JP2000512842A - エンドグルカナーゼ - Google Patents

エンドグルカナーゼ

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、古細菌AEPIIlaから得られる精製された熱安定性酵素を提供する。この酵素は、約60.9キロダルトンの分子量とセルラーゼ活性(配列番号2)を有する。この酵素は、未変性のまたは組換え宿主細胞から生産することができ、所望の場合はセルロースの消化を助けるのに使用することができる。また配列番号2に対して相同性を有する他のエンドグルカナーゼも包含される。

Description

【発明の詳細な説明】 エンドグルカナーゼ発明の分野 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチド、そのポリヌクレオチドにより コードされるポリペプチド、これらのポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使 用、ならびにこれらのポリヌクレオチドおよびポリペプチドの生産と単離に関す る。さらに詳しくは、本発明のポリペプチドは、エンドグルカナーゼ、および特 にカルボキシメチルセルラーゼ活性を有する酵素として同定されている。背景 繊維状の強靭な水不溶性物質であるセルロースは、植物、特に茎、幹、樹幹の 細胞壁、および植物組織のあらゆる木質部分に存在する。セルロースは量的に木 の大部分を構成するが、綿はほとんど純粋なセルロースである。セルロースは、 線状で分岐していない10,000〜15,000のD−グルコース単位のホモ 多糖であるため、アミロースやグリコーゲンの主鎖に似ている。しかし非常に重 要な違いがあり、セルロースではグルコース残基はベータ構造であるが、一方ア ミロース、アミロペクチンおよびグリコーゲンでは、グルコースはアルファ構造 である。セルロース中のグルコース残基は、(ベータ1→4)グリコシド結合で 連結している。この違いにより、セルロースとアミロースとでは、その3次元構 造と物理的性質が非常に相違している。 セルロースの(ベータ1→4)結合はアルファ−アミラーゼにより加水分解さ れないため、ほとんどの動物はセルロースを保存燃料源として利用できない。シ ロアリ(Termites)はセルロースを容易に消化するが、これは、シロアリは、腸 管に共生微生物であるトリコニンファ(trichonympha)を有し、これがグルコー ス単位間の(ベータ1→4)結合を加水分解する酵素であるセルラーゼを分泌す るためである。セルロースを食料として利用できる唯一の脊椎動物は、ウシやそ の他の反芻動物(ヒツジ、ヤギ、ラクダおよびキリン)である。これらの動物の 別の胃である「ルーメン」は、セルラーゼを分泌する細菌や原生動物と協力する のである。 セルロースの酵素的加水分解には、エンドグルカナーゼ(1,4−ベータ−D −グルカングルカノヒドロラーゼ)とエキソグルカナーゼ(1,4−ベータ−D −グルカンセロビオヒドロラーゼ)の両方の作用が必要であると考えられている 。結晶性セルロースの完全な加水分解には、これらの酵素の相乗的な相互作用が 必要である(Caughlin,M.P.,Genet.Eng.Rev.,3:39−109(1985))。セルロ ースの完全な分解(セルロースからグルコースへ)には、「エキソ」酵素がグル コースを放出しない場合は、β−グルコシダーゼが必要となる。1,4−β−D −グルカングルコヒドロラーゼは、別の種類の「エキソ」セルラーゼである。 好熱性細菌は、活性が強くかつ熱安定性のセルロース分解性およびキシラン分 解性酵素の供給源として非常に注目されてきている(Bronneomeier,K.and Sta udenbauer,W.L.,D.R.Woods(Ed.),The Clostridia and Biotechnology,Butt erworth Publishers,Stoneham,MA(1993))。最近、現在知られているなかで最 も好熱性の有機栄養性真正細菌が単離され、特性づけされた。サーモトガ(ther motoga)属に属するこれらの細菌は、種々の炭水化物を代謝する発酵性微生物で ある(Huber,R.and Stetter,K.O.,in Ballows,et al.,(Ed.),The Procar yotes,2nd Ed.,Springer-Verlaz,New York,pgs.3809-3819(1992))。 Huber et al.,1986,Arch.Microbiol.144:324-333では、細菌サーモトガ・ マリチマ(Thermotoga maritima)の単離が記載されている。サーモトガ・マリ チマ(T.maritima)は、絶対嫌気性の桿状の発酵性、高好熱性の真正細菌であ り、55℃〜90℃の間で増殖し、最適増殖温度は約80℃である。この真正細 菌は、イタリアとアゾレス島の地熱で暖められた海底から単離された。サーモト ガ・マリチマ(T.maritima)細胞は、鞘状構造と一鞭毛性鞭毛を有する。サー モトガ・マリチマ(T.maritima)は、ムレインと脂肪酸含有脂質、ジフテリア 毒素耐性エロンゲーションファクター2、RNAポリメラーゼサブユニットパタ ーン、および抗生物質への感受性を有することから、真正細菌界に分類される。 現在のところ、古細菌のドメイン(domain)から同定された多くの生物は好熱 性細菌または高好熱性細菌であるため、古細菌もまた、好熱性酵素の豊富な供給 源であると考えられている。発明の概要 本発明は、ポリヌクレオチド、およびこのポリヌクレオチドによりコードされ る、カルボキシメチルセルラーゼ活性(CMC)を有するエンドグルカナーゼ酵 素として同定されているポリペプチドを提供する。 本発明の1つの態様において、新規酵素、ならびにその活性断片、類似体およ び誘導体が提供される。 本発明の別の態様において、mRNA、DNA、cDNA、ゲノムDNAを含 む、本発明の酵素をコードする単離された核酸分子、ならびにこのような酵素の 活性類似体および断片が提供される。 本発明の別の態様において、ATCC寄託番号97516に含有されるDNA により発現される成熟ポリペプチドをコードする、単離された核酸分子が提供さ れる。 本発明のさらに別の態様において、本発明の酵素をコードする核酸配列を含有 する組換え原核および/または真核宿主細胞を、該酵素の発現を促進する条件下 で培養し、次いで該酵素を回収することを含む、組換え法によるこのようなポリ ペプチドの製造方法が提供される。 本発明のさらに別の態様において、植物のバイオマスを燃料や化学物質に変換 するための、界面活性剤として、繊維業界で、動物の餌として、廃液処理におい て、およびジュースの清澄化と抽出のためのフルーツジュース/醸造業界におい て使用するための、セルロースの分解のための上記酵素および上記酵素をコード するポリヌクレオチドの使用法が提供される。 本発明のさらに別の態様において、本発明の核酸配列に特異的にハイブリダイ ズする、充分な長さの核酸分子を含む核酸プローブが提供される。 本発明のさらに別の態様において、科学的研究、例えば他の生物からの同様の 酵素をコードするかも知れない同様の配列を同定するためのプローブの作製に関 連する、in vitro目的の、上記酵素、または上記酵素をコードするポリヌクレオ チドの使用法が提供される。 本発明のこれらの態様および他の態様は、本明細書に記載の教示から当業者に は明らかであろう。図面の簡単な説明 以下の図面は、本発明の具体例を例示するためのものであり、請求の範囲に包 含される本発明の範囲を限定するものではない。 図1A〜1Xは、本発明の酵素のヌクレオチド配列および推定されるアミノ酸 配列を示す。配列決定は、378自動DNAシーケンサー(Applied Biosystems ,Inc.)を使用して行なった。発明の詳細な説明 「遺伝子」という用語は、ポリペプチド鎖の生産に関与するDNAのセグメン トを意味する;これは、コード領域の前および後ろの領域(リーダーおよびトレ ーラー)、ならびに各コードセグメント(エキソン)の間の介在配列(イントロ ン)を含む。 RNAポリメラーゼが2つのコード配列を単一のmRNAに転写し、次いでこ れが、両方のコード配列由来のアミノ酸を有する単一のポリペプチドに翻訳され る時、1つのコード配列はもう1つのコード配列に「機能的に連結」している。 発現される配列が最終的に処理されて所望のタンパク質を生産するなら、コード 配列は、互いに隣接している必要はない。 「組換え」酵素とは、組換えDNA技術により生産される酵素;すなわち、所 望の酵素をコードする外因性DNA構築物により形質転換された細胞から生産さ れる酵素を意味する。「合成」酵素は、化学合成により製造される酵素である。 特定の酵素のDNA「コード配列」または特定の酵素を「コードするヌクレオ チド配列」は、適切な調節配列の制御下に置かれたときに、転写され翻訳されて 酵素を生成するDNA配列である。「プロモーター配列」とは、細胞内において RNAポリメラーゼを結合することができ、下流の(3’方向)コード配列の転 写を開始することができるDNA調節領域である。プロモーターは、DNA配列 の一部である。この配列領域は、3’末端に開始コドンを有する。プロモーター 配列は、バックグランドより高い検出可能なレベルで転写を開始するのに必要な 成分である、最小限の数の塩基を含む。しかし、RNAポリメラーゼがこの配列 に結合し、そして開始コドン(プロモーターを有する3’末端)で転写が開始さ れた後に、転写は3’方向である下流に進む。プロモーター配列内には、転写開 始部位(ヌクレアーゼS1によるマッピングにより定義すると便利である)、な らびにRNAポリメラーゼの結合を担うタンパク質結合ドメイン(コンセンサス 配列)が存在する。 本発明は、セルロース中のベータ1,4グリコシド結合の加水分解を触媒して セルロースを分解する、精製された熱安定性酵素を提供する。精製された酵素の 例は、最適温度が非常に高い好熱性古細菌である、本明細書において「AEPII 1a」と呼ぶ生物から得られるエンドグルカナーゼである。この生物は、絶対嫌 気性であり、桿状で発酵性であり、55℃〜90℃(85℃が最適)の間で増殖 する。AEPII1aは、イタリアのVulcanoの浅い海の熱水地域から発見された 。 この生物は、単一のまたは対になった球菌細胞を有する。AEPII1aは、基質 としてのセルロースとガス相の窒素を有する海水媒体中で、温度85℃、pH6 .5で最適に増殖する。この酵素の例を、図1A、配列番号2に示す。 配列番号2をコードするポリヌクレオチドは、もともと後述のAEPII1aか ら得られるゲノム遺伝子ライブラリーから回収された。これは、553アミノ酸 残基のタンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含有する。 ある実施態様において、本発明の配列番号2のエンドグルカナーゼ酵素は、S DS−PAGEゲル電気泳動で測定されかつ遺伝子のヌクレオチド配列から推定 される、分子量約60.9キロダルトンを有する。この精製された酵素は、必要 な場合は、セルロースの酵素的分解を触媒するのに使用することができる。本発 明のエンドグルカナーゼ酵素は、非常に高い熱安定性を有し、キサントモナス・ キャンペストリス(Xanthomonas campestris)由来のエンド−1,4−ベーター グルカナーゼと最も相同性が高く、アミノ酸レベルで50%の同一性と71%の 類似性を有する。 本発明の1つの態様において、図1A〜Xの推定アミノ酸配列を有する成熟酵 素をコードする、単離された核酸分子(ポリヌクレオチド)が提供される。 図1に開示のエンドグルカナーゼ酵素をコードする単離された核酸分子(配列 番号1)以外に、本発明は、実質的に同様の配列も提供する。単離された核酸配 列は:(i)後述のストリンジェントな条件下で配列番号1とハイブリダイズで きるか;または(ii)配列番号1と縮重性のDNA配列をコードするなら、実質 的に同様である。縮重DNA配列は配列番号2のアミノ酸配列をコードするが、 ヌクレオチドコード配列中に変異を有する。本明細書において「実質的に同様」 とは、本発明の配列と同様の同一性を有する配列をいう。実質的に同様のヌクレ オチド配列は、ハイブリダイゼーションまたは配列比較により同定することがで きる。実質的に同様の酵素配列は、以下の1つまたはそれ以上の方法により同定 することができる:タンパク質分解性消化、ゲル電気泳動、および/または微量 配列決定。 エンドグルカナーゼ酵素をコードする核酸分子を単離するための1つの方法は 、当業者に公知の方法(例えば、Current Protocols in Molecular Biology,Au subel F.M.et al.(EDS.)Green publishing Company Assoc.and John Wiley I nterscience,New York,1989,1992を参照)を使用して、天然のまたは人工的 に設計したプローブを用いてゲノム遺伝子ライブラリーから釣りあげることであ る。配列番号1またはその断片(少なくとも15の連続的ヌクレオチドを含む) は特に有用なプローブであることを、当業者は理解するであろう。この目的のた めの他の特に有用なプローブは、配列番号1とハイブリダイズ可能な断片である (すなわち、少なくとも15の連続的ヌクレオチドを含む)。 本明細書に開示の特定の核酸配列にハイブリダイズする核酸配列に関して、ハ イブリダイゼーションは、ストリンジェンシーの低下した条件または中程度のも しくはより強いストリンジェントな条件下で行われる。オリゴヌクレオチドハイ ブリダイゼーションの例として、固定化された変性核酸を含有するポリマー膜を 、まず0.9M NaCl、50mM NaH2PO4(pH7.0)、5.0mMN a2EDTA、0.5%SDS、10Xデンハルツ、および0.5mg/mlポリリボ アデニル酸からなる溶液中で、45℃で30分プレハイブリダイズする。次にこ の溶液に、約2×107cpm(比活性4〜9×102cpm/μg)の32P末端標識オ リゴヌクレオチドプローブを加える。12〜16時間のインキュベート後、0. 5%SDSを含有する1×SET(150mM NaCl、20mMトリス塩酸(p H7.8)、1mM Na2EDTA)中で膜を室温で30分洗浄し、次にオリゴ −ヌクレオチドプローブのTm−10℃で新鮮な1×SET中で30分洗浄する 。次にハイブリダイゼーションシグナルの検出のために、膜をオートラジオグラ フィーフィルムに露光させる。 ストリンジェントな条件とは、配列の間に少なくとも90%の同一性、好まし くは少なくとも95%の同一性、最も好ましくは少なくとも97%の同一性があ る場合にのみハイブリダイゼーションが起きることを意味する。J.Sambrook et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual(2nd Ed.,1989)(Cold Spring Harbor Laboratory)(これは参考のためにその全体が本明細書に組み込まれる) を参照されたい。 本明細書において「同一性」という用語は、参照ポリヌクレオチド(配列番号 1)と同じ塩基をある百分率で含むポリヌクレオチド配列を意味する。例えば、 参照ポリヌクレオチドと少なくとも90%同一のポリヌクレオチドは、参照ポリ ヌクレオチドを構成する塩基の90%と同一であるポリヌクレオチド塩基を有し 、このポリヌクレオチド配列を構成する塩基の10%と異なる塩基を有してもよ い。 本発明はまた、変化はサイレントな変化であり、例えば、その変化によりポリ ヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列が変化しないような、参照ポリ ヌクレオチドと異なるポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、参照ポリヌク レオチド(配列番号1)によりコードされる酵素のアミノ酸置換、付加、欠失、 融合およびトランケーションを引き起こすヌクレオチドの変化に関する。本発明 の好適な態様において、これらの酵素は、参照ポリヌクレオチドによりコードさ れる酵素と同じ生物学的作用を保持する。 このようなプローブは、プローブの同定を促進するために、分析的に検出でき る試薬で標識することができ、かつ標識することが好ましい。有用な試薬には、 放射能、蛍光色素、または検出可能な生成物の生成を触媒することができる酵素 があるが、これらに限定されない。すなわちプローブは、他の動物種からDNA の相補的なコピーを単離するのに、または関連する配列についてそのような供給 源をスクリーニングするのに有用である。 本発明は、実質的に純粋なエンドグルカナーゼ酵素を提供する。「実質的に純 粋な」という用語は本明細書において、他のタンパク質、脂質、炭水化物、核酸 、およびそれが天然において結合している他の生物学的物質を実質的に含まない 分子、例えばポリペプチド(例えば、エンドグルカナーゼポリペプチド、または その断片)を説明するのに使用される。例えば、実質的に純粋な分子(例えば、 ポリペプチド)は、乾燥重量で少なくとも60重量%の目的の分子である。ポリ ペプチドの純度は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(例えば、SDS−PAG E)、カラムクロマトグラフィー(例えば、高速液体クロマトグラフィー(HP LC))、およびアミノ末端アミノ酸配列解析を含む、標準的方法を使用して測 定することができる。 本発明に含まれるエンドグルカナーゼポリペプチドは、図1A〜1Xに記載の エンドグルカナーゼのアミノ酸配列(配列番号2、4、6、8、10、12、1 4、16、18、20、22、24、26、28、30、32、36、38、4 0、42、44、46、および48)の1つ、例えばAEPII1aのアミノ酸配 列(配列番号2)を有することができる。AEPII1aから単離されるようなエ ンドグルカナーゼポリペプチドは、セルロース中のベータ1,4グリコシド結合 の加水分解を触媒することにより特性づけられる。 また本発明には、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、 20、22、24、26、28、30、32、36、38、40、42、44、 46、および48の1つ、例えば配列番号2のような、エンドグルカナーゼポリ ペプチドの配列に「実質的に同一の」配列を有するポリペプチドも包含される。 「実質的に同一の」アミノ酸配列は、参照配列と保存的アミノ酸置換によっての み異なる配列であり、例えば、1つのアミノ酸を同じクラスの別のアミノ酸で置 換(例えば、イソロイシン、バリン、ロイシン、またはメチオニンのような1つ の疎水性アミノ酸を別の1つで置換、または1つの極性アミノ酸を別の1つで置 換、例えばアルギニンをリジンで、グルタミン酸をアスパラギン酸で、またはグ ルタミンをアスパラギンで置換)、または1つまたはそれ以上の非保存的置換、 欠失、または挿入があるが、このポリペプチドは、少なくとも1つのエンドグル カナーゼ特異的活性またはエンドグルカナーゼ特異的エピトープを保持する。例 えば、1つまたはそれ以上のアミノ酸がエンドグルカナーゼポリペプチドから欠 失され、ポリペプチドの構造が改変されるが、その生物活性が大きく変化するこ とはない。例えば、エンドグルカナーゼ生物活性に必要でないアミノ末端または カルボキシ末端アミノ酸は、除去することができる。このような改変により、よ り小さい活性なエンドグルカナーゼポリペプチドを開発することができる。 本発明に包含される他のエンドグルカナーゼポリペプチドは、配列番号2、4 、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、3 0、32、36、38、40、42、44、46、および48のエンドグルカナ ーゼの1つ、例えば配列番号2のような、エンドグルカナーゼポリペプチドのア ミノ酸配列と少なくとも50%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドで ある。アミノ酸配列相同性を決定するための比較の長さは、例えば少なくとも1 5アミノ酸、例えば少なくとも20、25、または35アミノ酸である。相同性 は、標準的配列解析ソフトウェア(例えば、ウィスコンシン大学バイオテクノロ ジーセンター(1710 University Avenue,Madison,WI 53705)のGenetics Comp uter GroupのSequence Analysis Software Package;また前述のAusubelらも参 照)を使用して測定することができる。 本発明はまた、少なくとも1つのエンドグルカナーゼ特異的活性またはエピト ープを保持するエンドグルカナーゼポリペプチドの断片を包含する。エンドグル カナーゼ活性は、セルロース中のベータ1,4グリコシド結合の触媒を調べるこ とにより測定することができる。例えば、少なくとも8〜10アミノ酸を含有す るエンドグルカナーゼポリペプチド断片は、エンドグルカナーゼ特異的抗体の生 産における免疫原として使用できる。この断片は例えば、エンドグルカナーゼで 保存されているアミノ酸配列を含有することができ、そしてこのアミノ酸配列は 、エンドグルカナーゼで保存されているアミノ酸を含有することができる。この ような断片は、図1A〜1X中のエンドグルカナーゼの配列を比較することによ り容易に同定することができる。ペプチド免疫原として使用する以外に、上記エ ンドグルカナーゼ断片は、試料中のエンドグルカナーゼ特異的抗体の存在を検出 するための免疫アッセイ(例えば、ELISA)で使用することができる。 本発明のエンドグルカナーゼポリペプチドは、いくつかの標準的方法のうちの 任意の方法を使用して得ることができる。例えば、エンドグルカナーゼポリペプ チドは、標準的組換え発現系(後述)、化学的合成(このアプローチは小さいエ ンドグルカナーゼペプチド断片に限定される)で生産されるか、または天然にお いて発現している生物から精製することができる。 本発明はまた、前述のエンドグルカナーゼポリペプチドをコードする単離され た核酸分子、ならびにその断片を提供する。例えば、配列番号2、4、6、8、 10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、 36、38、40、42、44、46、および48のいずれかをコードする核酸 は、本発明に包含される。これらの核酸は、天然に存在するヌクレオチド配列、 またはエンドグルカナーゼをコードする天然に存在する核酸の配列とは異なるが 遺伝コードの縮重のために同じアミノ酸をコードする配列も含む。本発明の核酸 は、DNAまたはRNAヌクレオチド、またはこれらの組合せもしくは修飾物を 含有することができる。本発明の核酸の例を、配列番号1、3、5、7、9、1 1、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、3 5、37、39、41、43、45、および47に示す。 「単離された核酸」とは、この核酸の起源生物の天然に存在するゲノム中に存 在する時は通常は直接隣接して存在する5’および3’フランキング配列に直接 隣接していない核酸、例えばDNAまたはRNA分子を意味する。従ってこの用 語は、例えばベクター(例えば、プラスミドまたはウイルスベクター)中に取り 込まれた核酸;異種細胞のゲノム(または同種細胞のゲノムであるが、天然に存 在する部位とは異なる部位)に取り込まれた核酸;および別の分子として存在す る核酸、例えば、PCR増幅もしくは制限酵素消化により生産されるDNA断片 、またはin vitro転写により生産されるRNA分子、を意味する。この用語はま た、例えば融合タンパク質の生産に使用できる追加のポリペプチド配列をコード するハイブリッド遺伝子の一部を構成する組換え核酸を意味する。 本発明の核酸分子は、エンドグルカナーゼ遺伝子産物(例えば、エンドグルカ ナーゼRNAおよびエンドグルカナーゼポリペプチド)の生産のための標準的方 法における鋳型として使用することができる。さらに、エンドグルカナーゼポリ ペプチド(およびその断片)および関連する核酸をコードする核酸分子、例えば (1)エンドグルカナーゼポリペプチドをコードする核酸と相補的な、またはこ れとハイブリダイズする配列を含有する核酸、またはその断片(例えば、少なく とも12、15、20または25ヌクレオチドを含有する断片);および(2) エンドグルカナーゼポリペプチドをコードする核酸に相補的な配列にハイブリダ イズする配列を含有する核酸、またはその断片(例えば、少なくとも12、15 、20または25ヌクレオチドを含有する断片)は、そのハイブリダイゼーショ ン特性に注目する方法で使用することができる。例えば、後に詳述されるように 、そのような核酸分子は以下の方法で使用できる:エンドグルカナーゼ核酸を合 成するためのPCR法、試料中のエンドグルカナーゼ核酸の存在を検出するため の方法、新しいエンドグルカナーゼファミリーメンバーをコードする核酸を同定 するためのスクリーニング方法。 本発明はまた、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、2 0、22、24、26、28、30、32、36、38、40、42、44、4 6、および48に加えて、エンドグルカナーゼポリペプチドファミリーのメンバ ーをコードする核酸分子を同定するための方法を包含する。これらの方法におい て、エンドグルカナーゼポリペプチドをコードする核酸を含有する試料(例えば 、cDNAライブラリーのような核酸ライブラリー)は、エンドグルカナーゼ特 異的プローブ(例えば、エンドグルカナーゼ特異的核酸プローブ)でスクリーニ ングされる。エンドグルカナーゼ特異的核酸プローブは、エンドグルカナーゼポ リペプチドをコードする核酸、またはその相補的な配列に、特異的にハイブリダ イズする核酸分子(例えば、DNAまたはRNAヌクレオチドを含有する分子、 またはこれらの組合せもしくは修飾物を含有する分子)である。本発明の方法に おいて「エンドグルカナーゼ特異的プローブ」という用語は、他の酵素をコード する核酸またはその相補的な配列に結合する程度より大きな程度に、検出可能に 、エンドグルカナーゼポリペプチドをコードする核酸、またはその相補的な配列 に結合するプローブを意味する。 本発明は、エンドグルカナーゼ特異的核酸プローブの生産を促進する。このよ うなプローブを得るための方法は、図1に記載のアミノ酸配列に基づいて設計す ることができる。少なくとも12(例えば、少なくとも15、25、35、50 、100、または150)ヌクレオチドを含有するプローブは、いくつかの標準 的方法(例えば、前述のAusubelらを参照)の任意の方法を使用して作製するこ とができる。例えば、好ましくは、PCR増幅法を使用してプローブが作製され る。これらの方法において、エンドグルカナーゼ保存配列(図1を参照)(これ は 、エンドグルカナーゼ特異的アミノ酸を含むことができる)に対応するようにプ ライマーが設計され、得られるPCR産物は、核酸ライブラリー(例えば、cD NAライブラリー)をスクリーニングするためのプローブとして使用される。 本発明の別の態様において、生物学的材料の寄託のための適切な寄託機関に寄 託されている、本発明の酵素の例(配列番号1)をコードする単離されたポリヌ クレオチドが提供される。寄託物は、図1AのDNAを含むpQET(Qiagen, Inc.)プラスミドである。寄託は、1996年4月22日にアメリカンタイプカ ルチャーコレクション(12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland 20852,U SA)に対して行われ、ATCC寄託番号97516を割り当てられた。 寄託は、特許手続のための微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約 の規定に従って行われた。特許の発行に伴い該菌株は、撤回されることなく無制 限かつ無条件に公衆に解放されるであろう。寄託は当業者のための便宜を図って なされるものであり、35U.S.C.セクション112で寄託が必要であるこ とを承認するものではない。本明細書の配列の記載と何らかの矛盾が生じた場合 は、寄託物中に含有されるポリヌクレオチドの配列、ならびにこれにコードされ るポリペプチドのアミノ酸配列が支配的である。寄託物を作製、使用または販売 するには許諾が必要であるが、ここではこのような許諾は認められない。 本発明のエンドグルカナーゼ酵素のコード配列は、例えばAEPII1aゲノム DNAライブラリーを調製し、エンドグルカナーゼ活性を有するクローンについ てライブラリーをスクリーニングすることにより同定した。ゲノム遺伝子ライブ ラリーを構築するこのような方法は、当該分野で公知である。例えば1つの手段 は、物理的破壊によりAEPII1aから単離されたDNAを剪断することである 。剪断された少量のDNAをアガロースゲルでチェックして、大部分のDNAが 所望のサイズ範囲(約3〜6kb)にあることを証明する。次にDNAを、Mung B ean Nucleaseを使用して平滑末端とし、37℃でインキュベートし、フェノール /クロロホルムで抽出する。次にEcoRIメチラーゼを使用して該DNAをメ チル化する。次にT4 DNAリガーゼを使用し、4℃でインキュベートして、 EcoRIリンカーを平滑末端に連結する。次に連結反応を停止させ、EcoR I制限酵素でDNAを切断する。次に例えば、Maniatis,T.,et al.,Molecula r Cloning,Cold Spring Harbor Press,New York,1982(これは参考のためそ の全体が本明細書に組み込まれる)のような、当該分野で公知の方法に従って、 スクロース濃度勾配でDNAをサイズ分画する。 次にプレートアッセイを行って、DNAのおよその濃度を求める。次に連結反 応を行い、1μlの連結反応物をパッケージングしてライブラリーを構築する。 パッケージングは、例えば、EcoRIで切断した精製されたλgt11ファー ジアームと、EcoRIリンカーを結合した後にEcoRIで切断したDNAを 使用して、行うことができる。該DNAとλgt11は、DNAリガーゼで連結 される。次に、連結したDNAを感染性ファージ粒子にパッケージングする。パ ッケージングされたファージは大腸菌(E.coli)培養物に感染させるのに使用 され、感染細胞を寒天プレートに広げ、何千もの別個のファージプラークを有す るプレートを得る。次にこのライブラリーを増幅する。 好適な実施態様において、本発明の酵素は、以下の方法によりAEPII1aラ イブラリーから単離された: 1.1mMのIPTGを上層アガロースとして含有するLBアガロースで、大腸 菌(E.coli)Y1090宿主中で、λgt11 AEPII1aライブラリーを 、6つのLB/Ge1Rite/0.1%CMC/NZY寒天プレート(〜4, 800プラーク形成単位/プレート)に広げた。プレートを37℃で一晩インキ ュベートした。 2.プレートを4℃で1時間冷却した。 3.室温で1時間、プレートにDuralon膜(Stratagene)を重層し、膜の向き を修正し、プレートから取り上げて4℃で保存した。 4.上層のアガロースを取り、プレートを72℃で〜3時間インキュベートし た。 5.プレート表面をNaClでリンスした。 6.プレートを、0.1%コンゴーレッドで15分間染色した。 7.プレートを、1M NaClで脱色した。 8.プレート上で同定された陽性推定物をDuralon膜から単離した(陽性は、 クローンの周りの清澄なゾーンにより同定される)。500μlのSM+25μ lの CHCl3中でインキュベートして溶出させて、膜からファージを溶出させた。 9.インサートDNAをpBluescriptIISK(+)クローニングベ クター(Stratagene)中にサブクローニングし、CMCase活性について以下 のプロトコールを使用してサブクローンを再度アッセイした: i)クローンの1mlの一晩ミニプレップを、最高速度で3分間遠心分離する。 ii)上清をデカントし、これを用いて、LB/GelRite/0.1%CM Cプレート中で作製した「ウェル」を満たした。 iii)72℃で2時間インキュベートする。 iv)0.1%コンゴーレッドで15分間染色する。 v)1M NaClで15分間脱色する。 vi)クローンの周りの清澄なゾーンにより陽性物を同定する。 本発明の完全長遺伝子の断片は、完全長DNAを単離するために、および遺伝 子と高度の配列類似性または同様の生物活性を有する他のDNAを単離するため に、cDNAまたはゲノムライブラリーのハイブリダイゼーションプローブとし て使用してもよい。この種のプローブは、少なくとも10、好ましくは少なくと も15、そしてさらに好ましくは少なくとも30塩基を有し、例えば少なくとも 50またはそれ以上の塩基を含有してもよい。プローブはまた、完全長転写物に 対応するDNAクローン、およびゲノムクローン、または制御領域およびプロモ ーター領域、エキソン、およびイントロンを含む完全な遺伝子を含有するクロー ンを同定するために使用してもよい。 次いで、単離された核酸配列および他の酵素は、例えば酵素的エンドグルカナ ーゼ活性を検出するためのアッセイにより、本発明の酵素に特徴的な生物活性の 保持について測定される。このような酵素は、エンドグルカナーゼをトランケー ションした型、および欠失変異体や挿入変異体のような変異体を含む。 このようなアッセイの例としては、コンゴーレッドのような直接色素と多糖と の特異的相互作用に基づく、エンドグルカナーゼ活性の検出のためのアッセイが ある。この発色物質は、ベータ1,4グルカンと反応して色の赤方向へのシフト を引き起こす(Wood,P.J.,Carbohydr.Res.,85:271(1980)およびWood,P.J .,Carbohydr.Res.,94:cl9(1981))。この試験の好適な基質はカルボキシメ チルセルロース(CMC)であり、これは異なる供給源から得られる(Hercules Inc.,Wilmington,DE,Type 4M6FまたはSigmaChemical Company(セントルイス 、ミズーリ州)、Medium Viscosity)。CMCは、最小寒天培地中に0.1〜1 .0%の量で主炭素源として取り込まれる。これらのプレート上で微生物を直接 スクリーニングすることが可能であるが、活性の視覚化には試薬を連続的に注ぐ 必要があり、これが活性コロニーの再単離を困難にするため、マスタープレート からのレプリカプレート法が好ましい。コンゴーレッドの0.1%水溶液10ml をプレートに注いで、適当なインキュベーション時間(増殖に依存して1〜3日 間)後、このようなエンドグルカナーゼ生産コロニーが検出される。20分後に 色素を振り切り、プレートに10mlの5M NaCl溶液(市販の塩が使用され る)を注ぐことにより、発色を停止させる。さらに20分後、塩溶液を捨てると 、活性のある微生物の周りに薄いオレンジ色のゾーンによりエンドグルカナーゼ 活性が現れる。ある場合には、プレートを1N酢酸で処理して、色素の色を青色 に変化させることにより、これらのゾーンを増強することができる。 培養ろ液中または酵素精製工程中のエンドグルカナーゼ活性の測定のための高 感度のカップ−プレート拡散アッセイとして、同じ方法を使用することができる (Carger,J.H.,Anal.Biochem.,153:75(1986))。総説については、セルラ ーゼ活性の測定法(Methods for Measuring Cellulase Activities)、Methods in Enzymology,Vol.160,pgs.87-116を参照。 前述のハローがコロニーの周りに現れるため、本発明の酵素は、CMC中のベ ータ1,4グリコシド結合の加水分解に関して酵素活性を有する。 本発明のポリヌクレオチドは、DNA(これは、cDNA、ゲノムDNA、お よび合成DNAを含む)の型でもよい。DNAは2本鎖または1本鎖でもよく、 1本鎖の場合は、コード鎖または非コード(アンチセンス)鎖でもよい。成熟酵 素をコードするコード配列は、図1のコード配列および/または寄託されたクロ ーンのコード配列(配列番号1)と同一でもよく、または遺伝コードの重複また は縮重のために図1のDNA(例えば、配列番号1)と同じ成熟酵素をコードす る異なるコード配列でもよい。 図1の成熟酵素(例えば、配列番号2)をコードするポリヌクレオチドは:成 熟酵素のコード配列のみ;成熟酵素のコード配列と、リーダー配列またはプロタ ンパク質配列のような追加のコード配列;成熟酵素のコード配列(および任意の 追加のコード配列)および非コード配列、例えば成熟酵素のコード配列のイント ロンまたは非コード配列5’および/または3’を含有してもよいが、これらに 限定されない。 「酵素(タンパク質)をコードするポリヌクレオチド」という用語は、酵素の コード配列のみを含むポリヌクレオチド、ならびに追加のコード配列および/ま たは非コード配列を含むポリヌクレオチドを包含する。 本発明はさらに、図1の推定アミノ酸配列(例えば、配列番号2)を有する酵 素の断片、類似体および誘導体をコードする、前述のポリヌクレオチドの変異体 に関する。ポリヌクレオチドの変異体は、ポリヌクレオチドの天然に存在するア レレ変異体またはポリヌクレオチドの天然には存在しない変異体でもよい。 すなわち本発明は、図1に示すものと同じ成熟酵素をコードするポリヌクレオ チド、ならびに図1の酵素の断片、誘導体または類似体をコードする変異体であ る上記ポリヌクレオチドの変異体を包含する。このようなヌクレオチド変異体は 、欠失変異体、置換変異体および付加変異体または挿入変異体を含む。 前述したように、ポリヌクレオチドは図1に示すコード配列の天然に存在する アレレ変異体であるコード配列を有してもよい。当該分野で公知のように、アレ レ変異体とは、コードされる酵素の機能を実質的に変化させない、1つまたはそ れ以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を有するポリヌクレオチド配列の 別の型である。 本発明はまた、成熟酵素のコード配列は、宿主細胞の酵素の発現と分泌を助け るポリヌクレオチド配列(例えば、細胞からの酵素の輸送を制御するように機能 するリーダー配列)と、同じ読みとり枠中で融合される、ポリヌクレオチドを含 む。リーダー配列を有する酵素はプレタンパク質であり、酵素の成熟型を生成す るために宿主細胞から切断されるリーダー配列を有することがある。このポリペ プチドはまた、成熟タンパク質+追加の5’アミノ酸残基であるプロタンパク質 をコードしてもよい。プロ配列を有する成熟タンパク質はプロタンパク質であり 、タンパク質の不活性型である。プロ配列がいったん切断されると、活性な成熟 タンパク質が残る。 すなわち例えば、本発明のポリヌクレオチドは、成熟酵素、またはプロ配列を 有する酵素、またはプロ配列とプレ配列(リーダー配列)の両方を有する酵素を コードしてもよい。 本発明はさらに、配列の間に少なくとも70%、好ましくは少なくとも90% 、およびより好ましくは少なくとも95%の同一性を有するなら、前記配列とハ イブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本発明は特に、ストリンジェント な条件下で前記ポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドに関す る。本明細書において「ストリンジェントな条件」という用語は、配列の間に少 なくとも95%の同一性および好ましくは少なくとも97%の同一性がある場合 のみハイブリダイゼーションが起きることを意味する。好適な実施態様において 前記ポリヌクレオチドとハイブリダイズするポリヌクレオチドは、図1のDNA によりコードされる成熟酵素と実質的に同じ生物学的機能または生物活性を保持 する酵素をコードする。 あるいはこのポリヌクレオチドは、本発明のポリヌクレオチドにハイブリダイ ズし、前述のようにこれと同一性を有し、かつ活性を保持するかまたは保持しな い、少なくとも15塩基、好ましくは少なくとも30塩基、およびより好ましく は少なくとも50塩基を有してもよい。例えば、このようなポリヌクレオチドは 、例えばポリヌクレオチドの回収のためまたはPCRプライマーとして、配列番 号1のポリヌクレオチドのプローブとして使用してもよい。 すなわち本発明は、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18 、20、22、24、26、28、30、32、36、38、40、42、44 、46、および48の酵素をコードするポリヌクレオチドと、少なくとも70% の同一性、好ましくは少なくとも90%の同一性、およびより好ましくは少なく とも95%の同一性を有するポリヌクレオチド、ならびに少なくとも30塩基お よび好ましくは少なくとも50塩基を有するその断片、およびこのようなポリヌ クレオチドにコードされる酵素に関する。 本発明はさらに、図1の推定アミノ酸配列を有する酵素、このような酵素の断 片、類似体および誘導体に関する。 「断片」、「誘導体」、および「類似体」という用語は、図1の酵素について 言及する時は、このような酵素と本質的に同じ生物学的機能または生物活性を保 持する酵素を意味する。すなわち、類似体は、プロタンパク質部分の切断により 活性化されて活性な成熟酵素を生産することができるプロタンパク質を含む。 本発明の酵素は、組換え酵素、天然の酵素または合成酵素でもよいが、好まし くは組換え酵素である。 図1の酵素の断片、誘導体または類似体は、(i)1つまたはそれ以上のアミ ノ酸残基が、保存または非保存アミノ酸残基(好ましくは、保存アミノ酸残基) により置換され、このような置換アミノ酸残基は遺伝コードによりコードされる かまたはコードされないもの、または(ii)1つまたはそれ以上のアミノ酸残基 が置換基を含むもの、または(iii)成熟酵素が、別の化合物例えば酵素の半減 期を増加させるもの(例えば、ポリエチレングリコール)と融合したもの、また は(iv)追加のアミノ酸(例えば、リーダー配列または分泌配列、または成熟酵 素もしくはプロタンパク質配列の精製のために使用される配列)が成熟酵素に融 合したもの、でもよい。このような断片、誘導体および類似体は、本明細書に記 載の教示から当業者の範囲内にあると考えられる。 本発明の酵素およびポリヌクレオチドは、好ましくは単離された型、および好 ましくは均一に精製された型で提供される。 「単離された」という用語は、物質がそのもともとの環境(例えば、天然に存 在する場合は、天然の環境)から離れていることを意味する。例えば、生きてい る動物中の天然に存在するポリヌクレオチドまたは酵素は単離されないが、天然 の系の中の共存する物質の一部またはすべてから分離された同じポリヌクレオチ ドまたは酵素は単離される。このようなポリヌクレオチドは、ベクターの一部で もよく、および/またはこのようなポリヌクレオチドまたは酵素は組成物の一部 でもよく、このようなベクターまたは組成物は天然の環境の一部ではないように さらに単離される。 本発明の酵素は、図1A〜1Xの酵素(特に、成熟酵素)ならびに図1A〜1 Xの酵素と少なくとも70%の類似性(好ましくは少なくとも70%の同一性) を有する、およびより好ましくは図1A〜1Xの酵素と少なくとも90%の類似 性(好ましくは少なくとも90%の同一性)を有する、およびより好ましくは図 1A〜1Xの酵素と少なくとも95%の類似性(より好ましくは少なくとも95 %の同一性)を有する酵素を含有し、およびその酵素の一部が一般的に少なくと も30アミノ酸およびより好ましくは少なくとも50アミノ酸を含有する酵素の 一部を含有する。 当該分野で公知のように2つの酵素の「類似性」は、1つの酵素と2つ目の酵 素のアミノ酸残基およびその保存されたアミノ酸置換基を比較することにより決 定される。類似性は、当該分野で公知の方法、例えばBLASTプログラム(Ba sic Local Alignment Search Tool at the National Cneter for Biological In formation)により決定される。 変異体、すなわち「断片」、「類似体」、または「誘導体」酵素、および参照 酵素は、アミノ酸配列が1つまたはそれ以上の置換、付加、欠失、融合、および トランケーション(これらは任意の組合せで存在してもよい)により異なっても よい。 好適な変異体は、保存的アミノ酸置換により参照と異なるものである。そのよ うな置換は、ポリペプチド中のあるアミノ酸を同様の特徴を有する別のアミノ酸 により置換するものである。保存的置換として典型的にみられるものは、脂肪族 アミノ酸Ala、Val、LeuおよびIleの間の互いの置換;ヒドロキシル 残基SerとThrの交換、酸性残基AspとGluの交換、アミド残基Asn とGlnの間の置換、塩基性残基LysとArgの交換、および芳香族残基Ph e、Tyrの間の置換である。 最も好ましいものは、それが異なる参照ポリペプチドと同じ生物学的機能と生 物活性を保持する変異体である。 本発明の酵素の断片または部分は、ペプチド合成により対応する完全長酵素を 生産するのに使用できる;すなわち、断片は完全長酵素を生産するための中間体 として使用される。本発明のポリヌクレオチドの断片または部分は、本発明の完 全長ポリヌクレオチドを合成するのに使用できる。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクター で遺伝子操作された宿主細胞に関し、組換え法による本発明の酵素の生産に関す る。 宿主細胞は、本発明のポリヌクレオチドを含有するベクターで遺伝子操作され る(形質導入または形質転換またはトランスフェクション)。このようなベクタ ーは、例えばクローニングベクターまたは発現ベクターでもよい。ベクターは、 例えばプラスミド、ウイルス粒子、ファージなどの形でもよい。作製された宿主 細胞は、プロモーターの活性化、形質転換体の選択、または本発明の遺伝子の増 幅のために、適宜改変された通常の栄養培地中で培養される。培養条件(例えば 、温度、pHなど)は、発現のための選択された宿主細胞ですでに使用されたも のであり、当業者には明らかであろう。 本発明のポリヌクレオチドは、組換え法により酵素を生産するのに使用される 。すなわち例えば、ポリヌクレオチドは、酵素を発現する種々の発現ベクターの 任意のものに含有される。このようなベクターには、染色体性、非染色体性、お よび合成DNA配列、例えば、SV40の誘導体、細菌プラスミド;ファージD NA;バキュロウイルス;酵母プラスミド;プラスミドとファージDNA、ウイ ルスDNA(例えばワクシニア、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、および仮性狂 犬病)との組合せ由来のベクター、がある。しかし、宿主中で複製可能であり生 存する限りは、他の任意のベクターが使用できる。 適当なDNA配列が、種々の方法によりベクター中に挿入される。一般にDN A配列は、当該分野で公知の方法により適切な制限エンドヌクレアーゼ部位中に 挿入される。このような方法および他の方法は、当業者の範囲内にある。 発現ベクター中のDNA配列は、mRNA合成を指令するために適切な発現制 御配列(プロモーター)に機能的に連結している。このようなプロモーターの代 表的な例として:LTRまたはSV40プロモーター、大腸菌(E.coli)la cまたはtrp、ファージラムダPLプロモーター、および原核生物または真核 生物細胞またはこれらのウイルス中で遺伝子の発現を制御することが知られてい る他のプロモーターがある。発現ベクターはまた、翻訳開始および転写停止のた めのリボゾーム結合部位を含有する。ベクターはまた、発現を増幅するための適 切な配列を含有してもよい。 さらに発現ベクターは好ましくは、ジヒドロ葉酸レダクターゼまたは真核生物 細胞培養のためのネオマイシン耐性、または大腸菌(E.coli)中のテトラサイ クリンもしくアンピシリン耐性のような、形質転換宿主細胞の選択のための表現 型形質を提供するための1つまたはそれ以上の選択性マーカー遺伝子を含有する 前述の適切なDNA配列を含有するベクター、ならびに適切なプロモーターま たは制御配列は、適切な宿主を形質転換してタンパク質を発現させるのに使用さ れる。 適切な宿主の代表的な例として:細菌細胞、例えば大腸菌(E.coli)、スト ペプトミセス(Streptomyces)、枯草菌(Bacillus subtilis);真菌細胞、例 えば酵母;昆虫細胞、例えばショウジョウバエ(Drosophila)S2およびスポド プテラ(Spodoptera)Sf9;動物細胞、例えばCHO、COSまたはBowes黒 色腫;アデノウイルス;植物細胞、などがある。適切な宿主の選択は、本明細書 に記載の教示から、当業者の範囲内にあると考えられる。 さらに詳しくは、本発明はまた、広く前述した1つまたはそれ以上の配列を含 む組換え構築物を含む。この構築物は、フォワードまたはリバース方向で本発明 の配列が挿入されたベクター(例えば、プラスミドまたはウイルスベクター)を 含む。この実施態様の好適な面において、構築物はさらに、例えば配列に機能的 に連結したプロモーターを含む制御配列を含む。多数の適当なベクターおよびプ ロモーターが当業者に公知であり、市販されている。以下のベクターは例として 記載される:細菌性:pQE70、pQE60、pQE−9(Qiagen)、pBl uescriptII(Stratagene);pTRC99a、pKK223−3、pD R540、pRIT2T(Pharmacia);真核細胞:pXTl、pSG5(Strat agene)pSVK3、pBPV、pMSG、pSVLSV40(Pharmacia)。し かし、宿主中で複製可能であり生存する限りは、他の任意のプラスミドまたはベ クターが使用できる。 プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベ クターまたは選択性マーカーを有する他のベクターを使用して、所望の遺伝子か ら選択することができる。2つの適切なベクターは、pKK232−8とpCM 7である。具体的な細菌性プロモーターには、lacI、lacZ、T3、T7 、gpt、ラムダPR、PLおよびtrpがある。真核生物プロモーターには、C MV前早期プロモーター、HSVチミジンキナーゼプロモーター、早期および後 期SV40プロモーター、レトロウイルスからのLTRsプロモーター、および マウスメタロチオネイン−Iプロモーターがある。適切なベクターやプロモータ ーの選択は、当業者の技術のレベル内である。 さらなる実施態様において、本発明は、前記構築物を含有する宿主細胞に関す る。宿主細胞は真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、または酵母細胞のような 下等真核生物細胞)でもよく、または宿主細胞は原核生物細胞(例えば、細菌細 胞)でもよい。宿主細胞への構築物の導入は、リン酸塩カルシウムトランスフェ クション、DEAE−デキストラン介在トランスフェクション、または電気穿孔 法により行われる(Davis,L.,Dibner,M.,Battey,I.,Basic Methods in Mo lecular Biology,(1986))。 宿主細胞中の構築物は、組換え配列によりコードされる遺伝子産物を生産する ために従来法で使用することができる。あるいは本発明の酵素は、従来法のペプ チド合成機により合成法で生産することができる。 成熟タンパク質は、適切なプロモーターの制御下で哺乳動物細胞、酵母、細菌 、または他の細胞中で発現することができる。細胞を含まない翻訳系もまた、本 発明のDNA構築物から得られるRNAを使用して、そのようなタンパク質を生 産するのに使用することができる。原核生物および真核生物宿主とともに使用す るための適切なクローニングベクターおよび発現ベクターは、Sambrook et al. ,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Cold Spring Har bor N.Y.,(1989)(その開示内容は参考のため本明細書に組み込まれる)に記載 されている。 高等真核生物による本発明の酵素をコードするDNAの転写は、ベクターにエ ンハンサー配列を挿入することにより上昇する。エンハンサーは、プロモーター に作用してその転写を上昇させる、通常約10〜300塩基対のDNAのcis 作用性成分である。例としては、複製開始点100〜270塩基対の後ろの方の SV40エンハンサー、サイトメガロウイルス早期プロモーターエンハンサー、 複製開始点の後ろの方のポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハ ンサーを含む。 一般に組換え発現ベクターは、宿主細胞の形質転換を可能にする複製開始点と 選択性マーカー(例えば大腸菌(E.coli)およびサッカロミセス・セレビッシ エ(S.cerevisiae)TRP1遺伝子のアンピシリン耐性遺伝子)、および下流 の構造配列の転写を指令するための高度に発現された遺伝子から得られるプロモ ーターを含む。このようなプロモーターは、3−ホスホグリセレートキナーゼ( PGK)、α−因子、酸性ホスファターゼ、または熱ショックタンパク質などの 解糖系酵素をコードするオペロンから得ることができる。異種構造配列は、翻訳 開始配列および翻訳停止配列、および好ましくは翻訳された酵素の分泌を指令す ることができるリーダー配列とともに適当な相に集合される。異種配列は、所望 の特徴(例えば、発現された組換え産物の安定化または簡単な精製)を付与する N−末端識別ペプチドを含む融合酵素を随時コードすることができる。 機能性プロモーターとともに機能的な読みとり相で適当な翻訳開始シグナルお よび翻訳停止シグナルを有する所望のタンパク質をコードする構造DNA配列を 挿入することにより、細菌で使用するための有用な発現ベクターが構築される。 このベクターは、ベクターの維持を確保するための、かつ所望であれば宿主内の 増幅を提供するための、1つまたはそれ以上の表現型選択性マーカーと複製開始 点を含むであろう。形質転換のための適当な原核生物宿主には、大腸菌(E.col i)、枯草菌(Baciilus subtilis)、サルモネラ菌(Salmonella typhimurium) 、およびシュードモナス(Pseudomonas)属、ストレプトミセス(Streptomyces )属、ブドウ球菌(Staphylococcus)属の種々の種があるが、他のものも選択し て使用することができる。 代表的なしかし非限定的な例として、細菌で使用するための有用な発現ベクタ ーは、公知のクローニングベクターpBR322(ATCC37017)の遺伝 子成分を含む市販のプラスミド由来の、選択性マーカーと細菌の複製開始点を含 む。このようなベクターは、例えばpKK223−3(Pharmacia Fine Chemica ls,Uppsala,Sweden)およびGEM1(Promega Biotec,Madison,WI,USA) を含む。これらのpBR322「骨格」セクションは、適切なプロモーターおよ び発現される構造配列と組合される。 適当な宿主株の形質転換と宿主株を適当な細胞密度まで増殖後、選択されたプ ロモーターは、適当な手段(例えば、温度シフトまたば化学的誘導)により誘導 され、細胞はさらなる期間培養される。 細胞を典型的には、遠心分離により集め、物理的または化学的手段により破壊 し、得られた粗抽出物をさらに精製するために保持する。 タンパク質の発現に使用される微生物細胞は、任意の便利な方法(凍結乾燥サ イクル、超音波処理、機械的破砕、または細胞溶解剤の使用を含む)により破砕 され、このような方法は当業者に公知である。 組換えタンパク質を発現するのに、種々の哺乳動物細胞培養系も使用できる。 哺乳動物発現系の例には、Gluzman,Cell,23:175(1981)が記載したサル腎繊維 芽細胞のCOS−7株、および適合性のあるベクターを発現することができる他 の細胞株、例えば、C127、3T3、CHO、HeLaおよびBHK細胞株が ある。哺乳動物発現ベクターは、複製開始点、適当なプロモーターおよびエンハ ンサー、および任意の必要なリボゾーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプラ イスドナーおよびアクセプター部位、転写停止配列、および5’フランキング非 転写配列を含む。SV40スプライスから得られるDNA配列およびポリアデニ ル化部位は、必要な非転写遺伝子成分を提供するのに使用される。 この酵素は、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまた は陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎 水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、ヒドロキ シルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含む方 法により、組換え細胞培養物から回収し精製することができる。成熟タンパク質 の立体配置を完了させるために、タンパク質再折り畳み工程を必要に応じて使用 することができる。最後に、最終精製工程として高速液体クロマトグラフィー( HPLC)を使用することができる。 本発明の酵素は、天然の精製された生成物、または化学合成法の生成物でもよ くあるいは原核生物または真核生物宿主(例えば、細菌、酵母、高等植物、昆虫 および哺乳動物細胞培養物)から組換え法により生産してもよい。組換え生産法 で使用される宿主に依存して、本発明の酵素はグリコシル化されるかまたはグ リコシル化されていなくてもよい。本発明の酵素は、開始メチオニンアミノ酸残 基を含有しても含有しなくてもよい。 本発明の酵素は、このような酵素活性が必要であるかまたは所望である目的に 使用される。好適な実施態様においてこの酵素は、セルロースの加水分解を触媒 するために使用される。セルロースの分解は、植物バイオマスを燃料や化学物質 に変換するのに使用してもよい。 本発明の酵素はまた、界面活性剤および繊維業界、動物の飼料の生産、廃棄物 処理、およびジュースの清澄化と抽出のためのフルーツジュース/醸造業界で使 用される。 好適な実施態様において、本発明の酵素は、熱に対して安定で耐熱性のある熱 安定性酵素であり、セルロースの酵素的加水分解を触媒し、すなわち酵素は復元 することができ、短時間(すなわち、5〜30秒)または長時間(例えば、数分 〜数時間)80℃〜105℃の温度に暴露することにより活性を回復することが でき、最適温度は60℃以上である。 この酵素、その断片または他の誘導体または類似体、またはこれらを発現する 細胞は、これらに対する抗体を生産するための免疫原として使用することができ る。これらの抗体は例えば、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体でも よい。本発明はまた、キメラ、1本鎖、およびヒト化抗体、ならびにFab断片、 またはFab発現ライブラリーの生成物を含む。このような抗体および断片の生産 のために、当業者に公知の種々の方法が使用される。 本発明の配列に対応する酵素に対して生産される抗体は、動物に酵素を直接注 入するかまたは動物(好ましくは、ヒトではない)に酵素を投与することにより 得られる。こうして得られた抗体は次に、酵素自身に結合する。こうして酵素の 断片のみをコードする配列を、全未変性酵素を結合する抗体を作製するのに使用 することができる。次にこのような抗体は、酵素を発現する細胞から酵素を単離 するのに使用することができる。 モノクローナル抗体の製造のために、連続的な細胞株培養物により生産される 抗体を提供する任意の方法を使用することができる。例としては、ハイブリドー マ法(Kohler and Milsteln,1975,Nature,256:495-497)、トリオーマ法、ヒ トB細胞ハイブリドーマ法(Kozbor et al.,1983,Immunology Today4:72)、 およびヒトモノクローナル抗体を生産するためのEBV−ハイブリドーマ法(Co le,et al.,1985,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss ,Inc.,pp.77-96中)がある。 1本鎖抗体の生産について記載された方法(米国特許第4,946,778号 )は、本発明の免疫原性酵素産物に対する1本鎖抗体を生産するように適合させ ることができる。また本発明の免疫原性酵素産物に対するヒト化抗体を発現する ために、トランスジェニックマウスを使用することができる。 本発明の酵素に対して作製された抗体は、他の生物や試料から同様の酵素につ いてスクリーニングするのに使用してもよい。そのようなスクリーニング法は当 該分野で公知であり、例えばそのような1つのスクリーニング測定法は、「セル ラーゼ活性の測定法」(Methods for Measuring Cellulase Activitles)、Metho ds in Enzymology,Vol 160,pp.87-116(これは参考のためその全体が本明細書 に組み込まれる)に記載されている。抗体はまた、この生物または他の生物から 作製される遺伝子ライブラリーをスクリーニングして、このまたは交差反応活性 を同定するためのプローブとして使用することができる。 前記した系で生産されるポリペプチドの単離と精製は、具体的な系に適した従 来法を使用して行われる。例えば、抗体(例えば、モノクローナル抗体またはポ リクローナル抗体)を用いる分取用クロマトグラフィーおよび免疫学的分離が使 用できる。 本明細書において「抗体」という用語は、完全な免疫グロブリン分子、ならび にエンドグルカナーゼポリペプチドのエピトープに結合することができる免疫グ ロブリン分子の断片、例えばFab、Fab'、(Fab')2、FvおよびSCA断片を意 味する。これらが得られる抗体の抗原(例えば、エンドグルカナーゼ抗原)に選 択的に結合するある程度の能力を保持するこれらの抗体断片は、当該分野で公知 の方法(例えば、Harlow and Lane、前述)および後述される方法を使用して作 製することができる。 (1)Fab断片は、抗体分子の1価の抗原結合断片からなり、酵素パパインで 全抗体分子を消化して生産することができ、完全な軽鎖と重鎖の一部から構成さ れる断片を与える。 (2)抗体分子のFab'断片は、全抗体分子をペプシンで処理し、次に還元し て得ることができ、完全な軽鎖と重鎖の一部から構成される分子を与える。こう して処理した抗体1分子あたり2つのFab'断片が得られる。 (3)抗体の(Fab')2断片は、全抗体分子を酵素ペプシンで処理し、次に還 元することなく得られる。(Fab')2断片は、2つのジスルフィド結合で結合し ている2つのFab'断片のダイマーである。 (4)Fv断片は、2つの鎖として発現された、軽鎖の可変領域と重鎖の可変 領域を含有する、遺伝子操作で作製した断片であると定義される。 (5)1本鎖抗体(「SCA」)は、適当な可動性を有するポリペプチドリン カーにより連結された、軽鎖の可変領域と重鎖の可変領域を含有する、遺伝子操 作で作製した1本鎖分子である。 本発明において「エピトープ」という用語は、抗体のパラトープ(例えば、エ ンドグルカナーゼ特異的抗体)に結合する、抗原上の抗原性決定基(例えば、エ ンドグルカナーゼポリペプチド)を意味する。抗原決定基は通常、分子の化学活 性のある表面群(例えば、アミノ酸または糖鎖)から構成され、特異的3次元構 造ならびに特異的電荷特性を有する。 前述のように、エンドグルカナーゼ特異的抗体の生産に使用できる抗原には、 エンドグルカナーゼポリペプチド(例えば、図1A〜1Xのポリペプチド断片に 示すエンドグルカナーゼのいずれか)を含む。動物を免疫するのに使用されるポ リペプチドまたはペプチドは、標準的組換え、化学合成、または精製法で得られ る。当該分野で公知のように、免疫原性を上昇させるために、抗原を担体タンパ ク質に結合することができる。一般的に使用される担体には、キーホールリンペ ットヘモシアニン(KLH)、サイログロブリン、ウシ血清アルブミン(BSA )および破傷風毒素がある。結合したペプチドは次に、動物(例えば、マウス、 ラット、またはウサギ)を免疫するのに使用される。このような担体以外に、公 知のアジュバントを抗原とともに投与して、強い免疫応答の誘導を促進すること ができる。 エンドグルカナーゼ特異的ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体は、 例えばエンドグルカナーゼポリペプチド(例えば、抗体が作製されるエンドグル カナーゼポリペプチド(またはその断片))を含有するマトリックスに結合し、 そこから溶出することにより精製することができる。抗体精製と濃縮のための追 加の方法は当該分野で公知であり、本発明のエンドグルカナーゼ特異的抗体を用 いて実施することができる(例えば、C-oligan et al.,Unit 9,Current Proto cols in Immunology,Wiley Interscience,1994を参照のこと)。 エンドグルカナーゼ特異的抗原に対応する抗イディオタイプ抗体もまた、本発 明に包含され、標準的方法を使用して作製される。これらの抗体はエンドグルカ ナーゼ特異的抗体に対して作製され、従ってエンドグルカナーゼ特異的エピトー プを模倣する。 一対(例えば、抗体−抗原対、または核酸対)の分子のメンバーは、他の非特 異的分子に結合するより強い親和性で互いに結合するなら、「特異的に結合」す ると言われる。例えば、非特異的タンパク質への結合より効率的に結合する抗原 に対して作製された抗体は、抗原に特異的に結合すると説明される。(同様に、 核酸プローブは、塩基対合相互作用(前述)により標的と特異的2重らせんを形 成するなら、核酸標的に特異的に結合すると説明することができる)。 本発明をさらに、以下の例に関して説明する:しかし、本発明はこのような例 により決して限定されるものではない。すべての部または量は、特に明記しない 場合は、重量で記載される。 本発明の1つの面において、図1A〜1Xに示すようなエンドグルカナーゼ酵 素の作製方法が提供される。この方法では、酵素をコードするポリヌクレオチド (例えば、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21 、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45 、または47)を含有する宿主細胞を、核酸の発現を可能にする条件下で増殖さ せ、この核酸によりコードされる酵素を単離する。宿主細胞の培養法は、実施例 に記載されており、また当業者に公知である。 好適な実施態様において本発明は、カルボキシメチルセルロースの分解方法を 提供する。この方法では、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、 18、20、22、24、26、28、30、32、36、38、40、42、 44、46、または48に示す酵素のような、本発明の酵素の分解的に有効な量 にカルボキシメチルセルロースを接触させる。「分解的に有効な」量という用語 は、酵素に接触しないカルボキシメチルセルロースに比較して、少なくとも50 %のカルボキシメチルセルロースを分解するのに必要な酵素の量を意味する。好 ましくは、少なくとも80%のカルボキシメチルセルロースが分解される。 別の実施態様において本発明は、セルロース中のベータ1,4グリコシド結合 を加水分解する方法を提供し、この方法では、本発明の酵素(例えば、配列番号 2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、2 8、30、32、36、38、40、42、44、46、または48)の有効量 をセルロースに与えて、グリコシド結合を加水分解する。「有効」量とは、酵素 に接触しないカルボキシメチルセルロースに比較して、少なくとも50%のグリ コシド結合を分解するのに必要な酵素の量を意味する。好ましくは少なくとも8 0%のグリコシド結合が加水分解される。 以下の例の理解を促進するために、いくつかの頻繁に現れる方法および/また は用語を説明する。 「プラスミド」は、小文字のpが先行し、および/または大文字および/また は数字が続く。本明細書において出発プラスミドは、市販されているか、制限さ れることなく公に入手できるか、または入手できるプラスミドから公表された方 法に従って作製することができる。さらに、記載のものと同等のプラスミドが当 該分野で公知であり、当業者に公知であろう。 DNAの「消化」とは、DNA中のある配列のみに作用する制限酵素でDNA を触媒的に切断することを意味する。本明細書の種々の制限酵素は市販されてお り、その反応条件、補助因子および他の必要条件は、当業者に公知のように使用 される。分析目的に、典型的には1μgのプラスミドまたはDNA断片を、約2 0μlの緩衝溶液中で約2単位の酵素とともに使用する。プラスミド構築のため のDNA断片を単離する目的のために、典型的には5〜50μgのDNAを、大 量の20〜250単位の酵素で消化する。特定の制限酵素についての適切な緩衝 液や基質のおよその量は、製造業者により特定されている。通常37℃で約1時 間のインキュベーション時間が使用されるが、供給元の指示に従って変えてもよ い。消 化後、反応物をポリアクリルアミドゲルで直接電気泳動して所望の断片を単離す る。 切断した断片のサイズ分離は、一般的に、例えばGoeddel,D.et al.,Nuclei c Acids Res.,8:4057(1980)に記載の8%ポリアクリルアミドゲルを使用して行 われる。 「オリゴヌクレオチド」とは、化学的に合成される1本鎖ポリヌクレオチドま たは2つの相補的なポリヌクレオチド鎖を意味する。このような合成オリゴヌク レオチドは、5’リン酸を有しても有していなくてもよい。これを有していない ものは、キナーゼの存在下でATPでリン酸を付加することなく、別のオリゴヌ クレオチドに連結する。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化されていない断 片に連結するであろう。 「連結」とは、2つの2重らせん核酸断片の間でホスホジエステル結合を形成 するプロセスを意味する(Maniatis,T.,et al.,前述、p.146)。特に明記し ない場合は、連結は、連結されるDNA断片のほぼ等モル量の0.5μgあたり 10単位のT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」)で、公知の緩衝液および条件を 使用して行われる。 特に明記しない場合は、形質転換はSambrook,Fritsch and Maniatus,1989の 方法に記載のように行われる。以下の例は本発明を例示するものであり、決して 本発明を限定するものではない。この例に記載の方法は、本発明のいくつかの面 を実施するために使用される典型的なものであり、当業者に公知の他の方法を使 用することもできる。以下の材料と方法は、例に記載の実験を実施するために使 用された。実施例1 エンドグルカナーゼの細菌での発現と精製 AEPIIlaゲノムライブラリーを、ラムダgt11クロ−ニングベクター( Stratagene Cloning Systems)中で構築した。このライブラリーは、エンドグル カナーゼ活性についてY1090大腸菌(E.coli)細胞(Stratagene)中でス クリーニングし、陽性クローンを同定し単離した。このクローンのDNAを、以 下のプライマー配列を使用して100μlのPCT反応物中の鋳型として使用し た:5’プライマー:AATAGCGGCCGCAAGCTTATCGACGGTTTCCATATGGGGATTGGTG(配列 番号49)、3’プライマー:AATAGCGGCCGCGGATCCAGACCAACTGGTAATGGTAGCGAC( 配列番号50)。 PCR反応産物を精製し、NotI制限酵素で消化した。消化産物を、pBl uescriptIISKクローニングベクター(Stratagene)中にサブクローニ ングし、配列決定した。プライマー配列の作製に配列情報を使用し、次にこれを 使用してエンドグルカナーゼをコードする標的遺伝子をPCR増幅した。プライ マー配列は以下の通りである:5’プライマー:TTTATTCAATTGATTAAAGAGGAGAAAT TAACTATGATAAACGTTGCAACGGGAGAGGAG(配列番号51)および、3’プライマー: TTTATTGGATCCTACTTTGTGTCAACGAAGTATCC(配列番号52)。 増幅産物を制限酵素MfeIとBamHIで消化した。次に消化産物を、Mf eIと適合性のあるBamHIとEcoRIであらかじめ消化したpQEベクタ ー(Qiagen,Inc.)の修飾型であるpQETクローニングベクターに連結した。 pQEベクターは、抗生物質耐性(Ampr)、細菌の複製開始点(ori)、 IPTG制御可能なプロモーターオペレーター(P/O)、リボゾーム結合部位 (RBS)、6−His標識および制限酵素部位をコードする。 増幅した配列を、RBSをコードする配列のフレーム内に挿入した。次に連結 混合物を使用して、電気穿孔法により大腸菌(E.coli)M15/pREP4株 (Qiagen,Inc.)を形質転換した。M15/pREP4は、プラスミドpREP 4の複数のコピーを含有し、lacIレプレッサーを発現し、カナマイシン耐性 (Kanr)を付与する。陽性の組換え形質転換体を、前述の測定法により熱安 定性CMCase/エンドグルカナーゼ活性を有するものとして同定した。プラ スミドDNAを単離し、制限解析により確認した。所望の構築物を有するクロー ンを、Amp(100μg/ml)とKan(25μg/ml)を補充したLB培地中 で液体培養により一晩増殖させた(O/N)。O/N培養物を使用して、1:1 00〜1:250の比で大きな培養物に接種する。細胞を光学密度600(O. D.600)が0.4〜0.6になるまで増殖させた。次にIPTG(「イソプロ ピル−β−D−チオガラクトピラノシド」)を、最終濃度1mMになるように加え た。IPTGは、lacIレプレッサーを不活性化することによりP/Oを開き 、 遺伝子発現を増加させる。細胞をさらに3〜4時間増殖させた。次に遠心分離に より細胞を採取した。 上記のプライマー配列はまた、寄託された材料から上記のハイブリダイゼーシ ョン法により標的遺伝子を単離するのに使用することができる。 添付の請求の範囲内で、上記の教示から本発明の多くの修飾および変更が可能 であり、本発明を上記で具体的に説明した以外の方法で実施してもよい。上記の 詳細な説明に関して本発明を説明したが、前記説明は本発明を例示するものであ って、決して本発明の範囲を限定するものではない。本発明の他の面、利点、お よび修飾は、以下の請求の範囲内にある。本明細書に記載のすべての刊行物、特 許出願、特許、および他の文献は、参考のためその全体が本明細書に組み込まれ る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:19) (C12N 9/42 C12R 1:19)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、2 4、26、28、30、32、36、38、40、42、44、46、および4 8よりなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、実質的に純粋なエンドグル カナーゼ。 2.請求項1のエンドグルカナーゼをコードする、単離されたポリヌクレオチド 配列。 3.以下よりなる群から選択される単離されたポリヌクレオチド: a)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23 、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、およ び47; b)TはUでもよい、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、 19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、 43、45、および47; c)a)およびb)に相補的な核酸配列;および d)少なくとも15塩基の長さであり、配列番号2、4、6、8、10、12、 14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、36、38、 40、42、44、46、および48のアミノ酸配列をコードするDNAに選択 的にハイブリダイズする、a)、b)、またはc)の断片。 4.ポリヌクレオチドは原核生物から単離される、請求項2のポリヌクレオチド 。 5.請求項2のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。 6.ベクターはプラスミドである、請求項5のベクター。 7.ベクターはウイルス由来である、請求項5のベクター。 8.請求項5のベクターで形質転換した宿主細胞。 9.細胞は原核生物である、請求項8の宿主細胞。 10.請求項1のポリペプチドに結合する抗体。 11.抗体はポリクローナルである、請求項10の抗体。 12.抗体はモノクローナルである、請求項10の抗体。 13.以下よりなる群から選択されるメンバーを含む酵素: a)配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配 列を含む酵素;および b)a)の酵素に対して少なくとも30アミノ酸残基を含む酵素。 14.核酸の発現を可能にする条件下で請求項8に記載の宿主細胞を増殖させ、 この核酸によりコードされる酵素を単離する、ことからなる酵素の製造方法。 15.カルボキシメチルセルロースを請求項1の分解的に有効な量の酵素に接触 させることからなる、カルボキシメチルセルロースの分解方法。 16.請求項1の有効量の酵素をセルロースに接触させて、グリコシド結合を加 水分解することからなる、セルロース中のベータ1,4グリコシド結合の加水分 解方法。
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