JP2000512970A - ベーマイトからセラミック材料を製造する方法 - Google Patents

ベーマイトからセラミック材料を製造する方法

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Abstract

(57)【要約】 水熱処理されたコロイドシリカ含有ベーマイト分散体からαアルミナベースセラミック材料(例えば、砥粒および繊維)を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 ベーマイトからセラミック材料を製造する方法発明の背景 本発明は、ベーマイトからセラミック材料(例えば、砥粒および繊維)を製造す る方法に関する。砥粒は、例えば、被覆研磨用品、結合研磨用品、不織研磨用品 などの研磨製品に導入可能である。関連技術の説明 αアルミナベース粉末の調製(例えば、1993年8月11日公開の欧州特許出願第0 554 908 A1号を参照されたい)およびベーマイト分散体から誘導される高密度α アルミナベースセラミック体(例えば、砥粒および繊維)は、当該技術分野で周知 である(例えば、米国特許第4,314,827号(Leitheiserら)、同第4,770,671号(Monr oeら)、同第4,744,802号(Schwabel)、同第4,881,951号(Woodら)、同第5,139,978 号(Wood)、同第5,178,849号(Bauer)、および1986年1月22日公開の欧州特許出願 第0 168 606号を参照されたい)。 ベーマイト分散体から誘導される砥粒に関して言えば、典型的には、これは、 液状媒体(通常は水)と、ベーマイトと、典型的にはペプタイザ(通常は硝酸)と、 場合により金属酸化物(例えばコロイドシリカなどのシリカが含まれる)および/ または金属酸化物プレカーサ(例えば、硝酸マグネシウム)などの添加剤とを含む 分散体を調製するステップと、それに続く乾燥、粉砕、焼成、および焼結のステ ップによって製造される(例えば、米国特許第4,314,827号(Leitheiserら)および 同第5,178,849号(Bauer)を参照されたい)。 場合により分散体に添加される添加剤の1つは、成核材料である。成核材料( 種材料と呼ばれることもある)は、典型的には、αアルミナ微結晶のサイズを減 少させ、生成するセラミック材料(例えば、セラミック砥粒)の密度および硬度を 増 大させる。成核材料としては、例えば、α-Al2O3、α-Fe2O3、およびα-Fe2O3の プレカーサが挙げられる。 微粒子状緻密質αアルミナベースセラミック体の調製において、一般的には、 細かく分割された出発原料を使用することが望ましい。例えば、ベーマイト分散 体を使用する場合、好ましくは、ベーマイトは、細かく分割され、よく分散され 、しかも可能なかぎり凝集がない。ベーマイトの分散度を向上させる方法の1つ は、分散体を水熱処理する方法である(例えば、米国特許第4,360,449号(Oberlan derら)および同第5,178,849号(Bauer)を参照されたい)。生成する分散体には、 一般に、分散されていない材料は、ほとんどまたはまったく残留しない。ベーマ イト凝集体が破壊されるとベーマイト結晶が望ましからず大きなサイズにまで成 長する恐れがあるため、水熱処理中は注意が必要である(例えば、米国特許第4,3 60,449号(Oberlanderら)を参照されたい)。 1980年代初期において、本出願人は、例えば、米国特許第4,314,827号(Leithe iserら)に記載されているようなゾル-ゲル法により製造された砥粒を含んでなる 研磨製品(被覆研磨製品を含む)を販売した。ただし、そのときは、シリカ、酸化 鉄、またはそのプレカーサを含有しないベーマイト分散体(すなわち、水、硝酸 、およびベーマイト(当時はテキサス州HoustonのConocoから商品名「CATAP ALSB」として入手可能であった))を水熱処理にかけた。水熱処理は、約120 ℃の温度および約29psiの圧力において約1時間行われた。発明の概要 本発明は、 (a)液状媒体とベーマイトとシリカ供給源とを含有する分散体を調製するステ ップと、 (b)該分散体を水熱処理するステップと、 (c)該分散体をαアルミナベースセラミックプレカーサ材料に変換させるステ ップと、 (d)該αアルミナベースセラミックプレカーサ材料を焼結させて多結晶質αア ルミナベースセラミック材料を提供するステップと、 を含む、多結晶質αアルミナベースセラミック材料の製造方法を提供する。ただ し、該αアルミナベースセラミック材料は、理論密度の少なくとも90パーセント (好ましくは少なくとも94パーセント、より好ましくは少なくとも95パーセント 、更には少なくとも97パーセント)の密度を有し、該密度は、該シリカ供給源を ステップ(b)と(c)との間で該分散体に添加する以外は同じにして製造されたαア ルミナベースセラミック材料のものよりも理論密度に対するパーセントが少なく とも1パーセント大きく(好ましくは少なくとも1.5パーセント大きく、より好ま しくは少なくとも2、2.5、更には3パーセント大きく)、該αアルミナベースセ ラミック材料は、0.5マイクロメートル未満の平均αアルミナ微結晶サイズを有 し、該製造方法には、ステップ(c)の前に酸化鉄の供給源を該分散体に添加する ステップが更に含まれる。 本出願における用語の意味は次の通りである。 「ベーマイト」とは、αアルミナ一水和物および当該技術分野において一般に 「擬」ベーマイト(すなわち、Al2O3・xH2O、ただし、x=1〜2)と呼ばれるベーマ イトを意味する。 「水熱処理」とは、所定の温度(典型的には約125℃〜約225℃の範囲、好まし くは約150℃〜約200℃の範囲)および所定の圧力(典型的には約5.15kg/cm2(0.5 MPa)〜約20.6kg/cm2(2MPa)の範囲)において分散体中のベーマイトの分 散度を増大させるのに十分な時間(典型的には約10分〜約8時間)をかけてベーマ イトの分散体を加熱するプロセスを意味する。 「セラミックプレカーサ材料」または「未焼結セラミック材料」とは、乾燥ア ルミナベース分散体(すなわち、「乾燥セラミックプレカーサ材料」)または焼成 アルミナベース分散体(すなわち、「焼成セラミックプレカーサ材料」)を意味す るが、ただし、砥粒の場合には典型的には粒子の形態であり、理論値の80%未満 (典型的には60%未満)の密度を有し、焼結させることによりおよび/または含 浸用組成物を用いて含浸させた後で焼結させることによりαアルミナベースセラ ミック材料を提供することが可能である。 本明細書中で使用される「αアルミナベースセラミック材料」とは、理論値の 少なくとも90パーセント(好ましくは少なくとも94パーセント、より好ましくは 少なくとも95パーセント、更には少なくとも97パーセント)の密度まで焼結され た焼結セラミック材料を意味するが、ただし、理論酸化物量に基づいて少なくと も60重量%のAl2O3を含有し、かつそのAl2O3のうちの少なくとも50重量%はαア ルミナとして存在する。 「分散体」または「ゾル」とは、液体全体にわたり分布した微細粒子を含有し た1つの相を含んでなる液中固体型二相系を意味する。「安定な分散体」または 「安定なゾル」とは、外乱を加えずに放置した場合に、固形分の分離または沈降 の開始が目視検査により観測されない分散体またはゾルを意味する。 「分散度値」とは、ベーマイトの分散度を意味し、次のように測定される。65 ℃まで過熱された脱イオン水270グラム、硝酸、およびベーマイト30グラムを100 0mlガラスビーカ(オハイオ州ToledoのOwens-Illinois Co.のKimble Glass Div isionから商品名「KIMAX#14000」として入手可能である)に添加する。硝 酸(70重量%濃厚液)の添加量は、pH1.6〜2.0を有する水/酸/ベーマイトの混 合液を提供するのに十分な量とする。従来型の磁気攪拌子(No.3磁気攪拌子;5.1 cm(2インチ))およびマグネチックスターラを備えた従来型のホットプレートを 用いて、水/酸/ベーマイトの混合液を攪拌する。65℃の温度に保ちながら、水 /酸/ベーマイトの混合液を15分間攪拌する。 従来型の湿分測定用天秤(ニュージャージー州Florham ParkのOhaus Scale Cor porationから商品名「Moisture Determining Balance」として入手可能なモデル #6010PC)中で分散体10グラムを加熱することにより、生成した分散体の固形 分(これ以降では「原固形分%」と記す)を測定する。残りの分散体は従来型の遠 心機(マサチューセッツ州NeedhamのDamon CorporationのIEC Divisionから商品 名「IEC CENTRA-7」として入手可能である)にかけて1200 ×gで10分間遠心分離する。湿分測定用天秤を用いて、上澄み液10グラムの固形 分(これ以降では「上澄み固形分%」と記す)を測定する。次に、上澄み固形分% を原固形分%で割ることにより、分散度値を計算する。 「コロイドシリカ」とは、約3ナノメートル〜約1マイクロメートルの範囲内 の1つ以上の寸法を有するアモルファスSiO2の離散微細粒子を意味する。 「成核材料」とは、遷移アルミナからαアルミナへの変換を促進する材料を意 味する。成核材料は、成核剤自体であってもそのプレカーサであってもよい。 「焼結」とは、加熱される材料の融解温度未満の温度で加熱して緻密化および 微結晶成長を行うことにより、強靱で、硬質で、しかも耐薬品性のあるセラミッ ク材料を提供するプロセスを意味する。本発明の方法に従って製造されるαアル ミナベースセラミック材料は、加熱される材料の融解温度を超える温度で加熱が 行われる溶融プロセスからは製造されない。 「溶液」とは、1つ以上の溶剤中に1つ以上の溶質が分子またはイオンレベル で実質的に均一に分散されてなる混合物である真溶液を意味する。図面の簡単な説明 図1は、本発明の方法に従って製造された砥粒を含んでなる被覆研磨用品の部 分断面略図である。 図2は、本発明の方法に従って製造された砥粒を含んでなる結合研磨用品の斜 視図である。 図3は、本発明の方法に従って製造された砥粒を含んでなる不織研磨用品の拡 大略図である。好ましい実施態様の詳細な説明 本発明の方法に従って製造可能なセラミック材料としては、砥粒および繊維が 挙げられる。砥粒は、例えば、被覆研磨用品、結合研磨用品、不織研磨用品など の研磨製品に導入可能である。 ベーマイトが分散される液状媒体は、典型的には水(好ましくは脱イオン水)で あるが、低級アルコール(典型的には、C1 〜6アルコール)、ヘキサン、またはヘ プタンなどの有機溶剤もまた、液状媒体として有効に利用可能である。典型的に は、分散体には、分散体の全重量を基準に、少なくとも約10重量%(好ましくは 約15〜40重量%)の液状媒体が含まれる。 ベーマイト 100%、99%、98%、70%、更には45%の分散度値をもちうる好 適なベーマイトは、当該技術分野で周知の種々の技法を用いて調製することがで きる(例えば、米国特許第4,202,870号(Weberら)および同第4,676,928号(Leachら )を参照されたい)。また、好適なベーマイトは、次のような供給業者から入手す ることも可能である:独国HamburgのCondea Chemie,GmbH(例えば、商品名「D ISPERAL」(分散度値:99.9%)として);テキサス州HoustonのVista Chem ical Company(例えば、商品名「DSPAL」、「CATAPAL A」(分散度 値93.4%)、「CATAPAL B」(分散度値94.9%)、「CATAPAL D」( 分散度値98.8%)として);ジョージア州AtlantaのLaRoche Industries(例えば、 商品名「VERSAL 150」、「VERSAL 250」、「VERSAL 450」( 分散度値77.7%)、「VERSAL 700」(分散度値87.1%)、「VERSAL 85 0」、および「VERSAL 900」として)。これらの酸化アルミニウム一水和物 はα形で存在し、一水和物以外の水和相は、たとえ含まれていたとしても比較的 極わずかである(ただし、いくつかの市販品等級のベーマイトの中には非常に少 量の三水和物の不純物が存在する可能性はあるが、許容しうるものである)。こ れらの混合物は、典型的には、水に対する溶解性が低く、大きな表面積(典型的 には少なくとも約180m2/g)を有する。 好ましくは、本発明の方法で使用されるベーマイトは、平均極限粒子サイズが 約20ナノメートル未満はり好ましくは約12ナノメートル未満)である。ただし、 「粒子サイズ」は、粒子の最大寸法により規定される。 酸化鉄供給源 いくつかの場合、成核剤(すなわち、遷移アルミナからαアル ミナへの変換を促進する材料)として機能するかまたは成核材料として機能する 材料を提供することが可能である酸化鉄の供給源としては、ヘマタイト(すなわ ち、α-Fe2O3)ならびにそのプレカーサ(すなわち、ゲータイト(α-FeOOH)、レピ ドクロサイト(γ-FeOOH)、マグネタイト(Fe3O4)、およびマグヘマイト(γ-Fe2O3 ))が挙げられる。酸化鉄の好適なプレカーサとしては、加熱するとα-Fe2O3へ変 換する鉄含有材料が挙げられる。 好適な酸化鉄供給源は、当該技術分野で周知の様々な技法により調製すること ができる。例えば、ヘマタイト(α-Fe2O3)の分散体は、例えば、E.Matijevic et al.,J.Colloidal Interface Science,63,509-24(1978)およびB.Voight et al. ,Crystal Research Technology,21,1177-83(1986)に記載されているように、硝 酸鉄溶液の熱処理により調製することができる。レピドクロサイト(γ-FeOOH)は 、例えば、NaNO2溶液を用いたFe(OH)2の酸化により調製することができる。マグ ヘマイト(γ-Fe2O3)は、例えば、減圧下でγ-FeOOHを脱水することにより調製す ることができる。γ-FeOOHはまた、例えば、空気中でγ-FeOOHを加熱または粉砕 することによりα-Fe2O3に変換させることもできる。ゲータイト(α-FeO0H)は、 例えば、水酸化第一鉄を空気酸化することにより、または高温および高pHにお いて水酸化第二鉄の分散体を熟成することにより、合成することができる。鉄の 酸化物の調製に関するこの他の情報は、例えば、R.N.Sylva,Rev .Pure Applied Chemistry ,22,15(1972)およびT.Misawa et al.,Corrosion Science,14 131(197 4)の論文中に見出すことができる。 本明細書中に記載のセラミック材料を調製するために利用される酸化鉄のタイ プは、いろいろ変えることができる。好ましくは、それは結晶質粒状材料である 。このような粒状材料は、粒子の結晶化度および/または調製方法にもよるが、 球状、針状、または平板状であってもよい。粒状材料の形状がいかなるものであ っても、その表面積は、好ましくは少なくとも約60m2/g(より好ましくは少なく とも約80m2/g、最も好ましくは少なくとも約100m2/g)であり、平均粒子サイズ は、約1マイクロメートル未満(好ましくは約0.5マイクロメートル未満)である 。この場合、「粒子サイズ」は、粒子の最大寸法により規定される。好ましい実 施態様において、結晶質粒子は、少なくとも約2:1のアスペクト比を有する針状 粒子 である。特に好ましい材料の1つは、長さ約0.04〜0.1マイクロメートル、幅約0 .01〜0.02マイクロメートルを有する針状粒子を有する。このような粒子は、ヴ ァージニア州PulaskiのMagnox Pulaski,Inc.などの磁気媒体用顔料の様々な供 給業者から入手することができる(例えば、平均粒子サイズ約0.08マイクロメー トルおよび表面積約104.5m2/gを有する針状粒子のオキシ水酸化鉄(α-FeOOH)の 水性ペーストが商品名「GOETHITE A」として入手可能である)。 酸化鉄の粒状供給源の表面積は、例えば、フロリダ州Boynton BeachのQuantac hrome Corp.製のQuantasorb System OS-10を用いて窒素吸収を行うことにより 測定することができる。様々な技法を用いて粒子の最大寸法を測定することによ り、粒子サイズを決定することができる。例えば、透過型電子顕微鏡を用いて粒 子サイズを測定することができる。この場合、適切な倍率で所定の粒子群の顕微 鏡写真を撮影し、次に粒子のサイズを測定する。もう1つの測定技法は、光線が 粒子によって散乱される準弾性光散乱である。粒子によって散乱された光の強度 のゆらぎを数値解析することにより粒子サイズが決定される。 非常に少量のFe2O3粒子が存在すると(例えば、理論酸化物量に基づいて0.01重 量%程度に少ないFe2O3が存在すると)、遷移アルミナからαアルミナへの変換の 核形成に役立つものと考えられる。更に、酸化鉄なしで緻密化を起こす場合(す なわち、Fe2O3の供給源を使用しないこと以外は同じにして製造された砥粒の場 合)よりも低い温度でαアルミナを緻密化するのに役立つとも考えられる。 分散体またはセラミックプレカーサ材料への鉄供給源の添加に関する更に詳細 な内容については、例えば、1995年6月20日出願の米国特許出願第08/492,898号 の一部継続出願である1996年6月26日出願の米国特許出願第08/670,890号および 1995年6月20日出願の米国特許出願第08/492,720号の一部継続出願である1996年 6月26日出願の米国特許出願第08/670,889号を参照されたい。 シリカ供給源 好ましくはアモルファスシリカであるシリカの供給源としては 、コロイドシリカ、コロイドシリカのプレカーサ、および非コロイドシリカのプ レカーサが挙げられる。すなわち、シリカの供給源は、十分に加熱するとSiO2を 形成する任意の水溶性または水分散性の材料であってよい。シリカの好適な供給 源としては、シリカゾル、ヒュームドシリカ、ハロゲン化ケイ素、テトラエトキ シオルトシランなどのアルコキシシラン、ならびにシロキサンポリマおよびオリ ゴマが挙げられる。 コロイドシリカのプレカーサは、例えば、加熱するとSiO2の微細な(1ナノメー トル〜1マイクロメートル)ポリマまたは粒子を形成する任意の水分散性または水 溶性のシリカ供給源であってよい。コロイドシリカのプレカーサは、微細なSiO2 粒子を形成可能な材料であるが、コロイドシリカのプレカーサは、本明細書中に 記載の反応条件下でコロイドシリカを形成する必要はないことを理解すべきであ る。本明細書中で使用されるコロイドシリカという用語には、ケイ素および酸素 を含有したコロイドの性質を有する化学物質(例えば、コロイドクレー)も含まれ る。この用語にはまた、アルミナ被覆シリカおよびジルコニア被覆シリカなどの 被覆コロイドシリカも含まれる。好ましくは、コロイドシリカは、本質的にSiO2 から成る。 コロイドシリカを直接使用する場合、またはコロイドシリカの他の形態もしく は供給源を使用する場合のいずれであっても、平均シリカ粒子サイズは、好まし くは、約150ナノメートル未満、より好ましくは約100ナノメートル未満、最も好 ましくは約50ナノメートル未満である。もう1つの態様において、コロイドシリ カは、好ましくは、約1〜約100ナノメートルの平均粒子サイズを有する。いくつ かの場合、シリカ粒子は、約3〜10ナノメートル程度であってよい。ほとんどの 場合、コロイドシリカは、所定の分布または範囲を有するシリカ粒子サイズを有 する。約150ナノメートル未満のアモルファスシリカは、より大きな粒子サイズ のシリカよりも分散性がよいため、より均質なセラミック材料を形成する。 典型的には、シリカの供給源は、酸化鉄の供給源を併用してまたは併用せずに 液状媒体に添加され、次に、典型的には分散体の形態であるベーマイトと組合さ れる。典型的には、液状媒体は水(好ましくは脱イオン水)である。より好ましく は、シリカの供給源(および/または酸化鉄の供給源)の分散に使用される液状媒 体およびベーマイト分散体中で使用される液状媒体はいずれも、脱イオン水であ る。液状媒体中のコロイドシリカを直接添加する場合(すなわち、プレカーサ溶 液としてではなく分散体として添加する場合)、コロイドシリカ分散体中の固形 分パーセントは、コロイドシリカ分散体の全重量を基準に、一般的には約5〜50 %(好ましくは約15〜30%)である。 コロイドシリカは、一般的には、塩基性のNa+安定化系またはNH4 +安定化系と して調製されるが、特に、非常に小さな粒子(例えば、約5ナノメートル未満の粒 子)が含まれる場合にこうした系が使用される。塩基性コロイドシリカのpHは 、一般的には約8.5〜約11.5、典型的には約9〜約11の範囲内である。酸性のコロ イドシリカも市販されているが、塩基性コロイドシリカほど安定ではない。すな わち、酸性コロイドシリカは、塩基性コロイドシリカよりも容易に凝集する傾向 がある。従って、本発明の特定の実施態様において、保存寿命が長いという点で 塩基性コロイドシリカが好ましい。市販の塩基性コロイドシリカとしては、例え ば、イリノイ州NapervilleのNalco Products,Inc.から商品名「NALCO 111 5」、「NALCO 1130」、および「NALCO 2326」として市販されている もの、ならびにジョージア州AugustaのEka Nobel,Inc.から「NYACOL 215 」として市販されているものが挙げられる。酸性コロイドシリカとしては、例え ば、イリノイ州NapervilleのNalco Products,Inc.から商品名「NALCO 1034 A」および「NALCOAG 1056」として市販されているものが挙げられる。 本明細書中に記載のαアルミナベースセラミック材料の調製中、コロイドシリ カは、典型的には、ベーマイトの酸性分散体に、または酸化鉄の供給源の酸性分 散体に添加される。塩基性コロイドシリカの場合、これにより望ましからぬ凝集 および/またはシリカフロックの形成が起こる可能性がある。従って、塩基性コ ロイドシリカを、酸供給源および追加の水と組合せて酸性コロイドシリカ分散体 (好ましくはpH約1〜3を有する)にした後で、ベーマイトまたは酸化鉄の供給 源のいずれかと組合せることが好ましい。 酸化鉄供給源は、水熱処理の前でもしくは後で(または前後両方で)、ベーマイ トに添加することができる。本発明の1方法において、αアルミナベースセラミ ック材料は、液状媒体とベーマイトとシリカ供給源とを含有する分散体を調製す るステップと、該分散体を水熱処理するステップと、該分散体に酸化鉄の供給源 を添加するステップと、該分散体をセラミックプレカーサ材料に変換させるステ ップと、該セラミックプレカーサ材料を焼結させてαアルミナベースセラミック 材料を提供するステップとにより調製される。これに追加して、または代替手段 として、最初の分散体を水熱処理する前に、酸化鉄供給源を添加してもよい。特 定の実施態様において、分散体を調製するステップには、第1の液状媒体とベー マイトとを含有した第1の分散体を調製するステップと、第2の液状媒体と、シ リカの供給源と、酸化鉄の供給源とを組合せることにより第2の分散体を調製す るステップと、これらの第1および第2の分散体を組合せるステップとが含まれ る。 非常に少量のSiO2が存在すると(例えば、理論酸化物量に基づいて0.05重量% 程度に少ないSiO2が存在すると)、焼結温度は増大するが、更に、Fe2O3の供給源 は用いるがSiO2の供給源は用いないこと以外は同じにして製造されたセラミック 材料の場合と比べて、セラミック材料中に存在するαアルミナ微結晶のサイズが 低下すると考えられる。また、非常に少量のSiO2が存在すると(例えば、理論酸 化物量に基づいて0.05%程度に少ないSiO2が存在すると)、Fe2O3の供給源は用い るがSiO2の供給源は用いないこと以外は同じにして製造されたセラミック材料の 場合と比べて、セラミック材料の粒内破壊の量が増大するとともに、セラミック 材料中の微結晶の少なくとも1つの単位胞の寸法が増大すると考えられる。しか しながら、多量のシリカ(例えば、8.0重量%)が存在すると、有意なムライトの 形成および砥粒に対する研削性能の劣化を引き起こす傾向がある。 分散剤とも呼ばれるペプタイザは、典型的には、ベーマイト分散体を提供する ために利用される。好適なペプタイザとしては、モノプロトン酸および酸化合物 、例えば、酢酸、塩酸、ギ酸、および硝酸が挙げられる。硝酸は、好ましいペプ タ イザである。多価プロトン酸の場合は、典型的には、分散体が迅速にゲル化し、 取扱いおよび追加成分との混合が困難になるため、通常は使用されない。ベーマ イトのいくつかの市販の供給源は、吸収されたギ酸または硝酸のような酸価が含 まれるために分散体を形成する可能性がある。 場合により使用される添加剤 ベーマイト分散体には、酸化物改質剤および/ または他の酸化物添加剤が含まれていてもよい。これらの物質は、αアルミナベ ースセラミック材料の所望の性質を向上させるため、または焼結ステップの有効 性を増大させるために添加することができる。例えば、金属酸化物を添加するこ とにより、生成するセラミック材料の化学的および物理的性質を変えることがで きる。典型的には、金属酸化物改質剤を添加することにより、焼結セラミック材 料の多孔度を減少させ、結果として密度を増大させることができる。これらの成 分の正確な割合は、焼結セラミック材料の所望の性質によって変化しうる。この ような成分の分散体への添加は、水熱処理の前でまたは後で行うことができるが 、添加によりゲル化を起こす場合には、典型的には、このような処理の後で添加 される。 典型的には、これらの改質剤および/または添加剤は、加熱により分解して金 属酸化物に変換される金属酸化物のプレカーサの形態で(例えば、金属硝酸塩ま たは金属酢酸塩のような塩として)存在する。このほか、金属酸化物改質剤およ び/または添加剤は、水中の粒子分散体としてベーマイト分散体に添加すること もできる。また、これらは、粒状材料としてベーマイト分散体に直接添加するこ ともできる。後者の方法において、粒状材料は、好ましくは約5マイクロメート ル未満、より好ましくは約1マイクロメートル未満の粒子サイズ(すなわち、最 大寸法)を有する。 本発明の方法に使用しうる他の金属酸化物としては、例えば、酸化マグネシウ ム(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化コバルト(CoO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化ジルコ ニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化鉄(Fe2O2)、酸化イットリウム(Y2O3)、 酸化マンガン(MnO)、酸化プラセオジウム(Pr2O3)、酸化サマリウム(Sm2O3)、酸 化イッテルビウム(Yb2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、酸化ランタン(La2O3)、酸化 ガドリニウム(Gd2O3)、酸化セリウム(Ce2O3)、酸化ユウロピウム(Eu2O3)、酸化 ジスプロシウム(Dy2O3)、酸化エルビウム(Er2O3)、酸化ハフニウム(Hf2O3)、酸 化クロム(Cr2O3)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化カルシウム(CaO)、およびこ れらの組合せが挙げられるが、必ずしも使用することが好ましいわけではない。 これらの金属酸化物の中にはアルミナと反応して反応生成物を形成する可能性を 有するものもあるが、それ以外のもは金属酸化物として残るであろう。例えば、 コバルト、ニッケル、亜鉛、およびマンガンの酸化物は、典型的には、アルミナ と反応してスピネル型となるが、ジルコニアおよびハフニアはアルミナと反応し ない。このほか、酸化ジスプロシウムおよび酸化ガドリニウムと酸化アルミニウ ムとの反応生成物は、一般的にはガーネット型である。酸化プラセオジウム、酸 化イッテルビウム、酸化エルビウム、および酸化サマリウムと、酸化アルミニウ ムとの反応生成物は、一般的には、ペロブスカイト型および/またはガーネット 型構造を有する。イットリアもまた、アルミナと反応して、ガーネット型結晶構 造を有するY3Al5O12を形成することができる。特定の希土類酸化物および二価金 属カチオンは、アルミナと反応して、式LnMAl11O19〔式中、Lnは、La3+、Nd3+、 Ce3+、Pr3+、Sm3+、Gd3+、Er3+、またはEu3+などの三価金属イオンであり、Mは 、Mg2+、Mn2+、Ni2+、Zn2+、またはCo2+などの二価金属カチオンである〕で表さ れる希土類アルミン酸塩を形成する。ベーマイト分散体中への金属酸化物(およ び/またはそのプレカーサ)の導入に関する更に詳細な内容については、例えば 、米国特許第4,314,827号(Leitheiserら)、同第4,770,671号(Monroeら)、および 同第4,881,951号(Woodら)を参照されたい。 こうした他の金属酸化物を存在させる場合、その存在量は、例えば、どの金属 酸化物を存在させるかにより変化する可能性があるが、典型的には、理論酸化物 量に基づいて、好ましくはゼロより大きい量から約10重量パーセントまでの範囲 である。 酸化鉄供給源およびシリカ供給源のほかに、ベーマイトには、少量の成核剤、 例えば、αアルミナが含まれていてもよい。しかしながら、このような他の成核 材料が存在すると、存在する特定の他の成核材料にもよるが、セラミック材料の 性質に有害な影響を与える恐れがある。従って、第2の成核剤を添加することが 必ずしも望ましいわけではない。更に、任意な有意量のSiO2と共に成核材料とし てα酸化アルミニウムを使用した場合、酸化鉄成核材料を使用した場合と比べて 、かなり高い温度で焼成しないかぎりセラミック材料を緻密化することがより困 難になる傾向を示す。 一般的には、液状媒体、ベーマイト、およびシリカの供給源は、均質混合物が 形成されるまで混合される。塩基性コロイドシリカを使用する場合、好ましくは 、最初に酸供給源と組合せてコロイドシリカを酸性化する。1実施態様において 、酸化鉄の供給源を使用する場合、液状媒体中でシリカ供給源を酸化鉄供給源と 組合せた後で、ベーマイトに添加する。分散体は、任意の従来型の技法、例えば 、ボールミル、エアスターラ、超音波ミキサ、コロイドミル、連続スクリュー型 ミキサ、またはスクリューオーガにより混合または調製が可能である。ボールミ ルには、αアルミナミリング媒体またはジルコニアミリング媒体などの任意の好 適なミリング媒体が含まれていてもよい。 一般的には、脱液処理を行う前に分散体中に閉じ込められている空気または気 体の量を減少させると、起泡の確率が減少する傾向を示す。閉じ込められた気体 が少ないほど、一般的には、より多孔度の低いミクロ構造が形成されうが、これ はより望ましいことである。脱ガス処理は、例えば、分散体を調製中に減圧する ことによって行ってもよい。この代わりに、またはこれに追加して、必要があれ ば脱泡剤を使用してもよい。更に、ベーマイトが分散されている水を加熱するこ とによって(例えば、約60〜70℃の温度まで)、起泡のレベルを減少させてもよい 。 理論により拘束されることを望むものではないが、硝酸がペプタイザとして働 くことによりベーマイト凝集体を破壊し、コロイドサイズの材料に変化させ、更 に、水素対イオンの供給源として働くことによりコロイドサイズの材料を形成す るものと考えられる。また、水熱処理の間、硝酸により一時的にベーマイトを溶 解し、直ちにAlOOHを、通常は他のベーマイト粒子上で、再形成させてもよい。 更に、水熱処理プロセスはAlOOH凝集体を破壊し、より均質なサイズのベーマイ ト粒子の成長を促進するものと考えられる。後者の場合、一般的には、より小さ な粒子が平板様の性質を有するより大きな粒子を形成すると考えられる(例えば 、米国特許第4,360,449号(Oberlanderら)を参照されたい)。また、コロイドシリ カは、ベーマイト凝集体の破壊および/または溶解、ならびにより大きな粒子の 成長の両方を妨害するが、凝集体の破壊および/または溶解に対する妨害の方が 、大きな粒子の成長に対する妨害よりも少ない(または遅い)とも考えられる。 分散体は、典型的には、脱液ステップの前またはそのステップ中にゲル化する 。ほとんどの改質剤は、それを添加することにより分散体のゲル化を促進するこ とができる。このほか、酢酸アンモニウムまたは他のイオン性種を添加すること によって分散体のゲル化を誘発することもできる。一般的には、分散体のpHお よびゲル中のイオンの濃度によって、分散体がどれほど速くゲル化するかが決ま る。典型的には、分散体のpHは、約1.5〜約4の範囲内である。典型的には、 水熱処理後の分散体のpHは、3.3未満、好ましくは3.2未満、より好ましくは3. 0未満、最も好ましくは2.8未満である。水熱処理 ベーマイトの分散体を高温で水熱処理する方法は、当該技術分野で周知である (例えば、米国特許第5,178,849号(Bauer)および同第号(Oberlanderら)を参照さ れたい)。好ましくは、本発明の方法における水熱処理は、ベーマイトおよび/ またはシリカを含有した分散体を、約150℃〜約200℃の範囲の温度および約5.15 kg/cm2(0.4MPa)〜約20.6kg/cm2(2MPa)の範囲の圧力で約10分間〜約8 時間にわたり加熱することによって行う。 分散体の脱液処理および乾燥セラミックプレカーサ材料の形成 ベーマイト分散体は、例えば、任意の従来型の方法により脱液処理することが できる。このような方法としては、分散体を単に空気乾燥させることが挙げられ る。他の好適な方法としては、分散体の遊離水を除去し乾燥セラミックプレカー サ材料を提供するための当該技術分野で周知の脱水方法が挙げられる。このよう な方法としては、例えば、遠心分離または濾過が挙げられる。好ましくは、分散 体を加熱して蒸発を促進することによって脱液処理を行う。より好ましくは、約 50〜200℃(好ましくは約100〜150℃)の温度の強制通風オーブン中で加熱を行う 。このような加熱は、バッチ方式または連続方式で行うことができる。脱液処理 ステップでは、一般的には、分散体から液状媒体の有意な部分を除去するが、乾 燥セラミックプレカーサ材料中には依然として少量の液状媒体が残存する恐れが ある。 当該技術分野で周知の従来型の方法を用いて、分散体を所望の形状に形成して もよい(例えば、米国特許第3,795,524号(Sowman)、同第4,047,965号(Karstら)、 同第4,954,462号(Wood)、同第5,090,968号(Pellow)、同第5,201,916号(Bergら) 、同第5,348,918号(Buddら)、および同第5,489,204号(Conwellら)を参照された い)。 造形砥粒に対して、典型的には、分散体は、部分的に脱液された分散体の可塑 性塊が形成されるまで部分的に脱液される。この部分的に脱液された可塑性塊は 、押圧、成形、切削、または押出などの任意の従来型の方法によって造形しても よい。造形塊を更に脱液することにより所望の形状(例えば、棒形、角錐形、三 角平板形、菱形、または円錐形)を得る。造形砥粒が棒形の場合、その直径は、 例えば、約20〜1000マイクロメートル、アスペクト比(すなわち、長さ対幅の比) は少なくとも1、好ましくは少なくとも2、より好ましくは少なくとも5の値をと りえる。分散体を任意の便利なサイズの乾燥容器、例えば、ケーキ皿の形状の容 器の中に単に堆積させ、好ましくは分散体の起泡温度未満の温度で乾燥させるこ とによって、不規則な形状の砥粒が便利に形成される。 更に、本発明の方法に従って製造される砥粒は、例えば、三角形、四角形、ま たはフィラメント形もしくは棒形の幾何学面を有する薄手の物体に造形すること もできる。造形砥粒の具体例は、例えば、米国特許第5,090,968号(Pellow)およ び同第5,201,916号(Bergら)中に教示されている。 当該技術分野で周知の技法を用いて分散体から繊維を形成することもできる( 例えば、米国特許第3,795,524号(Sowman)、同第4,047,965号(Karstら)、同第4,9 54,462号(Wood)、同第5,090,968号(Pellow)、および同第5,348,918号(Buddら)を 参照されたい)。 乾燥セラミックプレカーサ材料(例えば、乾燥砥粒プレカーサ)は、任意の従来 型の手段により(例えば、クラッシングにより)所望のサイズの砥粒に変換するこ とができる。クラッシングステップは、ハンマミリング、ロールクラッシング、 またはボールミリングなどの任意の好適な手段により行うことができる。乾燥セ ラミックプレカーサ材料を微粉砕するための任意の方法が利用できる。「クラッ シング」という用語は、このような方法のすべてを含めて使用される。焼結セラ ミック材料をクラッシングするよりも乾燥セラミックプレカーサ材料をクラッシ ングする方がより容易でありかつ必要なエネルギーもかなり少ない。乾燥セラミ ックプレカーサ材料を所望の寸法および形状に造形する場合、造形プロセスの間 に変換ステップを加えるが、クラッシングは必要でない。 乾燥セラミックプレカーサ材料の焼成 乾燥セラミックプレカーサ材料(例えば、乾燥砥粒プレカーサ)は、焼成するこ とにより更に加工することができる。単に乾燥を行うかまたは乾燥および焼成を 行うかにかかわらず、この材料は、本明細書中において、「セラミックプレカー サ」または「未焼結セラミックプレカーサ材料」と記されている。焼成の間、本 質的にすべての揮発性物質が除去され、分散体中に存在していた様々な成分は酸 化物に変換される。一般的には、約400〜1000℃(好ましくは約500〜800℃)の温 度まで材料を加熱し、遊離水および好ましくは少なくとも約90重量%の結合され た揮発性物質がいずれも除去されるまでこの温度を保持する。焼成は、以下に記 されているように含浸の前もしく後で、または含浸の前後両方で行うことができ る。好ましくは、含浸ステップを利用するかしないかにかかわらず、焼結の直前 に焼成を行う。含浸 場合により、金属酸化物、金属酸化物プレカーサ、および/またはこれらの組 合せ、ならびに液状媒体を含有した含浸用組成物を用いて乾燥または焼成材料( すなわち、セラミックプレカーサ材料)を含浸させ、含浸砥粒プレカーサを提供 することができる。含浸ステップの後、含浸セラミックプレカーサ材料は、典型 的には、必要に応じて乾燥させ、次いで焼成を行って(通常、これは第2の焼成 ステップである)、含浸焼成セラミックプレカーサ材料にする。含浸および必要 に応じて実施される他のステップ、塗布ステップなどについての更なる情報は、 例えば、米国特許第4,771,671号(Monroe)、同第5,139,978号(Wood)、同第5,164, 348号(Wood)、同第5,213,591号(Celikkayaら)、および同第5,011,508号(Waldら) の中に見出すことができる。 焼結 セラミックプレカーサ材料の焼結は、通常、遷移アルミナをαアルミナに変換 するためにかつ金属酸化物プレカーサのすべてをアルミナと反応させるかまたは 金属酸化物を形成させるために有効な温度で加熱することによって行われる。本 明細書中で使用する場合、遷移アルミナとは、αアルミナに変換する前に、水和 したアルミナを加熱して水和水を除去した後に残存する任意の結晶形態のアルミ ナを指す(例えば、η、θ、δ、χ、ι、κ、およびγ型のアルミナならびにこ れらの型の中間の組合せ)。焼結温度は、典型的には、約1200℃〜約1650℃(好ま しくは約1200℃〜約1550℃、より好ましくは約1300℃〜約1450℃、更に好ましく は約1350℃〜約1450℃)である。所望のレベルの変換を達成するためにセラミッ クプレカーサ材料が焼結温度に暴露される時間は、粒子サイズ、粒子の組成、お よび焼結温度など、様々な要因に依存する。典型的には、砥粒に対する焼結は、 数秒〜約60分の時間内で達成することができる。好ましくは、砥粒の焼結は、約 5〜30分の範囲内で達成される。 繊維の加工(乾燥、蝦焼、および焼成、ならびに焼結)に関する他の詳細につい ては、例えば、米国特許第3,795,524号(Sowman)、同第4,047,965号(Karstら)、 同第4,954,462号(Wood)、および同第5,348,918号(Buddら)を参照されたい。 焼結は、典型的には大気圧下で行われるが、必要に応じて他の圧力で行うこと も可能である。焼結は、好ましくは酸化雰囲気下で行う。砥粒の焼結は、例えば 、ロータリーキルン、バッチ(すなわち、スタティック)キルン、または米国特許 第5,489,204号(Conwellら)に記載されているようなキルンなどの中で行うことが できる。 焼結の後、スクリーニング、またはクラッシングおよびスクリーニングにより 、所望のサイズ分布を得ることによって更に砥粒を加工することができる。 焼結セラミック材料 本発明の方法に従って製造されるセラミック材料には、理論酸化物量に基づい て、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)、および酸化鉄(Fe2O3)、ならびに特定の実 施態様に対して他の金属酸化物が含まれる。このセラミック材料は、典型的には 、1995年6月20日出願の米国特許出願第08/492,898号の一部継続出願である1996 年6月26日出願の米国特許出願第08/670,890号および1995年6月20日出願の米国 特許出願第08/492,720号の一部継続出願である1996年6月26日出願の米国特許出 願第08/670,889号の記載に従って決められる平均硬度(すなわち、変形に対する 耐性)が、少なくとも約16GPa、好ましくは少なくとも約18GPa、より好ましくは 少なくとも約19GPa、最も好ましくは少なくとも約20GPaである。 砥粒の最大寸法は、典型的には、少なくとも約10マイクロメートルである。本 明細書中に記載されている砥粒は、約100マイクロメートルを超える砥粒サイズ で容易に製造されるが、より大きな砥粒(例えば、約150マイクロメートルを超え る砥粒、更には、約200マイクロメートルを超える砥粒)もまた容易に製造するこ とができる。 本明細書中に記載のセラミック材料には、ガラス相がほとんどまたはまったく 含まれておらず、「実」密度が理論値の少なくとも90%になるまでセラミック材 料を焼結した場合、粒界破壊とは対照的な粒内破壊を呈する。多孔度の大きい セラミック材料(例えば、バーミキュラまたは多孔質非シードミクロ構造を有す る材料中に見られるように、内部および外部細孔が結合されている連続細孔を有 する材料)は、非常に高い「見掛け」密度および非常に多量(例えば、約70%を 超える量)の粒内破壊を呈するであろう。この場合、多孔質材料が粒内で破壊す る傾向を示すため、粒内破壊の量は無意味なものとなる。本発明の方法に従って 製造されるセラミック材料は、(外部細孔を識別する以下に記載の赤色染料試験 および/または外部および内部細孔の両方を識別する走査型電子顕微鏡法により 測定した場合)結合細孔が非常に少ない緻密化シードミクロ構造を有することが 、当業者には分かるであろう。このような非多孔質セラミック材料に対して、測 定される密度すなわち「見掛け」密度は、「実」密度である。この場合、多量の 粒内破壊を生じると、一般的にはより強靱なセラミック材料になるとともに、一 般的にはより良好な研削性能を呈する。 特定の実施態様において、セラミック材料には、好ましくは、理論酸化物量に 基づいて、少なくとも約0.1重量%(より好ましくは少なくとも約0.5重量%、最 も好ましくは少なくとも約1重量%)のSiO2が含まれる。更に、セラミック材料 には、好ましくは、理論酸化物量に基づいて、約20重量%以下(より好ましくは 約5重量%以下、最も好ましくは約3重量%以下)のSiO2が含まれる。 特定の実施態様において、セラミック材料には、好ましくは、理論酸化物量に 基づいて、少なくとも約0.1重量%(より好ましくは少なくとも約0.5重量%、最 も好ましくは少なくとも約1重量%)のFe2O3が含まれる。更に、セラミック材料 には、好ましくは、理論酸化物量に基づいて、約10重量%以下(より好ましくは 約5重量%以下、最も好ましくは約2重量%以下)のFe2O3が含まれる。 一般的には、本発明の方法に従って製造されるセラミック材料には、好ましく は、セラミック材料の全重量を基準に、少なくとも約70重量%(より好ましくは 少なくとも約85重量%)のAl2O3が含まれる。更に、セラミック材料には、好まし くは、セラミック材料の全重量を基準に、約99.8重量%以下のAl2O3(より好まし くは約99重量%以下、最も好ましくは約98重量%以下)が含まれる。 本発明の方法に従って製造される砥粒は、被覆研磨用品、結合研磨用品(研削 ホイール、切断ホイール、および研磨砥石が含まれる)、不織研磨用品、研磨ブ ラシなどの従来型の研磨製品中で使用することができる。典型的には、研磨製品 (すなわち、研磨用品)はバインダおよび砥粒を含み、その少なくとも一部分は、 本発明の方法に従って製造されバインダによって研磨製品中に固定された砥粒で ある。このような研磨製品の製造方法は、当業者には周知である。更に、本発明 に係る方法に従って製造された砥粒は、研磨用化合物(例えば、ポリシング用化 合物)のスラリーを利用する研磨用途において使用することができる。 被覆研磨製品には、一般に、バッキングと、砥粒と、砥粒をバッキング上に保 持するための少なくとも1つのバインダとが含まれる。バッキングは、布、ポリ マフィルム、繊維、不織布ウェブ、紙、これらの組合せ、これらを処理したもの など、任意の好適な材料であってよい。バインダは、無機または有機バインダな ど、任意の好適なバインダであってよい。砥粒は、被覆研磨製品の1つの層また は2つの層の中に存在させることが可能である。被覆研磨製品の製造方法につい ては、例えば、米国特許第4,734,104号(Broberg)および同第4,737,163号(Larkey )に記載されている。 被覆研磨製品は、支持パッドまたはバックアップパッド上に被覆研磨製品を固 定するために背面上に取付手段を備えることができる。このような取付手段は、 例えば、感圧接着剤または面ファスナ用のループ布であってよい。また、被覆研 磨製品の裏側には、滑り止めまたは摩擦コーティングが含まれていてもよい。こ のようなコーティングには、研磨剤中に分散された無機粒状物質(例えば、炭酸 カルシウムまたは石英)が含まれる。 被覆研磨製品の例が図1に示されている。この図を参照すると、被覆研磨製品 10は、バッキング(基体)12および研磨層13を備える。研磨層13には、メイクコー ト15およびサイズコート16によってバッキング12の主要面に固定された砥粒14が 含まれる。いくつかの場合、スーパサイズコート(図示せず)が使用される。 結合研磨製品は、典型的には、有機バインダ、金属バインダ、またはガラス化 バインダにより一体的に保持された砥粒の造形塊を含む。このような造形塊は、 例えば、研削ホイールまたは切断ホイールのようなホイールの形態であってもよ い。また、例えば、研磨砥石の形態であってもよいし、他の従来型の結合研磨形 状であってもよい。研削ホイールの形態が好ましい。図2を参照すると、砥粒21 を含有した研削ホイール20が示されている。ただし、この少なくとも一部分は、 本発明の方法に従って製造され、ホイール中に成形され、更にハブ22上に取り付 けられた砥粒である。結合研磨製品に関する更に詳細な内容については、例えば 、米国特許第4,997,461号(Markhoff-Mathenyら)を参照されたい。使用可能な好 ましいバインダは、砥粒に悪影響を及ぼさない温度および条件において硬化可能 なものである。 不織研磨製品は、典型的には、構造体全体にわたり分布しかつ有機バインダに より構造体内に接着された砥粒を含んでなる開放細孔の嵩高いポリマフィラメン トを含有する。フィラメントとしては、例えば、ポリエステルフィラメント、ポ リアミドフィラメント、およびポリアラミドフィラメントが挙げられる。図3に は、典型的な不織研磨製品が約100倍に拡大された略図で示されている。このよ うな不織研磨製品には、基体として繊維マット30が含まれ、その上にバインダ34 により砥粒、ただし、その少なくとも一部分は本発明の方法に従って製造された 砥粒である、が接着されている。不織研磨製品に関する更に詳細な内容について は、例えば、米国特許第2,958,593号(Hooverら)を参照されたい。 研磨製品用の好適な有機バインダとしては、熱硬化性有機ポリマが挙げられる 。好適な熱硬化性有機ポリマとしては、フェノール樹脂、尿素‐ホルムアルデヒ ド樹脂、メラミン‐ホルムアルデヒド樹脂、ウレタン樹脂、アクリレート樹脂、 ポリエステル樹脂、ペンダントα,β不飽和カルボニル基を有するアミノプラス ト樹脂、エポキシ樹脂、およびこれらの組合せが挙げられる。バインダおよび/ または研磨製品にはまた、繊維、滑剤、湿潤剤、チキソトロープ剤、界面活性剤 、顔料、染料、帯電防止剤(例えば、カーボンブラック、酸化バナジウム、黒鉛 な ど)、カップリング剤(例えば、シラン、チタネート、ジルコアルミネートなど) 、可塑剤、沈殿防止剤などの添加剤が含まれていてもよい。必要に応じて使用さ れるこれらの添加剤の量は、所望の性質が得られるように選択される。カップリ ング剤により、砥粒および/または充填剤に対する接着性を改良することができ る。 バインダにはまた、充填材料または研削助剤が典型的には粒状材料の形態で含 まれていてもよい。典型的には、粒状材料は無機材料である。充填剤として働く 粒状材料としては、例えば、金属炭酸塩、シリカ、シリケート、金属硫酸塩、金 属酸化物などが挙げられる。研削助剤として働く粒状材料としては、例えば、塩 化ナトリウム、塩化カリウム、カリウム氷晶石、テトラフルオロ硼酸カリウムな どのハリド塩;スズ、鉛、ビスマス、コバルト、アンチモン、鉄、チタンなどの 金属;ポリ塩化ビニル、テトラクロロナフタレンなどの有機ハロゲン化物;硫黄 および硫黄化合物;黒鉛などが挙げられる。研削助剤とは、研磨の化学的および 物理的プロセスに対して有意な影響を及ぼし、結果として性能を改良する材料を 指す。被覆研磨製品において、研削助剤は、典型的には、砥粒の表面を覆うスー パサイズコート中で使用されるが、サイズコート中に添加することもできる。典 型的には、研削助剤が必要となる場合、約50〜300g/被覆研磨製品1m2(好まし くは約80〜160g/m2)の量で使用される。 本発明の方法に従って製造される砥粒に、表面コーティングを施すことができ る。表面コーティングは研磨製品中の砥粒とバインダとの間の接着性を改良し、 いくつかの場合、砥粒の研磨特性を改良することが知られている。このような表 面コーティングについては、例えば、米国特許第5,011,508号(Waldら)、同第5,0 09,675号(Kunzら)、同第4,997,461号(Markhoff-Mathenyら)、同第5,213,591号(C elikkayaら)、同第5,085,671号(Martinら)、および同第5,042,991号(Kunzら)に 記載されている。 研磨製品は、本発明の方法に従って製造された砥粒100%を含有することもで きるし、本発明の方法に従って製造された砥粒と、従来型の砥粒および/または 希釈粒子とのブレンドを含有することもできる。しかしながら、研磨製品中の砥 粒の少なくとも約15重量%、好ましくは約50〜100重量%は、本発明の方法に従 って製造された砥粒でなければならない。好適な従来型の砥粒としては、例えば 、溶融酸化アルミニウム、炭化ケイ素、ガーネット、溶融アルミナジルコニア、 および他のゾル‐ゲル砥粒などが挙げられる。好適な希釈粒子としては、例えば 、マーブル、石膏、フリント、シリカ、酸化鉄、ケイ酸アルミニウム、ガラス、 および希釈凝集体が挙げられる。また、本発明の方法に従って製造された砥粒は 、研磨凝集体中への混入またはそれとの組合せが可能である。研磨凝集体につい ては、例えば、米国特許第4,311,489号(Kressner)、同第4,652,275号(Bloecher ら)、および同第4,799,939号(Bloecherら)に記載されている。 本発明の方法に従って製造された繊維は、例えば、断熱材として、フィルタ要 素として、および構造用複合材料の強化剤として有効に利用できる。 以下の実施例により本発明の目的および利点について更に説明するが、これら の実施例中で引用されている特定の物質およびその量ならびに他の条件および詳 細によって本発明が不当に制限されることはないものとする。部およびパーセン トはすべて、特に記載のない限り、重量基準である。実施例 実施例中では次の記号を使用する。 以下のベーマイト材料のそれぞれに対する分散度値は、用語「分散度値」が定 義付けられている「発明の概要」の節で既に記載したように決定した。 B1 ジョージア州AtlantaのLaRoche Industriesから商品名「VERSA L700」として市販されているαアルミナ一水和物(ベーマイト): 分散度値87.1%。 B2 独国HamburgのCondea Chemieから商品名「DISPERAL」と して市販されているαアルミナ一水和物(ベーマイト):分散度値 99.0%。 B3 テキサス州HoustonのVista Chemical Companyから商品名 「CATAPAL B」として市販されているαアルミナ一水和物( ベーマイト):分散度値94.9%。 B4 Vista Chemical Companyから商品名「CATAPAL A」として市 販されているαアルミナ一水和物(ベーマイト):分散度値93.4%。 B5 テキサス州HoustonのVista Chemical Companyから商品名 「CATAPAL D」として市販されているαアルミナ一水和物( ベーマイト):分散度値98.8%。 B6 LaRoche Industriesから商品名「VERSAL 450」として市販 されているαアルミナ一水和物(ベーマイト):分散度値77.7%。 DWT 特に記載のない限り、60〜65℃の温度の脱イオン水。 HNO3 70%濃硝酸。 IO オキシ水酸化鉄(γ-FeOOH)、水性分散体(pH=5.0〜5.5)、この うち90〜95%はレピドクロサイトである;平均粒子サイズ約0.05 〜0.1マイクロメートル、長さ対直径または幅の比約1:1〜2:1、表 面積約115.3m2/gを有する針状結晶。 CS1 イリノイ州NapervilleのNalco Products,Inc.から商品名「NAL CO1115」として市販されている塩基性コロイドシリカ(固形分15 %、Na2O0.75%);平均粒子サイズ5nm。 CS2 Nalco Products,Inc.から商品名「NALCO 1034A」として市 販されている酸性コロイドシリカ(固形分34%);平均粒子サイズ20 nm。 CS3 Nalco Products,Inc.から商品名「NALCO 1130」として市販 されている塩基性コロイドシリカ(固形分30%、Na2O0.65%);平均 粒子サイズ8nm。 CS4 ジョージア州AugustaのEka Nobelから商品名、「NYACOL 830 」として市販されている塩基性コロイドシリカ(固形分30%、Na2O0 .55%);平均粒子サイズ10nm。 CS5 Eka Nobelから商品名「NYACOL 9950」として市販されている 塩基性コロイドシリカ(固形分50%、Na2O0.12%);平均粒子サイ ズ100nm。 CS6 オハイオ州DublinのDegussa Corp.から商品名「AEROSIL 38 0」として市販されているアモルファスコロイドシリカ。密度 以下の実施例用の砥粒の密度は、ヘリウムガス比重瓶(ジョージア州Norcross のMicromeritics Instruments Corp.から商品名「Micromeritics AccuPyc 1330 」として市販されている)を用いて測定した。密度を測定するためのヘリウムガ ス比重瓶法では、砥粒の表面に連通した細孔が本質的に存在しないと仮定される ことは当該技術分野で周知の通りである。 特定の砥粒の表面および該表面に連通した内部細孔を評価するために、赤色浸 透染料(カリフォルニア州CerritosのUresco Androxから商品名「P-303A浸透剤 」として市販されている)の入ったフラスコ中に焼結砥粒のサンプルを入れた。 染料で完全に被覆されるように砥粒を十分に混合した。次いで、染料をデカント して除き、脱イオン水で砥粒を数回すすいで残りの染料を除去した。得られた砥 粒上に染料の赤色が観測された場合、多孔度の高い砥粒であるとみなし、赤色を 示さない砥粒の場合、砥粒の表面に連通した細孔が本質的に含まれないとみなし た。実施例1 実施例1は次のように調製した。200グラムのB1、24グラムのHNO3、15グ ラムのCS1、および1100グラムのDWTを一緒に、従来型の4リットル食品等 級ブレンダ(コネティカット州New HartfordのWaring Products Division,Dynami cs Corp.から入手可能なワーリングブレンダ;モデル34BL22(CB6))中で混合 することによって分散体を調製した。より詳細には、水(DWT)、HNO3、お よびCS1をブレンダ中に入れた。次いでブレンダを作動させ(設定値を低くして )、ベーマイトを添加し、内容物を30秒間混合した。得られた分散体を、イリノ イ州E.MolineのParr Instrument Company(Cat.#4522)製の2リットル攪 拌型ステンレス鋼圧力容器(これ以降は「Parr反応器」と記す)に入れ、150℃ま で加熱し、この温度を30分間保持した。加熱後、分散体の入った容器を反応器か ら取り出した。容器の内部が約latmになるまで冷水を容器の上から流した。次い で分散体をブレンダに戻し、それに4グラムのHNO3と、5.1%の酸化鉄(Fe2O3 として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含有した37グラムのIOとを添 加した。より詳細には、分散体をブレンダに戻し、ブレンダを作動させた(設定 値を低くして)。次にHNO3を添加し、続いて15秒間の混合を行った。次いでI Oを添加し、続いて15秒問の混合を行った。 得られた分散体をガラストレーに注ぎ、約100℃で一晩乾燥させて脆い固体と し、微粉砕機(タイプUA、カリフォルニア州Los AngelesのBraun Corp.から入 手可能である)で粉砕し、更に、篩にかけて約0.125〜1mmの大きさにした。篩 にかけた材料を約650℃のロータリーキルン(長さ122cm、内径15cm;水平線 に対して2.4度の角度で傾けられたステンレス鋼管;回転速度約20rpm;0.3ホッ トゾーン付き)に入れ、管中の滞留時間を約4〜5分として焼成し、結合揮発性成 分を実質的に除去した。 焼成された材料を、約1440℃のロータリーキルン(長さ1.32m、直径8.9cm; 水平線に対して4.4度の角度で傾けられた炭化ケイ素管;回転速度約3rpm;31cm ホットゾーン付き)に入れ、ホットゾーン中の滞留時間を約15分として焼結させ た。実施例1の砥粒の密度は3.85g/cm3であった。実施例2 実施例1に対して記載したように実施例2を調製したが、ただし、次のような 変更を行った。B1、HNO3、CS1およびDWTの量は、それぞれ250グラム、 30グラム、20グラム、および950グラムであった。Parr反応器中において150℃で 60分間加熱した後、ゲル化した分散体をブレンダ中に戻し、再液化し(すなわち 、ゲルをゾルに変換し)、5.1%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計 算した場合)を含有した約46グラムのIOを添加した。実施例2の砥粒の密度は3 .86g/cm3であった。実施例3および比較例A 実施例1に対して記載したように実施例3を調製したが、ただし、次のような 変更を行った。B1、HNO3、CS1、およびDWTの量は、それぞれ255グラム 、31グラム、19グラム、および1195グラムであった。Parr反応器中において150 ℃で60分間加熱した後、分散体をブレンダ中に戻し、そこに5グラムのHNO3 と、5.1%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含有し た約50グラムのIOとを添加した。実施例3の砥粒の密度は3.85g/cm3であっ た。 実施例3に対して記載したように比較例Aを調製したが、ただし、Parr反応器 加熱ステップの後でCS1を分散体に添加した。比較例Aの砥粒の密度は3.74g/ cm3であった。 実施例3の砥粒の密度は、比較例Aの砥粒に対するものよりも2.9パーセント 大きかった。実施例4 実施例3に対して記載したように比較例Aを調製したが、ただし、Parr反応器 中において分散体を150℃で120分間加熱した。実施例4の砥粒の密度は3.88g/c m3であった。 実施例3および4の砥粒を被覆研磨ディスクに導入し、研削特性の試験を行っ た。被覆研磨ディスクは、従来型の手順に従って作製した。砥粒を篩にかけ、ほ ぼANSI等級36となるようにした。この場合、砥粒の100%が25メッシュスク リーン(開口サイズ約0.707mmを有する米国規格スクリーン)を通過し、50%が3 0メッシュスクリーン(開口サイズ約0.595mmを有する米国規格スクリーン)を通 過したが、35メッシュスクリーン(開口サイズ約0.500mmを有する米国規格スク リーン)ではその上に残留した。従来型の炭酸カルシウム充填フェノールメイク 樹脂(レゾールフェノール樹脂48%、炭酸カルシウム52%、水およびグリコール エーテルで固形分81%まで希釈)および従来型の氷晶石充填フェノールサイズ樹 脂(レゾールフェノール樹脂32%、酸化鉄2%、氷晶石66%、水およびグ リコールエーテルで固形分78%まで希釈)を用いて、直径17.8cmのバルカンフ ァイババッキング(直径2.2cmのセンタ穴を有する)に砥粒を結合させた。メイ ク樹脂を88℃で90分間予備硬化させ、またサイズ樹脂を88℃で90分間予備硬化さ せ、続いて100℃で10時問最終硬化させた。 次のように被覆研磨ディスクの試験を行った。面取りさたアルミニウムバック アップパッド上に各被覆研磨ディスクを取付け、これを用いて、予め秤量済みの 1.25cm×18cm1018軟鋼加工物の面を研削した。バックアップパッドの面取り された縁部を覆うディスクの一部分を6kg(13ポンド)の荷重をかけて加工物と接 触させながら、5,500rpmでディスクを作動させた。各ディスクを用いて個々の加 工物を1分間隔で逐次研削した。合計研削量は、試験時問全体にわたり加工物か ら除去された材料の量の合計であった。砥粒の性能は、対照を基準とするパーセ ントで記述した。すなわち、対照サンプルに対して除去された金属の合計量を10 0%に等しいとみなし、この100%に対して試験サンプルの測定を行った。試験し た実施例1つあたりおよそ4つのディスクを使用した。実施例3および4に対す る試験結果は、以下の表1中に列挙されている。 実施例5 実施例3に対して記載したように実施例5を調製したが、ただし、19グラムの CS1の代わりに11グラムのCS2を使用した。実施例5の砥粒の密度は3.81g/c m3であった。実施例6 実施例3に対して記載したように実施例6を調製したが、ただし、19グラムの CS1の代わりに13グラムのCS3を使用した。実施例6の砥粒の密度は 3.82g/cm3であった。実施例7 実施例6に対して記載したように実施例7を調製したが、ただし、Parr反応器 中において分散体を175℃で40分間加熱し、焼結用キルンは4rpmで回転させ、ホ ットゾーン中の滞留時間は約12分とした。実施例7の砥粒の密度は3.88g/cm3 であった。実施例8〜10 実施例6に対して記載したように実施例8〜10を調製したが、ただし、次のよ うな変更を行った。分散体の調製に使用したB1、HNO3、CS3、およびDW Tの量は、それぞれ255グラム、31グラム、13グラム、および1200グラムであっ た。実施例8では、Parr反応器中において175℃で30分間加熱し、実施例9では 、175℃で15分間加熱し、実施例10では、175℃で1分間加熱した。実施例8、9、 および10の砥粒の密度は、それぞれ3.87g/cm3、3.84g/cm3、および3.78g/c m3であった。比較例B 600グラムのB2、36グラムのHNO3、47グラムのCS1、5.1%の酸化鉄(Fe2O3 として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含有した110グラムのIO、お よび1400グラムのDWTをブレンダ中で分散させることによって比較例Bを調製 した。分散体をガラストレー中に注ぎ、実施例1に記載したように更に処理を行 ったが、ただし、焼結用キルンは4rpmで回転させ、ホットゾーン中の滞留時間は 約12分とした。比較例Bの砥粒の密度は3.82g/cm3であった。比較例C 1100グラムのDTW、36グラムのHNO3、13グラムのCS3、255グラムのB1 、および5.1%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含 有した50グラムのIOを順にブレンダ中で分散することによって比較例Cを調製 した。分散体をガラストレー中に注ぎ、比較例Bに対して記載したように更に処 理を行った。比較例Cの砥粒の密度は3.72g/cm3であった。比較例D 比較例Dに対して記載したように比較例Dを調製したが、ただし、ブレンダへ の添加順序は、それぞれDTW、HNO3、B1、IO、およびCS3であった。 比較例Dの砥粒の密度は3.68g/cm3であった。実施例11 1200グラムのDTW、15グラムのHNO3、12グラムのCS2、および250グラ ムのB1をブレンダ中で混合して分散体にすることによって実施例11を調製した 。Parr反応器中において175℃で30分間加熱した後、分散体をブレンダ中に戻し 、そこに2.4%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含 有した95グラムのIOと、5グラムのHNO3とを添加した。次いで、得られた 分散体をガラストレー中に注ぎ、比較例Aに対して記載したように更に処理を行 った。実施例11の砥粒の密度は3.78g/cm3であった。実施例12 実施例11に対して記載したように実施例12を調製したが、ただし、12グラムの CS2の代わりに13グラムのCS4を使用した。実施例12の砥粒の密度は3.82g/c m3であった。実施例13 実施例12に対して記載したように実施例13を調製したが、ただし、95グラムの IOをParr反応器に添加し、Parr反応器中での加熱を行った後、わずか5グラム のHNO3(およびゼログラムのIO)を添加した(すなわち、Parr反応器中での加 熱ステップの後、IOを添加しなかった)。実施例13の砥粒の密度は3.82g/cm3 であった。実施例14ならびに比較例EおよびF 1200グラムのDTW、250グラムのB4、17グラムのHNO3、および13グラム のCS3をブレンダ中で混合して分散体にすることによって実施例14を調製した 。Parr反応器中において175℃で30分間加熱した後、分散体をブレンダ中に戻し 、そこに10%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場 合)を含有した23グラムのIOを添加した。次いで、実施例7に記載したように 分散体を更に処理した。実施例14の砥粒の密度は3.90g/cm3であった。 850グラムのDTW、400グラムのB4、28グラムのHNO3、20グラムのCS3 、および10%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含 有した37グラムのIOをブレンダ中で混合して分散体にすることによって比較例 Eを調製した。得られた分散体をガラストレー中に注ぎ、実施例7に記載したよ うに更に処理を行った。比較例Eの砥粒の密度は3.77g/cm3であった。 1200グラムのDTW、250グラムのB4、および17グラムのHNO3をブレンダ 中で混合して分散体にすることによって比較例Fを調製した。Parr反応器中にお いて175℃で30分間加熱した後、分散体をブレンダ中に戻し、そこに30グラムの 脱イオン水(室温)と、1グラムのHNO3と、13グラムのCS3と、10%の酸化鉄 (Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含有した23グラムのIO との予備混合物を添加した。次いで、実施例7に記載したように分散体を更に処 理した。比較例Fの砥粒の密度は3.85g/cm3であった。比較例G 1200グラムのDTW、250グラムのB2、15グラムのHNO3、13グラムのCS4 、および2.4%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含 有した95グラムのIOをブレンダ中で混合して分散体にすることによって比較例 Gを調製した。得られた分散体をガラストレー中に注ぎ、実施例7に対して記載 したように更に処理を行った。比較例Gの砥粒の密度は3.82g/cm3であった。実施例15および比較例H 比較例Gに対して記載したように実施例14を調製したが、ただし、次のような 変更を行った。最初の分散体にIOを添加しなかった。分散体をParr反応器に入 れ、175℃で30分間加熱した。加熱後、分散体に95グラムのIOを添加した。次 いで、分散体をガラストレー中に注ぎ、比較例Gに対して記載したように更に処 理を行った。実施例15の砥粒の密度は3.86g/cm3であった。 比較例Gに対して記載したように比較例Hを調製したが、ただし、次のよう な変更を行った。最初の分散体にIOもCS4も添加しなかった。分散体をParr 反応器に入れ、175℃で30分間加熱した。加熱後、95グラムのIOおよび13グラ ムのCS4を分散体に添加した。次いで、分散体をガラストレー中に注ぎ、比較 例Gに対して記載したように更に処理を行った。比較例Hの砥粒の密度は3.73g/ cm3であった。 実施例15の砥粒の密度は、比較例Hの砥粒に対するものよりも3.49パーセント 大きかった。実施例16〜25 1200グラムのDTW、200グラムのB1、18グラムのHNO3、および10グラム のCS4を混合して分散体にし、次いで、この分散体を、以下の表2に列挙され た時間および温度に従ってParr反応中で加熱することによって実施例16〜25を調 製した。 加熱後、2.4%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を 含有した72グラムのIOを各分散体に添加した。実施例7に記載したように分散 体を更に処理した。実施例16〜25の砥粒の密度は上記の表2に列挙されてい る。比較例I 1100グラムのDTW、250グラムのB1、および15グラムのHNO3をブレンダ 中で混合して分散体「A」とし、この分散体をParr反応器中において175℃で30 分問加熱することによって比較例Iを調製した。1000グラムのDTW、130グラ ムのCS4、および5グラムのHNO3をブレンダ中で一緒に混合し、この分散体 をParr反応器中において175℃で30分問加熱することによって第2の分散体「B 」を調製した。両方の分散体を冷却した後、114グラムの分散体Bおよび2.4%の 酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含有した95グラム のIOを分散体Aに添加した。得られた分散体をガラストレー中に注ぎ、実施例 7に対して記載したように更に処理を行った。比較例Iの砥粒の密度は3.72g/c m3であった。実施例26 実施例12に対して記載したように実施例26を調製した。実施例26の砥粒の密度 は3.80g/cm3であった。実施例27〜29 次のように実施例27を調製した。1200グラムのDTW、200グラムのB1、18グ ラムのHNO3、および10グラムのCS4をブレンダ中で混合することによって分 散体を調製した。次いで、この分散体をParr反応器中において175℃で30分間加 熱した。加熱後、分散体に3.3%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて 計算した場合)を含有した52グラムのIOを添加した。実施例7に記載したよう に分散体を更に処理した。実施例27の砥粒の密度は3.78g/cm3であった。 実施例27に対して記載したように実施例28を調製したが、ただし、18グラムの HNO3の代わりに9グラムのHNO3を使用し、更に、追加の9グラムのHNO3 をIOと共に添加した。実施例28の砥粒の密度は3.76g/cm3であった。 実施例27に対して記載したように実施例29を調製したが、ただし、18グラムの HNO3の代わりに6グラムのHNO3を使用し、更に、追加の12グラムの HNO3をIOと共に添加した。実施例29の砥粒の密度は3.74g/cm3であった。参考例I〜III、実施例30〜32、および比較例J〜Q 参考例I〜IIIおよび実施例30〜32は、1100グラムのDTW、200グラムのB1 、10グラムのCS3、および以下の表3に列挙された各量のHNO3をブレンダ中 で混合することによって調製した。得られた各分散体をParr反応器中において17 5℃で30分間加熱した。加熱後、各分散体中に分散されている固形分のパーセン トを次のように決定した。ニュージャージーFlorham ParkのOhaus Scale Corpor ationから商品名「Moisture Determining Balance」として市販されている従来 型の湿分測定用天秤モデル#6010PC中で10グラムの分散体を加熱するこことに よって、分散体の固形分(これ以降では「原固形分%」と記す)を測定した。290 グラムの分散体を従来型の遠心機(マサチューセッツ州NeedhamのDamon Corporat ionのIEC Divisionから商品名「IEC CENTRA-7」として入手可能である )にかけて1200×gで10分間遠心分離した。湿分測定用天秤を用いて、上澄み液10 グラムの固形分(これ以降では「上澄み固形分%」と記す)を測定した。上澄み固 形分%を原固形分%で割ることにより、分散された固形分のパーセントを計算し たが、その結果は以下の表3に報告されている。 残りの量の各分散体をそれぞれブレンダに戻すことにより更に処理を施し、そ れに10%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含有し た16グラムのIOを添加した。得られた各分散体をガラストレー中に注ぎ、実施 例7に記載したように更に処理を行った。比較例J〜Oはそれぞれ、参考例I〜 IIIおよび実施例30〜32に対して記載したように調製したが、ただし、水熱処理 の前にシリカゾルを分散体に添加せず、水熱処理の後で8グラムのCS3を各分 散体に添加した。参考例I〜III実施例30〜32、および比較例J〜Qの砥粒の密 度は、上記の表3中に列挙されている。実施例33および参考例IV〜VIII 実施例33および参考例IV〜VIIIは次のように調製した。1200グラムのDTW、 200グラムのB1、12グラムのHNO3、およびCS4をブレンダ中で混合すること によって分散体を調製した。ただし、CS4の量はそれぞれ、0グラム、1グラ ム、2グラム、5グラム、および10グラムであった。得られた各分散体をParr反 応器中において175℃で30分間加熱した。加熱後、各分散体に3.3%の酸化鉄(Fe2 O3として理論酸化物量に基づいて計算した場合)を含有した52グラムのIOを、 各分散体に添加される全量が18グラムとなるのに十分な量のCS4と共に添加し た。次いで、実施例7に記載したように各分散体を更に処理した。 「赤色染料試験」を用いて、実施例33および参考例IV〜VIIIの砥粒を評価した 。参考例IV〜VIIIの砥粒はいずれも、赤色染料試験に不合格であったが、実施例 33の砥粒は、試験に合格した。実施例33の砥粒の密度は3.78g/cm3であった。実施例34および35 実施例34は次のように調製した。1200グラムのDTW、250グラムのB1、20グ ラムのHNO3、および12グラムのCS4をブレンダ中で混合することによって分 散体を調製した。得られた分散体をParr反応器中において175℃で30分間加熱し た。加熱後、分散体に3.3%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算 した場合)を含有した65グラムのIOを添加した。次いで、実施例7に記載した ように分散体を更に処理した。実施例34の砥粒の密度は3.78g/cm3であった。 実施例35は、実施例34に対して記載したように調製したが、ただし、12グラム のCS4の代わりに7.2グラムのCS5を使用した。実施例35の砥粒の密度は3.78g /cm3であった。実施例36〜37ならびに比較例PおよびQ 実施例36は次のように調製した。1200グラムのDTW、200グラムのB6、18グ ラムのHNO3、および10グラムのCS3をブレンダ中で混合することによって分 散体を調製した。得られた分散体をParr反応器中において175℃で30分間加熱し た。加熱後、分散体に10%の酸化鉄(Fe2O3として理論酸化物量に基づいて計算し た場合)を含有した18グラムのIOを添加した。次いで、実施例7の場合と同じ ように分散体を更に処理した。実施例36の砥粒の密度は3.89g/cm3であった。 比較例Pは、実施例36に対して記載したように調製したが、ただし、分散体を 加熱した後でCS3を添加した。比較例Pの砥粒の密度は3.84g/cm3であった。 実施例37は、実施例36に対して記載したように調製したが、ただし、10グラム のCS3の代わりに3グラムのCS6を使用し、B6の代わりにB1を使用した。実 施例37の砥粒の密度は3.77g/cm3であった。 比較例Qは、実施例36に対して記載したように調製したが、ただし、分散体を 加熱した後でCS6を添加した。比較例Qの砥粒、赤色染料試験に不合格であっ た。 本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明の種々の修正および変 更が可能であることは当業者には自明であろう。また本発明が本明細書中に記載 の実施態様に不当に制限されることはないことを理解しなければならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)液状媒体とベーマイトとシリカ供給源とを組合せることにより分散体 を調製するステップと、 (b)該分散体を水熱処理するステップと、 (c)該分散体をαアルミナベースセラミックプレカーサ材料に変換させるステ ップと、 (d)該αアルミナベースセラミックプレカーサ材料を焼結させて多結晶質αア ルミナベースセラミック材料を提供するステップと、 を含む、多結晶質αアルミナベースセラミック材料の製造方法であって、 該αアルミナベースセラミック材料は、理論密度の少なくとも90パーセントの 密度を有し、該密度は、該シリカ供給源をステップ(b)と(c)との間で該分散体に 添加する以外は同じにして製造されたαアルミナベースセラミック材料のものよ りも理論密度に対するパーセントが少なくとも1パーセント大きく、該αアルミ ナベースセラミック材料は、0.5マイクロメートル未満の平均αアルミナ微結晶 サイズを有し、ステップ(c)の前に酸化鉄の供給源を該分散体に添加するステッ プが更に含まれる方法。 2.前記液状媒体が水を含む請求項1記載の方法。 3.前記シリカ供給源がコロイドシリカを含む請求項2記載の方法。 4.ステップ(b)の後の前記分散体が3.0未満のpHを有する請求項3記載の方 法。 5.前記αアルミナベースセラミック材料が、理論値の少なくとも94パーセン トの密度を有する請求項3記載の方法。 6.前記αアルミナベースセラミック材料が、前記シリカ供給源をステップ(b )と(c)との間で前記分散体に添加する以外は同じにして製造された前記αアルミ ナベースセラミックの密度よりも少なくとも1.5パーセント大きい密度を有する 請求項3記載の方法。 7.前記αアルミナベースセラミック材料が、前記シリカ供給源をステップ(b )と(c)との間で前記分散体に添加する以外は同じにして製造された前記αアルミ ナベースセラミックの密度よりも少なくとも2パーセント大きい密度を有する請 求項3記載の方法。 8.前記αアルミナベースセラミック材料が、前記シリカ供給源をステップ(b )と(c)との間で前記分散体に添加する以外は同じにして製造された前記αアルミ ナベースセラミックの密度よりも少なくとも2.5パーセント大きい密度を有する 請求項3記載の方法。 9.前記αアルミナベースセラミック材料が、前記シリカ供給源をステップ(b )と(c)との間で前記分散体に添加する以外は同じにして製造された前記αアルミ ナベースセラミックの密度よりも少なくとも3パーセント大きい密度を有する請 求項3記載の方法。 10.ステップ(c)が焼成ステップを含む請求項3記載の方法。 11.前記ベーマイトが98%未満の分散度値を有する請求項10記載の方法。 12.前記ベーマイトが70%未満の分散度値を有する請求項10記載の方法。 13.(a)液状媒体とベーマイトとシリカ供給源とを組合せることにより分散 体を調製するステップと、 (b)該分散体を水熱処理するステップと、 (c)該分散体をαアルミナベースセラミック砥粒プレカーサに変換さサるステ ップと、 (d)該αアルミナベースセラミック砥粒プレカーサを焼結させて多結晶質αア ルミナベースセラミック砥粒を提供するステップと、 を含む、多結晶質αアルミナベースセラミック砥粒の製造方法であって、 該αアルミナベースセラミック砥粒は、理論密度の少なくとも90パーセントの 密度を有し、該密度は、該シリカ供給源をステップ(b)と(c)との間で該分散体に 添加する以外は同じにして製造されたαアルミナベースセラミック砥粒のものよ りも理論密度に対するパーセントが少なくとも1パーセント大きく、該α アルミナベースセラミック砥粒は、0.5マイクロメートル未満の平均αアルミナ 微結晶サイズを有し、ステップ(c)の前に酸化鉄の供給源を該分散体に添加する ステップが更に含まれる方法。 14.前記液状媒体が水を含む請求項13記載の方法。 15.前記シリカ供給源がコロイドシリカを含む請求項14記載の方法。 16.ステップ(b)の後の前記分散体が3.0未満のpHを有する請求項15記載 の方法。 17.前記αアルミナベースセラミック材料が、理論値の少なくとも94パーセ ントの密度を有する請求項15記載の方法。 18.前記αアルミナベースセラミック材料が、前記シリカ供給源をステップ (b)と(c)との間で前記分散体に添加する以外は同じにして製造された前記αアル ミナベースセラミックの密度よりも少なくとも1.5パーセント大きい密度を有す る請求項15記載の方法。 19.前記αアルミナベースセラミック材料が、前記シリカ供給源をステップ (b)と(c)との問で前記分散体に添加する以外は同じにして製造された前記αアル ミナベースセラミックの密度よりも少なくとも2パーセント大きい密度を有する 請求項15記載の方法。 20.前記αアルミナベースセラミック材料が、前記シリカ供給源をステップ (b)と(c)との間で前記分散体に添加する以外は同じにして製造された前記αアル ミナベースセラミックの密度よりも少なくとも2.5パーセント大きい密度を有す る請求項15記載の方法。 21.前記αアルミナベースセラミック材料が、前記シリカ供給源をステップ (b)と(c)との間で前記分散体に添加する以外は同じにして製造された前記αアル ミナベースセラミックの密度よりも少なくとも3パーセント大きい密度を有する 請求項15記載の方法。 22.ステップ(c)が焼成ステップを含む請求項15記載の方法。 23.前記ベーマイトが98%未満の分散度値を有する請求項22記載の方法。 24.前記ベーマイトが70%未満の分散度値を有する請求項22記載の方法。 25.前記コロイドシリカが約1〜約100nmの範囲内の平均粒子サイズを有す る請求項15記載の方法。 26.前記水熱処理ステップが約150℃〜約200℃の範囲内の少なくとも1つの 温度で行われ、かつ前記水熱処理ステップが少なくとも10分間行われる請求項1 5記載の方法。 27.前記焼結ステップが約1200℃〜約1450℃の範囲内の温度で行われる請求 項15記載の方法。 28.前記焼結ステップが約1350℃〜約1450℃の範囲内の温度で行われる請求 項15記載の方法。 29.前記分散体が、酸化マグネシウム、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化 セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化リチウム、酸化マンガン、 酸化クロム、酸化イットリウム、酸化プラセオジウム、酸化サマリウム、酸化イ ッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロ シウム、酸化エルビウム、酸化ユウロピウム、および酸化チタンから成る群より 選ばれた酸化物の少なくとも1つのプレカーサを更に含む請求項15記載の方法 。 30.(a)液状媒体とベーマイトとシリカ供給源とを組合せることにより分散 体を調製するステップと、 (b)該分散体を水熱処理するステップと、 (c)該分散体を砥粒プレカーサに変換させるステップと、 (d)該αアルミナベースセラミック砥粒プレカーサを焼結させて多結晶質αア ルミナベースセラミック砥粒を提供するステップであって、該αアルミナベース セラミック砥粒は、理論密度の少なくとも90パーセントの密度を有し、該密度は 、該シリカ供給源をステップ(b)と(c)との間で該分散体に添加する以外は同じに して製造されたαアルミナベースセラミック砥粒のものよりも理論密度に対する パーセントが少なくとも1パーセント大きく、該αアルミナベースセラ ミック砥粒は、0.5マイクロメートル未満の平均αアルミナ微結晶サイズを有す るステップと、 (e)ステップ(a)〜(d)により提供された該αアルミナベース砥粒を、バインダ を含む研磨用品に導入するステップと、 を含み、更に、ステップ(c)の前に酸化鉄の供給源を該分散体に添加するステッ プを含む、研磨用品の製造方法。 31.前記液状媒体が水を含む請求項30記載の分散体。 32.前記シリカ供給源がコロイドシリカを含む請求項31記載の方法。 33.ステップ(b)の後で前記分散体が3.0未満のpHを有する請求項32記載 の方法。
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