイソ型は、ラット、マウス及びヒトを含む種々の種で存在する
。
本発明のもう一つの面は、OBレセプターイソ型c’、f又はgをコードする
核酸である。核酸は、ゲノムDNA、cDNA、又は種々の型のRNAのいずれ
ものような、タンパク質をコードできる任意の核酸でありうる。好ましくは、核
酸はcDNAである。
本発明は、OB−Rイソ型c’、f又はg遺伝子を含むベクター、該ベクター
を含む宿主細胞、及びOB−Rイソ型c’、f又はg遺伝子を含むベクターを宿
主細胞に導入し、OB−Rイソ型c’、f又はgが産生されるような適切な条件
下、該宿主細胞を培養する工程を特徴とする実質的に純粋なOB−Rイソ型c’
、f又はgタンパク質の製造法も包含する。そのように産生されたOB−Rイソ
型c’、f又はgは、通常の方法で宿主細胞から取得することができる。
本発明の更に別の面は、OB−Rイソ型c’、f又はgを用いるアッセイであ
る。これらのアッセイにおいて、OB−Rイソ型c’、f又はgリガンドである
可能性のある種々の分子を
OB−Rイソ型c’、f又はgと接触させ、それらの結合を検出する。このよう
にして、アゴニスト、アンタゴニスト、及びリガンド擬似物質を同定することが
できる。本発明の更なる面はそのように同定されるリガンドである。図面の簡単な説明
図1は野生型ラットOB−Rのアミノ酸配列である。
図2は野生型ラットOB−RのcDNA配列である。
図3はラットイソ型をコードするcDNA配列である。
図4はラットイソ型c’に特異的なcDNAである。
明細書と請求の範囲で用いる場合、以下の定義が適用される。
“結合した膜タンパク質を実質的に含まない”ということは、レセプタータン
パク質は如何なる膜タンパク質とも物理的接触をしていないことを示す。
“実質的に精製されたOB−Rレセプターイソ型c’、f又はg”は、タンパ
ク質イソ型は最低90%、好ましくは最低95%純粋であることを意味する。
“野生型”は、遺伝子又はタンパク質が、その遺伝子又はタンパク質に関し変
異を有しないと考えられる動物で見出されるものと実質的に同一であることを意
味する。
“fa”は、遺伝子又はタンパク質が、脂肪質変異に関しラット相同体で見出
されるものと実質的に同一であることを意味する。
核酸配列又はアミノ酸配列に言及する場合、“実質的に同一”とは、それが参
照配列と同一であるか、又は正確に同一でないならば、その生物活性又は機能に
影響しない変化を含むということを意味する。
驚くべきことに、本発明により、OB−Rには、3種の新規イソ型c’、f又
はgを含む種々のイソ型があるということが知見された。これらのイソ型は全て
の種に当てはまるか、便宜上本明細書と請求の範囲では、アミノ酸と核酸の番号
付けには、ラット野生型配列(図1及び2)を参照として用いる。しかし、本発
明は、ラット野生型タンパク質及び核酸に限定されないで、特にラット(野生型
及び脂肪質)、マウス、及びヒトのOB−Rイソ型c’、f又はgタンパク質及
び核酸を包含することを理解すべきである。
OB−Rイソ型fは、位置889のリシン後(図1のラット配列に関して)、
6個のアミノ酸があり、位置895のアスパラギン残基で終るという点で野生型
とは異なる。cDNAにお
いては、コドンらの次に終止コドンがくる。ラットイソ型fの一つのcDNAを
図3に示す。本発明は特にイソ型fタンパク質をコードする全ての種々のcDN
Aを包含する。上付き番号はタンパク質の位置番号を指す。
Lys889Iso890Met891Pro892Gly893Arg894Asn895
ヒトイソ型fでは、リシン891がラットのリシン889に対応し、同じ6個
のアミノ酸がリシン889に続く。
本発明の特に好適な実施の形態では、OB−Rイソ型fはラット起源である。
OB−Rイソ型gは、野生型配列よりかなり短いという点で野生型とは異なる
。以下の18個のアミノ酸がタンパク質の始まりにみいだされている。上付き番
号はそれらの位置を示す。位置18のアルギニンは位置166のプロリンで始ま
る野生型分子の大フラグメントにスプライスされている(マウスとヒトの両方)
。次いで、このイソ型は野生型分子の残りに及ぶ。
Met1Phe2Gln3Thr4Pro5Arg6Ile7Val8Pro9Gly10His11Lys12Asp13Leu14Ile15Se
r16Lys17Arg18Pro166…
Pro166後、タンパク質の残りは野生型と同じでありうるし、又はイソ型a
、b、c、d、e又はfのような別のイソ型
変異も含みうる。
特に好適な実施の形態はラットイソ型gである。
OB−Rイソ型c’はOB−Rイソ型Cと類似しているが、OB−Rイソ型c
は以前に報告された(Leeら,Nature 379:632-635)。位置889のリシン後、
OB−Rイソ型c’は、3個のアミノ酸、Val890Thr891Phe892終止のみを含む。
見て分るように、イソ型c’は、最終アミノ酸がイソ型cで見出されるバリンよ
りもむしろフェニルアラニンであるという点で異なる。更に、イソ型c’をコー
ドするDNAには非翻訳配列があり、それはイソ型cには存在しないようである
。ラットイソ型c’をコードするcDNAを図4に示す。ヒトでは、Val、T
hr、Pheがリシン891の後に続く。
本発明の一つの面は、OB−Rのこれらの種々のイソ型の分子クローニングで
ある。野生型とfaレセプタータンパク質は、1個の細胞外ドメインと1個の膜
貫通ドメインを含む。ラットにおいて、細胞外ドメインはアミノ酸1〜830に
及ぶ。膜貫通ドメインは839〜860である。細胞質ドメインはアミノ酸86
0〜1162である。同様のドメインがマウスとヒトタンパク質で同定された。
本発明は、1個以上のドメインを
欠くイソ型c’、f及びgも包含する。このような欠失タンパク質は、リガンド
同定とそれらの結合活性のアッセイに有用である。
ラット野生型タンパク質では、アミノ酸1〜28はシグナル配列を形成する。
即ち、成熟タンパク質はアミノ酸28〜1162に及ぶ。成熟タンパク質イソ型
は本発明の更に別の面を形成する。これは、マウスとヒトOB−Rで報告された
1〜22のシグナル配列とはやや異なる。成熟マウス、ヒトイソ型は、本発明の
更に別の面を形成する。
OB−Rイソ型c’、f又はg遺伝子は、公知のベクターを用いて実際にいず
れの宿主細胞にも導入できる。好適な宿主細胞には、大腸菌(E.coli)並びに哺
乳動物細胞系及び酵母細胞系が含まれる。
当業者ならば、所定の宿主細胞に適切な公知のベクターを選択できる。一般的
にはプラスミド又はウイルスベクターが好ましい。OB−Rイソ型c’、f又は
g遺伝子はその天然形態で、ベクターに存在しうるし、又は異種プロモーター、
所望ならば1個以上のエンハンサー、もしくは転写か翻訳を制御することが知ら
れている他の配列の制御下にありうる。OB−Rイソ型
c’、f又はg遺伝子を含む宿主細胞を培養し、OB−Rイソ型c’、f又はg
遺伝子を発現させる。適切な時間後、OB−Rc’、f又はgイソ型タンパク質
を、通常の分離技術を用いて細胞から取得できる。
本発明の更なる面は、アッセイでOB−Rc’、f又はgを用いて、OB−R
c’、f又はgイソ型リガンドを同定することである。リガンドはOB−Rイソ
型レセプターへ結合し、インビボでレセプターの活性化を起こすかもしれないし
、起こさないかもしれない。リガンドは、レセプターのアゴニスト(即ち、その
活性を刺激する)、アンタゴニスト(その活性を阻害する)でありうるし、又は
リガンドは、結合するがレセプター活性に殆どもしくは全く効果を及ぼさないか
もしれない。
リガンドのアッセイでは、本発明のOB−Rイソ型を、リガンドの可能性のあ
るものに曝し、結合量を測定する。結合量は多数の方法で測定できる。例えば、
研究するリガンド又はOB−Rイソ型を通常の標識(例えば放射活性標識又は蛍
光標識)で標識し、次いで結合条件下、OB−Rイソ型と接触させうる。適切な
時間後、非結合リガンドをOB−Rイソ型から分離し、結合したリガンド量を測
定できる。これは、本発明のOB
−Rイソ型のいずれでも行うことができる。あるいは、種々のイソ型の結合量を
比較できる。競合アッセイでは、リガンドの可能性のあるものと公知のリガンド
の両方が存在し、リガンドの可能性のあるものの結合量を公知のリガンドとの結
合量と比較する。あるいは、前もって結合した公知のリガンドを置換するリガン
ドの可能性のあるものの能力(又は逆)を測定できる。更に別の実施の形態では
、アッセイは、OB−Rイソ型が表面に結合し、リガンドの可能性のあるものと
接触させうることを特徴とする不均一アッセイでありうる。結合の検出は、標識
、抗体及び発色団との反応を含む種々の方法でありうる。
別のアッセイで、本発明のOB−Rイソ型は“トランス”活性化アッセイで使
用できる。このようなアッセイは、米国出願第 号(Attorney Docket
No.19686PV,1996年4月22日出願;引用により本明細書に含まれるものとする)
に記載されている。このアッセイでは、本発明のOB−Rイソ型を発現する細胞
(天然又は組換え法による)を、最小プロモーター、レプチン活性化要素及びレ
ポーター遺伝子を含むレポーター遺伝子構築体でトランスフェクトする。レポー
ター遺伝子の転写は、レプチン活性化要素の活性化に依存する。リガンドのレセ
プターイソ型への結合はレプチン活性化要素を活性化し、次いでそのことにより
、レポーター遺伝子の転写が起る。
本発明をより良く説明するために、以下の非限定実施例を記載する。
実施例1 ラット組織からのmRNAとcDNAの調製
痩身及びfa/fa Zuckerラットから組織を集め、液体窒素中で急速凍結し
た。集めた組織は、視床下部、下垂体、肺、肝臓、腎臓、心臓、副腎腺、平滑筋
、骨格筋、及び脂肪組織を含んでいた。イソチオシアン酸グアニジニウムの存在
下、Brinkmann Polytronホモジナイザーで、組織をホモジナイズした。メッセン
ジャーRNA単離キット(Stratagene,La Jolla,CA)に備えられた指示に従い
、mRNAを視床下部、肺及び腎臓から調製した。SuperScriptTMチョイスシス
テム(Gibco/BRL,Gaithersburg,MD)を用い、mRNA約2μgからcDNAを
調製した。反応当りオリゴ(dT)12-18プライマー1μgとランダムヘキサマ
ー25ngを用い、第1鎖cDNA合成を開始させた。第2鎖cDNA合成を製
造業者の指示に従い行った。[α−32P]dCTP(3000Ci/mmol)
約1μCiによる第2鎖反応のアリコート(1/10)の標識によってcDNA
量を評価した。標識産物をアガロースゲルで分離し、オートラジオグラフィーで
検出した。
実施例2 視床下部cDNAライブラリーの調製
実施例1に記載したように調製したcDNA約3μgに、リン酸化BstxI
アダプター(Invitrogen,San Diego,CA)約3.6μgを連結した。次いで連
結混合液を希釈し、cDNAサイジングカラム(Gibco/BRL Gaithersburg,MD)
でサイズ分画した。カラムからの液滴を集め、カラムからの溶出容積を測定した
。各分画からのアリコートをアガロースゲルで分析した。1kb以上のcDNA
を含む分画をプールし、沈殿させた。BstxIアダプターを有するサイズ分画
cDNAを、原核細胞ベクターpcDNAII(Invitrogen,San Diego,CA)
に連結した。最初に制限エンドヌクレアーゼBstXIで切断し、線状化ベクタ
ーをゲル精製し、次いで製造業者の指示に従いコウシ陽ホスファターゼ(Gibco/
BRL,Gaithersburg,MD)で末端を脱リン酸化することによってベクター(4μg
)を連結のために調製した。連結体はcDNAを約10〜20ngとベ
クター約100ngを含んでいたが、それを14℃で一晩インキュベートした。
連結体で、製造業者の指示に従いXL−2ブルーウルトラコンピテント細胞(St
ratagene,La Jolla,CA)1mLを形質転換した。形質転換細胞を133mmコ
ロニー/プラークスクリーンフィルター(Dupont/NEN,Boston,MA)上に広げ、1
00μg/mLアンピシリン(Sigma,St.Louis,MO)を含むルリアブロス寒天プ
レート上にプレート当り30,000〜60,000コロニーの密度で播いた。
実施例3 視床下部cDNAライブラリーのスクリーニング
フィルター上のコロニーを第2のフィルターセットにレプリカプレートした。
陽性ハイブリダイゼーションシグナルを与えるコロニーを含む領域を次に単離す
るために、マスターフィルターを4℃で保存した。コロニーが肉眼で見えるまで
、レプリカフィルターを37℃で数時間増殖させ、次いで確立された方法(Mania
tisら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laborator
y Publications,Cold Spring Harbor,NY;引用により本明細書に含まれるものと
する)により、コロニーのインサイチューハイブリダイゼーションのために処理
し
た。ストラタリンカー(Stratagene,La Jolla,CA)を用い、DNAをフィルタ
ーに架橋した。フィルターを2×SSCと0.5%SDS中55℃で2時間洗浄
し、細菌残渣を除去した。次いで、8〜10枚のフィルターを、50%ホルムア
ミド含有1×ハイブリダイゼーション溶液(Gibco/BRL,Gaithersburg,MD)15〜
20mLを含む熱密閉性バッグ(Kapak,Minneapolis,MN)に入れ、42℃で1時間
インキュベートした。50%ホルムアミド含有1×ハイブリダイゼーション緩衝
液(Gibco/BRL,Gaithersburg,MD)中で、下記の放射標識プローブ1,000
,000cpm/mL超を用い、42℃でフィルターを1晩ハイブリダイズさせ
た。Ob−Rの細胞外部分をコードする2.2kbフラグメントであるプローブ
を、レディープライム(Amersham,Arlington Heights,IL)を用い、[α32P
]dCTP(3000Ci/mmol,Amersham,Arlington Heights,IL)によ
るランダムプライミングで標識した。プロベクアントG−50スピンカラム(Ph
armacia Biotech,Piscataway,NJ)を用いて、取込まれなかったヌクレオチドか
らプローブを精製した。フィルターを、0.1×SSC、0.1%SDSを用い
2度、60℃で30分間洗浄し、オートラジオグ
ラフィーを行った。ハイブリダイゼーション陽性コロニーを含む個々の領域を、
ハイブリダイズさせたフィルターのオートラジオグラムで並べた。それらをマス
ターフィルターから切出し、0.5mLのルリアブロス+20%グリセロール中
に入れた。陽性の各コロニーを、密度が100×15mmのプレート当り約50
〜200コロニーで再プレートし、上記のようにハイブリダイズさせた。個々の
陽性コロニーを拾い、ウィザードキット(Promega,Madison,WI)を用い、一晩
培養液からプラスミドDNAを調製した。
実施例4 痩身ラットOB−レセプターcDNAのPCRを用いる増幅
視床下部cDNAライブラリーをスクリーニングするためのプローブを得るた
めに、マウス及びヒトOB−レセプターアミノ酸配列に基づく縮重プライマーを
用いるPCRによって、ラットOBレセプターを最初に得た。一セットのオリゴ
ヌクレオチドプライマーを、低コドン縮重度の領域に対し設計した。マウスアミ
ノ酸配列HWEFLYVとECWMKGに対応する正方向プライマーROBR2
(5’−CAY TGG GAR TTY CTI TAY GT−3’)とR
OBR3(5’−
GAR TGY TGG ATG AAY GG−3’)、及びマウスアミノ酸
GYTMWI、VYWSNWS、WPMSKV、DDGMKWを表す逆方向プラ
イマーROBR6(5’−ATC CAC ATI GTR TAI CC−3
’)、ROBR7(5’−CTC CAR TTR CTC CAR TAI
CC−3’)、ROBR8(5’−ACY TTR CTC ATI GGC
CA−3’)、ROBR9(5’−CCA YTT CAT ICC RTC
RTC−3’)のペア形成により、良好な収率で適切な大きさの産物を得た。問
題のフラグメントを、Barnesの方法(1994,Proc.Natl.Acad.Sci.91:2216-2220
;引用により本明細書に含まれるものとする)を改変して、ロングポリメラーゼ
連鎖反応(PCR)産物として増幅させた。必要な長PCRフラグメントを得る
ために、Taqエクステンダー(Stratagene,La Jolla,CA)とエクスパンドロ
ングテンプレートPCRシステム(Boehringer Mannheim,Indianapolis,IN)を
組合せて用いた。最終容量20μLの標準PCR反応混合液は、鋳型(痩身ラッ
トcDNA)5ng、プライマー100ng、dNTP500μM、エクスパン
ドキットからの1×緩衝液3、TaqポリメラーゼとTaqエクスパンダー各0
.1
μLを含んでいた。反応物質を薄壁チューブに集めた。増幅プロトコルはパーキ
ン−エルマー(Norwalk,CT)9600サーマルサイクラーを用いて、92℃30
秒が1サイクル、次いで、92℃30秒、45℃1分、68℃3分の32サイク
ルであった。
この戦略により、一連のPCR産物を得たが、最大のものは、プライマーRO
BR2とROBR9から増幅した約2.2K塩基対のものであった。これらの産
物を、下記のようにDNA配列解析のためにサブクローニングした。挿入体を制
限エンドヌクレアーゼEcoRIでクローニングベクターから切出し、フラグメ
ントをアガロースゲル電気泳動によってベクターから分離した。製造業者の指示
に従い、プレップ−A−ジーンキット(BioRad,Richmond CA)を用いて、ゲル
からフラグメントを溶出し、上記のように放射標識した。
実施例5 PCR産物のサブクローニング
アガロースゲル上での分離、バンドの切出し、プレップ−A−ジーン(BioRad
,Richmond,CA)を用いるDNAの抽出によって、適切なサイズのPCR産物を
、サブクローニングのため
に調製した。製造業者による指示に従い、PCR産物をpCRTMII(Invitrogen,S
an Diego,CA)に連結させた。連結体でINVaF’細胞を形質転換し、100
μg/mLアンピシリンとX−Gal(50mg/mL X−Gal(Promega
,Madison,WI)を32μL)を含むルリア−ベルタニプレートに培養した。白
色コロニーを拾い、ルリア−ベルタニブロス+100μg/mLアンピシリン中
で一晩増殖させた。ウィザードミニプレッブキット(Promega,Madison,WI)を
用い、プラスミドDNAを調製した。プラスミドDNAをEcoRIで消化し、
アガロースゲル上で制限エンドヌクレアーゼ消化産物を分離して、挿入体を解析
した。
ウィザードミニプレッププラスミドDNAのエタノール沈殿、及び水に再懸濁
して最終DNA濃度を100μg/mLにすることによって、プラスミドDNA
をDNA配列決定のために調製した。AmpliTaq DNAポリメラーゼ,FSによ
るABI PRISMTMダイターミネーターサイクルシークエンシングレディ反
応キットを用いて、DNA配列解析を行った。M13正方向と逆方向プライマー
によって、最初のDNA配列解析を行い、次いでラットOB−R配列に基づくプ
ライマーを用いた。
パーキン−エルマー9600中での増幅後、伸長産物を精製し、ABI PRI
SM 377自動配列決定器(Perkin Elmer,Norwalk,CT)で解析した。DNA
配列データをSequencherプログラムで解析した。
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C12N 5/10 G01N 33/566
G01N 33/566 C12N 5/00 A
// A61K 38/00 A61K 37/02
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),CA,JP,US
(72)発明者 ヘス,ジヨン・ダブリユ
アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・
07065、ローウエイ、イースト・リンカー
ン・アベニユー・126
(72)発明者 ヘイ,パトリシア
アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・
07065、ローウエイ、イースト・リンカー
ン・アベニユー・126
(72)発明者 フイリツプス,マイケル・エス
アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・
07065、ローウエイ、イースト・リンカー
ン・アベニユー・126